説明

抗腫瘍作用を有するインドール及びアザインドール誘導体

固形の腫瘍及び血液の腫瘍を処置するのに有用なインドール及びアザインドールについて、開示する。これらは、薬物耐性を有する腫瘍の処置に非常に効果的であって、これらの化合物は、また、公知の抗腫瘍剤の活性を協調的に促進し得る。これらは、従って、抗腫瘍剤として単独で使用することが可能であるし、又は公知の抗腫瘍剤と関連づけて使用することも可能である。一部が新規である上述の化合物の調製方法、及び上述の処置に有用な製薬組成物についても、開示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抗腫瘍薬理学の技術に関する。インドール及びアザインドール誘導体の調製、並びに腫瘍処置におけるインドール及びアザインドール誘導体の使用について述べる。
【背景技術】
【0002】
全身的な腫瘍治療には、異なるクラスに属する種々の薬物の使用を包含する。腫瘍細胞生物学に関する知見及び特定の臨床的診療に有用な可能性のある細胞標的の同定において実質的な進歩があるにもかかわらず、現代の臨床用途において最も効果的な薬物として、細胞毒性を有する薬剤を使用し続けている。これらの薬物は、DNA機能及び細胞増殖などの重要な細胞プロセスを妨害することにより反応し、高い細胞毒性や抗増殖活性を伴う。この理由により、これらの薬物の最も重要な欠点として、その毒性と、低い治療指数とが挙げられる。しかしながら、従来の抗腫瘍薬物の最も臨界的な制限は、固形の腫瘍の大部分においてそれ自体を発現する細胞性薬物耐性の現象である。事実、従来の治療により有意な数の回復をもたらすいくつかの例外(リンパ腫、白血病、精巣癌)を除き、進行状態のヒトの腫瘍は、治療不全に重要な耐性時期へと発展する。これらの場合、毒性を軽減する高い用量の意図的な治療や支持的な治療では、有利な治療結果がもたらされていない。従って、初期的な治療効果に続いて発現する先天的な耐性及び獲得性の耐性は、抗腫瘍化学療法の主要な問題である。細胞毒性機構又は特定の様式を用いて腫瘍の発達を制御し得る先進的な分子の研究に加えて、薬理的治療の有効性を向上させる有望な計画は、細胞毒性治療処置中の腫瘍の防御能及び生存能を遮断し得る分子の同定にあるようである。従って、細胞毒性を有する薬物と、関連プロセス及び/又は防御プロセスを妨害し得る分子とを論理的に組み合わせることは、腫瘍細胞の化学的感受性を実質的に増加させ得ると予見される。
【0003】
腫瘍細胞の薬物耐性は、複雑で多因子的な現象である。腫瘍細胞における特定の変化は、薬物の標的(DNAトポイソメラーゼ)の発現を改変可能であり、或いは細胞毒性的な障害の修復能力を増加可能であり、或いはアポトーシスの可能性(例えば、抗アポトーシス因子の過剰発現を介して)を減少し得る。これらの全ての変化は、腫瘍細胞の生存能の増加に関連する。また、発達工程における腫瘍細胞は、防御能力を増加させ、これにより、腫瘍細胞は、固形の腫瘍の嵩高い質量の典型である無酸素/酸性環境などの好ましくないストレスの多い条件において生存し増殖し得るようになり、且つ遺伝子毒性的な障害などの致死的な障害に耐性を有し得るようになる。薬物と細胞内標的との相互作用を妨害する、薬物の細胞間又は細胞内画分の濃度を減少させる役割を担う種々の防御因子(輸送系、液胞性ATPase)の発現は、先天的な耐性の典型例である多因子耐性を有する発現型を特徴とする。従って、耐容性良好な薬剤を使用してこれらの防御機構を目的とした薬理的診療では、実質的な毒性の増加を伴うことなく細胞毒性を有する薬物の効果を向上させる有意な治療的利点を生じさせる必要がある(非特許文献1)。
【0004】
特許文献1は、骨粗鬆症の治療に有用な骨吸収阻害剤としていくつかのインドール誘導体について開示する。
【特許文献1】欧州特許第0449196A2号明細書
【非特許文献1】R.L.Souhami、I.Tannock、P.Hohenberger、J.C.Horiot編、”Oxford Textbook of Oncology(第2版)”、2002年、Oxford University Press
【非特許文献2】Hirose M.著、J.Med.Invest.、2003年、50巻、p.126〜135
【非特許文献3】Lin J.H.著、Drug Metab.Rev.、2003年、35巻、p.417〜454
【非特許文献4】Jarvinen T.A.著、Breast Cancer Res. Treat.、2003年、78巻、p.299〜311
【非特許文献5】Townsend DM.著、Oncogene、2003年、22巻、p.7369〜7375
【非特許文献6】Tome M.E.著、Cancer Res.、2001年、61巻、p.2766〜2773
【非特許文献7】Torigoe T.著、J.Biol.Chem.、2002年、277巻、p.36534〜36543
【非特許文献8】Boyd M.R.著、J.P.E.T.、2001年、297巻、p.114〜120
【非特許文献9】Bowman E.J.著、J.Biol.Chem.、2003年、278巻、p.44147〜44152
【非特許文献10】OuarZ.著、Biochem.J.、2003年、370巻、p.185〜193
【非特許文献11】Ohta T.著、J.Pathol.、1998年、185巻、p.324〜330
【非特許文献12】Nakashima S.著、J.Biochem.(Tokyo)、2003年、134巻、p.359〜64
【非特許文献13】Altan N.著、J.Exp.Med.、1998年、187巻、p.1583〜1598
【非特許文献14】Martinez−Zaguilan R.著、Biochem.Pharmacol.、1999年、57巻、p.1037〜1046
【非特許文献15】Chemistry of the Amino Group, Patais (Ed.)、1968年、Interscience
【非特許文献16】Advanced Organic Chemistry, March J、1992年、John Wiley & Sons
【非特許文献17】Chem.Rev.、1995年、95巻、p.2457〜2483
【非特許文献18】Chem.Pharm.Bull.、1988年、36巻、p.2248〜2252
【非特許文献19】J.Org.Chem.、1979年、44巻、p.4160〜4164
【非特許文献20】J.Med.Chem.、1987年、30巻、p.1555〜1562
【非特許文献21】Bull.Soc.Chim.Fr.、1977年、p.333〜336
【非特許文献22】Bioorg.Med.Chem.Lett.、2002年、12巻、p.125−128
【非特許文献23】J.March著、Advanced Organic Chemistry(第3版)、1985年、Wiley Interscience
【非特許文献24】Chan K.著、Anal.Biochem.、1986年、157巻、p.375〜380
【非特許文献25】Cidon S.著、J.Biol.Chem.、1983年、258巻、p.2892〜2898
【非特許文献26】Kern D.H.著、Cancer Res.、1988年、48巻、p.117〜121
【非特許文献27】Drewinko B.著、Cancer Biochem.Biophys.、1976年、1巻、p.187〜195
【非特許文献28】Pratesi G.著、Br.J.Cancer、1991年、63巻、p.71〜74
【非特許文献29】Corti C, J.著、Cancer Res.Clin.Oncol.、1996年、122巻、p.154〜60
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、腫瘍細胞における薬物耐性の現象(多剤耐性;MDR)は、薬物処理に対する耐性の進展を特徴とし、化学療法の主要な障害である。
【0006】
多くの臨床的な知見(非特許文献2及び3)が示すように、腫瘍におけるMDR現象は、細胞毒性剤の範囲の蓄積を減少させるABCトランスポーターファミリー(P−グリコプロテイン、PgP、MDR、MRP、BCRPなど)に属する蛋白の過剰発現に関連する。MDR現象は、細胞膜上、又は腫瘍細胞内において見出されるDNAトポイソメラーゼII(非特許文献4)、グルタチオンS−トランスフェラーゼ(非特許文献5)、カタラーゼ(非特許文献6)及び液胞性ATPase(非特許文献7)などのその他のタンパク質の発現の変化にも関連し得る。
【0007】
非常に有効な化合物は、”非常マクロライド(unusual macrolides)”クラス(バフィロマイシンA1、及びコンカナマイシン)、並びにサリチル酸由来のマクロライド(サリチルハラミド、ロバタミド、オキシミジン及びアピクラーレン)に見出されている。文献における近年のデータに示されているように、これらの製品は、in vitroで腫瘍細胞の増殖を阻害し得る(非特許文献8及び9)。これらの製品に関する詳細な研究では、かなりの量の天然産物が利用されないこと、及び可能であればこれらの産物を取得する合成工程が長い工程であり非常に複雑で、非常に高価であることに起因して、非常に難しいことが証明されている。上述のマクロライドのいくつかに係る公知の先天的な毒性とともにこれらの困難性は、治療への使用可能性を制限している。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、下記式(I)のインドール化合物を発見した。
【0009】
【化3】

【0010】
ここで、R1は、水素、アルキル基、アリールアルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシアルキル基、アミノアルキル基、アルキルアミノアルキル基、ジアルキルアミノアルキル基、アルキルCOOアルキル基、アルコキシカルボニルアルキル基、アミノカルボニルアルキル基、アルキルアミノカルボニルアルキル基、ジアルキルアミノカルボニルアルキル基、アルキルCONアルキル基、シアノアルキル基、又はR’R’’Nアルキル基から選択されるものである。ここで、R’及びR’’は、窒素原子とともに結合して5、6又は7員環を形成したものであってもよく、任意で、O、S及びNから選択されたヘテロ原子を有し、上記の窒素原子は、アルキル基で置換されてもよい。
【0011】
R2は、アルキル基、アルケニル基、アリール基、任意でアルキル基若しくはアリール基で置換されたヘテロ環基、酸基、エステル基、アミド基、ニトリル基、アミノアルキル基、アルキルアミノアルキル基、ジアルキルアミノアルキル基、ヒドロキシアルキル基、CHNHCOCH、CONHSOCH、アルコキシカルボニルアルキル基又はアルコキシカルボニルアルケニル基から選択されたものであり、R1及びR2は、共に、5、6又は7員環を形成し、この環は、任意でO、S、Nから選択されたヘテロ原子を有し、且つこの環の種々の炭素原子に結合され得るカルボニル置換基を任意で有してもよく、上記の窒素原子は、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、ヘテロアリール基、アルキルスルフォニル基、アリールスルフォニル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルキルアミノカルボニル基又はアリールアミノカルボニル基で置換されたものであってもよい。
【0012】
R3、R4、R5及びR6は、それぞれ独立して、水素、アルキル基、アルコキシ基、水酸基、ハロゲン、トリフルオロメチル基又はトリフルオロメチルオキシ基を示す。
【0013】
X及びYは、それぞれ独立して、炭素又は窒素を示す。
【0014】
Aは、フェニル基、又は窒素、酸素若しくは硫黄から選択された2つ以下のヘテロ原子を有する5若しくは6員環の複素環から選択されたものである。
【0015】
この式(I)の化合物は、液胞性ATPaseの阻害剤であり、顕著な抗増殖活性を有する。
【0016】
従って、この化合物は、固形の腫瘍又は白血病などの血液系の腫瘍の処置に使用され得る。この使用は、耐性現象に関連した腫瘍におけるものを特に指す。また、上述の化合物は、薬理的に活性であると証明された投与量未満の投与量で、公知の細胞毒性剤の活性を促進し得る。従って、この化合物は、単独で抗腫瘍剤として使用されてもよいし、公知の腫瘍剤の作用と協調的に使用されてもよい。この式(I)の化合物は、部分的に新規であって、部分的に特許文献1に開示されている。
【0017】
また、本願は、この化合物の調製方法、腫瘍又は抗腫瘍剤に耐性の腫瘍の処置への使用、抗腫瘍剤の作用の促進剤としての使用について、開示する。さらに、公知の抗腫瘍剤と関連付けたこの抗腫瘍剤の作用を促進する式(I)の化合物を含有する製剤組成物について開示する。
【0018】
また、上述の本発明の化合物は、多くの腫瘍で発生する公知の現象である放射線療法に対する耐性を減弱する放射線増感剤としても、有用である。
【0019】
さらに、上述の本発明の化合物の、単独又は公知の抗腫瘍剤と組み合わせて、in vitroにおける化学侵入(chemoinvasion)を減弱させin vivoにおける転移を減弱させる能力は、転移が癌に由来する主要な死因のひとつであることを考慮すると、新規の抗腫瘍剤としての優れた特性を示すものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
式(I)のアルキル置換基、及びアルキル基を有する置換基(例えば、ヒドロキシアルキル基、アルキルアミノアルキル基)において、アルキル残基は、無関係に、直鎖、分岐鎖又は環状であってもよく、炭素数1〜8のアルキル基が好ましく、炭素数1〜4のアルキル基がより好ましい。
【0021】
全てのアルケニル基、又はアルケニル基を有する置換基(例えば、アルコキシカルボニルアルケニル基)において、アルケニル残基は、無関係に、直鎖、分岐鎖又は環状であってもよく、炭素数1〜8のアルケニル基が好ましく、炭素数1〜4のアルケニル基がより好ましい。
【0022】
環状のアルキル基、又はアルケニル基の場合、もちろん、3未満でない最小限の炭素数を有するものを意図する。
【0023】
式(I)のアリール置換基の全て、及びアリール基を有する置換基(例えば、アリールアルキル基)において、アリール残基は、好ましくはフェニルである。
【0024】
用語「酸基」は、COOH基を意味する。用語「エステル基」は、COORを意味し、Rは、上述のアルキル基である。用語「アルコキシ基」は、OR基を意味し、Rは、上述のアルキル基である。用語「アミド基」は、CONR’R’’基を意味し、R’及びR’’は、水素、又は上述のアルキル基であり、又はR’及びR’’は、窒素原子とともに結合して5、6又は7員環であり、任意で、酸素、硫黄及び窒素から選択されたヘテロ原子を有する。
【0025】
さらに特に、R1がアルキル基である場合、これは、好ましくは、メチル基、エチル基又はプロピル基であり、R1がアリールアルキル基である場合、これは、好ましくは、ベンジル基であり、R1がヒドロキシアルキル基である場合、これは、好ましくは、ヒドロキシエチル基又はヒドロキシプロピル基であり、R1がアルコキシアルキル基である場合、これは、好ましくは、メトキシエチル基であり、R1がアミノアルキル基である場合、これは、好ましくは、アミノエチル基であり、R1がアルキルアミノアルキル基である場合、これは、好ましくは、メチルアミノエチル基であり、R1がジアルキルアミノアルキル基である場合、これは、好ましくは、ジメチルアミノエチル基又はジメチルアミノプロピル基であり、R1がアルコキシカルボニルアルキル基である場合、これは、好ましくは、CHCOOMeであり、R1がアミノカルボニルアルキル基である場合、これは、好ましくは、CHCONHであり、R1がアルキルアミノカルボニルアルキル基である場合、これは、好ましくは、CHCONHMeであり、R1がジアルキルアミノカルボニルアルキル基である場合、これは、好ましくは、CHCONMeであり、R1がシアノアルキル基である場合、これは、好ましくはCHCNであり、R1がR’R’’Nアルキル基である場合、これは、好ましくは、ピロリジニルエチル基、モルフォリニルエチル基又はN−メチルピペラジニルエチル基である。
【0026】
R2がアルコキシカルボニルアルキル基である場合、これは、好ましくは、CH−CHCOOEtであり、R2がエステル基である場合、これは、好ましくは、COOMe又はCOOEtであり、R2がアルキルアミノアルキル基である場合、これは、好ましくは、メチルアミノメチル基であり、R2がヘテロ環である場合、これは、好ましくは、N及びOから選択された2乃至4のヘテロ原子を有する5員環の複素環であり、ジアゾール、トリアゾール、テトラゾール又はオキサジアゾールがより好ましく、アルキル基又はアリール基で置換されていてもよい。
【0027】
R1及びR2が共に6員環を形成する場合、得られる化合物は、好ましくは、置換された、1,2,3,4−テトラヒドロ−ピラジノ[1,2−a]インドール、3,4−ジヒドロ−2H−ピラジノ[1,2−a]インドール−1−オン、1,2−ジヒドロ−ピラジノ[1,2−a]インドール−3−オン、若しくは3,4−ジヒドロ−1H−[1,4]オキサジノ[4,3−a]インドールである。
【0028】
一つ以上のR3、R4、R5及びR6がアルキル基である場合、このアルキル基は、好ましくは、メチル基又はエチル基であり、これらがアルコキシ基を示す場合、このアルコキシ基は、好ましくは、OMe又はOEtであり、これらがハロゲンを示す場合、これは、好ましくは、Cl又はFである。
【0029】
本発明の態様は、抗腫瘍剤として有用な薬剤の調製における上述の式(I)の化合物の使用からなる。本発明は、また、腫瘍の処置方法を有し、必要とする患者に対して式(I)の化合物を投与することを特徴とする。
【0030】
抗腫瘍処置の治療/方法は、排他的ではないが、従来の抗腫瘍治療に対して耐性を既に形成した腫瘍の処置や、耐性の進展に特に影響を受けやすい腫瘍の処置を特に示す。これは、特に、BCRPやPgPなどのMDR現象(多剤耐性又は交差耐性)を担う輸送系における高いレベルの発現を伴った腫瘍に関する。耐性の進展に特に曝された腫瘍の例としては、胃、結腸、肝及び膵臓の癌腫などの消化器系の腫瘍、泌尿器系の腫瘍、神経芽腫やグリオーマなどの中枢神経系の腫瘍、乳癌、骨癌、メラノーマなどが挙げられる(非特許文献10乃至14)。
【0031】
さらに、本発明の化合物は、薬理的に活性を示す容量よりも低い容量で、細胞毒性を有する公知の薬剤の活性を促進し得る。
【0032】
種々の薬剤耐性を発現可能であり、式(I)の化合物と組み合わせて処置されるのに有用である従来の抗腫瘍剤の例としては、アントラサイクリン類(例えば、ドキソルビシン、エピルビシン、ミトキサントロン)、カンプトテシン類(例えば、トポテカン(topotecan、以下同様)、イリノテカン)、白金化合物(例えば、シスプラチン(cisplatin、以下同様)、カルボプラチン)、及びタキサン類(例えば、タキソール及びタキソテル)が挙げられる。
【0033】
特許請求の範囲に記載の抗腫瘍的使用は、従って、上述の化合物を使用して、公知の抗腫瘍剤の作用を協調的に促進することを包含し、且つ抗腫瘍治療に続いて進展した薬剤耐性の現象を処置することを包含する。
【0034】
本発明のさらなる態様は、適当な薬剤的賦形剤の存在下、上述の式(I)の化合物の1つ以上と、可能であれば1つ以上の抗腫瘍剤とを組み合わせて有する製剤組成物からなる。これらの製剤組成物の投与単位は、1〜1000mgの式(I)の化合物を含有し、この単位は、上述の範囲で好ましく患者の単位kg当たりの容量が達成されるように、投与される。
【0035】
式(I)の化合物とともに上述の組成物に存在する抗腫瘍剤は、活性であると公知である通常の容量で使用され、或いは本発明で達成される協調的な促進効果の恩恵により可能なより少ない容量で使用される。抗腫瘍剤の容量として非限定的な範囲としては、上述の投与単位において式(I)の化合物と組み合わせて、0.1〜1000mgである。
【0036】
本発明の製剤組成物は、種々の投与経路で適用されてもよく、例えば、注入可能溶液、輸液、吸入液、懸濁液、エマルジョン、シロップ、エリキシル、点滴、座剤、可能なコーティングされた錠剤、硬若しくは軟カプセル、マイクロカプセル、顆粒、又は分散可能粉末の形態で提供されてもよい。
【0037】
この組成物に含まれる賦形剤としては、製剤技術に通常使用されるものが挙げられ、当業者公知の様式及び量で使用され得る。
【0038】
経口投与用の錠剤やカプセルなどの固形の投与形態は、通常、投与単位毎で提供される。これらは、バインダー、フィラー、希釈剤、錠剤化剤、潤滑剤、界面活性剤、崩壊剤、色素、湿潤剤などの従来の賦形剤を含有し、当業者公知の方法に従って、コーティングされていてもよい。
【0039】
フィラーとしては、例えば、セルロース、マンニトール、ラクトース及び同様の物質が挙げられる。崩壊剤としては、スターチ、ポリビニルピロリドン、及びスターチグリコレートナトリウムなどのスターチ誘導体が挙げられる。潤滑剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウムが挙げられる。湿潤剤としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウムが挙げられる。
【0040】
これらの固形の経口投与用の組成物は、従来の混合、充填又は錠剤化方法により、調製されてもよい。この混合動作は、大量のフィラーを含有する組成物に上述の活性剤を分散するように、繰り返されてもよい。これらは、通常の動作である。
【0041】
液体の形態の調製物は、水で再構築される乾燥製品の形態で提供されてもよく、使用時に適当なキャリアと共に提供されてもよい。これらの液体の形態の調製物は、ソルビトール、シロップ、メチルセルロース、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ステアリン酸アルミニウムゲル、水素化食用脂などの懸濁剤、レシチン、モノオレイン酸ソルビタン、アカシア(acacia)などのエマルジョン化剤、アーモンド油、分画されたココナッツ油、グリセリンエステル、プロピレングリコール若しくはエチルアルコールなどの油状エステルなどの非水キャリア(食用脂を含有してもよい)、メチル若しくはプロピルp−ヒドロキシベンゾエート若しくはソルビン酸などの保存料、並びに、所望であれば、従来の香料や色素などの添加剤を含有してもよい。
【0042】
また、経口投与用の処方物は、腸溶コーティング性錠剤又は顆粒などの従来の除放性処方を有してもよい。
【0043】
非経口での投与に関し、上述の化合物と滅菌キャリアとを含有して、流動性投与形態を調製してもよい。上述の化合物は、キャリア及び濃度に依存して、懸濁されてもよく、溶解されてもよい。非経口の溶液は、キャリアに上述の化合物を溶解し、適当なバイアル又はアンプル及び密封する前に、濾過して滅菌することにより、通常調製される。局所麻酔剤、保存料及び緩衝剤などのアジュバントは、このキャリアに有利に溶解されてもよい。安定性を増大させるため、本発明の組成物は、バイアルに充填した後に凍結し、吸引下で水を除去されてもよい。非経口的な懸濁液は、上述の化合物をキャリアに溶解するよりも懸濁され得ること、及び滅菌キャリアに懸濁される前にエチレンオキシドに曝露して滅菌され得ることを除いて、上述と本質的に同様の方法で調製される。本発明の組成物には、本発明の化合物の均一な分布を促進するため、界面活性剤又は保湿剤(humectant)を有利に含有してもよい。
【0044】
通常的な実用として、本発明の組成物は、関連する処置に使用するため、取扱説明書が添付される。
【0045】
式(I)の化合物の一部は、新規である。これは、この化合物において、X及びYは、炭素、Aは、フェニル、R1は、水素又はアルキル基、R2は、酸基、エステル基、アミド基又はヒドロキシアルキル基であることを除いて、X、Y、A、R1、R2、R3、R4、R5及びR6が上述の意味合いで定義された意味を有する式(I)の化合物に関連するものである。
【0046】
本発明による新規の化合物の下位概念は、X及びYが炭素であり、Aがフェニル基であり、R1が水素又はアルキル基であり、R1が酸基、エステル基、アミド基、ヒドロキシアルキル基、CHNHCOCH、CONHSOCH、アルコキシカルボニルアルキル基又はアルコキシカルボニルアルケニル基である化合物を除いてX、Y、A、R1、R2、R3、R4、R5及びR6が上述のように定義した意味を有する式(I)の化合物からなる。
【0047】
また、本発明は、本発明の上述の新規の化合物の治療用への使用を含み、特に、公知の抗腫瘍剤と関連づけられた上述の化合物を有する製剤組成物とともに、上述の抗腫瘍処置への使用を含む。
【0048】
式(I)の化合物は、下記式(II)の化合物のアルキル化により、取得されてもよい。
【0049】
【化4】

【0050】
ここで、X、Y、A、R2、R3、R4、R5及びR6は、式(I)の化合物で定義したのと同様であって、この化合物は、式Rのハロゲン化物である。なお、Rは、式(I)で定義したものと同様であって、Xは、臭素、塩素又はヨウ素である。
【0051】
この反応は、通常のアルキル化条件で実行され、例えば、ナトリウム又はカリウムの水素化物や二級アミンのリチウン塩などの適当な塩基の存在下、テトラヒドロフラン、ジメチルフォルムアミドなどの非プロトン性の溶剤中で実行される。この反応の反応温度は、25〜50℃であってもよく、反応時間は、例えば、30分〜24時間であってもよい。
【0052】
化合物Rは、市販で利用可能な、又は公知の化合物の製造に使用される方法により調製可能な、公知の化合物である。
【0053】
下記式(III)の化合物は、下記式(IV)の化合物から取得されてもよい。
【0054】
【化5】

【0055】
ここで、X、Y、A、R1、R3、R4、R5及びR6は、式(I)の化合物で定義したのと同様である。
【0056】
【化6】

【0057】
ここで、X、Y、A、R1、R3、R4、R5及びR6は、式(I)の化合物で定義したのと同様である。複素環の形成反応は、DMFなどの溶媒下で、120℃においてBuSnNと反応して行われてもよく、溶媒を用いずに塩酸水溶液で対応するスタンナン(stannane)を加水分解して行われてもよい。
【0058】
式(IV)の化合物は、下記式(V)の化合物の脱水によって、取得されてもよい。
【0059】
【化7】

【0060】
ここで、X、Y、A、R1、R3、R4、R5及びR6は、式(I)の化合物で定義したのと同様であり、R7及びR8は、水素若しくはアルキル基、又は窒素原子と共に結合して5、6若しくは7員環を形成したものであってもよく、この環には、R7及びR8が水素である場合に上述の反応が可能であるという条件の下、任意で、窒素、酸素又は硫黄から選択されたヘテロ原子を有してもよい。
【0061】
この脱水は、所望の化合物が形成されるのに適した温度、例えば0℃〜周囲温度の温度にて、ピリジンやジオキサンなどの適当な溶媒の存在下で、一級アミドの脱水に通常使用されるトリフルオロ酢酸無水物などの全ての試薬で行われてもよい。
【0062】
式(V)の化合物は、下記式(VI)の化合物から取得されてもよい。
【0063】
【化8】

【0064】
ここで、X、Y、A、R1、R3、R4、R5及びR6は、式(I)の化合物で定義したのと同様であり、式NHR7R8のアミンの反応工程は、特許文献1に開示されている。式NHR7R8の化合物は、市販の公知の化合物であって、非特許文献15及び16に開示の方法などの公知の化合物の調製に使用される方法を用いて、調製されてもよい。
【0065】
式(VI)の化合物は、式(VII)の化合物から取得されてもよい。
【0066】
【化9】

【0067】
ここで、X、Y、A、R1、R3、R4、R5及びR6は、式(I)の化合物で定義したのと同様であり、Qは、炭素数1〜4のアルキル基であり、反応工程は、特許文献1に開示されている。式(VII)の化合物は、下記式(VIII)の化合物から取得されてもよい。
【0068】
【化10】

【0069】
ここで、X、Y、A、R3、R4、R5及びR6は、式(I)の化合物で定義したのと同様であり、Qは、式(VII)の化合物で定義したのと同様であり、式(I)の化合物の調製について、述べる。
【0070】
式(VIII)の化合物は、特許文献1に開示の方法に従って取得されてもよい。
【0071】
また、式(VIII)の化合物は、下記式(IX)の化合物を反応して取得されてもよい。
【0072】
【化11】

【0073】
ここで、X、Y、R5及びR6は、式(I)の化合物で定義したのと同様であり、Qは、炭素数1〜4のアルキル基であり、下記式(X)のボロン酸を伴っている。
【0074】
【化12】

【0075】
ここで、A、R3及びR4は、式(I)の化合物で定義したのと同様であり、非特許文献17などに開示のSuzukiのカップリング条件下で、Pd(PPH又はPd(dppf)Clなどのパラジウム触媒を用いる。
【0076】
式(IX)の化合物は、公知のものであっても、市販のものであってもよく、或いは非特許文献18に記載の通りに調製されたものであってもよい。
【0077】
式(X)の化合物は、公知のものであっても、市販のものであってもよく、或いは非特許文献17に記載の通りに調製されたものであってもよい。
【0078】
式(XI)の化合物は、R7及びR8が水素である式(V)の化合物から、1,2,4−トリアゾールの一般的な合成について非特許文献19に開示の通りに取得されてもよい。
【0079】
【化13】

【0080】
ここで、X、Y、A、R1、R3、R4、R5及びR6は、式(I)の化合物で定義したのと同様である。
【0081】
式(XII)の化合物は、非特許文献20に開示の通り、式(VII)の化合物から取得されてもよい。
【0082】
【化14】

【0083】
ここで、X、Y、A、R1、R3、R4、R5及びR6は、式(I)の化合物で定義したのと同様である。
【0084】
式(XIII)の化合物は、下記式(XIV)の化合物から取得されてもよい。
【0085】
【化15】

【0086】
ここで、X、Y、A、R1、R3、R4、R5及びR6は、式(I)の化合物で定義したのと同様であり、Wは、水素、若しくは上述で定義したアルキル基、又はアリール基である。
【0087】
【化16】

【0088】
ここで、X、Y、A、R1、R3、R4、R5及びR6は、式(I)の化合物で定義したのと同様であり、Wは、水素、若しくは上述で定義したアルキル基、又はアリール基である。なお、これは、非特許文献21に記載の通りである。
【0089】
式(XIV)の化合物は、特許文献1に開示の一般的なアミド化条件に従って、ヒドラジンと式(VI)の化合物とを反応して取得されてもよい。
【0090】
式(XV)の化合物は、下記式(XVI)の化合物から取得されてもよい。
【0091】
【化17】

【0092】
ここで、X、Y、A、R1、R3、R4、R5及びR6は、式(I)の化合物で定義したのと同様である。
【0093】
【化18】

【0094】
ここで、X、Y、A、R1、R3、R4、R5及びR6は、式(I)の化合物で定義したのと同様である。この反応は、式(XVI)の化合物と、塩化アセチルや無水酢酸などのアセチル化剤とを、塩化物又は非プロトン性溶剤中にトリエチルアミン(TEA)などの有機又は無機塩基の存在下、所望する化合物の適当な割合を供給する種々の温度、例えば周囲温度にて、反応して、取得されてもよい。
【0095】
式(XVI)の化合物は、所望する化合物の適当な割合を供給する種々の温度、例えば周囲温度から50℃の温度範囲にて、テトラヒドロフランなどのエーテル溶媒中にアルミニウム水素化物やボランなどを有するものなどの適当な還元剤と反応して、R7及びR8が水素である式(V)の化合物から取得されてもよい。
【0096】
式(XVII)の化合物は、非特許文献22に開示の方法に従って、式(VI)の化合物から取得されてもよい。
【0097】
【化19】

【0098】
ここで、X、Y、A、R1、R3、R4、R5及びR6は、式(I)の化合物で定義したのと同様である。
【0099】
式(XVIII)の化合物は、所望する化合物の適当な割合を供給する種々の温度、例えば周囲温度から50℃の温度範囲にて、テトラヒドロフランなどのエーテル溶媒中にアルミニウム水素化物やボランなどを有するものなどの適当な還元剤を用いて、下記式(XIX)の化合物を還元して、取得されてもよい。
【0100】
【化20】

【0101】
ここで、X、Y、A、R3、R4、R5及びR6は、式(I)の化合物で定義したのと同様であり、R9は、上述の通り定義したアルキル基であり、nは、1、2又は3である。
【0102】
【化21】

【0103】
ここで、X、Y、A、R3、R4、R5及びR6は、式(I)の化合物で定義したのと同様であり、R9は、水素、又は上述で定義したアルキル基であり、nは、1,2又は3である。
【0104】
R9がアルキル基である式(XIX)の化合物は、R9が水素である式(XIX)の化合物を、式R9−Xのアルキルハライドで、式(I)の化合物で述べた条件下で、アルキル化して取得されてもよい。なお、R9は、アルキル基であり、Xは、塩素、臭素又はヨウ素である。
【0105】
R9が水素又はアルキル基である式(XIX)の化合物は、下記式(XX)の化合物から取得されてもよい。
【0106】
【化22】

【0107】
ここで、X、Y、A、R3、R4、R5及びR6は、式(I)の化合物で定義したのと同様であり、Qは、上述の通りであり、nは、1、2又は3であり、R9は、式(XIX)の化合物で定義したのと同様であり、R10は、R9と同様の意味を有し、R9及びR10は、窒素原子と共に結合して、窒素、酸素及び硫黄から選択されたヘテロ原子を任意で有する5、6又は7員環の複素環を形成したものであってもよく、このヘテロ原子が窒素である場合、これは、R10が水素である場合に上述の工程が可能である条件の下、アルキル基で置換されてもよい。
【0108】
上述の工程は、トルエン中にトリメチルアルミニウムを有するものなど直接アミド化用の適当な試薬を用いた、所望する化合物の適当な割合を供給する種々の温度、例えば80℃〜120℃の温度範囲にて行う典型的なアミノ基転移反応である。
【0109】
式(XX)の化合物は、水酸基を、臭素、ヨウ素、メシレート又はトシレートなどの適当な残存基に転移させた後、式R9R10NHのアミンと反応して、下記式(XXI)の化合物から取得されてもよい。なお、R9及びR10は、式(XX)の化合物で定義したのと同様である。
【0110】
【化23】

【0111】
ここで、X、Y、A、R3、R4及びR6は、式(I)の化合物で定義したのと同様であり、Qは、上述の通りであり、nは、1、2又は3である。
【0112】
式(XXI)の化合物は、式(I)の化合物で述べたのと同様の条件で、式(VIII)の化合物から取得されてもよい。
【0113】
R9及びR10が共に水素である式(XX)の化合物は、酸性条件下での触媒を用いた水素化反応により、下記式(XXII)の化合物から取得されてもよい。
【0114】
【化24】

【0115】
ここで、X、Y、A、R3、R4、R5及びR6は、式(I)の化合物で定義したのと同様であり、Qは、上述の通りであり、nは、1、2又は3である。この触媒を用いた水素化反応は、アルコール性溶媒又は酢酸エチル下で、例えば45psiの適当な水素化圧力下で炭素上に支持されたパラジウムなどの適当な触媒を用いて、行われてもよい。
【0116】
式(XXII)の化合物は、X、Y、A、R3、R4、R5及びR6は、式(I)の化合物で定義したのと同様である式(VIII)の化合物のアルキル化により、式(I)の化合物の調製に関する一般的な方法に従って、取得されてもよい。
【0117】
式(XXIII)の化合物は、ジクロロメタンなどの適当な溶媒と、必要であればトリエチルアミンやピリジンなどの適当な塩基との存在下で、R9が水素である式(XVIII)の化合物と、式R12SOCl、R12COCl、R12COOCOR12又はR12NCOの化合物とを反応して、取得されてもよい。
【0118】
【化25】

【0119】
ここで、X、Y、A、R3、R4、R5及びR6は、式(I)の化合物で定義したのと同様であり、nは、1、2又は3であり、R11は、−SOR12、−COR12又は−CONHR12であり、R12は、上述で定義のアルキル基、又はこのアルキル基に任意でアリール基が置換したものである。
【0120】
式R12SOCl、R12COCl、R12COOCOR12又はR12NCOの化合物は、公知のもの、又は市販のものであってもよく、或いは非特許文献23などの有機合成の標準的な参考文献に開示の方法で調製されてもよい。
【0121】
式(XXIV)の化合物は、Horner−Emmons反応の後、二重結合の触媒的水素化反応により、下記式(XXV)の化合物から取得されてもよい。
【0122】
【化26】

【0123】
ここで、X、Y、A、R1、R3、R4、R5及びR6は、式(I)の化合物で定義したのと同様である。
【0124】
【化27】

【0125】
ここで、X、Y、A、R1、R3、R4、R5及びR6は、式(I)の化合物で定義したのと同様である。Horner−Emmons反応は、エーテル溶媒存在下、エチルアルキルホスホノ酢酸と、リチウム塩、ナトリウム塩又はカリウム塩の水素化物などの塩と、ナトリウム若しくはカリウムアルコラートと、リチウムアルキル誘導体及びこれに類するものとを用いて、行われてもよい。
【0126】
触媒的水素化反応は、アルコール性溶媒又は酢酸エチルと、45psiなどの適当な水素化圧力下で炭素上にパラジウムを支持したものなどの適当な触媒とを用いて、実行されてもよい。
【0127】
式(XXV)の化合物は、一級でベンジルアルコールの酸化に関する文献公知の反応のいずれかを用いて、下記式(XXVI)の化合物の酸化により取得されてもよい。
【0128】
【化28】

【0129】
ここで、X、Y、A、R1、R3、R4、R5及びR6は、式(I)の化合物で定義したのと同様である。この酸化反応は、二酸化マンガン、ピリジウム−クロロクロメート、ジメチルスフフォキシド及び塩化オキサリルなどの従来の酸化剤を用いて、行われてもよい。溶媒は、塩素化溶媒又はエーテル溶媒であってもよい。
【0130】
式(XXVI)の化合物は、テトラヒドロフランなどのエーテル溶媒中に水素化アルミニウム又はボランなどを有する適当な還元剤を用いて、所望の化合物を適当な割合で提供する種々の温度、例えば室温〜50℃の温度にて、式(VII)の化合物を還元して、取得されてもよい。
【0131】
式(XXVII)の化合物は、式HNR7R8の化合物と、シアノボロハイドライドナトリウム、トリアセトキシボロハイドライドナトリウムなどの水素化ボロンと、メタノールなどのアルコール性溶媒とを用いた還元的アミノ化により、所望の化合物が形成されるのに適した温度、例えば室温の温度にて、下記式(XXV)の化合物から取得されてもよい。
【0132】
【化29】

【0133】
ここで、X、Y、A、R1、R3、R4、R5及びR6は、式(I)の化合物で定義したのと同様であり、R7及びR8は、式(V)で定義したものと同様である。
【0134】
式(XXVIII)の化合物は、トリフルオロ酢酸などの適当な保護剤で処理した後、脱保護及び環化反応とを同時に行う下記式(XXIX)の化合物の反応により、取得されてもよい。
【0135】
【化30】

【0136】
ここで、X、Y、A、R3、R4、R5及びR6は、式(I)の化合物で定義したのと同様である。
【0137】
【化31】

【0138】
ここで、X、Y、A、R3、R4、R5及びR6は、式(I)の化合物で定義したのと同様であり、Pは、トリチル基などの適当な保護基であり、Qは、上述の通りである。
【0139】
式(XXIX)の化合物は、式(I)の化合物の調製で述べたのと同様の条件下で、BrCHCOOQを用いたアルキル化により、下記式(XXX)の化合物から取得されてもよい。
【0140】
【化32】

【0141】
ここで、X、Y、A、R3、R4、R5及びR6は、式(I)の化合物で定義したのと同様であり、Pは、上述の通りである。
【0142】
式(XXX)の化合物は、塩化トリチルなどの適当な試薬を用いた保護反応により、R1、R7及びR8が水素である式(XXVII)の化合物から取得されてもよい。
【0143】
式(XXXI)の化合物は、塩化チオニル若しくは塩化オキサリル又はカルボニルジイミダゾールなどと、式R7R8NHのアミンと、カルボキシル残基の活性化により、下記式(XXXII)の化合物から調製されてもよい。
【0144】
【化33】

【0145】
ここで、X、Y、A、R2、R3、R4、R5及びR6は、式(I)の化合物で定義したのと同様であり、R7及びR8は、上述の通りであり、nは、1、2又は3である。
【0146】
【化34】

【0147】
ここで、X、Y、A、R2、R3、R4、R5及びR6は、式(I)の化合物で定義したのと同様であり、nは、1、2又は3である。
【0148】
式(XXXII)の化合物は、トリフルオロ酢酸やHCl/ジエチルエーテルなどを用いた脱保護により、下記式(XXXIII)の化合物から、調製されてもよい。
【0149】
【化35】

【0150】
ここで、X、Y、A、R2、R3、R4、R5及びR6は、式(I)の化合物で定義したのと同様であり、nは、1、2又は3である。
【0151】
式(XXXIII)の化合物は、式(I)の化合物で述べた式(II)の化合物から調製されてもよい。
【0152】
また、R7及びR8が水素である式(XXXI)の化合物は、固相上で、シーバー樹脂(Sieber resin)を、ブロモ酢酸と、ジシクロヘキシルカルボジイミドなどの適当なカップリング剤とで反応し、その後、ナトリウム水素化物などの適当な塩基と、式(II)の化合物とを、DMFなどの適当な溶媒に添加し、最終的に、上述の樹脂から、塩化メチレン中にトリフルオロ酢酸とトリイソプロピルシランとを有する混液などの適当な開裂剤を用いて上述の製品を開裂させて、調製されてもよい。
【0153】
式(XXXIV)の化合物は、活性化剤と、トシルイミダゾール及びナトリウム水素化物などの塩基とを適当に組み合わせたものとを用いて、活性化と閉環とを同じに行うことにより、下記式(XXXV)の化合物から調製されてもよい。
【0154】
【化36】

【0155】
ここで、X、Y、A、R3、R4、R5及びR6は、式(I)の化合物で定義したのと同様である。
【0156】
【化37】

【0157】
ここで、X、Y、A、R3、R4、R5及びR6は、式(I)の化合物で定義したのと同様である。
【0158】
式(XXXV)の化合物は、THFなどの適当な溶媒において、LiAlHなどの適当な還元剤を用いた還元により、R2がCOOQでありQが上述の通りである式(XXXII)の化合物から取得されてもよい。
【0159】
式(XXXVI)の化合物は、式(XXXI)の化合物で述べたカルボキシル残基の活性化と、2−ブロモエチルアミンを用いた同じ閉環によるアミドの形成とにより、式(VI)の化合物から調製されてもよい。
【0160】
【化38】

【0161】
ここで、X、Y、A、R1、R3、R4、R5及びR6は、式(I)の化合物で定義したのと同様である。
【0162】
本発明の目的に有用な式(I)の化合物の限定的でない例を以下に示す。
【0163】
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシ−フェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル;
3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル;
5,6−ジメトキシ−3−フェニル−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル;
5,6−ジメトキシ−3−フェニル−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル;
3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル;
1−ベンジル−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル;
5,6−ジメトキシ−1−メトキシカルボニルメチル−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル;
1−ジメチルカルバモイルメチル−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル;
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1−プロピル−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル;
1−シアノメチル−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル;
1−(2−ジメチルアミノエチル)−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル塩酸塩;
1−(2−ヒドロキシエチル)−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル;
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸;
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボキシアミド;
2−アミノメチル−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール塩酸塩;
N−[5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−イルメチル]−アセタミド;
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボニトリル;
1−(2−ジメチルアミノエチル)−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシ−フェニル)−1H−インドール−2−カルボニトリル塩酸塩;
N−[5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボニル]−メタンスルフォンアミド;
[5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−イル]−メタノール;
[5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−イルメチル]−メチルアミン塩酸塩;
3−[5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−イル]−プロピオン酸エチルエステル;
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−2−(2H−[1,2,4]トリアゾール−3−イル)−1H−インドール;
2−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシ−フェニル)−1H−インドールトリフルオロ酢酸;
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−2−(1H−テトラゾール−5−イル)−1H−インドール;
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−2−[1,3,4]オキサジアゾール−2−イル−1H−インドール;
7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−3,4−ジヒドロ−2H−ピラジノ[1,2−a]インドール−1−オン;
7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−ピラジノ[1,2−a]インドール塩酸塩;
5,6−ジメトキシ−3−フェニル−1H−インドール−2−カルボン酸;
3−(4−クロロフェニル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル;
3−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル;
5,6−ジメトキシ−3−p−トリル−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル;
3−(4−フルオロフェニル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル;
3−(2−クロロフェニル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル;
3−(3−クロロフェニル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル;
5−クロロ−3−フェニル−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル;
5−フルオロ−3−フェニル−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル;
5−メトキシ−3−フェニル−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル;
5,6−ジメトキシ−1−(2−メトキシエチル)−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル;
1−(2−ヒドロキシエチル)−5,6−ジメトキシ−3−フェニル−1H−インドール−2−カルボニトリル;
1−(3−ヒドロキシプロピル)−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル;
1−(2−ヒドロキシエチル)−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボニトリル;
2−(5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−2−(5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−1H−インドール−1−イル)エタノール;
1−(3−ヒドロキシプロピル)−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボニトリル;
5,6−ジメトキシ−3−フェニル−1H−インドール−2−カルボン酸アミド;
5,6−ジメトキシ−3−フェニル−1H−インドール−2−カルボン酸ジメチルアミド;
(5,6−ジメトキシ−3−フェニル−1H−インドール−2−イル)−モルフォリン−4−イル−メタノン;
5,6−ジメトキシ−3−フェニル−1H−インドール−2−カルボン酸メチルアミド;
5,6−ジメトキシ−3−フェニル−1H−インドール−2−カルボニトリル;
5,6−ジメトキシ−3−フェニル−1−プロピル−1H−インドール−2−カルボニトリル;
1−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−5,6−ジメトキシ−3−フェニル−1H−インドール−2−カルボニトリル塩酸塩;
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル塩酸塩;
1−(3−(ジメチルアミノ)プロピル)−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル塩酸塩;
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−インドール−2−カルボニトリル塩酸塩;
1−(3−(ジメチルアミノ)プロピル)−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボニトリル;
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1−(2−モルフォリノエチル)−1H−インドール−2−カルボニトリル塩酸塩;
2−(5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−2−(5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−1H−インドール−1−イル)−N,N−ジメチルエタンアミン;
5,6−ジメトキシ−3−フェニル−2−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)−1H−インドール;
3,4−ジヒドロ−7,8−ジメトキシ−10−フェニルピラジノ[1,2−a]インドール−1(2H)−オン;
1−(2−アミノ−エチル)−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシ−フェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル塩酸塩;
7,8−ジメトキシ−10−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−ピラジノ[1,2−a]インドール塩酸塩;
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−エチル]−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル二塩酸塩;
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1−(2−モルフォリノエチル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル塩酸塩;
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1−(2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル)−1H−インドール−2−カルボニトリル二塩酸塩;
7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−ピラジノ[1,2−a]インドール塩酸塩;
7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−1,2−ジヒドロピラジノ[1,2−a]インドール−3−オン;
2−メタンスルフォニル−7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−ピラジノ[1,2−a]インドール;
7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−2−(プロパン−2−スルフォニル)−1,2,3,4−テトラヒドロピラジノ[1,2−a]インドール;
7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−2−(トルエン−4−スルフォニル)−1,2,3,4−テトラヒドロピラジノ[1,2−a]インドール;
1−[7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−3,4−ジヒドロ−1H−ピラジノ[1,2−a]インドール−2−イル]−エタノン;
7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−3,4−ジヒドロ−1H−ピラジノ[1,2−a]インドール−2−カルボン酸メチルアミド;
2−イソプロピル−7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−ピラジノ[1,2−a]インドール塩酸塩;
1−カルバモイルメチル−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル;
2−(4,5−ジヒドロオキサゾール−2−イル)−5,6−ジメトキシ−3−フェニル−1H−インドール;
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1−メチルカルバモイルメチル−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル;
3,4−ジヒドロ−7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−1H−[1,4]オキサジノ[4,3−a]インドール;
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−2−(5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−1H−インドール;
5−ヒドロキシ−3−フェニル−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル;
3−ピリジン−3−イル−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル;
3−フェニル−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル;及び
5,6−ジメトキシ−3−ピリジン−4−イル−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル。
【0164】
以下の実験部分は、限定することなく本発明について、示す。
【0165】
実験部分
化学合成
(例(Example、以下同様)1)
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシ−フェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル
特許文献1に記載の通り、この化合物を取得した。
【0166】
(例2)
3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル
特許文献1に記載の通り、この化合物を取得した。
【0167】
(例3)
5,6−ジメトキシ−3−フェニル−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル
特許文献1に記載の通り、この化合物を取得した。
【0168】
例1として特許文献1に記載の工程に従い、例4〜5の表1に示す化合物を合成した。
【0169】
(例4)
5,6−ジメトキシ−3−フェニル−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル
TSQ 700、400uA、70V、50〜300℃;MS(m/z):325(M+)
H−NMR(CDCl)δ:8.81(s br,1H);7.55(d,2H);7.46(dd,2H);7.37(dd,1H);6.96(s,1H);6.87(s,1H);4.26(q,2H);3.96(s,3H);3.85(s,3H);1.22(t,3H)
【0170】
(例5)
3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル
ESI Pos,3.5KV、20V、300℃;MS(m/z):282.1(MH+)
H−NMR(D−DMSO)δ:11.83(s br,1H);7.49(m,2H);7.42(d,2H);7.29(dd,1H);7.07(dd,1H);7.02(d,2H);3.82(s,3H);3.76(s,3H)
【0171】
(例6)
1−ベンジル−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル
80mg(0.234ミリモル)の5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステルを、窒素下、3mLの無水DMFに溶解した。この溶液を0℃とし、11.2mg(0.281ミリモル)のNaH(ミネラルオイル中に60%懸濁液)を添加した。この反応混合物を、1時間、周囲温度にて、攪拌しながら、保持した。
【0172】
33μL(0.281ミリモル)のベンジルブロマイドを添加し、この反応混合物を、攪拌下、15分間載置した。この混合物を、EtOで希釈し、飽和NHCl溶液で反応を停止する。その有機相を分離し、水相をEtOで抽出する。有機相と組み合わせ、NaClssで洗浄し、無水NaSOで乾固し、吸引下、溶媒を留去する。得た粗生成物をクロマトグラフィー(移動相:AcOEt:石油エーテル=1:4)で精製する。70mgの精製物を得る。収量は、69%である。
【0173】
ZQ、ESI POS、スプレー(spray)3.25KV/ソース30V/プローブ250C;MS(m/z):432(MH+)
H−NMR(CDCl)δ:7.38(d,2H);7.28(dd,2H);7.22(d,1H);7.10(d,2H);7.00(d,2H);6.92(s,1H);6.74(s,1H);5.77(s,2H);3.89(s,3H);3.87(s,3H);3.84(s,3H);3.61(s,3H)
【0174】
例6に述べた工程に従い、例7〜11における表1に記載の化合物を合成した。
【0175】
(例7)
5,6−ジメトキシ−1−メトキシカルボニルメチル−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル
ZQ、ESI POS、スプレー3.25KV/ソース30V/プローブ250C;MS(m/z):414(MH+)
H−NMR(CDCl)δ:7.38(d,2H);6.99(d,2H);6.89(s,1H);6.69(s,1H);5.26(s,2H);3.97(s,3H);3.89(s,3H);3.83(s,3H);3.79(s,3H);3.65(s,3H)
【0176】
(例8)
1−ジメチルカルバモイルメチル−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル
ZQ、ESI POS、スプレー3.25KV/ソース30V/プローブ250C;MS(m/z):427(MH+)
H−NMR(CDCl)δ:7.37(d,2H);6.97(d,2H);6.87(s,1H);6.70(s,1H);5.36(s,2H);3.96(s,3H);3.88(s,3H);3.82(s,3H);3.61(s,3H);3.20(s br,3H);3.03(s br,3H)
【0177】
(例9)
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1−プロピル−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル
AQA、ESI POS、スプレー3.25KV/ソース30V/プローブ250C;MS(m/z):384.1(MH+)
H−NMR(CDCl)δ:7.35(d,2H);7.98(d,2H);6.89(s,1H);6.79(s,1H);4.46(dd,2H);3.99(s,3H);3.88(s,3H);3.83(s,3H);3.66(s,3H);1.86(m,2H);0.98(t,3H)
【0178】
(例10)
1−シアノメチル−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル
ESI Pos、3.5KV、30V、250℃;MS(m/z):381.0(MH+)
H−NMR(CDCl)δ:7.34(d,2H);7.00(d,2H);6.88(s,1H);6.81(s,1H);5.58(s,2H);4.02(s,3H);3.89(s,3H);3.84(s,3H);3.71(s,3H)
【0179】
(例11)
1−(2−ジメチルアミノエチル)−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル塩酸塩
AQA、ESI POS、スプレー3.25KV/ソース30V/プローブ250C;MS(m/z):413.1(MH+)
H−NMR(CDCl)δ(塩基として同定):7.34(d,2H);6.98(d,2H);6.88(s,1H);6.86(s,1H);4.62(m,2H);3.98(s,3H);3.88(s,3H);3.83(s,3H);3.67(s,3H);2.70(m,2H);2.37(s,6H)
【0180】
(例12)
1−(2−ヒドロキシエチル)−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル
80mg(0.234ミリモル)の5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステルを、窒素下、3mLの無水DMFに溶解した。この溶液を0℃とし、11.2mg(0.281ミリモル)のNaH(ミネラルオイル中に60%懸濁液)を添加する。この反応混合物を、1時間、周囲温度にて、攪拌しながら、保持する。
【0181】
42μL(0.281ミリモル)の2−(2−ブロモエトキシ)−テトラヒドロピランを添加し、この反応混合物を、攪拌下、24時間載置した。この混合物を、EtOで希釈し、飽和NHCl溶液で反応を停止する。その有機相を分離し、水相をEtOで抽出する。有機相と組み合わせ、NaClssで洗浄し、無水NaSO上で乾固し、吸引下、溶媒を留去する。得た粗生成物をクロマトグラフィー(移動相:AcOEt:石油エーテル=1:1)で精製する。35mgの精製物を得る。収量は、34%である。
【0182】
ZQ、ESI POS、スプレー3.25KV/ソース30V/プローブ250C;MS(m/z):386(MH+)
H−NMR(CDCl)δ:7.34(d,2H);6.99(d,2H);6.87(s,1H);6.86(s,1H);4.65(dd,2H);4.08(dd,2H);3.98(s,3H);3.89(s,3H);3.83(s,3H);3.66(s,3H)
【0183】
(例13)
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸;
特許文献1に記載の通り、この化合物を取得した。
【0184】
(例14)
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボキシアミド
690mg(2.110ミリモル)の5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステルを、12.5mLのアセトニトリルに溶解し、359mg(2.215ミリモル)のN,N’−カルボニルジイミダゾールを添加し、この混合物を攪拌しながら2時間還流する。この反応混合物を40℃に冷却し、30mLの30%NHOHを添加し、30分間還流する。吸引下、溶媒を留去する。残渣をCHClで再溶解し、水とNaClssとで洗浄し、無水NaSO上で乾固する。吸引下、溶媒を留去して、650mgの粗生成物を得る。この生成物をクロマトグラフィーカラム(移動相:AcOEt:CHCl=2:1)で精製する。580mgの精製物を得る。収量は、84%である。
【0185】
API2000、ESI pos、直接注入、DP30、FP200、EP10、T350 C、ガス130、ガス2 50;MS(m/z):327.3(MH+)
H−NMR(CDCl)δ:9.09(s br,1H);7.44(d,2H);7.08(d,2H);6.88(s,1H);7.77(s,1H);5.74(s br,1H);5.31(s br,1H);3.96(s,3H);3.90(s,3H);3.83(s,3H)
【0186】
(例15)
2−アミノメチル−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール塩酸塩
80mg(0.245ミリモル)の5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボキシアミドを、窒素下、3mLの無水DMFに溶解する。THF中にLiAlHを有する1Mの溶液(1.101mL)を滴下で添加し、この懸濁液を50℃で6時間載置する。
【0187】
水と1NのNaOHとでこの反応を停止し、得た沈殿を濾取し、EtOで洗浄する。有機相を0.1NのHClで洗浄し、水相を0.1NのNaOHで塩基性化し、CHClで抽出する。その有機相を無水NaSO上で乾固し、吸引下、溶媒を留去する。得た粗精製物をクロマトグラフィーカラム(移動相:CHCl:MeOH:30%NHOH=20:1.2:0.1)で精製する。得た精製物をEtOに溶解し、EtO中にHClを有する溶液で処理する。その沈殿を濾取し、吸引下、乾燥する。32mgの精製物を得る。収量は、37%である。
【0188】
ESI POS 3.5 kV、30V、250C;MS(m/z):296.3([MH+]−NH3)
H−NMR(D−DMSO)δ:11.05(s,1H);8.40(s br,3H);7.44(d,2H);7.08(d,2H);7.02(s,1H);6.95(s,1H);4.13(s,2H);3.83(s,3H);3.82(s,3H);3.70(s,3H)
【0189】
(例16)
N−[5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−イルメチル]−アセタミド
60mg(0.192ミリモル)の2−アミノ−メチル−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドールを3mLのCHClに溶解する。40μL(0.288ミリモル)のトリエチルアミンを添加し、この反応混合物を0℃とする。15μL(1.1ミリモル)の塩化アセチルを添加し、温度を周囲温度とする。15分後、この混合物をCHClで希釈し、5%のクエン酸溶液で洗浄し、NaSO上で乾固し、吸引下、溶媒を留去する。得た粗精製物をクロマトグラフィー(移動相:CHCl:MeOH=100:3)で精製する。57mgの精製物を得る。収量は、84%である。
【0190】
API 2000、ESI pos、直接注入、EP 30、FP 200、EP 10、T 350 C、ガス1 30、ガス2 50;MS(m/z):355.4(MH+)
H−NMR(CDCl)δ:9.01(s br,1H);7.34(d br,2H);7.02(d,2H);7.01(s,1H);6.88(s,1H);5.97(t br,1H);4.48(d br,2H);3.92(s,3H);3.88(s,3H);3.85(s,3H);2.01(s,3H)
【0191】
(例17)
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボニトリル
100mg(0.306ミリモル)の5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボキシアミドを、ジオキサン(1mL)とピリジン(1mL)との溶液に溶解する。この溶液を0℃とし、1mLのトリフルオロ酢酸無水物を滴下で添加する。この反応混合物を、0℃で30分間保持する。水で反応を停止し、EtOで抽出する。その有機相を1NのHCl、5%のNaHCOとNaClssとで洗浄し、無水NaSO上で乾固する。吸引下、溶媒を留去する。得た粗精製物をクロマトグラフィーカラム(移動相:AcOEt:石油エーテル=3:1)で精製する。50mgの精製物を得る。収量は、53%である。
【0192】
ZQ、ESI POS、スプレー3.25KV/ソース30V/プローブ250C;MS(m/z):309(MH+)
H−NMR(CDCl)δ:8.36(s br,1H);7.62(d,2H);7.14(s,1H);7.07(d,2H);6.85(s,1H);3.95(s,3H);3.90(s,3H);3.89(s,3H)
【0193】
(例18)
1−(2−ジメチルアミノエチル)−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシ−フェニル)−1H−インドール−2−カルボニトリル塩酸塩
80mg(0.259ミリモル)の5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボインドールを、窒素下、3mLの無水DMFに溶解する。この溶液を0℃とし、33mg(0.829ミリモル)の60%NaHを添加し、1時間、周囲温度にて、攪拌しながら、保持する。56mg(0.388ミリモル)の2−クロロエチルアミン塩酸塩を添加し、この混合物を、24時間、周囲温度にて、攪拌しながら、保持する。NHClssで反応を停止し、混合物を、EtOで抽出し、有機相をNaClssで洗浄し、無水NaSO上で乾固する。吸引下、溶媒を留去する。得た粗精製物をクロマトグラフィー(移動相:CHCl:MeOH=100:4)で精製する。この精製物をEtO/HClで処理し、濾過する。78mgの産物を得る。収量は、72%である。
【0194】
TSQ 700、400uA、70V、50〜300℃;MS(m/z):370(M+)
H−NMR(D−DMSO)δ:11.20(s br,1H);7.61(d,2H);7.49(s,1H);7.14(d,2H);7.10(s,1H);4.76(m,2H);3.94(s,3H);3.84(s,3H);3.76(s,3H);3.45(m,2H);2.84(s,6H)
【0195】
(例19)
N−[5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボニル]−メタンスルフォンアミド
112mg(0.342ミリモル)の5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸を、窒素下、6mLの無水CHClに溶解する。58mg(0.358ミリモル)のN,N’−カルボニルジイミダゾールを添加し、この混合物を、還流下、15分間加熱する。その後、周囲温度とし、3mLの無水CHCl中に49mg(0.513ミリモル)のメタンスルフォンアミドと66μL(0.444ミリモル)のDBUとを有する溶液を添加する。この混合物を2時間還流する。1mLの無水CHCl中に16mg(0.171ミリモル)のメタンスルフォンアミドと22μL(0.148ミリモル)のDBUとを有する溶液を添加し、この混合物を、還流下、1時間加熱する。この混合物をCHClで希釈し、5%のクエン酸溶液で洗浄し、無水NaSO上で乾固し、吸引下、溶媒を留去する。得た粗精製物をクロマトグラフィーカラム(移動相:CHCl:MeOH:AcOH=100:1:0.05)で精製する。43mgの精製物を得る。収量は、31%である。
【0196】
API 2000、ESI pos、直接注入、DP 30、FP 200、EP 10、T 350 C、ガス1 30、ガス2 50;MS(m/z):405.6(MH+)
H−NMR(CDCl)δ:9.45(s br,1H);8.02(s br,1H);7.44(d,2H);7.13(d,2H);6.95(s,1H);6.74(s,1H);3.97(s,3H);3.91(s,3H);3.83(s,3H);3.33(s,3H)
【0197】
(例20)
[5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−イル]−メタノール
1.29g(3.783ミリモル)の5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステルを、窒素下、18mLのTHFに溶解する。この溶液を0℃とし、215mg(5.673ミリモル)のLiAlHを一部に添加する。この混液を、周囲温度とする。1時間後、71mg(1.891ミリモル)のLiAlHをさらに添加し、その後、これを加えた際、30分後、さらに反応させる。30分後、この反応混合物を0℃に冷却する。350μLの水、1.225mLの15%NaOH、350μLの水を緩徐に添加し、攪拌下、15分間載置する。沈殿物を濾過し、溶液をNaClssで洗浄し、吸引下、溶媒を留去する。粗精製物をEtOで粉末化し、濾過する。1.070gの精製物を得る。収量は、90%である。
【0198】
TSQ700、El、70V、200uA、50〜300C;MS(m/z):313(M+)
H−NMR(D−DMSO)δ:10.88(s,1H);7.42(d,2H);7.02(d,2H);7.00(s,1H);6.92(s,1H);5.16(t br,1H);4.55(d,2H);3.80(s,3H);3.78(s,3H);3.72(s,3H)
【0199】
(例21)
[5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−イルメチル]−メチルアミン塩酸塩
1.015g(3.243ミリモル)の[5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−イル]−メタノールを45mLのCHClに懸濁する。3.31g(32.43ミリモル)の85%MnOを添加し、この混合物を、激しく攪拌しながら、1.5時間載置する。この反応混合物を、セライトを介して濾過し、吸引下、溶媒を留去する。得た粗生成物をEtOで粉末化し、濾過する。770mgの5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシ−フェニル)−1H−インドール−2−カルバルデヒドを得る。収量は、76%である。
【0200】
H−NMR:300MHz,DMSO、δ:11.72(s br,1H);9.60(s,1H);7.55(d,2H);7.11(d,2H);7.02(s,1H);6.91(s,1H);3.83(s,6H);3.75(s,3H)
【0201】
100mg(0.321ミリモル)の5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシ−フェニル)−1H−インドール−2−カルバルデヒドを4mLのCHCl及び1mLのMeOHに溶解する。43mg(0.642ミリモル)のメチルアミン塩酸塩を添加し、この混合物を、周囲温度において攪拌下、2時間載置する。30mg(0.481ミリモル)のNaBHCNを添加し、この混合物を攪拌下20時間載置する。水で反応を停止し、その後、この混合物を1MのNaOHで塩基性化し、CHClで抽出し、無水NaSO上で乾固する。吸引下、溶媒を留去する。得た粗生成物を、クロマトグラフィー(移動相:CHCl:MeOH:30%NHOH=100:5:0.5)で精製する。この精製物をEtO/HClで処理し、濾過する。59mgの精製物を得る。収量は、51%である。
【0202】
TSQ 700、E.I、400uA、1000eV、7OV、T 50〜300C;MS(m/z):326.1(M+)
H−NMR(D−DMSO)δ:11.14(s,1H);9.16(s br,1H);7.42(d,2H);7.07(d,2H);7.01(s,1H);6.92(s,1H);4.21(s,2H);3.82(s,3H);3.81(s,3H);3.71(s,3H);2.50(s,3H)
【0203】
(例22)
3−[5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−イル]−プロピオン酸エチルエステル
232μL(1.158ミリモル)のトリエチルフォスフォノ酢酸を、窒素下、3mLのTHFに溶解する。この溶液を0℃とし、48mg(1.197ミリモル)の60%NaHを添加し、攪拌下、15分間載置する。120mg(0.386ミリモル)の5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルバルデヒドを点かし、この混液を、周囲温度において、1時間載置する。
【0204】
水で反応を停止し、この混液を、AcOEtで抽出し、無水NaSO上で乾固する。吸引下、溶媒を留去する。得た粗精製物をクロマトグラフィー(移動相:CHCl:AcOEt:30%NHOH=100:2.5:0.25)で精製する。得た精製物を5mLの無水EtOH、5mLのAcOEt及びピリジンの液滴に溶解する。12mgの10%Pd/Cを添加し、30psiにて、1.5時間、水素化を行う。触媒を濾過し、濾液を乾燥し、AcOEtに再溶解し、0.1NのHCl及び5%のNaHCOで洗浄する。無水NaSO上で乾固した後、吸引下、溶媒を留去する。粗生成物をクロマトグラフィー(移動相:AcOEt:石油エーテル=1:3)で精製する。95mgの精製物を得る。収量は、64%である。
【0205】
TSQ 700、E.I;400uA、70V、180℃、ソース、プローブ50〜250℃;MS(m/z):383.1(M+)
H−NMR(D−DMSO)δ:10.72(s,1H);7.35(d,2H);7.02(d,2H);6.89(s,1H);6.88(s,1H);4.02(q,2H);3.80(s,3H);3.77(s,3H);3.69(s,3H);2.99(m,2H);2.67(m,2H);1.13(t,3H)
【0206】
(例23)
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−2−(2H−[1,2,4]トリアゾール−3−イル)−1H−インドール
200mg(0.613mg)の5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボキシアミドを1.6mLのN,N−ジメチルフォルムアミドジメチルアセタールに懸濁し、1.5時間、120℃で加熱し、その後、吸引下、乾燥する。236mgの5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシ−フェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸 1−ジメチルアミノ−メチリデンアミドを得る。1mLの酢酸をフラスコ内に載置し、14μL(0.288ミリモル)のヒドラジン一水和物、及び100mg(0.262ミリモル)の5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシ−フェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸の1−ジメチルアミノ−メチリデンアミドを添加する。この混合物を90℃で15分間加熱し、CHClで希釈し、5%のNaHCO溶液で洗浄し、無水NaSO上で乾固する。吸引下、溶媒を留去し、得た粗生成物をクロマトグラフィー(移動相:CHCl:MeOH=100:2)で精製する。57mgの精製物を得る。収量は、62%である。
【0207】
API 2000、ESI pos、直接注入、DP30、FP 200、EP 10、T 350C、ガス1 30、ガス2 60;MS(m/z):351.2(MH+)
H−NMR(CDCl)δ:9.52(s br,1H);7.95(s,1H);7.48(d,2H);7.11(d,2H);6.92(s,1H);6.87(s,1H);3.96(s,3H);3.92(s,3H);3.86(s,3H)
【0208】
(例24)
2−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドールトリフルオロ酢酸
2.25mLの無水トルエンを窒素下に載置し、586μLの2MのAlMeのトルエン溶液を添加する。得た溶液を0℃とする。78μL(1.172ミリモル)のエチレンジアミンを添加する。この溶液を、周囲温度にて攪拌下1時間載置し、その後、温度を0℃とする。200mg(0.586ミリモル)の5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステルを添加し、この反応混合物を30分間還流し、その後、CHClで希釈する。5%のKCO溶液で反応を停止し、その有機相を分離し、水相をCHClで抽出する。この相を組み合わせ、無水NaSO上で乾固し、吸引下、溶媒を留去する。得た粗生成物を調製用HPLC(カラム:対称C18、5μM;溶離液A:水及び0.1%TFA、溶離液B:CHCN及び0.1%TFA;グラジエント:2分間100%溶離液A、18分間100%溶離液Aから100%溶離液B、2分間100%溶離液B)で精製する。18mgの精製物を得る。収量は、7%である。
【0209】
ESI Pos、3.5KV、30V、250℃;MS(m/z):352.1(MH+)
H−NMR(CDCl)δ:12.67(s br,1H);8.83(s br,2H);7.39(d,2H);7.11(d,2H);7.02(s,1H);6.63(s,1H);3.98(s,3H);3.93(s,3H);3.92(s,4H);3.81(s,3H)
【0210】
(例25)
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−2−(1H−テトラゾール−5−イル)−1H−インドール
80mg(0.260ミリモル)の5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボインドールと400μLのBuSnNとの混合物を、攪拌下、110℃にて24時間加熱する。400μLのBuSnNをさらに添加し、この混合物を、130℃で5時間加熱する。温度を周囲温度とし、1mLの濃HCl及び3mLのMeOHの溶液4mLを添加し、この混合物を、周囲温度にて24時間載置する。10mLの水を添加し、その後、CHClでこの混合物を抽出する。有機相を無水NaSO上で乾固し、吸引下、溶媒を留去する。粗生成物を調製用HPLC(カラム:対称C18、5μM;溶離液A:水:CHCN:TFA=90:10:0.05、溶離液B:水:CHCN:TFA=10:90:0.05;グラジエント:3分間5%溶離液B、27分間5%溶離液Bから100%溶離液B、4分間100%溶離液B)で精製する。15mgの精製物を得る。収量は、16%である。
【0211】
ESI Pos、3.5KV、30V、250℃;MS(m/z):352.1(MH+)
H−NMR(D−DMSO)δ:11.60(s br,1H);7.36(d,2H);7.01(d,2H);6.99(s,1H);6.98(s,1H);3.82(s,3H);3.81(s,3H);3.74(s,3H)
【0212】
(例26)
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−2−[1,3,4]オキサジアゾール−2−イル−1H−インドール
200mg(0.612ミリモル)の5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸を、窒素下、10mLの無水CHClに溶解する。104mg(0.641ミリモル)のN,N’−カルボニルジイミダゾールに添加し、この混液を30分間還流する。この反応混合物を周囲温度とし、60μL(1.224ミリモル)のヒドラジン一水和物を添加し、その後、攪拌下、30分間載置する。
【0213】
この混合物を、CHClで希釈し、水で洗浄する。その有機相を分離し、水相をCHClで抽出する。有機相と組み合わせ、無水NaSO上で乾固し、吸引下、溶媒を留去する。得た粗生成物をクロマトグラフィー(移動相:CHCl:MeOH=20:1)で精製する。
【0214】
197mgの精製物を得る。収量は、94%である。
【0215】
H−NMR(D−DMSO)δ:11.28(s br,1H);8.12(s br,1H);7.40(d,2H);7.04(d,2H);6.92(s,1H);6.81(s,1H);4.36(d br,2H);3.82(s,3H);3.80(s,3H);3.69(s,3H)
【0216】
120mg(0.352ミリモル)の5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボキシヒドラジンと、900μLの蟻酸との混合物を80℃で30分間加熱する。蟻酸を吸引下で留去し、粗生成物をCHClに採取し、石油エーテルを添加し、沈殿物を濾取する。90mgの白色固体を得る。取得した白色固体の90mgと、375μLのPOClとの混合物を80℃で15分間加熱する。このPOClを留去し、残渣をCHClに採取し、水で洗浄する。その水相を、CHClで抽出する。有機相と組み合わせ、無水NaSO上で乾固し、吸引下、溶媒を留去する。得た粗生成物をクロマトグラフィー(移動相:CHCl:MeOH=100:1)で精製する。
【0217】
54mgの精製物を得る。収量は、44%である。
【0218】
ESI Pos、3.5KV、20V、300℃;MS(m/z):352.1(MH+)
H−NMR(D−DMSO)δ:11.90(s br,1H);9.15(s,1H);7.47(d,2H);7.05(d,2H);6.98(s、1H);6.90(s,1H);3.83(s,6H);3.73(s,3H)
【0219】
(例27)
7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−3,4−ジヒドロ−2H−ピラジノ[1,2−a]インドール−1オン
250mg(0.657ミリモル)の1−シアノメチル−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステルを10mLの無水EtOHに懸濁する。246μLの12%HClと20mgの10%Pd/Cとを添加し、この混合物を43psiにて24時間水素化する。15mLのAcOEtを添加して出発物質を良好に可溶化し、246μLの12%HClをさらに添加し、その後、20mgの10%Pd/Cをさらに添加する。この混合物を43psiで24時間水素化する。15mgの10%Pd/Cをさらに添加し、この混合物を、24時間水素化する。この混合物を紙上で濾過し、吸引下、溶媒を留去する。242mgの1−(2−アミノ−エチル)−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を得る。収量は、87%である。
【0220】
170mg(0.404ミリモル)の1−(2−アミノ−エチル)−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を水に溶解する。この混合物を5%KCOで塩基性化し、CHClで抽出し、無水NaSO上で乾固し、吸引下、溶媒を留去する。得た精製物を10mLの無水トルエンに溶解し、トルエン中に2MのAlMeを有する液303μLを添加し、この混合物を80℃で10分間加熱する。これを周囲温度とし、水で反応を停止し、この混合物をAcOEtで抽出する。その有機相をNaClssで洗浄し、無水NaSO上で乾固し、吸引下、溶媒を留去する。得た粗生成物をクロマトグラフィー(移動相:CHCl:MeOH=100:1.5)で精製する。91mgの精製物を得る。収量は、64%である。
【0221】
TSQ 700、El、200uA、70V、50〜300C;MS(m/z):352.1(M+)
H−NMR(D−DMSO)δ:7.81(t br,1H);7.48(d,2H);7.13(s,1H);6.97(d,2H);6.93(s,1H);4.25(m,2H);3.86(s,3H);3.81(s,3H);3.72(s,3H);3.61(m,2H)
【0222】
(例28)
7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−ピラジノ[1,2−a]インドール塩酸塩
60mg(0.170ミリモル)の7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−3,4−ジヒドロ−2H−ピラジノ[1,2−a]インドール−1−オンを、窒素下、2.5mLの無水THFに懸濁する。この混合物を0℃とし、22mg(0.595ミリモル)のLiAlHを添加する。この反応混合物を60℃で4時間加熱する。
【0223】
水及び1MのNaOHで反応を停止する。その沈殿物を濾過し、溶液を無水NaSO上で乾固し、吸引下、溶媒を留去する。得た粗生成物をクロマトグラフィー(移動相:CHCl:MeOH=100:2)で精製する。得た精製物をEtO/HClで処理し、濾過する。30mgの精製物を得る。収量は、47%である。
【0224】
TSQ 700、El、200uA、70V、ソース、180C、MS(m/z):338.3(M+)
H−NMR(D−DMSO)δ:9.50(s br,1H);7.37(d,2H);7.13(s,1H);7.07(d,2H);7.07(s,1H);4.50(s,2H);4.28(m,2H);3.84(s,3H);3.81(s,3H);3.75(s,3H);3.69(m,2H)
【0225】
(例29)
5,6−ジメトキシ−3−フェニル−1H−インドール−2−カルボン酸
特許文献1に記載の方法に従って調製した。
【0226】
El、70eV、15O℃、50〜300℃;MS(m/z):297.1(M
H−NMR(CDCl):δ8.99(s br,1H);7.57(dd,2H);7.47(dd,2H);7.39(dd,1H);7.35(s br,1H);6.94(s,1H);6.82(s,1H);3.93(s,3H);3.84(s,3H)
【0227】
(例30)
3−(4−クロロフェニル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル
特許文献1に記載の方法に従って調製した。
【0228】
ESI POS、3.5KV、20V、300℃;MS(m/z):346.2(MH
H−NMR(CDCl):δ8.82(s,1H),7.49−7.43(m,4H),6.90(s,1H),6.86(s,1H),3.96(s,3H),3.85(s,3H),3.80(s,3H)
【0229】
(例31)
3−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル
特許文献1に記載の方法に従って調製した。
【0230】
ESI POS、3.5KV、20V、300℃;MS(m/z):380.2(MH
H−NMR(CDCl)δ8.95(s,1H),7.74(d,2H),7.67(d,2H),6.90(s,1H),6.89(s,1H),3.98(s,3H),3.88(s,3H),3.82(s,3H)
【0231】
(例32)
5,6−ジメトキシ−3−p−トリル−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル
特許文献1に記載の方法に従って調製した。
【0232】
ESI POS、3.5KV、20V、300℃;MS(m/z):326.3(MH
H−NMR(CDCl)δ8.92(s,1H),7.47(d,2H),7.30(d,2H)、6.97(s,1H),6.86(s,1H),3.96(s,3H),3.86(s,3H),3.80(s,3H),2.45(s,3H)
【0233】
(例33)
3−(4−フルオロフェニル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル
特許文献1に記載の方法に従って調製した。
【0234】
ESI POS、3.5KV、20V、300℃;MS(m/z):330.2(MH
H−NMR(CDCl)δ(ppm):8.94(s,1H),7.52(dd,2H),7.18(dd,2H),6.91(s,1H),6.88(s,1H),3.97(s,3H),3.87(s,3H),3.81(s,3H)
【0235】
(例34)
3−(2−クロロフェニル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル
特許文献1に記載の方法に従って調製した。
【0236】
ESI POS、3.5KV、20V、300℃;MS(m/z):346.2(MH
H−NMR(CDCl)δ(ppm):8.87(s,1H),7.55−7.51(m,1H),7.43−7.38(m,1H),7.37−7.32(m,2H),6.88(s,1H),6.71(s,1H),3.96(s,3H),3.83(s,3H),3.75(s,3H)
【0237】
(例35)
3−(3−クロロフェニル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル
特許文献1に記載の方法に従って調製した。
【0238】
ESI POS、3.5KV、20V、300℃;MS(m/z):346.2(MH
H−NMR(CDCl)δ(ppm):8.91(s,1H),7.54(s,1H),7.43−7.37(m,3H),6.91(s,1H),6.87(s,1H),3.96(s,3H),3.86(s,3H),3.80(s,3H)
【0239】
(例36)
5−クロロ−3−フェニル−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル
特許文献1に記載の方法に従って調製した。
【0240】
ESI POS、3.2KV、20V、300℃;MS(m/z):300.1(MH
H−NMR(CDCl)δ(ppm):8.98(s br,1H);7.60−7.27(m,8H);4.29(q,2H);1.23(t,3H)
【0241】
(例37)
5−フルオロ−3−フェニル−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル
特許文献1に記載の方法に従って調製した。
【0242】
ESI POS、3.2KV、20V、300℃;MS(m/z):284.1(MH
H−NMR(CDCl)δ(ppm):8.97(s br,1H);7.58−7.51(m,6H);7.26(dd,1H);7.11(ddd,1H);4.28(q,2H);1.23(t,3H)
【0243】
(例38)
5−メトキシ−3−フェニル−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル
特許文献1に記載の方法に従って調製した。
【0244】
ESI POS、3.2KV、20V、300℃;MS(m/z):296.2(MH
H−NMR(CDCl)δ(ppm):8.86(s br,1H);7.55(dd,2H);7.46(dd,2H);7.40(dd,1H);7.34(d,1H);7.03(dd,1H);7.00(d,1H);4.28(q,2H);3.79(s,3H);1.22(t,3H)
【0245】
(例39)
5,6−ジメトキシ−1−(2−メトキシエチル)−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル
例6に記載の方法に従って調製した。
【0246】
ESI Pos、3.2KV、20V、300℃;MS(m/z):400.1(MH
H−NMR(CDCl)δ(ppm):7.35(d,2H);6.99(d,2H);6.94(s,1H);6.86(s,1H);4.66(t,2H);3.98(s,3H);3.89(s,3H);3.83(s,3H);3.79(t,2H);3.66(s,3H);3.34(s,3H)
【0247】
(例40)
1−(2−ヒドロキシエチル)−5,6−ジメトキシ−3−フェニル−1H−インドール−2−カルボニトリル
例12に記載の方法に従って調製した。
【0248】
ESI POS、スプレー、3KV、20V、300℃;MS(m/z):323.3(MH
H−NMR(CDCl)δ(ppm):7.90(d,2H),7.76(m,3H),7.64(m,1H),7.38(s,1H),7.12(s,1H),4.67(m,2H),4.36−4.27(m,3H),4.21(s,3H),4.12(s,3H)
【0249】
(例41)
1−(3−ヒドロキシプロピル)−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル
例12に記載の方法に従って調製した。
【0250】
ESI POS、スプレー、3KV、20V、300℃;MS(m/z):400.3(MH
H−NMR(CDCl)δ(ppm):7.33(d,2H),6.99(d,2H),6.88(s,2H),4.64(t,2H),3.98(s,3H),3.89(s,3H),3,83(s,3H),3,65(s,3H),3,62(t,2H),2.12(m,2H)
【0251】
(例42)
1−(2−ヒドロキシエチル)−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボニトリル
例12に記載の方法に従って調製した。
【0252】
ESl POS、スプレー3KV、20V、300℃;MS(m/z):353.3(MH
H−NMR(CDCl)δ(ppm):7.62(d,2H),7.13(s,1H),7.07(d,2H),6.88(s,1H),4.43(t,2H),4.08(m,2H),3.98(s,3H),3.90(s,3H),3.88(s,3H)
【0253】
(例43)
2−(5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−2−(5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−1H−インドール−1−イル)エタノール
例12に記載の方法に従って調製した。
【0254】
ESI POS、スプレー3KV、20V、300℃;MS(m/z):410.4(MH
H−NMR(CDCl)δ(ppm):7.35(d,2H),6.99(d,2H),6,96(s,1H),6.88(s,1H),4.71(t,2H),4.14(t,2H),3.99(s,3H),3.89(s,3H),3.86(s,3H),2.40(s,3H)
【0255】
(例44)
1−(3−ヒドロキシプロピル)−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボニトリル
例12に記載の方法に従って調製した。
【0256】
ESI POS、3.5KV、20V、300℃;MS(m/z):367.2(MH
H−NMR(CDCl):δ7.62(d,2H),7.13(s,1H),7.08(d,2H),6.91(s,1H),4.45(t,2H),4.00(s,3H),3.92(s,3H),3.89(s,3H),3.70(t,2H),2.18−2.11(m,2H)
【0257】
(例45)
5,6−ジメトキシ−3−フェニル−1H−インドール−2−カルボン酸アミド
例14に記載の方法に従って調製した。
【0258】
ESI POS、スプレー3.5KV、ソース20V、プローブ300℃;MS(m/z):297.3(MH
H−NMR(CDCl)δ(ppm):9.10(s,1H),7.60−7.40(m,5H),6.88(s,1H),6.78(s,1H),5.73(b s,1H),5.24(b s,1H),3.96(s,3H),3.82(s,3H)
【0259】
(例46)
5,6−ジメトキシ−3−フェニル−1H−インドール−2−カルボン酸ジメチルアミド
例14に記載の方法に従って調製した。
【0260】
ESI Pos、3.2KV、20V、300℃;MS(m/z):325.2(MH
H−NMR(CDCl)δ(ppm):8.94(s br,1H);7.50−7.42(m,4H);7.35(m,1H);7.14(s,1H);6.91(s,1H);3.93(s,3H);3.89(s,3H);2.98−2.49(s br,6H)
【0261】
(例47)
(5,6−ジメトキシ−3−フェニル−1H−インドール−2−イル)−モルフォリン−4−イル−メタノン
例14に記載の方法に従って調製した。
【0262】
ESI Pos、3.2KV、20V、300℃;MS(m/z):367.1(MH
H−NMR(CDCl)δ(ppm):8.79(s br,1H);7.53−7.44(m,4H);7.44−7.34(m,1H);7.09(s,1H);6.90(s,1H);3.94(s,3H);3.88(s,3H);3.37(m br,4H);3.23(m br,4H)
【0263】
(例48)
5,6−ジメトキシ−3−フェニル−1H−インドール−2−カルボン酸メチルアミド
例14に記載の方法に従って調製した。
【0264】
ESI Pos、3.2KV、20V、300℃;MS(m/z):311.1(MH
H−NMR(CDCl)δ(ppm):9.26(s br,1H);7.60−7.43(m,5H);6.91(s,1H);6.79(s,1H);5.80(m br,1H);3.95(s,3H);3.82(s,3H);2.81(d,3H)
【0265】
(例49)
5,6−ジメトキシ−3−フェニル−1H−インドール−2−カルボニトリル
例17に記載の方法に従って調製した。
【0266】
ESI POS、スプレー3.5KV、ソース20V、プローブ300℃;MS(m/z):279.2(MH
H−NMR(CDCl):δ8.37(s,1H),7.70(d,2H),7.54(t,2H),7.43(t,1H),7.16(s,1H),6.87(s,1H),3.97(s,3H),3.91(s,3H)
【0267】
(例50)
5,6−ジメトキシ−3−フェニル−1−プロピル−1H−インドール−2−カルボニトリル
例18に記載の方法に従って調製した。
【0268】
ESI POS、スプレー3KV、20V、300℃;MS(m/z):321.3(MH
H−NMR(CDCl)δ(ppm):7.68(d,2H),7.52(t,2H),7.39(m,2H),7.17(s,1H),6.75(s,1H),4.25(t,2H),3.99(s,3H),3.91(s,3H),1.97−1.91(m,2H),1.54(s,6H),1.01(m,3H)
【0269】
(例51)
1−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−5,6−ジメトキシ−3−フェニル−1H−インドール−2−カルボニトリル塩酸塩
例18に記載の方法に従って調製した。
【0270】
ESI POS、スプレー3KV、20V、300℃;MS(m/z):350.3(MH
H−NMR(DMSO−d)δ(ppm):10.95(s,1H),7.67(d,2H),7.56(t,2H),7.45(m,2H),7.11(s,1H),4.77(t,2H),3.93(s,3H),3.77(s,3H),3.48(m,2H),2.86(d,6H)
【0271】
(例52)
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル塩酸塩
例18に記載の方法に従って調製した。
【0272】
ESI POS、スプレー3KV、20V、300℃;MS(m/z):439.3(MH
H−NMR(DMSO−d)δ(ppm):11.06(s,1H),7.38(s,1H),7.29(d,2H),6.99(d,2H),6.78(s,1H),4.85(m,2H),3.92(s,3H),3.80(s,3H),3.67(s,3H),3.61(s,3H),3.60−3.45(m,4H),3.01(m,2H),2.06−1.80(m,4H)
【0273】
(例53)
1−(3−(ジメチルアミノ)プロピル)−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル塩酸塩
例18に記載の方法に従って調製した。
【0274】
ESI POS、スプレー3KV、2OV、300℃;MS(m/z):427.3(MH
H−NMR(DMSO−d)δ(ppm):10.27(s,1H),7.28(d,2H),7.20(s,1H),6.98(d,2H),6.78(s,1H),4.55(t,2H),3.88(s,3H),3.85(s,3H),3.82(s,3H),3.79(s,3H),3.12(m,2H),2.74(s,3H),2.72(s,3H),2.12(m,2H)
【0275】
(例54)
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−インドール−2−カルボニトリル塩酸塩
例18に記載の方法に従って調製した。
【0276】
ESI POS、スプレー3KV、20V、300℃;MS(m/z):406.3(MH
H−NMR(DMSO−d)δ(ppm):10.72(s,1H),7.62(d,2H),7.38(s,1H),7.14(d,2H),7.11(s,1H),4.73(t,2H),3.93(s,3H),3.84(s,3H),3.79(s,3H),3.61(m,4H),3.08(m,2H),2.03(m,2H),1.87(m,2H)
【0277】
(例55)
1−(3−(ジメチルアミノ)プロピル)−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボニトリル
例18に記載の方法に従って調製した。
【0278】
ESI POS、スプレー3KV、20V、300℃;MS(m/z):394.3(MH
H−NMR(DMSO−d)δ(ppm):7.61(d,2H),7.23(s,1H),7.13(d,2H),7.10(s,1H),4.40(t,2H),3.90(s,3H),3.84(s,3H),3.78(s,3H),3.29(s,8H),2.15(m,2H)
【0279】
(例56)
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1−(2−モルフォリノエチル)−1H−インドール−2−カルボニトリル塩酸塩
例18に記載の方法に従って調製した。
【0280】
ESI POS、スプレー3KV、20V、300℃;MS(m/z):422.3(MH
H−NMR(DMSO−d)δ(ppm):12.26(s,1H),7.61(d,3H),7.14(d,2H),7.10(s,1H),4.85(t b,2H),3.94(s,3H),3.83(s,3H),3.78(s,3H),3.50(m,4H),3.07(s,4H)
【0281】
(例57)
2−(5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−2−(5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−1H−インドール−1−イル)−N,N−ジメチルエタンアミン
例18に記載の方法に従って調製した。
【0282】
ESI POS、スプレー3KV、20V、300℃;MS(m/z):437.5(MH
H−NMR(CDCl)δ(ppm):7.34(d,2H),6.97(m,4H),4.76(t b,2H),4.01(s,3H),3.88(s,3H),3.86(s,3H),2.79(t,2H),2.40(s b,9H)
【0283】
(例58)
5,6−ジメトキシ−3−フェニル−2−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)−1H−インドール
例23に記載の方法に従って調製した。
【0284】
H−NMR(CDCl):δ9.77(s,1H),8.00(s,1H),7.62−7.59(m,5H),6.96(s,1H),6.88(s,1H),3.99(s,3H),3.87(s,3H)
ESI POS、3.5KV、20V、300℃;MS(m/z):321.3(MH),641(2MH
【0285】
(例59)
3,4−ジヒドロ−7,8−ジメトキシ−10−フェニルピラジノ[1,2−a]インドール−1(2H)−オン
例27に記載の方法で調製した。
【0286】
ESI POS、スプレー3KV、20V、300℃;MS(m/z):323.3(MH
H−NMR(DMSO−d)δ(ppm):7.88(s,1H),7.54(d,2H),7.40(t,2H),7.29(t,1H),7.15(s,1H),6.93(s,1H),4.27(t,2H),3.86(s,3H),3.71(s,3H),3.62(b t,2H)
【0287】
(例60)
1−(2−アミノエチル)−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシ−フェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル塩酸塩
例27に記載の通りに表題の化合物を取得し、ジエチルエーテル/ジクロロメタンの混合物を用いて粉砕化した(9.4mg、収量10%)。
【0288】
ESI POS、スプレー3KV、20V、300℃;MS(m/z):385.3(MH
H−NMR(DMSO−d)δ(ppm):8.25(s,1H),7.52(d,3H),7.51(s,1H),7.21(d,2H),7.01(s,1H),4.90(t,2H),4.11(s,3H),4.02(s,3H),3.90(s,3H),3.82(s,3H),3.44(t,2H)
【0289】
(例61)
7,8−ジメトキシ−10−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロピラジノ[1,2−a]インドール塩酸塩
例28に記載の方法に従って調製した。
【0290】
ESI POS、3.5KV、20V、300℃;MS(m/z):309.2(MH
H−NMR(DMSO−d)δ(ppm):9.10(b s,1H),7.52−7.43(m,4H),7.36−7.29(m,1H),7.15(s,1H),7.13(s,1H),4.52(s,2H),4.27(t,2H),3.85(s,3H),3.76(s,3H),3.68(t,2H)
【0291】
(例62)
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−エチル]−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル二塩酸塩
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル及び4−(N,N’−ジメチルアミノピリジン)の5mLジクロロメタン溶液(それぞれ51.7mg、0.13ミリモル、及び19.5mg、0.16ミリモル)にトシルクロライド(30.6mg、0.16ミリモル)を0℃で添加した。この混合物を室温で3時間攪拌した。吸引下、溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl/MeOH=99:1)で精製し、黄色固体として、54mgの5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1−[2−(トルエン−4−スルフォニルオキシ)−エチル]−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル(収量75%)を得た。
【0292】
ESI POS、スプレー3KV、コノ(cono)20V、300℃;MS(m/z):540.3(MH
【0293】
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1−[2−(トルエン−4−スルフォニルオキシ)−エチル]−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル(54mg、0.1ミリモル)を有する3mLの乾燥アセトニトリル(dry acetonitrile)の溶液に、1−メチル−ピペラジン(444μL、4.0ミリモル)を添加し、得た混合物を、65℃で一昼夜攪拌した。減圧下、溶媒を留去した後、残渣をジクロロメタンに溶解し、飽和NHCl水溶液と塩水とで連続して洗浄した。有機相をNaSO上で乾固し、減圧下、ジクロロメタンを留去した。残渣をフラッシュ・クロマトグラフィー(CHCl/MeOH=98:2)で精製して、ジエチルエーテルに溶解した無色の油状物を得、濃HClを数滴滴下して対応する塩酸塩とした。この白色固体を濾過し、ジエチルエーテルで洗浄し、乾燥して、表題の化合物を得た(26mg、収量48%)。
【0294】
ESI POS、スプレー3KV、20V、300℃;MS(m/z):468(MH
H−NMR(DMSC−d)δ(ppm):7.31(d,3H),7.01(d,2H),6.80(s,1H),4.81(b s,2H)、3.91(s,3H)、3.69(s,3H),3.63(s,3H),3.38(b s 12H),2.81(b s,3H)
【0295】
(例63)
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1−(2−モルフォリノエチル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル塩酸塩
例62に記載の方法に従って調製した。
【0296】
ESI POS、スプレー3KV、20V、300℃;MS(m/z):455.3(MH
H−NMR(DMSO−d)δ(ppm):11.4(s,1H),7.42(s,1H),7.30(d,2H),7.00(d,2H),6.79(s,1H),5.01−4.88(m,2H),4.06−3.16(m,10H,),3.93(s,3H),3.81(s,3H),3.69(s,3H),3.64(s,3H)
【0297】
(例64)
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1−(2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル)−1H−インドール−2−カルボニトリル二塩酸塩
例62に記載の方法に従って調製した。
【0298】
ESI POS、スプレー3KV、20V、300℃;MS(m/z):435.3(MH
H−NMR(DMSO−d)δ(ppm):7.61(d,2H),7.21(s,1H),7.13(d,2H),7.08(s,1H),4.42(b t,2H),3.89(s,3H),3.83(s,3H),3.77(s,3H),3.02(d,2H),2.93(d,2H),2.74(m,5H),2.51−2.32(4H,m)
【0299】
(例65)
7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−ピラジノ[1,2−a]インドール塩酸塩
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−インドール2−カルボン酸メチルエステル及びジイソプロピルエチルアミンを有する乾燥THF(8mL)(それぞれ195mg、0.50ミリモル及び351μL、2.01ミリモル)の溶液に、メタンスルホン酸無水物(174.2mg、1.0ミリモル)を有する2mLの乾燥THFを、0℃で滴下して添加した。この溶液を室温で2時間攪拌した。溶媒を留去した後、残渣をジクロロメタンに溶解し、希NHCl水溶液で洗浄し、NaSO上で乾固し、濃縮した。得た粗1−(2−メチルスルフォニルオキシ−エチル)−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステルをさらに精製することなく、以下のステップに使用した。
【0300】
1−(2−メチルスルフォニルオキシ−エチル)−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシ−フェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル(127mg、0.27ミリモル)を最小量のDMFに溶解し、メチルアミンを有する1.5mLのエタノール(33%)を添加した。この溶液を60℃で一昼夜攪拌しながら載置した。エタノールを留去し、残渣をジエチルエーテル(50mL)に溶解し、飽和NHCl水溶液(2×20mL)、塩水(20mL)で洗浄し、NaSO上で乾固し、減圧下、エバポレーションを行った。この粗生成物をフラッシュ・クロマトグラフィー(CHCl/MeOH=98:2)で精製し、黄色の油状物を得、ペンタン/酢酸エチル(100:3)で結晶化して、淡褐色の固形物として7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−2−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ピラジノ[1,2−a]インドール−1−オンを得た(23.7mg、収量24%)。
【0301】
ESI POS、スプレー3KV、20V、300℃;MS(m/z):367(MH
H−NMR(CDCl)δ(ppm):7.56(d,2H),7.03(s,1H),7.02(d,2H),6.75(s,1H),4.29(t,2H),3.99(s,3H),3.88(s,3H),3.87(s,3H),3.81(t,2H),3.14(s,3H)
【0302】
LiAlH(11mg、0.29ミリモル)を7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−2−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ピラジノ[1,2−a]インドール−1−オン(23.7mg、0.06ミリモル)を有する2mLの乾燥THF溶液に0℃で添加し、得た混合物を室温で3時間攪拌した。1NのNaOHを数滴添加して、反応を停止した。その溶液を、減圧下、エバポレーションを行い、残渣を、シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(CHCl/MeOH=99:1)で精製した。収集した画分を濃縮して、褐色の固形物を得、これをジエチルエーテルに溶解し、濃HClを添加して、塩酸塩にて白色の固形物として表題の化合物を単離した(10.7mg、収量43%)。
【0303】
ESI POS、スプレー3KV、20V、300℃;MS(m/z):353(MH
H−NMR(DMSOd)δ(ppm):11.25(s,1H),7.36(d,2H),7.15(s,1H),7.08(d,3H),4.62(m,2H),4.52(m,1H),4.19(m,1H),3.84(s,3H),3.81(s,3H),3.75(s,3H),3.37(m,2H),2.97(s,3H)
【0304】
(例66)
7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−1,2−ジヒドロピラジノ[1,2−a]インドール−3−オン
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−イル−メチルアミン(98.1mg、0.31ミリモル)と、ジイソプロピルエチルアミン(54μL、0.31ミリモル)と、5mLの無水ジクロロメタンとの混液に、トリチルクロライド(87.5mg、0.31ミリモル)を有する1.5mLの乾燥ジクロロメタンを0℃で緩徐に添加した。この溶液を室温で2時間攪拌した。その有機相を水(10mL)で洗浄し、NaSO上で乾固した。溶媒をエバポレーションにかけ、残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー上で、CHCl/EtN(0.1%)を移動相として用いて精製した。収集した画分をエバポレーションにかけ、白色固体として、[5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシ−フェニル)−1H−インドール−2−イルメチル]−トリチル−アミンを得た(132mg、収量74%)を得た。
【0305】
ESI POS、スプレー3KV、20V、300℃;MS(m/z):296.2(M−TrtNH
【0306】
[5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシ−フェニル)−1H−インドール−2−イルメチル]−トリチル−アミン(132mg、0.23ミリモル)を有する3mLの乾燥DMF溶液に、NaH(12mg、0.28ミリモル)を0℃で添加した。室温で1時間攪拌した後、メチルブロモ酢酸(26μL、0.28ミリモル)を添加し、この溶液を3時間攪拌した。NHClの飽和溶液及びジエチルエーテルを添加した後、その有機層を分離し、塩水(20mL)で洗浄し、NaSO上で乾固し、エバポレーションをかけて、133mgの粗{5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシ−フェニル)−2−[(トリチルアミノ)−メチル]−インドール−1−イル}−酢酸メチルエステルを得た。なお、この粗生成物を以下の反応ステップに用いた。
【0307】
ESI POS、スプレー3KV、20V、300℃;MS(m/z):627.5(MH
【0308】
{5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシ−フェニル)−2−[(トリチルアミノ)−メチル]−インドール−1−イル}−酢酸メチルエステルを1.5mLのCHCl/TFA/TIS(50:50:1)混液に溶解した。この溶液を1時間攪拌した。この混合物をジクロロメタン(30mL)で希釈し、その有機相を1MのHCl(2×50mL)で抽出した。その水相を1MのNaOHで処理して、pHを13とし、その後、ジクロロメタン(3×50mL)で抽出した。その有機層をNaSO上で乾固し、減圧下でエバポレーションにかけ、残渣を得、これを、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(CHCl/MeOH=99:1)で精製した。淡褐色の固形物として表題の化合物を得た(6.3mg、収量11%([5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシ−フェニル)−1H−インドール−2−イルメチル]−トリチルアミンに対して))。
【0309】
ESI POS、スプレー3KV、20V、300℃;MS(m/z):353.3(MH
H−NMR(CDCl)δ(ppm):7.35(d,2H),7.15(s,1H),7.02(d,2H),6.79(s,1H),4.81(s b,2H),4.75(s,2H),3.97(s,3H),3.90(s,3H),3.87(s,3H),3.80(d,1H)
【0310】
(例67)
2−メタンスルフォニル−7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−ピラジノ[1,2−a]インドール
7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−ピラジノ[1,2−a]インドール(14.5mg、0.04ミリモル)とN−メチルモルフォリノ(10μL、0.05ミリモル)とを有する2mLの乾燥ジクロロメタンの溶液に、メタンスルホン酸無水物(9mg、0.05ミリモル)を有する乾燥ジクロロメタン(1mL)の溶液を0℃で緩徐に添加し、この混合物を一昼夜攪拌した。その溶液をジクロロメタン(30mL)で希釈し、1NのHCl(2×5mL)、塩水(10mL)で洗浄し、NaSO上で乾固し、減圧下でエバポレーションを行い、黄白色の油状物として、表題の化合物を得た(16.3mg、収量93%)。
【0311】
ESI POS、スプレー3KV、20V、300℃;MS(m/z):417.2(MH
H−NMR(CDCl)δ(ppm):7.34(d,2H),7.12(s,1H),7.02(d,2H),6.80(s,1H),4.69(s,2H),4.17(t,2H),3.96(s,3H),3.89(s,3H),3.87(s,3H),3.86(t,2H),2.85(s,3H).
【0312】
(例68)
7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−2−(プロパン−2−スルフォニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−ピラジノ[1,2−a]インドール
例67に記載の方法に従って調製した。
【0313】
ESI POS、スプレー3KV、20V、300℃;MS(m/z):445.3(MH
H−NMR(CDCl)δ(ppm):7.35(d,2H),7.12(s,1H),7.02(d,2H),6.79(s,1H),4.72(s,2H),4.13(t,2H),3.96(s,3H),3.92(t,2H),3.89(s,3H),3.87(s,3H),3.30−3.18(m,1H),1.34(d,6H)
【0314】
(例69)
7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシ−フェニル)−2−(トルエン−4−スルフォニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−ピラジノ[1,2−a]インドール
例67に記載の方法に従って調製した。
【0315】
ESI POS、スプレー3KV、20V、300℃;MS(m/z):493.3(MH
H−NMR(CDCl)δ(ppm):7.69(d,2H),7.31(d,4H),7.08(s,1H),7.03(d,2H),6.71(s,1H),4.47(s,2H),4.08(t,2H),3.93(s,3H),3.88(s,3H),3.87(s,3H),3.64(t,2H),2.41(s,3H)
【0316】
(例70)
1−[7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−3,4−ジヒドロ−1H−ピラジノ[1,2−a]インドール−2−イル]−エタノン
7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロピラジノ[1,2−a]インドール(18mg、0.05mg)とピリジン(10μL、0.10ミリモル)とを有する2mLの無水ジクロロメタンの溶液に、0℃で無水酢酸(11.2mg、0.10ミリモル)を添加し、この反応混合物を6時間攪拌した。その混合物をジクロロメタンで希釈し、1MのHCl、飽和NaHCO、塩水で洗浄し、エバポレーションを行って、粗生成物を得、これを、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(CHCl/MeOH=98:2)で精製した。無色の油状物として、表題の化合物を得た(6.3mg、収量33%)。
【0317】
ESI POS、スプレー3KV、20V、300℃;MS(m/z):381.3(MH
H−NMR(CDCl)δ(ppm):7.37(d,2H),7.12(s,1H),7.05(d,2H),6.80(s,1H),4.87(s,2H),4.18−4.09(m,4H),3.97(s,3H),3.89(s,3H),3.88(s,3H),2.13(s,3H)
【0318】
(例71)
7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−3,4−ジヒドロ−1H−ピラジノ[1,2−a]インドール−2−カルボン酸メチルアミド
7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロピラジノ[1,2−a]インドール(16.4mg、0.04ミリモル)と、N,N−カルボニルジイミダゾール(9.4mg、0.05ミリモル)とを、2mLの乾燥THFに溶解し、1時間還流した。溶媒を蒸発させ、残渣をジクロロメタンに溶解した。その有機相を水及び塩水で洗浄した。NaSO上で乾固した後、減圧下で、溶媒を蒸発させ、粗生成物(32mg)を乾燥アセトニトリルに溶解した。Mel(400μL、6.42ミリモル)を添加し、この溶液を一昼夜攪拌した。溶媒を蒸発させた後、残渣を2Mのメチルアミンを有する3mLのTHFに溶解し、この混合物を3時間攪拌した。THFを蒸発させた後、残渣をCHCl(50mL)に溶解し、0.5MのHCl、塩水で洗浄し、NaSO上で乾固し、濾過し、蒸発させて、その粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、無色の油状物として、表題の化合物を得た(7.3mg、収量38.5%)。
【0319】
ESI POS、スプレー3KV、20V、300℃;MS(m/z):396.2(MH
H−NMR(CDCl)δ(ppm):7.37(d,2H),7.12(s,1H),7.04(d,2H),6.80(s,1H),4.70(s,2H),4.11(t,2H),4.00(t,2H),3.96(s,3H),3.88(s,3H),3.87(s,3H),2.81(d,3H)
【0320】
(例72)
2−イソプロピル−7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−ピラジノ[1,2−a]インドール塩酸塩
7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−3,4−ジヒドロ−2H−ピラジノ[1,2−a]インドール−1−オン(73mg、0.20ミリモル)を有する1.5mLの乾燥DMFに、0℃で、NaH(20mg、0.82ミリモル)を添加し、この溶液を2時間、攪拌下で載置した。イソプロピルブロマイド(41μL、0.44ミリモル)を添加し、この溶液を、48時間攪拌した。この混合物を、ジエチルエーテル(30mL)で希釈し、飽和NHClを添加してNaHを冷却した。その有機層を塩水で洗浄し、NaSO上で乾固した。ジエチルエーテルを蒸発させて、91.0mgの2−イソプロピル−7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−3,4−ジヒドロ−2H−ピラジノ[1,2−a]インドール−1−オンを得た。これを、さらに精製することなく、以下の反応ステップで用いた。
【0321】
ESI POS、スプレー3KV、20V、300℃;MS(m/z):395.3(MH
【0322】
粗2−イソプロピル−7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−3,4−ジヒドロ−2H−ピラジノ[1,2−a]インドール−1−オン(91mg)を有する5mLの乾燥THFの溶液に、0℃で、LiAlH(50mg、1.52ミリモル)を添加し、この混合物を室温で一昼夜攪拌した。水及び15%のNaOHを添加した後、溶媒を蒸発させ、残渣をジクロロメタンに懸濁した。この懸濁液を濾過し、その濾液を濃縮して得た残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl/MeOH=99:1)で精製した。収集した画分を蒸発させ、無色の油状物(25mg)を得た。この材料をジエチルエーテルに溶解し、1MのHClのMeOH液を数滴添加して、沈殿の形成が観察された。収集した固形物を、ジエチルエーテル/アセトン(100:1)で粉末化して、表題の化合物を得た(12.5mg、収量16%(ラクタムに対して))。
【0323】
ESI POS、スプレー3KV、20V、300℃;MS(m/z):381.3(MH
H−NMR(CDCl)δ(ppm):13.34(s,1H),7.31(d,2H),7.08(s,1H),7.03(d,2H),6.79(s,1H),4.65(d,2H),4.40−4.28(m,2H),3.95(s,3H),3.92−3.76(m,7H),3.67−3.42(m,2H),1.55−1.43(d,6H)
【0324】
(例73)
1−カルバモイルメチル−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル
Fmoc保護したSieber樹脂(100mg、0.017ミリモル)をDMF中に20%でピペリジンを有する2mLの溶液で処理し(2×5分)、DMFで洗浄し、ブロモ酢酸(23mg、0.17ミリモル)及びジクロロヘキシルカルボジイミド(27mL、0.17ミリモル)を有するDMFを添加した。2時間後、この樹脂をDMFで洗浄し、NaH(25mg、0.625ミリモル)及びメチル5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボキシレート(73mg、0.214ミリモル)を有する1mLの乾燥DMF(前もって40分間攪拌したもの)を添加した。24時間後に、7%TFA、1%TIS、92%CHClを用いて(3×2分)、産物を樹脂から分離した。窒素を流入させながら蒸発させた後、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl/MeOH=50:1)で精製して、黄色の固形物として、表題の化合物を得た(6mg、収量88%)。
【0325】
ESI POS、スプレー3KV、20V、300℃;MS(m/z):399.2(MH
H−NMR(CDCl)δ(ppm):7.43(d,2H),7.05(d,1H),6.77(s,1H),6.71(s,1H),5.35(s,2H),3.97(s,3H),3.89(s,3H),3.82(s,3H),3.79(t,2H)
【0326】
(例74)
2−(4,5−ジヒドロオキサゾール−2−イル)−5,6−ジメトキシ−3−フェニル−1H−インドール
5,6−ジメトキシ−3−フェニル−1H−インドール−2−カルボン酸(56mg、0.188ミリモル)を有する2mLのSOClの溶液を、60℃で2時間攪拌した。溶媒を蒸発させた後、残渣を乾燥CHClに溶解し、ブロモエチルアミン(42.8mg、0.21ミリモル)、及びトリエチルアミン(60μL、0.38ミリモル)を有する2mLの乾燥CHCl溶液を滴下して添加した。この反応混合物を室温で一昼夜攪拌した。CHClで希釈した後、溶液を飽和NaHCO、1MのHCl、塩水で洗浄し、NaSO上で乾固し、濾過し、濃縮した。得た油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:CHCl=9:1)で精製し、表題の化合物を得た(22mg、収量37%)。
【0327】
ESI POS、スプレー3KV、20V、300℃;MS(m/z):323.1(MH
H−NMR(CDCl)δ(ppm):9.19(s,1H),7.54(d,2H),7.46(m,2H),7.37(m,2H),6.97(s,1H),6.85(s,1H),4.33(t,2H),4,13(s,3H),3.98−3.94(m,10H),3.85(s,3H)
【0328】
(例75)
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1−メチルカルバモイルメチル−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル
水素化ナトリウム(60%ミネラルオイル)(40mg、0.98ミリモル)を、0℃で、メチル 5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボキシレート(280mg、0.82ミリモル)を有するDMF(4mL)に添加し、1時間攪拌した後、tert−ブチル 2−ブロモ酢酸(133μL、0.902ミリモル)を滴下して添加した。この反応混合物を室温で一昼夜攪拌した。その後、この反応混合物をジエチルエーテルで希釈し、NHClの飽和溶液及び塩水で洗浄した。その有機層を、NaSO上で乾固し、濾過し、吸引下でエバポレーションを行った。その粗生成物を、CHCl(20mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(5mL)及びEtSiH(200μL)の溶液を添加した。室温で3時間攪拌した後、溶媒を蒸発させ、310mgの2−(2−(メトキシカルボニル)−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−1−イル)酢酸を得た。
【0329】
ESI POS、3.5KV、20V、300℃;MS(m/z):400.3(MH
【0330】
2−(2−(メトキシカルボニル)−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−1−イル)酢酸(200mg、0.501ミリモル)を有する6mLのジオキサンに、0℃で、SOCl(141μL、2.01ミリモル)を滴下して添加し、この反応混合物を、75℃で3時間反応した。溶媒を蒸発させた後、この粗生成物を乾燥THF(1mL)に溶解し、2MのMeNHを有するTHF(10mL、20ミリモル)の溶液に0℃で、滴下して添加した。この反応混合物を室温で一昼夜攪拌した。溶媒を蒸発させ、この粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl/MeOH=100:1)で精製して、表題の化合物を得た(145mg、収量70%)。
【0331】
ESI POS、3.5KV、20V、300℃;MS(m/z):413.3(MH
H−NMR(CDCl)δ(ppm):7.36(d,2H),7.00(d,2H),6.88(s,1H),6.87(s,1H),6.23(d,1H),5.05(s,2H),3.98(s,3H),3.89(s,3H),3.83(s,3H),3.69(s,3H),2.00(d,3H)
【0332】
(例76)
3,4−ジヒドロ−7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−1H−[1,4]オキサジノ[4,3−a]インドール
2−(2−(メトキシカルボニル)−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−1−イル)酢酸(100mg、0.250ミリモル)を有する3mLの乾燥THFに、窒素下、0℃で、LiAlH(38mg、10ミリモル)を添加し、この混合物を室温で30分間攪拌した。その後、200μLの水、及び100μLの15%NaOHを添加し、溶媒を蒸発させ、残渣をCHClに溶解した。その有機層を、塩水で洗浄し、NaSO上で乾固し、濾過し、吸引下でエバポレーションを行い、85mgの2−(2−(ヒドロキシメチル)−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−1−イル)エタノールを得た。
【0333】
ESI POS、3.5KV、20V、300℃;MS(m/z):358.2(MH
【0334】
85mgの2−(2−(ヒドロキシメチル)−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−1−イル)エタノールを有する乾燥THF(4mL)に、0℃で、NaH(24mg、0.59ミリモル)を添加し、この反応混合物を室温で30分間攪拌した。その後、0℃でトシルイミダゾール(26mg、0.119ミリモル)を添加し、この反応混合物をさらに30分間攪拌した。その後、NHClの飽和溶液をこの反応混合物に添加し、THFを蒸発させた。この粗生成物をCHClに溶解し、塩水で洗浄した。その水相をCHClで複数回抽出し、得た有機層をNaSO上で乾固し、濾過し、エバポレーションを行って、粗生成物を得、これを、シリカゲルでクロマトグラフィーを行い(石油エーテル/酢酸エチル=8.2〜1:1)、表題の化合物42mg(収量49%)を得た。
【0335】
ESI POS、3.5KV、20V、300℃;MS(m/z):340.3(MH
H−NMR(CDCl)δ(ppm):7.34(d,2H),7.18(s,1H),7.01(d,2H),6.82(s,1H),5.02(s,2H),4.21(t,2H),4.07(t,2H),3.97(s,3H),3.90(s,3H),3.87(s,3H)
【0336】
(例77)
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−2−(5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−1H−インドール
350mg(1.026ミリモル)の5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボヒドラジド(例26で調製したもの)を5mLの酢酸に溶解し、3時間乾留した。この溶液をジクロロメタンで希釈し、水で洗浄した。その有機層をNaSO上で乾燥し、濾過し、エバポレーションを行って、粗N’−アセチル−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボヒドラジド(165mg)を得た。なお、これを、さらに精製することなく、次のステップに用いた。
【0337】
ESI POS、3.5KV、20V、300℃;MS(m/z):384.2(MH
【0338】
N’−アセチル−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボヒドラジド(160mg、0.41ミリモル)を有するPOCl(700μL)の溶液を、80℃で35分間攪拌した。溶媒を蒸発させた後、残渣をジクロロメタンに溶解し、水で洗浄した。その有機層をNaSO上で乾固し、濾過し、エバポレーションにかけた。その粗生成物にクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=8:2)を行って、27.5mg(収量19%)の表題の化合物を得た。
【0339】
ESI POS、3.5KV、20V、300℃;MS(m/z):366.2(MH
H−NMR(CDCl)δ(ppm):9.52(s,1H),7.04(d,2H),7.48(d,2H),6.97(s,1H),6.95(s,1H),3.97(s,3H),3.91(s,3H),3.87(s,3H),2.47(s,3H)
【0340】
(例78)
5−ヒドロキシ−3−フェニル−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル
5−メトキシ−3−フェニル−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル(295mg、1ミリモル)を有する5mLのCHCl溶液を、BBr(260μL、2.75ミリモル)を有する20mLのCHCl溶液に、室温、窒素雰囲気下で、滴下して添加した。この反応混合物を1時間攪拌し、その後、−5℃に冷却し、4mLのEtOHを添加した。溶媒を蒸発させ、得た残渣を(i−Pr)Oで結晶化し、208mg(収率74%)の表題の化合物を得た。
【0341】
ESI POS、3.2KV、20V、300℃;MS(m/z):282.1(MH
H−NMR(CDCl)δ(ppm):8.85(s br,1H);7.52(dd,2H);7.43(dd,2H);7.38(dd,1H);7.31(d,1H);6.98(d,1H);6.96(dd,1H);4.56(s br,1H);4.27(q,2H);1.22(t,3H)
【0342】
(例79)
3−ピリジン−3−イル−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル
0.2g(0.63ミリモル)の3−ヨードインドール−2−カルボン酸エチルエステル(非特許文献18に記載の通りに調製したもの)を有する1,2−ジメトキシエタン(5mL)を、[1,1’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)フェロセネジクロロパラジウム(II)(25.3mg、0.031ミリモル)で処理し、得た混合物を吸引下、5分間脱気した。ピリジン−3−ボロン酸(0.085g、0.69ミリモル)を添加した後、2MのKCO水溶液(0.78mL、1.57ミリモル)を添加した。この反応混合物を、窒素下、85℃で18時間攪拌した。この溶媒を減圧下で蒸発させた。その残渣をDCM(2mL)に溶解し、シリカカートリッジ(5g)に直接付加した。石油エーテル/酢酸エチル(10:0〜1:1)で溶出して、淡黄色の固形物として表題の化合物を得た(0.124g、収量74%)。
【0343】
ESI POS、3.2KV、20V、300℃;MS(m/z):267.1(MH
H−NMR(CDCl)δ(ppm):9.27(s br,1H);8.81(d,1H);8.63(dd,1H);7.91(ddd,1H);7.60(d,1H);7.51−7.35(m,3H);7.18(ddd,1H);4.31(q,2H);1.24(t,3H)
【0344】
(例80)
3−フェニル−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル
例79に記載の方法に従って調製した。
【0345】
ESI POS、3.2KV、20V、300℃;MS(m/z):266.2(MH
H−NMR(CDCl)δ(ppm):9.00(s br,1H);7.64(dd,1H);7.56(dd,2H);7.49−7.33(m,5H);7.15(ddd,1H);4.30(q,2H);1.24(t,3H)
【0346】
(例81)
5,6−ジメトキシ−3−ピリジン−4−イル−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル
特許文献1に記載の方法に従って調製した。
【0347】
ESI POS、3.2KV、20V、300℃;MS(m/z):327.2(MH+)
H−NMR(CDCl)δ(ppm):9.11(s br,1H);8.70(s br,2H),7.52(d,2H);6.90(d,2H);4.29(q,2H);3.95(s,3H);3.86(s,3H);1.25(t,3H)
【0348】
例1〜81に記載の各化合物を表1(訳者註:原文では、「Table1」とあり、且つページをまたいで「Table1」が続いているが、表の作成の関係上、原文でいう「Table1」を以下の表1乃至6に分割した。したがって、以下、原文でいう「Table1」を表1と訳出するが、訳出された「表1」は、本明細書中では、表1乃至6を示すものである。)にまとめた。
【0349】
【表1】

【0350】
【表2】

【0351】
【表3】

【0352】
【表4】

【0353】
【表5】

【0354】
【表6】

【0355】
(in vitro実験)
1.生化学
1.1 ヒト骨巨細胞腫(hOc)における液胞性ATPase阻害の同定
ヒト骨巨細胞腫より単離した破骨細胞様の巨細胞を、ガラス−テフロン(登録商標)製のホモジナイザーでホモジナイズし(1000rpm)、この材料を、6000gで20分間遠心分離する。得たペレットを再懸濁し、ミクロソーム画分を沈殿させるように、100000gで60分間遠心分離する。得たペレットを、pH7.4の培地中で再懸濁し、液体窒素下で保存する。
【0356】
96穴のプレート中で、ヒト骨巨細胞腫のミクロソーム画分を、37℃で30分間インキュベートして、無機リン酸の放出を測定することで、バフィロマイシン(bafilomycin、以下同様。)感受性のATPase活性の阻害を測定する。この反応媒体は、1mMのATP、10mMのHEPES−Tris緩衝液(pH8)、50mMのKCl、5μMのバリノマイシン、5μMのニゲリシン(nigericin)、1mMのCDTA−Tris、100μMのモリブデン酸アンモニウム、0.2Mのスクロース及び上述のミクロソーム画分(20μgタンパク/mL)を含有する。この反応は、MgSOを添加して開始し、30分後、非特許文献24に従って調製した4倍量のマラカイトグリーン(malachite green)試薬を添加して停止される。
【0357】
1.2 ウシクロム親和性細胞膜(BCG)における液胞性ATPaseの阻害の同定
約20の副腎を健常なウシより採取し(非特許文献25)、その髄質を皮質からすばやく分離し、皮質を捨てる。この髄質を、pH7.5の適当な媒体を用いて、4℃でホモジナイズし、その後濾過する。得た固形の材料を、さらにホモジナイズし、濾過し、先の濾液と混和し、再懸濁し、1000gで15分間遠心分離する;得た上清を、10000gで20分間遠心分離する。得たペレットを再懸濁し、下層を15mLの1.5Mスクロースとし上層を10mLの1.2Mスクロースとしたスクロースグラジエントを形成して層化する。SW28ローターを用いて20000rpm、4℃で一昼夜遠心分離した後、クロム親和性細胞がペレットに堆積する。後者を再懸濁し、3000gで10分間遠心分離し、得た上清を、200000gで60分間遠心分離する。そのペレットを、0.2μg/mLのペプスタチンA及び0.4μg/mLのロイペプチンを含有する適当な媒体4mLに再懸濁し、液体窒素下で保存する。
【0358】
ATPase阻害の測定方法は、骨巨細胞腫用のものと同様である。
【0359】
2.細胞薬理学
2.1 細胞株及び培養条件
ヒト結腸癌
HT29及びHT29/Mit(ミトキサントロンに長時間曝露して得た細胞株であって、BCRPを過剰発現することを特徴とし、トポテカン、イリノテカン及びその代謝産物であるSN38に交差耐性を有するもの)を、10%FCSを含有するMcCoy5A培地で保持する。
【0360】
Lovo及びLovo/Dx(ドキソルビシンに長時間曝露して得た細胞株であって、Pグリコプロテインを過剰発現することを特徴とし、ドキソルビシンに耐性を有するもの)を、10%FCSを含有するHAM−F12培地に保持する。
【0361】
HCT116を、10%FCSを含有するRPMI1640培地に保持する。
【0362】
ヒト神経芽細胞腫
SH−SY5Y及びSK−N−BE(2)を、10%FCSを含有するHAM−F12培地に保持する。
【0363】
ヒト肝癌細胞
HepG2を、10%FCS含有EMEM培地に保持する。
【0364】
ヒト卵巣癌細胞
A2780細胞を、10%FCSを含有するRPMI1640培地に保持する。
【0365】
ヒト肺癌細胞
H460細胞を、10%FCSを含有するRPMI1640培地に保持する。
【0366】
2.2 抗増殖活性実験のスキーム(処理時間72時間)
各細胞(HT29、HT29/Mit(40,000細胞/mL)、Lovo、Lovo/Dx及びHCT116(50,000細胞/mL))を、96穴プレート中に100μLの培地で播種する。播種後24時間後、種々の濃度の薬剤の一部(10μL)を添加する。2つの化合物の組み合わせの効果を試験するサンプルにおいて、細胞毒性を発現する前に阻害剤を添加する。用量/薬剤の各用量又は組み合わせに関し、処置の効果を4〜8個で同定する。
【0367】
処置後72時間において、スルフォルホダミンB(SRB)アッセイを用いて抗増殖効果を検討する:各ウェルに25μLの50%TCAを添加し、4℃で1時間保持して、細胞を固定する。水で洗浄し、乾燥させた後、1%酢酸中に0.4%のSRBを含有する溶液の100μLを添加し、室温で30分間保持する。1%酢酸で4回洗浄後、乾燥させ、タンパクで固定された色素を、10mMの冷Trisの100μL溶液の基本的な条件で溶解し、この溶液について、分光光度計を用いて、550nmの吸光度を測定する。
【0368】
データ解析
コントロール(未処理細胞)の光学密度に比較して、処理したサンプルの光学密度として、細胞成長の百分率を計算する。
【0369】
1988年Kernの方法(1976年のDrewinko B.から続く者)に従って、以下の式により、組み合わせ指標(Combination Index;C.I.)を同定した(非特許文献26及び27):SFa及びSFbを、それぞれ化合物a及びbを用いた処理に生存する細胞画分とし、SFabを、化合物aと化合物bとの組み合わせに生存した細胞画分とした場合、(SFa+SFb)/SFabで算出されるもの。この結果が1である場合、2つの化合物間の相互作用は、追加的なものであり、この値が1よりも大きい場合、2つの化合物間の相互作用は、協調的であり、この値が1未満の場合、2つの化合物間の相互作用は、阻害的である。
【0370】
2.3 抗増殖活性実験のスキーム(処理時間48時間)
各細胞(細胞濃度30,000細胞/mL)を、96穴プレート中に90μLの培地で播種する。播種後24時間後、種々の濃度の薬剤の一部(10μL)を添加する(各濃度毎に3個ずつ)。処理48時間後、抗増殖効果を、発光分析で評価する(Perkin Elmer Life Sciences社製のATPliteを用いる):
50μLの溶解溶液を、各ウェルに添加し、その後、ルシフェラーゼ及びD−ルシフェリンを含有する溶液を等量加える。代謝的に活性な細胞の全てに存在するATPは、ルシフェラーゼで触媒されるD−ルシフェリンの変換反応に供され、以下の式の発光信号を発生する:
ATP+D−ルシフェリン+O→オキシルシフェリン+AMP+PPi+CO+光
【0371】
発生した発光(一秒当たりのカウントとして表示;CPS)を、マイクロプレートシンチレーションアナライザー(Perkin Elmer Life Sciences社製Top Count)により、測定する。
【0372】
データ解析
コントロールに対する処置細胞における発光の阻害の百分率を算出する;Grafit v.5.0を用いて、濃度−反応曲線を解析する。
【0373】
2.4 アポトーシス実験のスキーム
1.5×10細胞/サンプルを播種する。24時間後、細胞を、上述の化合物で48又は72時間処理する。処置の終期において、細胞をトリプシン/EDTAで剥がし、PBS(リン酸緩衝溶液)で洗浄し、1mLの4%パラホルムアルデヒドを用い、室温で45分間インキュベートする。
【0374】
その後、細胞をPBSで洗浄し、透過化溶液(permeabilizing solution)(0.1%Tritonを含有する0.1%のクエン酸ナトリウム)で、氷中2分間再懸濁する。さらに洗浄した後、細胞を50μLのTunel反応混合物(Boehringer Mannheim社製)で再懸濁し、暗所、37℃で1時間載置する。PBSで洗浄後、細胞を、PBSで再懸濁し、サイトフルオリメーター(cytofluorimeter)で解析し、或いは蛍光顕微鏡で検討する。
【0375】
2.5 放射実験のスキーム
HT29細胞(50,000細胞/mL)を播種し、24時間後、試験化合物の存在下及び不存在下で、137Csを線源として0.13Gy/秒で照射した。処理72時間後、接着細胞を回収し、PBSで洗浄し、処置に係る細胞毒性効果を評価するように、カウントした。
【0376】
2.6 転移及び浸潤のスキーム
H460細胞を、完全培地で播種し、異なる濃度の化合物で24時間処理した。その後、細胞を回収し、以下の方法で、血清不含の培地中で、24ウェルのトランスウェルチャンバー(コースター社製)に移動した。
【0377】
転移アッセイ
上部チャンバーに1.2×10細胞/mLで播種し、上述と同様の濃度の薬物を上部チャンバー及び下部チャンバーの両方に添加した。37℃で4時間インキュベートした後、転移した細胞を、95%エタノールで固定し、2%クリスタルバイオレット含有70%エタノール溶液で染色し、倒立顕微鏡で、カウントした。
【0378】
浸潤アッセイ
トランスウェルメンブレンを、12.5μg/ウェルのマトリゲル(BD Biosicences社製)でコートし、24時間乾燥させた。その後、細胞を、2.4×10細胞/ウェルで、上部チャンバーの人工ベースメント膜(artificial basement membrane)上に播種し、薬物を、上述の転移アッセイと同様に添加した。37℃で24時間インキュベートした後、マトリゲルに浸潤し、下部チャンバーに転移/移動(migrated)した細胞を染色し、上述の転移アッセイと同様に、カウントした。
【0379】
2.7 結果
腫瘍細胞における抗増殖効果(単一処理)
結果を表2(訳者註:上記註と同趣旨であって、訳出した「表2」は、本明細書において、表7乃至9を示す。)
【0380】
【表7】

【0381】
【表8】

【0382】
【表9】

【0383】
細胞薬理学の検討は、元のHT29細胞株、及びミトキサントロンの存在下で選択したこの変種であるHT29/Mit細胞を有するシステムにおいて行われ、このシステムは、BCRP輸送系の過剰発現を特徴とするものである。この表現型は、トポテカン及びイリノテカン(及びこの代謝物であるSN38)に対して交差耐性を示す。親細胞株は、トポテカン及びDNAトポイソメラーゼ阻害剤に対してほとんど感受性を示さないヌードマウスにおいて腫瘍を生じる。耐性の状態は、ミトキサントロンに対する耐性に関して選択したモデル(HT29/Mit)において、さらに増大する。
【0384】
上述の2つの細胞株の比較検討では、例1、3、4、12、18、23、26、28の化合物に関して上述の耐性を有する細胞株において驚くべき活性が示され、これは、IC50値が0.1〜3μMの範囲であって、これは、感受性の細胞株で見出されるIC50値である5〜42μMよりも、低いものである。上述の化合物の抗増殖活性が上述の感受性細胞株に比較して耐性を有する細胞株において非常に有意な様式で増加する(7〜370倍)という事実は、単独で投与される場合とともに、耐性を有する腫瘍において、臨床的な使用を強く支持するものである。
【0385】
腫瘍細胞に対する抗増殖効果(公知の抗腫瘍剤と組み合わせて処理)
例1の化合物は、トポテカン、SN38、タキソール、ドキソルビシン及びアントラサイクリンなどの診断治療において興味ある種々の細胞毒性を有する薬物と組み合わせて顕著な協調効果を生じた。この協調効果は、図1に示すように、腫瘍細胞株であるHT29におけるトポテカンの活性に対して、阻害剤の準毒性容量(4〜8μM)において特に顕著である。2つの濃度(3つの実験では4μMであり、2つの実験では8μMである)における例1の化合物とトポテカンとの組み合わせにより、明確な協調効果を示した。なお、このデータは、Kernによる組み合わせ指標(Combination Index)として示したものである(in vitro検討の2.2参照)。
【0386】
また、例1の化合物は、薬理学的に有意で広い濃度範囲(0.01〜0.1μM)における非毒性濃度において、協調効果を生ずるので、耐性モデル(HT29/Mit)におけるトポテカンの活性を促進させるのに特に効果的であることが示された。
【0387】
図2に示すように、HT29/Mit細胞を、例1の化合物(それ自体では活性ではない2つの濃度)と、トポテカンとで共処理すると、明確な協調効果が生ずる。
【0388】
非常に興味深いことに、例12、23及び26の化合物は、HT29細胞及びHT29/Mit細胞の両方において、トポテカンと組み合わせると、協調効果を示した。
【0389】
(In Vivoにおける検討)
1.1 HT29/Mitヒト結腸癌細胞異種移植片の抗腫瘍活性モデル
メスの無胸腺スイスヌードマウス(8〜10週齢)(Charles River(Calco、イタリア)社製)を実験に使用した。
【0390】
この動物を、一定の温度と湿度に保持し、自由に飲食し得るようにした。この実験プロトコールは、ミラノのIstituto Nazionale Tumoriの動物実験に関する倫理委員会に承認されたものである。
【0391】
HT29細胞及び/又はHT29/Mit細胞を移植した上述の無胸腺マウスモデルを用いて、本発明における化合物の抗腫瘍の有効性を検討した。この後者の種類は、トポテカン処理に強度に耐性を有するものである。この腫瘍細胞を、in vitroで培養した10個の細胞を皮下注により、in vivoに移植した。両側の皮下の腫瘍を有する5匹のマウスをランダム化したグループを、この実験に使用した。
【0392】
トポテカン及びその他の公知の抗腫瘍剤(蒸留水又は適当な溶媒に溶解したもの)、並びに本発明の化合物(Cremophor ELと、エタノールと、生理食塩水とを5:5:90で混合したもの、又は適当な溶媒に溶解した)を、検討すべき化合物の種類に応じた適当な様式で選択した処理スキームに従って、単独又は組み合わせて、3日目から経口的に投与した。
【0393】
コントロールに対して比較した処置マウスにおける腫瘍の重量(又は容量)は、時間(X軸)に対してY軸に表記する。
【0394】
1.2 H460ヒト非小型肺ガン細胞異種移植片の抗腫瘍活性及び抗転移活性モデル
上述のように、メスの無胸腺スイスヌードマウス(8〜10週齢)(Charles River(Calco、イタリア)社製)を実験に使用した。
【0395】
ascitisとして成長に適合させ、i.p.パッセージ(5×10細胞/マウスの0.5mLPBS液)によりin vivoで保持したヌードマウスに、H460細胞を、腹腔内で注射した(非特許文献28)。詳しくは、ドナーであるマウスから接種後約7日目において、細胞を回収した。洗浄後、トリパンブルー排除能により、細胞数及び細胞のバイアビリティーを同定した。斯かる手法により、皮下注射又は静脈内注射に容易に適した単一の細胞懸濁液が得られる。
【0396】
本発明の化合物及び/又はトポテカンの初代の腫瘍の成長及び自然発生的な肺転移に対する影響を、右の横腹に筋肉内注射でH460の腹水における腫瘍細胞(2×10/マウス)を接種したマウスにおいて検討した。各コントロール及び薬剤処置した群には、9〜11匹のマウスが含まれる。筋肉内注射した腫瘍の成長を、腫瘍の寸法として、ノギスで2週間置きに測定した。1日目から8週間の間、経口的に薬剤処理を行った。トポテカンを1mg/kgで投与し、本発明の化合物を30mg/kgで投与した;組み合わせ群において、本発明の化合物を、トポテカン処置のおよそ1時間後に投与した。コントロールのマウスは、薬物処置とともに、溶媒で経口的に処理した。
【0397】
コントロールのマウスに対する薬物処理したマウスにおける薬物処理中及び薬物処理後の腫瘍の重量の阻害効果を、腫瘍の重量の阻害率(%)(TWI%)=100−(処理群の腫瘍の重量の平均値/コントロール群の腫瘍の重量の平均値×100)として薬物の有効性を算定した。コントロールのマウスが死亡に至る前に発生する処理マウスにおける種々の死亡で示される致死毒性か、Xを処理期間後の日数を示すものとして100−(X日における体重/1日目における体重×100)で示される体重の損失率かのいずれかとして、腫瘍を有するマウスにおいて薬物耐性を算定した。
【0398】
63日目において、腫瘍を有するマウスを頸椎脱臼により屠殺し、その肺を取り出し、重さを計測した。肺胞を2つのガラススライドとの間に載置し、転移性結節(metastatic nodule)を光学顕微鏡下でカウントした(非特許文献29)。自然発生的な肺転移がコントロール群のマウスの100%で生じた。2つの独立した観察者、つまり実験群を気づかない群と、観測者との間の再現性が95%以上とすることにより、転移の解釈を行った。Image Analysis Systemソフトウェア(Delta System社製(ローマ、イタリア))で得たデジタル画像の組織学的解析により、これらの領域の転移特性を確認した。
【0399】
1.3 結果
抗腫瘍活性(HT29/Mit異種移植片モデル)
in vivo実験における結果を図3に示す。
【0400】
HT29/Mit異種移植片モデルにおいて、トポテカンの経口処理(1mg/kg及び2mg/kg、投与スケジュールについては、図3に記載)により、1mg/kg及び2mg/kgにおいて、それぞれ明確な抗腫瘍効果を呈した(それぞれ、62%及び80%の腫瘍成長阻害)。30mg/kgの経口で投与した例1の化合物とトポテカンとを組み合わせて投与すると、抗腫瘍の有効性が増加した(1mgのトポテカンを用いた場合に統計学的に有意)。
【0401】
上述と同様のモデルにおいて単独で投与した例1の化合物(データ示さず)では、処理7日後において、30mg/kgの経口投与した場合、統計学的に有意な43%の腫瘍成長阻害を生じ得る。
【図面の簡単な説明】
【0402】
【図1】HT29細胞を、トポテカンと例1の化合物とで(72時間)共処理した結果を示すものであって、協調性を示すKernによる評価である。■は、トポテカン+4μMの例1の化合物(124%)を示し、○は、トポテカン+8μMの例1の化合物(93%)を示し、●は、トポテカン+4μMの例1の化合物(101%)を示し、△は、トポテカン+8μMの例1の化合物(129%)を示し、▲は、トポテカン+4μMの例1の化合物(135%)を示す。
【図2】HT29/Mit耐性細胞を、トポテカンと例1の化合物とで(72時間)共処理した結果を示すものであって、協調性を示すKernによる評価である。○は、トポテカン+0.1μMの例1の化合物(78%)を示し、●は、トポテカン+0.01μMの例1の化合物(122%)を示す。
【図3】HT29/Mit細胞を移植したマウスにおけるトポテカンと例1の化合物とを組み合わせた活性を示す。○は、トポテカン(1mg/kg)の経口投与を示し、△は、トポテカン(1mg/kg)の経口投与を示し、●は、トポテカン(1mg/kg)及び例1の化合物(30mg/kg)の経口投与を示し、▼は、トポテカン(2mg/kg)及び例1の化合物(30mg/kg)の経口投与を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(I)
【化1】


の化合物の、腫瘍の処置に有用な薬物の調製への使用であって、
R1は、水素、アルキル基、アリールアルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシアルキル基、アミノアルキル基、アルキルアミノアルキル基、ジアルキルアミノアルキル基、アルキルCOOアルキル基、アルコキシカルボニルアルキル基、アミノカルボニルアルキル基、アルキルアミノカルボニルアルキル基、ジアルキルアミノカルボニルアルキル基、アルキルCONアルキル基、シアノアルキル基、又はR’R’’Nアルキル基から選択されたものであり、
R’及びR’’は、窒素原子とともに結合して5、6又は7員環を形成したものであってもよく、任意で、O、S及びNから選択されたヘテロ原子を有し、上記の窒素原子は、アルキル基で置換されたものであってもよく;
R2は、アルキル基、アルケニル基、アリール基、任意でアルキル基若しくはアリール基で置換されたヘテロ環基、酸基、エステル基、アミド基、ニトリル基、アミノアルキル基、アルキルアミノアルキル基、ジアルキルアミノアルキル基、ヒドロキシアルキル基、CHNHCOCH、CONHSOCH、アルコキシカルボニルアルキル基又はアルコキシカルボニルアルケニル基から選択されたものであり、又はR1及びR2は、共に、5、6又は7員環を形成し、この環は、任意でO、S、Nから選択されたヘテロ原子を有し、且つこの環の種々の炭素原子に結合され得るカルボニル置換基を任意で有してもよく、上記の窒素原子は、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、ヘテロアリール基、アルキルスルフォニル基、アリールスルフォニル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルキルアミノカルボニル基又はアリールアミノカルボニル基で置換されたものであってもよく;
R3、R4、R5及びR6は、それぞれ独立して、水素、アルキル基、アルコキシ基、水酸基、ハロゲン、トリフルオロメチル基又はトリフルオロメチルオキシ基を示し;
X及びYは、それぞれ独立して、炭素又は窒素を示し;
Aは、フェニル基、又は窒素、酸素若しくは硫黄から選択された2つ以下のヘテロ原子を有する5若しくは6員環の複素環から選択されたものである;
ことを特徴とする使用。
【請求項2】
R1は、Me、Et若しくはPr、又はベンジル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、メトキシエチル基、アミノエチル基、メチルアミノエチル基、ジメチルアミノエチル基、ジメチルアミノプロピル基、CHCOOMe、CHCONH、CHCONHMe、CHCONMe、CHCN、ピロリジニルエチル基、モルフォリニルエチル基若しくはN−メチルピペラジニルエチル基であることを特徴とする請求項1に記載の使用。
【請求項3】
R2は、CH−CHCOOEt、COOMe、COOEt若しくはメチルアミノメチル基、N及びOから選択された2以上4以下のヘテロ原子を有する5員環の複素環、又はR2がR1と共に、置換された、1,2,3,4−テトラヒドロ−ピラジノ[1,2−a]インドール、3,4−ジヒドロ−2H−ピラジノ[1,2−a]インドール−1−オン、1,2−ジヒドロ−ピラジノ[1,2−a]インドール−3−オン、若しくは3,4−ジヒドロ−1H−[1,4]オキサジノ[4,3−a]インドールを形成したものことを特徴とする請求項1に記載の使用。
【請求項4】
R3、R4、R5及びR6は、独立に、Me、Et、OMe、OEt、Cl又はFであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の使用。
【請求項5】
消化器系、泌尿器系、中枢神経系、胸及び骨の腫瘍、並びにメラノーマの処置のためのものであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の使用。
【請求項6】
前記式(I)の化合物は、抗腫瘍剤の促進剤及び/又は抗腫瘍剤に耐性を処置するものとして、抗転移剤として、並びに放射線療法における放射線増感剤として、使用されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の使用。
【請求項7】
前記式(I)の化合物は:
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシ−フェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル;
3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル;
5,6−ジメトキシ−3−フェニル−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル;
5,6−ジメトキシ−3−フェニル−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル;
3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル;
1−ベンジル−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル;
5,6−ジメトキシ−1−メトキシカルボニルメチル−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル;
1−ジメチルカルバモイルメチル−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル;
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1−プロピル−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル;
1−シアノメチル−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル;
1−(2−ジメチルアミノエチル)−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル塩酸塩;
1−(2−ヒドロキシエチル)−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル;
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸;
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボキシアミド;
2−アミノメチル−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール塩酸塩;
N−[5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−イルメチル]−アセタミド;
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボニトリル;
1−(2−ジメチルアミノエチル)−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシ−フェニル)−1H−インドール−2−カルボニトリル塩酸塩;
N−[5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボニル]−メタンスルフォンアミド;
[5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−イル]−メタノール;
[5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−イルメチル]−メチルアミン塩酸塩;
3−[5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−イル]−プロピオン酸エチルエステル;
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−2−(2H−[1,2,4]トリアゾール−3−イル)−1H−インドール;
2−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシ−フェニル)−1H−インドールトリフルオロ酢酸;
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−2−(1H−テトラゾール−5−イル)−1H−インドール;
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−2−[1,3,4]オキサジアゾール−2−イル−1H−インドール;
7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−3,4−ジヒドロ−2H−ピラジノ[1,2−a]インドール−1−オン;
7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−ピラジノ[1,2−a]インドール塩酸塩;
5,6−ジメトキシ−3−フェニル−1H−インドール−2−カルボン酸;
3−(4−クロロフェニル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル;
3−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル;
5,6−ジメトキシ−3−p−トリル−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル;
3−(4−フルオロフェニル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル;
3−(2−クロロフェニル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル;
3−(3−クロロフェニル)−5,6−ジメトキシ−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル;
5−クロロ−3−フェニル−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル;
5−フルオロ−3−フェニル−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル;
5−メトキシ−3−フェニル−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル;
5,6−ジメトキシ−1−(2−メトキシエチル)−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル;
1−(2−ヒドロキシエチル)−5,6−ジメトキシ−3−フェニル−1H−インドール−2−カルボニトリル;
1−(3−ヒドロキシプロピル)−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル;
1−(2−ヒドロキシエチル)−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボニトリル;
2−(5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−2−(5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−1H−インドール−1−イル)エタノール;
1−(3−ヒドロキシプロピル)−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボニトリル;
5,6−ジメトキシ−3−フェニル−1H−インドール−2−カルボン酸アミド;
5,6−ジメトキシ−3−フェニル−1H−インドール−2−カルボン酸ジメチルアミド;
(5,6−ジメトキシ−3−フェニル−1H−インドール−2−イル)−モルフォリン−4−イル−メタノン;
5,6−ジメトキシ−3−フェニル−1H−インドール−2−カルボン酸メチルアミド;
5,6−ジメトキシ−3−フェニル−1H−インドール−2−カルボニトリル;
5,6−ジメトキシ−3−フェニル−1−プロピル−1H−インドール−2−カルボニトリル;
1−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−5,6−ジメトキシ−3−フェニル−1H−インドール−2−カルボニトリル塩酸塩;
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル塩酸塩;
1−(3−(ジメチルアミノ)プロピル)−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル塩酸塩;
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−インドール−2−カルボニトリル塩酸塩;
1−(3−(ジメチルアミノ)プロピル)−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボニトリル;
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1−(2−モルフォリノエチル)−1H−インドール−2−カルボニトリル塩酸塩;
2−(5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−2−(5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−1H−インドール−1−イル)−N,N−ジメチルエタンアミン;
5,6−ジメトキシ−3−フェニル−2−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)−1H−インドール;
3,4−ジヒドロ−7,8−ジメトキシ−10−フェニルピラジノ[1,2−a]インドール−1(2H)−オン;
1−(2−アミノ−エチル)−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシ−フェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル塩酸塩;
7,8−ジメトキシ−10−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−ピラジノ[1,2−a]インドール塩酸塩;
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−エチル]−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル二塩酸塩;
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1−(2−モルフォリノエチル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル塩酸塩;
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1−(2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル)−1H−インドール−2−カルボニトリル二塩酸塩;
7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−ピラジノ[1,2−a]インドール塩酸塩;
7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−1,2−ジヒドロピラジノ[1,2−a]インドール−3−オン;
2−メタンスルフォニル−7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−ピラジノ[1,2−a]インドール;
7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−2−(プロパン−2−スルフォニル)−1,2,3,4−テトラヒドロピラジノ[1,2−a]インドール;
7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−2−(トルエン−4−スルフォニル)−1,2,3,4−テトラヒドロピラジノ[1,2−a]インドール;
1−[7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−3,4−ジヒドロ−1H−ピラジノ[1,2−a]インドール−2−イル]−エタノン;
7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−3,4−ジヒドロ−1H−ピラジノ[1,2−a]インドール−2−カルボン酸メチルアミド;
2−イソプロピル−7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−ピラジノ[1,2−a]インドール塩酸塩;
1−カルバモイルメチル−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル;
2−(4,5−ジヒドロオキサゾール−2−イル)−5,6−ジメトキシ−3−フェニル−1H−インドール;
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1−メチルカルバモイルメチル−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル;
3,4−ジヒドロ−7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−1H−[1,4]オキサジノ[4,3−a]インドール;
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−2−(5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−1H−インドール;
5−ヒドロキシ−3−フェニル−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル;
3−ピリジン−3−イル−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル;
3−フェニル−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル;及び
5,6−ジメトキシ−3−ピリジン−4−イル−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル;
から選択されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の使用。
【請求項8】
請求項1に記載の化合物と、適当な薬剤的賦形剤及び可能な更なる抗腫瘍剤とを関連づけられて有することを特徴とする製薬組成物。
【請求項9】
前記の更なる抗腫瘍剤は、アントラサイクリン類、カンプトテシン類、白金化合物及びタキサン類から選択されることを特徴とする請求項8に記載の製薬組成物。
【請求項10】
注入可能溶液、輸液、吸入液、懸濁液、エマルジョン、シロップ、エリキシル、点滴、座剤、可能なコーティングされた錠剤、硬若しくは軟カプセル、マイクロカプセル、顆粒、又は分散可能粉末の形態であることを特徴とする請求項8又は9に記載の製薬組成物。
【請求項11】
1mg以上1000mg以下の前記式(I)の化合物を有する投与単位の形態であることを特徴とする請求項8乃至10のいずれか一項に記載の製薬組成物。
【請求項12】
0.1mg以上1000mg以下の前記式(I)の化合物を有する投与単位の形態であることを特徴とする請求項8乃至11のいずれか一項に記載の製薬組成物。
【請求項13】
下記式(I)
【化2】


の化合物であって、
R1は、水素、アルキル基、アリールアルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシアルキル基、アミノアルキル基、アルキルアミノアルキル基、ジアルキルアミノアルキル基、アルキルCOOアルキル基、アルコキシカルボニルアルキル基、アミノカルボニルアルキル基、アルキルアミノカルボニルアルキル基、ジアルキルアミノカルボニルアルキル基、アルキルCONアルキル基、シアノアルキル基、又はR’R’’Nアルキル基から選択されたものであり、
R’及びR’’は、窒素原子とともに結合して5、6又は7員環を形成したものであってもよく、任意で、O、S及びNから選択されたヘテロ原子を有し、上記の窒素原子は、アルキル基で置換されたものであってもよく;
R2は、アルキル基、アルケニル基、アリール基、任意でアルキル基若しくはアリール基で置換されたヘテロ環基、酸基、エステル基、アミド基、ニトリル基、アミノアルキル基、アルキルアミノアルキル基、ジアルキルアミノアルキル基、ヒドロキシアルキル基、CHNHCOCH、CONHSOCH、アルコキシカルボニルアルキル基又はアルコキシカルボニルアルケニル基から選択されたものであり、又はR1及びR2は、共に、5、6又は7員環を形成し、この環は、任意でO、S、Nから選択されたヘテロ原子を有し、且つこの環の種々の炭素原子に結合され得るカルボニル置換基を任意で有してもよく、上記の窒素原子は、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、ヘテロアリール基、アルキルスルフォニル基、アリールスルフォニル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルキルアミノカルボニル基又はアリールアミノカルボニル基で置換されたものであってもよく;
R3、R4、R5及びR6は、それぞれ独立して、水素、アルキル基、アルコキシ基、水酸基、ハロゲン、トリフルオロメチル基又はトリフルオロメチルオキシ基を示し;
X及びYは、それぞれ独立して、炭素又は窒素を示し;
Aは、フェニル基、又は窒素、酸素若しくは硫黄から選択された2つ以下のヘテロ原子を有する5若しくは6員環の複素環を示し;
当該化合物において、R1が水素又はアルキル基であると同時にR2が酸基、エステル基、アミド基又はヒドロキシアルキル基であるものを除いたものであることを特徴とする化合物。
【請求項14】
1−ベンジル−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル;
5,6−ジメトキシ−1−メトキシカルボニルメチル−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル;
1−ジメチルカルバモイルメチル−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル;
1−シアノメチル−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル;
1−(2−ジメチルアミノエチル)−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル塩酸塩;
1−(2−ヒドロキシエチル)−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル;
2−アミノメチル−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール塩酸塩;
N−[5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−イルメチル]−アセタミド;
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボニトリル;
1−(2−ジメチルアミノエチル)−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシ−フェニル)−1H−インドール−2−カルボニトリル塩酸塩;
N−[5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボニル]−メタンスルフォンアミド;
[5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−イルメチル]−メチルアミン塩酸塩;
3−[5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−イル]−プロピオン酸エチルエステル;
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−2−(2H−[1,2,4]トリアゾール−3−イル)−1H−インドール;
2−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシ−フェニル)−1H−インドールトリフルオロ酢酸;
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−2−(1H−テトラゾール−5−イル)−1H−インドール;
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−2−[1,3,4]オキサジアゾール−2−イル−1H−インドール;
7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−3,4−ジヒドロ−2H−ピラジノ[1,2−a]インドール−1−オン;
7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−ピラジノ[1,2−a]インドール塩酸塩;
5,6−ジメトキシ−1−(2−メトキシエチル)−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル;
1−(2−ヒドロキシエチル)−5,6−ジメトキシ−3−フェニル−1H−インドール−2−カルボニトリル;
1−(3−ヒドロキシプロピル)−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル;
1−(2−ヒドロキシエチル)−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボニトリル;
2−(5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−2−(5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−1H−インドール−1−イル)エタノール;
1−(3−ヒドロキシプロピル)−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボニトリル;
(5,6−ジメトキシ−3−フェニル−1H−インドール−2−イル)−モルフォリン−4−イル−メタノン;
5,6−ジメトキシ−3−フェニル−1H−インドール−2−カルボニトリル;
5,6−ジメトキシ−3−フェニル−1−プロピル−1H−インドール−2−カルボニトリル;
1−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−5,6−ジメトキシ−3−フェニル−1H−インドール−2−カルボニトリル塩酸塩;
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル塩酸塩;
1−(3−(ジメチルアミノ)プロピル)−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル塩酸塩;
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−インドール−2−カルボニトリル塩酸塩;
1−(3−(ジメチルアミノ)プロピル)−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボニトリル;
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1−(2−モルフォリノエチル)−1H−インドール−2−カルボニトリル塩酸塩;
2−(5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−2−(5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−1H−インドール−1−イル)−N,N−ジメチルエタンアミン;
5,6−ジメトキシ−3−フェニル−2−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)−1H−インドール;
3,4−ジヒドロ−7,8−ジメトキシ−10−フェニルピラジノ[1,2−a]インドール−1(2H)−オン;
1−(2−アミノ−エチル)−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシ−フェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル塩酸塩;
7,8−ジメトキシ−10−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−ピラジノ[1,2−a]インドール塩酸塩;
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−エチル]−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル二塩酸塩;
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1−(2−モルフォリノエチル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル塩酸塩;
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1−(2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エチル)−1H−インドール−2−カルボニトリル二塩酸塩;
7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−ピラジノ[1,2−a]インドール塩酸塩;
7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−1,2−ジヒドロピラジノ[1,2−a]インドール−3−オン;
2−メタンスルフォニル−7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−ピラジノ[1,2−a]インドール;
7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−2−(プロパン−2−スルフォニル)−1,2,3,4−テトラヒドロピラジノ[1,2−a]インドール;
7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−2−(トルエン−4−スルフォニル)−1,2,3,4−テトラヒドロピラジノ[1,2−a]インドール;
1−[7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−3,4−ジヒドロ−1H−ピラジノ[1,2−a]インドール−2−イル]−エタノン;
7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−3,4−ジヒドロ−1H−ピラジノ[1,2−a]インドール−2−カルボン酸メチルアミド;
2−イソプロピル−7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−ピラジノ[1,2−a]インドール塩酸塩;
1−カルバモイルメチル−5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル;
2−(4,5−ジヒドロオキサゾール−2−イル)−5,6−ジメトキシ−3−フェニル−1H−インドール;
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1−メチルカルバモイルメチル−1H−インドール−2−カルボン酸メチルエステル;
3,4−ジヒドロ−7,8−ジメトキシ−10−(4−メトキシフェニル)−1H−[1,4]オキサジノ[4,3−a]インドール;
5,6−ジメトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−2−(5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−1H−インドール;
3−ピリジン−3−イル−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル;
3−フェニル−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル;及び
5,6−ジメトキシ−3−ピリジン−4−イル−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル;
から選択されたものであることを特徴とする請求項13に記載の化合物。
【請求項15】
治療に用いることを特徴とする請求項13に記載の化合物。
【請求項16】
請求項13に記載の式(I)の化合物と、適当な薬剤的賦形剤及び可能な更なる抗腫瘍剤とを関連づけられて有することを特徴とする製薬組成物。
【請求項17】
腫瘍の処置に有用な薬物の調製用であることを特徴とする請求項13に記載の式(I)の化合物の使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2007−535520(P2007−535520A)
【公表日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−510035(P2007−510035)
【出願日】平成17年4月27日(2005.4.27)
【国際出願番号】PCT/EP2005/051908
【国際公開番号】WO2005/105213
【国際公開日】平成17年11月10日(2005.11.10)
【出願人】(505048943)ニケム・リサーチ・ソシエタ・ア・レスポンサビリタ・リミタータ (3)
【氏名又は名称原語表記】NiKem Research s.r.l.
【出願人】(506349991)
【Fターム(参考)】