説明

分解性ポリマー物品

【課題】分解性ポリマー物品の提供。
【解決手段】 光及び/又は熱及び/又は湿気によって誘発される促進分解性を有し、かつ、
(A)天然及び/又は合成ポリマー、及び、
(B)式(I)
【化1】


(式中、
nは、1、2又は4を表わし;
Xは、>C=O、>S(O)2又は>C(X1)(X2)を表わし;
1及びX2は、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし20のアルキル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;又は未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換されたフェニル基を表わし;
Yは、炭素原子数1ないし30のアルキル基、炭素原子数2ないし30のアルケニル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数5ないし12のシクロアルケニル基;6ないし10個の炭素原子を有する二環式又は三環式のヒドロカルビル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換された炭素原子数7ないし4のフェニルアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換されたジフェニルメチル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換されたトリフェニルメチル基;炭素原子数2ないし30のアシル基、−COOY0、炭素原子数1ないし30のスルホニル基、−Si(Y13又は−Si(OY23を表わし;
0、Y1及びY2は、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換されたフェニル基;又は、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基を表わし;
Zは、有機基を表わす。)で表わされる分解促進剤
を含むが、但し、
(1)Yが、炭素原子数1ないし30のアルキル基、炭素原子数2ないし30のアルケニル基又は炭素原子数1ないし30のスルホニル基を表わす場合、成分(A)がポリオレフィンホモ−又はコポリマー、又はポリオレフィンホモ−又はコポリマーと他の合成ポリマーのブレンドであり;及び、
(2)nが2又は4を表わし、かつ同時に、成分(A)がポリオレフィンホモ−又はコポリマー、又はポリオレフィンホモ−又はコポリマーと他の合成ポリマーのブレンドである場合、Yは、更に、水素原子を表わす
ところの組成物からなるポリマー物品。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光及び/又は熱及び/又は湿気によって誘発される促進分解性を有し、かつ、天然及び/又は合成ポリマー及び特定の分解促進剤を含む組成物からなるポリマー物品に関する。
【背景技術】
【0002】
プラスチック製品は、使用における耐久性及び高いコストパフォーマンスのために、日常生活において幅広く利用されている。適切な安定化で、大抵の市販のプラスチックは数年間持続するよう製造される。
【0003】
しかしながら、近年、環境への懸念により、耐用年数の間はそれらの機能及び保全性を維持するが、使用後は、化学的手段によって又は微生物によって二酸化炭素及び水へ分解され得る、様々な系及び性質の、いわゆる生分解性材料の開発が進められている。しかしながら、1つの問題として、生分解性と耐用年数間の保全性の間に適当な釣り合いを確立することがある。
【0004】
パッケージ材料における酸素吸収剤としてのN−ヒドロキシフタルイミド誘導体の使用が、欧州特許出願公開第1,650,265号明細書に記載されている。
【0005】
化学増幅レジスト組成物を得るための酸産生剤としてのフタルイミド誘導体が、米国特許第6,767,687号明細書及び米国特許出願公開第2005/0038261号明細書に記載されている。
【0006】
可視UV照射におけるフィルムデバイスの酸発生剤としてのN−トシルオキシフタルイミドが、K.タカト他によってJournal of Photochemistry and Photobiology A:Chemistry 163 (2004)271−276に記載されている。
【0007】
熱硬化性マトリックス樹脂における補助反応剤としてのビスアリルオキシイミドが、米国特許第5,760,165号明細書に記載されている。
【0008】
分解性プラスチック組成物は、米国特許第4,042,765号明細書、国際公開第92/11,298号パンフレット、米国特許第4,495,311号明細書及び米国特許第3,993,634号明細書に記載されている。
【0009】
環式N−ヒドロキシジカルボキシイミド誘導体の製造は、例えば、米国特許第6,316,639号明細書に記載されている。
【特許文献1】欧州特許出願公開第1,650,265号明細書
【特許文献2】米国特許第6,767,687号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2005/0038261号明細書
【非特許文献1】K.タカト他、Journal of Photochemistry and Photobiology A:Chemistry 163 (2004)271−276
【特許文献4】米国特許第5,760,165号明細書
【特許文献5】米国特許第4,042,765号明細書
【特許文献6】国際公開第92/11,298号パンフレット
【特許文献7】米国特許第4,495,311号明細書
【特許文献8】米国特許第3,993,634号明細書
【特許文献9】米国特許第6,316,639号明細書
【発明の開示】
【0010】
本発明は、特に、光及び/又は熱及び/又は湿気によって誘発される促進分解性を有し、かつ、
(A)天然及び/又は合成ポリマー、及び、
(B)式(I)
【化1】

(式中、
nは、1、2又は4を表わし;
Xは、>C=O、>S(O)2又は>C(X1)(X2)を表わし;
1及びX2は、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし20のアルキル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;又は未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換されたフェニル基を表わし;
Yは、炭素原子数1ないし30のアルキル基、炭素原子数2ないし30のアルケニル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数5ないし12のシクロアルケニル基;6ないし10個の炭素原子を有する二環式又は三環式のヒドロカルビル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換されたジフェニルメチル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換されたトリフェニルメチル基;炭素原子数2ないし30のアシル基、−COOY0、炭素原子数1ないし30のスルホニル基、−Si(Y13又は−Si(OY23を表わし;
0、Y1及びY2は、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換されたフェニル基;又は、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基を表わし;
Zは、有機基を表わす。)で表わされる分解促進剤
を含むが、但し、
(1)Yが、炭素原子数1ないし30のアルキル基、炭素原子数2ないし30のアルケニル基又は炭素原子数1ないし30のスルホニル基を表わす場合、成分(A)がポリオレフィンホモ−又はコポリマー、又はポリオレフィンホモ−又はコポリマーと他の合成ポリマーのブレンドであり;及び、
(2)nが2又は4を表わし、かつ同時に、成分(A)がポリオレフィンホモ−又はコポリマー、又はポリオレフィンホモ−又はコポリマーと他の合成ポリマーのブレンドである場合、Yは、更に、水素原子を表わす
ところの組成物からなるポリマー物品に関する。
【0011】
基Yは、好ましくは水素原子を表わさない。
【0012】
好ましい態様の一つに従って、Zは、1つ以上の芳香族基を含む有機基を表わす。
【0013】
nが1を表わす場合、Zは、特に式(I−a)、(I−b)、(I−c)、(I−d)、(I−e)、(I−f)、(I−g)、(I−h)、(I−i)、(I−j)、(I−k)、(I−l)、(I−m)又は(I−n)
【化2】

で表わされる基を表わし、
式(I−a)ないし(I−d)及び(I−k)ないし(I−n)の芳香族環及び式(I−e)ないし(I−j)の残基は、所望により、ヒドロキシ基、炭素原子数1ないし30のアルキル基、炭素原子数1ないし30のアルキルオキシ基、炭素原子数2ないし30のアルケニル基、炭素原子数2ないし30のアルケニルオキシ基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキルオキシ基;炭素原子数6ないし18のアリール基、炭素原子数6ないし18のアリールオキシ基、炭素原子数2ないし30のカルボキシレート基、炭素原子数2ないし30のカルボキサミド基、炭素原子数2ないし30のアシルオキシ基、炭素原子数1ないし30のアシル基、炭素原子数1ないし30のスルホニル基、−S−Z100、−S(O)2(N(Z1012)、−N(Z102)2、−F、−Cl、−Br、−NO2又は−COOHからなる群から選択される1つ以上の基によって置換され;
100、Z101、Z102及びZ1は、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換されたフェニル基;又は、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基を表わし;
nが2を表わす場合、Zは、特に、式(II−a)、(II−b)、(II−c)又は(II−d)
【化3】

で表わされる基を表わし、
式(II−a)ないし(II−c)の芳香族環は、所望により、ヒドロキシ基、炭素原子数1ないし30のアルキル基、炭素原子数1ないし30のアルキルオキシ基、炭素原子数2ないし30のアルケニル基、炭素原子数2ないし30のアルケニルオキシ基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキルオキシ基;炭素原子数6ないし18のアリール基、炭素原子数6ないし18のアリールオキシ基、炭素原子数2ないし30のカルボキシレート基、炭素原子数2ないし30のカルボキサミド基、炭素原子数2ないし30のアシルオキシ基、炭素原子数1ないし30のアシル基、炭素原子数1ないし30のスルホニル基、−S−Z100、−S(O)2(N(Z1012)、−N(Z102)2、−F、−Cl、−Br、−NO2又は−COOHからなる群から選択される1つ以上の基によって置換され;
2は、>C=O、−O−、−S−、>N−R1、>S=O又は−S(O)2−、炭素原子数3ないし30のジアシル基、炭素原子数3ないし30のジ(アシルオキシ)基、炭素原子数3ないし45のジカルボキシレート基、炭素原子数3ないし45のジ(カルボキサミド)基、ジアミン又はジアミドを表わし;
3及びZ4は、互いに独立して、>C=O、−O−、−S−、>N−R2、>S=O又は−S(O)2−を表わし;
1及びR2は、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換されたフェニル基;又は、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基を表わし;
nが4を表わす場合、Zは式(III−a)
【化4】

で表わされる基を表わす。
【0014】
30個までの炭素原子を有するアルキル基の例は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、第二ブチル基、イソブチル基、第三ブチル基、2−エチルブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、1−メチルペンチル基、1,3−ジメチルブチル基、n−ヘキシル基、1−メチルヘキシル基、n−ヘプチル基、イソヘプチル基、1,1,3,3−テトラメチルブチル基、1−メチルヘプチル基、3−メチルヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、1,1,3−トリメチルヘキシル基、1,1,3,3−テトラメチルペンチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、1−メチルウンデシル基、ドデシル基、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルヘキシル基、トリデ
シル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基及びエイコシル基である。一般に、炭素原子数1ないし20のアルキル基、特に炭素原子数4ないし20のアルキル基又は炭素原子数6ないし20のアルキル基が好ましい。Z1、R1及びR2は、互いに独立して、例えば炭素原子数1ないし4のアルキル基を表わす。
【0015】
炭素原子数1ないし30のアルキルオキシ基の例は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、第二ブトキシ基、イソブトキシ基、第三ブトキシ基、2−エチルブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、1−メチルペンチルオキシ基、1,3−ジメチルブチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、1−メチルヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、イソヘプチルオキシ基、1,1,3,3−テトラメチルブチルオキシ基、1−メチルヘプチルオキシ基、3−メチルヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、1,1,3−トリメチルヘキシルオキシ基、1,1,3,3−テトラメチルペンチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、ウンデシルオキシ基、1−メチルウンデシルオキシ基、ドデシルオキシ基、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルヘキシルオキシ基、トリデシルオキシ基、テトラデシルオキシ基、ペンタデシルオキシ基、ヘキサデシルオキシ基、ヘプタデシルオキシ基、オクタデシルオキシ基及びエイコシルオキシ基である。炭素原子数1ないし20のアルキルオキシ基が好ましい。
【0016】
30個までの炭素原子を有するアルケニル基の例は、アリル基、2−メタアリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基及びオレイル基である。1位の炭素原子は、好ましくは飽和される。炭素原子数3ないし18のアルケニル基が特に好ましい。
【0017】
炭素原子数2ないし30のアルケニルオキシ基の例は、アリルオキシ基、2−メタアリルオキシ基、ブテニルオキシ基、ペンテニルオキシ基、ヘキセニルオキシ基及びオレイルオキシ基である。炭素原子数3ないし18のアルケニルオキシ基が特に好ましい。
【0018】
未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基の例は、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロドデシル基及び2−メチルシクロヘキシル基である。未置換の又はメチル基で置換された炭素原子数5ないし6のシクロアルキル基が好ましい。
【0019】
未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキルオキシ基の例は、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、シクロヘプチルオキシ基、シクロオクチルオキシ基、シクロドデシルオキシ基及び2−メチルシクロヘキシルオキシ基である。未置換の又はメチル基で置換された炭素原子数5ないし6のシクロアルキルオキシ基が好ましい。
【0020】
未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数5ないし12のシクロアルケニル基の例は、シクロヘキセニル基及びメチルシクロヘキセニル基である。
【0021】
炭素原子数6ないし18のアリール基の例は、所望により、置換され得るフェニル基及びナフチル基である。未置換の又は置換されたフェニル基が好ましい。
【0022】
炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換されたフェニル基の例は、4−メチルフェニル基、2−エチルフェニル基、4−エチルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、4−第三ブチルフェニル基、4−第二ブチルフェニル基、4−イソブチルフ
ェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−エチル−6−メチルフェニル基及び2,6−ジイソプロピルフェニル基である。
【0023】
炭素原子数6ないし18のアリールオキシ基の例は、所望により置換され得るフェニルオキシ基及びナフチルオキシ基である。未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換されたフェニルオキシ基が好ましい。4−メチルフェニルオキシ基、2−エチルフェニルオキシ基、4−エチルフェニルオキシ基、4−イソプロピルフェニルオキシ基、4−第三ブチルフェニルオキシ基、4−第二ブチルフェニルオキシ基、4−イソブチルフェニルオキシ基、3,5−ジメチルフェニルオキシ基、3,4−ジメチルフェニルオキシ基、2,4−ジメチルフェニルオキシ基、2,6−ジエチルフェニルオキシ基、2−エチル−6−メチルフェニルオキシ基及び2,6−ジイソプロピルフェニルオキシ基が特に好ましい。
【0024】
炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換されたジフェニルメチル基の例は、ジ[メチルフェニル]メチル基である。
【0025】
炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換されたトリフェニルメチル基の例は、トリス[メチルフェニル]メチル基である。
【0026】
未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基の例は、ベンジル基、2−フェニルエチル基、メチルベンジル基、ジメチルベンジル基、トリメチルベンジル基及び第三ブチルベンジル基である。
【0027】
30個までの炭素原子を有するアシル基の例は、炭素原子数2ないし30のアルカノイル基、炭素原子数3ないし30のアルケノイル基及び未置換の又は置換されたベンゾイル基である。炭素原子数2ないし20のアルカノイル基、炭素原子数3ないし20のアルケノイル基及び置換ベンゾイル基が好ましい。アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、オクタノイル基、ベンゾイル基、アクリロイル基及びクロトノイル基が、より具体的な例である。式
【化5】

で表わされる基、並びに、炭素原子数2ないし20のアルカノイル基及び炭素原子数3ないし20のアルケノイル基が特に好ましい。
【0028】
炭素原子数1ないし30のスルホニル基の好ましい例は、基
【化6】

(式中、A1は、炭素原子数1ないし30のアルキル基、炭素原子数3ないし30のアルケニル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし20のアルキル基1、2又は3個で置換されたフェニル基;又は未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換された炭素原子数7ないし9のフェ
ニルアルキル基を表わす。)である。特に好ましい基は、所望により置換され得る
【化7】

である。スルホニル基の更なる例は、
【化8】

である。
【0029】
6ないし10個の炭素原子を有する二環式又は三環式のヒドロカルビル基の例は、
【化9】

である。
【0030】
炭素原子数2ないし30のカルボキシレート基の好ましい例は、基
【化10】

(式中、A2は、炭素原子数1ないし29のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換されたフェニル基;又は未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基を表わす。)である。
【0031】
【化11】

が特に好ましい。
【0032】
炭素原子数2ないし30のカルボキサミドの好ましい例は、基
【化12】

(式中、A’2は、A2の定義の1つを有する。)である。
【化13】

が特に好ましい。
【0033】
炭素原子数2ないし30のアシルオキシ基の例は、炭素原子数2ないし20のアルカノイルオキシ基、炭素原子数3ないし20のアルケノイルオキシ基であり、置換されたベンゾイルオキシ基が好ましい。アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、ペンタノイルオキシ基、ヘキサノイルオキシ基、オクタノイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、アクリロイルオキシ基及びクロトノイルオキシ基がより具体的な例である。炭素原子数2ないし20のアルカノイルオキシ基、炭素原子数3ないし20のアルケノイルオキシ基及びベンゾイルオキシ基が特に好ましい。
【0034】
炭素原子数3ないし30のジアシル基の好ましい例は、基
【化14】

[式中、A3は、炭素原子数2ないし20のアルキレン基、酸素原子、硫黄原子又は>N−R3(式中、R3は、R1の意味の1つを有する。)で中断された炭素原子数2ないし20のアルキレン基;炭素原子数2ないし12のアルケニレン基、炭素原子数2ないし12のアルキニレン基、炭素原子数5ないし12のシクロアルキレン基、炭素原子数5ないし12のシクロアルキレン−(炭素原子数1ないし4のアルキレン)−炭素原子数5ないし12のシクロアルキレン基、炭素原子数1ないし4のアルキレン−(炭素原子数5ないし12のシクロアルキレン)−炭素原子数1ないし4のアルキレン基、フェニレン基、フェニレン−(炭素原子数1ないし4のアルキレン)−フェニレン基又は炭素原子数1ないし4のアルキレン−フェニレン−炭素原子数1ないし4のアルキレン基を表わす。]である。
【0035】
炭素原子数3ないし30のジ(アシルオキシ)基の好ましい例は、基
【化15】

(式中、A4は、A3の定義の1つを有する。)である。
【0036】
炭素原子数3ないし45のジカルボキシレート基の好ましい例は、基
【化16】

(式中、A5は、A3の定義の1つを有する。)である。
更なる好ましい例は、
【化17】

である。
【0037】
炭素原子数3ないし45のジ(カルボキサミド)基の好ましい例は、基
【化18】

(式中、A’5は、A3の定義の1つを有する。)である。
【0038】
ジアミンの好ましい例は、基
【化19】

(式中、R4及びR5は、互いに独立して、R1の意味の1つを有し、A6は、A3の意味の1つを有する。)である。
【0039】
ジアミドの好ましい例は、基
【化20】

(式中、R6及びR7は、互いに独立して、R1の定義の1つを有し、A7は、A3の定義の1つを有する。)である。
【0040】
20個までの炭素原子を有するアルキレン基の例は、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、オクタメチレン基、デカメチレン基及びドデカメチレン基である。
【0041】
20個までの炭素原子を有し、かつ酸素原子、硫黄原子又は>N−R3によって中断されるアルキレン基の例は、3−オキサペンタン−1,5−ジイル基、4−オキサヘプタン−1,7−ジイル基、3,6−ジオキサオクタン−1,8−ジイル基、4,7−ジオキサデカン−1,10−ジイル基、4,9−ジオキサドデカン−1,12−ジイル基、3,6,9−トリオキサウンデカン−1,11−ジイル基、4,7,10−トリオキサトリデカン−1,13−ジイル基、3−チアペンタン−1,5−ジイル基、4−チアヘプタン−1,7−ジイル基、3,6−ジチアオクタン−1,8−ジイル基、4,7−ジチアデカン−1,10−ジイル基、4,9−ジチアドデカン−1,12−ジイル基、3,6,9−トリチアウンデカン−1,11−ジイル基、4,7,10−トリチアトリデカン−1,13−ジイル基及び−CH2CH2CH2−N(R3)−CH2CH2−N(R3)−CH2CH2CH2
−、特に−CH2CH2CH2−N(CH3)−CH2CH2−N(CH3)−CH2CH2CH2−である。
【0042】
炭素原子数2ないし12のアルケニレン基の例は、3−ヘキセニレン基である。
【0043】
炭素原子数2ないし12のアルキニレン基の例は、−CH2CH2−C≡C−CH2CH2−である。炭素原子数6ないし12のアルキニレン基が好ましい。
【0044】
炭素原子数5ないし12のシクロアルキレン基の例は、シクロへキシレン基である。
【0045】
炭素原子数5ないし12のシクロアルキレン−(炭素原子数1ないし4のアルキレン)−炭素原子数5ないし12のシクロアルキレン基の例は、メチレンジシクロへキシレン基及びイソプロピリデンジシクロへキシレン基である。
【0046】
炭素原子数1ないし4のアルキレン−(炭素原子数5ないし12のシクロアルキレン)−炭素原子数1ないし4のアルキレン基の例は、シクロヘキシレンジメチレン基である。
【0047】
フェニレン−(炭素原子数1ないし4のアルキレン)−フェニレン基の例は、メチレンジフェニレン基である。
【0048】
炭素原子数1ないし4のアルキレン−フェニレン−炭素原子数1ないし4のアルキレン基の例は、フェニレンジメチレン基である。
【0049】
基Xの好ましい例は、>C=O、>S(O)2、>CH2、>C(CH32及び>C(フェニル)2基である。
【0050】
Xとして、>C=Oが特に好ましい。
【0051】
nは、好ましくは1又は2を表わし、
n=1の場合、Zは、好ましくは式(I−a)又は(I−d)で表わされる基を表わし、n=2の場合、Zは、好ましくは式(II−a)又は(II−c)で表わされる基を表わす。
【0052】
基(I−a)の好ましい例は、式(I−a−1)
【化21】

で表わされる残基である。
【0053】
本発明の更なる好ましい態様は、以下の通りである:
1)Yが水素原子を表わし、nが1を表わす場合、Zは式(I−b)、(I−c)、(I−d)、(I−j)、(I−k)、(I−l)、(I−n)又は(I−m)で表わされる基を表わし、nが2を表わす場合、Zは、式(II−a)、(II−b)、(II−c)又は(II−d)で表わされる基を表わすところの、上記で定義したポリマー物品。
2)nが1を表わす場合、Zは未置換の又は炭素原子数2ないし30のカルボキシレート基又は炭素原子数2ないし30のカルボキサミド基によって置換された式(I−a)で表わされる基を表わし、nが2を表わす場合、Zは、式(II−a)又は(II−c)で
表わされる基を表わすところの、上記で定義したポリマー物品。
3)nが1を表わす場合、Zは、−COOH、式
【化22】

で表わされる炭素原子数8ないし22のアルキルカルボキシレート基又は式
【化23】

で表わされる炭素原子数8ないし22のアルキルカルボキサミド基によって芳香族環上を置換された式(I−a)で表わされる基を表わすか;
又は、式(I−d)で表わされる基を表わし;
nが2を表わす場合、Zは、式(II−c)(式中、Z2は、式
【化24】

で表わされるジカルボキシレート基を表わすか、又は式
【化25】

で表わされるジ(カルボキサミド)基を表わす。)で表わされる基を表わすところの、上記で定義したポリマー物品。
4)Yが、炭素原子数1ないし30のアルキル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換されたトリフェニルメチル基;炭素原子数2ないし30のアシル基、−COOY0、炭素原子数1ないし30のスルホニル基又は−Si(Y13を表わし、
0及びY1が、炭素原子数1ないし18のアルキル基又は未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換されたフェニル基を表わすところの、上記で定義したポリマー物品。
5)nが1又は2を表わし、
nが1を表わす場合、Zは、式(I−a)又は(I−d)で表わされる基を表わし、式(I−a)又は(I−d)の芳香族環は、所望により炭素原子数2ないし30のカルボキシレート基又は−COOHによって置換され;
nが2を表わす場合、Zは、式(II−a)又は(II−c)で表わされる基を表わし、Z2は、>C=O又は炭素原子数3ないし45のジカルボキシレート基を表わすところの、上記で定義したポリマー物品。
6)nが、1又は2を表わし;
Yが、炭素原子数1ないし30のアルキル基、トリフェニルメチル基、ベンジル基、炭素原子数2ないし30のアルカノイル基、
【化26】

、−COOY0(式中、Y0は、炭素原子数1ないし18のアルキル基を表わす。);トシル基又は第三ブチルジフェニルシラニル基を表わし;nが、2を表わす場合、Yは、更に、水素原子も表わし;
nが、1を表わす場合、Zは、式
【化27】

で表わされる基を表わし、
0は、COOH又は−COO−(炭素原子数1ないし20のアルキル)基を表わし;
nが、2を表わす場合、Zは、式
【化28】

で表わされる基を表わすところの、上記で定義したポリマー物品。
7)成分(B)が、式
【化29】

【化30】

で表わされる化合物であるところの、上記で定義したポリマー物品。
【0054】
式(I)で表わされる化合物の更なる例は、
【化31】

である。
【0055】
好ましい態様に従って、組成物は、更に遷移金属の無機又は有機塩であるところの成分(C)を含む。
【0056】
成分(C)は、好ましくは炭素原子数2ないし36の、特に炭素原子数12ないし36の脂肪酸の金属塩である。特に好ましい例は、パルミチン酸(炭素原子数16)、ステアリン酸(炭素原子数18)、オレイン酸(炭素原子数18)、リノール酸(炭素原子数18)及びリノレン酸(炭素原子数18)の金属カルボキシレートである。成分(C)の更なる例は、芳香族酸、例えば安息香酸である。炭素原子数12ないし20のアルカノエート又は炭素原子数12ないし20のアルケノエート等の、Fe、Ce、Co、Mn、Cu又はVの炭素原子数2ないし36の炭酸カルボキシレートが、成分(C)として特に興味深いものである。
【0057】
成分(C)の更なる例は、
チタン酸マンガン、
ホウ酸マンガン*)、
硫酸マンガンカリウム*)、
ピロ硫酸マンガン*)、
スルファミン酸マンガン*)、
マンガンフェライト*)、
スルファミン酸マンガン*)、
炭酸カルシウムを含む四ホウ酸マンガン(II)*)、
二酸化マンガン、
硫酸マンガン*)、
硝酸マンガン*)、
塩化マンガン*)及び
リン酸マンガン*)。
*)は水和物又は非水和物形態。
【0058】
一般に、組成物は、更に、市販で入手可能な又は既知の方法に従って製造され得る慣用の添加剤を1種以上含み得る。
【0059】
例を以下に示す:
1.抗酸化剤
1.1.アルキル化モノフェノール、
例えば、2,6−ジ−第三ブチル−4−メチルフェノール、2−第三ブチル−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−n−ブチルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−イソブチルフェノール、2,6−ジシクロペンチル−4−メチルフェノール、2−(α−メチルシクロヘキシル)−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジオクタデシル−4−メチルフェノール、2,4,6−トリシクロヘキシルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−メトキシメチルフェノール、直鎖状又は側鎖において枝分れしたノニルフェノール、例えば、2,6−ジ−ノニル−4−メチルフェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルウンデシ−1’−イル)フェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルヘプタデシ−1’−イル)フェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルトリデシ−1’−イル)フェノール及びそれらの混合物。
【0060】
1.2.アルキルチオメチルフェノール、
例えば、2,4−ジオクチルチオメチル−6−第三ブチルフェノール、2,4−ジオクチルチオメチル−6−メチルフェノール、2,4−ジオクチルチオメチル−6−エチルフェノール、2,6−ジ−ドデシルチオメチル−4−ノニルフェノール。
【0061】
1.3.ヒドロキノン及びアルキル化ヒドロキノン、
例えば、2,6−ジ−第三ブチル−4−メトキシフェノール、2,5−ジ−第三ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−第三アミルヒドロキノン、2,6−ジフェニル−4−オクタデシルオキシフェノール、2,6−ジ−第三ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルステアレート、ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)アジペート。
【0062】
1.4.トコフェロール、
例えば、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェロール及びそれらの混合物(ビタミンE)。
【0063】
1.5.ヒドロキシル化チオジフェニルエーテル、
例えば、2,2’−チオビス(6−第三ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−チオビス(4−オクチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−第三ブチル−3−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−第三ブチル−2−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(3,6−ジ−第二アミルフェノール)、4,4’−ビス(2,6−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)ジスルフィド。
【0064】
1.6.アルキリデンビスフェノール、
例えば、2,2’−メチレンビス(6−第三ブチル−4−メチルフェノール)、2,2
’−メチレンビス(6−第三ブチル−4−エチルフェノール)、2,2’−メチレンビス[4−メチル−6−(α−メチルシクロヘキシル)−フェノール]、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−ノニル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−第三ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−第三ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(6−第三ブチル−4−イソブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス[6−(α−メチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、2,2’−メチレンビス[6−(α,α−ジメチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−第三ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(6−第三ブチル−2−メチルフェノール)、1,1−ビス(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、2,6−ビス(3−第三ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェノール、1,1,3−トリス(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、1,1−ビス(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−3−n−ドデシルメルカプトブタン、エチレングリコールビス[3,3−ビス(3’−第三ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)ブチレート]、ビス(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ジシクロペンタジエン、ビス[2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルベンジル)−6−第三ブチル−4−メチルフェニル]テレフタレート、1,1−ビス−(3,5−ジメチル−2−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス−(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ2−メチルフェニル)−4−n−ドデシルメルカプトブタン、1,1,5,5−テトラ(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ペンタン。
【0065】
1.7.O−、N−及びS−ベンジル化合物
例えば、3,5,3’,5’−テトラ−第三ブチル−4,4’−ジヒドロキシジベンジルエーテル、オクタデシル−4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルベンジルメルカプトアセテート、トリデシル−4−ヒドロキシ−3,5−ジ−第三ブチルベンジルメルカプトアセテート、トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)アミン、ビス(4−第三ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)ジチオテレフタレート、ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)スルフィド、イソオクチル−3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルメルカプトアセテート。
【0066】
1.8.ヒドロキシベンジル化マロネート
例えば、ジオクタデシル−2,2−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−2−ヒドロキシベンジル)マロネート、ジ−オクタデシル−2−(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)マロネート、ジドデシルメルカプトエチル−2,2−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、ビス−[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]−2,2−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート。
【0067】
1.9.芳香族ヒドロキシベンジル化合物
例えば、1,3,5−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,4−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,3,5,6−テトラメチルベンゼン、2,4,6−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)フェノール。
【0068】
1.10.トリアジン化合物
例えば、2,4−ビス(オクチルメルカプト)−6−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2
−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,2,3−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(4−第三ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌレート、2,4,6−トリス−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルエチル)−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)−ヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート。
【0069】
1.11.ベンジルホスホネート
例えば、ジメチル−2,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジエチル−3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジオクタデシル−3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジオクタデシル−5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルベンジルホスホネート、3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸のモノエチルエステルのカルシウム塩。
【0070】
1.12.アシルアミノフェノール
例えば、4−ヒドロキシラウラニリド、4−ヒドロキシステアラニリド、オクチルN−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)カルバメート。
【0071】
1.13.β−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のエステルであって、一価又は多価アルコール、例えば、
メタノール、エタノール、n−オクタノール、i−オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0072】
1.14.β−(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロピオン酸のエステルであって、一価又は多価アルコール、例えば、
メタノール、エタノール、n−オクタノール、i−オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン;3,9−ビス[2−{3−(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカンとのエステル。
【0073】
1.15.β−(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のエステルであって、一価又は多価アルコール、例えば、
メタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0074】
1.16.3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル酢酸のエステルであって、一価又は多価アルコール、例えば、
メタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0075】
1.17.β−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のアミド、例えば、
N,N’−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヘキサメチレンジアミド、N,N’−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)トリメチレンジアミド、N,N’−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジド、N,N’−ビス[2−(3−[3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオニルオキシ)エチル]オキサミド(ユニロイヤル(Uniroyal)によって供給されるナウガード(Naugard)(登録商標)XL−1)。
【0076】
1.18.アスコルビン酸(ビタミンC)
【0077】
1.19.アミン酸化防止剤
例えば、N,N’−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−第二ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1,4−ジメチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−エチル−3−メチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−メチルヘプチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジシクロヘキシル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(2−ナフチル)−p−フェニレンジアミン、N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1−メチルヘプチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−シクロヘキシル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、4−(p−トルエンスルファモイル)ジフェニルアミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジ−第二ブチル−p−フェニレンジアミン、ジフェニルアミン、N−アリルジフェニルアミン、4−イソプロポキシジフェニルアミン、N−フェニル−1−ナフチルアミン、N−(4−第三オクチルフェニル)−1−ナフチルアミン、N−フェニル−2−ナフチルアミン、オクチル化ジフェニルアミン、例えばp,p’−ジ−第三オクチルジフェニルアミン、4−n−ブチルアミノフェノール、4−ブチリルアミノフェノール、4−ノナノイルアミノフェノール、4−ドデカノイルアミノフェノール、4−オクタデカノイルアミノフェノール、ビス(4−メトキシフェニル)アミン、2,6−ジ−第三ブチル−4−ジメチルアミノメチルフェノール、2,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N,N’,N’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、1,2−ビス[(2−メチルフェニル)アミノ]エタン、1,2−ビス
(フェニルアミノ)プロパン、(o−トリル)ビグアニド、ビス[4−(1’,3’−ジメチルブチル)フェニル]アミン、第三オクチル化N−フェニル−1−ナフチルアミン、モノ−及びジアルキル化第三ブチル/第三オクチルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジアルキル化ノニルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジアルキル化ドデシルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジアルキル化イソプロピル/イソヘキシルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジアルキル化第三ブチルジフェニルアミンの混合物、2,3−ジヒドロ−3,3−ジメチル−4H−1,4−ベンゾチアジン、フェノチアジン、モノ−及びジアルキル化第三ブチル/第三オクチルフェノチアジンの混合物、モノ−及びジアルキル化第三オクチルフェノチアジンの混合物、N−アリルフェノチアジン、N,N,N’,N’−テトラフェニル−1,4−ジアミノブテ−2−エン。
【0078】
2.UV吸収剤及び光安定剤
2.1.2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール
例えば、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−第三ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(5’−第三ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−第三ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−第二ブチル−5’−第三ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−オクチルオキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−第三アミル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−第三ブチル−5’−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチル]−2’−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−第三ブチル−5’−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチル]−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−ドデシル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−イソオクチルオキシカルボニルエチル)フェニルベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−ベンゾトリアゾレ−2−イルフェノール];2−[3’−第三ブチル−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)−2’−ヒドロキシフェニル]−2H−ベンゾトリアゾールとポリエチレングリコール300とのエステル交換生成物;Rが3’−第三ブチル−4’−ヒドロキシ−5’−2H−ベンゾトリアゾリ−2−イルフェニル基を表す[R−CH2CH2−COO−CH2CH2−]2−、2−[2’−ヒドロキシ−3’−(α,α−ジメチルベンジル)−5’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]ベンゾトリアゾール;2−[2’−ヒドロキシ−3’− (1,1,3,3−テトラメチルブチル)−5’−(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]ベンゾトリアゾール。
【0079】
2.2.2−ヒドロキシベンゾフェノン
例えば、4−ヒドロキシ、4−メトキシ、4−オクチルオキシ、4−デシルオキシ、4−ドデシルオキシ、4−ベンジルオキシ、4,2’,4’−トリヒドロキシ及び2’−ヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ誘導体。
【0080】
2.3.置換された及び未置換の安息香酸のエステル
例えば、4−第三ブチル−フェニルサリチレート、フェニルサリチレート、オクチルフェニルサリチレート、ジベンゾイルレゾルシノール、ビス(4−第三ブチルベンゾイル)レゾルシノール、ベンゾイルレゾルシノール、2,4−ジ−第三ブチルフェニル3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、オクタデシル3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2−メチル−4,6−ジ−第三ブチルフェニル3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート。
【0081】
2.4.アクリレート
例えば、エチルα−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、イソオクチルα−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、メチルα−カルボメトキシシンナメート、メチルα−シアノ−β−メチル−p−メトキシシンナメート、ブチルα−シアノ−β−メチル−p−メトキシシンナメート、メチルα−カルボメトキシ−p−メトキシシンナメート及びN−(β−カルボメトキシ−β−シアノビニル)−2−メチルインドリン、ネオペンチルテトラ(α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート)。
【0082】
2.5.ニッケル化合物
例えば、n−ブチルアミン、トリエタノールアミン又はN−シクロヘキシルジエタノールアミンのような他の配位子を伴うか又は伴わない1:1又は1:2錯体のような2,2’−チオビス−[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール]のニッケル錯体、ニッケルジブチルジチオカルバメート、モノアルキルエステル、例えば4−ヒドロキシ−3,5−ジ−第三ブチルベンジルホスホン酸のメチル又はエチルエステルのニッケル塩、ケトキシム、例えば2−ヒドロキシ−4−メチルフェニルウンデシルケトキシムのニッケル錯体、他の配位子を伴うか又は伴わない1−フェニル−4−ラウロイル−5−ヒドロキシピラゾールのニッケル錯体。
【0083】
2.6.立体障害性アミン
例えば、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)スクシネート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)n−ブチル−3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルマロネート、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジンとコハク酸の縮合物、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4−第三オクチルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンの直鎖状又は環状縮合物、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ニトリロトリアセテート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、1,1’−(1,2−エタンジイル)−ビス(3,3,5,5−テトラメチルピペラジノン)、4−ベンゾイル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−2−n−ブチル−2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−第三ブチルベンジル)マロネート、3−n−オクチル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)セバケート、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)スクシネート、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4−モルホリノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンの直鎖状又は環状縮合物、2−クロロ−4,6−ビス(4−
n−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンと1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンの縮合物、2−クロロ−4,6−ジ−(4−n−ブチルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンと1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンの縮合物、8−アセチル−3−ドデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、3−ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ピロリジン−2,5−ジオン、3−ドデシル−1−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)ピロリジン−2,5−ジオン、4−ヘキサデシルオキシ−と4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの混合物、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4−シクロヘキシルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンの縮合物、1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンと2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジン並びに4−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの縮合物(CAS登録番号[136504−96−6]);1,6−ヘキサンジアミンと2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジン並びにN,N−ジブチルアミンと4−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの縮合物(CAS登録番号[192268−64−7]);N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−n−ドデシルスクシンイミド、N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−n−ドデシルスクシンイミド、2−ウンデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソ−スピロ[4.5]デカン、7,7,9,9−テトラメチル−2−シクロウンデシル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソスピロ[4.5]デカンとエピクロロヒドリンの反応生成物、1,1−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルオキシカルボニル)−2−(4−メトキシフェニル)エテン、N,N’−ビス−ホルミル−N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン、4−メトキシメチレンマロン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ヒドロキシピペリジンとのジエステル、ポリ[メチルプロピル−3−オキシ−4−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)]シロキサン、マレイン酸無水物−α−オレフィンコポリマーと2,2,6,6−テトラメチル−4−アミノピペリジン又は1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−アミノピペリジンとの反応生成物、2,4−ビス[N−(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンテトラメチルピペリジン−4−イル)−N−ブチルアミノ]−6−(2−ヒドロキシエチル)アミノ−1,3,5−トリアジン、1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−4−オクタデカノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、5−(2−エチルヘキサノイル)−オキシメチル−3,3,5−トリメチル−2−モルホリノン、サンジュバー(クラリアント(Clariant)社;CAS登録番号[106917−31−1])、5−(2−エチルヘキサノイル)オキシメチル−3,3,5−トリメチル−2−モルホリノン、2,4−ビス−[(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−ピペリジン−4−イル)ブチルアミノ]−6−クロロ−s−トリアジンとN,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン)の反応生成物、1,3,5−トリス(N−シクロヘキシル−N−(2,2,6,6−テトラメチルピペラジン−3−オン−4−イル)アミノ)−s−トリアジン、1,3,5−トリス(N−シクロヘキシル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペラジン−3−オン−4−イル)−アミノ)−s−トリアジン。
【0084】
2.7.オキサミド、
例えば、4,4’−ジオクチルオキシオキサニリド、2,2’−ジエトキシオキサニリド、2,2’−ジオクチルオキシ−5,5’−ジ−第三ブトキサニリド、2,2’−ジドデシルオキシ−5,5’−ジ−第三ブトキサニリド、2−エトキシ−2’−エチルオキサニリド、N,N’−ビス(3−ジメチルアミノプロピル)オキサミド、2−エトキシ−5−第三ブチル−2’−エトキサニリド及びその2−エトキシ−2’−エチル−5,4’−
ジ−第三ブトキサニリドとの混合物、o−及びp−メトキシ−二置換オキサニリドの混合物及びo−及びp−エトキシ−二置換オキサニリドの混合物。
【0085】
2.8. 2−(2−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、
例えば、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−プロピルオキシフェニル)−6−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(4−メチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−トリデシルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−ブチルオキシプロポキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−オクチルオキシプロピルオキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−(ドデシルオキシ/トリデシルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロポキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ヘキシルオキシ)フェニル−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[2−ヒドロキシ−4−(3−ブトキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシフェニル)−4−(4−メトキシフェニル)−6−フェニル−1,3,5−トリアジン、2−{2−ヒドロキシ−4−[3−(2−エチルヘキシル−1−オキシ)−2−ヒドロキシプロピルオキシ]フェニル}−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(4−[2−エチルヘキシルオキシ]−2−ヒドロキシフェニル)−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン。
【0086】
3.金属不活性化剤
例えば、N,N’−ジフェニルオキサミド、N−サリチラル−N’−サリチロイル−ヒドラジン、N,N’−ビス(サリチロイル)ヒドラジン、N,N’−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジン、3−サリチロイルアミノ−1,2,4−トリアゾール、ビス(ベンジリデン)オキサリルジヒドラジド、オキサニリド、イソフタロイルジヒドラジド、セバコイルビスフェニルヒドラジド、N,N’−ジアセチルアジポイルジヒドラジド、N,N’−ビス(サリチロイル)オキサリルジヒドラジド、N,N’−ビス(サリチロイル)チオプロピオニルジヒドラジド。
【0087】
4.ホスフィット及びホスホナイト、
例えば、トリフェニルホスフィット、ジフェニルアルキルホスフィット、フェニルジアルキルホスフィット、トリス(ノニルフェニル)ホスフィット、トリラウリルホスフィット、トリオクタデシルホスフィット、ジステアリルペンタエリトリトールジホスフィット、トリス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)ホスフィット、ジイソデシルペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,4−ジ−クミルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,6−ジ−第三ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、ジイソデシルオキシペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,4
−ジ−第三ブチル−6−メチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,4,6−トリス(第三ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、トリステアリルソルビトールトリホスフィット、テトラキス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、6−イソオクチルオキシ−2,4,8,10−テトラ−第三ブチル−12H−ジベンズ[d,g]−1,3,2−ジオキサホスホシン、ビス(2,4−ジ−第三ブチル−6−メチルフェニル)メチルホスフィット、ビス(2,4−ジ−第三ブチル−6−メチルフェニル)エチルホスフィット、6−フルオロ−2,4,8,10−テトラ−第三ブチル−12−メチル−ジベンズ[d,g]−1,3,2−ジオキサホスホシン、2,2’,2’’−ニトリロ[トリエチルトリス(3,3’,5,5’−テトラ−第三ブチル−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジイル)ホスフィット]、2−エチルヘキシル(3,3’,5,5’−テトラ−第三ブチル−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジイル)ホスフィット、5−ブチル−5−エチル−2−(2,4,6−トリ−第三ブチルフェノキシ)−1,3,2−ジオキサホスフィラン。
以下のホスフィットが特に好ましい:
トリス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)ホスフィット(イルガフォス(登録商標lrgafos)168、チバ スペシャルティ ケミカルズ インコーポレーテッド)、トリス(ノニルフェニル)ホスフイット、
【化32】

【0088】
5.ヒドロキシルアミン、
例えば、N,N−ジベンジルヒドロキシルアミン、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン、N,N−ジオクチルヒドロキシルアミン、N,N−ジラウリルヒドロキシルアミン、N,N−ジテトラデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジヘキサデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジオクタデシルヒドロキシルアミン、N−ヘキサデシル−N−オクタデシルヒドロキシルアミン、N−ヘプタデシル−N−オクタデシルヒドロキシルアミン、水素化牛脂アミンから誘導されたN,N−ジアルキルヒドロキシルアミン。
【0089】
6.ニトロン、
例えば、N−ベンジル−α−フェニルニトロン、N−エチル−α−メチルニトロン、N−オクチル−α−ヘプチルニトロン、N−ラウリル−α−ウンデシルニトロン、N−テト
ラデシル−α−トリデシルニトロン、N−ヘキサデシル−α−ペンタデシルニトロン、N−オクタデシル−α−ヘプタデシルニトロン、N−ヘキサデシル−α−ヘプタデシルニトロン、N−オクタデシル−α−ペンタデシルニトロン、N−ヘプタデシル−α−ヘプタデシルニトロン、N−オクタデシル−α−ヘキサデシルニトロン、水素化牛脂アミンから誘導されたN,N−ジアルキルヒドロキシルアミンから誘導されたニトロン。
【0090】
7.チオ相乗剤、
例えば、ジラウリルチオジプロピオネート、ジミスチリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート又はジステアリルジスルフィド。
【0091】
8.過酸化物掃去剤、
例えば、β−チオジプロピオン酸のエステル、例えば、ラウリル、ステアリル、ミリスチル又はトリデシルエステル、メルカプトベンゾイミダゾール又は2−メルカプトベンゾイミダゾールの亜鉛塩、亜鉛ジブチルジチオカルバメート、ジオクタデシルジスルフィド、ペンタエリトリトールテトラキス(β−ドデシルメルカプト)プロピオネート。
【0092】
9.ポリアミド安定剤
例えば、ヨウ化物及び/又はリン化合物と組み合わせた銅塩及び二価マンガンの塩。
【0093】
10.塩基性補助安定剤
例えば、メラミン、ポリビニルピロリドン、ジシアンジアミド、トリアリルシアヌレート、尿素誘導体、ヒドラジン誘導体、アミン、ポリアミド、ポリウレタン、高級脂肪酸のアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩、例えばステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ベヘン酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、リシノール酸ナトリウム及びパルミチン酸カリウム、ピロカテコール酸アンチモン又はピロカテコール酸亜鉛。
【0094】
11.核剤
例えば、タルクのような無機物質、二酸化チタン、酸化マグネシウムのような金属酸化物、好ましくはアルカリ土類金属のリン酸塩、炭酸塩又は硫酸塩;モノ−又はポリカルボン酸のような有機化合物及びそれらの塩、例えば、4−第三ブチル安息香酸、アジピン酸、ジフェニル酢酸、コハク酸ナトリウム又は安息香酸ナトリウム;イオンコポリマー(アイオノマー)のようなポリマー化合物。とりわけ好ましくは1,3:2,4−ビス(3’,4’−ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1,3:2,4−ジ(パラメチルジベンジリデン)ソルビトール、及び1,3:2,4−ジ(ベンジリデン)ソルビトール。
【0095】
12.充填材及び強化剤
例えば、炭酸カルシウム、シリケート、ガラス繊維、ガラス球、アスベスト、タルク、カオリン、雲母、硫酸バリウム、金属酸化物及び金属水酸化物、カーボンブラック、グラファイト、木粉及び他の天然物の粉末又は繊維、合成繊維。
【0096】
13.他の添加剤
例えば、可塑剤、滑剤、乳化剤、顔料、レオロジー添加剤、触媒、流れ調節剤、蛍光増白剤、防炎加工剤、帯電防止剤及び発泡剤。
【0097】
14.ベンゾフラノン及びインドリノン
例えば、米国特許第4,325,863号明細書;米国特許第4,338,244号明細書;米国特許第5,175,312号明細書;米国特許第5,216,052号明細書;米国特許第5,252,643号明細書;独国特許出願公開第4316611号明細書;独国特許出願公開第4316622号明細書;独国特許出願公開第4316876号明細書;欧州特許出願公開第0589839号明細書、欧州特許出願公開第0591102
号明細書;欧州特許出願公開第1291384号明細書に開示されるもの、又は3−[4−(2−アセトキシエトキシ)フェニル]−5,7−ジ−第三ブチル−ベンゾフラノ−2−オン、5,7−ジ−第三ブチル−3−[4−(2−ステアロイルオキシエトキシ)フェニル]ベンゾフラノ−2−オン、3,3’−ビス[5,7−ジ−第三ブチル−3−(4−[2−ヒドロキシエトキシ]フェニル)ベンゾフラノ−2−オン]、5,7−ジ−第三ブチル−3−(4−エトキシフェニル)ベンゾフラノ−2−オン、3−(4−アセトキシ−3,5−ジメチルフェニル)−5,7−ジ−第三ブチルベンゾフラノ−2−オン、3−(3,5−ジメチル−4−ピバロイルオキシフェニル)−5,7−ジ−第三ブチルベンゾフラノ−2−オン、3−(3,4−ジメチルフェニル)−5,7−ジ−第三ブチルベンゾフラノ−2−オン、3−(2,3−ジメチルフェニル)−5,7−ジ−第三ブチルベンゾフラノ−2−オン、3−(2−アセチル−5−イソオクチルフェニル)−5−イソオクチルベンゾフラノ−2−オン。
【0098】
好ましい態様に従って、組成物は、以下の成分
(D−I)充填剤又は強化剤、
(D−II)顔料、
(D−III)光安定剤、
(D−IV)加工添加剤、
(D−V)抗酸化剤、
(D−VI)Ca、Mg、Zn又はAlの無機又は有機塩、又は、Ca、Mg、Zn又はAlの酸化物、
(D−VII)テルペン誘導体、アントラキノン誘導体及び/又はベンゾフェノン誘導体、
(D−VIII)無機酸化剤
の1種以上を含む。
【0099】
成分(D−I)は、例えば炭酸カルシウム、シリカ、ガラス繊維、ガラス球、タルク、カオリン、雲母、硫酸バリウム、金属酸化物及び金属水酸化物、カーボンブラック、グラファイト、木粉、他の天然物の粉末、合成繊維及びステアリン酸カルシウム又はステアリン酸亜鉛等の充填剤として使用される金属ステアリン酸塩;不飽和有機ポリマー、例えば、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリオクテナマー(polyoctenamer)、又は不飽和酸、例えばステアリン酸、オレイン酸、リノール酸又はリノレン酸;及び、更なるポリマー、例えば酸化ポリエチレン又は酸化ポリプロピレンを含む。
【0100】
成分(D−II)は、例えばカーボンブラック、二酸化チタン(例えば、1000μmないし10nmの粒径を有し得、かつ所望により表面処理され得るアナターゼ又はルチル)又は農業用品においてしばしば使用される他の有機又は無機着色顔料(例えば、カーボンブラック、ブラウン、シルバー、レッド、グリーン)である。
【0101】
成分(D−III)は、好ましくは、ヒンダードアミン光安定剤(HALS)又はUV吸収剤である。例は、上記添加剤のリストの項目2下で開示されている。好ましいヒンダードアミン光安定剤の例はまた、ここに参照として組み込まれ、かつ米国特許出願第10/257,339号に対応する国際公開第01/92,392号パンフレットにおいて、例えば成分(A)、(B)及び(C)として開示された化合物である。
【0102】
成分(D−IV)は、例えば、抗スリップ/抗ブロック添加剤、可塑剤、蛍光増白剤、帯電防止剤又は発泡剤である。
【0103】
成分(D−V)は、例えば、上記の添加剤リストの項目1に列挙された抗酸化剤の1種である。フェノール系抗酸化剤が好ましい。
【0104】
成分(D−VI)は、例えば、金属ステアリン酸塩、例えばステアリン酸カルシウム又はステアリン酸亜鉛;又は、酸化亜鉛(例えば、1000μmないし10nmの粒径を有し得、かつ所望により表面処理され得る)である。
【0105】
成分(D−VII)は、例えば、天然又は合成ポリテルペン樹脂である。ポリテルペンは、市販で入手可能であるか、又は既知の方法に従って製造され得る。
【0106】
ポリテルペン樹脂は、例えば、非環式テルペン又は環式テルペン、例えば単環式テルペン又は二環式テルペンに基づく。テルペン炭化水素に基づくポリテルペンが好ましい。
【0107】
非環式テルペンの例は、
テルペン炭化水素、例えば、ミルセン、オシメン及びβ−ファルネセン(farnecene);
テルペンアルコール、例えば、ジヒドロミルセノール、(2,6−ジメチル−7−オクテノ−2−オール)、ゲラニオール(3,7−ジメチル−トランス−2,6−オクタジエノ−1−オール)、ネロール(3,7−ジメチル−シス−2,6−オクタジエノ−1−オール)、リナロオール(3,7−ジメチル−1,6−オクタジエノ−3−オール)、ミルセノール(2−メチル−6−メチレン−7−オクテノ−2−オール)、ラバンジュロール、シトロネロール(3,7−ジメチル−6−オクテノ−1−オール)、トランス−トランス−ファルネソール(3,7,11−トリメチル−2,6,10−ドデカトリエノ−1−オール)及びトランス−ネロリドール(3,7,11−トリメチル−1,6,10−ドデカトリエノ−3−オール):
テルペンアルデヒド及びアセタール、例えば、シトラール(3,7−ジメチル−2,6−オクタジエナ−1−アール)、シトラールジエチルアセタール(3,7−ジメチル−2,6−オクタジエナ−1−アールジエチルアセタール)、シトロネラール(3,7−ジメチル−6−オクテナ−1−アール)、シトロネリルオキシアセトアルデヒド及び2,6,10−トリメチル−9−ウンデセナール;
テルペンケトン、例えば、タゲトン、ソラノン及びゲラニルアセトン(6,10−ジメチル−5,9−ウンデカジエノ−2−オン);
テルペン酸及びエステル、例えば、シス−ゲラン酸、シトロネル酸、ゲラニルエステル(蟻酸ゲラニル、酢酸ゲラニル、プロピオン酸ゲラニル、イソ酪酸ゲラニル及びイソ吉草酸ゲラニルを含む)、ネリルエステル(酢酸ネリルを含む)、リナリルエステル(蟻酸リナリル、酢酸リナリル、プロピオン酸リナリル、酪酸リナリル及びイソ酪酸リナリルを含む)、ラバンジュリルエステル(酢酸ラバンジュリルを含む)、シトロネリルエステル(蟻酸シトロネリル、酢酸シトロネリル、プロピオン酸シトロネリル、イソ酪酸シトロネリル、イソ吉草酸シトロネリル及びチグリン酸シトロネリルを含む);及び、
窒素含有不飽和テルペン誘導体、例えば、シス−ゲラン酸ニトリル及びシトロネル酸ニトリル
である。
【0108】
環式テルペンの例は、
環式テルペン炭化水素、例えば、リモネン(1,8−p−メタジエン)、α−テルピネン、γ-テルピネン(1,4−p−メンタジエン)、テルピノレン、α−フェランドレン(1,5−p−メンタジエン)、β−フェランドレン、α−ピネン(2−ピネン)、β−ピネン(2(10)−ピネン)、カンフェン、3−カレン、カリオフェレン、(+)−バレンセン、ツヨプセン、α−セドレン、β−セドレン及び ロンギフォレン;
環式テルペンアルコール及びエーテル、例えば、(+)−ネオイソ−イソプレゴール、イソプレゴール(8−p−メンテノ−3−オール)、α−テルピネオール(1−p−メンテノ−8−オール)、β−テルピネオール、γ−テルピネオール、δ−テルピネオール及
び1−テルピノ−4−オール(1−p−メンテノ−4−オール);
環式テルペンアルデヒド及びケトン、例えば、
カルボン(1,8−p−マンタジエノ−6−オン)、α−イオノン(C1320O)、β−イオノン(C1320O)、γ−イオノン(C1320O)、イロン(α−、β−、γ−)(C1422O)、n−メチルイオノン(α−、β−、γ−)(C1422O)、イソメチルイオノン(α−、β−、γ−)(C1422O)、アリルイオノン(C1624O)、プソイドイオノン、n−メチルプソイドイオノン、イソメチルプソイドイオノン、ダマスコン(1−(2,6,6−トリメチルシクロヘキセニル)−2−ブテノ−1−オン;β−ダマセノン(1−(2,6,6−トリメチル−1,3−シクロハジエニル)−2−ブテノ−1−オン))、ヌートカトン(5,6−ジメチル−8−イソプロペニルビシクロ[4.4.0]−1−デセノ−3−オン)及びセドリルメチルケトン(C1726O);及び
環式テルペンエステル、例えば、α−テルピニルアセテート(1−p−メンテニ−8−イルアセテート)、ノピルアセテート((−)−2−(6,6−ジメチルビシクロ[3.1.1]へプテ−2−エニ−2−イル)エチルアセテート)及びクシミルアセテート(khusymil acetate)
である。
【0109】
更なる適当なテルペン誘導体は、Kirk−Othmer,Encyclopedia
of Chemical Technology,John Wiley&Sons,第4版(1994)、Vol.23,p.833−882で見られ得る。
【0110】
ポリテルペンの基礎原料としての役割を果たし得るテルペンの好ましい例は、トリシクレン、α−ピネン,α−フェンケン、カンフェン、β−ピネン、ミルセン、シス−ピナン、シス/トランス−p−8−メンテン、トランス−2−p−メンテン、p−3−メンテン、トランス−p−メンタン、3−カレン,シス−p−メンタン、1,4−シネオール、1,8−シネオール、α−テルピネン、p−1−メンテン、p−4(8)−メンテン、リモネン、p−シメン、γ−テルピネン、p−3,8−メンタジエン、p−2,4(8)−メンタジエン及びテルピノレンである。
【0111】
成分(D−VII)の更なる例は、テルペンと構造的に関連した以下の脂環式化合物である;
アルコール、例えば、5−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテニ−1−イル)−3−メチルペンタノ−2−オール;
アルデヒド、例えば、2,4−ジメチル−3−シクロヘキセンカルボキシアルデヒド、4−(4−メチル−3−ペンテニ−1−イル)−3−シクロヘキセンカルボキシアルデヒド及び4−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチル)−3−シクロヘキセンカルボキシアルデヒド;
ケトン、例えば、シベトン、ジヒドロジャスモン(3−メチル−2−ペンチル−2−シクロペンテノ−1−オン)、シス−ジャスモン(3−メチル−2−(2−シス−ペンテニ−1−イル)−2−シクロペンテノ−1−オン)、5−シクロヘキサデセノ−1−オン、2,3,8,8−テトラメチル−1,2,3,4,5,6,7,8−オクタヒドロ−2−ナフタレニルメチルケトン及び3−メチル−2−シクロペンテノ−2−オール−1−オン;及び、
エステル、例えば、4,7−メタノ−3a,4,5,6,7,7a−ヘキサヒドロ−5−(又は6)−インデニルアセテート、アリル3−シクロヘキシルプロピオネート、メチルジヒドロジャスモネートメチル(3−オキソ−2−ペンチルシクロペンチル)アセテート。
【0112】
本発明において使用されるポリテルペンは、前記テルペンと他の不飽和有機化合物の共重合からも誘導され得る。
【0113】
成分(D−VII)の他の例は、不飽和コールタール副産物ポリマー、例えばクマロン−インデン樹脂、ロジン等である。
【0114】
本発明の成分(D−VII)は、好ましくは、ポリ−α−ピネン、ポリ−β−ピネン、ポリリモネン又はα−ピネンのコポリマー、β−ピネンのコポリマー又はリモネンのコポリマーからなる群から選択されるポリテルペン樹脂である。ポリ−β−ピネンが特に好ましい。
【0115】
テルペンベースの炭化水素樹脂は、典型的には、それぞれ木工業及び柑橘産業から得られる、α−ピネン、β−ピネン及びd−リモネン等の生成物に基づく。テルペンベースの樹脂は、1930年代中頃から入手可能である(Kirk−Othmer,Encyclopedia of Chemical Technology,John Wiley&Sons,第4版(1994),Vol.13,p.717−718)。モノテルペンの重合は、最も一般的には、塩化アルミニウム等のフリーデル−クラフト型触媒系を利用したカルボカチオン重合によってなされる(Kirk−Othmer,Encyclopedia of Chemical Technology,John Wiley&Sons,第4版(1994),Vol.1,p.459)。
【0116】
一般に、成分(D−VII)のポリテルペンは、テルペン単位を1つ以上有する。それらは、好ましくは、約400g/molないし約1400g/molの分子量を有する。
【0117】
成分(D−VIII)は、特に、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の、又は、遷移金属の無機過酸化物又は無機超酸化物である。過酸化物としての成分(D−VIII)の適当な例は、過酸化マグネシウム(MgO2)、過酸化カルシウム(CaO2)、過酸化ストロンチウム(SrO2)、過酸化バリウム(BaO2)、過酸化リチウム(Li22)、過酸化ナトリウム(Na22)、過酸化カリウム(K22)、過酸化亜鉛(ZnO2)、過酸化銀(Ag22)、過酸化銅又は過酸化鉄である。超酸化物としての成分(D−VIII)の適当な例は、超酸化リチウム(LiO2)、超酸化ナトリウム(NaO2)、超酸化カリウム(KO2)、超酸化ルビジウム(RbO2)及び超酸化セシウム(CsO2)である。好ましいものは、過酸化リチウム、過酸化ナトリウム、過酸化マグネシウム、過酸化カルシウム、過酸化バリウム、過酸化亜鉛及び超酸化カリウムである。特に好ましいものは、過酸化ナトリウム、過酸化マグネシウム、過酸化カルシウム及び過酸化亜鉛である。本発明において有用な無機過酸化物又は超酸化物の包括的な概要は、参照としてここに組み込まれるKirk−Othmer,Encyclopedia of Chemical Technology,John Wiley&Sons,第4版(1994),Vol.18,202−229頁に記載されている。上記過酸化物及び/又は超酸化物のブレンドも使用され得る。
【0118】
成分(D−VIII)は、好ましくは、アルカリ金属、アルカリ土類金属又は遷移金属の無機過酸化物又はアルカリ金属、アルカリ土類金属又は遷移金属の無機超酸化物である。
【0119】
成分(D−VIII)の更なる好ましい例は、過酸化マグネシウム、過酸化カルシウム、過酸化ストロンチウム、過酸化バリウム、過酸化リチウム、過酸化ナトリウム、過酸化カリウム、過酸化亜鉛、過酸化銀、過酸化銅、過酸化鉄、超酸化リチウム、超酸化ナトリウム、超酸化カリウム、超酸化ルビジウム及び超酸化セシウム;特に過酸化ナトリウム、過酸化マグネシウム、過酸化カルシウム及び過酸化亜鉛;特に過酸化カルシウムである。
【0120】
成分(D−VIII)は、都合よくは、湿気と接触した場合、活性補助前劣化剤種(p
rodegradant specie)を遊離させるために水と反応する化合物であって、100ないし300℃の温度範囲で熱加工可能な化合物である。
【0121】
本発明に従ったポリマー物品は、低温、室温又は高温において、日光及び/又は湿気による高い分解性を要するあらゆるプラスチック製品類であり得る。
【0122】
例えば、適当なポリマー物品は、プラスチックフィルム、シート、バッグ、ボトル、発泡スチロールカップ、プレート、家庭用品、ブリスターパック、箱、包装材料、プラスチック繊維、テープ、農業用品、例えばトワイン農業用フィルム、マルチフィルム、小型トンネルフィルム、バナナバッグ(banana bag)、直接カバー、不織布、農業用の鉢、ジオテキスタイル、埋め立てカバー、工業用カバー、廃棄物用カバー、仮設足場用シート、建物フィルム、シルトフェンス、家禽用カーテン、仮設収容施設用フィルム、使い捨てオムツ、使い捨て衣類等である。
【0123】
好ましい態様に従って、ポリマー物品は、例えば、マルチフィルム、列カバー(row
cover)、小型トンネルフィルム、バナナバッグ(banana bag)、直接カバー、不織布、トワイン及び鉢からなる群から選択される農業用品である。
【0124】
5ないし100ミクロンの厚さを有する単層又は3層マルチフィルムであるが、(1)及び(2)の但し書きは適用されないところのポリマー物品が特に好ましい。
【0125】
5ないし100ミクロンの厚さを有し、かつ、土壌に部分的に埋められる単層又は3層マルチフィルムであるが、(1)及び(2)の但し書きは適用されないところのポリマー物品も好ましい。
【0126】
他の好ましい態様に従って、ポリマー物品は、パッケージ材料である、及び/又は、消費者製品(例えば、スパーマーケット用バッグ又はゴミ袋)として使用される。
【0127】
パッケージ材料は、特に食品、飲料又は化粧品用である。
【0128】
更なる好ましい態様に従って、ポリマー物品は衛生用品又は医薬用品である。
【0129】
好ましいものはまた、フィルム、繊維、異形材、ボトル、タンク、容器、シート、バッグ、発泡スチロールカップ、プレート、ブリスターパック、箱、包装材料及びテープからなる群から選択されるポリマー物品である。
【0130】
本発明に従ったポリマー物品が建設地域に有用である場合、それは、例えばジオメンブレン、ジオテキスタイル、ジオグリッド又は足場フィルムであり得る。
【0131】
ポリマー物品は、押出し、押出吹込み、フィルム流延、インフレート法、圧延、射出成形、吹込み成形、圧縮成形、熱成形、紡糸、吹込み押出し及び回転注型を含むが、これらに限定されない当業者に利用可能なあらゆる方法で製造され得る。
【0132】
射出成形、吹込み成形、圧縮成形、回転成形、スラッシ成形、押出し、フィルム流延、インフレート法、圧延、熱成形、紡糸又は回転注型によって成形されるポリマー物品が特に好ましい。
【0133】
成分(A)の例は、以下の通りである:
1.モノオレフィン及びジオレフィンのポリマー、例えばポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブテ−1−エン、ポリ−4−メチルペンテ−1−エン、ポリビニルシクロヘ
キサン、ポリイソプレン又はポリブタジエン、並びにシクロオレフィン、例えばシクロペンテン又はノルボルネンのポリマー、ポリエチレン(所望により架橋され得る)、例えば高密度ポリエチレン(HDPE)、高密度及び高分子量ポリエチレン(HDPE−HMW)、高密度及び超高分子量ポリエチレン(HDPE−UHMW)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、(VLDPE)及び(ULDPE)。
【0134】
ポリオレフィン、すなわち前の段落において例示したモノオレフィンのポリマー、好ましくはポリエチレン及びポリプロピレンは、異なる方法によりそしてとりわけ以下の方法により調製され得る:
a)ラジカル重合(通常は高圧下及び高温において)。
b)周期表のIVb、Vb、VIb又はVIII群の金属の一つ又はそれ以上を通常含む触媒を使用した触媒重合。これらの金属は通常、一つ又はそれ以上の配位子、典型的にはπ−又はσ−配位し得るオキシド、ハロゲン化物、アルコレート、エステル、エーテル、アミン、アルキル、アルケニル及び/又はアリールを有する。これらの金属錯体は遊離形態であるか、又は基材に、典型的には活性化塩化マグネシウム、チタン(III)クロリド、アルミナ又は酸化ケイ素に固定され得る。これらの触媒は、重合媒体中に可溶又は不溶であり得る。該触媒は重合においてそのまま使用され得、又は他の活性化剤、典型的には金属アルキル、金属ヒドリド、金属アルキルハライド、金属アルキルオキシド又は金属アルキルオキサンであって、該金属が周期表のIa、IIa及び/又はIIIa群の元素であるものが使用され得る。活性化剤は、他のエステル、エーテル、アミン又はシリルエーテル基で都合良く変性され得る。これらの触媒系は大抵、フィリップス(Philips)、スタンダードオイルインディアナ(Standard Oil Indiana)、チグラー(Ziegler)(−ナッタ(Natta))、TNZ(デュポン(DuPont))、メタロセン又はシングルサイト触媒(SSC)と命名される。
【0135】
2.1)で言及されたポリマーの混合物、例えばポリプロピレンとポリイソブチレン、ポリプロピレンとポリエチレン(例えば、PP/HDPE、PP/LDPE)の混合物、及び異なる型のポリエチレンの混合物(例えば、LDPE/HDPE)。
【0136】
3.モノオレフィン及びジオレフィンの互いの又は他のビニルモノマーとのコポリマー、例えばエチレン/プロピレンコポリマー、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)及びその低密度ポリエチレン(LDPE)との混合物、プロピレン/ブテ−1−エンコポリマー、プロピレン/イソブチレンコポリマー、エチレン/ブテ−1−エンコポリマー、エチレン/ヘキセンコポリマー、エチレン/メチルペンテンコポリマー、エチレン/ヘプテンコポリマー、エチレン/オクテンコポリマー、エチレン/ビニルシクロヘキサンコポリマー、エチレン/シクロオレフィンコポリマー(例えば、エチレン/ノルボルネン様COC)、1−オレフィンがその場で生成されるエチレン/1−オレフィンコポリマー;プロピレン/ブタジエンコポリマー、イソブチレン/イソプレンコポリマー、エチレン/ビニルシクロヘキセンコポリマー、エチレン/アルキルアクリレートコポリマー、エチレン/アルキルメタクリレートコポリマー、エチレン/酢酸ビニルコポリマー又はエチレン/アクリル酸コポリマー及びそれらの塩(アイオノマー)並びにエチレンとプロピレン及びへキサジエン、ジシクロペンタジエン又はエチリデン−ノルボルネンのようなジエンとのターポリマー;及びそのようなコポリマーの互いの及び1)で上述したポリマーとの混合物、例えばポリプロピレン/エチレン−プロピレンコポリマー、LDPE/エチレン−酢酸ビニルコポリマー(EVA)、LDPE/エチレン−アクリル酸コポリマー(EAA)、LLDPE/EVA、LLDPE/EAA及び交互の又はランダムのポリアルキレン/一酸化炭素コポリマー及びそれらの他のポリマー、例えばポリアミドとの混合物。
【0137】
4.水素化変性物(例えば粘着付与剤)を含む炭化水素樹脂(例えば炭素原子数5ない
し9)及びポリアルキレン及びデンプンの混合物。
1.)ないし4.)のホモポリマー及びコポリマーは、シンジオタクチック、アイソタクチック、ヘミ−アイソタクチック又はアタクチックを含むいずれの立体構造をも有し得;アタクチックポリマーが好ましい。ステレオブロックポリマーがまた含まれる。
【0138】
5.ポリスチレン、ポリ(p−メチルスチレン)、ポリ(α−メチルスチレン)。
【0139】
6.スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンの全ての異性体、とりわけp−ビニルトルエン、エチルスチレン、プロピルスチレン、ビニルビフェニル、ビニルナフタレン、及びビニルアントラセンの全ての異性体、及びそれらの混合物を含む芳香族ビニルモノマーから誘導された芳香族ホモポリマー及びコポリマー。ホモポリマー及びコポリマーはシンジオタクチック、アイソタクチック、ヘミ−アイソタクチック又はアタクチックを含むいずれの立体構造をも有し得;アタクチックポリマーが好ましい。ステレオブロックポリマーがまた含まれる。
6a.上述された芳香族ビニルモノマー及びエチレン、プロピレン、ジエン、ニトリル、酸、マレイン酸無水物、マレイミド、酢酸ビニル及び塩化ビニル又はアクリル誘導体及びその混合物から選択されたコモノマーを含むコポリマー、例えば、スチレン/ブタジエン、スチレン/アクリロニトリル、スチレン/エチレン(共重合体)、スチレン/アルキルメタクリレート、スチレン/ブタジエン/アルキルアクリレート、スチレン/ブタジエン/アルキルメタクリレート、スチレン/マレイン酸無水物、スチレン/アクリロニトリル/メチルアクリレート;スチレンコポリマー及び他のポリマー、例えばポリアクリレート、ジエンポリマー又はエチレン/プロピレン/ジエンターポリマーの高耐衝撃性の混合物;及びスチレン/ブタジエン/スチレン、スチレン/イソプレン/スチレン、スチレン/エチレン/ブチレン/スチレン又はスチレン/エチレン/プロピレン/スチレンのようなスチレンのブロックコポリマー。
6b.6.)で言及されたポリマーの水素化から誘導された水素化芳香族ポリマー、とりわけアタクチックポリスチレンを水素化することにより調製されるポリシクロヘキシルエチレン(PCHE)を含み、それはしばしばポリビニルシクロヘキサン(PVCH)として言及される。
6c.6a.)で言及されたポリマーの水素化から誘導された水素化芳香族ポリマー。
ホモポリマー及びコポリマーはシンジオタクチック、アイソタクチック、ヘミ−アイソタクチック又はアタクチックを含むいずれの立体構造をも有し得;アタクチックポリマーが好ましい。ステレオブロックポリマーがまた含まれる。
【0140】
7.スチレン又はα−メチルスチレンのような芳香族ビニルモノマーのグラフトコポリマー、例えばポリブタジエンにスチレン、ポリブタジエン−スチレン又はポリブタジエン−アクリロニトリルコポリマーにスチレン;ポリブタジエンにスチレン及びアクリロニトリル(又はメタクリロニトリル);ポリブタジエンにスチレン、アクリロニトリル及びメチルメタクリレート;ポリブタジエンにスチレン及びマレイン酸無水物;ポリブタジエンにスチレン、アクリロニトリル及びマレイン酸無水物又はマレイミド;ポリブタジエンにスチレン及びマレイミド;ポリブタジエンにスチレン及びアルキルアクリレート又はメタクリレート;エチレン/プロピレン/ジエンターポリマーにスチレン及びアクリロニトリル;ポリアルキルアクリレート又はポリアルキルメタクリレートにスチレン及びアクリロニトリル;アクリレート/ブタジエンコポリマーにスチレン及びアクリロニトリル、並びにそれらの6)に列挙されたコポリマーとの混合物、例えばABS、MBS、ASA又はAESポリマーとして既知であるコポリマー混合物。
【0141】
8.ポリクロロプレン、塩化ゴム、イソブチレン−イソプレンの塩化及び臭化コポリマー(ハロブチルゴム)、塩化又はスルホ塩化ポリエチレン、エチレン及び塩化エチレンのコポリマー、エピクロロヒドリンホモ−及びコポリマーのようなハロゲン原子含有ポリマ
ー、とりわけハロゲン原子含有ビニル化合物のポリマー、例えばポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ボリフッ化ビニリデン並びに塩化ビニル/塩化ビニリデン、塩化ビニル/酢酸ビニル又は塩化ビニリデン/酢酸ビニルコポリマーのようなそれらのコポリマー。
【0142】
9.α,β−不飽和酸から誘導されたポリマー及びポリアクリレート及びポリメタクリレートのようなその誘導体;ブチルアクリレートで耐衝撃改善されたポリメチルメタクリレート、ポリアクリルアミド及びポリアクリロニトリル。
【0143】
10.9)で言及されたモノマーの互いの又は他の不飽和モノマーとのコポリマー、例えばアクリロニトリル/ブタジエンコポリマー、アクリロニトリル/アルキルアクリレートコポリマー、アクリロニトリル/アルコキシアルキルアクリレート又はアクリロニトリル/ビニルハライドコポリマー又はアクリロニトリル/アルキルメタクリレート/ブタジエンターポリマー。
【0144】
11.不飽和アルコール及びアミンから誘導されたポリマー又はそれらのアシル誘導体又はアセタール、例えばポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルステアレート、ポリビニルベンゾエート、ポリビニルマレエート、ポリビニルブチラール、ポリアリルフタレート又はポリアリルメラミン;並びに上記1)で言及されたオレフィンとそれらのコポリマー。
【0145】
12.ポリアルキレングリコール、ボリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド又はビスグリシジルエーテルとそれらのコポリマーのような環状エーテルのホモポリマー及びコポリマー。
【0146】
13.ポリオキシメチレンのようなポリアセタール及びコモノマーとしてエチレンオキシドを含むポリオキシメチレン;熱可塑性ポリウレタン、アクリレート又はMBSで変性されたポリアセタール。
【0147】
14.ポリフェニレンオキシド及びスルフィド、及びポリフェニレンオキシドとスチレンポリマー又はポリアミドとの混合物。
【0148】
15.一方はヒドロキシル末端化されたポリエーテル、ポリエステル又はポリブタジエンと、他方は脂肪族又は芳香族のポリイソシアナートから誘導されたポリウレタン、並びにそれらの前駆体。
【0149】
16.ジアミシとジカルボン酸から及び/又はアミノカルボン酸又は対応するラクタムから誘導されたポリアミド及びコポリアミド、例えばポリアミド4、ポリアミド6、ポリアミド6/6、6/10、6/9、6/12、4/6、12/12、ポリアミド11、ポリアミド12、m−キシレンジアミン及びアジピン酸から開始した芳香族ポリアミド;へキサメチレンジアミン及びイソフタル酸及び/又はテレフタル酸から及び変性剤としてのエラストマーを用いて又は用いずに調製されたポリアミド、例えばポリ−2,4,4−トリメチルヘキサメチレンテレフタルアミド又はポリ−m−フェニレンイソフタルアミド:及び上述されたポリアミドとポリオレフィン、オレフィンコポリマー、アイオノマー又は化学的に結合されたか又はグラフトされたエラストマーとのブロックコポリマー;又は例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール又はポリテトラメチレングリコールのようなポリエーテルとのブロックコポリマー;並びにEPDM又はABSで変性されたポリアミド又はコポリアミド;及び加工の間に縮合されたポリアミド(RIMポリアミド系)。
【0150】
17.ポリ尿素、ポリイミド、ボリアミド−イミド、ポリエーテルイミド、ポリエステルイミド、ポリヒダントイン及びポリベンズイミダゾール。
【0151】
18.ジカルボン酸とジアルコールから及び/又はヒドロキシカルボン酸又は対応するラクトンから誘導されたポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ−1,4−ジメチロールシクロヘキサンテレフタレート、ポリアルキレンナフタレート(PAN)及びポリヒドロキシベンゾエート、並びにヒドロキシル末端化ポリエーテルから誘導されたブロックコポリエーテルエステル;及びまたポリカーボネート又はMBSで変性されたポリエステル。
【0152】
19.ポリカーボネート及びポリエステルカーボネート。
【0153】
20.ポリケトン。
【0154】
21.ポリスルホン、ポリエーテルスルホン及びポリエーテルケトン。
【0155】
22.フェノール/ホルムアルデヒド樹脂、尿素/ホルムアルデヒド樹脂及びメラミン/ホルムアルデヒド樹脂のような、1方ではアルデヒドから、他方ではフェノール、尿素及びメラミンから誘導された架橋ポリマー。
【0156】
23.乾性及び非乾性アルキド樹脂。
【0157】
24.飽和及び不飽和ジカルボン酸と、架橋剤としての多価アルコール及びビニル化合物とのコポリマーから誘導される不飽和ポリエステル樹脂、及びまたそれ自体が低可燃性のハロゲン含有変性体。
【0158】
25.置換されたアクリレートから誘導された架橋性アクリル樹脂、例えばエポキシアクリレート、ウレタンアクリレート又はポリエステルアクリレート。
【0159】
26.メラミン樹脂、尿素樹脂、イソシアネート、イソシアヌレート、ポリイソシアネート又はエポキシ樹脂で架橋されたアルキド樹脂、ポリエステル樹脂及びアクリレート樹脂。
【0160】
27.脂肪族、環式脂肪族、複素環式又は芳香族グリシジル化合物、例えばビスフェノールAとビスフェノールFのジグリシジルエーテル生成物から誘導される架橋されたエポキシ樹脂であって、酸無水物又はアミンのような慣用の硬化剤により、又は所望により促進剤の存在下、架橋された前記エポキシ樹脂。
【0161】
28.セルロース、ゴム、ゼラチンのような天然ポリマー及び化学的に変性されたそれらの同族の誘導体、例えば酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース及び酪酸セルロース、又はメチルセルロースのようなセルロースエーテル、並びにロジン及びその誘導体。
【0162】
29.前記ポリマーのブレンド(ポリブレンド)、例えばPP/EPDM、ポリアミド/EPDM又はABS、PVC/EVA、PVC/ABS、PVC/MBS、PC/ABS、PBTP/ABS、PC/ASA、PC/PBT、PVC/CPE、PVC/アクリレート、POM/熱可塑性PUR、PC/熱可塑性PUR、POM/アクリレート、POM/MBS、PPO/HIPS、PPO/PA6.6及びコポリマー、PA/HDPE、PA/PP、PA/PPO、PBT/PC/ABS又はPBT/PET/PC。
【0163】
成分(A)は、好ましくは、熱可塑性合成ポリマーである。
好ましい例は、以下のものである。
a)エチレン及びプロピレン、並びに、高級1−オレフィン、例えば1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン又は1−オクテン等のオレフィンモノマーのホモ及びコポリマー。好ましいものは、ポリエチレン、LDPE及びLLDPE、HDPE及びポリプロピレンである。
b)オレフィンモノマーとジオレフィンモノマー、例えばブタジエン、イソプレン及び環式オレフィン、例えばノルボルネンのホモ及びコポリマー。
c)1つ以上の1−オレフィン及び/又はジオレフィンと一酸化炭素との及び/又は、アクリル酸及びその対応するアクリルエステル、メタクリル酸及びその対応するエステル、酢酸ビニル、ビニルケトン、スチレン、無水マレイン酸及び塩化ビニルを含むがこれらに制限されない他のビニルモノマーとのコポリマー。
d)ポリビニルアルコール。
e)他の熱可塑性物質、例えば、ポリ(メタ)アクリレートエステル、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリルコポリマー、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマー、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、エチレン−ビニルアルコールコポリマー、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、液状の液晶ポリエステル(LCPs)、ポリアセタール(例えば、POM)、ポリアミド(PA)、ポリカーボネート、ポリウレタン及び硫化ポリフェニレン(PPS);2種以上のこれらの樹脂から形成されたポリマーブレンド又はポリマーアロイ;及び、充填剤、例えばガラス繊維、炭素繊維、半炭化繊維、セルロース繊維及びガラスビーズ、難燃剤、発泡剤、抗菌剤、架橋剤、微細なポリオレフィン樹脂粉末、ポリオレフィンワックス、エチレンビスアミドワックス、金属せっけん等を単独で又は組み合わせにおいて、これらの樹脂へ添加することによって得られる化合物。
他方で、熱硬化性樹脂の例は、エポキシ樹脂、メラミン樹脂及び不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂;及び充填剤、例えばガラス繊維、炭素繊維、半炭化繊維、セルロース繊維及びガラスビーズ、難燃剤等を単独で又は組み合わせにおいて、これらの樹脂へ配合することによって得られる化合物を含み得る。
【0164】
成分(A)の更なる好ましい例は、ポリエチレンスクシネート、ポリブチレンスクシネート、ポリブチレンスクシネート/アジペート、ポリブチレンスクシネート/カーボネート、ポリブチレンスクシネート/テレフタレート、ポリカプロラクトン、ポリ(ヒドロキシアルカノエート)、ポリ3−ヒドロキシブチレート、ポリ乳酸、ポリエステルアミド又はこれらの物質と天然又は変性澱粉、多糖類、リグニン、木粉、セルロース及びキチンのブレンドである。
【0165】
本発明の特定の好ましい態様に従って、成分(A)は、ポリオレフィンホモ−又はコポリマー、ポリエステルホモ−又はコポリマー、ポリアミドホモ−又はコポリマー、それらのブレンド、澱粉変性ポリオレフィン又は澱粉ベースのポリマー複合材料である。
【0166】
本発明の更なる好ましい態様に従って、成分(A)は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンコポリマー又はポリプロピレンコポリマーである。
【0167】
成分(B)は、好ましくは、成分(A)の質量に対して、0.01ないし10%、好ましくは0.01ないし5%の量でポリマー物品を形成する組成物中に存在する。
【0168】
成分(C)は、好ましくは、成分(A)の質量に対して、0.001ないし10%、好ましくは0.005ないし5%の量でポリマー物品を形成する組成物中に存在する。
【0169】
成分(D−I)は、好ましくは、成分(A)の質量に対して、0.05ないし80%、好ましくは0.5ないし70%の量でポリマー物品を形成する組成物中に存在する。
【0170】
成分(D−II)は、好ましくは、成分(A)の質量に対して、0.05ないし40%、好ましくは0.05ないし30%の量でポリマー物品を形成する組成物中に存在する。
【0171】
成分(D−III)は、好ましくは、成分(A)の質量に対して、0.01ないし20%、好ましくは0.01ないし10%の量でポリマー物品を形成する組成物中に存在する。
【0172】
成分(D−IV)は、好ましくは、成分(A)の質量に対して、0.05ないし10%、好ましくは0.05ないし5%の量でポリマー物品を形成する組成物中に存在する。
【0173】
成分(D−V)は、好ましくは、成分(A)の質量に対して、0.005ないし1%、好ましくは0.01ないし0.3%の量でポリマー物品を形成する組成物中に存在する。
【0174】
成分(D−VI)は、好ましくは、成分(A)の質量に対して、0.005ないし5%、好ましくは0.05ないし1%の量でポリマー物品を形成する組成物中に存在する。
【0175】
成分(D−VII)は、好ましくは、成分(A)の質量に対して、0.01ないし10%、好ましくは0.01ないし5%の量でポリマー物品を形成する組成物中に存在する。
【0176】
成分(D−VIII)は、好ましくは、成分(A)の質量に対して、0.005ないし20%、好ましくは0.1ないし15%の量でポリマー物品を形成する組成物中に存在する。
【0177】
本発明の更なる態様は、光及び/又は熱及び/又は湿気の存在下において、天然及び/又は合成ポリマーの分解を促進するための、式(I)で表わされる化合物の使用である。
【0178】
また、本発明の更なる態様は、光及び/又は熱及び/又は湿気の存在下において、天然及び/又は合成ポリマーの分解を促進するための方法であって、該方法は、該天然及び/又は合成ポリマー中に式(I)で表わされる化合物を配合することを含む方法である。
【0179】
幾つかの式(I)で表わされる化合物は新規である。よって、本発明の更なる態様は、以下の通りである。
態様A:式(IA)
【化33】

(式中、
nは、1、2又は4を表わし;
Xは、>C=Oを表わし;
Yは、炭素原子数1ないし30のアルキル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数5ないし12のシクロアルケニル基;6ないし10個の炭素原子を有する二環式又は三環式のヒドロカルビル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基;未置換の又は炭素
原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換されたジフェニルメチル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換されたトリフェニルメチル基;炭素原子数2ないし30のアシル基、−COOY0、−Si(Y13又は−Si(OY23を表わし;
0、Y1及びY2は、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換されたフェニル基;又は、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基を表わし;
nが1を表わす場合、Zは式(I−b)、(I−c)、(I−j)、(I−k)、(I−l)又は(I−m)
【化34】

で表わされる基を表わし、
式(I−b)、(I−c)及び(I−k)ないし(I−m)の芳香族環及び式(I−j)の残基は、所望により、ヒドロキシ基、炭素原子数1ないし30のアルキル基、炭素原子数1ないし30のアルキルオキシ基、炭素原子数2ないし30のアルケニル基、炭素原子数2ないし30のアルケニルオキシ基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキルオキシ基;炭素原子数6ないし18のアリール基、炭素原子数6ないし18のアリールオキシ基、炭素原子数2ないし30のカルボキシレート基、炭素原子数2ないし30のカルボキサミド基、炭素原子数2ないし30のアシルオキシ基、炭素原子数1ないし30のアシル基、炭素原子数1ないし30のスルホニル基、−S−Z100、−S(O)2(N(Z1012)、−N(Z102)2、−F、−Cl、−Br、−NO2又は−COOHからなる群から選択される1つ以上の基によって置換され;
100、Z101、Z102及びZ1は、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換されたフェニル基;又は、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基を表わし;
nが2を表わす場合、Zは、式(II−a)、(II−b)、(II−c)又は(II−d)
【化35】

で表わされる基を表わし、
式(II−a)ないし(II−c)の芳香族環は、所望により、ヒドロキシ基、炭素原子数1ないし30のアルキル基、炭素原子数1ないし30のアルキルオキシ基、炭素原子数2ないし30のアルケニル基、炭素原子数2ないし30のアルケニルオキシ基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキルオキシ基;炭素原子数6ないし18のアリール基、炭素原子数6ないし18のアリールオキシ基、炭素原子数2ないし30のカルボキシレート基、炭素原子数2ないし30のカルボキサミド基、炭素原子数2ないし30のアシルオキシ基、炭素原子数1ないし30のアシル基、炭素原子数1ないし30のスルホニル基、−S−Z100、−S(O)2(N(Z1012)、−N(Z102)2、−F、−Cl、−Br、−NO2又は−COOHからなる群から選択される1つ以上の基によって置換され;
2は、>C=O、−O−、−S−、>N−R1、>S=O又は−S(O)2−、炭素原子数3ないし30のジアシル基、炭素原子数3ないし30のジ(アシルオキシ)基、炭素原子数3ないし45のジカルボキシレート基、炭素原子数3ないし45のジ(カルボキサミド)基、ジアミン又はジアミドを表わし;
3及びZ4は、互いに独立して、>C=O、−O−、−S−、>N−R2、>S=O又は−S(O)2−を表わし;
1及びR2は、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換されたフェニル基;又は、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基を表わし;
nが4を表わす場合、Zは式(III−a)
【化36】

で表わされる基を表わす。)で表わされる化合物。
【0180】
特に好ましい式(IA)で表わされる化合物は、
【化37】

である。
【0181】
態様B:式(IB)
【化38】

(式中、
nは、1、2又は4を表わし;
Xは、>S(O)2又は>C(X1)(X2)を表わし;
1及びX2は、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし20のアルキル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;又は未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換されたフェニル基を表わし;
Yは、炭素原子数1ないし30のアルキル基、炭素原子数2ないし30のアルケニル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数5ないし12のシクロアルケニル基;6ないし10個の炭素原子を有する二環式又は三環式のヒドロカルビル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換されたジフェニルメチル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換されたトリフェニルメチル基;炭素原子数2ないし30のアシル基、−COOY0、炭素原子数1ないし30のスルホニル基、−Si(Y13又は−Si(OY23を表わし;
0、Y1及びY2は、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換されたフェニル基;又は、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基を表わし;
nが1を表わす場合、Zは式(I−a)、(I−b)、(I−c)、(I−d)、(I−e)、(I−f)、(I−g)、(I−h)、(I−i)、(I−j)、(I−k)、(I−l)、(I−m)又は(I−n)
【化39】

で表わされる基を表わし、
式(I−a)ないし(I−d)及び(I−k)ないし(I−n)の芳香族環及び式(I−e)ないし(I−j)の残基は、所望により、ヒドロキシ基、炭素原子数1ないし30のアルキル基、炭素原子数1ないし30のアルキルオキシ基、炭素原子数2ないし30のアルケニル基、炭素原子数2ないし30のアルケニルオキシ基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキルオキシ基;炭素原子数6ないし18のアリール基、炭素原子数6ないし18のアリールオキシ基、炭素原子数2ないし30のカルボキシレート基、炭素原子数2ないし30のカルボキサミド基、炭素原子数2ないし30のアシルオキシ基、炭素原子数1ないし30のアシル基、炭素原子数1ないし30のスルホニル基、−S−Z100、−S(O)2(N(Z1012)、−N(Z102)2、−F、−Cl、−Br、−NO2又は−COOHからなる群から選択される1つ以上の基によって置換され;
100、Z101、Z102及びZ1は、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換されたフェニル基;又は、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基を表わし;
nが2を表わす場合、Zは、式(II−a)、(II−b)、(II−c)又は(II−d)
【化40】

で表わされる基を表わし、
式(II−a)ないし(II−c)の芳香族環は、所望により、ヒドロキシ基、炭素原子数1ないし30のアルキル基、炭素原子数1ないし30のアルキルオキシ基、炭素原子数2ないし30のアルケニル基、炭素原子数2ないし30のアルケニルオキシ基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキルオキシ基;炭素原子数6ないし18のアリール基、炭素原子数6ないし18のアリールオキシ基、炭素原子数2ないし30のカルボキシレート基、炭素原子数2ないし30のカルボキサミド基、炭素原子数2ないし30のアシルオキシ基、炭素原子数1ないし30のアシル基、炭素原子数1ないし30のスルホニル基、−S−Z100、−S(O)2(N(Z1012)、−N(Z102)2、−F、−Cl、−Br、−NO2又は−COOHからなる群から選択される1つ以上の基によって置換され;
2は、>C=O、−O−、−S−、>N−R1、>S=O又は−S(O)2−、炭素原子数3ないし30のジアシル基、炭素原子数3ないし30のジ(アシルオキシ)基、炭素原子数3ないし45のジカルボキシレート基、炭素原子数3ないし45のジ(カルボキサミド)基、ジアミン又はジアミドを表わし;
3及びZ4は、互いに独立して、>C=O、−O−、−S−、>N−R2、>S=O又は−S(O)2−を表わし;
1及びR2は、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換されたフェニル基;又は、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基を表わし;
nが4を表わす場合、Zは式(III−a)
【化41】

で表わされる基を表わす。)で表わされる化合物。
【0182】
態様C:式(IC)
【化42】

(式中、
nは、1、2又は4を表わし;
Xは、>S(O)2又は>C(X1)(X2)を表わし;
1及びX2は、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし20のアルキル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;又は未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換されたフェニル基を表わし;
Yは、水素原子を表わし;
nが1を表わす場合、Zは式(I−b)、(I−c)、(I−j)、(I−k)、(I−l)又は(I−m)
【化43】

で表わされる基を表わし、
式(I−b)、(I−c)、(I−k)ないし(I−m)の芳香族環及び式(I−j)の残基は、所望により、ヒドロキシ基、炭素原子数1ないし30のアルキル基、炭素原子数1ないし30のアルキルオキシ基、炭素原子数2ないし30のアルケニル基、炭素原子数2ないし30のアルケニルオキシ基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキルオキシ基;炭素原子数6ないし18のアリール基、炭素原子数6ないし18のアリールオキシ基、炭素原子数2ないし30のカルボキシレート基、炭素原子数2ないし30のカルボキサミド基、炭素原子数2ないし30のアシルオキシ基、炭素原子数1ないし30のアシル基、炭素原子数1ないし30のスルホニル基、−S−Z100、−S(O)2(N(Z1012)、−N(Z102)2、−F、−Cl、−Br、−NO2又は−COOHからなる群から選択される1つ以上の基によって置換され;
100、Z101、Z102及びZ1は、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換されたフェニル基;又は、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基を表わし;
nが2を表わす場合、Zは、式(II−a)、(II−b)、(II−c)又は(II−d)
【化44】

で表わされる基を表わし、
式(II−a)ないし(II−c)の芳香族環は、所望により、ヒドロキシ基、炭素原子数1ないし30のアルキル基、炭素原子数1ないし30のアルキルオキシ基、炭素原子数2ないし30のアルケニル基、炭素原子数2ないし30のアルケニルオキシ基、未置換
の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキルオキシ基;炭素原子数6ないし18のアリール基、炭素原子数6ないし18のアリールオキシ基、炭素原子数2ないし30のカルボキシレート基、炭素原子数2ないし30のカルボキサミド基、炭素原子数2ないし30のアシルオキシ基、炭素原子数1ないし30のアシル基、炭素原子数1ないし30のスルホニル基、−S−Z100、−S(O)2(N(Z1012)、−N(Z102)2、−F、−Cl、−Br、−NO2又は−COOHからなる群から選択される1つ以上の基によって置換され;
2は、>C=O、−O−、−S−、>N−R1、>S=O又は−S(O)2−、炭素原子数3ないし30のジアシル基、炭素原子数3ないし30のジ(アシルオキシ)基、炭素原子数3ないし45のジカルボキシレート基、炭素原子数3ないし45のジ(カルボキサミド)基、ジアミン又はジアミドを表わし;
3及びZ4は、互いに独立して、>C=O、−O−、−S−、>N−R2、>S=O又は−S(O)2−を表わし;
1及びR2は、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換されたフェニル基;又は、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基を表わし;
nが4を表わす場合、Zは式(III−a)
【化45】

で表わされる基を表わす。)で表わされる化合物。
【0183】
興味深いものはまた、式
【化46】

で表わされる化合物である。
【0184】
式(IA)、(IB)及び(IC)で表わされる化合物の好ましい態様は、式(I)で表わされる化合物のために上記したものと適当な方法において一致する。
【0185】
式(I)で表わされる化合物並びに上記した新規化合物は、既知の方法(例えば、米国特許第6,316,639号明細書に記載された)に従って、好ましくは、以下の実施例に記載した方法と同様にして製造され得る。
【0186】
以下の実施例で本発明をより詳細に説明する。特に記載がない限り、全てのパーセント(%)及び部は質量に対するものである。
【0187】
以下の実施例2、10、14、15及び16の化合物が特に好ましい。
【実施例】
【0188】
実施例1:N−トリチロキシフタルイミドの製造
【化47】

N−トリチロキシフタルイミドの合成を、N,N−ジメチルアセトアミド 700mLの存在下において、N−ヒドロキシフタルイミド 55.0gと炭酸カリウム 55.9gを反応させることによって行った。遊離体の混合物へ塩化トリチル 103.3gを添加し、反応混合物を、20℃で16時間維持した。反応の溶媒を減圧下で蒸発させ、得ら
れた反応塊をジクロロメタン溶液中に注ぎ、有機相を水で数回洗浄し、真空下で濃縮した。アセトニトリルで結晶化することにより、白色の結晶固体として、N−トリチロキシフタルイミドを得た。
融点:180ないし186℃。
【0189】
実施例2:N−ステアロイルオキシフタルイミドの製造
【化48】

N−ステアロイルオキシフタルイミドの合成を、ジクロロメタン 150mLの存在下において、N−ヒドロキシフタルイミド 16.3gとトリエチルアミン 20.2gを反応させることによって行った。遊離体の混合物へ塩化ステアロイル 33.0gを添加し、反応混合物を、30℃で6時間維持した。反応塊を水 100mL中に注ぎ、有機相を分離し、真空下で濃縮した。白色の結晶固体として、N−ステアロイルオキシフタルイミドを得た。
融点:76ないし80℃。
【0190】
実施例3:N−p−トルエン−4−スルホニルオキシフタルイミドの製造
【化49】

N−p−トルエン−4−スルホニルオキシフタルイミドの合成を、ジクロロメタン 200mLの存在下において、N−ヒドロキシフタルイミド 16.3gとトリエチルアミン 20.2gを反応させることによって行った。遊離体の混合物へ塩化p−トルエンスルホニル 20.0gを添加し、反応混合物を、25℃で2時間維持した。反応塊を濾去し、水 200mL中に注ぎ、有機相を分離し、真空下で濃縮した。淡黄色固体として、N−p−トルエン−4−スルホニルオキシフタルイミドを得た。
融点:157ないし164℃。
【0191】
実施例4:N−2−(4−ドデシルベンゾイル)ベンゾイルオキシフタルイミドの製造
【化50】

N−2−(4−ドデシルベンゾイル)ベンゾイルオキシフタルイミドを3工程合成で得た:
【化51】

工程A:2−(4−ドデシルベンゾイル)安息香酸の合成を、クロロホルム 500mLの存在下で、フリーデルクラフト反応において、ドデシルベンゼン 45.0gと無水フタル酸 29.8gを反応させることによって行った。遊離体の混合物へAlCl3 58.5gを添加すると、わずかな発熱が観測され、1.5時間、HClガスが発生した。ガス形成が終わった後、反応混合物を、ガス形成が再度観測されるまで、沸騰させ、HClガスが形成されなくなるまで、更に、5時間還流させた。室温まで冷却した後、反応塊を水 300mL中に注ぎ、HClで酸性化して、濾過した。粗生成物を、pHが7に達するまで、水で洗浄した。得られた生成物(2−(4−ドデシルベンゾイル)安息香酸)は、85℃の融点を有する白色の結晶固体であった。
工程B:機械的攪拌器、サーモカップル、滴下漏斗及び冷却器を備えた四つ口丸底フラスコを、工程Aに従って得た2−(4−ドデシルベンゾイル)安息香酸 3.0g及びジクロロメタン 30mLで連続的に充填した。混合物を0℃まで冷却し、塩化チオニル 2.7gを溶液へ滴下した。反応を20℃において20時間放置し、その後、減圧下で濃縮した。2−(4−ドデシルベンゾイル)ベンゾイルクロリドが、黄色オイルとして得られた(NMR分析により構造を確認)。
工程C:機械的攪拌器、サーモカップル、滴下漏斗及び冷却器を備えた四つ口丸底フラスコを、工程Bに従って得た2−(4−ドデシルベンゾイル)ベンゾイルクロリド 1.0g、ジクロロメタン 20mL及びピリジン 0.8gで連続的に充填した。N−ヒドロキシフタルイミド 0.34gを、室温において、攪拌された混合物中へ注いだ。反応を20℃において20時間放置し、その後、水 20mLを反応混合物に添加した。有機相を分離し、n−ヘキサンで結晶化することによって、N−2−(4−ドデシルベンゾイル)ベンゾイルオキシフタルイミドを、白色固体として得た。
融点:83−92℃
【0192】
実施例5:N−N’−ジヒドロキシピロメリットジイミドの製造
【化52】

機械的攪拌器、サーモカップル、滴下漏斗及び冷却器を備えた四つ口丸底フラスコを、エタノール 2000mL、ヒドロキシルアミン塩酸塩 104.0g、トリエチルアミン 204.4g及び ピロメリット酸二無水物 220.2gで連続的に充填した。混合物を還流温度まで加熱し、該温度において、6時間攪拌したままにした。室温まで冷却し、水 2000mLを反応混合物へ注いだ。沈殿した固体を濾去し、真空下で140℃において乾燥させた。N−N’−ジヒドロキシピロメリットジイミドを、黄色固体として得た。
融点:>295℃
【0193】
実施例6:N,N’−ビス[ステアロイルオキシ]ピロメリットジイミドの製造
【化53】

機械的攪拌器、サーモカップル、滴下漏斗及び冷却器を備えた四つ口丸底フラスコを、テトラヒドロフラン 70mL、実施例5に従って得たN−N’−ジヒドロキシピロメリットジイミド 5.0g及びトリエチルアミン 4.2gで連続的に充填した。その後、テトラヒドロフラン 30mL中塩化ステアロイル 13.4gを、20℃において混合物へ滴下した。混合物を、室温において、6時間攪拌したままにした。反応混合物を減圧下で濃縮した。トルエン/エタノールからの結晶化によってN,N’−ビス[ステアロイルオキシ]ピロメリットジイミドを白色固体として回収した。
融点:133ないし138℃
【0194】
実施例7(中間体):N−ヒドロキシフタルイミド−4−カルボン酸の製造
【化54】

機械的攪拌器、サーモカップル、滴下漏斗及び冷却器を備えた四つ口丸底フラスコを、エタノール 140mL、ヒドロキシルアミン塩酸塩 7.3g及びトリエチルアミン 21.0gで連続的に充填した。トリメリット酸無水物 20.0gを攪拌した混合物へゆっくりと添加し、その後、反応混合物を還流温度まで加熱し、該温度において、15時間攪拌したままにした。室温まで冷却し、水 150mL及び第三アミルアルコール 150mLを反応混合物へ注ぎ、希HClで酸性化してPH<2とした。第三アミルアルコール相を分離し、減圧下で濃縮した。N−ヒドロキシフタルイミド−4−カルボン酸を粗黄色固体として得た。
融点:227ないし232℃
【0195】
実施例8(中間体):4−ラウリルオキシカルボニル−N−ヒドロキシフタルイミドの製造
【化55】

機械的攪拌器、サーモカップル、滴下漏斗及び冷却器を備えた四つ口丸底フラスコを、ヘキサン 10mL、実施例7で得たN−ヒドロキシフタルイミド−4−カルボン酸 2.0g、ラウリルアルコール 30mL及びp−トルエンスルホン酸 0.19gで連続的に充填した。反応混合物を還流温度まで加熱し、6時間攪拌したままにした。その後、有機相を分離し、真空下で一部濃縮した。メタノールを用いた再結晶化によって、4−ラウリルオキシカルボニル−N−ヒドロキシフタルイミドを、白色固体として得た。
融点:96ないし105℃
【0196】
実施例9(中間体):N−ヒドロキシ−1,8−ナフタルイミドの製造
【化56】

機械的攪拌器、サーモカップル、滴下漏斗及び冷却器を備えた四つ口丸底フラスコを、エタノール 500mL、トリエチルアミン 10.2g及びヒドロキシルアミン塩酸塩
7.0gで連続的に充填した。その後、攪拌した混合物を40℃まで加熱し、均一な溶液を得、1,8−ナフタル酸無水物 20.0gを添加した。反応混合物を還流温度で8時間維持し、室温まで冷却し、溶液を濾去することによって、沈殿物を分離し、水で洗浄し、オーブン中で、真空下、130℃において乾燥させた。N−ヒドロキシ−1,8−ナフタルイミドをピンク色の固体として得た。
融点:285ないし288℃
【0197】
実施例10:N−ステアロイルオキシ−1,8−ナフタルイミドの製造
【化57】

機械的攪拌器、サーモカップル、滴下漏斗及び冷却器を備えた四つ口丸底フラスコを、N,N−ジメチルアセトアミド 80mL、実施例9で得たN−ヒドロキシ−1,8−ナフタルイミド 4.0g及びトリエチルアミン 1.95gで連続的に充填した。その後、塩化ステアロイル 6.97gを、室温において、不均一な溶液へ滴下添加した。反応を、70℃において6時間、攪拌したままにし、その後、真空下で濃縮した。残渣をジクロロメタンに溶解させ、有機相を水で洗浄し、トンシル(Tonsyl) 414/FF上で濾過し、真空下で濃縮した。メタノール/ヘキサン(20:1)を用いた再結晶化後、N−ステアロイルオキシ−1,8−ナフタルイミドを白色固体として得た。
融点:72ないし80℃
【0198】
実施例11:N−オクチルオキシ−4−カルボン酸オクチルエステルの製造
【化58】

機械的攪拌器、サーモカップル、滴下漏斗及び冷却器を備えた四つ口丸底フラスコを、実施例7に従って得たN−ヒドロキシフタルイミド−4−カルボン酸 0.60g、N,N−ジメチルアセトアミド 20mL、n−ブロモオクタン 2.49g及びK2CO3 1.78gで室温において連続的に充填した。反応を70℃まで加熱し、10時間攪拌した。その後、水 100mL及びジクロロメタン 100mLを、室温において反応混合物に添加した。有機相を分離し、減圧下で濃縮し、エタノールを用いた再結晶化により、N−オクチルオキシ−4−カルボン酸オクチルエステルを、白色固体として得た。
融点:55ないし59℃
【0199】
実施例12:N−オクタデシルオキシフタルイミドの製造
【化59】

機械的攪拌器、サーモカップル、滴下漏斗及び冷却器を備えた四つ口丸底フラスコを、N−ヒドロキシフタルイミド 32.0g、N,N−ジメチルアセトアミド 350mL、n−ブロモオクタデカン 66.6g及びK2CO3 44.0gで室温において連続的に充填した。反応を100℃まで加熱し、攪拌下で3時間、反応させたままにした。混合物を濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物をエタノールを用いて再結晶化することにより、N−オクタデシルオキシフタルイミドを白色固体として得た。
融点:82ないし88℃
【0200】
実施例13:1,12−ビス[4−カルボキシ−N−ヒドロキシフタルイミド]ドデシルジエステルの製造
【化60】

1,12−ビス[4−カルボキシ−N−ヒドロキシフタルイミド]ドデシルジエステルを、下記の2工程合成で得た:
【化61】

工程A:機械的攪拌器、サーモカップル、滴下漏斗及び冷却器を備えた四つ口丸底フラスコを、塩化無水トリメリット酸 200g、N,N−ジメチルアセトアミド 800mL及びピリジン 85.8gで連続的に充填した。混合物を、−5℃まで冷却し、攪拌下において、N,N−ジメチルアセトアミド 400mL中の1,12−ドデカンジオール
91.5gを混合物に滴下した。混合物を、放置して室温まで自然に温度を上げさせ、3時間反応させたままにした。その後、反応混合物を濾過し、真空下で濃縮した。1,12−ビス[4−カルボキシ−無水フタル酸]ドデシルジエステルを粗白色固体として得た。
融点:134−139℃
工程B:機械的攪拌器、サーモカップル、滴下漏斗及び冷却器を備えた四つ口丸底フラスコを、エタノール 300mL、ヒドロキシルアミン塩酸塩 34.1g及びピリジン
38.8gで連続的に充填した。混合物を、攪拌下で30分間維持した。その後、1,12−ビス[4−カルボキシ−無水フタル酸]ドデシルジエステル 135.0gを攪拌した混合物へゆっくりと添加した。その後、反応混合物を還流温度まで加熱し、溶媒 80mLを3時間で留去した。その後、第三アミルアルコール 700mLを混合物に添加した。反応混合物を還流温度まで7時間加熱し、その後、室温まで冷却し、溶液を濾去することによって、沈殿した固体を分離し、水で洗浄し、真空下で乾燥させた。1,12−ビス[4−カルボキシ−N−ヒドロキシフタルイミド]ドデシルジエステルを粗白色固体として得た。
融点:170−176℃
【0201】
実施例14:1,12−ビス(4−カルボキシ−N−ステアロイルオキシフタルイミド)ドデシルジエステルの製造
【化62】

機械的攪拌器、サーモカップル、滴下漏斗及び冷却器を備えた四つ口丸底フラスコを、テトラヒドロフラン(THF) 2Lの存在下において、実施例13で製造した1,12−ビス(4−カルボキシ−N−ヒドロキシフタルイミド)ドデシルジエステル 94.5g及びトリエチルアミン 33.9gで連続的に充填した。塩化ステアロイル 108.4gを遊離体の混合物に添加し、反応混合物を、30℃で16時間維持した。その後、溶液を濾去することによって、沈殿した固体を粗混合物から分離し、EtOHで再結晶化させた。1,12−ビス(4−カルボキシ−N−ステアロイルオキシフタルイミド)ドデシルジエステルをオフホワイトの結晶固体として得た。
融点:111−117℃
【0202】
実施例15:1,12−ビス[4−カルボキシ−N−トシルオキシフタルイミド]ドデシルジエステルの製造
【化63】

機械的攪拌器、サーモカップル、滴下漏斗及び冷却器を備えた四つ口丸底フラスコを、実施例13で製造した1,12−ビス[4−カルボキシ−N−ヒドロキシフタルイミド]ドデシルジエステル 25.0g、テトラヒドロフラン(THF) 500mL及びトリエチルアミン 13.0gで室温において連続的に充填した。塩化p−トルエンスルホニル 16.9gを20℃で維持した攪拌混合物に少しずつ添加した。20℃において16時間、攪拌下で、反応を続けさせた。その後、有機相を濾過し、減圧下で濃縮した。エタノール/アセトニトリル(2:1)を用いた粗生成物の再結晶化によって、1,12−ビス[4−カルボキシ−N−トシルオキシフタルイミド]ドデシルジエステルを白色固体として得た。
融点:111−118℃
【0203】
実施例16:1,12−ビス[4−カルボキシ−N−ベンジルオキシフタルイミド]ドデシルジエステルの製造
【化64】

機械的攪拌器、サーモカップル、滴下漏斗及び冷却器を備えた四つ口丸底フラスコを、実施例13で製造した1,12−ビス[4−カルボキシ−N−ヒドロキシフタルイミド]ドデシルジエステル 20.3g、N,N−ジメチルアセトアミド 300mL、K2CO3 11.6g及びベンジルブロミド 13.2gで室温において連続的に充填した。混合物を、攪拌下において70℃まで加熱し、2時間反応させたままにし、その後、20℃まで冷却した。沈殿した固体を水及びアセトニトリルで洗浄し、その後、減圧下で乾燥させた。1,12−ビス[4−カルボキシ−N−ベンジルオキシフタルイミド]ドデシルジエステルを、白色固体として得た。
融点:173−178℃
【0204】
実施例17:1,12−ビス[4−カルボキシ−N−イソプロピルオキシフタルイミド]ドデシルジエステルの製造
【化65】

機械的攪拌器、サーモカップル、滴下漏斗及び冷却器を備えた四つ口丸底フラスコを、実施例13で製造した1,12−ビス[4−カルボキシ−N−ヒドロキシフタルイミド]ドデシルジエステル 5.0g、N,N−ジメチルアセトアミド 75mL、K2CO3 2.8g及び2−ブロモプロパン 2.3gで室温において連続的に充填した。攪拌下において、混合物を70℃まで加熱し、8時間反応させたままにし、その後、20℃まで冷却した。沈殿した固体を水及びアセトンで洗浄し、その後、減圧下で乾燥させた。1,12−ビス[4−カルボキシ−N−イソプロピルオキシフタルイミド]ドデシルジエステルを、白色固体として得た。
融点:149−156℃
【0205】
実施例18:N,N’−ジヒドロキシ−ベンゾフェノンジイミドの製造
【化66】

機械的攪拌器、サーモカップル、滴下漏斗及び冷却器を備えた四つ口丸底フラスコを、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物 32.2g及びジメチルホルムアミド(DMF) 120mLで室温において連続的に充填した。混合物を0℃まで冷却した。その後、ヒドロキシアミン塩酸塩 13.9g及びピリジン 117.8
gの溶液を0℃において維持した攪拌混合物にゆっくりと滴下した。その後、反応混合物を、95ないし105℃において1時間加熱し、真空下で濃縮した。1N 酢酸溶液 100mLを粗生成物に添加し、沈殿した固体を溶液から分離し、水で洗浄した。エタノールを用いた再結晶化後、沈殿した固体を、オーブン中で減圧下において乾燥させ、N,N’−ジヒドロキシ−ベンゾフェノンジイミドを白色固体として得た。
融点:288−295℃
【0206】
実施例19:N,N’−ジステアロイルオキシ−ベンゾフェノンジイミドの製造
【化67】

機械的攪拌器、サーモカップル、滴下漏斗及び冷却器を備えた四つ口丸底フラスコを、実施例18で得たN,N’−ジヒドロキシ−ベンゾフェノンジイミド 25.0g、テトラヒドロフラン(THF) 500mL及びトリエチルアミン 21.5gで室温において連続的に充填した。塩化ステアロイル 45.1gを攪拌した混合物に少しずつ添加した。反応を、20℃において16時間維持し、その後、真空下で濃縮した。粗生成物をエタノールで洗浄し、オーブン中で減圧下において乾燥させた。N,N’−ジステアロイルオキシ−ベンゾフェノンジイミドを白色固体として得た。
融点:109−115℃
【0207】
実施例20:N−(第三ブチルジフェニルシラニルオキシ)−フタルイミドの製造
【化68】

機械的攪拌器、サーモカップル、滴下漏斗及び冷却器を備えた四つ口丸底フラスコを、N−ヒドロキシフタルイミド 1.6g、テトラヒドロフラン(THF) 30mL及びトリエチルアミン 2.0gで室温において連続的に充填した。その後、THF 10mL中の第三ブチルジフェニルクロロシラン 2.7gを、20℃において4時間、攪拌下で維持した混合物に滴下した。その後、混合物を濾過し、溶液相を、真空下で濃縮した。ヘキサン 50mLを粗生成物に添加し、有機相を濾過し、真空下で濃縮した。N−(第三ブチルジフェニルシラニルオキシ)−フタルイミドを白色固体として得た。
融点:138−143℃
【0208】
実施例21:炭酸1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドリ−2−イルエステルオクタデシルエステルの製造
【化69】

機械的攪拌器、サーモカップル、滴下漏斗及び冷却器を備えた四つ口丸底フラスコを、N−ヒドロキシフタルイミド 10.0g及びテトラヒドロフラン(THF) 200mLで室温において連続的に充填した。混合物を、−5℃まで冷却し、THF 50mL中のオクタデシルクロロホルメート 24.4gを混合物に滴下し、その後、THF 50mL中のトリエチルアミン 8.7gを混合物に滴下した。その後、反応を、室温まで自然に温度を上げさせ、2時間攪拌下で維持した。反応混合物を濾過し、有機相を減圧下で濃縮した。粗生成物をイソプロパノールを用いて再結晶化し、溶液を濾去することによって、沈殿した固体を分離し、真空下で乾燥させた。炭酸1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドリ−2−イルエステルオクタデシルエステルを白色固体として得た。
融点:83−89℃
【0209】
実施例22:炭酸1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドリ−2−イルエステルメチルエステルの製造
【化70】

機械的攪拌器、サーモカップル、滴下漏斗及び冷却器を備えた四つ口丸底フラスコを、N−ヒドロキシフタルイミド 3.26g及びテトラヒドロフラン(THF) 100mLで室温において連続的に充填した。混合物を、−5℃まで冷却し、THF 20mL中のメチルクロロホルメート 2.65gを添加した。その後、THF 30mL中のトリエチルアミン 3.04gを混合物に滴下し、反応温度が、室温まで自然に上がった後、攪拌下において67時間維持した。反応混合物を濾過し、有機相を減圧下で濃縮した。粗生成物を、イソプロパノールを用いて再結晶化し、溶液を濾去することによって、沈殿した固体を分離し、真空下で乾燥させた。炭酸1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドリ−2−イルエステルメチルエステルを白色固体として得た。
融点:129−135℃
【0210】
実施例A:
フィルム製造:
フィルム1ないし3を以下のように製造した:ターボミキサー(カッチア(登録商標:caccia)、ラボ10)中で、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)の質量に対して10質量%の、表1に示した各更なる添加剤をLLDPE[0.10質量%のトリス[2,4−ジ−t−ブチルフェニル]ホスフィット及び0.032質量%のオクタデシル−3−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートを含み、かつ1.1g/10分のメルトインデックス(190℃、2.16kgにおいて)を有するダウレックス NG5056−G(登録商標:Dowlex NG5056−G)]と混合した。混合物を、O.M.C二軸スクリュー押出機(ebv 19/25型)を使用して、200℃の最大温度において押出して顆粒とし、その後、最終組成物を得るために、同じLLDPEを用いて希釈した。この組成物を、吹込み−押出機(ドルチ(登録商標:
Dolci))を使用し、210℃の最大温度で操作して、厚さ12μmのフィルムに転換した。
【0211】
フィルム4を以下のように製造した:ターボミキサー(カッチア(登録商標:caccia)、ラボ10)中で、LLDPEの質量に対して5質量%の、表1に示した各更なる添加剤をLLDPE[上記した規格を有するダウレックス NG5056−G(登録商標:Dowlex NG5056−G)]と混合した。混合物を、O.M.C二軸スクリュー押出機(ebv 19/25型)を使用して、200℃の最大温度において押出して顆粒とし、その後、最終組成物を得るために、同じLLDPEを用いて希釈した。この組成物を、吹込み−押出機(ドルチ(登録商標:Dolci))を使用し、210℃の最大温度で操作して、厚さ12μmのフィルムに転換した。
【0212】
フィルム5を以下のように製造した:上記ミキサー中で、表1に示した更なる添加剤を最終装填でLLDPE[上記した規格を有するダウレックス NG5056−G(登録商標:Dowlex NG5056−G)]と混合した。混合物を、COMAC二軸スクリュー押出機を使用して、200℃の最大温度において押出して顆粒とし、その後、吹込み−押出機(ドルチ(登録商標:Dolci))を使用し、210℃の最大温度で操作して、厚さ12μmのフィルムに転換した。
【0213】
フィルム6を以下のように製造した:上記した規格を有するダウレックス NG5056−G(登録商標:Dowlex NG5056−G)及び表1に示した更なる添加剤を含むLLDPE組成物を上記したようにして得、吹込み−押出機(フォーマック(登録商標:Formac))を使用し、210℃の最大温度で操作して、厚さ50μmのフィルムに転換した。
【0214】
フィルム7及び8を以下のように製造した:上記ターボミキサー中で、表1に示した更なる添加剤を最終装填でLLDPE[上記した規格を有するダウレックス NG5056−G(登録商標:Dowlex NG5056−G)]と混合した。混合物を、O.M.C二軸スクリュー押出機を使用して、200℃の最大温度において押出して顆粒とし、その後、吹込み−押出機(フォーマック(登録商標:Formac))を使用し、210℃の最大温度で操作して、厚さ50μmのフィルムに転換した。
【0215】
表1:
LLDPEフィルムの最終組成
【表1】

(‘‘%’’は、LLDPEに対する‘‘質量%’’を意味する。)
【0216】
曝露:
1)その後、得られたフィルムサンプルを、6500Wキセノンランプ(連続光サイクル、ブラックパネル温度=63℃)を備えたアトラス ウェザロメーター(登録商標:ATLAS Weatherometer)(Ci65A型)中で曝露した。
2)フィルムはまた、50℃において操作した静止オーブン(ヘラエウス(登録商標:Heraeus)、6120 UT型)中で曝露した。
【0217】
評価パラメーター:
1)カルボニル(CO)の増加:曝露時間に対するカルボニルバンドの増加(1710cm−1)の評価をFT−IRパーキンエルマー(登録商標:FT−IR Perkin−Elmer)スペクトル ワンを用いて観測した。
2)クラッキングまでの時間:フィルムサンプルの目で見える破損を、最初の表面クラッキングの形跡までの時間に従って評価した。
【0218】
結果:
表2ないし6は、カルボニル増加の結果を説明し、かつクラッキングまでの時間を示す。
表2:12ミクロン LLDPEフィルムのWOM曝露(時間)におけるカルボニル増加(高い値が望ましい)
【表2】

【0219】
表3:12ミクロン LLDPEフィルムのWOM曝露(時間)におけるクラッキング
までの時間(低い値が望ましい)
【表3】

【0220】
表4:12ミクロン LLDPEフィルムのオーブン中、50℃での曝露(時間)におけるカルボニル増加(高い値が望ましい)
【表4】

【0221】
表5:12ミクロン LLDPEフィルムのオーブン中、50℃での曝露(時間)におけるクラッキングまでの時間(低い値が望ましい)
【表5】

【0222】
表2ないし5に示した結果から、N−ヒドロキシフタルイミド誘導体の添加が遷移金属の前劣化剤性能を改善することが明らかに分かった。
【0223】
表6:12ミクロン LLDPEフィルムのオーブン中、50℃での曝露(時間)におけるカルボニル増加(高い値が望ましい)
【表6】

表6において、N−ヒドロキシフタルイミド誘導体の添加が遷移金属の前劣化剤効果を高めることが示された。
【0224】
表7:50ミクロン LLDPEフィルムのWOM曝露(時間)におけるカルボニル増加(高い値が望ましい)
【表7】

【0225】
表8:50ミクロン LLDPEフィルムのWOM曝露(時間)におけるクラッキングまでの時間(低い値が望ましい)
【表8】

表7及び8に示した結果は、添加剤なしの(空の)フィルム(フィルム6)に対する光分解の改善を明らかに示した。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
光及び/又は熱及び/又は湿気によって誘発される促進分解性を有し、かつ、
(A)天然及び/又は合成ポリマー、及び、
(B)式(I)
【化1】

(式中、
nは、1、2又は4を表わし;
Xは、>C=O、>S(O)2又は>C(X1)(X2)を表わし;
1及びX2は、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし20のアルキル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;又は未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換されたフェニル基を表わし;
Yは、炭素原子数1ないし30のアルキル基、炭素原子数2ないし30のアルケニル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数5ないし12のシクロアルケニル基;6ないし10個の炭素原子を有する二環式又は三環式のヒドロカルビル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換されたジフェニルメチル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換されたトリフェニルメチル基;炭素原子数2ないし30のアシル基、−COOY0、炭素原子数1ないし30のスルホニル基、−Si(Y13又は−Si(OY23を表わし;
0、Y1及びY2は、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換されたフェニル基;又は、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基を表わし;
Zは、有機基を表わす。)で表わされる分解促進剤
を含むが、但し、
(1)Yが、炭素原子数1ないし30のアルキル基、炭素原子数2ないし30のアルケニル基又は炭素原子数1ないし30のスルホニル基を表わす場合、成分(A)がポリオレフィンホモ−又はコポリマー、又はポリオレフィンホモ−又はコポリマーと他の合成ポリマーのブレンドであり;及び、
(2)nが2又は4を表わし、かつ同時に、成分(A)がポリオレフィンホモ−又はコポリマー、又はポリオレフィンホモ−又はコポリマーと他の合成ポリマーのブレンドである場合、Yは、更に、水素原子を表わす
ところの組成物からなるポリマー物品。
【請求項2】
Yが水素原子を表わさない請求項1に記載のポリマー物品。
【請求項3】
前記組成物が、更に、(C)遷移金属の無機又は有機塩を含むところの請求項1に記載
のポリマー物品。
【請求項4】
前記組成物が、更に、以下の成分
(D−I)充填剤又は強化剤、
(D−II)顔料、
(D−III)光安定剤、
(D−IV)加工添加剤、
(D−V)抗酸化剤、
(D−VI)Ca、Mg、Zn又はAlの無機又は有機塩、又は、Ca、Mg、Zn又はAlの酸化物、
(D−VII)テルペン誘導体、アントラキノン誘導体及び/又はベンゾフェノン誘導体、
(D−VIII)無機酸化剤
の1種以上を含むところの請求項1に記載のポリマー物品。
【請求項5】
農業用品であるところの請求項1に記載のポリマー物品。
【請求項6】
前記農業用品が、マルチフィルム、小型トンネルフィルム、列カバー(row cover)、バナナバッグ(banana bag)、直接カバー、不織布、トワイン及び鉢からなる群から選択される請求項5に記載のポリマー物品。
【請求項7】
5ないし100ミクロンの厚さを有する単層又は3層マルチフィルムであるが、請求項1の但し書きは適用されないところの請求項1に記載のポリマー物品。
【請求項8】
5ないし100ミクロンの厚さを有し、かつ、土壌に部分的に埋められる単層又は3層マルチフィルムであるが、請求項1の但し書きは適用されないところの請求項1に記載のポリマー物品。
【請求項9】
パッケージ材料である、及び/又は、消費者製品として使用される請求項1に記載のポリマー物品。
【請求項10】
前記パッケージ材料が、食品、飲料又は化粧品用であるところの請求項9に記載のポリマー物品。
【請求項11】
衛生用品又は医薬用品であるところの請求項1に記載のポリマー物品。
【請求項12】
フィルム、繊維、異形材、ボトル、タンク、容器、シート、バッグ、発泡スチロールカップ、プレート、ブリスターパック、箱、包装材料及びテープからなる群から選択される請求項1に記載のポリマー物品。
【請求項13】
射出成形、吹込み成形、圧縮成形、回転成形、スラッシ成形、押出し、フィルム流延、インフレート法、圧延、熱成形、紡糸又は回転注型によって成形される請求項1に記載のポリマー物品。
【請求項14】
Zが、1つ以上の芳香族基を含む有機基を表わすところの請求項1に記載のポリマー物品。
【請求項15】
nが1を表わす場合、Zは式(I−a)、(I−b)、(I−c)、(I−d)、(I−e)、(I−f)、(I−g)、(I−h)、(I−i)、(I−j)、(I−k)、(I−l)、(I−m)又は(I−n)
【化2】

で表わされる基を表わし、
式(I−a)ないし(I−d)及び(I−k)ないし(I−n)の芳香族環及び式(I−e)ないし(I−j)の残基は、所望により、ヒドロキシ基、炭素原子数1ないし30のアルキル基、炭素原子数1ないし30のアルキルオキシ基、炭素原子数2ないし30のアルケニル基、炭素原子数2ないし30のアルケニルオキシ基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキルオキシ基;炭素原子数6ないし18のアリール基、炭素原子数6ないし18のアリールオキシ基、炭素原子数2ないし30のカルボキシレート基、炭素原子数2ないし30のカルボキサミド基、炭素原子数2ないし30のアシルオキシ基、炭素原子数1ないし30のアシル基、炭素原子数1ないし30のスルホニル基、−S−Z100、−S(O)2(N(Z1012)、−N(Z1022、−F、−Cl、−Br、−NO2又は−COOHからなる群から選択される1つ以上の基によって置換され;
100、Z101、Z102及びZ1は、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換されたフェニル基;又は、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基を表わし;
nが2を表わす場合、Zは、式(II−a)、(II−b)、(II−c)又は(II−d)
【化3】

で表わされる基を表わし、
式(II−a)ないし(II−c)の芳香族環は、所望により、ヒドロキシ基、炭素原子数1ないし30のアルキル基、炭素原子数1ないし30のアルキルオキシ基、炭素原子数2ないし30のアルケニル基、炭素原子数2ないし30のアルケニルオキシ基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキルオキシ基;炭素原子数6ないし18のアリール基、炭素原子数6ないし18のアリールオキシ基、炭素原子数2ないし30のカルボキシレート基、炭素原子数2ないし30のカルボキサミド基、炭素原子数2ないし30のアシルオキシ基、炭素原子数1ないし30のアシル基、炭素原子数1ないし30のスルホニル基、−S−Z100、−S(O)2(N(Z1012)、−N(Z1022、−F、−Cl、−Br、−NO2又は−COOHからなる群から選択される1つ以上の基によって置換され;
2は、>C=O、−O−、−S−、>N−R1、>S=O又は−S(O)2−、炭素原子数3ないし30のジアシル基、炭素原子数3ないし30のジ(アシルオキシ)基、炭素原子数3ないし45のジカルボキシレート基、炭素原子数3ないし45のジ(カルボキサミド)基、ジアミン又はジアミドを表わし;
3及びZ4は、互いに独立して、>C=O、−O−、−S−、>N−R2、>S=O又は−S(O)2−を表わし;
1及びR2は、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換されたフェニル基;又は、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基を表わし;
nが4を表わす場合、Zは式(III−a)
【化4】

で表わされる基を表わすところの、請求項1に記載のポリマー物品。
【請求項16】
Yが水素原子を表わし、
nが1を表わす場合、Zは式(I−b)、(I−c)、(I−d)、(I−j)、(I−k)、(I−l)、(I−n)又は(I−m)を表わし、
nが2を表わす場合、Zは、式(II−a)、(II−b)、(II−c)又は(II−d)を表わすところの、請求項15に記載のポリマー物品。
【請求項17】
nが1を表わす場合、Zは未置換の又は炭素原子数2ないし30のカルボキシレート基又は炭素原子数2ないし30のカルボキサミド基によって置換された式(I−a)で表わされる基を表わし、
nが2を表わす場合、Zは、式(II−a)又は(II−c)で表わされる基を表わすところの、請求項15に記載のポリマー物品。
【請求項18】
nが1を表わす場合、Zは、未置換の又は−COOH、式
【化5】

で表わされる炭素原子数8ないし22のアルキルカルボキシレート基又は式
【化6】

で表わされる炭素原子数8ないし22のアルキルカルボキサミド基によって芳香族環上を置換された式(I−a)で表わされる基を表わすか;
又は、式(I−d)で表わされる基を表わし;
nが2を表わす場合、Zは、式(II−c)(式中、Z2は、式
【化7】

で表わされるジカルボキシレート基を表わすか、又は式
【化8】

で表わされるジ(カルボキサミド)基を表わす。)で表わされる基を表わすところの、請求項15に記載のポリマー物品。
【請求項19】
Yが、炭素原子数1ないし30のアルキル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換されたトリフェニルメチル基;炭素原子数2ないし30のアシル基、−COOY0、炭素原子数1ないし30のスルホニル基又は−Si(Y13を表わし、
0及びY1が、炭素原子数1ないし18のアルキル基又は未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換されたフェニル基を表わすところの、請求項1に記載のポリマー物品。
【請求項20】
nが1又は2を表わし、
nが1を表わす場合、Zは、式(I−a)又は(I−d)で表わされる基を表わし、式(I−a)又は(I−d)の芳香族環は、所望により炭素原子数2ないし30のカルボキシレート基又は−COOHによって置換され;
nが2を表わす場合、Zは、式(II−a)又は(II−c)で表わされる基を表わし、Z2は、>C=O又は炭素原子数3ないし45のジカルボキシレート基を表わすところの、請求項15に記載のポリマー物品。
【請求項21】
nが、1又は2を表わし;
Yが、炭素原子数1ないし30のアルキル基、トリフェニルメチル基、ベンジル基、炭
素原子数2ないし30のアルカノイル基、
【化9】

、−COOY0(式中、Y0は、炭素原子数1ないし18のアルキル基を表わす。);トシル基又は第三ブチルジフェニルシラニル基を表わし;nが、2を表わす場合、Yは、更に、水素原子も表わし;
nが、1を表わす場合、Zは、式
【化10】

で表わされる基を表わし、
0は、COOH又は−COO−(炭素原子数1ないし20のアルキル)基を表わし;
nが、2を表わす場合、Zは、式
【化11】

で表わされる基を表わすところの、請求項1に記載のポリマー物品。
【請求項22】
成分(B)が、式
【化12】

【化13】

で表わされる化合物であるところの、請求項1に記載のポリマー物品。
【請求項23】
成分(A)が、熱可塑性合成ポリマーであるところの、請求項1に記載のポリマー物品。
【請求項24】
成分(A)が、ポリオレフィンホモ−又はコポリマー、ポリエステルホモ−又はコポリマー、ポリアミドホモ−又はコポリマー、それらのブレンド、澱粉変性ポリオレフィン又は澱粉ベースのポリマー複合材料であるところの、請求項1に記載のポリマー物品。
【請求項25】
成分(A)が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンコポリマー又はポリプロピレンコポリマーであるところの請求項1に記載のポリマー物品。
【請求項26】
光及び/又は熱及び/又は湿気の存在下において、天然及び/又は合成ポリマーの分解を促進するための、請求項1に記載した式(I)で表わされる化合物の使用。
【請求項27】
光及び/又は熱及び/又は湿気の存在下において、天然及び/又は合成ポリマーの分解を促進するための方法であって、該方法は、該天然及び/又は合成ポリマー中に請求項1に記載の式(I)で表わされる化合物を配合することを含む方法。
【請求項28】
式(IA)
【化14】

(式中、
nは、1、2又は4を表わし;
Xは、>C=Oを表わし;
Yは、炭素原子数1ないし30のアルキル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数5ないし12のシクロアルケニル基;6ないし10個の炭素原子を有する二環式又は三環式のヒドロカルビル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換されたジフェニルメチル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換されたトリフェニルメチル基;炭素原子数2ないし30のアシル基、−COOY0、−Si(Y13又は−Si(OY23を表わし;
0、Y1及びY2は、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換されたフェニル基;又は、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基を表わし;
nが1を表わす場合、Zは式(I−b)、(I−c)、(I−j)、(I−k)、(I−l)又は(I−m)
【化15】

で表わされる基を表わし、
式(I−b)、(I−c)及び(I−k)ないし(I−m)の芳香族環及び式(I−j)の残基は、所望により、ヒドロキシ基、炭素原子数1ないし30のアルキル基、炭素原子数1ないし30のアルキルオキシ基、炭素原子数2ないし30のアルケニル基、炭素原子数2ないし30のアルケニルオキシ基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキルオキシ基;炭素原子数6ないし18のアリール基、炭素原子数6ないし18のアリールオキシ基、炭素原子数2ないし30のカルボキシレート基、炭素原子数2ないし30のカルボキサミド基、炭素原子数2ないし30のアシルオキシ基、炭素原子数1ないし30のアシル基、炭素原子数1ないし30のスルホニル基、−S−Z100、−S(O)2(N(Z1012)、−N(Z1022、−F、−Cl、−Br、−NO2又は−COOHからなる群から選択される1つ以上の基によって置換され;
100、Z101、Z102及びZ1は、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換されたフェニル基;又は、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基を表わし;
nが2を表わす場合、Zは、式(II−a)、(II−b)、(II−c)又は(II−d)
【化16】

で表わされる基を表わし、
式(II−a)ないし(II−c)の芳香族環は、所望により、ヒドロキシ基、炭素原子数1ないし30のアルキル基、炭素原子数1ないし30のアルキルオキシ基、炭素原子数2ないし30のアルケニル基、炭素原子数2ないし30のアルケニルオキシ基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は
3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキルオキシ基;炭素原子数6ないし18のアリール基、炭素原子数6ないし18のアリールオキシ基、炭素原子数2ないし30のカルボキシレート基、炭素原子数2ないし30のカルボキサミド基、炭素原子数2ないし30のアシルオキシ基、炭素原子数1ないし30のアシル基、炭素原子数1ないし30のスルホニル基、−S−Z100、−S(O)2(N(Z1012)、−N(Z1022、−F、−Cl、−Br、−NO2又は−COOHからなる群から選択される1つ以上の基によって置換され;
2は、>C=O、−O−、−S−、>N−R1、>S=O又は−S(O)2−、炭素原子数3ないし30のジアシル基、炭素原子数3ないし30のジ(アシルオキシ)基、炭素原子数3ないし45のジカルボキシレート基、炭素原子数3ないし45のジ(カルボキサミド)基、ジアミン又はジアミドを表わし;
3及びZ4は、互いに独立して、>C=O、−O−、−S−、>N−R2、>S=O又は−S(O)2−を表わし;
1及びR2は、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換されたフェニル基;又は、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基を表わし;
nが4を表わす場合、Zは式(III−a)
【化17】

で表わされる基を表わす。)で表わされる化合物。
【請求項29】
式(IB)
【化18】

(式中、
nは、1、2又は4を表わし;
Xは、>S(O)2又は>C(X1)(X2)を表わし;
1及びX2は、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし20のアルキル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;又は未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換されたフェニル基を表わし;
Yは、炭素原子数1ないし30のアルキル基、炭素原子数2ないし30のアルケニル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数5ないし12のシクロアルケニル基;6ないし10個の炭素原子を有する二環式又は三環式のヒドロカルビル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個
でフェニル基上を置換されたジフェニルメチル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換されたトリフェニルメチル基;炭素原子数2ないし30のアシル基、−COOY0、炭素原子数1ないし30のスルホニル基、−Si(Y13又は−Si(OY23を表わし;
0、Y1及びY2は、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換されたフェニル基;又は、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基を表わし;
nが1を表わす場合、Zは式(I−a)、(I−b)、(I−c)、(I−d)、(I−e)、(I−f)、(I−g)、(I−h)、(I−i)、(I−j)、(I−k)、(I−l)、(I−m)又は(I−n)
【化19】

で表わされる基を表わし、
式(I−a)ないし(I−d)及び(I−k)ないし(I−n)の芳香族環及び式(I−e)ないし(I−j)の残基は、所望により、ヒドロキシ基、炭素原子数1ないし30のアルキル基、炭素原子数1ないし30のアルキルオキシ基、炭素原子数2ないし30のアルケニル基、炭素原子数2ないし30のアルケニルオキシ基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキルオキシ基;炭素原子数6ないし18のアリール基、炭素原子数6ないし18のアリールオキシ基、炭素原子数2ないし30のカルボキシレート基、炭素原子数2ないし30のカルボキサミド基、炭素原子数2ないし30のアシルオキシ基、炭素原子数1ないし30のアシル基、炭素原子数1ないし30のスルホニル基、−S−Z100、−S(O)2(N(Z1012)、−N(Z1022、−F、−Cl、−Br、−NO2又は−COOHからなる群から選択される1つ以上の基によって置換され;
100、Z101、Z102及びZ1は、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル
基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換されたフェニル基;又は、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基を表わし;
nが2を表わす場合、Zは、式(II−a)、(II−b)、(II−c)又は(II−d)
【化20】

で表わされる基を表わし、
式(II−a)ないし(II−c)の芳香族環は、所望により、ヒドロキシ基、炭素原子数1ないし30のアルキル基、炭素原子数1ないし30のアルキルオキシ基、炭素原子数2ないし30のアルケニル基、炭素原子数2ないし30のアルケニルオキシ基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキルオキシ基;炭素原子数6ないし18のアリール基、炭素原子数6ないし18のアリールオキシ基、炭素原子数2ないし30のカルボキシレート基、炭素原子数2ないし30のカルボキサミド基、炭素原子数2ないし30のアシルオキシ基、炭素原子数1ないし30のアシル基、炭素原子数1ないし30のスルホニル基、−S−Z100、−S(O)2(N(Z1012)、−N(Z1022、−F、−Cl、−Br、−NO2又は−COOHからなる群から選択される1つ以上の基によって置換され;
2は、>C=O、−O−、−S−、>N−R1、>S=O又は−S(O)2−、炭素原子数3ないし30のジアシル基、炭素原子数3ないし30のジ(アシルオキシ)基、炭素原子数3ないし45のジカルボキシレート基、炭素原子数3ないし45のジ(カルボキサミド)基、ジアミン又はジアミドを表わし;
3及びZ4は、互いに独立して、>C=O、−O−、−S−、>N−R2、>S=O又は−S(O)2−を表わし;
1及びR2は、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換されたフェニル基;又は、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基を表わし;
nが4を表わす場合、Zは式(III−a)
【化21】

で表わされる基を表わす。)で表わされる化合物。
【請求項30】
式(IC)
【化22】

(式中、
nは、1、2又は4を表わし;
Xは、>S(O)2又は>C(X1)(X2)を表わし;
1及びX2は、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし20のアルキル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;又は未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換されたフェニル基を表わし;
Yは、水素原子を表わし;
nが1を表わす場合、Zは式(I−b)、(I−c)、(I−j)、(I−k)、(I−l)又は(I−m)
【化23】

で表わされる基を表わし、
式(I−b)、(I−c)、(I−k)ないし(I−m)の芳香族環及び式(I−j)の残基は、所望により、ヒドロキシ基、炭素原子数1ないし30のアルキル基、炭素原子数1ないし30のアルキルオキシ基、炭素原子数2ないし30のアルケニル基、炭素原子数2ないし30のアルケニルオキシ基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキルオキシ基;炭素原子数6ないし18のアリール基、炭素原子数6ないし18のアリールオキシ基、炭素原子数2ないし30のカルボキシレート基、炭素原子数2ないし30のカルボキサミド基、炭素原子数2ないし30のアシルオキシ基、炭素原子数1ないし30のアシル基、炭素原子数1ないし30のスルホニル基、−S−Z100、−S(O)2(N(Z1012)、−N(Z1022、−F、−Cl、−Br、−NO2又は−COOHからなる群から選択される1つ以上の基によって置換され;
100、Z101、Z102及びZ1は、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換されたフェニル基;又は、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基を表わし;
nが2を表わす場合、Zは、式(II−a)、(II−b)、(II−c)又は(II−d)
【化24】

で表わされる基を表わし、
式(II−a)ないし(II−c)の芳香族環は、所望により、ヒドロキシ基、炭素原子数1ないし30のアルキル基、炭素原子数1ないし30のアルキルオキシ基、炭素原子数2ないし30のアルケニル基、炭素原子数2ないし30のアルケニルオキシ基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキルオキシ基;炭素原子数6ないし18のアリール基、炭素原子数6ないし18のアリールオキシ基、炭素原子数2ないし30のカルボキシレート基、炭素原子数2ないし30のカルボキサミド基、炭素原子数2ないし30のアシルオキシ基、炭素原子数1ないし30のアシル基、炭素原子数1ないし30のスルホニル基、−S−Z100、−S(O)2(N(Z1012)、−N(Z1022、−F、−Cl、−Br、−NO2又は−COOHからなる群から選択される1つ以上の基によって置換され;
2は、>C=O、−O−、−S−、>N−R1、>S=O又は−S(O)2−、炭素原子数3ないし30のジアシル基、炭素原子数3ないし30のジ(アシルオキシ)基、炭素原子数3ないし45のジカルボキシレート基、炭素原子数3ないし45のジ(カルボキサミド)基、ジアミン又はジアミドを表わし;
3及びZ4は、互いに独立して、>C=O、−O−、−S−、>N−R2、>S=O又は−S(O)2−を表わし;
1及びR2は、互いに独立して、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数3ないし18のアルケニル基、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換された炭素原子数3ないし12のシクロアルキル基;未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個で置換されたフェニル基;又は、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル基1、2又は3個でフェニル基上を置換された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基を表わし;
nが4を表わす場合、Zは式(III−a)
【化25】

で表わされる基を表わす。)で表わされる化合物。
【請求項31】

【化26】

で表わされる請求項28に記載の化合物。
【請求項32】

【化27】

で表わされる化合物。



【公表番号】特表2009−507116(P2009−507116A)
【公表日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−529594(P2008−529594)
【出願日】平成18年8月28日(2006.8.28)
【国際出願番号】PCT/EP2006/065720
【国際公開番号】WO2007/028731
【国際公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【出願人】(396023948)チバ ホールディング インコーポレーテッド (530)
【氏名又は名称原語表記】Ciba Holding Inc.
【Fターム(参考)】