説明

抗ラジカル剤

【課題】抗ラジカル剤を提供すること。
【解決手段】

【化1】


で表される化合物、及び

【化2】


で表されるような選ばれたヒンダードニトロキシル、ヒドロキシルアミン及びヒドロキシルアミン塩化合物
(式中、G1は、水素原子;炭素原子数1ないし22のアルキル基;炭素原子数1ないし
22のアルキルチオ基、炭素原子数2ないし22のアルキルチオアルキル基;炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基;フェニル基;炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基;又はSO3Mを表し、
2は、炭素原子数1ないし22のアルキル基;炭素原子数5ないし7のシクロアルキル
基;フェニル基;又は炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基を表し、
Eは、オキシル基又はヒドロキシル基を表し;
Vは、−O−;又は−NH−を表し、
aは、0又は1又は2を表し;
b、c及びd及びgは、各々互いに独立して、0又は1を表し;
eは、1ないし4の整数を表し、;
f、m、n及びpは、各々互いに独立して、1ないし3の整数を表し;
qは、0又は1ないし3の整数を表し;
Q、T及びG3は、請求項1で定義される通りであり;
4及びG5は、各々互いに独立して、水素原子;又は炭素原子数1ないし22のアルキル基を表す。)は、著しい消炎作用を示す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医薬的な活性剤として特に炭素又はエステル/アミド架橋フェノールもしくはそのラクトン、又は何らかの立体障害性アミンの使用、及びそれらを含有する医薬品組成物、特に皮膚用組成物に関する。本発明は、さらに、炎症もしくはアレルギー状態、コラーゲン損傷、DNA損傷、又は再かん流障害(老化防止として使用)のようなラジカルが引き起こす機能障害の治療のための薬剤又は配合物の調製のための、それらの化合物の使用に関する。
炎症及びアレルギー状態の局所治療のために糖質コルチコイドを使用することは一般的な慣例である。それらの化合物が望ましくない副作用をもたらすことは一般的に知られている。
【背景技術】
【0002】
皮膚に浸透するためのそれらの不十分な能力のせいで、ケトプロフェン、BW755c、ピロキシカム、ジクロフェナク又はインドメタジン(indomethazin)のような治療薬を含有する非ステロイド系抗炎症薬は、局所的には効果的に適用し得ず、全身的にのみ全身的にのみ適用され得る。また抗酸化、抗炎症性及び抗アレルギー性を有するいくつかのフェノールエーテルが提案されている(特許文献1及びそこに引用される文献参照)。
【特許文献1】欧州特許出願公開第1366763号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、特に局所的に投与される場合に、驚くべき優れた薬理学的性質、特に抗酸化、抗炎症性及び抗アレルギー性を有する医薬品組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】

【化1】

(3)

【化2】

で表されるヒンダードニトロキシル化合物、ヒンダードヒドロキシルアミン化合物、ヒンダードヒドロキシルアミン塩化合物
(上記式中、
1は、水素原子;炭素原子数1ないし22のアルキル基;炭素原子数1ないし22のア
ルキルチオ基;炭素原子数2ないし22のアルキルチオアルキル基;炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基;フェニル基;炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基;又はSO3Mを表し;
2は、炭素原子数1ないし22のアルキル基;炭素原子数5ないし7のシクロアルキル
基;フェニル基;又は炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基を表し;
Qは、−Cm2m−;
【化3】

−Cm2m−NH;式
【化4】

で表される基を表し;
Tは、−Cn2n−;−(CH2n−O−CH2−;フェニレン基;
【化5】

又は式
【化6】

で表される基を表し;
Vは、−O−;又は−NH−を表し;
aは、0;1;又は2を表し;
b、c及びd及びgは、各々互いに独立して0;又は1を表し;
eは、1ないし4の整数を表し;
fは、1ないし3の整数を表し;及び
m、n及びpは、各々互いに独立して1ないし3の整数を表し;
qは、0又は1ないし3の整数を表し;
e=1の場合、又は式(3)において、
3は、水素原子;炭素原子数1ないし22のアルキル基;炭素原子数5ないし 7の
シクロアルキル基;炭素原子数1ないし22のアルキルチオ基;炭素原 子数2ないし22のアルキルチオアルキル基;炭素原子数2ないし18のア ルケニル基;炭素原子数1ないし18のフェニルアルキル基;M;SO3M ;式
【化7】

で表される基を表すか;又は
3は、OHによって及び/又は炭素原子数2ないし22のアルカノイルオキシ
基によって置換されたプロピル基を表し;
Mは、 アルカリ;アンモニウム;Hを表し;
e=2の場合、
3は、直接結合;−CH2−;
【化8】

又は−S−を表すか;又はG3は、OHによって又は炭素原子数2ないし22の アル
カノイルオキシ基によって置換されたプロピル基を表し;
e=3の場合、
3は、式
【化9】

で表される基を表し;
e=4の場合、
3は、
【化10】

を表し;
4及びG5は、各々互いに独立して水素原子;又は炭素原子数1ないし22のアルキル基を表し;
1及びA2は、独立して炭素原子数1ないし4のアルキル基を表すか、又は一緒になってペンタメチレン基を表し、
1及びZ2は各々メチル基を表すか、又はZ1及びZ2は一緒になってエステル基、エーテル基、ヒドロキシ基、オキソ基、シアノヒドリン基、アミド基、アミノ基、カルボキシ基又はウレタン基によって付加的に置換され得る結合部分を形成し、
hは正の電荷の数を表し、及びjは負の電荷の数を表し、
Xは、無機又は有機アニオンを表し、及び
ここでカチオンhの総電荷は、アニオンjの総電荷に等しい。)
が、優れた皮膚及び細胞適合性を示す一方で、ヒトのボランティアにおける生体外分析において及び生体内分析において細胞及び酵素における著しいラジカル捕捉(scavenging)及び抗炎症作用を示すことが見出された。本発明の化合物は、単独又は互いに及び/又は更なる成分、例えばさらに以下に記載されるもの、との混合物として使用され得る。それ故に本発明は、薬剤として許容可能なキャリア又は補助剤と一緒に式(1)、(2)及び/又は(3)で表される少なくとも1種の化合物を含む薬剤組成物、並びにラジカルが引き起こす皮膚損傷及び炎症及びアレルギー状態の治療又は防止のための、化粧品又は医薬品配合物のような薬剤又は配合物調製のための式(1)、(2)及び/又は(3)で表される化合物の使用に関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0005】
式1で表される化合物(式中、eは1を表す。)は、通常、条件b=c=1に相当するところのスペーサ基(spacer group)Q及び(CO)−Vを含有する。以下の式で表される化合物もまた有用である。
【化11】

【化12】

【0006】
ラジカル酸素種(Radical Oxygen Species)(ROS)は、脂質を酸化し、酵素及びマトリクスタンパク質を分解し、DNA及びRNAに作用することが知られており、また乾燥効果、弾力性の損失、強い刺激による皮膚の早期老化及び皮膚内の構成成分の破壊の促進を導く。炎症及びROS発生は、マトリクスメタロプロテイナーゼ(MMP)を活性化するだけでなく、細胞タンパク質、脂質及び炭水化物に対する酸化損傷を引き起こす。MMP類は、皺線を有する紫外線によって老化した皮膚及び色素障害(dispigmentation)反応を導く、コラーゲン、エラスチン、フィブロネクチン、ゼラチン、ラミニンのような細胞外マトリクス(ECM)成分を分解可能な亜鉛依存性エンドペプチダーゼの群である。本発明の化合物は、グルタチオンペルオキシダーゼ、カタラーゼ、スーパーオキシドジスムターゼ、メタロチオネインのような酵素成分;又はグルタチオン、ビタミンE、ビタミンC、ユビキノール、β−カロチンのような非酵素成分を含む内因性抗酸化防御システムを高めることができる。
【0007】
皮膚への適用後、前記化合物は、直接酸化に対して、細胞間及び細胞内脂質、リポタンパク質、細胞膜、低分子量化合物、例えば脂質、糖、不安定なアミノ酸(例えば、チオ基を有する)、グルタチオン、及び更なる高分子、例えばタンパク質、プロテオグリカン及びグリコサミノグリカンを保護し得る。
それらの物質からの付加的な作用は、空気中の酸素による酸化に敏感である問題となっ
ている調合物の成分へのそれらの保護作用であって、製品のより高い安定性及びより長い貯蔵期間の利益を提供する。医薬品又は化粧品キャリアエマルションの一部は、脂質及びまた脂質部分を含有する乳化剤であって、それらを酸素との反応によって引き起こされる化学変換させ易くする。
典型的な医薬品又は化粧品キャリアの化学構造及び様々な層における溶解性によって、前記化合物は親水性又は親油性であり得る。最適な抗酸化剤の選択は、特定のキャリア系における溶解性にだけ依存するのではなく、キャリアとの望ましくない相互作用、調合物の局所適用後の皮膚浸透力、あるいは紫外線の作用を受けて又は受けずに、遊離ラジカルとの反応の細胞毒性又は免疫抑制生成物の生成の影響を受ける。
【0008】
本発明の化合物によって抑制することができる動物及びヒトの生体におけるラジカルの損傷は、米国特許第4698360号明細書においてさらに詳しく記載されている。
本発明の化合物、例えば式(1)、(2)及び/又は(3)で表されるものは、炎症及びアレルギー状態の治療(Skaper等によってFree Radical Biology and Medicine 22, 669−78 (1997)に記載されるような)に、並びに細胞増殖の妨害を含む状態の治療に有用である。それらは、好ましくは炎症及びアレルギー状態、コラーゲン損傷、再かん流損傷、DNA損傷のようなラジカルが引き起こす副作用の局所治療に;特に皮膚の治療に使用される。
生体外において、分析結果は、本発明の化合物が炎症において重要な因子である異なるメディエーターの形成を妨げることを示す。
本発明の化合物は、ラジカル阻害剤として効果的である。それらは、リポキシゲナーゼ/シクロオキシゲナーゼ阻害剤を意味し、すなわち、それらは、炎症カスケードに介入し得る。それらがUVが引き起こす紅斑のための抗炎症剤として効果的であることを示し得る。それらは、特定の用途においてはビタミンEのものに匹敵する抗炎症及び抗酸化効果を示す。
【0009】
前記ヒンダードニトロキシル、ヒドロキシルアミン及びヒドロキシルアミン塩化合物(3)は、例えば式(A)ないしEE及びA*ないしEE*で表されるものである。
【化13】

【化14】

【化15】

【化16】

【化17】

【化18】

【化19】

【化20】

【化21】

【化22】

【化23】

【化24】

【化25】

【化26】

【化27】

【化28】

【化29】

【化30】

【化31】

【化32】

【化33】

【化34】

【化35】

【化36】

【化37】

【化38】

式中、
Eは、オキシル基又はヒドロキシル基を表し、
Rは、水素原子又はメチル基を表し、

式A及びA*中、
nは1又は2を表し、
nが1を表す場合、
1は、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数2ないし18のア
ルケニル基、プロパルギル基、グリシジル基、1ないし20個の酸素原子によって中断さ
れた炭素原子数2ないし50のアルキル基、1ないし10個のヒドロキシル基によって置換された又は前記酸素原子によって中断され及び前記ヒドロキシル基によって置換された前記アルキル基を表し、又は
1は、カルボキシ基によって又は−COOZによって置換された炭素原子数1ないし4
のアルキル基を表し、ここでZは水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基又はフェニル基を表し、又はZは−(COO-nn+によって置換された前記アルキル基を表し、ここでnは1ないし3を表し及びMは周期表の第1、第2又は第3群からの金属イオンを表すか、もしくはZn、Cu、Ni又はCoを表し、又はMは基Nn+(R24を表し、ここでR2は炭素原子数1ないし8のアルキル基又はベンジル基を表し、
nが2を表す場合、
1は、炭素原子数1ないし12のアルキレン基、炭素原子数4ないし12のアルケニレ
ン基、キシリレン基、又は1ないし20個の酸素原子によって中断された、1ないし10個のヒドロキシル基によって置換されたもしくは前記酸素原子によって中断され及び前記ヒドロキシル基によって置換された炭素原子数1ないし50のアルキレン基を表し、

式B及びB*中、
mは1ないし4を表し、
mが1を表す場合、
2は、炭素原子数1ないし18のアルキル基、−COO−によって中断された炭素原子
数3ないし18のアルキル基、又はR2は−CH2(OCH2CH2nOCH3を表し、ここでnは1ないし12を表し、又は
2は、炭素原子数5ないし12のシクロアルキル基、炭素原子数6ないし12のアリー
ル基、又は1ないし4個の炭素原子数1ないし4のアルキル基によって置換された前記アリール基を表し、又は
2は、−NHR3を表し、ここでR3は炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子
数5ないし12のシクロアルキル基、炭素原子数6ないし12のアリール基、又は1ないし4個の炭素原子数1ないし4のアルキル基によって置換された前記アリール基を表し、又は
2は、−N(R32を表し、ここでR3は上記で定義される通りであり、
mが2を表す場合、
2は、炭素原子数1ないし12のアルキレン基、炭素原子数4ないし12のアルケニレ
ン基、キシリレン基、−COO−によって中断された炭素原子数2ないし12のアルキレン基を表し、又はR2は−CH2(OCH2CH2nOCH2−を表し、ここでnは1ないし12を表し、又は
2は、炭素原子数5ないし12のシクロアルキレン基、炭素原子数7ないし15のアラ
ルキレン基又は炭素原子数6ないし12のアリーレン基を表し、又は
2は、−NHR4NH−を表し、ここでR4は炭素原子数2ないし18のアルキレン基、
炭素原子数5ないし12のシクロアルキレン基、炭素原子数8ないし15のアラルキレン基又は炭素原子数6ないし12のアリーレン基を表し、又は
2は、−N(R3)R4N(R3)−を表し、ここでR3及びR4は上記で定義される通りであり、又は
2は、−CO−又は−NH−CO−NH−を表し、
mが3を表す場合、
2は、炭素原子数3ないし8のアルカントリイル基又はベンゼントリイル基を表し、又

mが4を表す場合、
2は、炭素原子数5ないし8のアルカンテトライル基又はベンゼンテトライル基を表し


式C及びC*中、
10は、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数5ないし12のシクロアルキル基、炭素原子数7ないし15のアラルキル基、炭素原子数2ないし18のアルカノイル基、炭素原子数3ないし5のアルケノイル基又はベンゾイル基を表し、
xは1又は2を表し、
xが1を表す場合、
11は、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数2ないし18のアルケニル基、プロパルギル基、グリシジル基、1ないし20個の酸素原子によって中断された炭素原子数2ないし50のアルキル基、1ないし10個のヒドロキシル基によって置換された又は前記酸素原子によって中断され及び前記ヒドロキシル基によって置換された前記アルキル基を表し、又は
11は、カルボキシ基によって又は−COOZによって置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、ここでZは水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基又はフェニル基を表し、又はZは−(COO-n n+によって置換された前記アルキル基を表し
、ここでnは1ないし3を表し、及びMは周期表の第1、第2又は第3群からの金属イオンを表すか、もしくはZn、Cu、Ni又はCoを表し、又はMは基Nn+(R24を表し、ここでR2は水素原子、炭素原子数1ないし8のアルキル基又はベンジル基を表し、又

xが2を表す場合、
11は、炭素原子数1ないし12のアルキレン基、炭素原子数4ないし12のアルケニレン基、キシリレン基又は1ないし20個の酸素原子によって中断された、1ないし10個のヒドロキシル基によって置換されたもしくは前記酸素原子によって中断され及び前記ヒドロキシル基によって置換された炭素原子数1ないし50のアルキレン基を表し、

式D及びD*中、
10は上記で定義される通りであり、
yは1ないし4を表し、及び
12は、上記のR2の通りに定義され、

式E及びE*中、
kは1又は2を表し、
kが1を表す場合、
20及びR21は、独立して、炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数2ないし12のアルケニル基又は炭素原子数7ないし15のアラルキル基を表し、又はR20は水素原子も表し、又は
20及びR21は、一緒になって、炭素原子数2ないし8のアルキレン基又はヒドロキシル基によって置換された前記アルキレン基を表すか、又は炭素原子数4ないし22のアシルオキシ−アルキレン基を表し、又は
kが2を表す場合、
20及びR21は、一緒になって、(−CH22C(CH2−)2を表し、

式F及びF*中、
30は水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、ベンジル基、グリシジル基又は炭素原子数2ないし6のアルコキシアルキル基を表し、
gは1又は2を表し、
gが1を表す場合、R31はnが1を表す場合の上記R1の通りに定義され、
gが2を表す場合、R31はnが2を表す場合の上記R1の通りに定義され、

式G及びG*中、
1は、−NR41−又は−O−を表し、
1は炭素原子数1ないし3のアルキレン基を表すか、又はE1は−CH2−CH(R42
−O−を表し、ここでR42は水素原子、メチル基又はフェニル基を表すか、又はE1は−
(CH23−NH−を表すか、又はE1は直接結合を表し、
40は、水素原子又は炭素原子数1ないし18のアルキル基を表し、
41は、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数5ないし12のシクロアルキル基、炭素原子数7ないし15のアラルキル基、炭素原子数6ないし10のアリール基を表すか、又はR41は−CH2−CH(R42)−OHを表し、ここでR42は上記
で定義される通りであり、

式H及びH*中、
pは、1又は2を表し、
4は、xが1又は2を表す場合のR1に対し定義される通りであり、
M及びYは、独立して、メチレン基又はカルボニル基を表し、例えばMはメチレン基を表し及びYはカルボニル基を表し、

式I及びI*中、
この式は、ポリマーの繰返し構造単位を表し、ここでT1はエチレン基又は1,2−プロ
ピレン基を表すか、又はアルキルアクリレート又はメタクリレートとのアルファ−オレフィンコポリマー由来の繰返し構造単位を表し、及びここで
qは2ないし100を表し、
1は−N(R41)−又は−O−を表し、ここでR41は上記で定義される通りであり、

式J及びJ*中、
rは1又は2を表し、
7は、式Aにおいてnが1又は2を表す場合のR1に対し定義される通りであり、
例えば、T7はrが2を表す場合、オクタメチレン基を表し、

式L及びL*中、
uは1又は2を表し、
13は、式Aにおいてnが1又は2を表す場合のR1に対し定義される通りであり、但し
、T13はuが1を表す場合、水素原子を表さず、

式M及びM*中、
1及びE2は、異なって、各々が−CO−又はN(E5)−を表し、ここでE5は水素原子、炭素原子数1ないし12アルキル基又は炭素原子数4ないし22のアルコキシカルボニルアルキル基を表し、例えばE1は−CO−を表し及びE2は−N(E5)−を表し、
3は、水素原子、炭素原子数1ないし30のアルキル基、フェニル基、ナフチル基、塩
素原子によってもしくは炭素原子数1ないし4のアルキル基によって置換された前記フェニル基又は前記ナフチル基、又は炭素原子7ないし12のフェニルアルキル基、又は炭素原子数1ないし4のアルキル基によって置換された前記フェニルアルキル基を表し、
4は、水素原子、炭素原子数1ないし30のアルキル基、フェニル基、ナフチル基又は
炭素原子数7ないし12のフェニルアルキル基を表し、又は
3及びE4は、一緒になって、炭素原子数4ないし17のポリメチレン基、又は1ないし4個の炭素原子数1ないし4のアルキル基、例えばメチル基によって置換された前記ポリメチレン基を表し、

式N中、
1は、式Aにおいてnが1を表す場合のR1に対し定義される通りであり、
3は、直接結合、炭素原子数1ないし12のアルキレン基、フェニレン基又は−NH−
1−NH−を表し、ここでG1は炭素原子数1ないし12のアルキレン基を表し、

式O及びO*中、
10は、式CにおいてR10に対し定義される通りであり、

式P及びP*中、
6は、脂肪族又は芳香族の四価のラジカル、例えばネオペンタンテトライル基又はベン
ゼンテトライル基を表し、

式T及びT*中、
51は、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数5ないし12のシクロアルキル基、又は炭素原子数6ないし10のアリール基を表し、
52は、水素原子又は炭素原子数1ないし18のアルキル基を表し、又は
51及びR52は、一緒になって、炭素原子数4ないし8のアルキレン基を表し、
fは1又は2を表し、
fが1を表す場合、
50は、式Cにおいてxが1を表す場合のR11に対し定義される通りであり、又はR50は、−(CH2zCOOR54を表し、ここで、zは1ないし4を表し、及びR54は水素原子又は炭素原子数1ないし18のアルキル基を表し、又はR54は周期表の第1、第2又は第3群からの金属イオン又は基−N(R554を表し、ここでR55は水素原子、炭素原子数
1ないし12のアルキル基又はベンジル基を表し、
fが2を表す場合、
50は、式Cにおいてxが2を表す場合のR11に対し定義される通りであり、

式U及びU*中、
53、R54、R55及びR56は、独立して、炭素原子数1ないし4のアルキル基を表すか、又は一緒になって、ペンタメチレン基を表し、

式V及びV*中、
57、R58、R59及びR60は、独立して、炭素原子数1ないし4のアルキル基を表すか、又は一緒になって、ペンタメチレン基を表し、

式W及びW*中、
61、R62、R63及びR64は、独立して、炭素原子数1ないし4のアルキル基を表すか、又は一緒になって、ペンタメチレン基を表し、
65は、炭素原子数1ないし5のアルキル基を表し、
Mは、水素原子又は酸素原子を表し、

式XないしCC及び式X*ないしCC*中、
nは2ないし3を表し、
1は水素原子、メチル基、エチル基、ブチル基又はベンジル基を表し、
mは1ないし4を表し、
xは1ないし4を表し、
xが1を表す場合、
1及びR2は、独立して、炭素原子数1ないし18のアルキル基、1ないし5個の酸素原子によって中断された前記アルキル基、1ないし5個のヒドロキシル基によって置換された前記アルキル基又は前記酸素原子によって中断され及び前記ヒドロキシル基によって置換された前記アルキル基;炭素原子数5ないし12のシクロアルキル基、炭素原子数7ないし15のアラルキル基、炭素原子数6ないし10のアリール基又は1ないし3個の炭素原子数1ないし8のアルキル基によって置換された前記アリール基を表し、又はR1は水
素原子も表し、
又はR1及びR2は、一緒になって、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレ
ン基又は3−オキサペンタメチレン基を表し、
xが2を表す場合、
1は、水素原子、炭素原子数1ないし8のアルキル基、1ないし2個の酸素原子によっ
て中断された前記アルキル基、ヒドロキシル基によって置換された前記アルキル基、又は1又は2個の酸素原子によって中断され及びヒドロキシル基によって置換された前記アルキル基を表し、
2は、炭素原子数2ないし18のアルキレン基、1ないし5個の酸素原子によって中断
された前記アルキレン基、1ないし5個のヒドロキシル基によって置換された前記アルキレン基、又は前記酸素原子によって中断され及び前記ヒドロキシル基によって置換された前記アルキレン基;o−、m−又はp−フェニレン基又は1又は2個の炭素原子数1ないし4のアルキル基によって置換された前記フェニレン基を表し、又は
2は、−(CH2kO[(CH2kO]h(CH2k−を表し、ここでkは2ないし4を表し、及びhは1ないし40を表し、又は
1及びR2は、それらに結合する2個のN原子と一緒になって、ピペリジン−1,4−ジイルを表し、
xが3を表す場合、
1は水素原子を表し、
2は1個の窒素原子によって中断された炭素原子数4ないし8のアルキレン基を表し、
xが4を表す場合、
1は水素原子を表し、
2は、2個の窒素原子によって中断された炭素原子数6ないし12のアルキレン基を表
し、
3は、水素原子、炭素原子数1ないし8のアルキル基、1ないし2個の酸素原子によっ
て中断された前記アルキル基、ヒドロキシル基によって置換された前記アルキル基、又は1ないし2個の酸素原子によって中断され及びヒドロキシル基によって置換された前記アルキル基を表し、
Pは2又は3を表し、及び
Qは、アルカリ金属塩、アンモニウム又はN+(G14を表し、

式DD及びDD*中、
mは2又は3を表し、
mが2を表す場合、
Gは、−(CH2CHR−O)rCH2CHR−を表し、ここでrは0ないし3を表し、及
びRは水素原子又はメチル基を表し、及び
mが3を表す場合、
Gはグリセリル基を表し、

式EE及びEE*中、
2は、−CN、−CONH2又は−COOG3を表し、ここでG3は水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基又はフェニル基を表し、
Xは、無機又は有機アニオン、例えばホスフェート、ホスホネート、炭酸塩、重炭酸塩、硝酸塩、塩化物、臭化物、重亜硫酸塩、亜硫酸塩、重硫酸塩、硫酸塩、ホウ酸塩、ギ酸塩、酢酸塩、安息香酸塩、クエン酸塩、シュウ酸塩、酒石酸塩、アクリル酸塩、ポリアクリル酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、イタコン酸塩、グリコール酸塩、グルコナート、リンゴ酸塩、マンデル酸塩、チグリン酸塩、アスコルビン酸塩、ポリメタクリレート、ニトリロ三酢酸のカルボン酸塩、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸のカルボン酸塩、エチレンジアミン四酢酸のカルボン酸塩又はジエチレントリアミンペンタ酢酸のカルボン酸塩、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホネート、アルキルスルホネート又はアリールスルホネートを表し、及び
ここで、カチオンの総電荷hはアニオンの総電荷jに等しい。
【0010】
例えば、化合物(3)は、式A、A*、B、B*、C、C*、D、D*、Q、Q*、R、R*、S、S*、X、X*、Y、Y*、Z及びZ*で表されるものであり、
Rは水素原子を表し、

式A及びA*中、
nは1又は2を表し、
nが1を表す場合、
1は、水素原子、炭素原子数1ないし6のアルキル基、炭素原子数2ないし6のアルケ
ニル基、プロパルギル基、グリシジル基、1ないし10個の酸素原子によって中断された炭素原子数2ないし20のアルキル基、1ないし5個のヒドロキシル基によって置換された又は前記酸素原子によって中断され及び前記ヒドロキシル基によって置換された前記アルキル基を表し、又は
1は、カルボキシ基によって又は−COOZによって置換された炭素原子数1ないし4
のアルキル基を表し、ここでZは水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、
nが2を表す場合、
1は、炭素原子数1ないし8のアルキレン基、炭素原子数4ないし8のアルケニレン基
、1ないし10個の酸素原子によって中断された、1ないし5個のヒドロキシル基によって置換された又は前記酸素原子によって中断され及び前記ヒドロキシル基によって置換された炭素原子数1ないし20個のアルキレン基を表し、

式B及びB*中、
mは1又は2を表し、
mが1を表す場合、
2は、炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、又はR2はCH2(OCH2CH2nOCH3を表し、ここでnは1ないし12を表し、又は
2は、フェニル基、又は1ないし3個のメチル基によって置換された前記フェニル基を
表し、
2は−NHR3を表し、ここでR3は炭素原子数1ないし4のアルキル基又はフェニル基
、又は1又は2個のメチル基によって置換された前記フェニル基を表し、
mが2を表す場合、
2は、炭素原子数1ないし8のアルキレン基、炭素原子数4ないし8のアルケニレン基
を表し、又はR2は−CH2(OCH2CH2nOCH2−を表し、ここでnは1ないし12を表し、
2はNHR4NHを表し、ここでR4は炭素原子数2ないし6のアルキレン基、炭素原子
数8ないし15のアラルキレン基又は炭素原子数6ないし12のアリーレン基を表し、
2は−CO−又は−NHCONHを表し、

式C及びC*中、
10は水素原子又は炭素原子数1ないし3のアルカノイル基を表し、
xは1又は2を表し、
Xが1を表す場合、
11は、水素原子、炭素原子数1ないし6のアルキル基またはグリシジル基を表し、
11は、カルボキシ基によって又はCOOZによって置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、ここでZは水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、xが2を表す場合、
11は、炭素原子数1ないし6のアルキレン基を表し、

式D及びD*中、
10は水素原子を表し、
yは1又は2を表し、
12は上記R2として定義され、

式Y、Y*、Z及びZ*中、
xは1又は2を表し、
xが1を表す場合、
1及びR2は、独立して、炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、
又はR1及びR2は、一緒になって、テトラメチレン基又はペンタメチレン基を表し、
2は、水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、ヒドロキシル基によって置換
された前記アルキル基を表し、
xが2を表す場合、
1は、水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基、ヒドロキシル基によって置換さ
れた前記アルキル基を表し、
2は、炭素原子数2ないし6のアルキレン基を表し、
3は、上記で定義される通りである。
【0011】
例えば、化合物(3)は式A、A*、B、B*、C、C*、D、D*、Q、Q*、R及びR*で表されるものであり、
Rは水素原子を表し、

式A及びA*中、
hは1を表し、
1は水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基、グリシジル基、1又は2個の酸素
原子によって中断された炭素原子数2ないし4のアルキル基、1又は2個のヒドロキシル基によって置換された又は前記酸素原子によって中断され及び前記ヒドロキシル基によって置換された前記アルキル基を表し、又は
1は、−COOZによって置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、ここ
でZは水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、

式B及びB*中、
mは1又は2を表し、
2は、炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、又はR2はCH2(OCH2CH2nOCH3を表し、ここでnは1ないし4を表し、
mが2を表す場合、
2は、炭素原子数1ないし8のアルキレン基を表し、
式C及びC*中、
10は、水素原子又は炭素原子数1又は2のアルカノイル基を表し、
xは1又は2を表し、
xが1を表す場合、
11は、水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基又はグリシジル基を表し、
11は、−COOZによって置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、ここでZは水素原子又は炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、
xが2を表す場合、
11は、炭素原子数1ないし6のアルキレン基を表し、
式D及びD*中、
10は水素原子を表し、
yは1又は2を表し、
12は、上記R2で定義される通りである。
【0012】
選ばれたヒンダードニトロキシル、ヒドロキシルアミン及びヒドロキシルアミン塩化合物(3)は、好ましくは式
【化39】

(式中、Eはオキシル基又はヒドロキシル基を表し、及びG3、V、cは式(1)で定義
される通りである。)に従うか、又はその塩である。
化合物(3)、例えば式AないしEEで表されるもの、特に上記式(3)で表されるものは、そのまま、又は例えば上記式A*ないしEE*において示されるような適する酸付加塩の形態で使用され得る。例えば医薬品として許容可能な無機又は有機酸の塩がある。有用な酸付加塩は、無機酸、例えば塩化物又は硫酸塩、又は有機酸、例えばスルホン酸又はカルボン酸との酸付加塩を含み、例えばリン酸水素(又は、必要に応じて、リン酸二水素)、ホスホネート、炭酸塩、重炭酸塩、硝酸塩、塩化物、臭化物、重亜硫酸塩、亜硫酸塩、重硫酸塩、硫酸塩、ホウ酸塩、ギ酸塩、酢酸塩、安息香酸塩、クエン酸塩、シュウ酸塩、酒石酸塩、アクリル酸塩、ポリアクリル酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、イタコン酸塩、グリコール酸塩、グルコナート、ピルビン酸塩、リンゴ酸塩、マンデル酸塩、チグリン酸塩、アスコルビン酸塩、ポリメタクリレート、ニトリロ三酢酸のカルボン酸塩、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸のカルボン酸塩、エチレンジアミン四酢酸のカルボン酸塩又はジエチレントリアミン五酢酸のカルボン酸塩、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホネート、アルキルスルホネート又はアリールスルホネート、必要に応じ及び便宜的に、例えばメタンスルホン酸塩、安息香酸塩、シュウ酸塩又は酢酸塩、等であり、それらのイオンは、Xの好ましい意味に相当する。前記塩は、好ましくは医薬品として許容可能な塩である。医薬品として許容可能な塩は、主に当技術分野で既知である酸の塩、例えばアルカンカルボン酸(特に炭素原子数1ないし4の酸);ジ−又はポリカルボン酸及び/又はヒドロキシカルボン酸、例えばシュウ酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、クエン酸、マレイン酸、酒石酸、乳酸、グルクロン酸及び糖由来の他の酸、それらの酸の各々は光学的に活性な両方の鏡像異性体の形態にある;リン酸、硫酸、メチルスルホン酸、トルエンスルホン酸、安息香酸のような酸の塩であり;いくつかの好ましい塩は、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、安息香酸塩、燐酸塩、燐酸水素塩、硫酸塩、硫酸水素塩及び特にクエン酸塩を含む。例えば、クエン酸塩、塩酸塩、シュウ酸塩が好ましい。
【0013】
炭素原子数1ないし22のアルキル基は、直鎖又は枝分かれしたアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、第二ブチル基、第三ブチル基、アミル基、イソアミル基もしくは第三アミル基、ヘプチル基、オクチル基、イソオクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基又はエイコシル基である。
炭素原子数1ないし22のアルキルチオ基は、直鎖又は枝分かれしたアルキルチオ基、例えばメチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、n−ブチルチオ基、第二ブチルチオ基、第三ブチルチオ基、アミルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基、イソオクチルチオ基、ノニルチオ基、デシルチオ基、ウンデシルチオ基、ドデシルチオ基、テトラデシルチオ基、ペンタデシルチオ基、ヘキサデシルチオ基、ヘプタデシルチオ基、オクタデシルチオ基又はエイコシルチオ基である。
炭素原子数2ないし22のアルキルチオアルキル基は、その硫黄原子によってアルキル基に結合する上記で定義した通りのアルキルチオ基であり、ここで総残基が2ないし22個の炭素原子を含有する。
炭素原子数2ないし18アルケニル基は、例えば、アリル基、メタリル基、イソプロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、イソブテニル基、n−ペンタ−2,4−ジエニル基、3−メチル−ブテ−2−ニル基、n−オクテ−2−ニル基、n−ドデセ−2−ニル基、イソドデセニル基、n−ドデセ−2−ニル基又はn−オクタデセ−4−ニル基である。
炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基は、シクロペンチル基、シクロヘプチル基又は、好ましくはシクロヘキシル基である。
炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基は、フェニルプロピル基(例えばクミル基)、フェニルエチル基及び、好ましくはベンジル基を含む。
アルカリとしてのMは、しばしばLi、Na、K、Csである。
【0014】
本発明の式(1)及び(2)で表される有用な化合物は、表1に記載されるものを含む:
【表1】

【表2】

【表3】

【表4】

【表5】

【表6】

【表7】

【0015】
有用なヒンダードアミン化合物(3)は、下記のものを含む:
ビス(1−オキシル−2,2−6−6−テトラメチルピペリジニ−4−イル)セバケート;ビス(1−ヒドロキシ−2,2−6−6−テトラメチルピペリジニ−4−イル)セバケート;1−ヒドロキシ−2,2−6−6−テトラメチル−4−アセトキシピペリジニウムシトレート;1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトアミドピペリジン;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトアミドピペリジン;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトアミドピペリジニウムビスルフェート;1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソ−ピペリジン;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソ−ピペリジン;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソ−ピペリジニウムアセテート;1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチル−4−メトキシ−ピペリジン;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−メトキシ−ピペリジン;1−ヒドロキシル−2,2,6,6−テトラメチル−4−メトキシ−ピペリジニウムアセテート; 1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトキシピペリジン;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトキシピペリジン;1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチル−4−プロポキシ−ピペリジン;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−プロポキシ−ピペリジニウムアセテート;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−プロポキシ−ピペリジン;1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチル−4−(2−ヒドロキシ−4−オキサペントキシ)ピペリジン;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−(2−ヒドロキシ−4−オキサペントキシ)ピペリジニウムアセテート;1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジン;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジン;1
−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウムクロリド;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウムアセテート;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウムビスルフェート;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウムシトレート;ビス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウム)シトレート;トリス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウム)シトレート;テトラ(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウム)エチレンジアミンテトラアセテート;テトラ(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトアミドピペリジニウム)エチレンジアミンテトラアセテート;テトラ(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソピペリジニウム)エチレンジアミンテトラアセテート;ペンタ(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウム)ジエチレントリアミンペンタアセテート;ペンタ(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトアミドピペリジニウム)ジエチレントリアミンペンタアセテート;ペンタ(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソピペリジニウム)ジエチレントリアミンペンタアセテート;トリ(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウム)ニトリロトリアセテート;トリ(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトアミドピペリジニウム)ニトリロトリアセテート;トリ(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソピペリジニウム)ニトリロトリアセテート;ペンタ(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウム)ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホネート;ペンタ(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトアミドピペリジニウム)ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホネート;及びペンタ(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソピペリジニウム)ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホネートから選択されるヒンダードニトロキシル、ヒドロキシルアミン及びヒドロキシルアミン塩化合物。
【0016】
式(3)で表される好ましいヒンダードニトロキシル、ヒドロキシルアミン及びヒドロキシルアミン塩化合物は、1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジン;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジン;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウムクロリド;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウムアセテート;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウムビスルフェート;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウムシトレート;ビス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウム)シトレート;トリス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウム)シトレート;テトラ(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウム) エチレンジアミンテトラアセテート;テトラ(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトアミドピペリジニウム)エチレンジアミンテトラアセテート;テトラ(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソピペリジニウム)エチレンジアミンテトラアセテート;ペンタ(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウム)ジエチレントリアミンペンタアセテート;ペンタ(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトアミドピペリジニウム)ジエチレントリアミンペンタアセテート;及びペンタ(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソピペリジニウム)ジエチレントリアミンペンタアセテートから選ばれる。
【0017】
例えば、式(3)で表される化合物は、1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウムシトレート;ビス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウム)シトレート;トリス(1−ヒドロキシ
−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウム)シトレート;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウムDTPA;ビス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウム)DTPA;トリス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウム)DTPA;テトラキス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウム)DTPA;ペンタキス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウム)DTPA;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウムEDTA;ビス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウム)EDTA;トリス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウム)EDTA;テトラキス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウム)EDTA;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソ−ピペリジニウムシトレート;ビス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソ−ピペリジニウム)シトレート;トリス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソ−ピペリジニウム)シトレート;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソ−ピペリジニウムDTPA;ビス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソ−ピペリジニウム)DTPA;トリス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソ−ピペリジニウム)DTPA;テトラキス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソ−ピペリジニウム)DTPA;ペンタキス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソ−ピペリジニウム)DTPA;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソ−ピペリジニウムEDTA;ビス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソ−ピペリジニウム)EDTA;トリス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソ−ピペリジニウム)EDTA;テトラキス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソ−ピペリジニウム)EDTA;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトアミドピペリジニウムシトレート;ビス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトアミドピペリジニウム)シトレート;トリス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトアミドピペリジニウム)シトレート;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトアミドピペリジニウムDTPA;ビス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−
テトラメチル−4−アセトアミドピペリジニウム)DTPA;トリス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトアミドピペリジニウム)DTPA;テトラキス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトアミドピペリジニウム)DTPA;ペンタキス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトアミドピペリジニウム)DTPA;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトアミドピペリジニウムEDTA;ビス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトアミドピペリジニウム)EDTA; トリス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトアミドピペリジニウム)EDTA;テトラキス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウム)EDTA;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトキシピペリジニウムシトレート;ビス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトキシピペリジニウム)シトレート;トリス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトキシピペリジニウム)シトレート;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトキシピペリジニウムDTPA;ビス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトキシピペリジニウム)DTPA;トリス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトキシピペリジニウム)DTPA;テトラキス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトキシピペリジニウム)DTPA;ペンタキス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトキシピペリジニウム)DTPA;1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトキシピペリジニウムEDTA;ビス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメ
チル−4−アセトキシピペリジニウム)EDTA;トリス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトキシピペリジニウム)EDTA及びテトラキス(1−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトキシピペリジニウム)EDTAから選ばれるヒドロキシルアミン塩である。
【0018】
上記の対イオンは、エチレンジアミン4酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン5酢酸(DTPA)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン3酢酸(HEDTA)、ニトリロ3酢酸(NTA)又はジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸(DTPMPA)である。
【0019】
1及びG2は、好ましくは互いに独立して、炭素原子数1ないし18のアルキル基、特に、炭素原子数1ないし5のアルキル基、特に第三ブチル基である。式(1)又は(2)で表される好ましい化合物において、G1はG2に対してメタ位に位置する。
3は、水素原子;炭素原子数1ないし22のアルキル基;SO3M;OHによって及び/又は炭素原子数2ないし22のアルカノイルオキシ基によって置換されたプロピル基;直接結合;−CH2−;
【化40】

OHによって又は炭素原子数2ないし22のアルカノイルオキシ基によって置換されたプロピル基;
【化41】

であると最も好ましい。
好ましくはG4及びG5は、独立して、H又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、特にメチル基である。
具体的な技術的に興味深いのは、チオ基を含有する式(1)で表される化合物であり、すなわち、式中G1及び/又はG3がアルキルチオ基、アルキルチオアルキル基、−S−から選ばれるものである。
【0020】
特に
aは1を表し、
b、c、d、e、n、M、q、Vの各々は、上記で定義される通りであり;
Qは、存在する場合、−Cm2m−及び、好ましくは、メチレン基又はエチレン基を表し

Tは、存在する場合、−Cn2n−又はフェニレン基を表し;
3は水素原子;炭素原子数1ないし22のアルキル基;SO3M;OHによって及び/又は炭素原子数2ないし22のアルカノイルオキシ基によって置換されたプロピル基を表すか;又は
3は、直接結合;−CH2−;
【化42】

又はOHによって又は炭素原子数2ないし22のアルカノイルオキシ基によって置換されたプロピル基を表すか;又は
3は、
【化43】

を表す;
4及びG5は、独立してH又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、特にメチル基を表す式(1)及び/又は(2)で表される化合物を使用することが好ましく;
それらの中で最も好ましいのは、式(1)
(式中、
eは1又は2を表し、及び
3は、SO3M;OHによって及び/又は炭素原子数2ないし22のアルカノイルオキシ基によって置換されたプロピル基を表すか;
又はG3は、直接結合;−CH2−;
【化44】

又は
OHによって又は炭素原子数2ないし22のアルカノイルオキシ基によって置換されたプロピル基を表し、ここでMはアルカリを表し、及びqは0又は1を表す。)
で表される化合物又は式(2)で表される化合物である。
【0021】
式(3)で表される最も好ましい化合物は、式
【化45】

で表されるものか、又は
その酸付加塩、特に上記で定義される通りのものである。
【0022】
特に興味深い化合物(1)は、式
【化46】

(式中、
1及びG2は、各々互いに独立して、炭素原子数1ないし5のアルキル基を表すか、又はG1及びG2は、特に2,6−ジ−第三ブチル基を表し;
aは、1又は2、特に1を表し;及び
3、Q、V、T、b、c、d及びeは、前述の式(1)のために記載された意味を有し
、又は特に
bは1を表し、及びQはエチレン基を表し;
cは1を表し、及びVはO又はNHを表し;
dは1を表し、及びTはCH2又はフェニレン基を表し;及び
eは1を表し、及びG3はH、メチル基又は炭素原子数17のアルキル基のような炭素原
子数1ないし18のアルキル基を表すか、又はSO3Naを表し;又は
eは4を表し、及びG3は炭素原子を表し;
b、c及びdの各々は0を表し、eは2を表し及びG3はメチレン基又はエチリデン基を
表す。)
で表されるものを含む。
最も好ましい化合物は、特に式中、G1及びG2が第三ブチル基を表し;及びaが1を表す式(1)で表されるものである。
【0023】

【化47】

(式中、
1及びG2は、各々互いに独立して、炭素原子数1ないし5のアルキル基を表し;
Qは、−Cm2m−;又は−Cm2m−NH−を表し;
3は、直接結合;−O−;−S−;−CH2−;又は
【化48】

を表し、
aは、1又は2を表し、
mは、1ないし5を表し、及び
Tは、前述の式(1)における意味を有する。)で表される化合物を使用することも好ましい。
【0024】
式(1)で表される興味深い化合物は、式中
Qはエチレン基;又は
【化49】

を表し;
3は、直接結合を表し;及び
1、G2、T及びaは、式(3)で与えられる意味を有するものである。
【0025】
同様に好ましいのは、式
【化50】

(式中、
Qは、−Cm2m−を表し;
Tは、−Cn2n−を表し;
1及びG2は、各々互いに独立して、炭素原子数1ないし5のアルキル基を表し;
3は、式(1g);(1h);(1i);又は(1k)で表される基を表し;
m及びnは、各々互いに独立して、1ないし3を表し;
aは、1又は2を表し;及び
b及びcは、各々互いに独立して、0又は1を表す。
)で表される化合物である。
【0026】
好ましく使用される他の抗酸化剤は、式
【化51】

(式中、Aは式
【化52】

で表される基を表し、
1、G2及びG3は、各々互いに独立して、炭素原子数1ないし5のアルキル基を表し;
及び
mは1ないし3を表す。)に従う。
【0027】
他の好ましい抗酸化剤は、式
【化53】

(式中、Bは式
【化54】

で表される基を表し、
1及びG2は、各々互いに独立して、炭素原子数1ないし5のアルキル基を表し;
Vは、−O−;又は−NH−を表し;
aは、1;又は2を表し;
mは、1ないし3を表し;及び
nは、0ないし3を表す。)
で表されるものである。
【0028】
本発明の化合物、例えば式(1)、(2)及び(3)で表されるものは、すでにプラスチック及び特定の他の有機材料のための抗酸化剤として知られている。
本発明の範囲内で、それらは個々の化合物として又はいくつかの個々の化合物の混合物として使用され得る。それらの優れた溶解性のために、それらはそれぞれの配合物に容易に配合され得る。
【0029】
本発明の化合物、例えば式(1)、(2)、(3)で表されるものは、トコフェロール及び/又はトコフェロールアセテート、アスコルビン酸及び/又はその誘導体又はエステル、レチナール、レチナール、レチノイン酸及び/又はその誘導体とともにまた使用され
得る。
そのような更なる親水性又は親油性成分を、通常、調合物の総質量の0.001%ないし10%の濃度範囲内で含有する。それらの追加の成分は、好ましくは、以下のものからなる群から選択される。
−トコフェロール(α、β、γ、δ異性体)及びその、一般式
H(CH2n(CHR)COOH (1)
CH3(CH2mCH=CH(CH2nCOOH (2)
(式中、Rは水素原子又はOH基を表し、m、nは0ないし22の整数を表し、ここでm+nの合計は、最大22である。)を有する酸のエステル;
−1つの不飽和脂肪鎖含有トコトリエノール(α、β、γ、δ異性体)、及びその酸のエステル;
−アスコルビン酸及びその、リン酸のような酸のエステル及びまたナトリウム、カリウム、リチウム及びマグネシウム塩、アスコルビルテトライソパルミテート、更にピロリドンカルボン酸とのエステル及び一般式
H(CH2n(CHR)COOH (3)
CH3(CH2mCH=CH(CH2)COOH (4)
(式中、Rは水素原子又はOH基を表し、m、nは0ないし20の整数を表し、ここでm+nは最大21である。)を有する酸のエステル;
−ビタミンAの全ての天然及び/又は合成類似体を含むレチノイド、又は皮膚におけるビタミンAの生物活性を持つレチナールのような化合物、並びにそれら化合物の幾何異性体及び立体異性体。好ましい化合物はレチナール、レチノールエステル(例えば、レチニルパルミテート、レチニルアセテート、レチニルプロピオネートを含むレチナールの炭素原子数2ないし22のアルキルエステル(飽和又は不飽和アルキル鎖))、レチナール、及び/又はレチノイン酸(全てのトランスレチノイン酸及び/又は13−シス−レチノイン酸を含む)又は誘導体。ここで有用な他のレチノイドは、パリッシュ等が1987年6月30日に取得した米国特許第4,677,120号明細書;パリッシュ等が1989年12月5日に取得した米国特許第4,885,311号明細書;パーセル等によって1991年9月17日に取得した米国特許第5,049,584号明細書;パーセル等が1992年6月23日に取得した米国特許第5,124,356号明細書において記載される。他の適するレチノイドは、トコフェリル−レチノアート[レチノイン酸のトコフェロール
エステル(トランス又はシス)]、アダプレン(adapalene)[6−(3−(1−アダマンチル)−4−メトキシフェニル)−2−ナフトエ酸]及びタザロテン(エチル6
−[2−(4,4−ジメチルチオクロマニ−6−イル)−エチニル]ニコチネート)である。;
−α−、β−、γ−及びδ−カロチン、ルテイン、キサントフィル、ゼアキサンチン、ヴィオラキサンチン(violaxanthine)、クリプトキサンチン、フコキサンチン、アンテラキサンチン、リコピン、ジデヒドロリコピン及びテトラデヒドロリコピンカロテノイドのようなカロチノイド
−グルタチオンペルオキシダーゼ、カタラーゼ、スーパーオキシドジムスターゼのような酵素抗酸化剤;
−ユビキノン及びイデベノン(ヒドロキシデシルユビキノン)、ユビキノール及びその誘導体;
−リポ酸及びアルファ−リポ酸のようなその誘導体;
−ルチニン酸(rutinic acid)及びα−グルコシルルチンのようなその誘導体、水溶性フラボノイド、ルチンハイドレート(ビタミンP);
−植物抽出物、例えば白及び緑茶抽出物、チコリー葉抽出物(チコリウムインチュバイバス(Cichorium intubybus))、トケイソウ抽出物(トケイソウインカネート(Passiflora incarnata))、アスパラタスリネアリス抽出物、ローズマリー抽出物、カエデ科カエデ(Aceraceae Maple tree)の又はバラ科サクランボ(Rosaceae Cherry tree)のレッドリ
ーフ抽出物、クルクマロンガL(クルクミノイド活性成分)、レオントポジウムアルピヌム抽出物、エンブリカオフィシナリス(フィランサスエンブリカ)抽出物;
−フェノール酸、例えばコーヒー酸、3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸、3,4−ジヒドロキシ安息香酸;
−フラボノイド及びポリフェノール、例えば未置換のフラバノン、一置換フラバノン、及びその混合物からなる群から選択されるフラバノン;未置換のカルコン、一置換カルコン、二置換カルコン、三置換カルコン、及びその混合物からなる群から選択されるカルコン;未置換のフラボン、一置換フラボン、二置換フラボン、及びその混合物からなる群から選択されるフラボン;一種以上のイソフラボン;未置換のクマリン、一置換クマリン、二置換クマリン、及びその混合物からなる群から選択されるクマリン;フラボノール、アントシアニン、カテキン、プロアントシアニジン(ブドウの種の抽出物)。米国特許第5,686,082号明細書及び米国特許第5,686,367号明細書において広範に開示されるフラボノイドもまた使用される。;
−クロロゲン酸及びフェルラ酸
からなる群から選択される。
【0030】
紫外線が皮膚又は毛髪に浸透するとき誘発する光化学反応連鎖を中断する更なる種類の抗酸化剤を使用することも可能である。そのような抗酸化剤の典型的な例は、アミノ酸(例えばグリシン、ヒスチジン、チロシン、トリプトファン)及びその誘導体、イミダゾール(例えば、ウロカニン酸)及びその誘導体、ペプチド、例えばD,L−カルノシン、D−カルノシン、L−カルノシン及びその誘導体(例えば、アンセリン)、カロチノイド、カロテン、リコピン及びその誘導体、クロロゲン酸及びその誘導体、リポ酸及びその誘導体(例えば、ジヒドロリポ酸)、アウロチオグリコース、プロピルチオウラシル及び他のチオール(例えば、チオレドキシン、グルタチオン、システイン、シスチン、シスタミン及びグリコシル;N−アセチル、メチル、エチル、プロピル、アミル、ブチル、ラウリル
、パルミトイル、オレイル、リノレイル、コレステリル及びそのグリセリルエステル)及びまたその塩、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、チオジプロピオン酸及びその誘導体(エステル、エーテル、ぺプチド、リピド、ヌクレオチド、ヌクレオシド及び塩)及びまたスルホキシミン化合物(例えば、ブチオニンスルホキシミン、ホモシステインスルホキシミン、ブチオニンスルホン、ペンタ−、ヘキサ−、ヘプタ−チオニンスルホキシミン)、また(金属)キレート剤(例えば、ヒドロキシ脂肪酸、パルミチン酸、フィチン酸、ラクトフェリン、キトサン及び誘導体、例えばホスホノメチル化キトサン)及び好ましくは米国特許第5,487,884号明細書、国際公開第91/16035号パンフレット、国際公開第91/16034号パンフレットにおいて開示されるもの;ヒドロキシ酸(例えば、クエン酸、乳酸、マレイン酸)、フミン酸、胆汁酸、胆汁抽出物、ビリルビン、ビリベルジン、EDTA、EDDS、EGTA及びその誘導体、不飽和脂肪酸及びその誘導体(例えば、リノレン酸、リノール酸、オレイン酸)、葉酸及びその誘導体、ユビキノン及びユビキノール及びその誘導体、ビタミンC及びその誘導体(例えば、アスコルビルパルミテート、マグネシウムアスコルビルホスフェート、アスコルビルアセテート)、トコフェロール及び誘導体(例えば、ビタミンEアセテート)、ビタミンA及び誘導体(例えばビタミンAパルミテート)及びまたベンゾイン樹脂のコニフェリルベンゾエート、ルチニン酸(rutinic acid)及びその誘導体、グリコシルルチン、フェルラ酸、フルフリリデングルシトール、カルノシン、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ノルジヒドログアイアレチン酸(nordihydroguaiaretic acid)、トリヒドロキシブチロフェノン、尿酸及びその誘導体、マンノース及びその誘導体、スーパーオキシドジスムターゼ、N−[3−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]スルファニル酸(及びその塩、例えば二ナトリウム塩)、亜鉛及びその誘導体(例えば、ZnO、ZnSO4)、セレニウム及びその誘導体(例えば、セレニウムメチオニン)、スチルベン及び
その誘導体(例えば、酸化スチルベン、酸化トランススチルベン)及び上記した成分の本
発明に従い適した誘導体(塩、エステル、エーテル、糖、ヌクレオチド、ヌクレオシド、ペプチド及びリピド)。更にHALS(“ヒンダードアミン光安定剤”)化合物も、また言及され得る。
更なる合成及び天然の抗酸化剤は、例えば、国際公開第00/25731号パンフレット(例えば、構造1ないし3(2頁)、構造4(6頁)、構造5ないし6(7頁)及び化合物7ないし33(8ないし14頁)参照)に記載される。
【0031】
局所用途は、付加的に、抗炎症作用を有する少なくとも1種の更なる成分を、好ましくは組成物の0.01%ないし10%、より好ましくは約0.5%ないし約5%含有する、例えば:
−ヒドロコルチゾンのようなコルチコステロイド及びそれらの誘導体を含むがこれに限定されるものではないステロイド系抗炎症剤;
−オキシカム、サリチレート、酢酸誘導体、フェナメート(fenamates)、プロピオン酸誘導体、ピラゾールを含むがこれに限定されるものではない非ステロイド系抗炎症剤;
−天然抗炎症剤、α−ビサボロール、アラントイン、アロエの凍結乾燥抽出物、パンテノール、ベツリン、グリシルレチン酸、グリシルリジン酸及びその誘導体(塩及びエステル)を含むリコリスの化合物、例えばグリチルリチン酸ナトリウム、グリチルリチン酸カリウム、グリチルリチン酸アンモニウム;ボツリン酸(botulinic acid)そのアルカリ塩及びアルカリ土類金属の塩、ボスウェル酸、そのアルカリ塩及びアルカリ土類金属の塩、ローズマリー酸、そのアルカリ塩及びアルカリ土類金属;ポリ不飽和脂肪酸、例えばリノール酸(18:2n6)、α−リノール酸(18:3n3)、γ−リノール酸(18:3n6)、オクタデンカン四酸(18:4n3)、ジホモ−γ−リノール酸(20:3n6)、エイコサン四酸(20:4n3)、アラキドン酸(20:4n6)、エイコサン五酸(20:5n3)及び一般式
R1(CH2)m−(CHOH)−(CH2)nR2 (5)
(式中、R1及びR2は水素原子又はOH基を表し、m、nは0ないし17の整数を表し、ここでm+nの合計は最大21である。)で表されるアルコールとのそのエステル;
フィトステロール及び以下の一般式(6)及び(7)(式中、Rは8ないし10個の炭素原子を有するイソアルキル基又はイソアルケニル基を表し、nは0ないし50の整数を表す。)で表されるそれらのポリエトキシレート誘導体、特にカンペステロール、β−シトステロール、スチグマステロール、コレステロール、Δ−5−アベナステロール(Δ−5−avenasterol)、Δ−7−アベナステロール、ブラシカステロール、スピナステロール及びフコステロールを含むがこれに限定されるものではない
【化55】

【0032】
医薬品組成物は、液体、半固体又は固体調合物を含む。
液体医薬品組成物の例は、注射剤、輸液、ドロップ(drop)、スプレー、エアロゾル、エマルション、ローション、懸濁液、飲用剤、うがい薬及び吸入剤である。
半固体医薬品組成物の例は、マスク、湿布、パッドのような経皮システムのための用途
を含む軟膏剤、クリーム(O/Wエマルション)、リッチクリーム(W/Oエマルション
)、ゲル、ローション、フォーム、ペースト、懸濁液、オブラ(ovula)、硬膏剤である。
固体医薬品組成物の例は、タブレット、被覆タブレット、カプセル、顆粒、発泡性顆粒、発泡性タブレット、菓子錠剤、吸引又は噛みタブレット、坐薬、移植物(implant)、リオフィリセート(lyophilisates)、吸着物又は粉末である。
液体又は半固体調合物が好ましい。
本発明の化合物を含むガレン(Galenic)医薬品組成物は、特にエマルション、軟膏剤、ゲル、スプレー及び粉末;例えばクリーム、ゲル、ローション、アルコール性及び水性/アルコール性溶液、エマルション、ワックス/脂肪組成物、口紅又は消臭剤のようなスティック調合物、粉末又は軟膏剤を意味すると理解されるだろう。
【0033】
記載された最終配合物は、多種多様な存在形態で存在し得る、例えば:
−W/O、O/W、O/W/O、W/O/W又はPITエマルション及び全ての種類のマイクロエマルションのような液体調合物の形態、
−ゲルの形態、
−オイル、クリーム、ミルク又はローションの形態、
−粉末、ラッカー、タブレット又は化粧品の形態、
−スティックの形態、
−スプレー(噴射ガスでのスプレー又はポンプ作用スプレー(pump−action spray))又はエアゾールの形態、
−フォームの形態、又は
−ペーストの形態。
【0034】
いくつかの微粒子の皮膚ケアデリバリーシステムが提案される:
A] ナノエマルション及びナノ粒子は、主にレシチン又は分画ホスホリピドに基づき、
特に
−ナノトープ(Nanotopes)[リン脂質及び補助界面活性剤(co−surfa
ctants)から成る膜によって取り囲まれている脂質コア;拡張レシチン分子間の補助界面活性剤(co−surfactants)のインターカレーションによる安定した及び小さい寸法(リポソームより小さい)の粒子]及びナノソームを含む単層膜に代表さ
れる20mmないし50mmの粒径範囲を有するナノエマルション;
−二層膜に代表される100nmないし300nmの粒径範囲を有するナノ粒子;
リポソーム、すなわち、水性コアを取り囲み及び1つ又はいくつかの同心二層を形成する両親媒性脂質(主にリン脂質)を含む球形小胞体;小さな単層小胞体(SUV)、大きな単層小胞体(LUV)、多層小胞体(MLV)又は多胞小胞体(MVV)。
本発明の化合物は、例えば、二層に、水性コアに配合されるか、又は両方に分散され得る。
B]母材又はカプセル層に基づく、1μm未満の粒径を有するマイクロカプセル(活性成
分を有するコア物質ベースの球状系;該コアは、その場合、1つ又はいくつかの被覆層又はシェルに取り囲まれる)。
それらのマイクロカプセルを形成するために使用されるポリマーは、天然ゴム、セルロース系成分、ポリサッカリド、合成ポリアクリレート又はポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール(PVA)、脂質、無機物(シリケート/クレー)、ゲラチン、アルブミン等のような高分子量たんぱく質を含み;
例はナイロンマイクロ多孔質球体(エルフアトケム(Elf Atochem製)オルガソル(Orgasol)種)、二機能被覆によって表面処理された絹雲母のような無機充てん材(反応性脂肪酸誘導体と絹雲母の水性溶液との間の反応);グリコスフィア(Glycosphere)(変性でんぷんベースのコア並びに脂肪酸及び極性脂質ベースの外脂質膜);カーボンナノチューブ;スティック、乾燥粉末等のような非水溶性及び固体最
終生成物のためのシリケートで作られているシリカシェル。

C]均一なコア母材内に有効成分を封入する母材微粒子系;
例:
−固体脂質だけに基づく固体脂質ナノ粒子(SLN)技術;
−固体脂質と液体脂質とのブレンドで作られているナノ構造脂質キャリア(NLC)(80nmないし1μmの範囲内の典型的な粒径直径);
−固体疎水性及び高いカチオン性ナノスフィア(10nmないし1μmの典型的な粒径範囲)に代表され、及び高カチオン性又は生体接着性層で被覆された固体疎水性母材ベースのナノスフィア(Nanosphere)(例えば、米国特許第6491902号明細書)。

D]多壁デリバリーシステム、例えば、
オレイン酸、飽和又は不飽和脂肪酸、非イオン性界面活性剤と組み合せた長鎖せっけん、ポリグリセロールの誘導体、ジアンモニウム両親媒性物質、カチオン性界面活性剤、アミノ酸残基を含むカチオン性両親媒物質、スクロース脂肪酸エステル、アニオン性とカチオン性界面活性剤の水性混合物のような非疎水性“膜−擬態(mimetic)”両親媒性物質のみから作られている、リポソーム構造に似ているシステム。

E] 非破壊性(non collapsible)構造(不連続シェル)内の相互接続空間からなる微小ポリマーベースの球体に基づくシステムのようなマイクロスポンジ技術;例はスチレンとジビニルベンゼンとのコポリマー、又はビニル誘導体、インデュケム(Induchem)製ユニスフィアのようなラクトース、セルロースおよびセルロース誘導体から作られている水膨潤性粒子を含む。

F]シリコーンベースの小胞体
リポソーム構造に似ている多層小胞体のようなシリコーンベースの小胞体、
ここで、層は、ポリエーテルで変性されたジメチコーン(ジメチコーンコポリオール)、シリコーンエラストマー、ジメチコーンクロスポリマーのブレンド、ジメチコーン/ビニルジメチコーンクロスポリマー又はPEGで変性されたジメチコーンクロスポリマー等で作られている。

G]シクロデキストリン、α−、β−及びγ−シクロデキストリンのような6ないし8個
のグルコース単位を含有する通常オリゴマー状及び環式炭水化物化合物。
【0035】
好ましい方法によると、本発明の化合物は、米国特許出願公開第2005/0191330号明細書(特にセクション[0007ないし0079]、[0120ないし0133]及び実施例参照)及び米国特許出願公開第2003/0190347号明細書(特にセクション[0005ないし0087]及び実施例)において開示されるようなナノ分散又はカプセル化形態で適用される。
【0036】
本発明の範囲内の技術的に重要な更なる局面は、本発明の化合物が、他の有効成分、特に酸化可能な天然基質又はビタミン、植物抽出物、香料などのような有効成分とともに封入した場合に、該成分を最も効果的に早期劣化から保護し得ることを見出すことである。従って、そのような場合、本発明の化合物はまた、それらの薬理学的な有利性は望まれないが他の活性成分、例えばビタミンA、E又はCのようなビタミンの保護が求められる純粋な化粧品配合物において有用である。
【0037】
本発明の組成物を含有する最終配合物の例は、以下のものも含む。
−スキンケア調合物、例えばタブレット形態又は液体せっけん、ソープレス洗剤(soa
pless detergent)又は洗浄ペーストの形態にあるスキン洗浄及び清浄調合物、
−浴用調合物、例えば液体(泡風呂、ミルク、シャワー調合物)又は固体浴用調合物、例えばバスキューブ及びバスソルト;
−スキンケア調合物、例えばスキンエマルション、マルチエマルション(multi−emulsion)又はスキンオイル;
−パーソナルケア調合物、例えばデイクリーム又は粉末クリーム、フェイスパウダー(ルース又は加圧された)、ルージュ又はクリーム化粧品の形態にある顔用化粧品、アイケア調合物、例えばアイシャドウ調合物、マスカラ、アイライナー、アイクリーム又はアイフィックスクリーム(eye−fix creams);リップケア調合物、例えばリップスティック、リップグロス、リップコンターペンシル、ネイルケア調合物、例えばマニキュア、マニキュア除去剤、ネイルハードナー(nail hardener)又はあま皮除去剤;
−フットケア調合物、例えばフットバス、フットパウダー、フットクリーム又はフットバルサム(foot balsam)、特別な消臭剤及び制汗剤又はたこ除去調合物;
−光保護調合物、例えばサンミルク、ローション、クリーム又はオイル、日焼け止め又はトロピカル(tropical)、日焼け前用調合物又は日光浴後用調合物;
−皮膚用日焼け調合物、例えばセルフタンニングクリーム;
−色素除去調合物、例えば、せっけんのような洗い流す調合物及びクリームなどのような洗い流さない調合物を含む皮膚を漂白するための調合物又は皮膚を明るくする調合物;
薬用固形石けん及び抗カビ剤、抗菌剤などを含有する液体:
−防虫剤、例えば防虫剤オイル、ローション、スプレー又はスティック;
−消臭剤、例えば消臭剤スプレー、ポンプ式スプレー、消臭剤ゲル、スティック又はロールオン;
−制汗剤、例えば制汗剤スティック、クリーム又はロールオン;
−染みのある皮膚のための清浄及びケア用調合物、例えば、合成洗剤(固体又は液体)、ピーリングもしくはスクラブ調合物又はピーリングマスク;
−化学形態での脱毛調合物(脱毛)、例えば脱毛パウダー、液体脱毛調合物、クリーム形態又はペースト形態の脱毛調合物、ゲル形態又はエアゾールフォームの脱毛調合物;
−髭剃り調合物、例えば髭剃りせっけん、発泡性髭剃りクリーム、非発泡性髭剃りクリーム、フォーム及びゲル、乾燥髭剃りのための髭剃り前用調合物、アフターシェーブ又はアフターシェーブローション;
−香料調合物、例えば、香料(オーデコロン、オードトワレ、オードパルファム、パルファムドトワレ、香水)、香油又は香水クリーム(perfumecream);
−ヘアトリートメント調合物、例えばシャンプー及びコンディショナーの形態にある毛髪洗浄調合物、ヘアケア調合物、例えば前処理調合物、ヘアトニック、スタイリングクリーム、スタイリングゲル、ポマード、ヘアリンス、トリートメントパック、強力ヘアトリートメント、ヘア構造化調合物、例えばパーマネントウェーブのためのウェーブヘア用調合物(ホットウェーブ、マイルドウェーブ、コールドウェーブ)、へアストレートニング調合物、ヘアセット用液体調合物、ヘアフォーム、ヘアスプレー、脱色調合物、例えば、過酸化水素溶液、ライトニングシャンプー(lightning shampoo)、漂白クリーム、漂白粉末、漂白ペースト又はオイル、一時的な、半永久的な又は永久的なヘア着色剤、自己酸化染料含有調合物、又は天然ヘア着色剤、例えばヘナ又はカモミール。
【0038】
皮膚用調合物として特に重要なのは、サンミルク、ローション、クリーム、オイル、日焼け止め又はトロピカル(tropical)、日焼け前用調合物又は日光浴後用調合物のような光保護調合物、また皮膚用日焼け調合物、例えばセルフタンニングクリーム、皮膚を白くする調合物、皮膚を明るくする調合物又はそのような系の組み合せを含むデイリーケア及び/又は老化防止調合物である。特に興味深いのは、デイリーケアクリーム、デイリーケアローション、デイリーケアミルク及びスプレーの形態にあるデイリーケア調合
物のような紫外線保護系と組み合わせた老化防止調合物である。
【0039】
本発明に従う組成物/調合物は、必要に応じて、特に皮膚のトリートメント用調合物において、以下に記載されるような1種以上の追加の化合物をまた含有し得る。

脂肪アルコール
セチルアルコール、ステアリルアルコール、セテアリルアルコール、オレイルアルコール、オクチルドデカノール、炭素原子数12ないし15アルコールのベンゾエート、アセチル化ラノリンアルコールなどを含む6ないし18個、好ましくは8ないし10個の炭素原子を有する脂肪アルコールベースのゲルベ(Guerbet)アルコール。
【0040】
脂肪酸のエステル
線状の炭素原子数6ないし24の脂肪酸と線状の炭素原子数3ないし24のアルコールとのエステル、枝分かれした炭素原子数6ないし13のカルボン酸と線状の炭素原子数6ないし24の脂肪アルコールとのエステル、線状の炭素原子数6ないし24の脂肪酸と枝分かれしたアルコール、特に2−エチルヘキサノールとのエステル、ヒドロキシカルボン酸と線状又は枝分かれした炭素原子数6ないし22の脂肪アルコールとのエステル、特にジオクチルマレート、線状の及び/又は枝分かれした脂肪酸と多価アルコール(例えば、プロピレングリコール、二量体ジオール又は三量体トリオール)及び/又はゲルベアルコールとのエステル、例えばカプロン酸、カプリル酸、2−エチルヘキサン酸、カプリン酸、ラウリン酸、イソトリデカン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、ペトロセリン酸、リノール酸、リノレイン酸、エライオステアリン酸、アラキジン酸、ガドレイン酸、ベヘン酸及びエルカ酸並びにその工業等級の混合物(例えば、天然脂肪及びオイルの圧力除去において、レーレン(Roelen‘s)のオキソ合成からのアルデヒド減少において又は不飽和脂肪酸の二量化において得られる)と、アルコール、例えばイソプロピルアルコール、カプロンアルコール、カプリルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、カプリンアルコール、ラウリルアルコール、イソトリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、パルモレイルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、エライジルアルコール、ペトロセリニルアルコール、リノイルアルコール、リノレニルアルコール、エラエオステアリルアルコール(elaeostearyl alcohol)、アラキジルアルコール、ガドレイルアルコール、ベヘニルアルコール、エルシル(erucyl alcohol)及びブラシジルアルコール(brassidyl alcohol)並びにその工業等級の混合物(例えば、脂肪及びオイルベースの工業等級メチルエステル又はレーレンのオキソ合成からのアルデヒドの高圧水素化及びモノマー分画として不飽和脂肪アルコールの二量化において得られる)とのエステル。
そのようなエステルオイルの例は、イソプロピルミリステート、イソプロピルパルミテート、イソプロピルステアレート、イソプロピルイソステアレート、イソプロピルオレアート、n−ブチルステアレート、n−ヘキシルラウレート、n−デシルオレアート、イソオクチル−ステアレート、イソ−ノニルステアレート、イソノニルイソノナノエート、2−エチルヘキシルパルミテート、2−ヘキシルラウレート、2−ヘキシルデシルステアレート、2−オクチルドデシルパルミテート、オレイルオレアート、オレイルエルケート(oleylerucate)、エルシルオレアート(erucyloleate)、エルシルエルケート(erucylerucate)、セテアリルオクタノエート、セチルパルミテート、セチルステアレート、セチルオレエート、セチルベヘネート、セチルアセテート、ミリスチルミリステート、ミリスチルベヘネート、ミリスチルオレエート、ミリスチルステアレート、ミリスチルパルミテート、ミリスチルラクテート、プロピレングリコールジカプリレート/カプレート、ステアリルヘプタノエート、ジイソステアリルマレート、オクチルヒドロキシステアレートなどである。
【0041】
他の補助剤
アルファ グルコシルルチン(CAS登録番号130603−71−3)、2−ブチルオクチルo−ヒドロキシベンゾエート(CAS登録番号190085−41−7)、ビタミンE(CAS登録番号1406−18−4)、ビタミンEアセテート(CAS登録番号58−95−7)、ジエチルヘキシル2,6−ナフタレート、ジ−n−ブチルアジペート、ジ(2−エチルヘキシル)−アジペート、ジ(2−エチルヘキシル)−スクシネート及びジイソトリデシルアセラート(diisotridecyl acelaat)、及びまたジオールエステル、例えばエチレングリコールジオレート、エチレングリコールジイソトリデカノエート、プロピレングリコールジ(2−エチルヘキサノエート)、プロピレングリコールジイソステアレート、プロピレングリコールジペラルゴネート、ブタンジオールジイソステアレート及びネオペンチルグリコールジカプリレート。炭素原子数6ないし24の脂肪アルコール及び/又はゲルベアルコールと芳香族カルボン酸、飽和及び/又は不飽和の、特に安息香酸とのエステル、炭素原子数2ないし12のジカルボン酸と1ないし22個の炭素原子数を有する線状の又は枝分かれしたアルコール又は2ないし10個の炭素原子及び2ないし6個のヒドロキシル基を有するポリオールとのエステル、又はイミノ2酢酸及びイミノ2酢酸塩[CAS登録番号7408−20−0]又はラテックス粒子、アロエ、カモミール、イチョウ(ginko biloba)、朝鮮人参、コエンザイム
Q10、ラミナリアオクロロイカ抽出物、マグノリアオボレート抽出物(magnolia oborata extract)、メラレンカアルターニフォリア葉油、ルブスイダエウス種子油(rubus idaeus seed oil)、ヴァッシニアムマクロカーポン種子油(vaccinium macrocarpon seed oil)、パンプキン種子抽出物、パンプキン種子油、ブドウ種子抽出物、カルノシン、アルファ−アルブチン、メイドカッソシド(madecassoside)、ターミノ−ラシド(termino−laside)、テトラハイドロクルクミノイド(tetrahydrocurcuminoids)(THC)、マイコスポリン(mycosporine)、紅藻ポルフィラアンビリカリス(red alga porphyra umbilicalis)からのマイコスポリンのようなアミノ酸、(国際公開第2002/039974号パンフレットに記載されるような)マイコスポリンのようなアミノ酸、シス−9−オクタデセンジオン酸、リポ酸、ラウリミノジプロピオミン酸トコフェリルホスフェート(LDTP)、微結晶セルロース(MCC)、国際公開第03/41676号パンフレットに記載されるようなポリカーボネート、国際公開第03/41675号パンフレットに記載されるようなステロール(コレステロール、ラノステロール、フィトステロール)及び米国特許第6616935号明細書に記載されるような線状ポリ−アルファグルカン
【0042】
グリセリルエステル及び誘導体を含む天然又は合成トリグリセリド
炭素原子数6ないし18の脂肪酸ベースの、他のアルコールとの反応によって変性されたジ−又はトリ−グリセリド(カプリル/カプリントリグリセリド、小麦麦芽グリセリドなど)。ポリグリセリンの脂肪酸エステル(ポリグリセリル−4カプラート、ポリグリセリル−2イソステアレートなどのようなポリグリセリル−n)、又はヒマシ油、硬化植物油、甘扁桃油、小麦の胚種油、ゴマ油、水素化綿実油、ココナッツ油、アボカド油、コーン油、水素化ヒマシ油、シアバター、カカオバター、大豆油、ミンクオイル、ヒマワリ油、サフラワー油、マカダミアナッツ油、オリーブ油、水素化牛脂、杏仁油、ヘーゼルナッツ油、ボリジ油(borago oil)など。
長鎖酸とアルコールのエステルを含むワックス並びにワックスのような性質を有する化合物、例えばカルナバワックス、密ろう(白色又は黄色)、ラノリンワックス、キャンデリラワックス、オゾケライト、日本ろう、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、セレシン、セテアリルエステルワックス、合成蜜ろうなど。また、セテアリルアルコール又は部分グリセリドのような親水性ワックス。
【0043】
真珠光沢ワックス:
イキレングリコールエステル(lkylene glycol esters)、特にエチレングリコールジステアレート;脂肪酸アルカノールアミド、特にココ脂肪酸ジエタノールアミド;部分グリセリド、特にステアリン酸モノグリセリド;多価、未置換の又はヒドロキシ置換したカルボン酸と6ないし22個の炭素原子を有する脂肪アルコールとのエステル、特に酒石酸の長鎖エステル;脂肪物質、例えば合計で少なくとも24個の炭素原子を有する脂肪アルコール、脂肪ケトン、脂肪アルデヒド、脂肪エーテル及び脂肪カーボネート、特にラウロン及びジステアリルエーテル;脂肪酸、例えばステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸又はベヘン酸、12ないし22個の炭素原子を有するオレフィンエポキシドと12ないし22個の炭素原子を有する脂肪アルコール及び/又は2ないし15個の炭素原子を有し及び2ないし10個のヒドロキシ基を有するポリオール、及びその混合物との開環生成物。
【0044】
炭化水素油:
鉱油(軽油又は重油)、ペトロラタム(黄色又は白色)、マイクロクリスタリンワックス、パラフィン系及びイソパラフィン系化合物、ポリデセン及びポリブテンのような水素化イソパラフィン分子、水素化ポリイソブテン、スクアラン、イソヘキサデカン、イソドデカン並びに植物及び動物界からのもの。
【0045】
シリコーン又はシロキサン(有機置換したポリシロキサン)
ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、環状シリコーン、及びまたアミノ−、脂肪酸−、アルコール−、ポリエーテル−、エポキシ−、フルオリン−、グリコシド−及び/又はアルキル−変性されたシリコーン化合物、これらは室温で液体又は樹脂形態にあり得る。線状ポリシロキサン、ジメチコーン(ダウコーニング200流体、ロディアミラシル(Rhodia Mirasil)DM)、ジメチコノール、環状シリコーン流体、シクロペンタシロキサン揮発物(ダウコーニング345流体)、フェニルトリメチコーン(ダウコーニング556流体)。また平均鎖長200ないし300のジメチルシロキサン単位を有するジメチコーンと水素化シリケートとの混合物である、シメチコンが適する。適する揮発性シリコーンのトッド等による精密測定は、さらにCosm.Toil.91,27(1976)で見られ得る。
【0046】
用語“シリコーン”は、様々な分子量の、線状又は環状の、枝分かれした又は架橋した構造を有するあらゆるオルガノシリコーンポリマー又はオリゴマーを表し、及び本質的に、シリコーン原子が酸素原子によって互いに結合し(シロキサン結合SiOSi)、所望により置換した炭化水素基が炭素原子によってシリコーン原子に直接結合した繰返し構造単位に基づいている。
例は、以下の物を含む:
環状シロキサンポリマー;一般式
【化56】

で表されるシクロメチコーン、
例えば、シクロペンタシロキサン、シクロヘキサシロキサン(低粘性、揮発性流体;特定の環状ジメチルポリシロキサン化合物を分類するためのINCI名は:nが3に等しい場
合シクロトリシロキサン(任意の量)、nが4に等しい場合シクロテトラシロキサン(任意の量)、nが5に等しい場合シクロペンタシロキサン(任意の量)、nが6に等しい場合シクロヘキサシロキサン(任意の量)、及びnが7に等しい場合シクロヘプタシロキサン(任意の量)である。)
【0047】
トリメチルシロキシ単位(M単位)ジメチコーンで末端ブロックされた線状シロキサンポリマー;一般式
【化57】

で表される広い範囲の粘度を有する非極性液体。
シラノール化合物又はジメチコノール、例えば一般式
【化58】

で表されるヒドロキシル基(−OH)によって末端停止されたジメチルシロキサン。
【0048】
ジメチコーンのようなシロキサン構造の架橋によって得られるシリコーンエラストマー及び樹脂(エラストマー:分子の伸長/歪曲を可能にする密度での中程度の架橋、通常、PEG変性ジメチコーンクロスポリマーを除く:樹脂:分子にいくらかの剛性を与える密度での高程度の架橋)。
補助乳化剤(co−emulsifier)系として有用なシリコーンエラストマーは、シクロペンタシロキサン中のジメチコーンクロスポリマー(例えば、ダウコーニングによってブレンドされたDC9045シリコーンエラストマー);ジメチコーン中のジメチコーンクロスポリマー(例えば、ダウコーニングによってブレンドされたDC9041シリコーンエラストマー);炭素原子数3ないし20のアルキル基によって架橋されたジメチコーン(任意の量)のポリマー;ジメチコーン/ビニルジメチコーンクロスポリマー(DC9506粉末、ダウコーニング);シクロペンタシロキサン中のジメチコーン/ビニルジメチコーンクロスポリマー(例えば、SFE839(GEシリコーン)又はKSG15(シン−エツ));ビニルジメチルポリシロキサンで架橋したジメチルポリシロキサンのコポリマー。
樹脂シリコーンは、KP−545(シン−エツ)のような分散剤;シクロペンタシロキサン中のアクリレート/ジメチコーンコポリマー;ジメチコーンと、アクリル酸、メタクリル酸又はそれらの単純エステルの1つの1種以上のモノマーとのコポリマー;トリメチルシロキシシリケートのようなシロキシシリケート;T樹脂;T単位の枝分かれしたポリマー;Q樹脂;Q単位の枝分かれしたポリマー:
【化59】

塗膜形成及び耐水剤、例えばトリメチルシロキシシリケート(例えば、SR399(GEシリコーン))又はワッカー−ベルシルTMS803(ワッカーケミー社)、DC749化粧品流動体(シクロペンタシロキサン中のトリメチルシロキシシリケート)又はDC593流体(ジメチコーン中のトリメチルシロキシシリケート)のようなダウコーニング社製混合物;
アルキル変性のシロキサン(AMS)、該シロキサンは、塗布性及び洗浄抵抗性(wash−off resistance)を改善するか又は、例えば無機サンスクリーン(sunscreen)に対し、粒子分散を改善し、再凝集を減らし、皮膚における持続効果を改善する。例えば:
ビスフェニルプロピルジメチコーン(SF1555流体;GEシリコーン)のような一般式
【化60】

(式中、Rは−(CH2n−CH3を表す。)で表されるアルキルジメチコーン;一般式
【化61】

(式中、Rは−(CH2n−CH3を表す。)で表されるアルキルメチコーン、すなわち
シリコーンワックス、例えばDC2503化粧ワックス(ダウコーニング);ステアリルジメチコーンDC2502流動体(ダウコーニング);セチルジメチコーン;DC AMS−C30ワックス(ダウコーニング);30−C45アルキルメチコーン;DC580ワックス(ダウコーニング);ステアロキシメチルシラン及びステアリルアルコール。
【0049】
フッ素化又はペルフルオカオイル
ペルフルオへキサン、ジメチルシクロへキサン、エチルシクロペンタン、ポリペルフルオロメチルイソプロピルエーテル。
【0050】
乳化剤
あらゆる慣用の使用可能な乳化剤が、組成物のために使用され得る。乳化剤系は、例えば:カルボン酸及びそれらの塩:ナトリウム、カリウム及びアンモニウムのアルカリ性せっけん、カルシウム又はマグネシウムの金属せっけん、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸及びオレイン酸などのような有機ベースのせっけん
を含む。アルキルホスフェート又はリン酸エステル、過リン酸塩(acid phosphate)、ジエタノールアミンホスフェート、セチルリン酸カリウム。エトキシル化カ
ルボン酸又はポリエチレングリコールエステル、PEG−nアシレート。エチレンオキシドの2ないし30モルから及び/又はプロピレンオキシドの0ないし5モルから分岐し、12ないし22の炭素原子を有する脂肪酸及びアルキル基に8ないし15の炭素原子を有するアルキルフェノールを持つ、8ないし22の炭素原子を有する線状脂肪アルコール。脂肪アルコールポリグリコールエーテル、例えばラウレス−n、セテアレス−n、ステアレス−n、オレス−n。脂肪酸ポリグリコールエーテル、例えばPEG−nステアレート、PEG−nオレエート、PEG−nココエート。モノグリセリド及びポリオールエステル。1ないし30モルの酸化エチレンとポリオールとの付加生成物の炭素原子数12ないし22の脂肪酸モノ−及びジ−エステル。脂肪酸及びポリグリセロールエステル、例えばモノステアレートグリセロール、ジイソステアロイルポリグリセリル−3−ジイソステアレート、ポリグリセリル−3−ジイソステアレート、トリグリセリルジイソステアレート、ポリグリセリル−2−セスキイソステアレート又はポリグリセリルジメレート。多数のそれらの物質類からの化合物の混合物もまた適する。脂肪酸ポリグリコールエステル、例えばモノステアレートジエチレングリコール、脂肪酸及びポリエチレングリコールエステル、スクロ(sucro)エステルのような脂肪酸及びサッカロースエステル、スクログリセリド(sucroglyceride)のようなグリセロール及びサッカロースエステル。ソルビトール及びソルビタン、6ないし22個の炭素原子を有する飽和及び不飽和脂肪酸と酸化エチレン付加生成物とのソルビタンモノ−及びジ−エステル。
ポリソルベート−n系、ソルビタンエステル、例えばセスキイソステアレート、ソルビタン、PEG−(6)−イソステアレートソルビタン、PEG−(10)−ソルビタンラウレート、PEG−17−ジオレートソルビタン。グルコース誘導体、糖成分としてグルコースが好ましい炭素原子数8ないし22のアルキル−モノ及びオリゴ−ゴリコシド並びにエトキシ化類似体。O/W乳化剤、例えばメチルグルセス−20セスキステアレート、ソルビタンステアレート/スクロースココエート、メチルグルコースセスキステアレート、セテアリルアルコール/セテアリルグルコシド。W/O乳化剤、例えばメチルグルコースジオレエート/メチルグルコースイソステアレート。スルフェート及びスルホン酸化誘導体、ジアルキルスルホスクシネート、ジオクチルスクシネート、アルキルラウリルスルホネート、線状スルホン酸化パラフィン、スルホン酸化テトラプロピレンスルホネート、ラウリル硫酸ナトリウム、アンモニウム及びエタノールアミンラウリルスルフェート、ラウリルエーテルスルフェート、ラウレス硫酸ナトリウム、スルホスクシネート、アセイルイソチオネート、硫酸アルカノールアミド、タウリン、メチルタウリン、イミダゾールスルフェート。アミン誘導体、アミン塩、エトキシ化アミン、アルキルイミダゾリンのような複素環を含有する鎖を有するオキシドアミン、ピリジン誘導体、イソキノテイン、塩化セチルピリジニウム、臭化セチルピリジニウム、セチルトリメチルブロイドアンモニウムブロイド(CTBA)のような第四級アンモニウム、ステアリルアルコニウム。アミド誘導体、アシルアミドDEAのようなアルカノールアミド、PEG−nアシルアミドのようなエトキシ化アミド、オキシドアミド。ポリシロキサン/ポリアルキル/ポリエーテルコポリマー及び誘導体、ジメチコーン、コポリオール、シリコーンポリエチレンオキシドコポリマー、シリコーングリコールコポリマー。プロポキシ化又はPOE−nエーテル(メロキサポール(Meroxapol))、ポラキサマー(Polaxamer)又はポリ(オキシエチレン)m−ブロック−ポリ(オキシプロピレン)n−ブロック(オキシエチレン)。分子中に少なくとも1つの第四級アンモニウム基及び少なくとも1つのカルボキシレート及び/又はスルホネート基を持つ両性イオン性界面活性剤。特に適する両性イオン性界面活性剤はベタイン、例えばN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムグリシネート、ココアルキルジメチルアンモニウムグリシネート、N−アシルアミノプロピル−N,N−ジメチルアンモニウムグリシネート、アルキル基又はアシル基中に8ないし18個の炭素原子を有するココアシルアミノプロピルジメチルアンモニウムグリシネート及び2−アルキル−3−カルボキシメチル−3−ヒドロキシエチルイミダゾリン及びまたココアシルアミノエチルヒドロキシエチルカルボキシメチルグリシネート、N−アルキルベタイン、N−アルキルアミノベタイン。アルキルイミダゾリン、アルキロペプチド、リポアミ
ノ酸、自己乳化ベース及びK.F.DePolo,A short textbook of cosmetology,8章,表8−7,250−251頁に記載されるような化合物である。
【0051】
非イオン性乳化剤、例えばPEG−6蜜ろう(及び)PEG−6ステアレート(及び)ポリグリセリル−2−イソステアレート[アピファック(Apifac)]、グリセリルステアレート(及び)PEG−100ステアレート。[アラセル(Arlacel)165]、PEG−5グリセリルステアレート[アラトン(arlatone)983S]、ソルビタンオレエート(及び)ポリグリセリル−3リシノレエート。[アラセル1689]、ソルビタンステアレート及びスクロースココエート[アラトン2121]、グリセリルステアレート及びラウレス−23[セラシンス(Cerasynth)945]、セテアリルアルコール及びセテス−20[セトマクロゴールワックス]、セテアリルアルコール及びコリソルベート60及びPEG−150及びステアレート−20[ポラワックス(Polawax
)GP200、ポラワックス(Polawax)NF]、セテアリルアルコール及びセテ
アリルポリグルコシド[エマルゲーゼ(Emulgade)PL1618]、セテアリルアルコール及びセテアレス−20[エマルゲーゼ(Emulgade)1000NI、コス
モワックス(Cosmowax)]、セテアリルアルコール及びPEG−40ひまし油[エマルゲーゼ(Emulgade)Fスペシャル]、セテアリルアルコール及びPEG−4
0ひまし油及びセテアリル硫酸ナトリウム[エマルゲーゼ(Emulgade)F]、ステアリルアルコール及びステアレス−7及びステアレス−10[エマルゲーター(Emul
gator)E2155]、セテアリルアルコール及びスゼアレス(szeareth)
−7及びステアレス−10[乳化ワックスU.S.N.F]、グリセリルステアレート及びPEG−75ステアレート[ゲロット(Gelot)64]、プロピレングリコールセテス−3アセテート。[ヘテステル(Hetester)PCS]、プロピレングリコールイソセス−3アセテート[ヘテステル(Hetester)PHA]、セテアリルアルコール及びセテス−12及びオレス−12[ランブリトールワックス(LanbritolWax
)N21]、PEG−6ステアレート及びPEG−32ステアレート[テフォス(Tefose)1500]、PEG−6ステアレート及びセテス−20及びステアレス−20[テフォス(Tefose)2000]、PEG−6ステアレート及びセテス−20及びグリセ
リルステアレート及びステアレス−20[テフォス(Tefose)2561]、グリセリルステアレート及びセテアレス−20[テギンアシド(Teginacid)H、C、X]。
【0052】
アニオン性乳化剤、例えばPEG−2ステアレートSE、グリセリルステアレートSE[
モネルギン(Monelgine)、キュティナ(Cutina)KD]、プロピレング
リコールステアレート[テギン(Tegin)P]、セテアリルアルコール及びセテアリル硫酸ナトリウム[ラネッテ(Lanette)N、キュティナLE、クロダコルGP]、セテアリルアルコール及びラウリル硫酸ナトリウム[ラネッテ(Lanette)W]、トリラネス−4ホスフェート及びグリコールステアレート及びPEG−2ステアレート[セデ
フォス(Sedefos)75]、グリセリルステアレート及びラウリル硫酸ナトリウム[テギンアシドスペシャル(Teginacid Special)]。カチオン性酸べー
ス、例えばセテアリルアルコール及びセトリモニウムブロミド。
【0053】
W/Siエマルションに対し特に適するシリコーン乳化剤は、下記の式
【化62】

(式中、
mは、1ないし20の数を表し、
nは、0ないし500の数を表し、
pは、0ないし50の数を表し、
R1は、線状の又は枝分かれした炭素原子数1ないし30のアルキル基又はフェニル基を表し、
R2は、−CcH2c(−O−C2H4)a−(−O−C3H6)b−(−O−C4H8)d −R3を表し、
R3は、−H、−OH;線状の又は枝分かれした炭素原子数1ないし12のアルキル基;線状の又は枝分かれした炭素原子数1ないし6のアルコキシ基;線状の又は枝分かれした炭素原子数2ないし12アシルオキシ基;−NHCH2CH2COOM;所望によりアミノ官能基で置換したアミノアルキル基;−NHCO(CH2)d−COOM、炭素原子数
1ないし30のカルボキシアシル基を表し;
ここで、MはH、Na、K、Li、NH4又は有機アミン;所望により置換したホスホノ基;−NHCO(CH2)dOH;−NH3Yを表し、ここでYはCl、Br、スルフェ
ート、カルボキシレート(アセテート、ラクテート、シトレート)のような一価の有機又は無機アニオンを表す。
aは、0ないし100の数を表し、
bは、0ないし50の数を表し;及び
cは、0ないし5の数を表し、
dは、0ないし10の数を表す。)に相当するものである。
それらの化合物は、オキシアルキレン化有機修飾シリコーンに相当する。使用される他の名称は、乳化のために必要な界面活性性質を明らかに示すPEG/PPGジメチコーン(ジメチコーンコポリオール)又はシリコーンポリエーテルである。
【0054】
特に推奨される好ましいシリコーン乳化剤は、式
【化63】

(式中、
nは、1ないし500の数を表し、
Rは、線状の又は枝分かれした炭素原子数1ないし30のアルキル基又はフェニル基を表し、
R2は、−CcH2c(−O−C2H4)a−(−O−C3H6)b−O(−C4H8)d
R3)を表し、
R3、a、b、c及びdは、前記したものと同じ意味を有する。)
に相当する。
【0055】
W/Si乳化剤の不完全な(non exhaustive)リストが、下記表に与えられる:
【表8】

【表9】

【表10】

乳化剤は、組成物の総質量に基づき、例えば1ないし30質量%、特に4ないし20質量%及び好ましくは5ないし10質量%の量で使用され得る。
O/Wエマルションにおいて配合される場合、そのような乳化剤系の好ましい量は油相の5%ないし20%を占める。
【0056】
補助剤及び添加剤
化粧品/医薬品調合物、例えばクリーム、ゲル、ローション、アルコール性及び水性/アルコール性溶液、エマルション、ワックス/脂肪組成物、スティック調合物、粉末又は軟膏は、更なる補助剤及び添加剤として、付加的に穏やかな界面活性剤、過脂肪剤、ちょう度調整剤(consistency regulators)、増粘剤、ポリマー、安定剤、生体有効成分、脱臭有効成分、ふけ防止剤、塗膜形成剤、膨潤剤、更なる紫外線保護ファクター、酸化防止剤、ハイドロトロピー剤(hydrotropic agent)、防腐剤、防虫剤、セルフタンニング剤、可溶化剤、香油、着色剤、細菌阻害剤(bacteria−inhibiting agents)などを含有し得る。
【0057】
過脂肪剤
過脂肪剤として利用するために適する物質は、例えば、ラノリン及びレシチンであり、及びまたポリエトキシ化又はアクリル化ラノリン及びレシチン誘導体、ポリオール脂肪酸エステル、モノグリセリド及び脂肪酸アルカノールアミドであり、後者は同時に泡安定剤としての役割を果たす。
【0058】
しわ取り有効成分
本発明の調合物の組成物は、硫黄含有D及びLアミノ酸並びにその誘導体及び塩、特にN−アセチル誘導体を含む適するしわ取り剤を更に含み、その好ましい例はN−アセチル−L−システイン;チオール;ヒドロキシ酸(サリチル酸、グリコール酸)、ケト酸(ピルビン酸)、フィチン酸、リポ酸;リゾフォファチド酸、表皮剥離剤(skin peel agent)、フラボノイド、スチルベン、シンナメート、レスベラトル、キジネチン(kijnetin)、ゼアチン、ジメチルアミノエタノール、天然及び合成源からのペプチド、糖酸の塩(Mn グルコネート)、テルペンアルコール、ビタミンB化合物、例えばビタミンB3、ビタミンB1(チアミン)、ビタミンB2(リボフラビン)、ビタミンB5(パントテン酸)、ビタミンBt(カルニチン)、ビタミンB12(コバラミン)、ビタミンB15(パンガミン酸又はジイソプロピルアミンジクロロアセテート)及び
その誘導体塩である。Cu、Zn、Co、Mg、又はSeを含有するペプチドのようなメタロプロテアーゼインヒビタ(metalloproteinase−inhibitors)、微量元素及び微量元素錯体。
【0059】
皮膚美白剤
本発明の調合物の組成物は、コウジ酸、アルブチン、トラネキサム酸、アスコルビン酸及びその誘導体、例えばマグネシウムアスコルビルホスフェート又はアスコルビルホスフェートナトリウム又はアスコルビルホスフェートの他の塩等の適する皮膚美白成分を更に含む。また1995年2月24日に出願されたPCT出願米国特許第95/07432号明細書及び1995年1月3日に出願されたPCT出願番号米国特許第95/02809号明細書において表示される成分。
【0060】
界面活性剤
適する穏やかな界面活性剤の例、すなわち、皮膚に非常によく容認される界面活性剤は、脂肪アルコールポリグリコールエーテルスルフェート、モノグリセリドスルフェート、モノ−及び/又はジアルキルスルホスクシネート、脂肪酸イセチオネート、脂肪酸サルコシネート、脂肪酸タウリド(fatty acid taurides)、脂肪酸グルタメート、α−オレフィンスルホネート、エーテルカルボン酸、アルキルオリゴグルコシド、脂肪酸グルカミド、アルキルアミドベタイン及び/又はプロテイン脂肪酸縮合生成物、後者は好ましくは小麦たんぱく質ベースである。
【0061】
ちょう度調整剤(Consistency regulators)/増粘剤及びレオロジー改質剤
二酸化シリシウム、マグネシウムシリケート、アルミニウムシリケート、ポリサッカリド又はその誘導体、例えばヒアルロン酸、キサンタンガム、ガァー−ガァー(guar−guar)、寒天、アルギネート、カラグヘナン(carraghenan)、ジェラン(gellan)、ペクチン、又は変性セルロース、例えばヒドロキシセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース。加えて、ポリアクリレート又は網状アクリル酸及びポリアクリルアミドのホモポリマー、カルボマー(カルボポール型980、981、1382、ETD2001、ETD2020、ウルトレツ(Ultrez)10)又はサルケア種、例えばサルケアSC80(ステアレス−10アリルエーテル/アクリレートコポリマー)、サルケアSC81(アクリレートコポリマー)、サルケアSC91及びサルケアAST(アクリレートナトリウムコポリマー/PPG−1トリセデス−6)、セピゲル(sepigel)305(ポリアクリルアミド/ラウレス−7)、シムルゲル(Simulgel)NS及びシムルゲル(Simulgel)EG(ヒドロキシエチルアクリレート/アクリロイルジメチルタウレートナトリウムコポリマー)、スタビレン(Stabilen)30(アクリレート/ビニルイソデカノエートクロスポリマー)、ペムレン(Pemulen)TR−1(アクリレート/炭素原子数10ないし30のアルキルアクリレートクロスポリマー)、ルビジェル(Luvigel)EM(アクリレートナトリウムコポリマー)、アクリン28(アクリレート/ベヘネス−25メタクリレートコポリマー)など。
【0062】
粘度添加剤は、ベース流体のあらゆるところにネットワーク構造を組み立て、また‘降伏値’を示す。粘土及びポリマー添加剤は、高い降伏値を有し、及びそれ故に確実に懸濁問題に対応するために使用される。粒子懸濁について、そのような粘度ビルディング剤の添加が、粒子と周囲の流体媒質間の密度差を減少するのに役立つだろう、そしてそれ故に粒子の沈降に対する優れた抵抗をもたらすだろう。
増粘剤は、少なくとも2つの大まかなカテゴリーに分けられ得る:水中で優れた性能を示すもの、及び油中で優れた性能を示すもの。
加えて、それらの性質に従い、例えば合成ポリマー、天然ポリマー及びそれらの誘導体
、鉱物ポリマーなどに区別できるばかりでなく、アニオン性、カチオン性、非イオン性又は両性のようなそれらのイオン性に従いそれらを区別することも可能である。
【0063】
【表11】

【0064】
【表12】

【0065】
【表13】

【表14】

【0066】
【表15】

【表16】

【0067】
ポリマー
適するカチオン性ポリマーは、例えばカチオン性セルロース誘導体、例えばアメルコール(Amerchol)製ポリマーJR400の名の下で得られる四級化ヒドロキシメチルセルロース、カチオン性でんぷん、ジアルキルアンモニウム塩とアクリルアミドとのコポリマー、四級化ビニルピロリドン/ビニルイミダゾールポリマー、例えばルビカット(登録商標:Luviquat)(BASF)、ポリグリコールとアミンの縮合生成物、四級化コラーゲンポリペプチド、例えばラウリルジモニウムヒドロキシプロピル加水分解コラーゲン(ラメカット(登録商標:Lamequat)L/グルナウ(Grunau))、四級化小麦ポリペプチド、ポリエチレンイミン、カチオン性シリコーンポリマー、例えばアミドメチコン、アジピン酸とジメチルアミノヒドロキシプロピルジエチレントリアミンとのコポリマー(カルタレチン(Cartaretin)/サンド(Sandoz))、アクリル酸とジメチルジアリルアンモニウムクロリドとのコポリマー(メルカット(Merquat)550/ケムビロン(Chemviron))、例えば仏国特許出願公開第2252840号明細書に記載されるよなポリアミノポリアミド、及びその架橋水溶性ポリマー、カチオン性キチン誘導体、例えば所望により微結晶分布した四級化キトサン;ジハロアルキル、例えばジブロモブタンとビスアルキルアミン、例えばビスジメチルアミノ−1,3−プロパンとの縮合生成物、カチオン性ガァーガム、例えばセラネス(Celanese)製ジャガー(Jaguar)C−17、ジャガーC−16、四級化アンニウム塩ポリマー、例えばミラノール(Miranol)製ミラポール(Mirapol)A−15、ミラポール(Mirapol)AD−1、ミラポール(Mirapol)AZ−1である。アニオン性、両性イオン性、両性及び非イオン性ポリマーは、例えばビニルアセテート/クロトン酸コポリマー、ビニルピロリドン/ビニルアクリレートコポリマー、ビニルアセテート/ブチルマレエート/イソボルニルアクリレートコポリマー、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸コポリマーおよびそのエステル、非架橋ポリアクリル酸およびポリオールで架橋したポリアクリル酸、アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド/アクリレートコポリマー、オクチルアクリルアミド/メチルメタクリレート第三ブチルアミノエチルメタクリレート/2-ヒドロキシプロピルメタクリレートコポ
リマー、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン/ビニルアセテートコポリマー、ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート/ビニルカプロラクタムターポリマ
ー、及びまた所望により誘導化されたセルロースエーテルおよびシリコーンである。さらに欧州特許第1093796号明細書(3ないし8頁、17ないし68段落)に記載されるようなポリマーも使用し得る。
【0068】
生体有効成分(Biogenic active ingredients)
生体有効成分は、例えばトコフェロール、トコフェロールアセテート、トコフェロールパルミテート、アスコルビン酸、デオキシリボ核酸、レチノール、ビサボロール、アラントイン、フィタントリオール、パンテノール、AHA酸、アミノ酸、セラミド、擬似セラミド(pseudoceramide)、精油、植物抽出物及び複合ビタミンと理解される。
【0069】
脱臭有効成分
脱臭有効成分として、例えば制汗剤、例えばアルミニウムクロロハイドレート(J.Soc.Cosm.Chem.24,281(1973)参照)を考慮する。例えば、その使用が特に好ましい(J.Pharm.Pharmacol.26,531(1975)参照)式Al2(OH)5Cl×2.5H2Oに相当するアルミニウムクロロハイドレート
が、ヘキスト(Hoechst)AG、フランクフルト(Frankfurt)の登録商標ロクロン(Locron)の下で、商業上入手可能である。クロロハイドレートの他に、アルミニウムヒドロキシアセテート及び酸性アルミニウム/ジルコニウム塩を使用することも可能である。エステラーゼ阻害剤は、更なる脱臭有効成分として加えられ得る。そのような阻害剤は、好ましくはトリアルキルシトレート、例えばトリメチルシトレート、トリプロピルシトレート、トリイソプロピルシトレート、トリブチルシトレート及び特にトリエチルシトレート(ヒダゲン(Hydagen)CAT、ヘンケル(Henkle))であって、これは、酵素活性を妨げ、及び従って臭いの生成を軽減する。エステラーゼ阻害剤として考慮される更なる物質は、ステロールスルフェート又はホスフェート、例えばラノステロール、コレステロール、カンペステロール、スチグマステロール及びシトステロールスルフェート又はホスフェート、ジカルボン酸及びそのエステル、例えばグルタル酸、グルタル酸モノエチルエステル、グルタル酸ジエチルエステル、アジピン酸、アジピン酸モノエチルエステル、アジピン酸ジエチルエステル、マロン酸及びマロン酸ジエチルエステル並びにヒドロキシカルボン酸及びそのエステル、例えばクエン酸、リンゴ酸、酒石酸又は酒石酸ジエチルエステルである。微生物フローラ(flora)に影響を与え、及び汗で分解するバクテリアを殺し、成長を阻害する抗菌有効成分も、調合物(特にスティック調合物)中に同様に存在し得る。例は、キトサン、フェノキシエタノール及びクロルヘキシジングルコネートを含む。5−クロロ−2−(2,4−ジクロロフェノキシ)−フェノール(トリクロサン、イルガサン、チバスペシャルティケミカルズ社)が特に効果的であることが分かる。
【0070】
ふけ防止剤
ふけ防止剤として、例えばクリンバゾール(climbazole)、オクトピロックス(octopirox)及び亜鉛ピリチオンを使用し得る。慣用の膜形成剤は、例えばキトサン、微結晶キトサン、四級化キトサン、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン/ビニルアセテートコポリマー、高い割合でアクリル酸、コラーゲン、ヒアルロン酸及びその塩を含有する四級化セルロース誘導体のポリマー、並びに類似化合物を含む。
【0071】
ヒドロトロープ剤
流動挙動を改善するために、ヒドロトロープ剤、例えば低い数の炭素原子を有するエトキシ化又は非エトキシ化モノアルコール、ジオール又はポリオール又はそのエーテル(例えば、エタノール、1,2−ジプロパンジオール、プロピレングリコール、グリエリン(glyerin)、エチレングリコール、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピ
レングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル;ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル及び類似生成物)を用いることも可能である。目的のために考慮されるポリオールは、好ましくは2ないし15個の炭素原子及び少なくとも2個のヒドロキシ基を有する。ポリオールは、更なる官能基、特にアミノ基もまた含有し得、及び/又は窒素で変性し得る。典型的な例は、下記の通りである:グリセロール、アルキレングリコール、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール及びまた100ないし1000ダルトンの平均分子量を有するポリエチレングリコール;1.5ないし10の固有縮合度を有する工業的なオリゴグリセロール混合物、例えばジグリセロール含有量40ないし50質量%を有する工業的なジグリセロール混合物;メチロール化合物、例えば、特にトリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、ペンタエリトリトール及びジペンタエリトリトール;低アルキルグルコシド、特にアルキル基において1ないし8個の炭素原子を有するもの、例えばメチル及びブチルグルコシド;5ないし12個の炭素原子を有する糖アルコール、例えばソルビトール又はマンニトール;5ないし12個の炭素原子を有する糖、例えばグルコース又はサッカロース;アミノ糖類、例えばグルカミン;ジアルコールアミン、例えばジエタノールアミン又は2−アミノ−1,3−プロパンジオール。
【0072】
防腐剤及び細菌阻害剤
適する防腐剤は、例えばメチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン、塩化ベンザルコニウム、2−ブロモ−2−ニトロ−プロパン−1,3−ジオール、デヒドロ酢酸、ジアゾリジニルウレア、2−ジクロロベンジルアルコール、DMDMヒンダントイン、ホルムアルデヒド溶液、メチルジブロモグルタニトリル、フェノキシエタノール、ヒドロキシメチルグリシネートナトリウム、イミダゾリジニルウレア、トリクロサン及び下記の文献に記載される更なる物質類を含む:K.F.DePolo−A short textbook of cosmetology、第7章、表7−2、7−3、7−4及び7−5、210−219頁。
細菌阻害剤の典型的な例は、グラム陽性細菌に対し特定の作用を有する防腐剤、例えば2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル、クロルヘキシジン(1,6−ジ(4−クロロフェニル−ビグアニド)ヘキサン)又はTCC(3,4,4’−トリクロロカルバニリド)である。多数の芳香族物質及びエーテル油もまた抗菌性を有する。典型的な例は、チョウジ油、ハッカ油及びタイム油中の有効成分オイゲノール、メントール及びチモールである。興味深い天然脱臭剤は、ライムブロッサム油中に存在するテルペンアルコールファルネソール(3,7,11−トリメチル−2,6,10−ドデカトリエノ−1−オール)である。グルセロールモノラウレートは、静菌剤であることが分かっている。追加の細菌阻害剤の量は、通常、調合物の固体含有量に基づき、0.1ないし2質量%である。
【0073】
香油
天然及び/又は合成芳香物質の混合物、例えば、花(ユリ、ラベンダー、バラ、ジャスミン、ネロリ、イランイラン)から、茎から及び葉(ゼラニウム、パチョリ、プチグレン)から、果実(アニシード、コリアンダー、キャラウェイ(carraway)、ジュニパー)から、果実の皮(ベルガモット、レモン、オレンジ)から、根(メース、アンゼリカ、セロリ、カルダモン、コスタス(costus)、アイリス、カルモス(calmus))から、木(松材、白檀材、ユソウボク、シーダー材(cedarwood)、紫檀材)から、ハーブ及び草(タラゴン、レモン、グラス、タイム)から、ニードル(needle)及び小枝(トウヒ(spruce)、マツ、スコッツパイン(Scots pine)、マウンテインパイン(mountain pine))から、樹脂及びバルサム(ガルバナム(galbanum)、エレミ、ベンゾイン、ミルラ、オリバナム、オポポ
ナクス(opoponax))からの抽出物。動物原料は、例えばシベット(civet)及びカストリウム(castoreum)が考慮される。典型的な合成芳香物質は、例えばエステル、エーテル、アルデヒド、ケトン、アルコール又は炭化水素型の製品である。エステル型の芳香物質化合物は、例えば、酢酸ベンジル、フェノキシエチルイソブチレート、酢酸p−第三ブチルシクロヘキシル、酢酸リナリル、酢酸ジメチルベンジルカルビニル、酢酸フェニルエチル、安息香酸リナリル、ギ酸ベンジル、グリシン酸エチルメチルフェニル、プロピオン酸アリルシクロヘキシル、プロピオン酸スチラリル及びサリチル酸ベンジルである。エーテルは、例えばベンジルエチルエーテルを含み;アルデヒドは、例えば8ないし18個の炭化水素原子を有する線状アルカナル(alkanal)、シトラール、シトロネラール、シトロネリルオキシアセトアルデヒド、シクラメンアルデヒド、ヒドロキシシトロネラール、リリアル(lilial)及びボージュナール(bourgeonal);ケトンは、例えば、イオノン、イソメチリオノン及びメチルセドリルケトンを含み;アルコールは、例えば、アネトール、シトロネロール、ユージノール、イソユージノール、ゲラニオール、リナロール、フェニルエチルアルコール及びテルピノールを含み;及び炭化水素は主にテルペン及びバルサムを含む。しかしながら、一緒に魅力的な芳香を生み出す様々な芳香物質の混合物を使用することが好ましい。芳香成分として主に使用される比較的低い揮発性のエーテル油もまた香油として適する、例えばセージ油、カモミール油、チョウジ油、メリッサ油、シナモンリーフ油、ライムブロッサム油、ジュニパーベリーオイル、ベチベル油、オリバナム油、ガルバヌム油、ラボラナム(labolanum)油及びラバンジン油。ベルガモット油、ジヒドロミルセノール、リリアル(lilial)、リラル(lyral)、シトロネロール、フェニルエチルアルコール、ヘキシル桂皮アルデヒド、ゲラニオール、ベンジルアセトン、シクラメンアルデヒド、リナロール、ボイサムブレンフォルテ(Boisambrene Forte)、アムブロキサン、インドール、ヘディオン(hedion)、サンデリス(sandelice)、レモン油、タンジェリン油、オレンジ油、アリルアミルグリコラート、シクロベルタール、ラバンジン油、マスカテルセイジオイル(muscatel sage oil)、ダマスコン、バーボンゼラニウムオイル(bourbon geranium oil)、シクロヘキシルサリチレート、バートフィックスコオイル(Vertofix Coeur)、イソ−E−スーパー(Iso−E−Super)、フィキソリドNP(Fixolide NP)、エバーニル、イラルダインガンマ(iraldein gamma)、フェニル酢酸、ゲラニルアセテート、ベンジルアセテート、ローズオキシド、ロミラート(Romilat)、イロチル(Irotyl)及びフローラマット(Floramat)が適し、又は互いに混合して使用することが好ましい。
【0074】
着色剤
例えばFarbstoffkommission der Deutschen Forschungsgemeinschaft,Verlag Chemie,Weinheim誌,1984,81ないし106頁の“Kosmetische Farbemittel”にまとめられるような美容用に適し及び認められた物質を着色剤として使用し得る。該着色剤は、通常、総混合物に基づき、0.001ないし0.1質量%の濃度で使用される。
【0075】
他の補助剤
消泡剤、例えばシリコーン、構造剤(structurants)、例えばマレイン酸、可溶化剤、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール又はジエチレングリコール、乳白剤、例えばラテックス、スチレン/PVP又はスチレン/アクリルアミドコポリマー、錯化剤、例えばEDTA、NTA、アラニン二酢酸又はホスホン酸、液体発泡剤、例えばプロパン/ブタン混合物、N2O、ジメチルエーテル、CO2、N2
又は空気、いわゆる酸化染料前駆物質としてカップラー及び顕色剤成分、還元剤、例えばチオグリコール酸及びその誘導体、チオ乳酸、システアミン、チオリンゴ酸又はメルカプ
トエタンスルホン酸、又は酸化剤、例えば過酸化水素、臭素酸カリウム又は臭素酸ナトリウム。
【0076】
適する防虫剤は、例えば、N,N−ジエチル−m−トルアミド、1,2−ペンタンジオール又は防虫剤3535であり;適するセルフタンニング剤は、例えば、ジヒドロキシアセトン及び/又はエリトルロース又はジヒドロキシアセトン及び/又は国際公開第01/85124号パンフレットにおいて記載されるようなジヒドロキシアセトン前駆物質及び/又はエリトルロースである。
ポリマー状ビーズ又は中空球がSPFエンハンサーとして使用され得る。
【0077】
本発明の化合物、例えば式(1)、(2)及び/又は(3)で表されるものは、リポソーム中にも含有し得るか、又は慣用のキャリア及び浸透促進剤、例えばウレア、デキストラン、プロピレングリコール、オレイン酸などとともに医薬品組成物において使用され得る。
医薬品組成物は、通常、総混合物の0.001ないし10質量%、好ましくは0.01ないし5質量%、特に0.01ないし2質量%の量で本発明の化合物を含有するであろう。上述の状態の治療のために、本発明の医薬品組成物は、本発明の化合物に加えて、更に、例えば消炎作用を有し、典型的に抗炎症剤、ビタミン、及び/又は、必要に応じて、乾癬治療剤、更なる皮膚活性剤(skin active)、細胞増殖調整剤(cell proliferation regulator)、抗アレルギー性、紫外線保護、保湿、老化防止、胃保護、抗ぜんそく剤、DNA保護剤を含む医薬品又は化粧品剤を含有し得る。
【0078】
本発明の医薬品組成物は、本発明の式(1)ないし(3)とは別に酸化防止剤及び光安定剤、特に紫外線吸収剤を含有し得る。それらの類の適する成分は、欧州特許出願公開第955355号明細書、国際公開第00/25730号パンフレット、国際公開第00/25731号パンフレット、国際公開第03/103622号パンフレット、欧州特許出願公開第1366763号明細書において記載されるものを含む。
例は、以下に記載される成分である:
【表17】

【表18】

【表19】

【表20】

【表21】

【表22】

【表23】

【表24】

【表25】

【表26】

【0079】
【表27】

【表28】

【表29】

【0080】
水及び油含有エマルション(例えばW/O、O/W、O/W/O及びW/O/Wエマルション又はマイクロエマルション)として調合物は、例えば組成物の総質量に基づき、0.1ないし30質量%、好ましくは0.1ないし15質量%及び特に0.5ないし10質量%の一種以上の紫外線吸収剤、組成物の総質量に基づき、1ないし60質量%、特に5ないし50質量%及び好ましくは10ないし35質量%の少なくとも1種の油成分、組成物の総質量に基づき、0ないし30質量%、特に1ないし30質量%及び好ましくは4ないし20質量%の少なくとも1種の乳化剤、組成物の総質量に基づき、10ないし90質量%、特に30ないし90質量%の水、及び0ないし88.9質量%、特に1ないし50質量%の更なる美容上許容可能な補助剤を含有する。
化粧品及び医薬品調合物は、慣用の方法を用いて、例えば単に個々の成分を一緒に攪拌することによって有効成分と補助剤とを物理的に混合することにより調製され得る。
【0081】
本発明において特に有用な化合物の例は、以下に記載されたものを含む:
AO3:グリセリン、ココナッツオイル及び式
【化64】

で表される化合物の反応生成物
(β−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパノン酸のモノ−、ジ−及びトリグリセリドと脂肪酸の混合物、CAS登録番号179986−09−5)
AO4:
【化65】

AO5は、式
【化66】

で表される化合物の混合物である。
AO6:
【化67】

AO7:ペンタエリトリトール−テトラキス(3’−[3’,5’−ジ第三ブチル−4’
−ヒドロキシフェニル]−プロピオネート)
【化68】

AO8:
【化69】

【実施例】
【0082】
下記の実施例は、ここに記載されるものにいかなる制限も意味することなく本発明を説明する役割を果たすだろう。他に指示されない限り、パーセンテージは質量による。
略称:
DMSO ジメチルスルホキシド
EDTA エチレン−ジアミン四酢酸
ELISA 酵素結合免疫吸着測定法
FCS 牛胎児血清
【0083】
実施例1:細胞毒性
細胞培養:一次ヒト皮膚繊維芽細胞(HDF−N2)を、全てがUSAのバイオウィッタカー(Biowhitaker)社製である、牛胎児血清(FCS)10%、ストレプトマイシンスルフェート100μg/mL、ペニシリン100U/mL及びL−グルタミン2mMが補充された。ドルベッコ(Dulbecco)の培地(DMEM;1g/L グルコース)に保持した。融合性細胞を、37℃で0.055トリプシン/0.53mMEDTAにおける3分間のインキュベーションによって分離し、設定された細胞密度(通常、15×104細胞/cm2)で平板培養した。
試験:DMSO中、又はエタノール(5%)中の各々の試験化合物の原液を、表1に示されるような10%のFCS(上記参照)を含有する細胞培養液に希釈した。非薬対照物の培地は、NaCl10mモル又はDMSO0.05%又はエタノール0.05%の各々を含有している。実薬対照物は、ラウリル硫酸ナトリウム0.02%を含有する培地である。
比較目的のために、同じ希釈で式
【化70】

で表される化合物を含有する更なる培地を使用した。
このように得られた試験培地を、上述のヒト皮膚繊維芽細胞(HDF)の24時間ないし48時間培養に加え、そして残存割合を生細胞にだけ染み込む特定カラーマーカーによって測定した(OD450での吸収が多い程、生存能力のある細胞がより多い:生皮膚繊維
芽細胞は450nmで吸収する色を遊離するエステラーゼを有する。死細胞は有しない。試験物質の存在下培地のOD450を測定すること及びそれを未処理の対照物と比較することは、このように細胞毒性のための尺度をもたらす)。
結果を、下記の表に纏めた。
【表30】

本発明の試験化合物の細胞毒性は、許容範囲内である。
【0084】
実施例2:抗炎症活性(生体外)
実施例1に記載されるように培養されたHDF−N2においてベースPGE2放出を変性
するそれらの能力によって化合物の抗炎症活性の試験をした。
この目的のために、細胞を3日間24枚のウェル培養プレートで培養した。処理前に融合性細胞を、FCS1%を含有する培地で24時間停止させ、そして次に試験化合物の選択された濃度で18ないし24時間処理した。試験化合物AO3、AO5、AO6及びAO7の各々を、それぞれ、培地に実施例1に記載される適当量の原液を加えることによってそれぞれ準備した希釈度1:500、1:1000及び1:1500で適用した。
処理後、細胞浮遊物を除去し、そしてアマシャムバイオサイエンス社(Amersham Bioscience)製エリサ(ELISA)キットを使用したPGE2の分析ま
で一定分量を−20℃で貯蔵した。PGE2値(pg/ウェル(well))を、総たん
ぱく質に対して個々に補正し、BCA方法(ピアス(Pierce))によって測定し、そしてPGE2(pg/mgたんぱく質又はng/mgたんぱく質)として表した。
生成物適用24時間で培養の形態制御を、位相差顕微鏡法によって行った。
結果:試験化合物は、優れたPGE2抑制活性を示した。
【0085】
実施例3:UVA照射によって誘発される皮膚における光酸化ストレスに対する本発明化合物の効果の評価
生体内における抗酸化作用を、試験化合物のラジカルが誘引する脂質過酸化を低減する能力によって測定した。

被験者:10個人(女性4、男性6);年齢範囲:18ないし32歳
被験体内領域:前腕内側
適用期:1日1回
試験期間:7日間
評価方法:−スクアレンの測定
−スクアレンヒドロペルオキシドの測定
評価時点:UVA照射後
評価:記述統計学:平均(average)、中央(median)、最小、最大、分散、標準誤差、標準偏差;多重範囲試験

試験方法
各々の試験化合物(作用)を、エタノール中0.1質量%溶液が適用されるAO7を除いて、エタノール中1質量%溶液として適用した;以下において、それらの試験溶液はまた配合物としても称す。各々の被験者の前腕内側で、対象的に向かいあった領域を限定した。異なる配合物を、1週間約2mgの試験溶液/cm2の投与量で1日に1回適用した
(微投与量のための注射器で適用:オムニフィックス(登録商標:Omnifix)−F1mL;製造元:ブラウンメルズンゲンAG(Braun Melsungen)、ドイツ国)。

2つの部位を未処理のままにした。

照射前のトコフェロールのエタノール(0,2%)溶液の一度のみの適用が対照となった。

試験部位での他の化粧品製品の使用を、全ての研究の間中、制限した。被験者の背中の部位(例外:2箇所の未処理部位のうち1つは照射せず、また試験の間の環境UVA照射の結果であり得る)を、次にUVA光(10ジュール/cm2)に照射した。試験部位上
に存在する脂質を、溶媒抽出(2分間でエタノール4mL)によって取り除いた。試料を、スクアム(squame)及び他の不溶性物質を移すために初めに疎水性ポリプロピレンフィルタを通してろ過し、次に室温、窒素下で乾燥し、そしてエタノール1mLに取り上げた。スクアレン(SQ)及びスクアレンヒドロペルオキシド(SQOOH)を、次に
高速液体クロマトグラフィ(HPLC)によって分析した。
【0086】
結果を、未処理領域に対する抑制比率として表した:
%抑制=100×[SQOOH(未処理)−SQOOH(作用)]/SQOOH(未処理)(pgスクアレン当りの過酸化水素pmolにおけるSQOOH)

SQに対するHPLC分析
カラム:リクロスフェア(登録商標:LiChrospher)100RP−18(5μm、125×4mm)メルク−ドイツ(Merck−Germany)移動相:
アセトニトリル/イソプロパノール(1/1;V/V)
検出:UV210nm
流量:1mL/分
注入量:20μL
装置:プログラム可能溶媒モジュール126及びプログラム可能検出器モジュール166を有するベックマンシステムゴールド(BeckmanSystemGold)(USA)

SQOOHに対するHPLC分析
カラム:リクロスフェア(登録商標:LiChrospher)100RP−セレクトB(5μm、125×4mm)メルク−ドイツ(Merck−Germany)
移動相:メタノール
検出:化学発光(ポストカラム検出)
流量:1mL/分
注入量:20μL
反応溶液:ルミノール(1μg/mL)及びシトクロムC(ホウ酸塩緩衝剤50mMに10μg/mL溶解)
装置:プログラム可能溶媒モジュール126及び蛍光測定器RF−551(島津製、日本)を有するベックマンシステムゴールド(BeckmanSystemGold)(USA)

蛍光測定器を、励振源を止めたホトン検出器として使用した。

この分析法は、共役ジエン又は脂質ヒドロペルオキシドの分解生成物のような脂質過酸化反応の間接的な指標をではなく、ヒドロペルオキシ基自身を測定する。化学発光はユビキノールも検出した。この分析法で観察された化学発光は、ヒドロキノンではなくヒドロペルオキシドに起因することを確認するために、いくつかの試料をトリフェニルホスフィンで還元し、そして再試験した。ヒドロキノンのではなく、ヒドロペルオキシドの化学発光反応がトリフェニルホスフィンによって断たれるので、処理試料における化学発光ピークの消失は、この分析法において観察された化学発光がヒドロペルオキシドに起因し、ヒドロキノンには起因しないことを示した。

生物測定学法
測定データを、妥当性検査及び品質保証後に一元的にコンピューター処理した。評価を、マニュジスティクス(Manugistics)、USA製のウィンドウズ(登録商標)、ヴァージョン5.0対応ソフトウェアのスタトグラフィクス(Statgraphics)を使用して行った。データを、多重範囲検定(LSD:最小有意差)によって分析した。0.05レベルを、最小許容統計的有意性の点として選択した。
【0087】
結果
本発明のスキンケア配合物は、紫外線放射照射の未処理対照物と比較して、著しく(p
<0.05)スクアレン過酸化を低減した。
未処理、未照射部位において、エタノール抽出可能なスクアレンヒドロペルオキシドの形成は検出されなかった。
過酸化の平均抑制%は下記表で示される通りである:
【表31】

結論:
本発明に従う配合物によるUVA照射への暴露前の表皮表面の前処理は、紫外線が誘発する皮脂過酸化を著しく低減した。それらの研究は、UVA光誘発皮膚病理学のフリーラジカル仮説に対して有力な証拠を与えた:脂質過酸化は照射で増加し、及び抗酸化系での局所適用がこの損傷から保護した。
【0088】
実施例3:皮膚用配合物
一般的な調製:
透明で均質な予備相(prephase)を、
(a)5ないし20質量%のリン脂質(例えば、レシチン)、
(b)15ないし40質量%の補助乳化剤(例えば、ポリエトキシ化ソルビタン脂肪酸エステル、ポリエトキシ化脂肪アルコール、ポリエトキシ化脂肪酸、ポリエトキシ化ビタミンE誘導体、ポリエトキシ化ラノリン又はラノリン誘導体、ポリエトキシ化脂肪酸グリセリド又は部分グリセリド、ポリエトキシ化アルキルフェノール、ポリエトキシ化脂肪アルコールの硫酸セミエステル又はその塩、ポリエトキシ化脂肪アミン又はアミド、ポリエトキシ化炭水化物)、
(c)30ないし70質量%の、トリグリセリド、AO3ないしAO8のような本発明の化合物、及び所望により更なる活性剤からなる親油性成分、ここで活性剤:トリグリセリドの質量比は通常1:5ないし5:1の範囲、及び
(d)3ないし30質量%のエタノールのようなアルコールを、前記成分(a)、(b)、(c)及び(d)のパーセンテージの合計は加えて100%で混合し、
そして得られた液体を水相に加えることにより得た。水相(例えば90kg)を、攪拌しながら(例えば磁性攪拌機)50℃で容器に入れた。液体予備相(例えば10kg)を攪拌しながら(例えば磁性攪拌機を用いて)水相に加えた。このように得た配合物は、更に希釈されるか又は混合され得る。
【0089】
ビタミンAパルミテートクリーム
分散液を、下記のものを含有する透明な予備相を混合することによって得た:
ビタミンAパルミテート(1.7×106IU/g) 0.45%
化合物AO7 0.45%
大豆レシチン 1.73%
ミグリオル(miglyol)812 3.00%
ポリソルベート 80 3.40%
エタノール 1.42%
水相に:
10mmリン酸緩衝液、pH6 100%まで

最終調合物は、以下を含有する:
セチルアルコール 10.00%
水素化落花生油 20.00%
ポリソルベート60 5.00%
プロピレングリコール 20.00%
フェノキシエタノール 0.50%
上述の分散液 23.00%
精製水 100%まで

化合物AO7をAO3、AO4又はAO5に置き換えた場合も、優れた効果を得た。
【0090】
ソルコセリル(Solcoseryl)0.5%ヒドロゲル
分散液を、下記のものを含有する透明な予備相を混合することによって得た:
ソルコセリル 1.00%
化合物AO7 1.00%
大豆レシチン 1.73%
ポリソルベート 80 3.40%
ミグリオル(miglyol)812 3.45%
エタノール 1.42%
水相に:
10mmリン酸緩衝液、pH6 100%まで

最終調合物は、以下を含有する:
カルボキシメチルセルロースナトリウム450cP 3.50%
上述の分散液 50.00%
精製水 100%まで

調合物は心地よくひんやりとし、及び優れた消炎作用を有する。
【0091】
皮膚保護W/Oローション
分散液を、下記のものを含有する透明な予備相を混合することによって得た:
ビタミンEアセテート 2.00%
化合物AO3 1.00%
大豆レシチン 0.49%
ポリソルベート 80 1.86%
ミグリオル(miglyol)812 0.71%
エタノール 0.63%
水相に:
精製水 100%まで

最終調合物は、以下を含有する:
グリセロールソルビタン脂肪酸エステル 2.0%
ポリエトキシ脂肪酸エステル 2.0%
イソプロピルイソステアレート 5.0%
鉱油 7.0%
イソプロピルパルミテート 4.0%
小麦の胚種油 3.0%
プロピレングリコール 3.8%
上述の分散液 5.0%
MgSO4×7H2O 0.7%
香料 0.5%
防腐剤、水

化合物AO3をAO7、AO6又はAO8に置き換えた場合も、優れた効果を得た。
【0092】
紫外線保護を有するデイクリーム(O/W)
分散液を、下記のものを含有する透明な予備相を混合することによって得た:
パルソール(parsol)MCX 2.59%
(オクチルメトキシシンナメート)
パルソール(Parsol)5000 1.11%
(4−メチルベンジリデンカンファー)
化合物AO7 1.00%
ミグリオル(miglyol)812 1.30%
大豆レシチン 0.50%
ポリソルベート80 3.40%
エタノール 1.10%
水相に:
精製水 100%まで

最終調合物は、以下を含有する:
PEG−5グリセロールステアレート 5.0%
ステアレス−21 2.0%
鉱油 30.0%
セチルアルコール 2.0%
マイクロクリスタリンワックス 1.0%
プロピレングリコール 6.0%
上述の分散液 10.0%
フェノキシエタノール+メチル−、エチル−、プロピル−、ブチルパラベン
0.3%
水 100.0%まで


【特許請求の範囲】
【請求項1】
医薬的に許容可能なキャリア又は補助剤とともに、下記の化合物の少なくとも1種を含む医薬品組成物。
【化1】

【化2】

で表されるヒンダードニトロキシル化合物、ヒンダードヒドロキシルアミン化合物、ヒンダードヒドロキシルアミン塩化合物、
(上記式中、
1は、水素原子;炭素原子数1ないし22のアルキル基;炭素原子数1ないし22のア
ルキルチオ基;炭素原子数2ないし22のアルキルチオアルキル基;炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基;フェニル基;炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基;又はSO3Mを表し;
2は、炭素原子数1ないし22のアルキル基;炭素原子数5ないし7のシクロアルキル
基;フェニル基;又は炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基を表し;
Qは、−Cm2m−;
【化3】

−Cm2m−NH;式
【化4】

で表される基を表し;
Tは、−Cn2n−;−(CH2n−O−CH2−;フェニレン基;
【化5】

又は式
【化6】

で表される基を表し;
Vは、−O−;又は−NH−を表し;
aは、0;1;又は2を表し;
d及びgは、各々互いに独立して、0;又は1を表し;
eは、1ないし4の整数を表し;
fは、1ないし3の整数を表し;及び
m、n及びpは、各々互いに独立して、1ないし3の整数を表し;
qは、0又は1ないし3の整数を表し、
e=1の場合、b及びcの各々は1を表し;
3は、水素原子;炭素原子数1ないし22のアルキル基;炭素原子数5ないし7のシク
ロアルキル基;炭素原子数1ないし22のアルキルチオ基;炭素原子数2ないし22のアルキルチオアルキル基;炭素原子数2ないし18のアルケニル基;炭素原子数1ないし18のフェニルアルキル基;M;SO3M;式
【化7】

で表される基を表すか、又はG3はOHによって及び/又は炭素原子数2ないし22のア
ルカノイルオキシ基によって置換されたプロピル基を表し;
Mは、アルカリ;アンモニウム;Hを表し;
e=2の場合、b及びcの各々は、独立して0及び1から選ばれ;
3は、直接結合;−CH2−;
【化8】

又は−S−を表すか、又はG3はOHによって又は炭素原子数2ないし22のアルカノイ
ルオキシ基によって置換されたプロピル基を表し;
e=3の場合、b及びcの各々は、独立して、0及び1から選ばれ;
3は、式
【化9】

で表される基を表し;
e=4の場合、b及びcの各々は、独立して、0及び1から選ばれ;
3は、
【化10】

を表し;
4及びG5は、各々互いに独立して、水素原子;又は炭素原子数1ないし22のアルキル基を表し;
1及びA2は、独立して、炭素原子数1ないし4のアルキル基を表すか、又は一緒になってペンタメチレン基を表し、
1及びZ2は各々メチル基を表すか、又はZ1及びZ2は一緒になって、エステル基、エーテル基、ヒドロキシ基、オキソ基、シアノヒドリン基、アミド基、アミノ基、カルボキシ基又はウレタン基によって付加的に置換され得る結合部を形成し、
hは正電荷の数を表し、及びjは負電荷の数を表し、
Xは無機又は有機アニオンを表し、及び
ここでカチオンhの総電荷はアニオンjの総電荷に等しい)、
又は下記の式(16)、(18)、(20)、(21)、(22)、(23)
【化11】

【化12】

【化13】

で表される化合物。
【請求項2】
医薬的に許容可能なキャリア又は補助剤とともに、下記の式(1)、(2)及び/又は(3)
【化14】

(上記式(1)、(2)及び(3)中、
1は、水素原子;炭素原子数1ないし22のアルキル基;炭素原子数1ないし22のア
ルキルチオ基;炭素原子数2ないし22のアルキルチオアルキル基;炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基;フェニル基;炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基;又はSO3Mを表し;
2は、炭素原子数1ないし22のアルキル基;炭素原子数5ないし7のシクロアルキル
基;フェニル基;又は炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基を表し;
Eは、オキシル基又はヒドロキシル基を表し;
Qは、−Cm2m−;
【化15】

−Cm2m−NH−;式
【化16】

で表される基を表し、
Tは、−Cn2n−;−(CH2n−O−CH2−;フェニレン基;
【化17】

又は式
【化18】

で表される基を表し;
Vは、−O−;又は−NH−を表し;
aは、0;1;又は2を表し;
b、c及びd及びgは、請求項1で定義される通りであり;
eは、1ないし4の整数を表し;
fは、1ないし3の整数を表し;及び
m、n及びpは、各々互いに独立して、1ないし3の整数を表し;
qは0又は1ないし3の整数を表し;
e=1の場合、又は式(3)において、
3は、水素原子;炭素原子数1ないし22のアルキル基;炭素原子数5ないし7のシク
ロアルキル基;炭素原子数1ないし22のアルキルチオ基;炭素原子数2ないし22のアルキルチオアルキル基;炭素原子数2ないし18のアルケニル基;炭素原子数1ないし18のフェニルアルキル基;M;SO3M;式
【化19】

で表される基を表すか、又はG3はOHによって及び/又は炭素原子数2ないし22のア
ルカノイルオキシ基によって置換されたプロピル基を表し;
Mは、アルカリ;アンモニウム;Hを表し;
e=2の場合、
3は、直接結合;−CH2−;
【化20】

又は−S−を表すか、又はG3はOHによって又は炭素原子数2ないし22のアルカノイ
ルオキシ基によって置換されたプロピル基を表し;
e=3の場合、
3は、式
【化21】

で表される基を表し;
e=4の場合、
3は、
【化22】

を表し;
4及びG5は、各々互いに独立して水素原子;又は炭素原子数1ないし22のアルキル基を表す。)で表される少なくとも1種の化合物又はその酸付加塩を含む請求項1記載の医薬品組成物。
【請求項3】
前記化合物において、
aは1を表し;
Qは、存在する場合、−Cm2m−及び、好ましくはメチレン基又はエチレン基を表し、
Tは、存在する場合、−Cn2n−又はフェニレン基を表し、
3は、水素原子;炭素原子数1ないし22のアルキル基;SO3M;OHによって及び/又は炭素原子数2ないし22のアルカノイルオキシ基によって置換されたプロピル基を表すか、又は
3は、直接結合;−CH2−;
【化23】

又はOHによって又は炭素原子数2ないし22のアルカノイルオキシ基によって置換されたプロピレン基を表すか、又は
3は、
【化24】

を表す、請求項2記載の医薬品組成物。
【請求項4】
前記式(1)又は(2)で表される化合物において、
1及びG2は、互いに独立して、炭素原子数1ないし5のアルキル基、特に第三ブチル基を表し、及びG1はG2に対してメタ位に位置し、及び
4及びG5は、独立して、H又は炭素原子数1ないし4のアルキル基、特にメチル基を表す、請求項2又は請求項3記載の医薬品組成物。
【請求項5】
前記式(1)で表される化合物において、
eは、1又は2又は4を表し、及び
3は、SO3M又はOHによって及び/又は炭素原子数12ないし22のアルカノイルオキシ基によって置換されたプロピル基を表すか、又はG3は直接結合;−CH2−;
【化25】

又はOHによってもしくは炭素原子数12ないし22のアルカノイルオキシ基によって置換されたプロピレン基を表し、又はG3
【化26】

を表し;ここでMはアルカリを表し及び
qは0又は1を表し;
Qは、存在する場合、エチレン基を表し、
Tは、存在する場合、p−フェニレン基を表し、
及び式(3)で表される化合物が式
【化27】

(式中、Eはオキシル基又はヒドロキシル基を表す。)に従うか、
又は医薬的に許容可能なその酸付加塩である、請求項2記載の医薬品組成物。
【請求項6】
前記式(1)、(2)、(3)で表される化合物は、下記の式(7)ないし(35)
【化28】

【化29】

【化30】

【化31】

【化32】

【化33】

【化34】

【化35】

【化36】

【化37】

【化38】

【化39】

【化40】

【化41】

(34)グリセリン、ココナッツ油、及び式
【化42】

で表される化合物の反応生成物、
【化43】

で表される化合物から選ばれる、請求項1記載の医薬品組成物。
【請求項7】
前記式(1)、(2)及び/又は(3)で表される化合物は、総組成物の0.001ないし10質量%の総量で存在する、請求項1ないし請求項3又は請求項5又は請求項6のいずれか1項に記載の医薬品組成物。
【請求項8】
ラジカルが引き起こす皮膚損傷又は炎症又はアレルギー状態の治療のための請求項1ないし請求項3又は請求項5又は請求項6のいずれか1項に記載の医薬品組成物。
【請求項9】
炎症及びアレルギー状態のようなラジカルが引き起こす身体的機能障害の局所治療又は予防、特にラジカルが引き起こす皮膚損傷の治療のための請求項1ないし請求項3又は請求項5又は請求項6のいずれか1項に記載の医薬品組成物の使用。
【請求項10】
ラジカルが引き起こす皮膚損傷又は炎症又はアレルギー状態の治療又は予防のための薬剤
又は配合物調製のための請求項1ないし請求項3又は請求項5又は請求項6のいずれか1項において定義される前記式(1)、(2)及び/又は(3)で表される化合物の使用。
【請求項11】
付加的に消炎剤、抗炎症剤、ビタミン、乾癬治療剤、更なる皮膚活性剤(skin active)、細胞増殖調整剤(cell proliferation regulator)、抗アレルギー剤、紫外線保護剤、保湿剤、老化防止剤、DNA保護剤から選ばれる少なくとも1種の物質を含む、請求項1ないし請求項3又は請求項5又は請求項6のいずれか1項に記載の医薬品組成物。
【請求項12】
ナノ分散又はカプセル化形態において、前記式(1)、(2)及び/又は(3)で表される化合物、及び所望により更なる有効成分を含有する、請求項1ないし請求項3又は請求項5又は請求項6のいずれか1項に記載の医薬品組成物。
【請求項13】
医薬品組成物を調製するための方法であって、医薬的に許容可能なキャリアに、有効量の請求項1において定義された式(1)、(2)及び/又は(3)で表される医薬的に活性な化合物を添加することを含む方法。
【請求項14】
炎症及びアレルギー状態のようなラジカルが引き起こす身体的機能障害の局所治療又は予防のための、特に皮膚治療のための方法であって、そのような治療を必要としている患者に有効量の請求項1に記載の医薬品組成物を投与することを含む方法。


【公表番号】特表2008−524304(P2008−524304A)
【公表日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−547407(P2007−547407)
【出願日】平成17年10月24日(2005.10.24)
【国際出願番号】PCT/EP2005/055475
【国際公開番号】WO2006/066987
【国際公開日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【出願人】(396023948)チバ ホールディング インコーポレーテッド (530)
【氏名又は名称原語表記】Ciba Holding Inc.
【Fターム(参考)】