交通情報配信装置、交通情報配信システム、および、交通情報配信方法
【課題】配信する交通情報のデータサイズを小さくする。
【解決手段】車載機が搭載されている車両の現在地から目的地までの経路上に存在する迂回路を検出し、迂回路を経由する経路L3の交通情報メッセージを一つの交通情報メッセージとしてまとめると共に、迂回路を経由しない経路L2の交通情報メッセージを一つの交通情報メッセージとしてまとめる処理を行ってから、交通情報メッセージを車載機に送信する。
【解決手段】車載機が搭載されている車両の現在地から目的地までの経路上に存在する迂回路を検出し、迂回路を経由する経路L3の交通情報メッセージを一つの交通情報メッセージとしてまとめると共に、迂回路を経由しない経路L2の交通情報メッセージを一つの交通情報メッセージとしてまとめる処理を行ってから、交通情報メッセージを車載機に送信する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、交通情報を配信する装置、システムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、情報センターから車載機に交通情報を配信するシステムが知られている(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開平5−101296号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のシステムでは、道路区間に対応する各リンクごとに、走行時間などの交通情報メッセージを対応させて送信しているので、配信するデータのサイズが大きくなるという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(1)本発明による交通情報配信装置、交通情報配信システム、および、交通情報配信方法は、迂回路を経由する経路の交通情報メッセージを一つの交通情報メッセージとしてまとめる処理を行い、処理を行った交通情報メッセージを含む交通情報を車載機に送信することを特徴とする。
(2)本発明による交通情報配信装置は、各リンクに対応した渋滞情報に基づいて、隣接するリンクにおいて、同一の渋滞度を示す渋滞情報をひとまとめにする処理を行い、処理を行った渋滞情報を車載機に送信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明による交通情報配信装置、交通情報配信システム、および、交通情報配信方法によれば、車載機に送信する交通情報メッセージのデータサイズを小さくすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
図1は、一実施の形態における交通情報配信システムの全体構成を示す図である。一実施の形態における交通情報配信システムでは、情報センター10から車載機20に対して、交通情報が配信される。なお、図1では、1つの車載機しか示していないが、情報センター10は、複数の車載機に交通情報を配信することができる。
【0008】
情報センター10は、処理装置11と、地図データベース12と、交通情報記憶装置13と、迂回路データベース14と、通信装置15とを備える。地図データベース12には、様々なバージョンの地図データが格納されている。この地図データには、道路地図をノードとリンクで表現した道路データが含まれている。道路データでは、交差点にノードが対応し、各ノード間を結ぶ線分、すなわち道路区間がリンクに対応する。なお、地図データベース12に格納されている地図データは、メッシュと呼ばれる所定の大きさの矩形エリアを1単位として管理されている。
【0009】
迂回路データベース14には、迂回路に関するデータが格納されている。図2は、迂回路データベース14に格納されているデータの一例を示す図である。迂回路に関するデータには、迂回路の始点となるノード番号および終点となるノード番号、迂回路を形成するリンク番号、および、迂回路を採用するための条件(迂回路採用条件)に関するデータが含まれている。迂回路採用条件に関するデータには、迂回路を採用する時間帯、および、回避対象となるリンク番号が含まれている。例えば、図2に示す例では、朝の8時から10時の時間帯は、リンク番号1002,1003,1004のリンクを回避して、リンク番号2002,2003,2004のリンクを迂回路として採用する。
【0010】
交通情報記憶装置13は、通信装置15を介して、外部の交通情報配信源から取得した交通情報を一時的に記憶する。この交通情報には、各リンクの走行所要時間および渋滞度を示す交通情報メッセージが含まれている。処理装置11は、車載機20から交通情報の配信要求があると、車両の現在地および目的地に基づいて、目的地までの経路を探索し、探索した経路の交通情報メッセージを交通情報記憶装置13から取得する。そして、取得した交通情報メッセージを走行所要時間および渋滞度に基づいてまとめる処理を行った後、通信装置15を介して、車載機20に送信する。
【0011】
カーナビゲーション装置としての機能を有する車載機20は、処理装置21と、通信装置22と、地図データベース23と、GPSセンサ24と、入力装置25と、ディスプレイ26と、メモリ27とを備える。通信装置22は、情報センター10の通信装置15との間で、無線を介した通信を行い、様々なデータのやり取りを行う。地図データベース23には、地図データが格納されている。この地図データにも、道路地図をノードとリンクで表現した道路データが含まれている。
【0012】
GPSセンサ24は、図示しないGPS衛星から発信される信号を受信して、車両の現在地を検出する。入力装置25は、ユーザによって操作される各種スイッチである。ディスプレイ26には、処理装置21からの指示に基づいて、車両の現在地や周辺地図、情報センター10から受信した交通情報等を表示する。メモリ27には、フロー配信カバー定義が予め記憶されており、また、情報センター10から受信した交通情報を記憶する。フロー配信カバー定義とは、走行所要時間および渋滞度を示す交通情報メッセージが配信されるリンクについて規定したものである。図3は、フロー配信カバー定義のフォーマットの一例を示す図である。なお、フロー配信カバー定義は、情報センター10の処理装置11内のメモリ(不図示)にも格納されている。
【0013】
処理装置21は、車両の現在地から目的地に至る推奨経路の演算など、カーナビゲーション装置としての一般的な処理を行うとともに、情報センター10から受信した交通情報メッセージを解析して、ディスプレイ26に交通情報を表示させる。
【0014】
図4は、車載機20によって行われる処理内容を示すフローチャートである。ステップS10から始まる処理は、処理装置21によって行われる。ステップS10では、ドライバが入力装置25を用いて、交通情報の要求指示を入力したか否かを判定する。交通情報の要求指示が入力されていないと判定するとステップS10で待機し、入力されたと判定すると、ステップS20に進む。
【0015】
ステップS20では、通信装置22を介して、交通情報の要求信号を情報センター10に送信する。この時、処理装置21は、地図データベース23に格納されている地図データのバージョン情報、車載機20の車載機ソフト(プログラム)のバージョン情報、GPSセンサ24によって検出される車両位置の情報、ユーザによって設定された目的地の情報、フロー配信カバー定義のバージョン情報を取得して、交通情報の要求信号とともに送信する。ただし、ユーザが目的地を設定していない場合には、目的地の情報は送信されない。交通情報の要求信号を送信すると、ステップS30に進む。
【0016】
ステップS30では、情報センター10から交通情報メッセージを受信したか否かを判定する。交通情報メッセージを受信していないと判定するとステップS30で待機し、通信装置22を介して、情報センター10から交通情報メッセージを受信したと判定すると、ステップS40に進む。
【0017】
ステップS40では、情報センター10から受信した交通情報メッセージを解析する。交通情報メッセージの解析方法については、後述する。ステップS40に続くステップS50では、解析した交通情報メッセージをディスプレイ26に表示する。交通情報メッセージがディスプレイ26に表示されると、車載機20側で行う処理は終了する。
【0018】
図5は、情報センター10において行われる処理内容を示すフローチャートである。ステップS100から始まる処理は、処理装置11によって行われる。ステップS100では、車載機20から、交通情報の要求信号を受信したか否かを判定する。交通情報の要求信号を受信していないと判定するとステップS100で待機し、通信装置15を介して、車載機20から交通情報の要求信号を受信したと判定すると、ステップS110に進む。
【0019】
ステップS110では、受信した交通情報の要求信号に、目的地の情報が付随しているか否かを判定する。上述したように、ユーザが車載機20に目的地を設定している場合には、交通情報の要求信号とともに、設定されている目的地の情報が車載機20から送信される。受信した交通情報の要求信号に、目的地の情報が付随していないと判定するとステップS150に進み、目的地の情報が付随していると判定すると、ステップS120に進む。
【0020】
ステップS120では、交通情報の要求信号に付随している車両の現在地情報、および、目的地情報に基づいて、車両の現在地から目的地までの経路を探索する処理を行う。処理装置11は、まず、交通情報の要求信号の中に含まれている地図データのバージョン情報を確認し、車載機20の地図データベース23に格納されている地図データのバージョンと同一のバージョンの地図データを、地図データベース12から抽出する。そして、車載機20の車載機ソフト(経路演算ソフト)のバージョンと同一のバージョンの経路演算ソフト(プログラム)を用いて、車両の現在地から目的地までの経路を探索する。なお、処理装置11のメモリ(不図示)には、様々なバージョンの経路演算ソフトが格納されている。
【0021】
車載機に格納されている地図データは、車載機の種類によって様々なバージョンが存在しており、また、車載機20で行われる処理プログラム、すなわち、経路演算ソフトも、車載機の種類によって様々なバージョンが存在している。車載機20に格納されている地図データのバージョンと同一のバージョンの地図データを用いて、車載機20の車載機ソフト(経路演算ソフト)のバージョンと同一のバージョンの経路演算ソフトに基づいて経路探索を行うことにより、車載機20で求めた推奨経路と同一の経路を探索することができる。目的地までの経路を探索すると、ステップS130に進む。
【0022】
ステップS130では、ステップS120で探索した経路に対して、迂回路データベース14を参照して、迂回ポイントを検出する。迂回ポイントを検出すると、ステップS140に進む。
【0023】
ステップS140では、交通情報記憶装置13に記憶されている交通情報メッセージの中から、ステップS120で探索した経路の交通情報メッセージを抽出するとともに、抽出した交通情報メッセージに含まれている走行所要時間情報を統合する。図6(a),(b)は、走行所要時間情報を統合する方法を説明するための図である。図6(a)は、走行所要時間情報を統合する前の状態を示す図であり、図6(b)は、走行所要時間情報を統合した後の状態を示す図である。図6(a)に示すように、走行所要時間情報を統合する前は、各リンクごとに、走行所要時間情報が含まれている。
【0024】
処理装置11は、車両の現在地41から迂回ポイント42までの走行所要時間をひとまとめにして算出するとともに、迂回ポイント42から目的地43までの走行所要時間をひとまとめにして算出する。迂回ポイント42から目的地43までの走行所要時間は、迂回路を経由しない経路44の走行所要時間と、迂回路を経由する経路45の走行所要時間とを算出する。図6(b)に示す例では、車両の現在地41から迂回ポイント42までの走行所要時間は20分、迂回ポイント42から、迂回路45を経由せずに目的地43に至る経路44の走行所要時間は38分、迂回ポイント42から、迂回路45を経由して目的地43に至る経路の走行所要時間は30分となっている。
【0025】
ステップS140において、走行所要時間情報を統合すると、ステップS150に進む。ステップS150からステップS170の処理は、ステップS120で探索した経路の交通情報メッセージに含まれている渋滞情報を統合する処理であり、各メッシュごとに行う。渋滞情報には、渋滞の度合を示す渋滞度の情報が少なくとも含まれている。
【0026】
ステップS150では、車載機20から送信されてくるフロー配信カバー定義のバージョン情報を確認し、確認したバージョンと同一のバージョンのフロー配信カバー定義をメモリ(不図示)から抽出して、渋滞情報が配信されるリンクを特定する。そして、特定したリンクに渋滞情報が含まれていなければ、そのリンクの渋滞度を「不明」と定義する。
【0027】
ステップS160では、渋滞情報に含まれている渋滞度のデフォルトを設定する。ここでは、処理対象メッシュ内の渋滞度の情報に基づいて、「順調」、「混雑」、「渋滞」、「不明」の渋滞度の情報のうち、最も多い渋滞度をデフォルトとして設定する。例えば、渋滞が多い都心部では、デフォルトが「渋滞」に設定され、渋滞の少ない郊外では、デフォルトが「順調」に設定される。渋滞度のデフォルトを設定すると、ステップS170に進む。
【0028】
ステップS170では、渋滞情報を統合する。図7および図8は、渋滞情報を統合する方法を説明するための図である。まず始めに、図7に示すように、隣接しているリンクにおいて、渋滞度が同じ場合には、ひとまとめにする。次に、図8に示すように、デフォルトの渋滞度は削除する。図8は、渋滞度のデフォルトが「順調」の場合の例であり、「順調」の渋滞度情報が削除される。
【0029】
渋滞情報を統合すると、ステップS180に進む。ステップS180では、走行所要時間および渋滞度をまとめた交通情報を、通信装置15を介して、車載機20に送信する。
【0030】
図9(a)は、走行所要時間および渋滞情報を統合する前の交通情報メッセージを示す図であり、図9(b)は、走行所要時間および渋滞情報を統合した後の交通情報メッセージを示す図である。図9(a)に示すように、走行所要時間および渋滞情報を統合する前は、各リンクに対して、走行所要時間および渋滞度の情報メッセージが含まれている。従って、図9(a)に示す例では、交通情報メッセージの数は、リンクの数と同じ14となっている。これに対して、走行所要時間および渋滞情報を統合した後では、図9(b)に示すように、各経路L1〜L3の走行所要時間に関する交通情報メッセージ数が3、渋滞度「渋滞」の交通情報メッセージ数が2、渋滞度「混雑」の交通情報メッセージ数が3であるから、総メッセージ数は8となる。図9(b)において、デフォルトの渋滞度「順調」は削除されている。
【0031】
図10は、情報センター10から車載機20に送信される交通情報データの一例を示す図である。この交通情報データには、メッシュを特定するためのメッシュID(エリアID)、走行所要時間に関するデータ、および、渋滞情報に関するデータが含まれている。走行所要時間に関するデータには、走行所要時間を表しているリンクの始点となるノード番号および終点となるノード番号、および、そのリンクの所要時間等が含まれている。また、渋滞情報に関するデータには、デフォルトとなる渋滞度、渋滞情報を表しているリンクの始点となるノード番号および終点となるノード番号、および、そのリンクの渋滞度等が含まれている。
【0032】
車載機20の処理装置21は、情報センター10から交通情報メッセージを受信すると、受信した交通情報メッセージの解析を行う。すなわち、メモリ27に記憶されているフロー配信カバー定義を参照して、交通情報メッセージが配信されるはずのリンクのうち、受信した交通情報メッセージに渋滞度が含まれていないリンクの渋滞度をデフォルトの渋滞度に設定し、他のリンクについては、割り当てられている渋滞度を設定する。これにより、情報センター10側で削除されたデフォルトの渋滞度も、ディスプレイ26に表示することができる。
【0033】
一実施の形態における交通情報配信システムによれば、情報センター10は、車載機20が搭載されている車両の現在地から目的地までの経路を検出し、検出した経路上に存在する迂回路を経由する経路の交通情報メッセージを一つの交通情報メッセージとしてまとめる処理を行ってから、車載機20に送信する。これにより、車載機20に送信する交通情報メッセージのデータサイズを小さくすることができ、通信時間および通信料金を低減することができる。また、迂回路を経由しない経路の交通情報メッセージも一つの交通情報メッセージとしてまとめるので、車載機20に送信する交通情報メッセージのデータサイズをさらに小さくすることができる。
【0034】
また、一実施の形態における交通情報配信システムによれば、さらに、迂回路の起点となる地点までの交通情報メッセージを一つの交通情報メッセージとしてまとめる処理を行うので、車載機20に送信する交通情報メッセージのデータサイズをさらに小さくすることができる。
【0035】
さらに、一実施の形態における交通情報配信システムによれば、交通情報メッセージに含まれている渋滞情報のうち、隣接するリンクにおいて、同一の渋滞度を示す渋滞情報をひとまとめにする処理を行ってから、車載機20に送信するので、車載機20に送信する交通情報メッセージのデータサイズをさらに小さくすることができる。
【0036】
本発明は、上述した一実施の形態に限定されることはない。例えば、情報センター10から車載機20に送信する交通情報メッセージには、走行所要時間の情報と、渋滞度の情報が含まれており、走行所要時間および渋滞度をそれぞれまとめる方法について説明した。しかし、交通情報メッセージには、走行所要時間の情報のみが含まれており、走行所要時間をまとめてから、車載機20に送信することもできるし、交通情報メッセージに渋滞度の情報のみが含まれており、渋滞度をまとめてから、車載機20に送信することもできる。また、交通情報メッセージは、走行所要時間や渋滞度に限定されることはない。
【0037】
上述した一実施の形態では、走行所要時間情報を統合する方法を、図6(a),(b)を用いて説明した。図6(b)では、迂回ポイント42から、迂回路を経由せずに目的地43に至る経路44の走行所要時間をひとまとめにするとともに、迂回ポイント42から、迂回路を経由して目的地43に至る経路45の走行所要時間をひとまとめにした。しかし、迂回ポイント42から、迂回路を経由せずに迂回路の終了ポイント46に至る経路の走行所要時間をひとまとめにするとともに、迂回ポイント42から、迂回路を経由して迂回路の終了ポイント46に至る経路の走行所要時間をひとまとめにしてもよい。この場合、迂回路の終了ポイント46から目的地43に至る経路の走行所要時間についても、ひとまとめにすることが好ましい。
【0038】
迂回路が複数存在する場合には、迂回路の起点となる迂回ポイントから、その次の迂回路の迂回ポイントまでの走行所要時間をひとまとめにすればよい。この場合も、迂回路を経由する経路の走行所要時間をひとまとめにするとともに、迂回路を経由しない経路の走行所要時間をひとまとめにする処理を行う。
【0039】
情報センター10が車載機20に配信するための交通情報は、外部の交通情報配信源から取得するものとして説明したが、情報センター10において、交通情報を生成するようにしてもよい。
【0040】
車載機20への交通情報の取得は、ユーザが要求指示を出すことにより実行されたが、所定の時間ごとに実行してもよいし、車載機20において、目的地までの推奨経路を演算するリルート演算が行われた時に実行するようにしてもよい。
【0041】
渋滞度は、上述した「順調」、「混雑」、「渋滞」の3つに限定されることはなく、渋滞度合を示す他の基準を設定してもよい。
【0042】
特許請求の範囲の構成要素と一実施の形態の構成要素との対応関係は次の通りである。すなわち、処理装置11が経路検出手段、迂回路検出手段および処理手段を、通信装置15が送信手段および渋滞情報取得手段を、情報センター10が交通情報配信装置を、車載機20が車載機をそれぞれ構成する。なお、以上の説明はあくまで一例であり、発明を解釈する上で、上記の実施形態の構成要素と本発明の構成要素との対応関係に何ら限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】一実施の形態における交通情報配信システムの全体構成を示す図
【図2】迂回路データベースに格納されているデータの一例を示す図
【図3】フロー配信カバー定義のフォーマットの一例を示す図
【図4】車載機によって行われる処理内容を示すフローチャート
【図5】情報センターにおいて行われる処理内容を示すフローチャート
【図6】図6(a)は、所要時間情報を統合する前の状態を示す図であり、図6(b)は、所要時間情報を統合した後の状態を示す図
【図7】隣接しているリンクにおいて、同じ渋滞度をひとまとめにする方法を説明するための図
【図8】デフォルトの渋滞度を削除する方法を説明するための図
【図9(a)】走行所要時間および渋滞情報を統合する前の交通情報メッセージを示す図
【図9(b)】走行所要時間および渋滞情報を統合した後の交通情報メッセージを示す図
【図10】情報センターから車載機に送信される交通情報データの一例を示す図
【符号の説明】
【0044】
10…情報センター、11…処理装置、12…地図データベース、13…交通情報記憶装置、14…迂回路データベース、15…通信装置、20…車載機、21…処理装置、22…通信装置、23…地図データベース、24…GPSセンサ、25…入力装置、26…ディスプレイ、27…メモリ
【技術分野】
【0001】
本発明は、交通情報を配信する装置、システムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、情報センターから車載機に交通情報を配信するシステムが知られている(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開平5−101296号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のシステムでは、道路区間に対応する各リンクごとに、走行時間などの交通情報メッセージを対応させて送信しているので、配信するデータのサイズが大きくなるという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(1)本発明による交通情報配信装置、交通情報配信システム、および、交通情報配信方法は、迂回路を経由する経路の交通情報メッセージを一つの交通情報メッセージとしてまとめる処理を行い、処理を行った交通情報メッセージを含む交通情報を車載機に送信することを特徴とする。
(2)本発明による交通情報配信装置は、各リンクに対応した渋滞情報に基づいて、隣接するリンクにおいて、同一の渋滞度を示す渋滞情報をひとまとめにする処理を行い、処理を行った渋滞情報を車載機に送信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明による交通情報配信装置、交通情報配信システム、および、交通情報配信方法によれば、車載機に送信する交通情報メッセージのデータサイズを小さくすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
図1は、一実施の形態における交通情報配信システムの全体構成を示す図である。一実施の形態における交通情報配信システムでは、情報センター10から車載機20に対して、交通情報が配信される。なお、図1では、1つの車載機しか示していないが、情報センター10は、複数の車載機に交通情報を配信することができる。
【0008】
情報センター10は、処理装置11と、地図データベース12と、交通情報記憶装置13と、迂回路データベース14と、通信装置15とを備える。地図データベース12には、様々なバージョンの地図データが格納されている。この地図データには、道路地図をノードとリンクで表現した道路データが含まれている。道路データでは、交差点にノードが対応し、各ノード間を結ぶ線分、すなわち道路区間がリンクに対応する。なお、地図データベース12に格納されている地図データは、メッシュと呼ばれる所定の大きさの矩形エリアを1単位として管理されている。
【0009】
迂回路データベース14には、迂回路に関するデータが格納されている。図2は、迂回路データベース14に格納されているデータの一例を示す図である。迂回路に関するデータには、迂回路の始点となるノード番号および終点となるノード番号、迂回路を形成するリンク番号、および、迂回路を採用するための条件(迂回路採用条件)に関するデータが含まれている。迂回路採用条件に関するデータには、迂回路を採用する時間帯、および、回避対象となるリンク番号が含まれている。例えば、図2に示す例では、朝の8時から10時の時間帯は、リンク番号1002,1003,1004のリンクを回避して、リンク番号2002,2003,2004のリンクを迂回路として採用する。
【0010】
交通情報記憶装置13は、通信装置15を介して、外部の交通情報配信源から取得した交通情報を一時的に記憶する。この交通情報には、各リンクの走行所要時間および渋滞度を示す交通情報メッセージが含まれている。処理装置11は、車載機20から交通情報の配信要求があると、車両の現在地および目的地に基づいて、目的地までの経路を探索し、探索した経路の交通情報メッセージを交通情報記憶装置13から取得する。そして、取得した交通情報メッセージを走行所要時間および渋滞度に基づいてまとめる処理を行った後、通信装置15を介して、車載機20に送信する。
【0011】
カーナビゲーション装置としての機能を有する車載機20は、処理装置21と、通信装置22と、地図データベース23と、GPSセンサ24と、入力装置25と、ディスプレイ26と、メモリ27とを備える。通信装置22は、情報センター10の通信装置15との間で、無線を介した通信を行い、様々なデータのやり取りを行う。地図データベース23には、地図データが格納されている。この地図データにも、道路地図をノードとリンクで表現した道路データが含まれている。
【0012】
GPSセンサ24は、図示しないGPS衛星から発信される信号を受信して、車両の現在地を検出する。入力装置25は、ユーザによって操作される各種スイッチである。ディスプレイ26には、処理装置21からの指示に基づいて、車両の現在地や周辺地図、情報センター10から受信した交通情報等を表示する。メモリ27には、フロー配信カバー定義が予め記憶されており、また、情報センター10から受信した交通情報を記憶する。フロー配信カバー定義とは、走行所要時間および渋滞度を示す交通情報メッセージが配信されるリンクについて規定したものである。図3は、フロー配信カバー定義のフォーマットの一例を示す図である。なお、フロー配信カバー定義は、情報センター10の処理装置11内のメモリ(不図示)にも格納されている。
【0013】
処理装置21は、車両の現在地から目的地に至る推奨経路の演算など、カーナビゲーション装置としての一般的な処理を行うとともに、情報センター10から受信した交通情報メッセージを解析して、ディスプレイ26に交通情報を表示させる。
【0014】
図4は、車載機20によって行われる処理内容を示すフローチャートである。ステップS10から始まる処理は、処理装置21によって行われる。ステップS10では、ドライバが入力装置25を用いて、交通情報の要求指示を入力したか否かを判定する。交通情報の要求指示が入力されていないと判定するとステップS10で待機し、入力されたと判定すると、ステップS20に進む。
【0015】
ステップS20では、通信装置22を介して、交通情報の要求信号を情報センター10に送信する。この時、処理装置21は、地図データベース23に格納されている地図データのバージョン情報、車載機20の車載機ソフト(プログラム)のバージョン情報、GPSセンサ24によって検出される車両位置の情報、ユーザによって設定された目的地の情報、フロー配信カバー定義のバージョン情報を取得して、交通情報の要求信号とともに送信する。ただし、ユーザが目的地を設定していない場合には、目的地の情報は送信されない。交通情報の要求信号を送信すると、ステップS30に進む。
【0016】
ステップS30では、情報センター10から交通情報メッセージを受信したか否かを判定する。交通情報メッセージを受信していないと判定するとステップS30で待機し、通信装置22を介して、情報センター10から交通情報メッセージを受信したと判定すると、ステップS40に進む。
【0017】
ステップS40では、情報センター10から受信した交通情報メッセージを解析する。交通情報メッセージの解析方法については、後述する。ステップS40に続くステップS50では、解析した交通情報メッセージをディスプレイ26に表示する。交通情報メッセージがディスプレイ26に表示されると、車載機20側で行う処理は終了する。
【0018】
図5は、情報センター10において行われる処理内容を示すフローチャートである。ステップS100から始まる処理は、処理装置11によって行われる。ステップS100では、車載機20から、交通情報の要求信号を受信したか否かを判定する。交通情報の要求信号を受信していないと判定するとステップS100で待機し、通信装置15を介して、車載機20から交通情報の要求信号を受信したと判定すると、ステップS110に進む。
【0019】
ステップS110では、受信した交通情報の要求信号に、目的地の情報が付随しているか否かを判定する。上述したように、ユーザが車載機20に目的地を設定している場合には、交通情報の要求信号とともに、設定されている目的地の情報が車載機20から送信される。受信した交通情報の要求信号に、目的地の情報が付随していないと判定するとステップS150に進み、目的地の情報が付随していると判定すると、ステップS120に進む。
【0020】
ステップS120では、交通情報の要求信号に付随している車両の現在地情報、および、目的地情報に基づいて、車両の現在地から目的地までの経路を探索する処理を行う。処理装置11は、まず、交通情報の要求信号の中に含まれている地図データのバージョン情報を確認し、車載機20の地図データベース23に格納されている地図データのバージョンと同一のバージョンの地図データを、地図データベース12から抽出する。そして、車載機20の車載機ソフト(経路演算ソフト)のバージョンと同一のバージョンの経路演算ソフト(プログラム)を用いて、車両の現在地から目的地までの経路を探索する。なお、処理装置11のメモリ(不図示)には、様々なバージョンの経路演算ソフトが格納されている。
【0021】
車載機に格納されている地図データは、車載機の種類によって様々なバージョンが存在しており、また、車載機20で行われる処理プログラム、すなわち、経路演算ソフトも、車載機の種類によって様々なバージョンが存在している。車載機20に格納されている地図データのバージョンと同一のバージョンの地図データを用いて、車載機20の車載機ソフト(経路演算ソフト)のバージョンと同一のバージョンの経路演算ソフトに基づいて経路探索を行うことにより、車載機20で求めた推奨経路と同一の経路を探索することができる。目的地までの経路を探索すると、ステップS130に進む。
【0022】
ステップS130では、ステップS120で探索した経路に対して、迂回路データベース14を参照して、迂回ポイントを検出する。迂回ポイントを検出すると、ステップS140に進む。
【0023】
ステップS140では、交通情報記憶装置13に記憶されている交通情報メッセージの中から、ステップS120で探索した経路の交通情報メッセージを抽出するとともに、抽出した交通情報メッセージに含まれている走行所要時間情報を統合する。図6(a),(b)は、走行所要時間情報を統合する方法を説明するための図である。図6(a)は、走行所要時間情報を統合する前の状態を示す図であり、図6(b)は、走行所要時間情報を統合した後の状態を示す図である。図6(a)に示すように、走行所要時間情報を統合する前は、各リンクごとに、走行所要時間情報が含まれている。
【0024】
処理装置11は、車両の現在地41から迂回ポイント42までの走行所要時間をひとまとめにして算出するとともに、迂回ポイント42から目的地43までの走行所要時間をひとまとめにして算出する。迂回ポイント42から目的地43までの走行所要時間は、迂回路を経由しない経路44の走行所要時間と、迂回路を経由する経路45の走行所要時間とを算出する。図6(b)に示す例では、車両の現在地41から迂回ポイント42までの走行所要時間は20分、迂回ポイント42から、迂回路45を経由せずに目的地43に至る経路44の走行所要時間は38分、迂回ポイント42から、迂回路45を経由して目的地43に至る経路の走行所要時間は30分となっている。
【0025】
ステップS140において、走行所要時間情報を統合すると、ステップS150に進む。ステップS150からステップS170の処理は、ステップS120で探索した経路の交通情報メッセージに含まれている渋滞情報を統合する処理であり、各メッシュごとに行う。渋滞情報には、渋滞の度合を示す渋滞度の情報が少なくとも含まれている。
【0026】
ステップS150では、車載機20から送信されてくるフロー配信カバー定義のバージョン情報を確認し、確認したバージョンと同一のバージョンのフロー配信カバー定義をメモリ(不図示)から抽出して、渋滞情報が配信されるリンクを特定する。そして、特定したリンクに渋滞情報が含まれていなければ、そのリンクの渋滞度を「不明」と定義する。
【0027】
ステップS160では、渋滞情報に含まれている渋滞度のデフォルトを設定する。ここでは、処理対象メッシュ内の渋滞度の情報に基づいて、「順調」、「混雑」、「渋滞」、「不明」の渋滞度の情報のうち、最も多い渋滞度をデフォルトとして設定する。例えば、渋滞が多い都心部では、デフォルトが「渋滞」に設定され、渋滞の少ない郊外では、デフォルトが「順調」に設定される。渋滞度のデフォルトを設定すると、ステップS170に進む。
【0028】
ステップS170では、渋滞情報を統合する。図7および図8は、渋滞情報を統合する方法を説明するための図である。まず始めに、図7に示すように、隣接しているリンクにおいて、渋滞度が同じ場合には、ひとまとめにする。次に、図8に示すように、デフォルトの渋滞度は削除する。図8は、渋滞度のデフォルトが「順調」の場合の例であり、「順調」の渋滞度情報が削除される。
【0029】
渋滞情報を統合すると、ステップS180に進む。ステップS180では、走行所要時間および渋滞度をまとめた交通情報を、通信装置15を介して、車載機20に送信する。
【0030】
図9(a)は、走行所要時間および渋滞情報を統合する前の交通情報メッセージを示す図であり、図9(b)は、走行所要時間および渋滞情報を統合した後の交通情報メッセージを示す図である。図9(a)に示すように、走行所要時間および渋滞情報を統合する前は、各リンクに対して、走行所要時間および渋滞度の情報メッセージが含まれている。従って、図9(a)に示す例では、交通情報メッセージの数は、リンクの数と同じ14となっている。これに対して、走行所要時間および渋滞情報を統合した後では、図9(b)に示すように、各経路L1〜L3の走行所要時間に関する交通情報メッセージ数が3、渋滞度「渋滞」の交通情報メッセージ数が2、渋滞度「混雑」の交通情報メッセージ数が3であるから、総メッセージ数は8となる。図9(b)において、デフォルトの渋滞度「順調」は削除されている。
【0031】
図10は、情報センター10から車載機20に送信される交通情報データの一例を示す図である。この交通情報データには、メッシュを特定するためのメッシュID(エリアID)、走行所要時間に関するデータ、および、渋滞情報に関するデータが含まれている。走行所要時間に関するデータには、走行所要時間を表しているリンクの始点となるノード番号および終点となるノード番号、および、そのリンクの所要時間等が含まれている。また、渋滞情報に関するデータには、デフォルトとなる渋滞度、渋滞情報を表しているリンクの始点となるノード番号および終点となるノード番号、および、そのリンクの渋滞度等が含まれている。
【0032】
車載機20の処理装置21は、情報センター10から交通情報メッセージを受信すると、受信した交通情報メッセージの解析を行う。すなわち、メモリ27に記憶されているフロー配信カバー定義を参照して、交通情報メッセージが配信されるはずのリンクのうち、受信した交通情報メッセージに渋滞度が含まれていないリンクの渋滞度をデフォルトの渋滞度に設定し、他のリンクについては、割り当てられている渋滞度を設定する。これにより、情報センター10側で削除されたデフォルトの渋滞度も、ディスプレイ26に表示することができる。
【0033】
一実施の形態における交通情報配信システムによれば、情報センター10は、車載機20が搭載されている車両の現在地から目的地までの経路を検出し、検出した経路上に存在する迂回路を経由する経路の交通情報メッセージを一つの交通情報メッセージとしてまとめる処理を行ってから、車載機20に送信する。これにより、車載機20に送信する交通情報メッセージのデータサイズを小さくすることができ、通信時間および通信料金を低減することができる。また、迂回路を経由しない経路の交通情報メッセージも一つの交通情報メッセージとしてまとめるので、車載機20に送信する交通情報メッセージのデータサイズをさらに小さくすることができる。
【0034】
また、一実施の形態における交通情報配信システムによれば、さらに、迂回路の起点となる地点までの交通情報メッセージを一つの交通情報メッセージとしてまとめる処理を行うので、車載機20に送信する交通情報メッセージのデータサイズをさらに小さくすることができる。
【0035】
さらに、一実施の形態における交通情報配信システムによれば、交通情報メッセージに含まれている渋滞情報のうち、隣接するリンクにおいて、同一の渋滞度を示す渋滞情報をひとまとめにする処理を行ってから、車載機20に送信するので、車載機20に送信する交通情報メッセージのデータサイズをさらに小さくすることができる。
【0036】
本発明は、上述した一実施の形態に限定されることはない。例えば、情報センター10から車載機20に送信する交通情報メッセージには、走行所要時間の情報と、渋滞度の情報が含まれており、走行所要時間および渋滞度をそれぞれまとめる方法について説明した。しかし、交通情報メッセージには、走行所要時間の情報のみが含まれており、走行所要時間をまとめてから、車載機20に送信することもできるし、交通情報メッセージに渋滞度の情報のみが含まれており、渋滞度をまとめてから、車載機20に送信することもできる。また、交通情報メッセージは、走行所要時間や渋滞度に限定されることはない。
【0037】
上述した一実施の形態では、走行所要時間情報を統合する方法を、図6(a),(b)を用いて説明した。図6(b)では、迂回ポイント42から、迂回路を経由せずに目的地43に至る経路44の走行所要時間をひとまとめにするとともに、迂回ポイント42から、迂回路を経由して目的地43に至る経路45の走行所要時間をひとまとめにした。しかし、迂回ポイント42から、迂回路を経由せずに迂回路の終了ポイント46に至る経路の走行所要時間をひとまとめにするとともに、迂回ポイント42から、迂回路を経由して迂回路の終了ポイント46に至る経路の走行所要時間をひとまとめにしてもよい。この場合、迂回路の終了ポイント46から目的地43に至る経路の走行所要時間についても、ひとまとめにすることが好ましい。
【0038】
迂回路が複数存在する場合には、迂回路の起点となる迂回ポイントから、その次の迂回路の迂回ポイントまでの走行所要時間をひとまとめにすればよい。この場合も、迂回路を経由する経路の走行所要時間をひとまとめにするとともに、迂回路を経由しない経路の走行所要時間をひとまとめにする処理を行う。
【0039】
情報センター10が車載機20に配信するための交通情報は、外部の交通情報配信源から取得するものとして説明したが、情報センター10において、交通情報を生成するようにしてもよい。
【0040】
車載機20への交通情報の取得は、ユーザが要求指示を出すことにより実行されたが、所定の時間ごとに実行してもよいし、車載機20において、目的地までの推奨経路を演算するリルート演算が行われた時に実行するようにしてもよい。
【0041】
渋滞度は、上述した「順調」、「混雑」、「渋滞」の3つに限定されることはなく、渋滞度合を示す他の基準を設定してもよい。
【0042】
特許請求の範囲の構成要素と一実施の形態の構成要素との対応関係は次の通りである。すなわち、処理装置11が経路検出手段、迂回路検出手段および処理手段を、通信装置15が送信手段および渋滞情報取得手段を、情報センター10が交通情報配信装置を、車載機20が車載機をそれぞれ構成する。なお、以上の説明はあくまで一例であり、発明を解釈する上で、上記の実施形態の構成要素と本発明の構成要素との対応関係に何ら限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】一実施の形態における交通情報配信システムの全体構成を示す図
【図2】迂回路データベースに格納されているデータの一例を示す図
【図3】フロー配信カバー定義のフォーマットの一例を示す図
【図4】車載機によって行われる処理内容を示すフローチャート
【図5】情報センターにおいて行われる処理内容を示すフローチャート
【図6】図6(a)は、所要時間情報を統合する前の状態を示す図であり、図6(b)は、所要時間情報を統合した後の状態を示す図
【図7】隣接しているリンクにおいて、同じ渋滞度をひとまとめにする方法を説明するための図
【図8】デフォルトの渋滞度を削除する方法を説明するための図
【図9(a)】走行所要時間および渋滞情報を統合する前の交通情報メッセージを示す図
【図9(b)】走行所要時間および渋滞情報を統合した後の交通情報メッセージを示す図
【図10】情報センターから車載機に送信される交通情報データの一例を示す図
【符号の説明】
【0044】
10…情報センター、11…処理装置、12…地図データベース、13…交通情報記憶装置、14…迂回路データベース、15…通信装置、20…車載機、21…処理装置、22…通信装置、23…地図データベース、24…GPSセンサ、25…入力装置、26…ディスプレイ、27…メモリ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の交通情報メッセージを含む交通情報を車載機に配信する交通情報配信装置において、
車載機が搭載されている車両の現在地から目的地までの経路を検出する経路検出手段と、
前記経路検出手段によって検出された経路上に存在する迂回路を検出する迂回路検出手段と、
前記迂回路検出手段によって検出された迂回路を経由する経路の交通情報メッセージを一つの交通情報メッセージとしてまとめる処理を行う処理手段と、
前記処理手段によって処理された交通情報メッセージを含む交通情報を車載機に送信する送信手段とを備えることを特徴とする交通情報配信装置。
【請求項2】
請求項1に記載の交通情報配信装置において、
前記処理手段は、前記迂回路検出手段によって検出された迂回路を経由しない経路の交通情報メッセージも一つの交通情報メッセージとしてまとめる処理を行うことを特徴とする交通情報配信装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の交通情報配信装置において、
前記処理手段は、さらに、前記迂回路検出手段によって検出された迂回路の起点となる地点までの交通情報メッセージを一つの交通情報メッセージとしてまとめる処理を行うことを特徴とする交通情報配信装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の交通情報配信装置において、
前記交通情報メッセージは、リンクの走行所要時間であることを特徴とする交通情報配信装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の交通情報配信装置において、
前記交通情報メッセージには、渋滞情報がさらに含まれており、
前記処理手段は、前記交通情報メッセージに含まれている渋滞情報のうち、隣接するリンクにおいて、同一の渋滞度を示す渋滞情報をひとまとめにする処理をさらに行うことを特徴とする交通情報配信装置。
【請求項6】
請求項5に記載の交通情報配信装置において、
前記処理手段は、さらに、基準となる渋滞度を示す渋滞情報を削除する処理を行うことを特徴とする交通情報配信装置。
【請求項7】
請求項6に記載の交通情報配信装置において、
前記基準となる渋滞度は、所定エリア内における複数の種類の渋滞度のうち、最も種類が多い渋滞度であることを特徴とする交通情報配信装置。
【請求項8】
渋滞情報を含む交通情報を車載機に配信する交通情報配信装置において、
各リンクに対応した渋滞情報を取得する渋滞情報取得手段と、
前記渋滞情報取得手段によって取得された渋滞情報に基づいて、隣接するリンクにおいて、同一の渋滞度を示す渋滞情報をひとまとめにする処理を行う処理手段と、
前記処理手段によって処理された渋滞情報を車載機に送信する送信手段とを備えることを特徴とする交通情報配信装置。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか一項に記載の交通情報配信装置と、
前記交通情報配信装置から配信される交通情報を受信する受信手段、および、前記受信手段によって受信された交通情報を表示する表示手段を備えた車載機とを備えることを特徴とする交通情報配信システム。
【請求項10】
複数の交通情報メッセージを含む交通情報を車載機に配信する交通情報配信方法において、
車載機が搭載されている車両の現在地から目的地までの経路上に存在する迂回路を検出し、
検出した迂回路を経由する経路の交通情報メッセージを一つの交通情報メッセージとしてまとめる処理を行い、
処理を行った交通情報メッセージを含む交通情報を車載機に送信することを特徴とする交通情報配信方法。
【請求項1】
複数の交通情報メッセージを含む交通情報を車載機に配信する交通情報配信装置において、
車載機が搭載されている車両の現在地から目的地までの経路を検出する経路検出手段と、
前記経路検出手段によって検出された経路上に存在する迂回路を検出する迂回路検出手段と、
前記迂回路検出手段によって検出された迂回路を経由する経路の交通情報メッセージを一つの交通情報メッセージとしてまとめる処理を行う処理手段と、
前記処理手段によって処理された交通情報メッセージを含む交通情報を車載機に送信する送信手段とを備えることを特徴とする交通情報配信装置。
【請求項2】
請求項1に記載の交通情報配信装置において、
前記処理手段は、前記迂回路検出手段によって検出された迂回路を経由しない経路の交通情報メッセージも一つの交通情報メッセージとしてまとめる処理を行うことを特徴とする交通情報配信装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の交通情報配信装置において、
前記処理手段は、さらに、前記迂回路検出手段によって検出された迂回路の起点となる地点までの交通情報メッセージを一つの交通情報メッセージとしてまとめる処理を行うことを特徴とする交通情報配信装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の交通情報配信装置において、
前記交通情報メッセージは、リンクの走行所要時間であることを特徴とする交通情報配信装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の交通情報配信装置において、
前記交通情報メッセージには、渋滞情報がさらに含まれており、
前記処理手段は、前記交通情報メッセージに含まれている渋滞情報のうち、隣接するリンクにおいて、同一の渋滞度を示す渋滞情報をひとまとめにする処理をさらに行うことを特徴とする交通情報配信装置。
【請求項6】
請求項5に記載の交通情報配信装置において、
前記処理手段は、さらに、基準となる渋滞度を示す渋滞情報を削除する処理を行うことを特徴とする交通情報配信装置。
【請求項7】
請求項6に記載の交通情報配信装置において、
前記基準となる渋滞度は、所定エリア内における複数の種類の渋滞度のうち、最も種類が多い渋滞度であることを特徴とする交通情報配信装置。
【請求項8】
渋滞情報を含む交通情報を車載機に配信する交通情報配信装置において、
各リンクに対応した渋滞情報を取得する渋滞情報取得手段と、
前記渋滞情報取得手段によって取得された渋滞情報に基づいて、隣接するリンクにおいて、同一の渋滞度を示す渋滞情報をひとまとめにする処理を行う処理手段と、
前記処理手段によって処理された渋滞情報を車載機に送信する送信手段とを備えることを特徴とする交通情報配信装置。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか一項に記載の交通情報配信装置と、
前記交通情報配信装置から配信される交通情報を受信する受信手段、および、前記受信手段によって受信された交通情報を表示する表示手段を備えた車載機とを備えることを特徴とする交通情報配信システム。
【請求項10】
複数の交通情報メッセージを含む交通情報を車載機に配信する交通情報配信方法において、
車載機が搭載されている車両の現在地から目的地までの経路上に存在する迂回路を検出し、
検出した迂回路を経由する経路の交通情報メッセージを一つの交通情報メッセージとしてまとめる処理を行い、
処理を行った交通情報メッセージを含む交通情報を車載機に送信することを特徴とする交通情報配信方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9(a)】
【図9(b)】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9(a)】
【図9(b)】
【図10】
【公開番号】特開2007−248307(P2007−248307A)
【公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−73240(P2006−73240)
【出願日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】
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