説明

作業車両

【課題】油圧駆動式の作業機械を搭載した作業車両において、騒音及び振動を低減する。
【解決手段】ダブルギアポンプ32は、互いに噛合する駆動ギアと従動ギアとからなるギア対の噛合回転によって作動油を圧送する方式であって、ギア対を2対有し、この2対は作動油の圧送動作の脈動が互いに(理想的には半周期)ずれるように構成されており、脈動が相殺され振動発生が抑制される。ギアポンプと作業機械とを繋ぐ作動油路41に設置されたフローレギュレータ33は、作動油路内の油圧が所定値を超えないように作動油の一部を復作動油路43を介して作動油タンク31に戻し、これにより、操作者が作業機械の速度を上げる目的でエンジンの回転数を上げることは抑制され、各部の振動レベルが抑えられ騒音及び振動を低減することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、油圧駆動式の作業機械を搭載した作業車両に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、作業車両として様々なものが利用されている。ここで作業車両とは、車両上に作業機械を搭載し、この作業機械により作業(車両の走行を除く)を行う車両である。以下に塵芥収集車の例で紹介するように、油圧駆動式の作業機械を搭載した作業車両が広く利用されている。
【0003】
従来、図7に示すような回転式のコンベアパネル(回転板)2及び揺動式のラムパネル(押込板)3を有した塵芥収集車1が利用されている。コンベアパネル2は油圧モータ4により駆動される。ラムパネル3は油圧シリンダ5により駆動される。塵芥収集車1には、油圧モータ4及び油圧シリンダ5を駆動する油圧回路内の駆動源として油圧ポンプが搭載されている。
【0004】
その油圧ポンプの駆動方式として以下の3方式は知られている。
図8に示す塵芥収集車1aは、PTO方式を採用する。
塵芥収集車1aは、車両駆動用エンジン25を稼動させた上で、PTO(Power Take Off:車両駆動用エンジン等から別作業のために動力を取り出す)装置6をオンにし、このPTO装置6によりエンジン25から動力を取り出し、この動力により油圧ポンプ7を回転させ、油圧回路内の作動油の流れを発生させる。
図9及び図10に示す塵芥収集車1bは、電気駆動式を採用する。塵芥収集車1bは、搭載されたバッテリ8を電源としたインバータ9を制御して電動モータ10を駆動し、電動モータ10の回転を油圧ポンプ7に伝達して油圧ポンプ7を回転させ、油圧回路内の作動油の流れを発生させる。
【0005】
さらに、油圧ポンプの回転駆動系としてエンジン駆動系と電気駆動系との双方を備えた方式がある。かかる方式は、特許文献1〜4に記載される。
特許文献1,2には、油圧ポンプの回転駆動系としてエンジン・PTO装置系統とバッテリ・電動モータ系統とが記載された構成ブロック図が記載されている。具体的構成として特許文献1に、油圧ポンプの外周に電動モータを組み込んで一体化した機械構成の回転軸にPTO装置が接続された構成が記載されている。
特許文献3には、エンジンにより駆動される駆動軸が油圧ポンプに接続された構成図が記載されている。かかる構成図によると上記油圧ポンプには電気駆動系も接続されている。特許文献4には、エンジン、発電電動機、油圧ポンプの順で連結された構成が記載されている。特許文献3,4に記載の構成においては、PTO装置は用いられていない。
【0006】
いずれの方式においても、油圧ポンプ7の回転により発生した圧油は、油圧モータ4や油圧シリンダ5を駆動し、コンベアパネル2やラムパネル3を作動させ、塵芥積込等の作業動作を行わせる。そのために塵芥収集車1は、電気信号等により油圧回路中の制御バルブ(3ポジション両ソレノイド型等)を切り替えることで作動油の流れを変え、油圧モータ4や油圧シリンダ5等の油圧アクチュエータの動作を制御する。
【0007】
パネル2,3が作動していないときを含め、油圧ポンプ7が駆動されている時は、作動油の流動による騒音が大きいという問題がある。
近年、渋滞緩和やカラスなどによるゴミステーション散乱問題を解消するため、夜間や早朝のゴミ収集が拡大傾向にある。それに伴い、夜間・早朝のゴミ収集による近隣住民からの騒音苦情件数は増加している。
かかる問題を解決する手段として、ポンプを低騒音化するため、従来からさまざまなポンプを塵芥収集車に架装する提案がなされているが、従来提案された方法は一長一短であり決定的に有利なポンプは提案されていない。
以下、参考に既に提案されたポンプの例を示す。
【0008】
外接ギアポンプは、構造が簡単で壊れにくく安価でコンパクトのため、広く利用されているが、歯車の噛み合い音や吐出脈動が大きいため、騒音が大きい。
内接ギアポンプは、外接ギアポンプのような噛み合い音はなく、低騒音であるが、高速回転が必要なため、使用環境が限定されてしまう。また、内接ギアポンプはサイズが大きいため、2tトラックのシャシーフレーム内側に架装することが困難であり、我が国で塵芥収集車には普及していない。
ピストンポンプは、ピストンの上下による油の押し出しによるもので、やや低騒音であるが、構造が複雑で、部品点数が多い為一般的に価格が高く、サイズも大きくなる。
【0009】
塵芥収集車では、操作者が機械の作業速度を上げたいがために故意にエンジン速度を上げてポンプの作動速度を上げるという行為が行われることがあったが、この行為は、騒音の観点からは問題があった。塵芥収集車にプランジャーポンプ(プランジャーポンプはピストンポンプに分類される。)を利用した場合、プランジャーポンプには、一定速度以上で回転駆動されても、作動油をタンクに戻す働きがあり、それ以上作業速度が上がらないため、上記行為が抑制される効果がある。
したがって、塵芥収集車にプランジャーポンプを利用することにより、比較的低騒音が確保されるとともに、上記行為を防止する効果が得られることは知られていた。
一方、ギアポンプにあっては、2対のギア対が互いに脈動を打ち消すことによって低騒音・低振動が実現されたダブルポンプギアが提供さている。
【特許文献1】特開平10‐37904号公報
【特許文献2】特開2003−146600号公報
【特許文献3】特開平10‐42587号公報
【特許文献4】特開2004−150307号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであって、油圧駆動式の作業機械を搭載した作業車両において、騒音及び振動を低減することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
以上の課題を解決するための請求項1記載の発明は、ギアポンプと、
前記ギアポンプにより圧送された作動油により駆動される作業機械とを備え、
前記ギアポンプは、互いに噛合する駆動ギアと従動ギアとからなるギア対の噛合回転によって作動油を圧送する方式であって、前記ギア対を2対有し、この2対は作動油の圧送動作の脈動が互いにずれるように構成されており、
前記ギアポンプは、作動油タンク内の作動油を圧送し、
前記ギアポンプと前記作業機械とを繋ぐ上り作動油路に設置されたバルブと、
前記バルブで前記上り作動油路から分岐して、前記作動油タンクに繋がる下り作動油路とをさらに備え、
前記バルブは、作動油の一部を前記下り作動油路を介して前記作動油タンクに戻す作業車両である。
【0012】
請求項2記載の発明は、前記上り作動油路に設置されたフローレギュレータと、
前記フローレギュレータで前記上り作動油路から分岐して、前記作動油タンクに繋がる復作動油路とをさらに備え、
前記フローレギュレータは、前記上り作動油路内の油圧が所定値を超えないように作動油の一部を前記復作動油路を介して前記作動油タンクに戻す請求項1に記載の作業車両である。
【0013】
請求項3記載の発明は、前記ギアポンプを駆動する電気モータを備える請求項1又は請求項2に記載の作業車両である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ギアポンプは、ギア対により圧送される作動油の吐出脈動の一部を2対のギア対で互いに打ち消すことができる。また、本発明によれば、フローレギュレータの働きにより作動油路内の油圧が所定値内に抑えられることにより、操作者が機械の作業速度を上げたいがために故意にエンジン、ポンプの回転数を上げるという行為が抑制される。したがって、本発明によれば、各部の振動レベルが抑えられ騒音及び振動を低減することができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下に本発明の一実施形態につき図面を参照して説明する。以下は本発明の一実施形態であって本発明を限定するものではない。
【0016】
図1は本発明の一実施形態に係る作業車両に搭載された油圧駆動システムの構成ブロック図である。作動油タンク31から油圧アクチュエータ35まで繋がれた上り作動油路41上に、ダブルギアポンプ32、フローレギュレータ33、電磁バルブ34の順でこれらが配設されている。作動油タンク31とダブルギアポンプ32との間の作動油路を41aとし、ダブルギアポンプ32とフローレギュレータ33との間の作動油路を41bとする。油圧アクチュエータ35には、図7に示した油圧モータ4や油圧シリンダ5が該当する。電磁バルブ34で上り作動油路41から分岐した下り作動油路42が作動油タンク31に繋がっている。また、フローレギュレータ33で上り作動油路41から分岐した復作動油路43が作動油タンク31に繋がっている。
【0017】
ダブルギアポンプ32が作動油タンク31内の作動油をフローレギュレータ33を通して電磁バルブ34へ圧送する。コントローラ37が、作業機械に付設されたセンサ及び操作用のスイッチ36からの信号を予め定められた制御ルールに基づき判断して、電磁バルブ34の開閉を制御し、油圧アクチュエータ35の圧力を制御して油圧アクチュエータ35の動作を制御する。例えば、図7に示す例においては、油圧モータ4がコンベアパネル2を回転させ、油圧シリンダ5がラムパネル3を揺動させ、塵芥の積込作業を行う。電磁バルブ34まで圧送された作動油は、電磁バルブ34の制御状況によって下り作動油路42を通して作動油タンク31に戻される。
【0018】
ダブルギアポンプ32は、駆動装置により回転駆動される。この駆動装置としては、例えば図8に示したPTO装置6や、図9に示した電動モータ10が適用される。
【0019】
フローレギュレータ33は、作動油路41b内の油圧が所定値を超えないように、復作動油路43側の経路を開閉して、作動油の一部を復作動油路43を介して作動油タンクに戻す。
したがって、ダブルギアポンプ32の駆動源として図8に示すようなエンジンが適用されている場合にも、操作者が作業機械の速度を上げる目的でエンジンの回転数を上げ、油圧アクチュエータの動作速度を速めることは抑制される。
【0020】
図2は、従来例に係る作業車両に搭載された油圧駆動システムの構成ブロック図である。本従来例と比較すると、本実施形態の油圧駆動システムは、ダブルギアポンプ32、フローレギュレータ33及び復作動油路43が組み込まれている点で異なっている。図2に示すギアポンプ38が、作動油を圧送するギア対を1対有したシングルギアポンプであるのに対し、本実施形態に適用されるダブルギアポンプ32は、作動油を圧送するギア対を2対有したものである点で異なっている。
【0021】
ダブルギアポンプ32の構成を以下に説明する。図3は、ダブルギアポンプ32の模式的斜視透過図である。図4は、ダブルギアポンプ32の内部構造模式図である。
ダブルギアポンプ32は、駆動軸32aと、2つの駆動ギア32b,32cと、回転支持軸32dと、2つの従動ギア32e,32fと、ケーシング32gとを備える。駆動軸32aは、上述した駆動装置により回転駆動される。2つの駆動ギア32b,32cはそれぞれ、駆動軸32aに外嵌固定され、駆動軸32aとともに回転する。
回転支持軸32dは、駆動軸32aと平行に配置されている。2つの従動ギア32e,32fはそれぞれ回転支持軸32dに回転自由に支持されている。従動ギア32eは駆動ギア32bに噛合する。従動ギア32fは駆動ギア32cに噛合する。4つのギア32b,32c,32e,32fの軸方向長さは等しくされている。
【0022】
図4は、駆動軸32aに垂直なケーシング32gの断面に、4つのギア32b,32c,32e,32fの外形を描き加えたダブルギアポンプ32の内部構造模式図である。図4に示すように、駆動ギア32bの固定角度と、駆動ギア32cの固定角度とは歯の半ピッチずれている。
図3、図4に示すようにケーシング32gの内部には、4つのギア32b,32c,32e,32fを被う部分円筒内面を有した空洞が形成されており、かかる空洞は、ギア対のピッチ母線に垂直な軸方向の両端に開口を有する。ケーシング32gの一方の開口に作動油路41aが接続され、他方の開口に作動油路41bが接続される。作動油路41bへ作動油を圧送するためのギア対の回転方向を、円弧矢印32hにより図3及び図4中に示した。円弧矢印32hの示す方向にギア対が回転するとき、作動油路41aから供給される作動油は、各ギア32b,32c,32e,32fとケーシング32gの部分円筒内面との間に閉じ込められ、作動油路41b側へ送られる。このときの作動油の流動経路を図3及び図4中に矢印32kにより示した。
【0023】
図4に示すように、駆動ギア32bの固定角度と、駆動ギア32cの固定角度とは歯の半ピッチずれている。そのため、ギア対32b,32cによる圧送動作の脈動と、ギア対32e,32fによる圧送動作の脈動とは、半周期ずれる。これにより、ダブルギアポンプ32全体としての作動油の吐出量が一定になるとともに、2対のギア対の脈動が互いに打ち消しあって低振動・低騒音が実現される。
【0024】
この脈動の相殺の理論を、図5を参照して説明する。図5(b1)は、本実施形態のダブルギアポンプ32の駆動軸32a及び2つの駆動ギア32b、32cを抜き出して描いた斜視図である。2つの駆動ギア32b、32cは、互いに軸方向長さが等しく、その長さをLとする。図5(a1)は、シングルギアポンプの駆動軸52a及び駆動ギア52bを抜き出して描いた斜視図である。図5(a1)に示すシングルギアポンプは、図5(b1)に示すダブルギアポンプ32に対して、駆動ギア52bの軸方向長さが2Lである点で異なり、その他の仕様は同じであるとする。例えば、このような構成によって、容量の等しいシングルギアポンプとダブルギアポンプを比較する。理想的な場合として、シングルギアポンプの吐出脈動が図5(a2)に示す波形aで現れるとき、ダブルギアポンプの一方のギア対の吐出脈動は図5(b2)に示す波形a1で現れ、他方のギア対の吐出脈動は波形a2で現れる。図5(a2)(b2)に示すように、波形a1及び波形a2の振幅は波形aの振幅の半分である。図5(b2)に示すように、波形a1及び波形a2は互いに振幅及び周期が等しく、位相が半周期ずれている。したがって、脈動変化する一方のギア対による吐出量と半周期ずれて脈動変化する他方のギア対による吐出量とが補い合って作動油路41bに吐出される作動油の量は一定になる。このようにして一方のギア対の脈動と他方のギア対の脈動とが相殺されて、合成波bのようにゼロになり、吐出脈動が消えるので、吐出脈動を原因とする振動は周囲へ伝達されない。
以上説明した理論によって本実施形態に適用したダブルギアポンプ32は、低振動・低騒音を実現する。
【0025】
次に、本発明らが行った騒音の計測結果を開示する。
本発明例としては、図1に示した油圧駆動システムが適用され、図9に示す電動モータ駆動を採用する塵芥収集車とする。比較例として2つの比較例1、2を採用した。比較例1,2は、シングルギアポンプを採用する図2に示した油圧駆動システムが適用され塵芥収集車である。比較例1は、図8に示すPTO駆動を採用するもの、比較例2は図9に示す電動モータ駆動を採用するものである。本発明例及び比較例1,2の塵芥収集車により同じ条件の積込動作(パネル2,3の同じ動作)を行わせながら、各塵芥収集車の後方5mの位置で計測器により騒音値を計測した。本発明例及び比較例2に関してはエンジンを停止した状態で計測した。図6中に示すグラフcは本発明例の騒音計測結果、グラフd1は比較例1の騒音計測結果、グラフd2は比較例2の騒音計測結果である。
【0026】
図6に示される計測結果からわかるように、本発明例によれば、PTO駆動の比較例1に対しても、電動モータ駆動の比較例2に対しても、騒音値の低下が認められた。したがって、本発明適用によって低騒音化の効果があったと認められる。
【0027】
また、騒音問題への貢献に加え次のような利点も生じる
従来、作動油配管やコントローラ37の防振対策として、これらの固定構造に防振ゴムを介装したり、コントローラ37の基板として高剛性のものを特注したりするなど、コストが掛かっていた。これは、破壊やコントローラ37の誤動作を防止するために必要であった。しかし、本発明の適用により発生振動が低下するため、従来適用していた防振対策を簡素化することができ、コスト低減を図ることができる。
【0028】
以上の本発明の実施形態においては、フローレギュレータ33及び復作動油路43を適用したが、本発明はこれらを適用する構成に限られない、図2に示す構成に対し、ギアポンプ38としてダブルギアポンプを適用した形態により本発明を実施しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の一実施形態に係る作業車両に搭載された油圧駆動システムの構成ブロック図である。
【図2】従来例に係る作業車両に搭載された油圧駆動システムの構成ブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るダブルギアポンプの模式的斜視透過図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るダブルギアポンプの内部構造模式図である。
【図5】(a1)は、シングルギアポンプの駆動軸及び駆動ギアを抜き出して描いた斜視図である。(b1)は、本発明の一実施形態に係るダブルギアポンプの駆動軸及び2つの駆動ギアを抜き出して描いた斜視図である。(a2)は、シングルギアポンプの吐出脈動を示す波形である。(b2)は、ダブルギアポンプの吐出脈動を示す波形である。
【図6】本発明例及び比較例1,2の騒音計測結果を示すグラフである。
【図7】塵芥収集車を示す斜視図である。
【図8】PTO方式の塵芥収集車を示す概略平面図である。
【図9】電気駆動式塵芥収集車を示す概略平面図である。
【図10】電気駆動式塵芥収集車を示す左側面図である。
【符号の説明】
【0030】
1 塵芥収集車
1a 塵芥収集車
1b 塵芥収集車
2 コンベアパネル
3 ラムパネル
4 油圧モータ
5 油圧シリンダ
6 PTO装置
7 油圧ポンプ
8 バッテリ
9 インバータ
10 電動モータ
25 エンジン
31 作動油タンク
32 ダブルギアポンプ
32a 駆動軸
32b,32c駆動ギア
32d 回転支持軸
32e,32f従動ギア
32g ケーシング
33 フローレギュレータ
34 電磁バルブ
35 油圧アクチュエータ
36 センサ及びスイッチ
37 コントローラ
38 ギアポンプ
41 上り作動油路
42 下り作動油路
43 復作動油路
52a 駆動軸
52b 駆動ギア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ギアポンプと、
前記ギアポンプにより圧送された作動油により駆動される作業機械とを備え、
前記ギアポンプは、互いに噛合する駆動ギアと従動ギアとからなるギア対の噛合回転によって作動油を圧送する方式であって、前記ギア対を2対有し、この2対は作動油の圧送動作の脈動が互いにずれるように構成されており、
前記ギアポンプは、作動油タンク内の作動油を圧送し、
前記ギアポンプと前記作業機械とを繋ぐ上り作動油路に設置されたバルブと、
前記バルブで前記上り作動油路から分岐して、前記作動油タンクに繋がる下り作動油路とをさらに備え、
前記バルブは、作動油の一部を前記下り作動油路を介して前記作動油タンクに戻す作業車両。
【請求項2】
前記上り作動油路に設置されたフローレギュレータと、
前記フローレギュレータで前記上り作動油路から分岐して、前記作動油タンクに繋がる復作動油路とをさらに備え、
前記フローレギュレータは、前記上り作動油路内の油圧が所定値を超えないように作動油の一部を前記復作動油路を介して前記作動油タンクに戻す請求項1に記載の作業車両。
【請求項3】
前記ギアポンプを駆動する電気モータを備える請求項1又は請求項2に記載の作業車両。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−264109(P2009−264109A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−110817(P2008−110817)
【出願日】平成20年4月22日(2008.4.22)
【出願人】(000005348)富士重工業株式会社 (3,010)
【Fターム(参考)】