説明

ベンズアミドおよびヘテロアレーン誘導体

式(I)の化合物、それらの製造方法、医薬としてのそれらの使用、及びそれらを含む医薬組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規なベンズアミドおよびヘテロアレーン誘導体、それらの製造方法、医薬としてのそれらの使用、およびそれらを含む医薬組成物に関する。
【0002】
より好ましくは、本発明は、第一の態様において、式I:
【0003】
【化6】

【0004】
{式中、
1は、水素、C1〜Cアルキル、ヒドロキシ、またはハロゲンであり;
は、水素、C1〜Cアルキル、ハロゲン−C1〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、ヘテロシクリル、非置換アリールであるか、またはハロゲン、C1〜Cアルキル、およびハロゲン−C1〜Cアルキルから選択される1個以上の置換基で置換されているアリール、−OR(式中、Rは、C1〜Cアルキル、ハロゲン−C1〜Cアルキル、またはフェニルである)、−NR(式中、RおよびRは、独立に、水素、C1〜Cアルキル、またはフェニルである)、または−C(O)−OR(式中、Rは、水素またはC1〜Cアルキルである)であり;
は、非置換ヘテロアリールであるか、またはハロゲン、C1〜Cアルキル、ハロゲン−C1〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、およびハロゲン−C〜Cシクロアルキルから選択される1個以上の置換基で置換されているヘテロアリールであり;
は、基(a):
【0005】
【化7】

【0006】
[式中、
Aは、CR17またはNであり、ここでR17は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cアルケニルであり;
Bは、CR18またはNであり、ここでR18は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cアルケニルであり;
Dは、CR19またはNであり、ここでR19は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、C〜Cアルケニル、またはフェニルであり;
Eは、CR20またはNであり、ここでR20は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cアルケニルであり;
10およびR11は、独立に、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、COR(ここで、Rは、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cシクロアルキルである)、S(O)−C1〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、もしくはフェニルであるか;または一緒になってC1〜Cアルキレンであるか;またはAがCR17である場合、R11およびR17は、一緒になって、−CH=CH−、−CH−CH−、または−N=CH−である]であり;
nは、1,2、または3である}
の化合物およびそのすべての薬学的に許容しうる塩を提供する。
【0007】
1〜Cアルキルの例として、1〜6個の炭素原子の直鎖または分枝鎖の一価の飽和脂肪族炭化水素基、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、異性体のペンチル類、および異性体のヘキシル類が挙げられる。
【0008】
ハロゲンの例として、フッ素、塩素、臭素、およびヨウ素が挙げられる。
【0009】
ハロ−C1〜Cアルキルの例として、アルキル基の水素原子の少なくとも1個がハロゲン原子、例えばフルオロまたはクロロに置き換えられた、上で定義したとおりのアルキル基、例えば、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、フルオロメチル、1,2,2,2−テトラフルオロ−1−トリフルオロメチル−エチル、ペンタフルオロエチル、およびクロロジフルオロメチルが挙げられる。
【0010】
〜Cシクロアルキルの例として、3〜8個の炭素原子を含む飽和炭素環基、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、およびシクロオクチルが挙げられる。
【0011】
アルケニルの例として、単独でまたは組み合わせて、オレフィン結合と6個までの、例えば4個までの炭素原子を含む直鎖または分岐鎖の炭化水素基、例えば、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、イソプロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、およびイソブテニルが挙げられる。
【0012】
アリールの例として、フェニルおよびナフチルが挙げられる。
【0013】
ヘテロ環基は、飽和または不飽和であることができ、1個以上の追加のヘテロ環原子、例えば、窒素、酸素、または硫黄を含んでいてもよい。
【0014】
フェニルおよびヘテロアリールは、飽和または不飽和部分と環形成して、ビシクロ基を形成してもよい。
【0015】
不飽和ヘテロ環基の例として、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、チアゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、チオフェニル、フラニル、ピラゾリル、インドリル、ベンゾ[b]チオフェニル、4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル、ベンゾフラニル、4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾチアゾリル、例えば、アミノピリジニル、アミノピリダジニル、アミノピリミジニル、アミノチオフェニル、アミノピラゾリル、アミノチアゾリル、アミノイソチアゾリル、アミノイソオキサゾリル、例えば、2−アミノピリジン−3−イル、3−アミノピリジン−2−イル、4−アミノピリジン−3−イル、3−アミノピリジン−4−イル、3−アミノピリダジン−2−イル、4−アミノピリダジン−3−イル、5−アミノピリダジン−4−イル、3−アミノピリダジン−4−イル、4−アミノピリミジン−5−イル、5−アミノピリミジン−4−イル、5−アミノチアゾール−4−イル、5−アミノイソチアゾール−4−イルおよび3−アミノイソオキサゾール−4−イル、2−アミノチオフェン−3−イル、3−アミノチオフェン−2−イル、3−アミノチオフェン−4−イル、5−アミノピラゾール−4−イルのようなヘテロアリール基が挙げられ、非置換、またはハロゲン、アルキル、ハロゲンアルキル、シクロアルキルから選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、そのシクロアルキルは非置換または1個以上の上記の置換基で再度置換されていてもよい。
【0016】
用語「薬学的に許容しうる塩」は、遊離塩基または遊離酸の生物学的有効性および性質を保持し、生物学的にまたは他の面でも不適切ではないそれらの塩を指す。塩は、無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸など、好ましくは塩酸)により、および有機酸(例えば、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸など)により形成される。また、これらの塩は、無機塩基または有機塩基を遊離酸に添加して製造してもよい。無機塩基から誘導される塩は、非限定的に、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩などが挙げられる。有機塩基から誘導される塩としては、非限定的に、一級、二級、および三級アミン、天然由来の置換アミンなどの置換アミン、環状アミン、ならびに塩基性イオン交換樹脂、例えば、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、エタノールアミン、リジン、アルギニン、N−エチルピペリジン、ピペリジン、ポリミン樹脂などの塩が挙げられる。式Iの化合物は、双性イオンの形態で存在していてもよい。式Iで示される化合物の特に好ましい薬学的に許容しうる塩は、塩酸塩である。
【0017】
式Iの化合物は、溶媒和、例えば水和されていてもよい。溶媒和は、製造工程の途中で実施することができるか、あるいは、例えば、最初は無水の式Iで示される化合物の吸湿性の結果として、起こってもよい(水和)。用語「薬学的に許容しうる塩」は、生理学的に許容しうる溶媒和物をも包含する。
【0018】
「異性体」は、同一の分子式を有するが、原子の結合の性質もしくは順序、または空間における原子の配列が異なる化合物である。空間における原子の配列が異なる異性体を、「立体異性体」と呼ぶ。互いに鏡像ではない立体異性体を、「ジアステレオ異性体」と呼び、重ね合わせることができない鏡像である立体異性体を、「鏡像異性体」または場合により光学異性体と呼ぶ。同一ではない置換基4個が結合した炭素原子を、「キラル中心」と呼ぶ。
【0019】
一つの実施態様において、本発明は、Rが水素である、式Iの化合物を提供する。
【0020】
一つの実施態様において、本発明は、Rが、非置換アリールであるか、またはハロゲン、C1〜Cアルキル、ハロゲン−C1〜Cアルキル、および−OR(式中、Rは、C1〜Cアルキル、ハロゲン−C1〜Cアルキル、またはフェニルである)から選択される1個以上の置換基で置換されているアリールである、式Iの化合物を提供する。他の実施態様において、本発明は、Rが、ハロゲン、C1〜Cアルキル、およびハロゲン−C1〜Cアルキルから選択される1個または2個の置換基で置換されているアリールである、式Iの化合物を提供する。さらに他の実施態様において、本発明は、Rが、ハロゲン、C1〜Cアルキル、およびハロゲン−C1〜Cアルキルから選択される1個または2個の置換基で置換されているフェニルであって、置換基が、3位もしくは4位にあるか、または置換基が、3位および4位にある、式Iの化合物を提供する。
【0021】
一つの実施態様において、本発明は、Rが、ピリジニル、チアゾリル、チオフェニル、インドリル、ベンゾ[b]チオフェニル、4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル、ベンゾフラニル、および4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾチアゾリルから選択されるヘテロアリールであり、そのヘテロアリールは、非置換であるか、またはハロゲン、C1〜Cアルキル、ハロゲン−C1〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、およびハロゲン−C〜Cシクロアルキルから選択される1個以上の置換基で置換されている、式Iの化合物を提供する。
【0022】
一つの実施態様において、本発明は、Rが、基(a)[式中、−A−B−D−E−は、−CR17−CR18−CR19−CR20−(式中、R17、R18、およびR20は、独立に、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cアルケニルであり、R19は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、C〜Cアルケニル、またはフェニルである)であり;R10およびR11は、独立に、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、COR(ここで、Rは、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cシクロアルキルである)、S(O)−C1〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、またはフェニルであるか;または一緒になってC1〜Cアルキレンであるか;またはR11およびR17は、一緒になって、−CH=CH−、−CH−CH−、または−N=CH−である]である、式Iの化合物を提供する。他の実施態様において、本発明は、Rが、基(a)[式中、−A−B−D−E−は、−CR17−CR18−CR19−CR20−(式中、R17、R18、およびR20は、独立に、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cアルケニルであり、R19は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、C〜Cアルケニル、またはフェニルである)であり;R10は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、COR(ここで、Rは、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cシクロアルキルである)、S(O)−C1〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、またはフェニルであり;R11およびR17は、一緒になって、−CH=CH−、−CH−CH−、または−N=CH−である]である、式Iの化合物を提供する。さらに他の実施態様において、本発明は、Rが、基(a)[式中、−A−B−D−E−は、−CR17−CR18−CR19−CR20−であり、ここで、R18、R19、およびR20は、独立に、水素またはハロゲンであり;R10は、水素であり;R11およびR17は、一緒になって、−CH=CH−、−CH−CH−、または−N=CH−である]である、式Iの化合物を提供する。
【0023】
一つの実施態様において、本発明は、Rが、基(a)[式中、A、B、D、およびEの少なくとも一つは、Nである]である、式Iの化合物を提供する。
【0024】
一つの実施態様において、本発明は、Rが、基(a)[式中、AはNであり、BはCR18またはNであり、ここでR18は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cアルケニルであり;Dは、CR19またはNであり、ここでR19は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、C〜Cアルケニル、またはフェニルであり;Eは、CR20またはNであり、ここでR20は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cアルケニルであり;R10およびR11は、独立に、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、COR(ここで、Rは、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cシクロアルキルである)、S(O)−C1〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、またはフェニルであるか;または一緒になってC1〜Cアルキレンである]である、式Iの化合物を提供する。他の実施態様において、本発明は、Rが、基(a)[式中、AはNであり、BはCR18であり、ここでR18は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cアルケニルであり;Dは、CR19であり、ここでR19は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、C〜Cアルケニル、またはフェニルであり;Eは、CR20であり、ここでR20は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cアルケニルであり;R10およびR11は、独立に、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、COR(ここで、Rは、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cシクロアルキルである)、S(O)−C1〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、またはフェニルであるか;または一緒になってC1〜Cアルキレンである]である、式Iの化合物を提供する。さらに他の実施態様において、本発明は、Rが、基(a)[式中、AはNであり、BはCR18であり、ここでR18は、水素であり;Dは、CR19であり、ここでR19は、水素またはハロゲンであり;Eは、CR20であり、ここでR20は、水素またはハロゲンであり;R10およびR11は、独立に、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、COR(ここで、Rは、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cシクロアルキルである)、S(O)−C1〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、またはフェニルであるか;または一緒になってC1〜Cアルキレンである]である、式Iの化合物を提供する。
【0025】
一つの実施態様において、本発明は、Rが、基(a)[式中、BはNであり、AはCR17またはNであり、ここでR17は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cアルケニルであり;Dは、CR19またはNであり、ここでR19は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、C〜Cアルケニル、またはフェニルであり;Eは、CR20またはNであり、ここでR20は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cアルケニルであり;R10およびR11は、独立に、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、COR(ここで、Rは、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cシクロアルキルである)、S(O)−C1〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、またはフェニルであるか;または一緒になってC1〜Cアルキレンであるか;またはAがCR17である場合、R11およびR17は、一緒になって、−CH=CH−、−CH−CH−、または−N=CH−である]である、式Iの化合物を提供する。他の実施態様において、本発明は、Rが、基(a)[式中、BはNであり、AはCR17であり、ここでR17は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cアルケニルであり;Dは、CR19であり、ここでR19は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、C〜Cアルケニル、またはフェニルであり;Eは、CR20であり、ここでR20は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cアルケニルであり;R10およびR11は、独立に、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、COR(ここで、Rは、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cシクロアルキルである)、S(O)−C1〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、またはフェニルであるか;または一緒になってC1〜Cアルキレンであるか;またはAがCR17である場合、R11およびR17は、一緒になって、−CH=CH−、−CH−CH−、または−N=CH−である]である、式Iの化合物を提供する。さらに他の実施態様において、本発明は、Rが、基(a)[式中、BはNであり、AはCR17であり、ここでR17は、水素であり;Dは、CR19であり、ここでR19は、水素またはハロゲンであり;Eは、CR20であり、ここでR20は、水素またはハロゲンであり;R10およびR11は、独立に、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、COR(ここで、Rは、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cシクロアルキルである)、S(O)−C1〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、またはフェニルであるか;または一緒になってC1〜Cアルキレンであるか;またはAがCR17である場合、R11およびR17は、一緒になって、−CH=CH−、−CH−CH−、または−N=CH−である]である、式Iの化合物を提供する。
【0026】
一つの実施態様において、本発明は、nが1である、式Iの化合物を提供する。
【0027】
一つの実施態様において、本発明は、
1が、水素であり;
が、非置換アリールであるか、またはハロゲン、C1〜Cアルキル、およびハロゲン−C1〜Cアルキルから選択される1個以上の置換基で置換されているアリールであり:
が、非置換ヘテロアリールであるか、またはハロゲン、C1〜Cアルキル、およびハロゲン−C1〜Cアルキルから選択される1個以上の置換基で置換されているヘテロアリールであり;
が、基(a):
【0028】
【化8】

【0029】
[式中、
Aは、CR17またはNであり、ここでR17は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cアルケニルであり;
Bは、CR18またはNであり、ここでR18は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cアルケニルであり;
Dは、CR19またはNであり、ここでR19は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、C〜Cアルケニル、またはフェニルであり;
Eは、CR20またはNであり、ここでR20は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cアルケニルであり;
10およびR11は、独立に、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、COR(ここで、Rは、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cシクロアルキルである)、S(O)−C1〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、またはフェニルであるか;または一緒になってC1〜Cアルキレンであるか;またはAがCR17である場合、
11およびR17は、一緒になって、−CH=CH−、−CH−CH−、または−N=CH−である]であり;
nが、1,2、または3である、式Iの化合物およびそのすべての薬学的に許容しうる塩を提供する。
【0030】
一つの実施態様において、本発明は、
1が、水素、C1〜Cアルキル、ヒドロキシ、およびハロゲンであり;
が、水素、C1〜Cアルキル、ハロゲン−C1〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、ヘテロシクリル、非置換アリールであるか、またはハロゲン、C1〜Cアルキル、およびハロゲン−C1〜Cアルキルから選択される1個以上の置換基で置換されているアリール、−OR(式中、Rは、C1〜Cアルキルまたはフェニルである)、−NR(式中、RおよびRは、独立に、水素、C1〜Cアルキル、またはフェニルである)、または−C(O)−OR(式中、Rは、水素またはC1〜Cアルキルである)であり;
が、非置換ヘテロアリールであるか、またはハロゲン、C1〜Cアルキル、およびハロゲン−C1〜Cアルキルから選択される1個以上の置換基で置換されているヘテロアリールであり、ここでヘテロアリールは、ピリジニル、チアゾリル、チオフェニル、インドリル、ベンゾ[b]チオフェニル、4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル、ベンゾフラニル、および4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾチアゾリルから選択され;
が、基(a):
【0031】
【化9】

【0032】
[式中、
Aは、CR17またはNであり、ここでR17は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cアルケニルであり;
Bは、CR18またはNであり、ここでR18は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cアルケニルであり;
Dは、CR19またはNであり、ここでR19は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、C〜Cアルケニル、またはフェニルであり;
Eは、CR20またはNであり、ここでR20は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cアルケニルであり;
10およびR11は、独立に、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、COR(ここで、Rは、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cシクロアルキルである)、S(O)−C1〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、またはフェニルであるか;または一緒になってC1〜Cアルキレンであるか;またはAがCR17である場合、
11およびR17は、一緒になって、−CH=CH−、−CH−CH−、または−N=CH−である]であり;
nが、1,2、または3である、式Iの化合物およびそのすべての薬学的に許容しうる塩を提供する。
【0033】
一つの実施態様において、本発明は、
1が、水素であり;
が、非置換アリールであるか、またはハロゲン、C1〜Cアルキル、およびハロゲン−C1〜Cアルキルから選択される1個以上の置換基で置換されているアリールであり:
が、非置換ヘテロアリールであるか、またはハロゲン、C1〜Cアルキル、およびハロゲン−C1〜Cアルキルから選択される1個以上の置換基で置換されているヘテロアリールであり、ここでヘテロアリールは、ピリジニル、チアゾリル、チオフェニル、インドリル、ベンゾ[b]チオフェニル、4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル、ベンゾフラニル、および4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾチアゾリルから選択され;
が、基(a)[式中、−A−B−D−E−は、−CR17−CR18−CR19−CR20−(式中、R17、R18、およびR20は、独立に、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cアルケニルであり、R19は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、C〜Cアルケニル、またはフェニルである)であり;R10およびR11は、独立に、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、COR(ここで、Rは、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cシクロアルキルである)、S(O)−C1〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、またはフェニルであるか;または一緒になってC1〜Cアルキレンであるか;またはR11およびR17は、一緒になって、−CH=CH−、−CH−CH−、または−N=CH−である]であり;
nが、1,2、または3である、式Iの化合物およびそのすべての薬学的に許容しうる塩を提供する。
【0034】
一つの実施態様において、本発明は、
1が、水素であり;
が、非置換アリールであるか、またはハロゲン、C1〜Cアルキル、およびハロゲン−C1〜Cアルキルから選択される1個以上の置換基で置換されているアリールであり:
が、非置換ヘテロアリールであるか、またはハロゲン、C1〜Cアルキル、およびハロゲン−C1〜Cアルキルから選択される1個以上の置換基で置換されているヘテロアリールであり、ここでヘテロアリールは、ピリジニル、チアゾリル、チオフェニル、インドリル、ベンゾ[b]チオフェニル、4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル、ベンゾフラニル、および4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾチアゾリルから選択され;
が、基(a)[式中、AはNであり、BはCR18またはNであり、ここでR18は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cアルケニルであり;Dは、CR19またはNであり、ここでR19は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、C〜Cアルケニル、またはフェニルであり;Eは、CR20またはNであり、ここでR20は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cアルケニルであり;R10およびR11は、独立に、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、COR(ここで、Rは、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cシクロアルキルである)、S(O)−C1〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、またはフェニルであるか;または一緒になってC1〜Cアルキレンである]であり;
nが、1,2、または3である、式Iの化合物およびそのすべての薬学的に許容しうる塩を提供する。
【0035】
一つの実施態様において、本発明は、
1が、水素であり;
が、非置換アリールであるか、またはハロゲン、C1〜Cアルキル、およびハロゲン−C1〜Cアルキルから選択される1個以上の置換基で置換されているアリールであり:
が、非置換ヘテロアリールであるか、またはハロゲン、C1〜Cアルキル、およびハロゲン−C1〜Cアルキルから選択される1個以上の置換基で置換されているヘテロアリールであり、ここでヘテロアリールは、ピリジニル、チアゾリル、チオフェニル、インドリル、ベンゾ[b]チオフェニル、4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル、ベンゾフラニル、および4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾチアゾリルから選択され;
が、基(a)[式中、BはNであり、AはCR17またはNであり、ここでR17は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cアルケニルであり;Dは、CR19またはNであり、ここでR19は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、C〜Cアルケニル、またはフェニルであり;Eは、CR20またはNであり、ここでR20は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cアルケニルであり;R10およびR11は、独立に、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、COR(ここで、Rは、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cシクロアルキルである)、S(O)−C1〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、またはフェニルであるか;または一緒になってC1〜Cアルキレンであるか;またはAがCR17である場合、R11およびR17は、一緒になって、−CH=CH−、−CH−CH−、または−N=CH−である]であり;
nが、1,2、または3である、式Iの化合物およびそのすべての薬学的に許容しうる塩を提供する。
【0036】
前記に加えて、本発明は、また、式I:
【0037】
【化10】

【0038】
{式中、
1は、水素、C1〜Cアルキル、ヒドロキシ、またはハロゲンであり;
は、水素、C1〜Cアルキル、ハロゲン−C1〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、ヘテロシクリル、非置換アリールであるか、またはハロゲン、C1〜Cアルキル、およびハロゲン−C1〜Cアルキルから選択される1個以上の置換基で置換されているアリール、−OR(式中、Rは、C1〜Cアルキル、ハロゲン−C1〜Cアルキル、またはフェニルである)、−NR(式中、RおよびRは、独立に、水素、C1〜Cアルキル、またはフェニルである)、または−C(O)−OR(式中、Rは、水素またはC1〜Cアルキルである)であり;
は、非置換ヘテロアリールであるか、またはハロゲン、C1〜Cアルキル、ハロゲン−C1〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、およびハロゲン−C〜Cシクロアルキルから選択される1個以上の置換基で置換されているヘテロアリールであり;
は、基(a):
【0039】
【化11】

【0040】
[式中、
Aは、CR17またはNであり、ここでR17は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cアルケニルであり;
Bは、CR18またはNであり、ここでR18は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cアルケニルであり;
Dは、CR19またはNであり、ここでR19は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、C〜Cアルケニル、またはフェニルであり;
Eは、CR20またはNであり、ここでR20は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cアルケニルであり;
10およびR11は、独立に、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、COR(ここで、Rは、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cシクロアルキルである)、S(O)−C1〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、またはフェニルであるか;または一緒になってC1〜Cアルキレンであるか;またはAがCR17である場合、
11およびR17は、一緒になって、−CH=CH−、−CH−CH−、または−N=CH−である]であり;
nは、1,2、または3である}
の化合物およびそのすべての薬学的に許容しうる塩の製造方法であって、
酸誘導体、式II:
【0041】
【化12】

【0042】
(式中、Rは、上記の意味を有し、Wは、ヒドロキシ、OLi、ONa、OK、またはハロゲン、例えばClである)
の化合物を、二級アミン誘導体、式III:
【0043】
【化13】

【0044】
(式中、R、R、R、およびnは、上記の意味を有する)
の化合物と反応させることを含む方法を提供する。
【0045】
この方法において、式IIのカルボン酸(W=OH)またはカルボン酸塩(W=OLi、ONa、OK)を使用する場合、標準的なペプチドカップリング試薬を、カップリング反応の前に酸を活性化するために適用することができる。典型的には、酸誘導体II(R=OH、OLi、ONa、OK)を、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド(DMA)またはジクロロメタン(DCM)等の不活性溶媒中で、適切な二級アミン誘導体IIIと共に、EDCもしくはEDC・HCl、DCC、HBTUまたはTBTU等のカップリング試薬と混合する。場合により、塩基(例えば、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、N−メチルモルホリン)および/または1−ヒドロキシベンゾトリアゾ−ル(HOBT)を加えることができる。反応混合物を、約−30℃〜約70℃の温度(例えば、周囲温度)で、1〜24時間撹拌する。
【0046】
あるいは、酸塩化物(W=Cl)を、標準的なプロトコルを用いて、二級アミン誘導体IIIと反応させて、式(I)の化合物を得ることができる。
【0047】
式IIの酸誘導体は、市販されているか、または実施例の項に記載されているように調製することができる。
【0048】
一般式IIIの二級アミンは、標準的な方法で合成することができる。それらは、以下に概括されているように合成しうる。
【0049】
式III:
【0050】
【化14】

【0051】
(式中、R1、R、R、およびnは、上記の意味を有する)
の化合物は、ベンズアルデヒド誘導体、式IV:
【0052】
【化15】

【0053】
(式中、Rは、上で定義されたとおりである)
の化合物の、アミン、式V:
【0054】
【化16】

【0055】
(式中、R、Rおよびnは、上で定義されたとおりである)
の化合物での還元的アミノ化により調製しうる。
【0056】
必要な出発原料のアミンおよびアルデヒドは市販されているか、または標準的な方法を用いて、例えば、実施例の項に記載されているように合成される。
【0057】
二級アミンIIIは、あるいは、当該技術分野で既知の方法及び試薬を用いて、アミド誘導体、式VII:
【0058】
【化17】

【0059】
(式中、R、Rおよびnは、上で定義されたとおりである)
の化合物の還元により合成しうる。
【0060】
アミド誘導体、式VIIの化合物は、酸誘導体、式VI:
【0061】
【化18】

【0062】
(式中、Rは、上で定義されたとおりである)
の化合物の、式Vの化合物とのカップリングにより入手しうる。
【0063】
必要な出発原料の酸は、市販されているか、または標準的な方法を用いて、例えば、実施例の項に記載されているように合成される。
【0064】
塩の形態は、当業者に公知の標準的な方法により製造される。
【0065】
一般に、本出願で使用した命名法は、IUPAC体系的命名法の作成のためのバイルシュタイン研究所のコンピューターシステムであるAUTONOM(商標)v.4.0に基づいている。
【0066】
以下の略語が使用される:RT:室温;HBTU:ヘキサフルオロリン酸N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)ウロニウム;THF:テトラヒドロフラン;DMF:N,N−ジメチルホルムアミド。
【0067】
実施例1:5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸ベンゾフラン−2−イルメチル−[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−アミドの調製
DMF(5ml)中の5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸72mg(0.37mmol)およびベンゾフラン−2−イルメチル−[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−アミン118mg(0.37mmol)の溶液に、TBTU 131mg(0.41mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン126μl(0.74mmol)を加えて、混合物を、一晩室温で撹拌した。次に、反応混合物を酢酸エチルで希釈して、水、ブライン、飽和NaHCO溶液、1N HClで、そして再度ブラインで洗浄した。次に、有機層を乾燥して(MgSO)濃縮した。残りの残留物をカラムクロマトグラフィーにより精製して(シリカゲル;酢酸エチル/シクロヘキサン 9:1)、黄色の油状物として標記化合物(145mg、79%)が得られた。MS(ISP)497.3(M+H)
【0068】
実施例2:5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル−[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−アミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物129mg(77%)を、5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸64mg(0.33mmol)およびベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル−[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−アミン109mg(0.33mmol)から出発する無色の固体として得た。1HNMR(CDCl、300MHz):δ 2.83(t、J=7.2Hz、2H)、3.71(t、J=7.2Hz、2H)、4.87(s、2H)、6.43(m、1H)、6.80(br s、1H)、7.07(br s、1H)、7.15(m、4H)、7.28(m、2H)、7.61(d、J=1.7Hz、1H)、7.67(dd、J=6.6および2.0Hz、1H)、7.74(dd、J=6.6および1.9Hz、1H)、8.75(br s、1H)。
【0069】
実施例3:5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(6,7−ジメチル−ベンゾフラン−2−イルメチル)−アミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物50mg(51%)を、5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸36mg(0.19mmol)および[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(6,7−ジメチル−ベンゾフラン−2−イルメチル)−アミン65mg(0.19mmol)から出発する無色の泡状物として得た。MS(ISP)523.2(M−H)
【0070】
実施例4:5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸(5,7−ジクロロ−ベンゾフラン−2−イルメチル)−[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−アミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物33mg(40%)を、5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸29mg(0.15mmol)および(5,7−ジクロロ−ベンゾフラン−2−イルメチル)−[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−アミン57mg(0.15mmol)から出発する無色の泡状物として得た。MS(ISP)567.2(M+H)
【0071】
実施例5:5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(5−メチル−ベンゾフラン−2−イルメチル)−アミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物147mg(83%)を、5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸68mg(0.35mmol)および[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(5−メチル−ベンゾフラン−2−イルメチル)−アミン116mg(0.35mmol)から出発する無色の泡状物として得た。MS(ISP)511.4(M+H)
【0072】
実施例6:5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(6−メチル−ベンゾフラン−2−イルメチル)−アミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物22mg(15%)を、5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸54mg(0.28mmol)および[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(6−メチル−ベンゾフラン−2−イルメチル)−アミン92mg(0.28mmol)から出発するオフホワイト色の泡状物として得た。MS(ISP)511.4(M+H)
【0073】
実施例7:5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(5−メチル−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−アミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物53mg(46%)を、5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸42mg(0.22mmol)および[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(5−メチル−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−アミン76mg(0.22mmol)から出発する白色の泡状物として得た。1HNMR(CDCl、300MHz:δ 2.47(s、3H)、2.89(t、J=7.1Hz、2H)、3.77(t、J=7.1Hz、2H)、4.93(s、2H)、6.51(dd、J=2.1および3.2Hz、1H)、6.88(very br s、1H)、7.11−7.29(m、6H)、7.54(s、1H)、7.68(s、1H)、7.69(d、J=7.7Hz、1H)、8.79(br s、1H)。
【0074】
実施例8:5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(5−エチル−ベンゾフラン−2−イルメチル)−アミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物77mg(63%)を、5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸45mg(0.23mmol)および[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(5−エチル−ベンゾフラン−2−イルメチル)−アミン81mg(0.23mmol)から出発する無色の泡状物として得た。MS(ISP)525.3(M+H)
【0075】
実施例9:5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(5,6−ジメチル−ベンゾフラン−2−イルメチル)−アミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物73mg(65%)を、5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸42mg(0.21mmol)および[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(5,6−ジメチル−ベンゾフラン−2−イルメチル)−アミン74mg(0.21mmol)から出発する無色の泡状物として得た。MS(ISP)525.2(M+H)
【0076】
実施例10:5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(6−エチル−ベンゾフラン−2−イルメチル)−アミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物23mg(26%)を、5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸33mg(0.17mmol)および[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(6−エチル−ベンゾフラン−2−イルメチル)−アミン59mg(0.17mmol)から出発する明黄色の油状物として得た。MS(ISP)525.2(M+H)
【0077】
実施例11:5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(5−プロピル−ベンゾフラン−2−イルメチル)−アミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物63mg(63%)を、5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸36mg(0.19mmol)および[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(5−プロピル−ベンゾフラン−2−イルメチル)−アミン67mg(0.19mmol)から出発する無色の泡状物として得た。MS(ISP)539.3(M+H)
【0078】
実施例12:5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸(6−クロロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−アミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物57mg(74%)を、5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸27mg(0.14mmol)および(6−クロロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−アミン52mg(0.14mmol)から出発する無色の固体として得た。MS(ISP)547.2(M+H)
【0079】
実施例13:5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(6−トリフルオロメチル−ベンゾフラン−2−イルメチル)−アミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物39mg(63%)を、5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸32mg(0.16mmol)および[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(6−トリフルオロメチル−ベンゾフラン−2−イルメチル)−アミン63mg(0.16mmol)から出発する無色の固体として得た。MS(ISP)565.2(M+H)
【0080】
実施例14:5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸(5−クロロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−アミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物27mg(61%)を、5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸16mg(0.08mmol)および(5−クロロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−アミン37mg(0.08mmol)から出発する無色の固体として得た。MS(ISP)547.2(M+H)
【0081】
実施例15:5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(6−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−アミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物35mg(47%)を、5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸28mg(0.14mmol)および[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(6−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−アミン50mg(0.14mmol)から出発する無色の粘性油状物として得た。MS(ISP)530.9(M+H)
【0082】
実施例16:5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(6−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−アミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物35mg(49%)を、5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸24mg(0.12mmol)および[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(6−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−アミン50mg(0.12mmol)から出発する褐色の粘性油状物として得た。MS(ISP)584.9(M+H)
【0083】
実施例17:5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−アミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物28mg(37%)を、5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸28mg(0.14mmol)および[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−アミン50mg(0.14mmol)から出発するオフホワイト色の固体として得た。MS(ISP)530.9(M+H)
【0084】
実施例18:5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(5−エチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−アミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物26mg(35%)を、5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸27mg(0.14mmol)および[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(5−エチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−アミン50mg(0.14mmol)から出発する無色の粘性油状物として得た。MS(ISP)545.1(M+H)
【0085】
実施例19:5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(5,5−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−アミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物19mg(26%)を、5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸27mg(0.14mmol)および[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(5,5−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−アミン50mg(0.14mmol)から出発する無色の粘性油状物として得た。MS(ISP)545.1(M+H)
【0086】
実施例20:5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(6−エチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−アミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物87mg(59%)を、5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸53mg(0.27mmol)および[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(6−エチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−アミン100mg(0.27mmol)から出発するピンク色のガム状物として得た。MS(ISP)545.1(M+H)
【0087】
実施例21:5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(6,6−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−アミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物39mg(23%)を、5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸53mg(0.27mmol)および[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(6,6−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−アミン100mg(0.27mmol)から出発する無色のガム状物として得た。MS(ISP)545.1(M+H)
【0088】
実施例22:5−クロロ−N−[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−N−(5,5−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−2−エチルアミノ−ベンズアミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物31mg(38%)を、5−クロロ−2−エチルアミノ−安息香酸29mg(0.15mmol)および[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(5,5−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−アミン54mg(0.15mmol)から出発する明黄色の油状物として得た。MS(ISP)549.0(M+H)
【0089】
実施例23:5−クロロ−N−[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−N−(5,5−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−2−メチルアミノ−ニコチンアミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物42mg(53%)を、5−クロロ−2−メチルアミノ−ニコチン酸(WO9530676にしたがって合成された)27mg(0.15mmol)および[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(5,5−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−アミン54mg(0.15mmol)から出発する明黄色の油状物として得た。MS(ISP)535.9(M+H)
【0090】
実施例24:5−クロロ−2−シクロプロピルアミノ−N−[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−N−(6−エチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−ベンズアミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物68mg(53%)を、5−クロロ−2−シクロプロピルアミノ−安息香酸48mg(0.23mmol)および[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(6−エチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−アミン83mg(0.23mmol)から出発する無色のガム状物として得た。MS(ISP)561.2(M+H)
【0091】
実施例25:5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸(6,6−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−[2−(4−フルオロ−フェニル)−エチル]−アミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物67mg(61%)を、5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸47mg(0.24mmol)および(6,6−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−[2−(4−フルオロ−フェニル)−エチル]−アミン70mg(0.22mmol)から出発するピンク色の固体として得た。MS(ISP)495.1(M+H)
【0092】
実施例26:5−クロロ−N−(6,6−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−N−[2−(4−フルオロ−フェニル)−エチル]−2−メチルアミノ−ニコチンアミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物73mg(68%)を、5−クロロ−2−メチルアミノ−ニコチン酸45mg(0.24mmol)および(6,6−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−[2−(4−フルオロ−フェニル)−エチル]−アミン70mg(0.22mmol)から出発する無色のガム状物として得た。MS(ISP)486.2(M+H)
【0093】
実施例27:5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸(6,6−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−エチル]−アミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物73mg(68%)を、5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸47mg(0.24mmol)および(6,6−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−エチル]−アミン80mg(0.22mmol)から出発する無色のガム状物として得た。MS(ISP)545.1(M+H)
【0094】
実施例28:5−クロロ−N−(6,6−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−2−メチルアミノ−N−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−エチル]−ニコチンアミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物84mg(72%)を、5−クロロ−2−メチルアミノ−ニコチン酸45mg(0.24mmol)および(6,6−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−エチル]−アミン80mg(0.22mmol)から出発する無色のガム状物として得た。MS(ISP)536.1(M+H)
【0095】
実施例29:5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(6,6−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾチアゾール−2−イルメチル)−アミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物6mg(18%)を、5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸13mg(0.07mmol)および[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(6,6−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾチアゾール−2−イルメチル)−アミン23mg(0.06mmol)から出発する黄色の油状物として得た。MS(ISP)546.0(M+H)
【0096】
実施例30:5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸(5,5−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−[2−(4−フルオロ−フェニル)−エチル]−アミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物81mg(65%)を、5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸54mg(0.28mmol)および(5,5−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−[2−(4−フルオロ−フェニル)−エチル]−アミン80mg(0.25mmol)から出発する粘性のピンク色の油状物として得た。MS(ISP)495.4(M+H)
【0097】
実施例31:5−クロロ−N−(5,5−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−N−[2−(4−フルオロ−フェニル)−エチル]−2−メチルアミノ−ニコチンアミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物110mg(90%)を、5−クロロ−2−メチルアミノ−ニコチン酸47mg(0.25mmol)および(5,5−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−[2−(4−フルオロ−フェニル)−エチル]−アミン80mg(0.25mmol)から出発する粘性の黄色の油状物として得た。MS(ISP)486.4(M+H)
【0098】
実施例32:5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸(5,5−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−エチル]−アミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物66mg(56%)を、5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸47mg(0.24mmol)および(5,5−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−エチル]−アミン80mg(0.22mmol)から出発する無色のガム状物として得た。MS(ISP)545.4(M+H)
【0099】
実施例33:5−クロロ−N−(5,5−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−2−メチルアミノ−N−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−エチル]−ニコチンアミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物67mg(57%)を、5−クロロ−2−メチルアミノ−ニコチン酸41mg(0.22mmol)および(5,5−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−エチル]−アミン80mg(0.22mmol)から出発する黄色のガム状物として得た。MS(ISP)536.3(M+H)
【0100】
実施例34:5−クロロ−6−フルオロ−1H−インドール−7−カルボン酸(5,5−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−[2−(4−フルオロ−フェニル)−エチル]−アミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物78mg(48%)を、5−クロロ−6−フルオロ−1H−インドール−7−カルボン酸67mg(0.32mmol)および(5,5−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−[2−(4−フルオロ−フェニル)−エチル]−アミン100mg(0.32mmol)から出発する橙色のガム状物として得た。MS(ISP)513.4(M+H)
【0101】
実施例35:5−クロロ−6−フルオロ−1H−インドール−7−カルボン酸(5,5−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−エチル]−アミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物87mg(57%)を、5−クロロ−6−フルオロ−1H−インドール−7−カルボン酸58mg(0.27mmol)および(5,5−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−エチル]−アミン100mg(0.27mmol)から出発する黄色のガム状物として得た。MS(ISP)563.4(M+H)
【0102】
実施例36:5−クロロ−6−フルオロ−1H−インドール−7−カルボン酸[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(5,5−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−アミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物72mg(47%)を、5−クロロ−6−フルオロ−1H−インドール−7−カルボン酸58mg(0.27mmol)および[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(5,5−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−アミン100mg(0.27mmol)から出発する橙色のガム状物として得た。MS(ISP)563.4(M+H)
【0103】
実施例37:N−(6−tert−ブチル−ピリジン−3−イルメチル)−5−クロロ−N−[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−2−メチルアミノ−ニコチンアミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物を、5−クロロ−2−メチルアミノ−ニコチン酸および(6−tert−ブチル−ピリジン−3−イルメチル)−[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−アミンから得た。明黄色のガム状物、MS(ISP)505.3(M+H)
【0104】
実施例38:N−(6−tert−ブチル−ピリジン−3−イルメチル)−2−クロロ−N−[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−5−メチルアミノ−イソニコチンアミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物を、2−クロロ−5−メチルアミノ−イソニコチン酸および(6−tert−ブチル−ピリジン−3−イルメチル)−[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−アミンから得た。明黄色のガム状物、MS(ISP)505.3(M+H)
【0105】
実施例39:N−(5−tert−ブチル−ピリジン−2−イルメチル)−5−クロロ−N−[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−2−メチルアミノ−ニコチンアミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物を、5−クロロ−2−メチルアミノ−ニコチン酸および(5−tert−ブチル−ピリジン−2−イルメチル)−[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−アミンから得た。黄色の油状物、MS(ISP)505.0(M+H)
【0106】
実施例40:N−(5−tert−ブチル−ピリジン−2−イルメチル)−5−クロロ−N−[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−2−メチルアミノ−ベンズアミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物を、5−クロロ−2−(メチルアミノ)安息香酸(J. Heterocycl. Chem. 1979, 16, 661にしたがって合成された)および(5−tert−ブチル−ピリジン−2−イルメチル)−[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−アミンから得た。明黄色の油状物、MS(ISP)506.0(M+H)
【0107】
実施例41:N−(6−tert−ブチル−ピリジン−3−イルメチル)−5−クロロ−N−[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−2−メチルアミノ−ベンズアミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物を、5−クロロ−2−(メチルアミノ)安息香酸および(6−tert−ブチル−ピリジン−3−イルメチル)−[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−アミンから得た。明黄色の油状物、MS(ISP)504.3(M+H)
【0108】
実施例42:5−クロロ−6−フルオロ−1H−インドール−7−カルボン酸(6−tert−ブチル−ピリジン−3−イルメチル)−[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−アミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物を、5−クロロ−6−フルオロ−1H−インドール−7−カルボン酸および(6−tert−ブチル−ピリジン−3−イルメチル)−[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−アミンから得た。オフホワイト色の固体、MS(ISP)532.1(M+H)
【0109】
実施例43:N−(6−tert−ブチル−ピリジン−3−イルメチル)−5−クロロ−2−メチルアミノ−N−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−エチル]−ニコチンアミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物を、5−クロロ−2−メチルアミノ−ニコチン酸および(6−tert−ブチル−ピリジン−3−イルメチル)−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−エチル]−アミンから得た。明黄色のガム状物、MS(ISP)505.5(M+H)
【0110】
実施例44:N−(6−tert−ブチル−ピリジン−3−イルメチル)−5−クロロ−2−メチルアミノ−N−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−エチル]−ベンズアミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物を、5−クロロ−2−(メチルアミノ)安息香酸および(6−tert−ブチル−ピリジン−3−イルメチル)−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−エチル]−アミンから得た。明黄色のガム状物、MS(ISP)504.3(M+H)
【0111】
実施例45:5−クロロ−6−フルオロ−1H−インドール−7−カルボン酸(6−tert−ブチル−ピリジン−3−イルメチル)−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−エチル]−アミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物を、5−クロロ−6−フルオロ−1H−インドール−7−カルボン酸および(6−tert−ブチル−ピリジン−3−イルメチル)−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−エチル]−アミンから得た。明黄色のガム状物、MS(ISP)532.3(M+H)
【0112】
実施例46:N−(5−tert−ブチル−ピリジン−2−イルメチル)−5−クロロ−2−メチルアミノ−N−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−エチル]−ニコチンアミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物を、5−クロロ−2−メチルアミノ−ニコチン酸および(5−tert−ブチル−ピリジン−2−イルメチル)−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−エチル]−アミンから得た。明黄色のガム状物、MS(ISP)505.4(M+H)
【0113】
実施例47:N−(5−tert−ブチル−ピリジン−2−イルメチル)−5−クロロ−2−メチルアミノ−N−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−エチル]−ベンズアミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物を、5−クロロ−2−(メチルアミノ)安息香酸および(5−tert−ブチル−ピリジン−2−イルメチル)−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−エチル]−アミンから得た。明黄色の固体、MS(ISP)504.4(M+H)
【0114】
実施例48:5−クロロ−6−フルオロ−1H−インドール−7−カルボン酸(5−tert−ブチル−ピリジン−2−イルメチル)−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−エチル]−アミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物を、5−クロロ−6−フルオロ−1H−インドール−7−カルボン酸および(5−tert−ブチル−ピリジン−2−イルメチル)−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−エチル]−アミンから得た。明褐色の泡状物、MS(ISP)532.3(M+H)
【0115】
実施例49:N−(6−tert−ブチル−ピリジン−3−イルメチル)−5−クロロ−N−[2−(4−クロロ−フェニル)−エチル]−2−メチルアミノ−ベンズアミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物を、5−クロロ−2−(メチルアミノ)安息香酸および(6−tert−ブチル−ピリジン−3−イルメチル)−[2−(4−クロロ−フェニル)−エチル]−アミンから得た。明黄色のガム状物、MS(ISP)470.5(M+H)
【0116】
実施例50:5−クロロ−6−フルオロ−1H−インドール−7−カルボン酸(6−tert−ブチル−ピリジン−3−イルメチル)−[2−(4−クロロ−フェニル)−エチル]−アミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物を、5−クロロ−6−フルオロ−1H−インドール−7−カルボン酸および(6−tert−ブチル−ピリジン−3−イルメチル)−[2−(4−クロロ−フェニル)−エチル]−アミンから得た。白色の泡状物、MS(ISP)498.4(M+H)
【0117】
実施例51:5−クロロ−6−フルオロ−1H−インドール−7−カルボン酸(5−tert−ブチル−チオフェン−2−イルメチル)−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−エチル]−アミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物46mg(51%)を、5−クロロ−6−フルオロ−1H−インドール−7−カルボン酸36mg(0.17mmol)および(5−tert−ブチル−チオフェン−2−イルメチル)−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−エチル]−アミン58mg(0.17mmol)から出発する明黄色の粘性油状物として得た。MS(ISP)537.4(M+H)
【0118】
実施例52:N−(5−tert−ブチル−チオフェン−2−イルメチル)−5−クロロ−2−メチルアミノ−N−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−エチル]−ベンズアミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物57mg(67%)を、5−クロロ−2−(メチルアミノ)安息香酸31mg(0.17mmol)および(5−tert−ブチル−チオフェン−2−イルメチル)−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−エチル]−アミン57mg(0.17mmol)から出発する明黄色の粘性油状物として得た。MS(ISP)509.5(M+H)
【0119】
実施例53:N−(5−tert−ブチル−チオフェン−2−イルメチル)−5−クロロ−2−メチルアミノ−N−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−エチル]−ニコチンアミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物65mg(85%)を、5−クロロ−2−メチルアミノ−ニコチン酸28mg(0.15mmol)および(5−tert−ブチル−チオフェン−2−イルメチル)−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−エチル]−アミン51mg(0.15mmol)から出発する明黄色の粘性油状物として得た。MS(ISP)510.5(M+H)
【0120】
実施例54:N−(4−tert−ブチル−チアゾール−2−イルメチル)−5−クロロ−2−メチルアミノ−N−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−エチル]−ベンズアミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物58mg(35%)を、5−クロロ−2−(メチルアミノ)−安息香酸42mg(0.22mmol)および(4−tert−ブチル−チアゾール−2−イルメチル)−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−エチル]−アミン80mg(0.22mmol)から出発する粘性の黄色の油状物として得た。MS(ISP)510.5(M+H)
【0121】
実施例55:N−(4−tert−ブチル−チアゾール−2−イルメチル)−5−クロロ−N−[2−(4−クロロ−フェニル)−エチル]−2−メチルアミノ−ベンズアミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物45mg(27%)を、5−クロロ−2−(メチルアミノ)−安息香酸45mg(0.24mmol)および(4−tert−ブチル−チアゾール−2−イルメチル)−[2−(4−クロロ−フェニル)−エチル]−アミン80mg(0.24mmol)から出発する粘性の黄色の油状物として得た。MS(ISP)476.2(M+H)
【0122】
実施例56:5−クロロ−6−フルオロ−1H−インドール−7−カルボン酸(4−tert−ブチル−チアゾール−2−イルメチル)−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−エチル]−アミドの調製
実施例1と同様に、標記化合物54mg(31%)を、5−クロロ−6−フルオロ−1H−インドール−7−カルボン酸48mg(0.22mmol)および(4−tert−ブチル−チアゾール−2−イルメチル)−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−エチル]−アミン80mg(0.22mmol)から出発する粘性の黄色の油状物として得た。MS(ISP)538.2(M+H)
【0123】
式IIの化合物は、市販であるか、または既知の技術を応用することにより調製してもよい。
【0124】
式IIIの化合物は、市販であるか、または既知の技術を応用することにより調製してもよい。
【0125】
実施例S1:ベンゾフラン−2−イルメチル−[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−アミンの調製
メタノール(4ml)中のベンゾフラン−2−カルバルデヒド150mg(1.03mmol)および2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミン195mg(1.03mmol)の溶液を、3時間加熱して還流した。次に、反応混合物を放置して室温に冷却して、水素化ホウ素ナトリウム58mg(1.54mmol)を加えた。混合物を一晩、加熱して還流した。室温に冷却後、0.1N水酸化ナトリウム溶液を加えて、混合物を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥して(MgSO)濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィーにより精製した(シリカゲル;ジクロロメタンおよびジクロロメタン/メタノール 95:5)。標記化合物を黄色の油状物として単離した(249mg、76%)。MS(ISP)320.2(M+H)
【0126】
実施例S2:5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸の調製
a) 2−ブロモ−4−クロロ−アニリン8.26g(40mmol)を、0℃で、ジクロロメタン中の1M三塩化ホウ素溶液44ml(44mmol)に窒素下で滴下した。添加を完了後、1,2−ジクロロエタン25mlを加えた。30分間、室温で撹拌後、クロロアセトニトリル3ml(48mmol)、三塩化アルミニウム5.9g(44mmol)および1,2−ジクロロエタン55mlを加えた。75℃で、ジクロロメタンを留去して、反応混合物を一晩、加熱して還流した。室温に冷却後、2N HCl水溶液80mlを滴下して、反応混合物を1時間80℃に加熱した。次に、反応混合物を室温に冷却して濾過した。固体をジクロロメタンで洗浄した。合わせた有機層を水と飽和NaCl水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過して溶媒を蒸発して、出発物質および1−(2−アミノ−3−ブロモ−5−クロロ−フェニル)−2−クロロエタノンの混合物が得られた。
【0127】
b) 工程a)で得られた粗混合物を、90%含水ジオキサンに溶解して、水素化ホウ素ナトリウム750mg(20mmol)を分割して加えた。反応混合物を一晩、加熱して還流した。溶媒を蒸発し、残留物をジクロロメタンに溶解した。有機層を、1N HCl水溶液で1回、飽和NaHCO水溶液で1回、そして飽和塩化ナトリウム水溶液で1回洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過して溶媒を蒸発した。残留物をカラムクロマトグラフィーにより精製して(100gシリカゲル、ヘプタン/ジクロロメタン 4:1)、黄色の結晶として7−ブロモ−5−クロロ−1H−インドール3.37g(37%)が得られた。MS(EI)229.0(80)、230.9(100)、233.0(25)(M)
【0128】
c) 7−ブロモ−5−クロロ−1H−インドール1.15g(5mmol)をTHF30mlに溶解した。−75℃で、アルゴン下、ヘキサン中の1.6M n−ブチルリチウム溶液9.4ml(15mmol)を滴下した。添加を完了後、反応混合物を、5℃で30分間撹拌し、−75℃に冷却して、ドライアイス10gを加えた。反応混合物を室温に温めて、15分間撹拌した。それを水100mlに注いで、酢酸エチルで2回抽出した。水層を1N HCl水溶液で酸性にして、ジクロロメタンで2回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過して溶媒を蒸発した。残留物をヘキサンで処理して、10分間撹拌した。沈殿物を濾過し、ヘキサンで洗浄して乾燥して、白色の固体として5−クロロ−1H−インドール−7−カルボン酸700mg(72%)が得られた。MS(ISP)194.0(M−H)
【0129】
実施例S3:ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル−[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−アミンの調製
a) DMF(8ml)中のベンゾ[b]チオフェン−2−カルボン酸300mg(1.68mmol)の溶液に、2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミン320mg(1.68mmol)およびTBTU 595mg(1.85mmol)を加えた。10分後、N,N−ジイソプロピルエチルアミン1.47ml(8.42mmol)を加えて、反応混合物を一晩、室温で撹拌した。次に、水を加えて、混合物を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機抽出物を水、ブライン、飽和NaHCO溶液、1N HCl、そして再度ブラインで洗浄した。次に、有機層を乾燥して(MgSO)濃縮した。残りの残留物をカラムクロマトグラフィーにより精製して(シリカゲル;酢酸エチル/シクロヘキサン 9:1)、白色の固体としてベンゾ[b]チオフェン−2−カルボン酸[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−アミド515mg(87%)が得られた。MS(ISP)350.2(M+H)
【0130】
b) THF中10mlのベンゾ[b]チオフェン−2−カルボン酸[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−アミド364mg(1.04mmol)の溶液を、THF中のBH−THF錯体の1モル溶液5.2mlに0℃で滴下した。反応混合物を30分間、室温で撹拌して、次に一晩、加熱して還流した。次に、6N HCl 2mlを、周囲温度で非常に注意深く加えて、混合物を再度加熱して、2時間還流した。室温に冷却後、1N水酸化ナトリウム溶液を加えてpHを8−9に調整して、混合物を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過して濃縮した。残留物の最終精製により(シリカゲル;ジクロロメタン/メタノール 95:5)、オフホワイト色の固体としてベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル−[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−アミン113mg(32%)が得られた。MS(ISP)336.2(M+H)
【0131】
実施例S4:[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(6,7−ジメチル−ベンゾフラン−2−イルメチル)−アミンの調製
実施例S1)と同様に、標記化合物91mg(92%)を、6,7−ジメチル−ベンゾフラン−2−カルバルデヒド(J. Org. Chem. 2000, 43, 2929-2937にしたがって合成された)49mg(0.28mmol)および2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミン54mg(0.28mmol)から出発する明黄色の油状物として得た。1HNMR(CDCl、300MHz):δ 2.37(s、3H)、2.40(s、3H)、2.76(t、J=6.9Hz、2H)、2.90(t、J=6.9Hz、2H)、3.92(s、2H)、6.46(s、1H)、7.01(m、2H)、7.22(d、J=7.9Hz、1H)、7.28(d、J=1.9Hz、1H)、7.32(d、J=8.3Hz、1H)。
【0132】
実施例S5:(5,7−ジクロロ−ベンゾフラン−2−イルメチル)−[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−アミンの調製
実施例S1)と同様に、標記化合物87mg(93%)を、5,7−ジクロロ−ベンゾフラン−2−カルバルデヒド(Eur. J. Org. Chem. 1996, 31, 449-460にしたがって合成された)51mg(0.24mmol)および2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミン45mg(0.24mmol)から出発する橙色の油状物として得た。1HNMR(CDCl、300MHz):δ 2.70(m、2H)、2.84(m、2H)、3.88(s、2H)、6.45(s、1H)、695(m、1H)、7.14−7.36(m、4H)。
【0133】
実施例S6:[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(5−メチル−ベンゾフラン−2−イルメチル)−アミンの調製
a) DMF(1ml)中の2−ヒドロキシ−5−メチル−ベンズアルデヒド100mg(0.73mmol)の溶液に、2−ブロモ−1,1−ジメトキシ−エタン109μl(0.92mmol)および炭酸カリウム112mg(0.81mmol)を加えた。反応混合物を90分間加熱して還流した。次に、水を室温で加えて、混合物をエーテルで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥して(MgSO)濃縮して、黄色の油状物として2−(2,2−ジメトキシ−エトキシ)−5−メチル−ベンズアルデヒド(154mg、93%)が得られた。1HNMR(CDCl、300MHz):δ 2.32(s、3H)、3.48(s、6H)、4.09(d、J=5.3Hz、2H)、4.75(t、J=5.3Hz、1H)、6.89(d、J=8.4Hz、1H)、7.34(dd、J=8.4および2.3Hz、1H)、7.64(d、J=2.3Hz、1H)、10.48(s、1H)。
【0134】
b) 2−(2,2−ジメトキシ−エトキシ)−5−メチル−ベンズアルデヒド154mg(0.69mmol)を、トリフルオロ酢酸に溶解して、反応混合物を15分間加熱して還流した。室温に冷却後、エーテルを加えて、混合物を水および10%KHCO水溶液で洗浄した。次に、有機層を乾燥して(MgSO)濃縮して、残留物をカラムクロマトグラフィーにより精製して(シリカゲル;酢酸エチル/シクロヘキサン 4:1)、褐色の油状物として5−メチル−ベンゾフラン−2−カルバルデヒド76mg(48%)が得られた。1HNMR(CDCl、300MHz):δ 2.47(s、3H)、7.34(d、J=8.7Hz、1H)、7.50(m、3H)、9.85(s、1H)。
【0135】
c) 実施例S1)と同様に、5−メチル−ベンゾフラン−2−カルバルデヒド111mg(0.69mmol)および2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミン144mg(0.76mmol)を反応させて、明褐色の油状物として[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(5−メチル−ベンゾフラン−2−イルメチル)−アミン206mg(89%)が得られた。1HNMR(CDCl、300MHz):δ 2.42(s、3H)、2.77(t、J=6.7Hz、2H)、2.89(t、J=6.7Hz、2H)、3.91(s、2H)、6.46(s、1H)、7.04(m、2H)、7.32(m、4H)。
【0136】
実施例S7:[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(6−メチル−ベンゾフラン−2−イルメチル)−アミンの調製
a) 四塩化スズ109μl(0.93mmol)およびトリ−n−ブチルアミン882μl(3.70mmol)を、トルエン(12ml)中の3−メチル−フェノール1.0g(9.25mmol)の溶液に加えて、混合物を30分間、室温で撹拌した。次に、パラホルムアルデヒド611gを加えて、得られた混合物を16時間、100℃に加熱した。室温に冷却後、水(40ml)を加えて、1N HClを加えてpHを2に調整した。この混合物をエーテルで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥して(MgSO)濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィーにより精製して(シリカゲル;エーテル/シクロヘキサン 1:15)、無色の結晶として2−ヒドロキシ−4−メチル−ベンズアルデヒド131mg(10%)が得られた。1HNMR(CDCl、300MHz):δ 2.38(s、3H)、6.80(s、1H)、6.82(d、J=7.9Hz、1H)、7.43(d、J=7.9Hz、1H)、9.83(s、1H)、11.04(s、1H)。
【0137】
b) 実施例S6(工程a〜c)と同様に、2−ヒドロキシ−4−メチル−ベンズアルデヒド131mg(0.96mmol)を、[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(6−メチル−ベンゾフラン−2−イルメチル)−アミン204mg(0.49mmol)に変換した。生成物を褐色の油状物として得た。1HNMR(CDCl、300MHz):δ 2.46(s、3H)、2.77(m、2H)、2.89(m、2H)、3.91(s、2H)、6.48(s、1H)、7.04(m、2H)、7.32(m、5H)。
【0138】
実施例S8:[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(5−メチル−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−アミンの調製
実施例S1)と同様に、標記化合物76mg(25%)を、5−メチル−ベンゾ[b]チオフェン−2−カルバルデヒド(J. Chem. Soc.(C) 1970, 1013-1016)150mg(0.85mmol)および2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミン178mg(0.94mmol)から出発する黄色の油状物として得た。1HNMR(CDCl、300MHz):δ 2.44(s、3H)、2.75(t、J=6.9Hz、2H)、2.90(t、J=6.9Hz、2H)、4.04(s、2H)、7.01(m、2H)、7.10(d、J=8.1Hz、1H)、7.29(s、1H)、7.32(d、J=8.3Hz、1H)、7.47(s、1H)、7.65(d、J=8.1Hz、1H)。
【0139】
実施例S9:[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(5−エチル−ベンゾフラン−2−イルメチル)−アミンの調製
実施例S6(工程a〜c)と同様に、5−エチル−2−ヒドロキシ−ベンズアルデヒド316mg(2.11mmol)を、標記化合物240mgに変換した。化合物を黄色の液体として得た。1HNMR(CDCl、300MHz):δ 1.27(t、J=7.6Hz、3H)、2.72(q、J=7.6Hz、2H)、2.77(m、2H)、2.90(m、2H)、3.92(s、2H)、6.48(s、1H)、7.02(dd、J=8.2および1.9Hz、1H)、7.09(dd、J=8.4および1.7Hz、1H)、7.29(d、J=1.9Hz、1H)、7.34(m、3H)。
【0140】
実施例S10:[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(5,6−ジメチル−ベンゾフラン−2−イルメチル)−アミンの調製
実施例S6(工程a〜c)と同様に、2−ヒドロキシ−4,5−ジメチル−ベンズアルデヒド318mg(2.12mmol)を、標記化合物305mgに変換した。化合物を橙色の固体として得た。1HNMR(CDCl、300MHz):δ 2.31(s、3H)、2.34(s、3H)、2.76(m、2H)、2.88(m、2H)、3.90(s、2H)、6.43(s、1H)、7.01(dd、J=8.2および2.1Hz、1H)、7.21(s、1H)、7.26(s、1H)、7.27(d、J=2.1Hz、1H)、7.32(d、J=8.2Hz、1H)。
【0141】
実施例S11:[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(6−エチル−ベンゾフラン−2−イルメチル)−アミンの調製
実施例S7(工程a〜b)と同様に、3−エチル−フェノール500mg(4.09mmol)を、標記化合物135mgに変換した。化合物を明黄色の液体として得た。1HNMR(CDCl、300MHz):δ 1.28(t、J=7.6Hz、3H)、2.70−2.80(m、4H)、2.89(m、2H)、3.91(s、2H)、6.48(s、1H)、7.01(dd、J=8.2および2.1Hz、1H)、7.06(dd、J=8.0および1.3Hz、1H)、7.27(s、1H)、7.28(d、J=2.1Hz、1H)、7.33(d、J=8.2Hz、1H)、7.41(d、J=8.0Hz、1H)。
【0142】
実施例S12:[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(5−プロピル−ベンゾフラン−2−イルメチル)−アミンの調製
実施例S7(工程a〜b)と同様に、4−プロピル−フェノール500mg(3.67mmol)を、標記化合物146mgに変換した。化合物を黄色の油状物として得た。1HNMR(CDCl、300MHz):δ 0.95(t、J=7.4Hz、3H)、1.66(sext、J=7.4Hz、2H)、2.66(t、J=7.4Hz、2H)、2.77(m、2H)、2.90(m、2H)、3.92(s、2H)、6.47(s、1H)、7.02(dd、J=8.2および2.1Hz、1H)、7.06(dd、J=8.4および1.7Hz、1H)、7.29(m、2H)、7.33(d、J=8.4Hz、2H)。
【0143】
実施例S13:(6−クロロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−アミンの調製
a) DMF(7ml)中の4−クロロ−2−ニトロ−ベンズアルデヒド600mg(3.23mmol)の溶液に、炭酸カリウム559mg(4.04mmol)およびチオグリコール酸メチル294μl(3.23mmol)を、0℃で加えた。反応混合物を30分間、0℃で、次に24時間、室温で撹拌した。次に、混合物を氷水に注ぎ、沈殿物を濾過により回収して、酢酸エチルに溶解した。溶液を乾燥して(MgSO)濃縮して、白色の固体として6−クロロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−カルボン酸メチルエステル630mg(86%)が得られた。1HNMR(CDCl、300MHz):δ 3.95(s、3H)、7.88(dd、J=8.6および1.9Hz、1H)、7.79(d、J=8.6Hz、1H)、7.85(d、J=1.9Hz、1H)、8.02(s、1H)。
【0144】
b) THF(5ml)中の6−クロロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−カルボン酸メチルエステル630mg(2.78mmol)の溶液に、1N LiOH−溶液6.95mlを加えて、反応混合物を室温で4時間撹拌した。次に、1N HClを加えてpHを2−3に調整して、混合物を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥して(MgSO)濃縮して、白色の固体として6−クロロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−カルボン酸579mg(98%)が得られた。MS(ISP)211.0(M−H)
【0145】
c) 実施例S3(工程a〜b)と同様に、6−クロロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−カルボン酸139mg(0.65mmol)を、(6−クロロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−アミン52mg(0.14mmol)に変換した。生成物を無色の液体として得た。MS(ISP)370.0(M+H)
【0146】
実施例S14:[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(6−トリフルオロメチル−ベンゾフラン−2−イルメチル)−アミンの調製
a) THF(3ml)中の2−ヒドロキシ−4−トリフルオロメチル−安息香酸600mg(2.91mmol)の溶液に、THF中のBH−THF錯体の1モル溶液5.82mlを0℃で滴下した。反応混合物を18時間、室温で撹拌した後、水を加えて、還元剤を過剰に崩壊させた。次に、2N NaOH−溶液15mlを加えて、混合物を30分間撹拌した。次に、エーテル(10ml)を加えて、水相を分離した。有機相の揮発性溶媒を除去して、残りの残留物を水相と合わせた。次に、水相のpHを0℃で注意深く希酢酸を加えて6−7に調整して、混合物をエーテルで抽出した。次に、合わせた抽出物を乾燥して(MgSO)濃縮して、明黄色の油状物として粗2−ヒドロキシメチル−5−トリフルオロメチル−フェノール(純度〜80%)649mg(93%)が得られた。MS(ISP)191.2(M−H)
【0147】
b) 2−ヒドロキシメチル−5−トリフルオロメチル−フェノール649mg(工程aで得られた)の溶液に、二酸化マンガン2gを加えて、混合物を室温で16時間撹拌した。濾過後、濾液を濃縮して、カラムクロマトグラフィーにより精製した(シリカゲル;シクロヘキサン/酢酸エチル 4:1)。2−ヒドロキシ−4−トリフルオロメチル−ベンズアルデヒドを明黄色の固体として単離した(292mg、57%)。MS(ISP)189.2(M−H)
【0148】
c) 実施例S6(工程a〜c)と同様に、2−ヒドロキシ−4−トリフルオロメチル−ベンズアルデヒド220mg(1.16mmol)を、[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(6−トリフルオロメチル−ベンゾフラン−2−イルメチル)−アミン275mgに変換した。化合物を暗褐色の油状物として得た。MS(ISP)388.2(M+H)
【0149】
実施例S15:(5−クロロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−アミンの調製
実施例S13)と同様に、5−クロロ−2−ニトロ−ベンズアルデヒド600mg(3.23mmol)を、標記化合物76mgに変換した。化合物をオフホワイト色の固体として得た。MS(ISP)370.0(M+H)
【0150】
実施例S16:[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(6−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−アミンの調製
a) トリクロロエチレン5ml中のDMF446μl(5.80mmol)の溶液に、4℃で、オキシ塩化リン449μl(4.90mmol)を加えた。次に、混合物を放置して室温に温めて、トリクロロエチレン5ml中の3−メチル−シクロヘキサノン500mg(4.46mmol)の溶液を滴下した。4時間、60℃に加熱後、反応混合物を室温に冷却して、冷酢酸ナトリウム溶液10mlを加えた。有機層を分離して、水相をジクロロメタンで抽出した。次に、合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥して(MgSO)濃縮して、明黄色の油状物として粗2−クロロ−4−メチル−シクロヘキサ−1−エンカルバルデヒド769mg(2−クロロ−6−メチル−シクロヘキサ−1−エンカルバルデヒド10%を含有する)が得られた。
【0151】
b) 工程a)において得られた粗2−クロロ−4−メチル−シクロヘキサ−1−エンカルバルデヒド769mgを、DMF(10ml)に溶解した。次に、炭酸カリウム837mg(6.06mmol)およびチオグリコール酸メチル440μl(4.85mmol)を加えて、混合物を16時間、100℃に加熱した。室温に冷却後、溶媒を減圧下で除去した。残りの残留物に水を加えて、混合物を酢酸エチルで抽出した。次に、有機抽出物を50%塩化ナトリウム溶液で洗浄し、乾燥して(MgSO)濃縮して、暗褐色の油状物として6−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−カルボン酸メチルエステル704mg(4−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−カルボン酸メチルエステル10%を含有する)を得た。MS(ISP)211.1(M+H)
【0152】
c) THF(5ml)とメタノール(2ml)の混合物中の6−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−カルボン酸メチルエステル(工程bで得られた)704mgの溶液に、1N LiOH 8.37mlを加えて、反応混合物を室温で16時間撹拌した。次に、2N HClを加えてpHを2に調整して、懸濁液を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥して(MgSO)濃縮した。次に、残りの残留物を熱ジクロロメタンから結晶化により精製して、褐色の固体として6−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−カルボン酸574mg(87%)を得た。MS(ISP)195.1(M−H)
【0153】
d) 実施例S2(工程a〜b)と同様に、6−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−カルボン酸228mg(1.16mmol)を、[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(6−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−アミン298mg(0.76mmol)に変換した。生成物を無色の油状物として得た。MS(ISP)354.0(M+H)
【0154】
実施例S17:[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(6−トリフルオロメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−アミンの調製
実施例S16)と同様に、3−(トリフルオロメチル)−シクロヘキサノン500mg(3.01mmol)を、標記化合物246mgに変換した。化合物を明黄色の油状物として得た。MS(ISP)408.1(M+H)
【0155】
実施例S18:[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−アミンの調製
実施例S16)と同様に、4−メチル−シクロヘキサノン500mg(4.46mmol)を、標記化合物232mgに変換した。化合物を無色の油状物として得た。MS(ISP)354.0(M+H)
【0156】
実施例S19:[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(5−エチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−アミンの調製
実施例S16)と同様に、4−エチル−シクロヘキサノン500mg(3.96mmol)を、標記化合物264mgに変換した。化合物を橙色の油状物として得た。MS(ISP)367.9(M+H)
【0157】
実施例S20:[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(5,5−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−アミンの調製
実施例S16)と同様に、4,4−ジメチル−シクロヘキサノン500mg(3.96mmol)を、標記化合物227mgに変換した。化合物を明黄色の油状物として得た。MS(ISP)367.9(M+H)
【0158】
実施例S21:[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(6−エチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−アミンの調製
実施例S16)と同様に、3−エチル−シクロヘキサノン500mg(3.96mmol)を、標記化合物189mgに変換した。化合物を明黄色の油状物として得た。MS(ISP)367.9(M+H)
【0159】
実施例S22:[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(6,6−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−アミンの調製
実施例S16)と同様に、3,3−ジメチル−シクロヘキサノン500mg(3.96mmol)を、標記化合物144mgに変換した。化合物を明黄色の油状物として得た。MS(ISP)367.9(M+H)
【0160】
実施例S23:5−クロロ−2−エチルアミノ−安息香酸の調製
a) DMF(20ml)中の6−クロロ−1H−ベンゾ[d][1,3]オキサジン−2,4−ジオン1g(5.06mmol)の溶液に、0℃で水素化ナトリウム265mg(鉱油中に55%)を注意深く加えた。この混合物を30分間、室温で撹拌して、次にヨウ化エチル1.18ml(7.59mmol)を加えた。16時間、室温で撹拌を続けて、次に、水を加えて、混合物を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥して(MgSO)濃縮した。残りの残留物をヘプタンから結晶化により精製して、オフホワイト色の固体として6−クロロ−1−エチル−1H−ベンゾ[d][1,3]オキサジン−2,4−ジオン682mg(60%)を得た。1HNMR(DMSO−d、300MHz):δ 1.21(t、J=7.0Hz、3H)、4.05(q、J=7.0Hz、2H)、7.54(d、J=9.1Hz、1H)、7.88(dd、J=9.1および2.5Hz、1H)、7.96(d、J=2.5Hz、1H)
【0161】
b) 6−クロロ−1−エチル−1H−ベンゾ[d][1,3]オキサジン−2,4−ジオン150mg(0.67mmol)を2N KOH 1.33mlに懸濁して、混合物を2時間、95℃に加熱した。室温に冷却後、1N HClを注意深く加えてpHを5−6に調整した。次に、沈殿物を濾別し、水で洗浄して乾燥して、黄色の固体として5−クロロ−2−エチルアミノ−安息香酸93mg(71%)を得た。1HNMR(DMSO−d、300MHz):δ 1.13(t、J=7.2Hz、3H)、3.12(q、J=7.2Hz、2H)、6.68(d、J=9.1Hz、1H)、7.31(dd、J=9.1および2.7Hz、1H)、7.64(d、J=2.7Hz、1H)。
【0162】
実施例S24:5−クロロ−2−シクロプロピルアミノ−安息香酸の調製
2−アミノ−5−クロロ安息香酸500mg(2.91mmol)を、メタノール(25ml)に溶解して、次に、3Aモルシーブ、酢酸1.67mlおよび(1−エトキシ−シクロプロポキシ)−トリメチル−シラン2.34ml(11.66mmol)を加えた。混合物を30分間、室温で撹拌し、次にシアノ水素化ホウ素ナトリウム916mg(14.57mmol)を加えて、反応混合物を16時間、加熱して還流した。
室温に冷却後、固体を濾別して、揮発物を減圧下で除去した。残りの残留物を酢酸エチルに溶解して、この溶液を1N HClとブラインで洗浄して、乾燥して(MgSO)濃縮して、黄色の固体として粗5−クロロ−2−シクロプロピルアミノ−安息香酸312mgを得て、それをさらに精製しないでさらなる反応に使用した。1HNMR(DMSO−d、300MHz):δ 0.46(m、2H)、0.79(m、2H)、3.43(m、1H)、7.10(d、J=8.7Hz、1H)、7.44(d、J=8.7Hz、1H)、7.70(s、1H)、7.89(br s、1H)、13.06(br s、1H)。
【0163】
実施例S25:(6,6−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−[2−(4−フルオロ−フェニル)−エチル]−アミンの調製
標記化合物を、[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(6,6−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−アミン(実施例S22)と同様に調製して、黄色の油状物として得た。MS(ISP)332.1(M+H)
【0164】
実施例S26:(6,6−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−エチル]−アミンの調製
標記化合物を、[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(6,6−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−アミン(実施例S22)と同様に調製して、黄色の油状物として得た。MS(ISP)368.1(M+H)
【0165】
実施例S27:[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(6,6−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾチアゾール−2−イルメチル)−アミンの調製
a) 臭素1.71g(10.7mmol)を、−10℃で、メタノール(10ml)中の4,4−ジメチル−シクロヘキサノン1.35g(10.7mmol)の溶液に一度に加えた。次に、反応混合物を、10分間−10℃で、30分間0℃で、そして最終的には8時間室温で撹拌した。次に、反応を水(5ml)を加えてクエンチして、一晩室温で撹拌した。さらに水を加えて(20ml)、沈殿物の形態に導き、それを濾過により回収した。橙色の固体として得られた粗2−ブロモ−4,4−ジメチル−シクロヘキサノン(1.72g、78%)を、さらに精製しないで次の反応工程に使用した。1HNMR(CDCl、300MHz):δ 1.09(s、3H)、1.23(s、3H)、1.75(m、2H)、2.09(t、J=13.1Hz、1H)、2.34(ddd、J=13.3および6.1および2.8Hz、1H)、2.59(m、2H)、4.77(dd、J=12.9および5.9Hz、1H)。
【0166】
b) エタノール(10ml)中の粗2−ブロモ−4,4−ジメチル−シクロヘキサノン1.69g(8.24mmol)(工程aで得られた)の溶液に、チオオキサム酸エチル1.56g(8.24mmol)を0℃で加えて、次に、反応混合物を2.5時間加熱して還流した。室温に冷却後、混合物を濾過し、濾液を濃縮して、残りの残留物に飽和炭酸ナトリウム溶液を加えた。この混合物をジクロロメタンで抽出して、合わせた抽出物をブラインで洗浄し、乾燥して(MgSO)濃縮した。次に、粗物質をカラムクロマトグラフィーにより精製して(シリカゲル;100%ヘプタン〜ヘプタン/酢酸エチル 5:1)、黄色の油状物として6,6−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾチアゾール−2−カルボン酸エチルエステル237mg(12%)が得られた。MS(ISP)240.2(M+H)
【0167】
c) 1N 水酸化リチウム溶液1.37mlを、THF(1ml)中の6,6−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾチアゾール−2−カルボン酸エチルエステル235mg(0.98mmol)の溶液に加えて、混合物を室温で2.5時間撹拌した。次に、全ての揮発物を減圧下で除去して、黄色の固体として6,6−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾチアゾール−2−カルボン酸のリチウム塩230mg(92%)が得られた。
【0168】
d) 実施例S2(工程a〜b)と同様に、6,6−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾチアゾール−2−カルボン酸のリチウム塩230mg(0.98mmol)を、[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(6,6−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾチアゾール−2−イルメチル)−アミン23mg(0.06mmol)に変換した。生成物を黄色の油状物として得た。MS(ISP)368.8(M+H)
【0169】
実施例S28:(5,5−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−[2−(4−フルオロ−フェニル)−エチル]−アミンの調製
標記化合物を、[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(5,5−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−アミン(実施例S20)と同様に調製して、黄色の油状物として得た。MS(ISP)318.1(M+H)
【0170】
実施例S29:(5,5−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−エチル]−アミンの調製
標記化合物を、[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−(5,5−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−アミン(実施例S20)と同様に調製して、黄色の油状物として得た。MS(ISP)368.3(M+H)
【0171】
実施例S30:5−クロロ−6−フルオロ−1H−インドール−7−カルボン酸の調製
a) 4−クロロ−3−フルオロ−フェニルアミン10g(68.7mmol)を、ジクロロメタン38mlに溶解して、水(110ml)中の重炭酸ナトリウム6.82g(72.1mmol)の溶液で処理した。室温で、クロロギ酸メチル8ml(103mmol)を、25分にわたって滴下した(温度を22℃から28℃に上昇させた)。1.5時間、室温で撹拌後、反応混合物をジクロロメタン(100ml)で希釈した。相分離後、有機層をブライン(45ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過してヘキサン(140ml)で希釈した。次に、ジクロロメタンを減圧下で除去して、得られた懸濁液を濾過して、白色の粉末として(4−クロロ−3−フルオロ−フェニル)−カルバミン酸メチルエステル13g(92%)を導いた。MS(EI)203.1(M)
【0172】
b) (4−クロロ−3−フルオロ−フェニル)−カルバミン酸メチルエステル5.34g(26.2mmol)を、アセトニトリル(50ml)に溶解して、窒素下で、N−ヨードスクシンイミド6.49g(28.85mmol)およびトリフルオロメタンスルホン酸0.23ml(2.62mmol)で処理して、室温で3時間撹拌した。次に、反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液50mlに注いで、酢酸エチルで2回抽出した。次に、合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過して減圧下で濃縮して、暗青色の粉末として(4−クロロ−5−フルオロ−2−ヨード−フェニル)−カルバミン酸メチルエステル8.2g(95%)を導いた。MS(EI)328.9(M)
【0173】
c) Pd(PPhCl 153mg(0.22mmol)およびCuI 42mg(0.22mmol)を、トリエチルアミン40mlにアルゴン下で溶解して、混合物を20分間加熱して還流した。次に、反応混合物を0℃に冷却して、(4−クロロ−5−フルオロ−2−ヨード−フェニル)−カルバミン酸メチルエステル7.2g(21mmol)を加えた。10分室温で撹拌後、エチニルトリメチルシラン3.45ml(24.9mmol)を滴下して(発熱、温度を18℃から33℃に上昇させた)、反応混合物を1時間室温で撹拌した。次に、混合物を1N HCl水溶液180mlと氷に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。次に、有機抽出物を水およびブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過して減圧下で濃縮した。残りの粗物質(ca 21mmol)を、THF(200ml)に溶解して、室温でフッ化テトラブチルアンモニウム43.3ml(43.3mmol)(THF中に1M)で処理した。室温で5分撹拌後、反応混合物をアルゴン下で1時間還流した。次に、反応混合物を室温に冷却して、減圧下で濃縮した。得られた油状物を水(55ml)で処理し、10分間撹拌して、最終的に酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を、1M HCl(50ml)、飽和重炭酸ナトリウム(50ml)、ブライン(50ml)で順次洗浄して、最終的に硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過して減圧下で濃縮した。残りの残留物をヘキサン(200ml)で懸濁して、混合物を加熱して還流し、次に5℃に冷却して、固体を濾過により回収して、明褐色の固体として5−クロロ−6−フルオロ−1H−インドール3.15g(85%)を導いた。MS(EI)169.1(M)
【0174】
d) THF35mlを−75℃に冷却して、ヘキサン中の1.6M n−ブチルリチウム溶液19.05ml(30.5mmol)をアルゴン下で加えた。次に、THF(9ml)中の5−クロロ−6−フルオロ−1H−インドール2.35g(13.7mmol)の溶液を、15分間かけて滴下した(温度を−70〜−75℃の間で維持した)。この温度でさらに5分撹拌後、THF(15ml)中のカリウムtert−ブチラート3.7gの溶液を、10分にわたって加えた(温度を−70〜−75℃の間で維持した)。次に、得られた褐色の溶液を、2時間同じ温度で撹拌して、大過剰の固体COで処理した。次に、温度を75分にわたって10℃に上昇させて、反応混合物に水(30ml)を加えた。有機層の分離後、水層をエーテルで抽出して、濃HClで処理してpHを1に調整した。次に、得られた懸濁液を濾過して、固体を水で洗浄して、高減圧で乾燥した。残りの残留物をヘキサン/エーテル 9:1 10ml中に懸濁して、15分間撹拌し、濾別し、同じ溶媒混合物5mlで洗浄して、高減圧で乾燥して、明褐色の固体として5−クロロ−6−フルオロ−1H−インドール−7−カルボン酸2.2g(75%)を導いた。MS:212.2(M−H)
【0175】
実施例S31:2−クロロ−5−メチルアミノ−イソニコチン酸の調製
a) n−ブチルリチウム(ヘキサン中に1.6M、6.78ml、10.8mmol)を、−78℃で、THF(40ml)中の(6−クロロ−4−ヨード−ピリジン−3−イル)−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(WO2005002577にしたがって合成した;2.00g、5.43mmol)の溶液に加えた。15分後、溶液を炭酸ガスで15分間パージして、次に放置して室温に達した。反応混合物をヘキサンと水に分配して、有機層を1%アンモニア水溶液で抽出した。合わせた水層をヘキサン/酢酸エチル 1:1で洗浄し、1M塩酸水溶液を加えてpHを4に設定した。沈殿物を濾過により回収して、水で洗浄して、5−(tert−ブトキシカルボニル−メチル−アミノ)−2−クロロ−イソニコチン酸(1.28g、83%)が得られた。黄色の固体、MS(ISP):287.1(M+H)
【0176】
b) 5−(tert−ブトキシカルボニル−メチル−アミノ)−2−クロロ−イソニコチン酸(1.04g、3.63mmol)を、クーゲルロール装置内で10分間、240℃で加熱することにより2−クロロ−5−メチルアミノ−イソニコチン酸(625mg、92%)に変換した。黄色の固体、MS(ISP):187.1(M+H)
【0177】
実施例S32:(6−tert−ブチル−ピリジン−3−イルメチル)−[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−アミンの調製
実施例S1と同様に、標記化合物を、6−tert−ブチル−ピリジン−3−カルバルデヒド(J. Med. Chem. 2005, 48, 71-90にしたがって合成した)および2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミンから得た。明黄色の油状物、MS(ISP):337.4(M+H)
【0178】
実施例S33:(6−tert−ブチル−ピリジン−3−イルメチル)−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−エチル]−アミンの調製
実施例S1と同様に、標記化合物を、6−tert−ブチル−ピリジン−3−カルバルデヒドおよび2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−エチルアミンから得た。明黄色の油状物、MS(ISP):337.4(M+H)
【0179】
実施例S34:(6−tert−ブチル−ピリジン−3−イルメチル)−[2−(4−クロロ−フェニル)−エチル]−アミンの調製
実施例S1と同様に、標記化合物を、6−tert−ブチル−ピリジン−3−カルバルデヒドおよび2−(4−クロロ−フェニル)−エチルアミンから得た。明黄色の油状物、MS(ISP):303.1(M+H)
【0180】
実施例S35:(5−tert−ブチル−ピリジン−2−イルメチル)−[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−アミンの調製
a) 水酸化カリウム(2M水溶液、0.98ml、1.96mmol)を、室温で、THF(2.6ml)中の5−tert−ブチル−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(J. Org. Chem. 1998, 63, 7840-7850にしたがって合成した;189mg、0.98mmol)の溶液に加えて、次に、2時間撹拌後、反応混合物を蒸発させた。残留物をDMF(12ml)に取り、次に2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミン(204mg、1.07mmol)、4−メチル−モルホリン(297mg、2.93mmol)、およびHBTU(556mg、1.47mmol)の添加後、反応混合物を室温で16時間撹拌して、次に、水と酢酸エチルに分配した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥して(MgSO)、濃縮した。クロマトグラフィー(SiO、ヘプタン−酢酸エチル勾配)により5−tert−ブチル−ピリジン−2−カルボン酸[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−アミド(200mg、58%)を生成した。白色の固体、MS(ISP):351.4(M+H)
【0181】
b) 水素化ジイソブチルアルミニウム(THF中に1M溶液、0.40mL、0.40mmol)を、THF(2ml)中の5−tert−ブチル−ピリジン−2−カルボン酸[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−アミド(195mg、0.555mmol)の溶液に0℃で滴下して、次に15分後、反応を、注意深く水を加えて停止した。反応混合物を、酢酸エチルと1M酒石酸ナトリウムカリウム水溶液に分配し、有機層をブラインで洗浄し、乾燥して(MgSO)、濃縮した。クロマトグラフィー(SiO、ヘプタン/酢酸エチル 1:1、次にジクロロメタン/メタノール 9:1)により、(5−tert−ブチル−ピリジン−2−イルメチル)−[2−(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル]−アミン(128mg、68%)が得られた。黄色の油状物、MS(ISP):337.3(M+H)
【0182】
実施例S36:(5−tert−ブチル−ピリジン−2−イルメチル)−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−エチル]−アミンの調製
実施例S35と同様に、標記化合物を、5−tert−ブチル−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステルおよび2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−エチルアミンから得た。明黄色の油状物、MS(ISP):337.4(M+H)
【0183】
実施例S37:(5−tert−ブチル−チオフェン−2−イルメチル)−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−エチル]−アミンの調製
実施例S3(工程a〜b)と同様に、5−tert−ブチル−チオフェン−2−カルボン酸300mg(1.63mmol)を、(5−tert−ブチル−チオフェン−2−イルメチル)−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−エチル]−アミン483mg(1.42mmol)に変換した。生成物を無色の油状物として得た。MS(ISP)342.0(M+H)
【0184】
実施例S38:(4−tert−ブチル−チアゾール−2−イルメチル)−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−エチル]−アミンの調製
a) エタノール15ml中のブロモピナコロン1.8g(10.05mmol)の溶液に、チオオキサム酸エチル1.41g(10.05mmol)を、0℃で加えた。次に、混合物を1.5時間、加熱し還流して、室温に冷却後、反応混合物を濃縮した。次に、飽和NaHCO−溶液を加えて、混合物を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を乾燥して(NaSO)濃縮して、黄色の油状物として4−tert−ブチル−チアゾール−2−カルボン酸エチルエステル2.1g(98%)が得られた。MS(ISP)214.3(M+H)
【0185】
b) 4−tert−ブチル−チアゾール−2−カルボン酸エチルエステル640mg(3.00mmol)を、THF 1.5mlに溶解して、1N LiOH溶液4.5mlを加えた。反応混合物を、室温で2時間撹拌した。次に、全ての揮発物を除去して、4−tert−ブチル−チアゾール−2−カルボン酸のリチウム塩を含有する残留物を、さらに精製しないで次の反応工程に使用した。MS(ISP)184.1(M−H)
【0186】
c) 実施例S3(工程a〜b)と同様に、工程b)で得られた4−tert−ブチル−チアゾール−2−カルボン酸のリチウム塩345mgを、(4−tert−ブチル−チアゾール−2−イルメチル)−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−エチル]−アミン315mg(0.92mmol)に変換した。生成物を粘性の黄色の油状物として得た。
【0187】
実施例S39:(4−tert−ブチル−チアゾール−2−イルメチル)−[2−(4−クロロ−フェニル)−エチル]−アミンの調製
標記化合物を、実施例S38と同様に調製して、粘性の黄色の油状物として得た。MS(ISP)309.3(M+H)
【0188】
実施例S40:5−クロロ−2−メチルアミノ−安息香酸の調製
標記化合物を、実施例S23と同様に調製して、黄色の固体として得た。MS(ISP)183.9(M−H)
【0189】
式Iで示される化合物は、コレステリルエステル転送蛋白質(CETP)阻害剤である。
【0190】
アテローム硬化症およびそれに関連する冠動脈性心臓疾患は、工業化された世界における死亡の第一原因である。冠動脈性心臓疾患を発症するリスクは、特定の血漿脂質レベルに強く相関することが示されている。脂質は、リポ蛋白質により血中を輸送される。リポ蛋白質の一般構造は、中性脂質(トリグリセリドおよびコレステロールエステル)の核および極性脂質(リン脂質および非エステル化コレステロール)の外皮である。核の脂質含量が異なる、3つの異なる種類の血漿リポ蛋白質:コレステリルエステル(CE)が豊富な低比重リポ蛋白質(LDL);同じくコレステリルエステル(CE)が豊富な高比重リポ蛋白質(HDL);およびトリグリセリド(TG)が豊富な超低比重リポ蛋白質(VLDL)が存在する。その異なるリポ蛋白質は、異なる浮遊密度または寸法に基づいて分離することができる。
【0191】
心臓血管疾患を発症するリスクに対しては、高レベルのLDL−コレステロール(LDL−C)とトリグリセリドは正の相関があるが、高レベルのHDL−コレステロール(HDL−C)は負の相関がある。
【0192】
血漿リポ蛋白質代謝は、肝臓と他の組織との間のコレステロールの流出として記載することができる。LDL経路は、VLDLが肝臓から分泌され、LDLによってコレステロールを組織に送達することに対応する。LDL異化の変化により、過剰なコレステロールが血管壁に取り込まれて、泡沫細胞およびアテローム性硬化が形成され得る。逆の経路は、末梢組織から遊離コレステロールがHDLにより移動してコレステロールを肝臓に送達し、最終的に胆汁と共に排泄させることである。ヒトにおいては、コレステリルエステル(CE)のかなりの部分は、HDLからVLDL、LDL経路に転送される。この転送は、70,000ダルトンの血漿糖蛋白質のコレステリルエステル転送蛋白質(CETP)を介して行われる。
【0193】
CETP欠損に関連するCETP遺伝子の突然変異は、高レベル(>60mg/dL)のHDL−コレステロールおよび低い心臓血管リスクを特徴とする。そのような所見は、CETP阻害を有効な治療方法として強く支持して論じている、ウサギにおける薬理学的に仲介されたCETP阻害の研究と一致している[Le Goff et al., Pharmacology & Therapeutics 101: 17-38 (2004); Okamoto et al., Nature 406: 203-207 (2000)]。
【0194】
完全に満足のいくHDL上昇治療は存在しない。ナイアシンは、HDLを有意に増加させることができるが、服薬遵守を低くする重大な忍容性の問題がある。フィブラートおよびHMG CoA還元酵素阻害剤は、HDL−コレステロールを軽度にしか上昇させない(−10〜12%)。その結果、血漿HDLレベルを有意に上昇させることができる良好な忍容性の薬剤に対する、顕著な未対処の医療的なニードが存在する。CETP活性の正味の結果は、HDL−Cの低下、およびLDL−Cの上昇である。リポ蛋白質プロファイルに対するこの作用は、特に、脂質プロファイルで冠動脈性心臓疾患のリスクが高い対象者において、アテローム誘発性(pro-atherogenic)になると考えられる。したがって、CETP活性を阻害することにより、この関係をより低いリスクの方向に転換し、最終的に冠動脈性心臓疾患および関連の死亡から防御する可能性がある。
【0195】
このため、CETP阻害剤は、アテローム性硬化症、末梢血管疾患、脂質代謝異常、高βリポ蛋白血症、低αリポ蛋白血症、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、家族性高コレステロール血症、心臓血管障害、狭心症、虚血、虚血性心疾患、卒中、心筋梗塞、再灌流障害、血管形成術後再狭窄、高血圧、および糖尿病、肥満または内毒血症の血管合併症の治療および/または予防用の医薬として有用である。
【0196】
さらに、CETP阻害剤は、別の化合物と併用してもよく、この化合物は、HMG−CoA還元酵素阻害剤、ミクロソームトリグリセリド転送蛋白質(MTP)/ApoB分泌阻害剤、PPAR活性化剤、胆汁酸再取り込み阻害剤、コレステロール吸収阻害剤、コレステロール合成阻害剤、フィブラート、ナイアシン、イオン交換樹脂、抗酸化剤、ACAT阻害剤、または胆汁酸封鎖剤である。
【0197】
上記のように、本発明の式Iの化合物は、CETPが仲介する疾患の治療および/または予防用の医薬として使用することができる。そのような疾患の例は、アテローム性硬化症、末梢血管疾患、脂質代謝異常、高βリポ蛋白血症、低αリポ蛋白血症、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、家族性高コレステロール血症、心臓血管障害、狭心症、虚血、虚血性心疾患、卒中、心筋梗塞、再灌流障害、血管形成術後再狭窄、高血圧、および糖尿病、肥満または内毒血症の血管合併症である。脂質代謝異常の治療および/または予防用の医薬としての使用が好ましい。
【0198】
したがって、本発明は、上で定義された化合物ならびに薬学的に許容され得る担体および/または佐剤を含む医薬組成物にも関する。
【0199】
さらに、本発明は、治療活性物質として、特にCETPが仲介する疾患の治療および/または予防のための治療活性物質として使用するための、上で定義された化合物に関する。そのような疾患の例は、アテローム性硬化症、末梢血管疾患、脂質代謝異常、高βリポ蛋白血症、低αリポ蛋白血症、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、家族性高コレステロール血症、心臓血管障害、狭心症、虚血、虚血性心疾患、卒中、心筋梗塞、再灌流障害、血管形成術後再狭窄、高血圧、および糖尿病、肥満または内毒血症の血管合併症である。
【0200】
他の実施態様において、本発明は、CETPが仲介する疾患の治療および/または予防の方法に関する。そのような疾患の例は、アテローム性硬化症、末梢血管疾患、脂質代謝異常、高βリポ蛋白血症、低αリポ蛋白血症、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、家族性高コレステロール血症、心臓血管障害、狭心症、虚血、虚血性心疾患、卒中、心筋梗塞、再灌流障害、血管形成術後再狭窄、高血圧、および糖尿病、肥満または内毒血症の血管合併症である。脂質代謝異常の治療および/または予防の方法が好ましい。
【0201】
本発明は、さらに、CETPが仲介する疾患の治療および/または予防のための、上で定義された式Iで示される化合物の使用に関する。そのような疾患の例は、アテローム性硬化症、末梢血管疾患、脂質代謝異常、高βリポ蛋白血症、低αリポ蛋白血症、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、家族性高コレステロール血症、心臓血管障害、狭心症、虚血、虚血性心疾患、卒中、心筋梗塞、再灌流障害、血管形成術後再狭窄、高血圧、および糖尿病、肥満または内毒血症の血管合併症である。脂質代謝異常の治療および/または予防のための、上で定義された式Iで示される化合物の使用が好ましい。
【0202】
加えて、本発明は、CETPが仲介する疾患の治療および/または予防のための医薬を製造するための、上で定義された式Iで示される化合物の使用に関する。そのような疾患の例は、アテローム性硬化症、末梢血管疾患、脂質代謝異常、高βリポ蛋白血症、低αリポ蛋白血症、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、家族性高コレステロール血症、心臓血管障害、狭心症、虚血、虚血性心疾患、卒中、心筋梗塞、再灌流障害、血管形成術後再狭窄、高血圧、および糖尿病、肥満または内毒血症の血管合併症である。脂質代謝異常の治療および/または予防のための医薬を製造するための、上で定義された式Iで示される化合物の使用が好ましい。
【0203】
加えて、CETP阻害剤は、別の化合物との併用に有用であり、この化合物は、HMG−CoA還元酵素阻害剤、ミクロソームトリグリセリド転送蛋白質(MTP)/ApoB分泌阻害剤、PPAR活性化剤、胆汁酸再取り込み阻害剤、コレステロール吸収阻害剤、コレステロール合成阻害剤、フィブラート、ナイアシン、イオン交換樹脂、抗酸化剤、ACAT阻害剤、または胆汁酸封鎖剤である。
【0204】
それゆえ本発明は、上で定義された式Iで示される化合物を、HMG−CoA還元酵素阻害剤、ミクロソームトリグリセリド転送蛋白質(MTP)/ApoB分泌阻害剤、PPAR活性化剤、胆汁酸再取り込み阻害剤、コレステロール吸収阻害剤、コレステロール合成阻害剤、フィブラート、ナイアシン、イオン交換樹脂、抗酸化剤、ACAT阻害剤、または胆汁酸封鎖剤、ならびに薬学的に許容しうる担体および/または佐剤と共に含む医薬組成物にも関する。
【0205】
さらに、本発明は、アテローム性硬化症、末梢血管疾患、脂質代謝異常、高βリポ蛋白血症、低αリポ蛋白血症、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、家族性高コレステロール血症、心臓血管障害、狭心症、虚血、虚血性心疾患、卒中、心筋梗塞、再灌流障害、血管形成術後再狭窄、高血圧、および糖尿病、肥満または内毒血症の血管合併症などの疾患の治療および/または予防のために、HMG−CoA還元酵素阻害剤、ミクロソームトリグリセリド転送蛋白質(MTP)/ApoB分泌阻害剤、PPAR活性化剤、胆汁酸再取り込み阻害剤、コレステロール吸収阻害剤、コレステロール合成阻害剤、フィブラート、ナイアシン、イオン交換樹脂、抗酸化剤、ACAT阻害剤、または胆汁酸封鎖剤と組み合わせての、上で定義された式Iの化合物の使用、ならびに対応する医薬の製造のためのそのような組み合わせの使用に関する。
【0206】
式Iの化合物およびその薬学的に許容しうる塩は、有用な薬理学的性質を有する。具体的には、本発明の化合物が、コレステリルエステル転送蛋白質(CETP)の阻害剤であることが見出された。
【0207】
以下の試験は、式Iの化合物の活性を測定するために実施した。
【0208】
CETP阻害剤の活性は、緩衝液アッセイシステムを用いて測定した。部分精製したCETPは、放射線標識コレステリルエステルをHDLドナー粒子からビオチン標識LDL受容体粒子に転送した。ストレプトアビジン結合シンチレーション近接アッセイ(SPA)ビーズを添加することにより、反応を停止させた。これらのビーズがビオチン化受容体粒子を捕捉し、転送された放射線活性を測定した。アッセイシステムは、購入して、製造業者(Amersham Biosciences)の注意書きに従って実施した。化合物の阻害活性は、ドナーおよび受容体粒子と共にCETPを含む陽性対照活性のパーセンテージとして測定した。IC50値を測定するために、化合物の連続希釈法を実施した。
【0209】
次いで、CETPの供給源がヒトリポ蛋白質欠乏血清(LPDS)であったこと以外は上記と同様であるアッセイを使用して、化合物の活性を血漿の存在下で測定した。化合物の阻害活性は、化合物以外のアッセイ成分を全て含む陽性対照活性のパーセンテージとして測定した。IC50値を測定するために、化合物の連続希釈法を実施した。
【0210】
後者のアッセイ条件下で、本発明の化合物は、約1nM〜約100μM、例えば約1nM〜約1μM、例えば約1nM〜約200nMの範囲内のIC50値を示す。以下の表は、本発明のいくつかの選択化合物の測定値を示す。
【0211】
【表1】

【0212】
式Iの化合物のインビボ活性を、以下のプロトコルを用いてハムスターで測定した。
標準食を摂取している雄ゴールデンシリアハムスター(6週齢、100〜130g)に、午前に、適切な賦形剤を用いた強制経口投与により化合物を摂取させ、2時間後にイソフルラン麻酔下に、後眼窩出血により、また7時間後に動物を屠殺して採血した。低速遠心法を用いて血液から血漿を分離し、血漿中のCETP活性を、希釈した血漿がLPDSに取って代わったこと以外は上記と同様に放射線CETP活性アッセイを使用して測定した。インビボCETP阻害は、プラセボ処置動物の血漿CETP活性と比較した、処置動物の血漿に残留するCETP活性として表した。
【0213】
化合物を7日間毎日投与した後に、血漿脂質レベルの調節における化合物の有効性をハムスターで測定することができる。雄ハムスターを3〜4日間順化させて、1日あたり餌10gおよび水10gで作製したペーストとして飼料を摂取させる。その後、化合物をこのペーストに混合して、適量の化合物を含むものを分割して7日間毎朝与える。あるいは、化合物を適切な賦形剤を用いた強制経口投与により与える。化合物処置の前に後眼窩出血により採血し、また処置の終了時に屠殺した動物から採血する。低速遠心法により血漿を血液から分離し、また選択した臓器(例えば、肝臓、脂肪、脳など)を採取する。比色酵素アッセイ(Roche Diagnostic GmbH, Mannheim, Germany)を用いて、総コレステロール、HDL−コレステロール、LDL−コレステロール、およびトリグリセリドを測定することにより、血漿脂質レベルに対する化合物の作用を測定する。例えば、SMART(商標)システム(Pharmacia)を用いたスーパーポーズ−6カラムでのサイズ排除クロマトグラフィーを利用して、HDL−C、LDL−CおよびVLDL−Cを定量する。各ピークに対するガウス分布を推定し、非線形最少二乗法曲線適合法を用いて曲線下面積を計算して、リポ蛋白質分布を計算する。血漿試料を用いて、上記のようにCETP活性をも定量する。血漿および選択した組織(例えば、肝臓、脂肪、心臓、筋肉および脳)中の化合物の濃度をも測定する。
【0214】
血漿脂質レベルの調節における化合物の有効性は、コレステロール/脂肪摂取ハムスターでも測定することができる。プロトコルは、動物を10%(w/w)飽和脂肪および0.05%(w/w)コレステロールを加えた飼料で飼育したこと以外は、上記のものと同一である。動物は、化合物投与の開始前2週間はこの高脂肪食を摂取し、試験期間をとおしてこの飼料を摂取し続けた。処置前2週間で、血漿コレステロールおよびトリグリセリドレベルが上昇し、LDL−Cおよびトリグリセリドの低下をよりうまく評価することができた。
【0215】
HDL−Cを急激に上昇させるその能力における化合物の有効性は、カニクイザルで評価することができる。動物を、標準的な霊長類用の維持飼料で飼育した。化合物を適切な賦形剤と配合し、強制経口投与により動物に投与する。化合物投与前と投与後数回(通常は30分、1h、2h、4h、7h、および24h)、採血する。低速遠心法により血液から血漿を分離し、CETP活性および血漿脂質を定量した。この単回投与の後のHDL−C上昇を測定することにより、化合物の能力および有効性を評価することができる。そのような薬物動態モデルにおいて、薬理学的効果の速度論と共にその程度を評価することができる。
【0216】
式Iの化合物ならびにそれらの薬学的に許容しうる塩およびエステルは、例えば、経腸投与、非経口投与、または局所投与用の医薬製剤の形態で、医薬として使用することができる。それらは、例えば、経口的に(例えば、錠剤、コーティング錠、糖衣錠、硬および軟ゼラチンカプセル剤、液剤、乳剤、または懸濁剤の形態で)、経直腸的に(例えば、坐剤の形態で)、非経口的に(例えば、注射剤または輸液の形態で)、または局所的に(例えば、軟膏、クリーム、またはオイルの形態で)投与することができる。
【0217】
医薬製剤の製造は、式Iの上記の化合物およびそれらの薬学的に許容しうる塩を、適切な非毒性で不活性な治療適合性固体または液体担体材料、および所望ならば、通常の医薬助剤と共に生薬投与形態にすることにより、当業者に知られる手法で実施することができる。
【0218】
適切な担体材料は、無機担体材料だけでなく、有機担体材料でもある。すなわち、例えば、ラクトース、コーンスターチまたはその誘導体、タルク、ステアリン酸またはその塩を、錠剤、コーティング錠、糖衣錠、および硬ゼラチンカプセル剤用の担体材料として用いることができる。軟ゼラチンカプセル剤用の適切な担体材料は、例えば、植物油、ワックス、脂肪、半固形および液体ポリオールである(しかし、活性成分の性質によっては、軟ゼラチンカプセル剤の場合、担体は必要ではない)。液剤およびシロップ剤の製造用の適切な担体材料は、例えば、水、ポリオール、ショ糖、転化糖などである。注射剤用の適切な担体材料は、例えば、水、アルコール、ポリオール、グリセロール、および植物油である。坐剤用の適切な担体材料は、例えば、天然油、硬化油、ワックス、脂肪、および半液体または液体ポリオールである。局所製剤用の適切な担体材料は、グリセリド、半合成および合成グリセリド、水添油、液体ワックス、液体パラフィン、液体脂肪アルコール、ステロール、ポリエチレングリコール、ならびにセルロース誘導体である。
【0219】
通常の安定化剤、防腐剤、湿潤剤および乳化剤、稠度改良剤、風味改良剤、浸透圧を変化させる塩、緩衝物質、可溶化剤、着色剤およびマスキング剤、ならびに抗酸化剤が、医薬助剤として考慮される。
【0220】
式Iの化合物の投与量は、制御される疾患、患者の年齢および個々の状態、ならびに投与様式に応じて広い限界内で変動しうるが、当然のことながら、個々の特定の症例の各要件に適合させる。成人患者では、一日用量約1mg〜約1000mg、特に約1mg〜約100mgが考慮される。投与量に応じて、一日用量を複数の用量単位で投与することが簡便である。
【0221】
医薬製剤は、簡便には、式Iの化合物を約0.1〜500mg、例えば0.5〜100mg含む。
【0222】
以下の実施例は、本発明をより詳細に例示するものである。しかしながら、それらは、発明の範囲を一切限定するものではない。
【0223】
実施例A:フィルムコーティング錠剤
【表2】

【0224】
活性成分を篩にかけ、微晶質セルロースと混合し、混合物を水中のポリビニルピロリドンの溶液で造粒する。顆粒をグリコールデンプンナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムと混合し、圧縮して、それぞれ120または350mgの核を得る。上記フィルムコートの水溶液/懸濁液を核に塗布する。
【0225】
実施例B:カプセル剤
【表3】

【0226】
成分を篩にかけ、混合し、サイズ2のカプセルに充填する。
【0227】
実施例C:注射剤
【表4】

【0228】
実施例D:軟ゼラチンカプセル剤
【表5】

【0229】
活性成分を、他の成分の温かい溶融物に溶解し、混合物を適切な大きさの軟ゼラチンカプセルに充填する。充填された軟質ゼラチンカプセル剤を、通常の手順に従って処理する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:
【化1】


{式中、
1は、水素、C1〜Cアルキル、ヒドロキシ、またはハロゲンであり;
は、水素、C1〜Cアルキル、ハロゲン−C1〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、ヘテロシクリル、非置換アリールであるか、またはハロゲン、C1〜Cアルキル、およびハロゲン−C1〜Cアルキルから選択される1個以上の置換基で置換されているアリール、−OR(式中、Rは、C1〜Cアルキル、ハロゲン−C1〜Cアルキル、またはフェニルである)、−NR(式中、RおよびRは、独立に、水素、C1〜Cアルキル、またはフェニルである)、または−C(O)−OR(式中、Rは、水素またはC1〜Cアルキルである)であり;
は、非置換ヘテロアリールであるか、またはハロゲン、C1〜Cアルキル、ハロゲン−C1〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、およびハロゲン−C〜Cシクロアルキルから選択される1個以上の置換基で置換されているヘテロアリールであり;
は、基(a):
【化2】


[式中、
Aは、CR17またはNであり、ここでR17は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cアルケニルであり;
Bは、CR18またはNであり、ここでR18は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cアルケニルであり;
Dは、CR19またはNであり、ここでR19は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、C〜Cアルケニル、またはフェニルであり;
Eは、CR20またはNであり、ここでR20は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cアルケニルであり;
10およびR11は、独立に、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、COR(ここで、Rは、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cシクロアルキルである)、S(O)−C1〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、もしくはフェニルであるか;または一緒になってC1〜Cアルキレンであるか;またはAがCR17である場合、R11およびR17は、一緒になって、−CH=CH−、−CH−CH−、または−N=CH−である]であり;
nは、1,2、または3である}
の化合物およびそのすべての薬学的に許容しうる塩。
【請求項2】
が、非置換アリールであるか、またはハロゲン、C1〜Cアルキル、ハロゲン−C1〜Cアルキル、および−OR(式中、Rは、C1〜Cアルキル、ハロゲン−C1〜Cアルキル、またはフェニルである)から選択される1個以上の置換基で置換されているアリールである、請求項1記載の化合物。
【請求項3】
が、ピリジニル、チアゾリル、チオフェニル、インドリル、ベンゾ[b]チオフェニル、4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル、ベンゾフラニル、および4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾチアゾリルから選択されるヘテロアリールであり、そのヘテロアリールは、非置換であるか、またはハロゲン、C1〜Cアルキル、ハロゲン−C1〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、およびハロゲン−C〜Cシクロアルキルから選択される1個以上の置換基で置換されている、請求項1記載の化合物。
【請求項4】
が、基(a)[式中、
(i)−A−B−D−E−は、−CR17−CR18−CR19−CR20−(式中、R17、R18、およびR20は、独立に、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cアルケニルであり、R19は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、C〜Cアルケニル、またはフェニルである)であり;R10およびR11は、独立に、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、COR(ここで、Rは、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cシクロアルキルである)、S(O)−C1〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、またはフェニルであるか;または一緒になってC1〜Cアルキレンであるか;またはR11およびR17は、一緒になって、−CH=CH−、−CH−CH−、または−N=CH−であるか;あるいは
(ii)AはNであり、BはCR18またはNであり、ここでR18は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cアルケニルであり;Dは、CR19またはNであり、ここでR19は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、C〜Cアルケニル、またはフェニルであり;Eは、CR20またはNであり、ここでR20は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cアルケニルであり;R10およびR11は、独立に、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、COR(ここで、Rは、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cシクロアルキルである)、S(O)−C1〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、またはフェニルであるか;または一緒になってC1〜Cアルキレンであるか;あるいは
(iii)BはNであり、AはCR17またはNであり、ここでR17は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、C〜Cアルケニルであり;Dは、CR19またはNであり、ここでR19は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、C〜Cアルケニル、またはフェニルであり;Eは、CR20またはNであり、ここでR20は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cアルケニルであり;R10およびR11は、独立に、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、COR(ここで、Rは、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cシクロアルキルである)、S(O)−C1〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、またはフェニルであるか;または一緒になってC1〜Cアルキレンであるか;またはAがCR17である場合、R11およびR17は、一緒になって、−CH=CH−、−CH−CH−、または−N=CH−である]である、請求項1記載の化合物。
【請求項5】
1が、水素であり;
が、非置換アリールであるか、またはハロゲン、C1〜Cアルキル、およびハロゲン−C1〜Cアルキルから選択される1個以上の置換基で置換されているアリールであり:
が、非置換ヘテロアリールであるか、またはハロゲン、C1〜Cアルキル、およびハロゲン−C1〜Cアルキルから選択される1個以上の置換基で置換されているヘテロアリールであり;
が、基(a):
【化3】


[式中、
Aは、CR17またはNであり、ここでR17は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cアルケニルであり;
Bは、CR18またはNであり、ここでR18は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cアルケニルであり;
Dは、CR19またはNであり、ここでR19は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、C〜Cアルケニル、またはフェニルであり;
Eは、CR20またはNであり、ここでR20は、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cアルケニルであり;
10およびR11は、独立に、水素、ハロゲン、C1〜Cアルキル、COR(ここで、Rは、C1〜Cアルキル、C1〜Cアルコキシ、またはC〜Cシクロアルキルである)、S(O)−C1〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、もしくはフェニルであるか;または一緒になってC1〜Cアルキレンであるか;またはAがCR17である場合、R11およびR17は、一緒になって、−CH=CH−、−CH−CH−、または−N=CH−である]であり;
nが、1,2、または3である、
請求項1記載の化合物およびそのすべての薬学的に許容しうる塩。
【請求項6】
請求項1記載の式Iの化合物の製造方法であって、酸誘導体、式II:
【化4】


(式中、Rは、請求項1で定義されたとおりの意味を有し、Wは、ヒドロキシ、OLi、ONa、OK、またはハロゲンである)
の化合物を、二級アミン誘導体、式III:
【化5】


(式中、R、R、R、およびnは、請求項1で定義されたとおりの意味を有する)
の化合物と反応させ、場合により、得られた化合物を薬学的に許容しうる塩に変換することを含む方法。
【請求項7】
請求項1〜5のいずれか一項記載の化合物、ならびに薬学的に許容しうる担体および/または佐剤を含む医薬組成物。
【請求項8】
CETPが仲介する疾患の治療および/または予防のための、請求項7記載の医薬組成物。
【請求項9】
治療活性物質として使用するための、請求項1〜5のいずれか一項記載の化合物。
【請求項10】
CETPが仲介する疾患の治療および/または予防のための治療活性物質として使用するための、請求項1〜5のいずれか一項記載の化合物
【請求項11】
請求項1〜5のいずれか一項記載の化合物をヒトまたは動物に投与することを含む、CETPが仲介する疾患の治療および/または予防の方法。
【請求項12】
CETPが仲介する疾患の治療および/または予防のための医薬を製造するための、請求項1〜5のいずれか一項記載の化合物の使用。
【請求項13】
新規な化合物、工程および方法、ならびに本明細書中で先に実質的に記載したそのような化合物の使用。

【公表番号】特表2009−526005(P2009−526005A)
【公表日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−553711(P2008−553711)
【出願日】平成19年1月29日(2007.1.29)
【国際出願番号】PCT/EP2007/050812
【国際公開番号】WO2007/090749
【国際公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【出願人】(591003013)エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー (1,754)
【氏名又は名称原語表記】F. HOFFMANN−LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
【Fターム(参考)】