処理装置
【課題】手作業での環状隔壁部材の位置の変更や交換、あるいは処理ガス吐出部自体の交換をせずに、処理ガスの吐出位置を変更することが可能な処理ガス吐出部を有する処理装置を提供する。
【解決手段】載置台に対向して処理室内に設けられ、内部の隔壁14を介して互いに区画される処理ガス吐出孔16を有する処理ガス吐出部5と、被処理体面内のうちセンター部分に対応する第1の空間15a、被処理体面内のうちエッジ部分に対応する第2の空間15i、及び第1の空間15aと第2の空間15iとの間に設けられた少なくとも1つの第3の空間15b〜15h、に連通された処理ガス分配管18a〜18i、さらに、隣接する処理ガス分配管18a〜18iどうしの間を開閉するバルブ19a〜19hを含む処理ガス分配ユニット12と、を具備する処理装置とする。
【解決手段】載置台に対向して処理室内に設けられ、内部の隔壁14を介して互いに区画される処理ガス吐出孔16を有する処理ガス吐出部5と、被処理体面内のうちセンター部分に対応する第1の空間15a、被処理体面内のうちエッジ部分に対応する第2の空間15i、及び第1の空間15aと第2の空間15iとの間に設けられた少なくとも1つの第3の空間15b〜15h、に連通された処理ガス分配管18a〜18i、さらに、隣接する処理ガス分配管18a〜18iどうしの間を開閉するバルブ19a〜19hを含む処理ガス分配ユニット12と、を具備する処理装置とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
被処理体、例えば、半導体ウエハに対する処理の面内均一性を向上させるため、処理ガスの供給量をウエハのセンター部分とエッジ部分とで変える、という工夫がなされている(例えば、特許文献1)。
【0003】
特許文献1では、処理ガスの供給量をウエハのセンター部分とエッジ部分とで変えるために、処理ガスを吐出する上部電極のバッファ室(ガス拡散空間)内に環状隔壁部材を設ける。このようにして、バッファ室を、中心部側バッファ室と外周部側バッファ室とに分割し、それぞれに異なる供給量で処理ガスを供給するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−165399号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、環状隔壁部材の位置が、処理プロセスにとって最も面内均一性が良いところとなるように決められ、固定される。
【0006】
しかし、位置が固定されているため、処理プロセスの変更、例えば条件等の変更があった場合には、所望の面内均一性を達成するためのマージンが少なくなったり、ベストであった面内均一性からはずれてしまったりすることがある。このような場合には、その都度、ウエハ面内のセンター部分に吐出する処理ガスの吐出位置、及びウエハ面内のエッジ部分に吐出する処理ガスの吐出位置を変更しなければならない。即ち、特許文献1では、手作業で環状隔壁部材の位置を変更や交換をしたり、上部電極自体、即ち、処理ガス吐出部自体を交換したりしなければならない、という事情がある。
【0007】
また、処理プロセスの変更に限らず、次世代デバイスの製造のために新たな処理プロセスが採用された場合においても、上記同様の事情が生ずる。このため、現状の処理装置は、次世代デバイスやプロセスへの汎用性や応用性に乏しい、という事情もある。
【0008】
この発明は、上記事情に鑑みて為されたもので、被処理体へ吐出される処理ガスの供給量及びガス種の少なくともいずれか一方を、被処理体面内の位置に応じて変えることが可能な処理装置であって、手作業での環状隔壁部材の位置の変更や交換、あるいは処理ガス吐出部自体の交換をせずに、処理ガスの吐出位置を変更することが可能な処理装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明の一態様に係る処理装置は、被処理体へ吐出される処理ガスの供給量及びガス種の少なくともいずれか一方を、前記被処理体面内の位置に応じて変えることが可能な処理装置であって、前記処理ガスを用いて、前記被処理体に処理を施す処理室と、前記処理室内に設けられた、前記被処理体を載置する載置台と、前記載置台に対向して前記処理室内に設けられた、前記処理室に前記処理ガスを吐出する処理ガス吐出部と、前記処理ガス吐出部内に隔壁を介して互いに区画されて設けられるとともに前記処理ガスを吐出する吐出孔を有する、前記被処理体面内のうちセンター部分に対応する第1の空間、前記被処理体面内のうちエッジ部分に対応する第2の空間、及び前記第1の空間と前記第2の空間との間に設けられた少なくとも1つの第3の空間を含む空間群と、前記第1の空間、前記第2の空間、前記少なくとも1つの第3の空間に連通された処理ガス分配管を含む処理ガス分配管群、及び隣接する前記処理ガス分配管どうしの間を開閉するバルブを含むバルブ群を含んだ処理ガス分配ユニットとを具備する。
【発明の効果】
【0010】
この発明によれば、被処理体へ吐出される処理ガスの供給量及びガス種の少なくともいずれか一方を、被処理体面内の位置に応じて変えることが可能な処理装置であって、手作業での環状隔壁部材の位置の変更や交換、あるいは処理ガス吐出部自体の交換をせずに、処理ガスの吐出位置を変更することが可能な処理装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】この発明の一実施形態に係る処理装置の一例を概略的に示す断面図
【図2】図1中のII−II線に沿う断面図
【図3】図2中のIII−III線に沿う断面図
【図4A】閉じたバルブと吐出される処理ガスとの関係を示す断面図
【図4B】閉じたバルブと吐出される処理ガスとの関係を示す断面図
【図4C】閉じたバルブと吐出される処理ガスとの関係を示す断面図
【図5A】処理ガスの吐出位置を切換えるための基本構成を示す図
【図5B】処理ガスの吐出位置を切換えるための基本構成を示す図
【図5C】処理ガスの吐出位置を切換えるための基本構成を示す図
【図6A】一実施形態の変形例に係る処理装置の基本構成を示す図
【図6B】一実施形態の変形例に係る処理装置の基本構成を示す図
【図6C】一実施形態の変形例に係る処理装置の基本構成を示す図
【図6D】一実施形態の変形例に係る処理装置の基本構成を示す図
【図6E】一実施形態の変形例に係る処理装置の基本構成を示す図
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を参照して、この発明の実施の形態について説明する。この説明において、参照する図面全てにわたり、同一の部分については同一の参照符号を付す。
【0013】
図1は、この発明の一実施形態に係る処理装置の一例を概略的に示す断面図である。図1には、この発明を適用できる処理装置の一例として、半導体ウエハに対してエッチング処理や成膜処理を行うプラズマ処理装置が示されている。
【0014】
図1に示すように、処理装置は平行平板型のプラズマ処理装置1である。プラズマ処理装置1は、被処理体、本例では、処理ガスを用いて半導体ウエハWに処理を施す処理室2と、処理室2に処理ガスを供給する処理ガス供給源、本例ではガスボックス3とを備えている。
【0015】
処理室2内には、ウエハWを載置する載置台4、及び載置台4に対向して配置され、処理室2の内部に処理ガスを吐出する処理ガス吐出部、本例ではシャワーヘッド5が設けられている。シャワーヘッド5は平行平板の上部電極を構成しており、整合器6を介して第1の高周波電源7に接続される。第1の高周波電源7は、例えば40MHz以上、例えば60MHzの高周波電圧を出力する。一方、載置台4は平行平板の下部電極を構成しており、本例では、整合器8を介して第2の高周波電源9に接続される。第2の高周波電源9は、例えば2MHz〜20MHzの範囲、例えば13.56MHzの周波数の高周波電圧を出力する。
【0016】
また、処理室2には排気口10を介して排気装置11に接続されている。処理室2は内部を所望の真空度に減圧できる真空容器として構成されている。排気装置11は、真空容器として構成された処理室2の内部を排気し、処理室2の内部を所望の真空度に減圧する。
【0017】
プラズマ処理装置1は、例えばマイクロプロセッサ(コンピュータ)からなるプロセスコントローラ100により制御される。プロセスコントローラ100には、ユーザーインターフェース101、及び記憶部102が接続されている。ユーザーインターフェース101は、オペレータがプラズマ処理装置1を管理するためにコマンドの入力操作等を行うキーボードや、プラズマ処理装置1の稼働状況を可視化して表示するディスプレイ等を含む。記憶部102は、プラズマ処理装置1で実行される処理を、プロセスコントローラ100の制御にて実現する制御プログラムや、処理条件に応じてプラズマ処理装置1の各構成部に処理を実行させるためのプログラム、即ちレシピが格納される。レシピは、例えば、記憶部102の中の記憶媒体に記憶される。記憶媒体は、ハードディスクや半導体メモリであってもよいし、CD-ROM、DVD、フラッシュメモリ等の可搬性のものであってもよい。また、他の装置から、例えば専用回線を介してレシピを適宜伝送させるようにしてもよい。レシピは、必要に応じて、ユーザーインターフェース101からの指示等にて記憶部102から読み出され、読み出されたレシピに従った処理をプロセスコントローラ100が実行することで、プラズマ処理装置1は、コントローラ100の制御のもと、所望の処理を実行する。
【0018】
さらに、一実施形態に係るプラズマ処理装置1は、例えばシャワーヘッド5の上部に処理ガス分配ユニット12を備えている。
【0019】
図2は図1中のII−II線に沿う断面図、図3は図2中のIII−III線に沿う断面図である。
【0020】
図2及び図3に示すように、シャワーヘッド5の内部には、複数の隔壁14を介して互いに区画された空間として少なくとも3つ以上含む空間群が設けられている。本例では、シャワーヘッド5が円盤状であり、その内部に9つの空間15a〜15iを、同心円状に有している。空間15a〜15iは、それぞれに処理ガスを吐出する複数の吐出孔16を有している。空間15aはウエハW面内のセンター部分に対応した空間であり、空間15b、15c、…、とウエハWのエッジ部分に順次向かって、本例では空間15iがエッジ部分に対応した空間となっている。これらの空間15a〜15iは、処理ガス分配ユニット12に接続されている。
【0021】
処理ガス分配ユニット12は、空間15a〜15iそれぞれに、接続孔17を介して連通された処理ガス分配管18a〜18iを含む処理ガス分配管群、及び隣接する処理ガス分配管18a〜18iどうしの間に設けられ、隣接する処理ガス分配管18a〜18iどうしの間を開閉するバルブ19a〜19hを含むバルブ群を含んでいる。
【0022】
バルブ19a〜19hの全てが開いていると、空間15a〜15iは、全て処理ガス分配管18a〜18iを介して連通される。一方、バルブ19a〜19hのうちの1つが閉じていると、閉じたバルブを境にして、空間15a〜15iは2つの空間に分離される。
【0023】
例えば、最もエッジ部分寄りのバルブ19hを閉じたとすると、空間群は、空間15a〜15hを含む空間と空間15iのみの空間とに分離される(図4A)。バルブ19hの次にエッジ部分寄りのバルブ19gを閉じたとすると、空間群は、空間15a〜15gを含む空間と空間15h及び15iを含む空間とに分離され(図4B)、同様にして、バルブ19fの次にエッジ部分寄りのバルブ19eを閉じたとすると、空間群は、空間15a〜15eを含む空間と空間15f〜15iを含む空間とに分離される(図4C)。
【0024】
また、特に、図示はしないが、バルブ19a〜19hのうちの2つを閉じた場合には、閉じた2つのバルブを境にして、空間15a〜15iは3つの空間に分離される。さらには、バルブ19a〜19hのうちの3つを閉じた場合には、閉じた3つのバルブを境にして、空間15a〜15iは4つの空間に分離される。
【0025】
このように一実施形態に係るプラズマ処理装置1は、空間15a〜15iそれぞれに接続される処理ガス分配管18a〜18iと、隣接する処理ガス分配管18a〜18iどうしの間を開閉するバルブ19a〜19hとを含む処理ガス分配ユニット12を備えている。
【0026】
このような処理ガス分配ユニット12を備えていることにより、プラズマ処理装置1は、ウエハW面内のセンター部分へ吐出される第1の処理ガスの吐出位置、及びウエハW面内のエッジ部分へ吐出されるべき第2の処理ガスの吐出位置を、バルブ19a〜19hの開閉状態に応じて少なくとも2以上に切換えられるように構成することができる。
【0027】
また、バルブ19a〜19hの開閉は、例えばプロセスコントローラ100からの指示に従って制御することができる。このようにすれば、処理ガスの吐出位置を容易に変更することができる。
【0028】
また、バルブ19a〜19hの開閉をプロセスコントローラ100で制御すれば、プロセス中にバルブ19a〜19hを開閉制御することもできる。プロセス中にバルブ19a〜19hを開閉制御することによれば、プロセス中に、ウエハWへ吐出される処理ガスの供給量及びガス種の少なくともいずれか一方を、ウエハW面内の位置に応じて変えることも可能となる。このため、プロセス中に吐出位置を変えることができない処理装置に比較して、より面内均一性良いプロセスを実現することができる、という利点をも得ることができる。
【0029】
第1の処理ガス、及び第2の処理ガスの切り分けの一例は、供給量を異ならせることである。
【0030】
上記一実施形態に係るプラズマ処理装置1は、ウエハWへ吐出される処理ガスの供給量を、ウエハW面内のセンター部分とエッジ部分とで変えることが可能な装置を想定している。このため、プラズマ処理装置1は、特に、図3、及び図4A〜図4Cに示されているように、第1の処理ガスが通流される第1の処理ガス主供給管20aを、ウエハW面内のセンター部分に対応した空間15aに連通された処理ガス分配管18aに接続し、第2の処理ガスが通流される第2の処理ガス主供給管20bを、ウエハW面内のエッジ部分に対応した空間15iに連通された処理ガス分配管18iに接続している。
【0031】
処理ガスは、処理ガス供給源、本例ではガスボックス3から、ガス供給管22及びガス分配器、本例ではフロースプリッタ23を介して、第1及び第2のガス主供給管20a、20bに供給される。
【0032】
フロースプリッタ23の内部には、第1のガス主供給管20aと第2のガス主供給管20bとで処理ガスの供給量を変える供給量調整機構、本例ではマスフローコントローラのような圧力調整器24a、24bを備えている。ガス供給管22から供給された処理ガスは、圧力調整器24a、24bで流量、即ち供給量をウエハWのセンター部分とエッジ部分とで最適になるように調整されてから、第1、第2の処理ガスとして、第1及び第2のガス主供給管20a、20bに供給される。これにより、プラズマ処理装置1は、ウエハWへ吐出される処理ガスの供給量を、ウエハW面内のセンター部分とエッジ部分とで変えることができる。
【0033】
また、第1、第2の処理ガスの切り分けの他例としては、ガス種を異ならせることを挙げることができる。なお、本明細書でいうガス種は、ガス含有物質が異なるばかりでなく、ガスの濃度が異なる場合もガス種が異なると定義しておく。
【0034】
ガス種を異ならせる場合には、ガスボックス3から、異なるガス種の第1、第2の処理ガスを、第1のガス主供給管20a及び第2のガス主供給管20bそれぞれに供給すれば良い。
【0035】
さらに、プラズマ処理装置1は、処理プロセスの変更、例えば条件等の変更があった場合や、次世代デバイスの製造のために新たな処理プロセスが採用された場合に、バルブ19a〜19hのうち、閉じるバルブの位置を調整する。これにより、第1の処理ガスの吐出位置、及び第2の処理ガスの吐出位置を変更することができる。
【0036】
このような一実施形態に係るプラズマ処理装置1によれば、手作業での環状隔壁部材の位置の変更や交換、あるいは処理ガス吐出部自体の交換をせずに、処理ガスの吐出位置を変更できる、という利点を得ることができる。
【0037】
しかも、このようなプラズマ処理装置1によれば、現状のプラズマ処理装置に比較して、次世代デバイスやプロセスへの汎用性や応用性も良い、という利点についても得ることができる。
【0038】
(変形例)
上記一実施形態に係るプラズマ処理装置1の、処理ガスの吐出位置を切換えるための基本構成を図5Aに示す。
【0039】
図5Aに改めて示すように、プラズマ処理装置1の、処理ガスの吐出位置を切換えるための基本構成は以下(1)、(2)よりなる。
【0040】
(1) 処理ガス吐出部5内に、ウエハW面内のうちセンター部分に対応する第1の空間15v、ウエハW面内のうちエッジ部分に対応する第2の空間15z、及び第1の空間15vと第2の空間15zとの間に設けられた少なくとも1つの第3の空間15wを含む空間群が、隔壁14を介して互いに区画されて設けられる。
【0041】
(2) 第1の空間15v、第2の空間15z、少なくとも1つの第3の空間15wに連通された処理ガス分配管18v、18w、18zを含む処理ガス分配管群、及び隣接する処理ガス分配管18v〜18zどうしの間を開閉するバルブ19w、19zを含むバルブ群を備えた処理ガス分配ユニットを備える。
【0042】
このように構成することで、少なくとも1つの第3の空間15wは、バルブ19w、19zの開閉状態に応じて、センター部分及びエッジ部分のいずれか一方に切り換え可能な空間として構成することができる。
【0043】
さらに、上記基本構成において、2つの処理ガス、例えばセンター部分に吐出される第1の処理ガス、及びエッジ部分に吐出される第2の処理ガスの吐出位置を切換えるようにするための具体的な一例を以下に説明する。
【0044】
第1の処理ガスが流れる第1の処理ガス主供給管20aを、第1の空間15vに連通された第1の処理ガス分配管18vに接続する。また、第2の処理ガスが流れる第2の処理ガス主供給管20bを、第2の空間15zに連通された第2の処理ガス分配管18zに接続する。
【0045】
このように構成すると、図5Bに示すように、第3の空間15wからエッジ部分寄りのバルブ19zを閉じた場合、第1の処理ガス主供給管20aから第1の処理ガスが、センター部分寄りのバルブ19w及び処理ガス分配管18wを介して第3の空間15wに供給される。第1の処理ガスは、第1の空間15v及び第3の空間15wから図示せぬウエハW面内のセンター部分に向かって吐出される。第2の処理ガスは第2の空間15zからウエハW面内のエッジ部分に向かって吐出される。
【0046】
反対に、図5Cに示すように、第3の空間15wからセンター部分寄りのバルブ19wを閉じた場合には、第2の処理ガス主供給管20bから第2の処理ガスが、エッジ部分寄りのバルブ19z及び処理ガス分配管18wを介して第3の空間15wに供給される。第1の処理ガスは、第1の空間15vからウエハW面内のセンター部分に向かって吐出され、第2の処理ガスは第2の空間15z及び第3の空間15wからウエハW面内のエッジ部分に向かって吐出される。
【0047】
このような基本構成を、プラズマ処理装置1に繰り返して複数設けると、一実施形態に係るプラズマ処理装置1は、3種類以上の処理ガスの吐出位置を切り換えられるように変形することができる。
【0048】
図6Aは一実施形態に係る処理装置の一変形例を示す図である。
【0049】
図6Aに示すように、一変形例が一実施形態と異なるところは以下(1)〜(3)である。
【0050】
(1) 処理ガス吐出部5内に、ウエハW面内のうちセンター部分に対応する第1の空間15v、ウエハW面内のうちエッジ部分に対応する第2の空間15z、及び第1の空間15vと第2の空間15zとの間に設けられた少なくとも3つの第3の空間15w、15x、15yを含む空間群が、隔壁14を介して互いに区画されて設けられている。
【0051】
(2) 第1の空間15v、第2の空間15z、少なくとも3つの第3の空間15w〜15yに連通された処理ガス分配管18v、18w、18x、18y、18zを含む処理ガス分配管群、及び隣接する処理ガス分配管18v〜18zどうしの間を開閉するバルブ19w、19x、19y、19zを含むバルブ群を備えた処理ガス分配ユニットを備えている。
【0052】
(3) 第1の処理ガスが流れる第1の処理ガス主供給管20aを、第1の空間15vに連通された第1の処理ガス分配管18vに接続する。また、第2の処理ガスが流れる第2の処理ガス主供給管20bを、第2の空間15zに連通された第2の処理ガス分配管18zに接続する。さらに、第3の処理ガスが流れる少なくとも1つの第3の処理ガス主供給管20cを、第3の空間15w〜15yの少なくとも1つに接続する。
【0053】
第3の処理ガスは、ウエハW面内のミドル部分に吐出される処理ガスであり、第1、第2の処理ガスとは供給量及びガス種の少なくとも一方が異なる処理ガスである。ミドル部分は、ウエハW面内のうちセンター部分とエッジ部分との間に設定される少なくとも1つの領域である。
【0054】
また、本変形例では、少なくとも1つの第3の処理ガス主供給管20cが、第1、第2の処理ガス主供給管20a、20bのそれぞれからバルブを2つ以上離れた第3の処理ガス分配管の少なくとも1つ、図6Aに示す構成においては第3の処理ガス分配管18xに接続されている。第3の処理ガス主供給管20cに連通される空間15xは、ウエハW面内に設定される少なくとも1つのミドル部分に対応する。
【0055】
このように第1、第2の処理ガス主供給管20a、20bのそれぞれからバルブを2つ以上離して、少なくとも1つの第3の処理ガス主供給管20cを第3の処理ガス分配管に連通させることによる利点は、第1の処理ガス主供給管20aと第3の処理ガス主供給管20cとの間にある少なくとも1つの空間15wを、バルブ19w、19xの開閉状態に応じてセンター部分及びミドル部分のいずれか一方に切り換え可能な空間として構成できることである。同様に、第2の処理ガス主供給管20bと第3の処理ガス主供給管20cとの間にある少なくとも1つの空間15yについても、バルブ19y、19zの開閉状態に応じてエッジ部分及びミドル部分のいずれか一方に切り換え可能な空間として構成できる。
【0056】
なお、このような連通方法は、必要に応じてなされれば良い。例えば、ミドル部分からみてセンター部分寄りの空間を固定したい場合には、第1の処理ガス主供給管20aからバルブを1つだけ離して第3の処理ガス主供給管20cを第3の処理ガス分配管に連通させても良い。この場合、第1の処理ガス主供給管20aと第3の処理ガス主供給管20cとの間には空間が無くなる。そして、上記1つのバルブを常時閉じた状態としておけば、ミドル部分からみてセンター部分寄りの空間は固定することができる。ミドル部分からみてエッジ部分寄りの空間を固定したい場合にも同様である。
【0057】
一変形例では、図6Bに示すように、第3の空間のうち、空間15wからエッジ部分寄りのバルブ19x、及び空間15yからエッジ部分寄りのバルブ19zを閉じた場合である。この場合、第1の処理ガス主供給管20aから第1の処理ガスが、バルブ19w及び処理ガス分配管18wを介して空間15wに供給される。第1の処理ガスは、第1の空間15v及び空間15wから図示せぬウエハW面内のセンター部分に向かって吐出される。同様に、第3の処理ガス主供給管20cから第3の処理ガスが、バルブ19y及び処理ガス分配管18yを介して空間15yに供給される。第3の処理ガスは、空間15x、15yからウエハW面内のミドル部分に向かって吐出される。第2の処理ガスは第2の空間15zからウエハW面内のエッジ部分に向かって吐出される。
【0058】
また、図6Cに示すように、図6Bに示す状態から、バルブ19zを開け、バルブ19yを閉じると、第2の処理ガスが、バルブ19z、処理ガス分配管18yを介して空間15yに供給されるようになる。このため、第2の処理ガスは、第2の空間15z及び空間15yからウエハW面内のエッジ部分に向かって吐出され、第3の処理ガスは空間15xのみからウエハW面内のミドル部分に向かって吐出される。
【0059】
また、図6Dに示すように、図6Cに示す状態から、バルブ19xを開け、バルブ19wを閉じると、第3の処理ガスが、バルブ19x、処理ガス分配管18wを介して空間15wに供給されるようになる。このため、第3の処理ガスは、空間15w、15xからウエハW面内のミドル部分に向かって吐出され、第1の処理ガスは第1の空間15vのみからウエハW面内のセンター部分に向かって吐出される。
【0060】
また、図6Eに示すように、図6Dに示す状態から、バルブ19yを開け、バルブ19zを閉じると、第3の処理ガスが、バルブ19y、処理ガス分配管18yを介して空間15yに供給されるようになる。このため、第3の処理ガスは、空間15w、15x、15yからウエハW面内のミドル部分に向かって吐出され、第2の処理ガスは第2の空間15zのみからウエハW面内のセンター部分に向かって吐出される。
【0061】
このように一実施形態に係る処理装置は、3種類以上の処理ガスの吐出位置を切り換えられるように変形することができる。
【0062】
以上、この発明を一実施形態、並びに一変形例に従って説明したが、この発明は、上記一実施形態、並びに一変形に限定されることは無く、種々変形可能である。また、この発明の実施形態は、上記一実施形態が唯一の実施形態でもない。
【0063】
例えば、上記一実施形態においては、処理装置の例として、平行平板型のプラズマ処理装置を示したが、この発明は平行平板型のプラズマ処理装置に限って適用されるものではなく、被処理体へ吐出される処理ガスの供給量及びガス種の少なくともいずれか一方を、被処理体面内の位置に応じて変えることが可能な処理装置であれば適用できる。例えば、被処理体が載置される載置台に対向して処理室内に設けられ、処理室に処理ガスを吐出する処理ガス吐出部を備えている熱処理装置などにも、この発明は適用することができる。
その他、この発明はその要旨を逸脱しない範囲で様々に変形することができる。
【符号の説明】
【0064】
W…ウエハ(被処理体)、2…処理室、4…載置台、5…シャワーヘッド(処理ガス吐出部)、12…処理ガス分配ユニット、14…隔壁、15a〜15i、15v〜15z…空間、18a〜18i、18v〜18z…処理ガス分配管、19a〜19h、19w〜19z…バルブ、20a〜20c…処理ガス主供給管。
【技術分野】
【0001】
この発明は、処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
被処理体、例えば、半導体ウエハに対する処理の面内均一性を向上させるため、処理ガスの供給量をウエハのセンター部分とエッジ部分とで変える、という工夫がなされている(例えば、特許文献1)。
【0003】
特許文献1では、処理ガスの供給量をウエハのセンター部分とエッジ部分とで変えるために、処理ガスを吐出する上部電極のバッファ室(ガス拡散空間)内に環状隔壁部材を設ける。このようにして、バッファ室を、中心部側バッファ室と外周部側バッファ室とに分割し、それぞれに異なる供給量で処理ガスを供給するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−165399号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、環状隔壁部材の位置が、処理プロセスにとって最も面内均一性が良いところとなるように決められ、固定される。
【0006】
しかし、位置が固定されているため、処理プロセスの変更、例えば条件等の変更があった場合には、所望の面内均一性を達成するためのマージンが少なくなったり、ベストであった面内均一性からはずれてしまったりすることがある。このような場合には、その都度、ウエハ面内のセンター部分に吐出する処理ガスの吐出位置、及びウエハ面内のエッジ部分に吐出する処理ガスの吐出位置を変更しなければならない。即ち、特許文献1では、手作業で環状隔壁部材の位置を変更や交換をしたり、上部電極自体、即ち、処理ガス吐出部自体を交換したりしなければならない、という事情がある。
【0007】
また、処理プロセスの変更に限らず、次世代デバイスの製造のために新たな処理プロセスが採用された場合においても、上記同様の事情が生ずる。このため、現状の処理装置は、次世代デバイスやプロセスへの汎用性や応用性に乏しい、という事情もある。
【0008】
この発明は、上記事情に鑑みて為されたもので、被処理体へ吐出される処理ガスの供給量及びガス種の少なくともいずれか一方を、被処理体面内の位置に応じて変えることが可能な処理装置であって、手作業での環状隔壁部材の位置の変更や交換、あるいは処理ガス吐出部自体の交換をせずに、処理ガスの吐出位置を変更することが可能な処理装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明の一態様に係る処理装置は、被処理体へ吐出される処理ガスの供給量及びガス種の少なくともいずれか一方を、前記被処理体面内の位置に応じて変えることが可能な処理装置であって、前記処理ガスを用いて、前記被処理体に処理を施す処理室と、前記処理室内に設けられた、前記被処理体を載置する載置台と、前記載置台に対向して前記処理室内に設けられた、前記処理室に前記処理ガスを吐出する処理ガス吐出部と、前記処理ガス吐出部内に隔壁を介して互いに区画されて設けられるとともに前記処理ガスを吐出する吐出孔を有する、前記被処理体面内のうちセンター部分に対応する第1の空間、前記被処理体面内のうちエッジ部分に対応する第2の空間、及び前記第1の空間と前記第2の空間との間に設けられた少なくとも1つの第3の空間を含む空間群と、前記第1の空間、前記第2の空間、前記少なくとも1つの第3の空間に連通された処理ガス分配管を含む処理ガス分配管群、及び隣接する前記処理ガス分配管どうしの間を開閉するバルブを含むバルブ群を含んだ処理ガス分配ユニットとを具備する。
【発明の効果】
【0010】
この発明によれば、被処理体へ吐出される処理ガスの供給量及びガス種の少なくともいずれか一方を、被処理体面内の位置に応じて変えることが可能な処理装置であって、手作業での環状隔壁部材の位置の変更や交換、あるいは処理ガス吐出部自体の交換をせずに、処理ガスの吐出位置を変更することが可能な処理装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】この発明の一実施形態に係る処理装置の一例を概略的に示す断面図
【図2】図1中のII−II線に沿う断面図
【図3】図2中のIII−III線に沿う断面図
【図4A】閉じたバルブと吐出される処理ガスとの関係を示す断面図
【図4B】閉じたバルブと吐出される処理ガスとの関係を示す断面図
【図4C】閉じたバルブと吐出される処理ガスとの関係を示す断面図
【図5A】処理ガスの吐出位置を切換えるための基本構成を示す図
【図5B】処理ガスの吐出位置を切換えるための基本構成を示す図
【図5C】処理ガスの吐出位置を切換えるための基本構成を示す図
【図6A】一実施形態の変形例に係る処理装置の基本構成を示す図
【図6B】一実施形態の変形例に係る処理装置の基本構成を示す図
【図6C】一実施形態の変形例に係る処理装置の基本構成を示す図
【図6D】一実施形態の変形例に係る処理装置の基本構成を示す図
【図6E】一実施形態の変形例に係る処理装置の基本構成を示す図
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を参照して、この発明の実施の形態について説明する。この説明において、参照する図面全てにわたり、同一の部分については同一の参照符号を付す。
【0013】
図1は、この発明の一実施形態に係る処理装置の一例を概略的に示す断面図である。図1には、この発明を適用できる処理装置の一例として、半導体ウエハに対してエッチング処理や成膜処理を行うプラズマ処理装置が示されている。
【0014】
図1に示すように、処理装置は平行平板型のプラズマ処理装置1である。プラズマ処理装置1は、被処理体、本例では、処理ガスを用いて半導体ウエハWに処理を施す処理室2と、処理室2に処理ガスを供給する処理ガス供給源、本例ではガスボックス3とを備えている。
【0015】
処理室2内には、ウエハWを載置する載置台4、及び載置台4に対向して配置され、処理室2の内部に処理ガスを吐出する処理ガス吐出部、本例ではシャワーヘッド5が設けられている。シャワーヘッド5は平行平板の上部電極を構成しており、整合器6を介して第1の高周波電源7に接続される。第1の高周波電源7は、例えば40MHz以上、例えば60MHzの高周波電圧を出力する。一方、載置台4は平行平板の下部電極を構成しており、本例では、整合器8を介して第2の高周波電源9に接続される。第2の高周波電源9は、例えば2MHz〜20MHzの範囲、例えば13.56MHzの周波数の高周波電圧を出力する。
【0016】
また、処理室2には排気口10を介して排気装置11に接続されている。処理室2は内部を所望の真空度に減圧できる真空容器として構成されている。排気装置11は、真空容器として構成された処理室2の内部を排気し、処理室2の内部を所望の真空度に減圧する。
【0017】
プラズマ処理装置1は、例えばマイクロプロセッサ(コンピュータ)からなるプロセスコントローラ100により制御される。プロセスコントローラ100には、ユーザーインターフェース101、及び記憶部102が接続されている。ユーザーインターフェース101は、オペレータがプラズマ処理装置1を管理するためにコマンドの入力操作等を行うキーボードや、プラズマ処理装置1の稼働状況を可視化して表示するディスプレイ等を含む。記憶部102は、プラズマ処理装置1で実行される処理を、プロセスコントローラ100の制御にて実現する制御プログラムや、処理条件に応じてプラズマ処理装置1の各構成部に処理を実行させるためのプログラム、即ちレシピが格納される。レシピは、例えば、記憶部102の中の記憶媒体に記憶される。記憶媒体は、ハードディスクや半導体メモリであってもよいし、CD-ROM、DVD、フラッシュメモリ等の可搬性のものであってもよい。また、他の装置から、例えば専用回線を介してレシピを適宜伝送させるようにしてもよい。レシピは、必要に応じて、ユーザーインターフェース101からの指示等にて記憶部102から読み出され、読み出されたレシピに従った処理をプロセスコントローラ100が実行することで、プラズマ処理装置1は、コントローラ100の制御のもと、所望の処理を実行する。
【0018】
さらに、一実施形態に係るプラズマ処理装置1は、例えばシャワーヘッド5の上部に処理ガス分配ユニット12を備えている。
【0019】
図2は図1中のII−II線に沿う断面図、図3は図2中のIII−III線に沿う断面図である。
【0020】
図2及び図3に示すように、シャワーヘッド5の内部には、複数の隔壁14を介して互いに区画された空間として少なくとも3つ以上含む空間群が設けられている。本例では、シャワーヘッド5が円盤状であり、その内部に9つの空間15a〜15iを、同心円状に有している。空間15a〜15iは、それぞれに処理ガスを吐出する複数の吐出孔16を有している。空間15aはウエハW面内のセンター部分に対応した空間であり、空間15b、15c、…、とウエハWのエッジ部分に順次向かって、本例では空間15iがエッジ部分に対応した空間となっている。これらの空間15a〜15iは、処理ガス分配ユニット12に接続されている。
【0021】
処理ガス分配ユニット12は、空間15a〜15iそれぞれに、接続孔17を介して連通された処理ガス分配管18a〜18iを含む処理ガス分配管群、及び隣接する処理ガス分配管18a〜18iどうしの間に設けられ、隣接する処理ガス分配管18a〜18iどうしの間を開閉するバルブ19a〜19hを含むバルブ群を含んでいる。
【0022】
バルブ19a〜19hの全てが開いていると、空間15a〜15iは、全て処理ガス分配管18a〜18iを介して連通される。一方、バルブ19a〜19hのうちの1つが閉じていると、閉じたバルブを境にして、空間15a〜15iは2つの空間に分離される。
【0023】
例えば、最もエッジ部分寄りのバルブ19hを閉じたとすると、空間群は、空間15a〜15hを含む空間と空間15iのみの空間とに分離される(図4A)。バルブ19hの次にエッジ部分寄りのバルブ19gを閉じたとすると、空間群は、空間15a〜15gを含む空間と空間15h及び15iを含む空間とに分離され(図4B)、同様にして、バルブ19fの次にエッジ部分寄りのバルブ19eを閉じたとすると、空間群は、空間15a〜15eを含む空間と空間15f〜15iを含む空間とに分離される(図4C)。
【0024】
また、特に、図示はしないが、バルブ19a〜19hのうちの2つを閉じた場合には、閉じた2つのバルブを境にして、空間15a〜15iは3つの空間に分離される。さらには、バルブ19a〜19hのうちの3つを閉じた場合には、閉じた3つのバルブを境にして、空間15a〜15iは4つの空間に分離される。
【0025】
このように一実施形態に係るプラズマ処理装置1は、空間15a〜15iそれぞれに接続される処理ガス分配管18a〜18iと、隣接する処理ガス分配管18a〜18iどうしの間を開閉するバルブ19a〜19hとを含む処理ガス分配ユニット12を備えている。
【0026】
このような処理ガス分配ユニット12を備えていることにより、プラズマ処理装置1は、ウエハW面内のセンター部分へ吐出される第1の処理ガスの吐出位置、及びウエハW面内のエッジ部分へ吐出されるべき第2の処理ガスの吐出位置を、バルブ19a〜19hの開閉状態に応じて少なくとも2以上に切換えられるように構成することができる。
【0027】
また、バルブ19a〜19hの開閉は、例えばプロセスコントローラ100からの指示に従って制御することができる。このようにすれば、処理ガスの吐出位置を容易に変更することができる。
【0028】
また、バルブ19a〜19hの開閉をプロセスコントローラ100で制御すれば、プロセス中にバルブ19a〜19hを開閉制御することもできる。プロセス中にバルブ19a〜19hを開閉制御することによれば、プロセス中に、ウエハWへ吐出される処理ガスの供給量及びガス種の少なくともいずれか一方を、ウエハW面内の位置に応じて変えることも可能となる。このため、プロセス中に吐出位置を変えることができない処理装置に比較して、より面内均一性良いプロセスを実現することができる、という利点をも得ることができる。
【0029】
第1の処理ガス、及び第2の処理ガスの切り分けの一例は、供給量を異ならせることである。
【0030】
上記一実施形態に係るプラズマ処理装置1は、ウエハWへ吐出される処理ガスの供給量を、ウエハW面内のセンター部分とエッジ部分とで変えることが可能な装置を想定している。このため、プラズマ処理装置1は、特に、図3、及び図4A〜図4Cに示されているように、第1の処理ガスが通流される第1の処理ガス主供給管20aを、ウエハW面内のセンター部分に対応した空間15aに連通された処理ガス分配管18aに接続し、第2の処理ガスが通流される第2の処理ガス主供給管20bを、ウエハW面内のエッジ部分に対応した空間15iに連通された処理ガス分配管18iに接続している。
【0031】
処理ガスは、処理ガス供給源、本例ではガスボックス3から、ガス供給管22及びガス分配器、本例ではフロースプリッタ23を介して、第1及び第2のガス主供給管20a、20bに供給される。
【0032】
フロースプリッタ23の内部には、第1のガス主供給管20aと第2のガス主供給管20bとで処理ガスの供給量を変える供給量調整機構、本例ではマスフローコントローラのような圧力調整器24a、24bを備えている。ガス供給管22から供給された処理ガスは、圧力調整器24a、24bで流量、即ち供給量をウエハWのセンター部分とエッジ部分とで最適になるように調整されてから、第1、第2の処理ガスとして、第1及び第2のガス主供給管20a、20bに供給される。これにより、プラズマ処理装置1は、ウエハWへ吐出される処理ガスの供給量を、ウエハW面内のセンター部分とエッジ部分とで変えることができる。
【0033】
また、第1、第2の処理ガスの切り分けの他例としては、ガス種を異ならせることを挙げることができる。なお、本明細書でいうガス種は、ガス含有物質が異なるばかりでなく、ガスの濃度が異なる場合もガス種が異なると定義しておく。
【0034】
ガス種を異ならせる場合には、ガスボックス3から、異なるガス種の第1、第2の処理ガスを、第1のガス主供給管20a及び第2のガス主供給管20bそれぞれに供給すれば良い。
【0035】
さらに、プラズマ処理装置1は、処理プロセスの変更、例えば条件等の変更があった場合や、次世代デバイスの製造のために新たな処理プロセスが採用された場合に、バルブ19a〜19hのうち、閉じるバルブの位置を調整する。これにより、第1の処理ガスの吐出位置、及び第2の処理ガスの吐出位置を変更することができる。
【0036】
このような一実施形態に係るプラズマ処理装置1によれば、手作業での環状隔壁部材の位置の変更や交換、あるいは処理ガス吐出部自体の交換をせずに、処理ガスの吐出位置を変更できる、という利点を得ることができる。
【0037】
しかも、このようなプラズマ処理装置1によれば、現状のプラズマ処理装置に比較して、次世代デバイスやプロセスへの汎用性や応用性も良い、という利点についても得ることができる。
【0038】
(変形例)
上記一実施形態に係るプラズマ処理装置1の、処理ガスの吐出位置を切換えるための基本構成を図5Aに示す。
【0039】
図5Aに改めて示すように、プラズマ処理装置1の、処理ガスの吐出位置を切換えるための基本構成は以下(1)、(2)よりなる。
【0040】
(1) 処理ガス吐出部5内に、ウエハW面内のうちセンター部分に対応する第1の空間15v、ウエハW面内のうちエッジ部分に対応する第2の空間15z、及び第1の空間15vと第2の空間15zとの間に設けられた少なくとも1つの第3の空間15wを含む空間群が、隔壁14を介して互いに区画されて設けられる。
【0041】
(2) 第1の空間15v、第2の空間15z、少なくとも1つの第3の空間15wに連通された処理ガス分配管18v、18w、18zを含む処理ガス分配管群、及び隣接する処理ガス分配管18v〜18zどうしの間を開閉するバルブ19w、19zを含むバルブ群を備えた処理ガス分配ユニットを備える。
【0042】
このように構成することで、少なくとも1つの第3の空間15wは、バルブ19w、19zの開閉状態に応じて、センター部分及びエッジ部分のいずれか一方に切り換え可能な空間として構成することができる。
【0043】
さらに、上記基本構成において、2つの処理ガス、例えばセンター部分に吐出される第1の処理ガス、及びエッジ部分に吐出される第2の処理ガスの吐出位置を切換えるようにするための具体的な一例を以下に説明する。
【0044】
第1の処理ガスが流れる第1の処理ガス主供給管20aを、第1の空間15vに連通された第1の処理ガス分配管18vに接続する。また、第2の処理ガスが流れる第2の処理ガス主供給管20bを、第2の空間15zに連通された第2の処理ガス分配管18zに接続する。
【0045】
このように構成すると、図5Bに示すように、第3の空間15wからエッジ部分寄りのバルブ19zを閉じた場合、第1の処理ガス主供給管20aから第1の処理ガスが、センター部分寄りのバルブ19w及び処理ガス分配管18wを介して第3の空間15wに供給される。第1の処理ガスは、第1の空間15v及び第3の空間15wから図示せぬウエハW面内のセンター部分に向かって吐出される。第2の処理ガスは第2の空間15zからウエハW面内のエッジ部分に向かって吐出される。
【0046】
反対に、図5Cに示すように、第3の空間15wからセンター部分寄りのバルブ19wを閉じた場合には、第2の処理ガス主供給管20bから第2の処理ガスが、エッジ部分寄りのバルブ19z及び処理ガス分配管18wを介して第3の空間15wに供給される。第1の処理ガスは、第1の空間15vからウエハW面内のセンター部分に向かって吐出され、第2の処理ガスは第2の空間15z及び第3の空間15wからウエハW面内のエッジ部分に向かって吐出される。
【0047】
このような基本構成を、プラズマ処理装置1に繰り返して複数設けると、一実施形態に係るプラズマ処理装置1は、3種類以上の処理ガスの吐出位置を切り換えられるように変形することができる。
【0048】
図6Aは一実施形態に係る処理装置の一変形例を示す図である。
【0049】
図6Aに示すように、一変形例が一実施形態と異なるところは以下(1)〜(3)である。
【0050】
(1) 処理ガス吐出部5内に、ウエハW面内のうちセンター部分に対応する第1の空間15v、ウエハW面内のうちエッジ部分に対応する第2の空間15z、及び第1の空間15vと第2の空間15zとの間に設けられた少なくとも3つの第3の空間15w、15x、15yを含む空間群が、隔壁14を介して互いに区画されて設けられている。
【0051】
(2) 第1の空間15v、第2の空間15z、少なくとも3つの第3の空間15w〜15yに連通された処理ガス分配管18v、18w、18x、18y、18zを含む処理ガス分配管群、及び隣接する処理ガス分配管18v〜18zどうしの間を開閉するバルブ19w、19x、19y、19zを含むバルブ群を備えた処理ガス分配ユニットを備えている。
【0052】
(3) 第1の処理ガスが流れる第1の処理ガス主供給管20aを、第1の空間15vに連通された第1の処理ガス分配管18vに接続する。また、第2の処理ガスが流れる第2の処理ガス主供給管20bを、第2の空間15zに連通された第2の処理ガス分配管18zに接続する。さらに、第3の処理ガスが流れる少なくとも1つの第3の処理ガス主供給管20cを、第3の空間15w〜15yの少なくとも1つに接続する。
【0053】
第3の処理ガスは、ウエハW面内のミドル部分に吐出される処理ガスであり、第1、第2の処理ガスとは供給量及びガス種の少なくとも一方が異なる処理ガスである。ミドル部分は、ウエハW面内のうちセンター部分とエッジ部分との間に設定される少なくとも1つの領域である。
【0054】
また、本変形例では、少なくとも1つの第3の処理ガス主供給管20cが、第1、第2の処理ガス主供給管20a、20bのそれぞれからバルブを2つ以上離れた第3の処理ガス分配管の少なくとも1つ、図6Aに示す構成においては第3の処理ガス分配管18xに接続されている。第3の処理ガス主供給管20cに連通される空間15xは、ウエハW面内に設定される少なくとも1つのミドル部分に対応する。
【0055】
このように第1、第2の処理ガス主供給管20a、20bのそれぞれからバルブを2つ以上離して、少なくとも1つの第3の処理ガス主供給管20cを第3の処理ガス分配管に連通させることによる利点は、第1の処理ガス主供給管20aと第3の処理ガス主供給管20cとの間にある少なくとも1つの空間15wを、バルブ19w、19xの開閉状態に応じてセンター部分及びミドル部分のいずれか一方に切り換え可能な空間として構成できることである。同様に、第2の処理ガス主供給管20bと第3の処理ガス主供給管20cとの間にある少なくとも1つの空間15yについても、バルブ19y、19zの開閉状態に応じてエッジ部分及びミドル部分のいずれか一方に切り換え可能な空間として構成できる。
【0056】
なお、このような連通方法は、必要に応じてなされれば良い。例えば、ミドル部分からみてセンター部分寄りの空間を固定したい場合には、第1の処理ガス主供給管20aからバルブを1つだけ離して第3の処理ガス主供給管20cを第3の処理ガス分配管に連通させても良い。この場合、第1の処理ガス主供給管20aと第3の処理ガス主供給管20cとの間には空間が無くなる。そして、上記1つのバルブを常時閉じた状態としておけば、ミドル部分からみてセンター部分寄りの空間は固定することができる。ミドル部分からみてエッジ部分寄りの空間を固定したい場合にも同様である。
【0057】
一変形例では、図6Bに示すように、第3の空間のうち、空間15wからエッジ部分寄りのバルブ19x、及び空間15yからエッジ部分寄りのバルブ19zを閉じた場合である。この場合、第1の処理ガス主供給管20aから第1の処理ガスが、バルブ19w及び処理ガス分配管18wを介して空間15wに供給される。第1の処理ガスは、第1の空間15v及び空間15wから図示せぬウエハW面内のセンター部分に向かって吐出される。同様に、第3の処理ガス主供給管20cから第3の処理ガスが、バルブ19y及び処理ガス分配管18yを介して空間15yに供給される。第3の処理ガスは、空間15x、15yからウエハW面内のミドル部分に向かって吐出される。第2の処理ガスは第2の空間15zからウエハW面内のエッジ部分に向かって吐出される。
【0058】
また、図6Cに示すように、図6Bに示す状態から、バルブ19zを開け、バルブ19yを閉じると、第2の処理ガスが、バルブ19z、処理ガス分配管18yを介して空間15yに供給されるようになる。このため、第2の処理ガスは、第2の空間15z及び空間15yからウエハW面内のエッジ部分に向かって吐出され、第3の処理ガスは空間15xのみからウエハW面内のミドル部分に向かって吐出される。
【0059】
また、図6Dに示すように、図6Cに示す状態から、バルブ19xを開け、バルブ19wを閉じると、第3の処理ガスが、バルブ19x、処理ガス分配管18wを介して空間15wに供給されるようになる。このため、第3の処理ガスは、空間15w、15xからウエハW面内のミドル部分に向かって吐出され、第1の処理ガスは第1の空間15vのみからウエハW面内のセンター部分に向かって吐出される。
【0060】
また、図6Eに示すように、図6Dに示す状態から、バルブ19yを開け、バルブ19zを閉じると、第3の処理ガスが、バルブ19y、処理ガス分配管18yを介して空間15yに供給されるようになる。このため、第3の処理ガスは、空間15w、15x、15yからウエハW面内のミドル部分に向かって吐出され、第2の処理ガスは第2の空間15zのみからウエハW面内のセンター部分に向かって吐出される。
【0061】
このように一実施形態に係る処理装置は、3種類以上の処理ガスの吐出位置を切り換えられるように変形することができる。
【0062】
以上、この発明を一実施形態、並びに一変形例に従って説明したが、この発明は、上記一実施形態、並びに一変形に限定されることは無く、種々変形可能である。また、この発明の実施形態は、上記一実施形態が唯一の実施形態でもない。
【0063】
例えば、上記一実施形態においては、処理装置の例として、平行平板型のプラズマ処理装置を示したが、この発明は平行平板型のプラズマ処理装置に限って適用されるものではなく、被処理体へ吐出される処理ガスの供給量及びガス種の少なくともいずれか一方を、被処理体面内の位置に応じて変えることが可能な処理装置であれば適用できる。例えば、被処理体が載置される載置台に対向して処理室内に設けられ、処理室に処理ガスを吐出する処理ガス吐出部を備えている熱処理装置などにも、この発明は適用することができる。
その他、この発明はその要旨を逸脱しない範囲で様々に変形することができる。
【符号の説明】
【0064】
W…ウエハ(被処理体)、2…処理室、4…載置台、5…シャワーヘッド(処理ガス吐出部)、12…処理ガス分配ユニット、14…隔壁、15a〜15i、15v〜15z…空間、18a〜18i、18v〜18z…処理ガス分配管、19a〜19h、19w〜19z…バルブ、20a〜20c…処理ガス主供給管。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被処理体へ吐出される処理ガスの供給量及びガス種の少なくともいずれか一方を、前記被処理体面内の位置に応じて変えることが可能な処理装置であって、
前記処理ガスを用いて、前記被処理体に処理を施す処理室と、
前記処理室内に設けられた、前記被処理体を載置する載置台と、
前記載置台に対向して前記処理室内に設けられた、前記処理室に前記処理ガスを吐出する処理ガス吐出部と、
前記処理ガス吐出部内に隔壁を介して互いに区画されて設けられるとともに前記処理ガスを吐出する吐出孔を有する、前記被処理体面内のうちセンター部分に対応する第1の空間、前記被処理体面内のうちエッジ部分に対応する第2の空間、及び前記第1の空間と前記第2の空間との間に設けられた少なくとも1つの第3の空間を含む空間群と、
前記第1の空間、前記第2の空間、前記少なくとも1つの第3の空間に連通された処理ガス分配管を含む処理ガス分配管群、及び隣接する前記処理ガス分配管どうしの間を開閉するバルブを含むバルブ群を含んだ処理ガス分配ユニットと
を具備することを特徴とする処理装置。
【請求項2】
前記被処理体のセンター部分へ吐出される前記処理ガスの吐出位置、及び前記被処理体のエッジ部分へ吐出される前記処理ガスの吐出位置が、前記バルブ群内のバルブの開閉状態に応じて少なくとも2以上に切換えられるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の処理装置。
【請求項3】
第1の処理ガスが流れる第1の処理ガス主供給管と、
前記第1の処理ガスとは供給量及びガス種の少なくとも一方が異なる第2の処理ガスが流れる第2の処理ガス主供給管とを、さらに具備し、
前記第1の処理ガス主供給管が、前記処理ガス分配管群のうち、前記第1の空間に連通された第1の処理ガス分配管に接続され、
前記第2の処理ガス主供給管が、前記処理ガス分配管群のうち、前記第2の空間に連通された第2の処理ガス分配管に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の処理装置。
【請求項4】
前記第1、第2の処理ガスの吐出位置の切換えが、前記バルブ群内の1つのバルブを閉じることでなされることを特徴とする請求項3に記載の処理装置。
【請求項5】
前記第3の空間が、少なくとも3つ以上あり、
前記第1、第2の処理ガスとは供給量及びガス種の少なくとも一方が異なる第3の処理ガスが流れる少なくとも1つの第3の処理ガス主供給管を、さらに具備し、
前記第3の処理ガス主供給管が、前記処理ガス分配管群のうち、前記少なくとも3つ以上ある第3の空間の少なくとも1つに連通された第3の処理ガス分配管の少なくとも1つに接続されていることを特徴とする請求項1に記載の処理装置。
【請求項6】
前記第1、第2、第3の処理ガスの吐出位置の切換えが、前記バルブ群内の少なくとも2つのバルブを閉じることでなされることを特徴とする請求項5に記載の処理装置。
【請求項7】
前記少なくとも1つの第3の処理ガス主供給管が、前記第1、第2の処理ガス主供給管のそれぞれから前記バルブを2つ以上離れた前記第3の処理ガス分配管の少なくとも1つに接続されていることを特徴とする請求項5に記載の処理装置。
【請求項8】
前記第1、第2、第3の処理ガスの吐出位置の切換えが、前記第1の処理ガス主供給管と前記第3の処理ガス主供給管との間にある少なくとも1つのバルブ、及び前記第2の処理ガス主供給管と前記第3の処理ガス主供給管との間にある少なくとも1つバルブを閉じることでなされることを特徴とする請求項5に記載の処理装置。
【請求項9】
前記バルブの開閉状態を制御する制御装置を、さらに備えることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の処理装置。
【請求項1】
被処理体へ吐出される処理ガスの供給量及びガス種の少なくともいずれか一方を、前記被処理体面内の位置に応じて変えることが可能な処理装置であって、
前記処理ガスを用いて、前記被処理体に処理を施す処理室と、
前記処理室内に設けられた、前記被処理体を載置する載置台と、
前記載置台に対向して前記処理室内に設けられた、前記処理室に前記処理ガスを吐出する処理ガス吐出部と、
前記処理ガス吐出部内に隔壁を介して互いに区画されて設けられるとともに前記処理ガスを吐出する吐出孔を有する、前記被処理体面内のうちセンター部分に対応する第1の空間、前記被処理体面内のうちエッジ部分に対応する第2の空間、及び前記第1の空間と前記第2の空間との間に設けられた少なくとも1つの第3の空間を含む空間群と、
前記第1の空間、前記第2の空間、前記少なくとも1つの第3の空間に連通された処理ガス分配管を含む処理ガス分配管群、及び隣接する前記処理ガス分配管どうしの間を開閉するバルブを含むバルブ群を含んだ処理ガス分配ユニットと
を具備することを特徴とする処理装置。
【請求項2】
前記被処理体のセンター部分へ吐出される前記処理ガスの吐出位置、及び前記被処理体のエッジ部分へ吐出される前記処理ガスの吐出位置が、前記バルブ群内のバルブの開閉状態に応じて少なくとも2以上に切換えられるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の処理装置。
【請求項3】
第1の処理ガスが流れる第1の処理ガス主供給管と、
前記第1の処理ガスとは供給量及びガス種の少なくとも一方が異なる第2の処理ガスが流れる第2の処理ガス主供給管とを、さらに具備し、
前記第1の処理ガス主供給管が、前記処理ガス分配管群のうち、前記第1の空間に連通された第1の処理ガス分配管に接続され、
前記第2の処理ガス主供給管が、前記処理ガス分配管群のうち、前記第2の空間に連通された第2の処理ガス分配管に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の処理装置。
【請求項4】
前記第1、第2の処理ガスの吐出位置の切換えが、前記バルブ群内の1つのバルブを閉じることでなされることを特徴とする請求項3に記載の処理装置。
【請求項5】
前記第3の空間が、少なくとも3つ以上あり、
前記第1、第2の処理ガスとは供給量及びガス種の少なくとも一方が異なる第3の処理ガスが流れる少なくとも1つの第3の処理ガス主供給管を、さらに具備し、
前記第3の処理ガス主供給管が、前記処理ガス分配管群のうち、前記少なくとも3つ以上ある第3の空間の少なくとも1つに連通された第3の処理ガス分配管の少なくとも1つに接続されていることを特徴とする請求項1に記載の処理装置。
【請求項6】
前記第1、第2、第3の処理ガスの吐出位置の切換えが、前記バルブ群内の少なくとも2つのバルブを閉じることでなされることを特徴とする請求項5に記載の処理装置。
【請求項7】
前記少なくとも1つの第3の処理ガス主供給管が、前記第1、第2の処理ガス主供給管のそれぞれから前記バルブを2つ以上離れた前記第3の処理ガス分配管の少なくとも1つに接続されていることを特徴とする請求項5に記載の処理装置。
【請求項8】
前記第1、第2、第3の処理ガスの吐出位置の切換えが、前記第1の処理ガス主供給管と前記第3の処理ガス主供給管との間にある少なくとも1つのバルブ、及び前記第2の処理ガス主供給管と前記第3の処理ガス主供給管との間にある少なくとも1つバルブを閉じることでなされることを特徴とする請求項5に記載の処理装置。
【請求項9】
前記バルブの開閉状態を制御する制御装置を、さらに備えることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の処理装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図6E】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図6E】
【公開番号】特開2012−114275(P2012−114275A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−262464(P2010−262464)
【出願日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】
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