説明

処理方法および記憶媒体

【課題】低誘電率膜のダメージ回復処理を行う際に、回復処理に寄与する処理ガスの量を十分に確保しつつ、処理ガスの使用量を減少させることができる処理方法を提供すること。
【解決手段】表面部分にダメージ層が形成された低誘電率膜を有する被処理基板が収容された処理容器内にメチル基を有する処理ガスを導入して低誘電率膜に形成されたダメージ層に回復処理を施す処理方法であって、減圧状態にされた処理容器内に希釈ガスを導入して、処理容器内の圧力を回復処理の際の処理圧力よりも低圧の第1の圧力まで上昇させ(工程3)、その後、希釈ガスを停止し、処理ガスを処理容器内の被処理基板の存在領域に導入して、処理容器内の圧力を回復処理の際の処理圧力である第2の圧力まで上昇させ(工程4)、この処理圧力を維持し、被処理基板に対して回復処理を行う(工程5)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、ダマシン法によって形成される半導体装置において層間絶縁膜として用いられる低誘電率膜に、エッチングやアッシングにより形成されたダメージを回復する処理を行う処理方法およびそのような処理方法を実行するプログラムが記憶された記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近時、半導体デバイスの高速化、配線パターンの微細化、高集積化の要求に対応して、配線間の容量の低下ならびに配線の導電性向上およびエレクトロマイグレーション耐性の向上が求められており、それに対応して、配線材料に従来のアルミニウム(Al)やタングステン(W)よりも導電性が高くかつエレクトロマイグレーション耐性に優れている銅(Cu)が用いられており、Cu配線を形成する技術として、予め層間絶縁膜等に配線溝または接続孔を形成し、その中にCuを埋め込むダマシン法が多用されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
一方、半導体装置の微細化にともない、層間絶縁膜のもつ寄生容量は配線のパフォーマンスを向上させる上で重要な因子となってきており、層間絶縁膜として低誘電率材料で構成された低誘電率膜(Low−k膜)が用いられつつある。Low−k膜を構成する材料としては、メチル基等のアルキル基を末端基として有するものが一般的に用いられている。
【0004】
ところで、上記のような従来のダマシンプロセスにおいては、エッチングやレジスト膜除去(アッシング)の際に、Low−k膜がダメージを受ける。このようなダメージは、Low−k膜の誘電率の上昇をもたらし、層間絶縁膜としてLow−k膜を用いる効果が損なわれてしまう。
【0005】
この種のダメージを回復させる技術として、特許文献2には、エッチングやレジスト膜除去後に、シリル化剤を用いた回復処理を行うことが提案されている。この処理は、ダメージを受けて末端基が−OH基となったダメージ層の表面をシリル化剤のようなメチル基を有する処理ガスで改質してメチル基またはメチル基を含む基を末端基とするものである。
【0006】
このような回復処理を行うためのシリル化剤等の処理ガスは、高価なものが多いため、極力その使用量を減らすべく、N等の希釈ガスで希釈して用いることが試みられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2002−083869号公報
【特許文献2】特開2006−049798号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、メインの処理ガスを希釈ガスで希釈してチャンバ内に導入すると、希釈ガスにより希釈されることによって単純に処理ガスの濃度が低下し、反応量も低下してしまうため、十分な回復処理が行えない場合も生じてしまう。また、このような回復処理は、Low−k膜が形成された半導体ウエハ(以下、単にウエハと記す)を載置台に載置し、載置台に設けられたヒータによりウエハを載置しながら行われるが、チャンバ内は減圧状態であるため、ウエハが処理温度になるまでの間に時間がかかり、希釈ガスで希釈した処理ガスをチャンバ内に導入する場合には、処理温度になるまでに導入した処理ガスが無駄になってしまう。
【0009】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、低誘電率膜のダメージ回復処理を行う際に、回復処理に寄与する処理ガスの量を十分に確保しつつ、処理ガスの使用量を減少させることができる処理方法を提供することを目的とする。
また、これらの方法を実施するためのプログラムを記憶した記憶媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明は、表面部分にダメージ層が形成された低誘電率膜を有する被処理基板が収容された処理容器内にメチル基を有する処理ガスを導入して前記低誘電率膜に形成されたダメージ層に回復処理を施す処理方法であって、所定の減圧状態にされた前記処理容器内に希釈ガスを導入して、前記処理容器内の圧力を回復処理の際の処理圧力よりも低圧の第1の圧力まで上昇させる工程と、前記処理容器内の圧力を前記第1の圧力まで上昇させた後、前記希釈ガスを停止し、前記処理ガスを前記処理容器内の被処理基板の存在領域に導入して、前記処理容器内の圧力を回復処理の際の処理圧力である第2の圧力まで上昇させる工程と、前記処理圧力を維持し、被処理基板に対して回復処理を行う工程とを有することを特徴とする処理方法を提供する。
【0011】
本発明において、前記処理ガスを、前記処理容器内に収容された被処理基板の直上位置から前記処理容器内に導入することが好ましい。また、前記処理ガスの導入および前記希釈ガスの導入の際には、前記処理容器内にガスを導入しながら前記処理容器内の排気量を調整する圧力調整機構により前記処理容器内の圧力を調整することができる。さらに、前記回復処理の際には、前記処理容器内を封じきることにより、その中の圧力を処理圧力に維持することができる。
【0012】
被処理基板は前記処理容器に水平に配置され、前記処理ガスは、被処理基板の上方の被処理基板の中央部に対応する位置に設けられ、被処理基板の径よりも小さい径の処理ガス吐出領域から前記処理容器内に導入されるようにすることができる。この場合に、前記希釈ガスは、前記処理容器内の被処理基板の上方の被処理基板の外側に対応する位置に設けられた希釈ガス吐出領域から前記処理容器内に導入されるようにすることができる。このように希釈ガスが導入されるような構成の場合に、前記希釈ガスの導入に先立って、前記希釈ガス吐出領域および前記処理ガス吐出領域から、前記希釈ガスおよび前記処理ガスを同時に前記処理容器内に導入し、前記処理容器内の圧力を前記第1の圧力よりも低い第3の圧力まで上昇させる工程をさらに有することが好ましい。
【0013】
本発明は、また、コンピュータ上で動作し、処理装置を制御するプログラムが記憶された記憶媒体であって、前記プログラムは、実行時に、上記処理方法が行われるように、コンピュータに前記処理装置を制御させることを特徴とする記憶媒体を提供する。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、所定の減圧状態にされた前記処理容器内に希釈ガスを導入して、前記処理容器内の圧力を回復処理の際の処理圧力よりも低圧の第1の圧力まで上昇させ、その後希釈ガスを停止し、前記処理ガスを前記処理容器内の被処理基板の存在領域に導入して、前記処理容器内の圧力を回復処理の際の処理圧力である第2の圧力まで上昇させ、その処理圧力で低誘電率膜のダメージ層の回復処理を行うが、処理容器を所定圧力の希釈ガスで満たしてから希釈ガスを停止して被処理基板の存在領域に処理ガスを導入することにより、処理ガスは処理容器の周囲に拡散され難くなり、被処理基板の近傍領域で処理ガス濃度の高い領域が形成され、処理容器の全体にわたって均一な濃度で処理ガスが供給される場合に比べて、被処理基板の回復処理に寄与する処理ガスの量を増加させて、処理ガスとして十分な量を確保しつつ、処理ガスの導入量自体を減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の方法を実施可能な処理装置の一例を示す断面図である。
【図2】図1の処理装置に用いられるガス導入ヘッドを示す底面図である。
【図3】図1の処理装置により実施される本発明の一実施形態の処理方法を示すフローチャートである。
【図4】図3の処理方法の際のガスの導入タイミングおよびチャンバ内の圧力の変化を示すチャートである。
【図5】チャンバ内に希釈ガスが満たされた状態でチャンバ内に処理ガスを導入した際の状態を示す模式図である。
【図6】従来のシーケンス(比較例)と本発明のシーケンス(実施例)でガス導入して回復処理を行った際のウエハ面内における回復処理前後の膜厚差Δtを示すグラフである。
【図7】処理ガスであるTMSDMAの流量を100、300、500mL/min(sccm)と変化させて実施例のシーケンスでガス導入して回復処理を行った際のウエハ面内における回復処理前後の膜厚差Δtを比較例と比較して示すグラフである。
【図8】本発明の方法を実施可能な処理装置の他の例を示す断面図である。
【図9】図8の処理装置に用いられるガス導入ヘッドを示す底面図である。
【図10】図8の処理装置により実施される本発明の他の実施形態の処理方法を示すフローチャートである。
【図11】図10の処理方法の際のガスの導入タイミングおよびチャンバ内の圧力の変化を示すチャートである。
【図12】図10の工程13の際のチャンバ内の状態を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1は本発明の方法を実施可能な処理装置の一例を示す断面図、図2は図1の処理装置に用いられるガス導入ヘッドを示す底面図である。
【0017】
この処理装置1は、被処理基板であるウエハWを収容するチャンバ11を備えており、チャンバ11の内部には、被処理基板であるウエハWを水平に支持するための載置台12が設けられている。この載置台12は、チャンバ11の底部中央から上方に延びる円筒状の支持部材13により支持されている。また、載置台12には抵抗加熱型のヒータ15が埋め込まれており、このヒータ15はヒータ電源16から給電されることにより載置台12を加熱し、その熱で載置台12上のウエハWを加熱する。また、載置台12には、熱電対(図示せず)が挿入されており、ウエハWを所定の温度に制御可能となっている。載置台12には、ウエハWを支持して昇降させるための3本(2本のみ図示)のウエハ支持ピン18が載置台12の表面に対して突没可能に設けられている。
【0018】
チャンバ11の上部は開口部となっており、チャンバ11の上端部に沿ってリング状のリッド19が設けられている。そして、このリッド19に処理ガスおよび希釈ガスを導入するガス導入ヘッド20が支持され、このガス導入ヘッド20は、シール部材(図示せず)によりチャンバ11に対して気密にシールされている。このガス導入ヘッド20の上部の中央には、処理ガスを供給する処理ガス供給配管21と、希釈ガスを供給する希釈ガス供給配管22が接続されている。ガス導入ヘッド20の内部には、処理ガス供給配管21に繋がる処理ガス流路23と、希釈ガス供給配管22に繋がる希釈ガス流路24とが形成されており、処理ガス流路23から分岐してガス導入ヘッド20の底面に至る3つの処理ガス吐出孔25が形成され、希釈ガス流路24から分岐してガス導入ヘッド20の底面に至る3つの希釈ガス吐出孔26が形成されている。図2に示すように、処理ガス吐出孔25および希釈ガス吐出孔26は、ガス導入ヘッド20の底面の中央部に、交互にかつ正六角形の各頂点の位置になるように配置されている。したがって、3つの処理ガス吐出孔25が存在する処理ガス吐出領域および3つの希釈ガス吐出孔26が存在する希釈ガス吐出領域はウエハWの径よりも小さく、ウエハWの直上位置に設けられており、処理ガスおよび希釈ガスともにウエハWの存在領域に導入されることとなる。
【0019】
処理ガス供給配管21の他端には、気化器27が接続されている。また、気化器27には、処理ガスを供給するための液体状の薬剤を貯留する薬剤貯留部29から延びる薬剤配管28が接続されており、この薬剤貯留部29から液体状の薬剤がガス圧送等により薬剤配管28を介して気化器27に送給される。そして、気化器27で気化されて生成された処理ガスが処理ガス供給配管21に送給される。処理ガス供給配管21には、処理ガスの流量を制御するためのマスフローコントローラ30とバルブ31とが設けられている。また、薬剤配管28にはバルブ32が設けられている。
【0020】
処理ガスは、エッチングやアッシングによりダメージを受けたLow−k膜のダメージ部分をメチル基(−CH)により回復(修復)させるものであり、メチル基(−CH)を有するものが用いられる。メチル基を有する処理ガスとしては、TMSDMA(N-Trimethylsilyldimethylamine)、DMSDMA(Dimethylsilyldimethylamine)、TMDS(1,1,3,3-Tetramethyldisilazane)、TMSPyrole(1-Trimethylsilylpyrole)、BSTFA(N,O-Bis(trimethylsilyl)trifluoroacetamide)、BDMADMS(Bis(dimethylamino)dimethylsilane)等のシリル化剤を挙げることができる。シリル化剤によりダメージを回復させる場合には、ダメージ部分をSi−CHに置換する。メチル基を有する処理ガスとしては、他に、DPM(Dipivaloyl Methane)、DMC(Dimetylcarbonate)、アセチルアセトン等を挙げることができる。
【0021】
希釈ガス供給配管22の他端には、希釈ガスを供給する希釈ガス供給源33が接続されている。また、希釈ガス供給配管22には、希釈ガスの流量を制御するマスフローコントローラ34およびその前後のバルブ35が設けられている。希釈ガスとしてはNガスを用いることができる。また、Arガス等の希ガスを用いることもできる。
【0022】
チャンバ11の側壁には、ウエハ搬入出口37が設けられており、このウエハ搬入出口37はゲートバルブ38により開閉可能となっている。そして、ゲートバルブ38を開にした状態で、チャンバ11に隣接する、搬送装置を備え、真空に保持された搬送室(図示せず)との間でウエハWの搬入出が行われるようになっている。
【0023】
チャンバ11の底部の周縁部には、排気管39が接続されており、排気管39には真空ポンプ等を有する排気機構40が設けられている。排気管39の排気機構40の上流側には自動圧力制御バルブ(APC)41および開閉バルブ42が設けられている。したがって、チャンバ11内の圧力を圧力センサ(図示せず)により検出しつつ、自動圧力制御バルブ(APC)41の開度を制御しつつ、排気機構40によりチャンバ11内を排気することにより、チャンバ11内を所定の圧力に制御することが可能である。また、処理の際にチャンバ11内の圧力が所定の値となった際に開閉バルブ42より処理ガスの封じ込めが可能である。
【0024】
処理装置1は、さらに制御部50を有している。制御部50は、処理装置1の各構成部を制御するためのものであり、これら各構成部を実際に制御するマイクロプロセッサ(コンピュータ)を有するプロセスコントローラ51を備えている。プロセスコントローラ51には、オペレータが処理装置1を管理するためにコマンド等の入力操作を行うキーボードや、処理装置1の稼働状況を可視化して表示するディスプレイ等からなるユーザーインターフェース52が接続されている。また、プロセスコントローラ51には、処理装置1の各構成部の制御対象を制御するための制御プログラムや、処理装置1に所定の処理を行わせるためのプログラムすなわち処理レシピが格納された記憶部53が接続されている。処理レシピは記憶部53の中の記憶媒体に記憶されている。記憶媒体は、ハードディスクのような固定的なものであってもよいし、CDROM、DVD、フラッシュメモリ等の可搬性のものであってもよい。また、他の装置から、例えば専用回線を介してレシピを適宜伝送させるようにしてもよい。そして、必要に応じて、ユーザーインターフェース52からの指示等にて任意の処理レシピを記憶部53から呼び出してプロセスコントローラ51に実行させることで、プロセスコントローラ51の制御下で、所定の処理が行われる。
【0025】
次に、このように構成される処理装置1により、表面部分にダメージ層が形成されたLow−k膜を有するウエハWに対して回復処理を行う本実施形態の処理方法について説明する。
ここでは、デュアルダマシン法等により配線溝や接続孔を形成するためのエッチングやアッシングの際にLow−k膜の表面部分に形成されたダメージ層に対して、メチル基(−CH)を有する処理ガスにより回復処理を施す。
【0026】
Low−k膜としては、SOD(Spin on Dielectric)装置で形成されるMSQ(methyl-hydrogen-SilsesQuioxane)(多孔質または緻密質)、CVDで形成される無機絶縁膜の1つであるSiOC系膜(従来のSiO膜のSi−O結合にメチル基(−CH)を導入して、Si−CH結合を混合させたもので、Black Diamond(Applied Materials社)、Coral(Novellus社)、Aurora(ASM社)等がこれに該当し、緻密質のものおよびポーラス(多孔質)なものの両方存在する)等が適用可能である。これらはSiを含有しているが、SiLK等のSiを含有しないCとOとHとを有するものも適用可能である。また、Low−k膜として、CF系絶縁膜の適用可能性も考えられる。
【0027】
図3は、本実施形態の処理方法を示すフローチャートであり、図4はこの際のガスの導入タイミングおよびチャンバ内の圧力の変化を示すチャートである。
【0028】
まず、ゲートバルブ38を開け、搬入出口37を介してエッチングダメージやアッシングダメージが形成されたLow−k膜を有するウエハWをチャンバ11に搬入し、所定の温度に加熱された載置台12の上に載置する(工程1)。そして、チャンバ11内を排気して所定圧力の真空状態にする(工程2)。次いで、希釈ガス供給源33から希釈ガス供給配管22ならびにガス導入ヘッド20の希釈ガス流路24および希釈ガス吐出孔26を介してチャンバ11内に希釈ガスを導入する(工程3)。このとき、チャンバ11内に導入された希釈ガスはチャンバ11内の全体に均一に広がり、図4に示すように、チャンバ11内の圧力が上昇していく。そして、希釈ガスの導入は、チャンバ11内の圧力が、処理圧力より低い第1の圧力になるまで続けられる。このときの希釈ガス流量は100〜7000mL/min(sccm)が好ましい。また、希釈ガスとしてはNガスを好適に用いることができ、他にArガス等の希ガスを用いることもできる。また、第1の圧力は、回復処理の圧力の40〜96%であることが好ましい。例えば、処理圧力が667Pa(5Torr)の場合には、267〜640Pa(2.0〜4.8Torr)の範囲が好ましい。このときのチャンバ11内の圧力の調整は、チャンバ11内に処理ガスを導入しながら、自動圧力制御バルブ(APC)41により行われる。
【0029】
チャンバ11内の圧力が第1の圧力に達した時点で、希釈ガスの供給を停止し、薬剤貯留部29からガス圧送等により、例えばTMSDMA等のシリル化剤やDMC等、処理ガスを生成するための液体状の薬剤を薬剤供給配管28を介して気化器27に供給し、気化器27で気化されて形成されたメチル基を含む処理ガスを処理ガス供給配管21ならびにガス導入ヘッド20の処理ガス流路23および処理ガス吐出孔25を介してチャンバ11に導入する(工程4)。これにより、図4に示すように、チャンバ11内の圧力はさらに上昇する。そして、処理ガスの導入は、処理圧力である第2の圧力まで続けられる。この際の処理ガスの流量は、50〜1000mL/min(sccm)が好ましい。処理ガスの流量が少なすぎると処理時間が長くなり、処理ガスの流量が多すぎると処理ガスの使用量を減少させる効果が小さくなる。
【0030】
チャンバ11内が処理圧力に達した時点で、処理ガスの供給を停止し、バルブ42を閉じて、処理ガスをチャンバ11内に封じ込め、チャンバ11内の圧力を処理圧力に維持し、Low−k膜の回復処理を行う(工程5)。この回復処理におけるウエハWの温度は、150〜300℃であることが好ましい。また、回復処理の際のチャンバ内の圧力は667〜4000Pa(5〜30Torr)が好ましい。さらに、回復処理時間は、10〜420sec程度が好ましい。
【0031】
回復処理の際には、エッチングおよびアッシングのダメージにより表面にダメージ層が生じたLow−k膜にメチル基を有する処理ガスを作用させ、ダメージ層のOH基をメチル基またはメチル基を含む基に置換する。これにより、ダメージにより上昇した比誘電率(k値)が低下する。
【0032】
このようにして回復処理が終了後、排気機構40によりチャンバ11内を排気しつつ、希釈ガス供給源33からパージガスとして希釈ガスをチャンバ11内に導入してチャンバ11内のパージを行い(工程6)、その後ゲートバルブ38を開いて搬入出口37から回復処理後のウエハWを搬出する(工程7)。
【0033】
以上のような処理方法においては、最初にチャンバ11内に希釈ガスを導入してチャンバ11内を希釈ガスで満たして処理圧力よりも低い圧力にした後、ウエハWに対応する位置(ウエハWの直上)からチャンバ11内のウエハWの存在領域に処理ガスを導入して処理圧力まで上昇させるが、TMSDMA等の処理ガスとN等の希釈ガスは分子量が大きく異なり、真空中において互いに分子量が異なるガスは混合しにくいため、後から導入した処理ガスは、希釈ガスにより満たされているチャンバ11内の周囲へは拡散しにくく、図5に示すように、ウエハWの近傍領域で処理ガスの濃度が高い領域Cが形成される。このようにウエハW近傍領域に局部的に処理ガスの濃度が高い領域が形成されることにより、チャンバ11の全体にわたって均一な濃度の場合に比べて、ウエハWの回復処理に寄与する処理ガスの量を増加させて、処理ガスとして十分な量を確保しつつ、処理ガスの導入量自体は減少させることができる。処理ガスは時間の経過にともないチャンバ11の周囲に拡散していくが、ウエハWの近傍領域の処理ガス濃度を一定期間高く維持することができるので、十分に回復処理反応を進行させることができる。処理ガスをより拡散しにくくして処理を促進する観点からは、処理ガスと希釈ガスの分子量の差が大きいほうが好ましい。
【0034】
次に、以上のような装置を用いて、実際に回復処理を行った実験結果について説明する。
ここでは、処理ガスとしてメチル基を有するシリル化剤であるTMSDMAを用い、希釈ガスとしてNガスを用い、ダメージを受けたLow−k膜を模擬したOH基を含有するフォトレジスト膜における処理前と処理後の膜厚変化Δtにより回復処理の程度を把握した。実際にLow−k膜を形成したウエハにエッチングおよびアッシング処理を施しダメージを導入して回復処理の程度を把握しようとすると、サンプルメーキングが難しく、精度が低いという問題があるが、回復処理の本質がOH基をメチル基またはメチル基を含有する基で置換することにあることに鑑みれば、このようにOH基を含有するフォトレジスト膜に回復処理を行うことにより、簡易にかつ精度良く回復処理の程度を把握することができる。
【0035】
基準となるレシピとしては、以下のものを用いた。
処理圧力(チャンバ内全圧):667Pa(5Torr)
TMSDMA分圧:100Pa(0.75Torr)]
TMSDMA流量:500mL/min(sccm)
流量;:2833mL/min(sccm)
温度:250℃
時間:10sec
【0036】
最初に上記基準条件(条件A)で、従来の希釈ガスおよび処理ガスを同時に導入する条件(比較例)と、Nガスを先に導入し、次いで処理ガスを導入するという条件(実施例)で回復処理を行って、ウエハ面内における回復処理前後の膜厚差Δtを求めた。その結果を図6に示す。この図に示すように、条件Aにおいて、比較例ではΔtが87.6nm±33.6%であったのが、実施例では209.8nm±5.5%となり、実施例のほうが回復処理の程度が2倍以上高いのがわかる。次に基準条件である条件Aからウエハ温度250℃を180℃に低下させ、処理時間を25secに延ばした条件(条件B)について、実施例および比較例で回復処理前後の膜厚差Δtを求めた。その結果も図6に示す。この図に示すように、条件Bにおいて、比較例ではΔtが41.8nm±16.7%であり、実施例では107.2nm±19.6%となり、基準条件である条件Aよりも全体的に回復処理の程度が低いが、やはり実施例のほうが回復の程度が2倍以上高いのがわかる。次に、基準条件である条件AのTMSDMA分圧を400Pa(3Torr)に上昇させたもの(条件C)、条件BのTMSDMA分圧を400Pa(3Torr)に上昇させたもの(条件D)についても同様に、実施例および比較例で回復処理前後の膜厚差Δtを求めた。その結果も図6に示す。この図に示すように、条件Cにおいて、比較例ではΔtが186.5nm±12.1%であり、実施例では223.1nm±4.4%となり、条件Dにおいて、比較例ではΔtが82.5nm±34.5%であり、実施例では125.1nm±14.2%となって、比較例よりも実施例のほうが回復の程度が高いことがわかる。そして効果の程度等から判断して、実施例の中ではこれら条件A〜Dの中では条件Aが最もよいと判断した。
【0037】
次に、上記基準条件である条件AのTMSDMAの流量を100、300、500mL/min(sccm)と変化させて実施例のシーケンスで回復処理を行った。具体的には、TMSDMAの流量を100mL/min(sccm)とした場合には、最初のNガス導入ステップにおいて、8.0secで目標圧力である567Pa(4.25Torr)に達し、その後TMSDMA導入ステップにおいて、12.0secで処理圧力である667Pa(5Torr)に達し、その後、チャンバ内にTMSDMAを封じ込めて10secの回復処理を行った。また、TMSDMAの流量を300mL/min(sccm)とした場合には、最初のNガス導入ステップにおいて、8.0secで目標圧力である567Pa(4.25Torr)に達し、その後TMSDMA導入ステップにおいて、7.5secで処理圧力である667Pa(5Torr)に達し、その後、チャンバ内にTMSDMAを封じ込めて10secの回復処理を行った。TMSDMAの流量を500mL/min(sccm)とした場合には、最初のNガス導入ステップにおいて、7.8secで目標圧力である567Pa(4.25Torr)に達し、その後TMSDMA導入ステップにおいて、7.0secで処理圧力である667Pa(5Torr)に達し、その後、チャンバ内にTMSDMAを封じ込めて10secの回復処理を行った。
【0038】
これらの条件と回復処理の結果を図7に示す。なお、図7には、比較のため、上記条件AでNとTMSDMAを同時に導入した比較例の結果も合わせて示す。図7に示すようにTMSDMAの流量がいずれにおいても、Δtが比較例の2倍以上と良好な値を示した。また、処理のログを積分してTMSDMAの使用量を求めた結果、条件AでNとTMSDMAを同時に導入した比較例の使用量を1.00とすると、TMSDMAの流量が100mL/min(sccm)の場合には0.30、300mL/min(sccm)の場合には0.58、500mL/min(sccm)の場合には0.94といずれも比較例よりも使用量が少なく、特に100mL/min(sccm)の場合に少ない使用量となったが、100mL/min(sccm)では、TMSDMA導入による圧力上昇に時間がかかってしまい、スループットの観点から好ましくない。これに対して、TMSDMAが300mL/minの場合には、TMSDMA導入による圧力上昇の時間が短く、しかもΔtの量も比較例の2倍以上であり、TMSDMAの使用量が比較例の58%と極めて良好な特性を示した。
【0039】
次に、本発明の方法を実施可能な他の装置について説明する。
図8は本発明の方法を実施可能な処理装置の他の例を示す断面図、図9は図8の処理装置に用いられるガス導入ヘッドを示す底面図である。
この装置は、ガス導入ヘッドの構造が異なっている他は、図1の装置と同様の構成を有しているので、図1の装置と同じものには同じ符号を付して説明を省略する。
【0040】
図8の処理装置においては、図1の処理装置におけるガス導入ヘッド20の代わりにガス導入ヘッド20′を有している。ガス導入ヘッド20′はガス導入ヘッド20と同様、リッド19に支持され、シール部材(図示せず)によりチャンバ11に対して気密にシールされている。ガス導入ヘッド20′の上部には、処理ガスを供給する処理ガス供給配管21と、希釈ガスを供給する希釈ガス供給配管22が接続され、その内部に処理ガス供給配管21に繋がる処理ガス流路61と、希釈ガス供給配管22に繋がる希釈ガス流路63とが形成されている。処理ガス供給配管21はガス導入ヘッド20′の上面の中心に接続され、処理ガス流路61はガス導入ヘッド20′の中心を下方に延び、ガス導入ヘッド20′の底面中心に開口し、処理ガス吐出孔61aとして形成されている。したがって、処理ガス吐出孔61aによる処理ガス吐出領域は、ウエハWの径よりも小さく、ウエハWの直上域に設けられており、処理ガスがウエハWの存在領域に導入されることとなる。一方、希釈ガス供給配管22はガス導入ヘッド20′の上面の中心からずれた位置に接続され、希釈ガス流路63はそこから下方に延びており、ガス導入ヘッド20′の内部にその周縁近傍まで水平に延び円板状に形成されたガス拡散空間64に接続されている。図9に示すように、ガス拡散空間64からは、載置台12に載置されたウエハWの外側に対応する位置に、複数の希釈ガス吐出孔65が円周状に形成されている。これにより、希釈ガスは希釈ガス吐出孔65からウエハWの存在しない領域に吐出される。
【0041】
この装置においても、基本的に図3のフローチャートと同様、ウエハWをチャンバ11に搬入して載置台12上に載置し、チャンバ11内を排気して所定圧力の真空状態とした後、最初に希釈ガスを流し、チャンバ11内を処理圧力より低い所定の圧力に調整し、次いで、処理ガスを流し、チャンバ11内のガス圧力を処理圧力まで上昇させ、チャンバ11内の圧力を処理圧力に維持し、Low−k膜の回復処理を行う。これにより、図1の装置の場合と同様、処理ガスがウエハWに対応する部分に導入されるので、ウエハWの近傍領域に局部的に処理ガスの濃度が高い領域が形成され、チャンバ11の全体にわたって均一な濃度の場合に比べて、ウエハWの回復処理に寄与する処理ガスの量を増加させて、処理ガスとして十分な量を確保しつつ、処理ガスの導入量自体は減少させることができる。
【0042】
ところで、Low−k膜としては、多孔質のものが存在するが、多孔質のLow−k膜を収容したチャンバに最初に希釈ガスを流すと、希釈ガスがLow−k膜の気孔中に入り込み、次に処理ガスを流しても、気孔の中に処理ガスが到達しにくく、回復処理が十分に進行しないおそれがある。図8の装置を用いた場合には、これを回避するために、以下のような方法を用いることができる。図10はその方法を示すフローチャートであり、図11はその際のガスの導入タイミングおよびチャンバ内の圧力変化を示すチャートである。まず、図3の工程1および工程2と同様、ゲートバルブ38を開け、搬入出口37を介してエッチングダメージやアッシングダメージが形成されたLow−k膜を有するウエハWをチャンバ11に搬入し、所定の温度に加熱された載置台12の上に載置し(工程11)、チャンバ11内を排気して所定圧力の真空状態にする(工程12)。次いで、図3のフローチャートに示す方法とは異なり、希釈ガスと処理ガスを同時にチャンバ11内に導入し、チャンバ11内の圧力を、上記第1の圧力よりも低い第3の圧力まで上昇させる(工程13)。この工程13によりLow−k膜の気孔を処理ガスで満たすことができる。つまり、図8の装置においてはガスがウエハWの外側領域に供給され、処理ガスがウエハWに対応した領域に供給されるので、図12に示すように、最初に希釈ガスと処理ガスの両方を流しても、ウエハWにはほぼ処理ガスのみを供給することができ、Low−k膜の気孔に希釈ガスが入り込んで回復処理を妨げることを回避することができる。また、このとき、処理ガスは、Low−k膜の気孔を満たすだけでよいため、第3の圧力は低く設定することができ、しかも処理ガスとともに希釈ガスを導入するので、工程13に使用する処理ガスの量は少なくてすむ。一方、図1の装置の場合には、希釈ガスもウエハWの対応部分に導入されるため、このような効果を得ることが困難である。
【0043】
この工程13の後、図10に示すように、処理ガスを停止し、図3の工程3と同様に希釈ガスのみを導入してチャンバ11内を第1の圧力まで上昇させる(工程14)、その後、図3の工程4〜7と同様の工程である工程15〜18を実施する。
【0044】
なお、図8の装置は、希釈ガスがチャンバ11内のウエハWの外側領域に供給され、処理ガスがウエハWに対応する領域に供給されるため、図3や図9のようなシーケンシャルなガス供給ではなく、希釈ガスと処理ガスを同時に供給しても、処理ガスがウエハWの外方に拡散するのに時間がかかるため、一定期間ウエハWの存在領域に処理ガス濃度が高い領域を形成することができ、少ない処理ガスの使用量で、Low−k膜に対して十分な回復処理を行える可能性がある。
【0045】
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々変形可能である。例えば、上記実施形態では、処理ガスとしてシリル化剤等種々のものを例示したが、メチル基を有する処理ガスであればこれらに限るものではない。また、本発明に適用されるLow−k膜についても、上記例示のものに限らず、ダメージを受けてOH基が存在するようになるものであれば適用可能である。さらに、上記実施形態では、回復処理の際に、チャンバ内を封じきりとしたが、自動圧力制御バルブを用いて圧力制御を行いながら回復処理を行ってもよい。
【0046】
さらにまた、図1の装置ではガス導入ヘッドの中央に処理ガス吐出孔を3つ形成し、図7の装置ではガス導入ヘッドの中心に1つのガス吐出孔61aを形成し、ウエハより小径の処理ガス吐出領域を構成し、ウエハ中央の直上位置から処理ガスを供給するようにしたが、チャンバ内のウエハの存在領域に処理ガスを導入することができれば、これらの構成に限定されるものではない。
【0047】
さらにまた、上記実施形態では、被処理基板として半導体ウエハを用いた例を示したが、これに限るものではなく、FPD(フラットパネルディスプレイ)用基板等、他の基板であってもよい。
【符号の説明】
【0048】
1,1′;処理装置
11;チャンバ
12;載置台
15;ヒータ
20,20′;ガス導入ヘッド
21;処理ガス供給配管
22;希釈ガス供給配管
25,61a;処理ガス吐出孔
26,65;希釈ガス吐出孔
50;制御部
51;プロセスコントローラ
52;ユーザーインターフェース
53;記憶部(記憶媒体)
W;ウエハ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面部分にダメージ層が形成された低誘電率膜を有する被処理基板が収容された処理容器内にメチル基を有する処理ガスを導入して前記低誘電率膜に形成されたダメージ層に回復処理を施す処理方法であって、
所定の減圧状態にされた前記処理容器内に希釈ガスを導入して、前記処理容器内の圧力を回復処理の際の処理圧力よりも低圧の第1の圧力まで上昇させる工程と、
前記処理容器内の圧力を前記第1の圧力まで上昇させた後、前記希釈ガスを停止し、前記処理ガスを前記処理容器内の被処理基板の存在領域に導入して、前記処理容器内の圧力を回復処理の際の処理圧力である第2の圧力まで上昇させる工程と、
前記処理圧力を維持し、被処理基板に対して回復処理を行う工程と
を有することを特徴とする処理方法。
【請求項2】
前記処理ガスを、前記処理容器内に収容された被処理基板の直上位置から前記処理容器内に導入することを特徴とする請求項1に記載の処理方法。
【請求項3】
前記処理ガスの導入および前記希釈ガスの導入の際には、前記処理容器内にガスを導入しながら前記処理容器内の排気量を調整する圧力調整機構により前記処理容器内の圧力を調整することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の処理方法。
【請求項4】
前記回復処理の際には、前記処理容器内を封じきることにより、その中の圧力を処理圧力に維持することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の処理方法。
【請求項5】
被処理基板は前記処理容器に水平に配置され、前記処理ガスは、被処理基板の上方の被処理基板の中央部に対応する位置に設けられ、被処理基板の径よりも小さい径の処理ガス吐出領域から前記処理容器内に導入されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の処理方法。
【請求項6】
前記希釈ガスは、前記処理容器内の被処理基板の上方の被処理基板の外側に対応する位置に設けられた希釈ガス吐出領域から前記処理容器内に導入されることを特徴とする請求項5に記載の処理方法。
【請求項7】
前記希釈ガスの導入に先立って、前記希釈ガス吐出領域および前記処理ガス吐出領域から、前記希釈ガスおよび前記処理ガスを同時に前記処理容器内に導入し、前記処理容器内の圧力を前記第1の圧力よりも低い第3の圧力まで上昇させる工程をさらに有することを特徴とする請求項6に記載の処理方法。
【請求項8】
コンピュータ上で動作し、処理装置を制御するプログラムが記憶された記憶媒体であって、前記プログラムは、実行時に、請求項1から請求項7のいずれかの処理方法が行われるように、コンピュータに前記処理装置を制御させることを特徴とする記憶媒体。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−278392(P2010−278392A)
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−132150(P2009−132150)
【出願日】平成21年6月1日(2009.6.1)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】