説明

所定領域上に密封構造を有する電子パッケージ及びその方法

光感知素子用電子パッケージが提供される。パッケージは、所定の波長周囲内の光に対して実質的に透明な物質の基板を含むように形成される。また、パッケージは、その前面側上に定義された光感知領域を有する1つ以上の光感知台を含むように形成される。該光感知台は、光感知領域の周囲に配置された複数の配線接合によって前記基板に実装され、それによって前記光感知台の前記前面側は、前記基板の前記前面の表面から間隙を置いて離隔される。密封構造が光感知台と基板との間で実質的に密封された方式で内部の空洞を連続的に捕獲するように、密封構造が形成されてその周囲の間隙の一部を満たすように配線接合の周囲から延長される。この内部の空洞は、光感知台の光感知領域と通じる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全般的に半導体集積回路の電子パッケージングに関する。具体的に、本発明は、1つ以上の光感知素子の光感知領域を保護するための密封構造を有する光感知半導体素子の電子パッケージングに関するものである。
【背景技術】
【0002】
光センサーと関連したアプリケーションのための新規の電子パッケージング技術が一緒に繋留中の米国特許出願第10/692、816号、第60/507、100号、10/829、273号及び第60/536、536号に開示されていて、これらの開示内容は、ここに参考として含まれる。図1〜図2Bは、そのような技術によって実現された特定の例示的な電子パッケージの概略断面図を図示し、これに対するもっと詳しい説明は、そのような共同繋留出願に含まれる。
【0003】
図1に図示されたパッケージは、通常、一般的なアプリケーションに適合した一方、図2A、図2Bに図示されたものは、相変わらず小さいサイズが主要関心事である携帯電話カメラモジュールアプリケーションに特に適合している。
【0004】
図示された類型のパッケージにおいて、光センサー素子は、図示された構成で上部表面の中央に定義された特定の光感知領域を定義する。関心のある特定の波長領域内の光に対して十分な透過率を有する基板に光センサー素子が提供される。基板は、例えば、光センサー素子が可視光線波長内の光を感知するためのものである場合、ガラス物質から形成されることができる。基板前面の表面(図示された構成においては、基板下部の表面)上に配線ライン及び1つ以上のパッシベーション層が形成され、光センサー素子と基板の間では、通常、フリップチップ配線が採用される。また、光センサー素子とそれが延長される光感知領域の側壁部を保護するために密封構造が提供される。最終のパッケージには、通常、はんだ付け及びデカプリングキャパシタンスのような他の構造も適切な公知手段を利用して提供されるが、それらの詳細な説明は、本発明の明確な理解のために必須的ではなくて、ここでは、省略する。
【0005】
最終の電子パッケージの寿命及び信頼性のために非常に効率的で、かつ費用も効率的に実現可能な密封構造が必要である。理想的には、密封構造が与えられた光センサー素子を湿気の浸透から保護し、ほこりが侵透したり光感知領域を汚染させることを防止する役目をするようになる。その構造は、光感知領域の周辺に、光感知領域を侵犯してそこの光強度を低下させることなく、実質的に密封された内部の空洞を定義するように構成される。特に、マイクロレンズ構造が光センサー素子の上部に採用された場合、そのような空洞の実質的に密封された構造の形成は、マイクロレンズが下部の光ダイオードのそれぞれへの光を適切に増幅するのに重要である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、光感知領域の周囲に実質的に密封された内部の空洞を定義する密封構造が、簡単で経済的な方式で実現された電子パッケージを提供することである。この目的及び他の目的が本発明によって形成された電子パッケージによって達成される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
パッケージは、所定波長の範囲内の光に対して実質的に透明な物質から形成された基板を含む。パッケージは、その前面側上に定義された光感知領域を有する1つ以上の光感知台をさらに含む。光感知台は、光感知領域の周囲に配置された複数の配線接合によって基板に実装され、それによって光感知台の前面側は、基板前面の表面から間隙を置いて離隔される。密封構造は、光感知台と基板との間で内部の空洞を実質的に密封された方式で連続的に捕獲するように、その周囲の間隙の一部を満たすように配線接合の周囲から延長される。この内部の空洞は、光感知台の光感知領域と通じる。
【0008】
本発明の好ましい実施形態によれば、電子パッケージの半導体台のそれぞれは、1つ以上の光感知領域及びその上に形成された複数の接着パッドを含む。基板は、半導体ダイによる検出のために可視波長を有する光に対して充分に透明な物質から形成される。複数の配線金属ラインを形成するために、基板に1つ以上のパターニングされた金属層が提供されることを特徴とする。また、基板には、配線金属ラインを保護するための1つ以上のパターニングされたパッシベーション層が提供され、パッシベーション層は、基板側の接着パッドを定義する複数の開口を有するように形成される。このようなパッドは、光感知台への配線を形成するための1セット以上のパッド、及び必要によって外部のシステム及び/または内部の素子への配線を形成するための他の1セット以上のパッドを含む。
【0009】
好ましい実施形態によれば、光感知半導体台と基板との間の電子パッケージ内にフリップチップ配線が形成される。光感知半導体台と基板間の各間隙は、実質的に密封構造によって満たされ、それによって密封構造は、全体的に光感知半導体台の光感知領域の周囲から延長されるように配置される。
【0010】
本発明の他の実施形態によれば、密封構造は、過量の密封またはその他の外部の物質が、そのような物質の無いように維持されなければならない領域にフラッディング、涙液または伝達されることを防ぐために、パッシベーション層上に形成されたダム構造を含む。本発明の他の実施形態において、類似の目的を果たすために、パッシベーション層上に溝構造が代わりに形成されることができる。
【0011】
密封構造に採用された密封物質は、光感知素子及び基板が結合される前、または後に塗布されることができる。多様な実施形態において、密封物質は、フリップチップ実装またはその他の両側の組み立ての前に光感知台または基板上に塗布されることができる。この場合、ノーフローアンダーフィル物質が密封物質として採用されることを特徴とする。これと異なって、一旦両側が組み立てられてその間の配線が形成されると、物質が塗布されることができる。この場合、エポキシ樹脂のような物質が技術分野で知られて使用可能な如何なる適当な具体的な技術を利用して配線接合の周囲にディスペンシングされることができて、それによって硬化が実施される。
【発明の効果】
【0012】
上述したように、本発明によれば、光感知領域の周囲に実質的に密封された内部の空洞を定義する密封構造が簡単で経済的な方式により実現される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図3〜図5を参照すれば、本発明の例示的な実施形態によってその上に形成された密封層140を含む密封構造をそれぞれ有する例示的なパッケージ10、20がもっと詳しく概略的に図示されている。明確性及び単純性のために、図示されたパッケージ内の類似の構成要素は、類似の参照番号で指示される。また、接着パッド、配線ライン、パッシベーション層のような詳細事項及び特性は、説明の明確性と簡潔性のために完全に図示されないこともある。
【0014】
図示されたパッケージ10、20のそれぞれを形成するために、通常、光感知半導体ウエハーに、それぞれウエハーの前面の表面に形成された適切な集積回路を有する複数のダイス(dice)が提供され、複数の接着パッドが提供される。ウエハーは、下部の集積回路を保護するためにパターニングされたパッシベーション層をその前面の表面上に形成した。それによって接着パッドでパターニングされたパッシベーション層内に開口が提供される。結果的な光感知ダイスのそれぞれは、その前面または光収容表面に1つ以上の光感知領域を定義する。
【0015】
ウエハーバンピングは、IBMに許与された米国特許第3、292、240号"小型機能素子の製造方法(Method of Fabricating Microminiature Functional Components)"に反映されたように、その最初の紹介の以来に広用されて来た公知された技術である。通常のウエハーバンピング工程は、ウエハー上に接着パッドに接続されるフリップチップバンプパッドを作るための1つ以上のパターニングされた金属層を形成する段階を含む。フリップチップバンプパッドのために使われる冶金は、普通、アンダーバンプ冶金(UBM;Under Bump Metallurgy)と呼ばれ、通常的に接着パッドへの良好な固定、バンプ物質に対する良好な拡散障壁などのような多様な機能を提供するために多層の構造を使用する。
【0016】
多くのバンプ物質が本技術分野に知られている。これは、金、ニッケル、銅、及び主にスズ基盤合金であるはんだ(solder)合金を含む。
【0017】
UBMを蒸着するために多様な技術が本技術分野に知られている。これは、スパッタリング、電気メッキ、無電解メッキなどを含む。また、バンプを形成するために多様な技術が本技術分野に知られている。電気メッキ技術は、金または銅バンプを形成するのによく使われる一方、無電解蒸着技術は、ニッケルまたは銅バンプを形成するのによく使われる。はんだ合金バンプの場合に、通常、電気メッキ技術または印刷技術のうち1つが利用される。
【0018】
本発明によれば、光感知半導体ウエハーは、必須的ではないが、好ましくは、実際に使われる具体的なフリップチップバンピング及び実装技術によって接着パッド(図4及び図5の225)上に形成されたUBMパッドを含む。これと異なって、本発明の光感知半導体ウエハーが、必要な場合、UBMパッド上に形成されたフリップチップバンプをさらに含むことができる。
【0019】
基板は、普通、個別的に製造される。この基板は、好ましくは、初期に、半導体ウエハーがその上に製造された複数のダイスから形成されることとほとんど同一の方式でバッチ工程で複数の単位基板を形成する大きい領域を有するウエハーまたはパネル形態に配置される。一般に、基板の物質は、好ましくは、意図したアプリケーションで要求される十分な程度の透明度、機械的な強度及び化学的な安全性を有する。
【0020】
図示された光感知アプリケーションにおいて、基板の物質は、その裏側に衝突する光をその先方にまたは先方の近くに配置された光感知素子に伝達するように、特定の波長または特定の波長の範囲で実質的に透明である。適当な基板の物質は、好ましくは、ガラス、水晶、サファイア、シリコーンなどを含むが、これに制限されず、特定の基板物質の実際の選択は、意図したアプリケーションにおける関心波長の範囲による。例示的なアプリケーションは、例えば、X 線、紫外線、可視光線、または赤外線スペクトラム内の波長で動作する光感知素子を採用することができる。
【0021】
基板の物質は、必要な製造段階の間に加えられる温度及び処理極限を耐えるように十分な化学的な耐性及び機械的な安全性を有さなければならなく、かつ、結果的な素子に期待されるサービス寿命を支援するように期待される環境の要因に対する十分な耐性も有さなければならない。可視光線波長の範囲で動作する光感知素子用の好ましい基板の物質は、技術分野に公知された、光学アプリケーションに採用されるのに適当な如何なるガラス物質である。そのようなガラス物質は、適当な程度の化学的安全性及び温度安全性を有し、多くのソースから合理的な費用で容易に入手可能な傾向がある。
【0022】
意図したアプリケーションの要求事項によって、基板は、それを通した光の伝達を向上させるために、その1つ以上の表面上に1つ以上の薄いフィルム層によりコーティングされることができる。そのようなコーティングは、関心スペクトラムの全体に対して光の反射損失を最小化する役目をする、光学技術分野の当業者によく知られたいわゆる無反射コーティング(ARC;anti-reflection coating)類型のものであることができる。類似に、基板は、特定範囲の波長でそれを通した光の伝達を向上させるか、または減少させるためにその1つ以上の表面に1つ以上の薄いフィルム層によりコーティングされることができる。そのようなコーティングは、やはり光学技術分野で知られた"光学フィルタリング"類型のものである。一例は、チップ-オン-ボード(chip-on-board)携帯電話カメラモジュールに対して赤外線(IR)阻止フィルター(cut filter)ガラスが使われるものとほとんど同一の方式で使われる赤外線阻止フィルターコーティングである。
【0023】
電気的な配線ラインを作るために、1つ以上のパターニングされた金属層110が基板100の前面の表面105上に形成される。そして、それによって定義された配線ラインを保護するためにパターニングされた金属層110上に1つ以上のパターニングされたパッシベーション層120が形成される。該パターニングされたパッシベーション層120は、基板側に接着パッドを作るための開口を有するように形成される。これら接着パッドは、前記基板100及び光センサー200、外部システム、そして存在するその他の各素子の配線ラインの間に電気的に相互接続が行われ得るようにする。
【0024】
本発明によれば、接着パッドの自体がフリップチップバンプを作るのに充分に適合していない場合、前記基板100は、必須的なものではないが、好ましくは、接着パッド115上に形成されるUBMパッドをさらに含むことができる。それらが充分に適合しているか否かは、主に具体的な接着パッド物質及び使われるフリップチップ技術に従う。また、本発明によれば、必須的なものではないが、基板がUBMパッド上に形成されるフリップチップバンプをさらに含むことができる。
【0025】
図4及び図5に図示されたそれぞれの実施形態に図示されたように、1つ以上の光感知台(または光センサー;200)が、好ましくは、公知された適当なフリップチップ組み立て工程を利用し、前記ユニット基板100上に実装される。フリップチップ組み立て工程は、使われるバンプ物質によって適当な多様な変化を有することができる。一番一般的に使われるフリップチップ実装工程のうち1つによれば、フリップチップの接続は、はんだ付けバンプを利用して形成される。この工程によって、はんだ付けバンプされた台が対応するはんだ付けバンプパッドを有する基板上に配置され、その後、フラックスを適用してはんだ物質の固有融点まで加熱される。
【0026】
知られた他の工程は、如何なる適当な接着パッドに金バンプを接合するために、熱-音波(thermo-sonic)または熱圧搾(thermo-compression)接着を含む。熱圧搾接着工程は、均一導電性接着剤(ICA;Isotropic Conductive Adhesive)、不均一導電性接着剤(ACA;Anisotropic Conductive Adhesive)、または不均一導電性フィルム(ACF;Anisotropic Conductive Film)を、例えば、金、ニッケルまたは銅バンプを如何なる適当なバンプまたはパッドに接合するのに使用することができる。
【0027】
本発明による電子パッケージ10、20は、何れかの具体的なフリップチップバンプ物質またはフリップチップ組み立て工程に制限されない。そのような物質及び工程の具体的な選択は、意図したアプリケーションの具体的な要求事項に従う。
【0028】
本発明の好ましい実施形態による電子パッケージ10、20は、光感知半導体台200と基板100の間の与えられた配線接合(図示された実施形態でフリップチップバンプによって形成される)の周囲の間隙を満たすように図示されたように配置され、それによって光感知半導体台200の光感知領域(150;図1、図2A、図3参照)に閉鎖された空洞を定義する密封層140を含む密封構造であることが好ましい。
【0029】
図3を参照すれば、図示された電子パッケージの例示的な実施形態において、前記半導体台200は、(光感知台200が基板100上で延長される)中央領域部215をくるむ周辺領域部210を含む。前記密封層140が前記中央領域部215の周囲に延長されてこれをくるむように前記周辺領域部210上に形成される。従って、前記密封層140は、1つの配線点から他の点までの中間領域で前記半導体台200と基板100の間に、存在する憂慮のある間隙を満たす。それによって前記密封層140は、最適の光通過のためにきれいに維持されなければならない光感知領域150の周囲の密封された内部の空洞の外郭を形成する。
【0030】
密封構造によって定義された密封線145は、前記周辺領域部210内で延長されて内部の空洞の側面境界を成す。前記密封線145は、前記光感知領域150を侵犯することなく、その周囲でループを成すなら、図示されたものの以外にも如何なる等辺または非等辺輪郭の物であり得る。好ましくは、このループは、前記光感知領域150の周囲で実質的に連続的なバッファーとして形成される。
【0031】
前記密封構造の密封層140は、必須的ではないが、好ましくは、塗布時の所定の特性粘度を有して硬化時にさらに大きい強度を得るエポキシ基盤の樹脂物質から形成される。本発明によれば、不侵透性の閉ループ密封層を形成するように十分な密封物質が塗布されると同時に、前記光感知領域150内への過度な物質の流れ及び汚染の可能性を除去し得なくても軽減するように過量のそのような物質が塗布されることを防止するため、密封層物質の塗布の間に体積及び位置正確性が充分に制御される。
【0032】
エポキシ基盤の樹脂物質は、通常の接合工程で塗布する間に流れる傾向がある。そのような物質が流れる主動力は、優越な表面張力から由来し、与えられた物質の流れの平均レート(すなわち、粘度)が動力に正比例し、その粘度に反比例する。過量の物質が塗布される場合、過量の物質は、近くの光感知領域などの隣りの領域に流れるであろう。また、超過物質は、光感知素子の全体を脱して流れ、与えられた電子パッケージの他の周囲の部分に移動してその部分にも悪影響を与える。例えば、超過物質は、以後、その上への素子の適切な実装のためにきれいに維持されなければならない接着パッドを汚染させることができる。
【0033】
適切な量の密封物質が塗布される場合にも、潜在的に所望しない領域に若干の流れ-とても少ない量の物質の場合でも-が必ず発生する。これは、"樹脂涙液(resin bleed)"と呼ばれる。エポキシ樹脂システム混合物は、通常、多い分子成分を含む;そして、低い分子量を有する一部のポリマー分子成分は、粘度が全体の樹脂システムの平均粘度より低いために、涙液される傾向がある。
【0034】
意図したアプリケーションが要求する場合、密封構造は、本発明の一態様によって保存構造の形態に含まれる予防手段を含むことができる。これら保存構造は、樹脂フラッディング(flooding)と樹脂涙液だけではなく、他の外部の汚染物質が光感知領域に侵透することを最小化するか、または遮断するように構成されることができる。図4に図示された保存構造は、前記基板100と光感知素子200部の間の配線接合領域の基板側上のパッシベーション層120上に形成されるダム構造300である。一つ以上のそのようなダム構造300が密封構造の物質を収容し、その保護機能を効率的に遂行するために十分な高さで配線接合の周囲に形成されることができる。図示されたように、如何なる密封物質の光感知領域150上への移動を防止するために、好ましくは、少なくとも一つのダム構造300が配線接合の内部に配置される。該ダム構造300は、きれいに維持されなければならない領域及び/または素子によって配線の密封構造の外部(与えられた光感知領域の外部)に追加的に形成されることができる。
【0035】
必須的ではないが、好ましくは、光-定義可能(photo-definable)ポリマー物質が前記ダム構造300を形成するのに使われる。エポキシ樹脂基盤物質などの他に公知された適切な物質が使われることもできる。このような、いわゆる"ダム"物質は、樹脂フラッディングを防止するために電子パッケージング分野に使用されて来た。1つのパッケージング技術として、ダム物質は、まずディスペンシングによって塗布される。充填物質(いわゆる"グロプトップコーティング(glop top coating)物質"など)が最終のダム構造の内部に塗布される。そのような工程において、予めディスペンスされたダム物質は、後でディスペンスされる充填物質を遮断する役目をする。
【0036】
好ましくは、前記ダム構造300は、採用される密封物質の与えられた量及び類型に対して樹脂フラッディング及び涙液を防ぐのに十分な高さを有する。一つ以上のダム構造300がその上に配置された光感知素子200の対向表面に近接するか、殆どまたは(可能な場合)実際に接触する高さに延長され、全体的に所望しない物質の光感知領域での浸透に対する効率的な障壁として機能する。開始された実施形態においては、それぞれのダム構造300は、好ましくは、約10-50マイクロメータの範囲の高さを有するように形成される。大部分のアプリケーションで高さの寸法ほど重要ではないこともあるが、広さの寸法は、好ましくは、約20-500マイクロメータの範囲内である。意図したアプリケーションによって正確な寸法の要求が変化するため、他の適切な高さ及び広さの寸法がそれぞれのダム構造300に対して採用されることができる。本発明で特別な高さ及び広さの寸法セットが要求されるのではない。
【0037】
このような方式のダム構造採用の実際的な短所は、追加的な物質層を形成して必要な追加的な工程段階を遂行しなければならないため、追加的な費用がかかるという点である。従って、意図したアプリケーションの要求事項及び使用可能な資源によって、他の安全装置が好ましいことができる。
【0038】
樹脂フラッディング及び涙液を防ぐために、本発明の一態様によって採用され得る他の保護構造は、溝構造である。図5に図示されたように、密封構造は、前記基板100のパッシベーション層120から形成された一つ以上の溝構造400を含むことができる。該溝構造400は、それを定義する役目をする前記パッシベーション層120から形成されることができるため、これは、通常、あると言ってもとても少ない追加的な費用を要する。
【0039】
それにもかかわらず、この方式には潜在的な短所がある。如何なる配線金属ラインが前記パッシベーション層120の与えられた部分の下にある場合、配線接合の周囲に連続的な閉ループに沿って延長されるように形成された溝構造は、ループに沿う何れかの地点で下方の金属ラインを露出させることができる。それら金属ライン上の地点で招来されるパッシベーション層カバー及び保護の損失は、素子の不良を起こしやすくなる。そのような結果を避けるため、溝構造の分離されたセグメントを形成し、溝セグメントが下に金属ラインのない地点でのみ形成されるようにすることが必要な時がある。これは、各溝構造が安全に収容し得る密封物質の量を制限することで、意図したアプリケーションによって実現可能な溝構造400は、過量の密封物質を充分に収容して所望しない領域上への樹脂のフラッディングまたは涙液を防止するのに十分であることもあり得るし、不十分であることもあり得る。前記ダム構造300のように、前記溝構造400は、過量の密封物質を収容するのに十分であるように深くて広ければならない。前記溝構造400が前記パッシベーション層120にパターニングされるため、特定のパッシベーション層の溝400の深さは、前記パッシベーション層120の厚さによって制限される。図示された例示的な実施形態において、それぞれの溝構造の深さは、必須ではないが、好ましくは、約4-20マイクロメータの範囲、ポリマーパッシベーション層の通常の厚さである。それぞれの溝構造の幅は、必須ではないが、好ましくは、約10-100マイクロメータの範囲内、またはその以上である。正確な寸法の要求事項は、意図したアプリケーションによって変わるために、他の適当な深さ及び幅の寸法がそれぞれの溝構造400に対して採用されることができる。本発明で特定の深さ及び幅の寸法セットが要求されるのではない。
【0040】
本技術分野で公知された多様な他の密封物質及びそれらを適用し得る多様な方法が存在する。本発明の好ましい実施形態による一例は、密封物質としてノーフローアンダーフィル物質を利用することである。これは、前記基板100と光感知素子200の間の相互接続のためにはんだ付けの接合が利用される場合に実際的に一番実用的である。
【0041】
ノーフローアンダーフィル物質は、一般に、フリップチップ組み立て分野で当業者に知られている。これらは、何れかのアプリケーションで接合表面から金属酸化物を除去するために、金属酸化物と反応するように使われる反応性成分を含むエポキシ樹脂基盤物質である。これは、樹脂基盤フラックスであるはんだフラックス、いわゆる「ノクリーンフラックス(no-clean flux)」の特に有用な特性である。
【0042】
特に、ノーフローアンダーフィル物質は、フラックシング動作を示すだけではなく、与えられた接合領域を充填することで、「アンダーフィル」物質が一般的に提供するものと同一の機械的な強度を提供する。一方、アンダーフィル物質(ノーフローの以外の類型)もエポキシ樹脂基盤物質であるが、フラックシング動作を見せない。これら物質も電子パッケージング分野で当業者によく知られている。
【0043】
以下、図6〜図8Bを参照すれば、接着パッド、配線ライン、パッシベーション層などの特定の詳細事項及び特徴は、説明の明確性及び簡潔性を維持するために図示されていない。ディッピングもフリップチップ実装分野で当業者によく知られた通常的なフリップチップ実装方法である。本発明によって採用され得る適当な塗布方法の一例において、予め選択されたノーフローアンダーフィル物質が図6に図示されたように、バンプされた前記光感知素子200をその中に"ディッピング"することで塗布されることができる。
【0044】
図示された方法において、バンプされた前記光感知素子200のフリップチップバンプ250は、公知された適当な類型のテーブル装置にディッピングされ、そこで硬化されなかったノーフローアンダーフィル物質142の層が実質的に均一な厚さ(または深さ)に提供される。このディッピング時に、公知された「ピン伝達(pin transfer)」類型工程のように、それぞれの突出された前記フリップチップバンプ250の下部に特定量のノーフローアンダーフィル物質142の伝達が起こる。次いで、前記光感知素子200は、その基板100上に配置される。適切な特性はんだリフロー温度で、配線地点のはんだ物質は、溶融されて前記光感知素子200と基板100との間ではんだ接合接続を形成すると同時に、前記ノーフローアンダーフィル物質142は、硬化されてその周囲に密封層140を形成する。
【0045】
本発明の一態様によれば、配線の隣接した、しかし、相互オフセットになった地点の前記ノーフローアンダーフィル物質142は、硬化時に結合され、それぞれの周囲に形成された前記密封層140が全体的に連結される。従って、配線地点の自体は、離隔され得るが、一連の配線地点によって定義された経路に沿って実質的に連続的な密封層が得られる。与えられた実施形態においては、前記光感知素子200上で配線地点は、与えられた光感知領域150の周囲の閉曲線を示す;結果的に、配線地点の硬化された密封層部は、全体的にその光感知領域150の内部の空洞155をくるむ連続的なループ密封層を形成する。
【0046】
図6に図示されたように、通常の平面ディッピング・ステーションを使用する実施形態において、硬化されなかったノーフローアンダーフィル物質142は、前記光感知素子200のバンプの高さより薄い厚さ(または深さ)にテーブル23上で維持されなければならない。一方、前記光感知素子200の中央の光感知領域150は、ディッピング工程の間にノーフローアンダーフィル物質142によって汚染されることができる。与えられたアプリケーションの要求事項が、ディッピング・ステーションの未硬化密封物質142の厚さ/深さに対するこの制限があまりにも厳しくて物質の十分な伝達を保障し得ないと判明されるなら、例えば、図7に図示されたような他の塗布方法が採用されることができる。
【0047】
図7を参照すれば、ディッピング・ステーション25は、前記未硬化密封物質142を固定するために結合された2部分25a、25bを有するものと図示される。図示された例示的な構成において、前記ディッピング・ステーション25は、外部25aとそれぞれのディッピング動作中に該外部25aに対して下方へ移動し得る中央部25bを含む。該中央部25bは、前記光感知素子200の光感知領域150に対応するように構成され、前記中央部25bがディッピング動作中に下方へ移動すれば、前記光感知領域150は、きれいで汚染のない状態を維持する。ディッピング動作中に、前記光感知領域150は、それと直接対向する密封物質142部分(中央部25b上で固定される部分)から安全に離隔された。
【0048】
図6及び図7に図示された例示的な方法を利用し、前記光感知領域150で電子パッケージ内に形成される空洞155は必須的ではないが、好ましくは、約30-50マイクロメータの範囲の高さを有する。フリップチップバンプ250は必須的ではないが、好ましくは、少なくとも初期に約5-80マイクロメータの高さである。少なくとも1つのパターニングされた金属層及び少なくとも1つのパッシベーション層が間隙で前記基板100と前記光感知素子200の間の全体空間のうち一部を占めるため、前記密封層140によって充填された間隙は、普通、高さが前記共同155より低くなる。例えば、与えられた実施形態においては、間隙の高さは、約5-45マイクロメータの範囲内にある。
【0049】
また、図6及び図7に図示された例示的な塗布方法において、ディッピング・ステーションに提供された未硬化ノーフローアンダーフィル物質142は、与えられた実施形態で約25-100マイクロメータの範囲であり得る。もちろんのこと、前記ノーフローアンダーフィル物質142の全体の体積は、ディッピング・ステーションテーブル上に維持される前記ノーフローアンダーフィル物質142の厚さ/深さを変化させることで調節されることができる。
【0050】
図6及び図7に図示された例示的な方法は、基板側と組み立てられる前の光感知素子側上に未硬化ノーフローアンダーフィル物質142を塗布し、その後に基板側と組み立てる時にはんだ接合を形成する間の同時的な硬化が実施される。しかし、他の方法において、未硬化ノーフローアンダーフィル物質は、光センサー側より基板側上に先に塗布されることができる。これと関連して多くの技術が本分野に公知されている。これは、インクジェット、超音波スプレー、ニードル(needle)ディスペンシング、タンポン(tampon)印刷、ピン伝達、スクリーンまたはステンシル印刷などを含む。
【0051】
図8A、図8Bの説明例に図示されたように、前記未硬化密封物質142は、フリップチップの組み立ての後に前記閉ループ密封層140を生成するために前記光感知領域210の周囲にパターニングされた一連の「ドット(dot;142a) 」または一連の「ストリップ(strip)」 (または線セグメント)142bにより前記基板100上に塗布されることができる。前記ドット142a及びストリップ142bは、それぞれ突出された光感知領域210’の外部に、しかし、好ましくは、光感知素子の突出された外郭線200’の内部に塗布される。図示された塗布パターンは、完全に例示的なもので、本発明によって、前記未硬化密封物質のドット142aと前記ストリップ142bの全てが前記領域210’の周囲で基板に塗布される説明された2つの組合など、多様な他の適切な方式が採用されることができる。
【0052】
常用のノーフローアンダーフィル物質は、室温で通常、約10-30Pa-secの粘度を示す。公知された装備は、現在、大部分のアプリケーションに対して十分な程度の塗布体積及び位置制御を維持しながら約300マイクロメータの程度に低いドット直径またはストリップ幅にノーフローアンダーフィル物質を塗布することができる。該塗布されたノーフローアンダーフィル物質の体積は、ドット直径、ストリップ幅、及びドット142a及び/またはストリップ142bの間の空間のうち1つ以上を変化させて調整されることができる。
【0053】
本発明の好ましい実施形態において、前記ノーフローアンダーフィル物質142は、好ましくは、基板側上の適当な密封領域上に、図8A、図8Bに図示されたような一連のドット142aまたはストリップ142b、またはこれらの組合により塗布される。必須的ではないが、好ましくは、前記ドット142a及びストリップ142bは、約200-500マイクロメータの範囲内で、塗布可能なドット直径またはストリップ幅に塗布される。
【0054】
ACAまたはACF物質が本発明の多様な実施形態においては、金、銅またはニッケルバンプを技術分野で知られた如何なる適当な方法により対応バンプまたはパッドと接合するのに使われることができる。ACA及びACFは、導電性粒子を有するエポキシ樹脂物質であって、通常、金、銅またはニッケルバンプを有するフリップチップ素子のフリップチップ実装に使われる。ACAの場合、ACA物質は、普通、液状のエポキシ樹脂基盤の物質であるために、ノーフローアンダーフィル物質が塗布される方式とほとんど同一の方式により塗布される。ACFの場合、ACF物質は、公知された適当なテープ実装方法を利用して基板側上に塗布される。与えられた前記光感知台200は、その後に公知された適当な熱圧搾工程を利用して基板上に実装される。それによって電気的接合が形成されると同時に、熱圧搾は、前記密封物質142がその密封層140に硬化されるようにする。通常のアプリケーションにおいて、テープ実装工程は、0.1-0.8MPaに60-100℃で約1-5秒の間の熱圧搾を含む。フリップチップ実装工程は、通常、50-150MPaに180-200℃で約5-10秒の間の熱圧搾を含む。
【0055】
密封物質塗布の他の代案的方式において、物質は、光感知素子と基板側とが結合された後にもイン-シチュ(in-situ)に適切な領域に塗布されることができる。そのような大体的な方式の一例は、前記未硬化密封物質142を予め実装された前記光感知台200のすぐ近くに外科的に(surgically)位置させるニードルディスペンシングの使用を含むことができる。そのような例示的な方法は、図9A及び図9Bに非常に一般的に図示され、ここで、接着パッド、配線ライン、パッシベーション層などの詳細事項及び特性は、明確性及び簡潔性のために図示されない。
【0056】
この方法において、隣接した構造が汚染物質及び露出したバンプ及びパッド部の汚染が問題にならないようにする役目のために配置されるため、公知された如何なる適当な液状エポキシ樹脂物質が使われることができる。従って、この方法は、ノーフローアンダーフィル物質の使用を要する他の方法に比べて一層容易で、簡単であるという実用的な長所を提供することができる。それにもかかわらず、この方法の主な短所は、ディスペンシングニードル30を収容するための、フリップチップ実装された前記光感知素子200の周囲の必須な作業空間170の大きさである。前記ディスペンシングニードル30が与えられた配線接合のすぐ周辺の適当な領域に接近して未硬化密封物質143を塗布するために、この作業空間170は、十分な余裕空間を提供しなければならない。
【0057】
現在使用可能な最小ニードルの大きさは、通常、内径が約150マイクロメータで、最小ニードル壁の厚さは、約75マイクロメータである。位置の正確度において、約+/-12マイクロメータの高精密装置配置の実際的な限界下において、ニードルディスペンシングを安全で、かつ効果的に収容するために、少なくとも約350マイクロメータの余裕空間を提供する作業空間170(光感知台200と、隣接バンプまたはパッド160及び/または前記基板200のような隣接する構造の間)が必要になる。大部分のハンドヘルドアプリケーションの場合のように非常に小型の電子パッケージを要求する与えられたアプリケーションにおいて、これは、制限要因であり得る。そうではない場合、意図したアプリケーションが許容すると、この方法は、希望密封層140を生成するのに一番単純で現実的な手段を代表することができる。その場合の利用のために、数多くの液状樹脂物質が商業的に入手可能であり、これらは、約3-50Pa-sec範囲の粘度を有する。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明による独特のパッケージは、CCDまたはCMOSのような公知された多様な類型の技術により製造されたすべての類型の光センサーまたは光検出器に適用することができる。本発明は、カムコーダー、デジタルスチルカメラ、PCカメラ、モバイルフォンカメラ、PDA及びハンドヘルドカメラ、保安カメラ、おもちゃ、自動車の装備、バイオメトリックスなどのようなイメージセンサーが使われる領域には、どこでも適用することができる。また、本発明は、ファックス機械、スキャナー、バーコード・リーダー及びスキャナー、デジタルコピー機などに使われるもののような線形アレイイメージセンサーに適用することができる。同一に、行動探知機(motion detector)、光レベルセンサー、位置または追跡システムなどに使われる単一のダイオードまたは4-クワドラント(quadrant)ダイオードのような非イメージング(non-imaging)光センサーのパッケージングにも適用することができる。また、本発明は、特定の所定領域でのみ密封を要する他の一般的な電子パッケージにアプリケーション可能である。
【0059】
添付した図面を参照して、本発明の実施形態を、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施し得るように詳細に説明した。しかし、本発明は、多様な形態で実現することができ、ここで説明する実施形態に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明によって形成された密封構造を有するように図示された、共同繋留出願第10/692、816号に開示されたような例示的な光感知電子パッケージの概略断面図である。
【図2A】本発明によって形成された密封構造を有するように図示された、共同繋留出願第10/892、273号に開示されたような例示的な光感知電子パッケージの概略断面図である。
【図2B】図2Aに図示された光感知電子パッケージ実施形態の底面図である。
【図3】本発明の一実施形態によって形成された光感知電子パッケージの一部の平面図であり、基板及び光感知台の特定領域を概略的に図示する。
【図4】本発明の一実施形態による密封構造に含まれたダム構造を有するように形成された、図2A、2Bに図示された光感知電子パッケージ実施形態の概略断面図である。
【図5】本発明の一実施形態による密封構造に含まれた溝構造を有するように形成された、図2A、2Bに図示された光感知電子パッケージ実施形態の概略断面図である。
【図6】本発明の一実施形態による密封構造の少なくとも一部を形成するための処理段階のシーケンスを図示する概路図である。
【図7】本発明の他の実施形態による密封構造の少なくとも一部を形成するための処理段階のシーケンスを図示する概路図である。
【図8A】本発明の一実施形態によって形成された光感知電子パッケージの一部の平面図であり、硬化の前に基板上に塗布された密封物質の例示的な間欠的なパターンを概略的に図示する。
【図8B】本発明の一実施形態によって形成された光感知電子パッケージの一部の平面図であり、硬化の前に基板上に塗布された密封物質の他の例示的な間欠的なパターンを概略的に図示する。
【図9A】密封物質のディスペンシングの前に図示された、本発明のまた他の実施形態による光感知電子パッケージの一部の断面図である。
【図9B】図9Aの実施形態で図示された光感知電子パッケージの一部の断面図であり、配線接合の周囲の密封物質のディスペンシングを概略的に図示する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)所定波長の範囲内の光に対して実質的に透明な物質から形成され、前面の表面を有する基板と、
(b)その前面側に定義された1つ以上の光感知領域を有する光感知台であって、前記光感知領域の周囲に配置された複数の配線接合によって前記基板に実装され、それによって前記光感知台の前記前面側は前記基板の前記前面の表面から間隙を置いて離隔される、1つ以上の光感知台と、
(c)前記間隙部分の周囲を充填するように前記配線接合の周囲に配置され、前記光感知台と基板との間で前記光感知台の前記光感知領域と通じる内部の空洞を実質的に密封された方式で連続的に捕獲する密封構造を含むことを特徴とする光感知素子パッケージ。
【請求項2】
前記密封構造は、エポキシ基盤樹脂システムを有する組成物から形成された密封層を含むことを特徴とする請求項1に記載の光感知素子パッケージ。
【請求項3】
前記基板は、その前記前面の表面上に形成された1つ以上のパターニングされたパッシベーション層を有し、
前記密封構造は、前記パッシベーション層によって定義され、前記密封層と前記光感知領域との間に配置された少なくとも一部分を有する保存構造(retention)を含むことを特徴とする請求項2に記載の光感知素子パッケージ。
【請求項4】
前記保存構造は、前記密封層からオフセットされ、前記密封層と前記光感知領域との間で前記パッシベーション層から突出するように形成される1つ以上のダム構造を含むことを特徴とする請求項3に記載の光感知素子パッケージ。
【請求項5】
前記ダム構造は、感光性(photo-definable)ポリマー物質から形成されたことを特徴とする請求項4に記載の光感知素子パッケージ。
【請求項6】
前記保存構造は、前記密封層からオフセットされ、前記密封層と前記光感知領域との間で前記パッシベーション層内に延長されるように形成される1つ以上の溝(ditch)構造を含むことを特徴とする請求項3に記載の光感知素子パッケージ。
【請求項7】
前記密封構造は、前記光感知領域を実質的に取り囲むように構成された閉曲線を形成し、前記配線接合のうち隣接したものの間で延長されることを特徴とする請求項1に記載の光感知素子パッケージ。
【請求項8】
前記基板は、その前記前面の表面上に形成された1つ以上のパターニングされたパッシベーション層を有し、
前記密封構造は、前記光感知台の前記前面の表面に実質的に突出するダム構造を含むことを特徴とする請求項1に記載の光感知素子パッケージ。
【請求項9】
前記密封層は、ノーフローアンダーフィル(no-flow underfill)類型のエポキシ樹脂基盤の物質から形成されることを特徴とする請求項2に記載の光感知素子パッケージ。
【請求項10】
(a)所定波長の範囲内の光に対して実質的に透明な物質から形成され、前面の表面を有し、その上に形成された1セット以上のパターニングされた金属及びパッシベーション層によって前記前面の表面に定義された複数の接着パッドを有する基板と、
(b)該基板に実装されてその前面側上に定義された光感知領域を有し、該光感知領域の外側の周辺に前記前面側上に形成された複数の接着パッドを有する1つ以上の光感知台と、
(c)配線接合を形成するように前記光感知台及び基板の前記各接着パッドの間でそれぞれ延長されることで、前記前面側が前記基板前面の表面と対向し、それから間隙を置いて離隔されるように前記光感知台が前記基板に実装されるようにするフリップチップバンプと、
(d)前記間隙部分の周囲を充填するように前記各配線接合の間で延長されてその周囲に形成され、前記光感知台と基板との間で内部の空洞を定義するように前記光感知領域を実質的に密封された方式で連続的に捕獲する閉ループ構成を有する密封構造と、を含むことを特徴とする光感知素子パッケージ。
【請求項11】
前記密封構造は、ノーフローアンダーフィル類型のエポキシ樹脂基盤の物質から形成される密封層を含むことを特徴とする請求項10に記載の光感知素子パッケージ。
【請求項12】
前記密封構造は、前記基板の前記パッシベーション層から実質的に前記光感知台の前記前面の表面まで突出するように形成され、前記光感知領域の周囲から延長される1つ以上のダム構造を含むことを特徴とする請求項10に記載の光感知素子パッケージ。
【請求項13】
前記ダム構造は、感光性ポリマー物質から形成されたことを特徴とする請求項12に記載の光感知素子パッケージ。
【請求項14】
前記密封構造は、前記基板の前記パッシベーション層内に形成されて前記密封層からオフセットされ、前記密封層と前記光感知領域との間に配置される1つ以上の溝構造を含むことを特徴とする請求項10に記載の光感知素子パッケージ。
【請求項15】
光感知素子パッケージを製造する方法において、
(a)所定波長の範囲内の光に対して実質的に透明な物質から形成され、前面の表面を有する基板を設置する段階と、
(b)前記基板前面の表面上に複数の接着パッドを定義する1セット以上のパターニングされた金属及びパッシベーション層を形成する段階と、
(c)その前面側上に定義された1つ以上の光感知領域を有する1つ以上の光感知台を設置する段階と、
(d)前記光感知台の前面側上に、前記光感知領域の外側の周辺に配置された複数の接着パッドを形成する段階と、
(e)前記光感知領域の周囲に配置される複数の配線接合を形成するために、前記光感知台と基板とを互いにフリップチップ実装する段階であって、それによって前記光感知台の前記前面側は、前記基板の前記前面の表面から間隙を置いて離隔される、フリップチップ実装段階と、
(f)前記光感知領域を実質的に密封された方式で連続的に捕獲する閉ループ構成を成すように、段階(b)で形成された前記パッシベーション層上に前記間隙を実質的に満たすための密封構造を形成する段階であって、それによってそこに前記光感知台と基板との間に内部の空洞が定義される、密封構造形成段階と、を含むことを特徴とする光感知素子パッケージ製造方法。
【請求項16】
段階(d)の後に、前記光感知台の前面側に前記接着パッドのそれぞれに対する複数のフリップチップバンプを形成する段階をさらに含むことを特徴とする請求項15に記載の光感知素子パッケージ製造方法。
【請求項17】
段階(e)の前に前記光感知台の前記フリップチップバンプをノーフローアンダーフィル類型の未硬化エポキシ樹脂基盤の物質にディッピングする段階、及び
前記配線接合の前記形成の間に段階(f)で前記ノーフローアンダーフィル類型物質を硬化する段階と、をさらに含むことを特徴とする請求項16に記載の光感知素子パッケージ製造方法。
【請求項18】
前記ディッピングする段階は、
(a)外部と内部を有する多部品テーブル組立体上に前記ノーフローアンダーフィル類型を提供する段階と、
(b)前記多部品テーブル組立体の前記内部を前記外部に対して下方へ移動する段階と、及び
(c)前記外部で多部品テーブル組立体の前記フリップチップバンプを前記ノーフローアンダーフィル物質にディッピングするために、前記多部品テーブル組立体上で前記光感知台を下降させる段階であって、前記光感知領域は、前記内部で前記ノーフローアンダーフィル物質から離隔され、その上で浮遊状態に維持される、下降させる段階と、を含むことを特徴とする請求項17に記載の光感知素子パッケージ製造方法。
【請求項19】
段階(f)において、前記パッシベーション層から突出して前記内部の空洞の周囲で連続的に延長されるダム構造を形成する段階をさらに含むことを特徴とする請求項15に記載の光感知素子パッケージ製造方法。
【請求項20】
段階(e)の前に前記基板前面の表面上にノーフローアンダーフィル類型の未硬化エポキシ樹脂基盤の物質を塗布する段階であって、前記ノーフローアンダーフィル物質は、前記基板前面の表面の中央領域部の周囲に間欠的なパターンにより塗布される、塗布する段階、及び
前記密封構造のための密封層を形成するために、前記配線接合の形成の間に段階(f)で前記ノーフローアンダーフィル類型物質を硬化する段階をさらに含むことを特徴とする請求項15に記載の光感知素子パッケージ製造方法。
【請求項21】
前記未硬化ノーフローアンダーフィル物質は、一連の離隔された点滴により塗布され、これら点滴は、ドットまたは長く延長されるストリップ状であり、前記点滴のうち隣接したものは、段階(f)で硬化時に1つに接合されることを特徴とする請求項20に記載の光感知素子パッケージ製造方法。
【請求項22】
前記ダム構造は、前記パッシベーション層上に配置された感光性ポリマー物質によって形成されることを特徴とする請求項19に記載の光感知素子パッケージ製造方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9A】
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【図9B】
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【公表番号】特表2007−533131(P2007−533131A)
【公表日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−507242(P2007−507242)
【出願日】平成17年4月7日(2005.4.7)
【国際出願番号】PCT/KR2005/000996
【国際公開番号】WO2005/098944
【国際公開日】平成17年10月20日(2005.10.20)
【出願人】(506113129)オプトパック、インコーポレイテッド (7)
【Fターム(参考)】