説明

伸縮測定装置

【課題】光学式の回転センサを用いた伸縮測定装置を提供する。
【解決手段】回転軸と一定の距離にある第1円周を表面の一部とし、回転軸の周りに回転する第1回転体と、第1円周に沿って、かつ、第1回転体の表面にN極またはS極を向けて配置された複数の第1磁石と、第1円周と対向するように第1回転体の外部に配置され、磁界の状態を検出する第1近接センサ、第2近接センサを備える回転センサと、対象物に取り付けるワイヤーと、ワイヤーが巻きつけられるワイヤー巻取り部と、ワイヤーの張力を一定に保つように、ワイヤー巻取り部を回転させ、ワイヤーの繰り出しまたは巻取りを行う張力保持部と、基準物とワイヤー巻取り部とを固定する固定部と、を備え、張力保持部のワイヤーの繰り出しまたは巻取りの量に応じて、第1回転体と第2回転体が回転する伸縮測定装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、対象となる物体の移動距離などを測定する伸縮測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
対象となる物体の位置を検知する位置センサとして、ポテンショメータを用いた伸縮計(特許文献1参照)がある。当該伸縮計は、電気抵抗の変化を用いて、対象となる物体の移動距離などを検知する位置センサである。
【0003】
一方、位置センサではないが、光ファイバを用いたセンサ(特許文献2参照)がある。このセンサは、ファラデー効果を利用して、磁石13が接近しているか否かを検出できる。図1は、センサの機能構成例を示した図である。センサ1は、センサ管11と磁石13により構成される。センサ管11はレンズ3、偏光子である複屈折素子4、第1ファラデー素子部5、第1磁気部6、第2のファラデー素子部7、第2の磁気部8及びミラー9を備えている。レンズ3、複屈折素子4、第1ファラデー素子部5、第2のファラデー素子部7及びミラー9はいずれも入力光の光路上に配置されている。従来、センサ1は、扉や水門の開閉を検知するシステムに用いられていた。
【特許文献1】特開2000−105130号
【特許文献2】特開2005−221713号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ポテンショメータを用いた伸縮計は、例えば、山の斜面上に設けて、地滑り・表層崩壊等を検知するために用いられていた。しかし、上述したように、電気抵抗の変化を用いるので、電気の供給が必要である。また、ポテンショメータが用いられた伸縮計を複数用いる場合、並列に配線する必要があるため、配線が複雑になるという問題がある。更に、落雷、迷走電流、絶縁不良などの問題がある。また、当該伸縮計から長距離区間の検知を行う場合、アンプなどの中間装置が必要なので、長距離計測の場合、コストが高くなるという問題がある。
【0005】
一方、センサ1は、扉や水門が開いているか否かのON、OFFは検知できる。そして、センサ1は、光学的なセンサなので、電力供給の問題がない。また、センサ1は、光ファイバを用いるので、長距離計測も容易である。しかし、センサ1では、対象物の移動距離などは、測定できなかった。
【0006】
本発明は、光学式の回転センサを用いた伸縮測定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の伸縮測定装置は、回転センサと、ワイヤーと、ワイヤー巻取り部と、張力保持部と、固定部と、を備える。回転センサは、回転軸と一定の距離にある円周(以下、「第1円周」という。)を表面の一部とし、前記回転軸の周りに回転する第1回転体と、前記第1円周に沿って、かつ、第1回転体の表面にN極またはS極を向けて配置された複数の第1磁石と、前記第1円周と対向するように前記第1回転体の外部に配置され、磁界の状態を検出する第1近接センサと、を備える。ワイヤーは、前記対象物に取り付ける。ワイヤー巻取り部は、前記ワイヤーが巻きつけられる。張力保持部は、前記ワイヤーの張力を一定に保つように、前記ワイヤー巻取り部を回転させ、前記ワイヤーの繰り出しまたは巻取りを行う。固定部は、基準となる物(以下、「基準物」という。)と前記ワイヤー巻取り部とを固定する。そして、前記張力保持部の前記ワイヤーの繰り出しまたは巻取りの量に応じて、前記回転センサの前記第1回転体が回転する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の伸縮測定装置によれば、多くの地点での地滑りなどの計測を1本の光ファイバで出来る。従って、配線をシンプルにできる。また、計測地点から長距離区間の計測をする際、アンプなどの中間装置が不要であり、容易に長距離区間の計測を行うことが出来る。また、計測規模が大きく、長期間計測の場合、従来のポテンショメータを用いた伸縮計と比較して、低コストでシステム構築、メンテナンスなどができる。さらに、本発明の伸縮測定装置は、落雷、迷走電流などの影響を受けず、絶縁不良がおきず、防爆性がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下に、発明を実施するための最良の形態を説明する。なお、同じ機能を持つ構成部には同じ番号を付し、重複説明を省略する。本発明の伸縮測定装置は光学式の回転センサを用いる。まず、光学式の回転センサについて説明する。
【実施例1】
【0010】
図2に実施例1の回転センサ20の機能構成例の斜視図を示し、図3に、後述する第1近接センサ22から見た回転センサ20の機能構成例の平面図を示す。
第1回転体24は、回転軸26と一定の距離にある円周(以下、「第1円周28」という。)を表面の一部とし、回転軸26の周りに回転する。この表面を磁石配置面24aとする。回転軸26は磁石配置面24aと垂直に貫通して、第1回転体24と接合される。つまり、第1円周28は、回転軸26と磁石配置面24aとが交わる箇所を中心とする円周である。第1回転体24は回転軸26と一体的に回転可能である。なお、第1回転体24は図2に示すように、薄い円柱状であるか、円盤状であることが好ましい。
【0011】
図3に示すように、複数の第1磁石2は、磁石配置面24a上の第1円周28に沿って、配置されている。そして、第1磁石2は、磁石配置面24aにN極またはS極を向けられるように配置される。全ての第1磁石2は等間隔に配置されることが好ましい。また、図2、図3では、第1磁石2は、円形状であるが、第1磁石2は、この形状に限られない。
【0012】
第1近接センサ22は、第1円周と対向するように第1回転体24の外部に、磁石配置面24aと所定の間隙が設けられて、センサ保持部70で、固定される。第1近接センサ22は、磁界の状態を検出する。なお、図2では、分かりやすくするために、第1近接センサ22と磁石配置面24aとの間隙を広くしているが、実際には、できるだけ狭くした方が磁界の状態を検出しやすい。また、図2では、センサ保持部70を省略している。ここで、第1近接センサ22には、「従来の技術」で説明したセンサ1のセンサ管11(図1参照)を用いれば良い。そこで、第1近接センサ22の動作を説明する。
【0013】
図4A、図4Bに、図1に記載したセンサのうち、主要な部分を記載した機能構成例を示す。光ファイバー10(図1記載)のポート10aは、入力光を出射する。当該入力光は、複屈折素子4へ向けてレンズ3を透過する。複屈折素子4は、レンズ3を透過して入力される入射光を互いに直交する二つの偏光成分、すなわち垂直偏光成分(常光)と水平偏光成分(異常光)に分離する。
【0014】
第1回転子12は、第1ファラデー素子部5と、当該第1ファラデー素子部5を囲むリング状の磁石である第1磁気部6と、で構成される。入射光が、第1回転子12に入射されると、第1回転子12は、常に、ファラデー効果により当該入射光の各偏光成分(各偏波)の各偏光方向は、所定のファラデー回転角(図4の例では、45度)回転させる。
【0015】
第2回転子14は、図1記載の第2ファラデー素子部7と第2磁気部8とで構成される。図4A、Bでは、第2ファラデー素子部7と第2磁気部8の記載を省略している。磁石2がセンサ管11と離れていて、磁石2の磁場が第2の回転子14に印加されないと(図4Aの場合)、第2の回転子14は、各偏光成分(各偏波)の各偏光方向を回転させずに通過させる。磁石2がセンサ管11に接近していて、磁石2の磁場が第2の回転子14に印加されると、(図4Bの場合)、ファラデー効果により、第2の回転子14は、入射光の各偏光成分(各偏波)の各偏光方向を所定の角度、図4の例では45度回転させる。
【0016】
ミラー9は光の各偏光成分(各偏波)をその入射方向と反対側へ反射する。磁石2が離れている場合(図4Aの場合)、ミラー9に到達した入射光の各偏光成分は反射されて、反射光として、再び第2の回転子14に入射される。そして、回転されることなく第2の回転子14を通過して、第1ファラデー回転子12に入射される。第1回転子12は、反射光の各偏光成分の各偏光方向を45度回転させる。つまり、反射光の各偏光成分の偏光方向は、入射光の各偏光成分の偏光方向と比べて、それぞれ90度回転された状態で複屈折素子4に入射される。その結果、反射光は、互いに再結合されることなく、複屈折素子4を通過する。そして、反射光として複屈折素子4から出射されるが、光ファイバー10には入射されない。
【0017】
次に、磁石2が接近している場合、(図4Bの場合)、入射光の各偏光成分は、第1回転子12を透過する際、第2の回転子を透過する際、第2の回転子14を反射光として透過する際、第1回転子12を反射光として透過する際、それぞれ45度ずつ回転される。従って、合計180度回転された状態で複屈折素子4に入射される。その結果、互いに再結合される。そして、複屈折素子4を通過した反射光はポート10aへ集光され、光ファイバーに入射される。つまり、第2回転子14での回転角度が45度に近づくにつれて、反射減衰量は、増加する。
【0018】
このようにして、磁石2が接近した場合は、光ファイバー10に反射光が入射され、磁石2が離れている場合は、光ファイバー10に反射光が入射されない。従って、光変位センサは、磁石2が接近しているか否かを検知できる。
【0019】
図5に、OTDR(Optical Time Domain Reflectometer)に複数の光変位センサ30、32、34を、対応するカプラ36、38、40を介して接続させ、それぞれの光変位センサに磁石を近づけたり遠ざけたりした場合の、反射減衰量と、OTDRから光変位センサまでの距離と、の関係を示す。グラフの横軸が距離であり、縦軸が反射減衰量を示している。
【0020】
第2の回転子14(図4A、図4Bに記載)の回転角度ωは以下の式で表される。
ω=E・L・H
ただし、Eは第2回転子14内の第2ファラデー素子部7(図1参照)により定まるベルデ定数であり、Lは第2ファラデー素子部7の光路方向の長さであり、Hは磁場の大きさである。EとLは一定値である。よって、回転角度ωは、磁場の大きさHに比例する。上述のように第2回転子14(図4参照)の回転角度の増加に比例して、反射減衰量は増加する。従って、反射減衰量は、第2回転子14に印加される磁場の大きさに比例して(アナログ的に)増加する。
【0021】
そこで、図5に示すように、それぞれの近接センサごとに、反射減衰量のしきい値を定める。反射減衰量がしきい値より小さい場合、つまり、磁石が離れている状態であれば、反射光を検出できない状態であるOFF状態と定義する。また、反射減衰量がしきい値より大きい場合、つまり、磁石が接近している状態であれば、反射光を検出できる状態であるON状態と定義する。いわば、ON状態、OFF状態をディジタル的に制御する。なお、図5では、光変位センサ30についての反射減衰量がしきい値より小さいので、OFF状態である。また、光変位センサ38、40についての反射減衰量がしきい値より大きいので、ON状態である。光変位センサ30に磁石を近づけると、グラフの破線で示すように、反射減衰量は大きくなり、つまり、ON状態になる。
【0022】
複数の第1磁石2は、第1回転体の磁石配置面24aにN極とS極とが交互に向くように配置されていることが好ましい。図6では、説明を容易にするために、N極とS極が交互に向くように第1磁石2を一列に並べ、第1磁石2と第1近接センサ22とを相対的に示す。第1磁石2より出ている矢印は磁力線である。第1近接センサ22が第1磁石2と対向している位置にある場合、つまり第1近接センサ22がαの位置にある場合は、磁力線が、光路と平行であり、かつ磁力も強い。従って、第1近接センサ22は、ファラデー効果によって、明らかなON状態になる。また、第1近接センサ22が隣接する第1磁石2の間に位置する場合、つまり第1近接センサ22がβの位置にある場合は、両隣の磁石からの磁力線が互いに打ち消され弱い。従って、第1センサ22は、明らかなOFF状態になる。このように、第1磁石2がN極とS極とが交互に向くように配置されていれば、第1近接センサ22は確実にON状態とOFF状態を繰り返す。
【0023】
複数の第1磁石2が、第1回転体24の磁石配置面24aにN極またはS極の一方のみを向け、配置されている場合を説明する。図7にN極、S極の一方のみが向くように、第1磁石2を一列に並べ、第1磁石2と第1近接センサ22とを相対的に示す。第1近接センサ22が第1磁石2と対向している位置にある場合、つまり第1近接センサ22がαの位置にある場合は、磁力線が、光路と平行であり、かつ磁力も強い。第1近接センサ22が隣接する第1磁石2の間に位置する場合、つまり第1近接センサ22がβの位置にある場合は、磁石からの距離が遠いので光路と平行な磁力は、弱くなるが、2つの磁石からの磁力が加算されるので、磁力は残る。従って、OFF状態になると考えられるが、安定性の問題が生じることも有り得る。
【0024】
従って、複数の第1磁石2は、第1回転体の磁石配置面24aにN極とS極とが交互に向くように配置されていることが好ましい。
そして、例えば、図示しない計測部が、第1近接センサ22が検知したON状態、OFF状態の回数を計測することで、回転センサ20は、回転量や回転角を計測できる。
【実施例2】
【0025】
図8に実施例2の回転センサ50の機能構成例の斜視図を示し、図9に第1近接センサ22から見た回転センサ50の機能構成例の平面図を示す。回転センサ50は、更に、第2近接センサ52を有する点が回転センサ20と異なる。実施例1で説明した回転センサ20では、回転量や回転角度を検知できるが、回転方向は検知できない。回転センサ50は回転方向をも検知できる。
【0026】
第1近接センサ22の検出する状態の変化と第2近接センサ52が検出する状態の変化が一致または反転しないように第1近接センサ22と第2近接センサ52とが固定される。第2の近接センサ52と第1近接センサ22は、お互い、第1円周28に対向するように、かつ、所定の間隙が設けられて、固定される。また、第1磁石2は等間隔に配置される。
【0027】
図10は第1磁石2と第1近接センサ22と第2近接センサ52との相対関係を示した図である。図10では、第1磁石2は左右に動くことになる。また、図11は、第1磁石2と第1近接センサ22と第2近接センサ52との簡略化した相対関係を示した図である。図11には、第1磁石2が、左方向に移動する場合を示す。また、説明を簡略化するため、第1磁石の長さと隣接する第1磁石間の距離とを同一とし、それぞれr1とする。図11Aを現在の状態とすると、図11Bは図11Aと比較して、全ての第1磁石2が左方向へ1/2・r1移動した場合であり、図11Cは図11Aと比較して、全ての第1磁石2が左方向へr1移動した場合であり、図11Dは図11Aと比較して、全ての第1磁石2が左方向へ3/2・r1移動した場合である。
【0028】
第1近接センサ22、第2近接センサ52と第1磁石2とが、半分以上対向するとON状態になるようしきい値を決めたとする(図5参照)。図11Aでは、第1近接センサ22は、第1磁石2と半分以上対向した状態(ON状態)から半分以上対向していない状態(OFF状態)に変わる。第2近接センサ52は、第1磁石2と半分以上対向しておらず、OFF状態である。図11Bでは、第1近接センサ22は、第1磁石2と半分以上対向しておらず、OFF状態である。第2近接センサ52は、第1磁石2と半分以上対向していない状態(OFF状態)から半分以上対向した状態(ON状態)に変わる。図11Cでは、第1近接センサ22は、第1磁石2と半分以上対向していない状態(OFF状態)から半分以上対向した状態(ON状態)に変わる。第2近接センサ52は、第1磁石2と半分以上対向しており、ON状態である。
【0029】
図11Dでは、第1近接センサ22は、第1磁石2と半分以上対向しており、ON状態である。第2近接センサ52は、第1磁石2と半分以上対向した状態(ON状態)から半分以上対向していない状態(OFF状態)に変わる。
【0030】
つまり、図11A→図11B→図11C→図11Dになるに従い、第1近接センサ22の状態と第2近接センサ52の状態との組み合わせは、(ON状態、OFF状態)→(OFF状態、OFF状態)→(OFF状態、ON状態)→(ON状態、ON状態)→(ON状態、OFF状態)・・・・と変化する。ただし、(第1近接センサ22の状態、第2近接センサ52の状態)とする。逆方向に第1磁石2が移動すると(第1回転体24が逆回転すると)、状態の組み合わせの変化が逆になる。このように、変化のタイミングがずれるように、第1近接センサ22、第2近接センサ52を固定させれば、回転方向が分かる。よって、第1近接センサ22の検出する状態の変化と第2近接センサ52が検出する状態の変化が一致または反転しないように、第1近接センサと前記第2近接センサが配置される。例えば、第1近接センサ22の中心と第2近接センサ52の中心との間隔をRとし、隣り合う第1磁石2の中心の間隔をr2とすると、R=(n+1/4)・r2、または(n+3/4)・r2にすればよい。ただしnを0以上の整数とする。なお、以上の説明では、第1近接センサ22、第2近接センサ52と第1磁石2とが、半分以上、対向すれば、ON状態となるようにしきい値を設定した場合を説明した。第1近接センサ22、第2近接センサ52のしきい値の変更により、間隔Rを変更することもできる。
このように、第1近接センサ22、第2近接センサ52を配置することで、回転センサ50は回転量や回転角度だけではなく、回転方向も認識できる。
【0031】
[伸縮測定装置]
図12に回転センサ50を用いた伸縮測定装置60の機能構成例の斜視図を示し、図13に伸縮測定装置60を第1近接センサ22側から見た平面図を示す。伸縮測定装置60は、回転センサ50のほか、ワイヤー64と、ワイヤー巻取り部62と、張力保持部66と、図示しない固定部とを備えている。
【0032】
ワイヤー64の先端には、図示しない測定対象となる物(以下、「対象物」という。)に取り付けられる。ワイヤー巻取り部62には、ワイヤー64が巻きつけられる。図12に示す例では、回転軸26がワイヤー巻取り部62を兼ねているが、第1回転体24とワイヤー巻取り部62とを個別にしても良いし、第1回転体24がワイヤー巻取り部62を兼ねても良い。張力保持部66は、ベルト66aと、第1ベルト巻取り部66bと、第2ベルト巻取り部66cと、で構成される。なお、張力を得るためにベルト66aを板バネとして使用する。ベルト66aを板バネとして使用しない場合は、回転軸66eに錘を下げればよい。第1ベルト巻取り部66bは、第1ベルト巻取り部平面66fを有する。回転軸26は、第1ベルト巻取り部平面66fの中心を通り、第1ベルト巻取り部平面66fと垂直に、第1ベルト巻取り部平面66fを貫通する。磁石配置面24aと第1ベルト巻取り部平面66fとは接合される。従って、第1ベルト巻取り部66bと第1回転体24とは、回転軸26の回転と共に、一体的に回転する。
【0033】
第2ベルト巻取り部66cは、第2ベルト巻取り部平面66dを有する。第2ベルト巻取り部回転軸66eは、第2ベルト巻取り部平面66dの中心を通り、第2ベルト巻取り部平面66dと垂直に貫通する。第2ベルト巻取り部66cは、第2ベルト巻取り部回転軸66eの回転と共に、回転する。張力保持部66は、ワイヤー64の張力を一定に保つように、ワイヤー巻取り部62(ベルト巻取り部66b)を回転させ、ワイヤー64の繰り出しまたは巻取りを行う。具体的には、第2ベルト巻取り部回転軸66eが回転し、張力を一定に保つようにベルト66aを介して、第1ベルト巻取り部66bを回転させ、つまり、第1回転体24を回転させる。従って、張力保持部66のベルト66aの繰り出しまたは巻取りの量に応じて、第1回転体24が回転する。ワイヤー巻取り部62は、基準となる物(以下、「基準物」という。)と、図示しない固定部により固定される。基準物とは例えば観測地点に固定されているものである。基準物とワイヤー巻取り部62とを固定させることで、正確な測定ができる。
【0034】
このような構成にすることで、ワイヤー64に取り付けられた対象物の直線運動を回転運動に変換でき、その結果、対象物の直線運動の移動距離、移動方向を検知できる。
【実施例3】
【0035】
図14に実施例3の回転センサ80の機能構成例の斜視図を示し、図15に回転センサ80の機能構成例を第1近接センサ22側から見た平面図を示す。回転センサ80は、磁石配置面24aに更に、第2磁石が配置されている点で回転センサ50と異なる。
第1回転体24は、回転軸26と一定の距離にある第2円周69も磁石配置面24aに有する。第2円周の径と第1円周の径は異なる。図14、図15では、第2円周69の径は第1円周28の径より小さい。
【0036】
複数の第1磁石2は、第1円周28に沿って等間隔に配置される。複数の第2磁石68は、第2円周69に沿って等間隔に配置される。第1磁石2の数と第2磁石68の数は等しい。第1磁石の面積は第2磁石の面積より大きい。第1近接センサ22は、第1円周28に対向するように、所定の空隙が設けられて、センサ保持部70で固定される。第2近接センサ52は、第2円周に対向するように、所定の空隙が設けられて、センサ保持部70で固定される。なお、図14では、センサ保持部70の記載を省略している。第1近接センサ22と第2近接センサ52は、第1近接センサ22の検出する状態の変化と第2近接センサ52が検出する状態の変化が一致または反転しないように配置される(実施例2の説明参照)。このような構成でも、回転量と回転方向を検知できる。
【0037】
[伸縮測定装置]
図16は、回転センサ80を用いた伸縮測定装置90の機能構成例の斜視図であり、図17は、伸縮測定装置90の機能構成例を第1近接センサ22から見た平面図である。
【実施例4】
【0038】
図18に回転センサ100の機能構成例の斜視図を示し、図19に回転センサ100の機能構成例の平面図を示す。図2記載の回転センサ20では、第1回転体24の平面が磁石配置面24aとして説明した。この実施例4で説明する回転センサ100は、第1回転体24の側面が磁石配置面24aである。第1円周28は第1回転体24の側面上であり、第1回転体の回転方向に沿って、存在する。そして第1磁石2は、第1円周28の周方向に沿って配置される。回転センサ100のような構成にしても、回転センサ20と同様の効果を得ることができる。
【実施例5】
【0039】
図20に実施例5の回転センサ110の機能構成例の斜視図を示し、図21に、回転センサ110の機能構成例の平面図を示す。回転センサ110は、更に、第2近接センサ52を有する点で、回転センサ100と異なる。第2近接センサ52は、所定の間隙が設けられて、第1円周28と対向するように、固定される。実施例2で説明したように、第1近接センサ22の検出する状態の変化と第2近接センサ52が検出する状態の変化が一致または反転しないように第1近接センサ22と第2近接センサ52が配置される。図20では、第2近接センサ52を固定するためのセンサ保持部71の記載を省略している。
【0040】
回転センサ110のような構成にしても、回転センサ50(実施例2で説明)のように、回転角度、回転量のみならず、回転方向も検知できる。
【実施例6】
【0041】
図22に実施例6の回転センサ120の機能構成例の斜視図を示す。図23は、回転センサ120の正面図である。回転センサ120は、第2回転体72を有する点で、回転センサ110と異なる。図22の例では、第1回転体24は円柱状であり、第2回転体72は第1回転体24と同一形状である。第1回転体24は、第2回転体72と対向する平面である第1回転体平面24bを有する。第2回転体72は、第1回転体24と対向する平面である第2回転体平面72bを有する。第1回転体24と第2回転体72は、第1回転体平面24bと第2回転体平面72bとが対向するように、配置される。回転軸26は、第1回転体平面24b、第2回転体平面72bの中心を通り、垂直に貫通し、接合されている。よって、第1回転体24と第2回転体72は、回転軸26の回転と共に一体的に回転する。
【0042】
第1円周28は、第1回転体24の側面上であり、第1回転体24の回転方向に沿って存在する。第1磁石2は第1円周28に沿って配置される。第2円周69は、第2回転体72の側面上であり、第2回転体72の回転方向に沿って存在する。第2磁石74は第2円周69に沿って配置される。実施例1〜5では、第1磁石2、第2磁石74は円形状である場合を説明したが、この実施例6のように矩形状にしても良い。この例では、第1磁石2と第2磁石74は同一形状である。
【0043】
第1近接センサ22は、第1回転体24と所定の間隙S1を有し、第1円周28と対向する。つまり第1回転体24の側面と対向するように配置される。第2近接センサ52は、第2回転体72と所定の間隙S2を有し、第2円周69と対向する。つまり第2回転体72の側面と対向するように配置される。第1近接センサ22と第2近接センサ52は、間隙S1と間隙S2とが等しくなるように、同一のセンサ保持部70で固定される。第1近接センサ22は、第1回転体24と対向する面である第1センサ面22aを有する。第2近接センサ52は、第2回転体72と対向する面である第2センサ面52aを有する。また、第1センサ面22aの中心を第1中心22bとし、第2センサ面52aの中心を第2中心52bとする。この実施例6では、第1中心22bと第2中心52bとを結ぶ直線Aと回転軸26が平行であるように、第1近接センサ22、第2近接センサ52は固定される。また、この実施例6では、第1近接センサ22が第1磁石2と完全に対向した場合、第2近接センサ52が、第2磁石74と完全に対向した場合、それぞれ、ON状態になるように、第1近接センサ22、第2近接センサ52のしきい値(図5参照)を設定する。
【0044】
第1近接センサ22、第2近接センサ52とをこのように固定させた場合、例えば、図23に示すように、2つの第1磁石2を隣接させ、この隣接させた第1磁石2の両隣には第1磁石2を配置させない。また、2つの第2磁石74を隣接させ、この隣接させた第2磁石74に両隣には第2磁石74を配置させない。第1磁石2、第2磁石74を配置させない領域を空白領域とする。空白領域の面積は、第1磁石2、第2磁石74の面積と同一である。全ての第1磁石2を基準として、全ての第2磁石74を、回転方向(どちらの方向でも良い)に、1つの第2の磁石分だけずらして配置させる。このように第1磁石2、第2磁石74を配置させると、第1近接センサ22の検出する状態の変化と第2近接センサ52が検出する状態の変化が一致または反転しない。また、第1近接センサ22の検出する状態の変化と第2近接センサ52が検出する状態の変化が一致または反転しなければ、第1磁石2、第2磁石74の配置はこれに限られない。このような構成で、回転センサ120は、第1回転体24、第2回転体72の回転量や回転角度、回転方向も検知できる。
【0045】
この実施例6の回転センサ120のように、第1回転体24、第2回転体72を円柱状にし、側面上に第1磁石2、第2磁石74を配置させると、回転センサ50(図8参照)や、回転センサ80(図14参照)と比較して、多くの第1磁石2、第2磁石74を配置できる。従って、より正確な回転量、回転角度、回転方向を検知できる。また、回転センサ80では、第2磁石の面積を第1磁石の面積よりも小さくしなければならない。しかし、回転センサ120では、第1磁石2の形状と第2磁石74の形状は同一でよいという効果がある。
【0046】
回転センサ120のように第1磁石2、第2磁石74を配置すると、図11A〜D記載の4つの状態と比較して、(OFF状態、OFF状態)の組み合わせが生じず、(ON状態、OFF状態)、(OFF状態、ON状態)、(ON状態、ON状態)の3つの組み合わせが生じる。そして、第1回転体24と第2回転体72が回転すると、第1近接センサ22の状態と第2近接センサ52の状態の組み合わせは、(ON状態、OFF状態)→(OFF状態、ON状態)→(ON状態、ON状態)→(ON状態、OFF状態)・・・・と変化する。また、第1回転体24と第2回転体72が逆回転すると、状態の組み合わせの変化が逆になる。従って、回転センサ120は回転方向を認識できる。(OFF状態、OFF状態)の組み合わせを生じないようにすると、回転方向を計測する計測部(図示せず)の読み取りエラーを防ぐことが出来る。勿論、第1近接センサ22の状態と第2近接センサ52の状態の組み合わせが、図11A〜D記載のように、(ON状態、OFF状態)、(OFF状態、ON状態)、(ON状態、ON状態)、(OFF状態、OFF状態)の4つになるように第1磁石2、第2磁石74を配置させてもよい。
【0047】
[伸縮測定装置]
図24に、回転センサ120を用いた伸縮測定装置130の機能構成例の斜視図を示し、図25に、伸縮測定装置130の一定の部分を省略した斜視図を示し、図26に第1歯車75と回転軸26を示す。
図25に示すように、第1歯車75は、第1回転体24と第2回転体72との間に配置される。図26に示すように、第1歯車75は、第1歯車平面75aを有する。回転軸26は、第1歯車平面74aの中心を通り、第1歯車平面75aと垂直になるように、第1歯車75を貫通する。よって、第1歯車75が回転すると、回転軸26と共に、第1回転体24、第2回転体72も一体的に回転する。
【0048】
図24に示すように、第2歯車76は第1歯車75とかみ合って、配置される。また、第2歯車76は、第2歯車平面76aを有する。第2歯車76は、第2歯車平面76aともう一方の平面と、第1ベルト巻取り部平面66fと、が平行もしくは密着するように、配置される。第1ベルト巻取り部回転軸66eは第2歯車平面76aの中心を通り、第2歯車平面76aと垂直に貫通する。つまり、第1ベルト巻取り部66bが回転すると、第1ベルト巻取り部回転軸66eを介して、第2歯車76も一体的に回転する。なお、この例では、ワイヤー巻取り部62と回転軸26とが分離している。
【0049】
このような構成にすることで、ワイヤー64に取り付けられた対象物の直線運動の移動距離、移動方向を検出できる。なお、図示はしないが、回転センサ20、100、110も伸縮測定装置として適用できる。
【0050】
[伸縮測定装置を用いた地滑り検知システム]
次に、上述した伸縮測定装置60、90、130のうち何れかを用いた地滑り検知システムを説明する。図27に地滑り監視システム140の機能構成例を示す。
山の斜面148の地滑りを検知したい区域において、基準となる場所に固定杭82を打ち込む。固定杭82の一端には、伸縮測定装置などを固定させるための固定台144が接合されている。なお、伸縮測定装置を保護するための、保護箱84を設けても良い。
【0051】
伸縮測定装置から伸びているワイヤー64は、ワイヤー保護管142により保護される。複数のワイヤー保護管支持杭146のそれぞれの一端は山の斜面148に埋め込まれて、複数のワイヤー保護管支持杭146は固定される。ワイヤー保護管142は、複数のワイヤー保護管支持杭146のそれぞれの他端に固定される。ワイヤー64の一端に対象物として、移動杭81が取り付けられる。
【0052】
山の斜面148が地滑りをすると、移動杭81がずり下がる。そうすると、ワイヤー64が、引っ張られる。伸縮測定装置は、ワイヤー64が引っ張られた直線運動を回転運動に変換し、回転量を検知する。そして、伸縮測定装置は、移動杭81がどれだけずり下がったかを検知できる。
【0053】
広範囲の斜面において、地すべりを検知する場合は、複数の地滑り監視システム140を設ける。そして、近接する伸縮測定装置同士を図5に示すように、カプラーを用いて、1本の光ファイバにつなぐ。従って、この発明の伸縮測定装置を用いた地滑り監視システム140を用いると、多くの地点での計測、分布型計測を1本の光ファイバで出来る。従って、配線をシンプルにできる。また、電気を供給する必要がないので、電源が不要である。従って、落雷、迷走電流などの影響を受けず、絶縁不良がおきず、防爆性がある。また、光ファイバはガラス製であるので、耐腐食性が高い。また、計測地点から長距離区間の計測をする際、アンプなどの中間装置が不要であることから、容易に長距離区間の計測を行うこと出来る。また、計測規模が大きく、長期間計測の場合、従来のポテンショメータを用いた伸縮計を用いた場合と比較して、低コストでシステム構築、メンテナンスなどができる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】光変位センサの機能構成例を示した図。
【図2】回転センサ20の機能構成例の斜視図。
【図3】回転センサ20の機能構成例の平面図。
【図4】Aは光変位センサのOFF状態を示した図であり、Bは光変位センサのON状態を示した図である。
【図5】OTDRから光変位センサまでの距離と、光変位センサの反射減衰量と、の関係を示した図。
【図6】第1磁石2をN極、S極を交互に配置させた場合の第1磁石2と近接センサ22とを相対的に示した図。
【図7】第1磁石2をN極、S極を同じ向きに配置させた場合の第1磁石2と近接センサ22とを相対的に示した図。
【図8】回転センサ50の機能構成例の斜視図。
【図9】回転センサ50の機能構成例の平面図。
【図10】第1磁石2と、第1近接センサ22、第2近接センサ52、とを相対的に示した図。
【図11】第1近接センサ22の状態と第2近接センサ52の状態を示した図。
【図12】伸縮測定装置60の機能構成例の斜視図。
【図13】伸縮測定装置60の機能構成例の平面図。
【図14】回転センサ80の機能構成例の斜視図。
【図15】回転センサ80の機能構成例の平面図。
【図16】伸縮測定装置90の機能構成例の斜視図。
【図17】伸縮測定装置90の機能構成例の平面図。
【図18】回転センサ100の機能構成例の斜視図。
【図19】回転センサ100の機能構成例の平面図。
【図20】回転センサ110の機能構成例の斜視図。
【図21】回転センサ110の機能構成例の平面図。
【図22】回転センサ120の機能構成例の斜視図。
【図23】回転センサ120の機能構成例の平面図。
【図24】伸縮測定装置130の機能構成例の斜視図。
【図25】伸縮測定装置130の機能構成例から一部分を省略した斜視図。
【図26】第1歯車75などの斜視図。
【図27】地滑り監視システム140の機能構成例を示した図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転軸と一定の距離にある円周(以下、「第1円周」という。)を表面の一部とし、前記回転軸の周りに回転する第1回転体と、
前記第1円周に沿って、かつ、第1回転体の表面にN極またはS極を向けて配置された複数の第1磁石と、
前記第1円周と対向するように前記第1回転体の外部に配置され、磁界の状態を検出する第1近接センサとを有する回転センサと、
前記対象物に取り付けるワイヤーと、
前記ワイヤーが巻きつけられるワイヤー巻取り部と、
前記ワイヤーの張力を一定に保つように、前記ワイヤー巻取り部を回転させ、前記ワイヤーの繰り出しまたは巻取りを行う張力保持部と、
基準となる物(以下、「基準物」という。)と前記ワイヤー巻取り部とを固定する固定部と、
を備え、
前記張力保持部の前記ワイヤーの繰り出しまたは巻取りの量に応じて、前記回転センサの前記第1回転体が回転する
ことを特徴とする伸縮測定装置。
【請求項2】
請求項1記載の伸縮測定装置であって、
前記第1回転体が、ワイヤー巻取り部を兼ねている
ことを特徴とする伸縮測定装置。
【請求項3】
請求項1または2記載の伸縮測定装置であって、
前記回転センサは、
前記第1円周と対向するように前記第1回転体の外部に配置され、磁界の状態を検出する第2近接センサ
も有することを特徴とする伸縮測定装置。
【請求項4】
請求項3に記載の伸縮測定装置であって、
前記回転センサは、
前記複数の第1磁石は、等間隔に配置されており、
前記第1近接センサの検出する状態の変化と前記第2近接センサが検出する状態の変化が一致または反転しないように前記第1近接センサと前記第2近接センサが配置されている
ことを特徴とする伸縮測定装置。
【請求項5】
請求項4記載の伸縮測定装置であって、
前記回転センサは、
nを0以上の整数とし、
前記第1近接センサの中心と前記第2近接センサの中心との間隔は、隣り合う前記第1磁石の中心の間隔の(n+1/4)倍または(n+3/4)倍であり
円周に沿って配置された前記第1磁石は、第1回転体の表面にN極とS極とが交互に向くように配置されている
ことを特徴とする伸縮測定装置。
【請求項6】
請求項4記載の伸縮測定装置であって、
前記回転センサは、
nを0以上の整数とし、
前記第1近接センサの中心と前記第2近接センサの中心との間隔は、隣り合う前記第1磁石の中心の間隔の(n+1/4)倍または(n+3/4)倍であり
すべての前記第1磁石が、第1回転体の表面にN極またはS極の一方のみを向けている
ことを特徴とする伸縮測定装置。
【請求項7】
請求項1または2記載の伸縮測定装置であって、
前記回転センサは、
前記第1回転体は、前記回転軸と一定の距離にある前記第1円周と異なる円周(以下、「第2円周」という。)も表面に有し、
前記第2円周に沿って、かつ、第1回転体の表面にN極またはS極を向けて、配置された複数の第2磁石と、
前記第2円周と対向するように前記第1回転体の外部に配置され、磁界の状態を検出する第2近接センサ
も有する伸縮測定装置。
【請求項8】
請求項7記載の伸縮測定装置であって、
前記回転センサは、
前記第1磁石の数と前記第2磁石の数は同じであり、
複数の前記第1磁石は、等間隔に配置されており、
複数の前記第2磁石は、等間隔に配置されており、
前記第1近接センサの検出する状態の変化と前記第2近接センサが検出する状態の変化が一致または反転しないように前記第1近接センサと前記第2近接センサが配置されている
ことを特徴とする伸縮測定装置。
【請求項9】
請求項1または2記載の伸縮測定装置であって、
前記回転センサは、
前記回転軸と一定の距離にある円周(以下、「第2円周」という。)を表面の一部とし、前記回転軸の周りに前記第1回転体と一体的に回転する第2回転体と、
前記第2円周に沿って、かつ、第2回転体の表面にN極またはS極を向けて、配置された複数の第2磁石と、
前記第2円周と対向するように前記第1回転体、前記第2回転体の外部に配置され、磁界の状態を検出する第2近接センサ
も有する伸縮測定装置。
【請求項10】
請求項9記載の伸縮測定装置であって、
前記回転センサは、
前記第1磁石の数と前記第2磁石の数は同じであり、
前記第1近接センサの検出する状態の変化と前記第2近接センサが検出する状態の変化が一致または反転しないように前記第1近接センサと前記第2近接センサが配置されている
ことを特徴とする伸縮測定装置。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれかに記載の伸縮測定装置であって、
前記第1近接センサまたは前記第2近接センサが、
少なくとも光ファイバと、ファラデー素子と、ミラーとを有し、
前記光ファイバから出射された光が、前記ファラデー素子を通過して前記ミラーで反射され、再び前記ファラデー素子を通過して前記光ファイバに戻るように配置されており、
前記ファラデー素子に加わる磁力によって、前記反射光を検出できる状態(ON状態)と検出できない状態(OFF状態)とが変化する
ことを特徴とする伸縮測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公開番号】特開2009−128022(P2009−128022A)
【公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−300015(P2007−300015)
【出願日】平成19年11月20日(2007.11.20)
【出願人】(504132272)国立大学法人京都大学 (1,269)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【出願人】(500140127)エヌ・ティ・ティ・インフラネット株式会社 (61)
【Fターム(参考)】