説明

プラズマ処理装置

【課題】
安定した所望の電圧波形を被処理物に印加することのできるプラズマ処理技術を提供する。
【解決手段】
処理ガスの導入口5、真空排気手段2および試料を載置するステージ6を備え、導入した処理ガスをプラズマ化して試料にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置において、ステージ6に高周波電力を供給して試料に入射するイオンを加速する高周波電圧発生手段8と、ステージに供給される高周波電圧を検出して、該電圧が設定値になるように高周波電圧発生手段を制御する電圧センサ10と、前記ステージに並列に接続され、前記高周波発生手段8の負荷として作用する固定インピーダンス回路9を備え、固定インピーダンス回路のインピーダンス値は、固定インピーダンス回路側に供給される電力が前記高周波電圧発生手段8の出力の50%以上になるように設定した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラズマ処理技術に係り、特に、ばらつきのない処理性能を得ることのできるプラズマ処理技術に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスの微細化に対応して、プラズマ処理装置においては、ウエハ面内で均一な処理結果を実現できるプロセス条件(プロセスウインドウ)が年々狭くなってきている。このため、プラズマ処理装置には、より完全なプロセス状態の制御が求められている。これを実現するためには、プラズマの分布、プロセスガスの解離、あるいは処理チャンバ内の表面反応を極めて高精度に制御することのできる装置が必要とされる。
【0003】
プラズマ処理装置の多くは、通常、数100kHz〜数10MHzの高周波電圧を被処理物を保持するステージに供給し、被処理物に入射するイオンエネルギを制御している。また、被処理物に印加する高周波電圧を可変することにより被処理物に入射するイオンのエネルギを制御することができる。
【0004】
イオンエネルギを制御するのは電圧である。しかし、前記高周波の電圧の振幅を精度よく調整することは困難であるため、処理の繰り返し安定性の観点から、例えば、特許文献1に示されるように高周波電力を制御するイオンエネルギ制御が広く用いられている。また、近年では、高周波電圧制御(ピークトゥピーク電圧をよく使うので、本明細書では、Vpp制御と称する)も用いられるようになった。例えば、特許文献2,3には、Vpp電圧を一定に保つように電源を制御し、被処理物のエッチング速度を常時一定に保つことが示されている。また、特許文献4には、電圧制御と電力制御を必要に応じて切り替えることが示されている。
【0005】
図8は、従来のプラズマ処理装置を説明する図である。図において、処理チャンバ1は、例えば、表面をアルマイト処理したアルミニウム製あるいはステンレス製の真空容器であり、電気的に接地されている。処理チャンバ1は、真空排気手段2および被処理物である半導体ウエハ3を搬入出するための搬送システム4を備え、上部にはプラズマ発生手段7を備える。処理チャンバ1内には、半導体ウエハ3を載置するためのステージ6が設置される。ウエハは、搬送システム4により処理チャンバ中に搬入され、ステージ6上に保持される。ステージ6は通常、静電チャックを備え、半導体ウエハを電気的・熱的に確実に保持する。
【0006】
エッチング処理用のガスは、ガス導入口5よりチャンバ内に導入される。また、ステージ6には高周波電圧発生手段8が接続されて、プラズマ処理中に半導体ウエハ3に入射するイオンのエネルギを制御する。高周波電圧発生手段8は、必要とされる波形が正弦波等の単一波形でよい場合は、通常の高周波電源である。また、任意波形が必要となる場合は、任意波形発生器と増幅器の組み合わせにより構成する。電圧センサ10はその出力を高周波電圧発生手段8に対してフィードバックし、ステージ6に印加される電圧が一定となるように、高周波電圧発生手段8の出力値を制御する。
【0007】
高周波電圧発生手段8とステージ6の間には、自動整合器13が設けられる。自動整合器13は、可変コンデンサや可変インダクタを備え、これらをモータによって調整することにより、負荷とのインピーダンス整合をとるものである。これにより、高周波電圧発生手段8からの高周波電力を効率よく処理チャンバ内に投入することができる。
【特許文献1】特開平11−330059号
【特許文献2】特開平5−234955号公報
【特許文献3】特開平8−199378号公報
【特許文献4】特許第3350389号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
近年のLSI製造プロセスにおいては、プロセス制御の高精度化と繰り返し安定性がもっとも重要である。例えば、前述の、被処理物に入射するイオンエネルギ制御に際して用いられるVpp制御と電力制御の優劣を考えると、Vpp制御の方が電力制御に比して、イオンエネルギをより直接的に示すパラメータに基づいて制御できる。しかし、Vpp制御は、波形の歪みなどによって値がばらつきやすい。このため電力制御の方がより安定した制御を行うことができる。
【0009】
また、最近のプラズマ処理は、その処理時間が短い。このため、各処理毎の処理の立ち上がり時の挙動のばらつきが処理結果に大きな影響を与える。例えば、高周波電源は、前述のように、負荷(プラズマ装置の場合はステージ)との間にインピーダンス自動整合器13を備える。高周波電源から電力を投入するとき、自動整合器内の可変インダクタンスや可変コンデンサをモータ等で操作してインピーダンス整合をとる。整合がとれた時点で、負荷に所定の電力を供給することができる。
【0010】
また、良好なプラズマ処理を得るためには、被処理物に入射するイオンエネルギの平均的な値だけでなく、イオンエネルギの分布を制御することが有効である。例えば、Journal of Appled Physics, vol88 no2, p643,15 july 2000,のS.−B.WangとA.E.Wendtの論文等に示されているように、被処理物に印加する高周波の波形をデューティ比の低いパルス状にするなどの工夫を施すことにより、イオンのエネルギ分布の帯域を狭くすることができる。このようにイオンのエネルギを揃えると、例えばプラズマエッチングにおいては、より異方性の高いエッチング処理が可能となる。
【0011】
しかしながら、このように、電圧発生手段において所望の波形の電圧を発生させたとしても、被処理物表面に発生する電圧波形は、ステージが持つインピーダンス成分、あるいはプラズマやイオンシースが持つインピーダンス成分によって変化してしまう。
【0012】
図9は、図8に示すプラズマ処理装置の等価回路を説明する図である。ステージ6のインピーダンスZSTは、内部の抵抗RST、配線ルートのインダクタンスLST、寄生容量CST等からなる。これらの値はステージ構造が変更されない限り一定であるので、ステージのインピーダンスZSTは一定値であると考えられる。一方、ウエハから上部のプラズマを含むインピーダンスZPLは、プラズマの抵抗RPL、ウエハ−プラズマ間のイオンシースの容量CS1、アース−プラズマ間のイオンシースの容量CS2等からなる。しかし、これらは放電状態によって変化する。このため、これらのインピーダンスからなる負荷インピーダンスZLOADは、プラズマの状態によって変化することになる。この変化に対応し、前記インピーダンス自動整合器13は、内部の可変コンデンサや可変インダクタンスを調整し、電流が効率的に図9に示した回路を流れるようにする。
【0013】
ところで、自動整合器内の可変コンデンサや可変インダクタンスの調整に際しては、これらを構成する素子をモータ等で駆動して調整をとるため、整合がとれるまで数秒の時間を要する。一方、最近のプラズマプロセスは処理時間が短いものが多いことから、処理の立ち上がり時の整合がとれるまでの過程のばらつきが処理結果に大きな影響を与える。すなわち、ウエハ毎に行う前記整合過程の繰り返し安定性が処理結果に大きな影響を与えることになる。
【0014】
本発明は、これらの問題点に鑑みてなされたもので、安定した所望の電圧波形を精度よく、且つ迅速に被処理物に印加することのできるプラズマ処理技術を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は上記課題を解決するため、次のような手段を採用した。
【0016】
処理ガスの導入口、真空排気手段および試料を載置するステージを備え、導入した処理ガスをプラズマ化して試料にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置において、ステージに高周波電力を供給して試料に入射するイオンを加速する高周波電圧発生手段と、ステージに供給される高周波電圧を検出して、該電圧が設定値になるように高周波電圧発生手段を制御する電圧センサと、前記ステージに並列に接続され、前記高周波発生手段の負荷として作用する固定インピーダンス回路を備え、固定インピーダンス回路のインピーダンスは、固定インピーダンス回路側に供給される電力が前記高周波電圧発生手段の出力の50%以上になるように設定した。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、以上の構成を備えるため、安定した所望の電圧波形を被処理物に印加することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図1は、本発明の実施形態に係るプラズマ処理装置を説明する図である。なお、図において図8に示される部分と同一部分については同一符号を付してその説明を省略する。
【0019】
図に示すように、ステージ6に印加される電圧を計測する電圧センサ10が設けられる。電圧センサ10はその出力を高周波電圧発生手段8に対してフィードバックし、ステージ6に印加される電圧が一定となるように、高周波電圧発生手段8の出力値を制御する。
【0020】
また、本発明では、従来の自動整合器に代えて、インピーダンスを微調整することのできる半固定整合回路11が設けられる。また、固定インピーダンス回路9を前記ステージに並列に接続する。すなわち、ウエハバイアスを供給するためのメインの給電回路であるステージと接地間を側路バイパスするように接続する。なお、この固定インピーダンス回路9は、純抵抗に近いもので構成するのが望ましいが、インダクタンス成分あるいはキャパシタンス成分を有していても良い。固定インピーダンス回路9は、バイパス電流による発熱が大きいため、冷却手段12を装備するとよい。
【0021】
図2は、図1に示すプラズマ処理装置の等価回路を説明する図である。なお、図において、図9に示される部分と同一部分については同一符号を付してその説明を省略する。
【0022】
この例においては、固定インピーダンス回路9として純抵抗RSHを用いる。純抵抗RSHの値を負荷インピーダンスZLOADの値に比して十分小さく設定することにより、負荷インピーダンスZLOAD、の値の変動に係わらず電力の大部分が固定インピーダンス回路としての純抵抗RSHに投入されることになる。
【0023】
したがって、電圧センサ10により検出するステージ6の電圧Vppは、プラズマ状態にほとんど無関係に以下の式で決まる。すなわち、プラズマ処理に際して、従来のように自動整合器による整合がとれるまで時間遅れを伴うことなく、所望の電圧Vppをステージ6に供給することができる。
【0024】
Vpp=2.83(P・RSH1/2
ここで、Pは高周波電圧発生手段8の出力である。
【0025】
LSIを構成するトランジスタのゲート等を加工するエッチング装置においては、近年のPoly−Si膜の薄膜化により、ウエハに印加するバイアス電圧は小さくなる方向にある。このため、一般的なVppの値としては600V程度あれば十分である。したがって、抵抗RSHを50Ω、高周波電圧発生手段8の出力Pの最大値を1500Wとすれば、得られるVppは662Vとなり、ほぼ十分な値が得られる。高周波電圧発生手段8の出力としては、従来よりも高い値が要求されるが、近年のパワートランジスタ技術の進歩により電源の価格はその出力に比例せず、比較的大出力の電源でも小出力の電源とのコスト差はすくない。
【0026】
固定インピーダンス回路9は、純抵抗に限られず、インダクタンスやキャパシタンス成分を有してもよい。しかしながら、いずれの場合もステージに印加される電圧を安定化させる観点から、ある程度の抵抗成分を有していることが望ましい。
【0027】
図3は、固定インピーダンス回路9が、抵抗RSHとインダクタンスLSHからなる場合を示す図である。このとき、固定インピーダンス回路9側に効率的に電力を投入するため、固定整合回路11の内部に、インダクタンスLSHと直列共振する値に近いキャパシタンスCMCが必要となる。キャパシタンスCMCを可変とし、微調整することにより、固定インピーダンス回路9に流れる電流の割合を調整することができる。
【0028】
図2、図3のいずれの等価回路の場合においても、ステージ6からプラズマを介して処理チャンバ(アース)に至る経路でなく、固定インピーダンス回路9を介してアースに至る経路に大部分の電流が流れるように回路定数を設定する。これにより、高周波電圧発生手段8から見た負荷側インピーダンス(負荷インピーダンスZLOADと固定インピーダンス回路9の並列インピーダンス)は、プラズマ状態、すなわち、RPL、CS1、CS2によらずほぼ一定になり、整合回路を11の回路定数をほぼ固定化することができる。
【0029】
図4は、純抵抗RSHを変化させ、固定インピーダンス回路9に消費される電力を変化させたときの、高周波電圧発生手段8から見た負荷側インピーダンス(複素インピーダンスZ=R+jX)示す図である。
【0030】
図4に示すように、固定インピーダンス回路9で消費される電力が大きいほど、負荷のインピーダンスのプラズマ状態に対する動きが小さくなることが分かる。このような特性は、プラズマ状態、被処理物であるウエハの径、ステージの設計によっても異なるが、高周波電圧発生手段8の出力のうち、50%ほどの電力が固定インピーダンス回路9に消費されれば、十分な効果が得られる。
【0031】
負荷側インピーダンス(負荷インピーダンスZLOADと固定インピーダンス回路9の並列インピーダンス)の変化が十分小さい場合には、電圧センサ10の出力を高周波電圧発生手段8に対してフィードバックして電圧センサ10の検出値が一定となるように、電圧発生手段8の出力値を制御することにより、プロセスの制御を安定かつ高速に行うことが可能となる。
【0032】
すなわち、この例においては、所定の電圧指示(Vpp)に対して、電圧センサの10により高周波電圧発生手段8の出力をフィードバック制御するだけで、所望の電圧Vppの電圧を整合された状態でステージに供給することができる。また、自動整合器は不要であるため、10msのオーダで所望の電圧Vppをステージに印加することができ、初期整合動作に起因する処理結果のばらつきを撤廃することができる。
【0033】
図5及び図6は、本発明による作用効果説明する図であり、図5は、図8に示す従来の構成において、高周波電圧発生手段8の出力電圧波形(a)、及び電圧センサ10が検出する電圧波形(b)を説明する図である。図5に示すように従来の構成においては、イオンシースにおける電子及びイオンのウエハへの入射特性の差に起因して波形が歪む。図2,3,及び9に示す等価回路においては、イオンシースを単なるコンデンサ容量として記載したが、実際には、高周波の1周期に渡って、イオンは常時プラズマからウエハに入射できるが、電子はウエハの電圧がもっとも正になった時間の一瞬にしか入射できない。このため波形には歪みが発生する。さらに、プラズマの状態や整合回路の構成等によっては、ウエハバイアス電圧波形にさまざまな高調波が重畳される。このためピークツーピーク電圧(Vpp)で制御しようとしても、ピークとして何処の電圧を採用すべきであるの可の判定が難しい場合がある。このような場合には、Vpp制御は電力制御に比して制御の安定性が悪くなる。
【0034】
図6は、図1に示す本実施形態の構成において、高周波電圧発生手段8の出力電圧波形(a)、及び電圧センサ10が検出する電圧波形(b)を説明する図である。本実施形態の構成においては、図6に示すように、高周波電圧発生手段から見た負荷側インピーダンス(負荷インピーダンスZLOADと固定インピーダンス回路9の並列インピーダンス)が純抵抗に近いため、波形はほとんど歪まない。このため高周波電圧発生手段8により正弦波電圧(a)を与えれば、ステージには、ほぼそのままの波形の電圧(b)を供給することができる。したがって、ピークツーピーク電圧を検出するときのばらつきがきわめて小さく、安定なプラズマ処理を実現できる。
【0035】
図7は、高周波電発発生手段としてデューティ比の低い矩形波発生手段を用いた際の、高周波電圧発生手段8の出力電圧波形(a)、及び電圧センサ10が検出する電圧波形(b)を説明する図である。
【0036】
図7に示すようなデューティー比の低い矩形波を発生した場合においても、ほぼそれに近い波形の電圧をステージに印加することができる。ウエハ位置ではステージ内のインダクタンスLST、及びステージ−ウエハ間の容量CESCの影響により若干波形が歪むが、これさえ考慮すれば、高周波電圧発生手段で発生した波形に近い波形をウエハに与えることができる。このような波形を与えることにより。前述の論文(Journal of Appled Physics)に示されるように、イオンのエネルギ分布を狭帯域化、すなわち、ある決まったエネルギに揃えることができる。また、イオンエネルギを狭帯域化することにより、J.Vac.Sci.Technol.B22,p826(2004)のR.Silapuntらの論文等に示されるように、エッチング形状、下地やレジストに対する選択比がそれぞれ改善されることが知られており、エッチング性能を高性能化することができる。
【0037】
以上説明したように、本実施形態によれば、処理結果のばらつきの少ないプラズマ処理を実現することができる。また、イオンエネルギの平均値のみならず、イオンエネルギの分布を精密に制御することが可能となり、特にプラズマエッチング処理において、垂直性が高い優れたエッチングプロファイルを多彩なデバイスアプリケーションに対して実現することができる。また、全体としてのプラズマ処理性能および装置の稼働率が向上し、ハイスループットでの微細なエッチング加工や、高品質な成膜加工、表面処理等が可能となる。なお、本発明は、半導体デバイスの製造の分野に限定されるものではなく、液晶ディスプレイの製造や、各種材料の成膜、表面処理に適用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の実施形態に係るプラズマ処理装置を説明する図である。
【図2】図1に示すプラズマ処理装置の等価回路を説明する図である。
【図3】固定インピーダンス回路9が抵抗RSHとインダクタンスLSHからなる場合を示す図である。
【図4】純抵抗RSHを変化させ、固定インピーダンス回路9に消費される電力を変化させたときの、高周波電圧発生手段8から見た負荷側インピーダンス示す図である。
【図5】高周波電圧発生手段8の出力電圧波形(a)及び電圧センサ10が検出する電圧波形(b)を説明する図である。
【図6】高周波電圧発生手段8の出力電圧波形(a)及び電圧センサ10が検出する電圧波形(b)を説明する図である。
【図7】高周波電発発生手段としてデューティ比の低い矩形波発生手段を用いた際の、高周波電圧発生手段8の出力電圧波形(a)、及び電圧センサ10が検出する電圧波形(b)を説明する図である。
【図8】従来のプラズマ処理装置を説明する図である。
【図9】図8に示すプラズマ処理装置の等価回路を説明する図である。
【符号の説明】
【0039】
1 処理チャンバ
2 真空排気手段
3 半導体ウエハ
4 搬送システム
5 ガス導入口
6 ステージ
7 プラズマ発生手段
8 高周波電圧発生手段
9 固定インピーダンス回路
10 電圧センサ
11 半固定整合回路
12 冷却手段
13 インピーダンス自動整合器
14 プラズマ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理ガスの導入口、真空排気手段および試料を載置するステージを備え、導入した処理ガスをプラズマ化して試料にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置において、
ステージに高周波電力を供給して試料に入射するイオンを加速する高周波電圧発生手段と、
ステージに供給される高周波電圧を検出して、該電圧が設定値になるように高周波電圧発生手段を制御する電圧センサと、
前記ステージに並列に接続され、前記高周波発生手段の負荷として作用する固定インピーダンス回路を備え、
固定インピーダンス回路のインピーダンスは、固定インピーダンス回路側に供給される電力が前記高周波電圧発生手段の出力の50%以上になるように設定したことを特徴とするプラズマ処理装置。
【請求項2】
請求項1記載のプラズマ処理装置において、
高周波電圧発生手段はインピーダンスを微調整することのできる半固定整合器を介して発生した高周波電圧をステージに供給することを特徴とするプラズマ処理装置。
【請求項3】
請求項1記載のプラズマ処理装置において、
固定インピーダンス回路の固定インピーダンスは冷却手段を備えた抵抗器であることを特徴とするプラズマ処理装置。
【請求項4】
請求項1記載のプラズマ処理装置において
高周波電圧発生手段は、高周波のパルス電圧を発生することを特徴とするプラズマ処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−73723(P2006−73723A)
【公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−254277(P2004−254277)
【出願日】平成16年9月1日(2004.9.1)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】