説明

ナビゲーション装置

【課題】運転者が営業時間外の施設などの目印を見落としても、交差点拡大図に対応する交差点を、そうでないものと誤認識するのを防止することができるナビゲーション装置を提供する。
【解決手段】車両が交差点31に接近したとき、表示モニタ16には、地図30A,30Bに重ねて交差点31の交差点拡大図40A,40Bが表示される。昼間における交差点拡大図40Aには、目印として、「スーパー○○」、「××石油」、「コンビニ△△」および「□□郵便局」のアイコンが表示される。夜間における交差点拡大図40Bには、目印として、営業時間内である「××石油」および「コンビニ△△」のアイコンが表示され、営業時間外である「スーパー○○」および「□□郵便局」のアイコンは表示されない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、交差点拡大図を表示するナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
経路の右左折すべき交差点に達する前に、目印施設を含む交差点の拡大図を表示する車載ナビゲーション装置が従来技術として知られている(たとえば、特許文献1)。この車載ナビゲーション装置では、拡大図に表示される目印施設のうち、営業時間外の目印施設に比べて営業時間内の目印施設は強調して表示される。
【特許文献1】特開2004−138394号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記技術だと視認性の良い悪いにかかわらず目印が表示されるための施設を見落とす場合がある。このような場合、交差点の拡大図に表示されている施設が見つからないので、運転者は、拡大図に対応する交差点を、拡大図に対応しないものと誤って判断してしまうという問題点がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
(1)請求項1の発明のナビゲーション装置は、車両の現在地を検出する現在地検出手段と、現在地検出手段により検出した現在地に基づいて、車両の交差点接近を検出する交差点接近検出手段と、交差点接近手段により車両の交差点接近を検出したとき、交差点の交差点拡大図を表示モニタに表示する交差点拡大図表示制御手段と、車両の外部が所定の明度よりも暗いことを判定する明るさ判定手段と、交差点の目印情報と、外部の明るさに応じた目印情報の視認性情報とを対応させて記憶する記憶手段とを備え、交差点拡大図表示制御手段は、明るさ判定手段により車両外部が所定の明度よりも暗いと判定されたときは、記憶手段の目印情報の中から視認性情報に基づいて目印情報を選択して表示することを特徴とする。
(2)請求項2に発明は、請求項1に記載のナビゲーション装置において、目印情報は施設であり、視認性情報は、施設の営業時間であることを特徴とする。
(3)請求項3に発明は、請求項1に記載のナビゲーション装置において、目印情報は看板であり、視認性情報は、看板の夜間視認性であることを特徴とする。
(4)請求項4の発明は、請求項1に記載のナビゲーション装置において、視認性情報は、ユーザが車両の外部が所定の明度よりも暗いとき視認性が悪くなる目印として設定した目印の情報であることを特徴とする。
(5)請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のナビゲーション装置において、明るさ判定手段は、車両に設置されたライトの点灯スイッチの操作に基づいて、車両の外部が所定の明度よりも暗いことを判定することを特徴とする。
(6)請求項6の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のナビゲーション装置において、明るさ判定手段は、車両に設置された照度センサの検出結果に基づいて、車両の外部が所定の明度よりも暗いことを判定することを特徴とする。
(7)請求項7の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のナビゲーション装置において、日の出時刻および日の入り時刻の情報を取得する情報取得手段を備え、明るさ判定手段は、現在時刻と、日の出時刻と、日の入り時刻とに基づいて、車両の外部が所定の明度よりも暗いことを判定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、車両の外部が暗くなると目印がわからなくなるため、視認性が悪くなる目印を交差点拡大図に表示しないようにした。視認性のよい目印だけが表示されるので、交差点拡大図の誤認識を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
−第1の実施形態−
図1は、本発明の第1の実施形態によるナビゲーション装置1を示す。ナビゲーション装置1は、制御回路11、ROM12、RAM13、現在地検出装置14、画像メモリ15、表示モニタ16、スピーカ17、入力装置18およびディスクドライブ19を有している。ディスクドライブ19には、地図データが記憶されたDVD−ROM110が装填されている。ナビゲーション装置1は、ヘッドライト点灯スイッチ21と接続している。
【0007】
制御回路11は、マイクロプロセッサ及びその周辺回路からなり、RAM13を作業エリアとしてROM12に格納された制御プログラムを実行して各種の制御を行う。制御回路11は、DVD−ROM110に記憶された地図データに基づいて所定の経路探索処理を行う。そして、その処理結果を推奨経路として表示モニタ16に表示する。また、制御回路11はタイマ11aを有し、現在時刻を計測することができる。
【0008】
現在地検出装置14は車両の現在地を検出する装置である。現在地検出装置14は、振動ジャイロ14a、車速センサ14b、GPS(Global Positioning System)センサ14cなどからなる。振動ジャイロ14aは車両の進行方向を検出し、車速センサ14bは車速を検出し、GPSセンサ14cはGPS衛星からのGPS信号を検出する。ナビゲーション装置1は、この現在地検出装置14により検出された車両の現在地に基づいて、地図の表示範囲や経路探索開始点などを決定する。また、現在地検出装置14により検出された車両の現在地が自車位置マークとして地図上に表示される。
【0009】
画像メモリ15は、表示モニタ16に表示するための画像データを格納する。この画像データは道路地図描画用データや各種の図形データからなり、それらはDVD−ROM110に記憶された地図データに基づいて、制御回路11において適宜生成される。
【0010】
ディスクドライブ19は、DVD−ROM110から地図データを読み出す。地図データは、地図表示用データ、経路探索用データ、交差点拡大図表示用施設データなどを含む。地図表示用データおよび経路探索用データには、地図データに格納されている道路のリンク情報およびノード情報が含まれている。地図表示用データは、広域から詳細まで複数の縮尺の地図データを有し、ユーザの要求にしたがって、表示地図の縮尺を変更することができる。
【0011】
図2を参照して、交差点拡大図表示用施設データについて説明する。交差点拡大図表示用施設データには、交差点を識別する交差点IDごとに、その交差点の交差点拡大図に表示する施設の情報が格納されている。交差点拡大図に表示する施設の情報として、施設ID、営業開始時刻、営業終了時刻、施設の種別、施設の名称および施設の位置(緯度・経度)の情報が格納されている。これらの情報に基づいて、交差点拡大図に表示する施設を選択する。
【0012】
なお、DVD−ROM110以外の他の記録メディア、たとえばCD−ROMやハードディスクなどより地図データを読み出してもよい。
【0013】
表示モニタ16は、地図データなどの各種情報に基づいて、自車位置付近の地図などの各種情報を画面表示としてユーザに提供する。スピーカ17は、各種入力操作をユーザに指示したり、経路誘導したりするための音声を出力する。入力装置18は、ユーザが各種コマンドの設定などのために操作される操作キーを有し、操作パネル上のボタンスイッチやパネル周囲のハードスイッチなどによって実現される。ユーザは、表示モニタ16の表示画面の指示やスピーカ17からの音声指示にしたがって入力装置18を操作することにより、目的地を設定する。
【0014】
目的地がユーザによって設定されると、目的地に経路探索終了点が設定される。そして、経路探索用データを用いて経路探索開始点から経路探索終了点までの経路演算を所定のアルゴリズムに基づいて行う。このようにして求められた経路(以下、推奨経路という)は、表示形態、たとえば表示色などを変えることによって、ほかの道路とは区別して画面表示される。これにより、ユーザは地図上の推奨経路を画面上で認識することができる。
【0015】
また、ナビゲーション装置1は、推奨経路にしたがって車両が走行できるように、ユーザに対して画面や音声などによる進行方向指示を行い、車両を経路誘導する。この経路誘導では、車両が誘導交差点(車両が推奨経路にしたがって走行する場合、右左折など曲がる交差点)に接近すると、表示モニタ16に誘導交差点の拡大図が表示される。
【0016】
ヘッドライト点灯スイッチ21は、車両のヘッドライトを点灯/消灯させるためのスイッチである。ナビゲーション装置1は、ヘッドライト点灯スイッチ21から出力される信号によりヘッドライトの点灯および消灯を検出することができる。
【0017】
次に、図3を参照して本発明の一実施形態における交差点拡大図の表示について説明する。図3(a)は、昼間において車両が交差点31に接近したとき、表示モニタ16に表示される表示画面を説明するための図である。表示画面には自車位置周辺の地図30Aとともに、自車位置に自車位置マーク32が表示される。また、地図30Aに重ねて推奨経路33が表示される。推奨経路33は交差点31を右折する経路である。
【0018】
運転者が交差点31を確実に右折できるようにするため、地図30Aに重ねて交差点31の交差点拡大図40Aが表示モニタ16に表示される。交差点拡大図40Aには、目印となる施設として、「スーパー○○」、「××石油」、「コンビニ△△」および「□□郵便局」のアイコンが表示される。
【0019】
図3(b)は、夜間において車両が交差点31に接近したとき、表示モニタ16に表示される表示画面を説明するための図である。この表示画面が表示されている時刻は、「××石油」および「コンビニ△△」の営業時間内の時刻であり、「スーパー○○」および「□□郵便局」の営業時間外の時刻であるものとして説明する。表示画面には自車位置周辺の地図30Bが表示される。夜間における地図30Bが眩しくならないようにするため、昼間に表示された図3(a)の地図30Aとコントラストや色彩を変更して地図30Bは表示される。
【0020】
図3(a)の地図30Aと同様に、表示画面には、地図30Bに重ねて、自車位置マーク32、推奨経路33および交差点31の交差点拡大図40Bが表示される。夜間における交差点拡大図40Bが眩しくならないようにするため、昼間に表示された図3(a)の交差点拡大図40Aとコントラストや色彩を変更して交差点拡大図40Bは表示される。
【0021】
運転者が交差点31を確実に右折できるようにするため、図3(a)の交差点拡大図40Aと同様に交差点拡大図40Bにも目印となる施設が表示される。しかし、交差点拡大図40Bには、営業時間内である「××石油」および「コンビニ△△」のアイコンが表示され、営業時間外である「スーパー○○」および「□□郵便局」のアイコンは表示されない。
【0022】
次に、本発明の実施形態における交差点拡大図の表示処理について、図4および図5のフローチャートを参照して説明する。図4および図5の処理は、経路誘導を開始するとスタートするプログラムにより、制御回路11において実行される。
【0023】
ステップS401では、現在地検出装置14を用いて車両の現在地を検出する。ステップS402では、次に進入する誘導交差点手前500mの位置に車両が到達したか否かを判定する。誘導交差点手前500mの位置に車両が到達した場合はステップS402が肯定判定され、ステップS403へ進む。誘導交差点手前500mの位置に車両がまだ到達していない場合はステップS402が否定判定され、ステップS401に戻る。
【0024】
ステップS403では、誘導交差点の交差点IDを手がかりにして、交差点拡大図表示用施設データより、誘導交差点の交差点拡大図に表示する施設の候補(施設候補)を特定する。ステップS404では、ヘッドライト点灯スイッチ21から出力される信号によりヘッドライトが点灯しているか否かを判定する。これにより、車両の外部が所定の明度よりも暗くなっているか否かを判定することができる。ヘッドライトが点灯している場合はステップS404が肯定判定され、ステップS405へ進む。ヘッドライトが点灯していない場合はステップS404が否定判定され、ステップS408へ進む。
【0025】
ステップS405では、タイマ11aにより現在時刻を計測する。ステップS406では、計測した現在時刻を施設候補の営業開始時刻および営業終了時刻と照合する。そして、施設候補のうち、現在時刻が営業時間内である施設を交差点拡大図に表示する施設として特定する。ステップS407では、誘導交差点周囲の詳細地図に、交差点拡大図に表示する施設のアイコンを重畳して描画することにより交差点拡大図の画像データを作成する。そして、図5のステップS501へ進む。
【0026】
ステップS408では、営業開始時刻および営業終了時刻に関係なく、施設候補を全て交差点拡大図に表示するものとする。そして、ステップS407へ進む。
【0027】
図5のステップS501では、現在地検出装置14により車両の現在地を検出する。ステップS502では、車両が誘導交差点の手前300mの位置に到着したか否かを判定する。車両が誘導交差点の手前300mの位置に到着した場合はステップS502が肯定判定され、ステップS503へ進む。車両が誘導交差点の手前300mの位置にまだ到着していない場合はステップS502が否定判定され、ステップS501に戻る。ステップS503では、誘導交差点の交差点拡大図を自車位置周辺の地図に重ねてポップアップ画面で表示モニタ16に表示する。
【0028】
ステップS504では、現在地検出装置11により車両の現在地を検出する。ステップS505では、車両が誘導交差点を通過したか否かを判定する。車両が誘導交差点を通過した場合はステップS505が肯定判定され、ステップS506へ進む。車両が誘導交差点をまだ通過していない場合はステップS505が否定判定され、ステップS504に戻る。ステップS506では、交差点拡大図を消去する。
【0029】
以上の第1の実施形態によるナビゲーション装置1は次のような作用効果を奏する。
(1)車両の外部が所定の明度よりも暗くなった場合、営業時間外の施設を交差点拡大図に表示しないようにした。したがって、運転者が営業時間外の施設を見落とした場合における交差点拡大図の誤認識を防止することができる。
【0030】
(2)夜間における交差点拡大図40Bの表示態様を、昼間における交差点拡大図40A表示態様と異なるようにした。これにより、運転者は、営業時間外の施設が表示されないことを認識でき、夜間において交差点拡大図40Bに表示されていない施設を交差点31で運転者が見つけても、交差点拡大図に対応する交差点をそうでないものと誤認識するのを防止できる。
【0031】
−第2の実施形態−
図6〜図8を参照して、第2の実施形態のナビゲーション装置を説明する。本発明の第2の実施形態のナビゲーション装置の構成は、本発明の第1の実施形態のナビゲーション装置1の構成と同様である。第2の実施形態では、車両が右左折する交差点を判断するときの目印として広告用の看板を交差点拡大図に表示する。一般に看板は目立つように設置されているので、交差点の目印として有効である。
【0032】
看板の場合、夜間に見えなくなるものについては交差点拡大図に表示しない、一方、夜間照明が設置されている看板、ネオンサインなど自発光の看板、施設の照明で照らされている看板は、夜間でも視認性が良好であるので、交差点拡大図に表示する。看板が夜間でも視認性が良好であるか否かの判断は、図6に示す交差点拡大図表示用看板データに基づいて行う。
【0033】
交差点拡大図表示用看板データはDVD−ROM110に記憶され、ディスクドライブ19で読み出すことができる。交差点拡大図表示用看板データには、交差点を識別する交差点IDごとに、その交差点の交差点拡大図に表示する看板の情報が格納されている。交差点拡大図に表示する看板の情報として、看板ID、夜間視認性、看板の表示および看板の位置(緯度・経度)の情報が格納されている。これらの情報に基づいて、交差点拡大図に表示する看板を選択し、表示する。
【0034】
次に、図7を参照して交差点拡大図における看板表示について説明する。図7(a)は、昼間において車両が交差点31に接近したとき、表示モニタ16に表示される交差点拡大図を説明するための図である。交差点拡大図50Aには、目印となる看板として、「○×レストランまで100m」、「○△病院」、「コンビニ△△」および「○□建設」の看板のアイコンが表示される。
【0035】
図7(b)は、夜間において車両が交差点31に接近したとき、表示モニタ16に表示される交差点拡大図を説明するための図である。「○△病院」および「○□建設」の看板は、夜間において視認性が悪く、「○×レストランまで100m」および「コンビニ△△」の看板は、夜間照明などで視認性が良好であるものとして説明する。交差点拡大図50Bには、夜間でも視認良好である「○×レストランまで100m」および「コンビニ△△」の看板のアイコンが表示され、夜間は視認性が悪い「○△病院」および「○□建設」の看板のアイコンは表示されない。
【0036】
次に、交差点拡大図の看板表示処理について、図5および図8のフローチャートを参照して説明する。図5および図8の処理は、経路誘導を開始するとスタートするプログラムにより、制御回路11において実行される。図4および図5の処理と共通する処理には同じ符号を付し、図4および図5の処理と異なる部分を主に説明する。
【0037】
ステップS402が肯定判定されると、ステップS801へ進む。ステップS801では、誘導交差点の交差点IDを手がかりにして、交差点拡大図表示用看板データより、誘導交差点の交差点拡大図に表示する看板の候補(看板候補)を特定する。そして、ステップS404へ進む。ステップS404が肯定判定されると、ステップS802へ進む。ステップS404が否定判定されると、ステップS804へ進む。
【0038】
ステップS802では、交差点拡大図表示用看板データにおける夜間視認性の有無の情報より、夜間視認性有りの看板を交差点拡大図に表示する看板として特定する。ステップS803では、誘導交差点周囲の詳細地図に、交差点拡大図に表示する看板のアイコンを重畳して描画することにより交差点拡大図の画像データを作成する。そして、図5のステップS501へ進む。
【0039】
ステップS804では、夜間視認性の有無に関係なく、看板候補を全て交差点拡大図に表示するものとする。そして、ステップS803へ進む。
【0040】
以上の第2の実施形態によるナビゲーション装置1は次のような作用効果を奏する。
(1)車両の外部が暗くなった場合、夜間視認性の悪い看板を交差点拡大図に表示しないようにした。したがって、運転者が夜間視認性の悪い看板を見落とした場合における交差点拡大図の誤認識を防止することができる。
【0041】
(2)夜間における交差点拡大図50Bの表示態様を、昼間における交差点拡大図50A表示態様と異なるようにした。これにより、運転者は、夜間視認性が悪い看板が表示されないことを認識でき、夜間において交差点拡大図50Bに表示されていない看板を交差点31で運転者が見つけても、交差点拡大図に対応する交差点をそうでないものと誤認識するのを防止できる。
【0042】
以上の第1および第2の実施の形態のナビゲーション装置1を次のように変形することができる。
(1)車両が右左折する交差点を判断するときの目印であれば、交差点拡大図に表示するものは施設や看板に限定されない。たとえば、歩道橋でもよい。
【0043】
(2)ヘッドライト点灯スイッチ21により車両の外部が所定の明度よりも暗いか否かを判定したが、車両の外部が暗いことを検出するができるものであれば、ヘッドライト点灯スイッチ21に限定されない。車両の外部の明るさを検出する受光センサに基づいて、車両の外部が暗いか否かを判定するようにしてもよい。この場合、受光センサにより検出された車両の外部の照度が所定の照度より小さいとき、車両の外部が暗いものと判定する。
【0044】
(3)現在の時刻を日の出時刻および日の入り時刻と照合して、車両の外部が暗いか否かを判定するようにしてもよい。日の出前および日の入り後は、日が沈んでいるため、車両の外部は暗いからである。日の出時刻および日の入り時刻は、車両の現在地の緯度・経度によって変わるので、日の出時刻および日の入り時刻を決定するにあたり、車両の現在地の緯度・経度を考慮に入れるようにしてもよい。この場合、ヘッドライト点灯スイッチ21のオンオフを検出しない。なお、ナビゲーション装置が通信手段を備えている場合、通信手段で外部から日の出時刻の情報および日の入り時刻の情報を取得するようにしてもよい。また、DVD−ROM110などの記憶手段に日の出時刻の情報および日の入り時刻の情報を記憶しておき、記憶手段から読み出して記憶手段に日の出時刻の情報および日の入り時刻の情報を取得するようにしてもよい。
【0045】
(4)以上の実施形態では地図は平面地図であったが、鳥瞰図表示の地図、建造物を立体的に表示した立体地図、運転者の視点からの地図であるドライバーズビューであってもよい。
【0046】
(5)車両の外部が暗くなった場合、交差点拡大図に表示したり、表示しないようにしたりする施設をユーザの操作で設定できるようにしてもよい。営業時間外でも照明が点灯されていて、視認性が良好で目印とすることができる施設があるからである。
【0047】
(6)経路探索などにより予め設定した推奨経路について誘導交差点で拡大図を表示する場合について説明したが、主要交差点などの拡大図表示にも本発明を適用できる。また、プローブ情報で右左折を誘導するものについても適用できる。
【0048】
実施形態と変形例の一つ、もしくは複数を組み合わせることも可能である。変形例同士をどのように組み合わせることも可能である。
【0049】
以上の説明はあくまで一例であり、発明は、上記の実施形態に何ら限定されるものではない。
【0050】
特許請求の範囲の要素と実施の形態との対応関係を説明する。
本発明の現在地検出手段は現在地検出装置14に対応し、交差点接近手段は制御回路11、ディスクドライブ19およびDVD−ROM110に対応する。交差点拡大図表示制御手段および明るさ判定手段は制御回路11に対応し、記憶手段および情報取得手段は制御回路11、ディスクドライブ19およびDVD−ROM110に対応する。なお、以上の説明はあくまで一例であり、発明を解釈する上で、上記の実施形態の構成要素と本発明の構成要素との対応関係になんら限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の第1の実施形態のナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【図2】交差点拡大図表示用施設データを説明するための図である。
【図3】本発明の第1の実施形態における交差点拡大図の表示を説明するための図である。
【図4】本発明の第1の実施形態における交差点拡大図の表示処理を説明するためのフローチャートである。
【図5】本発明の第1の実施形態における交差点拡大図の表示処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】交差点拡大図表示用看板データを説明するための図である。
【図7】交差点拡大図における看板表示を説明するための図である。
【図8】交差点拡大図の看板表示処理を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0052】
1 ナビゲーション装置
11 制御回路
11a タイマ
14 現在地検出装置
16 表示モニタ
19 ディスクドライブ
30A,30B 地図
40A,40B,50A,50B 交差点拡大図
110 DVD−ROM

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の現在地を検出する現在地検出手段と、
前記現在地検出手段により検出した現在地に基づいて、前記車両の交差点接近を検出する交差点接近検出手段と、
前記交差点接近手段により前記車両の交差点接近を検出したとき、前記交差点の交差点拡大図を表示モニタに表示する交差点拡大図表示制御手段と、
前記車両の外部が所定の明度よりも暗いことを判定する明るさ判定手段と、
前記交差点の目印情報と、外部の明るさに応じた前記目印情報の視認性情報とを対応させて記憶する記憶手段とを備え、
前記交差点拡大図表示制御手段は、前記明るさ判定手段により前記車両外部が所定の明度よりも暗いと判定されたときは、前記記憶手段の前記目印情報の中から前記視認性情報に基づいて前記目印情報を選択して表示することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
請求項1に記載のナビゲーション装置において、
前記目印情報は施設であり、
前記視認性情報は、前記施設の営業時間であることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
請求項1に記載のナビゲーション装置において、
前記目印情報は看板であり、
前記視認性情報は、前記看板の夜間視認性であることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項4】
請求項1に記載のナビゲーション装置において、
前記視認性情報は、ユーザが前記車両の外部が所定の明度よりも暗いとき視認性が悪くなる目印として設定した目印の情報であることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載のナビゲーション装置において、
前記明るさ判定手段は、前記車両に設置されたライトの点灯スイッチの操作に基づいて、前記車両の外部が所定の明度よりも暗いことを判定することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項6】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載のナビゲーション装置において、
前記明るさ判定手段は、前記車両に設置された照度センサの検出結果に基づいて、前記車両の外部が所定の明度よりも暗いことを判定することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項7】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載のナビゲーション装置において、
日の出時刻および日の入り時刻の情報を取得する情報取得手段を備え、
前記明るさ判定手段は、現在時刻と、前記日の出時刻と、前記日の入り時刻とに基づいて、前記車両の外部が所定の明度よりも暗いことを判定することを特徴とするナビゲーション装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−257877(P2009−257877A)
【公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−105827(P2008−105827)
【出願日】平成20年4月15日(2008.4.15)
【出願人】(591132335)株式会社ザナヴィ・インフォマティクス (745)
【Fターム(参考)】