説明

ミニエンバイロメント基板搬送装置、ロードポートおよび搬送容器内基板の除電方法

【課題】FOUPに収納された基板に帯電した静電気を充分に除電する。
【解決手段】ミニエン装置1を構成するロードポート10の側板102には、FOUP3が装着される位置にFOUP連通開口部103が形成され、そのFOUP連通開口部103の近傍には、イオンエア放出口をFOUP連通開口部103に向けたイオンエア放出ノズル16が設けられている。ミニエン制御装置13は、FOUP装着第100へのFOUP3の装着を検知すると、イオナイザ15を駆動して、イオンエア放出ノズル16からイオンエアをFOUP連通開口部103、つまり、装着されたFOUP3の内部に向けて放出させる。そして、所定時間経過後、または、静電電位センサにより検出されるウェーハ31の静電電位が所定電位以下になったときには、イオナイザ15の駆動を停止して、イオンエア放出ノズル16からのイオンエアの放出を停止させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シリコンウェーハなど薄板状の基板を密閉収納する搬送容器から、その搬送容器に収納された基板をクリーン度の高い環境の下で取り出し、その取り出した基板を基板処理装置に搬送するミニエンバイロメント基板搬送装置およびそのロードポート、ならびに、搬送容器内基板の除電方法に関する。
【背景技術】
【0002】
集積回路は、単結晶シリコンなどからなるウェーハ(基板)に対し、不純物注入、成膜、エッチングなど様々な微細加工処理が施されて製造される。そして、その製造装置(以下、基板処理装置という)は、微細加工処理における製造歩留まりを向上させるために、空気中の塵埃などの浮遊微小粒子の量が所定の量以下になるように管理されたクリーンルームに設置される。
【0003】
近年では、より高度なクリーン度をより経済的に実現するために、ミニエンバイロメントという概念が導入されている。その概念によれば、より高度なクリーン度を保つ空間を、基板処理装置の内部空間、複数の基板処理装置間をつなぐ基板搬送に係る空間など、できる限り小さな空間に限定しようとするものである。
【0004】
ミニエンバイロメントの概念を実現した集積回路などの製造工場では、ウェーハを密閉収納するFOUP(Front Opening Unified Pod)と呼ばれるウェーハの搬送容器や、FOUPからウェーハを外気にさらすことなく取り出して基板処理装置内へ搬送するミニエンバイロメント基板搬送装置などが用いられている。
【0005】
すなわち、そのような集積回路などの製造工場では、処理対象のウェーハは、例えば、25枚ごとFOUPに収納されて、ある基板処理装置から他の基板装置へと搬送される。また、基板処理装置に対するウェーハの供給・排出口部分には、外気を隔離する筐体に覆われ、その中に搬送ロボットを備えたミニエンバイロメント基板搬送装置が設けられている。そして、FOUPに収納されたウェーハは、その搬送ロボットにより、外気にさらされることなくFOUPから取り出され、基板処理装置の内部へ搬送される。
【0006】
ところで、集積回路などを製造する過程にあるウェーハは、その処理過程または搬送過程において、しばしば、静電気が発生し、帯電する。例えば、FOUPに収納されたウェーハが帯電していた場合、ミニエンバイロメント基板搬送装置の搬送ロボットがそのロボットハンドでFOUP内のウェーハを吸着または把持しようとしたときなどに放電し、その放電により、ウェーハに形成された回路素子が破壊されたり、搬送ロボットが誤動作したり故障したりすることがある。
【0007】
そこで、従来のミニエンバイロメント基板搬送装置においては、例えば、特許文献1に開示されているように、ミニエンバイロメント基板搬送装置の天井部に設けられたファンフィルタユニットにイオナイザを併設し、イオナイザから放出されるイオン化されたエア(以下、イオンエアという)により、ミニエンバイロメント基板搬送装置内の搬送ロボットやFOUP内のウェーハを除電するとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2002−118161号公報(段落0064〜段落0066、図4など)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1に開示されているミニエンバイロメント基板搬送装置では、イオナイザが天井部に取付けられているため、イオンエアは、筐体内を、単に、上から下へ流れるだけであった。そのため、イオンエアがFOUPの内部まで行き渡らず、FOUP内のウェーハ(基板)に帯電した静電気を充分に除電することができないという問題があった。従って、ウェーハ(基板)に帯電した静電気の放電によるウェーハに形成された回路素子の破壊や、搬送ロボットの誤動作や故障を充分には防止できなかった。
【0010】
以上の従来技術の問題点に鑑み、本発明は、イオンエアを搬送容器(FOUP)内に行き渡らせ、搬送容器内の基板(ウェーハ)に帯電した静電気を充分に除電することが可能なミニエンバイロメント基板搬送装置、ロードポートおよび搬送容器内基板の除電方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記目的を達成するために、本発明のミニエンバイロメント基板搬送装置では、その筐体の一部を、筐体の外壁の一部となる側板と、基板の搬送容器が装着される搬送容器装着部と、その搬送容器装着部に装着された搬送容器が接する前記側板に形成された開口部と、その開口部を通して搬送容器装着部に装着された搬送容器の横蓋を開閉する搬送容器横蓋開閉機構と、を備えてなるロードポートによって構成し、さらに、そのロードポートの筐体内側の前記側板に形成された開口部の近傍に、その開口部に向けてイオンエアを放出するイオンエア放出手段を備えたものとする。
【0012】
本発明のミニエンバイロメント基板搬送装置においては、基板を収納した搬送容器がロードポートの搬送容器装着部に装着されたときには、前記搬送容器横蓋開閉機構により、前記側板に形成された開口部を通して、前記搬送容器の横蓋を筐体内側から開放することができる。その場合には、その開口部を通してミニエンバイロメント基板搬送装置の筐体の内部空間と前記搬送容器の内部空間とが連通するので、前記開口部の近傍に設けられたイオンエア放出手段からその開口部に向けてイオンエアを放出することにより、イオンエアを前記搬送容器の内部へ供給することができる。従って、前記搬送容器内に収納された基板の除電を充分に行うことができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、基板の搬送容器がロードポートの搬送容器装着部に装着されたとき、その搬送容器に収納された基板に帯電した静電気の除電を充分に行うことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態に係るミニエン装置の概略構造の例を外観斜視図で示した図。
【図2】本発明の実施形態に係るミニエン装置の内部の概略構造の例を側面図で示した図。
【図3】本発明の実施形態に係るミニエン装置の内部の概略構造の例を上面図で示した図。
【図4】本発明の実施形態に係るミニエン装置の筐体に取付けられたロードポートの構造の例を筐体内側からの正面図で示した図。
【図5】ロードポートの構造の例を斜視図で示した図。
【図6】ミニエン制御装置の構成の例を示した図。
【図7】ミニエン制御装置によるイオナイザの駆動制御の処理フローの例を示した図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について、適宜、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本実施形態では、ミニエンバイロメント基板搬送装置を「ミニエン装置」と略称する。また、本実施形態では、ミニエン装置の搬送対象となる基板は、集積回路を製造する過程にあるシリコンなどからなるウェーハであるとする。
【0016】
まず、図1〜図3を用いて、ミニエン装置の概略構造について説明する。ここで、図1は、本発明の実施形態に係るミニエン装置の概略構造の例を外観斜視図で示した図、図2は、同ミニエン装置の内部の概略構造の例を側面図で示した図、図3は、同ミニエン装置の内部の概略構造の例を上面図で示した図ある。
【0017】
図1、図2および図3に示すように、ミニエン装置1は、その筐体11の一方の面が基板処理装置2に接するようにして設けられる。ここで、基板処理装置2は、集積回路を製造する過程にあるウェーハ31に対し、不純物注入、成膜、エッチング、洗浄、検査などの処理を施す装置である。
【0018】
また、ミニエン装置1の筐体11の内部には、フィルタファンユニット12(図3では図示省略)、ミニエン制御装置13(図2では図示省略)、搬送ロボット14、イオナイザ15、イオンエア放出ノズル16(以上、図1では図示省略)などが設けられている。ここで、フィルタファンユニット12は、送風ファン121と高性能の塵埃フィルタ(図示省略)により構成され、筐体11の内部に所定のクリーン度を確保した清浄なダウンフローのエアを供給する。
【0019】
また、ロードポート10は、通常、基板処理装置2が接する筐体11の面と対向する面の外壁に取付けられる。筐体11の外壁部分には、ロードポート10を取付けるための開口部(図示省略)が設けられており、その開口部は、ロードポート10が取付けられることによって塞がれる。従って、ロードポート10は、実質上、筐体11の外壁の一部を構成することになる。なお、図1では、3つのロードポート10が取付けられている。
【0020】
ロードポート10は、その下部が、FOUP3を装着するためのFOUP装着台100によって構成され、また、その上部が、筐体11の開口部を塞ぐ側板102によって構成されている。
【0021】
FOUP3は、ウェーハ31を密閉収納する搬送容器であり、ある基板処理装置2で処理されたウェーハ31を他の基板処理装置2へ搬送するのに用いられる。FOUP3の外部仕様は、SEMI(Semiconductor Equipment and Materials International)により標準化されており、それによれば、FOUP3の内部には、ウェーハ31を、複数枚(例えば、25枚)収納するためのスロットが設けられ、また、FOUP3の一の側面には、ウェーハ31を出し入れするための開口部とその開口部を塞ぐための横蓋30とが設けられている。
【0022】
FOUP装着台100には、FOUP3を載置して、固定するFOUP固定プレート101と、そのFOUP固定プレート101を側板102側に接近または離間させる方向に移動させるプレート移動機構104と、が設けられている。
【0023】
FOUP固定プレート101の上面の所定の位置には突起部が形成され、また、FOUP3の底面の所定の位置には前記突起部に係合する凹部が形成されている(図示省略)。従って、FOUP3がFOUP固定プレート101上に載置されると、互いの突起部および凹部が係合することによって、FOUP3がFOUP固定プレート101に固定される。なお、このとき、FOUP3は、その横蓋30が設けられた面が側板102に対向するようにFOUP固定プレート101に載置され、固定される。
【0024】
FOUP3がFOUP固定プレート101に載置され、固定されると、プレート移動機構104は、FOUP固定プレート101を側板102の方へ移動させて、FOUP固定プレート101上に載置、固定されているFOUP3を側板102に圧接する。以下、以上のようにしてFOUP3を側板102に圧接することを、FOUP3をFOUP装着台100に装着するという。
【0025】
一方、側板102には、FOUP3がFOUP装着台100に装着されたとき、FOUP3が接する部分にFOUP連通開口部103が形成されている。また、ロードポート10は、FOUP3がFOUP装着台100に装着されていないとき、FOUP連通開口部103を塞いでおくためのポートドア105を備えている。
【0026】
この場合、FOUP3の横蓋30には横蓋30を開放するための鍵の鍵穴が設けられ、また、ポートドア105の外側には突起状の鍵が設けられている(図示省略)。すなわち、FOUP3が側板102に圧接されると、FOUP連通開口部103を塞いでいるポートドア105の外側に設けられた突起状の鍵が、FOUP3の横蓋30に設けられた鍵穴に挿入された状態になり(図示省略)、その鍵によりFOUP3の横蓋30をポートドア105側、つまり、筐体11の内部から開けることができるようにされている。
【0027】
そこで、ロードポート10は、筐体11の内側からFOUP3の横蓋30の開閉を実現する機構として、FOUP横蓋開閉機構(図示省略)を備えている。後記にて説明するように、FOUP横蓋開閉機構は、FOUP3の横蓋30とポートドア105とを併せた形で開閉することになるが、FOUP横蓋開閉機構により、FOUP3の横蓋30およびポートドア105が開放されると、FOUP連通開口部103を通して、FOUP3の内部空間とミニエン装置1の筐体11の内部空間とは、連通した空間となる。
【0028】
なお、図3を参照すると、右側のロードポート10では、FOUP3が装着されず、ポートドア105が閉じられた様子が、中央のロードポート10では、FOUP3が装着され、FOUP3の横蓋30およびポートドア105が開放された様子が、左側のロードポート10では、FOUP3が装着され、FOUP3の横蓋30およびポートドア105が閉じられた様子が、それぞれ描かれている。
【0029】
搬送ロボット14は、ウェーハ31を裏面から吸着して保持、または、ウェーハ31の縁を把持するロボットハンド141を備え、そのロボットハンド141は、水平面内で回転および伸縮が自在、かつ、上下方向に昇降自在に構成されている。さらに、搬送ロボット14は、ロードポート10が取付けられた筐体11の壁面に平行に、筐体11の床に設けられたロボット走行軌道142を備え、ロボットハンド141の支持体は、ロボット走行軌道142上を自在に移動することができる。
【0030】
従って、FOUP横蓋開閉機構により、FOUP3の横蓋30およびポートドア105が開放されたときには、搬送ロボット14は、FOUP連通開口部103を通して、ロボットハンド141をFOUP3の内部へ挿入し、ロボットハンド141でウェーハ31を自在に吸着または把持することができる。
【0031】
そこで、搬送ロボット14は、ロボットハンド141をFOUP3の内部に挿入して、ウェーハ31を吸着または把持し、FOUP3から取り出し、さらに、その取り出したウェーハ31を基板処理装置2に設けられた基板受渡台21に搬送する。搬送ロボット14は、その一方で、基板受渡台21に載置された処理済みのウェーハ31を、ロボットハンド141により吸着または把持して、搬送し、FOUP3の中へ収納する。
【0032】
本実施形態では、筐体11の内側に当たるロードポート10は、イオナイザ15およびイオンエア放出ノズル16が取り付けられている。ここで、イオナイザ15は、例えば、エアポンプと放電針とを備え、エアポンプで生成した圧縮空気の雰囲気の下で放電針に高電圧を印加することにより圧縮空気をイオン化し、そのイオン化した圧縮空気(以下、イオンエアという)をイオンエア放出ノズル16から放出する。
【0033】
このとき、イオンエア放出ノズル16は、そのイオンエア放出口がFOUP連通開口部103を向くようにして、FOUP連通開口部103の近傍に設けられている。従って、イオンエア放出ノズル16から放出されたイオンエアは、FOUP連通開口部103を通して、FOUP3の内部に供給される。その結果、イオンエアがFOUP3の内部に行き渡るので、FOUP3に収納されたウェーハ31の静電気がよく除電される。
【0034】
続いて、図4および図5を用いて、本発明の実施形態に係るロードポート10の構造について、詳しく説明する。ここで、図4は、ミニエン装置1の筐体11に取付けられたロードポート10の構造の例を筐体11内側からの正面図で示した図、図5は、ロードポート10の構造の例を斜視図で示した図である。なお、以下の説明は、前記した説明と一部重複する。
【0035】
図4に示すように、ミニエン装置1の筐体11の側壁の、ロードポート10が取付けられる位置には、事前に、ロードポート取付け開口部111が設けられており、ロードポート10は、そのロードポート取付け開口部111を塞ぐように筐体11に取付けられる。また、ロードポート10の側板102には、FOUP連通開口部103が形成され、そのFOUP連通開口部103は、通常は、ロードポート10のポートドア105によって塞がれている。
【0036】
なお、図4のロードポート10は、ポートドア105が開放され、さらに、下方の退避位置にスライドされた状態を描いたものである。前記したように、FOUP3の横蓋30は、ポートドア105と併せて開放されるので、図4では、FOUP連通開口部103を通してFOUP3内に収納されたウェーハ31が見えているように描かれている。ここで、ポートドア105の退避位置は、搬送ロボット14のロボットハンド141がFOUP3からウェーハ31を出し入れするに際して、障害にならない位置に設定されるものとする。
【0037】
次に、図4および図5に新たに示すように、ロードポート10は、FOUP3の横蓋30およびポートドア105を開閉するFOUP横蓋開閉機構106を備えている。すなわち、FOUP横蓋開閉機構106は、ポートドア105を支持するとともに、FOUP装着台100にFOUP3が装着されていないときには、ポートドア105をFOUP連通開口部103の側板102に圧接して、FOUP連通開口部103を塞ぐ。また、FOUP装着台100にFOUP3が装着されたときには、FOUP横蓋開閉機構106は、FOUP3の横蓋30の鍵を開錠するとともに、ポートドア105が横蓋30を支持した状態で、そのポートドア105および横蓋30を側板102から離れる方向に移動させ、さらに、下方の退避位置まで移動させる。その結果、FOUP3の内部空間と筐体11の内部空間とが連通する。
【0038】
また、ロードポート10の両脇には、イオナイザ15が取付けられ、さらに、イオナイザ15により発生させたイオンエアを放出するイオンエア放出ノズル16がFOUP連通開口部103の両脇近傍に設けられている。このとき、イオンエア放出ノズル16には、複数のイオンエア放出口がFOUP連通開口部103に向けて設けられているので、イオンエア放出ノズル16から放出されるイオンエアをFOUP3内に行き渡らせることができる。
【0039】
なお、イオナイザ15およびイオンエア放出ノズル16は、ポートドア105が側板102から離れ、下方の退避位置へ移動するとき、その移動の障害にならない位置に設けられるものとする。
【0040】
さらに、図4および図5に示すように、ポートドア105の上部位置には、静電電位センサ17が取付けられている。静電電位センサ17は、FOUP3の横蓋30およびポートドア105が開放され、ポートドア105が所定の退避位置に移動したとき、FOUP3に収納されたウェーハ31に帯電した静電気の電位を、静電誘導の原理により測定する。
【0041】
なお、ここでは、静電電位センサ17をポートドア105の上部位置に取付けるとしているが、その取付け位置は、FOUP連通開口部103の近傍で、搬送ロボット14のロボットハンド141がFOUP3からウェーハ31を出し入れするに際して、障害にならない位置であればどこであってもよい。
【0042】
次に、ミニエン装置1におけるイオナイザ15の駆動方法について説明する。ここで、図6は、ミニエン制御装置13の構成の例を示した図、図7は、ミニエン制御装置13によるイオナイザ15の駆動制御の処理フローの例を示した図である。
【0043】
図6に示すように、本実施形態に係るミニエン制御装置13は、制御の中枢となるCPU(Central Processing Unit)131、集積回路のRAM(Random Access Memory)やハードディスク装置などからなる記憶部132、イオナイザ駆動部151や静電電位センサ17などに接続される入出力IF(Interface)部133、搬送ロボット制御部140やロードポート制御部107に接続される通信部134などを含んで構成される。
【0044】
ここで、イオナイザ駆動部151は、イオナイザ15に含まれて構成され、入出力IF部133から供給される信号に従って、イオナイザ駆動のオン・オフを制御する。すなわち、イオナイザ駆動部151は、イオナイザ駆動のオン信号を受信したときには、エアポンプを駆動し、放電針に高電圧を印加することにより、イオンエアを生成する。また、イオナイザ駆動のオフ信号を受信したときには、エアポンプの駆動の放電針への高電圧の印加を停止することにより、イオンエアの生成を停止する。
【0045】
搬送ロボット制御部140は、搬送ロボット14に含まれて構成され、通信部134から送信される所定のフォーマットのメッセージまたはデータに基づき、適宜、ロボットハンド141などを駆動制御するとともに、ロボットハンド141などの位置情報や制御状態を示すデータなどを通信部134へ送信する。同様に、ロードポート制御部107は、ロードポート10に含まれて構成され、通信部134から送信される所定のフォーマットのメッセージまたはデータに基づき、適宜、FOUP横蓋開閉機構106などを駆動制御するとともに、その駆動状態を示すデータなどを通信部134へ送信する。
【0046】
なお、通信部134と搬送ロボット制御部140またはロードポート制御部107との間の通信仕様は、例えば、イーサネット(登録商標)などの有線通信であってもよく、また、ブルートゥース(登録商標)などの無線通信仕様であってもよい。また、通信部134と入出力IF部133とを、とくに区別せず、いずれも同じ通信部134または入出力IF部133であってもよい。
【0047】
記憶部132には、搬送ロボット14、FOUP横蓋開閉機構106、イオナイザ15などを制御する様々なプログラムおよびデータが格納されている。CPU131は、そのプログラムおよびデータを記憶部132から読み出して実行することによって、搬送ロボット14、FOUP横蓋開閉機構106、イオナイザ15などに事前に付与された所定の機能を実現する。
【0048】
イオナイザ駆動制御処理は、図7に示すように、イオナイザ15の駆動の開始および停止を制御する処理である。CPU131は、FOUP3の横蓋30の開放を検知すると(ステップS11)、イオナイザ15の駆動を開始する(ステップS12)。
【0049】
ここで、CPU131は、ロードポート制御部107から送信される「横蓋の開放完了」のメッセージを、通信部134を介して受信することによって、FOUP3の横蓋30の開放を検知する。なお、ロードポート制御部107は、FOUP横蓋開閉機構106がFOUP3の横蓋30とポートドア105とを併せて所定の退避位置まで移動し終えたとき、「横蓋の開放完了」のメッセージを通信部134へ送信する。
【0050】
また、CPU131がイオナイザ15の駆動を開始するときには、CPU131は、入出力IF部133を介してイオナイザ駆動部151へ、イオナイザ15の駆動を指示する信号を送信する。イオナイザ駆動部151は、その信号を受信すると、イオナイザ15のエアポンプを駆動するとともに、放電針に高電圧を印加する。その結果、イオンエア放出ノズル16からイオンエアが放出される。
【0051】
次に、CPU131は、イオナイザ15の駆動の制御モードが時間制御であるか否かを判定する(ステップS13)。ここで、イオナイザ15の駆動の制御モードには、時間制御と電位制御とがあるものとし、その制御モードの設定は、ミニエン制御装置13に設けられたボタンやスイッチなどを用いて事前に行われているものとする。
【0052】
そこで、その制御モードが時間制御であった場合には(ステップS13でYes)、CPU131は、自らが内蔵する経過タイマに所定の時間を設定する(ステップS14)。ここで、所定の時間とは、イオンエア放出ノズル16からイオンエアを放出したとき、FOUP3に収納されたウェーハ31に帯電した静電気が除電されるまでの時間をいい、あらかじめ、実験的に求められた時間である。
【0053】
次に、CPU131は、タイマに設定された設定時間が経過したか否かを判定し(ステップS15)、経過していない場合には(ステップS15でNo)、経過するまで待ち、経過した場合には(ステップS15でYes)、イオナイザ15の駆動を停止する(ステップS18)。
【0054】
なお、CPU131がイオナイザ15の駆動を停止するときには、CPU131は、入出力IF部133を介してイオナイザ駆動部151へ、イオナイザ15の駆動停止を指示する信号を送信する。イオナイザ駆動部151は、その信号を受信すると、イオナイザ15のエアポンプの駆動および放電針への高電圧の印加を停止する。その結果、イオンエア放出ノズル16からのイオンエアの放出が停止される。
【0055】
一方、イオナイザ15の駆動の制御モードが時間制御でなかった場合(ステップS13でNo)、つまり、電位制御であった場合には、CPU131は、入出力IF部133を介して静電電位センサ17から、静電電位センサ17が検出した電位を取得し(ステップS16)、その電位が所定の閾値以下であるか否かを判定する(ステップS17)。その判定の結果、その電位が所定の閾値以下でなかった場合には(ステップS17でNo)、ウェーハ31に帯電した静電気の電位が高いことを意味するので、ステップS16へ戻って、再度、静電電位センサ17から電位を取得する。
【0056】
一方、静電電位センサ17から取得した電位が所定の閾値以下であった場合には(ステップS17でYes)、ウェーハ31に帯電した静電気は除電されたものと判定し、イオナイザ15の駆動を停止して(ステップS18)、イオンエア放出ノズル16からのイオンエアの放出を停止させる。
【0057】
以上、本実施形態によれば、イオンエア放出ノズル16をFOUP連通開口部103の近傍に設け、イオンエア放出ノズル16からイオンエアをそのFOUP連通開口部103に向けて、つまり、FOUP3の内部に向けて放出するようにしたので、イオンエアがFOUP3の内部に行き渡るようになり、FOUP3に収納されたウェーハ31の静電気を充分に除電することができる。
【0058】
従って、ウェーハ31に帯電した静電気の放電によるウェーハに形成された回路素子の破壊や、搬送ロボット14の誤動作・故障を防止することができるようになるので、ウェーハ31に形成される集積回路などの製造歩留まりや、搬送ロボット14の動作の信頼性を向上させることができる。
【0059】
また、本実施形態によれば、イオナイザ15が常にイオンエアを生成し、イオンエア放出ノズル16から常にイオンエアを放出するのではなく、ミニエン制御装置13による制御により、イオナイザ15を駆動する期間を、FOUP3の横蓋30が開放されてから、所定の時間が経過するまでの期間、または、静電電位センサ17によって検出されるFOUP3に収納されたウェーハ31の静電気の電位が所定の電位以下になるまでの期間に制限している。従って、イオナイザ15が駆動される時間は、常に駆動される場合に比べ、大幅に短縮される。
【0060】
一般に、イオナイザ15の放電針は、高電圧が印加されるために、その印加時間に比例して消耗する。従って、その放電針には所定の寿命があるが、本実施形態では、その高電圧印加時間が短縮されるので、その寿命が延びることになる。その結果、本実施形態のミニエン装置1では、所定期間(例えば、1年間)内にイオナイザ15の放電針を交換する回数を低減することができる。これは、ミニエン装置1の保守コストを低減することができることを意味している。
【0061】
なお、本実施形態では、イオナイザ15を駆動して、イオンエア放出ノズル16からイオンエアを放出するので、天井からの清浄な空気のダウンフローが乱され、搬送ロボット14や床などから塵埃が巻き上げ易くなる。その塵埃は、ウェーハ31に形成される集積回路などの製造歩留まりの低下の原因となる。しかしながら、本実施形態では、ミニエン制御装置13による制御により、イオナイザ15を駆動する期間、つまり、イオンエア放出ノズル16からイオンエアを放出する期間を、ウェーハ31に帯電した静電気が除電される期間に制限しているので、塵埃の巻き上げの影響を最小に抑えることが実現されていることになる。
【0062】
続いて、以上に説明した実施形態についての変形例について説明する。
【0063】
以上に説明した実施形態では、ミニエン制御装置13が図7に示したイオナイザ15の駆動制御を行うとしたが、ロードポート制御部107がイオナイザ15の駆動制御を行うとしてもよい。ロードポート制御部107は、通常、CPUと記憶部とを備えたマイクロプロッセサなどを含んで構成されているので、そのCPUに、図7に相当するイオナイザ15の駆動制御を行わせるようにすることは容易である。
【0064】
また、この場合には、図5などに示したように、イオナイザ15、イオンエア放出ノズル16および静電電位センサ17をロードポート10に取付けておくものとする。すなわち、ロードポート10が、イオナイザ15、イオンエア放出ノズル16および静電電位センサ17を含んだ構成であるとする。
【0065】
このようにロードポート10を構成すると、そのロードポート10の構成だけにより、前記した実施形態と同様の効果を得ることができる。すなわち、ミニエン装置1の筐体11、ミニエン制御装置13、搬送ロボット14などが従来から市販されているものであっても、そのロードポートを本実施形態の変形例のロードポート10に取り替えれば、前記した実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0066】
また、逆の変形例として、イオナイザ15、イオンエア放出ノズル16および静電電位センサ17をロードポート10に取付けるのではなく、筐体11の側壁に取付けるようにしてもよい(図示省略)。この場合には、イオナイザ15の駆動制御は、前記した実施形態と同様に、ミニエン制御装置13によって行うことになる。
【0067】
このような実施形態の変形例のミニエン装置1では、そのロードポート10を従来から市販されているロードポートに取り替えても、前記した実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0068】
なお、以上に説明した実施形態およびその変形例では、ミニエン装置1において搬送ロボット14により搬送される基板は、集積回路などを製造する過程にあるシリコンのウェーハであるとしたが、それに限定されず、基板が製造途上にある液晶表示基板や有機EL(Electro-Luminescence)表示基板などであってもよい。
【符号の説明】
【0069】
1 ミニエン装置
2 基板処理装置
3 FOUP
10 ロードポート
11 筐体
12 フィルタファンユニット
13 ミニエン制御装置
14 搬送ロボット
15 イオナイザ
16 イオンエア放出ノズル
17 静電電位センサ
21 基板受渡台
30 横蓋
31 ウェーハ
100 FOUP装着台
101 FOUP固定プレート
102 側板
103 FOUP連通開口部
104 プレート移動機構
105 ポートドア
106 FOUP横蓋開閉機構
107 ロードポート制御部
111 ロードポート取付け開口部
121 送風ファン
131 CPU
132 記憶部
133 入出力IF部
134 通信部
140 搬送ロボット制御部
141 ロボットハンド
142 ロボット走行軌道
151 イオナイザ駆動部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板に所定の処理を施す基板処理装置に接して設けられ、外気を隔離する筐体と、
前記筐体の内部に設けられて、前記基板を収納した搬送容器から前記基板を取り出し、前記取り出した基板を前記基板処理装置に搬送する搬送ロボットと、
を備えてなるミニエンバイロメント基板搬送装置であって、
前記筐体の側壁の前記搬送容器を装着する部分に、前記搬送容器を装着したとき前記筐体の内部と前記搬送容器の内部とを連通する開口部が設けられ、
前記筐体の内側の前記開口部の近傍に、前記開口部に向けてイオンエアを放出するイオンエア放出手段が設けられたこと
を特徴とするミニエンバイロメント基板搬送装置。
【請求項2】
基板に所定の処理を施す基板処理装置に接して設けられ、外気を隔離する筐体と、
前記筐体に取り付けられ、前記筐体の側壁の一部を構成する側板と、前記基板処理装置の処理対象の基板を収納した搬送容器が装着される搬送容器装着部と、前記搬送容器装着部に装着された前記搬送容器が接する前記側板に形成された開口部と、前記搬送容器装着部に装着された前記搬送容器の横蓋を、前記開口部を通して前記筐体の内部から開閉する搬送容器横蓋開閉機構と、を備えたロードポートと、
前記筐体の内部に設けられ、前記搬送容器横蓋開閉機構により前記搬送容器の横蓋が開放されたとき、前記搬送容器から前記搬送容器に収納された基板を取り出し、前記取り出した基板を前記基板処理装置に搬送する搬送ロボットと、
を備えてなるミニエンバイロメント基板搬送装置であって、
前記ロードポートの側板の前記筐体内側の開口部の近傍に、前記開口部に向けてイオンエアを放出するイオンエア放出手段を備えたこと
を特徴とするミニエンバイロメント基板搬送装置。
【請求項3】
前記イオンエア放出手段におけるイオンエア放出の開始および停止を制御する制御装置を、さらに、備え、
前記制御装置は、前記搬送容器の横蓋の開放を検知したとき、前記イオンエア放出手段に前記イオンエアの放出を開始させ、その後、所定の時間が経過したとき、前記イオンエア放出手段に前記イオンエアの放出を停止させること
を特徴とする請求項2に記載のミニエンバイロメント基板搬送装置。
【請求項4】
前記ロードポートの側板の前記筐体内側の開口部の近傍に設けられ、前記搬送容器内に収納された前記基板に帯電した静電気の電位を検出する静電電位センサと、
前記イオンエア放出手段によるイオンエア放出の開始および停止を制御する制御装置と、
を、さらに、備え、
前記制御装置は、前記搬送容器の横蓋の開放を検知したとき、前記イオンエア放出手段に前記イオンエアの放出を開始させ、その後、前記静電電位センサによって検出される電位が所定の電位以下になったとき、前記イオンエア放出手段に前記イオンエアの放出を停止させること
を特徴とする請求項2に記載のミニエンバイロメント基板搬送装置。
【請求項5】
基板に所定の処理を施す基板処理装置に接して設けられ、外気を隔離する筐体と、
前記筐体の内部に設けられて、前記基板を収納した搬送容器から前記基板を取り出し、前記取り出した基板を前記基板処理装置に搬送する搬送ロボットと、
を備えてなるミニエンバイロメント基板搬送装置に用いられるロードポートであって、
前記筐体に取り付けられ、前記筐体の側壁の一部を構成する側板と、
前記搬送容器が装着される搬送容器装着部と、
前記搬送容器装着部に装着された前記搬送容器が接する前記側板に形成された開口部と、
前記搬送容器装着部に装着された前記搬送容器の横蓋を、前記開口部を通して前記筐体の内部から開閉する搬送容器横蓋開閉機構と、
前記側板の前記筐体内側の開口部の近傍に、前記開口部に向けてイオンエアを放出するイオンエア放出手段を備えたこと
を特徴とするロードポート。
【請求項6】
前記イオンエア放出手段におけるイオンエア放出の開始および停止を制御する制御装置を、さらに、備え、
前記制御装置は、前記搬送容器の横蓋の開放を検知したとき、前記イオンエア放出手段に前記イオンエアの放出を開始させ、その後、所定の時間が経過したとき、前記イオンエア放出手段に前記イオンエアの放出を停止させること
を特徴とする請求項5に記載のロードポート。
【請求項7】
前記開口部の近傍に設けられ、前記搬送容器内に収納された前記基板に帯電した静電気の電位を検出する静電電位センサと、
前記イオンエア放出手段によるイオンエア放出の開始および停止を制御する制御装置と、
を、さらに、備え、
前記制御装置は、前記搬送容器の横蓋の開放を検知したとき、前記イオンエア放出手段に前記イオンエアの放出を開始させ、その後、前記静電電位センサによって検出される電位が所定の電位以下になったとき、前記イオンエア放出手段に前記イオンエアの放出を停止させること
を特徴とする請求項5に記載のロードポート。
【請求項8】
基板に所定の処理を施す基板処理装置に接して設けられ、外気を隔離する筐体と、
前記筐体に取り付けられ、前記筐体の側壁の一部を構成する側板と、前記基板処理装置の処理対象の基板を収納した搬送容器が装着される搬送容器装着部と、前記搬送容器装着部に装着された前記搬送容器が接する前記側板に形成された開口部と、前記搬送容器装着部に装着された前記搬送容器の横蓋を、前記開口部を通して前記筐体の内部から開閉する搬送容器横蓋開閉機構と、を備えたロードポートと、
前記筐体の内部に設けられ、前記搬送容器横蓋開閉機構により前記搬送容器の横蓋が開放されたとき、前記搬送容器から前記搬送容器に収納された基板を取り出し、前記取り出した基板を前記基板処理装置に搬送する搬送ロボットと、
前記ロードポートの前記筐体内側の側板の開口部の近傍に設けられ、前記開口部に向けてイオンエアを放出するイオンエア放出手段と、
前記イオンエア放出手段によるイオンエア放出の開始および停止を制御する制御装置と、
を備えてなるミニエンバイロメント基板搬送装置における搬送容器内基板の除電方法であって、
前記制御装置は、前記搬送容器の横蓋の開放を検知したとき、前記イオンエア放出手段に前記イオンエアの放出を開始させ、その後、所定の時間が経過したとき、前記イオンエア放出手段に前記イオンエアの放出を停止させること
を特徴とする搬送容器内基板の除電方法。
【請求項9】
基板に所定の処理を施す基板処理装置に接して設けられ、外気を隔離する筐体と、
前記筐体に取り付けられ、前記筐体の側壁の一部を構成する側板と、前記基板処理装置の処理対象の基板を収納した搬送容器が装着される搬送容器装着部と、前記搬送容器装着部に装着された前記搬送容器が接する前記側板に形成された開口部と、前記搬送容器装着部に装着された前記搬送容器の横蓋を、前記開口部を通して前記筐体の内部から開閉する搬送容器横蓋開閉機構と、を備えたロードポートと、
前記筐体の内部に設けられ、前記搬送容器横蓋開閉機構により前記搬送容器の横蓋が開放されたとき、前記搬送容器から前記搬送容器に収納された基板を取り出し、前記取り出した基板を前記基板処理装置に搬送する搬送ロボットと、
前記ロードポートの側板の前記筐体内側の開口部の近傍に設けられ、前記搬送容器内に収納された前記基板に帯電した静電気の電位を検出する静電電位センサと、
前記ロードポートの側板の前記筐体内側の開口部の近傍に設けられ、前記開口部に向けてイオンエアを放出するイオンエア放出手段と、
前記イオンエア放出手段によるイオンエア放出の開始および停止を制御する制御装置と、
を備えてなるミニエンバイロメント基板搬送装置における搬送容器内基板の除電方法であって、
前記制御装置は、前記搬送容器の横蓋の開放を検知したとき、前記イオンエア放出手段に前記イオンエアの放出を開始させ、その後、前記静電電位センサによって検出される電位が所定の電位以下になったとき、前記イオンエア放出手段に前記イオンエアの放出を停止させること
を特徴とする搬送容器内基板の除電方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−165741(P2010−165741A)
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−5027(P2009−5027)
【出願日】平成21年1月13日(2009.1.13)
【出願人】(000233549)株式会社日立ハイテクコントロールシステムズ (130)
【出願人】(500400205)株式会社ライト製作所 (17)
【Fターム(参考)】