説明

位置表示システムおよびサーバ

【課題】特定の事前手続きを必要とせずに、自端末の位置と、ユーザ所望の表示対象の位置とを直感的に把握することのできる位置表示システムおよびサーバを提供すること。
【解決手段】サーバ100は、クライアントA200から、ユーザより受付けられた入力情報とクライアントA200の端末状況情報とを含む第1のメッセージを受信するメッセージ受信部171と、受信した第1のメッセージに基づき、クライアントA200の位置とユーザ所望の場所および/またはクライアントB300の位置とを示す画像を生成する地図画像生成部116と、画像を含む第2のメッセージを生成するメッセージ生成部113と、第2のメッセージを少なくともクライアントA200に送信するメッセージ送信部172とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバならびに該サーバと通信ネットワークを介して接続される複数の携帯端末を備えた通信システム、および、該通信システムで使用されるサーバに関し、特に、複数の位置の情報を表示可能な位置表示システムおよびサーバに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、携帯端末を使用して他のユーザの位置情報や、接続状態等を示すプレゼンス情報を送受信し、携帯端末上に表示する手法についての提案がなされている。
【0003】
たとえば、特許文献1には、携帯端末とサーバーからなるシステムにおいて、予めサーバーに登録した各利用者の属性情報から、相性の良い利用者を選別し、それらの利用者の携帯端末のGPS(Global Positioning System)情報を元に、携帯端末間の距離を算出する提案がなされている。本提案では、相性の良い利用者同士が一定距離以内に接近した場合、サーバーはそれぞれの自己紹介情報を作成して、利用者に通知する。また、利用者の位置や距離を地図上に反映した情報を携帯端末に送ることも出来る。
【0004】
別の例として、特許文献2には、インスタントメッセージング(以下「IM」という)システムにおいて、IM参加中のクライアント端末に、各メンバーの位置を表す市町村区名と、接続状態等を表すプレゼンス情報を表示する方法について提案がなされている。
【特許文献1】特開2002−277279号公報
【特許文献2】特開2004−302763号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1および2に開示された方法では、予めサーバーに個人情報を登録するか、IMに参加しているメンバーのみしか位置情報やプレゼンス情報を得ることが出来ず、情報取得が可能となるまでに一定の手続きを経ることが必要である。
【0006】
また、これらの文献では、システム利用中に、ユーザが必要と感じた建物や公園等のユーザ所望の場所の位置を知ることは出来ない。
【0007】
また、特許文献2に関しては更に、位置情報は市町村区名で表示される為、メンバー間の位置関係を直感的に把握することが困難である。
【0008】
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであって、その目的は、特定の事前手続きを必要とせずに、自端末の位置と、ユーザ所望の表示対象の位置とを直感的に把握することのできる位置表示システムおよびサーバを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明のある局面に従う位置表示システムは、サーバ、および、サーバと通信ネットワークを介して接続される第1の携帯端末を備えた位置表示システムであって、第1の携帯端末は、ユーザが位置の表示を所望する対象である表示対象を特定するための対象特定情報の入力を受付ける入力手段と、受付けられた入力情報と、第1の携帯端末の第1端末状況情報とを含む第1のメッセージを生成するための第1のメッセージ生成手段と、第1のメッセージをサーバに送信する第1の送信手段とを含み、サーバは、第1のメッセージを受信する受信手段と、受信した第1のメッセージに基づき、第1の携帯端末の位置と、表示対象の位置とを示す第1の画像を生成するための画像生成手段と、第1の画像を含む第2のメッセージを生成するための第2のメッセージ生成手段と、第2のメッセージを、第1の携帯端末に送信する第2の送信手段とを含む。
【0010】
好ましくは、サーバと通信ネットワークを介して接続される第2の携帯端末をさらに備え、入力手段は、第2の携帯端末の宛先情報の入力をさらに受け付け、対象特定情報は、ユーザ所望の場所を検索するための検索用キーワードと、第2の携帯端末の第2端末状況情報の取得要求情報とのうち少なくともいずれか一方を含み、第1の画像は、表示対象の位置として、ユーザ所望の場所および/または第2の携帯端末の位置とを示す。
【0011】
好ましくは、第2の送信手段は、第2のメッセージを、さらに第2の携帯端末に送信する。
【0012】
好ましくは、第1の携帯端末は、対象特定情報が入力された場合に、第1端末状況情報を取得するための第1の取得手段をさらに含み、第1の取得手段は、取得した第1端末状況情報を第1のメッセージ生成手段に通知する。
【0013】
好ましくは、第1の携帯端末は、測位信号を受信するための測位信号受信手段をさらに含み、第1端末状況情報は、受信された測位信号に基づく第1の携帯端末の位置座標の情報を含み、画像生成手段は、位置座標の情報に基づいて、第1の画像を生成する。
【0014】
好ましくは、第1の携帯端末は、第1の携帯端末または第1の携帯端末のユーザの状態を表す状態情報を管理するための状態情報管理手段をさらに含み、第1端末状況情報および第2のメッセージは、状態情報をさらに含む。
【0015】
好ましくは、サーバは、受信された第1のメッセージを解析するための第1の解析手段をさらに含み、第2のメッセージ生成手段は、第1の解析手段による解析結果に基づき、少なくとも入力情報を含む、第2の携帯端末用の第3のメッセージをさらに生成し、第2のメッセージ送信手段は、第3のメッセージを第2の携帯端末にさらに送信し、第2の携帯端末は、サーバから、第3のメッセージを受信するための受信手段と、受信された第3のメッセージを解析するための第2の解析手段と、第2の解析手段において、第3のメッセージに取得要求情報が含まれていると判断された場合に、第2端末状況情報を取得するための第2の取得手段と、取得された第2端末状況情報を含む第4のメッセージを生成するための第3のメッセージ生成手段と、生成された第4のメッセージを、サーバに送信する第3の送信手段とを含む。
【0016】
好ましくは、第2の携帯端末は、測位信号を受信するための測位信号受信手段をさらに含み、第2端末状況情報は、受信された測位信号に基づく第2の携帯端末の位置座標の情報を含み、画像生成手段は、位置座標の情報に基づいて、第1の画像を生成する。
【0017】
好ましくは、第2の携帯端末は、第2の携帯端末または第2の携帯端末のユーザの状態を表す状態情報を管理するための状態情報管理手段をさらに含み、第2端末状況情報および第2のメッセージは、状態情報をさらに含む。
【0018】
好ましくは、入力情報は、さらに、第1端末状況情報の、第2の携帯端末への通知の可否を示す可否情報を含み、第1の解析手段において、可否情報が通知許可を示していると解析された場合に、第3のメッセージは、第1端末状況情報をさらに含む。
【0019】
好ましくは、第2の携帯端末は、第2端末状況情報の公開の可否を示す公開可否情報を記憶するための記憶手段をさらに含み、第3のメッセージ生成手段は、公開可否情報が公開の不許可を示している場合には、公開を拒否していることを示す公開拒否メッセージを生成し、第3の送信手段は、第4のメッセージに代えて、公開拒否メッセージをサーバに送信する。
【0020】
好ましくは、サーバは、第1のメッセージを解析するための解析手段をさらに含み、入力情報は、さらに、第1端末状況情報の、第2の携帯端末への通知の可否を示す可否情報を含み、画像生成手段は、解析手段において、可否情報が通知不許可を示していると解析された場合に、第1の携帯端末の位置を除き、表示対象の位置を示す第2の画像をさらに生成し、第2のメッセージ生成手段は、第2の画像を含む、第3のメッセージをさらに生成し、第2のメッセージ送信手段は、第3のメッセージを第2の携帯端末に送信する。
【0021】
好ましくは、サーバは、第1のメッセージを解析するための解析手段と、第1のメッセージに検索用キーワードが含まれていた場合に、検索用キーワードに基づき、ユーザ所望の場所に関する情報を検索するための検索手段と、予め、複数の場所を特定するための場所特定データそれぞれを、位置座標データと対応付けて記憶するための位置データベースと、位置データベースを参照して、検索されたユーザ所望の場所の位置座標を特定するための位置特定手段とをさらに含む。
【0022】
好ましくは、サーバは、位置座標と関連付けた複数の地図画像のデータを予め記憶するための地図データベースをさらに含み、画像生成手段は、地図データベースに記憶された地図画像に基づき、第1の画像を生成する。
【0023】
好ましくは、入力情報は、第1の画像の表示方式の情報をさらに含み、画像生成手段は、表示方式が一括表示の場合に、地図データベースより、第1の携帯端末の第1位置座標と、ユーザ所望の場所の第2位置座標および/または第2の携帯端末の第3位置座標とを含む1つの地図画像を選択するための第1の選択手段と、選択された地図画像に、第1位置座標と、第2位置座標および/または第3位置座標とをマーキングするための第1のマーキング手段とを有し、第1の画像は、第1のマーキング手段によりマーキングされた地図画像に対応する。
【0024】
好ましくは、画像生成手段は、表示方式が近傍表示の場合に、地図データベースより、第1位置座標を含む第1の地図画像と、第2位置座標を含む第2の地図画像および/または第3位置座標を含む第3の地図画像とを選択するための第2の選択手段と、選択されたそれぞれの地図画像に、第1位置座標と、第2位置座標および/または第3位置座標とをマーキングするための第2のマーキング手段とをさらに有し、第1の画像は、第2のマーキング手段によりマーキングされた複数の地図画像を含む。
【0025】
好ましくは、第2のメッセージは、第1の画像が、複数の地図画像を含む場合には、各地図画像を別ページとするレイアウトデータを含む。
【0026】
好ましくは、入力情報は、近傍表示の場合の表示範囲値の情報を含み、第2の選択手段は、各位置座標より表示範囲値を径とする円が含まれる最小縮小率の地図画像を選択する。
【0027】
この発明の他の局面に従うサーバは、第1の携帯端末から、通信ネットワークを介して、ユーザが位置の表示を所望する対象である表示対象を特定するための対象特定情報と、第1の携帯端末の第1端末状況情報とを含む第1のメッセージを受信するための受信手段と、受信した第1のメッセージに基づき、第1の携帯端末の位置と、表示対象の位置とを示す画像を生成するための画像生成手段と、画像を含む第2のメッセージを生成するためのメッセージ生成手段と、第2のメッセージを、第1の携帯端末に送信する送信手段とを備える。
【発明の効果】
【0028】
本発明によると、メール送信元の端末のユーザは、表示対象の位置を、特定の事前手続きをすることなく知ることができる。また、自端末の位置と、表示対象の位置とを示す画像が送られてくるため、メール送信元の端末のユーザは、視覚的に複数の場所の位置関係を把握することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
【0030】
(位置表示システムの構成について)
図1は、本発明の実施の形態における位置表示システム1の全体構成を示すブロック図である。
【0031】
図1を参照して、位置表示システム1は、サーバ100および、サーバ100と通信ネットワーク(図示せず)を介して接続されるクライアントA200ならびにクライアントB300を備える。本実施の形態において、クライアントA200は、電子メール送信元の携帯端末であり、クライアントBは、電子メール送信先の携帯端末であるものとして説明する。本実施の形態における位置表示システム1は、クライアントA200のユーザに、ユーザが位置の表示を所望する対象(たとえば“今どこにいるか知りたい人”や“どこにあるのか知りたい場所”)の位置を容易かつ分かりやすく知らせることを可能とするものである。さらに好ましくは、クライアントA200のユーザとクライアントB300のユーザとの間で、情報の共有化を可能とする。
【0032】
なお、ここでは、電子メール送信先の携帯端末が1台である例を示すが、電子メール送信先の携帯端末(クライアントB300)は複数であってもよい。あるいは、クライアントA200が、電子メール送信先の携帯端末(クライアントB300)を兼ねてもよい。つまり、クライアントA200のユーザは、自端末をメール送信先の端末としてもよい。
【0033】
サーバ100は、クライアントA200,クライアントB300からのメールを受信するメッセージ受信部171と、受信したメッセージを解析するメッセージ解析部112と、クライアントA200,クライアントB300へ送信するメッセージを生成するメッセージ生成部113と、生成されたメッセージを送信するためのメッセージ送信部172と、メッセージ中の場所検索用キーワード(後述)を元にユーザ所望の場所を検索するための検索部114と、画像情報を生成するための地図画像生成部116と、地図画像生成部116が参照する地図DB(データベース)142と、検索部114での検索結果からユーザ所望の場所の位置座標(緯度,経度)を特定する位置特定部115と、位置特定部115が参照する位置DB141と、上記したメッセージ解析部112、メッセージ生成部113、検索部114、位置特定部115および地図画像生成部116を制御するサーバ動作管理部111とを含む。なお、サーバ100は、ユーザ所望の場所の検索においてデータベースとなるインターネット網上のファイルサーバ400と接続される。
【0034】
位置DB141には、複数の場所それぞれを特定するための場所特定データと位置座標データとが対応付けられて記憶されている。図3は、位置DB141のデータ構造の一例を示す図である。図3を参照して、位置DB141には、建物名または地名を示すデータ31と、住所データ32と、郵便番号データ33と、電話番号データ34と、所有者データ35と、位置座標データ36とが含まれる。
【0035】
地図DB142には、予め、複数種類の地図画像のデータが格納される。
メッセージ解析部112は、具体的には、メッセージ受信部171において受信されたメッセージの内容を読み取り、メッセージに含まれる各データを取り出す。
【0036】
メッセージ生成部113は、クライアントA200からのメッセージの解析結果に基づき、クライアントB300用のメッセージを生成する。また、地図画像生成部116により生成された画像情報を含む最終的なメッセージを生成する。最終的なメッセージは、後述する通知設定値に応じて、クライアントA200用の第1のメッセージと、第1のメッセージとは異なるクライアントB300用の第2のメッセージとを含んでよい。
【0037】
地図画像生成部116は、画像情報として、クライアントA200の位置、および、検索された場所の位置および/またはクライアントB300の位置を示した少なくとも1つの地図画像を生成する。地図画像生成部116は、後述する通知設定値に応じて、クライアントA200の位置を含む(クライアントA200用の)地図画像と、クライアントA200の位置を含まない(クライアントB300用の)地図画像とを生成してよい。詳細な地図画像の生成方法については後述する。
【0038】
クライアントA200は、入力操作およびメール等の表示を行なうGUI(Graphical User Interface)部205と、電子メールとしてサーバ100へ送信するためのメッセージを生成するメッセージ生成部213と、メッセージを送信するメッセージ送信部272と、メッセージを受信するメッセージ受信部271と、受信したメッセージを解析するメッセージ解析部212と、アンテナ206を介して測位情報、たとえば、GPS衛星からのGPS情報を受信し、クライアントA200の位置座標(緯度,経度)を取得するためのGPS情報受信部208と、クライアントA200またはクライアントA200のユーザの状態を示す状態情報(プレゼンス情報)の入出力を管理する状態情報管理部214と、状態情報管理部214が参照する状態情報DB241と、上記したGPS情報受信部208、メッセージ生成部213、メッセージ解析部212および状態情報管理部214を制御するクライアント動作管理部211とを含む。
【0039】
メッセージ解析部212は、具体的には、メッセージ受信部271において受信されたメッセージの内容を読み取り、メッセージに含まれる各データを取り出す。
【0040】
状態情報DB241には、クライアントA200の状態情報が記憶される。ここで、「状態情報」とは、上記したように、クライアントA200そのもの、またはクライアントA200のユーザ(操作者)がどのような状態にあるかを表す情報であり、例えば、“音声通話可能”、“音声通話不可能”、“音声通話中”、“移動中”、“食事中”、“会議中”などが含まれる。
【0041】
状態情報管理部214は、たとえば、GUI部205からの信号に基づいて、クライアントA200またはクライアントA200のユーザの現状の状態(以下、単に「クライアントA200の状態」という)を判定する。また、判定した状態の情報を、状態情報DB241に格納する。より具体的には、GUI部205に、状態選択メニューとして、音声通話可能、移動中、食事中、あるいは会議中などの項目を含むリストを表示し、ユーザがGUI部205を用いて現状の状態を選択することによって、クライアントA200の状態が判定されてよい。
【0042】
あるいは、状態情報管理部214は、GUI部205からの信号に基づかず、自動的に自身の状態を判定することとしてもよい。たとえば、音声通話が開始された時点で、クライアント動作管理部211が状態情報管理部214へ通話開始を通知すると、状態情報管理部214は、クライアントAが音声通話中(または音声通話不可)である旨の状態情報を状態情報DB241に登録することができる。また、通話が終了された時点で、クライアント動作管理部211が状態情報管理部214に通話終了を通知すると、状態情報管理部214は、状態情報DB241の情報を、音声通話可の状態に書換えることができる。
【0043】
また、クライアント動作管理部211が基地局の情報を状態情報管理部214へ通知し、状態情報管理部214が、通知された基地局の情報を元に、クライアントA200の状態を判定してもよい。より具体的には、一定時間内に、基地局が継続的に切換わる場合、クライアントA200は移動中であると判定し、一定時間基地局が切換わらない場合、非移動中であると判定することができる。
【0044】
あるいは、状態情報管理部214は、GPS情報を利用してクライアントA200の状態を判定することもできる。GPS情報受信部208が、定期的にGPS情報を受信する場合、クライアント動作管理部211は、GPS情報受信部208により取得された位置座標を、状態情報管理部214に通知し、状態情報管理部214が、一定時間内の移動距離から、移動中/非移動中を判定することができる。さらには、一定時間内の移動距離から、クライアントA200のユーザは徒歩であるか交通機関を使っているかということまで推測することもできる。
【0045】
本実施の形態において、クライアントA200またはクライアントA200のユーザの状況を示す情報を、「クライアントA200の端末状況情報」といい、クライアントA200の端末状況情報は、少なくともGPS情報受信部208より取得されるクライアントA200の位置座標の情報を含み、好ましくは、さらに、状態情報管理部214より取得されるクライアントA200の状態情報を含む。
【0046】
クライアントB300は、クライアントA200と同様に、入力操作およびメール等の表示を行なうGUI部305と、電子メールとしてサーバ100へ送信するためのメッセージを生成するメッセージ生成部313と、メッセージを送信するメッセージ送信部372と、メッセージを受信するメッセージ受信部371と、受信したメッセージを解析するメッセージ解析部312と、アンテナ306を介して測位情報、たとえば、GPS衛星からのGPS情報を受信し、クライアントB300の位置座標を取得するためのGPS情報受信部308と、クライアントB300またはクライアントB300のユーザの状態(以下、単に「クライアントB300の状態」という)を示す状態情報の入出力を管理する状態情報管理部314と、状態情報管理部314が参照する状態情報DB341と、上記したGPS情報受信部308、メッセージ生成部313、メッセージ解析部312および状態情報管理部314を制御するクライアント動作管理部311とを含む。
【0047】
クライアントB300に含まれる各部の機能およびデータは、クライアントA200で説明した機能およびデータと同様であるため、ここでの説明は繰返さない。
【0048】
本実施の形態において、クライアントB300またはクライアントB300のユーザの状況を示す情報を、「クライアントB300の端末状況情報」といい、クライアントB300の端末状況情報は、少なくともGPS情報受信部308より取得されるクライアントB300の位置座標を含み、好ましくは、さらに、状態情報管理部314より取得されるクライアントB300の状態情報を含む。
【0049】
図2(A)および(B)は、それぞれ、サーバ100、および、クライアントA200,クライアントB300のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0050】
図2(A)を参照して、サーバ100は、各種演算処理を行なうためのCPU(Central Processing Unit)101と、予めプログラムやデータが格納されるROM(Read Only Memory)102と、作業データを一時的に記録するためのRAM(Random Access Memory)103と、ハードディスク104と、クライアントA200、クライアントB300およびファイルサーバ400と接続するための通信I/F(インターフェイス)107と、たとえばメモリカードなどの記録媒体109bに記録されたデータの読出および書込を行なうドライブ装置109aとを含む。
【0051】
CPU101は、サーバ動作管理部111と、メッセージ解析部112と、メッセージ生成部113と、検索部114と、位置特定部115と、地図画像生成部116とを含む。なお、CPU101に含まれるこれらの機能ブロックのうち少なくとも1つは、ハードウェアにより実現されてもよい。
【0052】
位置DB141および地図DB142は、ハードディスク104に含まれる。なお、これらのDB141,142は、記録媒体109bに記録されていてもよい。通信I/F107は、メッセージ受信部171と、メッセージ送信部172とを含む。
【0053】
図2(B)を参照して、クライアントA200は、各種演算を行なうCPU201と、予めプログラムやデータが格納されるROM202と、作業データを一時的に記録するRAM203と、不揮発性のメモリ、たとえばフラッシュメモリ204と、上記GUI部205と、通信I/F207と、上記GPS情報受信部208と、たとえばメモリカードなどの記録媒体209bに記録されたデータの読出および書込を行なうドライブ装置209aとを含む。
【0054】
CPU201は、たとえば、クライアント動作管理部211と、メッセージ解析部212と、メッセージ生成部213と、状態情報管理部214とを含む。なお、CPU201に含まれるこれらの機能ブロックのうち少なくとも1つは、ハードウェアにより実現されてもよい。また、GPS情報受信部208は、CPU201に含まれてもよい。
【0055】
フラッシュメモリ204は、たとえば、状態情報DB241を含む。あるいは、状態情報DB241は、記録媒体209bに含まれてもよい。通信I/F207は、メッセージ受信部271と、メッセージ送信部272とを含む。
【0056】
また、上記GUI部205は、たとえばLCD(Liquid Crystal Display)により構成される表示部2051と、ユーザからの各種情報の入力を受付ける入力部2052とを含む。
【0057】
クライアントB300も、同様に、各種演算を行なうCPU301と、予めプログラムやデータが格納されるROM302と、作業データを一時的に記録するRAM303と、不揮発性のメモリ、たとえばフラッシュメモリ304と、上記GUI部305と、通信I/F307と、上記GPS情報受信部308と、記録媒体309bに記録されたデータの読出および書込を行なうドライブ装置309aとを含む。
【0058】
CPU301は、たとえば、クライアント動作管理部311と、メッセージ解析部312と、メッセージ生成部313と、状態情報管理部314とを含む。なお、CPU301に含まれるこれらの機能ブロックのうち少なくとも1つは、ハードウェアにより実現されてもよい。また、GPS情報受信部308は、CPU301に含まれてもよい。
【0059】
フラッシュメモリ304は、たとえば、状態情報DB341を含む。あるいは、状態情報DB341は、記録媒体309bに含まれてもよい。通信I/F307は、メッセージ受信部371と、メッセージ送信部372とを含む。
【0060】
また、上記GUI部305は、たとえばLCDにより構成される表示部3051と、ユーザからの各種情報の入力を受付ける入力部3052とを含む。
【0061】
(位置表示システムの動作について)
次に、図4〜図8のフローチャートを用いて、2台のクライアントA200,B300とサーバ100との間でメッセージの送受信を行ないながら、クライアントA200のユーザ所望の場所を検索し、さらに、各クライアントの端末状況情報を取得する際の流れについて説明する。
【0062】
図4〜図8は、本発明の実施の形態における位置表示システム1において実行される位置表示処理を示すフローチャートである。
【0063】
図4を参照して、クライアントA200のGUI部205は、ユーザから、場所検索用キーワード、相手クライアント(クライアントB300)のアドレス、状況取得キーワード、通知設定値、地図表示方式および表示範囲値の入力を受付ける(ステップS2)。具体的には、相手クライアントであるクライアントB300のアドレスが、宛先行(To行)に入力される。場所検索用キーワードは、クライアントA200のユーザが位置を知りたい(表示したい)場所の検索のためのキーワードであり、場所検索用キーワード行に任意の数だけ入力される。相手クライアントB300の端末状況情報取得のためのキーワード(以下「状況取得キーワード」という)は、Your info行に入力される。たとえば、相手クライアントB300の端末状況情報の取得を要求する場合は、「Yes」が入力され、要求しない場合は、「No」が入力される。自クライアント(クライアントA200)の端末状況情報の通知の可否を示す通知設定値はMy info行に入力される。たとえば、通知許可の場合、「Yes」が入力され、通知不許可の場合、「No」が入力される。地図画像の表示方式である地図表示方式は、Map display type行に入力される。たとえば、“一括表示”の場合は、「A」が入力され、“近傍表示”の場合は、「B」が入力される。地図画像の表示範囲を指定するための表示範囲値は、近傍表示の場合にのみRange of display(km)行に数値が入力される。この数値の単位はたとえばキロメートルである。
【0064】
図9(A)および(B)は、クライアントA200の操作者が入力を行った際の画面イメージである。これらの図において、下線部分が操作者の入力値である。その他の文字は予めメッセージ入力用アプリケーションで表示しておくことが望ましい。
【0065】
図9(A)を参照して、To行41に相手クライアントであるクライアントB300のアドレスが入力され、場所検索用キーワード行42に任意の数のキーワードが入力されている。図9(A)では、場所検索用キーワードとして、「映画館」、「S市」、および映画タイトルを表す「タイトルT」の3つが入力された例が示されている。Your info行43には、クライアントB300の端末状況情報の取得を要求する「Yes」が入力されている。My info行44には、通知許可を示す「Yes」が入力されている。また、Map display type行45は、近傍表示を表す「B」が入力され、地図のRange of display(km)行46には、設定値10が入力されている。
【0066】
図9(B)には、クライアントA200の操作者による他の入力例が示される。To行41と場所検索用キーワード行42とYour info行43は、図9(A)と同様であるが、My info行44は、通知不許可を示す「No」が入力されている。また、Map display type行45は、一括表示を表す「A」が入力され、地図のRange of display(km)行46は空欄とされている。
【0067】
GUI部205からの入力情報は、クライアント動作管理部211へ通知される。本実施の形態において、入力情報には、クライアントB300のアドレス、場所検索用キーワード、状況取得キーワード、通知設定値、地図表示方式および表示範囲値が含まれる。なお、入力情報は、これらの全てのデータを含む必要はなく、ユーザが位置の表示を所望する対象を特定するための対象特定情報を少なくとも含んでいればよい。対象特定情報は、場所検索用キーワードと、クライアントB300のアドレスおよび状況取得キーワードとのうち少なくともいずれか一方を含む。つまり、クライアントA200が送信元の端末および送信先の端末を兼ねる場合には、入力情報は、クライアントA200のアドレスを含み、対象特定情報は、場所検索用キーワードのみであってよい。
【0068】
クライアントA200のクライアント動作管理部211は、入力情報に対象特定情報(場所検索用キーワードと状況取得キーワードとのうち少なくともいずれか一方)が含まれていた場合、クライアントA200の端末状況情報を取得する。つまり、クライアント動作管理部211は、GPS情報受信部208からGPS情報を元にした自端末の位置座標を取得し、状態情報管理部214から状態情報を取得する(ステップS4,S6)。より詳細には、ステップS4において、クライアント動作管理部211は、自端末の位置座標を取得する為、GPS情報受信部208に対して情報取得要求を出す。GPS情報受信部208は、GPS衛星(図示せず)から受信したGPS情報を元に、自端末の位置座標を算出し、クライアント動作管理部211へ通知する。また、ステップS6において、クライアント動作管理部211は、状態情報管理部214に対して自端末の状態情報の取得を要求する。状態情報管理部214は、要求を受けた時点で状態情報DB241に登録されている状態情報を読み出し、クライアント動作管理部211へ通知する。
【0069】
クライアント動作管理部211は、自端末の端末状況情報すなわち、位置座標および状態情報を取得すると、ステップS2で受付けたユーザからの入力情報と、取得したこれらの情報とをメッセージ生成部213に通知する(ステップS8)。具体的には、場所検索用キーワードと、相手端末のアドレスと、状況取得キーワードと、通知設定値と、地図表示方式と、表示範囲値と、クライアントA200の端末状況情報(位置座標および状態情報)とがメッセージ生成部213に通知される。
【0070】
メッセージ生成部213は、クライアント動作管理部211より通知された情報を元に、メッセージを生成する(ステップS10)。ステップS10において生成されるメッセージの具体例を図10に示す。
【0071】
図10を参照して、メッセージは、大きくメッセージヘッダ部801とメッセージボディ部802とに分かれる。メッセージヘッダ部801には、たとえば、送信先クライアント(クライアントB300)および送信元クライアント(クライアントA200)のアドレス、メッセージの件名、日付などのメッセージの属性情報が含まれる。メッセージボディ部802には、クライアント動作管理部211が通知した情報を元にしたテキストデータ803が含まれる。本実施の形態では、テキストデータ803は、前述の場所検索用キーワード、Your info(状況取得キーワード)、My info(通知設定値)、Map display type(地図表示方式)、および、Range of display(km)(表示範囲値)と、自端末の状態情報であるMy info detailと、自端末の位置座標であるGSP infoとを含む。
【0072】
上記のようなメッセージが生成されると、メッセージ送信部272は、予め設定されたサーバ100のアドレスに対して、生成したメッセージを電子メールとして送信する(ステップS12)。なお、サーバ100のアドレスは通常、クライアントA200の製造元がサーバ管理者からの情報を元に予めたとえばROM202に記録させておく値である。したがって、クライアントA200の操作者は、他クライアントへ電子メールを送信する際、サーバ100のアドレスを意識する必要がない。
【0073】
サーバ100のメッセージ受信部171は、受信したメッセージをメッセージ解析部112に通知する(ステップS14)。メッセージ解析部112は、受信したメッセージの解析を行ない、解析結果をサーバ動作管理部111へ通知する(ステップS16)。
【0074】
ここで、メッセージの「解析」とは、受信したメッセージの内容を読み取り、クライアントB300のアドレスと、場所検索用キーワードと、状況取得キーワードと、通知設定値と、地図表示方式と、表示範囲値と、クライアントA200の端末状況情報である状態情報および位置座標情報とを取り出すことである。
【0075】
サーバ動作管理部111が解析結果を受け取ると、サーバ100において、場所検索用キーワードに基づく場所情報の検索処理、および、クライアントB300へのメッセージ配信処理が行なわれる。なお、これらの処理は並行して行なわれることが好ましい。
【0076】
まず、サーバ100において実行される場所情報の検索処理について説明する。
サーバ動作管理部111は、場所検索用キーワードを検索部114へ通知する(ステップS18)。検索部114は、場所検索用キーワードを受け取ると、インターネット網上のファイルサーバ400を利用して、場所検索用キーワードに基づいて、クライアントA200のユーザ所望の場所に関連する情報(たとえば、建物名、地名、住所など)を検索する(ステップS20)。
【0077】
続いて、検索部114は、検索された場所に関連する情報(以下「検索場所の情報」という)をサーバ動作管理部111へ通知する(ステップS22)。サーバ動作管理部111は、検索場所の情報を位置特定部115へ通知する(ステップS24)。
【0078】
検索場所の情報が通知されると、位置特定部115は、検索場所の情報に該当する位置座標を特定する(ステップS26)。より具体的には、位置特定部115は、受付けた検索場所の情報と、位置DB141に記憶された場所特定データとを照合し、検索場所(検索された場所)の位置座標を特定する。特定された検索場所の位置座標は、サーバ動作管理部111へ通知される。このように、位置特定部115は、位置DB141を参照することにより、検索部114が検索した種々の場所の情報を元に、検索場所の建物名/地名と位置座標とを特定することができる。
【0079】
次に、サーバ100において実行されるクライアントB300へのメッセージ配信処理について説明する。
【0080】
まず、サーバ動作管理部111は、通知設定値が通知許可(「YES」)になっているか否かを判断する(ステップS28)。通知設定値が通知許可の場合(ステップS28においてYES)、サーバ動作管理部111は、場所検索用キーワードと、相手クライアントのアドレスと、状況取得キーワードと、地図表示方式と、表示範囲値と、クライアントA200の状態情報および位置座標とをメッセージ生成部113に通知する(ステップS30)。一方、通知設定値が通知不許可(「NO」)になっている場合(ステップS28においてNO)、サーバ動作管理部111は、場所検索用キーワードと、相手クライアントのアドレスと、状況取得キーワードと、地図表示方式と、表示範囲値とをメッセージ生成部113に通知する(ステップS32)。
【0081】
メッセージ生成部113は、サーバ動作管理部111からの情報に基づき、相手クライアントに送信するためのメッセージを生成する(ステップS34)。メッセージ生成部113においてメッセージが生成されると、メッセージ送信部172は、相手クライアントであるクライアントB300へメッセージを電子メールとして送信する(ステップS36)。
【0082】
クライアントB300のメッセージ受信部371は、受信したメッセージをメッセージ解析部312へ通知する(ステップS38)。メッセージ解析部312は、受取ったメッセージを解析し、解析結果をクライアント動作管理部311へ通知する(ステップS40)。
【0083】
クライアント動作管理部311は、はじめに、状況取得キーワードの値を判定する(ステップS42)。状況取得キーワードが「YES」であった場合(ステップS42においてYES)、ステップS44に進む。一方、状況取得キーワードの値が「NO」であった場合(ステップS42においてNO)、ステップS43に進む。
【0084】
ステップS43において、クライアント動作管理部311は、受信したメッセージの内容をGUI部205に対し表示することを指示する。ステップS43の処理が終わると、ステップS68に進む。
【0085】
ステップS44において、クライアント動作管理部311は、クライアントB300が情報公開を許可しているか否かを判断する。情報公開を許可しているか否かの情報は、予め、クライアントB300のユーザより設定され、たとえばフラッシュメモリ304に記録されているものとする。クライアントB300が情報公開を許可していると判断された場合(ステップS44においてYES)、ステップS46に進む。一方、クライアントB300が情報公開を許可していないと判断された場合(ステップS44においてNO)、ステップS52に進む。
【0086】
ステップS46において、クライアント動作管理部311は、GPS情報受信部308からGPS情報を元にした自端末の位置座標を取得する。ここでの処理は、上記ステップS4の処理と同様であってよい。
【0087】
続いて、クライアント動作管理部311は、状態情報管理部314から状態情報を取得する(ステップS48)。ここでの処理は、上記ステップS6の処理と同様であってよい。
【0088】
クライアント動作管理部311は、自端末の端末状況情報すなわち、位置座標および状態情報を取得すると、取得した情報をメッセージ生成部313に通知する(ステップS50)。ステップS50の処理が終わるとステップS54に進む。
【0089】
ステップS52において、クライアント動作管理部311は、メッセージ生成部313に対し、情報公開を拒否する旨のメッセージ(以下「情報公開拒否メッセージ」という)の生成を指示する。ステップS52の処理が終わるとステップS54に進む。
【0090】
ステップS54において、メッセージ生成部313は、通知された情報を元に、サーバ100へ送信するためのメッセージを生成する。
【0091】
ここで、クライアントB300が情報公開を許可している場合に、メッセージ生成部313が生成するメッセージの具体例を図11に示す。
【0092】
図11を参照して、メッセージは、前述の図10のメッセージ構成例と同様に、メッセージヘッダ部1001とメッセージボディ部1002とに分かれる。メッセージヘッダ部1001には、メッセージの属性情報が含まれる。メッセージボディ部1002には、クライアント動作管理部311が通知した情報を元にしたテキストデータ1003が含まれる。本実施の形態では、テキストデータ1003は、クライアントB300の状態情報であるMy info detailと、クライアントB300の位置座標情報であるGSP infoとを含む。
【0093】
図12には、クライアントB300が情報公開を許可していない場合に生成されるメッセージの具体例を示す。
【0094】
図12を参照して、図11のメッセージ構成例と同様に、メッセージは、メッセージヘッダ部1101とメッセージボディ部1102とに分かれる。メッセージヘッダ部1101にはメッセージの属性情報が含まれる。メッセージボディ部1102には、クライアント動作管理部311が通知した情報を元にしたテキストデータ1103が含まれる。本実施の形態では、テキストデータ1103は、クライアントB300が情報公開拒否であることを示すMy info detailが含まれている。
【0095】
メッセージ生成部313によりメッセージが生成されると、メッセージ送信部372は、予め設定されたサーバ100のアドレスにメッセージを送信する(ステップS56)。ここでのサーバ100のアドレスは、ステップS12で説明したものと同様に、クライアントB300の製造元がサーバ管理者からの情報を元に予め設定しておく値であり、クライアントA200およびクライアントB300の送信先は同一のサーバ100となる。
【0096】
続いて、クライアント動作管理部311は、受信したメッセージの内容と送信したメッセージの内容とをGUI部205に表示することを指示する(ステップS58)。これにより、操作者に対して、クライアントA200からのメールの受信内容と、返信した結果とが通知される。
【0097】
図6を参照して、サーバ100のメッセージ受信部171は、クライアントB300よりメッセージを受信すると、受信したメッセージをメッセージ解析部112に通知する(ステップS60)。メッセージ解析部112は、受取ったメッセージを解析し、解析結果をサーバ動作管理部111へ通知する(ステップS62)。
【0098】
次に、サーバ動作管理部111は、クライアントB300のメッセージがどのようなメッセージであったかを判断する(ステップS64)。クライアントB300からのメッセージが位置座標と状態情報とを含むメッセージであると判断された場合、ステップS66に進む。一方、クライアントB300からのメッセージが情報公開拒否メッセージであると判断された場合、ステップS68に進む。
【0099】
ステップS66において、サーバ動作管理部111は、クライアントA200の位置座標と、クライアントB300の位置座標と、検索場所の位置座標と、地図表示方式の値と、表示範囲値とを、地図画像生成部116へ通知する。このように、サーバ動作管理部111は、ステップS16で通知された地図表示方式の値、表示範囲値およびクライアントA200の位置座標と、ステップS26で通知された検索場所の位置座標と、ステップS62で通知されたクライアントB300の位置座標とを地図画像生成部116に通知する。ステップS66の処理が終わるとステップS70に進む。
【0100】
ステップS68において、サーバ動作管理部111は、クライアントA200の位置座標と、検索場所の位置座標と、地図表示方式の値と、表示範囲値とを、地図画像生成部116へ通知する。このように、ステップS68では、ステップS66で地図画像生成部116に通知された情報のうち、クライアントB300の位置座標を除いた情報が、地図画像生成部116に通知される。ステップS68の処理が終わると、ステップS70に進む。
【0101】
ステップS70において、サーバ動作管理部111は、再び、ステップS16で通知された通知設定値が通知許可になっているか否かを判断する。通知設定値が通知許可(「YES」)になっていると判断された場合(ステップS70においてYES)、ステップS72に進む。一方、通知設定値が通知不許可(「NO」)になっていると判断された場合(ステップS70においてNO)、ステップS90に進む。
【0102】
ステップS72において、地図画像生成部116は、受付けた地図表示方式の値を判定する。地図表示方式の値が「一括表示」である場合、ステップS74に進む。一方、地図表示方式の値が「近傍表示」である場合、ステップS78に進む。
【0103】
ステップS74において、地図画像生成部116は、クライアントA200(、クライアントB300)および検索場所の各位置座標の値を含む最小縮小率の地図画像を地図DB142から検索(選択)する。地図画像が選択されると、地図画像生成部116は、選択した地図画像を読み出し、各位置座標を、読み出した地図画像にマーキングする(ステップS76)。このようにして、地図画像生成部116によって、1つの地図画像が生成される。
【0104】
なお、ステップS74において、地図画像生成部116が行なう処理は、状況取得キーワードの値およびクライアントB300からのメッセージの内容に応じて異なる。状況取得キーワードが「YES」であり、かつ、クライアントB300からのメッセージが情報公開拒否メッセージではなかった場合(以下、このような場合を「条件1の場合」という)、地図画像生成部116は、クライアントA200,クライアントB300,検索場所の各位置座標の値を含む最小縮小率の地図画像を検索し、選択する。これに対し、状況取得キーワードが「NO」であった場合、または、クライアントB300からのメッセージが情報公開拒否メッセージであった場合(以下、このような場合を「条件2の場合」という)、地図画像生成部116は、クライアントA,検索場所の各位置座標の値を含む(クライアントBの位置座標の値を含まない)最小縮小率の地図画像を検索し、選択することになる。ステップS76の処理が終わるとステップS84に進む。
【0105】
図13に、複数の位置座標がマーキングされた地図画像の具体例を示す。図13を参照して、生成された地図画像には、検索場所の位置を示すマーク51、クライアントA200の位置を示すマーク52、および、クライアントB300の位置を示すマーク53が示される。マーク51の付近には、検索場所の建物名/地名が表示されることが好ましい。また、マーク52の付近には、クライアントA200のユーザ名が表示されることが好ましく、マーク53の付近には、クライアントB300のユーザ名が表示されることが好ましい。この場合、たとえば、サーバ100のハードディスク104には、予め、各クライアントのユーザ名がメールアドレスと対応付けて記憶されているものとする。メールアドレスと対応付けられるユーザ名は、クライアントのユーザによって登録されてよい。なお、サーバ100に予めクライアントのユーザ名が登録されていない場合には、マーク52,53の付近には、それぞれ、クライアントA200およびクライアントB300の代替名(たとえば、送信者,受信者など)が割り当てられて、表示されてよい。
【0106】
ステップS78において、地図画像生成部116は、クライアントA200(,クライアントB300),検索場所ごとに、各位置座標を中心とし、表示範囲値をたとえば半径とする円を算出する。具体的には、たとえば、クライアントA200の位置座標が(N度,M度)であるとすると、(N度,M度)を中心とし、表示範囲値(たとえば10km)を半径とする円を構成する位置座標を算出する。ステップS78において円が算出されると、地図画像生成部116は、算出された円を完全に含む最小縮小率の複数の地図画像(つまり、クライアントA200の位置を示すための地図画像、(クライアントB300の位置を示すための位置画像)および検索場所の位置を示すための地図画像)を地図DB142から検索(選択)する(ステップS80)。複数の地図画像が選択されると、地図画像生成部116は、クライアントA(,クライアントB),検索場所の位置座標をそれぞれの地図画像にマーキングする(ステップS82)。このようにして、地図画像生成部116によって、複数の地図画像が生成される。ステップS82の処理が終わると、ステップS84に進む。
【0107】
なお、ステップS78〜S82においても、地図画像生成部116が行なう処理は、状況取得キーワードの値およびクライアントB300からのメッセージの内容によって異なる。前述の条件1の場合、ステップS78において、地図画像生成部116は、クライアントA200,クライアントB300,検索場所の位置座標それぞれを中心とする3つの円を算出する。そして、ステップS80において、3つの地図画像が選択され、ステップS82において、クライアントA200,クライアントB300,検索場所の位置座標を示す位置が、それぞれの地図画像にマーキングされる。これに対し、前述の条件2の場合には、ステップS78において、地図画像生成部116は、クライアントA200,検索場所の位置座標それぞれを中心とする2つの円を算出する。そして、ステップS80において、2つの地図画像が選択され、ステップS82において、クライアントA200,検索場所の位置座標を示す位置が、それぞれの地図画像にマーキングされることになる。
【0108】
図14に、1つの位置座標がマーキングされた地図画像の具体例を示す。図14を参照して、生成された地図画像には、たとえばクライアントB300の位置を示すマーク61が示される。破線で示した矢印60は表示範囲値を表している。図14では表示範囲値が“d”として示されている。また、破線で示した円62は、表示範囲値=dを半径とする円を表している。なお、矢印60および円62は、説明を容易にするために示したものであって、実際のマーキングにおいては、クライアントB300の位置のみを地図画像に反映し、矢印60および円62は地図画像には書き込まないものとする。
【0109】
ステップS84において、地図画像生成部116は、生成した地図画像すなわち、マーキング後の地図画像をサーバ動作管理部111へ通知する。
【0110】
サーバ動作管理部111は、クライアントA200の状態情報と(、クライアントB300の状態情報と)、マーキング後の地図画像とをメッセージ生成部113に通知する(ステップS86)。なお、前述の条件1の場合、クライアントA200およびクライアントB300の状態情報と、マーキング後の地図画像とがメッセージ生成部113に通知される。これに対し、前述の条件2の場合には、クライアントB300の状態情報は、メッセージ生成部113に通知されないものとする。
【0111】
次に、メッセージ生成部113は、受取った情報を元に、各クライアントに送信するメッセージを生成する(ステップS88)。このメッセージには、マーキング後の地図画像と、クライアントA(およびクライアントB)の状態情報とが含まれる。なお、ステップS86において、サーバ動作管理部111は、前述の条件1の場合、クライアントA200およびクライアントB300双方の状態情報をメッセージ生成部113に通知する。これに対し、前述の条件2の場合には、クライアントA200のみの状態情報がメッセージ生成部113に通知される。
【0112】
複数枚の画像データおよびテキストを含むマルチメディアメッセージの送受信においては、一般にHTML(Hyper Text Markup Language)や、SMIL(Synchronized Multimedia Integration Language)が使用される。これらの言語を用いることにより、各クライアントの表示画面における画像、テキストの表示位置や表示タイミング等を設定することが可能となる。
【0113】
サーバ100のメッセージ生成部113は、HTMLまたはSMILで記述したレイアウト情報(テキスト含む)と、画像データ一式を含むメッセージデータとを生成することとなる。
【0114】
図15に、地図表示方式が近傍表示であった場合に生成されるメッセージの構成例を示す。図15を参照して、メッセージは、メッセージヘッダ部1401とメッセージボディ部1402とに分かれる。メッセージヘッダ部1401には、送信先および送信元のアドレス、メッセージの件名、日付などのメッセージの属性情報が含まれる。メッセージボディ部1402には、レイアウトデータ1403、そのレイアウトデータ1403が参照するテキストデータ1404,1405および、画像データ1406,1407,1408が含まれる。本実施の形態では、テキストデータ1404,1406は、クライアントAとクライアントBそれぞれの状態情報を表しており、画像データ1406,1407,1408は、クライアントA、クライアントB、検索場所の情報それぞれの地図画像データとなる。
【0115】
地図表示方式が一括表示であった場合、地図画像データは一枚である為、ボディ部1042に含まれる画像データは一枚のみとなる。
【0116】
次に、図7を参照して、クライアントA200の通知設定値が通知不許可であった場合の地図画像生成部116の処理について説明する。
【0117】
ステップS90において、地図画像生成部116は、地図表示方式の値を判定する。地図表示方式の値が「一括表示」である場合、ステップS92に進む。これに対し、地図表示方式の値が「近傍表示」である場合、ステップS98に進む。
【0118】
ステップS92の処理は、上記ステップS74と同様であるためここでの説明は繰返さない。ステップS92の処理が終わると、地図画像生成部116は、クライアントA200用の地図画像、すなわち、クライアントA200へのメッセージに含ませるための地図画像を生成する(ステップS94)。具体的には、選択された地図画像に、クライアントA200(,クライアントB300)と検索場所の各位置座標をマーキングする。なお、前述の条件1の場合、選択された地図画像に、クライアントA200、クライアントB300および検索場所の位置座標それぞれがマーキングされる。これに対し、前述の条件2の場合には、選択された地図画像に、クライアントB300以外の位置座標、すなわち、クライアントA200および検索場所の位置座標それぞれがマーキングされる。
【0119】
続いて、地図画像生成部116は、クライアントB300用の地図画像、すなわち、クライアントB300へのメッセージに含ませるための地図画像を生成する(ステップS96)。具体的には、選択された地図画像に、(クライアントBと)検索場所の位置座標をマーキングする。なお、前述の条件1の場合、選択された地図画像に、クライアントA200以外の位置座標、すなわち、クライアントB300および検索場所の位置座標それぞれがマーキングされる。これに対し、前述の条件2の場合には、選択された地図画像に、検索場所の位置座標のみがマーキングされる。
【0120】
ステップS96の処理が終わるとステップS104に進む。
ステップS98において、地図画像生成部116は、上述のステップS78と同様の処理を行なう。ステップS98の処理が終わると、上述のステップS80およびS82の処理それぞれと同様の処理が行なわれる(ステップS100,S102)。ステップS102の処理が終わると、ステップS104に進む。
【0121】
ステップS104において、地図画像生成部116は、マーキング後のクライアントA200用の地図画像と、クライアントB300用の地図画像とをサーバ動作管理部111へ通知する。
【0122】
次に、サーバ動作管理部111は、クライアントA200の状態情報と(、クライアントB300の状態情報と)、マーキング後の各地図画像とをメッセージ生成部に通知する(ステップS106)。
【0123】
メッセージ生成部113は、通知された情報および地図画像を元に、クライアントA200用のメッセージおよびクライアントB300用のメッセージを生成する(ステップS108,S110)。
【0124】
クライアントA200用のメッセージには、少なくともクライアントA200および検索場所の位置が示された地図画像と、クライアントA200の状態情報とが含まれる。より詳細には、前述の条件1の場合、クライアントA200,B300,検索場所の位置が示された1または3つの地図画像と、クライアントA200,B300の状態情報が含まれる。これに対し、前述の条件2の場合には、クライアントA200,検索場所の位置が示された1または2つの地図画像と、クライアントA200の状態情報のみが含まれる。
【0125】
クライアントB300用のメッセージには、通知設定値が「NO」であるため、クライアントA200の位置情報および状態情報は含まれない。より詳細には、前述の条件1の場合、クライアントA200,B300,検索場所の位置が示された1または3つの地図画像と、クライアントA200,B300の状態情報が含まれる。これに対し、前述の条件2の場合には、クライアントA200,検索場所の位置が示された1または2つの地図画像と、クライアントA200のみの状態情報が含まれる。
【0126】
ステップS110の処理が終わると、ステップS120に進む。
図8を参照して、ステップS120において、メッセージ送信部172は、メッセージ生成部113により生成されたメッセージを各クライアントに送信する。
【0127】
サーバ100よりメッセージが送信されると、クライアントA200,B300の各メッセージ受信部271,371は、受信したメッセージを各メッセージ解析部212,312へ通知する(ステップS122)。続いて、各メッセージ解析部212,312は、受取ったメッセージを解析し、解析結果を各クライアント動作管理部211,311へ通知する(ステップS124)。
【0128】
各クライアント動作管理部211,311は、受信したメッセージの内容を各GUI部205,305に表示することを指示する(ステップS126)。これにより、クライアントA200,B300の各表示部2051,3051には、受信したメッセージの内容が表示される。
【0129】
図16および図17に、各クライアントA200,B300における画面表示例を示す。
【0130】
図16は地図表示方式が「一括表示」であった場合の例である。なお、図16には、前述の条件1の場合(かつ、通知設定値が「YES」の場合)の例が示されているものとする。図16を参照して、表示部2051,3051には、クライアントA200,クライアントB300,検索場所の位置がマーキングされた地図画像(地図画像生成部116により生成された地図画像)71と各クライアントの状態情報72,73とが表示されている。このように、複数の位置が一括表示される場合、各ユーザは、自端末の位置と、検索場所の位置および相手端末の位置との相対関係を直感的に把握することができる。
【0131】
図17は地図表示方式が「近傍表示」であった場合の例である。なお、図17には、前述の条件1の場合の例が示されているものとする。図17を参照して、表示部2051,3051には、クライアントB300の位置がマーキングされた地図画像(地図画像生成部116により生成された地図画像)81とクライアントB300の状態情報82とが表示されている。地図表示方式が近傍表示の場合、クライアントA200の位置を示す地図画像(およびクライアントA200の状態情報)と、場所の情報の位置を表す地図画像とは別のページとして扱われており、画面内のNextボタン83をクリックしてページ遷移を行なうことにより、操作者の所望するページを表示することができる。このように、1つの位置のみを示す地図画像が1頁ずつ表示される場合、各位置を詳細に把握することができる。
【0132】
クライアントA200,B300で、上述のようなメッセージが表示された時点で、本実施の形態における位置表示処理は終了される。
【0133】
なお、本実施の形態では、クライアントA200、ライアントB300およびサーバ100間でメッセージの送受信を行いながら、ユーザ所望の場所の検索とクライアントの端末状況情報の取得とを行なう際の処理の流れを説明したが、送信先のクライアントは2端末以上であってもよい。クライアントA200におけるメール送信先指定と、サーバ100のメール送受信処理および地図画像生成処理とが、複数クライアントに対応すれば実現可能である。
【0134】
以上説明したように、本実施の形態における位置表示システムによると、電子メールを送信するだけでよいため、特定の事前手続きが不要となる。さらに、相手クライアントの状態を気にせずに一回のメッセージ送信のみで、相手クライアントの端末状況情報の取得を要求することと、ユーザ所望の場所を検索することが出来る。
【0135】
また、検索場所と自端末(クライアントA200)と相手クライアント(クライアントB300)との位置が、地図上に示される。これにより、クライアントA200のユーザは、検索場所の位置と、自端末の位置と、相手クライアントの位置とを視覚的に把握することが可能となる。
【0136】
本実施の形態によると、クライアントA200のユーザは、場所検索用キーワードを入力することで、自分が行きたい場所や、住所,地名はわからないが漠然としたイメージがある場所などの位置を知ることができる。これにより、たとえば、自分が今いる場所と、任意の駅(近辺の駅)とはどういう位置関係にあるのかを調べたり、自分が車で外出している時に、近くにあるガレージを検索することもできる。
【0137】
また、クライアントA200のユーザは、相手端末の端末状況情報の取得要求情報を入力する(状況取得キーワードとして「YES」を入力する)ことで、子供、お年寄り、友人等がどこにいて今何をしているのかを知ることもできる。さらに、彼らがいる位置と自分自身の位置との相対関係を知ることもできる。
【0138】
また、クライアントA200のユーザは、場所検索用キーワードおよび相手端末の端末状況情報の取得要求情報を入力することで、人と場所との位置関係を同時に知ることもできる。したがって、たとえば、子供やお年寄りの姿が見当たらない場合、彼らの居場所と、近くの交番とを同時に自端末および相手端末に表示させることができる。
【0139】
また、クライアントA200のユーザは、通知設定値を選択することで、自端末の端末状況情報をクライアントB300のユーザに知らせずに、クライアントB300の端末状況情報を取得することもできる。また、クライアントB300のユーザは、予め、公開の可否の設定をしておくことができる。このため、各クライアントA200,B300のユーザのプライバシーを保護することもできる。
【0140】
また、クライアントA200のユーザは、地図の表示方式を選択することができるため、自端末の位置と他の位置(所望の場所の位置,相手端末の位置)との相対関係を知りたい場合、および、他の位置の詳細な情報を知りたい場合のいずれにも対応することができる。さらに、地図の表示方式が近傍表示の場合には、表示範囲値を設定することができるため、ユーザの目的に合わせて各位置を表示することができる。
【0141】
また、相手端末であるクライアントB300にも、地図画像を含むメッセージが送信されるため、各クライアント間での情報の共有化が可能となる。これにより、他人とのスムーズな待ち合わせが可能となる。たとえば、観たい映画を上映している映画館の場所を検索して、同行する人(クライアントB300のユーザ)に知らせたり、各自移動中の位置からあとどれくらいの時間で集合できるかの見当をつけたりすることもできる。
【0142】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0143】
【図1】本発明の実施の形態における位置表示システムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】(A)は、本発明の実施の形態の位置表示システムにおけるサーバのハードウェア構成を示すブロック図であり、(B)は、本発明の実施の形態の位置表示システムにおけるクライアントA,Bのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】サーバにおける位置DB141のデータ構造の一例を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態における位置表示システムにおいて実行される位置表示処理を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態における位置表示システムにおいて実行される位置表示処理を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態における位置表示システムにおいて実行される位置表示処理を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態における位置表示システムにおいて実行される位置表示処理を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態における位置表示システムにおいて実行される位置表示処理を示すフローチャートである。
【図9】(A)は、クライアントAの操作者による入力例を示す図であり、(B)は、クライアントAの操作者による他の入力例を示す図である。
【図10】図4のステップS10において生成されるメッセージの具体例を示す図である。
【図11】図5のステップS54において、クライアントBが情報公開を許可している場合に、生成されるメッセージの具体例を示す図である。
【図12】図5のステップS54において、クライアントBが情報公開を許可していない場合に、生成されるメッセージの具体例を示す図である。
【図13】図6のステップS76において複数の位置座標がマーキングされた地図画像の具体例を示す図である。
【図14】図6のステップS82において1つの位置座標がマーキングされた後の地図画像の具体例を示す。
【図15】図6のステップS88において、地図表示方式が近傍表示であった場合に生成されるメッセージの構成例を示す図である。
【図16】地図表示方式が「一括表示」であった場合に、図8のステップS126の処理により各クライアントで表示される画面の一例を示す図である。
【図17】地図表示方式が「近傍表示」であった場合に、図8のステップS126の処理により各クライアントで表示される画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0144】
1 位置表示システム、100 サーバ、101,201,301 CPU、102,202,302 ROM、103,203,303 RAM、104 ハードディスク、107,207,307 通信I/F、109a,209a,309a ドライブ装置、109b,209b,309b 記録媒体、111 サーバ動作管理部、112 メッセージ解析部、113 メッセージ生成部、114 検索部、115 位置特定部、116 地図画像生成部、141 位置DB、142 地図DB、171 メッセージ受信部、172 メッセージ送信部、200 クライアントA、204,304 フラッシュメモリ、205,305 GUI部、206,306 アンテナ、208,308 GPS情報受信部、211,311 クライアント動作管理部、212,312 メッセージ解析部、213,313 メッセージ生成部、214,314 状態情報管理部、241,341 状態情報DB、271,371 メッセージ受信部、272,372 メッセージ送信部、300 クライアントB、400 ファイルサーバ、2051,3051 表示部、2052,3052 入力部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバ、および、前記サーバと通信ネットワークを介して接続される第1の携帯端末を備えた位置表示システムであって、
前記第1の携帯端末は、
ユーザが位置の表示を所望する対象である表示対象を特定するための対象特定情報の入力を受付ける入力手段と、
受付けられた入力情報と、前記第1の携帯端末の第1端末状況情報とを含む第1のメッセージを生成するための第1のメッセージ生成手段と、
前記第1のメッセージを前記サーバに送信する第1の送信手段とを含み、
前記サーバは、
前記第1のメッセージを受信する受信手段と、
受信した前記第1のメッセージに基づき、前記第1の携帯端末の位置と、前記表示対象の位置とを示す第1の画像を生成するための画像生成手段と、
前記第1の画像を含む第2のメッセージを生成するための第2のメッセージ生成手段と、
前記第2のメッセージを、前記第1の携帯端末に送信する第2の送信手段とを含む、位置表示システム。
【請求項2】
前記サーバと前記通信ネットワークを介して接続される第2の携帯端末をさらに備え、
前記入力手段は、前記第2の携帯端末の宛先情報の入力をさらに受け付け、
前記対象特定情報は、前記ユーザ所望の場所を検索するための検索用キーワードと、前記第2の携帯端末の第2端末状況情報の取得要求情報とのうち少なくともいずれか一方を含み、
前記第1の画像は、前記表示対象の位置として、前記ユーザ所望の場所および/または前記第2の携帯端末の位置とを示す、請求項1に記載の位置表示システム。
【請求項3】
前記第2の送信手段は、前記第2のメッセージを、さらに前記第2の携帯端末に送信する、請求項2に記載の位置表示システム。
【請求項4】
前記第1の携帯端末は、前記対象特定情報が入力された場合に、前記第1端末状況情報を取得するための第1の取得手段をさらに含み、
前記第1の取得手段は、取得した前記第1端末状況情報を前記第1のメッセージ生成手段に通知する、請求項1に記載の位置表示システム。
【請求項5】
前記第1の携帯端末は、測位信号を受信するための測位信号受信手段をさらに含み、
前記第1端末状況情報は、受信された前記測位信号に基づく前記第1の携帯端末の位置座標の情報を含み、
前記画像生成手段は、前記位置座標の情報に基づいて、前記第1の画像を生成する、請求項4に記載の位置表示システム。
【請求項6】
前記第1の携帯端末は、前記第1の携帯端末または前記第1の携帯端末のユーザの状態を表す状態情報を管理するための状態情報管理手段をさらに含み、
前記第1端末状況情報および前記第2のメッセージは、前記状態情報をさらに含む、請求項5に記載の位置表示システム。
【請求項7】
前記サーバは、受信された前記第1のメッセージを解析するための第1の解析手段をさらに含み、
前記第2のメッセージ生成手段は、前記第1の解析手段による解析結果に基づき、少なくとも前記入力情報を含む、前記第2の携帯端末用の第3のメッセージをさらに生成し、
前記第2のメッセージ送信手段は、前記第3のメッセージを前記第2の携帯端末にさらに送信し、
前記第2の携帯端末は、
前記サーバから、前記第3のメッセージを受信するための受信手段と、
受信された前記第3のメッセージを解析するための第2の解析手段と、
前記第2の解析手段において、前記第3のメッセージに前記取得要求情報が含まれていると判断された場合に、前記第2端末状況情報を取得するための第2の取得手段と、
取得された前記第2端末状況情報を含む第4のメッセージを生成するための第3のメッセージ生成手段と、
生成された前記第4のメッセージを、前記サーバに送信する第3の送信手段とを含む、請求項2に記載の位置表示システム。
【請求項8】
前記第2の携帯端末は、測位信号を受信するための測位信号受信手段をさらに含み、
前記第2端末状況情報は、受信された前記測位信号に基づく前記第2の携帯端末の位置座標の情報を含み、
前記画像生成手段は、前記位置座標の情報に基づいて、前記第1の画像を生成する、請求項7に記載の位置表示システム。
【請求項9】
前記第2の携帯端末は、前記第2の携帯端末または前記第2の携帯端末のユーザの状態を表す状態情報を管理するための状態情報管理手段をさらに含み、
前記第2端末状況情報および前記第2のメッセージは、前記状態情報をさらに含む、請求項8に記載の位置表示システム。
【請求項10】
前記入力情報は、さらに、前記第1端末状況情報の、前記第2の携帯端末への通知の可否を示す可否情報を含み、
前記第1の解析手段において、前記可否情報が通知許可を示していると解析された場合に、前記第3のメッセージは、前記第1端末状況情報をさらに含む、請求項7に記載の位置表示システム。
【請求項11】
前記第2の携帯端末は、
前記第2端末状況情報の公開の可否を示す公開可否情報を記憶するための記憶手段をさらに含み、
前記第3のメッセージ生成手段は、前記公開可否情報が公開の不許可を示している場合には、公開を拒否していることを示す公開拒否メッセージを生成し、
前記第3の送信手段は、前記第4のメッセージに代えて、前記公開拒否メッセージを前記サーバに送信する、請求項7に記載の位置表示システム。
【請求項12】
前記サーバは、前記第1のメッセージを解析するための解析手段をさらに含み、
前記入力情報は、さらに、前記第1端末状況情報の、前記第2の携帯端末への通知の可否を示す可否情報を含み、
前記画像生成手段は、前記解析手段において、前記可否情報が通知不許可を示していると解析された場合に、前記第1の携帯端末の位置を除き、前記表示対象の位置を示す第2の画像をさらに生成し、
前記第2のメッセージ生成手段は、前記第2の画像を含む、第3のメッセージをさらに生成し、
前記第2のメッセージ送信手段は、前記第3のメッセージを前記第2の携帯端末に送信する、請求項2に記載の位置表示システム。
【請求項13】
前記サーバは、
前記第1のメッセージを解析するための解析手段と、
前記第1のメッセージに前記検索用キーワードが含まれていた場合に、前記検索用キーワードに基づき、前記ユーザ所望の場所に関する情報を検索するための検索手段と、
予め、複数の場所を特定するための場所特定データそれぞれを、位置座標データと対応付けて記憶するための位置データベースと、
前記位置データベースを参照して、検索された前記ユーザ所望の場所の位置座標を特定するための位置特定手段とをさらに含む、請求項2に記載の位置表示システム。
【請求項14】
前記サーバは、位置座標と関連付けた複数の地図画像のデータを予め記憶するための地図データベースをさらに含み、
前記画像生成手段は、前記地図データベースに記憶された地図画像に基づき、前記第1の画像を生成する、請求項2に記載の位置表示システム。
【請求項15】
前記入力情報は、前記第1の画像の表示方式の情報をさらに含み、
前記画像生成手段は、
前記表示方式が一括表示の場合に、前記地図データベースより、前記第1の携帯端末の第1位置座標と、前記ユーザ所望の場所の第2位置座標および/または前記第2の携帯端末の第3位置座標とを含む1つの地図画像を選択するための第1の選択手段と、
選択された前記地図画像に、前記第1位置座標と、前記第2位置座標および/または前記第3位置座標とをマーキングするための第1のマーキング手段とを有し、
前記第1の画像は、前記第1のマーキング手段によりマーキングされた地図画像に対応する、請求項14に記載の位置表示システム。
【請求項16】
前記画像生成手段は、
前記表示方式が近傍表示の場合に、前記地図データベースより、前記第1位置座標を含む第1の地図画像と、前記第2位置座標を含む第2の地図画像および/または前記第3位置座標を含む第3の地図画像とを選択するための第2の選択手段と、
選択されたそれぞれの地図画像に、前記第1位置座標と、前記第2位置座標および/または前記第3位置座標とをマーキングするための第2のマーキング手段とをさらに有し、
前記第1の画像は、前記第2のマーキング手段によりマーキングされた複数の地図画像を含む、請求項15に記載の位置表示システム。
【請求項17】
前記第2のメッセージは、前記第1の画像が、前記複数の地図画像を含む場合には、各地図画像を別ページとするレイアウトデータを含む、請求項16に記載の位置表示システム。
【請求項18】
前記入力情報は、前記近傍表示の場合の表示範囲値の情報を含み、
前記第2の選択手段は、各位置座標より前記表示範囲値を径とする円が含まれる最小縮小率の地図画像を選択する、請求項16に記載の位置表示システム。
【請求項19】
第1の携帯端末から、通信ネットワークを介して、ユーザが位置の表示を所望する対象である表示対象を特定するための対象特定情報と、前記第1の携帯端末の第1端末状況情報とを含む第1のメッセージを受信するための受信手段と、
受信した前記第1のメッセージに基づき、前記第1の携帯端末の位置と、前記表示対象の位置とを示す画像を生成するための画像生成手段と、
前記画像を含む第2のメッセージを生成するためのメッセージ生成手段と、
前記第2のメッセージを、前記第1の携帯端末に送信する送信手段とを備える、サーバ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2007−310651(P2007−310651A)
【公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−138999(P2006−138999)
【出願日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】