説明

多機能座標測定機

可搬型の関節アーム座標測定機(AACMM)が、反対側にある第1の端部および第2の端部を有する手動で位置付けることが可能なアーム部であって、接続されたアームセグメントを含み、各アームセグメントが、位置信号を生成するための少なくとも1つの位置トランスデューサを含む、アーム部と、AACMMの第1の端部に装着された測定デバイスと、トランスデューサからの位置信号を受信し、測定デバイスの位置に対応するデータを提供する電子回路とを含む。可搬型のAACMMを実装することが、データが送信される送信経路を判定することによって、データが受信される送信元デバイスを特定するステップであって、送信元デバイスが、AACMMの第1の端部に取外し可能なように装着される、ステップと、送信元デバイスの特定情報に基づいてデータのデータタイプを判定するステップと、データタイプに応じてデータに対してアクションを実行するステップと、アクションを実行した結果を送信先デバイスに出力するステップとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、座標測定機に関し、より具体的には、アクセサリデバイスが座標測定機に取外し可能なように接続されることを可能にするコネクタを座標測定機のプローブ端に有する可搬型の関節アーム座標測定機(articulated arm coordinate measuring machine)に関する。
【背景技術】
【0002】
関連出願の相互参照
本出願は、2010年1月20日に出願した仮出願第61/296,555号の利益を主張するものであり、この仮出願の内容は、その全体を本願に引用して援用する。
【0003】
可搬型の関節アーム座標測定機(AACMM)は、部品の製造または生産のさまざまな段階(例えば、機械加工)の間に部品の寸法を迅速かつ正確に確認するニーズが存在する部品の製造または生産に広く使用されている。可搬型のAACMMは、特に、比較的複雑な部品の寸法の測定を実行するのにかかる時間量の中で、知られている据え付け式のまたは固定式の、コストが高く、使用するのが比較的難しい測定設備と比べて大きな改善を示す。通常、可搬型のAACMMのユーザは、単純に、測定されるべき部品または物体の表面に沿ってプローブを導く。次に、測定データが記録され、ユーザに提供される。場合によっては、データは、視覚的な形態、例えば、コンピュータスクリーン上の3次元(3D)の形態でユーザに提供される。その他の場合、データは、数字の形態でユーザに提供され、例えば、穴の直径を測定するとき、テキスト「直径=1.0034」がコンピュータスクリーン上に表示される。
【0004】
先行技術の可搬型の関節アームCMMの一例が、同一出願人による米国特許第5,402,582(‘582)号に開示されており、この米国特許は、その全体を本願に引用して援用する。‘582号特許は、一端に支持基部を、他端に測定プローブを有する手動操作式の関節アームCMMを備える3D測定システムを開示する。同一出願人による米国特許第5,611,147(‘147)号は、類似の関節アームCMMを開示しており、この米国特許は、その全体を本願に引用して援用する。‘147号特許においては、関節アームCMMは、プローブ端の追加的な回転軸を含むいくつかの特徴を含み、それによって、2−2−2軸構成または2−2−3軸構成(後者は7軸アームである)のどちらかを有するアームを提供する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第5,402,582号明細書
【特許文献2】米国特許第5,611,147号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
既存のCMMはそれらのCMMの意図される目的に適してはいるが、必要とされるのは、アクセサリデバイスが座標測定機に取外し可能なように接続されることを可能にする可搬型のAACMMである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一実施形態は、交換可能なアクセサリを有する可搬型の関節アーム座標測定機(AACMM)を実装する方法である。可搬型のAACMMは、反対側にある第1の端部および第2の端部を有する手動で位置付けることが可能なアーム部であって、いくつかの接続されたアームセグメントを含み、各アームセグメントが、位置信号を生成するための少なくとも1つの位置トランスデューサを含む、アーム部、AACMMの第1の端部に装着された測定デバイス、ならびにトランスデューサからの位置信号を受信し、測定デバイスの位置に対応するデータを提供する電子回路を含む。可搬型のAACMMを実装することは、データが送信される送信経路を判定することによって、データが受信される送信元デバイスを特定するステップであって、送信元デバイスが、結合部を介してAACMMの第1の端部に取外し可能なように装着される、ステップを含む。可搬型のAACMMを実装することは、少なくとも送信元デバイスの特定情報に基づいてデータのデータタイプを判定するステップをさらに含む。送信元デバイスは、AACMMに取外し可能なように装着される。可搬型のAACMMを実装することは、データタイプに応じてデータに対してアクションを実行するステップと、アクションを実行した結果を送信先デバイスに出力するステップとをさらに含む。
【0008】
別の実施形態は、交換可能なアクセサリを有する可搬型の関節アーム座標測定機(AACMM)である。可搬型のAACMMは、反対側にある第1の端部および第2の端部を有する手動で位置付けることが可能なアーム部であって、複数の接続されたアームセグメントを含み、アームセグメントのそれぞれが、位置信号を生成するための少なくとも1つの位置トランスデューサを含む、アーム部を含む。可搬型のAACMMは、AACMMの第1の端部に装着された測定デバイスと、トランスデューサからの位置信号を受信するための、および測定デバイスの位置に対応するデータを提供するための電子回路と、結合部を介して可搬型のAACMMの第1の端部に取外し可能なように装着された送信元デバイスであって、データを取り込むように構成された、送信元デバイスと、電子回路によって実行可能な論理とをさらに含み、論理が、データが送信される送信経路を判定することによって、データが受信される送信元デバイスを特定する。さらに、論理は、少なくとも送信元デバイスの特定情報に基づいてデータのデータタイプを判定し、データタイプに応じてデータに対してアクションを実行し、アクションを実行した結果を送信先デバイスに出力する。
【0009】
さらなる実施形態は、可搬型の関節アーム座標測定機(AACMM)を実装するためのコンピュータプログラム製品であって、コンピュータによって実行されたとき方法をコンピュータに実施させるコンピュータ可読プログラムコードを含むコンピュータストレージ媒体を含む、コンピュータプログラム製品である。方法は、データが送信される送信経路を判定することによって、データが受信される送信元デバイスを特定するステップを含む。送信元デバイスは、AACMMに取外し可能なように装着される。方法は、少なくとも送信元デバイスの特定情報に基づいてデータのデータタイプを判定するステップと、データタイプに応じてデータに対してアクションを実行するステップと、アクションを実行した結果を送信先デバイスに出力するステップとをさらに含む。
【0010】
ここで図面を参照して、本開示の範囲全体に関して限定的であると解釈されるべきでなく、要素がいくつかの図で同様に付番されている例示的な実施形態が示される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1A】図1Aおよび1Bを含む、本発明のさまざまな態様の実施形態を中に有する可搬型の関節アーム座標測定機(AACMM)の斜視図である。
【図1B】図1Aおよび1Bを含む、本発明のさまざまな態様の実施形態を中に有する可搬型の関節アーム座標測定機(AACMM)の斜視図である。
【図2A】一緒に作られた図2A〜2Dを含む、一実施形態による、図1のAACMMの一部として利用される電子機器の構成図である。
【図2B】一緒に作られた図2A〜2Dを含む、一実施形態による、図1のAACMMの一部として利用される電子機器の構成図である。
【図2C】一緒に作られた図2A〜2Dを含む、一実施形態による、図1のAACMMの一部として利用される電子機器の構成図である。
【図2D】一緒に作られた図2A〜2Dを含む、一実施形態による、図1のAACMMの一部として利用される電子機器の構成図である。
【図3A】一緒に作られた図3Aおよび3Bを含む、一実施形態による、図2の電子データ処理システムの詳細な特徴を示す構成図である。
【図3B】一緒に作られた図3Aおよび3Bを含む、一実施形態による、図2の電子データ処理システムの詳細な特徴を示す構成図である。
【図4】一実施形態による、レーザラインプローブデバイスが装着された図1のAACMMのプローブ端の等角図である。
【図5】一実施形態による、図4のレーザラインプローブデバイスの部分的に断面図である等角図である。
【図6】一実施形態による、別の取外し可能なデバイスが装着された図1のAACMMのプローブ端の等角図である。
【図7】一実施形態による、ペイントスプレーデバイスが装着された図1のAACMMのプローブ端の等角図である。
【図8A】図8A〜図8Cを含む、本発明の一実施形態による、アームの位置および向きに応じて、部品の特徴と位置合わせされたままであるように調整され得る投影画像の図である。
【図8B】図8A〜図8Cを含む、本発明の一実施形態による、アームの位置および向きに応じて、部品の特徴と位置合わせされたままであるように調整され得る投影画像の図である。
【図8C】図8A〜図8Cを含む、本発明の一実施形態による、アームの位置および向きに応じて、部品の特徴と位置合わせされたままであるように調整され得る投影画像の図である。
【図9A】図9A〜9Bを含む、投影画像がプローブの手引きおよび状態情報を含む、画像が投影された部品の表面の図である。
【図9B】図9A〜9Bを含む、投影画像がプローブの手引きおよび状態情報を含む、画像が投影された部品の表面の図である。
【図10】2つのプロジェクタがプローブ端に取り付けられ、第3のプロジェクタがAACMMの別の部分に取り付けられたAACMMの斜視図である。
【図11】2つのプロジェクタがプローブ端に取り付けられた別のAACMMの斜視図である。
【図12】プロジェクタが部品の表面に画像を投影し、投影画像が部品の表面の裏の隠された特徴を含む、プロジェクタがプローブ端に取り付けられたAACMMの斜視図である。
【図13】一実施形態による、取外し可能なアクセサリを有するAACMMを実装するためのプロセスを示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
可搬型の関節アーム座標測定機(AACMM)が、物体の測定値を得るためにさまざまな用途で使用される。本発明の実施形態は、オペレータが、異なる測定アクセサリデバイスをAACMMのプローブ端に簡単かつ迅速に結合することを可能にする利点をもたらす。本発明の実施形態は、プローブ端のある程度の制御をアクセサリデバイスと統合することをもたらすさらなる利点をもたらす。本発明の実施形態は、外部接続または配線を持つことなく、取外し可能なアクセサリへの電力およびデータ通信を提供するさらに別の利点をもたらす。
【0013】
図1Aおよび1Bは、本発明のさまざまな実施形態による可搬型の関節アーム座標測定機(AACMM)100を全体的に示し、関節アームは、座標測定機の一種である。図1Aおよび1Bに示されるように、例示的なAACMM100は、一端でAACMM100のアーム部104に結合された測定プローブ筐体102を有する6または7軸関節測定デバイスを含み得る。アーム部104は、軸受カートリッジ(例えば、2つの軸受カートリッジ)の第1の群110によって第2のアームセグメント108に結合された第1のアームセグメント106を含む。軸受カートリッジ(例えば、2つの軸受カートリッジ)の第2の群112は、第2のアームセグメント108を測定プローブ筐体102に結合する。軸受カートリッジ(例えば、3つの軸受カートリッジ)の第3の群114は、第1のアームセグメント106を、AACMM100のアーム部104の他端に配置された基部116に結合する。軸受カートリッジの各郡110、112、114は、関節による動作の複数の軸を提供する。また、測定プローブ筐体102は、AACMM100の第7の軸部のシャフト(例えば、AACMM100の第7の軸内の測定デバイス、例えば、プローブ118および/または周辺デバイスの動作を決定するエンコーダシステムを含むカートリッジ)を含み得る。AACMM100を使用する際、基部116は、通常、作業台に固定される。
【0014】
各軸受カートリッジの群110、112、114の中の各軸受カートリッジは、通常、エンコーダシステム(例えば、光学式のエンコーダシステム)を含む。エンコーダシステム(すなわち、トランスデューサ)は、基部116に対するプローブ118の位置(および、ひいては、特定の基準系、例えば、局所または大域基準系におけるAACMM100によって測定されている物体の位置)をすべてが一緒になって示すそれぞれのアームセグメント106、108および対応する軸受カートリッジの群110、112、114の位置を示す。アームセグメント106、108は、例えば、これに限定されないが、炭素複合材料などの好適な剛性のある材料で作製され得る。関節による動作の6つまたは7つの軸(すなわち、自由度)を有する可搬型のAACMM100は、オペレータによって簡単に扱われ得るアーム部104を提供しながら、オペレータが基部116周りの360度の領域内の所望の位置にプローブ118を位置付けることを可能にする利点をもたらす。しかし、2つのアームセグメント106、108を有するアーム部104の例は例示を目的とするものであり、特許請求される発明はそのように限定されるべきでないことを理解されたい。AACMM100は、軸受カートリッジによって一緒に結合された任意の数のアームセグメント(および、ひいては、6つもしくは7つを超えるか、または6つもしくは7つ未満の関節による動作の軸または自由度)を持つ可能性がある。
【0015】
プローブ118は、測定プローブ筐体102に取外し可能なように取り付けられ、測定プローブ筐体102は、軸受カートリッジの群112に接続される。ハンドル126は、例えば、クイック接続インターフェース(quick−connect interface)により測定プローブ筐体102に対して取外し可能である。ハンドル126は、別のデバイス(例えば、レーザラインプローブ、バーコードリーダ)で置き換えられることができ、それによって、オペレータが同じAACMM100で異なる測定デバイスを使用することを可能にする利点をもたらす。例示的な実施形態において、プローブ筐体102は、接触式の測定デバイスであり、測定されるべき物体に物理的に接触する、ボール形の、タッチセンシティブな、湾曲した、および伸長式のプローブを含むがこれらに限定されない異なるチップ118を有する可能性がある取外し可能なプローブ118を収容する。その他の実施形態において、測定は、例えば、レーザラインプローブ(LLP)などの非接触式のデバイスによって実行される。一実施形態において、ハンドル126は、クイック接続インターフェースを使用してLLPで置き換えられる。その他の種類の測定デバイスが、追加的な機能を提供するために取外し可能なハンドル126を置き換える可能性がある。そのような測定デバイスの例は、1つ以上の照明、温度センサ、熱スキャナ、バーコードスキャナ、プロジェクタ、ペイントスプレーヤ、カメラなどを含むがこれらに限定されない。
【0016】
図1Aおよび1Bに示されるように、AACMM100は、軸受カートリッジの群112から測定プローブ筐体102を取り外すことなしにアクセサリまたは機能が変更されることを可能にする利点をもたらす取外し可能なハンドル126を含む。図2に関して以下でより詳細に検討されるように、取外し可能なハンドル126は、電力およびデータが、ハンドル126、およびプローブ端に配置された対応する電子機器とやりとりされることを可能にする電気コネクタも含み得る。
【0017】
さまざまな実施形態において、軸受カートリッジの各群110、112、114は、AACMM100のアーム部104が複数の回転軸周りを動くことを可能にする。述べられたように、各軸受カートリッジの群110、112、114は、例えばアームセグメント106、108の対応する回転軸と同軸上にそれぞれが配置された、例えば光学式の角度エンコーダなどの対応するエンコーダシステムを含む。光学式のエンコーダシステムは、本明細書において以下でより詳細に説明されるように、例えば、対応する軸周りのアームセグメント106、108のそれぞれのアームセグメントの回転する(スイベルの)または横の(蝶番の)動きを検出し、AACMM100内の電子データ処理システムに信号を送信する。それぞれの個々の処理されていないエンコーダのカウントが信号として電子データ処理システムに別々に送信され、電子データ処理システムにおいて、そのカウントは測定データへとさらに処理される。同一出願人による米国特許第5,402,582(‘582)号に開示されているような、AACMM100自体から分離した位置計算機(例えば、シリアルボックス)は必要とされない。
【0018】
基部116は、装着デバイスまたは取付けデバイス120を含み得る。取付けデバイス120は、AACMM100が、例えば、検査台、マシニングセンタ、壁、または床などの所望の位置に取外し可能なように取り付けられることを可能にする。一実施形態において、基部116は、AACMM100が移動されているときにオペレータが基部116を持つのに都合の良い位置を提供するハンドル部122を含む。一実施形態において、基部116は、折りたたむとディスプレイスクリーンなどのユーザインターフェースが見えるようになる可動式のカバー部124をさらに含む。
【0019】
一実施形態によれば、可搬型のAACMM100の基部116は、2つの主要なコンポーネント、すなわち、AACMM100内のさまざまなエンコーダシステムからのデータ、および3次元(3D)位置計算をサポートするためのその他のアームパラメータを表すデータを処理する基部処理システムと、比較的完全な計測機能が外部コンピュータへの接続を必要とせずにAACMM100内で実施されることを可能にする、搭載オペレーティングシステム、タッチスクリーンディスプレイ、および常駐アプリケーションソフトウェアを含むユーザインターフェース処理システムとを含む電子データ処理システムを含むまたは収容する。
【0020】
基部116内の電子データ処理システムは、基部116から離れて配置されたエンコーダシステム、センサ、およびその他の周辺ハードウェア(例えば、AACMM100上の取外し可能なハンドル126に取り付けられることができるLLP)と通信することができる。これらの周辺ハードウェアデバイスまたは特徴をサポートする電子機器は、可搬型のAACMM100内に配置された軸受カートリッジの群110、112、114のそれぞれに配置され得る。
【0021】
図2は、一実施形態による、AACMM100で利用される電子機器の構成図である。図2に示される実施形態は、基部処理システムを実装するための基部プロセッサ基板204と、ユーザインターフェース基板202と、電力を供給するための基部電源基板206と、Bluetoothモジュール232と、基部傾斜基板208とを含む電子データ処理システム210を含む。ユーザインターフェース基板202は、ユーザインターフェース、表示、および本明細書において説明されるその他の機能を実行するアプリケーションソフトウェアを実行するためのコンピュータプロセッサを含む。
【0022】
図2に示されるように、電子データ処理システム210は、1つ以上のアームバス218を介して上述の複数のエンコーダシステムと通信している。図2に示された実施形態において、各エンコーダシステムは、エンコーダデータを生成し、エンコーダアームバスインターフェース214と、エンコーダデジタル信号プロセッサ(DSP)216と、エンコーダ読取りヘッドインターフェース234と、温度センサ212とを含む。歪みセンサなどのその他のデバイスが、アームバス218に装着され得る。
【0023】
さらに図2に示されているのは、アームバス218と通信しているプローブ端電子機器230である。プローブ端電子機器230は、プローブ端DSP228と、温度センサ212と、一実施形態においてはクイック接続インターフェースによってハンドル126またはLLP242に接続するハンドル/LLPインターフェースバス240と、プローブインターフェース226とを含む。クイック接続インターフェースは、LLP242およびその他のアクセサリによって使用されるデータバス、制御線、および電源バスへのハンドル126によるアクセスを可能にする。一実施形態において、プローブ端電子機器230は、AACMM100の測定プローブ筐体102に配置される。一実施形態において、ハンドル126は、クイック接続インターフェースから取り外されることができ、測定は、ハンドル/LLPインターフェースバス240を介してAACMM100のプローブ端電子機器230と通信するレーザラインプローブ(LLP)242によって実行される可能性がある。一実施形態において、電子データ処理システム210は、AACMM100の基部116に配置され、プローブ端電子機器230は、AACMM100の測定プローブ筐体102に配置され、エンコーダシステムは、軸受カートリッジの群110、112、114に配置される。プローブインターフェース226は、1−wire(登録商標)通信プロトコル236を実施する、Maxim Integrated Products,Inc.から販売されている製品を含む任意の好適な通信プロトコルによってプローブ端DSP228に接続することができる。
【0024】
図3は、一実施形態による、AACMM100の電子データ処理システム210の詳細な特徴を示す構成図である。一実施形態において、電子データ処理システム210は、AACMM100の基部116に配置され、基部プロセッサ基板204と、ユーザインターフェース基板202と、基部電源基板206と、Bluetoothモジュール232と、基部傾斜モジュール208とを含む。
【0025】
図3に示される実施形態において、基部プロセッサ基板204は、図中に示されるさまざまな機能ブロックを含む。例えば、基部プロセッサ機能302は、AACMM100からの測定データの収集をサポートするために利用され、アームバス218およびバス制御モジュール機能308を介して処理されていないアームデータ(例えば、エンコーダシステムのデータ)を受信する。メモリ機能304は、プログラムおよび静的なアーム構成データを記憶する。基部プロセッサ基板204は、LLP242などの任意の外部ハードウェアデバイスまたはアクセサリと通信するための外部ハードウェアオプションポート機能310も含む。リアルタイムクロック(RTC)およびログ306と、バッテリパックインターフェース(IF)316と、診断ポート318とが、図3に示される基部プロセッサ基板204の実施形態の機能にやはり含まれる。
【0026】
また、基部プロセッサ基板204は、外部(ホストコンピュータ)および内部(ディスプレイプロセッサ202)デバイスとのすべての有線および無線データ通信を管理する。基部プロセッサ基板204は、(例えば、米国電気電子学会(IEEE)1588などのクロック同期規格を用いて)イーサネット機能320を介してイーサネットネットワークと、LAN機能322を介して無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)と、およびパラレル・シリアル通信(PSC)機能314を介してBluetoothモジュール232と通信する能力を有する。基部プロセッサ基板204は、ユニバーサルシリアルバス(USB)デバイス312への接続も含む。
【0027】
基部プロセッサ基板204は、上述の‘582号特許のシリアルボックスで開示されたようないかなる前処理も必要とせずに測定データへと処理するために、処理されていない測定データ(例えば、エンコーダシステムのカウント、温度の読取り値)を送信および収集する。基部プロセッサ204は、RS485インターフェース(IF)326を介してユーザインターフェース基板202のディスプレイプロセッサ328に処理されたデータを送信する。一実施形態において、基部プロセッサ204は、処理されていない測定データを外部コンピュータにやはり送信する。
【0028】
ここで図3のユーザインターフェース基板202を参照すると、基部プロセッサによって受信された角度および位置データが、AACMM100内の自律的な計測システムを提供するためにディスプレイプロセッサ328で実行されるアプリケーションによって利用される。アプリケーションは、これらに限定されないが、特徴の測定、手引きおよび訓練のグラフィックス、遠隔診断、温度の修正、さまざまな動作の特徴の制御、さまざまなネットワークへの接続、ならびに測定された物体の表示などの機能をサポートするためにディスプレイプロセッサ328で実行され得る。ディスプレイプロセッサ328および液晶ディスプレイ(LCD)338(例えば、タッチスクリーンLCD)ユーザインターフェースとともに、ユーザインターフェース基板202は、セキュアデジタル(SD)カードインターフェース330と、メモリ332と、USBホストインターフェース334と、診断ポート336と、カメラポート340と、音声/映像インターフェース342と、ダイヤルアップ/セルモデム344と、全地球測位システム(GPS)ポート346とを含むいくつかのインターフェースオプションを含む。
【0029】
図3に示される電子データ処理システム210は、環境データを記録するための環境レコーダ362を有する基部電源基板206も含む。また、基部電源基板206は、AC/DCコンバータ358およびバッテリ充電器制御360を用いて、電子データ処理システム210に電力を供給する。基部電源基板206は、集積回路間(inter−integrated circuit)(I2C)シリアルシングルエンドバス354を用いて、およびDMAシリアル周辺インターフェース(DMA serial peripheral interface)(DSPI)356を介して基部プロセッサ基板204と通信する。基部電源基板206は、基部電源基板206に実装された入力/出力(I/O)拡張機能364を介して傾斜センサおよび無線周波数識別(RFID)モジュール208に接続される。
【0030】
別個のコンポーネントとして示されているが、その他の実施形態において、これらのコンポーネントのすべてまたは一部は、図3に示された位置とは異なる位置に物理的に配置される、および/または図3に示された方法とは異なる方法で組み合わされた機能である可能性がある。例えば、一実施形態において、基部プロセッサ基板204およびユーザインターフェース基板202は、1つの物理的な基板に組み合わされる。
【0031】
ここで図4〜7を参照すると、取外し可能で交換可能なデバイスがAACMM100に結合することを可能にするクイック接続機械的および電気的インターフェース(quick−connect mechanical and electrical interface)を有する測定プローブ筐体102の例示的な実施形態が、示されている。本発明の例示的な実施形態は、レーザラインプローブ(LLP)スキャンデバイス400などのデバイス用のカメラ、信号処理、制御、およびインジケータインターフェースに利点をもたらす。
【0032】
デバイス400は、例えばピストル型の握りのようにオペレータの手で握られるように大きさおよび形状を決められるハンドル部404を含む格納カバー402を含む。デバイス400の一端は、機械的および電気的インターフェース426を含む。インターフェース426は、当該インターフェース426に結合された機械的結合部532および電気コネクタ534を含む。インターフェース426は、コネクタのピンを位置合わせすることを必要とせずに、および別個のケーブルまたはコネクタを必要とせずに、デバイス400とプローブ筐体102の間の比較的迅速で安定した電子的接続を提供する。
【0033】
インターフェース426の近くに、格納カバー402は、レーザデバイスなどの光学式デバイス408と、センサ410とを含む部分506を含む。センサ410は、例えば、電荷結合素子(CCD)型のセンサまたは相補型金属酸化膜半導体(CMOS)型のセンサである可能性がある。例示的な実施形態において、光学式デバイス408およびセンサ410は、センサ410が所望の焦点で光学式デバイス408からの反射光を検出することができるように角度をつけて配置される。一実施形態において、光学式デバイス408およびセンサ410の焦点は、デバイス400がプローブチップ118に邪魔されずに操作され得るようにプローブチップ118からずらされる。換言すれば、デバイス400は、プローブチップ118を所定の位置に置いたまま操作され得る。さらに、デバイス400は、プローブチップ118に対して実質的に固定され、ハンドル部404への力は、デバイス400のプローブチップ118に対する相対的な配置に影響を与えない可能性があることを理解されたい。一実施形態において、デバイス400は、オペレータがデバイス400からのデータ取得とプローブチップ118からのデータ取得の間を切り替えることを可能にする追加的な作動装置(図示せず)を有する可能性がある。
【0034】
光学式デバイス408およびセンサ410は、格納カバー402内に配置されたコントローラ512に電気的に結合される。コントローラ512は、1つ以上のマイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、メモリ、および信号調整回路を含み得る。デバイス400によってもたらされるデジタル信号処理および大きなデータ量のために、コントローラ512は、比較的大きく、ハンドル部404内に配置される可能性がある。コントローラ512は、電気コネクタ534を介してアームバス218に電気的に結合される。デバイス400は、デバイス400による動作およびデータの取込みを開始するためにオペレータによって手動で作動され得る作動装置514、516をさらに含む。
【0035】
本発明のその他の実施形態においては、AACMM100に結合されたデバイス600(図6)が、機能的デバイス602を含み得る。デバイス600の種類に応じて、機能的デバイス602は、スチルカメラ、ビデオカメラ、バーコードスキャナ、熱スキャナ、光源(例えば、フラッシュ装置)、または画像プロジェクタである可能性がある。一実施形態において、機能的デバイス602は、その全体を本願に援用する「Apparatus and Method for Relocating an Articulating−Arm Coordinate Measuring Machine」と題した同一出願人による米国特許第7,804,602号に記載された再帰反射体ホルダなどの再帰反射体ホルダを含み得る。さらに別の実施形態において、機能的デバイス602は、その全体を本願に引用して援用する「Method of Constructing a 3−Dimensional Map of a Measurable Quantity Using Three Dimensional Coordinate Measuring Apparatus」と題した同一所有者による米国特許第5,412,880号に記載された超音波プローブなどの超音波プローブを含み得る。デバイス600は、デバイスがプローブ筐体102に電気的および機械的に結合されることを可能にするインターフェース426を含む。デバイス600は、機能的デバイス602に電気的に接続されたコントローラをさらに含む。コントローラは、電子データ処理システム210と非同期双方向通信するように構成される。双方向通信接続は、(例えば、アームバス218を介した)有線、無線(例えば、BluetoothまたはIEEE802.11)である可能性がある。一実施形態において、通信接続は、有線接続と無線接続の組合せであり、第1の信号の種類がコントローラ420を介した有線接続によって送信され、第2の信号の種類が無線接続によって送信される。機能的デバイス602が画像プロジェクタおよびレーザラインプローブなどの複数の機能を含む実施形態においては、画像(例えば、CAD)データが、画像プロジェクタに無線接続によって送信され得る一方、LLPの画像センサによって得られたデータは、有線接続によって送信される。これらのデバイスの統合は、オペレータが、より速く、より高い信頼度で測定値を得ることを可能にする利点をもたらす可能性があることを理解されたい。例えば、スチルカメラまたはビデオカメラデバイスを装着すると、オペレータは、デバイスによって測定されている物体の1つ以上の画像を記録することができる。これらの画像は、例えば、ディスプレイ328に表示されるか、または検査レポートに組み込まれることができる。一実施形態において、オペレータは、ユーザインターフェース基板202を介して、測定点を定義するために、表示された画像にグラフィカルなマーカを置くことができる。このようにして、オペレータは、メモリから印をつけられた画像を後で呼び出し、どこを測定すべきかをすぐに見ることができる。その他の実施形態において、測定されている物体のビデオが、取り込まれる。そして、このビデオは、オペレータが検査されるべき次の物体に対して複数の測定を繰り返すのを補助するために、または新しいオペレータのための訓練ツールとしてユーザインターフェース基板202によって再生される。
【0036】
さらに別の実施形態において、デバイスは、ペイントスプレーデバイス700(図7)である可能性がある。ペイントスプレーデバイス700は、ペイントスプレーデバイス700をプローブ筐体102に電気的および機械的に結合するインターフェース426を含む。この実施形態において、デバイス700は、電子データ処理システム210と通信するように構成されたコントローラを含む。通信接続は、(例えば、アームバス218を介した)有線、無線(例えば、BluetoothもしくはIEEE802.11)、または有線接続と無線接続の組合せである可能性がある。デバイス700のコントローラは、電子データ処理システム210から信号を受信し、それぞれが単一の色の塗料を有するタンク704(例えば、赤、緑、青)にそれぞれ接続される1つ以上のスプレーノズル702から1つ以上の色を選択的に噴射する。スプレーノズル702は、塗料、インク、顔料、または染料の小滴を表面に付着させるインクジェット式のスプレー機構であってもよいことを理解されたい。インクジェットノズルは、コンティニュアス型インクジェット、サーマル方式インクジェット、およびピエゾ方式インクジェットを含む可能性があるが、これらに限定されない。電子データ処理システム210はプローブ筐体102の位置および向きを知っているので、デバイスは、メモリに記憶された所望の画像に一致するように特定の位置で特定の色を噴射する命令を受信する可能性がある。したがって、オペレータがデバイス700を所望の表面(例えば、壁)を横切って動かすときに、画像または絵が、デバイス700によって再現され得る。この実施形態は、例えば板金などの物品にレイアウトの印をつける、製造環境における利点ももたらし得る。図7は、タンク704をAACMM100の外部にあるように示すが、これは例示を目的とするものであり、特許請求される発明はそのように限定されるべきでないことを理解されたい。一実施形態において、タンク704は、デバイス700のハンドル内に配置される。別の実施形態において、タンク704は基部116内に配置され、導管がアーム104を通って延び、システムにいかなる外部の配線、管、または導管も設けない。
【0037】
ここで図6および図8〜12を参照すると、1つ以上の画像プロジェクタ602を組み込むデバイス600の実施形態が、示されている。本発明の実施形態によれば、1つ以上の比較的小型の販売されているプロジェクタ(例えば、「超小型」または「ピコ」プロジェクタ)604が、AACMM100のプローブ端401、またはAACMM100のその他のさまざまな位置(例えば、ハンドルの反対側、アームセグメント上)に取り付けられるか、接続されるか、またはその他の方法で装着され得る。図8A〜8Dに、デバイス600にハンドル126に近接して取り付けられたプロジェクタ604が、示されている。しかし、プロジェクタ604は、AACMM100の任意の場所に取り付けられる可能性があり、AACMM100と連携して利用される場合、レーザラインプローブに取り付けられる可能性がある。プロジェクタ604は、いくらかの処理能力を含む可能性がある。一実施形態において、プロジェクタ604は、電子データ処理システム210に接続されるか、または電子データ処理システム210と通信している。したがって、プロジェクタ604は、視覚的な手引き情報またはデータ(例えば、画像606)を与えられることができ、次に、プロジェクタ604は、その視覚的な手引き情報またはデータを、図8Bの「位置1」に示されるように、AACMM100のオペレータによって測定されるか、またはその他の作業をされるべき部品または物体608に投影する。
【0038】
部品608の向きがAACMM100の座標系内で調整されると、投影画像606の縮尺およびその投影画像606の見え方が、アーム104の位置データを用いてAACMM100の動きと同期され得る。部品608に投影された画像606は、デバイス600が動かされるときに、部品608に投影された画像606が動かず、オペレータに対して安定した画像を示すために縮尺と向きの両方を変更するように、プローブ端401の位置に応じてプロジェクタ604に関連するプロセッサによって、または電子データ処理システム210を介して調整され得る。これは、図8Cの「位置2」に見られ得る。例として、色のついた(例えば、緑)円610が、測定されるべき部品の穴612と位置が合うように投影され得る。部品608に対するプローブの角度または距離が変更されるとき、投影画像606内の円610の位置が変わるが、円610は穴612上の位置に「ロックされた」ままであり、穴612と同じサイズのままである。これは、目標をロックオンし、追跡することに相当する。この構成の利点は、オペレータがAACMM100を動かすときに、オペレータが部品608から目を離してコンピュータスクリーン、ユーザインターフェース、またはその他の視覚的表示を見る必要がないことである。
【0039】
先行技術の単純な格子線とは対照的に部品608上の投影画像を使用することは、これらに限定されないが以下のものを含む広範な投影情報のオプションを提供する。(1)色の制御−−赤い円が、測定を成功裏に完了した後、緑に変わる可能性がある。マーカまたはグラフィックスの色が、部品608の色に対して最も高い視認性(コントラスト)をもたらすように変わり得る。(2)アニメーション−−マーカ、矢印、またはその他のインジケータが、動作を開始または終了するために点滅し、頻度を変え、交互に色を変えることができる。(3)テキスト−−メッセージ、データ、または寸法が、部品に投影され得る。通常はコンピュータスクリーン上に表示されるデジタル式の読取り値が、部品608に投影され得る。(4)CAD画像−−注意書き、寸法、またはその他の情報とともに部品に重ね合わされ得る。測定されるべき特徴が、順次、色またはアニメーションで強調され得る。(5)写真−−(設計通りの)部品の実画像が、測定されるべき部品に投影され、見失われた穴または誤った位置の特徴などの違っているあらゆることをすぐに示すことができる(「手引きをともなう投影」、図9A参照)。(6)範囲インジケータ−−LLP500のような非接触式のデバイスに関して、範囲インジケータ614が、部品の表面608に投影され得る。これらは、アニメーションされ、色をつけられる可能性があり、テキストおよび/またはデータを含み得る。
【0040】
AACMM100は、図9Aに示されるように、プロジェクタ604を使用してオペレータに対して手引きを提供することもできる。プロジェクタ604は、測定デバイス118が測定点を得るべき場所にインジケータ616をやはり重ね合わせながら、測定が行われるべき特徴612を円610で強調する、部品608上の画像を生成する。テキスト形式の指示618も、部品608に投影され、重ね合わされる可能性がある。部品もしくは物体608の測定、または部品608の完全な一群の測定を行った後、結果のインジケータ620が、図9Bに示されるように、部品608に直接投影され得る。これは、許容範囲内のおよび/または許容範囲外の部品の特定の特徴を強調するために使用され得る。表面のスキャンに関して、高い点および低い点が、色分けされ、部品608に直接投影され得る。寸法を示された特徴の測定に関して、グラフィカルなまたはテキスト形式のインジケータ622が、部品608に投影され、特徴が許容範囲内であるかどうか、および/または許容範囲外であるかどうかをオペレータに知らせることができる。上で検討されたように、これは、オペレータが目を離してコンピュータ端末またはユーザインターフェースを見る必要がないので、部品608の検査に必要とされる時間を削減する利点をもたらす。
【0041】
プロジェクタ604は、白色光を投影することによって作業領域を照らすために使用されることもでき、照明のサイズおよび形状が制御され得る。加えて、照明の領域は、スポットライトの位置およびサイズがプローブ端401の位置データを使用して制御され得るので、デバイス600が動かされる間、ロックされ得る。プロジェクタ604が部品608のどこも照らすことができないようにデバイス600の向きを決められる場合(例えば、天井を向いているとき)、プロジェクタ604は、自動的に消えるか、または黒くなる可能性がある。
【0042】
図10〜11を参照すると、本発明の別の態様の実施形態にしたがって、複数のプロジェクタ604、624、626が、AACMM100とともに使用され得る。実施形態は、プロジェクタ624が壁628または作業台を指すことである。ここで、プロジェクタ624は、例えば、基部116上など、AACMM100の固定された(動かない)部分の可動式の(例えば、スイベルの)取付け具に装着され得る。プロジェクタ624からの画像630は、プローブ端401に取り付けられたプロジェクタ604からの情報と同じ情報か、またはプロジェクタ604からの情報とは異なる情報を表示することができる。画像630は、第2当事者による観察用である可能性があるか、または画像630は、搭載アプリケーションソフトウェアの表示または補助的なコンピュータの表示を複製する働きをする可能性がある。このようにして、データは、拡大され得る(すなわち、広げられたカバー領域)か、またはデータは、測定セッション中にオペレータによってより容易に見られる表面628に投影され得る。
【0043】
さらに、AACMM100のプローブ端401に取り付けられた複数のプロジェクタ604、626は、表面領域のカバー範囲または3D形状のカバー範囲を広げ、したがって、画像のカバー範囲から外れることなくプローブ端401の比較的大きな動きに対応することができる。画像の外形は、部品608の外形に合わせられ得る。
【0044】
図12を参照すると、本発明の別の態様の実施形態にしたがって、プロジェクタ604が取り付けられたAACMM100が、オペレータに対して視覚的な作業の手引きを提供することができる。そのような視覚的な作業の手引きは、表面またはその他の種類の障害物(例えば、壁または人間の皮膚)によって視界から隠されている物体または物品の特徴の視覚化の形態である可能性がある。例えば、プロジェクタ604は、アクセスされ、作業される必要がある、表面632の裏の1つ以上の物体634、636または物品を有するさまざまな表面632にCADデータ、CATスキャンデータ、レーザスキャンデータ、またはその他のデータを投影することができる。しかし、その他の物体に対する損傷が引き起こされないように、またはこれらの隠された物体634、636の位置を見つけることに浪費される時間を削減するために、作業者がこれらの物体の正確な位置を特定することが重要である。表面632は、作業されるべき特徴または物体を隠す壁、組立品、人体の表面、またはその他の種類の表面である可能性がある。
【0045】
図12は、壁の表面632に投影された画像638の例を示す。壁の表面632の裏には、間柱634、配管パイプ636、および電気配線などのさまざまな物品がある。しかし、作業者は、何が壁の表面632の裏に配置されているかを知らない可能性があり、および/または壁の表面632の裏のこれらの物品の配置を知らない。作業者に、壁の表面632の裏の物品およびそれらの物品の位置の画像を提供することが有利である。概して、隠された特徴についてのこの情報は、例えば、CADデータとして利用可能である。
【0046】
別の応用において、AACMM100は、例えば、手術室で使用され得る。医師が、可搬型のAACMMを使用して、プローブまたは測定デバイス118の位置とコンピュータ体軸断層撮影(Computer Axial Tomography)データからの3Dデータとの相関をとりながら、切開するためのまたは腫瘍を見つけるための位置を決定することができる。この場合、プロジェクタ604は、患者に画像を投影し、マーカ、またはCATスキャン画像のそのままの複製を提供して外科医を手引きすることができる。手動操作式のロボットによって遠隔で行われる手術は、上述したのと同じ方法で投影システムを使用することができる。
【0047】
AACMMが製造環境で使用される応用において、プロジェクタ604は、3D CADまたは画像ファイルによって制御される配置を必要とするさまざまなオペレーションのための手引きを提供し得る。これは、例えば、リベット、機器、アクセサリのために穴を開けることと、車、飛行機、バス、または大きな部品にステッカーまたは裏に接着剤がついた帯を張り付けることと、文字、細部装飾、または画像を塗装することと、製図の要求に一致するまで表面または溶接部を研削/研磨することと、釘またはねじの位置に関して、外装の裏にある間柱または構造部材の位置を見つけることとを含む。
【0048】
本発明のこの態様の実施形態は、壁、隔壁、床の下、または鍵のかかったドアの裏のパイプ、配線、ダクト、またはその他の物体などの隠された特徴を視覚化し、どこが安全に切断できるかを判断するのを助ける。また、これらの実施形態は、(例えば、デバイスの3D CADデータが利用可能なときに)爆発物の危険なコンポーネントに穴を開ける、そのようなコンポーネントを切断する、およびそのようなコンポーネントにアクセスするための投影された視覚化および手引きを提供する。
【0049】
本発明のこの態様の実施形態によれば、AACMM用の投影システムが、部品の表面に手引きおよび部品のデータ(例えば、構造のCADデータ)を投影する。また、この投影システムは、建造物の改造、手術、またはその他の侵襲的な処置で使用するための、壁、構造物、または人体の内部にあるものの画像を投影するために使用され得る。アームに装着された1つ以上の小型プロジェクタが、部品もしくは表面に画像もしくはデータを投影するか、またはオペレータに対する手引きを提供することができる。アーム/プロジェクタの組合せは、壁の後ろ、人体の内側、爆発性デバイスの内側などの特徴を視覚化することができる。物体の3Dの記録(例えば、CADの図面、CATのスキャンなど)が存在するとき、プロジェクタとアームの組合せは、あたかも壁を透かして見るように特徴の位置を示す画像を投影することができる。
【0050】
ここで図13を参照すると、例示的な実施形態において、取外し可能なアクセサリを有するAACMM100を実装するためのプロセスがここから説明される。上で示されたように、電子データ処理システム210は、図13に示されるプロセスを実行するための論理を実装する。論理は、ユーザインターフェース基板202において、例えば、メモリ332に記憶され得る。
【0051】
ステップ1302において、データが、送信元デバイスからAACMM100の電子データ処理システム210で受信される。送信元デバイスは、デバイス400、600、および700のうちの1つを含む。
【0052】
ステップ1304において、基部コンピュータプロセッサが、データの送信元を特定する。データの送信元(例えば、デバイス400、600、および700のうちの1つ)は、データが送信される送信経路を判定することによって特定され得る。例えば、送信元デバイスがAACMM100に物理的に関連付けられている場合、送信経路は、(図2に示された)周辺コンポーネントインターフェースバス240、プローブ端電子機器230、およびアームバス218、ならびに(図5に示された)インターフェース426およびコネクタ534を含む。送信元デバイスがAACMM100のインターフェース426から取り外されている場合、送信経路は、電子データ処理システム210への(例えば、無線ネットワークを介した)無線である可能性がある。上で示されたように、デバイス400、600、および700のそれぞれのコントローラは、AACMM100との(例えば、電子データ処理システム210への)通信のための無線コンポーネントと、そのAACMM100からデータを受信するように構成され得るその他のデバイスとを含む可能性がある。無線送信経路は、例えば、セルラ通信ネットワーク、全地球測位システムネットワーク、近距離通信ネットワーク(例えば、BlueTooth(商標)対応ネットワーク)、または同様の種類のネットワークによって実装され得る。
【0053】
ステップ1306において、基部コンピュータプロセッサが、データの送信元および/またはデータ自体に部分的に基づいてデータのデータタイプを判定する。データタイプは、例えば、計測データ(例えば、レーザラインプローブ400によって取得された処理されていないデータ測定値)、デバイス600によって取り込まれた画像データ(例えば、デバイス600がデジタルカメラである場合)、センサデータ(デバイス600がRFIDスキャナである場合)、またはマルチメディアデータなどのその他の種類のデータを含み得る。
【0054】
ステップ1308において、電子データ処理システム210の論理が、データのデータタイプおよび送信元に応じて1つ以上のアクションを実行するように構成される。例えば、送信元デバイスから受信されたデータが処理されていない測定データである場合、実行されるアクションは、処理されていない測定データを、送信元デバイスの位置を反映するX、Y、Z座標データに変換することである可能性がある。データがデバイス(例えば、LLPデバイス)によって取り込まれたセンサデータである場合、実行されるアクションは、三角測量プロセスを用いてセンサデータをデバイスの位置を特定する位置データに変換することを含み得る。データが画像データである場合、実行されるアクションは、画素データを処理して知られている画像データ形式(例えば、JPEG)にすることである可能性がある。代替的に、またはそれらに加えて、アクションは、取り込まれたデータを、その他の取り込まれたデータに重ね合わさる表現に変換することを含み得る(例えば、画像データが、測定されている物体のさらなる詳細を示すためにX、Y、Z座標データの上に移される可能性がある)。データがスプレー塗装デバイス(例えば、デバイス700)の作動を表す制御信号データである場合、実行されるアクションは、タンク704を選択することと、ノズル702を動かして表面または物体を塗装することとを含み得る。
【0055】
ステップ1310において、電子データ処理システム210の論理は、アクションを実行した結果を1つ以上の送信先デバイスに出力する。送信先デバイスは、AACMM100に搭載されたユーザインターフェース基板202のユーザインターフェースディスプレイまたは遠隔のデバイス(例えば、多目的デスクトップ、PDA、スマートフォンなど)を含み得る。
【0056】
技術的効果および利点は、AACMMの交換可能なデバイス、およびインターフェースを通じて物体の測定値およびその他のデータを取得することを含む。利点は、AACMMのプローブ端の何らかのレベルの制御をアクセサリデバイス(すなわち、交換可能なデバイス)と統合することを含む。その他の利点は、外部接続または配線を持つことなく、取外し可能なアクセサリに電力およびデータ通信を提供することを含む。
【0057】
当業者に理解されるであろうように、本発明の態様は、システム、方法、またはコンピュータプログラム製品として具現化され得る。したがって、本発明の態様は、すべてハードウェアの実施形態、すべてソフトウェアの実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)、またはすべてが概して本明細書において「回路」、「モジュール」、もしくは「システム」と呼ばれることがあるソフトウェアの態様とハードウェアの態様とを組み合わせる実施形態の形態をとる可能性がある。さらに、本発明の態様は、コンピュータ可読プログラムコードを含む1つ以上のコンピュータ可読媒体で具現化されるコンピュータプログラム製品の形態をとる可能性がある。
【0058】
1つ以上のコンピュータ可読媒体の任意の組合せが、利用され得る。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体またはコンピュータ可読ストレージ媒体である可能性がある。コンピュータ可読ストレージ媒体は、これらに限定されないが、例えば、電子的、磁気的、光学的、電磁的、赤外線、もしくは半導体システム、装置、もしくはデバイス、またはこれらの任意の好適な組合せである可能性がある。コンピュータ可読媒体のより具体的な例(非網羅的なリスト)は、以下、すなわち、1つ以上の配線を有する電気的な接続、持ち運び可能なコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読出し専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読出し専用メモリ(erasable programmable read−only memory)(EPROMもしくはフラッシュメモリ)、光ファイバー、持ち運び可能なコンパクトディスク読出し専用メモリ(CD−ROM)、光学式ストレージデバイス、磁気式ストレージデバイス、またはこれらの任意の好適な組合せを含む。本明細書の文脈においては、コンピュータ可読ストレージ媒体は、命令実行システム、装置、もしくはデバイスによる使用のための、または命令実行システム、装置、もしくはデバイスに関連するプログラムを含むかまたは記憶することができる任意の有形の媒体である可能性がある。
【0059】
コンピュータ可読信号媒体は、例えば、ベースバンドで、または搬送波の一部としてコンピュータ可読プログラムコードを具現化する伝播されるデータ信号を含み得る。そのような伝播される信号は、電磁的、光学的、またはこれらの任意の好適な組合せを含むがそれらに限定されないさまざまな形態のうちの任意の形態をとり得る。コンピュータ可読信号媒体は、コンピュータ可読ストレージ媒体ではなく、命令実行システム、装置、もしくはデバイスによる使用のための、または命令実行システム、装置、もしくはデバイスに関連するプログラムを伝達、伝播、または搬送することができる任意のコンピュータ可読媒体である可能性がある。
【0060】
コンピュータ可読媒体上に具現化されたプログラムコードは、無線、有線、光ファイバーケーブル、RFなど、またはこれらの任意の好適な組合せを含むがこれらに限定されない任意の適切な媒体を用いて送信され得る。
【0061】
本発明の態様のオペレーションを実行するためのコンピュータプログラムコードは、Java(登録商標)、Smalltalk、C++、C#などのオブジェクト指向プログラミング言語と、「C」プログラミング言語または同様のプログラミング言語などの通常の手続き型プログラミング言語とを含む1つ以上のプログラミング言語の任意の組合せで記述され得る。プログラムコードは、すべてユーザのコンピュータ上で、スタンドアロンのソフトウェアパッケージとしてユーザのコンピュータ上で部分的に、ユーザのコンピュータ上で部分的にかつ遠隔のコンピュータ上で部分的に、またはすべて遠隔のコンピュータもしくはサーバ上で実行され得る。後者の場合、遠隔のコンピュータが、ローカルエリアネットワーク(LAN)もしくは広域ネットワーク(WAN)を含む任意の種類のネットワークを介してユーザのコンピュータに接続され得るか、または外部コンピュータへの接続が(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用してインターネットを介して)行われ得る。
【0062】
本発明の態様が、本発明の実施形態による方法、装置(システム)、およびコンピュータプログラム製品の流れ図および/または構成図を参照して説明されている。流れ図および/または構成図の各ブロックと、流れ図および/または構成図のブロックの組合せとは、コンピュータプログラム命令によって実装され得ることが理解されるであろう。
【0063】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータまたはその他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサによって実行される命令が、流れ図および/または構成図の1つのブロックまたは複数のブロックで規定された機能/動作を実施するための手段をもたらすように、多目的コンピュータ、専用コンピュータ、または機械を製造するためのその他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサに与えられ得る。これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ可読媒体に記憶された命令が、流れ図および/または構成図の1つのブロックまたは複数のブロックで規定された機能/動作を実施する命令を含む製品をもたらすように、コンピュータ、その他のプログラム可能なデータ処理装置、またはその他のデバイスを特定の方法で機能させることができるコンピュータ可読媒体に記憶される可能性もある。
【0064】
コンピュータプログラム命令は、コンピュータまたはその他のプログラム可能な装置で実行される命令が、流れ図および/または構成図の1つのブロックまたは複数のブロックで規定された機能/動作を実施するためのプロセスを提供するように、コンピュータで実施されるプロセスを生成するために一連のオペレーションのステップがコンピュータ、その他のプログラム可能な装置、またはその他のデバイスで実行されるようにするために、コンピュータ、その他のプログラム可能なデータ処理装置、またはその他のデバイスにロードされる可能性もある。
【0065】
図面の流れ図および構成図は、本発明のさまざまな実施形態によるシステム、方法、およびコンピュータプログラム製品のあり得る実装のアーキテクチャ、機能、およびオペレーションを示す。その際、流れ図または構成図の各ブロックは、(1つ以上の)規定された論理的な機能を実装するための1つ以上の実行可能命令を含むモジュール、セグメント、またはコードの一部を表す可能性がある。一部の代替的な実装において、ブロックで示された機能が、図面に示された順序とは異なる順序で行われ得ることにも留意されたい。例えば、連続で示された2つのブロックが、実際には実質的に同時に実行される可能性があり、またはそれらのブロックは、関連する機能に応じて逆順に実行される場合もあり得る。構成図および/または流れ図の各ブロックと、構成図および/または流れ図のブロックの組合せとは、規定された機能もしくは動作を実行する専用のハードウェアに基づくシステム、または専用のハードウェアとコンピュータ命令の組合せによって実装され得ることも認識されるであろう。
【0066】
本発明が例示的な実施形態を参照して説明されたが、本発明の範囲を逸脱することなくさまざまな変更が行われる可能性があり、均等物が本発明の要素の代替とされる可能性があることが当業者に理解されるであろう。さらに、特定の状況または構成要素を本発明の教示に適合させるために、本発明の本質的な範囲を逸脱することなく多くの修正が行われ得る。したがって、本発明は本発明を実施するための考えられる最良の形態として開示された特定の実施形態に限定されず、本発明は添付の特許請求の範囲内に入るすべての実施形態を含むことが意図される。さらに、用語「第1」、「第2」などの使用はいかなる順序または重要度も表さず、むしろ用語「第1」、「第2」などはある要素を別の要素と区別するために使用される。その上、用語「a」、「an」などの使用は量の限定を表さず、むしろ言及される項目の少なくとも1つの存在を表す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
交換可能なアクセサリを有する可搬型の関節アーム座標測定機(AACMM)を実装する方法であって、
反対側にある第1の端部および第2の端部を有する手動で位置付けることが可能なアーム部であって、複数の接続されたアームセグメントを含み、各アームセグメントが、位置信号を生成するための少なくとも1つの位置トランスデューサを含む、アーム部、AACMMの第1の端部に装着された測定デバイス、ならびに前記トランスデューサからの前記位置信号を受信し、前記測定デバイスの位置に対応するデータを提供する電子回路を含む可搬型のAACMMを用意するステップと、
結合部を介して前記AACMMの前記第1の端部に取外し可能なように装着される送信元デバイスを用意するステップであって、前記送信元デバイスが、無線周波数識別スキャナ、デジタルカメラ、投影デバイス、熱スキャンデバイス、および塗装デバイスのうちの少なくとも1つを含む、ステップと、
コンピュータプロセッサにより、データが送信される送信経路を判定することによって、前記データが受信される前記送信元デバイスを特定するステップであって、前記送信元デバイスが、結合部を介して前記AACMMの前記第1の端部に取外し可能なように装着される、ステップと、
少なくとも前記送信元デバイスの特定情報に基づいて前記データのデータタイプを判定するステップであって、前記データタイプが、計測データ、画像データ、および無線周波数識別に基づくデータを含むいくつかのデータタイプのうちの1つを含む、ステップと、
前記データタイプに応じて前記データに対してアクションを実行するステップと、
前記アクションを実行した結果を送信先デバイスに出力するステップとを含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、前記送信経路が、無線通信経路および有線通信経路を含むことを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法であって、前記無線通信経路が、
セルラネットワークと、
全地球測位システムネットワークと、
近距離通信ネットワークとのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法であって、前記送信先デバイスが、前記AACMMに搭載されたユーザインターフェースディスプレイを含むことを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法であって、実行される前記アクションが、処理されていない測定データを座標データに変換することを含むことを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法であって、前記送信先デバイスが、遠隔のコンピュータプロセッサを含むことを特徴とする方法。
【請求項7】
交換可能なアクセサリを有する可搬型の関節アーム座標測定機(AACMM)であって、
反対側にある第1の端部および第2の端部を有する手動で位置付けることが可能なアーム部であって、複数の接続されたアームセグメントを含み、前記アームセグメントのそれぞれが、位置信号を生成するための少なくとも1つの位置トランスデューサを含む、アーム部と、
AACMMの第1の端部に装着された測定デバイスと、
前記トランスデューサからの前記位置信号を受信するための、および前記測定デバイスの位置に対応するデータを提供するための電子回路と、
結合部を介して可搬型のAACMMの前記第1の端部に取外し可能なように装着された送信元デバイスであって、データを取り込むように構成され、無線周波数識別スキャナ、デジタルカメラ、投影デバイス、熱スキャンデバイス、および塗装デバイスのうちの少なくとも1つを含む、送信元デバイスと、
前記電子回路によって実行可能な論理とを含み、前記論理が、前記データが送信される送信経路を判定することによって、前記データが受信される前記送信元デバイスを特定し、少なくとも前記送信元デバイスの特定情報に基づいて前記データのデータタイプを判定し、前記データタイプに応じて前記データに対してアクションを実行し、前記アクションを実行した結果を送信先デバイスに出力し、前記データタイプが、計測データ、画像データ、および無線周波数識別に基づくデータを含むいくつかのデータタイプのうちの1つを含むことを特徴とする可搬型の関節アーム座標測定機(AACMM)。
【請求項8】
請求項7に記載の可搬型のAACMMであって、前記送信経路が、無線通信経路および有線通信経路を含むことを特徴とする可搬型のAACMM。
【請求項9】
請求項8に記載の可搬型のAACMMであって、前記無線通信経路が、
セルラネットワークと、
全地球測位システムネットワークと、
近距離通信ネットワークとのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする可搬型のAACMM。
【請求項10】
請求項7に記載の可搬型のAACMMであって、前記送信先デバイスが、前記AACMMに搭載されたユーザインターフェースディスプレイを含むことを特徴とする可搬型のAACMM。
【請求項11】
請求項7に記載の可搬型のAACMMであって、実行される前記アクションが、処理されていない測定データを座標データに変換することを含むことを特徴とする可搬型のAACMM。
【請求項12】
請求項7に記載の可搬型のAACMMであって、前記送信先デバイスが、遠隔のコンピュータプロセッサを含むことを特徴とする可搬型のAACMM。
【請求項13】
可搬型の関節アーム座標測定機(AACMM)を実装するためのコンピュータプログラム製品であって、コンピュータによって実行されたとき、
データが送信される送信経路を判定することによって、前記データが受信される送信元デバイスを特定するステップであって、前記送信元デバイスが、前記AACMMの第1の端部に取外し可能なように装着され、無線周波数識別スキャナ、デジタルカメラ、投影デバイス、熱スキャンデバイス、および塗装デバイスのうちの少なくとも1つを含む、ステップと、
少なくとも前記送信元デバイスの特定情報に基づいて前記データのデータタイプを判定するステップであって、前記データタイプが、計測データ、画像データ、および無線周波数識別に基づくデータを含むいくつかのデータタイプのうちの1つを含む、ステップと、
前記データタイプに応じて前記データに対してアクションを実行するステップと、
前記アクションを実行した結果を送信先デバイスに出力するステップとを含む方法を前記コンピュータに実施させるコンピュータ可読プログラムコードを含むコンピュータストレージ媒体を含むことを特徴とするコンピュータプログラム製品。
【請求項14】
請求項13に記載のコンピュータプログラム製品であって、前記送信経路が、無線通信経路および有線通信経路を含むことを特徴とするコンピュータプログラム製品。
【請求項15】
請求項14に記載のコンピュータプログラム製品であって、前記無線通信経路が、
セルラネットワークと、
全地球測位システムネットワークと、
近距離通信ネットワークとのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とするコンピュータプログラム製品。
【請求項16】
請求項13に記載のコンピュータプログラム製品であって、前記送信先デバイスが、前記AACMMに搭載されたユーザインターフェースディスプレイを含むことを特徴とするコンピュータプログラム製品。
【請求項17】
請求項13に記載のコンピュータプログラム製品であって、実行される前記アクションが、処理されていない測定データを座標データに変換することを含むことを特徴とするコンピュータプログラム製品。
【請求項18】
請求項13に記載のコンピュータプログラム製品であって、前記送信先デバイスが、遠隔のコンピュータプロセッサを含むことを特徴とするコンピュータプログラム製品。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図3】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2013−517508(P2013−517508A)
【公表日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−550055(P2012−550055)
【出願日】平成23年1月14日(2011.1.14)
【国際出願番号】PCT/US2011/021278
【国際公開番号】WO2011/090903
【国際公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.イーサネット
2.Smalltalk
3.Coldfire
【出願人】(598064510)ファロ テクノロジーズ インコーポレーテッド (60)
【Fターム(参考)】