説明

免疫炎症性障害の治療のための組み合わせ療法

本発明は、免疫炎症性障害と診断された、または免疫炎症性障害発生のリスクが高い患者を、非ステロイド性イムノフィリン依存性免疫抑制剤(NsIDI)およびNsIDI増強剤(NsIDIE)またはその類縁体もしくは代謝物を患者に投与することにより治療する方法を特徴とする。本発明は、免疫炎症性障害の治療または予防のための、NsIDIおよびNsIDIEまたはその類縁体もしくは代謝物を含む薬学的組成物も特徴とする。


Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298

【特許請求の範囲】
【請求項1】
非ステロイド性イムノフィリン依存性免疫抑制剤(NsIDI)およびNsIDI増強剤(NsIDIE)を、併せてインビボで炎症誘発性サイトカインの分泌もしくは産生を低下させる、または免疫炎症性障害を治療するのに十分な量で含む組成物。
【請求項2】
NsIDIがカルシニューリン阻害剤である、請求項1記載の組成物。
【請求項3】
カルシニューリン阻害剤がシクロスポリン、タクロリムス、アスコマイシン、ピメクロリムス、またはISAtx247である、請求項2記載の組成物。
【請求項4】
NsIDIがFK506結合タンパク質である、請求項1記載の組成物。
【請求項5】
FK506結合タンパク質がラパマイシンまたはエベロリムスである、請求項4記載の組成物。
【請求項6】
NsIDIEが選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)、三環系抗うつ薬(TCA)、フェノキシフェノール、抗ヒスタミン剤、フェノチアジン、またはミューオピオイド受容体アゴニストである、前記請求項のいずれか一項記載の組成物。
【請求項7】
SSRIがフルオキセチン、セルトラリン、パロキセチン、フルボキサミン、シタロプラム、およびエスシタロプラムからなる群より選択される、請求項6記載の組成物。
【請求項8】
TCAがマプロチリン、ノルトリプチリン、プロトリプチリン、デシプラミン、アミトリプチリン、アモキサピン、クロミプラミン、ドチエピン、ドキセピン、デシプラミン、イミプラミン、ロフェプラミン、ミアンセリン、オキサプロチリン、オクトリプチリン、およびトリミプラミンからなる群より選択される、請求項6記載の組成物。
【請求項9】
フェノキシフェノールがトリクロサンである、請求項6記載の組成物。
【請求項10】
抗ヒスタミン剤がエタノールアミン、エチレンジアミン、フェノチアジン、アルキルアミン、ピペラジン、ピペリジン、および異型抗ヒスタミン剤からなる群より選択される、請求項6記載の組成物。
【請求項11】
抗ヒスタミン剤がデスロラタジン、チエチルペラジン、ブロモジフェンヒドラミン、プロメタジン、シプロヘプタジン、ロラタジン、クレミゾール、アザタジン、セチリジン、クロルフェニラミン、ジメンヒドラミン、ジフェニドラミン、ドキシルアミン、フェキソフェナジン、メクリジン、ピリラミン、およびトリペレナミンからなる群より選択される、請求項6記載の組成物。
【請求項12】
フェノチアジンがクロルプロマジンまたはエトプロパジンである、請求項6記載の組成物。
【請求項13】
ミューオピオイド受容体アゴニストがピペリジンブチルアミド誘導体である、請求項6記載の組成物。
【請求項14】
ミューオピオイド受容体アゴニストがロペラミド、メペリジン、またはジフェノキシレートである、請求項6記載の組成物。
【請求項15】
非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、COX-2阻害剤、生物製剤、小分子免疫調節物質、疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD)、キサンチン、抗コリン作動性化合物、ベータ受容体アゴニスト、気管支拡張剤、非ステロイド性カルシニューリン阻害剤、ビタミンD類縁体、ソラレン、レチノイド、または5-アミノサリチル酸をさらに含む、前記請求項のいずれか一項記載の組成物。
【請求項16】
NSAIDがイブプロフェン、ジクロフェナク、またはナプロキセンである、請求項15記載の組成物。
【請求項17】
COX-2阻害剤がロフェコキシブ、セレコキシブ、バルデコキシブ、またはルミラコキシブである、請求項15記載の組成物。
【請求項18】
生物製剤がアデリムマブ、エタネルセプト、またはインフリキシマブである、請求項15記載の組成物。
【請求項19】
DMARDがメトトレキセートまたはレフルノミドである、請求項15記載の組成物。
【請求項20】
キサンチンがテオフィリンである、請求項15記載の組成物。
【請求項21】
抗コリン作動性化合物がイプラトロピウムまたはチオトロピウムである、請求項15記載の組成物。
【請求項22】
ベータ受容体アゴニストが硫酸イブテロール、ビトルテロールメシレート、エピネフリン、フマル酸フォルモテロール、イソプロテロノール、塩酸レバルブテロール、硫酸メタプロテレノール、酢酸ピルブテロール、キシナホ酸サルメテロール、またはテルブタリンである、請求項15記載の組成物。
【請求項23】
ビタミンD類縁体がカルシポトリエンまたはカルシポトリオールである、請求項15記載の組成物。
【請求項24】
ソラレンがメトキサレンである、請求項15記載の組成物。
【請求項25】
レチノイドがアシトレチンまたはタゾレテンである、請求項15記載の組成物。
【請求項26】
5-アミノサリチル酸がメサラミン、スルファサラジン、バルサラジド2ナトリウム、またはオルサラジンナトリウムである、請求項15記載の組成物。
【請求項27】
小分子免疫調節物質がVX 702、SCIO 469、ドラマピモド、RO 30201195、SCIO 323、DPC 333、プラナルカサン、ミコフェノレート、またはメリメポジブである、請求項15記載の組成物。
【請求項28】
局所投与用に製剤された、請求項1〜27のいずれか一項記載の組成物。
【請求項29】
全身投与用に製剤された、請求項1〜27のいずれか一項記載の組成物。
【請求項30】
NsIDIおよびNsIDIEを、インビボで炎症誘発性サイトカインの分泌または産生を低下させるのに十分な量で含む組成物の、免疫炎症性障害を治療するための使用。
【請求項31】
NsIDIおよびNsIDIEを、インビボで炎症誘発性サイトカインの分泌または産生を低下させるのに十分な量で含む組成物の、免疫炎症性障害を治療する医薬品製造のための使用。
【請求項32】
免疫炎症性障害が慢性関節リウマチ、クローン病、潰瘍性大腸炎、喘息、慢性閉塞性肺疾患、リウマチ性多発性筋痛、巨細胞性動脈炎、全身性エリテマトーデス、アトピー性皮膚炎、多発性硬化症、重症筋無力症、乾癬、強直性脊椎炎、または乾癬性関節炎である、請求項30または31のいずれか一項記載の使用。
【請求項33】
NsIDIがシクロスポリン、タクロリムス、ISAtx247、アスコマイシン、ピメクロリムス、ラパマイシン、またはエベロリムスである、請求項30〜32のいずれか一項記載の使用。
【請求項34】
NsIDIEがSSRI、TCA、フェノキシフェノール、抗ヒスタミン剤、フェノチアジン、またはミューオピオイド受容体アゴニストである、請求項30〜33のいずれか一項記載の使用。
【請求項35】
SSRIがフルオキセチン、セルトラリン、パロキセチン、フルボキサミン、シタロプラム、およびエスシタロプラムからなる群より選択される、請求項34記載の使用。
【請求項36】
TCAがマプロチリン、ノルトリプチリン、プロトリプチリン、デシプラミン、アミトリプチリン、アモキサピン、クロミプラミン、ドチエピン、ドキセピン、デシプラミン、イミプラミン、ロフェプラミン、ミアンセリン、オキサプロチリン、オクトリプチリン、およびトリミプラミンからなる群より選択される、請求項34記載の使用。
【請求項37】
フェノキシフェノールがトリクロサンである、請求項34記載の使用。
【請求項38】
抗ヒスタミン剤がデスロラタジン、チエチルペラジン、ブロモジフェンヒドラミン、プロメタジン、シプロヘプタジン、ロラタジン、クレミゾール、アザタジン、セチリジン、クロルフェニラミン、ジメンヒドラミン、ジフェニドラミン、ドキシルアミン、フェキソフェナジン、メクリジン、ピリラミン、およびトリペレナミンからなる群より選択される、請求項34記載の使用。
【請求項39】
フェノチアジンがクロルプロマジンまたはエトプロパジンである、請求項34記載の使用。
【請求項40】
ミューオピオイド受容体アゴニストがロペラミド、メペリジン、またはジフェノキシレートである、請求項34記載の使用。
【請求項41】
方法がNSAID、COX-2阻害剤、生物製剤、DMARD、小分子免疫調節物質、キサンチン、抗コリン作動性化合物、ベータ受容体アゴニスト、気管支拡張剤、非ステロイド性カルシニューリン阻害剤、ビタミンD類縁体、ソラレン、レチノイド、または5-アミノサリチル酸を投与する段階をさらに含む、請求項30〜40のいずれか一項記載の使用。
【請求項42】
NSAIDがイブプロフェン、ジクロフェナク、またはナプロキセンである、請求項41記載の使用。
【請求項43】
COX-2阻害剤がロフェコキシブ、セレコキシブ、バルデコキシブ、またはルミラコキシブである、請求項41記載の使用。
【請求項44】
生物製剤がアデリムマブ、エタネルセプト、またはインフリキシマブである、請求項41記載の使用。
【請求項45】
DMARDがメトトレキセートまたはレフルノミドである、請求項41記載の使用。
【請求項46】
キサンチンがテオフィリンである、請求項41記載の使用。
【請求項47】
抗コリン作動性化合物がイプラトロピウムまたはチオトロピウムである、請求項41記載の使用。
【請求項48】
ベータ受容体アゴニストが硫酸イブテロール、ビトルテロールメシレート、エピネフリン、フマル酸フォルモテロール、イソプロテロノール、塩酸レバルブテロール、硫酸メタプロテレノール、酢酸ピルブテロール、キシナホ酸サルメテロール、またはテルブタリンである、請求項41記載の使用。
【請求項49】
ビタミンD類縁体がカルシポトリエンまたはカルシポトリオールである、請求項41記載の使用。
【請求項50】
ソラレンがメトキサレンである、請求項41記載の使用。
【請求項51】
レチノイドがアシトレチンまたはタゾレテンである、請求項41記載の使用。
【請求項52】
5-アミノサリチル酸がメサラミン、スルファサラジン、バルサラジド2ナトリウム、またはオルサラジンナトリウムである、請求項41記載の使用。
【請求項53】
小分子免疫調節物質がVX 702、SCIO 469、ドラマピモド、RO 30201195、SCIO 323、DPC 333、プラナルカサン、ミコフェノレート、またはメリメポジブである、請求項41記載の使用。
【請求項54】
組成物が局所投与用に製剤された、請求項30〜53のいずれか一項記載の使用。
【請求項55】
組成物が全身投与用に製剤された、請求項30〜53のいずれか一項記載の使用。
【請求項56】
(i)NsIDIおよびNsIDIEを含む組成物と;
(ii)組成物を免疫炎症性障害と診断された、または免疫炎症性障害発生のリスクが高い患者に投与するための説明書とを含むキット。
【請求項57】
(i)NsIDIと;
(ii)NsIDIEと;
(iii)NsIDIおよびNsIDIEを免疫炎症性障害と診断された、または免疫炎症性障害発生のリスクが高い患者に投与するための説明書とを含むキット。
【請求項58】
(i)NsIDIと;
(ii)NsIDIおよびNsIDIEを免疫炎症性障害と診断された、または免疫炎症性障害発生のリスクが高い患者に投与するための説明書とを含むキット。
【請求項59】
(i)NsIDIEと;
(ii)NsIDIEおよびNsIDIを免疫炎症性障害と診断された、または免疫炎症性障害発生のリスクが高い患者に投与するための説明書とを含むキット。
【請求項60】
NsIDIがシクロスポリン、タクロリムス、ISAtx247、アスコマイシン、ピメクロリムス、ラパマイシン、またはエベロリムスである、請求項56〜59のいずれか一項記載のキット。
【請求項61】
NsIDIEがSSRI、TCA、フェノキシフェノール、抗ヒスタミン剤、フェノチアジン、またはミューオピオイド受容体アゴニストである、請求項56〜59のいずれか一項記載のキット。
【請求項62】
SSRIがフルオキセチン、セルトラリン、パロキセチン、フルボキサミン、シタロプラム、およびエスシタロプラムからなる群より選択される、請求項56〜59のいずれか一項記載のキット。
【請求項63】
TCAがマプロチリン、ノルトリプチリン、プロトリプチリン、デシプラミン、アミトリプチリン、アモキサピン、クロミプラミン、ドチエピン、ドキセピン、デシプラミン、イミプラミン、ロフェプラミン、ミアンセリン、オキサプロチリン、オクトリプチリン、およびトリミプラミンからなる群より選択される、請求項56〜59のいずれか一項記載のキット。
【請求項64】
フェノキシフェノールがトリクロサンである、請求項56〜59のいずれか一項記載のキット。
【請求項65】
抗ヒスタミン剤がデスロラタジン、チエチルペラジン、ブロモジフェンヒドラミン、プロメタジン、シプロヘプタジン、ロラタジン、クレミゾール、アザタジン、セチリジン、クロルフェニラミン、ジメンヒドラミン、ジフェニドラミン、ドキシルアミン、フェキソフェナジン、メクリジン、ピリラミン、およびトリペレナミンからなる群より選択される、請求項56〜59のいずれか一項記載のキット。
【請求項66】
フェノチアジンがクロルプロマジンまたはエトプロパジンである、請求項56〜59のいずれか一項記載のキット。
【請求項67】
ミューオピオイド受容体アゴニストがロペラミド、メペリジン、またはジフェノキシレートである、請求項56〜59のいずれか一項記載のキット。
【請求項68】
そのような治療を必要とする患者における炎症誘発性サイトカインの分泌を抑制するのに有用な化合物の組み合わせを同定する方法であって、
(a)インビトロで細胞をNsIDIおよび候補化合物と接触させる段階と;
(b)NsIDIおよび候補化合物の組み合わせがサイトカインを分泌するよう刺激された血液細胞中のサイトカインレベルを、NsIDIとは接触したが、候補化合物とは接触していない細胞、または候補化合物とは接触したが、NsIDIとは接触していない細胞に比べて低下させるかどうかを評価する段階とを含み、サイトカインレベルの低下によって、その組み合わせがそのような治療を必要とする患者を治療するために有用な組み合わせであると同定する方法。
【請求項69】
NsIDIEがSSRI、TCA、フェノキシフェノール、抗ヒスタミン剤、フェノチアジン、またはミューオピオイド受容体アゴニストである、請求項68記載の方法。
【請求項70】
SSRIがフルオキセチン、セルトラリン、パロキセチン、フルボキサミン、シタロプラム、およびエスシタロプラムからなる群より選択される、請求項68記載の方法。
【請求項71】
TCAがマプロチリン、ノルトリプチリン、プロトリプチリン、デシプラミン、アミトリプチリン、アモキサピン、クロミプラミン、ドチエピン、ドキセピン、デシプラミン、イミプラミン、ロフェプラミン、ミアンセリン、オキサプロチリン、オクトリプチリン、およびトリミプラミンからなる群より選択される、請求項68記載の方法。
【請求項72】
フェノキシフェノールがトリクロサンである、請求項68記載の方法。
【請求項73】
抗ヒスタミン剤がデスロラタジン、チエチルペラジン、ブロモジフェンヒドラミン、プロメタジン、シプロヘプタジン、ロラタジン、クレミゾール、アザタジン、セチリジン、クロルフェニラミン、ジメンヒドラミン、ジフェニドラミン、ドキシルアミン、フェキソフェナジン、メクリジン、ピリラミン、およびトリペレナミンからなる群より選択される、請求項68記載の方法。
【請求項74】
フェノチアジンがクロルプロマジンまたはエトプロパジンである、請求項68記載の方法。
【請求項75】
ミューオピオイド受容体アゴニストがロペラミド、メペリジン、またはジフェノキシレートである、請求項68記載の方法。
【請求項76】
NsIDIがシクロスポリン、タクロリムス、ピメクロリムス、アスコマイシン、ラパマイシン、エベロリムス、またはISAtx247である、請求項68記載の方法。

【公表番号】特表2006−517969(P2006−517969A)
【公表日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−503514(P2006−503514)
【出願日】平成16年2月12日(2004.2.12)
【国際出願番号】PCT/US2004/004077
【国際公開番号】WO2004/073614
【国際公開日】平成16年9月2日(2004.9.2)
【出願人】(501273808)コンビナトアールエックス インコーポレーティッド (21)
【Fターム(参考)】