説明

振動デバイスおよび電子機器

【課題】面外屈曲振動の振動体において、振動漏れを防止し、Q値を高めることができる振動体を用いた振動デバイスおよび電子機器を提供する。
【解決手段】振動デバイスに用いられている振動体2は、X軸方向に延在する基部27と、基部27からX軸方向に直交するY軸方向に延出するとともに、X軸方向に並んで設けられ、X軸方向およびY軸方向に直交するZ軸方向に屈曲振動する3つの振動腕28、29、30と、基部27に対して振動腕28、29、30とは反対側に設けられた支持部25と、基部27と支持部25とを連結する連結部26とを有し、連結部26の基部27側の端部は、基部27のX軸方向にて各振動腕28、29、30が存在しない位置に対応する部位に接続されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、振動デバイスおよび電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
水晶発振器等の振動デバイスとしては、3つの振動腕を備える3脚音叉型の振動体を備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
例えば、特許文献1に記載の振動体は、板状の基部と、この基部から互いに平行となるように延出する3つの振動腕とを有する。このような振動体においては、基部の振動腕とは反対側の端部を固定した状態で、各振動腕を基部の板面に垂直な方向に屈曲振動(面外屈曲振動)させる。このとき、各振動腕の屈曲振動に伴って、基部がその厚さ方向に振動される。
【0003】
特許文献1に記載の振動体では、隣り合う2つの振動腕を互いに反対方向に屈曲振動させている。これにより、隣り合う2つの振動腕の間における基部の振動を相殺させることができる。
しかしながら、特許文献1に記載の振動体では、基部の各振動腕との接続部付近に生じる振動が基部の固定部分に伝わって漏れてしまうという問題(振動漏れ)があった。そのため、従来では、振動体のQ値を十分に高めることができなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−5022号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、面外屈曲振動の振動体において、振動漏れを防止し、Q値を高めることができる振動体を用いた振動デバイスおよび電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
【0007】
[適用例1]
本適用例に記載の振動デバイスは、基部と、前記基部の一方の端部から延出し、第1の方向に並んで設けられ、前記第1の方向に直交する第2の方向に延出された複数の振動腕と、隣り合う2つの前記振動腕のそれぞれの基端部と基端部との間に設けられ、前記基部の他方の端から延出された連結部と、前記連結部を介し前記基部と接続された支持部と、を有する振動体と、前記振動体を駆動させる回路部と、を有することを特徴とする。
【0008】
これにより、各振動腕の屈曲振動(面外屈曲振動)に伴う基部の振動(漏れ振動)が支持部に伝わるのを防止または抑制することができる。その結果、振動漏れを防止し、Q値を高めた振動デバイスを提供することが可能となる。
【0009】
[適用例2]
上記適用例に記載の振動デバイスにおいて、前記複数の振動腕は、隣り合う2つの前記振動腕が互いに反対方向に屈曲振動することが好ましい。
【0010】
これにより、基部の第1の方向にて各振動腕が存在しない位置に対応する部位の漏れ振動を低減することができる。
【0011】
[適用例3]
上記適用例に記載の振動デバイスにおいて、前記基部と前記支持部との間には、前記第1の方向にて前記各振動腕が存在する位置に対応して、貫通孔、溝部、および切り欠きのいずれかが形成されていることが好ましい。
【0012】
これにより、各振動腕の屈曲振動に伴う基部の振動が支持部に伝わるのを阻止することができる。
【0013】
[適用例4]
上記適用例に記載の振動デバイスにおいて、前記連結部は、一端部が前記基部に接続されるとともに他端部が前記支持部に接続された複数の連結梁を備えることが好ましい。
【0014】
これにより、振動漏れを防止しつつ、支持部が連結部を介して複数の振動腕および基部を安定的に支持することができる。
【0015】
[適用例5]
上記適用例に記載の振動デバイスにおいて、前記連結部と前記基部との各接続部の前記第1の方向での幅をW1とし、隣り合う2つの前記振動腕の間の距離をL1としたとき、0.5≦W1/L1≦0.8の関係を満たすことが好ましい。
【0016】
これにより、各振動腕の屈曲振動に伴う基部の振動が支持部に伝わるのをより確実に防止または抑制することができる。
【0017】
[適用例6]
上記適用例に記載の振動デバイスにおいて、前記連結部の前記第3の方向での厚さをD1としたとき、0.5≦W1/D1≦2の関係を満たすことが好ましい。
【0018】
これにより、幅W1を狭くしても、振動漏れを防止しつつ、支持部が連結部を介して複数の振動腕および基部を安定的に支持することができる。
【0019】
[適用例7]
上記適用例に記載の振動デバイスにおいて、前記連結部の前記第2の方向での長さをL2としたとき、0.5≦W1/L2≦2の関係を満たすことが好ましい。
【0020】
これにより、幅W1を狭くしても、振動漏れを防止しつつ、支持部が連結部を介して複数の振動腕および基部を安定的に支持することができる。
【0021】
[適用例8]
上記適用例に記載の振動デバイスにおいて、前記基部の前記第2の方向での幅をW2としたとき、0.5≦W1/W2≦2の関係を満たすことが好ましい。
【0022】
これにより、各振動腕の屈曲振動に伴う基部の振動が連結部に伝わるのを防止することができる。
【0023】
[適用例9]
上記適用例に記載の振動デバイスにおいて、前記各振動腕の先端部には、基端部よりも横断面積が大きい質量部が設けられていることが好ましい。
【0024】
これにより、各振動腕の長尺化を防止しつつ、各振動腕の屈曲振動の低周波数化を図ることができる。また、このような質量部を各振動腕に設けた場合、各振動腕の先端側が重くなるので、各振動腕の屈曲振動に伴う基部の振動が大きくなる。そのため、本発明を適用することによる効果が顕著となる。
【0025】
[適用例10]
上記適用例に記載の振動デバイスにおいて、前記各振動腕は、圧電体材料で構成されていることが好ましい。
【0026】
これにより、各振動腕上に1対の励振電極を設けるという比較的簡単な構成で、振動腕を振動(励振)させることができる。特に、圧電体材料として水晶を用いることにより、振動体の振動特性を優れたものとすることができる。
【0027】
[適用例11]
本適用例に記載の電子機器は、上記適用例1に記載の振動体、または適用例1ないし適用例4のいずれかに記載の振動デバイスと、前記振動体を駆動させる回路部と、を有することを特徴とする。
【0028】
本適用例に記載の電子機器は、振動漏れが防止されることによるQ値の上昇とともに振動体素子間のバラツキが少ない安定した高精度な振動体または振動デバイスを用いているため、安定した特性を有するとともに小型化を実現すること可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の第1実施形態に係る振動デバイスを示し、(a)は平面図、(b)は(a)の正断面図である。
【図2】図1に示す振動デバイスに備えられた振動体を示す上視図である。
【図3】図2中のA−A線断面図である。
【図4】図2に示す振動体の動作を説明するための斜視図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る振動デバイスに備えられた振動体を示す上視図である。
【図6】図5中のB−B線断面図である。
【図7】本発明の第3実施形態に係る振動デバイスに備えられた振動体を示す上視図である。
【図8】図7中のB−B線断面図である。
【図9】本発明の第4実施形態に係る振動デバイスに備えられた振動体を示す上視図である。
【図10】本発明の第5実施形態に係る振動デバイスに備えられた振動体を示す上視図である。
【図11】本発明の第6実施形態に係る振動デバイスに備えられた振動体を示す上視図である。
【図12】本発明の第7実施形態に係る振動デバイスに備えられた振動体を示す上視図である。
【図13】本発明に係る電子機器の一例としての携帯電話機の概略を示す斜視図である。
【図14】本発明に係る電子機器の一例としての携帯電話機の回路ブロック図である。
【図15】本発明に係る電子機器の一例としてのパーソナルコンピューターの概略を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
《振動デバイス》
以下、本発明の振動デバイス、およびそれに用いる振動体の実施形態について、添付図面を参照し詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る振動デバイスを示し、(a)は平面図、(b)は(a)の正断面図である。図2は、図1に示す振動デバイスに備えられた振動体を示す上視図、であり、図3は、図2中のA−A線断面図である。図4は、図2に示す振動体の動作を説明するための斜視図である。
なお、各図では、説明の便宜上、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸およびZ軸を図示している。また、以下では、X軸に平行な方向(第1の方向)を「X軸方向」、Y軸に平行な方向(第2の方向)をY軸方向、Z軸に平行な方向(第3の方向)をZ軸方向という。また、以下の説明では、説明の便宜上、図1(b)中の上側を「上」、下側を「下」、右側を「右」、左側を「左」という。
【0031】
(振動デバイス)
図1に示す振動デバイス200は、振動体2と、振動体2を発振させる機能を少なくとも有する回路部としてのICチップ60と、これらを収納するパッケージベース71と、蓋体73とを有する。なお、図1(a)は、蓋体73を省略して記載したものである。
【0032】
振動体2は、振動体2の接続電極41,42と、段部77に設けられた2つの振動体接続端子76とが導電性接着剤79によって電気的に接続されながら固定されている。なお、段部77は、一方に開口を有する箱状のパッケージベース71内に形成されている。また、振動体2は、圧電素子22、23、24が設けられた振動腕28、29、30が自由端を有し、片持ち支持されている。
ICチップ60は、パッケージベース71の底部に設けられた凹部74に設けられた図示しない電極に、接続固着され、外部接続端子75や振動体接続端子76等の配線と接続されている。なお、本例ではICチップ60と図示しない電極とは、金属バンプ61にて接続されている。
【0033】
振動デバイス200は、パッケージベース71と蓋体73とが減圧状態下において、シームリング72で接合されることにより形成されるパッケージ70内に、振動体2、ICチップ60などが収容されて構成されている。
なお、振動体2、ICチップ60などを収容した空間は、減圧雰囲気ではなく、窒素、ヘリウム、アルゴンなどの不活性ガスを封入した雰囲気等でも良い。
振動デバイス200は、ICチップ60の発振回路からの駆動信号により振動体2が励振され、所定の周波数で発振する。
【0034】
以下、振動デバイス1を構成する各部を順次詳細に説明する。
(振動体)
まず、振動体2について説明する。
振動体2は、図2に示すような3脚音叉型の振動体である。この振動体2は、振動基板21と、この振動基板21上に設けられた圧電素子22、23、24および接続電極41、42とを有している。
振動基板21は、支持部25と、連結部26と、基部27と、3つの振動腕28、29、30とを有している。
振動基板21の構成材料としては、所望の振動特性を発揮することができるものであれば、特に限定されず、各種圧電体材料および各種圧電体材料を用いることができる。
【0035】
例えば、かかる圧電体材料としては、水晶、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム、ホウ酸リチウム、チタン酸バリウム等が挙げられる。特に、振動基板21を構成する圧電体材料としては水晶が好ましい。水晶で振動基板21を構成すると、振動基板21の周波数の温度依存性に関わる振動特性を優れたものとすることができる。また、エッチングにより高い寸法精度で振動基板21を形成することができる。なお、このような圧電体材料を用いて振動基板21(振動腕28、29、30)を構成した場合、圧電素子22、23、24に代えて、電極(励振電極)を形成するという比較的簡単な構成で、振動腕28、29、30を振動させることもできる。
【0036】
また、かかる非圧電体材料としては、例えば、シリコン等が挙げられる。特に、振動基板21を構成する非圧電体材料としてはシリコンが好ましい。シリコンで振動基板21を構成すると、安価に振動基板21の振動特性を優れたものとすることができる。また、エッチングにより高い寸法精度で振動基板21を形成することができる。
このような振動基板21において、基部27は、X軸方向(第1の方向)に延在し、長手形状(帯状)をなしている。
【0037】
そして、基部27の幅方向での一端には、3つの振動腕28、29、30が接続されている。
振動腕28、29は、基部27の長手方向での両端部に接続され、振動腕30は、基部27の長手方向での中央部に接続されている。
3つの振動腕28、29、30は、互いに平行となるように基部27からそれぞれ延出して設けられている。言い換えると、3つの振動腕28、29、30は、基部27からそれぞれY軸方向に延出するとともに、X軸方向に並んで設けられている。
【0038】
この振動腕28、29、30は、それぞれ、長手形状をなし、その基部27側の端部(基端部)が固定端となり、基部27と反対側の端部(先端部)が自由端となる。
また、振動腕28、29は、互いに同じ幅となるように形成され、振動腕30は、振動腕28、29の幅の2倍の幅となるように形成されている。これにより、振動腕28、29をZ軸方向に屈曲振動させるとともに、振動腕30を振動腕28、29と反対方向に(逆相で)Z軸方向に屈曲振動させたとき、振動漏れを少なくすることができる。
【0039】
また、振動腕28の先端部には、基端部(振動腕28の基部27側の部分)よりも横断面積が大きい質量部(ハンマーヘッド)281が設けられている。同様に、振動腕29の先端部には、基端部(振動腕29の基部27側の部分)よりも横断面積が大きい質量部(ハンマーヘッド)291が設けられている。また、振動腕30の先端部には、基端部(振動腕30の基部27側の部分)よりも横断面積が大きい質量部(ハンマーヘッド)301が設けられている。これにより、振動体2をより小型なものとしたり、振動腕28、29、30の屈曲振動の周波数をより低めたりすることができる。すなわち、振動腕28、29、30の屈曲振動の周波数は、一般的には振動腕28、29、30の長手方向の長さが短くなるほど高くなり、また振動腕28、29、30の先端部の質量が大きいほど低くなる。従って、振動腕28、29、30の先端部の質量を大きくすれば、振動腕28、29、30の屈曲振動の周波数を低く設定することが可能である他、加えて振動腕28、29、30の長さを短く構成することで所望の周波数の値を保ちながら振動体2を小型化することができる。
【0040】
なお、この質量部281、291、301は、それぞれ、必要に応じて設ければよく、省略してもよい。
このような振動腕28上には、圧電素子22が設けられ、また、振動腕29上には、圧電素子23が設けられ、さらに、振動腕30上には、圧電素子24が設けられている。
圧電素子22は、通電により振動腕28をZ軸方向に屈曲振動させる機能を有する。また、圧電素子23は、通電により振動腕29をZ軸方向に屈曲振動させる機能を有する。また、圧電素子24は、通電により振動腕30をZ軸方向に屈曲振動させる機能を有する。
【0041】
このような圧電素子22は、図3に示すように、振動腕28上に、第1の電極層221、圧電体層(圧電薄膜)222、第2の電極層223がこの順で積層されて構成されている。
これにより、第1の電極層221と第2の電極層223との間に電圧を印加すると、圧電体層222にZ軸方向の電界が生じる。この電界により、圧電体層222は、Y軸方向に伸張または収縮し、振動腕28をZ軸方向に屈曲振動させる。
同様に、圧電素子23は、振動腕29上に、第1の電極層231、圧電体層(圧電薄膜)232、第2の電極層233がこの順で積層されて構成されている。また、圧電素子24は、振動腕30上に、第1の電極層241、圧電体層(圧電薄膜)242、第2の電極層243がこの順で積層されて構成されている。
【0042】
これにより、第1の電極層231と第2の電極層233との間に電圧を印加すると、圧電体層232は、Y軸方向に伸張または収縮し、振動腕29をZ軸方向に屈曲振動させる。また、第1の電極層241と第2の電極層243との間に電圧を印加すると、圧電体層242は、Y軸方向に伸張または収縮し、振動腕30をZ軸方向に屈曲振動させる。
このような第1の電極層221、231、241および第2の電極層223、233、243は、それぞれ、金、金合金、アルミニウム、アルミニウム合金、銀、銀合金、クロム、クロム合金等の導電性に優れた金属材料により形成することができる。
【0043】
また、これらの電極の形成方法としては、スパッタリング法、真空蒸着法等の物理成膜法、CVD等の化学蒸着法、インクジェット法等の各種塗布法等が挙げられる。
圧電体層222、232、242の構成材料(圧電体材料)としては、それぞれ、例えば、ZnO(酸化亜鉛)、AIN(窒化アルミニウム)、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)等が挙げられる。
【0044】
一方、図2に示すように、基部27の幅方向での他端には、連結部26を介して支持部25が接続されている。
支持部25は、基部27に対して振動腕28、29、30とは反対側に設けられ、前述した基部27および3つの振動腕28、29、30を支持するためのものである。
この支持部25の下面には、1対の接続電極41,42が設けられている。
接続電極41は、図示しない配線を介して、前述した第1の電極層221、231および第2の電極層243に電気的に接続されている。また、接続電極42は、図示しない配線を介して、第1の電極層241および第2の電極層223、233に電気的に接続されている。なお、本例では、1対の接続電極41、42が支持部25の下面に設けられている例で説明したがこれに限らない。1対の接続電極41、42は、支持部25の上面、或いは上下両面に設けられていても良い。
【0045】
これにより、接続電極41と接続電極42との間に電圧を印加すると、第1の電極層221、231および第2の電極層243と、第1の電極層241および第2の電極層223、233とが逆極性となるようにして、前述した圧電体層222、232、242にそれぞれZ軸方向の電圧が印加される。これにより、圧電体材料の逆圧電効果により、ある一定の周波数(共鳴周波数)で各振動腕28、29、30を屈曲振動させることができる。このとき、図4に示すように、振動腕28、29は、互いに同方向に屈曲振動し、振動腕30は、振動腕28、29とは反対方向に屈曲振動する。
【0046】
また、各振動腕28、29、30が屈曲振動すると、接続電極41、42間には、圧電体材料の圧電効果により、ある一定の周波数で電圧が発生する。これらの性質を利用して、振動体2は、共鳴周波数で振動する電気信号を発生させることができる。
なお、本実施形態では、圧電体層222、232、242の圧電体材料の分極方向または結晶軸の方向が互いに同方向である場合を例に説明したが、これに限定されず、例えば、圧電体層242の分極方向または結晶軸の方向を圧電体層222、232と逆方向とし、第1の電極層221、231、241同士(第2の電極層223、233、243同士)が同極性となるように電圧を印加してもよい。
【0047】
接続電極41、42および配線(図示せず)は、それぞれ、金、金合金、アルミニウム、アルミニウム合金、銀、銀合金、クロム、クロム合金等の導電性に優れた金属材料により形成することができる。
また、これらの電極等の形成方法としては、スパッタリング法、真空蒸着法等の物理成膜法、CVD等の化学蒸着法、インクジェット法等の各種塗布法等が挙げられる。
【0048】
支持部25には、図2に示すように連結部26が接続されている。
連結部26は、基部27と支持部25とを連結するものである。特に、連結部26の基部27側の端部は、基部27のX軸方向(第1の方向)にて各振動腕28、29、30が存在しない位置に対応する部位に接続されている。これにより、各振動腕28、29、30の屈曲振動(面外屈曲振動)に伴う基部27の振動(以下、「漏れ振動」ともいう)が支持部25に伝わるのを防止または抑制することができる。その結果、振動漏れを防止し、Q値を高めることができる。
【0049】
具体的には、この連結部26は、2つの連結梁261、262を備えている。
各連結梁261、262は、その一端部が基部27に接続されるとともに他端部が支持部25に接続されている。
特に、連結梁261の一端部は、基部27のX軸方向(長手方向)にて振動腕28と振動腕30との間に対応する部分に接続されている。また、連結梁262の一端部は、基部27のX軸方向(長手方向)にて振動腕29と振動腕30との間に対応する部分に接続されている。換言すると、基端部における、対向する振動腕28の側面28aと振動腕30の側面30aとの間の間隔をY方向へ延長した仮想領域内に連結部261の基部27側の端部が含まれて形成されている。同様に、基端部における、対向する振動腕29の側面29aと振動腕30の側面30bとの間(図示するL1の間隔)を−Y方向へ延長した仮想領域内に連結部262の基部27側の端部が含まれて形成されている。ここで、連結梁261、262と基部27との接続部は、それぞれ、連結部26と基部27との接続部を構成する。
【0050】
本実施形態では、2つの連結梁261、262は、互いに平行となるようにY軸方向に沿って設けられている。また、各連結梁261、262は、その長手方向(Y軸方向)の全域に亘って幅が一定となっている。
また、連結部26と基部27との各接続部のX軸方向での幅W1は、隣り合う2つの振動腕28、30間(振動腕29、30間)の距離L1よりも狭くなっている。言い換えると、各連結梁261、262の幅は、距離L1よりも狭くなっている。なお、連結部26と基部27との各接続部のX軸方向での幅W1は、連結梁261、262の横断面形状や長さ等によっては、隣り合う2つの振動腕28、30間(振動腕29、30間)の距離L1と等しくてもよい。
【0051】
また、2つの連結梁261、262間(支持部25と2つの連結梁261、262と基部27とで囲まれる領域)には、Z軸方向に貫通する孔263が形成されている。
また、連結梁261に対して孔263と反対側には、Z軸方向に貫通する切り欠き264が形成され、また、連結梁262に対して孔263と反対側には、Z軸方向に貫通する切り欠き265が形成されている。
【0052】
孔263および切り欠き264、265は、基部27の振動(漏れ振動)が支持部25に伝わるのを阻止する機能を有する。
なお、孔263および切り欠き264、265は、それぞれ、Z軸方向に貫通していなくてもよい。すなわち、孔263および切り欠き264、265に代えて、それぞれ、振動基板21の一方または両方に開口する溝部(例えば、凹状の溝部)を設けてもよい。
【0053】
ここで、振動体2における漏れ振動の発生とその漏れ防止のメカニズムについて詳述する。
前述したように、振動腕28、29は、互いに同方向に屈曲振動し、振動腕30は、振動腕28、29とは反対方向に屈曲振動する(図4参照)。すなわち、振動腕28、29、30は、図4中の実線矢印で示す方向に屈曲する状態と、図4中の破線矢印で示す方向に屈曲する状態とを交互に繰り返す。
【0054】
すると、振動腕28、29は、X軸に平行な軸線X1(基部27の長手方向に沿った軸線)まわりに基部27を回動させるような第1の力F1を生じさせる。また、振動腕30は、第1の力F1と反対方向に軸線X1まわりに基部27を回動させるような第2の力F2を生じさせる。
このような第1の力F1および第2の力F2は、互いに反対方向の力であるため、基部27のX軸方向にて各振動腕28、29、30が存在しない位置(振動腕28、30間および振動腕29、30間)に対応する部位では、互いに相殺される。
【0055】
このように、隣り合う2つの振動腕を互いに反対方向に屈曲振動させることにより、基部27のX軸方向にて各振動腕28、29、30が存在しない位置に対応する部位の漏れ振動を低減することができる。
一方、基部27のX軸方向にて各振動腕28、29、30が存在する位置に対応する部位(特に、各振動腕28、29、30の幅方向での中央部)では、第1の力F1と第2の力F2とは、ほとんど相殺されずに、漏れ振動として基部27を振動させる。
【0056】
振動体2では、前述したように、連結部26の基部27側の端部が基部27のX軸方向にて各振動腕28、29、30が存在しない位置に対応する部位に接続されている。そのため、前述したような漏れ振動が支持部25に伝わるのを防止または抑制することができる。
特に、基部27と支持部25と間には、X軸方向にて各振動腕28、29、30が存在する位置に対応して切り欠き264、孔263および切り欠き265が形成されているので、漏れ振動が支持部25に伝わるのを阻止することができる。
【0057】
また、連結部26は前述したような複数(2つ)の連結梁261、262を備えているので、振動漏れを防止しつつ、支持部25が連結部26を介して基部27および複数の振動腕28、29、30を安定的に支持することができる。
また、連結部26と基部27との各接続部のX軸方向での幅(平均幅)をW1とし、隣り合う2つの振動腕28、30の間の距離(振動腕29、30の間の距離)をL1としたとき、W1/L1≦1の関係を満たせばよいが、0.5≦W1/L1≦0.8の関係を満たすのが好ましく、0.6≦W1/L1≦0.8の関係を満たすのがより好ましい。言い換えると、連結梁261と振動腕28とのX軸方向での距離、連結梁261と振動腕30とのX軸方向での距離、連結梁262と振動腕29とのX軸方向での距離、および、連結梁262と振動腕30とのX軸方向での距離は、それぞれ、距離L1の0.1〜0.25倍であるのが好ましく、距離L1の0.1〜0.2倍であるのがより好ましい。これにより、各振動腕28、29、30の屈曲振動に伴う基部27の振動が支持部25に伝わるのをより確実に防止または抑制することができる。
【0058】
これに対し、W1/L1が前記下限値未満であると、連結部26の形状、横断面積、Y軸方向での長さ等によっては、支持部25が連結部26を介して基部27および3つの振動腕28、29、30を安定的に支持することが難しい。一方、W1/L1が前記上限値を超えると、連結部26の形状、横断面積、Y軸方向での長さ等によっては、基部27から連結部26を介して支持部25に伝わる漏れ振動が大きくなる傾向を示す。
【0059】
また、連結部26のZ軸方向(第3の方向)での厚さ(平均厚さ)をD1としたとき、0.5≦W1/D1≦2の関係を満たすのが好ましく、0.7≦W1/D1≦2の関係を満たすのがより好ましい。これにより、幅W1を狭くしても、振動漏れを防止しつつ、支持部25が連結部26を介して基部27および複数の振動腕28、29、30を安定的に支持することができる。
【0060】
これに対し、W1/D1が前記下限値未満であると、連結部26の形状、横断面積、Y軸方向での長さ等によっては、支持部25が連結部26を介して基部27および3つの振動腕28、29、30を安定的に支持することが難しい。一方、W1/D1が前記上限値を超えると、連結部26の形状、横断面積、Y軸方向での長さ等によっては、基部27から連結部26を介して支持部25に伝わる漏れ振動が大きくなる傾向を示す。
【0061】
また、連結部26のY軸方向(第2の方向)での長さをL2としたとき、0.5≦W1/L2≦2の関係を満たすのが好ましく、0.7≦W1/L2≦2の関係を満たすのがより好ましい。これにより、幅W1を狭くしても、振動漏れを防止しつつ、支持部25が連結部26を介して基部27および3つの振動腕28、29、30を安定的に支持することができる。
【0062】
これに対し、W1/L2が前記範囲外となると、連結部26の形状、横断面積、Y軸方向での長さ等によっては、支持部25が連結部26を介して基部27および3つの振動腕28、29、30を安定的に支持することできなかったり、基部27から連結部26を介して支持部25に伝わる漏れ振動が大きくなったりする場合がある。
なお、本実施形態では、W1/L2>1の関係を満たす場合を一例として図示している。W1/L2>1の関係を満たす場合、幅W1を小さくしても、支持部25が連結部26を介して基部27および複数の振動腕28、29、30を安定的に支持することができる。
また、基部27のY軸方向(第2の方向)での幅(平均幅)をW2としたとき、0.5≦W1/W2≦2の関係を満たすのが好ましく、0.6≦W1/W2≦1.5の関係を満たすのがより好ましい。これにより、各振動腕28、29、30の屈曲振動に伴う基部27の振動が連結部26に伝わるのを防止することができる。
【0063】
これに対し、W1/W2が前記下限値未満であると、幅W2が大きくなりすぎて、基部27のX軸方向にて各振動腕28、29、30が存在しない位置に対応する部位における漏れ振動が大きくなったり、幅W1が小さくなりすぎて、支持部25が連結部26を介して基部27および3つの振動腕28、29、30を安定的に支持することが難しくなったりする場合がある。一方、W1/W2が前記上限値を超えると、幅W2が小さくなりすぎて、基部27が各振動腕28、29、30を安定的に支持することができなかったり、幅W1が大きくなりすぎて、前述したようなW1/L1の関係を満たすことができなかったりする場合がある。
【0064】
(パッケージ)
次に、振動体2を収容・固定するパッケージ70について説明する。
図1に示すようにパッケージ70は、一方に開口を有する箱状のパッケージベース71と、パッケージベース71の開口を閉鎖するための蓋体73と、パッケージベース71と蓋体73とを接合するためのシームリング72と、により構成されている。また、パッケージベース71は、その箱状内部に形成され振動体2を載置するための段部77と、段部77に設けられ振動体2の接続電極41,42と接続するための2つの振動片接続端子76と、パッケージベース71の外周部に設けられ振動体接続端子76から配線により電気的に接続されている外部接続端子75と、を有している。この場合、パッケージベース71および蓋体73は、セラミックにより形成され、シームリング72は、コパール合金で形成されている。なお、形成材は、これらに限定されるものではない。
そして、パッケージ70は、パッケージベース71、シームリング72、および蓋体73で画成された内部空間に、振動体2、およびICチップ60を収納している。
【0065】
パッケージベース71の構成材料としては、絶縁性(非導電性)を有しているものが好ましく、例えば、各種ガラス、酸化物セラミックス、窒化物セラミックス、炭化物系セラミックス等の各種セラミックス材料、ポリイミド等の各種樹脂材料などを用いることができる。
また、蓋体73の構成材料としては、例えば、パッケージベース71と同様の構成材料、Al、Cuのような各種金属材料、各種ガラス材料等を用いることができる。特に、蓋体73の構成材料として、ガラス材料等の光透過性を有するものを用いた場合、振動体2に予め金属被覆部(図示せず)を形成しておくと、振動体2をパッケージ70内に収容した後であっても、蓋体73を介して前記金属被覆部にレーザーを照射し、前記金属被覆部を除去して振動体2の質量を減少させることにより(質量削減方式により)、振動体2の周波数調整を行うことができる。また、シームリング72は、コパール合金で形成されている。なお、形成材は、これらに限定されるものではない。
【0066】
また、パッケージベース71内部に形成された段部77の上面には、一対の振動片接続端子76が内部空間Sに露出するように形成されている。この振動片接続端子76の上には、それぞれ、導電性粒子を含有するエポキシ系、ポリイミド系等の導電性接着剤79が塗布されて(盛られて)おり、さらに、この導電性接着剤79上に、前述した振動体2が載置されている。これにより、振動体2(振動体2および接続電極41,42)がマウント電極35a、35bに確実に固定される。
【0067】
なお、この固定は、導電性接着剤79が振動体2の接続電極41,42に接触するように、振動体2を導電性接着剤79上に載置して行う。これにより、導電性接着剤79を介して、振動体2がパッケージベース71内に固定されるとともに、接続電極41,42と振動片接続端子76が導電性接着剤79を介して電気的に接続される。
また、パッケージベース71の下面には、4つの外部端子75が設けられている。なお本例では、外部端子75が4つ設けられている例で説明したが、外部端子75の数は問わない。
パッケージベース71の底部には、ICチップ60を収納する凹部74が設けられている。凹部74の底面には、図示しない接続電極が設けられている。
【0068】
このような振動片接続端子76および外部端子75は、それぞれ、例えば、タングステンおよびニッケルメッキの下地層に、金メッキを施すことで形成することができる。
【0069】
ICチップ60は、パッケージベース71の底部に設けられた凹部74に設けられた図示しない電極に、接続固着され、外部端子75や振動体接続端子76等の配線と接続されている。なお、本例ではICチップ60と図示しない電極とは、金属バンプ61にて接続されている。
【0070】
なお、振動片接続端子76と接続電極41、42とを、例えばワイヤーボンディング技術により形成された金属ワイヤー(ボンディングワイヤー)を介して電気的に接続してもよい。この場合、導電性接着剤79に代えて、導電性を有しない接着剤を介して、振動体2をパッケージベース71の段部77に対して固定することができる。
また、本例では、ICチップと図示しない電極とが、金属バンプ61にて接続されている例を示して説明したが、これに限らず、例えばワイヤーボンディング技術により形成された金属ワイヤー(ボンディングワイヤー)を用いて接続しても良い。
また、パッケージ70内部に電子部品を収納した場合、パッケージベース71の下面には、必要に応じて、電子部品の特性検査や、電子部品内の各種情報(例えば、振動デバイスの温度補償情報)の書き換え(調整)を行うための書込端子が形成されていてもよい。
【0071】
以上説明したような第1実施形態によれば、連結部26の基部27側の端部が基部27のX軸方向にて各振動腕28、29、30が存在しない位置に対応する部位に接続されているので、各振動腕28、29、30の屈曲振動(面外屈曲振動)に伴う基部27の振動が支持部25に伝わるのを防止または抑制することができる。その結果、振動漏れを防止し、Q値を高めることができる。
また、振動体2と、振動体2を発振させる機能を有したICチップ60とがひとつのパッケージ70の内に収納されているため、スペース効率を高めることができ、小型の振動デバイスを具現化することが可能となる。
【0072】
<第2実施形態>
次に、本発明の振動デバイスの第2実施形態について説明する。
図5は、本発明の第2実施形態に係る振動デバイスに備えられた振動体を示す上視図、図6は、図5中のB−B線断面図である。
以下、第2実施形態の振動デバイスについて、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
【0073】
第2実施形態の振動デバイスは、連結部および支持部の構成が異なるとともに、質量部を省略した以外は、第1実施形態とほぼ同様である。なお、図5、6では、前述した実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。また、図5、6では、各振動腕を振動させる圧電素子の図示を省略している。
本実施形態の振動デバイスの振動体2Aは、図5に示すように、振動基板21Aを有している。
【0074】
振動基板21Aは、支持部25Aと、連結部26Aと、基部27と、3つの振動腕28A、29A、30Aとを有している。
基部27の幅方向での一端には、3つの振動腕28A、29A、30Aが接続されている。
3つの振動腕28A、29A、30Aは、前述した第1実施形態において、質量部281、291、301を省略した以外は、3つの振動腕28、29、30と同様である。なお、振動腕28A、29A、30Aの各先端部には、振動腕28、29、30と同様、質量部(ハンマーヘッド)を設けてもよい。
【0075】
一方、基部27の幅方向での他端には、連結部26Aを介して支持部25Aが接続されている。
支持部25Aは、前述した第1実施形態において、厚さが異なる以外は、支持部25と同様である。
この支持部25Aは、その厚さD2が連結部26の厚さD1よりも厚くなっている。これにより、支持部25Aの質量を大きくすることができる。そのため、連結部26が多少振動しても、その振動により支持部25Aが振動するのを防止することができる。その結果、振動漏れをより効果的に防止することができる。
【0076】
なお、連結部26Aの厚さD1は、基部27および各振動腕28A、29A、30Aの厚さD3と等しくなっている。
また、支持部25Aは、その連結部26側の部分の厚さが連結部26側に向けて漸減している。なお、支持部25Aの厚さは、全域で一定(均一)であってもよい。
このような支持部25Aには、連結部26Aが接続されている。
【0077】
この連結部26Aは、2つの連結梁261A、262Aを備えている。
各連結梁261A、262Aは、その一端部が基部27に接続されるとともに他端部が支持部25Aに接続されている。
特に、連結梁261Aの一端部は、基部27のX軸方向(長手方向)にて振動腕28Aと振動腕30Aとの間に対応する部分に接続されている。また、連結梁262Aの一端部は、基部27のX軸方向(長手方向)にて振動腕29Aと振動腕30Aとの間に対応する部分に接続されている。ここで、連結梁261A、262Aと基部27との接続部は、それぞれ、連結部26Aと基部27との接続部を構成する。
このようにして、連結部26Aの基部27側の端部は、基部27のX軸方向(第1の方向)にて各振動腕28A、29A、30Aが存在しない位置に対応する部位に接続されている。これにより、基部27の漏れ振動が支持部25Aに伝わるのを防止または抑制することができる。
【0078】
本実施形態では、連結部26Aと基部27との各接続部のX軸方向での幅(本実施形態では連結梁261A、262Aの幅)をW1とし、連結部26AのY軸方向(第2の方向)での長さをL2としたとき、W1/L2<1の関係を満たす場合を一例として図示している。W1/L2<1の関係を満たす場合、長さL2が長くなるので、基部27の漏れ振動が連結部26Aを介して支持部25Aに伝わりにくくすることができる。
以上説明したような第2実施形態によれば、前述した第1の実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0079】
<第3実施形態>
次に、本発明の振動デバイスの第3実施形態について説明する。
図7は、本発明の第3実施形態に係る振動デバイスに備えられた振動体を示す上視図、図8は、図7中のB−B線断面図である。
以下、第3実施形態の振動デバイスについて、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
【0080】
第3実施形態の振動デバイスは、連結部および支持部の構成が異なるとともに、質量部を省略した以外は、第1実施形態とほぼ同様である。また、第3実施形態の振動デバイスは、連結部および支持部の構成が異なる以外は、第2実施形態とほぼ同様である。なお、図7、8では、前述した実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。また、図7、8では、各振動腕を振動させる圧電素子の図示を省略している。
【0081】
本実施形態の振動デバイスの振動体2Bは、図7に示すように、振動基板21Bを有している。
振動基板21Bは、支持部25Bと、連結部26Bと、基部27と、3つの振動腕28A、29A、30Aとを有している。
基部27には、連結部26Bを介して支持部25Bが接続されている。
【0082】
支持部25Bは、前述した第1実施形態において、厚さが異なる以外は、支持部25と同様である。また、支持部25Bは、その厚さが全域で一定である以外は、前述した第2実施形態の支持部25Aと同様である。
このような支持部25Bには、連結部26Bが接続されている。
この連結部26Bは、2つの連結梁261B、262Bを備えている。
各連結梁261B、262Bは、その一端部が基部27に接続されるとともに他端部が支持部25Bに接続されている。
【0083】
特に、連結梁261Bの一端部は、基部27のX軸方向(長手方向)にて振動腕28Aと振動腕30Aとの間に対応する部分に接続されている。また、連結梁262Bの一端部は、基部27のX軸方向(長手方向)にて振動腕29Aと振動腕30Aとの間に対応する部分に接続されている。ここで、連結梁261B、262Bと基部27との接続部は、それぞれ、連結部26Aと基部27との接続部を構成する。
【0084】
このようにして、連結部26Bの基部27側の端部は、基部27のX軸方向(第1の方向)にて各振動腕28A、29A、30Aが存在しない位置に対応する部位に接続されている。これにより、基部27の漏れ振動が支持部25Bに伝わるのを防止または抑制することができる。
また、各連結梁261B、262Bの厚さ(連結部26Bの厚さ)が支持部25B側から基部27側に向けて漸減している。これにより、連結部26の剛性を高めつつ、基部27の漏れ振動が連結部26Bを介して支持部25Bに伝わるのを効果的に防止することができる。
なお、連結部26BのZ軸方向での厚さD1は、基部27および各振動腕28A、29A、30Aの厚さD3よりも大きく、かつ、支持部25Bの厚さD2よりも小さい。
【0085】
本実施形態では、連結部26Bと基部27との各接続部のX軸方向での幅(本実施形態では連結梁261B、262Bの幅)をW1とし、連結部26BのY軸方向(第2の方向)での長さをL2としたとき、W1/L2<1の関係を満たす場合を一例として図示している。
以上説明したような第3実施形態によれば、前述した第1の実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0086】
<第4実施形態>
次に、本発明の振動デバイスの第4実施形態について説明する。
図9は、本発明の第4実施形態に係る振動デバイスに備えられた振動体を示す上視図である。
以下、第4実施形態の振動デバイスについて、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
【0087】
第4実施形態の振動デバイスは、連結部および振動腕の数が異なる以外は、第1実施形態ないし第3実施形態とほぼ同様である。なお、図9では、各振動腕を振動させる圧電素子の図示を省略している。
本実施形態の振動デバイスの振動体2Cは、図9に示すように、振動基板21Cを有している。
【0088】
振動基板21Cは、支持部25Cと、連結部26Cと、基部27Cと、4つの振動腕28C、29C、130C、230Cとを有している。
基部27Cの幅方向での一端には、4つの振動腕28C、29C、130C、230Cが接続されている。
4つの振動腕28C、29C、130C、230C上には、それぞれ、圧電素子が設けられている。そして、各圧電素子に通電することにより、4つの振動腕28C、29C、130C、230CをそれぞれZ軸方向に屈曲振動させる。このとき、振動腕28C、230Cは、互いに同方向に屈曲振動し、振動腕29C、130Cは、振動腕28C、230Cとは反対方向で互いに同方向に屈曲振動する。
【0089】
一方、基部27Cの幅方向での他端には、連結部26Cを介して支持部25Cが接続されている。
支持部25Cは、前述した実施形態と同様に構成することができる。
このような支持部25Cには、連結部26Cが接続されている。
この連結部26Cは、3つの連結梁261C、262C、266Cを備えている。
各連結梁261C、262C、266Cは、その一端部が基部27Cに接続されるとともに他端部が支持部25Cに接続されている。
【0090】
特に、連結梁261Cの一端部は、基部27CのX軸方向(長手方向)にて振動腕28Cと振動腕130Cとの間に対応する部分に接続されている。また、連結梁262Cの一端部は、基部27CのX軸方向(長手方向)にて振動腕29Cと振動腕230Cとの間に対応する部分に接続されている。また、連結梁266Cの一端部は、基部27CのX軸方向(長手方向)にて振動腕130Cと振動腕230Cとの間に対応する部分に接続されている。ここで、連結梁261C、262C、266Cと基部27との接続部は、それぞれ、連結部26Aと基部27との接続部を構成する。
【0091】
このようにして、連結部26Cの基部27C側の端部は、基部27CのX軸方向(第1の方向)にて各振動腕28C、29C、130C、230Cが存在しない位置に対応する部位に接続されている。これにより、基部27Cの漏れ振動が支持部25Cに伝わるのを防止または抑制することができる。
以上説明したような第4実施形態によれば、前述した第1の実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0092】
<第5実施形態>
次に、本発明の振動デバイスの第5実施形態について説明する。
図10は、本発明の第5実施形態に係る振動デバイスに備えられた振動体を示す上視図である。
以下、第5実施形態の振動デバイスについて、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
【0093】
第5実施形態の振動デバイスは、連結部の数が異なる以外は、前述した第4実施形態とほぼ同様である。なお、図10では、前述した実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。また、図10では、各振動腕を振動させる圧電素子の図示を省略している。
本実施形態の振動デバイスの振動体2Dは、図10に示すように、振動基板21Dを有している。
【0094】
振動基板21Dは、支持部25Cと、連結部26Dと、基部27Cと、4つの振動腕28C、29C、130C、230Cとを有している。
連結部26Dは、基部27Cと支持部25Cを連結している。
この連結部26Cは、2つの連結梁261C、262Cで構成されている。
以上説明したような第5実施形態によれば、前述した第1の実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0095】
<第6実施形態>
次に、本発明の振動デバイスの第6実施形態について説明する。
図11は、本発明の第6実施形態に係る振動デバイスに備えられた振動体を示す上視図である。
以下、第6実施形態の振動デバイスについて、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
【0096】
第6実施形態の振動デバイスは、連結部の構成が異なる以外は、第2実施形態または第3実施形態とほぼ同様である。なお、図11では、前述した実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。また、図11では、各振動腕を振動させる圧電素子の図示を省略している。
本実施形態の振動デバイスの振動体2Eは、図11に示すように、振動基板21Eを有している。
【0097】
振動基板21Eは、支持部25Bと、連結部26Eと、基部27と、3つの振動腕28A、29A、30Aとを有している。
基部27には、連結部26Eを介して支持部25Bが接続されている。
この連結部26Eは、2つの連結梁261E、262Eを備えている。
各連結梁261E、262Eは、その一端部が基部27に接続されるとともに他端部が支持部25Bに接続されている。
【0098】
特に、連結梁261Eの一端部は、基部27のX軸方向(長手方向)にて振動腕28Aと振動腕30Aとの間に対応する部分に接続されている。また、連結梁262Eの一端部は、基部27のX軸方向(長手方向)にて振動腕29Aと振動腕30Aとの間に対応する部分に接続されている。ここで、連結梁261E、262Eと基部27との接続部は、それぞれ、連結部26Eと基部27との接続部を構成する。
このようにして、連結部26Eの基部27側の端部は、基部27のX軸方向(第1の方向)にて各振動腕28A、29A、30Aが存在しない位置に対応する部位に接続されている。これにより、基部27の漏れ振動が支持部25Bに伝わるのを防止または抑制することができる。
【0099】
また、連結梁261E、262Eは、互いの間の距離が基部27側から支持部25B側に向けて拡がるように設けられている。これにより、連結部26EのX軸方向での幅が基部27側から支持部25B側に向けて拡がっている。そのため、支持部25Bが連結部26Eを介して基部27および複数の振動腕28A、29A、30Aを安定的に支持することができる。
以上説明したような第6実施形態によれば、前述した第1の実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0100】
<第7実施形態>
次に、本発明の振動デバイスの第7実施形態について説明する。
図12は、本発明の第7実施形態に係る振動デバイスに備えられた振動体を示す上視図である。
以下、第7実施形態の振動デバイスについて、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
【0101】
第7実施形態の振動デバイスは、連結部の構成が異なる以外は、第2実施形態または第3実施形態とほぼ同様である。なお、図12では、前述した実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。また、図12では、各振動腕を振動させる圧電素子の図示を省略している。
本実施形態の振動デバイスの振動体2Fは、図12に示すように、振動基板21Fを有している。
【0102】
振動基板21Fは、支持部25Bと、連結部26Fと、基部27と、3つの振動腕28A、29A、30Aとを有している。
基部27には、連結部26Fを介して支持部25Bが接続されている。
この連結部26Fは、2つの連結梁261F、262Fを備えている。
各連結梁261F、262Fは、その一端部が基部27に接続されるとともに他端部が支持部25Bに接続されている。
【0103】
特に、連結梁261Fの一端部は、基部27のX軸方向(長手方向)にて振動腕28Aと振動腕30Aとの間に対応する部分に接続されている。また、連結梁262Fの一端部は、基部27のX軸方向(長手方向)にて振動腕29Aと振動腕30Aとの間に対応する部分に接続されている。ここで、連結梁261F、262Fと基部27との接続部は、それぞれ、連結部26Fと基部27との接続部を構成する。
【0104】
このようにして、連結部26Fの基部27側の端部は、基部27のX軸方向(第1の方向)にて各振動腕28A、29A、30Aが存在しない位置に対応する部位に接続されている。これにより、基部27の漏れ振動が支持部25Bに伝わるのを防止または抑制することができる。
また、連結梁261F、262Fは、それぞれ、基部27側から支持部25B側に向けて幅が拡がるように設けられている。これにより、支持部25Bが連結部26Fを介して基部27および複数の振動腕28A、29A、30Aを安定的に支持することができる。特に、連結部26FのX軸方向での幅が基部27側から支持部25B側に向けて拡がっている。そのため、支持部25Bが連結部26Fを介して基部27および複数の振動腕28A、29A、30Aを極めて安定的に支持することができる。
以上説明したような第7実施形態によれば、前述した第1の実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0105】
《電子機器》
以上説明したような各実施形態の振動デバイスは、各種の電子機器に適用することができ、得られる電子機器は、信頼性の高いものとなる。
図13、および図14は、本発明の電子機器の一例としての携帯電話機を示す。図13は、携帯電話機の外観の概略を示す斜視図であり、図14は、携帯電話機の回路ブロック図である。
この携帯電話機300は、上述の振動デバイス2を使用している。したがって、振動デバイス2の構成、作用については、同一符号を用いるなどして、その説明を省略する。
図13に示すように携帯電話機300は、表示部であるLCD(Liquid Crystal Display)320、数字等の入力部であるキー302、マイクロフォン303、スピーカー311などが設けられている。
図14に示すように、携帯電話機300で送信する場合は、使用者が、自己の声をマイクロフォン303に入力すると、信号はパルス幅変調・符号化ブロック304と変調器/復調器ブロック305を経てトランスミッター306、アンテナスイッチ307を開始アンテナ308から送信されることになる。
【0106】
一方、他人の電話機から送信された信号は、アンテナ308で受信され、アンテナスイッチ307、受信フィルター309を経て、レシーバー310から変調器/復調器ブロック305に入力される。そして、変調又は復調された信号がパルス幅変調・符号化ブロック305を経てスピーカー311に声として出力されるようになっている。
このうち、アンテナスイッチ307や変調器/復調器ブロック305等を制御するためのコントローラ312が設けられている。
このコントローラ312は、上述の他に表示部であるLCD320や数字等の入力部であるキー302、更にはRAM313やROM314等も制御するため、高精度であることが求められる。また、携帯電話機300の小型化の要請もある。
このような要請に合致するものとして上述の振動デバイス2が用いられている。
なお、携帯電話機300は、他の構成ブロックとして、温度補償型水晶発振器レシーバー用シンセサイザー316、トランスミッター用シンセサイザー317などを有しているが説明を省略する。
【0107】
この振動デバイス2は、各振動腕28、29、30の屈曲振動(面外屈曲振動)に伴う基部27の振動が支持部25に伝わるのを防止または抑制することが可能となる。その結果、振動漏れが防止され、Q値を高めるとともに振動体素子間のバラツキが安定し高精度とすることができる。従って、このような振動デバイス2を搭載した携帯電話機300は、安定した特性を有するとともに小型化を実現することも可能となる。
【0108】
上記実施形態の振動デバイス2を備える電子機器としては、図15に示すパーソナルコンピューター(モバイル型パーソナルコンピューター)400も挙げられる。パーソナルコンピューター400は、表示部401、入力キー部402などを備えており、その電気的制御の基準クロックとして上述の振動デバイス2が用いられている。
また、本発明の振動デバイス2を備える電子機器としては、前述に加え、例えばディジタルスチールカメラ、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター等が挙げられる。
【0109】
以上、本発明にかかる振動デバイス、および電子機器を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。また、本発明は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
例えば、前述した実施形態では、振動体が3つまたは4つの振動腕を有する場合を例に説明したが、振動腕の数は、5つ以上であってもよい。
【0110】
また、前述した実施形態では、連結部が複数の連結梁で構成されている場合を例に説明したが、これに限定されず、例えば、連結梁の途中同士を連結する梁が設けられていてもよい。また、連結部の支持部側の端部と支持部との接続部の数は、連結梁の数と同じでなくてもよく、例えば、連結梁の支持部側の端部同士が接続されていてもよい。
また、本発明の振動デバイスは、電圧制御水晶発振器(VCXO)、温度補償水晶発振器(TCXO)、恒温槽付水晶発振器(OCXO)等の圧電発振器の他、ジャイロセンサー等に適用することができる。
【符号の説明】
【0111】
200…振動デバイス、2…振動体、2A…振動体、2B…振動体、2C…振動体、2D…振動体、2E…振動体、2F…振動体、3…パッケージ、21…振動基板、21A…振動基板、21B…振動基板、21C…振動基板、21D…振動基板、21E…振動基板、21F…振動基板、22…圧電素子、23…圧電素子、24…圧電素子、25…支持部、25A…支持部、25B…支持部、25C…支持部、26…連結部、26A…連結部、26B…連結部、26C…連結部、26D…連結部、26E…連結部、26F…連結部、27…基部、27C…基部、28…振動腕、28A…振動腕、28C…振動腕、29…振動腕、29A…振動腕、29C…振動腕、30…振動腕、30A…振動腕、31…ベース基板、32…枠部材、33…蓋部材、34a…外部端子、34c…外部端子、35a…マウント電極、35b…マウント電極、36a…導電性接着剤、36b…導電性接着剤、41…接続電極、42…接続電極、60…回路部としてのICチップ、61…バンプ、70…パッケージ、71…パッケージベース、72…シームリング、73…蓋体、74…凹部、75…外部端子、76…振動片接続端子、77…段部、79…導電性接着剤、130C…振動腕、221…電極層、222…圧電体層、223…電極層、230C…振動腕、231…電極層、232…圧電体層、233…電極層、241…電極層、242…圧電体層、243…電極層、261…連結梁、261A…連結梁、261B…連結梁、261B…連結梁、261C…連結梁、261E…連結梁、261F…連結梁、261F…連結梁、262…連結梁、262A…連結梁、262B…連結梁、262C…連結梁、262E…連結梁、262F…連結梁、263…孔、266C…連結梁、281…質量部、300…電子機器としての携帯電話機、400…電子機器としてのパーソナルコンピューター、F1…力、F2…力、L1…距離、S…内部空間、W1…幅、W2…幅、X1…軸線。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基部と、前記基部の一方の端部から延出し、第1の方向に並んで設けられ、前記第1の方向に直交する第2の方向に延出された複数の振動腕と、隣り合う2つの前記振動腕のそれぞれの基端部と基端部との間に設けられ、前記基部の他方の端から延出された連結部と、
前記連結部を介し前記基部と接続された支持部と、を有する振動体と、
前記振動体を駆動させる回路部と、を有することを特徴とする振動デバイス。
【請求項2】
前記複数の振動腕は、隣り合う2つの前記振動腕が互いに反対方向に屈曲振動する請求項1に記載の振動デバイス。
【請求項3】
前記基部と前記支持部との間には、前記第1の方向にて前記各振動腕が存在する位置に対応して、貫通孔、溝部、および切り欠きのいずれかが形成されている請求項1に記載の振動デバイス。
【請求項4】
前記連結部は、一端部が前記基部に接続されるとともに他端部が前記支持部に接続された複数の連結梁を備える請求項1に記載の振動デバイス。
【請求項5】
前記連結部と前記基部との各接続部の前記第1の方向での幅をW1とし、隣り合う2つの前記振動腕の間の距離をL1としたとき、0.5≦W1/L1≦0.8の関係を満たす請求項1ないし4のいずれか一項に記載の振動デバイス。
【請求項6】
前記連結部の前記第3の方向での厚さをD1としたとき、0.5≦W1/D1≦2の関係を満たす請求項5に記載の振動デバイス。
【請求項7】
前記連結部の前記第2の方向での長さをL2としたとき、0.5≦W1/L2≦2の関係を満たす請求項5または6に記載の振動デバイス。
【請求項8】
前記基部の前記第2の方向での幅をW2としたとき、0.5≦W1/W2≦2の関係を満たす請求項5または6に記載の振動デバイス。
【請求項9】
前記各振動腕の先端部には、基端部よりも横断面積が大きい質量部が設けられている請求項1ないし4のいずれか一項に記載の振動デバイス。
【請求項10】
前記各振動腕は、圧電体材料で構成されている請求項1ないし4のいずれか一項に記載の振動デバイス。
【請求項11】
請求項1に記載の振動体、または請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の振動デバイスと、
前記振動体駆動させる回路部と、を有することを特徴とする電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−105044(P2012−105044A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−251563(P2010−251563)
【出願日】平成22年11月10日(2010.11.10)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】