説明

円筒状の磁気浮上ステージ及び露光装置

【課題】本発明は、大型サイズの円筒表面に、直接ナノメートル大きさのパターンを大面積で刻むための円筒状の磁気浮上ステージ及び露光装置に関する。
【解決手段】本発明は、磁気浮上原理で円筒を浮上し、非接触で回転及び軸方向に移送しながら円筒表面に直接ナノメートル大きさのパターンを刻むことができる新しい形態のステージと、円筒表面に光を照射する光源とを具現することにより、ナノメートル大きさの誤差で位置を能動制御できるなど、機械加工による誤差及び外乱を実時間的に補正することができて、結局、大型サイズの円筒表面にナノメートル大きさのパターンを効率的に加工できると共に、ステージと組み合わされ、光源と円筒表面との間を、部分的に真空環境が保持されるようにする差動真空手段を具現することにより、X線や電子ビーム、極紫外線(EUV)のような光源を適用することができる円筒状の磁気浮上ステージ及び露光装置を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、円筒状の磁気浮上ステージ及び露光装置に関し、より詳細には、大型サイズの円筒表面に、直接ナノメートルの大きさのパターンを大面積で刻むための円筒状の磁気浮上ステージ及び露光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、光学的パターンを形成するための方法は、微細パターン金型を加工し、この微細パターン金型を利用してパターンを成形する方法を適用している。
【0003】
このような微細パターン金型の加工において重要な要素としては、金型の全体的な均一化、微細パターンの稠密度、加工深さ、表面粗度などがある。
【0004】
近来、円筒状金型の場合、その大きさが段々大型化する傾向にあり、大型サイズの円筒状金型を加工できる手段や方法が要求されている。
【0005】
現在、大型サイズの円筒表面に直接ナノメートルの大きさのパターンを加工する装置は提示されていない実情である。
【0006】
過去には、円筒表面にマイクロ大きさのパターンを刻むことのできる類似した装置が使用されていた。
【0007】
このような装置に適用された技術をみると、円筒の回転のために接触式機械軸受を使用するか、または非接触式空気軸受と回転モーターを組み合わせて使用し、円筒の軸方向移送のために、接触式線形ガイドまたは非接触式空気ガイドと線形モーターとを組み合わせて使用した。
【0008】
しかし、この場合、装置を構成する機構物の加工程度によってパターンの大きさを最小化するのに限界がある。
【0009】
特に、X線や電子ビーム、そして極紫外線(EUV)のような光源の場合、真空環境を要求するため、既存の技術を適用することが容易ではない。
【0010】
結局、従来の技術のように、円筒の回転及び軸方向移送時に発生する誤差をナノメートルの大きさに最小化するのに多少限界があって、この誤差により、光源を利用したナノメートルの大きさのパターンを直接大型サイズの円筒表面に大面積で刻むことが困難である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
したがって、本発明は、このような点に鑑みて案出したもので、磁気浮上原理で円筒を浮上させ、非接触で回転及び軸方向に移送させながら円筒表面に直接ナノメートルの大きさのパターンを刻むことができる新しい形態のステージと、円筒表面に光を照射する光源とを具現することにより、ナノメートルの大きさの誤差で位置を能動制御できるなど、機械加工による誤差及び外乱を実時間的に補正することができて、結局、大型サイズの円筒表面にナノメートルの大きさのパターンを効率的に加工できる円筒状の磁気浮上ステージ及び露光装置を提供することにその目的がある。
【0012】
また、本発明は、ステージと組み合わされ、光源と円筒表面との間を、部分的に真空環境が保持されるようにする差動真空手段を具現することにより、X線や電子ビーム、極紫外線(EUV)のような光源を適用することができる円筒状の磁気浮上ステージ及び露光装置を提供することに他の目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の目的を達成するために、本発明で提供する円筒状の磁気浮上ステージは、円筒金型を両側から保持して、永久磁石と電磁石との相互作用による磁気浮上力と磁気移送力により回転及び直線移送が可能な回転用円筒可動部及び直線移送用円筒可動部と、前記回転用円筒可動部及び直線移送用円筒可動部のそれぞれの下側に配置され、非接触で円筒可動部を保持する回転用円筒固定部及び直線移送用円筒固定部とを含む形態からなっている。
【0014】
したがって、前記回転用円筒可動部の永久磁石の配列と回転用円筒固定部の電磁石の配列との相互作用により磁気浮上力と磁気回転力が発生すると同時に、直線移送用円筒可動部の永久磁石の配列と直線移送用円筒固定部の電磁石の配列との相互作用により磁気浮上力と磁気移送力が発生し、円筒金型を非接触で超精密に浮上、回転及び軸方向移送させることができるという特徴を有する。
【0015】
一方、上記目的を達成するために、本発明で提供する露光装置は、チャンバーの内部に設けられる円筒状の磁気浮上ステージと、チャンバー内の円筒金型の上部に設けられる光源とを含む形態からなっており、これによって、大型サイズの円筒表面に、直接ナノメートルの大きさのパターンを大面積で刻むことができるという特徴を有する。
【0016】
ここで、前記露光装置の場合、それぞれが本体の側方向と下方向を通じて連通される構造であって、本体の底面側で一定間隔をおいて同心配置される高真空管路、低真空管路及び空圧管路を有する差動真空部を備え、光源と円筒金型との間に部分的にのみ真空環境を組成することができるようにすることにより、X線や電子ビーム、そして極紫外線(EUV)のような光源を適用可能にすることが好ましい。
【発明の効果】
【0017】
本発明で提供する円筒状の磁気浮上ステージ及び露光装置は、以下のような長所がある。
【0018】
第一、円筒を浮上して非接触で回転することはもちろん、ナノメートルの大きさの誤差で位置を能動制御することができるため、機械加工による誤差及び外乱を実時間的に補正することができるなど、ナノメートルの大きさのパターンを直接大型サイズの円筒表面に大面積で加工することができて、高品質の円筒状金型を製作することができるという長所がある。
【0019】
第二、差動真空部と円筒状の磁気浮上ステージとを組み合わせて、光源と円筒表面との間を、部分的に真空環境が保持されるようにすることにより、X線や電子ビーム、極紫外線(EUV)のような光源を適用することができるという長所がある。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施の形態による円筒状の磁気浮上ステージ及び露光装置を示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施の形態による円筒状の磁気浮上ステージ及び露光装置を示す正面図である。
【図3】本発明の一実施の形態による円筒状の磁気浮上ステージ及び露光装置を示す側面図であって、(a)は、左側面図、(b)は、右側面図である。
【図4】本発明の一実施の形態による円筒状の磁気浮上ステージ及び露光装置において、回転用円筒可動部と直線移送用円筒可動部を示す斜視図である。
【図5】本発明の一実施の形態による円筒状の磁気浮上ステージ及び露光装置において、差動真空部を示す斜視図である。
【図6】本発明の一実施の形態による円筒状の磁気浮上ステージ及び露光装置において、差動真空部を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、添付の図面を参照し、本発明を詳細に説明する。
【0022】
図1乃至図3は、本発明の一実施の形態による円筒状の磁気浮上ステージ及び露光装置を示す斜視図、正面図及び側面図である。
【0023】
図1乃至図3に示したように、前記露光装置は、磁気浮上原理によって円筒を浮上させ、非接触で回転及び軸方向移送を担当する円筒状の磁気浮上ステージ、該円筒状の磁気浮上ステージを円筒の軸方向に移送することを担当する空気浮上線形ステージ、円筒表面に光を照射する光源、そして光源と円筒表面との間に部分的に真空環境を保持する差動真空部を含む。
【0024】
前記円筒状の磁気浮上ステージは、大きく円筒金型の浮上及び回転のための回転用円筒可動部12及び回転用円筒固定部14、円筒金型の浮上及び微小直線移送のための直線移送用円筒可動部13及び直線移送用円筒固定部15から構成されて、ここで、円筒可動部と円筒固定部は、永久磁石の配列と電磁石の配列との相互作用により形成される磁気浮上力、磁気回転力、磁気移送力により非接触方式で浮上、回転及び移送がなされるようになる。
【0025】
前記回転用円筒可動部12と直線移送用円筒可動部13は、円筒金型100の両側に直線上に並んで配置され、円筒金型100を保持する手段であって、それぞれは、円筒可動部の周りに沿って配置されている永久磁石10a、10bを備えている。
【0026】
この際、前記円筒金型100は、両端軸110を利用し、回転用円筒可動部12と直線移送用円筒可動部13の各中心を貫通するホール内に嵌合される形態で保持できる。
【0027】
ここで、永久磁石10a、10bは、円筒加工部の内部に軸方向に嵌められ圧入される形態で設けられて、これによって、永久磁石間の反発力による配列分離を防止することができる。
【0028】
前記回転用円筒固定部14と直線移送用円筒固定部15は、回転用円筒可動部12及び直線移送用円筒可動部13とそれぞれ対をなして、円筒可動部を非接触方式で保持する役割をする。
【0029】
このために、前記回転用円筒固定部14と直線移送用円筒固定部15には、ほぼ半円状の弧が組成され、この弧内に円筒可動部の一部が収容される形態で配置される。
【0030】
ここで、前記回転用円筒固定部14と直線移送用円筒固定部15は、後述する空気浮上線形ステージの空気浮上可動部17に保持される構造で設けられる。
【0031】
このような回転用円筒固定部14と直線移送用円筒固定部15には、円筒可動部にある永久磁石10a、10bとの相互作用を起こし、磁気浮上力を発生させるための手段として、電磁石11a、11bが備えられる。
【0032】
ここで、前記電磁石11a、11bは、円筒固定部の弧内で所定の配列をなしながら配置されて、このように配置される電磁石11a、11bは、弧内に挿入されると同時にエポキシモールディングで処理されて固定されることにより、電磁石間の反発力による配列分離が防止できるようになる。
【0033】
したがって、円筒可動部側の永久磁石10a、10bと円筒固定部側の電磁石11a、11bが、図4に示したような配列をなすことにより、相互間の相互作用によって、一方では磁気浮上力と磁気回転力が発生し、他方では磁気浮上力と磁気移送力が発生して、結局、円筒金型100を含む回転用円筒可動部12と直線移送用円筒可動部13の全体は、非接触で超精密に浮上、回転、移送できるようになる。
【0034】
例えば、円筒可動部にある永久磁石は、円筒の周りに沿って極性が交互に変わる。
【0035】
円筒可動部の非接触浮上及び回転のために、円筒可動部側の永久磁石と相互作用を起こす円筒固定部側の電磁石は円筒固定部に配置されて、円筒固定部側の電磁石に3相電流が流れると、サイン波形態の磁束が生成される。
【0036】
この磁束は、円筒可動部側の永久磁石で発生した磁束と同期し、反発力を生成する。
【0037】
この反発力が垂直方向Zに浮上力、X軸方向に対する回転方向(Φ)により回転力を生成する。
【0038】
また、円筒状の磁気浮上ステージには、磁気浮上力を補助するための手段として、二つの磁気浮上力補助部16a、16bが備えられる。
【0039】
前記磁気浮上力補助部16a、16bは、回転用円筒可動部12と直線移送用円筒可動部13の上部に一つずつ配属される形態で配置されて、回転用円筒可動部12の永久磁石の配列と回転用円筒固定部14の電磁石の配列との相互作用による磁気浮上力と、直線移送用円筒可動部13の永久磁石の配列と直線移送用円筒固定部15の電磁石の配列との相互作用による磁気浮上力を補助することができるようになる。
【0040】
ここで、前記磁気浮上力補助部16a、16bは、後述するチャンバー21の上部に保持される構造で設けられる。
【0041】
円筒可動部上にある永久磁石と、磁性体である磁気浮上力補助部との間に磁気吸引力が発生して、この力は、円筒可動部と円筒固定部との間に発生する磁気浮上力に力を足すようになる。
【0042】
本発明の他の例として、前記円筒状の磁気浮上ステージに代えて、円筒状の空気軸受で円筒金型を非接触で超精密に浮上させることができるか、あるいは、円筒状の磁気浮上ステージ及び円筒状の空気軸受と共に適用し、超精密に浮上、回転及び軸方向移送させることができて、この場合は、システム的に制御する側面における負担を減らすことができる利点がある。
【0043】
一方、前記円筒状の磁気浮上ステージの全体を軸方向に長距離移送させるための手段として、空気浮上線形ステージが備えられる。
【0044】
前記空気浮上線形ステージは、上下に配置され組み合わされる空気浮上可動部17と空気浮上固定部18とを含み、可動部及び固定部間の底面側境界には、それぞれ可動部側には空気浮上電磁石19が、固定部側には空気浮上永久磁石20が、軸線に沿って並んで配置される形態で備えられる。
【0045】
これによって、空気浮上可動部17にある空気浮上永久磁石の配列と空気浮上固定部18にある空気浮上電磁石の配列との相互作用により磁気移送力が発生しつつ、空気浮上可動部17が軸方向に沿って非接触で移送できるようになる。
【0046】
そして、前記空気浮上可動部17と空気浮上固定部18の両側面側の境界では、加工部と固定部とが互いに結束される凹凸配置構造が形成されるようになり、この結束部位には、空気軸受27が介在し、直線移送がより円滑になされるようになる。
【0047】
他の例として、前記円筒状の磁気浮上ステージの全体を軸方向に長距離移送させるための手段として、接触式転がり軸受線形ステージの形態を適用することができて、この場合、低費用でステージを構成できる利点が得られる。
【0048】
ここで、前記空気浮上線形ステージは、円筒金型を軸方向に長距離移送させる際に使用して、円筒金型の回転及び微小移送は、円筒状の磁気浮上ステージが担当するようにすることが好ましい。
【0049】
したがって、前記回転用円筒可動部12の永久磁石の配列と回転用円筒固定部14の電磁石の配列との相互作用による磁気浮上力と磁気回転力で円筒金型の浮上及び回転が可能になり、また、直線移送用円筒可動部13の永久磁石の配列と直線移送用円筒固定部15の電磁石の配列との相互作用による磁気浮上力と磁気移送力で円筒金型の浮上及び微小直線移送が可能になって、空気浮上永久磁石の配列を有する空気浮上可動部17と空気浮上電磁石の配列を有する空気浮上固定部18の組み合わせからなる空気浮上線形ステージにより、円筒金型の軸方向長距離移送が可能になる。
【0050】
本発明では、上記のような円筒状の磁気浮上ステージと空気浮上線形ステージを適用した露光装置を提供する。
【0051】
前記円筒状の磁気浮上ステージと空気浮上線形ステージは、チャンバー21の内部に設けられて、チャンバー21の上部には、光源22と、両側に磁気浮上力補助部16a、16bが設けられる。
【0052】
この際、前記光源22は、円筒金型に光を照射してパターンを加工する部分であって、X線、電子ビーム、極紫外線(EUV)などを適用することができる。
【0053】
そして、前記空気浮上線形ステージの空気浮上固定部18の場合、チャンバーの外側に長く延長される構造で備えられ、これによって、空気浮上可動部17が空気浮上固定部18に沿ってチャンバーの外側まで移送できるようになる。
【0054】
このような露光装置においては、円筒状の磁気浮上ステージと空気浮上線形ステージの特性、例えば、非接触回転及び移送によるナノメートルの大きさの誤差で位置を能動制御できる特性により、大型サイズの円筒表面に直接ナノメートルの大きさのパターンを大面積で効果的に加工することができるようになる。
【0055】
また、本発明では、光源22と円筒金型との間に部分的にのみ真空環境を組成する差動真空部23を提供する。
【0056】
図5と図6に示したように、前記差動真空部23は、チャンバー21の上部で光源22の周りに設けられて、円筒金型100と接する底面は、球面または非球面形状になっている。
【0057】
このような前記差動真空部23には、本体の側方向と下方向を通じて連通される構造からなる三つの管路、即ち、高真空管路24、低真空管路25及び空圧管路26が形成されて、これらは、本体の底面側で一定間隔をおいて同心配置される。
【0058】
この際、前記光源22と円筒金型100との間の空間を、差動真空部23と円筒状の磁気浮上ステージが微細に制御することができる。
【0059】
例えば、差動真空部23の真空圧力を調節するか、あるいは、磁気浮上ステージの磁気力強度を調節するなどの方法により、光源22と円筒金型100との間の空間、即ち、間隔を微細に制御することができる。
【0060】
ここで、前記本体の底面側に形成される高真空管路24、低真空管路25及び空圧管路26の場合、円形や多角形など、多様な形状で配置できる。
【0061】
したがって、外部から加えられる空圧により、パターン加工のための光照射部位の一定領域が空圧により遮断され、これと共に、空圧で遮断される領域の内部には外部から加えられる真空圧が作用するため、光源と円筒金型との間の所定の領域を真空環境に組成できるようになる。
【産業上の利用可能性】
【0062】
このように、本発明で提供する露光装置は、磁気浮上原理によって円筒を浮上させ、非接触で回転を担当する円筒状の磁気浮上ステージ、円筒状の磁気浮上ステージを円筒の軸方向に移送することを担当する空気浮上線形ステージ、円筒表面に光を照射する光源、光源と円筒表面との間を部分的に真空環境に保持する差動真空部などから構成されることにより、大型サイズの円筒表面に直接ナノメートルの大きさのパターンを大面積で非常に効率的に刻むことができて、また、部分的な真空環境の組成を通じて、X線、電子ビーム、極紫外線などのような光源を適用することができるという利点がある。
【符号の説明】
【0063】
10a、10b 永久磁石
11a、11b 電磁石
12 回転用円筒可動部
13 直線移送用円筒可動部
14 回転用円筒固定部
15 直線移送用円筒固定部
16a、16b 磁気浮上力補助部
17 空気浮上可動部
18 空気浮上固定部
19 空気浮上電磁石
20 空気浮上永久磁石
21 チャンバー
22 光源
23 差動真空部
24 高真空管路
25 低真空管路
26 空圧管路
27 空気軸受

【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒金型を両側から保持して、永久磁石(10a、10b)と電磁石(11a、11b)との相互作用による磁気浮上力と磁気移送力により回転及び直線移送が可能な回転用円筒可動部(12)及び直線移送用円筒可動部(13)と、
前記回転用円筒可動部(12)及び直線移送用円筒可動部(13)のそれぞれの下側に配置され、非接触で円筒可動部を保持する回転用円筒固定部(14)及び直線移送用円筒固定部(15)と、
を含み、前記回転用円筒可動部(12)の永久磁石(11a)の配列と回転用円筒固定部(14)の電磁石(11a)の配列との相互作用により磁気浮上力と磁気回転力が発生すると同時に、直線移送用円筒可動部(13)の永久磁石(11b)の配列と直線移送用円筒固定部(15)の電磁石(11b)の配列との相互作用により磁気浮上力と磁気移送力が発生し、円筒金型を非接触で超精密に浮上、回転及び軸方向移送させることができるようになっていることを特徴とする、円筒状の磁気浮上ステージ。
【請求項2】
前記回転用円筒可動部(12)と直線移送用円筒可動部(13)の永久磁石(10a、10b)は、円筒可動部内に圧入されて、永久磁石間の反発力による配列分離が防止できるようになっていることを特徴とする、請求項1に記載の円筒状の磁気浮上ステージ。
【請求項3】
前記回転用円筒固定部(14)と直線移送用円筒固定部(15)の電磁石(11a、11b)は、円筒固定部内に挿入及びエポキシモールディングされて、電磁石間の反発力による配列分離が防止できるようになっていることを特徴とする、請求項1に記載の円筒状の磁気浮上ステージ。
【請求項4】
前記回転用円筒可動部(12)及び直線移送用円筒可動部(13)の各上部に近接配置され、永久磁石の配列と電磁石の配列との相互作用による磁気浮上力を補助する磁気浮上力補助部(16a、16b)をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の円筒状の磁気浮上ステージ。
【請求項5】
前記回転用円筒固定部(14)及び直線移送用円筒固定部(15)を保持する空気浮上可動部(17)と、該空気浮上可動部(17)の下部に組み合わされる空気浮上固定部(18)とを含み、空気浮上可動部のそれぞれが有している空気浮上永久磁石(19)と空気浮上電磁石(20)により空気浮上可動部(17)が浮上され、回転用円筒固定部(14)及び直線移送用円筒固定部(15)を含む空気浮上可動部(17)の全体が非接触で移送できるようになっていることを特徴とする、請求項1に記載の円筒状の磁気浮上ステージ。
【請求項6】
前記円筒金型の軸方向長距離移送は、空気浮上可動部(17)及び空気浮上固定部(18)が担当し、円筒金型の軸方向微小移送は、直線移送用円筒可動部(13)及び直線移送用円筒固定部(15)が担当することを特徴とする、請求項1乃至5のいずれかに記載の円筒状の磁気浮上ステージ。
【請求項7】
チャンバー(21)の内部に設けられる請求項1乃至5のいずれかに記載の円筒状の磁気浮上ステージと、チャンバー(21)内の円筒金型の上部に設けられる光源(22)とを含み、大型サイズの円筒表面に、直接ナノメートル大きさのパターンを大面積で刻むことができるようになっていることを特徴とする露光装置。
【請求項8】
前記円筒金型の上部に設けられて、光源(22)と円筒金型との間が部分的にのみ真空環境になるように、球面または非球面形状を有する差動真空部(23)を含むことを特徴とする、請求項7に記載の露光装置。
【請求項9】
前記差動真空部(23)は、それぞれが本体の側方向と下方向を通じて連通される構造であって、本体の底面側で一定間隔をおいて同心配置される高真空管路(24)、低真空管路(25)及び空圧管路(26)を含み、光源と円筒金型との間に部分的にのみ真空環境を組成することができるようになっていることを特徴とする、請求項8に記載の露光装置。
【請求項10】
前記差動真空部(23)の本体の底面側に形成される高真空管路(24)、低真空管路(25)及び空圧管路(26)は、円形または多角形の形状で形成されることを特徴とする、請求項9に記載の露光装置。
【請求項11】
前記空気浮上可動部(17)が空気浮上固定部(18)に沿って移動するに際して、空気浮上固定部(18)を長く延長し、円筒金型を含む円筒可動部及び円筒固定部の全体をチャンバー(21)の外側に移送できるようにしたことを特徴とする、請求項7に記載の露光装置。
【請求項12】
前記光源(22)と円筒金型との間の間隔を、差動真空部(23)と円筒状磁気浮上ステージにより制御できるようになっていることを特徴とする、請求項8に記載の露光装置。
【請求項13】
前記回転用円筒固定部(14)及び直線移送用円筒固定部(15)の全体は、転がり軸受線形ステージにより移動できるようになっていることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれかに記載の露光装置。
【請求項14】
前記円筒状の磁気浮上ステージに代えて、円筒状の空気軸受で円筒金型を非接触で超精密に浮上させることができるか、あるいは、円筒状の磁気浮上ステージ及び円筒状の空気軸受と共に適用し、超精密に浮上、回転及び軸方向移送させることができるようになっていることを特徴とする、請求項7に記載の露光装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2013−513831(P2013−513831A)
【公表日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−544346(P2012−544346)
【出願日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際出願番号】PCT/KR2010/007464
【国際公開番号】WO2011/074775
【国際公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【出願人】(507296791)コリア エレクトロテクノロジー リサーチ インスティテュート (24)
【Fターム(参考)】