説明

位置データ取得装置

【課題】取得した現在地の位置データを的確に補正する。
【解決手段】ユーザ携帯電話2のシャッタボタン6を操作すると、制御部3は、撮影を行うとともに、GPS算出部8にプログラム起動信号を出力し、GPS算出部8は、ユーザ位置データを算出する。そして、制御部3は、アンテナ7を介して、ユーザ携帯電話2の外部に向けて位置データ取得指令信号を発信する。現在地の位置データを取得する機能を有する第1,第2周辺携帯電話11,12は、位置データ取得指令信号を受信すると、得した第1,第2周辺位置データを第1,第2取得データ信号に変換して外部に向けて発信する。アンテナ7で第1,第2取得データ信号を受信すると、制御部3は、第1,第2周辺位置データとユーザ位置データとの平均値を算出し、算出した平均位置データを撮影した画像データに記憶した後、画像データをメモリ9に記憶する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、現在地の位置データを取得し、この位置データを補正する位置データ取得装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、GPS(Global Positioning System)測位システムを利用して、撮影地点の位置データを取得することができるデジタルカメラ機能付携帯電話が普及してきている。GPS測位システムは、地球を周回している24個のGPS衛星のうち4個以上のGPS衛星からの電波をアンテナで受信し、この受信した電波に基づき、現在位置の位置データ(緯度・経度)を算出する(4個以上のGPS衛星からの距離を同時に知ることにより現在位置を算出する)。このようなGPS測位システムを利用して、特許文献1では、現時刻の位置情報を取得し、取得した位置情報を内部で記憶する携帯型情報装置が提案されている。
【0003】
また、特許文献2では、位置情報を取得する携帯型情報装置と画像情報を取得する画像取得装置に接続し、携帯型情報装置で取得した位置情報と画像情報取得装置で取得した画像情報とを関連付ける情報処理装置が提案されている。
【特許文献1】特開2003−224877号公報
【特許文献2】特開2003−308326号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、GPS衛星は地球を周回しており、GPSの電波が地球に届く前に通過する電離層や対流圏が原因となって電波伝播誤差が生じ、これにより取得した位置情報に誤差が生じることがあり、さらに、電波を受信する周囲にビルなどの構造物がある場合には、電波が壁面に反射してマルチパスを発生させ、これが原因で位置誤差が生じることがあり、特許文献1及び特許文献2においては、取得した位置情報に誤差がある場合には、間違った位置情報のまま記憶されてしまうという問題があった。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、取得した現在地の位置データを的確に補正することができる位置データ取得装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の位置データ取得装置は、現在地の第1位置データを取得する位置データ取得手段を備えた位置データ取得装置において、現在地の第2位置データを取得する機能を有する外部機器が特定の範囲内に位置するときに、前記外部機器と通信可能な通信手段と;前記位置データ取得手段で前記第1位置データを取得したときに、前記外部機器が取得した前記第2位置データを、前記通信手段を介して取得する制御を行う制御手段と;前記第1位置データと前記第2位置データとの平均値を現在地位置データとする補正手段と;を備えたことを特徴とする。なお、本発明の位置データ取得装置及び前記外部機器としては、GPS機能付携帯電話、GPS機能及びデジタルカメラ機能付携帯電話、GPS機能付デジタルカメラ等が挙げられる。また、前記第1位置データは、前記位置データ取得装置が位置する現在地の位置データを示し、前記第2位置データは、前記外部機器が位置する現在地の位置データを示す。さらに、前記特定の範囲としては、10m、20m等が挙げられるが、これに限定されることなく、適宜変更されるものである。
【0007】
なお、前記通信手段は、前記特定の範囲内に位置する複数の前記外部機器と通信可能に設けられ、前記制御手段は、前記位置データ取得手段で前記第1位置データを取得したときに、前記複数の外部機器が取得した複数の前記第2位置データを、前記通信手段を介して取得する制御を行い、前記補正手段は、前記第1位置データと前記複数の第2位置データとの平均値を現在地位置データとすることが好ましい。
【0008】
また、本発明の位置データ取得装置は、現在地の第1位置データを取得する位置データ取得手段を備えた位置データ取得装置において、現在地の第2位置データを取得する機能を有する外部機器が特定の範囲内に位置するときに、前記外部機器と通信可能な通信手段と;前記位置データ取得手段で前記第1位置データを取得したときに、前記外部機器が取得した前記第2位置データを、前記通信手段を介して取得する制御を複数回行う制御手段と;前記複数回分の第1位置データ及び前記複数回分の第2位置データそれぞれのバラツキを算出し、バラツキの小さい一方の平均値を現在地位置データとする補正手段と;を備えたことを特徴とする。
【0009】
なお、前記通信手段は、前記特定の範囲内に位置する複数の前記外部機器と通信可能に設けられ、前記制御手段は、前記位置データ取得手段で前記第1位置データを取得したときに、前記複数の外部機器それぞれが取得した複数の前記第2位置データを、前記通信手段を介して取得する制御を複数回行い、前記補正手段は、前記複数回分の第1位置データ及び前記複数の外部機器の複数回分の第2位置データそれぞれのバラツキを算出し、バラツキの最も小さい位置データの平均値を現在地位置データとすることが好ましい。
【0010】
また、前記補正手段により補正された現在地位置データを記憶する位置データ記憶手段を備えることが好ましい。さらに、撮影手段を備え、前記位置データ取得手段は、前記撮影手段での撮影に応じて、前記第1位置データを取得することが好ましい。また、前記撮影手段で撮影した撮影画像データと前記補正手段により補正された現在地位置データとを関連付けて記憶する関連データ記憶手段を備えることが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明の位置データ取得装置によれば、現在地の第1位置データを取得する位置データ取得手段と;現在地の第2位置データを取得する機能を有する外部機器が特定の範囲内に位置するときに、外部機器と通信可能な通信手段と;位置データ取得手段で第1位置データを取得したときに、外部機器が取得した第2位置データを、通信手段を介して取得する制御を行う制御手段と;第1位置データと第2位置データとの平均値を現在地位置データとする補正手段と;を備えたから、第1位置データに誤差がある場合には、その誤差を低減させることができる。特に、誤差が大きい(例えば、100mの誤差)場合に効果的である。
【0012】
また、本発明の位置データ取得装置によれば、現在地の第1位置データを取得する位置データ取得手段と;現在地の第2位置データを取得する機能を有する外部機器が特定の範囲内に位置するときに、外部機器と通信可能な通信手段と;位置データ取得手段で第1位置データを取得したときに、外部機器が取得した第2位置データを、通信手段を介して取得する制御を複数回行う制御手段と;複数回分の第1位置データ及び複数回分の第2位置データそれぞれのバラツキを算出し、バラツキの小さい一方の平均値を現在地位置データとする補正手段と、を備えたから、第1位置データに誤差がある場合には、その誤差を低減させることができる。特に、誤差が大きい場合に効果的である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1に示すように、本発明を実施したユーザ携帯電話(位置データ取得装置)2は、デジタルカメラ機能及びGPS測位機能を有するものであり、制御部(制御手段)3、操作部4、撮影レンズ等を含む公知の撮影ユニット(撮影手段)5、シャッタボタン6、アンテナ(通信手段)7、GPS算出部8、メモリ(関連データ記憶手段)9等を備えて構成されている。操作部4は、ユーザがユーザ携帯電話2を使用するときに操作するためのものであり、「0」〜「9」の数字ボタン、ダイヤルボタン、通話終了ボタン等を備えて構成されている。
【0014】
アンテナ7は、地球を周回している24個のGPS衛星10のうち4個以上(例えば、4個)のGPS衛星10からの電波を受信している。この受信した電波は、GPS算出部8に送られる。GPS算出部8には、入力された電波に基づき、現在位置の位置データ(緯度・経度)を算出する算出プログラム(4個のGPS衛星10からの距離を同時に知ることにより現在位置を算出する)が記憶されている。なお、図1では、図面の乱雑を避けるため、4個のGPS衛星10のうち1個のみを図示し、3個のGPS衛星10の図示を省略している。本実施形態では、現在地の第1位置データを取得する位置データ取得手段は、アンテナ7とGPS算出部8とを備えて構成されている。
【0015】
シャッタボタン6を操作すると、制御部3に撮影信号が入力される。制御部3は、撮影信号が入力されたことに応答して、撮影ユニット5を制御して撮影を行うとともに、GPS算出部8にプログラム起動信号を出力する。GPS算出部8は、プログラム起動信号が入力されたことに応答して、算出プログラムを起動して、アンテナ7から入力される電波に基づき、現在地の位置データとしてのユーザ位置データ(現在地の第1位置データ)を算出する。GPS算出部8は、算出したユーザ位置データを制御部3に入力する。
【0016】
また、制御部3は、ユーザ位置データが入力されたことに応答して、アンテナ7を介して、ユーザ携帯電話2の外部に向けて位置データ取得指令信号を発信する。この位置データ取得指令信号は、現在地の位置データを取得する機能を有する第1,第2周辺携帯電話(外部機器)11,12が受信したときに、これらに現在地の位置データ(現在地の第2位置データ)を取得させ、取得した位置データを信号に変換させて発信させるための信号であり、ユーザ携帯電話2から半径10mの範囲に届くように発信される。本実施形態では、ユーザ携帯電話2から半径10mの範囲(特定の範囲)内に、第1周辺携帯電話11、第2周辺携帯電話12が位置する形態について説明を行う。なお、ユーザ携帯電話2から発信された位置データ取得指令信号が届く範囲は、ユーザ携帯電話2から半径10mの範囲に限定されることなく、例えば、20m、30m等、適宜変更可能であり、30mの場合には、ユーザ携帯電話2から半径30mの範囲(特定の範囲)内に、第1周辺携帯電話11、第2周辺携帯電話12が位置するときに、本発明は実施可能である。
【0017】
第1,第2周辺携帯電話(外部機器)11,12は、現在地の位置データを取得する機能を有するものであり、電波信号を受信可能なアンテナ、GPS算出部、制御部等を備える。第1,第2周辺携帯電話11,12は、ユーザ携帯電話2から発信された位置データ取得指令信号を受信したことに応答して、ユーザ携帯電話2と同様にアンテナ及びGPS算出部を用いて、現在地の位置データとしての周辺位置データ(現在地の第2位置データ)を取得する。そして、第1周辺携帯電話11は、取得した第1周辺位置データ(現在地の第2位置データ)を第1取得データ信号に変換して外部に向けて発信し、第2周辺携帯電話12は、取得した第2周辺位置データ(現在地の第2位置データ)を第2取得データ信号に変換して外部に向けて発信する。この第1,第2取得データ信号は、第1,第2周辺携帯電話11,12それぞれから半径10mの範囲に届くように発信される。
【0018】
ユーザ携帯電話2は、第1,第2周辺携帯電話11,12それぞれから半径10mの範囲内に位置しており、第1,第2取得データ信号は、ユーザ携帯電話2のアンテナ7で受信される。アンテナ7で受信した第1,第2取得データ信号は、制御部3に入力される。制御部3は、入力された第1,第2取得データ信号に応じた第1,第2周辺位置データと、GPS算出部8で算出されたユーザ位置データと、の平均値を算出し、算出した平均位置データ(現在地位置データ)を撮影した画像データに記憶した後、画像データをメモリ9に記憶する。本実施形態では、制御部3は、ユーザ位置データと第1,第2周辺位置データとの平均値を現在地位置データとする補正手段としても機能する。
【0019】
上記のように構成されたユーザ携帯電話2の作用について、図2のフローチャートを用いて説明を行う。ユーザがシャッタボタン6を操作すると(ステップ(以下、S)1)、制御部3に撮影信号が入力され、それに応答して、制御部3は、撮影ユニット5を制御して撮影を行う(S2)と同時に、GPS算出部8にプログラム起動信号を出力する(S3)。GPS算出部8は、プログラム起動信号が入力されたことに応答して、算出プログラムを起動して、アンテナ7から入力される電波に基づき、ユーザ位置データ(現在地の第1位置データ)を算出し、算出したユーザ位置データを制御部3に入力する(S4)。
【0020】
制御部3は、ユーザ位置データが入力されたことに応答して、アンテナ7を介して、ユーザ携帯電話2の外部に向けて位置データ取得指令信号を発信する(S5)。第1,第2周辺携帯電話11,12は、ユーザ携帯電話2から半径10mの範囲内に位置しており(S6でY)、第1,第2周辺携帯電話11,12は、位置データ取得指令信号を受信する。第1,第2周辺携帯電話11,12は、位置データ取得指令信号を受信したことに応答して、現在地の位置データとしての周辺位置データ(現在地の第2位置データ)を取得する(S7)。そして、第1周辺携帯電話11は、外部に向けて第1取得データ信号を発信し、第2周辺携帯電話12は、外部に向けて第2取得データ信号を発信する(S8)。
【0021】
ユーザ携帯電話2は、第1,第2周辺携帯電話11,12それぞれから半径10mの範囲内に位置しており、第1,第2取得データ信号は、ユーザ携帯電話2のアンテナ7で受信される(S9)。アンテナ7で受信した第1,第2取得データ信号は、制御部3に入力される。制御部3は、入力された第1,第2取得データ信号に応じた第1,第2周辺位置データと、上記のようにGPS算出部8で算出されたユーザ位置データと、の平均値を算出し(S10)、算出した平均位置データを、撮影した画像データに記憶した(S11)後、画像データをメモリ9に記憶する(S12)。
【0022】
一方、ユーザ携帯電話2から半径10mの範囲内に、第1,第2周辺携帯電話11,12が位置していない場合(S6でN)には、制御部3は、GPS算出部8で算出されたユーザ位置データを、平均位置データとして画像データに記憶した(S11)後、画像データをメモリ9に記憶する(S12)。
【0023】
このように、制御部3は、ユーザ携帯電話2の現在地の位置データを取得するときに、GPS算出部8で算出されたユーザ位置データと、ユーザ携帯電話2の周辺に位置する第1,第2周辺携帯電話11,12の第1,第2周辺位置データと、の平均値を、ユーザ携帯電話2の現在地の位置データとするから、ユーザ携帯電話2単独で取得したユーザ位置データに誤差がある場合には、その誤差を低減させることができる。特に、誤差が大きい(例えば、100mの誤差)場合に効果的である。
【0024】
なお、上記実施形態では、ユーザ携帯電話2から半径10mの範囲内に、第1周辺携帯電話11、第2周辺携帯電話12が位置する形態について説明を行ったが、本発明は、ユーザ携帯電話2から半径10mの範囲内に、少なくとも1個の周辺携帯電話が位置すれば実施可能であり、周辺携帯電話の個数は適宜変更されるものである(例えば、ユーザ携帯電話2から半径10mの範囲内に、5個の周辺携帯電話が位置する場合には、5個の周辺携帯電話それぞれの位置データと、ユーザ携帯電話2の位置データと、の平均値を現在地の位置データとする)。
【0025】
また、上記実施形態では、シャッタボタン6を操作したことに応答して、現在地の位置データを算出するようにしたが、現在地の位置データを算出する駆動契機は、シャッタボタン6の操作に限定されることなく、適宜変更可能であり、例えば、算出ボタンを設け、この算出ボタンを操作したことに応答して、現在地の位置データを算出するようにしてもよい。
【0026】
図3に他の実施形態を示す。上記実施形態のものと同様の構成部材には同一の符号を付し、その詳細な説明を簡略化する。この実施形態では、ユーザがシャッタボタン6を操作すると(S1)、制御部3に撮影信号が入力され、それに応答して、制御部3は、撮影ユニット5を制御して撮影を行う(S2)と同時に、GPS算出部8にプログラム起動信号を出力する(S3)。GPS算出部8は、プログラム起動信号が入力されたことに応答して、算出プログラムを起動して、アンテナ7から入力される電波に基づき、現在位置の位置データとしてのユーザ位置データ(第1位置データ)を算出し、算出したユーザ位置データを制御部3に入力する(S4)。
【0027】
制御部3は、ユーザ位置データが入力されたことに応答して、アンテナ7を介して、ユーザ携帯電話2の外部に向けて位置データ取得指令信号を発信する(S5)。この位置データ取得指令信号は、現在地の位置データを取得する機能を有する第1,第2周辺携帯電話11,12が受信したときに、これらに現在地の位置データ(現在地の第2位置データ)を取得させ、取得した位置データを信号に変換させて発信させるための信号であり、ユーザ携帯電話2から半径10mの範囲に届くように発信される。
【0028】
第1,第2周辺携帯電話11,12は、ユーザ携帯電話2から半径10mの範囲内に位置しており(S6でY)、位置データ取得指令信号を受信したことに応答して、ユーザ携帯電話2と同様にして、アンテナ及びGPS算出部を用いて、現在地の位置データとしての周辺位置データ(現在地の第2位置データ)を取得する(S7)。そして、第1周辺携帯電話11は、取得した第1周辺位置データ(現在地の第2位置データ)を第1取得データ信号に変換して外部に向けて発信し、第2周辺携帯電話12は、取得した第2周辺位置データ(現在地の第2位置データ)を第2取得データ信号に変換して外部に向けて発信する(S8)。
【0029】
ユーザ携帯電話2は、第1,第2周辺携帯電話11,12それぞれから半径10mの範囲内に位置しており、第1,第2取得データ信号は、ユーザ携帯電話2のアンテナ7で受信される(S9)。アンテナ7で受信した第1,第2取得データ信号は、制御部3に入力される。次に、ユーザ携帯電話2は、第1,第2取得データ信号を2回受信したか否かを判定し(S10)、1回目と判定した(S10でN)場合には、制御部3は、GPS算出部8にプログラム起動信号を出力する(S3)。そして、上記した(S4)〜(S9)を再度行った場合には、ユーザ携帯電話2は、第1,第2取得データ信号を2回受信したと判定し(S10でY)、制御部3は、入力された第1,第2取得データ信号を、第1,第2周辺位置データに変換し、GPS算出部8で算出した2回分のユーザ位置データのバラツキと、2回分の第1周辺位置データのバラツキと、2回分の第2周辺位置データのバラツキと、を算出し(S11)、これら3つのうちバラツキの最も小さいデータの平均値データを、撮影した画像データに記憶した(S12)後、画像データをメモリ9に記憶する(S13)。
【0030】
一方、ユーザ携帯電話2から半径10mの範囲内に、第1,第2周辺携帯電話11,12が位置していない場合(S6でN)には、制御部3は、GPS算出部8で算出されたユーザ位置データを画像データに記憶した(S12)後、画像データをメモリ9に記憶する(S13)。
【0031】
このように、制御部3は、ユーザ携帯電話2の現在地の位置データを取得するときに、GPS算出部8で算出された2回分のユーザ位置データと、ユーザ携帯電話2の周辺に位置する第1周辺携帯電話11で取得した2回分の第1周辺位置データと、ユーザ携帯電話2の周辺に位置する第2周辺携帯電話12で取得した2回分の第2周辺位置データと、のうちバラツキの最も小さいデータの平均値データを、ユーザ携帯電話2の現在地の位置データとするから、ユーザ携帯電話2単独で取得した位置データに誤差がある場合には、その誤差を低減させることができる。特に、誤差が大きい(例えば、100mの誤差)場合に効果的である。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明を実施した携帯電話の電気的構成を示す機能ブロック図である。
【図2】平均位置データを算出する流れを示すフローチャートである。
【図3】位置データのバラツキを算出する流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0033】
2 ユーザ携帯電話(位置データ取得装置)
3 制御部(制御手段)
4 操作部
5 撮影ユニット(撮影手段)
6 シャッタボタン
7 アンテナ(通信手段)
8 GPS算出部
9 メモリ(関連データ記憶手段)
10 GPS衛星
11 第1周辺携帯電話(外部機器)
12 第2周辺携帯電話(外部機器)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
現在地の第1位置データを取得する位置データ取得手段を備えた位置データ取得装置において、
現在地の第2位置データを取得する機能を有する外部機器が特定の範囲内に位置するときに、前記外部機器と通信可能な通信手段と、
前記位置データ取得手段で前記第1位置データを取得したときに、前記外部機器が取得した前記第2位置データを、前記通信手段を介して取得する制御を行う制御手段と、
前記第1位置データと前記第2位置データとの平均値を現在地位置データとする補正手段と、を備えたことを特徴とする位置データ取得装置。
【請求項2】
前記通信手段は、前記特定の範囲内に位置する複数の前記外部機器と通信可能に設けられ、
前記制御手段は、前記位置データ取得手段で前記第1位置データを取得したときに、前記複数の外部機器が取得した複数の前記第2位置データを、前記通信手段を介して取得する制御を行い、
前記補正手段は、前記第1位置データと前記複数の第2位置データとの平均値を現在地位置データとすることを特徴とする請求項1記載の位置データ取得装置。
【請求項3】
現在地の第1位置データを取得する位置データ取得手段を備えた位置データ取得装置において、
現在地の第2位置データを取得する機能を有する外部機器が特定の範囲内に位置するときに、前記外部機器と通信可能な通信手段と、
前記位置データ取得手段で前記第1位置データを取得したときに、前記外部機器が取得した前記第2位置データを、前記通信手段を介して取得する制御を複数回行う制御手段と、
前記複数回分の第1位置データ及び前記複数回分の第2位置データそれぞれのバラツキを算出し、バラツキの小さい一方の平均値を現在地位置データとする補正手段と、を備えたことを特徴とする位置データ取得装置。
【請求項4】
前記通信手段は、前記特定の範囲内に位置する複数の前記外部機器と通信可能に設けられ、
前記制御手段は、前記位置データ取得手段で前記第1位置データを取得したときに、前記複数の外部機器それぞれが取得した複数の前記第2位置データを、前記通信手段を介して取得する制御を複数回行い、
前記補正手段は、前記複数回分の第1位置データ及び前記複数の外部機器の複数回分の第2位置データそれぞれのバラツキを算出し、バラツキの最も小さい位置データの平均値を現在地位置データとすることを特徴とする請求項3記載の位置データ取得装置。
【請求項5】
前記補正手段により補正された現在地位置データを記憶する位置データ記憶手段を備えたことを特徴とする請求項1ないし4いずれか1つ記載の位置データ取得装置。
【請求項6】
撮影手段を備え、
前記位置データ取得手段は、前記撮影手段での撮影に応じて、前記第1位置データを取得することを特徴とする請求項1ないし5いずれか1つ記載の位置データ取得装置。
【請求項7】
前記撮影手段で撮影した撮影画像データと前記補正手段により補正された現在地位置データとを関連付けて記憶する関連データ記憶手段を備えたことを特徴とする請求項6記載の位置データ取得装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−336289(P2007−336289A)
【公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−166310(P2006−166310)
【出願日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】