説明

情報提供装置

移動するユーザに対して情報を提供する情報提供システムであって、ユーザが生活圏から離れた場所を訪問したことを検出し、その移動履歴を、訪問場所を示す訪問区画とともに、訪問履歴として記録するための訪問履歴登録部(306)、訪問履歴データベース(303)と、訪問履歴データベース(303)に記録された訪問区画に関連する情報をユーザに提供するための施設情報データベース(304)、施設情報検索部(308)等を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は、情報提供装置に関し、特に、不慣れなエリアで行動するユーザに情報を提供する装置に関する。
【背景技術】
カーナビゲーション装置やGPS搭載の携帯情報端末等を所有していれば、移動先において、施設や観光に関する情報を取得することが可能である。ところが、旅行等で初めて訪問する場所を散策する場合などに、タイミング良く情報が得られないために、せっかくユーザの嗜好に合った施設や観光地が近くにあるにもかかわらず、見逃してしまうことがある。
従来、移動するユーザに適切な情報を提供する技術として、地図を矩形のエリアに分割し、分割された各エリアでのユーザの訪問頻度に応じて、提供する情報の詳細度を変更する技術が提案されている(特開平11−83531号公報記載の「情報提供装置」等)。この従来の情報提供装置は、ユーザが馴染みのないエリアに行った場合に、土地勘のあるエリアに比べて詳細な情報を提供することができるというものである。
また、地元の人の情報提供をサーバで受け付けて、プロファイルが類似した提供者の情報を旅行者に提供するサービスモデルも提案されている(特開2002−56024号公報記載の「旅行先情報提供方法」等)。この従来の旅行先情報提供方法は、地元の人から集めた情報をプロファイルの類似したユーザに提供することにより、店舗が商売目的で提供する情報に比べて価値の高い情報をユーザに提供できるというものである。
しかしながら、上記従来の情報提供装置は、エリアへの訪問回数や通過回数のみを考慮して情報を提供するために、ユーザの目的や行動傾向を十分に反映して情報提供しているとは言えず、ユーザにとって不必要な情報が含まれる場合や、必要な情報が埋もれてしまうという問題がある。
また、上記従来の旅行先情報提供方法は、地元の人と旅行者とでは興味を持つ対象が異なるという特性の相違を考慮していないために、必ずしも旅行者にとって有益な情報を提供できるとは限らないという問題がある。地元の人は、例えば、宿泊施設の利用やおみやげものの購入は行わないため、旅行者にとって有益な情報を提供できるとは限らないからである。
【発明の開示】
そこで、本発明は、旅行等において不慣れなエリアで行動するユーザに対して、そのエリアに関連する有益な情報を確実に提供することができる情報提供装置等を提供することを目的とする。つまり、不慣れなエリアで行動するユーザにとって有益な情報だけが含まれ、不必要な情報がほとんど含まれていない、ノイズの少ない高品質な情報をユーザに提供することを可能にする。
上記目的を達成するために、本発明に係る情報提供装置は、移動するユーザに対して情報を提供する情報提供装置であって、ユーザが生活圏から離れた場所を訪問したことを検出し、その移動履歴を、訪問場所を示す訪問区画とともに、訪問履歴として記録する訪問履歴記録手段と、前記訪問履歴記録手段で記録された訪問区画に関連する情報を前記ユーザに提供する情報提供手段とを備えることを特徴とする。これよって、生活圏を除く訪問区画を対象として情報提供ができるので、地元の人を除く旅行者等に絞った移動履歴の共有が可能となり、高品質な情報提供が可能となる。
ここで、前記訪問履歴記録手段として、例えば、前記ユーザの移動履歴を記録する移動履歴記録部と、記録された移動履歴から、一定の頻度を超えて滞在する場所を基準区画として抽出する基準区画抽出部と、抽出された基準区画から一定の距離だけ離れた滞在場所を訪問区画として前記移動履歴から抽出する訪問区画抽出部と、抽出された訪問区画を含む移動履歴を訪問履歴として記憶する訪問履歴記憶部とから構成することができる。
また、前記移動履歴記録部は、前記ユーザの位置を所定の時間間隔で記録することにより、前記移動履歴を記録し、前記基準区画抽出部は、前記移動履歴から、所定の期間に所定の回数以上前記ユーザが滞在した場所を前記基準区画として抽出してもよい。これによって、頻繁に訪問する場所、つまり、生活圏を基準区画として抽出し、まれに訪問する場所を訪問区画として抽出することができる。
また、前記訪問履歴記録手段は、複数のユーザについての訪問履歴を記録し、前記情報提供手段は、前記訪問履歴記録手段に記録された訪問履歴のうち、前記ユーザの訪問区画を訪問した他のユーザの訪問履歴を参照して、前記情報を提供してもよい。これによって、例えば、同一の訪問区画を訪問する旅行者等の移動履歴に関する情報を共有することで、他のユーザに役立てることが可能となる。
たとえば、前記他のユーザの訪問履歴に含まれる訪問区画のうち、前記ユーザが訪問した訪問区画とは異なる訪問区画に関する情報を提供することで、未訪問の訪問区画を紹介したり、前記ユーザが訪問した訪問区画とは異なる訪問区画のうち、多くのユーザが訪問した訪問区画に関する情報を提供することで、人気のある訪問区画を紹介したり、前記訪問区画に加えて、前記訪問区画に前記ユーザが訪問したときの時刻、滞在時間、曜日、天気及び季節の少なくとも1つを含む移動履歴を前記訪問履歴として記録し、前記訪問履歴記録手段に記録された訪問履歴のうち、現在の時刻、滞在時間、曜日、天気及び季節の少なくとも1つが一致する訪問区画に関する情報を提供することで、類似する状況下あるいは類似するユーザの行動傾向の中から情報提供の対象となる訪問区画が決定されるので、より有益な情報の提供が可能となる。
また、前記訪問履歴記録手段は、前記訪問区画に加えて、前記ユーザの基準区画を含む移動履歴を前記訪問履歴として記録し、前記情報提供手段は、前記ユーザの訪問履歴に含まれる訪問区画と同一又は類似の訪問区画を含み、かつ、前記ユーザの訪問履歴に含まれる基準区画と同一又は類似の基準区画を含む訪問履歴をもつ他のユーザを特定し、特定した他のユーザの訪問履歴を用いて前記情報を提供してもよい。つまり、訪問区画だけでなく、基準区画についても一致するユーザの移動履歴を共有することで、生活圏が同一であるユーザの情報を利用することが可能となる。
たとえば、前記情報提供手段は、前記他のユーザの訪問履歴に含まれる移動履歴を用いて、前記ユーザの前記訪問区画からの帰路に関する情報を提供することで、訪問先から自宅への帰路をユーザに提示することが可能となる。
また、前記情報提供手段は、訪問区画となり得る区間について、区間に存在する施設に関する情報を施設情報として集めた施設データベースを保持し、施設データベースに登録された施設情報を前記訪問区画に関する情報として提供してもよい。これによって、訪問区画に位置する施設や観光地に関する実用的な情報の提供が可能となる。
以上のように、本発明によれば、ユーザが見知らぬ場所を訪問した場合に、現在までの行動傾向を考慮して、類似した他人の行動パターンから、お勧めの場所や関連情報を提示することができる。よって、不慣れなエリアで行動するユーザに対して、有益な情報、つまり、不必要な情報がほとんど含まれていない、ノイズの少ない高品質な情報を提供することが可能となる。
また、基準区画以外の地点の訪問履歴のサーバ装置への登録が自動化されているため、ユーザが明示的に登録する場合に比べて、より多くのユーザからの訪問履歴の登録が期待でき、複数のユーザ間で多くの有益な情報を共有できるようになる。
なお、本発明は、情報提供装置として実現することができるだけでなく、情報提供方法として実現したり、通信路で接続された移動体端末とサーバ装置とからなる情報提供システムとして実現したり、コンピュータに実行させるプログラムとして実現したりすることもできる。そして、そのプログラムは、DVD等の記録媒体やインターネット等の伝送媒体を介して広く配信することができるのは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の実施の形態1における情報提供システム全体の構成図である。
図2は、情報提供システムにおける移動体端末のハードウェア構成図である。
図3は、移動体端末のブロック構成図である。
図4は、情報提供システムにおけるサーバ装置のブロック構成図である。
図5は、サーバ装置が備える区画情報データベースのデータ例を示す図である。
図6は、サーバ装置が備える訪問履歴データベースのデータ例を示す図である。
図7は、サーバ装置が備える施設情報データベースのデータ例を示す図である。
図8は、動作例1における移動体端末の動作を示すフローチャートである。
図9は、位置座標の補完方法を示す図である。
図10は、訪問履歴の登録、および施設情報の提示の動作を示すフローチャートである。
図11は、サーバ装置の動作を示すフローチャートである。
図12は、訪問履歴の例を示す図である。
図13は、基準区画記憶部のデータ例を示す図である。
図14は、訪問履歴リストの例を示す図である。
図15は、画面表示の例を示す図である。
図16は、動作例2における訪問履歴の例を示す図である。
図17は、移動体端末の動作を示すフローチャートである。
図18は、サーバ装置の動作を示すフローチャートである。
図19は、画面表示の例を示す図である。
図20は、本発明の実施の形態2における情報提供システムの構成図である。
図21は、図20に示された情報提供システムの機能ブロック図である。
図22は、サーバ装置が備える基準区画データベースの例を示す図である。
図23は、サーバ装置が備える訪問区画データベースの例を示す図である。
図24は、サーバ装置が備える訪問先移動履歴データの例を示す図である。
図25は、情報提供システムの動作手順を示すフローチャートである。
図26は、図24に示されたユーザごとの訪問先移動履歴データを複数ユーザ分まとめた例を示す図である。
図27は、ユーザの移動例を示す地図である。
図28は、車載端末の表示例を示す図である。
図29は、ユーザが車載装置等から初期プロファイルとして性別や趣味、家族構成等を入力する例を示す図である。
図30は、基準区画のプロファイル情報の例を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
以下、本発明に係る情報提供システムについて、図面を参照しながら詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における情報提供システムの全体構成を示す図である。この情報提供システムでは、1つ以上の移動体端末1〜3が無線基地局4a〜4cを通じて、インターネット5上のサーバ装置6と接続されている。無線媒体としては、携帯電話、PHS、無線LAN等である。
図2は、図1に示された移動体端末1〜3の一例としてのナビゲーション装置のハードウェア構成図である。この構成は、基本部分において、汎用の計算機システムと共通する構成要素を含んでいる。CPU101はナビゲーション装置全体の制御を行うプロセッサ、ハードディスク102は地図表示に必要な画像、テキスト、音声などから構成されるデータ、ユーザによる登録情報や過去の走行軌跡のデータ、およびナビゲーション装置上で実行されるルート探索、ルート案内、音声認識などのプログラムを格納する補助記憶部、RAM103はプログラムの実行コードを読み込むとともに、プログラムの実行に必要なパラメータを格納するメモリ、VRAM104はCPU101が作成した表示データ等を一時的に保持するビデオメモリ、ディスプレイ105はVRAM104に保持されたデータを一定の周期で読み出して表示するLCD等、入力デバイス106はユーザからの操作入力を受け付けるタッチパネル等、カレンダー時計107は年、月、日、曜日の情報を供給するカレンダータイマー、GPS受信装置108はGPS(Global Positioning System)衛星から受信された信号から移動体の緯度・経度などの地理的な位置情報を検出する装置、ネットワークIF109はインターネット上のサーバ装置6との接続を確立するネットワークインタフェース、ローカルバス110はCPU101の制御下において、上記各デバイス間(102〜109)のデータ授受に利用される内部バスである。
なお、ハードディスク102の代わりに、光ディスクなどのROM媒体とフラッシュなどの書き換え可能な不揮発メモリを組み合わせて用いても良い。
図3は、図2に示されたハードウェア構成の移動体端末(ナビゲーション装置)1〜3の機能ブロック図である。なお、この機能ブロック図には、図2で示されたハードウェア構成要素と同一のものも含まれるため、同一構成要素には同一番号を付して説明を省略する。位置座標データベース201は所定の期間に記録された位置座標を蓄積する記憶部、位置座標記録部202はGPS受信装置108から得られる情報に基づいて緯度経度からなる移動体の現在位置を位置座標データベース201に記録する処理部、基準区画抽出部203はサーバ装置6から取得した位置情報と識別子からなる区画情報を参照して位置座標データベース201からユーザがよく訪問する生活圏内の区画、つまり、ユーザの日常的な行動範囲を判別する基準点となる区画(以下、「基準区画」という。)の識別子を抽出する処理部、基準区画記憶部204は基準区画抽出部203が抽出した基準区画を記憶する記憶部、訪問区画判定部205は基準区画記憶部204に記憶された基準区画からの距離を計算することで現在位置がユーザが旅行等でまれに訪問する区画(以下、「訪問区画」という。)に該当するかどうかを判定する訪問区画判定部、訪問区画登録部206は基準区画を離れてから戻るまでの訪問区画の履歴をサーバ装置6に登録する処理部、施設情報検索部207は現在までの訪問区画の履歴をサーバ装置6に送信してお薦めの施設情報を取得する処理部、情報表示制御部208は施設情報検索部207によりサーバ装置6から取得された施設情報をディスプレイ105に表示するための制御部である。
図4は、図1に示されたサーバ装置6の構成を示す機能ブロック図である。情報通信制御部301は移動体端末1〜3からの要求を受信して各種データベースへのアクセスを制御する処理部、区画情報データベース302は図5(a)及び(b)に示されるような各区画の形状と寸法をデータとして格納している記憶部、訪問履歴データベース303は各ユーザの訪問履歴を図6に示されるような区画識別子、訪問時刻、滞在時間を含む構造体の配列として記憶しておくための記憶部、施設情報データベース304は図7に示されるような区画識別子と施設情報とを関連付けた施設情報を格納している記憶部、区画情報管理部305は移動体端末1〜3から送信された位置座標を含む区画を区画情報データベース302から検索するとともに区画識別子を管理する処理部、訪問履歴登録部306は移動体端末1〜3からの訪問履歴を受け付けて訪問履歴データベース303に登録する処理部、推薦訪問区画決定部307は移動体端末1〜3から受け付けた現在までの訪問履歴に基づいて訪問履歴データベース303を検索し、お薦めの訪問区画を決定する処理部、施設情報検索部308は推薦訪問区画決定部307で決定された訪問区画上に存在する施設の情報を施設情報データベース304上で検索する処理部である。
なお、サーバ装置6のハードウェア構成要素については、汎用の計算機システムと同一であるため、図示と説明を省略する。また、同一区画内に複数の施設がある場合は、施設情報データベース304の同一区画の先頭レコードに区画全体を表す名称を含む情報を記載するものとする。例えば、図7では区画B12内に複数の施設があるが、このうち先頭レコードである「マーケットプレース」が区画B12全体を表す名称となる。
ここで、図5(a)及び(b)に示される区画情報データベース302について説明する。区画情報データベース302は、各区画領域に存在する位置座標を特定でき、その区域を識別する識別子を有するデータベースである。位置座標としては各区画の範囲(北緯○○〜△△、東経□□〜◇◇)で示すものや、基準座標(北緯○○、東経□□)と前記基準座標からの距離(縦▽▽km、横◎◎km、あるいは半径rkm)で示すもの、あるいは複数の代表座標(北緯○○、東経□□)を指定し、その代表座標を直線で結んだ領域の座標で示すもの、あるいは基準座標(北緯○○、東経□□)、あるいは代表座標(北緯○○、東経□□)とその区画領域の形状(四角(縦▽▽km、横◎◎km)、三角)で示すものなどがあるが、区画が特定できればいかなる表現形式でもよい。また、各都道府県、市町村、番地、郵便番号などの土地情報に基づいて予め位置座標を設定しておいてもよい。更に上記土地情報により、大まかな区分を行い、その中で上記詳細な区画を行う表現形式でもよい。
図5(a)は、○○1丁目全体を1つの識別子(10)として定義した例を示し、図5(b)は、○○2丁目を複数の識別子(1〜9)に区分した例を示している。なお、区画は各個人ごとに、独自に設定してもよいが、全体の統計を考慮すると、予め設定しておくほうが好ましい。ただし、ユーザの趣味趣向や、施設の数、観光地の各時期による行事の変動などにより、区画を設定変更することも可能である。
図6は、訪問履歴データベース303の例を示す図である。本図に示されるように、訪問履歴データベース303は、ユーザを特定するユーザIDと、滞在年月日、訪問履歴(区画識別子、訪問時刻、滞在時間を含む)を有する。ここで訪問履歴について、図示された例を説明すると、例えば、訪問履歴(B11,11:30,60)は、区画情報としてB11、滞在開始時刻として11時30分、滞在時間として60分を意味する。
(動作例1)
次に、以上のように構成された本実施の形態1における情報提供システムの動作例1について説明する。
図8は、移動体端末1〜3がユーザの日常的な行動範囲を判別する基準点となる基準区画を抽出するサブルーチンのステップを示すフローチャートである。
まず、基準区画抽出部203は、位置座標データベース201に記録されている位置座標の履歴(例えば、過去1ヶ月分)を作業領域に取り出す(ステップa1)。位置座標データベース201には、例えば、1秒間に一回、GPSから取得した位置座標が年月日、および時刻とともに記録されているものとする。なお、建物の陰になるなどしてGPSによる位置座標の測定ができない場合には、図9に示されるように、測定可能な2点間から線形に算出するなどして、位置座標を補完するものとする。
次に、基準区画抽出部203は、1分あたりの総移動量が所定の領域(距離)、例えば40mより大きくなる位置座標の集合を作業領域から削除する(ステップa2)。なお、位置座標の削除に利用する閾値は、移動体端末1〜3の平均移動速度を考慮して適当な値に設定して良い。本動作例では、人の平均歩行速度80m/分を考慮して40mに設定している。
続いて、基準区画抽出部203は、作業領域の位置座標から任意の1点を選び出し、この位置座標を含む区画情報をサーバ装置6から取得する(ステップa3)。
次に、基準区画抽出部203は、ステップa3で取得した区画に含まれるすべての位置座標を作業領域から選び出し、位置座標に付与された時刻の情報からそれぞれの訪問の滞在時間を計算し、年月日の情報から所定の時間、例えば10分以上滞在した日数をカウントする(ステップa4)。閾値とする基準滞在時間は、適当に調整してもかまわない。
そして、基準区画抽出部203は、ステップa4でカウントされた日数が基準となる訪問日数(基準訪問日数と称す。例えば、2日)以上の場合はステップa6へ、そうでない場合はステップa7に進む(ステップa5)。なお、閾値とする基準訪問日数は、任意に変更して良い。
基準日数が基準訪問日数以上の場合は、現在の区画と対応する識別子をサーバ装置6から取得し、区画情報とともに基準区画記憶部204に記憶する(ステップa6)。ここで、過去にどのユーザからの問い合わせもない区画の識別子については、サーバ装置6の区画情報管理部305によって新規に生成される。生成された区画識別子は、区画情報管理部305が管理する。
続いて、基準区画抽出部203は、現在の区画に含まれる位置座標を作業領域から削除する(ステップa7)。
そして、作業領域に位置座標があるかどうか調べ、位置座標がある場合はステップa3に戻って処理を継続し、位置座標がない場合はステップを終了して呼び出し元に復帰する(ステップa8)。
図10は、移動体端末1〜3が基準区画との距離に基づいて訪問区画を抽出し、サーバ装置6への訪問履歴の登録、および訪問履歴から施設情報を取得する処理手順を示すフローチャートである。
まず、移動体端末1は、ユーザから入力デバイス106等を介して、日常的な行動範囲を定義するパラメータとして、基準滞在時間、基準訪問日数、基準行動半径の入力を受け付ける(ステップb1)。ここではそれぞれ、10分、2日、5kmとする。
次に、基準区画を抽出するサブルーチンを呼び出し、ステップa2〜ステップa8の処理を実行する(ステップb2)。この処理は毎回行う必要はなく、通常は1ヶ月に1回程度実行するものとする。
そして、日常的な行動範囲内にいるかどうかを示す日常行動範囲フラグをTrueに初期化する(ステップb3)。
次に、位置座標記録部202は、一定の頻度、例えば、1秒間に一回の頻度で、GPSから現在の位置座標を取得し、位置座標データベース201に記録するとともに作業領域に記憶する(ステップb4)。なお、位置座標データベース201に記録した位置座標は基準区画の抽出に利用される。
続いて、訪問区画判定部205は、一定の頻度、例えば、5分間に一回の割合で、サーバ装置6にアクセスして、最後に位置座標記録部202によって記録された位置座標の区画情報を取得し、候補区画として記憶する(ステップb5)。
そして、作業領域に記憶されている位置座標を調べ、ステップb5で取得した候補区画への滞在時間を計算する(ステップb6)。なお、ステップb5で取得した区画情報が前回と同じ場合は、滞在時間を積算するものとする。候補区画への滞在時間が10分以上になった場合には、ステップb7に進む。そうでない場合は、ステップb4に戻り、処理を継続する。
候補区画への滞在時間が10分以上になった場合には、訪問区画判定部205は、候補区画と基準区画記憶部204に記憶されている各基準区画との距離を計算する(ステップb7)。
続いて、ステップb7で計算した距離のうち、最小のものが所定の距離、例えば5kmよりも大きい場合は、ステップb9に進み、そうでない場合は、ステップb15に進む(ステップb8)。
計算された距離が所定の距離よりも大きい場合には、候補区画を訪問区画とする(ステップb9)。
続いて、訪問区画判定部205は、日常行動範囲フラグの値を調べ、Trueの場合はステップb11に進み、そうでない場合はステップb13に進む(ステップb10)。
フラグがTrueの場合には、日常行動範囲フラグをFalseに設定した跡に(ステップb11)、訪問区画を格納する訪問履歴リストを新規に作成し(ステップb12)、訪問区画をその訪問履歴リストに追加する(ステップb13)。
次に、作成された訪問履歴リストは訪問区画登録部206によってサーバ装置6に送信され、それに対する応答としてのお薦めの施設情報が施設情報検索部207によってサーバ装置6から取得され、取得された施設情報が情報表示制御部208によってディスプレイ105に表示される(ステップb14)。その後、上述のステップb4に進み処理が継続される。なお、お薦めの施設情報を決定する処理はサーバ装置6で実行される。
日常行動範囲フラグの値を調べ、Falseの場合はステップb16に進み、そうでない場合はステップを終了する(ステップb15)。
日常行動範囲フラグがFalseの場合には、訪問履歴リストをサーバ装置6に送信し、訪問履歴データベース303に登録した後に処理を終了する(ステップb16)。
なお、上記手順では、基準区画からの最小距離を用いて訪問区画を定義したが、他に基準区画の重心からの距離を用いる方法や、基準区画に外接する曲線からの距離を用いる方法などがあり、いずれの方法を用いて訪問区画を定義して良い。
図11は、サーバ装置6で実行される施設情報を決定するサブルーチンの手順を示すフローチャートである。
まず、推薦訪問区画決定部307は、ネットワークIF109及び情報通信制御部301を介して、移動体端末1〜3からの訪問履歴リストの送信を受け付ける(ステップc1)。
次に、ステップc1で受け付けた訪問履歴リストの要素を含む他のユーザの訪問履歴リストを訪問履歴データベース303から検索して抽出し、作業領域に記憶する(ステップc2)。このときの検索条件として、ステップc1で受け付けた訪問履歴リストの要素の一部を含むものにしても良いし、すべての要素を含むものに限定しても良い。
そして、推薦訪問区画決定部307は、ステップc2で作業領域に記憶した訪問履歴リストに含まれる訪問区画を1つ取り出し(ステップc3)、取り出した訪問区画への訪問ユーザ数が所定人数以上、例えば5人以上かどうかを調べ、5人以上の場合はステップc5に進み、そうでない場合はステップc3に戻る(ステップc4)。
訪問ユーザ数が所定人数以上である場合には、訪問区画を推薦区画候補に加える(ステップc5)。
このようにして、作業領域内の訪問履歴リストに含まれるすべての訪問区画を取り出した場合はステップc7に進み、そうでない場合はステップc3に戻る(ステップc6)。
すべての訪問区画を取り出した場合には、推薦区画候補の訪問区画を組み合わせて、2つ以上の要素(訪問区画)からなる組み合わせ候補を作成し、作業領域に記憶する(ステップc7)。
次に、推薦訪問区画決定部307は、作業領域から組み合わせ候補を1つ抽出し(ステップc8)、抽出した組み合わせ候補への訪問ユーザ数をカウントし、所定人数以上、例えば5人以上の場合はステップc10に進み、そうでない場合はステップc8に戻る(ステップc9)。
訪問ユーザ数が所定人数以上である場合には、組み合わせ候補を推薦区画候補に加える(ステップc10)。
このようにして、作業領域からすべての組み合わせ候補を抽出した場合は、ステップc12に進み、そうでない場合はステップc8に戻る(ステップc11)。
作業領域からすべての組み合わせ候補を抽出した場合には、推薦区画候補の中から最も要素数の多いものを抽出し選択する(ステップc12)。
次に、推薦訪問区画決定部307は、ステップc12で選択した推薦区画候補に含まれる訪問区画上の施設情報を、施設情報検索部308を介して施設情報データベース304から検索し、取得した施設情報を情報通信制御部301及びネットワークIF109を介して移動体端末1〜3に送信し、処理を終了する(ステップc13)。
例として、京田辺市在住のAさんの行動パターンについて、図12を参照しながら説明する。Aさんは区画B1の自宅に住んでおり、区画B4の会社に通勤している。また、自宅の近くの区画B2のスーパ、および会社の近くの区画B3のコンビニエンスストアをよく利用しているものとする。この場合に、B1、B2、B3、B4の各区画が基準区画として抽出され、基準区画記憶部204の内容は図13に示される通りになる。
ここで、Aさんが夫婦で2003年2月1日に自動車で滋賀県に初めて遊びに行ったとする。Aさんは移動体端末として、カーナビを所有している。自宅を出て11:30に区画B11のレストランに到着して1時間過ごし、次に区画B12のマーケットプレースに移動して2時間過ごし、その後区画B13のカフェに行って1時間過ごし、最後に区画B14のスーパで買い物をして自宅に戻ったとする。このとき、区画B11、B12、B13は基準区画B1〜B4のいずれとも標準行動半径以上離れており、滞在時間が10分以上のため訪問履歴リストに追加される(図14参照)。区画B14は基準区画B3、B4から標準行動半径以内に位置するため、訪問履歴リストに追加されない。
結果として、図6に示されるユーザAの訪問履歴が訪問履歴データベース303に登録される。
次にXさん夫妻が、Aさんと同様に2003年2月2日に自動車で滋賀県に遊びに行ったとする。Xさんも移動体端末として、カーナビを所有している。自宅を出て12:30に区画B11のレストランに到着して1時間過ごしたとする。その後、車に戻ってカーナビからお薦め施設の検索を実行すると、カーナビからサーバ装置6に訪問履歴[(B11,12:30,60)]を送信し、お薦め施設の情報を要求する。サーバ装置6では、移動履歴[(B11,12:30,60)]を含む他のユーザの訪問履歴を訪問履歴データベース303から検索し、Aさんの訪問履歴[(B11,11:30,60),(B12,13:00,120),(B13,15:30,60)]を含めて下記の履歴が検索されたものとする。ここでは、説明を簡単にするため、区画識別子のみを示す。
A:[B11, B12, B13,]
B:[B11, B12, B13, B14]
C:[B11, B13]
D:[B10, B11, B12, B13, B15]
E:[B11, B12, B13, B15]
F:[B10, B11, B12, B15]
G:[B11, B12, B14]
H:[B11, B12, B16, B13, B15]
I:[B10, B11, B12, B13, B15]
以上より、5人以上が訪問している下記の推薦区画候補を抽出する。
<要素数1>
[B12](8人)
[B13](7人)
[B15](5人)
<要素数2>
[B12, B13](6人)
[B12, B15](5人)
[B13, B15](5人)
<要素数3>
[B12, B13, B15](5人)
ここで、最も要素数が多い推薦区画候補として、[B12, B13, B15]が選択され、施設情報データベース304を検索して、「マーケットプレース」、「Cafe LEAF」、「シーサイドパーク」をXさんのカーナビに送信する。Xさんのカーナビでは、図15の表示例に示されるように、画面表示される。
以上、Aさんと同様にして、基準区画外のユーザの訪問履歴をサーバ装置6に自動的に登録し、Xさんと同様にして、他のユーザの訪問履歴を参照して、お薦め施設の情報を簡単に取得することができる。
なお、本動作例では説明を分かりやすくするために、簡単な推薦区画候補抽出アルゴリズムを採用したが、分割統治法などを利用した計算コストの低いアルゴリズムを用いても構わない。
また、訪問履歴データベース303以外の情報については、サーバ装置6の情報をDVD−ROMなどの媒体に記録して、移動体端末側で管理するようにしても良い。
また、訪問履歴データベース303の情報をリムーバブルメディアなどの記憶媒体に適宜ダウンロードして、サーバ装置6とリアルタイムに通信できない場合でも移動体端末側で処理を完結できるようにしても良い。
また、本実施の形態では区画に関する施設情報を提示したが、訪問区画の周囲の区画の情報や、訪問区画から所定距離離れた施設の情報を区画近辺情報としてサーバ装置6に記憶し提供することも可能である。
(動作例2)
次に、不慣れな場所に行った場合に、他のユーザの訪問履歴を参照して、お薦め施設の情報を取得する動作例2について説明する。
いま、図16に示されるように、すべての基準区画から標準行動半径以上離れている地点(☆印)に現在いるとする。なお、本動作例では、すべての基準区画から標準行動半径以上離れている地点を不慣れな場所と定義しているが、自動車、徒歩、などユーザの移動手段に応じて標準行動半径は適当に設定して良い。
このとき、現在地から標準行動半径以内にある多くのユーザが利用する施設を訪問履歴データベース303から抽出することにより、お薦めの施設情報を得ることができる。
ところで、施設によってユーザがよく利用する時間帯が決まっているものが多い。例えば、レストランであれば、昼11:30から14:00という具合である。施設がどの時間帯によく利用されるかは、訪問履歴データベース303を参照して訪問時刻の分布を調べることにより、おおよその判断をすることができる。そこで、時間帯を考慮して現在地付近のお薦め施設の情報を提示する処理の例を図17及び図18を用いて説明する。
図17は、時間帯を考慮して現在地付近のお薦め施設の情報を提示する処理における移動体端末1〜3のステップを示すフローチャートである。
まず、移動体端末1は、図10に示されたステップb1〜b4と同様の処理を行う(ステップd1〜d4)。
次に、ユーザからのお薦め施設情報を要求する操作入力があったかどうかを調べ、要求があった場合にはステップd6に進み、そうでない場合にはステップd4に戻る(ステップd5)。
要求があった場合には、移動体端末1は、現在地の位置座標をサーバ装置6に送信する(ステップd6)。
そして、移動体端末1は、お薦め施設情報をサーバ装置6から受信した場合には、ステップd8に進み、そうでない場合は、サーバ装置6の応答があるまで待機する(ステップd7)。
移動体端末1は、ステップd7で受信した施設情報をディスプレイ105に表示し、ステップを終了する(ステップd8)。図19は、そのときに表示される施設情報の例を示している。
図18は、時間帯を考慮して現在地付近のお薦め施設の情報を提示する処理におけるサーバ装置6のステップを示すフローチャートである。
まず、サーバ装置6は、移動体端末からの現在地の位置座標を受け付けたか否かを判断し、受け付けた場合はステップe2に進み、そうでない場合は移動体端末からの要求があるまで待機する(ステップe1)。
移動体端末からの現在地の位置座標を受け付けた場合には、ステップe1で受信した位置座標を中心として5km以内にある施設情報を有する区画を区画情報データベース302と施設情報データベース304を利用して取り出し、作業領域に記憶する(ステップe2)。
そして、サーバ装置6の推薦訪問区画決定部307は、作業領域のすべての区画に対して、訪問履歴データベース303を参照して、現在時刻における訪問ユーザ数をカウントする(ステップe3)。
訪問ユーザ数が所定人数(例えば、5人)以上の区画があるかどうかを調べ、所定人数以上の区画がある場合にはステップe8に進み、そうでない場合はステップe5に進む(ステップe4)。このステップでは、この時刻にユーザの訪問の多い区画を優先的に抽出することを目的としている。
訪問ユーザ数が所定人数以上の区画がない場合には、訪問ユーザ数が1人以上の区画があるかどうか調べ、1人以上の区画がある場合にはステップe6に進み、そうでない場合はステップを終了する(ステップe5)。
訪問ユーザ数が1人以上の区画がある場合には、作業領域のすべての区画に対して、訪問履歴データベース303を参照して、訪問ユーザ数をカウントする(ステップe6)。
そして、訪問ユーザ数が5人以上の区画があるかどうかを調べ、5人以上の区画がある場合にはステップe8に進み、そうでない場合はステップを終了する(ステップe7)。このステップでは、この時刻の訪問を含んで、ユーザの訪問の多い区画を優先的に抽出することを目的としている。
そして、最も訪問ユーザ数の多い区画を選択する(ステップe8)。
続いて、推薦訪問区画決定部307は、ステップe8で選択された区画の施設情報を施設情報検索部308を介して施設情報データベース304から検索して取得し、移動体端末に送信し、ステップを終了する(ステップe9)。
なお、ステップd5でユーザの操作入力を受け付ける代わりに、タイマーで所定の周期ごとにサーバ装置6に現在地を送信するようにしても良い。これにより、お薦め情報が存在する場合に、自動的にユーザ提示することができる。
また、時刻以外に天気や季節などの情報を用いて、推薦する施設の優先度を変更できるようにしても良い。これにより、天気や季節によって、訪問者の場所の規制や、訪問者の行動パターンが変化することにも対応できる。
以上、本動作例によれば、ユーザが見知らぬ場所を訪問した場合に、現在までの行動傾向を考慮して、類似した他人の行動パターンからお勧めの場所や関連情報を提示することができる。また、基準区画以外の地点の訪問履歴のサーバ装置6への登録が自動化されているため、ユーザが明示的に登録する場合に比べて、より多くのユーザからの訪問履歴の登録が期待でき、複数のユーザ間で多くの有益な情報を共有できるようになる。また、多くのユーザが訪問しているにもかかわらず、施設情報データベース304に情報が登録されていない場所を取材候補として自動的に抽出することにより、ユーザ視点の口コミ的な情報を比較的容易に収集することができる。
なお、基準区画以外への訪問回数を別のテーブル、あるいはサーバ装置6に記録しておくことにより、一度行ったことのある区画であれば、前回訪問時との差分情報を提供するようにしても良い。
また、本実施の形態では、基準区画から比較的近いエリアでの情報提供の例を示したが、遠方に旅行する場合などは、宿泊施設などの情報も同様にして提供してもよい。この場合に、ユーザの基準区画の情報をサーバ装置6に登録しておけば、「京都をドライブしているときに、半径100km以上離れた場所を生活地域とする人であれば宿泊施設の情報を提示する。」などのように、ユーザの生活地域と現在地の距離に応じて異なる情報を推薦することができる。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2における情報提供システムについて説明する。
上記実施の形態1においては、類似した他人の行動パターンから、お勧めの場所や関連情報を自動的に提供することが可能になっている。特に、ユーザが見知らぬ場所を訪問したときに、現在までの行動傾向を考慮して、お勧めの場所に関する情報を提供することができている。
これに対して、実施の形態2では、旅行等ではじめて訪問する場所である場合に、その訪問地に来ている他の人のうち、同じような生活圏をもつ人、つまり、基準区画が近い人の移動履歴を利用して、帰宅する経路を検索することが可能になる。例えば、スキー場に訪問したユーザが帰宅する経路を検索するときに、基準区画が近いユーザがどのようにしてそのスキー場に訪問したか、さらに、そのスキー場からどういう経路で基準区画に戻ったかを検索することができる。一般に、スキー場等を訪問する場合には、地図上においては複数の経路が存在する場合が多い。特に、スキー場等においては、積雪等により道路状況が悪く、多くのユーザが利用する経路が除雪等の設備が整っていることがある。さらに、多くの車両が通行すると、雪解けが早く、道路状況がよい場合も多い。これらの道路状況は、地図を見ただけでは確認することができない場合が多い。
そこで、本実施の形態では、スキー場に到着した場合や、スキー場に向かうときに、基準区画が類似している他のユーザがどのような経路でスキー場(訪問先)に移動したかの情報を利用して、経路を探索する装置を提供するものである。
図20は、本実施の形態における情報提供システムの構成図である。本情報提供システムは、カーナビ本体、車載ディスプレイ、通信ユニット及びGPSアンテナを含む車載端末400a及び400bを搭載する複数のユーザA及Bの車両と、それらの車載端末400a及び400bと通信ネットワークで接続されたサーバ装置500とから構成される。
図21は、図20に示された情報提供システム(車載端末400とサーバ装置500)の機能ブロック図である。
車載端末400は、GPS等によって車両の位置を検出することで位置情報を生成する位置情報検出部401、カレンダータイマー等によって現在時刻を特定することで時刻情報を生成する時刻情報検出部402、位置情報検出部401からの位置情報と時刻情報検出部402からの時刻情報とを一定時間間隔でサンプリングして蓄積することでユーザの移動履歴データを生成し蓄積する移動履歴蓄積部403、移動履歴蓄積部403に蓄積された移動履歴データから実施の形態1における手順(図8に示される手順等)に従って基準区画を抽出する基準区画抽出部404、基準区画抽出部404で抽出された基準区画の情報を移動履歴とともに蓄積し、サーバ装置500に送信する基準区画蓄積部405、基準区画蓄積部405に蓄積された基準区画の情報を参照することで、移動履歴蓄積部403に蓄積された移動履歴データから、基準区画を除く訪問区画を実施の形態1における手順(図10に示される手順等)に従って抽出し、移動履歴とともにサーバ装置500に送信する訪問先判定部406と、サーバ装置500から通知された類似運転者(当該車両の運転者と基準区画及び訪問区画が同一又は類似する移動履歴をもつ他の運転者)の移動履歴に関する情報を表示する移動履歴表示部407を備える。
一方、サーバ装置500は、車載端末400の基準区画蓄積部405から送信されてくる基準区画の情報を図22に示されるデータベースのように蓄積する基準区画データベース501、車載端末400の基準区画蓄積部405から送信されてくる基準区画と移動履歴の情報とを対応づけて蓄積する基準区画内移動履歴蓄積部502、車載端末400の訪問先判定部406から送信されてくる訪問先に関する情報を訪問区画として図23に示されるデータベースのように蓄積する訪問区画データベース503、車載端末400の訪問先判定部406から送信されてくる訪問先と移動履歴に関する情報を図24に示されるような訪問先移動履歴データとして蓄積する訪問先移動履歴蓄積部504、訪問先移動履歴蓄積部504に蓄積された複数のユーザの訪問先移動履歴データを参照することで、要求のあったユーザと基準区画及び訪問区画が同一又は類似する移動履歴をもつ他のユーザを類似運転者として検出し、類似運転者の移動履歴に関する情報を車載端末400に通知する類似運転者検出部507と、類似運転者検出部507からの検出依頼に基づいて基準区画データベース501を参照することで類似する基準区画を検索する類似基準区画検出部505、類似運転者検出部507からの検出依頼に基づいて訪問区画データベース503を参照することで類似する訪問区画を検索する類似訪問区画検出部506を備える。
本情報提供システムは、実施の形態1で示したように、移動履歴のデータより、基準区画と訪問区画を抽出・選択することが可能であるだけでなく、移動履歴のデータもサーバ装置500に蓄積し、各移動履歴のデータに対して抽出された区画情報との対応をとり、サーバ装置500に蓄積する。
訪問先移動履歴蓄積部504に蓄積される訪問先移動履歴データは、図24に示されるように、ユーザごとの移動履歴を記録したデータであり、一定の時間間隔で得られた各地点データがどの基準区画に対応するか、訪問区画に対応するか、移動中のデータなのかの対応関係を示している。このような形式の訪問先移動履歴データを蓄積することで、各ユーザが各区画間をどういう経路(時系列の位置情報)で移動したのかを確認することができる。例えば、ある訪問区画から基準区画へどういう経路で移動したのかを判断することができる。また、各区画間の移動に要した時間を計算することも可能になる。
図25は、以上のように構成された本情報提供システムの動作手順を示すフローチャートである。
まず、車載端末400において、移動履歴蓄積部403は、位置情報検出部401からの位置情報と時刻情報検出部402からの時刻情報とから生成した移動履歴データを蓄積し、基準区画抽出部404は、蓄積された移動履歴データから基準区画を抽出し、基準区画蓄積部405に蓄積する(ステップ2401)。
そして、基準区画蓄積部405は、蓄積された基準区画をサーバ装置500へ登録する(ステップ2402)。
続いて、訪問先判定部406は、基準区画蓄積部405に蓄積された基準区画を参照することで、移動履歴蓄積部403に蓄積された移動履歴データから、基準区画以外の訪問区画を抽出し、サーバ装置500へ登録する(ステップ2403)。
以上の処理は、実施の形態1における移動体端末1の基準区画抽出部203、訪問区画登録部206等の処理と同様である。ただし、車載端末400の訪問先判定部406からサーバ装置500の訪問先移動履歴蓄積部504に登録される訪問先移動履歴データには、図26に示されるように、ユーザごとの基準区画と訪問区画とが含まれる。なお、図26に示される訪問先移動履歴データは、図24に示されたユーザごとの訪問先移動履歴データを複数ユーザ分まとめたものに相当する。ここでは、図24の訪問先移動履歴データのうち、基準区画と訪問区画の情報だけが示されている。以下、図26に示された訪問先移動履歴データに沿って処理手順を説明する。
サーバ装置500は、あるユーザ(車載端末400)から、訪問区画からの帰路を探索する要求があったか判断し、ない場合には、本ステップを繰り返し、要求があった場合には、次のステップへ進む(ステップ2404)。
要求があった場合には、類似運転者検出部507は、類似運転者を検出するために、まず、訪問先移動履歴蓄積部504に蓄積された各ユーザの訪問先移動履歴データを参照することで、現在の訪問区画E1に過去、訪問したユーザがいるかどうかを検索する(ステップ2405)。ここでは、図27に示されるように、E1の訪問区画へは、D1からD4が基準区画のユーザにとっては、地図上は、162号線から175号線を経由して到着する経路と、18号線から134号線を経由して到着する経路が存在する。また、D5からD9が基準区画のユーザは、18号線から134号線を経由して到着することが可能である。いま、ユーザA1は、D1、D2を基準区画とし、スキー場E1に到着している。そこで、過去E1を訪問区画としたユーザとして、A2、A6が選択される。訪問区画が同一のユーザが存在したため、ステップ2406へ進む。訪問区画が同一のユーザが存在しない場合には、ステップ2408へ進む。
続いて、類似運転者検出部507は、訪問先移動履歴蓄積部504に蓄積された各ユーザの訪問先移動履歴データを参照することで、訪問区画が同一のユーザで、かつ、基準区画が同一のユーザを検索する(ステップ2406)。ここでは、ユーザA1の基準区画はD1、D2である。また、ユーザA2、A6の基準区画はD2、D3で、ユーザA6はD10となっている。そこで、基準区画D2が同一であるユーザA2が選択される。基準区画が同一であるユーザが存在したため、ステップ2407へ進む。基準区画が同一のユーザが存在しなかった場合には、ステップ2409へ進む。
基準区画が同一であるユーザが存在した場合には、類似運転者検出部507は、検出した類似運転者に関する経路情報を車載端末400に通知するので、車載端末400の移動履歴表示部407は、通知された経路情報、例えば、ユーザA2が訪問区画E1から基準区画D2へ移動した経路を表示する(ステップ2407)。その結果、図28に示されるように、175号線から162号線を経由した経路がカーナビ等の表示端末に提示される。
一方、訪問区画が同一のユーザが存在しなかった場合には(ステップ2405でNo)、サーバ装置500の類似運転者検出部507は、類似した訪問区画を過去に訪れたことのあるユーザを検索する(ステップ2408)。訪問区画が類似しているか否かは、類似運転者検出部507からの検出依頼を受けた類似訪問区画検出部506が、図23に示される訪問区画データベース503を参照することで、区画識別子に関する所在地の情報を利用して判断する。例えば、岐阜県内の所在地の区画識別子同士は、類似した訪問区画と判断することが可能である。また、区画識別子に緯度経度の情報が対応付けられている場合には、ユークリッド距離を用いて、類似しているか否かを判断してもよい。よって、E1を過去に訪問したユーザが存在しなかった場合でも、E2を過去に訪問したユーザの訪問先は類似していると判断することが可能となる。
同様に、基準区画が同一のユーザが存在しなかった場合には(ステップ2406でNo)、類似運転者検出部507は、類似した基準区画をもつユーザを検索する(ステップ2409)。基準区画が類似しているか否かは、ステップ2408と同様に、類似運転者検出部507からの検出依頼を受けた類似基準区画検出部505が、図22に示される基準区画データベース501を参照することで、区画識別子に付与された所在地の情報や緯度経度に関する情報を利用して判断する。
このようにして、訪問区画が同一又は類似で、かつ、基準区画が同一又は類似の他のユーザが存在した場合には、そのユーザの経路情報がサーバ装置500から車載端末400に通知され、車載端末400に表示される(ステップ2407)。
以上の処理により、訪問区画と基準区画が類似している他のユーザの移動履歴を探索することで、他人がどのような経路を利用して訪問先に到着、基準区画へ帰宅しているかを自動的に検索することが可能になる。これにより、見知らぬ土地へ訪問した場合でも、容易に、一般の人が利用する帰路を探索することが可能になる。
なお、本実施の形態では、スキー場に到着した後に、帰路を探索する方法について述べたが、訪問区画がスキー場でなく、遊戯施設や観光地等の区画でも、本装置は有効に動作する。
また、本実施の形態では、基準区画と訪問区画の両方の情報を利用して経路の推薦を行ったが、どちらか一方の情報だけを用いて経路を推薦してもよい。
また、本実施の形態では、車載端末400による移動履歴からの経路の推薦を行ったが、GPS等の位置検出機能を備える携帯電話、PDA等でも利用できる。
また、本実施の形態では、1つの基準区画が同一のユーザの検索を行ったが、複数の基準区画が同一のユーザが存在した場合には、そのユーザの経路を優先的に利用することで、さらに、検索者と類似したユーザの経路や情報を推薦することが可能になる。
また、本実施の形態では、スキー場に到着した後に、帰路を探索する方法について述べたが、ユーザがスキー場に行く前に、訪問先を指定することで、同じような基準区画をもつユーザが、どのような経路を利用しているかを事前に知ることが可能になる。一般のカーナビ等のルート検索の場合には、最短経路や料金の安い経路を探索しているが、一般の人がどのような経路を利用しているかを探索することが可能になる。
また、本実施の形態では、スキー場(訪問区画)から基準区画への帰路を検索し、その経路を表示したが、さらに、他人がその経路を利用して要した時間を検索することも可能になる。また、図28では、一つの経路を提示したが、利用した他人のユーザ数に応じて複数の経路を表示してもよい。さらに、各経路について基準区画に到着するまでの平均時間を表示してもよい。
また、本実施の形態では、スキー場(訪問区画)から基準区画への帰路を検索し、その経路を表示したが、訪問区画へ友人等と車両に同乗して訪れる予定で、友人を乗車させるために、基準区画から訪問区画への経路とは異なる経路を走行し、その後、目的地の訪問区画へ向かうことがある。この場合、訪問区画へ向かう経路を基準区画から探索を行うと、所望の経路が検索できないことがある。そこで、友人を乗車させる地点と訪問区画を指定することで、その間を他のユーザがどのような経路を利用しているかを探索することも可能になる。このように、ユーザが実際に訪問区画に到着していない場合でも、地図上で出発地と目的地を設定することで他のユーザの利用経路を探索することが可能になる。
また、本実施の形態では、基準区画と訪問区画の類似性を用いて経路を探索し、実施の形態1では、訪問先の推薦を行ったが、さらに、図29に示されるように、各ユーザが初期プロファイルとして性別や趣味、家族構成等を入力しておき、そのプロファイルをも参照することにより、検索者と類似したプロファイルをもったユーザがどのような訪問先を選択しているか、どのような経路を利用しているかを判断することが可能になる。恋人同士、友人同士、子供連れ家族などといった訪問するメンバー構成や、どのような施設に興味を持っているのか(歴史的名所が好き、運動施設が好き、など)に応じて訪問に適切な場所は異なると考えられるため、プロファイルが類似したユーザの訪問パターンを参照することで、適切な施設が推薦されることになる。
また、本実施の形態では、基準区画の位置的な類似度を用いて、類似したユーザを選択したが、さらに、図30に示されるように、基準区画のプロファイル情報を利用してもよい。例えば、図中の商業都市を基準区画とするユーザが訪問区画を訪れる場合には、同じく商業都市を基準区画とするユーザの訪問パターンを優先的に推薦する。このように訪問パターンの類似性だけでなく基準区画の類似性をも考慮することで、推薦の精度を高めることができる。さらに、基準区画のプロファイルとして人口や面積、人口密度等の値が蓄積されていれば、大都市が基準区画(居住地域が大都市)のユーザが訪問しそうな場所同士の情報を訪問先として推薦することが可能になる。
【産業上の利用の可能性】
本発明は、通信路を介してカーナビゲーション装置や携帯電話機等の移動体端末に情報を提供する情報提供装置として、また、通信路で接続された移動体端末とサーバ装置とからなる情報提供システムとして、特に、不慣れなエリアで行動するユーザに有益な情報を提供する情報提供システムとして、利用することができる。
【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】

【図12】

【図13】

【図14】

【図15】

【図16】

【図17】

【図18】

【図19】

【図20】

【図21】

【図22】

【図23】

【図24】

【図25】

【図26】

【図27】

【図28】

【図29】

【図30】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動するユーザに対して情報を提供する情報提供装置であって、
ユーザが生活圏から離れた場所を訪問したことを検出し、その移動履歴を、訪問場所を示す訪問区画とともに、訪問履歴として記録する訪問履歴記録手段と、
前記訪問履歴記録手段で記録された訪問区画に関連する情報を前記ユーザに提供する情報提供手段と
を備えることを特徴とする情報提供装置。
【請求項2】
前記訪問履歴記録手段は、
前記ユーザの移動履歴を記録する移動履歴記録部と、
記録された移動履歴から、一定の頻度を超えて滞在する場所を基準区画として抽出する基準区画抽出部と、
抽出された基準区画から一定の距離だけ離れた滞在場所を訪問区画として前記移動履歴から抽出する訪問区画抽出部と、
抽出された訪問区画を含む移動履歴を訪問履歴として記憶する訪問履歴記憶部とを有する
ことを特徴とする請求の範囲1記載の情報提供装置。
【請求項3】
前記移動履歴記録部は、前記ユーザの位置を所定の時間間隔で記録することにより、前記移動履歴を記録し、
前記基準区画抽出部は、前記移動履歴から、所定の期間に所定の回数以上前記ユーザが滞在した場所を前記基準区画として抽出する
ことを特徴とする請求の範囲2記載の情報提供装置。
【請求項4】
前記訪問履歴記録手段は、複数のユーザについての訪問履歴を記録し、
前記情報提供手段は、前記訪問履歴記録手段に記録された訪問履歴のうち、前記ユーザの訪問区画を訪問した他のユーザの訪問履歴を参照して、前記情報を提供する
ことを特徴とする請求の範囲1記載の情報提供装置。
【請求項5】
前記情報提供手段は、前記他のユーザの訪問履歴に含まれる訪問区画のうち、前記ユーザが訪問した訪問区画とは異なる訪問区画に関する情報を提供する
ことを特徴とする請求の範囲4記載の情報提供装置。
【請求項6】
前記情報提供手段は、前記ユーザが訪問した訪問区画とは異なる訪問区画のうち、多くのユーザが訪問した訪問区画に関する情報を提供する
ことを特徴とする請求の範囲5記載の情報提供装置。
【請求項7】
前記訪問履歴記録手段は、前記訪問区画に加えて、前記訪問区画に前記ユーザが訪問したときの時刻、滞在時間、曜日、天気及び季節の少なくとも1つを含む移動履歴を前記訪問履歴として記録し、
前記情報提供手段は、前記訪問履歴記録手段に記録された訪問履歴のうち、現在の時刻、滞在時間、曜日、天気及び季節の少なくとも1つが一致する訪問区画に関する情報を提供する
ことを特徴とする請求の範囲5記載の情報提供装置。
【請求項8】
前記訪問履歴記録手段は、前記訪問区画に加えて、前記ユーザの基準区画を含む移動履歴を前記訪問履歴として記録し、
前記情報提供手段は、前記ユーザの訪問履歴に含まれる訪問区画と同一又は類似の訪問区画を含み、かつ、前記ユーザの訪問履歴に含まれる基準区画と同一又は類似の基準区画を含む訪問履歴をもつ他のユーザを特定し、特定した他のユーザの訪問履歴を用いて前記情報を提供する
ことを特徴とする請求の範囲4記載の情報提供装置。
【請求項9】
前記情報提供手段は、前記他のユーザの訪問履歴に含まれる移動履歴を用いて、前記ユーザの前記訪問区画からの帰路に関する情報を提供する
ことを特徴とする請求の範囲8記載の情報提供装置。
【請求項10】
前記情報提供手段は、訪問区画となり得る区間について、区間に存在する施設に関する情報を施設情報として集めた施設データベースを保持し、施設データベースに登録された施設情報を前記訪問区画に関する情報として提供する
ことを特徴とする請求の範囲1記載の情報提供装置。
【請求項11】
移動するユーザに対して情報を提供する情報提供方法であって、
ユーザが生活圏から離れた場所を訪問したことを検出し、その移動履歴を、訪問場所を示す訪問区画とともに、訪問履歴として記録する訪問履歴記録ステップと、
前記訪問履歴記録ステップで記録された訪問区画に関連する情報を前記ユーザに提供する情報提供ステップと
を含むことを特徴とする情報提供方法。
【請求項12】
移動するユーザに対して情報を提供する情報提供装置のためのプログラムであって。
ユーザが生活圏から離れた場所を訪問したことを検出し、その移動履歴を、訪問場所を示す訪問区画とともに、訪問履歴として記録する訪問履歴記録ステップと、
前記訪問履歴記録ステップで記録された訪問区画に関連する情報を前記ユーザに提供する情報提供ステップと
を含むことを特徴とするプログラム。
【請求項13】
移動体端末とサーバ装置とを備え、前記移動体端末を介してユーザに情報を提供する情報提供システムであって、
前記移動体端末は、
前記ユーザが生活圏から離れた場所を訪問したことを検出し、その移動履歴を前記サーバ装置に送信する移動履歴送信手段と、
前記サーバ装置から送信されてくる情報を前記ユーザに提示する提示手段とを備え、
前記サーバ装置は、
前記移動体端末から送信されてくる移動履歴を、前記ユーザの訪問場所を示す訪問区画とともに、訪問履歴として記録する訪問履歴記録手段と、
前記訪問履歴記録手段で記録された訪問区画に関連する情報を前記移動体端末に送信する情報提供手段とを備える
ことを特徴とする情報提供システム。

【国際公開番号】WO2004/075137
【国際公開日】平成16年9月2日(2004.9.2)
【発行日】平成18年6月1日(2006.6.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−502687(P2005−502687)
【国際出願番号】PCT/JP2004/001540
【国際出願日】平成16年2月13日(2004.2.13)
【特許番号】特許第3722444号(P3722444)
【特許公報発行日】平成17年11月30日(2005.11.30)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】