説明

プラグイン自動車管理システム

【課題】更なるセキュリティの強化又はアプリケーションの充実を図ることができるプラグイン自動車管理システムを提供すること。
【解決手段】プラグイン自動車管理システム1は、電力線6によって、ステーション2からプラグイン自動車4への充電を可能にすると共に、ステーション2とプラグイン自動車4との電力線通信を可能にしている。プラグイン自動車管理システム1は、車側コネクタ41とステーション側コネクタ21との接続を行って、車側電力線通信部44とステーション側電力線通信部24との電力線通信を可能にしたときには、車側セキュリティ制御部45とステーション側セキュリティ制御部25とが連携して、車側入出力手段5とステーション側入出力手段3とのいずれか一方による入力信号を受信して、他方へ出力信号を送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ステーションにおける電力線からプラグイン自動車への充電を可能にし、かつ、電力線を介してステーションとプラグイン自動車との電力線通信を可能にしたプラグイン自動車管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電気自動車又はハイブリッド自動車等において、家庭等の商用電源を用いて蓄電池(バッテリ)に充電を行うよう構成したプラグイン自動車の開発が注目されている。このプラグイン自動車は、所定の走行をした後、住宅の車庫等のステーションに停車し、この停車中に蓄電池へ充電を行って、次の走行に備える。
例えば、特許文献1の電気自動車電力線通信システムにおいては、宅内に張り巡らされた家庭用電灯線を用いて電気自動車に充電を行うと共に、充電の際のセキュリティを強化することが開示されている。この特許文献1においては、電気自動車とコンセントに一対のIDを振り分け、同一のIDどうしの組合せでなければ通電を行わないこと、又はセキュリティキー解除を行わずにコンセントを抜いた場合に視聴覚表示部で警報を発することによって、セキュリティの向上を図ることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−23378号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、プラグイン自動車を管理するシステムにおいて、更なるセキュリティの強化、又は種々のアプリケーション(付加機能)の充実を図るためには、特許文献1等の従来の構成によっては十分ではない。
【0005】
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、プラグイン自動車もしくはステーションの更なるセキュリティの強化、又はプラグイン自動車もしくはステーションに対するアプリケーションの充実を図ることができるプラグイン自動車管理システムを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明は、電力線によって、ステーションからプラグイン自動車への充電を可能にすると共に、上記ステーションと上記プラグイン自動車との電力線通信を可能にしたプラグイン自動車管理システムにおいて、
上記プラグイン自動車には、上記電力線の車側部分の接続部に設けた車側コネクタと、上記電力線から充電を行うよう構成した蓄電池と、上記電力線を介して上記ステーション側との電力線通信を行う車側電力線通信部と、該車側電力線通信部に接続され、当該プラグイン自動車に設けた車側入出力手段の制御を行う車側セキュリティ制御部とが設けてあり、
上記ステーションには、上記電力線のステーション側部分の接続部に設けて上記車側コネクタと接続するためのステーション側コネクタと、上記電力線のステーション側部分へ商用電圧を供給する商用電源と、上記電力線を介して上記プラグイン自動車側との電力線通信を行うステーション側電力線通信部と、該ステーション側電力線通信部に接続され、当該ステーションに設けたステーション側入出力手段の制御を行うステーション側セキュリティ制御部とが設けてあり、
上記車側コネクタと上記ステーション側コネクタとの接続を行って、上記車側電力線通信部と上記ステーション側電力線通信部との電力線通信を可能にしたときには、上記車側セキュリティ制御部と上記ステーション側セキュリティ制御部とが連携して、上記車側入出力手段と上記ステーション側入出力手段とのいずれか一方による入力信号を受信して、他方へ出力信号を送信するよう構成したことを特徴とするプラグイン自動車管理システムにある(請求項1)。
【0007】
本発明のプラグイン自動車管理システムは、商用電源からプラグイン自動車における蓄電池へ充電が可能であり、電力線通信における通信機能を用いて、プラグイン自動車とステーションとを連携させて、プラグイン自動車もしくはステーションにおけるセキュリティの強化、又はアプリケーション(付加機能)の充実を図ることができるものである。
具体的には、本発明においては、プラグイン自動車における車側コネクタを、ステーションにおけるステーション側コネクタに接続したときには、電力線を介して車側電力線通信部とステーション側電力線通信部との電力線通信が可能になる。また、車側電力線通信部とステーション側電力線通信部とによって、車側入出力手段を制御する車側セキュリティ制御部とステーション側入出力手段を制御するステーション側セキュリティ制御部との連携が可能になる。そして、車側セキュリティ制御部とステーション側セキュリティ制御部との連携動作により、車側入出力手段とステーション側入出力手段とのいずれか一方を各種の状態、情報、操作等の入力手段として用い、他方を各種の出力手段として用いたときには、入力手段からの入力信号を受信して、出力手段へ出力信号を送信することができる。
これにより、本発明のプラグイン自動車管理システムによれば、プラグイン自動車もしくはステーションの更なるセキュリティの強化、又はプラグイン自動車もしくはステーションに対するアプリケーション(付加機能)の充実を図ることができる。
【0008】
第2の発明は、電力線によって、ステーションからプラグイン自動車への充電を可能にすると共に、上記ステーションと上記プラグイン自動車との電力線通信を可能にしたプラグイン自動車管理システムにおいて、
上記プラグイン自動車には、上記電力線の車側部分の接続部に設けた車側コネクタと、上記電力線から充電を行うよう構成した蓄電池と、上記電力線を介して上記ステーション側との電力線通信を行う車側電力線通信部と、該車側電力線通信部に接続した車側セキュリティ制御部とが設けてあり、
上記ステーションには、上記電力線のステーション側部分の接続部に設けて上記車側コネクタと接続するためのステーション側コネクタと、上記電力線のステーション側部分へ商用電圧を供給する商用電源と、上記電力線を介して上記プラグイン自動車側との電力線通信を行うステーション側電力線通信部と、該ステーション側電力線通信部に接続したステーション側セキュリティ制御部とが設けてあり、
上記プラグイン自動車は、電子認証を行うことによって当該プラグイン自動車におけるドアの施錠・解錠を行う電子認証キーを使用するものであり、
上記ステーションの玄関には、上記電子認証キーが正規の電子認証キーであるか否かを検出する電子認証制御部が設けてあり、
上記ステーションの玄関錠は、上記電子認証制御部が上記正規の電子認証キーの存在を確認したときに解錠可能な電動式錠であり、
上記車側セキュリティ制御部又は上記ステーション側セキュリティ制御部は、上記ステーション側コネクタに上記車側コネクタが接続されたことを検出する結線検出が可能であり、
上記ステーションに設けた解錠キーの解錠操作又は上記電子認証キーの解錠操作を行ったときに、上記車側セキュリティ制御部又は上記ステーション側セキュリティ制御部が上記結線検出をし、かつ上記電子認証制御部が上記正規の電子認証キーの存在を確認した場合には、上記ステーション側セキュリティ制御部が上記電動式錠を解錠するよう構成したことを特徴とするプラグイン自動車管理システムにある(請求項12)。
【0009】
本発明のプラグイン自動車管理システムも、商用電源からプラグイン自動車における蓄電池へ充電が可能であり、電力線通信における通信機能を用いて、プラグイン自動車とステーションとを連携させて、アプリケーション(付加機能)の充実を図ることができるものである。
具体的には、本発明においては、商用電源からプラグイン自動車における蓄電池へ充電する際に、プラグイン自動車に装備された電子認証キーを用いて、ステーションの玄関錠(電動式錠)の解錠を可能にする。すなわち、ステーションに設けた解錠キーの解錠操作又は電子認証キーの解錠操作が行われたときに、車側セキュリティ制御部又はステーション側セキュリティ制御部が上記結線検出をし、かつ電子認証制御部が正規の電子認証キーの存在を確認した場合には、ステーション側セキュリティ制御部は電動式錠を解錠することができる。
【0010】
これにより、ステーションにおいてプラグイン自動車への充電を行っており、かつ電子認証キーを所持しているときのみ、玄関錠の解錠を行うことができる。言い換えれば、玄関錠の解錠操作(ステーションに設けた解錠キーの解錠操作又は電子認証キーの解錠操作)が行われたときに、充電中でないか、又は電子認証キーを所持していない場合には、玄関錠の解錠をしないことができる。そのため、本発明のプラグイン自動車管理システムによれば、住宅等のステーションに対するアプリケーション(付加機能)の充実を図ることができる。
なお、本発明においても、プラグイン自動車における車側コネクタを、ステーションにおけるステーション側コネクタに接続したときには、電力線を介して車側電力線通信部とステーション側電力線通信部との電力線通信が可能になる。また、車側電力線通信部とステーション側電力線通信部とによって、車側入出力手段を制御する車側セキュリティ制御部とステーション側入出力手段を制御するステーション側セキュリティ制御部との連携が可能になる。
【0011】
第3の発明は、電力線によって、ステーションからプラグイン自動車への充電を可能にすると共に、上記ステーションと上記プラグイン自動車との電力線通信を可能にしたプラグイン自動車管理システムにおいて、
上記プラグイン自動車には、上記電力線の車側部分の接続部に設けた車側コネクタと、上記電力線から充電を行うよう構成した蓄電池と、上記電力線を介して上記ステーション側との電力線通信を行う車側電力線通信部と、該車側電力線通信部に接続した車側セキュリティ制御部とが設けてあり、
上記ステーションには、上記電力線のステーション側部分の接続部に設けて上記車側コネクタと接続するためのステーション側コネクタと、上記電力線のステーション側部分へ商用電圧を供給する商用電源と、上記電力線を介して上記プラグイン自動車側との電力線通信を行うステーション側電力線通信部と、該ステーション側電力線通信部に接続したステーション側セキュリティ制御部とが設けてあり、
上記プラグイン自動車は、電子認証を行うことによって当該プラグイン自動車におけるドアの施錠・解錠を行う電子認証キーを使用するものであり、
上記プラグイン自動車及び上記ステーションには、上記電子認証キーが正規の電子認証キーであるか否かを検出する電子認証制御部が設けてあり、
上記プラグイン自動車には、上記電子認証制御部が上記正規の電子認証キーの存在を検出したときのみ走行用モータ又はハイブリッドエンジンの始動を可能にする自動車盗難防止制御部が設けてあり、
上記車側セキュリティ制御部は、上記ステーション側コネクタに上記車側コネクタが接続されたことを検出する結線検出と、上記ステーション側コネクタから上記車側コネクタが抜かれたことを検出する抜線検出とが可能であり、
上記車側セキュリティ制御部が上記結線検出をしたときに、上記ステーションに設けた上記電子認証制御部が上記正規の電子認証キーの存在を検出した場合には、上記車側セキュリティ制御部と上記ステーション側セキュリティ制御部とが連携して、上記電力線を介して上記商用電源から上記蓄電池への充電を許可し、一方、上記車側セキュリティ制御部が上記結線検出をしたときに、上記ステーションに設けた上記電子認証制御部が上記正規の電子認証キーの存在を検出しなかった場合には、上記車側セキュリティ制御部と上記ステーション側セキュリティ制御部とが連携して、上記電力線を介して上記商用電源から上記蓄電池への充電を拒否するよう構成してあり、
上記車側セキュリティ制御部が上記抜線検出をしたときに、上記プラグイン自動車に設けた上記電子認証制御部が上記正規の電子認証キーの存在を検出しなかった場合には、上記自動車盗難防止制御部が動作して、上記走行用モータ又はハイブリッドエンジンの始動を拒否するよう構成したことを特徴とするプラグイン自動車管理システムにある(請求項14)。
【0012】
本発明のプラグイン自動車管理システムは、商用電源からプラグイン自動車における蓄電池へ充電が可能であり、電力線通信における通信機能を用いて、プラグイン自動車とステーションとを連携させて、プラグイン自動車もしくはステーションにおけるセキュリティの強化を図ることができるものである。
具体的には、本発明においては、プラグイン自動車に装備された電子認証キーと、車側セキュリティ制御部に設けた上記結線検出及び抜線検出とを用いて、蓄電池への充電を行う際のセキュリティを強化している。
【0013】
本発明においては、車側セキュリティ制御部が上記結線検出をしたときに、ステーションに設けた電子認証制御部が正規の電子認証キーの存在を検出したか否かによって、車側セキュリティ制御部とステーション側セキュリティ制御部とが連携して、商用電源から蓄電池への充電を許可するか拒否するかを決定する。そして、ステーションに設けた電子認証制御部が正規の電子認証キーの存在を検出しなかった場合に、商用電源から蓄電池への充電を拒否することによって、ステーション及びプラグイン自動車の正規のユーザが、ステーション側コネクタに車側コネクタを接続したときのみ充電を可能にする。これにより、ステーション側コネクタから不正に盗電されることを防止することができる。
なお、上記充電の拒否をしたときには、ステーション側セキュリティ制御部の制御動作によって、正規のユーザが所持する携帯電話等の端末に連絡することができる。
【0014】
また、本発明においては、車側セキュリティ制御部が上記抜線検出をしたときに、プラグイン自動車に設けた電子認証制御部が正規の電子認証キーの存在を検出しなかった場合には、自動車盗難防止制御部が動作して、走行用モータ又はハイブリッドエンジンの始動を拒否する。これにより、正規のユーザ以外の者がステーション側コネクタから車側コネクタを抜いたときには、プラグイン自動車の走行ができなくすることができ、プラグイン自動車が盗難されることを防止することができる。
なお、正規の電子認証キーの存在を検出しなかった場合には、ステーション側セキュリティ制御部の制御動作によって、正規のユーザが所持する携帯電話等の端末に連絡することができる。
それ故、本発明のプラグイン自動車管理システムによれば、プラグイン自動車及びステーションの更なるセキュリティの強化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】実施例1における、プラグイン自動車管理システムの構成を示す説明図。
【図2】実施例2における、プラグイン自動車管理システムの構成を示す説明図。
【図3】実施例2における、プラグイン自動車管理システムの制御動作を示すフローチャート。
【図4】実施例3における、プラグイン自動車管理システムの構成を示す説明図。
【図5】実施例4における、プラグイン自動車管理システムの構成を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
上述した第1〜第3の発明にかかるプラグイン自動車管理システムにおける好ましい実施の形態につき説明する。
上記ステーションとは、主に、プラグイン自動車のユーザの住宅、住宅の車庫等のことをいう。また、場合によっては、上記ステーションはプラグイン自動車のユーザが利用する建物とすることもできる。
上記電力線通信とは、50Hz又は60Hzの交流電圧が供給される電灯線に対し、微小な電圧の高周波変調信号を重畳して通信を行うことができるようにしたものをいう。
【0017】
第1の発明において、上記車側入出力手段は、上記プラグイン自動車に設けた侵入センサであり、上記ステーション側入出力手段は、上記ステーションに設けた警報手段であり、上記侵入センサが上記プラグイン自動車への不正操作を検出したときには、上記車側セキュリティ制御部と上記ステーション側セキュリティ制御部とが連携して、上記警報手段を動作させるよう構成することができる(請求項2)。
この場合には、商用電源から蓄電池への充電を可能にした電力線を利用して、プラグイン自動車に対して不正操作が行われたときに、住宅等のステーションに居る正規のユーザに対して警報を発することができる。そのため、プラグイン自動車のセキュリティを強化することができる。
【0018】
また、上記車側入出力手段は、上記プラグイン自動車に設けた侵入センサ及びカメラであり、上記ステーション側入出力手段は、上記ステーションに設けた画像モニタであり、上記侵入センサが上記プラグイン自動車への不正操作を検出したときには、上記車側セキュリティ制御部が上記カメラを制御して上記プラグイン自動車の室内を撮影し、上記車側セキュリティ制御部と上記ステーション側セキュリティ制御部とが連携して、上記カメラによって撮影した映像を上記画像モニタに表示するよう構成することもできる(請求項3)。
この場合には、商用電源から蓄電池への充電を可能にした電力線を利用して、プラグイン自動車に対して不正操作が行われたときには、住宅等のステーションに居る正規のユーザが、プラグイン自動車の室内の様子を確認することができる。そのため、プラグイン自動車のセキュリティを強化することができる。
【0019】
また、上記車側入出力手段は、上記プラグイン自動車に設けた侵入センサであり、上記ステーション側入出力手段は、上記ステーションに設けた電灯であり、上記侵入センサが上記プラグイン自動車への不正操作を検出したときには、上記車側セキュリティ制御部と上記ステーション側セキュリティ制御部とが連携して、上記電灯を点灯させるよう構成することもできる(請求項4)。
この場合には、商用電源から蓄電池への充電を可能にした電力線を利用して、プラグイン自動車に対して不正操作が行われたときには、住宅等のステーションに居る正規のユーザに対して簡単な方法で知らせることができる。そのため、プラグイン自動車のセキュリティを強化することができる。
なお、上記電灯は、例えば、ステーションとしての住宅内の一部の特定した電灯とすることができ、ステーションとしての住宅内のすべての電灯とすることができ、また、寝室の電灯とすることもできる。
【0020】
また、上記車側入出力手段は、上記蓄電池における充電量を検出する充電量検出センサであり、上記ステーション側入出力手段は、上記ステーションに設けた画像モニタであり、上記車側セキュリティ制御部と上記ステーション側セキュリティ制御部とが連携して、上記充電量検出センサによって検出した充電量を上記画像モニタに表示可能にすることもできる(請求項5)。
この場合には、商用電源から蓄電池への充電を可能にした電力線を利用して、プラグイン自動車のユーザは、ステーションに居ながら蓄電池における充電量を確認することができる。そのため、プラグイン自動車に対するアプリケーションの充実を図ることができる。
【0021】
また、上記車側入出力手段は、上記プラグイン自動車における燃料タンク内の燃料残量を検出する燃料残量検出センサであり、上記ステーション側入出力手段は、上記ステーションに設けた画像モニタであり、上記車側セキュリティ制御部と上記ステーション側セキュリティ制御部とが連携して、上記燃料残量検出センサによって検出した燃料残量を上記画像モニタに表示可能にすることもできる(請求項6)。
この場合には、商用電源から蓄電池への充電を可能にした電力線を利用して、プラグイン自動車のユーザは、ステーションに居ながら燃料タンク内の燃料残量を確認することができる。そのため、プラグイン自動車に対するアプリケーションの充実を図ることができる。
【0022】
また、上記車側入出力手段は、上記プラグイン自動車におけるドアの施錠状態を検出する施錠検出センサであり、上記ステーション側入出力手段は、上記ステーションに設けた画像モニタであり、上記車側セキュリティ制御部と上記ステーション側セキュリティ制御部とが連携して、上記施錠検出センサによって検出した上記ドアの施錠状態を上記画像モニタに表示可能にすることもできる(請求項7)。
この場合には、商用電源から蓄電池への充電を可能にした電力線を利用して、プラグイン自動車のユーザは、ステーションに居ながらプラグイン自動車におけるドアの施錠状態を確認することができる。そのため、プラグイン自動車に対するアプリケーションの充実を図ることができる。
【0023】
また、上記車側入出力手段は、上記プラグイン自動車におけるランプの点灯状態を検出する検出センサとして、上記車側セキュリティ制御部と上記ステーション側セキュリティ制御部との連携により、上記検出センサによって検出した上記ランプの点灯状態を上記ステーションにおける画像モニタに表示可能にすることもできる。
また、上記車側入出力手段は、上記プラグイン自動車における種々の機器の状態を検出する検出センサとして、上記車側セキュリティ制御部と上記ステーション側セキュリティ制御部との連携により、上記検出センサによって検出した種々の機器の状態を上記ステーションにおける画像モニタに表示可能にすることができる。
【0024】
また、上記車側入出力手段は、上記プラグイン自動車に設けた制御コンピュータであり、上記ステーション側入出力手段は、上記ステーションに設けた画像モニタであり、上記車側セキュリティ制御部と上記ステーション側セキュリティ制御部とが連携して、上記制御コンピュータにおいて管理する各種の車両情報を上記画像モニタに表示可能にすることもできる(請求項8)。
この場合には、商用電源から蓄電池への充電を可能にした電力線を利用して、プラグイン自動車のユーザは、ステーションに居ながらプラグイン自動車における車両情報を確認することができる。そのため、プラグイン自動車に対するアプリケーションの充実を図ることができる。
なお、上記制御コンピュータは、カーナビゲーションシステム等を利用して構成することができる。
【0025】
また、上記車側入出力手段は、上記プラグイン自動車の室内及び室外の少なくとも一方を撮影するカメラであり、上記ステーション側入出力手段は、上記ステーションに設けた画像モニタであり、上記車側セキュリティ制御部と上記ステーション側セキュリティ制御部とが連携して、上記カメラによって撮影した映像を上記画像モニタに表示可能にすることもできる(請求項9)。
この場合には、商用電源から蓄電池への充電を可能にした電力線を利用して、プラグイン自動車のユーザは、ステーションに居ながらプラグイン自動車の室内及び室外の少なくとも一方を確認することができる。そのため、プラグイン自動車に対するアプリケーションの充実を図ることができる。
【0026】
また、上記車側入出力手段は、乗員によって操作可能なモニタシステムであり、上記ステーション側入出力手段は、上記ステーションにおけるガスの元栓状態、電灯の消灯状態、玄関錠、窓錠等の戸締り状態、空調設備のオフ状態などのステーション状態を検出する状態検出センサ又は状態検出モニタであり、上記モニタシステムを操作したときには、上記車側セキュリティ制御部と上記ステーション側セキュリティ制御部とが連携して、上記状態検出センサ又は状態検出モニタによって上記ステーション状態を当該モニタシステムにおける表示部に表示可能にすることもできる(請求項10)。
この場合には、商用電源から蓄電池への充電を可能にした電力線を利用して、プラグイン自動車のユーザは、プラグイン自動車に居ながらステーションにおけるガスの元栓状態、電灯の消灯状態、玄関錠、窓錠等の戸締り状態、空調設備のオフ状態などのステーション状態を確認することができる。そのため、ステーションに対するアプリケーションの充実を図ることができる。
なお、上記状態検出センサ又は状態検出モニタは、検出するステーション状態の数に応じて、1つ又は複数用いることができる。また、上記モニタシステムは、カーナビゲーションシステム等を利用して構成することができる。
【0027】
また、上記車側入出力手段は、上記プラグイン自動車に設けた警報機であり、上記ステーション側入出力手段は、上記ステーションの玄関、窓等の不正侵入可能な箇所に設けた侵入センサであり、該侵入センサが外部からの侵入を検出したときには、上記車側セキュリティ制御部と上記ステーション側セキュリティ制御部とが連携して、上記警報機に出力するよう構成することもできる(請求項11)。
この場合には、商用電源から蓄電池への充電を可能にした電力線を利用し、かつ、プラグイン自動車における警報機を利用して、ステーションの玄関、窓等の不正侵入可能な箇所において不正操作が行われたことを知らせることができる。そのため、ステーションに対するアプリケーションの充実を図ることができる。
【0028】
また、第2の発明において、上記ステーションには、該ステーションにおけるガスの元栓状態、電灯の消灯状態、玄関錠、窓錠等の戸締り状態、空調設備のオフ状態などのステーション状態を検出する状態検出センサが設けてあり、上記車側セキュリティ制御部又は上記ステーション側セキュリティ制御部は、上記ステーション側コネクタから上記車側コネクタが抜かれたことを検出する抜線検出が可能であり、上記車側セキュリティ制御部又は上記ステーション側セキュリティ制御部が上記抜線検出をしたときには、上記状態検出センサが上記ステーション状態の検出をするよう構成することができる(請求項13)。
この場合には、ステーション側コネクタから車側コネクタを抜き、プラグイン自動車を走行させるときに、このプラグイン自動車のユーザは、プラグイン自動車に居ながらステーションにおけるガスの元栓状態、電灯の消灯状態、玄関錠、窓錠等の戸締り状態、空調設備のオフ状態などのステーション状態を確認することができる。そのため、ステーションに対するアプリケーションの充実を図ることができる。
【実施例】
【0029】
以下に、本発明のプラグイン自動車管理システムにかかる実施例につき、図面を参照して説明する。
(実施例1)
本例のプラグイン自動車管理システム1は、図1に示すごとく、電力線6によって、ステーション2からプラグイン自動車4への充電を可能にすると共に、ステーション2とプラグイン自動車4との電力線通信を可能にしている。
本例のプラグイン自動車4には、電力線6の車側部分6Bの接続部に設けた車側コネクタ41と、電力線6から充電を行うよう構成した蓄電池42と、電力線6を介してステーション側との電力線通信を行う車側電力線通信部44と、車側電力線通信部44によってステーション側との電力線通信を行って、プラグイン自動車4に設けた車側入出力手段5の制御を行う車側セキュリティ制御部45とが設けてある。
【0030】
ステーション2には、電力線6のステーション側部分6Aの接続部に設けて車側コネクタ41と接続するためのステーション側コネクタ21と、電力線6のステーション側部分6Aへ商用電圧を供給する商用電源22と、電力線6を介してプラグイン自動車側との電力線通信を行うステーション側電力線通信部24と、ステーション側電力線通信部24によってプラグイン自動車側との電力線通信を行って、ステーション2に設けたステーション側入出力手段3の制御を行うステーション側セキュリティ制御部25とが設けてある。
そして、本例のプラグイン自動車管理システム1は、車側コネクタ41とステーション側コネクタ21との接続を行って、車側電力線通信部44とステーション側電力線通信部24との電力線通信を可能にしたときには、車側セキュリティ制御部45とステーション側セキュリティ制御部25とが連携して、車側入出力手段5とステーション側入出力手段3とのいずれか一方による入力信号を受信して、他方へ出力信号を送信するよう構成してある。ここで、車側セキュリティ制御部45とステーション側セキュリティ制御部25との連携とは、相互にデータ通信が可能となることをいう。
【0031】
以下に、本例のプラグイン自動車管理システム1につき、図1を参照して説明する。
図1に示すごとく、本例のプラグイン自動車管理システム1は、プラグイン自動車4及びステーション2の更なるセキュリティの強化、並びにプラグイン自動車4及びステーション2に対するアプリケーション(付加機能)の充実を図ることができるものである。
本例の電力線6は、50Hz又は60Hzの交流電圧が供給される商用電源22としての電灯線に対し、ステーション側電力線通信部24と車側電力線通信部44との電力線通信機能により、微小な電圧の高周波変調信号を重畳して通信を可能にしたものである。
【0032】
ステーション2において、商用電源(電灯線)22には、プラグイン自動車4へ供給する電流等を制御するステーション側充電制御部23が設けてあり、ステーション側充電制御部23は、電力線6のステーション側部分6Aに接続してある。
ステーション側電力線通信部24は、ステーション側における電力線6に接続してあり、ステーション側電力線通信部24には、ステーション側セキュリティ制御部25が接続してある。ステーション側セキュリティ制御部25には、ホームネットワーク30(LAN(Local Area Network)通信ライン等)を介して、種々のステーション側入出力手段3が接続してある。また、ステーション2には、ホームネットワーク30内の各機器(ステーション側入出力手段3)のネットワーク制御を行うホームサーバ31が設けてある。このホームサーバ31は、パソコン等によって構成することができる。
【0033】
また、ステーション2には、テレビ33等と連携して動作するホームセキュリティ装置32が設けてあり、プラグイン自動車4のユーザは、ホームセキュリティ装置32を操作することによって、プラグイン自動車4における車側入出力手段5を利用した種々の監視を行うことができる。
図1においては、ステーション2におけるメインの制御部分を2点鎖線で囲って示すが、住宅全体を含めてステーション2という。
【0034】
プラグイン自動車4においては、蓄電池42への充電の制御を行う車側充電制御部43が、電力線6の車側部分6Bに接続してあり、蓄電池42は、車側充電制御部43を介して車側における電力線6の車側部分6Bに接続してある。
車側電力線通信部44は、電力線6の車側部分6Bに接続してあり、車側電力線通信部44には、車側セキュリティ制御部45が接続してある。車側セキュリティ制御部45には、種々の車側入出力手段5が接続してある。
【0035】
図1に示すごとく、本例の車側入出力手段5は、車側入力手段として、プラグイン自動車4のドア等に設けた車用侵入センサ52、プラグイン自動車4の室内及び室外の少なくとも一方を撮影するカメラ53、プラグイン自動車4の蓄電池42における充電量を検出する充電量検出センサ54、プラグイン自動車4における燃料タンク内の燃料残量を検出する燃料残量検出センサ55、プラグイン自動車4におけるドアの施錠状態を検出する施錠検出センサ56、及びプラグイン自動車4に設けた制御コンピュータとしてのカーナビゲーションシステム51を有している。
また、本例の車側入出力手段5は、車側出力手段として、プラグイン自動車4に設け、乗員によって操作可能なモニタシステムとしてのカーナビゲーションシステム51、及びプラグイン自動車4に設けた警報機57(ホーン)を有している。
【0036】
本例のステーション側入出力手段3は、ステーション側入力手段として、ステーション2(住宅)におけるガスの元栓状態、電灯の消灯状態、玄関錠、窓錠等の戸締り状態、空調設備のオフ状態などのステーション状態を検出する状態検出センサ34、及びステーション(住宅)2の玄関、窓等の不正侵入可能な箇所に設けたステーション用侵入センサ35を有している。
また、本例のステーション側入出力手段3は、ステーション側出力手段として、ステーション(住宅内)2に設けた画像モニタとしてのテレビ33、及びステーション(住宅)2に設けた電灯36を有している。
【0037】
次に、本例のプラグイン自動車管理システム1の制御動作につき説明する。
プラグイン自動車4のユーザは、ステーション2における車庫にプラグイン自動車4を駐車したときには、プラグイン自動車4に設けられた車側コネクタ41をステーション側コネクタ21に接続する。このとき、ステーション側充電制御部23及び車側充電制御部43の制御動作を受けて、電力線6を介して商用電源22からプラグイン自動車4における蓄電池42へ充電を行うことができる。
また、車側コネクタ41とステーション側コネクタ21との接続が行われたときには、電力線6を介して車側電力線通信部44とステーション側電力線通信部24との電力線通信が可能になり、車側電力線通信部44とステーション側電力線通信部24とによって、車側入出力手段5を制御する車側セキュリティ制御部45とステーション側入出力手段3を制御するステーション側セキュリティ制御部25との連携が可能になる。
【0038】
本例においては、この電力線6を介した充電可能状態において、車側セキュリティ制御部45とステーション側セキュリティ制御部25との連携動作によって、プラグイン自動車4及びステーション2における種々のセキュリティ、並びにプラグイン自動車4及びステーション2に対する種々のアプリケーション(付加機能)を実現することができる。
以下に、種々のセキュリティ動作又はアプリケーション動作について説明する。
【0039】
プラグイン自動車管理システム1は、プラグイン自動車4に対するセキュリティ動作の一つとして、プラグイン自動車4への不正操作の監視を行うことができる。すなわち、プラグイン自動車4のドア等に設けた車用侵入センサ52がプラグイン自動車4への不正操作を検出したときには、車側セキュリティ制御部45が、プラグイン自動車4に設けたカメラ53を制御してプラグイン自動車4の室内又は室外を撮影する。そして、車側セキュリティ制御部45とステーション側セキュリティ制御部25とが連携して、カメラ53によって撮影した映像を、ステーション2における画像モニタとしてのテレビ33に表示することができる。
これにより、商用電源22から蓄電池42への充電を可能にした電力線6を利用して、プラグイン自動車4に対して不正操作が行われたときには、住宅等のステーション2に居る正規のユーザが、プラグイン自動車4の室内の様子を確認することができる。
【0040】
また、プラグイン自動車管理システム1は、プラグイン自動車4に対するセキュリティ動作の一つとして、プラグイン自動車4への不正操作の監視を行うことができる。すなわち、プラグイン自動車4に設けた車用侵入センサ52がプラグイン自動車4への不正操作を検出したときには、車側セキュリティ制御部45とステーション側セキュリティ制御部25とが連携して、ステーション2におけるすべての電灯36(あるいは夜間においては寝室の電灯36)を点灯させることができる。
これにより、商用電源22から蓄電池42への充電を可能にした電力線6を利用して、プラグイン自動車4に対して不正操作が行われたときには、住宅等のステーション2に居る正規のユーザに対して簡単な方法で知らせることができる。
【0041】
また、プラグイン自動車管理システム1は、プラグイン自動車4に対するアプリケーション動作の一つとして、プラグイン自動車4における蓄電池42の充電量の監視を行うことができる。すなわち、ステーション2におけるプラグイン自動車4のユーザが、ホームセキュリティ装置32を操作したときには、車側セキュリティ制御部45とステーション側セキュリティ制御部25とが連携することによって、プラグイン自動車4に設けた充電量検出センサ54によって検出した充電量を、ステーション2におけるテレビ33に表示することができる。
これにより、商用電源22から蓄電池42への充電を可能にした電力線6を利用して、プラグイン自動車4のユーザは、ステーション2に居ながら蓄電池42における充電量を確認することができる。
【0042】
また、プラグイン自動車管理システム1は、プラグイン自動車4に対するアプリケーション動作の一つとして、プラグイン自動車4における蓄電池42の充電量の監視を行うことができる。すなわち、ステーション2におけるプラグイン自動車4のユーザが、ホームセキュリティ装置32を操作したときには、車側セキュリティ制御部45とステーション側セキュリティ制御部25とが連携することによって、プラグイン自動車4に設けた燃料残量検出センサ55によって検出した燃料タンク内の燃料残量をテレビ33に表示することができる。
これにより、商用電源22から蓄電池42への充電を可能にした電力線6を利用して、プラグイン自動車4のユーザは、ステーション2に居ながら燃料タンク内の燃料残量を確認することができる。
【0043】
また、プラグイン自動車管理システム1は、プラグイン自動車4に対するアプリケーション動作の一つとして、プラグイン自動車4におけるドアの施錠状態の監視を行うことができる。すなわち、ステーション2におけるプラグイン自動車4のユーザが、ホームセキュリティ装置32を操作したときには、車側セキュリティ制御部45とステーション側セキュリティ制御部25とが連携することによって、プラグイン自動車4に設けた施錠検出センサ56によって検出したドアの施錠状態をテレビ33に表示することができる。
これにより、商用電源22から蓄電池42への充電を可能にした電力線6を利用して、プラグイン自動車4のユーザは、ステーション2に居ながらプラグイン自動車4におけるドアの施錠状態を確認することができる。
【0044】
また、プラグイン自動車管理システム1は、プラグイン自動車4に対するアプリケーション動作の一つとして、プラグイン自動車4における各種の車両情報(ダイアグ情報等)の監視を行うことができる。すなわち、ステーション2におけるプラグイン自動車4のユーザが、ホームセキュリティ装置32を操作したときには、車側セキュリティ制御部45とステーション側セキュリティ制御部25とが連携することによって、プラグイン自動車4に設けたカーナビゲーションシステム51において管理する各種の車両情報をステーション2におけるテレビ33に表示することができる。
これにより、商用電源22から蓄電池42への充電を可能にした電力線6を利用して、プラグイン自動車4のユーザは、ステーション2に居ながらプラグイン自動車4における車両情報を確認することができる。
【0045】
また、プラグイン自動車管理システム1は、プラグイン自動車4に対するアプリケーション動作の一つとして、プラグイン自動車4の室内及び室外の監視を行うことができる。すなわち、ステーション2におけるプラグイン自動車4のユーザが、ホームセキュリティ装置32を操作したときには、車側セキュリティ制御部45とステーション側セキュリティ制御部25とが連携することによって、プラグイン自動車4に設けたカメラ53によって撮影した室内及び室外の映像をステーション2におけるテレビ33に表示することができる。
これにより、商用電源22から蓄電池42への充電を可能にした電力線6を利用して、プラグイン自動車4のユーザは、ステーション2に居ながらプラグイン自動車4の室内及び室外(例えば、雨が降っているか否か等の状況)を確認することができる。
【0046】
また、プラグイン自動車管理システム1は、ステーション2に対するアプリケーション動作の一つとして、ステーション2における各種の状態(ユーティリティ、戸締り等)の監視を行うことができる。すなわち、プラグイン自動車4に搭乗したユーザが、カーナビゲーションシステム51を操作したときには、車側セキュリティ制御部45とステーション側セキュリティ制御部25とが連携して、状態検出センサ34によってステーション2におけるガスの元栓状態、電灯36の消灯状態、玄関錠、窓錠等の戸締り状態、空調設備のオフ状態などのステーション状態をカーナビゲーションシステム51における表示部に表示することができる。
これにより、商用電源22から蓄電池42への充電を可能にした電力線6を利用して、プラグイン自動車4のユーザは、プラグイン自動車4に居ながらステーション2における各種のステーション状態を確認することができる。
【0047】
また、プラグイン自動車管理システム1は、ステーション2に対するアプリケーション動作の一つとして、ステーション2に対する不正侵入の監視を行うことができる。すなわち、ステーション2の玄関、窓等の不正侵入可能な箇所に設けたステーション用侵入センサ35が外部からの侵入を検出したときには、車側セキュリティ制御部45とステーション側セキュリティ制御部25とが連携して、プラグイン自動車4における警報機57(ホーン)を鳴らすことができる。
これにより、商用電源22から蓄電池42への充電を可能にした電力線6を利用し、かつ、プラグイン自動車4における警報機57を利用して、ステーション2、プラグイン自動車4、又はこれらの周辺に居るユーザに対して、ステーション2の玄関、窓等の不正侵入可能な箇所において不正操作が行われたことを知らせることができる。
【0048】
このように、本例のプラグイン自動車管理システム1は、プラグイン自動車4及びステーション2の更なるセキュリティの強化、並びにプラグイン自動車4及びステーション2に対するアプリケーション(付加機能)の充実を図ることができるものである。
【0049】
(実施例2)
本例は、商用電源22からプラグイン自動車4における蓄電池42への充電を可能にしたことを前提に、プラグイン自動車4における電子認証キー7の機能を利用して、ステーション2の玄関錠の解錠を行うアプリケーションを充実させた例である。
図2に示すごとく、本例のプラグイン自動車4は、電子認証を行うことによってプラグイン自動車4におけるドアの施錠・解錠を行う電子認証キー7を使用するものである。本例のステーション2の玄関には、電子認証キー7が正規の電子認証キー7であるか否かを検出する電子認証制御部26が設けてある。また、ステーション2の玄関錠は、電子認証制御部26が正規の電子認証キー7の存在を確認したときに解錠可能な電動式錠37である。なお、プラグイン自動車4においても、電子認証制御部46が設けてある。電子認証キー7は、スマートエントリー・インテリジェントキーと呼ばれることがある。
本例の車側セキュリティ制御部45又はステーション側セキュリティ制御部25は、ステーション側コネクタ21に車側コネクタ41が接続されたことを検出する結線検出が可能である。
【0050】
本例のプラグイン自動車管理システム1は、ステーション2に設けた解錠キーの解錠操作又は電子認証キー7の解錠操作を行ったときに、車側セキュリティ制御部45又はステーション側セキュリティ制御部25が各コネクタの結線検出をし、かつ電子認証制御部26が正規の電子認証キー7の存在を確認した場合には、ステーション2における電動式錠37を解錠するよう構成してある。また、本例においては、電動式錠37に対して不正な解錠操作が繰り返し行われたときに、プラグイン自動車管理システム1が、侵入アラーム処理として、警備会社へ自動通報すると共にプラグイン自動車4のユーザへ連絡するよう構成されている。
【0051】
この本例のプラグイン自動車管理システム1の制御動作を、図3のフローチャートを参照して説明する。
プラグイン自動車管理システム1は、カウント数を初期化した後(図のステップS1)、ステーション2に設けた解錠キー又は電子認証キー7によって玄関錠の解錠操作が行われたときには(S2)、車側セキュリティ制御部45又はステーション側セキュリティ制御部25が各コネクタの結線検出を行っているか否かを判定する(S3)。この結線検出が行われていない場合は、ユーザがプラグイン自動車4をステーション2に駐車していなか、又は充電を行っていない場合である。この場合には、ステーション2の持ち主でない者が電子認証キー7を利用してステーション2に侵入しようとしていることを予測することができる。そのため、プラグイン自動車管理システム1は、不正な解錠操作であるとして、カウント数を加算する(S6)。
【0052】
上記結線検出の有無の判定において、結線検出が行われている場合には、電子認証制御部26が正規の電子認証キー7の存在の有無を判定する(S4)。この確認は正規の電子認証キー7が検出可能圏内にあるか否かによって行われる。電子認証制御部26が正規の電子認証キー7があることを検出した場合には、プラグイン自動車管理システム1は、電動式錠37の解錠を行う(S5)。一方、電子認証制御部26が正規の電子認証キー7がないと検出した場合には、プラグイン自動車管理システム1は、不正な解錠操作であるとして、カウント数を加算する(S6)。
そして、カウント数が所定回数以上になったときには(S7)、プラグイン自動車管理システム1は、電動式錠37に対する不正な解錠操作が繰り返し行われたと検知して、侵入アラーム処理を行うことができる(S8)。
【0053】
このように、本例においては、ステーション2においてプラグイン自動車4への充電を行っており、かつ電子認証キー7を所持しているときのみ、玄関錠(電動式錠37)の解錠を行うことができる。言い換えれば、玄関錠の解錠操作(ステーション2に設けた解錠キーの解錠操作又は電子認証キー7の解錠操作)が行われたときに、充電中でないか、又は電子認証キー7を所持していない場合には、玄関錠の解錠をしないことができる。そのため、本例のプラグイン自動車管理システム1によれば、住宅等のステーション2に対するアプリケーション(付加機能)の充実を図ることができる。
【0054】
なお、本例においても、プラグイン自動車4における車側コネクタ41を、ステーション2におけるステーション側コネクタ21に接続したときには、電力線6を介して車側電力線通信部44とステーション側電力線通信部24との電力線通信が可能になる。また、車側電力線通信部44とステーション側電力線通信部24とによって、車側入出力手段5を制御する車側セキュリティ制御部45とステーション側入出力手段3を制御するステーション側セキュリティ制御部25との連携が可能になる。
本例においても、その他の構成は上記実施例1と同様であり、上記実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
【0055】
(実施例3)
本例は、上記実施例2のプラグイン自動車管理システム1において、ステーション2に対するアプリケーションも充実させた例である。
図4に示すごとく、本例のステーション2には、ステーション2におけるガスの元栓状態、電灯の消灯状態、玄関錠、窓錠等の戸締り状態、空調設備のオフ状態などのステーション状態を検出する状態検出センサ34が各状態の検出を行うごとにそれぞれ設けてある。
また、本例のプラグイン自動車4においては、カーナビゲーションシステム51における表示部を利用して、状態検出センサ34によって検出したステーション状態を表示することが可能になっている。
【0056】
本例のプラグイン自動車管理システム1は、車側セキュリティ制御部45又はステーション側セキュリティ制御部25が各コネクタの結線検出をした後、プラグイン自動車4の蓄電池42に充電を行う状態において、車側セキュリティ制御部45又はステーション側セキュリティ制御部25が各コネクタの抜線検出をしたときには、ステーション2に設けた状態検出センサ34がステーション状態の検出をするよう構成してある。そして、車側セキュリティ制御部45及びステーション側セキュリティ制御部25が連携して、プラグイン自動車4のカーナビゲーションシステム51における表示部に、状態検出センサ34によって検出したステーション状態を表示することができる。このとき、ステーション状態に異常があるときには、プラグイン自動車4に搭乗したユーザに対して警報を発することができる。なお、車側セキュリティ制御部45とステーション側セキュリティ制御部25との連携とは、相互にデータ通信が可能となることをいう。
【0057】
これにより、本例においては、ステーション側コネクタ21から車側コネクタ41を抜き、プラグイン自動車4を走行させるときに、このプラグイン自動車4のユーザは、プラグイン自動車4に居ながらステーション2におけるガスの元栓状態、電灯36の消灯状態、玄関錠、窓錠等の戸締り状態、空調設備のオフ状態などのステーション状態を確認することができる。そのため、本例のプラグイン自動車管理システム1によれば、ステーション2に対するアプリケーションを充実させることができる。
本例においても、その他の構成は上記実施例2と同様であり、上記実施例2と同様の作用効果を得ることができる。
【0058】
(実施例4)
本例は、プラグイン自動車4に装備された電子認証キー7と、車側セキュリティ制御部45に設けた結線検出機能及び抜線検出機能とを用いて、蓄電池42への充電を行う際のセキュリティを強化した例である。
図5に示すごとく、本例のプラグイン自動車4は、電子認証を行うことによってプラグイン自動車4におけるドアの施錠・解錠を行う電子認証キー7を使用するものである。プラグイン自動車4及びステーション2には、電子認証キー7が正規の電子認証キー7であるか否かを検出する電子認証制御部26、46が設けてある。また、本例のプラグイン自動車4には、電子認証制御部26が正規の電子認証キー7の存在を検出したときのみ走行用モータ又はハイブリッドエンジンの始動を可能にする自動車盗難防止制御部47が設けてある。また、本例の車側セキュリティ制御部45は、ステーション側コネクタ21に車側コネクタ41が接続されたことを検出する結線検出と、ステーション側コネクタ21から車側コネクタ41が抜かれたことを検出する抜線検出とが可能である。
【0059】
本例のプラグイン自動車管理システム1は、車側セキュリティ制御部45が結線検出をしたときに、ステーション2に設けた電子認証制御部26が正規の電子認証キー7の存在を検出した場合には、車側セキュリティ制御部45とステーション側セキュリティ制御部25とが連携して、電力線6を介して商用電源22からプラグイン自動車4における蓄電池42への充電を許可し、一方、車側セキュリティ制御部45が結線検出をしたときに、ステーション2に設けた電子認証制御部26が正規の電子認証キー7の存在を検出しなかった場合には、車側セキュリティ制御部45とステーション側セキュリティ制御部25とが連携して、電力線6を介して商用電源22から蓄電池42への充電を拒否するよう構成してある。また、本例のプラグイン自動車管理システム1は、車側セキュリティ制御部45が抜線検出をしたときに、プラグイン自動車4に設けた電子認証制御部46が正規の電子認証キー7の存在を検出しなかった場合には、自動車盗難防止制御部47が動作して、走行用モータ又はハイブリッドエンジンの始動を拒否するよう構成してある。なお、車側セキュリティ制御部45とステーション側セキュリティ制御部25との連携とは、相互にデータ通信が可能となることをいう。
【0060】
本例においては、車側セキュリティ制御部45が結線検出をしたときに、ステーション2に設けた電子認証制御部26が正規の電子認証キー7の存在を検出したか否かによって、車側セキュリティ制御部45とステーション側セキュリティ制御部25とが連携して、商用電源22から蓄電池42への充電を許可するか拒否するかを決定する。そして、ステーション2に設けた電子認証制御部26が正規の電子認証キー7の存在を検出しなかった場合に、商用電源22から蓄電池42への充電を拒否することによって、ステーション2及びプラグイン自動車4の正規のユーザが、ステーション側コネクタ21に車側コネクタ41を接続したときのみ充電を可能にする。これにより、ステーション側コネクタ21から不正に盗電されることを防止することができる。
なお、上記充電の拒否をしたときには、ステーション側セキュリティ制御部25の制御動作によって、正規のユーザが所持する携帯電話等の端末に連絡することができる。
【0061】
また、本例においては、上記自動車盗難防止制御部47の動作により走行用モータ又はハイブリッドエンジンの始動を拒否することにより、正規のユーザ以外の者がステーション側コネクタ21から車側コネクタ41を抜いたときには、プラグイン自動車4の走行ができなくすることができ、プラグイン自動車4が盗難されることを防止することができる。なお、正規の電子認証キー7の存在を検出しなかった場合には、ステーション側セキュリティ制御部25の制御動作によって、正規のユーザが所持する携帯電話等の端末に連絡することができる。
それ故、本例のプラグイン自動車管理システム1によれば、プラグイン自動車4及びステーション2の更なるセキュリティの強化を図ることができる。
本例においても、その他の構成は上記実施例1と同様であり、上記実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0062】
1 プラグイン自動車管理システム
2 ステーション
21 ステーション側コネクタ
22 商用電源
23 ステーション側充電制御部
24 ステーション側電力線通信部
25 ステーション側セキュリティ制御部
26 電子認証制御部
3 ステーション側入出力手段
30 ホームネットワーク
31 ホームサーバ
32 ホームセキュリティ装置
33 テレビ
34 状態検出センサ
35 ステーション用侵入センサ
36 電灯
37 電動式錠
4 プラグイン自動車
41 車側コネクタ
42 蓄電池
43 車側充電制御部
44 車側電力線通信部
45 車側セキュリティ制御部
46 電子認証制御部
47 自動車盗難防止制御部
5 車側入出力手段
51 カーナビゲーションシステム
52 車用侵入センサ
53 カメラ
54 充電量検出センサ
55 燃料残量検出センサ
56 施錠検出センサ
57 警報機
6 電力線
7 電子認証キー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力線によって、ステーションからプラグイン自動車への充電を可能にすると共に、上記ステーションと上記プラグイン自動車との電力線通信を可能にしたプラグイン自動車管理システムにおいて、
上記プラグイン自動車には、上記電力線の車側部分の接続部に設けた車側コネクタと、上記電力線から充電を行うよう構成した蓄電池と、上記電力線を介して上記ステーション側との電力線通信を行う車側電力線通信部と、該車側電力線通信部に接続され、当該プラグイン自動車に設けた車側入出力手段の制御を行う車側セキュリティ制御部とが設けてあり、
上記ステーションには、上記電力線のステーション側部分の接続部に設けて上記車側コネクタと接続するためのステーション側コネクタと、上記電力線のステーション側部分へ商用電圧を供給する商用電源と、上記電力線を介して上記プラグイン自動車側との電力線通信を行うステーション側電力線通信部と、該ステーション側電力線通信部に接続され、当該ステーションに設けたステーション側入出力手段の制御を行うステーション側セキュリティ制御部とが設けてあり、
上記車側コネクタと上記ステーション側コネクタとの接続を行って、上記車側電力線通信部と上記ステーション側電力線通信部との電力線通信を可能にしたときには、上記車側セキュリティ制御部と上記ステーション側セキュリティ制御部とが連携して、上記車側入出力手段と上記ステーション側入出力手段とのいずれか一方による入力信号を受信して、他方へ出力信号を送信するよう構成したことを特徴とするプラグイン自動車管理システム。
【請求項2】
請求項1において、上記車側入出力手段は、上記プラグイン自動車に設けた侵入センサであり、上記ステーション側入出力手段は、上記ステーションに設けた警報手段であり、
上記侵入センサが上記プラグイン自動車への不正操作を検出したときには、上記車側セキュリティ制御部と上記ステーション側セキュリティ制御部とが連携して、上記警報手段を動作させるよう構成したことを特徴とするプラグイン自動車管理システム。
【請求項3】
請求項1において、上記車側入出力手段は、上記プラグイン自動車に設けた侵入センサ及びカメラであり、上記ステーション側入出力手段は、上記ステーションに設けた画像モニタであり、
上記侵入センサが上記プラグイン自動車への不正操作を検出したときには、上記車側セキュリティ制御部が上記カメラを制御して上記プラグイン自動車の室内を撮影し、上記車側セキュリティ制御部と上記ステーション側セキュリティ制御部とが連携して、上記カメラによって撮影した映像を上記画像モニタに表示するよう構成したことを特徴とするプラグイン自動車管理システム。
【請求項4】
請求項1において、上記車側入出力手段は、上記プラグイン自動車に設けた侵入センサであり、上記ステーション側入出力手段は、上記ステーションに設けた電灯であり、
上記侵入センサが上記プラグイン自動車への不正操作を検出したときには、上記車側セキュリティ制御部と上記ステーション側セキュリティ制御部とが連携して、上記電灯を点灯させるよう構成したことを特徴とするプラグイン自動車管理システム。
【請求項5】
請求項1において、上記車側入出力手段は、上記蓄電池における充電量を検出する充電量検出センサであり、上記ステーション側入出力手段は、上記ステーションに設けた画像モニタであり、
上記車側セキュリティ制御部と上記ステーション側セキュリティ制御部とが連携して、上記充電量検出センサによって検出した充電量を上記画像モニタに表示可能にしたことを特徴とするプラグイン自動車管理システム。
【請求項6】
請求項1において、上記車側入出力手段は、上記プラグイン自動車における燃料タンク内の燃料残量を検出する燃料残量検出センサであり、上記ステーション側入出力手段は、上記ステーションに設けた画像モニタであり、
上記車側セキュリティ制御部と上記ステーション側セキュリティ制御部とが連携して、上記燃料残量検出センサによって検出した燃料残量を上記画像モニタに表示可能にしたことを特徴とするプラグイン自動車管理システム。
【請求項7】
請求項1において、上記車側入出力手段は、上記プラグイン自動車におけるドアの施錠状態を検出する施錠検出センサであり、上記ステーション側入出力手段は、上記ステーションに設けた画像モニタであり、
上記車側セキュリティ制御部と上記ステーション側セキュリティ制御部とが連携して、上記施錠検出センサによって検出した上記ドアの施錠状態を上記画像モニタに表示可能にしたことを特徴とするプラグイン自動車管理システム。
【請求項8】
請求項1において、上記車側入出力手段は、上記プラグイン自動車に設けた制御コンピュータであり、上記ステーション側入出力手段は、上記ステーションに設けた画像モニタであり、
上記車側セキュリティ制御部と上記ステーション側セキュリティ制御部とが連携して、上記制御コンピュータにおいて管理する各種の車両情報を上記画像モニタに表示可能にしたことを特徴とするプラグイン自動車管理システム。
【請求項9】
請求項1において、上記車側入出力手段は、上記プラグイン自動車の室内及び室外の少なくとも一方を撮影するカメラであり、上記ステーション側入出力手段は、上記ステーションに設けた画像モニタであり、
上記車側セキュリティ制御部と上記ステーション側セキュリティ制御部とが連携して、上記カメラによって撮影した映像を上記画像モニタに表示可能にしたことを特徴とするプラグイン自動車管理システム。
【請求項10】
請求項1において、上記車側入出力手段は、乗員によって操作可能なモニタシステムであり、上記ステーション側入出力手段は、上記ステーションにおけるガスの元栓状態、電灯の消灯状態、玄関錠、窓錠等の戸締り状態、空調設備のオフ状態などのステーション状態を検出する状態検出センサ又は状態検出モニタであり、
上記モニタシステムを操作したときには、上記車側セキュリティ制御部と上記ステーション側セキュリティ制御部とが連携して、上記状態検出センサ又は状態検出モニタによって上記ステーション状態を当該モニタシステムにおける表示部に表示可能にしたことを特徴とするプラグイン自動車管理システム。
【請求項11】
請求項1において、上記車側入出力手段は、上記プラグイン自動車に設けた警報機であり、上記ステーション側入出力手段は、上記ステーションの玄関、窓等の不正侵入可能な箇所に設けた侵入センサであり、
該侵入センサが外部からの侵入を検出したときには、上記車側セキュリティ制御部と上記ステーション側セキュリティ制御部とが連携して、上記警報機に出力するよう構成したことを特徴とするプラグイン自動車管理システム。
【請求項12】
電力線によって、ステーションからプラグイン自動車への充電を可能にすると共に、上記ステーションと上記プラグイン自動車との電力線通信を可能にしたプラグイン自動車管理システムにおいて、
上記プラグイン自動車には、上記電力線の車側部分の接続部に設けた車側コネクタと、上記電力線から充電を行うよう構成した蓄電池と、上記電力線を介して上記ステーション側との電力線通信を行う車側電力線通信部と、該車側電力線通信部に接続した車側セキュリティ制御部とが設けてあり、
上記ステーションには、上記電力線のステーション側部分の接続部に設けて上記車側コネクタと接続するためのステーション側コネクタと、上記電力線のステーション側部分へ商用電圧を供給する商用電源と、上記電力線を介して上記プラグイン自動車側との電力線通信を行うステーション側電力線通信部と、該ステーション側電力線通信部に接続したステーション側セキュリティ制御部とが設けてあり、
上記プラグイン自動車は、電子認証を行うことによって当該プラグイン自動車におけるドアの施錠・解錠を行う電子認証キーを使用するものであり、
上記ステーションの玄関には、上記電子認証キーが正規の電子認証キーであるか否かを検出する電子認証制御部が設けてあり、
上記ステーションの玄関錠は、上記電子認証制御部が上記正規の電子認証キーの存在を確認したときに解錠可能な電動式錠であり、
上記車側セキュリティ制御部又は上記ステーション側セキュリティ制御部は、上記ステーション側コネクタに上記車側コネクタが接続されたことを検出する結線検出が可能であり、
上記ステーションに設けた解錠キーの解錠操作又は上記電子認証キーの解錠操作を行ったときに、上記車側セキュリティ制御部又は上記ステーション側セキュリティ制御部が上記結線検出をし、かつ上記電子認証制御部が上記正規の電子認証キーの存在を確認した場合には、上記ステーション側セキュリティ制御部が上記電動式錠を解錠するよう構成したことを特徴とするプラグイン自動車管理システム。
【請求項13】
請求項12において、上記ステーションには、該ステーションにおけるガスの元栓状態、電灯の消灯状態、玄関錠、窓錠等の戸締り状態、空調設備のオフ状態などのステーション状態を検出する状態検出センサが設けてあり、
上記車側セキュリティ制御部又は上記ステーション側セキュリティ制御部は、上記ステーション側コネクタから上記車側コネクタが抜かれたことを検出する抜線検出が可能であり、
上記車側セキュリティ制御部又は上記ステーション側セキュリティ制御部が上記抜線検出をしたときには、上記状態検出センサが上記ステーション状態の検出をするよう構成したことを特徴とするプラグイン自動車管理システム。
【請求項14】
電力線によって、ステーションからプラグイン自動車への充電を可能にすると共に、上記ステーションと上記プラグイン自動車との電力線通信を可能にしたプラグイン自動車管理システムにおいて、
上記プラグイン自動車には、上記電力線の車側部分の接続部に設けた車側コネクタと、上記電力線から充電を行うよう構成した蓄電池と、上記電力線を介して上記ステーション側との電力線通信を行う車側電力線通信部と、該車側電力線通信部に接続した車側セキュリティ制御部とが設けてあり、
上記ステーションには、上記電力線のステーション側部分の接続部に設けて上記車側コネクタと接続するためのステーション側コネクタと、上記電力線のステーション側部分へ商用電圧を供給する商用電源と、上記電力線を介して上記プラグイン自動車側との電力線通信を行うステーション側電力線通信部と、該ステーション側電力線通信部に接続したステーション側セキュリティ制御部とが設けてあり、
上記プラグイン自動車は、電子認証を行うことによって当該プラグイン自動車におけるドアの施錠・解錠を行う電子認証キーを使用するものであり、
上記プラグイン自動車及び上記ステーションには、上記電子認証キーが正規の電子認証キーであるか否かを検出する電子認証制御部が設けてあり、
上記プラグイン自動車には、上記電子認証制御部が上記正規の電子認証キーの存在を検出したときのみ走行用モータ又はハイブリッドエンジンの始動を可能にする自動車盗難防止制御部が設けてあり、
上記車側セキュリティ制御部は、上記ステーション側コネクタに上記車側コネクタが接続されたことを検出する結線検出と、上記ステーション側コネクタから上記車側コネクタが抜かれたことを検出する抜線検出とが可能であり、
上記車側セキュリティ制御部が上記結線検出をしたときに、上記ステーションに設けた上記電子認証制御部が上記正規の電子認証キーの存在を検出した場合には、上記車側セキュリティ制御部と上記ステーション側セキュリティ制御部とが連携して、上記電力線を介して上記商用電源から上記蓄電池への充電を許可し、一方、上記車側セキュリティ制御部が上記結線検出をしたときに、上記ステーションに設けた上記電子認証制御部が上記正規の電子認証キーの存在を検出しなかった場合には、上記車側セキュリティ制御部と上記ステーション側セキュリティ制御部とが連携して、上記電力線を介して上記商用電源から上記蓄電池への充電を拒否するよう構成してあり、
上記車側セキュリティ制御部が上記抜線検出をしたときに、上記プラグイン自動車に設けた上記電子認証制御部が上記正規の電子認証キーの存在を検出しなかった場合には、上記自動車盗難防止制御部が動作して、上記走行用モータ又はハイブリッドエンジンの始動を拒否するよう構成したことを特徴とするプラグイン自動車管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−182239(P2010−182239A)
【公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−27317(P2009−27317)
【出願日】平成21年2月9日(2009.2.9)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】