説明

半導体装置

【課題】 BiCMOS集積回路において、工程や回路面積を増加させずに、高耐圧と高ESD耐量を有し、素子のBody電位を半導体基板電位によらず自由に設定できる絶縁ゲートNチャネル電界効果型トランジスタを提供する。
【解決手段】 P型半導体基板1上のN型のエピタキシャル層2上に形成された絶縁ゲート電界効果型トランジスタのドレイン領域を囲む領域にP型ウェル層4を有し、素子の下にN型埋込み層13を有し、平面的にはN型埋込み層の内側で深さ方向ではN型埋込み層の下側及び上側に存在し、上側がP型ウェル層に接するまでの幅をもつP型埋込み層3を有する構造とする。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、BipolarやCMOSが搭載可能な、エピタキシャル層を形成した半導体基板において、10V以上の耐圧をもつ絶縁ゲートNチャネル電界効果型トランジスタ、及びこの絶縁ゲートNチャネル絶縁ゲート電界効果型トランジスタを含む半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図5はP型半導体基板1を用い、N型エピタキシャル工程を経て作製されたBiCMOS集積回路の1例の断面図であるNチャネル型絶縁ゲート電界効果型トランジスタ101はN型エピタキシャル層2にP型ウェル層4を形成し、この領域内に形成しP型絶縁ゲート電界効果型トランジスタ102はN型エピタキシャル層2の領域に形成するNPN縦形バイポーラトランジスタ103は、N型埋込み層13上のN型エピタキシャル層2に、P型ベース拡散領域15及びN型シンカー14を形成して作製される各素子の分離、特に絶縁ゲート電界効果型トランジスタとバイポーラトランジスタの分離はP型埋込み層3とP型ウェル層4をN型エピタキシャル層の上下から拡散させ接触させることにより行うことができる
【0003】N型エピタキシャル層は目的とする集積回路の性能によるが1例としてNPN縦形バイポーラトランジスタの耐圧を15V以上に設定する場合厚みを4μm以上にするとよい。N型シンカー14はコレクタ抵抗の低減や、寄生バイポーラのhfeの低減のために濃度が5×1017〜1×1019/cm3で深さが3〜5μmの間の条件から選ぶとよい。
【0004】図2は、BiCMOS集積回路においてエピタキシャル層を有する半導体基板に使用される絶縁ゲートNチャネル電界効果型トランジスタの1例の断面図である。1は半導体基板で、一般的にP型半導体基板を用いる。このP型半導体基板上に1×1014〜1×1016/cm3のN型エピタキシャル層2を形成し、この中で素子を作製する。Nチャネル型の絶縁ゲート電界効果型トランジスタの場合はP型ウェル層4及び必要に応じてP型埋込み層3を形成し、このP型の領域内に形成する。5、6は絶縁ゲート電界効果型トランジスタのソース領域及びドレイン領域で、PまたはAsを注入し、1×1020/cm3以上となるような高濃度とする。 ゲート電極8はゲート絶縁膜7を介してチャネル形成領域11上に形成するが、ドレイン領域6及びチャネル形成領域11の間に、1×1016〜1×1018/cm3のN型の低濃度領域9を形成することによりこの低濃度領域が無い場合に比較してドレイン・ソース間耐圧を高くすることができる。
【0005】これは、通常の絶縁ゲート電界効果型トランジスタに比べてドレイン側の空乏層が、この低濃度領域で伸びやすいために、ドレイン領域とチャネル形成領域の間のジャンクションで生じるアバランシェ破壊を生じにくくする効果があるためである。この低濃度領域の長さは、所望の耐圧によるが15Vから40Vの耐圧の場合は1.5μmから3μmの間で設定するとよいまたN型の低濃度領域上の絶縁膜はゲート絶縁膜より厚くすることにより、ゲート・ドレイン間の高電界化を避けることができ、これに起因するリーク・及び破壊を防ぐことができる。このゲート絶縁膜より厚い絶縁膜10は0.1μm以上の厚さが望ましく、例えば素子分離のためのフィールド絶縁膜を併用してもよい。
【0006】ただ、図2の構造の絶縁ゲート電界効果型トランジスタは、ESD(Electric Static Discharge)耐量が低くドレイン端子が外部のパッドと接続している場合、外部からドレイン端子に入ってくる静電気によってN型の低濃度領域においてジャンクション破壊を起こしやすいという欠点を持つこの静電気による破壊を防止するためには、例としてパッドに通じる配線に、特殊な保護素子を回路上設置するという方法がある。しかしこの保護素子を設置することにより、半導体集積回路の面積が増大し、コストの増加を招くことになる。半導体集積回路の面積を増大させないために、保護素子を用いずに絶縁ゲート型トランジスタのESD耐量を向上するには、例えば図4のように深いN型の拡散領域12を、高濃度ドレイン領域を中心に形成するという方法がある。しかし、この方法も、このN型の拡散領域を形成するためにマスク工程及び拡散工程を新たに付加しなければならず、工程増によるコストの増加を招く。このN型拡散層12は濃度が濃いほど、またN型エピタキシャル層2の表面から拡散させる深さが深いほど、ESD耐量を向上させることができる例えばHBM(Human Body Model)の場合ESD耐量2kV以上を得るにはN型拡散層の濃度が1×1016/cm3以上深さが1.5μm以上であればよい
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上のように絶縁ゲート電界効果型トランジスタにおいて、高耐圧と高ESD耐量を両立させるためには1マスク分の工程増を避けることができないまた、この素子においてチャネルを形成する基板の電位(P型半導体基板の電位と区別するために以下Body電位と呼ぶ)が回路上の最低電位であるP型半導体基板の電位と同電位となるので素子のBody電位が回路上の最低電位と異なるような回路構成を持つ、チャージポンプ回路のような多系統電源ICへの応用が難しい
【0008】そこで、この発明の目的は従来のこのような課題を解決するため保護素子を用いず、かつ工程を増加させることなく絶縁ゲート電界効果型トランジスタの高耐圧と高ESD耐量を両立させ、さらに素子のBody電位を自由に変更できる素子構造を実現することにある
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、この発明はP型の半導体基板上に形成されたN型のエピタキシャル層に、互いに間隔を置いて設けられたN型で高濃度のソース領域及びドレイン領域と、このソース領域及びドレイン領域との間のチャネル形成領域及び、チャネル形成領域とゲート絶縁膜を介して設けられたゲート電極とを有し、さらにドレイン領域とチャネル形成領域との間に形成されたN型の低濃度領域と低濃度領域上に形成されたゲート絶縁膜より厚い絶縁膜とを有し、ソース領域、チャネル形成領域及び、ゲート絶縁膜より厚い絶縁膜下の領域の一部を含み、ドレイン領域を囲む領域にP型ウェル層を有し、半導体基板とエピタキシャル層の境界であってソース領域、ドレイン領域、チャネル形成領域及びゲート絶縁膜より厚い絶縁膜下の領域を含む領域にN型埋込み層を有し、ソース領域、ドレイン領域、チャネル形成領域及びゲート絶縁膜より厚い絶縁膜下の領域を含み、平面的にはN型埋込み層の内側であって、さらに深さ方向ではN型埋込み層の下側及び上側に存在し、上側が前記N型埋込み層の直上から、P型ウェル層に接するまでの幅をもつP型埋込み層を有することを特徴とする、絶縁ゲートNチャネル電界効果型トランジスタとした。
【0010】また、ドレイン領域とチャネル形成領域との間に形成されたN型の低濃度領域と低濃度領域上に形成されたゲート絶縁膜より厚い絶縁膜とを有し、ソース領域とチャネル形成領域との間に形成されたN型の低濃度領域と低濃度領域上に形成されたゲート絶縁膜より厚い絶縁膜とを有し、チャネル形成領域及び、ゲート絶縁膜より厚い絶縁膜下の領域の一部を含み、ドレイン領域及びソース領域を囲む領域にP型ウェル層を有することを特徴とする、先の構造の絶縁ゲートNチャネル電界効果型トランジスタとした。
【0011】
【発明の実施の形態】以下にこの発明の実施の形態を図面に基づいて説明する本発明は図5の断面図にみられるようなBiCMOS集積回路に用いる絶縁ゲートNチャネル電界効果型トランジスタに関するものである。まず最初に、本発明の絶縁ゲート電界効果型トランジスタの製造工程を図7に基づいて説明する。
【0012】最初にP型半導体基板1を用意しこの表面の一部の領域にSB、AsなどのN型の不純物を導入する。この注入領域は後にN型埋込み層となる領域であり例えばNPN縦形バイポーラトランジスタを作製する場合はその素子領域に形成することでコレクタ抵抗を低減させる効果がある本発明の絶縁ゲートNチャネル電界効果型トランジスタの素子領域においてもP型半導体基板と絶縁分離を行うために、このN型埋め込み層を形成する。注入量は例えばAsの場合、N型埋込み層上に発生する欠陥を抑えるために多くても1015/cm2の前半までにすることが望ましい。次にP型埋込み層3を形成するためにBを、半導体基板の一部の領域に形成するこのP型埋込み層は一般的に素子分離領域を形成するために用いるが本発明では先に形成したN型埋込み層領域内の内側に、このP型埋込み層形成のためのB注入を行う(図7(a))。注入量は、P型埋込み層上に発生する欠陥を抑えるために多くても1014/cm2の半ばまでであることが望ましいこれにより、本発明では図7(a)以下に示すようにN型埋込み層とP型埋込み層の積層構造を形成する。その後欠陥回復のために1100℃以上の高温アニールを行う
【0013】次にN型のエピタキシャル層2をP型半導体基板上に形成する膜厚や濃度は作製する素子や回路の性能によって変えるこのときP型半導体基板表面に形成した埋込み層は、エピタキシャル成長中の熱拡散やオートドーピングによりN型エピタキシャル中を上方に拡散する。本発明の絶縁ゲートNチャネル電界効果型トランジスタでは、埋込み層としてN型の不純物及びP型の不純物を平面的に重なる領域に注入しているのでN型エピタキシャル層形成後は図7(b)のようになる。P型不純物のBは、N型不純物のSBやAsよりもアニールにより拡散しやすいため、N型拡散領域の上方及び下方にP型拡散領域が形成される構造となるまた、このN型埋込み層はP型半導体基板1と絶縁ゲートNチャネル電界効果型トランジスタとの絶縁分離に使われるので、回路や素子に必要とされる耐圧を満たすように、P型埋込み層及びN型埋込み層の不純物注入量を、先に述べた欠陥が発生しない範囲で選ぶ必要がある。
【0014】次にN型エピタキシャル層の表面からP型ウェル層5を形成するためにBを注入し拡散させるこのP型ウェル層はNチャネル絶縁ゲート電界効果型トランジスタ、PNP縦型バイポーラトランジスタなどの素子領域や素子分離領域などに形成する素子分離はこのP型ウェル層とP型埋込み層を上下から接触させることにより行う場合P型埋込み層とP型ウェル層の不純物注入量や、熱処理を調整してプロセス設計を行う必要がある。本発明の絶縁ゲートNチャネル電界効果型トランジスタにおいては、チャネルを形成する領域にはP型ウェル層を形成するが高濃度ドレイン領域を形成する領域にはあえてP型ウェル層を形成しないようにしている。また、N型埋込み層上のP型埋め込み層の一部がP型ウェル層に接触するような構造となる。NPN縦形バイポーラトランジスタを同時に集積化する場合は一般的にコレクタ部分にN+シンカー14をこの工程の前後で形成するが、このN+シンカーを本発明ではN型埋込み層の電極取り出しのために利用してもよい(図7(c))
【0015】次に反転防止層及びフィールド絶縁膜を形成する絶縁ゲート電界効果型トランジスタを形成する場合このフィールド絶縁膜及び反転防止層を、チャネル形成領域とドレイン領域の間に同時に形成してもよいそうすることにより、マスク工程を増加させずに高ドレイン耐圧を得るための、N型低濃度領域を形成することができる(図7(d))。
【0016】次に、ゲート酸化膜7ゲート電極8、高濃度ソース領域5、高濃度ドレイン領域6の形成など、通常の絶縁ゲート電界効果型トランジスタ特有のプロセスを行う(図7(e))バイポーラトランジスタを同時に集積化する場合はあえて図示しないがベース拡散工程なども付加するその後は図示しないが中間絶縁膜金属配線、パッシベーションなどの工程を経て半導体素子を完成させる
【0017】以上述べたような工程を経ることにより、半導体基板と絶縁分離されたNチャネル絶縁ゲート電界効果型トランジスタを得ることができる。本プロセスは絶縁ゲートNチャネル電界効果型トランジスタのためだけのプロセスはなく、通常のBiCMOS作製プロセスで容易に本素子が作製できる図1(a)は、本発明の半導体素子の断面図で、図1(b)は本発明の半導体素子の模式平面図ある図1(b)で分かるように、P型埋込み層3はこの絶縁ゲート電界効果型トランジスタの素子領域の下側全面を覆っているが、平面的にさらに広い領域にN型埋込み層を形成しその周囲をN+シンカーで囲んでいるP型ウェル層は図2の従来例のように素子領域全面に形成するのではなく高濃度ドレイン領域以外の、ソース領域5、N型低濃度領域9の一部を含む領域に形成しているまた、図1(b)のようにこのP型ウェル層はこの絶縁ゲート電界効果型トランジスタの周囲を囲むように、図1(b)の4の2つの点線の内側に形成する従ってドレインと同電位となる領域は、ドレイン領域6と、N型低濃度領域9と、P型埋込み層及びP型ウェル層で囲まれるN型エピタキシャル層2の3つの領域となるここでこの絶縁ゲート電界効果型トランジスタの基板領域となるP型ウェル層及びP型埋込み層はN型埋込み層によって、P型半導体基板と完全に分離されているのでこの素子のBody電位は半導体集積回路の最低電位であるP型半導体基板の電位に束縛されることなく自由に設定できる
【0018】その他は図2に見られるような従来の絶縁ゲート電界効果型トランジスタの構造と同じであるすなわち、N型低濃度領域9及び厚い絶縁膜10をドレイン領域とチャネル形成領域の間に形成しているので、通常の絶縁ゲート電界効果型トランジスタに比べて高耐圧化が実現できる。先に述べた、ドレイン領域と同電位となるP型ウェル層に囲まれたN型エピタキシャル層の領域は、図1中の下方はP型埋込み層に覆われており横方向はP型ウェル層で囲まれておりP型埋込み層及びP型ウェル層は接触するように形成されているのでトランジスタの電気的動作においてドレインから他の領域にドレイン電流がリークすることは無い。この領域は従来例の図3のN型拡散領域12と同様な機能を持たせることができる。すなわち、図2のような従来の構造の絶縁ゲートNチャネル電界効果型トランジスタに比べて、ESD耐量を向上させる目的で形成している。
【0019】つまり、従来例図3のN型拡散領域12の形成工程を付加することなく、高耐圧とともに高ESD耐量を実現することができる。このN型のエピタキシャル層の深さは2.5μm以上にすることで、HBMでは2kV以上のESD耐量を得ることができる例えばエピタキシャル層の膜厚が5μm、P型埋込み層の上方拡散が2.5μmとなるようなプロセスで上記条件を満たすことができるこの本発明の図1の方法はドレイン直下のN型エピタキシャル層の領域を確保するため好ましくはN型エピタキシャル層を形成するときの膜厚は少なくとも3.5〜5μmが必要である
【0020】また、図1では高濃度ドレイン領域を中心としそれを囲むようにゲート電極を形成しソース領域がドレイン領域の左右に配置されるような構造となっているがソース領域はドレイン領域の左右に必ずしも配置する必要は無く図示はしないが、ソース領域が高濃度ドレイン領域のどちらか片側、あるいは全周を取り囲むような構造でも構わないその場合もP型ウェル層は、高濃度ドレイン領域以外の、ソース領域、N型低濃度領域を含み、高濃度ドレイン領域を囲むように形成することは同様である
【0021】また、図4は本発明の別の実施例の図である。本発明ではP型ウェル層及びP型埋込み層で囲まれるN型エピタキシャル領域は高濃度ドレイン領域だけでなく、高濃度ソース領域を含む領域に形成してもよい。これにより、このトランジスタのドレイン端子、ソース端子のいずれが外部端子に接続される場合でも高いESD耐量を得ることができる。
【0022】本発明では絶縁ゲートNチャネル電界効果型トランジスタのBody電位を素子1つ1つについて自由に設定できるので、広範な種類の回路に応用することができる。図6に、本発明の絶縁ゲート電界効果型トランジスタを用いた回路の例として反転型チャージポンプ回路を挙げている。この回路ではスイッチ107と108が導通、109と110が遮断状態であるサイクル及び、スイッチ107と108が遮断、109と110が導通状態であるサイクルを、各スイッチのゲート端子に信号を与えながら繰り返すことにより、出力端子111から、負の電源電圧値を得ることができる。スイッチ108のBody電位は、サイクルによって容量105側か電源104側かに切り替えられるように回路上設定する。
【0023】この回路では特にスイッチ110のBody電位が負電位に変化する。つまり回路上のグラウンドに固定しているP型半導体基板の電位より低い電位になるが、図1や図4のような本発明によるトランジスタを用いることにより、P型半導体基板の電位状態を考慮せずに設計することができる。このときには、図1や図4におけるN型埋込み層13の電位を回路内の最大電位に固定しておくとよい。
【0024】この例ではBodyの電位が半導体基板の電位に対して低くなる場合をとりあげたが、本発明では半導体基板と素子のBody領域が絶縁分離しているので、Bodyの電位が半導体基板に対して高くなるような回路にも半導体基板の電位・極性を考慮することなく応用できる。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば絶縁ゲートNチャネル電界効果型トランジスタにおいて、工程の増加や回路面積の増加無しに、高耐圧化と高ESD耐量化が実現でき、チャネルが形成されるBody領域の電位を半導体基板の電位に関わらず自由に設定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の絶縁ゲートNチャネル電界効果型トランジスタの模式断面図である
(b)本発明の絶縁ゲートNチャネル電界効果型トランジスタの模式平面図である
【図2】従来の、絶縁ゲートNチャネル電界効果型トランジスタの模式断面図である
【図3】従来の絶縁ゲートNチャネル電界効果型トランジスタの別の模式断面図である
【図4】(a)本発明の絶縁ゲートNチャネル電界効果型トランジスタの別の例の模式断面図である
(b)本発明の絶縁ゲートNチャネル電界効果型トランジスタの別の例の模式平面図である
【図5】絶縁ゲート電界効果型トランジスタやバイポーラトランジスタを含むBiCMOS集積回路の模式断面図である
【図6】本発明の絶縁ゲートNチャネル電界効果型トランジスタを使用した模式回路図である
【図7】本発明の絶縁ゲートNチャネル電界効果型トランジスタの製造方法を示した工程断面図である
【符号の説明】
1 P型半導体基板
2 N型エピタキシャル層
3 P型埋込み層
4 P型ウェル層
5 ソース領域
6 ドレイン領域
7 ゲート絶縁膜
8 ゲート電極
9 N型低濃度領域
10 厚い絶縁膜
11 チャネル形成領域
12 N型拡散領域
13 N型埋込み層
14 N型シンカー
15 P型ベース拡散領域
16 高濃度ベース領域
17 高濃度エミッタ領域
18 高濃度コレクタ領域
101 Nチャネル絶縁ゲート電界効果型トランジスタ
102 Pチャネル絶縁ゲート電界効果型トランジスタ
103 NPN縦形バイポーラトランジスタ
104 電源
105 容量1
106 容量2
107 Pチャネル絶縁ゲート電界効果型トランジスタスイッチ1
108 Nチャネル絶縁ゲート電界効果型トランジスタスイッチ1
109 Nチャネル絶縁ゲート電界効果型トランジスタスイッチ2
110 Nチャネル絶縁ゲート電界効果型トランジスタスイッチ3
111 出力端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】 P型の半導体基板上に形成されたN型のエピタキシャル層に、互いに間隔を置いて設けられたN型で高濃度のソース領域及びドレイン領域と、前記ソース領域及びドレイン領域との間のチャネル形成領域及び、前記チャネル形成領域とゲート絶縁膜を介して設けられたゲート電極とを有し、さらに前記ドレイン領域と前記チャネル形成領域との間に形成されたN型の低濃度領域と前記低濃度領域上に形成されたゲート絶縁膜より厚い絶縁膜とを有し、前記ソース領域、前記チャネル形成領域及び、前記ゲート絶縁膜より厚い絶縁膜下の領域の一部を含み、前記ドレイン領域を囲む領域にP型ウェル層を有し、前記半導体基板と前記エピタキシャル層の境界であって前記ソース領域、前記ドレイン領域、前記チャネル形成領域及び前記ゲート絶縁膜より厚い絶縁膜下の領域を含む領域にN型埋込み層を有し、前記ソース領域、前記ドレイン領域、前記チャネル形成領域及び前記ゲート絶縁膜より厚い絶縁膜下の領域を含み、かつ平面的には前記N型埋込み層の内側であって、深さ方向では前記N型埋込み層の下側及び上側に存在し、上側が前記N型埋込み層の直上から、P型ウェル層に接するまでの幅をもつP型埋込み層を有することを特徴とする、絶縁ゲートNチャネル電界効果型トランジスタ。
【請求項2】 前記ドレイン領域と前記チャネル形成領域との間に形成されたN型の低濃度領域と前記低濃度領域上に形成されたゲート絶縁膜より厚い絶縁膜とを有し、前記ソース領域と前記チャネル形成領域との間に形成されたN型の低濃度領域と前記低濃度領域上に形成されたゲート絶縁膜より厚い絶縁膜とを有し、前記チャネル形成領域及び、前記ゲート絶縁膜より厚い絶縁膜下の領域の一部を含み、前記ドレイン領域及びソース領域を囲む領域にP型ウェル層を有する請求項1記載の絶縁ゲートNチャネル電界効果型トランジスタ。

【図1】
image rotate


【図2】
image rotate


【図3】
image rotate


【図4】
image rotate


【図5】
image rotate


【図6】
image rotate


【図7】
image rotate


【公開番号】特開2000−307013(P2000−307013A)
【公開日】平成12年11月2日(2000.11.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平11−111368
【出願日】平成11年4月19日(1999.4.19)
【出願人】(000002325)セイコーインスツルメンツ株式会社 (3,629)
【Fターム(参考)】