説明

抗体−薬物結合体および方法

本発明は、式I:Ab−(L−D)の抗体−薬物結合体化合物に関し、ここで、1以上のメイタンシノイド薬物部分(D)は、Lによって抗体(Ab)に共有結合し、その抗体(Ab)は、ErbBレセプターに結合するかあるいは1以上の腫瘍関連抗原または細胞表面レセプターに結合する。これらの化合物は、癌、ならびに他の疾患および障害の診断方法または処置方法において使用され得る。本発明は、癌細胞に対する生物学的活性を有する新規化合物を提供する。その化合物は、哺乳動物において腫瘍増殖を阻害し得、そしてヒト癌患者を処置するのに有用であり得る。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
リンカーによって1以上のメイタンシノイド薬物部分に共有結合される抗体を含む抗体−薬物結合体化合物あるいはその薬学的に受容可能な塩または溶媒和物であって、該化合物は、式I:
【化1】

を有し、ここで、
Abは、ErbBレセプターに結合するか、あるいは以下:
(1)BMPR1B(骨形成タンパク質レセプターIB型、Genbankアクセッション番号NM_001203);
(2)E16(LAT1、SLC7A5、Genbankアクセッション番号NM_003486);
(3)STEAP1(前立腺の6回膜貫通上皮抗原、Genbankアクセッション番号NM_012449);
(4)0772P(CA125、MUC16、Genbankアクセッション番号AF361486);
(5)MPF(MPF、MSLN、SMR、巨核球増強因子、メソテリン、Genbankアクセッション番号NM_005823);
(6)Napi3b(NAPI−3B、NPTIIb、SLC34A2、溶質キャリアファミリー34(リン酸ナトリウム)、メンバー2、II型ナトリウム依存型リン酸輸送体3b、Genbankアクセッション番号NM_006424);
(7)Sema 5b(FLJ10372、KIAA1445、Mm.42015、SEMA5B、SEMAG、セマホリン5b Hlog、semaドメイン、トロンボスポンジン7回繰り返し(1型および1型様)、膜貫通ドメイン(TM)および短い細胞質ドメイン、(セマホリン)5B、Genbankアクセッション番号AB040878);
(8)PSCA hlg(2700050C12Rik、C530008O16Rik、RIKEN cDNA 2700050C12、RIKEN cDNA 2700050C12遺伝子、Genbankアクセッション番号AY358628);
(9)ETBR(エンドセリンB型レセプター、Genbankアクセッション番号AY275463);
(10)MSG783(RNF124、仮想タンパク質FLJ20315、Genbankアクセッション番号NM_017763);
(11)STEAP2(HGNC_8639、IPCA−1、PCANAP1、STAMP1、STEAP2、STMP、前立腺癌関連遺伝子1、前立腺癌関連タンパク質1、前立腺の6回膜貫通上皮抗原2、6回膜貫通前立腺タンパク質、Genbankアクセッション番号AF455138);
(12)TrpM4(BR22450、FLJ20041、TRPM4、TRPM4B、過渡レセプター潜在的カチオンチャネル、サブファミリーM、メンバー4、Genbankアクセッション番号NM_017636);
(13)CRIPTO(CR、CR1、CRGF、CRIPTO、TDGF1、奇形癌誘導性成長因子、Genbankアクセッション番号NP_003203またはNM_003212);
(14)CD21(CR2(補体レセプター2)またはC3DR(C3d/エプスタイン バーウイルスレセプター)またはHs.73792 Genbankアクセッション番号M26004);
(15)CD79b(CD79B、CD79b、IGb(免疫グロブリン関連β)、B29、Genbankアクセッション番号NM_000626);
(16)FcRH2(IFGP4、IRTA4、SPAP1A(SH2ドメイン含有ホスファターゼアンカータンパク質1a)、SPAP1B、SPAP1C、Genbankアクセッション番号NM_030764);
(17)HER2(Genbankアクセッション番号M11730);
(18)NCA(Genbankアクセッション番号M18728);
(19)MDP(Genbankアクセッション番号BC017023);
(20)IL20Ra(Genbankアクセッション番号AF184971);
(21)Brevican(Genbankアクセッション番号AF229053);
(22)EphB2R(Genbankアクセッション番号NM_004442);
(23)ASLG659(Genbankアクセッション番号AX092328);
(24)PSCA(Genbankアクセッション番号AJ297436);
(25)GEDA(Genbankアクセッション番号AY260763;
(26)BAFF−R(B細胞活性化因子レセプター、BLySレセプター3、BR3、NP_443177.1);
(27)CD22(B細胞レセプターCD22−Bアイソフォーム、NP−001762.1);
(28)CD79a(CD79A、CD79a、免疫グロブリン関連α、Igβと共有性相互作用し(CD79B)、IgM分子と表面で複合体を形成するB細胞特異的タンパク質、B細胞分化に関与するシグナルを変換する、Genbankアクセッション番号NP_001774.1);
(29)CXCR5(バーキットリンパ腫レセプター1、CXCL13ケモカインによって活性化され、リンパ球移動および体液性防御において機能し、HIV−2感染においてそしておそらくAIDS、リンパ腫、黒色腫よび白血病の発症において役割を果たすGタンパク共役レセプター、Genbankアクセッション番号NP_001707.1);
(30)HLA−DOB(ペプチドに結合しCD4+ Tリンパ球にそのペプチドを提示するクラスII分子 (Ia抗原)のβサブユニット、Genbankアクセッション番号NP_002111.1);
(31)P2X5(プリン作動性レセプターP2Xリガンド依存性イオンチャネル5、細胞外ATPによってゲートされ、シナプス伝達および神経発生に関与し得るイオンチャネル、欠乏症が特発性不安定膀胱の病態生理に寄与し得る、Genbankアクセッション番号NP_002552.2);
(32)CD72(B細胞分化抗原CD72、Lyb−2、Genbankアクセッション番号NP_001773.1);
(33)LY64(リンパ球抗原64(RP105)、ロイシンリッチリピート(LRR)ファミリーのI型膜タンパク質、B細胞活性化およびアポトーシスを調節する、機能の欠損が全身性エリテマトーデスを有する患者の疾患活性の増加に関与する、Genbankアクセッション番号NP_005573.1);
(34)FcRH1(Fcレセプター様タンパク質1、C2型Ig様ドメインおよびITAMドメインを含み、リンパ球分化において役割を果たし得る免疫グロブリンFcドメインに対する推定レセプター、Genbankアクセッション番号NP_443170.1);
(35)IRTA2(免疫グロブリンスーパーファミリーレセプター転座関連2、B細胞発達およびリンパ腫形成において役割を果たし得る推定免疫レセプター;転座による遺伝子の脱調節がいくつかのB細胞性悪性腫瘍において生じる、Genbankアクセッション番号NP_112571.1);ならびに
(36)TENB2(推定膜貫通プロテオグリカン、成長因子のEGF/ヘレグリンファミリーおよびホリスタチンに関連する、Genbankアクセッション番号AF179274)
から選択される1以上の腫瘍関連抗原または細胞表面レセプターに結合する抗体であり;
ただし、該抗体はTA.1ではなく;
Lは、非ジスルフィドリンカーであり;
Dは、メイタンシノイド薬物部分であり;そして
pは、1〜8である、抗体−薬物結合体化合物。
【請求項2】
Abが、(1)〜(16)および(18)〜(36)から選択される1以上の腫瘍関連抗原または細胞表面レセプターに結合する、請求項1に記載の抗体−薬物結合体化合物。
【請求項3】
Lが、
【化2】

から選択されるリンカーであり、ここで、
波線は、AbおよびDに対する共有結合を示し;
Xは、
【化3】

であり;
Yは、
【化4】

であり;
Rは、独立して、HまたはC〜Cアルキルであり;そして
nは、1〜12である、請求項1に記載の抗体−薬物結合体化合物。
【請求項4】
Dが、
【化5】

から選択され、ここで、
波線は、Lに対する共有結合を示し、
Rは、独立して、HまたはC〜Cアルキルであり、そして
mは、1、2または3である、請求項1〜3のいずれかに記載の抗体−薬物結合体化合物。
【請求項5】
mが2であり、そしてRがHである、請求項4に記載の抗体−薬物結合体化合物。
【請求項6】
前記メイタンシノイド薬物部分が、構造:
【化6】

を有するDM1である、請求項1〜5のいずれかに記載の抗体−薬物結合体化合物。
【請求項7】
構造:
【化7】

を有する、請求項3に記載の抗体−薬物結合体化合物。
【請求項8】
構造:
【化8】

を有する、請求項7に記載の抗体−薬物結合体化合物。
【請求項9】
構造:
【化9】

を有する、請求項3に記載の抗体−薬物結合体化合物。
【請求項10】
構造:
【化10】

を有する、請求項1に記載の抗体−薬物結合体化合物。
【請求項11】
Abがトラスツズマブであり、そしてpが1、2、3または4である、請求項10に記載の抗体−薬物結合体。
【請求項12】
構造:
【化11】

を有する請求項1に記載の抗体−薬物結合体化合物であって、ここで、
Trは、トラスツズマブであり、そして
pは、1、2、3または4である、抗体−薬物結合体化合物。
【請求項13】
構造:
【化12】

を有する請求項1に記載の抗体−薬物結合体化合物であって、ここで、
nは、0、1または2であり;そして
pは、1、2、3または4である、抗体−薬物結合体化合物。
【請求項14】
Abがトラスツズマブである、請求項13に記載の抗体−薬物結合体化合物。
【請求項15】
pが1、2、3または4である、請求項1に記載の抗体−薬物結合体化合物。
【請求項16】
前記抗体が、ErbB遺伝子によってコードされるレセプターに結合する、請求項1に記載の抗体−薬物結合体化合物。
【請求項17】
前記レセプターが、EGFR、HER2、HER3およびHER4から選択される、請求項16に記載の抗体−薬物結合体化合物。
【請求項18】
前記抗体が、HER2レセプターに特異的に結合する、請求項17に記載の抗体−薬物結合体化合物。
【請求項19】
HER2レセプターの細胞外ドメインに特異的に結合し、HER2レセプターを過剰発現する腫瘍細胞の成長を阻害する、請求項1に記載の抗体−薬物結合体化合物。
【請求項20】
前記抗体が、モノクローナル抗体、抗体フラグメント、キメラ抗体およびヒト化抗体から選択される抗体である、請求項1〜19のいずれかに記載の抗体−薬物結合体化合物。
【請求項21】
前記抗体が、huMAb4D5−1、huMAb4D5−2、huMAb4D5−3、huMAb4D5−4、huMAb4D5−5、huMAb4D5−6、huMAb4D5−7およびhuMAb4D5−8(トラスツズマブ)から選択されるヒト化抗体である、請求項1に記載の抗体−薬物結合体化合物。
【請求項22】
前記抗体がhuMAb4D5−8(トラスツズマブ)である、請求項21に記載の抗体−薬物結合体化合物。
【請求項23】
前記抗体がFabフラグメントである、請求項20に記載の抗体−薬物結合体化合物。
【請求項24】
前記抗体が、該抗体のシステインチオールを介して前記リンカーと結合する、請求項1に記載の抗体−薬物結合体化合物。
【請求項25】
pが1、2、3または4である、請求項24に記載の抗体−薬物結合体化合物。
【請求項26】
請求項1または請求項2に記載の抗体−薬物結合体化合物またはその薬学的に受容可能な塩と、薬学的に受容可能な希釈剤、キャリアまたは賦形剤とを含む、薬学的組成物。
【請求項27】
エルロチニブ、ボルテゾミブ、フルベストラント、スーテント、レトロゾール、メシル酸イマチニブ、PTK787/ZK 222584、オキサリプラチン、5−FU、ロイコボリン、ラパマイシン、ラパチニブ、ロナファーニブ、ソラフェニブおよびゲフィチニブから選択される化学療法剤の治療有効量をさらに含む、請求項26に記載の薬学的組成物。
【請求項28】
抗脈管形成因子の治療有効量をさらに含む、請求項26に記載の薬学的組成物。
【請求項29】
ベバシツマブの治療有効量をさらに含む、請求項26に記載の薬学的組成物。
【請求項30】
細胞培養培地中の哺乳動物細胞を請求項1または請求項2に記載の抗体−薬物結合体化合物で処理する工程を包含する、細胞増殖を阻害する方法であって、それによって、該細胞が阻害される、方法。
【請求項31】
前記哺乳動物細胞が、前記抗体−薬物結合体化合物に対してHER2レセプタータンパク質を有する、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記哺乳動物細胞が乳房腫瘍細胞である、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記抗体−薬物結合体化合物が、該抗体−薬物結合体化合物のメイタンシノイド部分を含むメイタンシノイド化合物よりも細胞毒性である、請求項30に記載の方法。
【請求項34】
前記抗体−薬物結合体化合物がアポトーシスを誘導する、請求項30に記載の方法。
【請求項35】
請求項1または請求項2に記載の抗体−薬物結合体化合物と、薬学的に受容可能な希釈剤、キャリアまたは賦形剤との処方物を患者に投与する工程を包含する、癌を処置する方法。
【請求項36】
前記癌が、乳癌、卵巣癌、胃癌、子宮内膜癌、唾液腺癌、肺癌、腎臓癌、結腸癌、結腸直腸癌、甲状腺癌、膵臓癌、前立腺癌および膀胱癌からなる群より選択される、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記癌が、レベル2+以上でErbB2を過剰発現する乳癌である、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記患者に投与される抗体−薬物結合体化合物の量が、1用量あたり患者の体重1kgあたり約0.1mg〜約10mgの範囲である、請求項35に記載の方法。
【請求項39】
前記抗体−薬物結合体が、約3週間間隔で投与される、請求項35に記載の方法。
【請求項40】
前記抗体−薬物結合体が注入によって投与される、請求項35に記載の方法。
【請求項41】
前記抗体−薬物結合体が、薬学的に受容可能な非経口ビヒクルとともに処方される、請求項35に記載の方法。
【請求項42】
前記抗体−薬物結合体が、単位投与注射可能形態で処方される、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記抗体−薬物結合体が静脈内投与される、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記患者が、前記抗体−薬物結合体化合物との併用で、成長阻害性抗体を投与される、請求項35に記載の方法。
【請求項45】
前記患者が、前記抗体−薬物結合体化合物との併用で、ErbB2に結合しErbBレセプターのリガンド活性化をブロックする二次抗体を投与される、請求項35に記載の方法。
【請求項46】
前記二次抗体が、モノクローナル抗体2C4またはヒト化2C4を含む、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記二次抗体が、細胞毒性因子と結合される、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記患者が、前記抗体−薬物結合体化合物との併用で、化学療法剤を投与され、ここで、該化学療法剤が、エルロチニブ、ボルテゾミブ、フルベストラント、スーテント、レトロゾール、メシル酸イマチニブ、PTK787/ZK 222584、オキサリプラチン、5−FU、ロイコボリン、ラパマイシン、ラパチニブ、ロナファーニブ、ソラフェニブおよびゲフィチニブから選択される、請求項35に記載の方法。
【請求項49】
前記患者が、前記抗体−薬物結合体化合物との併用で、抗脈管形成因子を投与され、ここで、該脈管形成因子が、ベバシツマブから選択される、請求項35に記載の方法。
【請求項50】
成長因子レセプターを過剰発現する腫瘍細胞の成長を阻害する方法であって、該方法は、HER2またはEGFから選択される成長因子レセプターに特異的に結合する請求項1に記載の抗体−薬物結合体と、化学療法剤とを患者に投与する工程を包含し、ここで、該抗体−薬物結合体および化学療法剤は各々、患者における腫瘍細胞の成長を阻害するために有効な量で投与される、方法。
【請求項51】
ErbB2レセプターの過剰発現によって特徴付けられる障害の影響を受けやすいかまたはErbB2レセプターの過剰発現によって特徴付けられる障害と診断されたヒト患者の処置のための方法であって、該方法は、請求項1に記載の抗体−薬物結合体と化学療法剤または成長阻害性因子との組み合わせを投与する工程を包含する、方法。
【請求項52】
前記抗体−薬物結合体の抗体が、抗ErbB2抗体である、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
前記抗ErbB2抗体が、4D5モノクローナル抗体の生物学的特徴を有する、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記抗ErbB2抗体が、4D5モノクローナル抗体と本質的に同じエピトープに結合する、請求項52に記載の方法。
【請求項55】
前記抗ErbB2抗体が、huMAb4D5−1、huMAb4D5−2、huMAb4D5−3、huMAb4D5−4、huMAb4D5−5、huMAb4D5−6、 huMAb4D5−7およびhuMAb4D5−8(トラスツズマブ)からなる群より選択される、請求項52に記載の方法。
【請求項56】
癌細胞を検出するためのアッセイであって、該アッセイは、
(a)細胞を請求項1または請求項2に記載の抗体−薬物結合体化合物に曝露する工程;および
(b)該細胞に対する該抗体−薬物結合体化合物の結合の程度を決定する工程
を包含する、アッセイ。
【請求項57】
前記細胞が乳房腫瘍細胞である、請求項56に記載のアッセイ。
【請求項58】
前記結合の程度が、蛍光インサイチュハイブリダイゼーション(FISH)によってErbBをコードする核酸のレベルを測定することによって決定される、請求項56に記載のアッセイ。
【請求項59】
前記結合の程度が免疫組織化学によって決定される、請求項56に記載のアッセイ。
【請求項60】
以下:
請求項1または請求項2に記載の抗体−薬物結合体化合物;
容器;および
該化合物がErbBレセプターの過剰発現によって特徴付けられる癌を処置するために使用され得ることを示すパッケージ挿入物またはラベル
を備える、製造物品。
【請求項61】
前記パッケージ挿入物またはラベルが、前記化合物がErbB2レセプターの過剰発現によって特徴付けられる癌を処置するために使用され得ることを示す、請求項60に記載の製造物品。
【請求項62】
前記癌が乳癌である、請求項61に記載の製造物品。
【請求項63】
前記癌が、レベル2+以上でのErbB2レセプターの過剰発現によって特徴付けられる、請求項62に記載の製造物品。
【請求項64】
1以上のメイタンシノイドにリンカーによって共有結合される抗体を含む抗体−薬物結合体化合物あるいはその薬学的に受容可能な塩または溶媒和物を作製する方法であって、該化合物は、式I:
【化13】

を有し、ここで、
Abは、ErbBレセプターに結合するか、あるいは以下:
(1)BMPR1B(骨形成タンパク質レセプターIB型、Genbankアクセッション番号NM_001203);
(2)E16(LAT1、SLC7A5、Genbankアクセッション番号NM_003486);
(3)STEAP1(前立腺の6回膜貫通上皮抗原、Genbankアクセッション番号NM_012449);
(4)0772P(CA125、MUC16、Genbankアクセッション番号AF361486);
(5)MPF(MPF、MSLN、SMR、巨核球増強因子、メソテリン、Genbankアクセッション番号NM_005823);
(6)Napi3b(NAPI−3B、NPTIIb、SLC34A2、溶質キャリアファミリー34(リン酸ナトリウム)、メンバー2、II型ナトリウム依存型リン酸輸送体3b、Genbankアクセッション番号NM_006424);
(7)Sema 5b(FLJ10372、KIAA1445、Mm.42015、SEMA5B、SEMAG、セマホリン5b Hlog、semaドメイン、トロンボスポンジン7回繰り返し(1型および1型様)、膜貫通ドメイン(TM)および短い細胞質ドメイン、(セマホリン)5B、Genbankアクセッション番号AB040878);
(8)PSCA hlg(2700050C12Rik、C530008O16Rik、RIKEN cDNA 2700050C12、RIKEN cDNA 2700050C12遺伝子、Genbankアクセッション番号AY358628);
(9)ETBR(エンドセリンB型レセプター、Genbankアクセッション番号AY275463);
(10)MSG783(RNF124、仮想タンパク質FLJ20315、Genbankアクセッション番号NM_017763);
(11)STEAP2(HGNC_8639、IPCA−1、PCANAP1、STAMP1、STEAP2、STMP、前立腺癌関連遺伝子1、前立腺癌関連タンパク質1、前立腺の6回膜貫通上皮抗原2、6回膜貫通前立腺タンパク質、Genbankアクセッション番号AF455138);
(12)TrpM4(BR22450、FLJ20041、TRPM4、TRPM4B、過渡レセプター潜在的カチオンチャネル、サブファミリーM、メンバー4、Genbankアクセッション番号NM_017636);
(13)CRIPTO(CR、CR1、CRGF、CRIPTO、TDGF1、奇形癌誘導性成長因子、Genbankアクセッション番号NP_003203またはNM_003212);
(14)CD21(CR2(補体レセプター2)またはC3DR(C3d/エプスタイン バーウイルスレセプター)またはHs.73792 Genbankアクセッション番号M26004);
(15)CD79b(CD79B、CD79b、IGb(免疫グロブリン関連β)、B29、Genbankアクセッション番号NM_000626);
(16)FcRH2(IFGP4、IRTA4、SPAP1A(SH2ドメイン含有ホスファターゼアンカータンパク質1a)、SPAP1B、SPAP1C、Genbankアクセッション番号NM_030764);
(17)HER2(Genbankアクセッション番号M11730);
(18)NCA(Genbankアクセッション番号M18728);
(19)MDP(Genbankアクセッション番号BC017023);
(20)IL20Ra(Genbankアクセッション番号AF184971);
(21)Brevican(Genbankアクセッション番号AF229053);
(22)EphB2R(Genbankアクセッション番号NM_004442);
(23)ASLG659(Genbankアクセッション番号AX092328);
(24)PSCA(Genbankアクセッション番号AJ297436);
(25)GEDA(Genbankアクセッション番号AY260763;
(26)BAFF−R(B細胞活性化因子レセプター、BLySレセプター3、BR3、NP_443177.1);
(27)CD22(B細胞レセプターCD22−Bアイソフォーム、NP−001762.1);
(28)CD79a(CD79A、CD79a、免疫グロブリン関連α、Igβと共有性相互作用し(CD79B)、Ig M分子と表面で複合体を形成するB細胞特異的タンパク質、B細胞分化に関与するシグナルを変換する、Genbankアクセッション番号NP_001774.1);
(29)CXCR5(バーキットリンパ腫レセプター1、CXCL13ケモカインによって活性化され、リンパ球移動および体液性防御において機能し、HIV−2感染においてそしておそらくAIDS、リンパ腫、黒色腫よび白血病の発症において役割を果たすGタンパク共役レセプター、Genbankアクセッション番号NP_001707.1);
(30)HLA−DOB(ペプチドに結合しCD4+ Tリンパ球にそのペプチドを提示するクラスII分子 (Ia抗原)のβサブユニット、Genbankアクセッション番号NP_002111.1);
(31)P2X5(プリン作動性レセプターP2Xリガンド依存性イオンチャネル5、細胞外ATPによってゲートされ、シナプス伝達および神経発生に関与し得るイオンチャネル、欠乏症が特発性不安定膀胱の病態生理に寄与し得る、Genbankアクセッション番号NP_002552.2);
(32)CD72(B細胞分化抗原CD72、Lyb−2、Genbankアクセッション番号NP_001773.1);
(33)LY64(リンパ球抗原64(RP105)、ロイシンリッチリピート(LRR)ファミリーのI型膜タンパク質、B細胞活性化およびアポトーシスを調節する、機能の欠損が全身性エリテマトーデスを有する患者の疾患活性の増加に関与する、Genbankアクセッション番号NP_005573.1);
(34)FcRH1(Fcレセプター様タンパク質1、C2型Ig様ドメインおよびITAMドメインを含み、リンパ球分化において役割を果たし得る免疫グロブリンFcドメインに対する推定レセプター、Genbankアクセッション番号NP_443170.1);
(35)IRTA2(免疫グロブリンスーパーファミリーレセプター転座関連2、B細胞発達およびリンパ腫形成において役割を果たし得る推定免疫レセプター;転座による遺伝子の脱調節がいくつかのB細胞性悪性腫瘍において生じる、Genbankアクセッション番号NP_112571.1);ならびに
(36)TENB2(推定膜貫通プロテオグリカン、成長因子のEGF/ヘレグリンファミリーおよびホリスタチンに関連する、Genbankアクセッション番号AF179274)
から選択される1以上の腫瘍関連抗原または細胞表面レセプターに結合する抗体であり;
ただし、該抗体は、TA.1ではなく;
Lは、構造:
【化14】

から選択されるリンカーであり、ここで、波線は、AbおよびDに対する共有結合を示し;
Xは、
【化15】

であり、
Yは、
【化16】

であり、ここで、Rは、独立して、HまたC〜Cアルキルであり;そしてnは、1〜12であり;
Dは、構造:
【化17】

から選択されるメイタンシノイド薬物部分であり、ここで、波線は、Lに対する共有結合を示し;Rは、独立して、HまたはC〜Cアルキルであり;mは、1、2または3であり;そしてpは、1〜8であり;
ここで、該方法は、
Abとリンカー試薬とを反応させ、抗体−リンカー中間体Ab−Lを形成させ、次いで、Ab−Lと薬物部分Dとを反応させ、該抗体−薬物結合体を形成させる工程;または
薬物部分Dとリンカー試薬とを反応させ、薬物−リンカー中間体D−Lを形成させ、次いで、D−LとAbとを反応させ、該抗体−薬物結合体を形成させる工程
を包含する、方法。
【請求項65】
Abが(1)〜(16)および(18)〜(36)から選択される1以上の腫瘍関連抗原または細胞表面レセプターに結合する、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
前記リンカー試薬がSMCCである、請求項64または請求項65に記載の方法。
【請求項67】
前記リンカー試薬が、DTME、BMB、BMDB、BMH、BMOE、BM(PEO)およびBM(PEO)から選択されるビスマレイミド試薬である、請求項64または請求項65に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公表番号】特表2008−501029(P2008−501029A)
【公表日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−515417(P2007−515417)
【出願日】平成17年5月31日(2005.5.31)
【国際出願番号】PCT/US2005/018829
【国際公開番号】WO2005/117986
【国際公開日】平成17年12月15日(2005.12.15)
【出願人】(596168317)ジェネンテック・インコーポレーテッド (372)
【氏名又は名称原語表記】GENENTECH,INC.
【Fターム(参考)】