説明

半導体装置用ガスの流動制御方法

【課題】半導体装置用ガスを処理表面に対して均一に供給することができると共に、ガスを供給する圧力を適切に調整することができる半導体装置用ガスの流動制御方法を提供する。
【解決手段】半導体装置の製造工程においてチャンバへ供給されるガスの流量をバルブケース10に収納されるコントロールバルブ12の開閉により制御する。バルブケース10の内壁面10aとコントロールバルブ12との間に水平方向及び上下方向のギャップ14A、14Bを形成し、ガスをこのギャップ14A、14Bによりコントロールバルブ12の全周方向から回り込むように対流させてチャンバへ供給する。この場合、コントロールバルブ12を上下動させることにより、上下方向のギャップ14Bの大きさを制御して、ガスの供給圧力を所定の値に調整する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置の製造工程において、例えば、CVD(化学気相蒸着)による薄膜処理やパターン形成のためのドライエッジング等に使用される処理用のガスの流動を制御する方法の改良に関し、特に、ガスを均一に流動させることに関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体装置の製造工程においては、CVD(化学気相蒸着)による薄膜処理、パターン形成のためのドライエッチングに際し、処理室であるチャンバ内をゲートバルブにより密閉した上で、これらのガスをチャンバ内に供給して、薄膜形成やエッチング処理を行う。この場合、ガスの供給源とチャンバとの間に、更にコントロールバルブを設置して、このコントロールバルブの開閉により、チャンバ内に供給されるガスの流量やチャンバ内の圧力を調整することが行われる(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この場合、スペース的に有利で、比較的簡易に製造することができることから、近年、多く採用されている横旋回式のゲートバルブを使用した半導体装置の製造においては、同様に、このガスの供給源とチャンバとの間に設置されるコントロールバルブとしても、横旋回式のバルブを採用する傾向にある。この横旋回式のコントロールバルブにおいては、図8に示すように、バルブケースに設けられたガス通気口10Aにコントロールバルブ12が旋回して出入りすることにより、ガスの流量や圧力を調整するが、従来のコントロールバルブ12では、図9に示すように、バルブケース10とコントロールバルブ12との間の上下方向のギャップが殆ど存在せず、その結果、ガスは専ら、コントロールバルブ12が存在しないガス通気口10Aのみを介してチャンバ内に供給されていた。
【0004】
しかし、開かれたガス通気口10Aのみからガスが供給されると、図8に示すように、処理すべき半導体装置の表面のうち、当該開かれたガス通気口10Aの直下に位置する表面と、それ以外のコントロールバルブ12により上方が覆われた箇所に位置する表面との間で、ガスが不均一に供給され、必ずしも均一な薄膜形成等の処理をすることができない問題があった。
【0005】
また、この従来のコントロールバルブ12では、専ら、ガス通気口10Aの開閉度のみによってガスの圧力が調整されるため、コントロールバルブ12がガス通気口10Aを完全に塞ぐに方向に近づくに連れて供給されるガスの圧力が急激に高くなり、ガスの圧力を広範囲にわたって緩やかに調整することが難しい問題があった。
【特許文献1】特開2000−200780号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、上記の問題点に鑑み、ガスを処理表面に対して均一に供給することができると共に、ガスを供給する圧力を適切に調整することができる半導体装置用ガスの流動制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記の課題を解決するための第1の手段として、半導体装置の製造工程においてチャンバへ供給されるガスの流量をバルブケースに収納されるコントロールバルブの開閉により制御する半導体装置用ガスの流動制御方法であって、バルブケースの内壁面とコントロールバルブとの間に水平方向及び上下方向のギャップを形成し、ガスをこのギャップによりコントロールバルブの全周方向から回り込むように対流させてチャンバへ供給することを特徴とする半導体装置用ガスの流動制御方法を提供するものである。
【0008】
本発明は、上記の課題を解決するための第2の手段として、上記第1の解決手段において、コントロールバルブを上下動させることにより、上下方向のギャップの大きさを制御して、ガスの供給圧力を所定の値に調整することを特徴とする半導体装置用ガスの流動制御方法を提供するものである。
【0009】
本発明は、上記の課題を解決するための第3の手段として、上記第2の解決手段において、第1の駆動源によりコントロールバルブを水平方向に旋回させて開閉し、第1の駆動源とは別に設けられた第2の駆動源によりコントロールバルブを上下方向に変位させることを特徴とする半導体装置用ガスの流動制御方法を提供するものである。
【0010】
本発明は、上記の課題を解決するための第4の手段として、上記第3の解決手段において、第1の駆動源としてモーターを使用することを特徴とする半導体装置用ガスの流動制御方法を提供するものである。
【0011】
本発明は、上記の課題を解決するための第5の手段として、上記第3又は第4のいずれ間の解決手段において、第2の駆動源としてアクチュエータ又はモーターを使用することを特徴とする半導体装置用ガスの流動制御方法を提供するものである。
【0012】
本発明は、上記の課題を解決するための第6の手段として、上記第3乃至第5のいずれかの解決手段において、第1の駆動源に連結されてコントロールバルブを水平方向に旋回させるための旋回用ギアと、第2の駆動源に連結されて旋回用ギアに噛み合うと共に旋回用ギアに対して上下動することができる上下動ギアとを設け、この上下動ギアにコントロールバルブの旋回軸を接続して、第1の駆動源による旋回用動力を旋回用ギアから上下動ギアを介してコントロールバルブに伝達してコントロールバルブを水平方向に旋回させて開閉させる一方、第2の駆動源による上下動用動力を第2の駆動源に連結された上下動ギアを介してコントロールバルブに伝達することを特徴とする半導体装置用ガスの流動制御方法を提供するものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、上記のように、バルブケースの内壁面とコントロールバルブとの間に水平方向及び上下方向のギャップを形成し、ガスをこのギャップによりコントロールバルブの全周方向から回り込むように対流させてチャンバへ供給するため、横旋回方式のコントロールバルブにおいて、コントロールバルブにより上方が覆われた箇所に位置する半導体装置の表面にも、ガスを適切に供給することができ、半導体装置の表面全体に均一にガスを供給して薄膜形成処理その他の処理を適切に行うことができると共に、半導体装置を処理するための環境設定の領域を広げることができる実益がある。
【0014】
また、本発明によれば、上記のように、コントロールバルブを上下動させることにより、上下方向のギャップの大きさを制御して、ガスの供給圧力を所定の値に調整しているため、当該ギャップを通じて供給されるガスの流量や圧力を所望の値に適切に調整することができ、特に、コントロールバルブによりガス通気孔をフルクローズした場合であっても、上下方向のギャップの大きさを徐々に変化させることによりガスの供給圧力を緩やかにかつ微細に調整して設定することができる実益がある。
【0015】
同様に、本発明によれば、上記のように、コントロールバルブを移動を、水平方向の旋回と、上下方向の変位とで、異なる駆動源を使用して制御しているため、コントロールバルブの複雑な移動を比較的簡易に実現することができる実益がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明を実施するための形態を図面を参照しながら詳細に説明すると、図1乃至図3は本発明の半導体装置用ガスの流動制御方法を実施する状態を示し、この方法は、半導体装置の製造工程において図示しないチャンバへ供給されるガスの流量をバルブケース10に収納されるコントロールバルブ12の開閉により制御するものである。
【0017】
このバルブケース10に収納されるコントロールバルブ12は、図示しないゲートバルブにより密閉されるチャンバ内に半導体装置の処理のために供給されるガスの供給源と、チャンバとの間に設置される。即ち、チャンバ内の密閉自体は、別途、ゲートバルブにより行い、コントロールバルブ12は、ゲートバルブにより密閉されたチャンバ内に供給されるガスの流量を調整するものである。
【0018】
この場合、図示しないゲートバルブとしては、スペース的に有利で、比較的簡易に製造することができることから、横旋回式のバルブを使用することが望ましく、これに併せて、コントロールバルブ12も、図1乃至図3に示すように、基本的に横方向に旋回する横旋回式のバルブとする。その結果、この実施の形態においては、半導体装置の処理のためのガスは、上側から下方に向けて供給されるため、本発明の方法を実施するに際しては、上から順に、図示しない真空ポンプ、ゲートバルブ、ガスの供給源、コントロールバルブ12、チャンバの順に配置される。
【0019】
この場合、本発明の方法において流動が制御されるガスとしては、半導体装置の処理のためのものであれば、特に限定はないが、主に、CVD(化学気相蒸着)による薄膜処理やパターン形成のためのドライエッジング等に際して使用されるガスを挙げることができる。
【0020】
バルブケース10は、図1及び図4乃至図7に示すように、図示しないガス供給源から供給されたガスをチャンバ内へ通気するガス通気口10Aを有し、コントロールバルブ12は、上方から平面的に見た場合に、水平方向に旋回することにより、このガス通気口10Aに進入することによりガス通気口10Aを閉じ、ガス通気口10Aから退避することによりガス通気口10Aを開く。
【0021】
本発明においては、特に図2及び図3に示すように、このガス通気口10に臨むバルブケース10の内壁面10aとコントロールバルブ12との間に水平方向のギャップ14A及び上下方向のギャップ14Bを形成し、ガスをこのギャップ14A、14Bによりコントロールバルブ12の全周方向から回り込むように対流させてチャンバへ供給する点に特徴がある。
【0022】
即ち、図4に示すように、コントロールバルブ12がバルブケース10内に完全に退避してガス通気口10Aがフルオープンとなっている状態では勿論のこと、図5に示すように、コントロールバルブ12がガス通気口10Aの途中まで進入して、ガス通気口10Aの一部のみを開口させている場合であっても、この開口したガス通気口10A部分のみからだけではなく、既にガス通気口10A内に進入しているコントロールバルブ12の周囲からも下方に向けてガスを供給することができる。
【0023】
このため、コントロールバルブ12により上方が覆われた箇所に位置する半導体装置の表面にも、ガスを適切に供給することができ、半導体装置の表面全体に均一にガスを供給して薄膜形成処理その他の処理を適切に行うことができる。
【0024】
更には、これらのギャップ14A、14Bをも通じてチャンバ内にガスを供給することができるため、図6に示すように、特に上面から平面的に見た場合にコントロールバルブ12がガス通気孔10Aに完全に進入して閉じるように位置する場合においても、図2及び図3に示すように、これらのギャップ14A、14Bを介してガスをチャンバ内に供給することができる。
【0025】
このため、ガス通気口10Aの開閉度のみによってガスの供給圧力や流量を調整していた従来技術と異なり、コントロールバルブ12がガス通気口10A内に完全に進入した場合であっても、ガス通気口10Aが閉まるに連れ高くなるガスの供給圧力が急激に高まることがなく、ガスの供給圧力や流量を緩やかに変化させることができ、半導体装置を処理するための環境設定の領域を広げることができる。
【0026】
一方、本発明においては、このコントロールバルブ12を水平方向に旋回させるだけではなく、特に図6及び図7に示すように、上下動をもさせることにより、上下方向のギャップ14Bの大きさを制御して、ガスの供給圧力を所定の値に調整することができる。
【0027】
即ち、図6(A)に示すように、ガス通気口10Aに臨むバルブケース10の上側の内壁面10Aと、コントロールバルブ12との間に上下方向のキャップ14Bが存在する状態から、図7(A)に示すように、コントロールバルブ12を上方へ移動させて、上下方向のギャップ14Bを徐々に小さくすることにより、バルブケース10の上側の内壁面10Aに密着させることにより密閉させて、水平方向及び上下方向のギャップ14A、14Bを通じたガスの通気を遮断することもできる。
【0028】
なお、このため、コントロールバルブ12が最上位に位置した場合に、バルブケース10の内壁面10Aに密着して、上下方向のギャップ14Bを解消すること(ギャップ14Bの大きさを「0」とすること)ができるように、コントロールバルブ12の外径は、ガス通気口10Aの内径よりも大きく設定する。
【0029】
この場合、上下方向のギャップ14Bが小さくなればなる程、ガスの供給圧力は高まり、一方、上下方向のギャップ14Aが大きくなればなる程、ガスの供給圧力が高まる。従って、この上下方向のギャップ14Bの大きさ、即ち、コントロールバルブ12の上下方向における位置を適切に制御することにより、当該上下方向のギャップ14Bを通じて供給されるガスの流量や圧力を所望の値に適切に調整することができ、特に、コントロールバルブ12によりガス通気孔10Aをフルクローズした場合であっても、上下方向のギャップ14Bの大きさを徐々に変化させることによりガスの供給圧力を緩やかにかつ微細に調整して設定することができる。
【0030】
なお、このコントロールバルブ12の上下方向における移動のタイミングや速度は、後述する駆動源の駆動を制御するプログラムにより制御することができる。このプログラミングに際しては、別途、ガスの圧力やコントロールバルブの位置をセンサ等から数値化してフィードバックすることにより、任意のタイミングや速度に設定することもできる。また、このプログラムにより、当初からコントロールバルブ12の最下方位置を設定しておくことにより、コントロールバルブ12がガス通気口10Aに完全に進出した場合におけるガスの供給圧力の下限値を任意に設定することもできる。
【0031】
以上のコントロールバルブ12の横方向の旋回及び上下動の制動は、次の手段により達成することができる。即ち、図4乃至図7に示すように、第1の駆動源16Aによりコントロールバルブ12を水平方向に旋回させて開閉し、この第1の駆動源16Aとは別に設けられた第2の駆動源16Bによりコントロールバルブ12を上下方向に変位させることができる。この第1の駆動源16Aとしては、モーターを使用することができる。一方、第2の駆動源としては、モーター又はアクチュエータを使用することができる。
【0032】
この第1の駆動源16Aは、図4乃至図7に示すように、コントロールバルブ12を水平方向に旋回させるための旋回用ギア18に連結されて、この旋回用ギア18を回転させる。一方、第2の駆動源は、図4乃至図7に示すように、この旋回用ギア18に噛み合うと共に旋回用ギア18に対して上下動することができる扇状の上下動ギア20に連結されて、この上下動ギア20を上下動させるように駆動する。
【0033】
この上下動ギア20には、図4乃至図7に示すように、コントロールバルブ12の旋回軸22が接続されている。従って、第1の駆動源16Aにより旋回用ギア18が回転すると、その回転力が扇状の上下動ギア20を介して旋回軸22に伝達され、この旋回軸22の回転により、コントロールバルブ12は、図1に示すように、水平方向に旋回してガス通気口10Aに進退してガス通気口10Aを開閉することができる。第2の駆動源16Bは、上下動ギア20が回転するのを許容するように、上下動ギア20に連結されている。
【0034】
第2の駆動源16Bは、図6及び図7に示すように、上下動ギア20を押し上げることにより旋回軸22を上昇させる一方、上下動ギア20を引き下げることにより旋回軸22を下降させることができる。即ち、第2の駆動源16Bは、上下動ギア20を介して上下動用動力をコントロールバルブ12に伝達する。これにより、旋回軸22に連結されたコントロールバルブ12を上下動させて、上下方向のギャップ12Bの大きさを調節することができる。
【0035】
この場合、第1の駆動源16Aと第2の駆動源16Bとは、別個独立に設けられているため、各々独自に旋回軸22に駆動力を伝達することができる。このため、例えば、図4乃至図6に示すように、第1の駆動源16Aにより旋回用ギア18を回転させることにより上下動ギア20を水平方向に回転させて、この上下動ギア20と共に回転する旋回軸22によりコントロールバルブ12を水平方向に旋回させて、次第にガス通気口10Aに進出させ、図6に示す完全に進出した状態において第1の駆動源16Aの駆動を停止した後、次いで、第2の駆動源16Bを駆動することにより、図6に示す状態から上下動ギア20を押し上げて旋回軸22に連結されたコントロールバルブ12を上昇させて、上下方向のギャップ12Bを次第に小さくしていくことにより、ガスの供給圧力が徐々に高まるように微細に調整することができる。反対に、コントロールバルブ12を開状態とするためには、これとは逆の動き、即ち、図7に示す状態からコントロールバルブ12を下降させて図6に示す状態とした後、旋回用ギア18を逆回転させることにより、図5に示す状態を経て、図4に示すように、ガス通気口10Aを完全に解放して、ガスの供給圧力を次第に低減させていくことができる。
【0036】
一方、上記のように、第1の駆動源16Aと第2の駆動源16Bとは、独立して駆動させることができるため、上下動ギア20を旋回用ギア18と共に回転させながら昇降させることもできるため、例えば、コントロールバルブ12を上下動させながら水平方向に旋回させることもできる。このように、コントロールバルブ12を移動を、水平方向の旋回と、上下方向の変位とで、異なる駆動源16A、16Bを使用して制御しているため、コントロールバルブの複雑な移動を比較的簡易に実現することができる。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明は、特に、半導体装置におけるCVDによる薄膜処理やエッチング装置等に使用される半導体装置処理用の種々のガスの供給に広く適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の半導体装置用ガスの流動制御方法に使用されるコントロールバルブの概略斜視図である。
【図2】本発明の半導体装置用ガスの流動制御方法において、コントロールバルブを上下動させて、コントロールバルブとバルブケースとの間に設けられた上下方向のギャップの大きさを調整する状態の概略斜視図である。
【図3】本発明の半導体装置用ガスの流動制御方法において、コントロールバルブとバルブケースとの間に設けられた水平方向及び上下方向のギャップにより、ガスをコントロールバルブの全周方向から回り込むように対流させる状態の斜視図である。
【図4】図4は、本発明の半導体装置用ガスの流動制御方法において、コントロールバルブをガス通気口から完全に退避させた状態を示し、同図(A)はその全体図、同図(B)はその旋回用ギア及び上下動ギアの拡大斜視図である。
【図5】図5は、本発明の半導体装置用ガスの流動制御方法において、コントロールバルブをガス通気口に途中まで進出させた状態を示し、同図(A)はその全体図、同図(B)はその旋回用ギア及び上下動ギアの拡大斜視図である。
【図6】図6は、本発明の半導体装置用ガスの流動制御方法においてコントロールバルブをガス通気口を完全に進出させた状態においてコントロールバルブとバルブケースとの間に設けられた水平方向及び上下方向のギャップによりガスを通気させる状態を示し、同図(A)はその全体図、同図(B)はその旋回用ギア及び上下動ギアの拡大斜視図である。
【図7】図7は、図6に示す状態からコントロールバルブを上昇させてガスの供給圧力を高める状態を示し、同図(A)はその全体図、同図(B)はその旋回用ギア及び上下動ギアの拡大斜視図である。
【図8】従来の方法に使用されるコントロールバルブとバルブケースとの配置状態を示す概略断面図である。
【図9】従来の方法における半導体装置用ガスの流動分布を示す概念図である。
【符号の説明】
【0039】
10 バルブケース
10A ガス通気口
10a バルブケースの内壁面
12 コントロールバルブ
14A 水平方向のギャップ
14B 上下方向のギャップ
16A 第1の駆動源
16B 第2の駆動源
18 旋回用ギア
20 上下動ギア
22 旋回軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体装置の製造工程においてチャンバへ供給されるガスの流量をバルブケースに収納されるコントロールバルブの開閉により制御する半導体装置用ガスの流動制御方法であって、前記バルブケースの内壁面と前記コントロールバルブとの間に水平方向及び上下方向のギャップを形成し、前記ガスを前記ギャップにより前記コントロールバルブの全周方向から回り込むように対流させて前記チャンバへ供給することを特徴とする半導体装置用ガスの流動制御方法。
【請求項2】
請求項1に記載された半導体装置用ガスの流動制御方法において、前記コントロールバルブを上下動させることにより、前記上下方向のギャップの大きさを制御して、前記ガスの供給圧力を所定の値に調整することを特徴とする半導体装置用ガスの流動制御方法。
【請求項3】
請求項2に記載された半導体装置用ガスの流動制御方法において、第1の駆動源により前記コントロールバルブを水平方向に旋回させて開閉し、前記第1の駆動源とは別に設けられた第2の駆動源により前記コントロールバルブを上下方向に変位させることを特徴とする半導体装置用ガスの流動制御方法。
【請求項4】
請求項3に記載された半導体装置用ガスの流動制御方法において、前記第1の駆動源としてモーターを使用することを特徴とする半導体装置用ガスの流動制御方法。
【請求項5】
請求項3又は請求項4のいずれかに記載された半導体装置用ガスの流動制御方法において、前記第2の駆動源としてアクチュエータ又はモーターを使用することを特徴とする半導体装置用ガスの流動制御方法。
【請求項6】
請求項3乃至請求項5のいずれかに記載された半導体装置用ガスの流動制御方法において、前記第1の駆動源に連結されて前記コントロールバルブを水平方向に旋回させるための旋回用ギアと、前記第2の駆動源に連結されて前記旋回用ギアに噛み合うと共に前記旋回用ギアに対して上下動することができる上下動ギアとを設け、前記上下動ギアに前記コントロールバルブの旋回軸を接続して、前記第1の駆動源による旋回用動力を前記旋回用ギアから前記上下動ギアを介して前記コントロールバルブに伝達して前記コントロールバルブを水平方向に旋回させて開閉させる一方、前記第2の駆動源による上下動用動力を前記第2の駆動源に連結された前記上下動ギアを介して前記コントロールバルブに伝達することを特徴とする半導体装置用ガスの流動制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−135371(P2010−135371A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−307282(P2008−307282)
【出願日】平成20年12月2日(2008.12.2)
【出願人】(507307008)プログレッシオ合同会社 (6)
【Fターム(参考)】