説明

基板裏面洗浄方法及び基板裏面洗浄装置

【課題】大口径の基板に対する裏面洗浄性の確保及び裏面洗浄性の向上を図ると共に、裏面洗浄液の省薬液化を図れるようにした基板裏面洗浄方法及びその装置を提供すること。
【解決手段】鉛直軸回りに回転するウエハの表面に処理液を供給(レジスト塗布)した後、ウエハ裏面に洗浄液を緩やかに拡散すべく第1の回転数で回転して洗浄液を供給する洗浄液吐出工程と、第1の回転数より高速の第2の回転数で回転してウエハ裏面の洗浄液を急速に拡散して振り切る洗浄液振り切り工程と、を交互に複数回繰り返し行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、表面に処理液が供給された基板の裏面を洗浄する基板裏面洗浄方法及び基板裏面洗浄装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、半導体製造工程においては、フォトリソグラフィ工程が利用されており、例えば半導体ウエハ(以下にウエハという)等の基板の上にフォトレジストを塗布し、レジスト膜を所定の回路パターンに応じて露光し、現像処理することにより回路パターンを形成する。フォトリソグラフィ工程には、通常、塗布・現像処理装置に露光装置を接続した処理システムが用いられる。
【0003】
フォトリソグラフィ工程では、鉛直軸回りに回転する基板の表面に例えばフォトレジスト液や現像液等の処理液を供給して、遠心力により液膜を拡げている。この際、基板の裏面に回り込む処理液を除去するために、基板裏面の周辺内方側に洗浄液を供給して処理液を除去するスピン洗浄方法が知られている。
【0004】
従来のこの種の基板裏面洗浄方法(装置)として、基板裏面側の周辺内方側の定位置に裏面洗浄ノズルを配置し、基板の回転数を一定の条件にて基板の回転方向の接線位置に対して洗浄液を吐出して基板裏面洗浄処理を行うものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3485471号公報(特許請求の範囲、図5)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、基板であるウエハのサイズが既存のΦ300mmウエハから大口径(Φ450mm)のウエハになると、特許文献1に記載の裏面洗浄方式では、ウエハ裏面の洗浄性が低下する傾向が認められている。例えば、レジスト塗布処理において、ウエハ裏面洗浄性の確保は、露光処理のデフォーカス対策のため重要である。ウエハ大口径化によるウエハ裏面洗浄性の確保に対して、裏面洗浄の処理時間の延長により補完可能であるが、多量の裏面洗浄液を消費する懸念がある。
【0007】
しかしながら、近年の省資源化、CO2低減の観点から省薬液化の要求は高まっており、その対策が求められている。
【0008】
この発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、大口径の基板に対する裏面洗浄性の確保及び裏面洗浄性の向上を図ると共に、裏面洗浄液の省薬液化を図れるようにした基板裏面洗浄方法及びその装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、この発明の基板裏面洗浄方法は、鉛直軸回りに回転する基板の表面に処理液を供給する工程の後に、上記基板が回転した状態で上記基板の裏面の周辺内方における複数の位置に対して洗浄液を供給して洗浄する洗浄工程を具備し、上記洗浄工程は、上記基板裏面に上記洗浄液を緩やかに拡散すべく第1の回転数で回転して洗浄液を供給する洗浄液吐出工程と、上記第1の回転数より高速の第2の回転数で回転して上記基板裏面の洗浄液を急速に拡散して振り切る洗浄液振り切り工程と、を交互に複数回繰り返し行う、ことを特徴とする(請求項1)。
【0010】
請求項1記載の基板裏面洗浄方法において、上記基板の裏面に洗浄液を供給する位置が基板の周辺内方において径方向に異なる複数位置である方が好ましい(請求項2)。
【0011】
請求項1又は2に記載の基板裏面洗浄方法において、上記基板の裏面に対する洗浄液の吐出角度を可変にしてもよい(請求項3)。
【0012】
請求項1又は2に記載の基板裏面洗浄方法において、上記基板の裏面に洗浄液を供給する位置毎に、上記基板の裏面に対する洗浄液の吐出角度が異なるようにしてもよい(請求項4)。
【0013】
請求項1ないし4のいずれかに記載の基板裏面洗浄方法において、上記第1の回転数を10〜120rpmとし、上記第2の回転数を1000〜3000rpmとする方が好ましい(請求項5)。この場合、上記洗浄液吐出工程における吐出時間を2〜5秒とし、上記洗浄液振り切り工程における振り切り時間を1秒とする方がよい(請求項6)。
【0014】
請求項1ないし6のいずれかに記載の基板裏面洗浄方法において、上記洗浄液吐出工程と、上記洗浄液振り切り工程とを3回繰り返し行う方がよい(請求項7)。
【0015】
請求項1,2,5又は6に記載の基板裏面洗浄方法において、上記基板の裏面に対する洗浄液の吐出角度を可変にすると共に、上記洗浄液吐出工程と、上記洗浄液振り切り工程とを3回繰り返し行い、上記洗浄液吐出工程における1回目から3回目の上記基板に対する吐出角度を、45°,30°,90°とする方が好ましい(請求項8)。
【0016】
また、請求項1ないし8のいずれかに記載の基板裏面洗浄方法において、上記基板の裏面に対する洗浄液の吐出箇所を基板の径方向に沿って可変としてもよい(請求項9)。
【0017】
また、請求項1ないし8のいずれかに記載の基板裏面洗浄方法において、上記基板の裏面に対する洗浄液の吐出箇所を基板の径方向に沿って可変にすると共に、上記洗浄液吐出工程と、上記洗浄液振り切り工程とを3回繰り返し行い、上記洗浄液吐出工程における1回目から3回目の上記洗浄液の吐出箇所を、基板の外周から75mm,55mm,5mmとする方が好ましい(請求項10)。
【0018】
この発明に係る基板裏面洗浄装置は、請求項1に記載の基板裏面洗浄方法を具現化するもので、鉛直軸回りに基板を回転自在に保持する基板保持部と、上記基板保持部を回転する回転駆動部と、上記基板保持部にて保持された基板の表面に処理液を供給する処理液供給ノズルと、上記基板保持部によって回転する基板の裏面の周辺内方における複数の位置に対して洗浄液を供給する裏面洗浄ノズルと、上記回転駆動部の回転及び上記裏面洗浄ノズルの駆動を制御する制御部と、を具備し、上記制御部からの信号に基づいて、上記基板裏面に上記洗浄液を緩やかに拡散すべく第1の回転数で回転して洗浄液を供給する洗浄液吐出工程と、上記第1の回転数より高速の第2の回転数で回転して上記基板裏面の洗浄液を急速に拡散して振り切る洗浄液振り切り工程と、を交互に複数回繰り返し行う、ことを特徴とする(請求項11)。
【0019】
請求項11記載の基板裏面洗浄装置において、上記裏面洗浄ノズルは複数個設けられ、各裏面洗浄ノズルは、上記基板の周辺内方において径方向に異なる複数位置に対して洗浄液を供給する方が好ましい(請求項12)。
【0020】
請求項11又は12に記載の基板裏面洗浄装置において、上記裏面洗浄ノズルが基板の裏面に対して洗浄液を供給する角度が可変に形成するのが好ましい(請求項13)。
【0021】
請求項11又は12に記載の基板裏面洗浄装置において、上記裏面洗浄ノズルが基板の裏面に洗浄液を供給する位置毎に、上記基板の裏面に対する洗浄液の吐出角度が異なるように形成してもよい(請求項14)。
【0022】
請求項11ないし14のいずれかに記載の基板裏面洗浄装置において、上記制御部からの信号に基づいて、上記第1の回転数を10〜120rpmに制御し、上記第2の回転数を1000〜3000rpmに制御する方が好ましい(請求項15)。この場合、上記制御部からの信号に基づいて、上記洗浄液吐出工程における吐出時間を2〜5秒に制御し、上記洗浄液振り切り工程における振り切り時間を1秒に制御する方が好ましい(請求項16)。
【0023】
請求項11ないし16のいずれかに記載の基板裏面洗浄装置において、上記制御部からの信号に基づいて、上記洗浄液吐出工程と、洗浄液振り切り工程が3回繰り返す方が好ましい(請求項17)。
【0024】
また、請求項11,12,15又は16に記載の基板裏面洗浄装置において、上記裏面洗浄ノズルが基板の裏面に対して洗浄液を供給する角度が可変に形成されると共に、上記制御部からの信号に基づいて、上記洗浄液吐出工程と、洗浄液振り切り工程とが3回繰り返され、上記洗浄液吐出工程における1回目から3回目の上記基板に対する吐出角度を、45°,30°,90°とする方が好ましい(請求項18)。
【0025】
また、請求項11ないし18のいずれかに記載の基板裏面洗浄装置において、上記裏面洗浄ノズルが基板の裏面に対して洗浄液を供給する箇所が基板の径方向に沿って可変に形成されている方が好ましい(請求項19)。
【0026】
加えて、請求項11ないし18のいずれかに記載の基板裏面洗浄装置において、上記基板の裏面に対する洗浄液の吐出箇所を基板の径方向に沿って可変に形成されると共に、上記制御部からの信号に基づいて、上記洗浄液吐出工程と、上記洗浄液振り切り工程とを3回繰り返し行い、上記洗浄液吐出工程における1回目から3回目の上記洗浄液の吐出箇所を、基板の外周から75mm,55mm,5mmとする方が好ましい(請求項20)。
【0027】
(1)請求項1,2,5,7、11,12,15,17に記載の発明によれば、基板裏面に洗浄液を緩やかに拡散すべく第1の回転数で回転して洗浄液を供給する洗浄液吐出工程と、第1の回転数より高速の第2の回転数で回転して基板裏面の洗浄液を急速に拡散して振り切る洗浄液振り切り工程と、を交互に複数回繰り返し行うことにより、洗浄液吐出工程においては、低速回転であるため処理液と洗浄液とが接触し易くなり、洗浄液自体の化学溶解反応によるいわば化学的洗浄よって処理液を除去することができ、洗浄液振り切り工程においては、高速回転に伴う遠心力による洗浄処理及び洗浄液振り切りによるいわば物理的洗浄によって処理液を除去することができる。したがって、洗浄液の溶解性を利用した化学的洗浄と遠心力を利用した物理的洗浄を複数回(例えば3回)繰り返すことによって、基板裏面に付着した処理液を除去することができる。この場合、基板の裏面に洗浄液を供給する位置を基板の周辺内方において径方向に異なる複数位置とすることにより、洗浄領域を広げることができ、更に裏面洗浄性の向上を図ることができる(請求項2,12)。
【0028】
(2)請求項3,4,8、13,14,18に記載の発明によれば、基板の裏面に対する洗浄液の吐出角度を可変にすることにより、少ない裏面洗浄ノズルによって裏面洗浄領域を確保することができる。この場合、洗浄液吐出工程における1回目から3回目の基板に対する吐出角度を、45°,30°,90°とすることにより、基板の径方向に対して多段的に可変洗浄処理を行うことができる(請求項8,18)。
【0029】
(3)請求項9,10、19,20に記載の発明によれば、基板の裏面に対する洗浄液の吐出箇所を基板の径方向に沿って可変とすることにより、少ない裏面洗浄ノズルによって裏面洗浄領域を確保することができる。この場合、洗浄液吐出工程における1回目から3回目の上記洗浄液の吐出箇所を、基板の外周から75mm,55mm,5mmとすることにより、基板の径方向に対して多段的に可変洗浄処理を行うことができる(請求項10,20)。
【発明の効果】
【0030】
この発明によれば、上記のように構成することにより、大口径の基板に対する裏面洗浄性の確保及び裏面洗浄性を図ることができると共に、裏面洗浄液の省薬液化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】この発明に係る基板裏面洗浄装置を適用した塗布・現像処理装置に露光装置を接続した処理システムの全体を示す概略平面図である。
【図2】上記処理システムの概略斜視図である。
【図3】この発明の第1実施形態に係る基板裏面洗浄装置を適用した塗布処理装置の概略縦断面図である。
【図4】上記第1実施形態に係る基板裏面洗浄装置を示す概略平面図である。
【図5】この発明における裏面洗浄ノズルの洗浄液吐出状態を示す概略底面図である。
【図6】上記第1実施形態に係る基板裏面洗浄方法の処理手順を示すフローチャートである。
【図7】この発明の第2実施形態に係る基板裏面洗浄装置における裏面洗浄ノズルの吐出位置を示す概略底面図である。
【図8】上記第2実施形態における洗浄液吐出角度を示す概略側面図である。
【図9】第2実施形態の裏面洗浄の処理手順のみを示すフローチャートである。
【図10】この発明の第3実施形態に係る基板裏面洗浄装置における裏面洗浄ノズルの吐出状態を示す概略側面図である。
【図11】第3実施形態の裏面洗浄の処理手順のみを示すフローチャートである。
【図12】裏面洗浄除去率とバックリンス量の評価試験に用いられる300mmウエハと450mmウエハのリンス吐出位置を示す概略底面図である。
【図13】上記評価試験の結果の裏面洗浄除去率とバックリンス量の関係を示すグラフである。
【図14】300mmウエハと450mmウエハの回転数を変えた場合の裏面洗浄除去率とバックリンス量の関係を示すグラフである。
【図15】300mmウエハと450mmウエハの回転数を変えた場合の除去率100%を達成するバックリンス量を示すグラフである。
【図16】ウエハの回転数による裏面洗浄のメカニズムを模式的に示す概略底面図である。
【図17】裏面洗浄処理時のリンス液吐出時とリンス液振り切り時のウエハの回転数と洗浄除去率の関係を示すグラフである。
【図18】300mmウエハと450mmウエハのバックリンス量を比較して示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、この発明の実施形態について、添付図面に基づいて説明する。ここでは、この発明に係る基板裏面洗浄装置を塗布・現像処理装置に露光処理装置を接続した処理システムに適用した場合について説明する。
【0033】
上記処理システムは、被処理基板である半導体ウエハW(以下にウエハWという)を複数枚例えば25枚を密閉収納するキャリア10を搬出入するためのキャリアステーション1と、このキャリアステーション1から取り出されたウエハWにレジスト塗布,現像処理等を施す処理部2と、ウエハWの表面に光を透過する液層を形成した状態でウエハWの表面を液浸露光する露光部4と、処理部2と露光部4との間に接続されて、ウエハWの受け渡しを行うインターフェース部3とを具備している。
【0034】
キャリアステーション1は、キャリア10を複数個並べて載置可能な載置部11と、この載置部11から見て前方の壁面に設けられる開閉部12と、開閉部12を介してキャリア10からウエハWを取り出すための受け渡しアームA1とが設けられている。
【0035】
また、キャリアステーション1の奥側には筐体20にて周囲を囲まれる処理部2が接続されており、この処理部2にはキャリアステーション1から見て左手手前側から順に加熱・冷却系のユニットを多段化した棚ユニットU1,U2,U3を配置し、右手に液処理ユニットU4,U5を配置する。棚ユニットU1,U2,U3の間に、各ユニット間のウエハWの受け渡しを行う主搬送アームA2,A3が棚ユニットU1,U2,U3と交互に配列して設けられている。また、主搬送アームA2,A3は、キャリアステーション1から見て前後方向に配置される棚ユニットU1,U2,U3側の一面部と、後述する例えば右側の液処理ユニットU4,U5側の一面部と、左側の一面をなす背面部とで構成される区画壁21により囲まれる空間内に置かれている。また、キャリアステーション1と処理部2との間、処理部2とインターフェース部3との間には、各ユニットで用いられる処理液の温度調節装置や温湿度調節用のダクト等を備えた温湿度調節ユニット22が配置されている。
【0036】
インターフェース部3は、処理部2と露光部4との間に前後に設けられる第1の搬送室3A及び第2の搬送室3Bにて構成されており、それぞれに第1のウエハ搬送部A4及び第2のウエハ搬送部A5が設けられている。
【0037】
棚ユニットU1,U2,U3は、液処理ユニットU4,U5にて行われる処理の前処理及び後処理を行うための各種ユニットを複数段例えば10段に積層した構成とされており、その組み合わせはウエハWを加熱(ベーク)する加熱ユニット(HP)、ウエハWを冷却する冷却ユニット(CPL)等が含まれる。また、液処理ユニットU4,U5は、例えば図2に示すように、レジストや現像液などの薬液収納部の上に反射防止膜を塗布するボトム反射防止膜塗布ユニット(BCT)23、塗布ユニット(COT)24、ウエハWに現像液を供給して現像処理する現像ユニット(DEV)25等を複数段例えば5段に積層して構成されている。この発明に係る基板裏面洗浄装置は塗布ユニット(COT)24に設けられている。
【0038】
次に、上記の処理システムにおけるウエハWの流れについて簡単に説明する。先ず外部からウエハWの収納されたキャリア10が載置台11に載置されると、開閉部12と共にキャリア10の蓋体が外されて受け渡しアームA1によりウエハWが取り出される。そしてウエハWは棚ユニットU1の一段をなす受け渡しユニットを介して主搬送アームA2へと受け渡され、棚ユニットU1〜U3内の一つの棚にて、塗布処理の前処理として、反射防止膜の形成や冷却ユニットによる基板の温度調整などが行われる。
【0039】
その後、主搬送アームA2によりウエハWは塗布ユニット(COT)24内に搬入され、ウエハWの表面にレジスト膜が成膜される。このとき、この発明に係る基板裏面洗浄装置100にてウエハWの裏面が洗浄される。レジスト膜が成膜されたウエハWは主搬送アームA2により外部に搬出され、加熱ユニットに搬入されて所定の温度でベーク処理がなされる。ベーク処理を終えたウエハWは、冷却ユニットにて冷却された後、棚ユニットU3の受け渡しユニットを経由してインターフェース部3へと搬入され、このインターフェース部3を介して露光部4内に搬入される。なお、液浸露光用の保護膜をレジスト膜の上に塗布する場合には、上記冷却ユニットにて冷却された後、処理部2における図示しないユニットにて保護膜用の薬液の塗布が行われる。その後、ウエハWは露光部4に搬入されて液浸露光が行われる。
【0040】
液浸露光を終えたウエハWは第2のウエハ搬送部A5により露光部4から取り出され、棚ユニットU6の一段をなす加熱ユニット(PEB)に搬入される。その後、ウエハWは第1のウエハ搬送部A4によって加熱ユニット(PEB)から搬出され、主搬送アームA3に受け渡される。そしてこの主搬送アームA3により現像ユニット25内に搬入される。現像ユニット25では、現像処理に兼用する基板裏面洗浄装置(図示せず)により基板の現像が行われ、更に洗浄が行われる。その後、ウエハWは主搬送アームA3により現像ユニット25から搬出され、主搬送アームA2、受け渡しアームA1を経由して載置台11上の元のキャリア10へと戻される。
【0041】
<第1実施形態>
この発明の基板裏面洗浄装置を塗布処理装置に組み合わせた実施の形態について図3及び図4を参照して説明する。
【0042】
図3及び図4に示すように、上記基板裏面洗浄装置100(以下に裏面洗浄装置100という)は、ケーシング26内に、ウエハWの裏面中央部を吸引吸着して水平姿勢に保持する基板保持部であるスピンチャック30を具備している。スピンチャック30は軸部31を介して、例えばサーボモータ等の回転駆動部32と連結されており、この回転駆動部32によりウエハWを保持した状態で回転可能なように構成されている。なお、回転駆動部32は、制御部であるコントローラ80に電気的に接続されており、コントローラ80からの制御信号に基づいてスピンチャック30の回転数が制御される。また、ケーシング26には、ウエハWの搬入出口27が設けられ、この搬入出口27にはシャッタ28が開閉可能に配設されている。
【0043】
上記スピンチャック30上のウエハWの側方を囲むようにして上方側が開口するカップ体40が設けられている。このカップ体40は、円筒状の外カップ41と、上部側が内側に傾斜した筒状の内カップ42とからなり、外カップ41の下端部に接続された例えばシリンダ等の昇降機構43により外カップ41が昇降し、更に内カップ42は外カップ41の下端側内周面に形成された段部に押し上げられて昇降可能なように構成されている。なお、昇降機構43は、コントローラ80に電気的に接続されており、コントローラ80からの制御信号に基づいて外カップ41が昇降するように構成されている。
【0044】
また、スピンチャック30の下方側には円形板44が設けられており、この円形板44の外側には断面が凹部状に形成された液受け部45が全周に亘って設けられている。液受け部45の底面にはドレイン排出口46が形成されており、ウエハWからこぼれ落ちるか、あるいは振り切られて液受け部45に貯留されたレジスト液や洗浄液は、このドレイン排出口46を介して装置の外部に排出される。また円形板44の外側には断面山形のリング部材47が設けられている。なお、円形板44を貫通する例えば3本の基板支持ピンである昇降ピン(図示せず)が設けられており、この昇降ピンと基板搬送手段(図示せず)との協働作用によりウエハWはスピンチャック30に受け渡しされるように構成されている。
【0045】
一方、スピンチャック30に保持されたウエハWの上方側には、レジスト液等の処理液供給ノズル50がノズル移動機構200によって昇降可能及び水平移動可能に設けられている。処理液供給ノズル50は、流量調整弁V1を介設した処理液供給管51を介して処理液供給源52に接続されている。
【0046】
上記処理液供給ノズル50は支持部材であるノズルアーム55の一端側に支持されており、このノズルアーム55の他端側は図示しない昇降機構を備えた移動基台56に連結されている。更に、移動基台56は、例えばケーシング26の底面にてX方向に伸びるガイド部材57に沿って、例えば、ボールねじ機構やタイミングベルト機構等からなるノズル移動機構200により横方向に移動可能なように構成されている。また、カップ40の一方の外側には、処理液供給ノズル50の待機部58が設けられ、この待機部58ではノズル先端部の洗浄などが行われる。
【0047】
また、スピンチャック30によって保持されるウエハWの下方には、裏面洗浄ノズル60が設けられており、裏面洗浄ノズル60は流量調整弁V2を介設した洗浄液供給管61を介して洗浄液供給源62に接続されている。洗浄液の流量及び供給時間は、流量調整弁V2によって調整される。
【0048】
この場合、裏面洗浄ノズル60はウエハWの周辺内方において径方向に異なる位置、例えば外周からの距離がD1とD2の法線上の位置におけるウエハWの回転方向かつ接線方向に洗浄液を吐出するように構成されている(図5参照)。例えば、ウエハWのサイズがΦ450mmである場合には、上記外周からの距離D1は75mmに設定され、D2は55mmに設定される。なお、図3では複雑な表示を避けるために省略して1個の裏面洗浄ノズル60を示している。
【0049】
処理液供給ノズル50を移動させるためのノズル移動機構200、スピンチャック30を回転させる回転駆動部32及びカップ40の昇降機構43、処理液、洗浄液の流量を調整する流量調整弁V1,V2は、コントローラ80に電気的に接続されており、例えばコントローラ80に内蔵されたコンピュータに格納されたプログラムに基づいて上記各部に制御信号を出力するように構成されている。
【0050】
次に、上記のように構成される基板裏面洗浄装置100の動作態様について説明する。最初に、ウエハWが基板裏面洗浄装置100内に搬入されていない時には、外カップ41、内カップ42は下降位置にあり、処理液供給ノズル50及び溶剤供給ノズル60は所定の待機位置にて待機している。上記処理システムにおいて、ウエハWが主搬送アームA3(図1参照)により基板裏面洗浄装置100内に搬入されると、主搬送アームA3と図示しない昇降ピンとの協働作用によりウエハWはスピンチャック30に受け渡される。
【0051】
その後、外カップ41及び内カップ42が上昇位置に設定されると共に、処理液供給ノズル50からウエハW上にレジスト液が供給され、スピンチャック30が回転して公知のスピンコート法によりレジスト液の供給(塗布)が行われる。この実施形態では、ウエハWを例えば1000rpmの回転数で1秒(sec)回転させると共に、処理液供給ノズル50からレジスト液をウエハWの中心部に供給(吐出)する。そしてウエハWの回転による遠心力によりウエハWの表面に沿ってレジスト液は外側に広がり、薄膜状の液膜が形成される。
【0052】
処理液供給ノズル50がレジスト液の供給を停止した直後に速やかに裏面洗浄ノズル60から洗浄液を吐出してウエハWの裏面の洗浄を行う。以下に、この洗浄工程について図5及び図6を参照して詳細に説明する。
【0053】
まず、ウエハWが主搬送アームA3(図1参照)により基板裏面洗浄装置100内に搬入され、ウエハWがスピンチャック30にて保持される(ステップS1)。その後、処理液供給ノズル50がウエハWの上方中心部に移動し、処理液供給ノズル50からウエハWにレジスト液が供給されると共に、ウエハWを回転(回転数:1000rpm、時間:1sec)してレジスト塗布処理を行う{ステップS2}。
【0054】
レジスト塗布後、ウエハWを低速の第1の回転数(120rpm)で回転し、裏面洗浄ノズル60からウエハWの裏面の外周から75mmと55mmの法線上の位置に、ウエハWの回転方向かつ接線方向に洗浄液を3sec間吐出して、洗浄液をウエハW裏面の周辺内方に緩やかに拡散する{洗浄液吐出(1);ステップS3}。これにより、レジスト液と洗浄液とが接触し易くなり、洗浄液自体の化学溶解反応によるいわば化学的洗浄によってレジスト液が除去される。
【0055】
その後、洗浄液の吐出を停止し、ウエハWを高速の第2の回転数(1000rpm)で、1sec間回転して、ウエハWの裏面の洗浄液を急激に拡散すると共に、振り切る{洗浄液振り切り(1);ステップS4}。これにより、ウエハWの高速回転に伴う遠心力による洗浄処理及び洗浄液振り切りによるいわば物理的洗浄によってレジスト液が除去される。
【0056】
次に、再びウエハWを低速の第1の回転数(120rpm)で回転し、裏面洗浄ノズル60から上記と同様にウエハWの裏面の外周から75mmと55mmの法線上の位置に、ウエハWの回転方向かつ接線方向に洗浄液を3sec間吐出して、洗浄液をウエハW裏面の周辺内方に緩やかに拡散する{洗浄液吐出(2);ステップS5}。
【0057】
その後、再び洗浄液の吐出を停止し、ウエハWを高速の第2の回転数(1000rpm)で、1sec間回転して、ウエハWの裏面の洗浄液を急激に拡散すると共に、振り切る{洗浄液振り切り(2);ステップS6}。
【0058】
その後、再びウエハWを低速の第1の回転数(120rpm)で回転し、裏面洗浄ノズル60から上記と同様にウエハWの裏面の外周から75mmと55mmの法線上の位置に、ウエハWの回転方向かつ接線方向に洗浄液を3sec間吐出して、洗浄液をウエハW裏面の周辺内方に緩やかに拡散する{洗浄液吐出(3);ステップS7}。
【0059】
その後、再び洗浄液の吐出を停止し、ウエハWを高速の第2の回転数(1000rpm)で、1sec間回転して、ウエハWの裏面の洗浄液を急激に拡散すると共に、振り切る{洗浄液振り切り(3);ステップS8}。
【0060】
上記のようにして、ウエハWを低速の第1の回転数(120rpm)で回転し、裏面洗浄ノズル60からウエハWの裏面の外周から75mmと55mmの法線上の位置に、ウエハWの回転方向かつ接線方向に洗浄液を3sec間吐出して、洗浄液をウエハW裏面の周辺内方に緩やかに拡散する洗浄液吐出工程と、洗浄液の吐出を停止し、ウエハWを高速の第2の回転数(1000rpm)で、1sec間回転して、ウエハWの裏面の洗浄液を急激に拡散すると共に、振り切る洗浄液振り切り工程とを3回繰り返して行う。
【0061】
その後、ウエハWを10sec間、高速回転(回転数:1000rpm)して、ウエハWの裏面に残った洗浄液を除去する{スピン乾燥;ステップS9}。
【0062】
その後、ウエハWは基板裏面洗浄装置100内から搬出されて、処理は終了する。
【0063】
第1実施形態の裏面洗浄方法によれば、ウエハ裏面に洗浄液を緩やかに拡散すべく第1の回転数(120rpm)で回転して洗浄液を供給する洗浄液吐出工程と、第1の回転数より高速の第2の回転数(1000rpm)で回転してウエハ裏面の洗浄液を急速に拡散して振り切る洗浄液振り切り工程と、を交互に3回繰り返し行うことにより、洗浄液吐出工程においては、低速回転であるため処理液と洗浄液とが接触し易くなり、洗浄液自体の化学溶解反応によるいわば化学的洗浄によってレジスト液を除去することができ、洗浄液振り切り工程においては、高速回転に伴う遠心力による洗浄処理及び洗浄液振り切りによるいわば物理的洗浄によってレジスト液を除去することができる。したがって、洗浄液の溶解性を利用した化学的洗浄と遠心力を利用した物理的洗浄を3回繰り返すことによって、ウエハ裏面に付着したレジスト液を除去することができる。この場合、ウエハWの裏面に洗浄液を供給する位置を、基板の周辺内方の径方向の外周から75mmと55mmという異なる位置とすることにより、洗浄領域を広げることができ、更に裏面洗浄性の向上を図ることができる。
【0064】
なお、第1の回転数は、10〜120rpmの範囲であることが好ましく、第2の回転数は、1000〜3000rpmの範囲であることが好ましい。
【0065】
<第2実施形態>
上記第1実施形態では、裏面洗浄ノズル60の洗浄液の吐出角度が固定式の場合について説明したが、図8に示す第2実施形態のように、裏面洗浄ノズル60の洗浄液の吐出角度を可変式としてもよい。
【0066】
この場合、裏面洗浄ノズル60は、ウエハW裏面からH(例えば、10mm)離れた下方位置に配設されており、例えばステッピングモータを用いた角度調整機構(図示せず)によって洗浄液の吐出角度がウエハWの裏面に対して30°、45°及び90°に可変可能すなわち角度調整可能に形成されている。なお、角度調整機構はコントローラ80に電気的に接続されており、コントローラ80からの制御信号に基づいて吐出角度が調整される。
【0067】
このように構成することにより、図7及び図8に示すように、裏面洗浄ノズル60の吐出角度を90°にしてウエハWの裏面内方の外周からD3の位置(例えば、5mmの位置)に洗浄液を吐出することができ、これによりウエハWのベベル部の洗浄を行うことができる。また、裏面洗浄ノズル60の吐出角度を90°から45°に変えると、図8に示すように、吐出角度が90°のときの吐出位置からL1の距離(10mm)離れた位置に洗浄液を吐出することができ、洗浄液の跳ね返りを少なくすることができる。この状態で例えばウエハWの外周からD5の位置(例えば、75mmの位置)に洗浄液を吐出してウエハ裏面側の外周部75mmの領域の裏面洗浄を行うことができる。更に、裏面洗浄ノズル60の吐出角度を90°から30°に変えると、図8に示すように、吐出角度が90°のときの吐出位置からL2の距離(17mm)離れた位置に洗浄液を吐出することができ、吐出角度が45°の場合に比べて洗浄液の描く軌跡を長くして、洗浄液の跳ね返りを更に少なくすることができる。また、ウエハWの裏面に対する洗浄液の入射角が緩やかになるため、洗浄液がウエハWの裏面上に拡がり易い。この状態で例えばウエハWの外周からD5の位置よりも若干外周側のD6の位置(例えば、約75mm)の位置に洗浄液を吐出してウエハ裏面側の外周部約75mmの領域の裏面洗浄を行うことができる。
【0068】
なお、第2実施形態において、その他の部分は第1実施形態と同じであるので、同一部分に同一補号を比して説明は省略する。
【0069】
次に、第2実施形態の裏面洗浄工程について図9を参照して説明する。図9では、裏面洗浄工程のみを示している。なお、ここでは裏面洗浄ノズル60の洗浄液吐出量は50ml/min.に設定されている。
【0070】
第1実施形態と同様に、レジスト塗布処理を行った後、ウエハWを低速の第1の回転数(120rpm)で回転し、吐出角度が45°に調整された裏面洗浄ノズル60からウエハWの裏面の外周から75mmの法線上の位置に、ウエハWの回転方向かつ接線方向に洗浄液を3sec間吐出して、洗浄液をウエハW裏面の周辺内方に緩やかに拡散する{洗浄液吐出(1);ステップS2−1}。これにより、ウエハ裏面側の外周から75mmの領域のレジスト液と洗浄液とが接触し易くなり、洗浄液自体の化学溶解反応によるいわば化学的洗浄によってレジスト液が除去される。
【0071】
その後、洗浄液の吐出を停止し、ウエハWを高速の第2の回転数(1000rpm)で、1sec間回転して、ウエハWの裏面の洗浄液を急激に拡散すると共に、振り切る{洗浄液振り切り(1);ステップS2−2}。これにより、ウエハWの高速回転に伴う遠心力による洗浄処理及び洗浄液振り切りによるいわば物理的洗浄によってレジスト液が除去される。
【0072】
次に、裏面洗浄ノズル60の吐出角度を30°に調整して、再びウエハWを低速の第1の回転数(120rpm)で回転し、裏面洗浄ノズル60から上記と同様にウエハWの裏面の外周から約75mmの法線上の位置に、ウエハWの回転方向かつ接線方向に洗浄液を3sec間吐出して、洗浄液をウエハW裏面の周辺内方に緩やかに拡散する{洗浄液吐出(2);ステップS2−3}。これにより、洗浄液吐出(1)(S2−1)に比べてウエハWの裏面に対する洗浄液の入射角が緩やかになるため、洗浄液がウエハWの裏面上に拡がり易くなり、洗浄液自体の化学溶解反応によるいわば化学的洗浄によってレジスト液が除去される。
【0073】
その後、再び洗浄液の吐出を停止し、ウエハWを高速の第2の回転数(1000rpm)で、1sec間回転して、ウエハWの裏面の洗浄液を急激に拡散すると共に、振り切る{洗浄液振り切り(2);ステップS2−4}。
【0074】
その後、裏面洗浄ノズル60の吐出角度を90°に調整して、再びウエハWを低速の第1の回転数(120rpm)で回転し、裏面洗浄ノズル60からウエハWの裏面の周辺内方の外周から5mmの位置に洗浄液を3sec間吐出して、ウエハWのベベル部を洗浄する{洗浄液吐出(3);ステップS2−5}。
【0075】
その後、再び洗浄液の吐出を停止し、ウエハWを高速の第2の回転数(1000rpm)で、1sec間回転して、ウエハWの裏面の洗浄液を急激に拡散すると共に、振り切る{洗浄液振り切り(3);ステップS2−6}。
【0076】
その後、ウエハWを10sec間、高速回転(回転数:1000rpm)して、ウエハWの裏面に残った洗浄液を除去した後、ウエハWは基板裏面洗浄装置100内から搬出されて、処理は終了する。
【0077】
第2実施形態の裏面洗浄方法によれば、ウエハWの裏面に対する洗浄液の吐出角度を可変にすることにより、少ない裏面洗浄ノズル60によって広範囲の裏面洗浄領域を確保することができる。この場合、洗浄液吐出工程における1回目から3回目のウエハWに対する吐出角度を、45°,30°,90°とすることにより、基板の径方向に対して多段的に可変洗浄処理を行うことができる。
【0078】
なお、上記実施形態では、裏面洗浄ノズル60を可変式としたが、ウエハWの裏面の洗浄液供給位置、例えば、ウエハWの裏面外周から75mm,55mm,5mmの位置毎に吐出角度を変えて裏面洗浄ノズル60を配置してもよい。
【0079】
<第3実施形態>
図10は、この発明の第3実施形態に係る裏面洗浄装置における裏面洗浄ノズル60の吐出状態を示す概略側面図である。
【0080】
第3実施形態における裏面洗浄ノズル60は、図10に示すように、スピンチャック30によって保持されたウエハWの下方位置に配設され、ノズル移動機構63によって洗浄液吐出箇所をウエハWの径方向に可変に形成されている。
【0081】
ノズル移動機構63は、例えばボールねじ機構やタイミングベルト機構等にて形成されており、裏面洗浄ノズル60を載置する可動台65をノズル移動機構63の往復移動部64に連結することで、裏面洗浄ノズル60の液吐出箇所をウエハWの径方向に可変可能にしている。なお、ノズル移動機構63はコントローラ80と電気的に接続されており、コントローラ80からの制御信号に基づいて裏面洗浄ノズル60の液吐出箇所がウエハWの径方向に可変可能になっている。
【0082】
この場合、裏面洗浄ノズル60は、ノズル移動機構63によってウエハWの外周から75mmの位置(D5)と外周から5mmの位置(D3)の範囲内の任意の位置例えば外周から75mmの位置(D5)、外周から55mmの位置(D4)、外周から35mmの位置(D7)、外周から5mmの位置(D3)等任意の位置に可変可能に構成されている。
【0083】
なお、第3実施形態において、その他の部分は第1実施形態と同じであるので、説明は省略する。
【0084】
次に、第3実施形態の裏面洗浄工程について図11を参照して説明する。図11では、裏面洗浄工程のみを示している。なお、ここでは裏面洗浄ノズル60の洗浄液吐出量は50ml/min.に設定され、吐出角度が45°と90°に調整可能に形成される場合について説明する。
【0085】
第1実施形態と同様に、レジスト塗布処理を行った後、ウエハWを低速の第1の回転数(120rpm)で回転し、吐出角度が45°に調整された裏面洗浄ノズル60からウエハWの裏面の外周から75mmの法線上の位置に、ウエハWの回転方向かつ接線方向に洗浄液を3sec間吐出して、洗浄液をウエハW裏面の周辺内方に緩やかに拡散する{洗浄液吐出(1);ステップS3−1}。これにより、ウエハ裏面側の外周から75mmの領域のレジスト液と洗浄液とが接触し易くなり、洗浄液自体の化学溶解反応によるいわば化学的洗浄によってレジスト液が除去される。
【0086】
その後、洗浄液の吐出を停止し、ウエハWを高速の第2の回転数(1000rpm)で、1sec間回転して、ウエハWの裏面の洗浄液を急激に拡散すると共に、振り切る{洗浄液振り切り(1);ステップS3−2}。これにより、ウエハWの高速回転に伴う遠心力による洗浄処理及び洗浄液振り切りによるいわば物理的洗浄によってレジスト液が除去される。
【0087】
次に、裏面洗浄ノズル60の吐出角度が45°の状態で、再びウエハWを低速の第1の回転数(120rpm)で回転し、裏面洗浄ノズル60から上記と同様にウエハWの裏面の外周から55mmの法線上の位置に、ウエハWの回転方向かつ接線方向に洗浄液を3sec間吐出して、洗浄液をウエハW裏面の周辺内方に緩やかに拡散する{洗浄液吐出(2);ステップS3−3}。これにより、ウエハ裏面側の外周から55mmの領域のレジスト液と洗浄液とが接触し易くなり、洗浄液自体の化学溶解反応によるいわば化学的洗浄によってレジスト液が除去される。
【0088】
その後、再び洗浄液の吐出を停止し、ウエハWを高速の第2の回転数(1000rpm)で、1sec間回転して、ウエハWの裏面の洗浄液を急激に拡散すると共に、振り切る{洗浄液振り切り(2);ステップS3−4}。
【0089】
その後、裏面洗浄ノズル60の吐出角度を90°に調整して、再びウエハWを低速の第1の回転数(120rpm)で回転し、裏面洗浄ノズル60からウエハWの裏面の周辺内方の外周から5mmの位置に洗浄液を3sec間吐出して、ウエハWのベベル部を洗浄する{洗浄液吐出(3);ステップS3−5}。
【0090】
その後、再び洗浄液の吐出を停止し、ウエハWを高速の第2の回転数(1000rpm)で、1sec間回転して、ウエハWの裏面の洗浄液を急激に拡散すると共に、振り切る{洗浄液振り切り(3);ステップS3−6}。
【0091】
その後、ウエハWを10sec間、高速回転(回転数:1000rpm)して、ウエハWの裏面に残った洗浄液を除去した後、ウエハWは基板裏面洗浄装置100内から搬出されて、処理は終了する。
【0092】
第3実施形態の裏面洗浄方法によれば、ウエハWの裏面に対する洗浄液の吐出箇所をウエハWの径方向に沿って可変とすることにより、少ない裏面洗浄ノズル60によって広範囲の裏面洗浄領域を確保することができる。この場合、洗浄液吐出工程における1回目から3回目の上記洗浄液の吐出箇所を、ウエハWの外周から75mm,55mm,5mmとすることにより、ウエハWの径方向に対して多段的に可変洗浄処理を行うことができる。
【0093】
<その他の実施形態>
上記第1実施形態では、固定式の裏面洗浄ノズル60が2個設けられる場合について説明したが、固定式の裏面洗浄ノズル60の数はこれに限定されるものではなく、例えば、図10に示すウエハWの外周から75mmの位置(D5)、外周から55mmの位置(D4)及び外周から35mmの位置(D7)におけるウエハWの回転方向かつ接線方向に対して洗浄液を吐出する3個の裏面洗浄ノズル60を用いてもよい。また、ウエハWの外周から75mmの位置(D5)と、外周から55mmの位置(D4)のそれぞれの対向位置(180度の位置)に洗浄液を吐出する4個の裏面洗浄ノズル60を用いてもよい。
【0094】
なお、上記実施形態においては、裏面洗浄ノズル60の吐出方向は接線方向としていたが、ウエハWの裏面外周の法線方向としてもよい。
【0095】
また、上記実施形態においては、ウエハWの裏面に洗浄液を吐出する時の回転数を低回転(例えば120rpm)、洗浄液の吐出を停止している時の回転数を高回転(例えば1000rpm)としていた。しかし、この代わりに、洗浄液を吐出する時の回転数を高回転(例えば1000rpm)、洗浄液の吐出を停止している時の回転数を低回転(例えば120rpm)としても、洗浄液の吐出と吐出停止を繰り返す間欠洗浄を行わない従来技術と比較して、薬液消費量を削減することができる。
【0096】
また、上記第1実施形態においては、固定式の裏面洗浄ノズル60の吐出角度が固定である場合について説明したが、吐出位置に応じて裏面洗浄ノズル60の吐出角度を変えもよい。
【0097】
また、上記実施形態では、この発明に係る裏面洗浄装置をレジスト塗布処理に適用した場合について説明したが、この発明はこれに限定されるものではなく、鉛直軸回りに回転する基板の表面に処理液が供給される基板処理、例えば現像処理にも適用できる。
【実施例】
【0098】
以下、この発明を完成させるために行った評価実験について説明する。
(評価実験1)
評価条件
・レジスト:ArF液浸工程対応のポジ型フォトレジストをベアウエハの表面に塗布
・洗浄液(バックリンス液):シクロヘキサノン
・吐出流量:100ml/min
・ノズル:接線方向(2本)
・吐出位置:ウエハ外周から70mm
上記評価条件で、図12に示すΦ300mmウエハWAを1000rpmで回転した場合(既存のΦ300mmウエハの洗浄手法)と、Φ450mmウエハWBを1000rpmと500rpmで回転した場合の裏面洗浄除去率とバックリンス量を調べたところ、図13に示すような結果が得られた。
【0099】
上記評価実験1の結果、既存のΦ300mmウエハの洗浄手法に対して面積比が1.8倍のΦ450mmウエハの洗浄手法では約3.4倍のリンス量が必要であることが判った。
【0100】
(評価実験2)
次に、上記評価条件のうち、Φ450mmウエハでの吐出位置をウエハW外周から75mm(Φ300mmウエハは外周から70mm)の条件として、5秒間吐出と振り切り乾燥を繰り返して行い、Φ450mmウエハの回転数を120rpm、500rpm、1000rpm、2000rpmに変化させて、レジスト除去率とバックリンス量の関係を調べたところ、図14及び図15に示す結果が得られた。
【0101】
上記評価実験2の結果、Φ450mmウエハにおいては、120rpmのときが、既存のΦ300mmウエハの洗浄手法のバックリンス量25.0ml(繰り返し3回)に対して33.3ml(繰り返し4回)と少なく、次いで2000rpm(繰り返し5回)、1000rpm(繰り返し7回)、500rpm(繰り返し10回)であった。
【0102】
評価実験2から裏面洗浄のメカニズムを考察すると、低速の120rpmでは図16(a)に示すように、レジスト膜はバックリンス位置D0を起点として、バックリンス液Lは比較的大きい粒径のまま拡がり、リンス液自体の化学的な溶解作用によりレジストを除去する。図16(a)において、レジスト残渣と除去領域のピッチPaは10〜15mmであった。
【0103】
これに対して、高速の1000rpmでは図16(b)に示すように、レジスト膜はバックリンス位置D0を起点として、バックリンス液Lが細分化されて排出されることによりレジストは鋭角的に放射状に除去される。これは高速回転処理による物理的な洗浄作用が支配していると推測される。図16(b)において、レジスト残渣と除去領域のピッチPbは2〜3mmであった。
【0104】
(評価実験3)
上記評価実験2の結果より低速回転120rpmによる化学的な溶解作用と高速回転1000rpmにより物理的な洗浄作用に着目して、120rpm時にバックリンス(リンス液吐出)と1000rpm時のバックリンスの停止を繰り返す間欠吐出の効果を調べるために、表1に示すような洗浄工程の手順、すなわち、120rpm時のバックリンスを5sec間行う洗浄液吐出工程と、1000rpm時のバックリンスの停止を1sec間行う洗浄液振り切り工程を繰り返し3回行う手順で評価実験3を行った。なお、このときのバックリンスの吐出位置は外周から75mmの位置に設定した。
【表1】

【0105】
評価実験3の結果、裏面洗浄除去率は100%達成できた。
【0106】
(評価実験4)
上記評価実験3では間欠吐出時間が15secであるので、間欠吐出時間の短縮を試みるために、評価実験3の洗浄工程における洗浄液吐出時間を5secから3secに代えて、表2に示すような洗浄工程の手順、すなわち、120rpm時のバックリンスを3sec間行う洗浄液吐出工程と、1000rpm時のバックリンスの停止を1sec間行う洗浄液振り切り工程を繰り返し3回行う手順で評価実験4を行った。
【表2】

【0107】
評価実験4の結果、裏面洗浄除去率は100%達成できず、洗浄領域中心部から外周にかけて縞状にレジスト残渣が発生した。
【0108】
(評価実験5)
次に、バックリンスの吐出位置を外周から75mmの位置と外周から55mmの位置に設定して、表3に示すような洗浄工程の手順、すなわち、120rpm時のバックリンスを3sec間行う洗浄液吐出工程と、1000rpm時のバックリンスの停止を1sec間行う洗浄液振り切り工程を繰り返し3回行う手順で評価実験5を行った。
【表3】

【0109】
評価実験5の結果、裏面洗浄除去率は100%達成できた。この時の間欠吐出時間は9secであり、バックリンスの吐出位置を外周から75mmの位置で行った評価実験3の間欠吐出時間15secに比較して6sec短縮できた。
【0110】
(評価実験6)
次に、洗浄液吐出工程の時間と回転数の関係を調べるために、バックリンスの吐出位置は評価実験5と同じ設定で、表4に示すような手順で評価実験6を行った。なお、時間(T)の値を、3sec,2sec,1secとしてそれぞれ実験した。
【表4】

【0111】
評価実験6の結果、表5に示すように、回転数120rpmに対して吐出時間3secと2secは裏面洗浄除去率が100%であったが、吐出時間1secでは裏面洗浄除去率は100%達成できなかった。
【表5】

【0112】
(評価実験7)
次に、洗浄液吐出工程と洗浄液振り切り工程における時間と回転数の関係を調べるために、表6に示すように、洗浄液吐出工程時(バックリンス吐出時)の回転数(R1)と洗浄液振り切り工程時の回転数(R2)を代えて評価実験7を行ったところ、図17に示すような結果が得られた。
【表6】

【0113】
評価実験7の結果、バックリンス吐出時の回転数(R1)が10〜120rpmで、洗浄液振り切り工程時の回転数(R2)が1000〜3000rpmの範囲において裏面洗浄除去率が100%を達成できた。
【0114】
(評価実験8)
次に、第2実施形態の裏面洗浄方法について、上記表3に示すような洗浄工程の手順、すなわち、120rpm時のバックリンスを3sec間行う洗浄液吐出工程(1){吐出位置:75mm、吐出角度:45°}、洗浄液吐出工程(2){吐出位置:75mm、吐出角度:30°}、洗浄液吐出工程(3){吐出位置:5mm、吐出角度:90°}と、1000rpm時のバックリンスの停止を1sec間行う洗浄液振り切り工程を繰り返し3回行う手順で評価実験8を行った。評価実験8の結果、裏面洗浄除去率は100%達成できた。
【0115】
(評価実験9)
次に、第3実施形態の裏面洗浄方法について、上記表3に示すような洗浄工程の手順、すなわち、120rpm時のバックリンスを3sec間行う洗浄液吐出工程(1){吐出位置:75mm、吐出角度:45°}、洗浄液吐出工程(2){吐出位置:55mm、吐出角度:45°}、洗浄液吐出工程(3){吐出位置:5mm、吐出角度:90°}と、1000rpm時のバックリンスの停止を1sec間行う洗浄液振り切り工程を繰り返し3回行う手順で評価実験9を行った。評価実験9の結果、裏面洗浄除去率は100%達成できた。
【0116】
以上の評価実験の結果から、図18に示すように、既存のΦ300mmウエハの洗浄手法のバックリンス量が25.0mlに対して、大口径のΦ450mmウエハにおいては、吐出位置が外周から75mmに設定した場合、バックリンス量が既存のΦ300mmウエハと同量の25.0mlであった。また、吐出位置を外周から75mmと外周から55mmの位置に設定した場合では、バックリンス量が10.0mlと少ない量であった。
【符号の説明】
【0117】
30 スピンチャック(基板保持部)
32 回転駆動部
50 処理液供給ノズル
60 裏面洗浄ノズル
63 ノズル移動機構
80 コントローラ(制御部)
V2 流量調整弁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉛直軸回りに回転する基板の表面に処理液を供給する工程の後に、上記基板が回転した状態で上記基板の裏面の周辺内方における複数の位置に対して洗浄液を供給して洗浄する洗浄工程を具備し、
上記洗浄工程は、上記基板裏面に上記洗浄液を緩やかに拡散すべく第1の回転数で回転して洗浄液を供給する洗浄液吐出工程と、上記第1の回転数より高速の第2の回転数で回転して上記基板裏面の洗浄液を急速に拡散して振り切る洗浄液振り切り工程と、を交互に複数回繰り返し行う、ことを特徴とする基板裏面洗浄方法。
【請求項2】
請求項1記載の基板裏面洗浄方法において、
上記基板の裏面に洗浄液を供給する位置が基板の周辺内方において径方向に異なる複数位置である、ことを特徴とする基板裏面洗浄方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の基板裏面洗浄方法において、
上記基板の裏面に対する洗浄液の吐出角度が可変である、ことを特徴とする基板裏面洗浄方法。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の基板裏面洗浄方法において、
上記基板の裏面に洗浄液を供給する位置毎に、上記基板の裏面に対する洗浄液の吐出角度が異なる、ことを特徴とする基板裏面洗浄方法。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかに記載の基板裏面洗浄方法において、
上記第1の回転数が10〜120rpmであり、上記第2の回転数が1000〜3000rpmである、ことを特徴とする基板裏面洗浄方法。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれかに記載の基板裏面洗浄方法において、
上記洗浄液吐出工程における吐出時間が2〜5秒であり、上記洗浄液振り切り工程における振り切り時間が1秒である、ことを特徴とする基板裏面洗浄方法。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれかに記載の基板裏面洗浄方法において、
上記洗浄液吐出工程と、上記洗浄液振り切り工程とを3回繰り返し行う、ことを特徴とする基板裏面洗浄方法。
【請求項8】
請求項1,2,5又は6に記載の基板裏面洗浄方法において、
上記基板の裏面に対する洗浄液の吐出角度を可変にすると共に、上記洗浄液吐出工程と、上記洗浄液振り切り工程とを3回繰り返し行い、上記洗浄液吐出工程における1回目から3回目の上記基板に対する吐出角度を、45°,30°,90°とする、ことを特徴とする基板裏面洗浄方法。
【請求項9】
請求項1ないし8のいずれかに記載の基板裏面洗浄方法において、
上記基板の裏面に対する洗浄液の吐出箇所が基板の径方向に沿って可変である、ことを特徴とする基板裏面洗浄方法。
【請求項10】
請求項1ないし8のいずれかに記載の基板裏面洗浄方法において、
上記基板の裏面に対する洗浄液の吐出箇所を基板の径方向に沿って可変にすると共に、上記洗浄液吐出工程と、上記洗浄液振り切り工程とを3回繰り返し行い、上記洗浄液吐出工程における1回目から3回目の上記洗浄液の吐出箇所を、基板の外周から75mm,55mm,5mmとする、ことを特徴とする基板裏面洗浄方法。
【請求項11】
鉛直軸回りに基板を回転自在に保持する基板保持部と、
上記基板保持部を回転する回転駆動部と、
上記基板保持部にて保持された基板の表面に処理液を供給する処理液供給ノズルと、
上記基板保持部によって回転する基板の裏面の周辺内方における複数の位置に対して洗浄液を供給する裏面洗浄ノズルと、
上記回転駆動部の回転及び上記裏面洗浄ノズルの駆動を制御する制御部と、を具備し、
上記制御部からの信号に基づいて、上記基板裏面に上記洗浄液を緩やかに拡散すべく第1の回転数で回転して洗浄液を供給する洗浄液吐出工程と、上記第1の回転数より高速の第2の回転数で回転して上記基板裏面の洗浄液を急速に拡散して振り切る洗浄液振り切り工程と、を交互に複数回繰り返し行う、ことを特徴とする基板裏面洗浄装置。
【請求項12】
請求項11記載の基板裏面洗浄装置において、
上記裏面洗浄ノズルは複数個設けられ、各裏面洗浄ノズルは、上記基板の周辺内方において径方向に異なる複数位置に対して洗浄液を供給する、ことを特徴とする基板裏面洗浄装置。
【請求項13】
請求項11又は12に記載の基板裏面洗浄装置において、
上記裏面洗浄ノズルが基板の裏面に対して洗浄液を供給する角度が可変に形成されている、ことを特徴とする基板裏面洗浄装置。
【請求項14】
請求項11又は12に記載の基板裏面洗浄装置において、
上記裏面洗浄ノズルが基板の裏面に洗浄液を供給する位置毎に、上記基板の裏面に対する洗浄液の吐出角度が異なるように形成されている、ことを特徴とする基板裏面洗浄装置。
【請求項15】
請求項11ないし14のいずれかに記載の基板裏面洗浄装置において、
上記制御部からの信号に基づいて、上記第1の回転数が10〜120rpmに制御され、上記第2の回転数が1000〜3000rpmに制御される、ことを特徴とする基板裏面洗浄装置。
【請求項16】
請求項11ないし15のいずれかに記載の基板裏面洗浄装置において、
上記制御部からの信号に基づいて、上記洗浄液吐出工程における吐出時間が2〜5秒に制御され、上記洗浄液振り切り工程における振り切り時間が1秒に制御される、ことを特徴とする基板裏面洗浄装置。
【請求項17】
請求項11ないし16のいずれかに記載の基板裏面洗浄装置において、
上記制御部からの信号に基づいて、上記洗浄液吐出工程と、洗浄液振り切り工程が3回繰り返される、ことを特徴とする基板裏面洗浄装置。
【請求項18】
請求項11,12,15又は16に記載の基板裏面洗浄装置において、
上記裏面洗浄ノズルが基板の裏面に対して洗浄液を供給する角度が可変に形成されると共に、上記制御部からの信号に基づいて、上記洗浄液吐出工程と、洗浄液振り切り工程とが3回繰り返され、上記洗浄液吐出工程における1回目から3回目の上記基板に対する吐出角度を、45°,30°,90°とする、ことを特徴とする基板裏面洗浄装置。
【請求項19】
請求項11ないし18のいずれかに記載の基板裏面洗浄装置において、
上記裏面洗浄ノズルが基板の裏面に対して洗浄液を供給する箇所が基板の径方向に沿って可変に形成されている、ことを特徴とする基板裏面洗浄装置。
【請求項20】
請求項11ないし18のいずれかに記載の基板裏面洗浄装置において、
上記基板の裏面に対する洗浄液の吐出箇所を基板の径方向に沿って可変に形成されると共に、上記制御部からの信号に基づいて、上記洗浄液吐出工程と、上記洗浄液振り切り工程とを3回繰り返し行い、上記洗浄液吐出工程における1回目から3回目の上記洗浄液の吐出箇所を、基板の外周から75mm,55mm,5mmとする、ことを特徴とする基板裏面洗浄装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2013−77664(P2013−77664A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−215884(P2011−215884)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】