説明

位置検出装置及び位置検出用プログラム

【課題】車両の位置検出システムとしての冗長性(対故障性)を向上させつつ、より正確な位置検出が可能な位置検出装置及び当該位置検出用のプログラムを提供する。
【解決手段】一つの車両の位置を示す位置情報を、相互に異なる位置検出条件の下で夫々生成する二つのGPSセンサ11及び12と、各GPSセンサ11及び12により生成された各位置情報夫々における位置検出精度につき、当該位置検出精度が高い方の位置情報を用いて車両の位置を算出する位置検出部2と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、位置検出装置及び位置検出用プログラムの技術分野に属し、より詳細には、車両等の移動体の位置を検出する位置検出装置及び当該位置検出用のプログラムの技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
近年、車両に搭載され当該車両の移動を案内するカーナビーション装置が広く一般化している。
【0003】
そして、当該カーナビゲーション装置において自車の位置を特定する方法としては、大別して、いわゆるジャイロセンサ等の自立センサを用いて自立的にその位置を特定する方法と、いわゆるGPS(Global Positioning System)衛星から送信されて来る航法電波を受信し、当該受信した航法電波に含まれている衛星情報に基づいてその位置を特定する方法と、の二種類がある。
【0004】
ここで、当該GPS衛星を用いた位置特定処理における精度を向上させる方法としては、従来では、下記特許文献1乃至4に記載された如き方法がある。
【特許文献1】特開2004−61464公報
【特許文献2】特開2004−364197公報
【特許文献3】特開平7−294624号公報
【特許文献4】特開平9−229711号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した各特許文献に記載された従来のGPS測位システムの構成では、そのセンサであるGPSセンサが一つのみであったため、当該GPS測位システム全体としての精度がその一つのGPSセンサのみに依存してしまうという問題点があった。
【0006】
すなわち、当該GPSセンサの精度(より具体的には、例えば同時に上記航法電波を受信することが可能な航法衛星の数等)は、当該GPSセンサが搭載されている車両自体の姿勢や当該車両中における搭載位置等に依存して時々刻々且つ大きく変化するものであるが、GPSセンサが一つのみしか搭載されていない従来のGPS測位システムでは、上述した精度の変動や誤差が、そのままGPS測位システム全体の測位誤差として顕在化してしまうのである。
【0007】
また、GPSセンサが一つのみしかいないということは、そのGPSセンサに不具合が生じた場合、GPS測位システム自体が全く機能しなくなってしまうという問題点もあった。
【0008】
そこで、本願は上記の各問題点に鑑みて為されたもので、その課題は、車両の位置検出システムとしての冗長性(対故障性)を向上させつつ、より正確に当該位置を検出することが可能な位置検出装置及び当該位置検出用のプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、一つの移動体の位置を示す位置情報を、相互に異なる位置検出条件の下で夫々生成する複数のGPSセンサ等の検出手段と、各前記検出手段により生成された各前記位置情報夫々における位置検出精度につき、当該位置検出精度が高い方の前記位置情報を用いて前記移動体の位置を算出する位置検出部等の算出手段と、を備える。
【0010】
上記の課題を解決するために、請求項13に記載の発明は、請求項1から12のいずれか一項に記載の位置検出装置に備えられたコンピュータを、前記算出手段として機能させる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
次に、本願を実施するための最良の形態について、図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する各実施形態は、移動体としての車両の現在位置を検出して当該車両の移動を案内するナビゲーション装置に対して本願を適用した場合の実施の形態である。
【0012】
(I)第1実施形態
始めに、本願に係る第1実施形態について、図1乃至図6を用いて説明する。
【0013】
なお、図1は第1実施形態に係るナビゲーション装置の概要構成を示すブロック図であり、図2は当該ナビゲーション装置の動作を示すフローチャートであり、図3乃至図6は当該ナビゲーション装置における位置検出動作を説明する図である。
【0014】
図1(a)に示すように、第1実施形態に係るナビゲーション装置Sは、センサ部1と、算出手段及び取得手段としての位置検出部2と、ナビゲーション処理部3と、液晶ディスプレイ等からなる表示部4と、リモートコントロール装置又は操作ボタン等からなる操作部5と、スピーカ6と、により構成されている。
【0015】
また、センサ部1は、GPS測位法により後述する航法電波NVを受信する受信センサ(以下、当該受信センサを単に「GPSセンサ」と称する)である検出手段としての第1センサ11と、同様にGPSセンサである検出手段としての第2センサ12と、姿勢検出手段としてのジャイロセンサ13と、距離センサ14と、により構成されている。
【0016】
この構成において、センサ部1内の第1センサ11及び12は、宇宙空間に打ち上げられているGPS衛星STからの航法電波NVを夫々別個に受信し、当該航法電波NVに対応する航法位置情報Ss1及びSs2を夫々生成し、位置検出部2に出力する。
【0017】
このとき、当該第1センサ11及び12は、上記航法電波NVの受信特性について相互に同一の受信特性を備えており、図1(b)に示すように当該車両のダッシュボードDBの両端部に夫々設置されている。
【0018】
一方、ジャイロセンサ13は、当該車両にかかる加速度を三次元方向について夫々検出し、加速度情報Sjを生成して位置検出部2に生成する。
【0019】
更に、距離センサ14は、当該車両におけるタイヤの回転数等に基づき、当該車両の移動距離を示す距離情報Sdを生成して位置検出部2に出力する。
【0020】
これらにより、位置検出部2は、先ず加速度情報Sjに基づき、当該車両の加減速における加速度、当該車両の旋回方向及び上下方向の傾斜角度等を検出すると共に、上記距離情報Sdに基づいて当該車両の移動距離を検出する。そして、これらを用いて自立的に当該車両の現在位置を検出して位置情報Sposを生成し、ナビゲーション処理部3に出力する。
【0021】
このとき、上記加速度情報Sjは車両の移動距離の累積に応じてそれ自体に本来的に含まれる誤差も累積されるため、位置検出部2は、第1センサ11又は12からの上記航法位置情報Ss1又はSs2のいずれかのうち位置検出精度が高い方の航法位置情報を用いてGPS測位法により当該加速度情報Sjを補正し、上記加速度等の検出に供させる。
【0022】
次に、ナビゲーション処理部3は、当該位置情報Sposに基づき、更に操作部5において実行された使用者の指示操作を示す当該操作部5からの操作信号Sopに基づいて、ナビゲーション装置Sが搭載されている車両の移動を案内するための処理(具体的には、例えば、目的地の設定処理、当該設定された目的地までのルート検索処理並びに当該検索されたルートを表示しつつ実行する案内処理)を実行する。そして、当該処理の結果としての地図表示や現在位置表示等を実行させるための表示情報Sdpを生成して表示部4に出力すると共に、当該案内処理を補助するための案内音声に対応する音声情報Sadを生成してスピーカ6に出力する。
【0023】
これらにより、表示部4において表示される地図等及びスピーカ6から出力される案内音声により当該車両の案内処理が実行される。
【0024】
次に、主として位置検出部2において実行される、本願に係る位置検出処理について具体的に図2乃至図6を用いて説明する。
【0025】
先ず、当該位置検出処理全体について、図2を用いて説明する。
【0026】
図2に示すように、当該位置検出処理においては、最初に加速度情報Sjが位置検出部2に入力される(ステップS1)と共に、第1センサ11又は12のいずれか一方又は双方から、その時にGPS衛星ST各々から受信した衛星軌道情報が位置検出部2に入力される(ステップS2)。
【0027】
ここで、当該衛星軌道情報とは、より具体的にはいわゆる「エフェメリス」及び「アルマナック」の二つを指すものである。このとき、上記エフェメリスは、当該エフェメリスを送信したGPS衛星ST自身の正確な軌道情報を示すものであり、上記アルマナックは、全てのGPS衛星STのおおざっぱな軌道情報を示すものである。そして、現在一般化しているGPS測位システムにおいては、上記エフェメリスは各GPS衛星ST自体の正確な位置情報そのものであり、またアルマナックは各GPS衛星STの出現(すなわち、それからの航法電波NVを受信可能な位置に現れること)を予測するための衛星周回スケジュール情報であって、位置検出部2においては、これら二つの情報を基礎としてその航法電波NVを受信するGPS衛星STを決定する。
【0028】
なお、上記衛星軌道情報自体は、各GPS衛星STから直接取得する方法の他に、インターネット等の地上にある既存のネットワークを介して取得することも可能である。
【0029】
また、当該GPS測位法においては、一般に、予め設定されたある一定数(例えば四つ)までは、一度に航法電波NVを受信することが可能なGPS衛星STの数(当該一度に航法電波NVを受信することが可能なGPS衛星STの数を、以下、単に「同時受信可能衛星数」と称する)が多いほど当該GPS測位法の結果としての位置検出精度が高いことになる。
【0030】
ステップS2の処理により各衛星軌道情報が取得できると、次に、具体的には後述する方法で、上記航法位置情報Ss1又はSs2のうち、実際に車両の現在位置の検出に用いる航法位置情報を一つ(換言すれば、GPS測位法による現在位置の検出に用いるGPSセンサを)選択する(ステップS3)。なお、ステップS3の処理において、何らかの理由で一方のGPSセンサを用いた航法位置情報の生成が不可能となったときは、残り一つのGPSセンサを用いて生成された航法位置情報を用いることとなる。
【0031】
次に、ステップS3において選択された航法位置情報のみを用いて、実際にGPS測位法による車両の現在位置検出を行い(ステップS4)、その結果を用いて上記加速度情報Sjにおける累積誤差をキャンセルする補正を行う(ステップS5)。
【0032】
そして、その補正後の加速度情報Sjを用いて車両の現在位置検出処理を行って上記位置情報Sposを生成し(ステップS6)、上記ナビゲーション処理部3に出力して車両の案内処理に供させる。
【0033】
その後は、例えば車両が目的地に到達した等の理由によりその現在位置の検出処理を終了するか否かをナビゲーション処理部3に対して確認し(ステップS7)、引き続き現在位置の検出処理を継続するときは(ステップS7;NO)、そのまま上記ステップS1に戻って上述してきた処理を繰り返し、一方当該検出処理を終了するときは(ステップS7;YES)、そのまま当該処理を継続する。
【0034】
次に、上記ステップS3における、実際に車両の現在位置の検出に用いる航法位置情報の選択について、具体的に図3及び図4を用いて説明する。
【0035】
上記ステップS3の処理においては、車両の移動状態又は上記同時受信可能衛星数に基づき、第1センサ11からの航法位置情報Ss1又は第2センサ12からの航法位置情報Ss2のいずれか一方を選択して加速度情報Sjの補正に用いる。
【0036】
すなわち、先ず、上記車両の移動状態につき、例えば加速度情報Sjに基づいて車両が右折していると判断されるときは、車両の進行方向に向かって左側にある第1センサ11から出力されて来る航法位置情報Ss1を用いて加速度情報Sjを補正する。一方、同様に加速度情報Sjに基づいて車両が左折していると判断されるときは、車両の進行方向に向かって右側にある第2センサ12から出力されて来る航法位置情報Ss2を用いて加速度情報Sjを補正する。これは、車両が右折する場合について図3に例示するように、当該右折の場合は、第2センサ12に対して第1センサ11の方がその移動距離が長くなるが(図3において一点鎖線で示す軌跡α及び軌跡β参照)、GPS測位法においては一般に、それに用いられるGPSセンサの移動距離が長い方が誤差が少ない(すなわち、位置検出精度が高い)からである。この図3に例示する場合と同様の理由で、車両が左折する場合は、より移動距離が長くなる第2センサ12からの航法位置情報Ss2が加速度情報Sjの補正に用いられるのである。
【0037】
なお、図3に例示する航法位置情報の選択方法の場合は、上記衛星軌道情報は使用されない。
【0038】
次に、当該衛星軌道情報を用いた航法位置情報の選択方法について、図4を用いて説明する。
【0039】
上記航法電波NVについては、それが金属板を透過することはない。よって、第1センサ11及び第2センサ12がダッシュボードDB上に搭載されている車両Cの屋根により航法電波NVが遮られるような場合、第1センサ11の受信可能範囲RV11及び第2センサ12の受信可能範囲RV12も、例えば図4に示すように夫々に制限を受けることとなる。そしてこの場合、第1センサ11と第2センサ12とを比較すると、上記同時受信可能衛星数は、第1センサ11の方が多いことになる。
【0040】
ここで、当該同時受信可能衛星数は、上記衛星軌道情報の内容を位置検出部2において解析することが予め判るので、図4に例示する場合のステップS3の処理としては、第1センサ11又は第2センサ12のうち、当該同時可能衛星数が多い第1センサ11からの航法位置情報Ss1が加速度情報Sjの補正に用いられることになる。
【0041】
なお、上述した車両の移動状態に基づいて選択した結果と上記衛星軌道情報に基づいて選択した結果とが競合する場合、すなわち、例えば図3に例示する場合において、車両は右折するにも拘わらず第2センサ12における同時受信可能衛星数の方が多い場合には、当該同時受信可能衛星数の方を優先して第2センサ12からの航法位置情報Ss2が加速度情報Sjの補正に用いられる。
【0042】
以上説明したように、第1実施形態に係るナビゲーション装置Sにおける位置検出処理によれば、一つの車両について、位置検出条件が異なる第1センサ11及び第2センサ12各々により航法位置情報Ss1及びSs2を生成し、位置検出精度が高い方の当該航法位置情報を用いて車両の位置を算出するので、単一のGPSセンサのみを用いて生成された航法位置情報を用いて位置を算出する場合に比して、当該算出された位置の精度が向上させることができる。
【0043】
また、第1センサ11及び第2センサ12を用いて一つの車両についての航法位置情報を生成するので、例えば第1センサ11における航法位置情報Ss1の生成が不能となった場合でも、第2センサ12を用いることで車両の位置算出を継続することができる。
【0044】
更に、同一の位置検出特性を有する第1センサ11及び第2センサ12が、車両の移動方向に平行な中心線に対して左右の位置に夫々設置されているので、車両の左折又は右折に応じて位置検出精度の高い方のGPSセンサを選択して車両の位置を正確に算出することができる。この点についてより具体的には、車両の中心線から見て当該曲がる方向に対して反対にあるGPSセンサにおいて生成された航法位置情報を用いてその位置を算出するので、GPSセンサ自体の移動距離が長くなることで位置検出精度が高い方の当該GPSセンサ(図3に例示する場合は第1センサ11)を用いて高精度に車両の位置を算出することができる。
【0045】
更にまた、車両Cの中心線から見て同時受信可能衛星数が多い側に設置されているGPSセンサ(図4に例示する場合は第1センサ11)により生成された航法位置情報を用いて当該車両Cの位置を算出するので、航法電波NVを受信可能なGPS衛星STの数が多い方のGPSセンサを用いることで高精度に車両の位置を算出することができる。
【0046】
また、車両の位置の検出誤差が累積的に変化する加速度情報Sjにおける当該累積した検出誤差をGPSセンサの航法位置情報を用いて補償するので、より正確に車両の位置を算出することができる。より具体的には、航法電波NVを受信して得られた航法位置情報Ss1又はSs2を用いてジャイロセンサ13における累積した検出誤差を補償するので、より正確に車両の位置を算出することができる。
【0047】
なお、上述した第1実施形態に係るナビゲーション装置Sにおける位置検出処理においては、図2に示すステップS2を実行せずに、図3に例示するような車両の曲がり方のみでいずれかのGPSセンサを選択するように構成することも可能である。
【0048】
(II)第2実施形態
次に、本願に係る他の実施形態である第2実施形態について、図5を用いて説明する。なお、図5は第2実施形態に係るナビゲーション装置における位置検出処理を説明する図である。
【0049】
また、図5において、上述してきた第1実施形態に係るナビゲーション装置Sと同一の部材については、同一の部材番号を伏して細部の説明は省略する。更に、第2実施形態に係るナビゲーション装置における位置検出処理全体の流れは、基本的には第1実施形態に係る位置検出処理(図2参照)と同様であり、異なるのは後述するステップS3に係る処理のみであるので、以下の説明では、当該第1実施形態に係る位置検出処理と異なるステップS3の処理についてのみ説明する。
【0050】
上述した第1実施形態においては、航法電波NVを夫々に受信する第1センサ11及び第2センサ12が、当該航法電波NVの受信特性について相互に同一の受信特性を備えており、且つ図1(b)に示すように車両のダッシュボードDBの両端部に夫々設置されている場合について説明したが、以下に説明する第2実施形態においては、航法電波NVの受信可能範囲自体に相違がある二つのGPSセンサである第1センサ20及び第2センサ21が、図5(a)に示すようにダッシュボードDB上の中心線上で相隣接する位置に設置されている。
【0051】
すなわち、図5(b)に示すように、第2実施形態に係る第1センサ20と第2センサ21とでは、夫々の受信可能範囲RV20及びRV21について、受信可能範囲RV21の方が受信可能範囲RV20よりも上方に向くように第1センサ20及び第2センサ21が夫々に設定されている。そしてこの場合、ダッシュボードDB及びフロントガラスGを含む車両が水平状態にある図5(b)の場合では、第2センサ21の方が第1センサ20よりも同時受信可能衛星数が多くなり、一方、GPS衛星STの設置が同一のときに当該車両が上り状態にある図5(c)の場合では、第1センサ20の方が第2センサ21よりも同時受信可能衛星数が多くなる。
【0052】
従って、第2実施形態に係る位置検出処理におけるGPSセンサの選択処理(図2ステップS3参照)では、上記衛星軌道情報に基づいて判断されるGPS衛星STの設置に基づき、車両が水平状態及び下り状態にあるときは第2センサ21からの航法位置情報を用いて加速度情報Sjを補正し、一方、車両が上り状態にあるときは、第1センサ20からの航法位置情報を用いて加速度情報Sjを補正する。
【0053】
なおこの場合、第1実施形態に係るナビゲーション装置Sの如く、車両の曲がる方向については考慮されないことになる。
【0054】
以上説明したように、第2実施形態に係るナビゲーション装置における位置検出処理によれば、第1実施形態に係るナビゲーション装置における位置検出処理の場合と同様に、一つの車両について、位置検出条件が異なる第1センサ20及び第2センサ21各々により航法位置情報を生成し、位置検出精度が高い方の当該航法位置情報を用いて車両の位置を算出するので、単一のGPSセンサのみを用いて生成された航法位置情報を用いて位置を算出する場合に比して、当該算出された位置の精度が向上させることができる。
【0055】
また、第1センサ20及び第2センサ21を用いて一つの車両についての航法位置情報を生成するので、例えば第1センサ20における航法位置情報の生成が不能となった場合でも、第2センサ21を用いることで車両の位置算出を継続することができる。
【0056】
これらに加えて、第2実施形態に係るナビゲーション装置における位置検出処理では、衛星軌道情報及び車両の姿勢に基づき、同時受信可能性整数が多いGPSセンサにより生成された航法位置情報を、車両の曲がる方向に拘わらず用いて当該車両の位置を算出するので、航法電波NVを受信可能なGPS衛星STの数が多い方のGPSセンサを用いることで高精度に車両の位置を算出することができる。
【0057】
(III)第3実施形態
次に、本願に係る更に他の実施形態である第3実施形態について、図6を用いて説明する。なお、図6は第3実施形態に係るナビゲーション装置における位置検出処理を説明する図である。
【0058】
また、図6において、上述してきた第1実施形態に係るナビゲーション装置Sと同一の部材については、同一の部材番号を伏して細部の説明は省略する。更に、第3実施形態に係るナビゲーション装置における位置検出処理全体の流れは、基本的には第1実施形態に係る位置検出処理(図2参照)と同様であり、異なるのは後述するステップS3に係る処理のみであるので、以下の説明では、当該第1実施形態に係る位置検出処理と異なるステップS3の処理についてのみ説明する。
【0059】
上述した第1実施形態においては、航法電波NVを夫々に受信する第1センサ11及び第2センサ12が、当該航法電波NVの受信特性について相互に同一の受信特性を備えており、且つ図1(b)に示すように車両のダッシュボードDBの両端部に夫々設置されている場合について説明したが、以下に説明する第3実施形態においては、航法電波NVの受信可能範囲自体に第2実施形態に係るGPSセンサと同様の相違がある二つのGPSセンサである第1センサ20及び第2センサ21が、図6(a)に示すようにダッシュボードDBの両端部に夫々設置されている。
【0060】
このとき、より具体的には、第2実施形態に係るナビゲーション装置において、車両が水平状態及び下り状態にあるときに使用されるべきとされた第2センサ21がダッシュボードDBの右端に設置されており、一方、車両が上り状態にあるときに使用されるべきとされた第1センサ12がダッシュボードDBの左端に設置されている。
【0061】
この構成を備える第1センサ20及び第2センサ21を用いて第3実施形態に係る位置検出処理を実行する場合でも、当該位置検出処理におけるGPSセンサの選択処理(図2ステップS3参照)では、上記衛星軌道情報に基づいて判断されるGPS衛星STの設置に基づき、上記第2実施形態に係るナビゲーション装置における位置検出処理と同様に且つ図6(b)に一覧表を用いて示すように、車両が水平状態及び下り状態にあるときは、当該車両の曲がり方に拘わらず第2センサ21からの航法位置情報を用いて加速度情報Sjを補正し、一方、車両が上り状態にあるときは、同様に曲がり方に拘わらず第1センサ20からの航法位置情報を用いて加速度情報Sjを補正する。
【0062】
この構成でも、上記第2実施形態に係るナビゲーション装置における位置検出処理と同様の作用効果をそうすることが可能である。
【0063】
(IV)第4実施形態
次に、本願に係る更に他の実施形態である第4実施形態について、図7を用いて説明する。なお、図7は第4実施形態に係るナビゲーション装置における位置検出処理を示すフローチャートであり、図2に示す第1実施形態に係るナビゲーション装置における位置検出処理と同様の処理については、同様のステップ番号を付して細部の説明を省略する。
【0064】
上述して来た第1乃至第3実施形態においては、各GPSセンサが設置されている位置や、車両の姿勢等に基づいて加速度情報Sjの補正に用いられる航法位置情報を選択したが、以下に説明する第4実施形態においては、二つのGPSセンサ夫々から出力されてくる航法位置情報自体の精度を比較し、高精度の方を用いて加速度情報Sjを補正する。
【0065】
なお、第4実施形態に係るナビゲーション装置における各GPSセンサ夫々の位置及び受信可能範囲の異同は、第1乃至第3実施形態のいずれの場合の位置及び異同でも適用可能である。
【0066】
また、第4実施形態に係るナビゲーション装置全体の構成としては、基本的に第1実施形態に係るナビゲーション装置Sと同様であるので、細部の説明は省略する。
【0067】
図7に示すように、第4実施形態に係るナビゲーション装置においける位置検出処理としては、最初に二つのGPSセンサのうち一方のGPSセンサ(以下、第一のGPSセンサと称する)を用いて航法電波NVを受信し、その結果としての航法位置情報を位置検出部2に出力して車両の現在位置を測位する(ステップS10)。
【0068】
次に、他方のGPSセンサ(以下、第二のGPSセンサと称する)を用いて同様に航法電波NVを受信し、その結果としての航法位置情報を位置検出部2に出力して車両の現在位置を測位する(ステップS11)。
【0069】
そして、位置検出部2は、第一のGPSセンサ及び第二のGPSセンサから夫々出力されてきた航法位置情報を用いた測位結果における位置検出精度を相互に比較し、当該精度が高い方の測位結果を選択する(ステップS12)。
【0070】
このステップS12の処理においては、先ず、各航法位置情報に含まれている精度フラグ(より具体的には、例えば各航法位置情報を夫々のGPSセンサにおいて生成した際における同時受信可能衛星数を示すフラグ等)を比較し、当該精度が高い方(すなわち、同時受信可能衛星数が多い方)の航法位置情報を用いて得られた測位結果を選択する。なお、二つのGPSセンサにおいて当該精度フラグの値が同値である場合は、次に、各航法位置情報自体の電気信号としての振幅を相互に比較し、当該振幅が大きい方(すなわち、当該航法位置情報を生成する際に受信した航法電波NVの受信強度が大きい方)の航法位置情報を用いて得られた測位結果を選択する。なお、ステップS12の処理において、何らかの理由で一方のGPSセンサを用いた航法位置情報の生成が不可能となったときは、残り一つのGPSセンサを用いて生成された航法位置情報を用いて測位を行うこととなる。
【0071】
次に、ステップS12において選択された測位結果を用いて上記加速度情報Sjにおける累積誤差をキャンセルする補正を行い(ステップS13)、その補正後の加速度情報Sjを用いて車両の現在位置検出処理を行って上記位置情報Sposを生成し(ステップS14)、上記ナビゲーション処理部3に出力して車両の案内処理に供させる。
【0072】
その後は、図2に示すステップS7と同様の処理を実行し、第4実施形態に係るナビゲーション装置における位置検出処理を終了する。
【0073】
以上説明した第4実施形態に係る位置検出処理によれば、第1実施形態に係るナビゲーション装置における位置検出処理の場合と同様に、一つの車両について、位置検出条件が異なる二つのGPSセンサ各々により航法位置情報を生成し、位置検出精度が高い方の当該航法位置情報を用いて車両の位置を算出するので、単一のGPSセンサのみを用いて生成された航法位置情報を用いて位置を算出する場合に比して、当該算出された位置の精度が向上させることができる。
【0074】
また、二つのGPSセンサを用いて一つの車両についての航法位置情報を生成するので、例えば第1センサ20における航法位置情報の生成が不能となった場合でも、第2センサ21を用いることで車両の位置算出を継続することができる。
【0075】
これらに加えて、第4実施形態に係るナビゲーション装置における位置検出処理では、夫々のGPSセンサにおいて生成された航法位置情報に含まれている精度フラグ等により示される位置検出精度が高い方の当該航法位置情報を用いて車両の位置を算出するので、実際に生成された航法位置情報のうちその位置検出精度が高い方の航法位置情報を用いることでより精度よく車両の位置を算出することができる。
【0076】
また、各々生成された航法位置情報に含まれている振幅により示される受信強度が高い方の航法位置情報を用いて車両の位置を算出するので、実際に生成された航法位置情報のうちその受信強度が高い方の航法位置情報を用いることでより精度よく車両の位置を算出することができる。
【0077】
(V)第5実施形態
最後に、本願に係る更に他の実施形態である第5実施形態について、図8を用いて説明する。なお、図8は第5実施形態に係るナビゲーション装置の概要構成を示すブロック図であり、第1実施形態に係るナビゲーション装置Sと同様の部材については、同様の部材番号を付して細部の説明は省略する。
【0078】
上述してきた第1乃至第4実施形態では、二つのGPSセンサが共に車両内に据え付けられている場合について説明したが、以下に説明する第5実施形態に係るナビゲーション装置では、一方のGPSセンサについては、車両自体ではなく当該車両に搭乗している搭乗者が所持している携帯型機器に搭載されている。
【0079】
すなわち、第1実施形態に係るナビゲーション装置Sの構成に準じて第5実施形態に係るナビゲーション装置SSの構成を説明すると、当該ナビゲーション装置SSにおけるセンサ部100は、第2センサ12と、ジャイロセンサ13と、距離センサ14と、のみにより構成されている。
【0080】
一方、第1センサ11は、当該搭乗者が携帯する携帯機器M(具体的には携帯電話又は携帯型情報端末等の、その電源電力が自給可能な携帯機器)内に備えられており、当該第1センサ11から出力される航法位置情報Ss1は、当該携帯機器M内の送信部31を介して無線にて位置検出部2に接続された受信部31に送信され、当該受信部3を介して位置検出部2に出力される。
【0081】
これ以後は、位置検出部2において、上記第4実施形態として説明した如き、各航法位置情報内の精度フラグ又はそれ自体の振幅に応じたGPSセンサの選択処理等、当該第4実施形態に係るナビゲーション装置における位置検出処理(図7参照)と同様の位置検出処理並びにそれに続く案内処理が実行される。
【0082】
以上説明したように、第5実施形態に係る位置検出処理によれば、第1実施形態に係るナビゲーション装置における位置検出処理の場合と同様に、一つの車両について、位置検出条件が異なる二つのGPSセンサ各々により航法位置情報を生成し、位置検出精度が高い方の当該航法位置情報を用いて車両の位置を算出するので、単一のGPSセンサのみを用いて生成された航法位置情報を用いて位置を算出する場合に比して、当該算出された位置の精度が向上させることができる。
【0083】
また、二つのGPSセンサを用いて一つの車両についての航法位置情報を生成するので、例えば第2センサ12における航法位置情報の生成が不能となった場合でも、携帯機器M内の第1センサ11を用いることで車両の位置算出を継続することができる。
【0084】
これらに加えて、第5実施形態に係るナビゲーション装置における位置検出処理では、第1センサ11が電源電力の自給が可能な携帯機器M内に備えられているので、車両の位置検出の向上を、車両自体のから見て省電力化しつつ実現することができる。
【0085】
なお、上述してきた各実施形態においては、車両内にGPSセンサが二つのみ設置されている場合について夫々説明したが、本願はこれらに限らず、三つ以上のGPSセンサを車両内に設置し、それらを上記第1乃至第5実施形態のいずれか一つと同様の判断基準により選択して加速度情報Sjの補正に用いるように構成することも可能である。
【0086】
更に、上述した各実施形態では、車両の現在位置を検出する場合について説明したが、これ以外に、例えば二輪車、船又は航空機等の移動体の位置検出処理に本願を適用することも可能である。
【0087】
更にまた、図2又は図7に示すフローチャートに対応するプログラムを、フレキシブルディスク又はハードディスク等の情報記録媒体に記録しておき、又はインターネット等を介して取得して記録しておき、これらを汎用のコンピュータで読み出して実行することにより、当該コンピュータを実施形態に係る位置検出部2として活用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】第1実施形態に係るナビゲーション装置の概要構成を示す図であり、(a)は当該概要構成を示すブロック図であり、(b)は第1実施形態に係るダッシュボードの上面図である。
【図2】第1実施形態のナビゲーション装置における位置検出処理を示すフローチャートである。
【図3】第1実施形態のナビゲーション装置における各GPSセンサの移動距離の差を説明する図である。
【図4】第1実施形態のナビゲーション装置における同時受信可能生成数の相違を説明する図である。
【図5】第2実施形態に係るナビゲーション装置の構成を示す図であり、(a)は当該第2実施形態に係るダッシュボードの上面図であり、(b)は(a)におけるA−A’断面図を航法衛星と共に例示する図(I)であり、(c)は(a)におけるA−A’断面図を航法衛星と共に例示する図(II)である。
【図6】第3実施形態に係るナビゲーション装置の構成等を示す図であり、(a)は当該第3実施形態に係るダッシュボードの上面図であり、(b)は第3実施形態のナビゲーション装置における位置検出処理を説明する図である。
【図7】第4実施形態のナビゲーション装置における位置検出処理を示すフローチャートである。
【図8】第5実施形態に係るナビゲーション装置の概要構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0089】
1、100 センサ部
11、20 第1センサ
12、21 第2センサ
2 位置検出部
3 ナビゲーション処理部
13 ジャイロセンサ
S、SS ナビゲーション装置
DB ダッシュボード
M 携帯機器
ST GPS衛星
NV 航法電波
RV11、RV12、RV20、RV21 受信可能範囲

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一つの移動体の位置を示す位置情報を、相互に異なる位置検出条件の下で夫々生成する複数の検出手段と、
各前記検出手段により生成された各前記位置情報夫々における位置検出精度につき、当該位置検出精度が高い方の前記位置情報を用いて前記移動体の位置を算出する算出手段と、
を備えることを特徴とする位置検出装置。
【請求項2】
請求項1に記載の位置検出装置において、
各前記検出手段は、前記移動体の移動方向に平行な当該移動体の中心線に対して左右の位置に夫々設置され且つ当該検出手段自体の位置検出特性が相互に同一である二つの当該検出手段であることを特徴とする位置検出装置。
【請求項3】
請求項2に記載の位置検出装置において、
各前記検出手段は、航法衛星から送信されて来る航法電波を夫々に受信して前記位置情報を生成する検出手段であり、
前記算出手段は、前記移動体が曲がるとき、前記中心線から見て当該曲がる方向に対して反対にある前記検出手段により生成された前記位置情報を用いて前記位置を算出することを特徴とする位置検出装置。
【請求項4】
請求項2に記載の位置検出装置において、
各前記検出手段は、航法衛星から送信されて来る航法電波を夫々に受信して前記位置情報を生成する検出手段であり、
前記航法衛星の軌道状態を示す衛星軌道情報を取得する取得手段を更に備え、
前記算出手段は、前記取得した衛星軌道情報に基づき、前記中心線から見て前記航法電波を受信することが可能な前記航法衛星の数が多い側に設置されている前記検出手段により生成された前記位置情報を用いて前記位置を算出することを特徴とする位置検出装置。
【請求項5】
請求項1に記載の位置検出装置において、
航法電波を送信する航法衛星の軌道状態を示す衛星軌道情報を取得する取得手段と、
前記移動体の姿勢を検出する姿勢検出手段と、
を更に備え、
各前記検出手段は、前記航法電波を夫々に受信して前記位置情報を生成し、且つ当該各検出手段自体における前記航法電波の受信特性が前記姿勢に応じて相互に異なる当該検出手段であり、
更に前記算出手段は、前記取得した衛星軌道情報及び前記検出された姿勢に基づき、前記航法電波を受信することが可能な前記航法衛星の数が多い前記検出手段により生成された前記位置情報を、前記移動体の曲がる方向に拘わらず用いて前記位置を算出することを特徴とする位置検出装置。
【請求項6】
請求項5に記載の位置検出装置において、
各前記検出手段は、前記移動体の移動方向に平行な当該移動体の中心線に対して左右の位置に夫々設置された二つの当該検出手段であることを特徴とする位置検出装置。
【請求項7】
請求項5に記載の位置検出装置において、
各前記検出手段は、相隣接して前記移動体上に設置された二つの当該検出手段であることを特徴とする位置検出装置。
【請求項8】
請求項1に記載の位置検出装置において、
各前記検出手段は、航法衛星から送信されて来る航法電波を夫々に受信し、当該受信状態に応じた位置精度を示す精度情報を含んで前記位置情報を生成する検出手段であり、
前記算出手段は、各前記生成された位置情報に含まれている前記精度情報に基づき、当該精度情報により夫々示される前記位置精度が高い方の前記位置情報を用いて前記移動体の位置を算出することを特徴とする位置検出装置。
【請求項9】
請求項1に記載の位置検出装置において、
各前記検出手段は、航法衛星から送信されて来る航法電波を夫々に受信し、当該受信した航法電波の受信強度を示す強度情報を含んで前記位置情報を生成する検出手段であり、
前記算出手段は、各前記生成された位置情報に含まれている前記強度情報に基づき、当該強度情報により夫々示される前記受信強度が高い方の前記位置情報を用いて前記移動体の位置を算出することを特徴とする位置検出装置。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか一項に記載の位置検出装置において、
各前記検出手段は、各前記位置情報における検出誤差が時間の経過に応じて確率的に変化する当該検出手段であり、
前記移動体の位置を検出する第2検出手段であって、当該位置の検出誤差が累積的に変化する第2検出手段と、
前記第2検出手段における前記累積した検出誤差を各前記位置情報を用いて補償する補償手段と、
を更に備えることを特徴とする位置検出装置。
【請求項11】
請求項10に記載の位置検出装置において、
各前記検出手段は、航法衛星から送信されて来る航法電波を夫々に受信して前記位置情報を生成する検出手段であり、
前記第2検出手段は、ジャイロにより前記移動体の位置を検出するジャイロセンサであることを特徴とする位置検出装置。
【請求項12】
請求項1から11のいずれか一項に記載の位置検出装置において、
いずれかの前記検出手段が前記移動体自体に設置されており、
他のいずれかの前記検出手段が、当該移動体と共に移動する搭乗者に携行され且つ電源電力の自給が可能な携帯型の当該検出手段であり、
前記他のいずれかの検出手段により生成された前記位置情報を前記算出手段に伝送する伝送手段を更に備えることを特徴とする位置検出装置。
【請求項13】
請求項1から12のいずれか一項に記載の位置検出装置に備えられたコンピュータを、前記算出手段として機能させることを特徴とする位置検出用プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−315809(P2007−315809A)
【公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−143246(P2006−143246)
【出願日】平成18年5月23日(2006.5.23)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【出願人】(595105515)インクリメント・ピー株式会社 (197)
【Fターム(参考)】