説明

プロセスカートリッジ、画像形成装置および現像カートリッジ

【課題】バイアスを印加するためのレイアウト上の制限を低減することができ、簡易かつ確実に、バイアスを印加することのできる、プロセスカートリッジ、そのプロセスカートリッジが装着される画像形成装置、および、そのプロセスカートリッジに設けられる現像カートリッジを提供すること。
【解決手段】現像カートリッジ23の幅方向一方側および他方側に、バイアス電極62および入力ギヤ69を、幅方向に投影したときにそれらが重なるように配置する。ドラムカートリッジ22に、本体側電極73と接触可能な中継電極35を、バイアス電極62と接触するように配置する。バイアス電極62は、中継電極35との接触により、幅方向における入力ギヤ69側へ押圧される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式のプリンタなどの画像形成装置、その画像形成装置に着脱可能なプロセスカートリッジ、および、そのプロセスカートリッジに設けられる現像カートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、プロセスカートリッジが着脱自在に装着される、電子写真方式のプリンタが知られている。プロセスカートリッジは、現像ローラを有する現像カートリッジと、その現像カートリッジが着脱自在に装着され、感光ドラムを有する感光体カートリッジとを備えている。
このようなプリンタでは、画像形成時には、現像ローラに現像バイアスを印加する必要がある。
【0003】
たとえば、現像カートリッジを感光体カートリッジに装着するときに、本体ハウジングに設けられる本体側給電部材を、現像カートリッジに設けられる導電性部材と、現像ローラ軸と直交する方向から接触させることにより、現像バイアスを、本体側給電部材から導電性部材を介して現像ローラ軸に印加することが提案されている(たとえば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2007−108691号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載のプロセスカートリッジでは、現像カートリッジを感光体カートリッジに装着するときに、本体ハウジングに設けられる本体側給電部材を、現像カートリッジに設けられる導電性部材と接触させる必要がある。
そのため、本体ハウジングは、本体側給電部材を導電性部材と接触できるように配置するための、レイアウト上の制限を受ける。また、現像カートリッジも、導電性部材を本体側給電部材と接触できるように配置するための、レイアウト上の制限を受ける。その結果、装置全体としてレイアウト上の制限が大きくなるという不具合がある。
【0005】
本発明の目的は、バイアスを印加するためのレイアウト上の制限を低減することができ、簡易かつ確実に、バイアスを印加することのできる、プロセスカートリッジ、そのプロセスカートリッジが装着される画像形成装置、および、そのプロセスカートリッジに設けられる現像カートリッジを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、現像剤担持体を備える現像カートリッジと、前記現像カートリッジが着脱自在に装着されるとともに感光体を有し、画像形成装置本体に着脱可能な感光体カートリッジとを備えるプロセスカートリッジであって、前記現像カートリッジは、前記現像剤担持体の現像剤担持部の移動方向に直交する第1方向における一方側に配置され、前記現像剤担持体にバイアスを印加するためのバイアス電極と、前記第1方向における他方側に配置され、前記画像形成装置本体に設けられる駆動力出力部からの駆動力を受けて、その駆動力により前記現像剤担持体を駆動させるための駆動力受け部とを備え、前記感光体カートリッジは、前記画像形成装置本体に設けられる給電部と接触可能であり、かつ、前記バイアス電極と接触可能である中継電極を備え、前記バイアス電極と前記駆動力受け部とは、前記第1方向に投影したときに、互いに重なるように配置され、前記バイアス電極は、前記中継電極との接触により、前記第1方向における前記駆動力受け部側へ押圧されるように構成されていることを特徴としている。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記駆動力出力部によって前記駆動力受け部が前記バイアス電極へ向けて押圧される第1押圧力は、前記中継電極との当接によって前記バイアス電極が前記駆動力受け部へ向けて押圧される第2押圧力よりも、小さいことを特徴としている。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記現像カートリッジは、前記バイアス電極を支持するフレームを有し、前記フレームは、前記第1方向に投影したときに、前記バイアス電極と前記駆動力受け部とが重なる投影面内に、前記第1方向に沿って延びる補強部材を備えていることを特徴としている。
【0008】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記フレーム内は、現像剤が収容される現像剤収容室と、前記現像剤担持体が収容される現像室とに区画されており、前記補強部材が、前記現像剤収容室と前記現像室とを仕切る隔壁であることを特徴としている。
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の発明において、前記バイアス電極は、前記フレームの外側へ突出しており、前記現像カートリッジは、前記現像剤担持体に現像剤を供給するための供給部材を備えており、前記供給部材の前記第1方向における端部は、前記フレームから、前記バイアス電極が突出する側と同じ側へ突出しており、前記現像剤担持体の前記第1方向における端部は、前記フレームから、前記バイアス電極が突出する側と同じ側へ突出しており、前記現像剤担持体の前記フレームから外側への突出部分の長さは、前記バイアス電極のそれより長く、前記バイアス電極の前記フレームから外側への突出部分の長さは、前記供給部材のそれより長いことを特徴としている。
【0009】
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載の発明において、前記バイアス電極は、板ばね材から形成されていることを特徴としている。
請求項7に記載の発明は、画像形成装置であって、請求項1ないし6のいずれかに記載のプロセスカートリッジと、画像形成装置本体とを備えていることを特徴としている。
請求項8に記載の発明は、現像剤担持体を備える現像カートリッジと、前記現像カートリッジが着脱自在に装着されるとともに感光体を有し、画像形成装置本体に着脱可能な感光体カートリッジとを備えるプロセスカートリッジであって、前記現像カートリッジは、前記現像剤担持体の現像剤担持部の移動方向に直交する第1方向における一方側に配置され、バイアスが印加されるバイアス電極と、前記第1方向における他方側に配置され、前記画像形成装置本体に設けられる駆動力出力部からの駆動力を受けて、その駆動力により前記現像剤担持体を駆動させるための駆動力受け部とを備え、前記感光体カートリッジは、前記画像形成装置本体に設けられる給電部と接触可能であり、かつ、前記バイアス電極と接触可能である中継電極を備え、前記バイアス電極と前記駆動力受け部とは、前記第1方向に投影したときに、互いに重なるように配置され、前記バイアス電極は、前記中継電極との接触により、前記第1方向における前記駆動力受け部側へ押圧されるように構成されていることを特徴としている。
【0010】
請求項9に記載の発明は、現像カートリッジであって、現像剤担持体と、前記現像剤担持体を収容するフレームと、前記現像剤担持体の現像剤担持部の移動方向に直交する第1方向の一方側において、前記フレームに設けられ、前記現像剤担持体にバイアスを印加するためのバイアス電極と、前記第1方向の他方側において、前記フレームに設けられ、外部からの駆動力を受けて、その駆動力により前記現像剤担持体を駆動させるための駆動力受け部とを備え、前記バイアス電極と前記駆動力受け部とは、前記第1方向に投影したときに、互いに重なるように配置されており、前記フレームは、前記第1方向に投影したときに、前記バイアス電極と前記駆動力受け部とが重なる投影面内に、前記第1方向に沿って延びる補強部材を備えていることを特徴としている。
【0011】
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の発明において、前記フレーム内は、現像剤が収容される現像剤収容室と、前記現像剤担持体が収容される現像室とに区画されており、前記補強部材が、前記現像剤収容室と前記現像室とを仕切る隔壁であることを特徴としている。
請求項11に記載の発明は、請求項9または10に記載の発明において、前記バイアス電極は、板ばね材から形成されていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
請求項1および8に記載の発明では、感光体カートリッジに中継電極が設けられている。そのため、現像カートリッジを感光体カートリッジに装着するときに、バイアス電極を中継電極に接触させ、かつ、プロセスカートリッジを画像形成装置本体に装着するときに、給電部を中継電極と接触させれば、給電部から中継電極を介してバイアス電極へ給電することができる。
【0013】
そして、現像カートリッジのバイアス電極と画像形成装置本体の給電部との相対配置において、それらを互いに関係なく配置しても、感光体カートリッジの中継電極を、バイアス電極および給電部とそれぞれ接触するように配置すれば、給電部から中継電極を介してバイアス電極へ給電することができる。
そのため、現像カートリッジにおいて、バイアス電極を配置するレイアウト上での制限を緩和することができ、さらに、画像形成装置本体においても、給電部を配置するレイアウト上での制限も緩和することができる。その結果、装置全体としてレイアウト上の制限を緩和することができる。
【0014】
そして、上記により、バイアス電極を自由に配置することができるので、請求項1に記載の発明では、バイアス電極と駆動力受け部とが、第1方向に投影したときに互いに重なるように配置されている。
そのため、現像カートリッジを、感光体カートリッジに対して、第1方向においてバランスよく位置決めすることができる。
【0015】
すなわち、請求項1に記載の発明では、バイアス電極は、中継電極との接触により、第1方向における駆動力受け部側へ押圧されるように構成されている。
そのため、駆動力受け部が駆動力出力部からの駆動力を受けても、中継電極のバイアス電極に対する押圧力により、現像カートリッジを感光体カートリッジに対して安定して位置決めすることができる。さらには、中継電極からバイアス電極へ安定して給電することができるとともに、駆動力受け部において、駆動力出力部からの駆動力を確実に受けることができる。
【0016】
請求項2に記載の発明では、駆動力出力部によって駆動力受け部がバイアス電極へ向けて押圧される第1押圧力が、中継電極との当接によってバイアス電極が駆動力受け部へ向けて押圧される第2押圧力よりも、小さいので、駆動力受け部が受けた駆動力により、現像カートリッジが動くことを抑制することができる。
そのため、現像カートリッジを感光体カートリッジに対して、より一層安定して位置決めすることができる。また、中継電極からバイアス電極へ、より一層安定して給電することができるとともに、駆動力受け部において、駆動力出力部からの駆動力を、より確実に受けることができる。
【0017】
請求項3に記載の発明では、フレームには、第1方向に投影したときにバイアス電極と駆動力受け部とが重なる投影面内に、第1方向に沿って延びる補強部材が設けられている。そのため、第1方向に投影したときにバイアス電極と駆動力受け部とが重なる投影面内の、第1方向における剛性を確保することができる。その結果、中継電極のバイアス電極に対する押圧力を、第1方向において、確実に、駆動力受け部に伝達することができる。よって、現像カートリッジを感光体カートリッジに対して、より一層安定して位置決めすることができる。また、中継電極からバイアス電極へ、より一層安定して給電することができるとともに、駆動力受け部において、駆動力出力部からの駆動力を、より確実に受けることができる。
【0018】
請求項4および10に記載の発明では、補強部材が隔壁を兼ねるので、部品点数の低減および構成の簡略化を図ることができる。
請求項5に記載の発明では、現像剤担持体のフレームから外側への突出部分の長さが、バイアス電極のそれより長いので、現像カートリッジを感光体カートリッジに装着するときには、現像剤担持体の突出部分によって、現像カートリッジを感光体カートリッジへ確実に案内することができる。
【0019】
また、バイアス電極のフレームから外側への突出部分の長さが、供給部材のそれより長いので、現像カートリッジを感光体カートリッジに装着したときには、バイアス電極を中継電極と確実に接触させることができる。
請求項6に記載の発明では、バイアス電極が板ばね材から形成されている。そのため、バイアス電極を中継電極と弾性的に接触させて、その接触により生じる押圧力の反力により、バイアス電極が第1方向における駆動力受け部側へ、確実に押圧されるようにすることができる。
【0020】
また、中継電極を板ばね材から形成すると、現像カートリッジを感光体カートリッジに着脱するときに、着脱する現像カートリッジが中継電極に引っかかるおそれがあるが、バイアス電極を板ばね材から形成すれば、そのようなおそれを低減することができる。
請求項7に記載の発明では、画像形成装置本体において、給電部を配置するレイアウト上の制限を緩和することができ、装置全体としてレイアウト上の制限を緩和することができる。
【0021】
また、現像カートリッジを感光体カートリッジに対して、より一層安定して位置決めすることができ、さらには、中継電極からバイアス電極へ、より一層安定して給電することができるとともに、駆動力受け部において、駆動力出力部からの駆動力を、より確実に受けることができる。そのため、安定した画像形成を達成することができる。
請求項9に記載の発明では、フレームには、第1方向に投影したときにバイアス電極と駆動力受け部とが重なる投影面内に、第1方向に沿って延びる補強部材が設けられている。そのため、第1方向に投影したときにバイアス電極と駆動力受け部とが重なる投影面内の、第1方向における剛性を確保することができる。その結果、バイアス電極が押圧されたときには、その押圧力を、第1方向において、確実に、駆動力受け部に伝達することができる。よって、現像カートリッジを感光体カートリッジに対して、より一層安定して位置決めすることができる。また、中継電極からバイアス電極へ、より一層安定して給電することができるとともに、駆動力受け部において、駆動力出力部からの駆動力を、より確実に受けることができる。
【0022】
請求項11に記載の発明では、バイアス電極が板ばね材から形成されている。そのため、バイアス電極を弾性的に接触させて、その接触により生じる押圧力の反力により、バイアス電極が第1方向における駆動力受け部側へ、確実に押圧されるようにすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
1.プリンタ
図1は、本発明の画像形成装置の一例としてのプリンタの一実施形態を示す側断面図である。なお、プリンタ1、プロセスカートリッジ21、ドラムカートリッジ22および現像カートリッジ23に関し、方向について言及する場合には、それぞれ水平方向に載置したときの方向を基準とし、具体的には、各図に示した方向矢印を基準とする。また、左右方向と幅方向とは、同一方向である。
【0024】
プリンタ1は、カラープリンタである。図1に示すように、プリンタ1の、画像形成装置本体の一例としての本体ケーシング2内には、感光体の一例としての、4つの感光ドラム3が、前後方向に沿って並列配置されている。
以下では、4つの感光ドラム3を、トナー像(後述)の各色(ブラック、イエロー、マゼンタまたはシアン)に対応して、感光ドラム3K(ブラック)、感光ドラム3Y(イエロー)、感光ドラム3M(マゼンタ)、感光ドラム3C(シアン)として区別する。各感光ドラム3には、スコロトロン型帯電器4、LED5および現像剤担持体の一例としての現像ローラ6が対向配置されている。
【0025】
感光ドラム3は、その表面がスコロトロン型帯電器4によって一様に帯電された後、LED5によって露光される。これにより、各感光ドラム3の表面には、画像データに基づく静電潜像が形成される。各静電潜像は、現像ローラ6に担持されるトナーによって可視像化され、感光ドラム3の表面上にトナー像が形成される。
用紙Pは、本体ケーシング2内の給紙カセット7に収容されている。給紙カセット7に収容されている用紙Pは、各種ローラにより、搬送ベルト8に給紙される。
【0026】
搬送ベルト8は、各感光ドラム3K、3Y、3Mおよび3Cと、それらに対向する転写ローラ9との間に配置されている。各感光ドラム3の表面上のトナー像は、転写ローラ9に印加された転写バイアスによって、搬送ベルト8に搬送された用紙P上に転写され、順次重ね合わされる。
4色のトナー像が転写された用紙Pは、定着部10に搬送される。用紙P上に転写されたトナー像は、定着部10で熱定着される。その後、用紙Pは、各種ローラにより、排紙トレイ11に排紙される。
2.プロセスカートリッジ
プリンタ1は、各色に対応して、4つのプロセスカートリッジ21を備えている。なお、以下では、4つのプロセスカートリッジ21を、各色に対応して、プロセスカートリッジ21K(ブラック)、プロセスカートリッジ21Y(イエロー)、プロセスカートリッジ21M(マゼンタ)、プロセスカートリッジ21C(シアン)として区別する。
【0027】
各プロセスカートリッジ21は、本体ケーシング2内に着脱自在に装着されており、前後方向に沿って、並列配置されている。
すなわち、本体ケーシング2の上壁には、トップカバー50が開閉自在に設けられており、トップカバー50の開放により、各プロセスカートリッジ21を、本体ケーシング2内に着脱させることができる。
【0028】
図2は、プロセスカートリッジの右前方向からの斜視図である。図3は、プロセスカートリッジ(ドラムカートリッジの上壁離脱状態)の平面図である。図4は、プロセスカートリッジの右側面図である。図5は、プロセスカートリッジの左側面図である。
プロセスカートリッジ21は、図2に示すように、本体ケーシング2に着脱自在に装着される、感光体カートリッジの一例としてのドラムカートリッジ22と、ドラムカートリッジ22に着脱自在に装着される現像カートリッジ23とを備えている。
(1)ドラムカートリッジ
図6は、ドラムカートリッジの右前方向からの斜視図である。図7は、ドラムカートリッジの左上方向からの斜視図である。
【0029】
ドラムカートリッジ22は、図6に示すように、ドラムフレーム24を備えている。ドラムフレーム24は、ドラム支持部25と、現像カートリッジ収容部26とを備えている。ドラム支持部25は、幅方向に間隔を隔てて対向配置される1対の後側側壁27と、それら後側側壁27の上端部間に架設される上壁28とを備えている。
感光ドラム3は、図1および図6に示すように、1対の後側側壁27の間において、1対の後側側壁27に回転自在に支持されている。また、スコロトロン型帯電器4は、上壁28に沿って設けられている。
【0030】
なお、上壁28の後端部には、後壁29が設けられており、1対の後側側壁27の間において、クリーニングローラ30が回転自在に支持されている。
現像カートリッジ収容部26は、現像カートリッジ23が着脱自在に装着されるように、幅方向に間隔を隔てて対向配置される1対の前側側壁31と、それら前側側壁31の前側部分間に架設される前壁32とを備えている。
【0031】
1対の前側側壁31は、1対の後側側壁27から連続して形成されている。各前側側壁31では、その後側部分が、各後側側壁27の前端部下側から前方へ向かって延びるように形成されており、その前側部分が、後側部分から前方へ向かうに従って斜め上方へ延びるように形成されている。
前壁32は、1対の前側側壁31の前側部分の下端部に沿って、前方へ向かうに従って斜め上方へ傾斜するように、形成されている。
【0032】
右側(一方側)の前側側壁31の後側部分には、図7に示すように、カラー17(後述)を案内するためのガイド部33が形成されている。
ガイド部33は、前側側壁31の上端縁から、下方へ向かうに従って後側へ傾斜し、その後、前後方向に沿って後側へ延びるように形成されている。ガイド部33において、後側へ傾斜する部分は、図6に示すように、前側側壁31が外側に膨出するように形成されている。ガイド部33において、前後方向に沿って後側へ延びる部分は、図7に示すように、前側側壁31を幅方向に貫通する開口部として形成されている。
【0033】
ガイド部33の後端部には、カラー17が回転自在に受け入れられる右側挿通孔34が、ガイド部33の開口部から連続して形成されている。
また、右側の前側側壁31の後側部分には、ガイド部33の後側へ傾斜する部分の下方に、中継電極35が設けられている。
中継電極35は、前側側壁31に埋設され、前側側壁31の内側面に露出する内側電極36と、前側側壁31の外側面に露出する外側電極37(図6参照)とを備えている。内側電極36は、側面視において前後方向に長い略矩形状に形成されている。外側電極37は、図6に示すように、前後方向において、内側電極36よりも前方に配置され、側面視において略矩形状に形成されている。中継電極35は、内側電極36と外側電極37との間の中間部分が、前側側壁31に埋設されることにより、前側側壁31に固定されている。
【0034】
中継電極35では、現像カートリッジ23が現像カートリッジ収容部26に装着されたときに、内側電極36が、バイアス電極62の突出部分65(後述)と幅方向において接触し、かつ、プロセスカートリッジ21が本体ケーシング2に装着されたときに、外側電極37が、本体ケーシング2に設けられる、給電部の一例としての本体側電極73(後述)と幅方向において接触するように、内側電極36と外側電極37とが、前後方向および上下方向において互いに異なる位置に配置されている。
【0035】
左側(他方側)の前側側壁31の後側部分には、カラー17(後述)を案内するためのガイド孔38が形成されている。
すなわち、左側の前側側壁31において、後側部分の前半部は、外側へ膨出しており、ガイド孔38は、後側部分の後半部に形成されている。具体的には、ガイド孔38は、後側部分の前半部と後半部との間の段差から後方へ向かって、平面視において略L字形状に形成されている。ガイド孔38は、上下方向において、カラー17(後述)の通過を許容できる幅で形成されている。
【0036】
ガイド孔38の後端部には、カラー17が回転自在に受け入れられる左側挿通孔39が、ガイド孔38から連続して形成されている。
また、左側の前側側壁31の後側部分には、ガイド孔38より前方の前半部に、本体ケーシング2に設けられる駆動出力部の一例としての現像カップリング68(後述)の通過を許容するカップリング通過孔40が形成されている。カップリング通過孔40は、側面視において略円形状に形成されている。また、カップリング通過孔40は、幅方向に投影したときに、内側電極36と重なるように配置される。
【0037】
前壁32には、現像カートリッジ23を感光ドラム3に向けて押圧するための押圧部材41が設けられている。押圧部材41は、前壁32の前端部において、幅方向中央を対称にして、幅方向に間隔を隔てて2箇所に設けられている。押圧部材41は、前壁32の前端部において揺動自在に支持されており、図示しないばねによって、常には後方へ付勢されている。
(2)現像カートリッジ
図8は、現像カートリッジの右前方向からの斜視図である。図9は、現像カートリッジの右側面図である。図10は、現像カートリッジの左側面図である。図11は、現像カートリッジの縦断面図である。図12は、現像カートリッジの底面図である。図13は、現像カートリッジ(中継電極の接触状態)の底面図である。
【0038】
現像カートリッジ23は、図8および図11に示すように、フレームの一例としての筐体51を備えている。筐体51は、後側が開放されるボックス形状に形成されている。筐体51は、幅方向に間隔を隔てて対向配置される両側壁52(図9および図10参照)と、それら両側壁52の上端縁に架設される上壁53と、両側壁52の下端縁に架設される底壁54と、両側壁52の前端縁に架設される前壁55とを備えている。
【0039】
筐体51では、その前側空間が、トナーを収容する、現像剤収容室の一例としてのトナー収容室56として区画され、その後側空間が、現像ローラ6が設けられる現像室57として区画されている。
底壁54は、トナー収容室56に対応する前側部分が、アジテータ12(後述)の回転軌跡に沿って略円弧形状に形成され、かつ、現像室57に対応する後側部分が、供給ローラ13(後述)の回転軌跡に沿って略円弧形状に形成されている。
【0040】
そして、底壁54における前側部分と後側部分との間には、それらから連続して延び、筐体51内の上方に突出する、補強部材の一例としての隔壁58が形成されている。隔壁58は、上壁53と間隔を隔てて対向配置されており、トナー収容室56と現像室57とを仕切るように、配置されている。
トナー収容室56には、トナーが充填されており、また、前後方向および上下方向の中央にアジテータ12が回転自在に設けられている。
【0041】
現像室57には、現像ローラ6とともに、供給部材の一例としての供給ローラ13、および、層厚規制ブレード14が設けられている。
現像ローラ6は、筐体51の後方から露出するように、現像室57の後端部に配置されている。現像ローラ6は、現像ローラ軸15と、その現像ローラ軸15の周りに設けられる、現像剤担持部の一例としてのゴムローラ16とを備えている。
【0042】
現像ローラ6は、現像ローラ軸15が両側壁52に回転自在に支持されることにより、筐体51に回転自在に支持されている。これによって、現像ローラ軸15は、第1方向としての幅方向に沿って配置され、ゴムローラ16は、現像ローラ軸15の軸心周りの回転により、幅方向に直交する前後方向において、現像ローラ軸15の周りを周方向に移動する。
【0043】
また、現像ローラ軸15の両端部は、図8および図12に示すように、両側壁52から幅方向両外側へ突出しており、その突出部分(側壁52から幅方向外側へ突出する突出部分)59には、カラー17が被覆されている。
供給ローラ13は、図11に示すように、現像ローラ6の前側において、現像ローラ6と接触するように配置されている。供給ローラ13は、供給ローラ軸18と、その供給ローラ軸18の周りに設けられるスポンジローラ19とを備えている。
【0044】
供給ローラ13は、供給ローラ軸18が両側壁52に回転自在に支持されることにより、筐体51に回転自在に支持されている。これによって、供給ローラ軸18は、幅方向に沿って配置され、ゴムローラ16は、前後方向において、供給ローラ軸18の周りを周方向に移動する。
また、供給ローラ軸18の右側の端部は、図8および図12に示すように、右側の側壁52から幅方向外側へ突出しており、その突出部分(側壁52から幅方向外側へ突出する突出部分)60の長さは、現像ローラ軸15の突出部分59の長さより、短く形成されている。
【0045】
層厚規制ブレード14は、図11に示すように、その上端部が上壁53に支持され、その下端部の圧接ゴム20が、現像ローラ6に前側から圧接されている。
現像カートリッジ23では、画像形成時において、トナー収容室56に充填されているトナーがアジテータ12の回転により、現像室57へ放出され、供給ローラ13へ供給される。その後、トナーは、供給ローラ13の回転により現像ローラ6へ供給される。そして、トナーは、現像ローラ6の回転に伴って、層厚規制ブレード14と現像ローラ6との間に進入し、所定厚さの薄層に形成される。それによって、トナーは、現像ローラ6の表面に薄層として担持される。
【0046】
現像カートリッジ23には、図8および図9に示すように、右側(一方側)の側壁52において、導電部材61およびバイアス電極62が設けられている。
導電部材61は、導電性材料から平板形状に形成されており、現像ローラ軸15の突出部分59および供給ローラ軸18の突出部分60が、摺動自在に挿通されるように、右側の側壁52の外側面における後側部分に設けられている。
【0047】
また、導電部材61の前端部には、外側へ膨出する側面視略L字形状の電極カバー63が、後下側から前上側に向かって傾斜するように設けられている。電極カバー63の下端部には、開口部64が形成されている。
バイアス電極62は、右側の側壁52に取り付けられ、支持されており、電極カバー63によって被覆されている。バイアス電極62は、板ばねから形成されており、導電部材61の開口部64から、幅方向外側へ突出する突出部分65を備えている。
【0048】
バイアス電極62の突出部分(側壁52から幅方向外側へ突出する突出部分)65の長さは、図12に示すように、現像ローラ軸15の突出部分59の長さより短く、かつ、供給ローラ軸18の突出部分60の長さより長く形成されている。
バイアス電極62は、導電部材61を介して、現像ローラ軸15の突出部分59および供給ローラ軸18の突出部分60と電気的に接続されており、後述するように、中継電極35からバイアス電極62へバイアス電圧が印加されると、そのバイアス電圧は、バイアス電極62から導電部材61を介して、現像ローラ軸15および供給ローラ軸18へ印加される。
【0049】
また、現像カートリッジ23には、図10に示すように、左側(他方側)の側壁52において、ギヤ機構部66およびギヤカバー67が設けられている。
ギヤ機構部66は、本体ケーシング2に設けられる現像カップリング68(後述)からの駆動力を受ける、駆動受け部の一例としての入力ギヤ69と、現像ローラ軸15を駆動するための現像ローラギヤ(図示せず)、供給ローラ軸18を駆動するための供給ローラギヤ(図示せず)、および、アジテータを駆動するためのアジテータギヤ(図示せず)などを備えている。
【0050】
入力ギヤ69は、現像カップリング68が進退自在に嵌合する内歯70と、他のギヤに噛合する外歯71とを備えている。また、入力ギヤ69は、幅方向に投影したときに、図9の鎖線で示すように、バイアス電極62の突出部分65と重なるように配置されている。さらに、幅方向に投影したときに、入力ギヤ69とバイアス電極62の突出部分65とが重なる投影面内には、図11に示すように、隔壁58の一部分が配置されている。
【0051】
ギヤ機構部66では、上記したギヤが、必要によりアイドルギヤなどを介在させて噛合しており、現像カップリング68からの駆動力を、入力ギヤ69により受けて、その駆動力を、入力ギヤ69から、現像ローラギヤ(図示せず)、供給ローラギヤ(図示せず)、および、アジテータギヤ(図示せず)に伝達している。それによって、現像ローラ6、供給ローラ13、および、アジテータ12が、上記したように回転される。
【0052】
ギヤカバー67は、ギヤ機構部66を被覆するように、右側の側壁52に取り付けられている。ギヤカバー67には、入力ギヤ69を露出させる入力開口部72が形成されており、入力ギヤ69は、その入力開口部72から、幅方向外側に向けて突出されている。
(3)現像カートリッジのドラムカートリッジに対する装着
そして、図2に示すように、現像カートリッジ23を、ドラムカートリッジ22の現像カートリッジ収容部26に装着する。
【0053】
現像カートリッジ23を現像カートリッジ収容部26に装着するには、図8に示す現像カートリッジ23の左右のカラー17を、図6および図7に示すドラムカートリッジ22の右側のガイド部33および左側のガイド孔38に、それらの上方から挿入して、右側挿通孔34および左側挿通孔39まで案内させる。
図4および図5に示すように、現像カートリッジ23の左右のカラー17が、右側挿通孔34および左側挿通孔39にそれぞれ挿入されると、現像カートリッジ23は、図2に示すように、現像カートリッジ収容部26に収容され、装着される。
【0054】
現像カートリッジ23が現像カートリッジ収容部26に収容されると、図3に示すように、現像カートリッジ収容部26では、後側において、現像ローラ6が感光ドラム3に接触するとともに、前側において、ドラムカートリッジ22の押圧部材41が、現像カートリッジ23の前壁55を押圧する。それによって、現像カートリッジ23は、感光ドラム3へ向けて押圧され、現像ローラ6と感光ドラム3とが圧接される。
【0055】
また、現像カートリッジ23が現像カートリッジ収容部26に収容されると、図13に示すように、中継電極35の内側電極36が、幅方向外側から、バイアス電極62の突出部分65に接触する。突出部分65は、内側電極36により左側(幅方向他方側)へ押圧される。すると、突出部分65は、弾性的に圧縮され、その反力により、筐体51は、左側へ押圧される。
【0056】
すると、図3の部分拡大図に示すように、左側のカラー17が、左側の前側側壁31におけるガイド孔38の周辺部分に当接し、それによって、現像カートリッジ23がドラムカートリッジ22に対して幅方向に位置決めされる。
また、現像カートリッジ23が現像カートリッジ収容部26に収容されると、図5に示すように、入力ギヤ69がカップリング通過孔40に対して幅方向に対向配置される。入力ギヤ69は、カップリング通過孔40から、ドラムカートリッジ22の外側へ露出される。
(4)プロセスカートリッジの本体ケーシングに対する装着
そして、図1に示すように、トップカバー50を開放して、プロセスカートリッジ21を本体ケーシング2に装着し、その後、トップカバー50を閉鎖すると、トップカバー50の閉鎖に連動して、図13の2点差線で示すように、本体ケーシング2に設けられる現像カップリング68が、右側へ進出して、入力ギヤ69の内歯70に嵌合する。
【0057】
このとき、現像カップリング68によって入力ギヤ69が右側へ向けて押圧される第1押圧力F1は、内側電極36との当接によってバイアス電極62の突出部分65が左側へ向けて押圧される第2押圧力F2よりも、小さくなるように、設定されている。
画像形成時には、現像カップリング68の回転駆動力が、入力ギヤ69に伝達され、上記したように、現像ローラ6、供給ローラ13、および、アジテータ12が回転される。
【0058】
なお、トップカバー50を開放すると、トップカバー50の開放に連動して、現像カップリング68は、左側へ退避して、入力ギヤ69の内歯70から離間する。
また、プロセスカートリッジ21が本体ケーシング2に装着されると、図2および図13の2点差線で示すように、本体ケーシング2に設けられる本体側電極73が、幅方向外側から、中継電極35の外側電極37に接触する。
【0059】
本体側電極73は、本体ケーシング2に設けられる高圧電源に接続されており、画像形成時には、高圧電源から印加されるバイアス電圧が、本体側電極73を介して中継電極35へ印加される。バイアス電圧が中継電極35へ印加されると、そのバイアス電圧は、中継電極35からバイアス電極62へ印加され、その後、上記したように、現像ローラ軸15および供給ローラ軸18へ印加される。
3.実施形態の作用効果
(1)上記したように、このプロセスカートリッジ21では、ドラムカートリッジ22に中継電極35が設けられている。そのため、現像カートリッジ23をドラムカートリッジ22に装着するときに、バイアス電極62の突出部分65を中継電極35の内側電極36に接触させ、かつ、プロセスカートリッジ21を本体ケーシング2に装着するときに、本体側電極73を中継電極35の外側電極37と接触させれば、本体側電極73から中継電極35を介してバイアス電極62へ給電することができる。
【0060】
そして、現像カートリッジ23のバイアス電極62と、本体ケーシング2の本体側電極73との相対配置において、それらを互いに関係なく配置しても、ドラムカートリッジ22の中継電極35を、バイアス電極62および本体側電極73とそれぞれ接触するように配置すれば、本体側電極73から中継電極35を介してバイアス電極62へ給電することができる。
【0061】
そのため、現像カートリッジ23において、バイアス電極62を配置するレイアウト上での制限を緩和することができ、さらに、本体ケーシング2においても、本体側電極73を配置するレイアウト上での制限も緩和することができる。その結果、装置全体としてレイアウト上の制限を緩和することができる。
そして、上記により、バイアス電極62を自由に配置することができるので、このプロセスカートリッジ21では、バイアス電極62と入力ギヤ69とが、幅方向に投影したときに互いに重なるように配置されている。
【0062】
そのため、現像カートリッジ23を、ドラムカートリッジ22に対して、幅方向においてバランスよく位置決めすることができる。
すなわち、このプロセスカートリッジ21では、バイアス電極62は、中継電極35との接触により、左側、つまり、入力ギヤ69へ向かって押圧される。
そのため、入力ギヤ69が現像カップリング68からの駆動力を受けても、中継電極35のバイアス電極62に対する押圧力により、現像カートリッジ23をドラムカートリッジ22に対して安定して位置決めすることができる。さらには、中継電極35からバイアス電極62へ安定して給電することができるとともに、入力ギヤ69において、現像カップリング68からの駆動力を確実に受けることができる。
(2)このプロセスカートリッジ21では、現像カップリング68によって入力ギヤ69がバイアス電極62へ向けて押圧される第1押圧力F1が、中継電極35との当接によってバイアス電極62が入力ギヤ69へ向けて押圧される第2押圧力F2よりも、小さいので、入力ギヤ69が受けた駆動力により、現像カートリッジ23が動くことを抑制することができる。
【0063】
そのため、現像カートリッジ23をドラムカートリッジ22に対して、より一層安定して位置決めすることができる。また、中継電極35からバイアス電極62へ、より一層安定して給電することができるとともに、入力ギヤ69において、現像カップリング68からの駆動力を、より確実に受けることができる。
(3)現像カートリッジ23の筐体51には、幅方向に投影したときにバイアス電極62と入力ギヤ69とが重なる投影面内に、幅方向に沿って延びる隔壁58が設けられている。そのため、上記投影面内の幅方向における剛性を確保することができる。
【0064】
その結果、中継電極35のバイアス電極62に対する押圧力を、幅方向において、確実に、入力ギヤ69に伝達することができる。
よって、現像カートリッジ23をドラムカートリッジ22に対して、より一層安定して位置決めすることができる。また、中継電極35からバイアス電極62へ、より一層安定して給電することができるとともに、入力ギヤ69において、現像カップリング68からの駆動力を、より確実に受けることができる。
(4)さらに、トナー収容室56と現像室57とを仕切る隔壁58が、上記投影面内の幅方向における剛性を確保するための補強部材を兼ねるので、部品点数の低減および構成の簡略化を図ることができる。
(5)現像ローラ6の突出部分59の長さが、バイアス電極62の突出部分65より長いので、現像カートリッジ23を現像カートリッジ収容部26に装着するときには、現像ローラ6の突出部分59を被覆するカラー17によって、現像カートリッジ23を現像カートリッジ収容部26へ確実に案内することができる。
【0065】
また、バイアス電極62の突出部分65の長さが、供給ローラ13の突出部分60より長いので、現像カートリッジ23を現像カートリッジ収容部26に装着したときには、バイアス電極62の突出部分65を中継電極35の内側電極36と確実に接触させることができる。
(6)バイアス電極62は、板ばね材から形成されている。そのため、バイアス電極62の突出部分65を、中継電極35の内側電極36と弾性的に接触させて、その接触により生じる押圧力の反力により、バイアス電極62が左側へ確実に押圧されるようにすることができる。
【0066】
また、中継電極35を板ばね材から形成すると、現像カートリッジ23を現像カートリッジ収容部26に着脱するときに、着脱する現像カートリッジ23が中継電極35に引っかかるおそれがあるが、バイアス電極62を板ばね材から形成すれば、そのようなおそれを低減することができる。
(7)そして、このプリンタ1では、本体ケーシング2において、本体側電極73を配置するレイアウト上の制限を緩和することができ、装置全体としてレイアウト上の制限を緩和することができる。
【0067】
また、現像カートリッジ23をドラムカートリッジ22に対して、より一層安定して位置決めすることができ、さらには、中継電極35からバイアス電極62へ、より一層安定して給電することができるとともに、入力ギヤ69において、現像カップリング68からの駆動力を、より確実に受けることができる。そのため、安定した画像形成を達成することができる。
4.変形例
なお、上記した実施形態では、4つの感光ドラムを備えるダイレクトタンデムタイプのカラープリンタを例示したが、本発明の画像形成装置には、たとえば、中間転写タンデムタイプのカラープリンタや、モノクロプリンタなど、電子写真方式のすべてのプリンタが含まれる。
【0068】
また、上記した実施形態では、感光ドラム3を露光するためにLED5を用いているが、感光ドラム3の露光には、レーザスキャナを用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明の画像形成装置の一例としてのプリンタの一実施形態を示す側断面図である。
【図2】プロセスカートリッジの右前方向からの斜視図である。
【図3】プロセスカートリッジ(ドラムカートリッジの上壁離脱状態)の平面図である。
【図4】プロセスカートリッジの右側面図である。
【図5】プロセスカートリッジの左側面図である。
【図6】ドラムカートリッジの右前方向からの斜視図である。
【図7】ドラムカートリッジの左上方向からの斜視図である。
【図8】現像カートリッジの右前方向からの斜視図である。
【図9】現像カートリッジの右側面図である。
【図10】現像カートリッジの左側面図である。
【図11】現像カートリッジの縦断面図である。
【図12】現像カートリッジの底面図である。
【図13】現像カートリッジ(中継電極の接触状態)の底面図である。
【符号の説明】
【0070】
1 プリンタ
2 本体ケーシング
3 感光ドラム
6 現像ローラ
13 供給ローラ
16 ゴムローラ
21 プロセスカートリッジ
22 ドラムカートリッジ
23 現像カートリッジ
35 中継電極
51 筐体
56 トナー収容室
57 現像室
58 隔壁
59 現像ローラの突出部分
60 供給ローラの突出部分
62 バイアス電極
65 バイアス電極の突出部分
68 現像カップリング
69 入力ギヤ
73 本体側電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
現像剤担持体を備える現像カートリッジと、前記現像カートリッジが着脱自在に装着されるとともに感光体を有し、画像形成装置本体に着脱可能な感光体カートリッジとを備えるプロセスカートリッジであって、
前記現像カートリッジは、
前記現像剤担持体の現像剤担持部の移動方向に直交する第1方向における一方側に配置され、前記現像剤担持体にバイアスを印加するためのバイアス電極と、
前記第1方向における他方側に配置され、前記画像形成装置本体に設けられる駆動力出力部からの駆動力を受けて、その駆動力により前記現像剤担持体を駆動させるための駆動力受け部とを備え、
前記感光体カートリッジは、
前記画像形成装置本体に設けられる給電部と接触可能であり、かつ、前記バイアス電極と接触可能である中継電極を備え、
前記バイアス電極と前記駆動力受け部とは、前記第1方向に投影したときに、互いに重なるように配置され、
前記バイアス電極は、前記中継電極との接触により、前記第1方向における前記駆動力受け部側へ押圧されるように構成されていることを特徴とする、プロセスカートリッジ。
【請求項2】
前記駆動力出力部によって前記駆動力受け部が前記バイアス電極へ向けて押圧される第1押圧力は、前記中継電極との当接によって前記バイアス電極が前記駆動力受け部へ向けて押圧される第2押圧力よりも、小さいことを特徴とする、請求項1に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項3】
前記現像カートリッジは、前記バイアス電極を支持するフレームを有し、
前記フレームは、前記第1方向に投影したときに、前記バイアス電極と前記駆動力受け部とが重なる投影面内に、前記第1方向に沿って延びる補強部材を備えていることを特徴とする、請求項1または2に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項4】
前記フレーム内は、現像剤が収容される現像剤収容室と、前記現像剤担持体が収容される現像室とに区画されており、
前記補強部材が、前記現像剤収容室と前記現像室とを仕切る隔壁であることを特徴とする、請求項3に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項5】
前記バイアス電極は、前記フレームの外側へ突出しており、
前記現像カートリッジは、前記現像剤担持体に現像剤を供給するための供給部材を備えており、
前記供給部材の前記第1方向における端部は、前記フレームから、前記バイアス電極が突出する側と同じ側へ突出しており、
前記現像剤担持体の前記第1方向における端部は、前記フレームから、前記バイアス電極が突出する側と同じ側へ突出しており、
前記現像剤担持体の前記フレームから外側への突出部分の長さは、前記バイアス電極のそれより長く、
前記バイアス電極の前記フレームから外側への突出部分の長さは、前記供給部材のそれより長いことを特徴とする、請求項1ないし4のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
【請求項6】
前記バイアス電極は、板ばね材から形成されていることを特徴とする、請求項1ないし5のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれかに記載のプロセスカートリッジと、画像形成装置本体とを備えていることを特徴とする、画像形成装置。
【請求項8】
現像剤担持体を備える現像カートリッジと、前記現像カートリッジが着脱自在に装着されるとともに感光体を有し、画像形成装置本体に着脱可能な感光体カートリッジとを備えるプロセスカートリッジであって、
前記現像カートリッジは、
前記現像剤担持体の現像剤担持部の移動方向に直交する第1方向における一方側に配置され、バイアスが印加されるバイアス電極と、
前記第1方向における他方側に配置され、前記画像形成装置本体に設けられる駆動力出力部からの駆動力を受けて、その駆動力により前記現像剤担持体を駆動させるための駆動力受け部とを備え、
前記感光体カートリッジは、
前記画像形成装置本体に設けられる給電部と接触可能であり、かつ、前記バイアス電極と接触可能である中継電極を備え、
前記バイアス電極と前記駆動力受け部とは、前記第1方向に投影したときに、互いに重なるように配置され、
前記バイアス電極は、前記中継電極との接触により、前記第1方向における前記駆動力受け部側へ押圧されるように構成されていることを特徴とする、プロセスカートリッジ。
【請求項9】
現像剤担持体と、
前記現像剤担持体を収容するフレームと、
前記現像剤担持体の現像剤担持部の移動方向に直交する第1方向の一方側において、前記フレームに設けられ、前記現像剤担持体にバイアスを印加するためのバイアス電極と、
前記第1方向の他方側において、前記フレームに設けられ、外部からの駆動力を受けて、その駆動力により前記現像剤担持体を駆動させるための駆動力受け部とを備え、
前記バイアス電極と前記駆動力受け部とは、前記第1方向に投影したときに、互いに重なるように配置されており、
前記フレームは、前記第1方向に投影したときに、前記バイアス電極と前記駆動力受け部とが重なる投影面内に、前記第1方向に沿って延びる補強部材を備えていることを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項10】
前記フレーム内は、現像剤が収容される現像剤収容室と、前記現像剤担持体が収容される現像室とに区画されており、
前記補強部材が、前記現像剤収容室と前記現像室とを仕切る隔壁であることを特徴とする、請求項9に記載の現像カートリッジ。
【請求項11】
前記バイアス電極は、板ばね材から形成されていることを特徴とする、請求項9または10に記載の現像カートリッジ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2009−162908(P2009−162908A)
【公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−340755(P2007−340755)
【出願日】平成19年12月28日(2007.12.28)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】