説明

ナビゲーション装置及び地図表示装置

【課題】二つの地図を両地図上の地点の対応関係を識別可能に表示する「ナビゲーション装置及び地図表示装置」を提供する。
【解決手段】三次元地図画像331上のカーソル501で示した位置がユーザによって指定されたならば、このカーソルの位置に表示されている三次元図形502の施設情報503を、三次元図形502の近傍に表示する。また、指定された位置に対応する三次元図形502が表す施設と同じ施設を二次元地図画像321上で示す二次元図形511を強調色で表示し、指定された位置に対応する三次元図形502が表す施設の位置を二次元地図画像321上で示すマーク512を表示する。そして、指定された位置に対応する三次元図形502が表す施設の二次元地図画像321上の位置近傍に当該施設に関する情報を付加情報513として表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置等において、複数の異なる形態の地図を同時に表示する地図表示の技術に関し、特に、表示した地図上の地点に関する情報を、ユーザに提示する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
複数の異なる形態の地図を同時に表示する地図表示に関する技術としては、自動車に搭載されるナビゲーション装置において、地図表示画面を二つの子画面に二分割し、一方の子画面に自車位置周辺の地理的範囲を二次元で表現した地図を表示すると共に、他方の子画面に自車位置周辺の地理的範囲を三次元表現した(三次元空間を観測しているかのように認識されるように表現した)地図を表示する技術が知られている(たとえば、特許文献1)。
【0003】
また、このようなナビゲーション装置において、一方の子画面に表示した二次元で表現した地図が表す地理的範囲が、他方の子画面に表示した三次元状に表現した地図が表す地理的範囲よりも小さい場合に、三次元表現した地図上に、二次元で表現した地図が表す地理的範囲を示す枠線を表示する技術も知られている(たとえば、特許文献2)。
【特許文献1】特開2004-347420号公報
【特許文献2】特開2002-311817号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
複数の異なる形態の地図を同時に表示する場合、ある地図上のある地点が、他の地図上ではどの位置にあたるのかを直ちに把握しづらいという問題が生じる。なお、前述した三次元表現した地図上に、二次元で表現した地図が表す地理的範囲を示す枠線を表示する技術によれば、表示された枠線より、二次元で表現した地図全体の範囲に対応する三次元表現した地図上の範囲をユーザは容易に把握することができるが、個々の地点についてまで、一方の地図上の位置と他方の地図上の位置とを対応づけることは困難である。
【0005】
また、複数の異なる形態の地図を同時に表示する場合、一つの地図のみを表示する場合に比べ、一つの地図の表示サイズは小さくなってしまう。そして、このために、地図上でユーザによって指定された地点の情報を、当該情報を地図上に表示することによりユーザに提示する場合に、ユーザに視認性よく提示できる情報の量が限定されてしまうという問題も生じることになる。
【0006】
そこで、本発明は、複数の異なる形態の地図を同時に表示する場合に、ある地図上の地点に対応する、他の地図上の位置を、ユーザが容易に把握できるようにすることを課題とする。また、併せて、本発明は、複数の異なる形態の地図を同時に表示する場合に、地図上でユーザによって指定された地点の情報を、より多く、視認性を劣化させることなくユーザに対して提示することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題達成のために、本発明は、自動車に搭載され、第一の地図と当該第一の地図と表現形態の異なる第二の地図とを同時に表示するナビゲーション装置に、表示装置と、前記第一の地図と第二の地図を、前記表示装置の異なる表示領域に表示する地図表示手段と、現在位置を算出する現在位置算出手段と、現在位置算出手段が算出した現在位置を表す現在位置マークを、前記地図表示手段が表示した第一の地図と前記第二の地図のうちの少なくとも一方の地図上に表示する現在位置表示手段と、前記第一の地図が表示されている表示領域上の位置の指定をユーザから受け付ける位置指定受付手段とを備え、前記地図表示手段において、前記位置指定手段が指定を受け付けた位置に対応する前記第一の地図上の地点と同じ地点を表す前記第二の地図上の位置を識別可能な形態で、当該第二の地図を表示するようにしたものである。
【0008】
このようなナビゲーション装置によれば、ユーザが第一の地図上で指定した地点と同じ地点を表す前記第二の地図上の位置を識別可能な形態で、当該第二の地図を表示するので、ユーザは、第一の地図上で指定した地点の第二の地図上の位置を容易に把握することができるようになる。
【0009】
ここで、このようなナビゲーション装置には、さらに、前記位置指定手段が指定を受け付けた位置に対応する前記第一の地図上の地点に関する情報を、前記第一の地図が表示されている表示領域中の、当該第一の地図上の地点近傍に表示する地点情報表示手段を設けることが好ましい。
【0010】
このようにすることにより、ユーザが興味を持ち第一の地図上で指定した地点の情報を、ユーザが指定した地点との関連において把握可能にユーザに提示することができる。
また、このように地点情報表示手段を設けた場合には、当該地点情報表示手段において、前記位置指定手段が指定を受け付けた位置に対応する前記第一の地図上の地点に関連する事項を、前記第二の地図が表示されている表示領域中の、前記位置指定手段が指定を受け付けた位置に対応する前記第一の地図上の地点と同じ地点を表す前記第二の地図上の位置近傍に表示するように構成することも好ましい。
【0011】
このようにすることにより、地図上でユーザによって指定された地点に関する事項や情報を、第一の地図上の当該地点の近傍と、第二の地図上の当該地点の近傍の双方においてユーザに対して提示することができる。したがって、ユーザによって指定された地点に関する事項や情報をより多く、ユーザが指定した地点との関連において把握可能に、視認性を劣化させることなくユーザに対して提示することができるようになる。
【0012】
ここで、以上のナビゲーション装置は、前記位置指定受付手段において、前記第一の地図が表示されている表示領域と第二の地図が表示されている表示領域とのうちの任意の表示領域上の位置の指定をユーザから受け付けるように構成し、前記位置指定手段が第二の地図が表示されている表示領域上の位置の指定を受け付けた場合には、以上のナビゲーション装置における第一の地図と第二の地図との関係を交代した動作を行うようにしてもよい。また、前記第一の地図と第二の地図とのうちの任意の一方の地図を三次元表現によって表された地図とし、他方の地図を二次元表現によって表された地図としてよい。
【0013】
このようにすることにより、ユーザは第一の地図と第二の地図の、より利用しやすい方の地図上で興味ある地点を指定し、当該地点に対応する両地図上の位置を把握したり、当該地点に関する情報や事項を取得したりすることができるようになる。
また、以上のナビゲーション装置は、前記第一の地図を三次元表現によって表された地図とし、前記第二の地図は二次元表現によって表された地図としてもよい。そして、この場合に、前記位置指定手段が第一の地図が表示されている表示領域上の位置の指定を受け付けたときには、前記地図表示手段において、前記位置指定手段が指定を受け付けた位置に対応する前記第一の地図上の地点と同じ地点を表す前記第二の地図上の位置に所定のマークを配置した形態で、当該第二の地図を表示するようにしてもよい。また、このときには、前記地図表示手段において、前記位置指定手段が指定を受け付けた位置に対応する前記第一の地図上の地点に存在する施設を、前記第二の地図上で表す図形を強調表示した形態で、当該第二の地図を表示するようにしてもよい。
【0014】
このようにすることにより、直感的に把握可能に、前記位置指定手段が指定を受け付けた位置に対応する前記第一の地図上の地点に相当する第二の地図上の地点や施設をユーザに対して提示することができるようになる。
また、以上のナビゲーション装置は、前記第一の地図を三次元表現によって表された地図とし、前記第二の地図は二次元表現によって表された地図とした場合に、前記位置指定手段が第一の地図が表示されている表示領域上の位置の指定を受け付けたときには、前記地図表示手段において、前記位置指定手段が指定を受け付けた位置に表示されている第一の地図上の図形が表す施設を、前記位置指定手段が指定を受け付けた位置に対応する前記第一の地図上の地点とし、当該施設の位置に対応する前記第二の地図上の地点に所定のマークを配置した形態で、当該第二の地図を表示するようにしてもよい。また、この場合には、前記地図表示手段において、前記位置指定手段が指定を受け付けた位置に表示されている第一の地図上の図形が表す施設を、前記位置指定手段が指定を受け付けた位置に対応する前記第一の地図上の地点とし、当該位置指定手段が指定を受け付けた位置に表示されている第一の地図上の図形が表す施設と同じ施設を、前記第二の地図上で表す図形を強調表示した形態で、当該第二の地図を表示するようにしてもよい。
このようにすることにより、ユーザは、三次元表現によって表された第一の地図上で興味を持った施設について、当該施設を表す図形を第一の地図上で指定するだけで、当該施設に対応する両地図上の位置を把握したり、当該施設に関する情報や事項を取得したりすることができるようになる。
【0015】
また、以上のナビゲーション装置は、前記第一の地図を三次元表現によって表された地図とし、前記第二の地図は二次元表現によって表された地図とした場合に、前記位置指定手段が第二の地図が表示されている表示領域上の位置の指定を受け付けたときには、前記地図表示手段において、前記位置指定手段が第二の地図が表示されている表示領域上の位置の指定を受け付けた場合に、前記位置指定手段が指定を受け付けた位置に対応する前記第二の地図上の地点と同じ地点を表す前記第一の地図上の位置に所定のマークを配置した形態で、当該第一の地図を表示するようにしてもよい。また、このときには、前記地図表示手段は、前記位置指定手段が第二の地図が表示されている表示領域上の位置の指定を受け付けた場合に、前記位置指定手段が指定を受け付けた位置に対応する前記第二の地図上の地点に存在する施設を、前記第一の地図上で表す図形を強調表示した形態で、当該第一の地図を表示するようにしてもよい。
【0016】
このようにすることにより、直感的に把握可能に、前記位置指定手段が指定を受け付けた位置に対応する前記第二の地図上の地点に相当する第一の地図上の地点や施設をユーザに対して提示することができるようになる。
なお、このように前記位置指定手段が指定を受け付けた位置に対応する前記第二の地図上の地点に存在する施設を、前記第一の地図上で表す図形を強調表示した形態で、当該第一の地図を表示する場合には、少なくとも、前記位置指定手段が指定を受け付けた位置に対応する前記第二の地図上の地点に存在する施設を前記第一の地図上で表す図形を覆い隠すように表示されている他の施設を表す図形を、少なくとも部分的に透明化して、当該第一の地図を表示するようにするのが、強調表示する図形の良好な視認性を確保する上で好ましい。
【0017】
ところで、以上の各ナビゲーション装置の構成は、第一の地図と当該第一の地図と表現形態の異なる第二の地図とを同時に表示する任意の地図表示装置に同様に適用することができ、同様の効果を得ることができる。なお、この場合には、地図表示装置は、現在位置算出手段や現在位置表示手段は、これを備えていなくてもよい。
【発明の効果】
【0018】
以上のように、本発明によれば、複数の異なる形態の地図を同時に表示する場合に、ある地図上の地点に対応する、他の地図上の位置を、ユーザが容易に把握できるようにすることができる。また、本発明によれば、複数の異なる形態の地図を同時に表示する場合に、地図上でユーザによって指定された地点の情報を、より多く、視認性を劣化させることなくユーザに対して提示することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1に、本実施形態に係るナビゲーションシステムの構成を示す。
図示するように、ナビゲーションシステムは、ナビゲーション装置1と、操作部2と、表示装置3と、車両状態センサ4と、GPS受信機5とを備えて構成される。ここで、車両状態センサ4は、角加速度センサや地磁気センサなどである方位センサや、車速パルスセンサなどである車速センサなどの車両状態を検出するセンサ群である。また、表示装置3としては、たとえば、液晶表示装置を用いることができる。また、操作部2としては、表示装置3の表示面上に重ねて配置したタッチパネルや、表示装置3とは別体に設けたリモートコントローラなどを用いることができる。
【0020】
そして、ナビゲーション装置1は、地図を表す地図データを記憶したDVDドライブやHDDなどの記憶装置である地図データ記憶部11、現在状態算出部12、操作部2や表示装置3を用いたGUIをユーザに提供するGUI制御部13、ルート探索部14、メモリ15、制御部16、案内画像生成部17を有する。
【0021】
但し、以上のナビゲーション装置1は、ハードウエア的には、マイクロプロセッサや、メモリや、その他のグラフィックプロセッサやジオメトリックプロセッサ等の周辺デバイスを有する一般的な構成を備えたCPU回路/コンピュータであって良く、この場合、以上に示したナビゲーション装置1の各部の以下に説明する各機能/処理は、マイクロプロセッサが予め用意されたプログラムを実行することにより具現化するプロセスや資源として実現されるものであって良い。また、この場合、このようなプログラムは、記録媒体や適当な通信路を介して、ナビゲーション装置1に提供されるものであって良い。
【0022】
次に、図2に地図データ記憶部11に記憶される地図データの内容を示す。
図示するように、地図データは、地図データの製作日時などを記述した管理データ、二次元地図を表す二次元地図データ、三次元地図を表す三次元地図データ、各路線についての国道/県道といった路線種別や路線名称などの情報を示す路線データ、サービスデータを含んで構成される。
【0023】
そして、二次元地図データは、基本地図データと、複数の2Dオブジェクトデータを含む。基本地図データは、図3aに示すような基本的な道路地図を表すデータであり、各2Dオブジェクトデータは、家屋やビルなどの施設を二次元地図上で表す二次元図形のデータであり、図3bに示すように、各2Dオブジェクトデータが示す二次元図形301が、図3aに示す基本地図データが表す道路地図と組み合わされて二次元地図は構成される。ここで、この各2Dオブジェクトデータは、2Dオブジェクトデータの識別子となる図形識別子、家屋やビルなどの施設を表す二次元図形301の位置や形状を定義する図形データ、対応施設識別子とを持つ。なお、2Dオブジェクトデータに含まれる対応施設識別子については後述する。
【0024】
次に、三次元地図データは、三次元地図用基本地図データと、複数の3Dオブジェクトデータを含む。三次元地図用基本地図データは、図3cに示すような基本的な道路地図を三次元で表すデータであり、各3Dオブジェクトデータは、家屋やビルなどの施設を三次元地図上で表す三次元図形のデータである。そして、図3dに示すように、各3Dオブジェクトデータが示す三次元図形311が、図3cに示す三次元地図用基本地図データが表す三次元の道路地図と組み合わされて三次元地図は構成される。ここで、この各3Dオブジェクトデータは、3Dオブジェクトデータの識別子となるポリゴン識別子、家屋やビルなどの施設を表す三次元図形311の位置や形状を定義するポリゴンデータ、対応施設識別子とを持つ。なお、3Dオブジェクトデータに含まれる対応施設識別子についても後述する。
【0025】
そして、サービスデータは、家屋やビルなどの施設毎に対応して設けられた施設レコードを有し、各施設レコードは、対応する施設の識別子となる施設識別子、対応する施設のビル/劇場といった種別を表す施設種別、対応する施設の位置を表す施設座標、対応する施設を二次元地図上で表す二次元図形の2Dオブジェクトデータの図形識別子を表す対応図形識別子、対応する施設を三次元地図上で表す三次元図形の3Dオブジェクトデータのポリゴン識別子を表す対応ポリゴン識別子、対応する施設についての、施設の名称などの基本的な情報を表す施設情報、対応する施設についての、施設を利用するための情報などの詳細な情報を表す施設詳細情報とを含んでいる。
【0026】
さて、ここで、2Dオブジェクトデータに含まれる対応施設識別子は、その2Dオブジェクトデータが示す二次元図形が表す施設に対応する施設レコードの施設識別子を表すものである。また、同様に、3Dオブジェクトデータに含まれる対応施設識別子は、その3Dオブジェクトデータが示す三次元図形が表す施設に対応する施設レコードの施設識別子を表すものである。
【0027】
さて、このような構成において、ナビゲーション装置1の現在状態算出部12は、以下の処理を繰り返し行う。
すなわち、現在状態算出部12は、車両状態センサ4やGPS受信機5の出力から推定される現在位置と、地図データ記憶部11から読み出した二次元地図データが表す二次元地図とのマップマッチング処理などを施して、現在位置として最も確からしい座標と、現在の進行方向として最も確からしい方向とを、それぞれ現在位置、現在進行方位として決定し、メモリ15に設定する。
【0028】
また、制御部16は、ユーザの目的地設定要求に応じて、ユーザから操作部2、GUI制御部13を介して目的地の設定を受け付け、これをメモリ15にセットする。そして、制御部16は、目的地の設定を受け付けたならば、メモリ15にセットされた目的地までの推奨ルートをルート探索部14に探索させる。ルート探索部14は、地図データ記憶部11から読み出した二次元地図データが表す二次元地図を参照して、メモリに設定されている現在位置から目的地までの最小コストの経路を、距離最小などの所定のコストモデルに基づいて推奨ルートとして算出し、算出した推奨ルートの経路データを、メモリ15にセットする。
【0029】
また、制御部16は、メモリ15にセットされた現在位置が目的地近傍となったならば、目的地到着と判定し、メモリ15にセットされている推奨ルートをクリアする処理なども行う。
また、制御部16は、以下の案内画像生成処理を繰り返す。
すなわち、制御部16は、GUI制御部13を介して表示装置3の表示画面上に、図3eに示すように、二次元地図表示子画面320と三次元地図表示子画面330を設定する。そして、案内画像生成部17に、二次元地図表示子画面320への二次元地図の表示と、三次元地図表示子画面330への三次元地図の表示を行わせる。
【0030】
すなわち、案内画像生成部17は、二次元地図表示子画面320に、地図データ記憶部11から読み出した二次元地図データが表す現在位置周辺の二次元地図を表す二次元地図画像321を、予め成されたユーザ設定や初期設定に応じた地図縮尺で、メモリ15にセットされた現在進行方位が上になるように表示する。また、この際に、案内画像生成部17は、この二次元地図表示子画面320に表示した二次元地図画像321上の、メモリ15にセットされた現在位置に対応する位置に現在位置マーク322を表示する。また、案内画像生成部17は、推奨ルートの経路データがメモリ15にセットされている場合には、推奨ルートの現在位置より目的地側の部分を表す推奨ルート図形323を二次元地図画像321上に表示する。なお、目的地が二次元地図画像321が表す地理的範囲に含まれる場合、案内画像生成部17は、目的地の位置を示す目的地マークも二次元地図画像321上に表示することになる。
【0031】
一方、案内画像生成部17は、三次元地図表示子画面330に、地図データ記憶部11から読み出した三次元地図データに基づいて、現在位置周辺の地図を三次元的に表した三次元地図画像331を生成し表示する。この三次元地図画像331は、現在位置後方上空の視点から、予め成されたユーザ設定や初期設定に応じた視野角で、メモリ15にセットされた現在進行方位方向を見下ろす視線で、三次元地図データが表す三次元地図を観察した画像として生成する。また、この際に、案内画像生成部17は、この三次元地図表示子画面330に表示した三次元地図画像331上の、メモリ15にセットされた現在位置に対応する位置に現在位置マーク332を表示する。また、案内画像生成部17は、推奨ルートの経路データがメモリ15にセットされている場合には、推奨ルートの現在位置より目的地側の部分を表す推奨ルート図形333を三次元地図画像331上に表示する。なお、目的地が三次元地図画像331が表す地理的範囲に含まれる場合、案内画像生成部17は、目的地の位置を示す目的地マークも三次元地図画像331上に表示することになる。
【0032】
そして、以上のような構成において、制御部16は、選択地点情報提示処理をも行う。
図4に、この選択地点情報提示処理の手順を示す。
図示するように、この処理において、制御部16は、ユーザによる三次元地図画像331上の位置の指定の発生(ステップ402)と、ユーザによる二次元地図画像321上の位置の指定の発生(ステップ404)を監視する。
ここで、ユーザの各地図画像上の位置の指定の受け付けは、ユーザが移動操作可能なカーソルを表示装置3の表示画面上に表示すると共に、指定操作が行われたときにカーソルが二次元画像上にある場合には、カーソルの位置に相当する二次元地図画像321上の位置を指定された位置として受け付け、指定操作が行われたときにカーソルが三次元地図画像331上にあるが愛には、カーソルの位置に相当する三次元地図画像331上の位置を指定された位置として受け付けることにより行う。または、タッチパネルを用いて操作部2を構成した場合には、ユーザによってタッチされた位置が二次元地図画像321上にあればタッチされた位置に相当する二次元地図画像321上の位置を指定された位置として受け付け、ユーザによってタッチされた位置が三次元地図画像331上にあればタッチされた位置に相当する三次元地図画像331上の位置を指定された位置として受け付けることにより行うようにしてもよい。
【0033】
さて、ユーザによる三次元地図画像331上の地点の指定が発生した場合には(ステップ402)、まず、指定された位置に対応する施設の施設情報を三次元地図画像331上に表示する(ステップ406)。ここで、指定された位置に対応する施設とは、三次元地図画像331上で指定された位置に表示している三次元図形が表している施設である。また、指定された位置に対応する施設の施設情報とは、当該施設の施設レコードに登録されている施設情報であり、三次元地図画像331上で指定された位置に表示している三次元図形の三次元オブジェクトデータの対応施設識別子が示す施設レコードに登録されている施設情報として求まる。なお、この施設情報は、三次元地図画像331上で指定された位置に表示している三次元図形の近傍に表示する。すなわち、たとえば、図5aのように、三次元地図画像331上のカーソル501で示した位置がユーザによって指定されたならば、このカーソルの位置に表示されているビルの三次元図形502の施設情報(図では、「AAAビル」との施設名称)503を、三次元図形502の近傍に三次元図形502からの吹き出しの形態で表示する。
【0034】
そして、次に、指定された位置に対応する施設の二次元地図画像321上の位置を二次元地図画像321上に表示する(ステップ408)。すなわち、たとえば、図5aのように、指定された位置に対応する三次元図形502が表す施設と同じ施設を二次元地図画像321上で示す二次元図形511を強調色で表示したり、指定された位置に対応する三次元図形502が表す施設の位置(または、三次元図形502と同施設を表す二次元図形511の位置)を二次元地図画像321上で示すマーク512を表示したりする。ここで、指定された位置に対応する三次元図形502が表す施設と同じ施設を二次元地図画像321上で示す二次元図形511は、ステップ406で表示した施設情報が格納されている施設レコードの対応図形識別子と同じ図形識別子を持つ二次元オブジェクトデータが表す二次元図形511として求まる。
【0035】
また、指定された位置に対応する三次元図形502が表す施設の二次元地図画像321上の位置(または、三次元図形502と同施設を表す二次元図形511の位置)近傍に、指定された位置に対応する三次元図形502が表す施設に関する付加情報を表示する(ステップ410)。すなわち、たとえば、図5aのように、指定された位置に対応する三次元図形502が表す施設の二次元地図画像321上の位置近傍に、当該施設に関する情報を付加情報513として表示する。なお、図示した例では、この付加情報として、メモリ15に設定されている現在位置から、当該施設までの距離を表示している。
【0036】
そして、次に所定のタイムアウト時間(たとえば、5秒)を持つタイマをセットし(ステップ412)、ユーザの位置指定操作が所定時間(たとえば、0.5秒)以上の継続が発生するかどうかを監視する(ステップ414)。
そして、ユーザの位置指定操作の所定時間以上の継続が発生した場合には(ステップ414)、たとえば、図5bに示すように、三次元地図画像331上に表示している施設情報503を拡大表示した上で(ステップ422)、ステップ416に進む。一方、ユーザの位置指定操作が所定時間経過前に終了した場合には、そのままステップ416に進む。ここで、ユーザの位置指定操作の所定時間以上の継続は、たとえば、位置指定操作を操作部2のボタンの押し下げ操作によって受け付ける場合には、ボタンが所定時間以上押し下げ続けられた場合に発生する。また、タッチパネルのタッチによって、位置指定操作を受け付ける場合には、タッチパネルが所定時間以上タッチし続けられた場合に発生する。
【0037】
次にステップ416に進んだならば、三次元地図画像331上に表示した施設情報のユーザによる指定の発生と(ステップ416)、ユーザの新たな位置の指定またはタイマのタイムアウトの発生と(ステップ418)を監視する。
そして、三次元地図画像331上に表示した施設情報のユーザによる指定が発生した場合には(ステップ416)、指定された位置に対応する三次元図形が表す施設の施設詳細情報を、当該三次元図形近傍に表示する(ステップ424)。
【0038】
すなわち、たとえば、図5cに示すように、三次元地図画像331上に表示された施設情報503の表示領域内の、カーソル501で示す位置がユーザによって指定されたならば、図5dに示すように、三次元図形502が表す施設の施設レコードに格納されている施設詳細情報504を、三次元図形502の近傍に三次元図形502からの吹き出しの形態で表示する。なお、図示した例では、この施設詳細情報が、三次元図形502が表すビルの各階の入居者を表すものであった場合を表している。また、この表示する施設詳細情報が格納されている施設レコードは、ステップ406で表示した施設情報が格納されていた施設レコードと同じ施設レコードとして求まる。
【0039】
次に、このように施設詳細情報を表示したならば、ステップ412で設定したタイマを再設定する(ステップ426)。そして、タイマのタイムアウトか、ユーザの新たな位置の指定を待って(ステップ428)、ステップ420に進んで、ステップ406で表示した施設情報やステップ408で表示した位置やステップ410で表示した付加情報やステップ424で表示した施設詳細情報の表示を消去し、ステップ402-404の監視に戻る。なお、ステップ428でユーザの新たな位置の指定の発生が検出された場合には、その直後に行われるステップ402またはステップ404では、このステップ428で検出されたユーザの位置の指定が検知されることになる。
【0040】
一方、ステップ418で、ユーザの新たな位置の指定またはタイマのタイムアウトの発生が検知された場合には、ステップ406で表示した施設情報やステップ408で表示した位置やステップ410で表示した付加情報の表示を消去し、ステップ402-404の監視に戻る。なお、ステップ418でユーザの新たな位置の指定の発生が検出された場合には、その直後に行われるステップ402またはステップ404で、このステップ418で検出されたユーザの位置の指定が検知されることになる。
【0041】
次に、ステップ404において、ユーザによる二次元地図画像321上の地点の指定の発生が検知された場合には、まず、指定された位置に対応する施設の施設情報をニ次元地図画像321上に表示する(ステップ430)。ここで、指定された位置に対応する施設とは、二次元地図画像321上で指定された位置に表示している二次元図形が表している施設である。そして、指定された位置に対応する施設の施設情報とは、当該施設の施設レコードに登録されている施設情報であり、二次元地図画像321上で指定された位置に表示している二次元図形の二次元オブジェクトデータの対応施設識別子が示す施設レコードに登録されている施設情報として求まる。なお、この施設情報は、二次元地図画像321上で指定された位置に表示している二次元図形の近傍に表示する。すなわち、たとえば、図6aのように、二次元地図画像321上のカーソル501で示した位置がユーザによって指定されたならば、このカーソル501の位置に表示されているビルの三次元図形602の施設情報(図では、「AAAビル」との施設名称)603を、二次元図形602の近傍に二次元図形602のからの吹き出しの形態で表示する。
【0042】
そして、次に、指定された位置に対応する施設の三次元地図画像331上の位置を三次元地図画像331上に表示する(ステップ432)。すなわち、たとえば、図6aのように、指定された位置に対応する二次元図形602が表す施設と同じ施設を三次元地図画像331上で示す三次元図形611を強調色で表示したり、指定された位置に対応する二次元図形602が表す施設の位置(または、二次元図形602と同施設を表す三次元図形611の位置)を三次元地図画像331上で示すマーク612を表示したりする。ここで、指定された位置に対応する二次元図形602が表す施設と同じ施設を三次元地図画像331上で示す三次元図形611は、ステップ430で表示した施設情報が格納されている施設レコードの対応ポリゴン識別子と同じポリゴン識別子を持つ三次元オブジェクトデータが表す三次元図形611として求まる。
【0043】
また、指定された位置に対応する二次元図形602が表す施設の三次元地図画像331上の位置近傍に、指定された位置に対応する施設に関する付加情報を表示する(ステップ434)。すなわち、たとえば、図6aのように、指定された位置に対応する二次元図形602が表す施設の三次元地図画像331上の位置(または、二次元図形602と同施設を表す三次元図形611の位置)近傍に、当該施設に関する情報を付加情報613として表示する。なお、図示した例では、この付加情報として、メモリ15に設定されている現在位置から、当該施設までの距離を表示している。
【0044】
そして、次に所定のタイムアウト時間(たとえば、5秒)を持つタイマをセットし(ステップ436)、二次元地図画像321上に表示した施設情報のユーザによる指定の発生と(ステップ438)、ユーザの新たな位置の指定またはタイマのタイムアウトの発生と(ステップ440)を監視する。
そして、二次元地図画像321上に表示した施設情報のユーザによる指定が発生した場合には(ステップ438)、指定された位置に対応する二次元図形が表す施設の施設詳細情報を、当該二次元図形近傍に表示する(ステップ444)。
【0045】
すなわち、たとえば、図6aに示す二次元地図画像321上に表示された施設情報603の表示領域内が、ユーザによって指定されたならば、図6bに示すように、二次元図形602が表す施設の施設レコードに格納されている施設詳細情報604を、二次元図形602の近傍に二次元図形602からの吹き出しの形態で表示する。なお、図示した例では、この施設詳細情報が、二次元図形602が表すビルの各階の入居者を表すものであった場合を表している。また、この表示する施設詳細情報が格納されている施設レコードは、ステップ430で表示した施設情報が格納されていた施設レコードと同じ施設レコードとして求まる。
【0046】
次に、このように施設詳細情報を表示したならば、ステップ436で設定したタイマを再設定する(ステップ446)。そして、タイマのタイムアウトか、ユーザの新たな位置の指定を待って(ステップ448)、ステップ442に進んで、ステップ430で表示した施設情報やステップ432で表示した位置やステップ434で表示した付加情報やステップ444で表示した施設詳細情報の表示を消去し、ステップ402-404の監視に戻る。なお、ステップ448でユーザの新たな位置の指定の発生が検出された場合には、その直後に行われるステップ402またはステップ404では、このステップ448で検出されたユーザの位置の指定が検知されることになる。
【0047】
一方、ステップ440で、ユーザの新たな位置の指定またはタイマのタイムアウトの発生が検知された場合には、ステップ430で表示した施設情報やステップ432で表示した位置やステップ434で表示した付加情報の表示を消去し、ステップ402-404の監視に戻る。なお、ステップ440でユーザの新たな位置の指定の発生が検出された場合には、その直後に行われるステップ402またはステップ404では、このステップ440で検出されたユーザの位置の指定が検知されることになる。
【0048】
以上、制御部16が行う選択地点情報提示処理について説明した。
ところで、以上の選択地点情報提示処理において、図7aに示すように、ステップ404で指定を受け付けたカーソル501で示す二次元地図画像321上の位置に対応する施設を、三次元地図画像331上で表している三次元図形701が、三次元地図画像331上で他の三次元図形の陰となって視認できない場合がある。
【0049】
そこで、このような場合には、図7bに示すように、三次元図形701より視点側にある三次元図形をワイヤフレーム表示したり、図7cに示すように三次元図形701より視点側にある三次元図形を半透明な形態で表示するように、三次元地図画像331を生成することにより、三次元図形701及びメモリ15に設定されている現在位置から三次元図形701が表す地点までの経路(道路)をユーザが明瞭に視認できるようにする。または、このような場合に、図7dに示すように、三次元地図画像331を、三次元図形701以外の全ての三次元図形をワイヤフレーム表示したり、図7eに示すように三次元図形701以外の三次元図形を半透明な形態で表示するように、三次元地図画像331を生成することにより、三次元図形701及びメモリ15に設定されている現在位置から三次元図形701が表す地点までの経路(道路)をユーザが明瞭に視認できるようにしてもよい。
【0050】
以上、本発明の実施形態について説明した。
なお、以上の実施形態において、地図データには、二次元地図上で道路を表す二次元図形の二次元オブジェクトデータや、三次元地図上で道路を表す三次元図形の三次元オブジェクトデータも含めるようにしてもよい。
このようにすることにより、たとえば、図8aに示すように、二次元地図画像321上でカーソル501で示す道路802を指定すると、二次元地図画像321上の指定された道路近傍に、施設情報803として指定された道路の名称などが表示されると共に、三次元地図画像331において、指定された道路を表す三次元図形811が強調表示されたり、指定された道路の位置を表すマーク812が表示されたり、その道路までの距離を示す付加情報813が表示されたりすることになる。
【0051】
また、以上の実施形態において、地図データに含める二次元図形オブジェクトデータは、施設を示すアイコン図形を二次元図形として表すものとしたり、二次元地図画像321上で施設種別や施設名称などの施設情報を表す文字列を規定するものとしてもよい。
【0052】
このようにすることにより、たとえば、二次元図形オブジェクトデータを、二次元図形として施設を示すアイコン図形を表すものとした場合には、図8bに示すように、ニ次元地図画像321上でカーソル501で示す位置のアイコン822を指定すると、二次元地図画像321上の指定されたアイコン822近傍に、施設情報823として指定されたアイコン822が示す施設の名称などが表示されると共に、三次元地図画像331において、指定されたアイコンが表す施設を表す三次元図形831が強調表示されたり、当該施設の位置を表すマーク832が表示されたり、当該施設までの距離を示す付加情報833が表示されたりすることになる。なお、地図データに含める二次元図形オブジェクトデータを、二次元地図画像321上で施設を表す文字列を規定するものとした場合には、ニ次元地図画像321上でカーソルで文字列が指定されると、二次元地図画像321上の指定された文字列近傍に、指定された文字列が情報を示す施設の施設情報が表示されると共に、三次元地図画像331において、指定された文字列が情報を表す施設を表す三次元図形が強調表示されたり、当該施設の位置を表すマークが表示されたり、当該施設に関する付加情報が表示されたりすることになる。
【0053】
また、以上の実施形態は、地図データに二次元図形オブジェクトデータを含めないようにしてもよい。
この場合には、制御部16が行う選択地点情報提示処理では、ステップ402において、図8cに示すようにカーソル501で示す三次元地図画像331上の位置の指定を受け付けた場合に、ステップ406で施設情報841を三次元地図画像331上に表示した後に行うステップ408では、ステップ406で施設情報を表示した施設レコードの施設座標が示す座標に対応する二次元地図画像321上の位置にマーク851を表示することにより、指定された位置に対応する施設の二次元地図画像321上の位置を二次元地図画像321上に表示するようにする。また、ステップ410では、このマーク851を表示した位置近傍に施設詳細情報852を表示するようにする。
【0054】
また、この場合には、ステップ404において、図8dに示すようにカーソル501で示す二次元地図画像321上の位置の指定を受け付けた場合には、ステップ430では、指定された二次元地図画像321上の位置に近接する施設座標を持つ施設レコードを探索し、探索した施設レコードに格納されている施設情報861を二次元地図画像321上の指定された位置近傍に表示するようにする。また、ステップ432では、ステップ430で施設情報を表示した施設レコードの対応ポリゴン識別子と同じポリゴン識別子を持つ三次元オブジェクトデータの三次元図形871を三次元地図画像331上で強調色で表示したり、当該三次元図形871の位置を三次元地図画像331上で示すマーク872を表示する。また、ステップ434では、この三次元図形871の位置近傍に、当該三次元図形871が表す施設に関する付加情報873を表示するようにする。
【0055】
以上のように、本実施形態によれば、二次元地図画像321と三次元地図画像331を同時に表示すると共に、一方の地図画像上で指定された位置に対応する地点の他方の地図画像上の位置も表示することができる。よって、ユーザは、容易かつ直感的に、一方の地図画像上で指定した興味ある地点の、他方の地図画像上の位置を容易に把握することができるようになる。また、本実施形態によれば、一方の地図画像上で指定された位置に対応する地点に関する情報を、当該一方の地図上の当該地点の近傍に施設情報として表示すると共に、他方の地図画像上の当該施設の位置近傍にも、当該地点に関する情報を付加情報として表示する。したがって、ユーザによって指定された地点に関する事項や情報を位置を指定された地図画像上のみに情報を表示する場合に比べ、より多く、ユーザが指定した地点との関連において把握可能に、視認性を劣化させることなくユーザに対して提示することができるようになる。
【0056】
なお、以上の実施形態は、ナビゲーション装置への適用を例にとり説明したが、以上で示した地図表示や施設情報提示の技術は、ナビゲーション装置以外の、複数の異なる形態の地図の表示を同時に行う任意の装置に同様に適用可能である。また、以上で示した地図表示や施設情報提示の技術は、以上で示した二次元地図画像と三次元地図画像との組み合わせ以外の二つの異なる表現による地図の地図画像の組み合わせを同時に表示する場合であっても、3以上の異なる表現による地図の画像を同時に表示する場合であっても同様に適用することができる。たとえば、このように同時に表示する地図画像は、二次元地図を鳥瞰したようすを表す地図画像などを含んでいてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の実施形態に係るナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に係るナビゲーション装置が備える地図データを示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係るナビゲーション装置の表示画面例を示す図である。
【図4】本発明の実施形態に係る選択地点情報提示処理を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施形態に係るナビゲーション装置の表示画面例を示す図である。
【図6】本発明の実施形態に係るナビゲーション装置の表示画面例を示す図である。
【図7】本発明の実施形態に係るナビゲーション装置の表示画面例を示す図である。
【図8】本発明の実施形態に係るナビゲーション装置の表示画面例を示す図である。
【符号の説明】
【0058】
1…ナビゲーション装置、2…操作部、3…表示装置、4…車両状態センサ、5…GPS受信機、11…地図データ記憶部、12…現在状態算出部、13…GUI制御部、14…ルート探索部、15…メモリ、16…制御部、17…案内画像生成部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車に搭載され、第一の地図と当該第一の地図と表現形態の異なる第二の地図とを同時に表示するナビゲーション装置であって、
表示装置と、
前記第一の地図と第二の地図を、前記表示装置の異なる表示領域に表示する地図表示手段と、
現在位置を算出する現在位置算出手段と、
前記現在位置算出手段が算出した現在位置を表す現在位置マークを、前記地図表示手段が表示した第一の地図と前記第二の地図のうちの少なくとも一方の地図上に表示する現在位置表示手段と、
前記第一の地図が表示されている表示領域上の位置の指定をユーザから受け付ける位置指定受付手段とを備え、
前記地図表示手段は、前記位置指定手段が指定を受け付けた位置に対応する前記第一の地図上の地点と同じ地点を表す前記第二の地図上の位置を識別可能な形態で、当該第二の地図を表示することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
請求項1記載のナビゲーション装置であって、
前記位置指定受付手段は、前記第一の地図が表示されている表示領域と第二の地図が表示されている表示領域とのうちの任意の表示領域上の位置の指定をユーザから受け付け、
前記地図表示手段は、前記位置指定手段が第二の地図が表示されている表示領域上の位置の指定を受け付けた場合に、当該受け付けた位置に対応する前記第二の地図上の地点と同じ地点を表す前記第一の地図上の位置を識別可能な形態で、当該第一の地図を表示することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
請求項1記載のナビゲーション装置であって、
前記位置指定手段が指定を受け付けた位置に対応する前記第一の地図上の地点に関する情報を、前記第一の地図が表示されている表示領域中の、当該第一の地図上の地点近傍に表示する地点情報表示手段を有することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項4】
請求項3記載のナビゲーション装置であって、
前記位置指定受付手段は、前記第一の地図が表示されている表示領域と第二の地図が表示されている表示領域とのうちの任意の表示領域上の位置の指定をユーザから受け付け、
前記地図表示手段は、前記位置指定手段が第二の地図が表示されている表示領域上の位置の指定を受け付けた場合に、当該受け付けた位置に対応する前記第二の地図上の地点と同じ地点を表す前記第一の地図上の位置を識別可能な形態で、当該第一の地図を表示し、
前記地点情報表示手段は、前記位置指定手段が第二の地図が表示されている表示領域上の位置の指定を受け付けた場合に、前記位置指定手段が指定を受け付けた位置に対応する前記第二の地図上の地点に関する情報を、前記第二の地図が表示されている表示領域中の、当該第二の地図上の地点近傍に表示することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項5】
請求項3記載のナビゲーション装置であって、
前記地点情報表示手段は、前記位置指定手段が指定を受け付けた位置に対応する前記第一の地図上の地点に関連する事項を、前記第二の地図が表示されている表示領域中の、前記位置指定手段が指定を受け付けた位置に対応する前記第一の地図上の地点と同じ地点を表す前記第二の地図上の位置近傍に表示することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項6】
請求項5記載のナビゲーション装置であって、
前記位置指定受付手段は、前記第一の地図が表示されている表示領域と第二の地図が表示されている表示領域とのうちの任意の表示領域上の位置の指定をユーザから受け付け、
前記地図表示手段は、前記位置指定手段が第二の地図が表示されている表示領域上の位置の指定を受け付けた場合に、当該受け付けた位置に対応する前記第二の地図上の地点と同じ地点を表す前記第一の地図上の位置を識別可能な形態で、当該第一の地図を表示し、
前記地点情報表示手段は、前記位置指定手段が第二の地図が表示されている表示領域上の位置の指定を受け付けた場合に、前記位置指定手段が指定を受け付けた位置に対応する前記第二の地図上の地点に関する情報を、前記第二の地図が表示されている表示領域中の、当該第二の地図上の地点近傍に表示すると共に、前記位置指定手段が指定を受け付けた位置に対応する前記第二の地図上の地点に関連する事項を、前記第一の地図が表示されている表示領域中の、前記位置指定手段が指定を受け付けた位置に対応する前記第二の地図上の地点と同じ地点を表す前記第一の地図上の位置近傍に表示することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項7】
請求項1記載のナビゲーション装置であって、
前記第一の地図は三次元表現によって表された地図であり、前記第二の地図は二次元表現によって表された地図であり、
前記地図表示手段は、前記位置指定手段が指定を受け付けた位置に対応する前記第一の地図上の地点と同じ地点を表す前記第二の地図上の位置に所定のマークを配置した形態で、当該第二の地図を表示することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項8】
請求項1記載のナビゲーション装置であって、
前記第一の地図は三次元表現によって表された地図であり、前記第二の地図は二次元表現によって表された地図であり、
前記地図表示手段は、前記位置指定手段が指定を受け付けた位置に対応する前記第一の地図上の地点に存在する施設を、前記第二の地図上で表す図形を強調表示した形態で、当該第二の地図を表示することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項9】
請求項1記載のナビゲーション装置であって、
前記第一の地図は三次元表現によって表された地図であり、前記第二の地図は二次元表現によって表された地図であり、
前記地図表示手段は、前記位置指定手段が指定を受け付けた位置に表示されている第一の地図上の図形が表す施設を、前記位置指定手段が指定を受け付けた位置に対応する前記第一の地図上の地点とし、当該施設の位置に対応する前記第二の地図上の地点に所定のマークを配置した形態で、当該第二の地図を表示することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項10】
請求項1記載のナビゲーション装置であって、
前記第一の地図は三次元表現によって表された地図であり、前記第二の地図は二次元表現によって表された地図であり、
前記地図表示手段は、前記位置指定手段が指定を受け付けた位置に表示されている第一の地図上の図形が表す施設を、前記位置指定手段が指定を受け付けた位置に対応する前記第一の地図上の地点とし、当該位置指定手段が指定を受け付けた位置に表示されている第一の地図上の図形が表す施設と同じ施設を、前記第二の地図上で表す図形を強調表示した形態で、当該第二の地図を表示することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項11】
請求項2記載のナビゲーション装置であって、
前記第一の地図は三次元表現によって表された地図であり、前記第二の地図は二次元表現によって表された地図であり、
前記地図表示手段は、前記位置指定手段が第二の地図が表示されている表示領域上の位置の指定を受け付けた場合に、前記位置指定手段が指定を受け付けた位置に対応する前記第二の地図上の地点と同じ地点を表す前記第一の地図上の位置に所定のマークを配置した形態で、当該第一の地図を表示することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項12】
請求項2記載のナビゲーション装置であって、
前記第一の地図は三次元表現によって表された地図であり、前記第二の地図は二次元表現によって表された地図であり、
前記地図表示手段は、前記位置指定手段が第二の地図が表示されている表示領域上の位置の指定を受け付けた場合に、前記位置指定手段が指定を受け付けた位置に対応する前記第二の地図上の地点に存在する施設を、前記第一の地図上で表す図形を強調表示した形態で、当該第一の地図を表示することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項13】
請求項12記載のナビゲーション装置であって、
前記地図表示手段は、前記位置指定手段が第二の地図が表示されている表示領域上の位置の指定を受け付けた場合に、少なくとも、前記位置指定手段が指定を受け付けた位置に対応する前記第二の地図上の地点に存在する施設を前記第一の地図上で表す図形を覆い隠すように表示されている他の施設を表す図形を、少なくとも部分的に透明化して、当該第一の地図を表示することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項14】
第一の地図と当該第一の地図と表現形態の異なる第二の地図とを同時に表示する地図表示装置であって、
表示装置と、
前記第一の地図と第二の地図を、前記表示装置の異なる表示領域に表示する地図表示手段と、
前記第一の地図が表示されている表示領域上の位置の指定をユーザから受け付ける位置指定受付手段とを備え、
前記地図表示手段は、前記位置指定手段が指定を受け付けた位置に対応する前記第一の地図上の地点と同じ地点を表す前記第二の地図上の位置を識別可能な形態で、当該第二の地図を表示することを特徴とする地図表示装置。
【請求項15】
請求項14記載の地図表示装置であって、
前記位置指定受付手段は、前記第一の地図が表示されている表示領域と第二の地図が表示されている表示領域とのうちの任意の表示領域上の位置の指定をユーザから受け付け、
前記地図表示手段は、前記位置指定手段が第二の地図が表示されている表示領域上の位置の指定を受け付けた場合に、当該受け付けた位置に対応する前記第二の地図上の地点と同じ地点を表す前記第一の地図上の位置を識別可能な形態で、当該第一の地図を表示することを特徴とする地図表示装置。
【請求項16】
請求項14記載の地図表示装置であって、
前記位置指定手段が指定を受け付けた位置に対応する前記第一の地図上の地点に関する情報を、前記第一の地図が表示されている表示領域中の、当該第一の地図上の地点近傍に表示する地点情報表示手段を有することを特徴とする地図表示装置。
【請求項17】
請求項16記載の地図表示装置であって、
前記位置指定受付手段は、前記第一の地図が表示されている表示領域と第二の地図が表示されている表示領域とのうちの任意の表示領域上の位置の指定をユーザから受け付け、
前記地図表示手段は、前記位置指定手段が第二の地図が表示されている表示領域上の位置の指定を受け付けた場合に、当該受け付けた位置に対応する前記第二の地図上の地点と同じ地点を表す前記第一の地図上の位置を識別可能な形態で、当該第一の地図を表示し、
前記地点情報表示手段は、前記位置指定手段が第二の地図が表示されている表示領域上の位置の指定を受け付けた場合に、前記位置指定手段が指定を受け付けた位置に対応する前記第二の地図上の地点に関する情報を、前記第二の地図が表示されている表示領域中の、当該第二の地図上の地点近傍に表示することを特徴とする地図表示装置。
【請求項18】
請求項16記載の地図表示装置であって、
前記地点情報表示手段は、前記位置指定手段が指定を受け付けた位置に対応する前記第一の地図上の地点に関連する事項を、前記第二の地図が表示されている表示領域中の、前記位置指定手段が指定を受け付けた位置に対応する前記第一の地図上の地点と同じ地点を表す前記第二の地図上の位置近傍に表示することを特徴とする地図表示装置。
【請求項19】
請求項18記載の地図表示装置であって、
前記位置指定受付手段は、前記第一の地図が表示されている表示領域と第二の地図が表示されている表示領域とのうちの任意の表示領域上の位置の指定をユーザから受け付け、
前記地図表示手段は、前記位置指定手段が第二の地図が表示されている表示領域上の位置の指定を受け付けた場合に、当該受け付けた位置に対応する前記第二の地図上の地点と同じ地点を表す前記第一の地図上の位置を識別可能な形態で、当該第一の地図を表示し、
前記地点情報表示手段は、前記位置指定手段が第二の地図が表示されている表示領域上の位置の指定を受け付けた場合に、前記位置指定手段が指定を受け付けた位置に対応する前記第二の地図上の地点に関する情報を、前記第二の地図が表示されている表示領域中の、当該第二の地図上の地点近傍に表示すると共に、前記位置指定手段が指定を受け付けた位置に対応する前記第二の地図上の地点に関連する事項を、前記第一の地図が表示されている表示領域中の、前記位置指定手段が指定を受け付けた位置に対応する前記第二の地図上の地点と同じ地点を表す前記第一の地図上の位置近傍に表示することを特徴とする地図表示装置。
【請求項20】
請求項14記載の地図表示装置であって、
前記第一の地図と第二の地図とのうちの一方の地図は三次元表現によって表された地図であり、他方の地図は二次元表現によって表された地図であることを特徴とする地図表示装置。
【請求項21】
表示装置に地図を表示する地図表示装置において、第一の地図と当該第一の地図と表現形態の異なる第二の地図の表示を制御する地図表示制御方法であって、
前記第一の地図と第二の地図を、前記表示装置の異なる表示領域に同時に表示するステップと、
前記第一の地図が表示されている表示領域上の位置の指定をユーザから受け付けるステップと、
前記指定を受け付けた位置に対応する前記第一の地図上の地点と同じ地点を表す前記第二の地図上の位置を識別可能な形態で、当該第二の地図を表示するステップとを有することを特徴とする地図表示制御方法。
【請求項22】
請求項21記載の地図表示制御方法であって、
前記第二の地図が表示されている表示領域上の位置の指定をユーザから受け付けるステップと、
前記受け付けた前記第二の地図が表示されている表示領域上の位置に対応する前記第二の地図上の地点と同じ地点を表す前記第一の地図上の位置を識別可能な形態で、当該第一の地図を表示するステップとを有することを特徴とする地図表示制御方法。
【請求項23】
請求項21記載の地図表示制御方法であって、
前記第一の地図と第二の地図とのうちの一方の地図は三次元表現によって表された地図であり、他方の地図は二次元表現によって表された地図であることを特徴とする地図表示制御方法。
【請求項24】
電子計算機によって読み取られ実行されるコンピュータプログラムであって、
当該コンピュータプログラムは、前記電子計算機に、
第一の地図と当該第一の地図と表現形態の異なる第二の地図を、表示装置の異なる表示領域に同時に表示するステップと、
前記第一の地図が表示されている表示領域上の位置の指定をユーザから受け付けるステップと、
前記指定を受け付けた位置に対応する前記第一の地図上の地点と同じ地点を表す前記第二の地図上の位置を識別可能な形態で、当該第二の地図を表示するステップとを実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項25】
請求項24記載のコンピュータプログラムであって、
当該コンピュータプログラムは、前記電子計算機に、
前記第二の地図が表示されている表示領域上の位置の指定をユーザから受け付けるステップと、
前記受け付けた前記第二の地図が表示されている表示領域上の位置に対応する前記第二の地図上の地点と同じ地点を表す前記第一の地図上の位置を識別可能な形態で、当該第一の地図を表示するステップとを実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項26】
請求項24記載のコンピュータプログラムであって、
前記第一の地図と第二の地図とのうちの一方の地図は三次元表現によって表された地図であり、他方の地図は二次元表現によって表された地図であることを特徴とするコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−93661(P2007−93661A)
【公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−279188(P2005−279188)
【出願日】平成17年9月27日(2005.9.27)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】