説明

バルブシステム

バルブシステムは、水処理システムに単一ラインの標準的な蛇口を用いることを可能とし、水処理システム、および他の流体流動装置を、不必要な流圧から保護し、水処理システム、および他の流体流動装置から圧力を取り除き、例えば漏水のような特定の事象に応じて、ディスペンサまたは流出口への流体の流れを調整または防止する。バルブシステムは、複数のポートを有するハウジングを備える。ここで、このポートは、(1)供給流体を受け入れ、(2)例えば水処理システムのような装置に流体を供給し、(3)上記装置からの流体を受け入れ、(4)ディスペンサに流体を供給するためのものである。また、バルブシステムは、ハウジング内に、自動式の遮断バルブを備える。この遮断バルブは、分配流出口が閉鎖されているときに、ハウジングおよび水処理システム内を水が流れることを防止する。また、この遮断バルブは、流出口が開放されているときに、ハウジングおよび水処理システム内を水が流れることを可能とする。また、バルブシステムは、自動遮断バルブに連結された第2のアクチュエータを備える。この第2のアクチュエータは、自動遮断バルブを、部分的または完全に、閉鎖位置に移動させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バルブシステムに関し、特に、水処理システム、および他の流体流動システムにおいて、流量および圧力を調整するためのバルブシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
水処理システムは、濾過され、処理された水を提供するためのものとして、よく知られている。これらシステムは、典型的には、供給ラインから未処理の水を受け入れるための流入口と、水を処理するための1以上のフィルタと、処理済みの水のための流出口とを備える。処理済み水の流出口は、例えば蛇口のような流出口に連結され、該蛇口は、処理済み水を分配するために開口している(すなわち、開放されている)。現在、多くの水処理システムは、「3本ライン」の蛇口とともに用いられ得る。この3本ラインは、未処理の水を水処理システムに供給するための第1のラインと、システムからの処理済み水を受け入れる第2のラインと、供給源からの未処理の水を受け入れる第3のラインとを有する。この構成は、水を分配するために待機しているときに、水処理システムにおける圧力を制限するように機能する。何故ならば、水処理システムは、蛇口上のバルブが開放されている場合に、圧力を受けるからである。残念なことに、3本ラインの蛇口には、限られた数のスタイルおよび選択しか存在していない。このことが、システムにおける圧力を制限しつつ、水処理システムから処理済み水を分配するための、1本ラインの標準的な蛇口を使用することを可能とするシステムの需要を、創出している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
水処理システムに加えて、例えば、熱水加熱器、飲料販売機、および油空圧シリンダシステムといった、他の様々な流体流動システムが、システムにおける継続的な流圧に関連した不利益を被っている。これら多くのシステムによって受けられる高流圧によって、コネクタ、ハウジング、および他のシステムコンポーネントに対して負荷が掛けられ、流体源を分離された位置(時には遠隔地)にて遮断することなく、システムにメンテナンスを施すことが困難となる。この高圧力によって、水処理システム、または他のタイプの流体流動システムが故障し、この故障が検知されて流体源にて遮断されるまで流体が漏れてしまった場合、さらに重大な問題が引き起こされてしまう。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、(1)低圧力の水処理システムで、単一ラインの標準的な蛇口を用いることを可能とし、(2)水処理システム、および他の流体流動装置を、不必要な流圧から保護し、(3)水処理システム、および他の流体流動装置から圧力を取り除き、(4)例えば漏水のような特定の事象に応じて、ディスペンサまたは流出口への流体の流れを調整または防止し、(5)システムを流れる全体的な流量を制限し得る、バルブシステムを提供する。
【0005】
一実施形態において、バルブシステムは、複数のポートを有するハウジングを備える。ここで、このポートは、(1)供給流体を受け入れ、(2)例えば水処理システムのような装置に流体を供給し、(3)上記装置からの流体を受け入れ、(4)ディスペンサ(すなわち、単一ラインの蛇口、または他のタイプの流出口)に流体を供給するためのものである。バルブシステムは、ハウジング内に、自動式の遮断バルブを備える。この遮断バルブは、分配流出口が閉鎖されているときに、ハウジングおよび水処理システム内を水が流れることを防止する。また、この遮断バルブは、流出口が開放されているときに、ハウジングおよび水処理システム内を水が流れることを可能とする。自動遮断バルブは、流入した水と、流出する処理済み水との間の圧力差に対して動作し得る。一実施形態においては、自動遮断バルブは、例えばプランジャのような可動要素を有する。この可動要素は、バルブが開放される第1の位置と、バルブが閉鎖される第2の位置との間を、移動する。可動要素は、該可動要素の上面上の流体の流れと、該可動要素の下面上の流体の流れとの間の圧力差の関数として、移動するように構成され得る。
【0006】
一実施形態において、バルブシステムは、圧力逃がし機構をさらに備える。この圧力逃がし機構は、分配流出口が閉鎖されている場合に、水処理システム(または、他の装置)から圧力を取り除く。この実施形態において、バルブシステムは、チェックバルブも備える。このチェックバルブは、自動遮断バルブを閉鎖状態に保持するために、ハウジング内における所望の大きさの圧力を維持するためのものである。バルブシステムは、追加的に、流量制御器を備える。この流量制御器は、バルブシステムおよび水処理システム内を流れる流体の流量を制御するためのものである。
【0007】
他の実施形態において、バルブシステムは、自動遮断バルブに連結された第2のアクチュエータを備える。この第2のアクチュエータは、自動遮断バルブ上の圧力差に関わらず、可動要素を閉鎖位置に移動させることができる。このように、第2のアクチュエータは、バルブシステムを部分的または完全に閉鎖するために、自動遮断バルブの通常の作動からは独立して動作してもよい。第2のアクチュエータは、手動式または自動式で動作されてもよく、一実施形態においては、第2のアクチュエータは、1以上のセンサに連結されてもよい。このセンサは、特定の事象が発生したときに、第2のアクチュエータに閉鎖するように信号を送信する。第2のアクチュエータは、バルブシステムのハウジング内に延びる、ネジ状のシャフトの形態であってもよい。シャフトがバルブシステム内へと駆動された場合、これにより、可動要素が、少なくとも部分的に閉鎖位置に向かって移動する。これにより、バルブシステム内の流れが制限され、または完全に防止される。
【0008】
本発明のバルブシステムは、システムを低圧力に維持することを可能としつつ、水処理システムに単一ラインの標準的な蛇口を使用することを可能とするように、水処理システムに直列に挿入され得る、信頼性の高い装置を提供する。バルブシステムは、水処理システム、および他の広範な種々の流体分配システムのための圧力保護を提供することも可能である。ここで、バルブシステムは、分配流出口が閉鎖されているときに、これら装置に流入する流体の流れを防止することによって、上記圧力保護を提供する。このような装置は、熱水加熱器、飲料販売機、水飲み機、水軟化機、冷凍氷および冷蔵水の供給機、乳製品加工機(dairy processor)、食品加工システム、気体圧縮機、油圧システムを含む。バルブシステムは、分配流出口が閉鎖されているときに、装置から圧力を取り除く(また、装置への流体の流れを除く)ことによって、これら装置のメンテナンスを容易とすることを可能とする。さらに、本バルブシステムを用いる、如何なる分配装置の内部コンポーネントも、継続的な高圧力に耐える必要がなくなるので、より軽量化、小型化され得ることになる。これにより、より費用を抑えることができる。
【0009】
第2のアクチュエータを備える実施形態においては、バルブシステムは、例えば、漏水検知時のシステムの遮断、および流量調整のような追加的な機能性とともに、様々な流体流動装置のための圧力保護を提供することができる。この実施形態は、例えば、システム内における漏水のような望ましくない事象を検知したときに、装置への流体の流れを遮断するように第2のアクチュエータを構成することによって、上述した流体流動アプリケーションの多くにおいて、有益となり得る。また、この実施形態は、例えばガスギル(gas gill)、食器洗浄機、または洗濯機といった特定の装置に流れる流体の流量を調整することにおいても、有益となり得る。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】一実施形態に係るバルブシステムの斜視図である。
【図2】バルブシステムの上面図であって、バルブシステムに連結された供給ラインを示している。
【図3】図1に示すバルブシステムの分解図を示す。
【図4】一実施形態に係るプランジャの斜視図である。
【図5】概略的なフロー図であって、バルブシステム内の流体の流れを示している。
【図6】本発明の一実施形態の概略的なフロー図である。
【図7】他の実施形態に係るバルブシステムの斜視図である。
【図8】図7に示すバルブシステムの分解図である。
【図9】他の実施形態に係るバルブシステムの斜視図である。
【図10】図9に示すバルブシステムの上面図であって、バルブシステムに連結された供給ラインを示している。
【図11】図9に示す流出口バルブシステムの分解図である。
【図12】第2の実施形態に係るバルブシステムの斜視図であって、ここでは、バルブシステムは、第2のアクチュエータを備えている。
【図13】図12に示すバルブシステムの分解図である。
【図14】図12に示すバルブシステムの側方断面図である。
【図15】第2の実施形態に係る、概略的なフロー図である。
【図16】第2の実施形態に係る、他の概略的なフロー図である。
【図17】第2の実施形態に係る、他の概略的なフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の一実施形態に係るバルブシステムは、図1〜図3に示されており、符号10が付されている。バルブシステム10は、様々なアプリケーションに用いられるように、構成される。一つのアプリケーションにおいて、本バルブシステム10は、水処理システムに、1本ラインの標準的な蛇口を用いることを可能とする。他のアプリケーションにおいて、バルブシステム10は、例えば、水処理システム、熱水加熱器、または飲料販売機といった流体分配装置を、望ましくない圧力から保護する。
【0012】
バルブシステム10は、典型的には、バルブシステム10を、水供給部、蛇口、および、例えば水処理システム11のような下流の装置に連結させるための複数のポートを備える。図示されているように、バルブシステム10は、ハウジング12を備え、該ハウジング12は、供給水流入ポート14と、未処理水流出ポート16と、処理済み水流出ポート18と、水処理システム流出ポート20と、水処理システム流入ポート22とを有する。自動遮断バルブ24は、ハウジング内に位置決めされており、供給水流入ポート14、処理済み水流出ポート18、水処理システム流出ポート20、および水処理システム流入ポート22と、流体的に連通している。一実施形態においては、自動遮断バルブは、供給水流入ポート14と処理済み水流出ポート18との間の圧力差に対して動作する。その結果、自動遮断バルブによって、水供給が開放された場合に、水が水処理システム11内を流れることが可能となり、且つ、水供給が閉鎖された場合に、水が水処理システム11内を流れることが防止される。チェックバルブ25は、ハウジング内において、水処理システム流入ポート22と、自動遮断バルブ24との間に位置決めされている。
【0013】
ハウジング12は、様々な材料から形成されてもよく、相互に固定される複数の部材を含んでもよい。一実施形態においては、ハウジングは、射出成形樹脂から形成され、上側キャップ50と、上本体部材52と、下本体部材54と、底部キャップ56とを有する。図示されているように、ポートは、上本体部材および下本体部材と一体的に成形されている。しかしながら、この構成は、必須ではない。
【0014】
図5は、バルブシステム10と、未処理の水を分配する第1の蛇口28と、水処理システム11からの処理済みの水を供給する第2の蛇口30との間の連結を示している。図示された実施形態においては、バルブシステム10は、取り付けを要する部材の数を減らすことによって、水供給ライン26への容易な連結を補助するために、未処理水流出ポート16を組み込んでいる。この実施形態においては、供給ライン26は、供給水流入ポート14に連結され、未処理水供給ライン29は、未処理水流出ポート16と、蛇口28との間に連結されている。蛇口28は、バルブシステム10が連結される前と同じ方法で、未処理の水を分配するように動作する。他の実施形態においては、未処理水流出口16は、バルブシステム10上に設けられていなくてもよい。例えば、未処理蛇口28と、バルブシステム10との間で供給水を分断するために、T字状に固定された、独立した従来のパイプが、供給ライン26に連結されてもよい。処理済み水供給ライン32は、処理済み水流出ポート18と、処理済み水蛇口30との間に連結されている。水処理システム流入ライン34は、バルブシステムの流出ポート20と、水処理システムの流入口36との間に連結されている。また、水処理システム流出ライン38は、水処理システムの流出口40と、水処理システム流入ポート22との間にて連結されている。図示された実施形態においては、供給水流入ポート14は、1/2インチの直径を有する、ネジ加工が施されたパイプコネクタである。また、未処理水流出ポート16と処理済み水流出ポート18は、3/8インチの直径を有する、ネジ加工が施されたパイプコネクタである。また、バルブシステムの流出ポート20は、3/8インチのジョンゲスト(John Guest)コネクタであり、水処理システム流入ポート22は、5/16インチのジョンゲストコネクタである。他の実施形態においては、バルブシステム10上のいずれのバルブも、所望のアプリケーションに依って、他の様々なサイズおよびコネクタタイプであってもよい。
【0015】
一実施形態において、自動遮断バルブ24およびチェックバルブは、ハウジング12内に収容される。チェックバルブ25は、一方向への流体の流れを防止する、従来のチェックバルブであってもよい。図示された実施形態においては、チェックバルブ25は、流体が水処理システム流入ポート22を通って水処理システム11へと流れることを防止するために、水処理システム流入ポート22の近傍に位置決めされる。自動遮断バルブ24は、ハウジング12内に位置決めされており、供給水流入ポート14、処理済み水流出ポート18、水処理システム流出ポート20、および水処理システム流入ポート22と、流体的に連通している。図3に示されているように、自動遮断バルブは、一般的には、プランジャリング62内に支持されたプランジャ60を有する。このプランジャ60は、上面66および下面68を含むプレート64と、該プレート64から延在するベース70とを有する。図示された実施形態においては、プレート64は、円形状であり、ベース70は、概して円筒状の側壁72を含む。プランジャ60は、開放位置と閉鎖位置との間を移動可能となるように、プランジャリング62内に取り付けられている。ここで、開放位置においては、プレート64は、ベース70と下本体部材54との間に隙間を形成しつつ、上本体部材52に向かって移動される。また、閉鎖位置においては、ベース70は、下本体部材54に当接する。開放位置においては、自動遮断バルブ24によって、水(または、他の流体)は、供給ラインから、ベース70と下本体部材54との間の隙間を通って、バルブシステムの流出ポート20から流出することができる。次いで、この水は、水処理システム11を通過し、バルブシステムの流入ポート22を介して、バルブシステムに再度流入する。そして、この水は、処理済み水流出ポート18から流出し、最終的に、処理済み水蛇口30から流出する。閉鎖位置においては、自動遮断バルブ24は、孔63を閉鎖することによって、水(または、他の流体)がバルブシステム10に流入することを防止する。この孔63は、供給ポート14からバルブシステム10内への流体の流れを提供する。一実施形態において、自動遮断バルブ24は、プランジャ60と上本体部材52との間の上膜31と、プランジャ60のベース70と、下本体部材54との間の下膜33とを有する。この実施形態においては、流体は、膜と、上本体部材52と、下本体部材54との間を流れ、膜31、33は、流体からプランジャ60を密閉するように動作する。上記したように、自動遮断バルブ24は、プランジャの下方を流れる流体と、プランジャの上方を流れる流体との間の圧力差に対して動作する。蛇口30が閉鎖された場合、チェックバルブは、バルブシステム内におけるプランジャ60の上方の圧力を維持する。これにより、プランジャ60は、閉鎖位置に移動される。蛇口30が開放された場合、プランジャ60の上方の圧力は減少し、これにより、プランジャ60は、上本体部材52に向かって移動し、開放位置に至る。その結果、流体が、バルブシステム10を通って水処理システム11内に流入することが可能となる。図3および図5に示されているように、プランジャ60が開放位置に移動した場合、流体は、供給水流入ポート14から、下本体部材54の上面65に形成された孔63を通って、トラフ67内に流れ込む。このトラフ67は、水処理システム流出ポート22と流体的に連通している。流体が孔63内を流れるにつれて、流体は、下膜33と当たり、プランジャ60を開放位置へと押す。図示された実施形態においては、プランジャ60を開閉するのに要する圧力差は、プレート64とベース70の相対的な直径を変化させることによって、要求に応じて変化させてもよい。代替的な実施形態においては、異なる自動遮断バルブシステムが、バルブシステム10にて流入および流出する流体の流量を制御するために用いられてもよい。
【0016】
一実施形態において、自動遮断バルブ24は、プランジャ60が「チャッター(chatter:ガタガタ音を出す)」してしまうことを防止するためのシステムを有する。このチャッターは、プランジャ60の上方または下方の圧力が、プランジャ60を開放位置に移動させるレベル程の期間だけ留まるように、ゆっくりと変化する状態において発生し得る。このことが、プランジャ60に、開放位置と閉鎖位置との間で急激に往復動させることとなる。この動作は、大きな音を生じさせ、気分を害するものであり、且つ、蛇口を漏洩させ得る。本発明の場合においては、チャッター状態は、蛇口30が閉鎖されているときに、圧力がプランジャ60の上面上で徐々に上昇するにつれて、生じる可能性がある。チャッターを防止するために、バルブシステム10は、相当の大きさの圧力がプランジャ60を開放位置に移動させるように導入されるまで、該プランジャ60を閉鎖位置に機械的に保持するための装置を備えてもよい。図3および図4に示されているように、図示された実施形態において、バルブシステム10は、一連のピン76を備え、該ピン76は、バネによって付勢されたボール78を含む。このボール78は、プランジャリング62に設けられた孔84を通過し、プランジャベース70の側壁72に設けられた戻り止め86内に嵌入する。図4に示されているように、戻り止め86は、傾斜した面を有し、この傾斜した面が、プランジャ60を閉鎖位置に向けて付勢する。この実施形態においては、プランジャのベース70上に掛かる力は、プランジャ60が開放位置まで移動する前に、プレート64上に掛かる圧力の力、およびバネによって付勢されたボール78の力を上回る必要がある。代替的な実施形態において、機械的または電気的な装置が、開放位置または閉鎖位置にプランジャ60を付勢するために用いられてもよい。
【0017】
一実施形態においては、本発明は、追加的に、流量制御器90を備える。この流量制御器90は、バルブシステム10に流入する流体の流量を制限し、最終的に水処理システム11に流入する流体の流量を制限するためのものである。これにより、水処理システム11が、所望の量の流体(または、最大量の流体より少ない流体)を、いずれの時間でも処理するように動作していることを保証することができる。一実施形態において、流量制御器90は、供給水流入ポート14に近接して位置決めされた可撓性リングの材料である。または、他のタイプの公知の流れコントローラが用いられてもよい。
【0018】
他の実施形態において、図6の概略的なフロー図に示されているように、バルブシステム10は、追加的に、自動遮断バルブ24が閉鎖されている場合に、水処理システム11に掛かる圧力を下げるための圧力逃がし機構100を備える。一実施形態において、圧力逃がし機構100は、バルブシステム10内のチェックバルブであってもよく、水処理システム11と、チェックバルブ25との間に位置決めされてもよい。このチェックバルブは、空気システムから流出することを可能とするものである。他の実施形態において、圧力逃がしシステムは、例えば、ベンチュリ(venturi)を用いる容器のようなアクティブシステムであってもよく、自動遮断バルブ24が閉鎖されているときに、水処理システム11から容器内に圧力を積極的に伝達させる。圧力逃がしシステム100によって、蛇口30が閉鎖されたときに、水処理システム11を、常に圧力から開放された状態にすることが可能となる。このことは、水処理システム11をオフラインとすることを要することなく、該水処理システム11のメンテナンスを可能とするので、特に有益となり得る。これは、自動遮断バルブ24が、水処理システム11から圧力を除いた状態を維持するのに十分な速さで閉鎖することができない状態において、必要となり得る。圧力逃がしシステム100は、自動遮断バルブ24が、このような圧力(最初に図示した実施形態の場合のような圧力)を防ぐのに十分な速さで閉鎖することができる場合に、不要となる。
【0019】
バルブシステムの代替的実施形態が、図7〜図8、および図9〜図11に示されている。これらの代替的な実施形態は、以下の点を除いて、上述した実施形態と同じ方法で、且つ、同じ基本コンポーネントを備えつつ、動作する。相違点とは、代替的実施形態は、バルブシステムを閉鎖状態にロックするためのスイッチと、圧力逃がしシステムを備える点である。図7〜図8は、ピン104を係合する、回動可能なスイッチ102を示す。ピン104は、ハウジング12に設けられた孔(図示せず)内を通過し、閉鎖状態となったときに、プランジャ60を閉鎖位置にロックするために、プランジャベース70に設けられた孔106内を通過する。図9〜図11は、スライドスイッチ102’を示しており、該スライドスイッチ102’は、ピン104’を有する。このピン104’は、上記したピン104と同じ方法で動作する。ロック機構は、蛇口30が開放されている場合においても、プランジャ60が開放してしまうことを防止するために、用いられる。これにより、例えば、メンテナンスが水処理システム11に施されているような状況において、バルブシステム10から水が不要に流出してしまうことを防止することができる。図8〜図11は、圧力逃がしシステム100を示しており、該圧力逃がしシステム100は、蛇口30が閉鎖されているときに、水処理システム11内の圧力を下げる。
【0020】
バルブシステム10は、1以上の水処理用フィルタを有する水処理システム11と連結したものとして上記に説明されたが、バルブシステム10は、他の装置を連結して用いられてもよい。ここで、該他の装置は、例えば、熱水加熱器、水軟化機、飲料販売機、水飲み機、冷凍氷および冷蔵水の供給機、食品処理装置、エアフィルタシステム、油圧システム、ならびに、他の様々な装置といった、流体の供給に関して動作するものである。このアプリケーションにおいては、バルブシステム10は、上記装置と直列に設置されてもよく、下流の装置が機能不全となり、および/または漏水した場合において、例えば洪水のような重大な故障を防止するために、これらの流体流動装置用の圧力保護器として動作し得る。多くの流体流動装置は、継続的な高圧力状態に殆ど反応しない。この結果、漏水、コンポーネントおよび密閉に対するストレス、重大な故障の可能性に繋がる。本発明のバルブシステム10は、バルブシステム流出口18に連結された(例えば、上記実施形態における蛇口30のような)ディスペンサが開放されているときにおいてのみ、高圧力を流体流動装置に導入させることによって、これら装置に対する継続的な高圧力状態を排除することができる。それぞれのアプリケーションにおいて、流体流動装置は、上述した水処理システム11と実質同じ方法で、装置流入口22および装置流出口22に連結されてもよい。例えば、熱水加熱器タンクの供給側が、流入口22に取り付けられた第1のコネクタと、流出口22に取り付けられた第2のコネクタとを介して、バルブシステム10に連結される。このとき、熱水加熱器タンクは、遮断バルブ24が閉鎖位置に配置されるときは常に、低圧力状態となる。熱水加熱器タンクは、ハウジングの流出口18に連結された(例えば蛇口のような)ディスペンサが開放されるまで、低圧力状態に留まる。ディスペンサが開放されることにより、流出口22と流出口18との間の流路における圧力の減少によって、遮断バルブ24が開放位置に移動し、流体がバルブシステム10を通過して熱水加熱器タンクへと流れることが可能となる。熱水加熱器タンク、または他の流体システムは、継続的な高圧力を受けることがない。その結果、バルブシステム10に連結された装置は、より軽量且つ小型のコンポーネントを用い得ることになる。何故ならば、これらは、もはや継続的な高圧力に耐える必要がないからである。さらに、遮断バルブが閉鎖されているときは、供給流体が装置に流れ込むことが防止されるので、装置は、供給流体をその供給源にて遮断することなく、メンテナンスまたは調整のために、オフラインとすることができる。
【0021】
熱水加熱器タンクの例に加えて、他の装置は、同様の方法で、本バルブシステムを圧力保護器として用い得る。飲料販売機のアプリケーションにおいて、バルブシステム10は、炭酸水を、現行システムにおいて、低圧力に保持することを可能とする。その結果、より低コスト、軽量の構成に繋がる。水軟化機システムにおいて、バルブシステム10は、軟化コンポーネント上に掛かる圧力を減少させるために用いられ得る。そして、遮断バルブ24が閉鎖されている間に漏水が進行した場合、漏水は、バルブの下流におけるシステム内の水に限られ、これにより、重大な洪水を防止する。冷蔵装置は、一般的に、水供給機/冷却機と、氷製造機とを備える。水供給機/冷却機および氷製造機の双方は、恐らくは高圧力で、水供給機に連結される。その結果、冷蔵装置のコンポーネントは、例え高圧力の環境が存在していないとしても、高圧力の環境での使用に耐えるように構成される必要がある。バルブシステム10を、供給連結ポイントに取り付けることによって、冷蔵装置のコンポーネントは、低圧力基準まで小型化することができ、重量、コスト、および複雑さを低減させることができる。例えば乳製品製造のような食品加工において、本バルブシステムを使用することによって、バルブに連結されたコンポーネントを、より軽量の材料によって、より低コストで構成することができる。プロセス連鎖における貯蔵タンクを、より低い貯蔵圧力に維持することができ、タンク壁をより薄くすることが可能となる。
【0022】
一実施形態において、バルブシステム10は、装置流出口22と装置流入口22との間に連結された流体流動装置を備えることなく、ディスペンサのコンポーネントを圧力から保護するために、用いられ得る。この実施形態において、簡単なホースコネクタ等が、装置流出口22を装置流入口22に直接接続してもよい。ディスペンサが、継続的な高圧力から開放されることから利益を享受する1以上のコンポーネントを有する、多くの状況において、この実施形態は、有益となる。例えば、修理ガレージにて用いられるような気体圧縮機システムは、一般的に、複数の供給ラインに連結された気体圧縮機を、少なくとも1つ備えることを特徴とする。なお、上記供給ラインは、圧縮気体を建物または仕事場に分配する。本バルブシステム10は、気体圧縮機の下流に設置され、圧縮気体ラインおよびディスペンサ(すなわちノズル)のネットワーク全体を通して、より低いライン圧力を維持することを可能とする。ネットワークが修理を必要とした場合、システム内に蓄えられた気体を抜くことなく、コンポーネントを取り外すことができる。同様の構成が、例えば建造装置にて使用されるような、油圧システムに用いられ得る。バルブシステムは、修理または損傷のために分断することによりシステムを空にすることを防ぐ。
【0023】
図12〜14に示す他の実施形態において、バルブジステム10は、第2のアクチュエータ110を備えており、該第2のアクチュエータ110は、遮断バルブ24の通常の動作に関わらず、遮断バルブ24を開放位置と閉鎖位置との間で移動させるためのものである。換言すれば、第2のアクチュエータ110は、予め定められた事象、または一連の事象の発生時に、遮断バルブ24を移動させるために、該遮断バルブ24の通常の動作に優先することが可能である。
【0024】
図12〜図14に図示された実施形態においては、第2のアクチュエータ110は、手動で操作される制御ロッド120を有し、該制御ロッド120は、プランジャ60を閉鎖位置へ向けて下方に移動させるために、制御ロッドハウジング122内に向けて下方に押し下げられ得る。より具体的には、上側キャップ50が、制御ロッドハウジング122に置換され、該制御ロッドハウジング122は、上本体部材52に連結される。第3の膜130は、上本体部材52内に位置決めされ、該上本体部材52は、上膜31の上方において、膜130と膜31との間に、装置流入口22を通ってハウジングに流入し、バルブシステム流出口18を通って流出する水のための流路を形成する。図13および図14に示されているように、制御ロッドハウジング122は、上本体部材52内において、膜130上に、該膜130を所定位置に保持するように設置される。図示されているように、制御ロッドハウジング122は、一般的には円筒状であって、内部開口を有する。この内部開口は、制御ロッド120、プランジャボール128の一部、バネ126、およびバネ台座124を収容する。制御ロッドの下端部132は、制御ロッドハウジング122の上端部136に設けられた開口134を通過し、バネ台座124と係合する。バネ126は、コイルバネまたは弾性材料であって、バネ台座124とプランジャボール128との間において延在する。プランジャボール128は、制御ロッドハウジング122とバネ126によって所定位置に保持されており、第3の膜130の上面上に配置される。制御ロッド120に対して外部からの力が負荷されていない場合は、膜130における弾力によって、プランジャボール128が、プランジャ60から離隔して保持される。バネ126は、制御ロッド120を、上方位置へと付勢する。
【0025】
動作においては、制御ロッド120は、使用者によって手動で押され、これにより、制御ロッド120は、制御ロッドハウジング122内に向けて移動する。制御ロッド120が制御ロッドハウジング122内に移動するにつれて、制御ロッド120は、バネ台座124、バネ126、およびプランジャボール128を下方へ向けて押す。その結果、プランジャボール128は、膜130を撓ませて、最終的には、プランジャ60を閉鎖位置へ向けて移動させるように、該プランジャ60を変位させる。制御ロッド120が完全に押し下げられたとき、プランジャボール128は、プランジャ60を完全に閉鎖位置に保持するように、プランジャ60に設けられたプランジャ台座67内に嵌入される。このようにして、第2のアクチュエータ110は、プランジャ60の上方側の流体の流れと、プランジャ60の下方側の流体の流れとの間の圧力差に関わらず、部分的または完全に遮断バルブ124を閉鎖するように、動作され得る。
【0026】
他の実施形態において、第2のアクチュエータ110は、ソレノイド(図示せず)、または他の電気機械アクチュエータを用いて、自動的に動作されてもよい。ソレノイドは、従来の制御器(図示せず)に電気的に接続されてもよい。この制御器は、ソレノイドに対して信号を送信するように構成され、これによりプランジャ60を作動させ、その結果、プランジャ60を、部分的または完全に閉鎖位置へと移動させる。ソレノイド、または他の電気機械アクチュエータは、追加的に、1以上のセンサ(図示せず)に電気的に接続されてもよい。これらセンサは、特定の事象を検知し、該事象の結果として制御器または電気機械アクチュエータを移動させるように信号を送信する。様々なセンサが、用いられてもよい。湿度センサは、バルブシステム10から下流における漏水を検知するために用いられ、これにより、第2のアクチュエータ110は、バルブシステム10を越える追加的な流体の流れを防ぐために、漏水の検知時に遮断バルブ24を即座に閉鎖するように信号を受信する。温度センサは、オーバーヒート状態の流体流動装置、または火災を検知し、これにより遮断バルブ24を閉鎖するために、用いられ得る。圧力センサまたは流量メータは、バルブシステム10とディスペンサとの間、または、分離された流体流動システムにおける圧力または流体の流量を監視するために用いられる。そして、圧力センサまたは流量メータは、望ましくない圧力状態に応じて遮断バルブ24を閉鎖し、または、バルブシステム10からディスペンサへ流れる流体の流量を調整するために、遮断バルブ24を部分的に閉鎖する。
【0027】
図15〜図17は、第2のアクチュエータ110を備えるバルブシステム10の概略図を示す。図15は、例えば、水処理システムまたは熱水タンクのような流体流動装置11を備えるシステムの概略図である。この流体流動装置11は、該流体流動装置11と流体的に連通する圧力逃がしシステム100とともに、装置流出口22と装置流入口22との間に連結される。この実施形態においては、バルブシステム10は、装置11のための圧力保護器として動作する。何故ならば、装置11は、遮断バルブ24が閉鎖された場合には、低圧力に維持されるからである。第2のアクチュエータ110によって、装置10が、装置11およびディスペンサ30(または上述したような「流出口」)へ流れる流体の流れを、追加的に遮断する、または調整することが可能となる。上述したように、第2のアクチュエータ110は、手動式または自動式であってもよく、予め定められた事象を検知可能なセンサからの信号に応じて動作するように構成されてもよい。
【0028】
図16は、流出口22と流入口22との間に連結された流体流動装置11を省略した構成を示した概略図である。その代わりに、流入口22および流出口20は、直接連結されており、これにより、装置流出口22から流出する流体の流れは、装置流入口22内に直接流入する。この実施形態においては、バルブシステム10は、ディスペンサ30(もしくは「流出口」)、または、バルブシステム流出口18(すなわち、バルブシステムの下流側)に連結され得る様々な流体流動装置を、望ましくない圧力から保護することができる。このディスペンサまたは流体流動装置は、該ディスペンサまたは装置が閉鎖されている間に、低圧力を受けることになる。ディスペンサが開放され、または装置が起動されると、即座に、バルブシステム流出口18における圧力が減少し、これにより、遮断バルブ24が開放される。上述した実施形態と同様に、第2のアクチュエータ110によって、装置10は、遮断バルブ内の圧力差とは無関係に、ディスペンサへの流体の流れを遮断または調整することが可能となる。
【0029】
図17は、さらに他の実施形態の概略図を示しており、この実施形態においては、バルブシステム10は、流体の流れの中に添加物を追加可能とするために用いられている。150内における添加物用のラインは、装置流出口22と、装置流入口22との間において、圧力逃がし機構100の下流に位置決めされている。したがって、150のラインは、ディスペンサが閉鎖されている如何なる時においても、本システムに対して連結および遮断され得る。ディスペンサが開放された場合、流体は、150のラインを流れて通過し、これにより添加物が挿入されることを可能とする。第2のアクチュエータ110は、ディスペンサへの流れを(手動で、または自動的に)遮断し、または、流れを調整するために用いられ得る。この実施形態のための1つのアプリケーションは、患者の点滴内に流入する薬剤流に連結されるものである。バルブシステム10から下流の流れが遮断される如何なるときでも、システムに入る供給ラインを遮断することなく、薬剤をラインに加えることができる。
【0030】
上記の記載は、本発明の現実施形態のものである。特許請求の範囲に定義された、本発明の概念および広範な態様から逸脱することなく、様々な代替および変更を加えることができる。ここで、特許請求の範囲は、均等論を含む特許法の原則に従って、解釈されるべきである。例えば、冠詞:「a」、「an」、「the」、または「or」を用いる単数形において、請求項の要素に対する如何なる言及も、その要素を単数に限定するものとして構成されているのではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧力から流体流動装置を保護するためのバルブシステムであって、
ハウジングと、
前記ハウジング内を延び、第1の流入口と、前記流体流動装置に流体的に連通する第1の流出口とを有する第1の流路と、
前記ハウジング内を延び、前記流体流動装置と流体的に連通する第2の流入口と、第2の流出口とを有する第2の流路と、
前記ハウジングから前記第2の流入口を通過する流体の流れを防止するチェックバルブと、
開放位置と閉鎖位置との間で切り替え可能であって、前記開放位置において前記第1の流路および前記第2の流路を通過する流体の流れが可能となり、前記閉鎖位置において前記第1の流路および供給流路を通過する流体の流れが禁止される、前記ハウジング内の遮断バルブと、を備える、バルブシステム。
【請求項2】
前記流体流動装置の圧力を下げるために、前記ハウジングおよび前記流体流動装置と流体的に連通する圧力逃がし機構を備える、請求項1に記載のバルブシステム。
【請求項3】
前記第1の流路内の第1の圧力と、前記第2の流路内の第2の圧力との間で圧力差が定義され、
前記遮断バルブは、前記圧力差の関数として、前記開放位置と前記閉鎖位置との間で切り替えられる、請求項1に記載のバルブシステム。
【請求項4】
前記第2の流出口は、ディスペンサと流体的に連通し、
前記ディスペンサは、流体が該ディスペンサを通過することができる開放位置と、流体が該ディスペンサを通過することが防止される閉鎖位置とを有する、請求項3に記載のバルブシステム。
【請求項5】
前記閉鎖位置から前記開放位置への前記ディスペンサの動作は、前記遮断バルブが前記閉鎖位置から前記開放位置へと移動するように、前記圧力差を変化させる、請求項4に記載のバルブシステム。
【請求項6】
前記遮断バルブに連結された第2のアクチュエータを備え、
前記第2のアクチュエータは、前記遮断バルブを移動させることができる、請求項5に記載のバルブシステム。
【請求項7】
前記第2のアクチュエータに接続されたセンサを備え、
前記センサは、前記第2のアクチュエータに信号を送信可能であり、
前記信号は、前記遮断バルブを移動させるように前記第2のアクチュエータを操作する、請求項6に記載のバルブシステム。
【請求項8】
前記センサは、温度、湿度、および圧力の少なくとも1つを検知するように構成される、請求項7に記載のバルブシステム。
【請求項9】
第1の流路および第2の流路を形成するハウジングを準備するステップと、
前記第1の流路および前記第2の流路を通過する流体の流れを可能とする開放位置と、前記第1の流路を通過する流体の流れを禁止する閉鎖位置との間で移動するように動作可能な、前記ハウジング内の遮断バルブを準備するステップと、
流体供給源を前記第1の流路に連結するステップと、
前記第1の流路を前記第2の流路に連結するステップと、
前記第1の流路と前記第2の流路との間の圧力差の関数として、前記遮断バルブを移動させるステップと、
前記ハウジングに連結された第2のアクチュエータを準備するステップと、
前記第2のアクチュエータによって前記遮断バルブを移動させるステップと、を備える、バルブシステムを動作させるための方法。
【請求項10】
前記第2の流路を、開閉可能なディスペンサに連結するステップを備える、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記ディスペンサの開放によって、前記第1の流路と前記第2の流路との間の圧力差が変化し、前記遮断バルブが移動する、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
センサを前記第2のアクチュエータに接続するステップを備え、
前記センサは、湿度レベルの変化、温度の変化、機械的位置の変化、および圧力の変化の少なくとも1つを検知したときに、前記第2のアクチュエータに信号を送信し、
前記第2のアクチュエータは、前記信号を受信したときに、前記遮断バルブを移動させる、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記遮断バルブは、前記センサが湿度の変化を検知したときに、前記閉鎖位置に完全に移動される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記遮断バルブは、前記センサが前記第2の流路内における圧力の変化を検知したときに、前記閉鎖位置に向けて部分的に移動される、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記第1の流路および前記第2の流路を、流体流動装置に連結するステップと、
前記遮断バルブを前記開放位置に移動させ、前記第1の流路から前記流体流動装置へ流体が流れることを可能とするために、前記ディスペンサを開放するステップと、
前記遮断バルブを前記閉鎖位置に移動させ、前記流体流動装置へ流体が流れることを防止するために、前記ディスペンサを閉鎖するステップと、を備える、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
第1の流入口および第1の流出口を有する第1の流路と、第2の流入口および第2の流出口を有する第2の流路とを形成するバルブハウジングと、
前記ハウジングに連結された第2のアクチュエータと、を備え、
前記バルブハウジングは、該ハウジング内に遮断バルブを有し、
前記遮断バルブは、
流体が前記第1の流路および前記第2の流路を流れることができる開放位置と、流体が前記第1の流入口を流れることを防止する閉鎖位置との間で移動可能であるとともに、
前記第1の流路と前記第2の流路との間の圧力差の関数として、前記開放位置から前記閉鎖位置へと移動し、
前記第2のアクチュエータは、前記遮断バルブに動作可能に連結された駆動要素を有し、該駆動要素の動作によって、前記遮断バルブが移動される、バルブシステム。
【請求項17】
前記第1の流路および前記第2の流路と流体的に連通する流体流動装置と、
前記流体流動装置と前記第2の流路との間に位置決めされ、前記第2の流入口から前記流体流動装置への流体の流れを防止するチェックバルブと、
前記流体流動装置と流体的に連通し、前記遮断バルブが前記閉鎖位置にあるときに、前記流体流動装置の流体圧力を下げる圧力逃がし機構と、を備える、請求項16に記載のバルブシステム。
【請求項18】
前記第2のアクチュエータに接続され、予め定められた事象が発生したときに該第2のアクチュエータに信号を送信するセンサを備え、
前記第2のアクチュエータは、前記信号を受信したときに動作可能である、請求項16に記載のバルブシステム。
【請求項19】
前記センサは、圧力センサ、温度センサ、位置センサ、および湿度センサの少なくとも1つである、請求項18に記載のバルブシステム。
【請求項20】
前記第2のアクチュエータは、制御ロッドおよびプランジャを有し、
前記制御ロッドは、第1の位置と第2の位置との間を移動可能であり、
前記制御ロッドが前記第2の位置へ移動することによって、前記プランジャは、前記遮断バルブを前記閉鎖位置へ移動させる、請求項16に記載のバルブシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公表番号】特表2013−519855(P2013−519855A)
【公表日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−553955(P2012−553955)
【出願日】平成23年2月14日(2011.2.14)
【国際出願番号】PCT/US2011/024704
【国際公開番号】WO2011/103050
【国際公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【出願人】(302070822)アクセス ビジネス グループ インターナショナル リミテッド ライアビリティ カンパニー (122)
【Fターム(参考)】