説明

携帯装置で使用するためのパーソナルナビゲーション装置

ユーザによって使用されるナビゲーションシステムは、ナビゲーションユニットと携帯装置とを含む。ナビゲーションユニットは、ナビゲーション関連出力を生成する。ナビゲーションユニットは、無線通信リンクを介して携帯装置にナビゲーション関連出力を送信する。携帯装置は、ナビゲーション関連出力を受信し、それによって実施される処理のためにナビゲーション関連出力の少なくとも一部を使用する。一実施形態では、携帯装置は、携帯装置のユーザからユーザ入力を受信するための入力インターフェースを含む。このような一実施形態では、携帯装置は、無線通信リンクを介してナビゲーションユニットにナビゲーション関連入力を送信し、ナビゲーションユニットは、ナビゲーション関連出力を生成するため、ナビゲーション関連入力の少なくとも一部を使用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下の説明は、一般には、ナビゲーションシステムに関し、より詳細には、パーソナルナビゲーションシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
ナビゲーションシステムは一般に、位置および/または運動を示す情報を提供するために使用される。たとえば、例示的な一ナビゲーションシステムでは、運動を示す情報を生成するために、1つまたは複数の慣性センサが使用される。このような慣性センサの例は、ジャイロスコープおよび加速度計が含まれる。このような一ナビゲーションシステムでは、方向を示す情報を生成するために、1つまたは複数の磁気センサも使用される。このような磁気センサの一例は、磁力計である。ひとつのナビゲーションシステムでは、高度を示す情報を生成するために、1つまたは複数の気圧センサも使用される。センサによって生成された情報は、位置および/または運動情報を提供するために処理される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ひとつのアプリケーションでは、ナビゲーションシステムが、特定の人間の位置および/または運動を示す情報を生成するために使用される。しかし、センサが、広くおよび/または予測不能な範囲の人間の運動にさらされるアプリケーションでは、このようなアプリケーションで使用されるナビゲーションアルゴリズムの複雑さおよび/またはセンサの品質は一般に、このような運動に対処しおよび/またはそれを補償し、所望のナビゲーション情報を依然として提供するため、向上されなければならない。これは、このようなシステムのコストおよび/またはサイズを増加させ得る。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一実施形態では、ユーザによる使用のためのナビゲーションユニットが、少なくとも1つのセンサと、センサに結合された処理ユニットとを含む。処理ユニットは、センサによって出力された情報の少なくとも一部に導出されたナビゲーション関連出力を生成する。ナビゲーションユニットはさらに、処理ユニットに結合された無線インターフェースを含む。ナビゲーション関連出力は、無線通信リンクを介してナビゲーションユニットから、ユーザによって使用される携帯装置に送信されるとき、無線インターフェースは、無線通信リンクを介して携帯装置にナビゲーション関連出力を送信する。
【0005】
別の実施形態では、ユーザによって使用される携帯装置は、無線通信リンクを介してユーザによって使用されるナビゲーションユニットによって送信されたナビゲーション関連出力を受信する無線インターフェースを含む。携帯装置はさらに、無線インターフェースに結合された処理ユニットを含み、この処理ユニットは、ナビゲーションユニットから受信されたナビゲーション関連出力の少なくとも一部を使用する。
【0006】
別の実施形態では、ユーザによって使用されるナビゲーションシステムは、ナビゲーションユニットと携帯装置とを含む。ナビゲーションユニットは、ナビゲーション関連出力を生成する。ナビゲーションユニットは、無線通信リンクを介して携帯装置にナビゲーション関連出力を送信する。携帯装置は、ナビゲーション関連出力を受信し、それによって実施される処理のため、ナビゲーション関連出力の少なくとも一部を使用する。
【0007】
別の実施形態では、一方法が、携帯装置によって受信され、無線通信リンクを介して携帯装置によって送信されたナビゲーション関連入力を、ナビゲーションユニットで無線通信リンクから受信することを含む。この方法はさらに、ナビゲーションユニットで、ナビゲーション関連入力の少なくとも一部に基づいてナビゲーション関連出力を生成することを含む。
【0008】
別の実施形態では、一方法が、ナビゲーションユニットによって生成され、無線通信リンクを介してナビゲーションユニットによって送信されたナビゲーション関連出力を、携帯装置で無線通信リンクから受信することを含む。この方法はさらに、携帯装置で、携帯装置によって実施される処理内でナビゲーション関連出力の少なくとも一部を使用することを含む。
【0009】
別の実施形態では、ナビゲーションユニットは、携帯装置によって受信され、無線通信リンクを介して携帯装置によって送信されたナビゲーション関連入力を無線通信リンクから受信する手段を含む。ナビゲーションユニットはさらに、ナビゲーション関連入力の少なくとも一部に基づいてナビゲーション関連出力を生成する手段を含む。
【0010】
別の実施形態では、携帯装置は、ナビゲーションユニットによって生成され、無線通信リンクを介してナビゲーションユニットによって送信されたナビゲーション関連出力を無線通信リンクから受信する手段を含む。この携帯装置はさらに、携帯装置によって実施される処理内でナビゲーション関連出力の少なくとも一部を使用する手段を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
特許請求の範囲に記載された本発明の1つまたは複数の実施形態についての詳細は、添付の図面、および以下の説明において述べられる。他の特徴および利点は、説明、図面および特許請求の範囲から明らかになろう。様々な図面中の同じ参照番号および記号は、同様の要素を示す。
【0012】
図1は、ナビゲーションユニット102と携帯装置104とを含むシステム101の一実施形態を使用する人間100(本明細書では「ユーザ」100とも呼ばれる)の概略図である。図1は、ナビゲーションユニット102の一使用シナリオを示している。本明細書では、「携帯装置104」は、ユーザ100が携帯装置104を使用し、または別のやり方でそれと対話するとき、一般にユーザ100の手106の中に持たれる装置である。携帯装置104の例には、携帯電話、双方向の無線機、パームトップコンピュータ、携帯情報端末、音楽および/またはビデオプレーヤー(たとえばMP3、CDまたはDVDプレーヤー)、およびハンドヘルドのゲーム装置が含まれる。図1に示された実施形態では、ナビゲーションユニット102および携帯装置104は、無線通信リンク108を介して互いに通信する。無線通信リンク108を介したナビゲーションユニット102と携帯装置104の間の通信は、ナビゲーションユニット102と携帯装置104の両方がユーザ100によって使用される場合に生じる。すなわち、このような通信は、ナビゲーションユニット102と携帯装置104が物理的に互いに近い場合に生じる。
【0013】
図1に示される使用シナリオでは、ナビゲーションユニット102は、ユーザ100の胴部110に取付けられる。たとえば、図1に示されるように、ナビゲーションユニット102は、ユーザ100によって着用されたベルト112に取付けられる。一実装形態では、ナビゲーションユニット102(またはナビゲーションユニット102用の運搬ケース(図示せず))は、ナビゲーションユニット102がベルト112に取外し可能なやり方で取付けられることを可能にするクリップまたは他の取付け機構を含む。
【0014】
このような一実施形態は、たとえば、ユーザ100の運動を監視することが望ましい適応例での使用に適している。携帯装置104は一般に、広くおよび/または予測不能な範囲の運動にさらされる。ナビゲーションユニット102を携帯装置104から分離し、ナビゲーションユニット102をユーザ100の胴部110に取付けることによって、ナビゲーションユニット102は、ユーザ100の運動の監視のため携帯装置104のこのような広くおよび/または予測不能な範囲の運動に対処しおよび/またはそれを補償するように設計される必要はない。したがって、より小さく、高価でなくおよび/または複雑でないセンサおよび/またはアルゴリズムが、このような一実施形態のナビゲーションユニット102で使用されることができる。このようなセンサおよび/またはアルゴリズムの使用は、ナビゲーションユニット102のコスト、複雑さおよび/またはサイズを減少させることができる。
【0015】
さらに、図1ではユーザ100の手106に持たれた装置104が示されているが、携帯装置104は必ずしもユーザの手106に持たれているとは限らないことを理解されたい。たとえば、図1に示される実施形態では、ユーザ100は、ユーザの両手106のうちの1つに携帯装置104を持っていないとき、ユーザ100のベルト112に携帯装置104を取付けることができる。このような一実施形態の携帯装置104(または携帯装置104用のキャリングケース(図示せず))は、携帯装置104を取外し可能なやり方でベルト112に取付けるために使用されるベルトクリップ(図示せず)または他の取付け機構を含む。携帯装置104は、ユーザ100が携帯装置104と積極的に対話することを望むとき、ベルト112から取り外される。たとえば、携帯装置104が携帯電話を備える場合、携帯電話は、ユーザ100が携帯電話を使用して通話を行いたいときにベルト112から取り外される。
【0016】
図2は、ナビゲーションユニット102の別の使用シナリオの概略図である。この使用シナリオでのナビゲーションユニット102は、携帯装置104に物理的に結合される。たとえば、一実装形態では、ナビゲーションユニット102は、ナビゲーションユニット102および携帯装置104がユーザ100によって一緒に持たれ動かされるようにナビゲーションユニット102を携帯装置104に物理的に取付けることを可能にするクリップまたは他の取付け機構を使用して、携帯装置104に取外し可能なやり方で結合される。
【0017】
このような一実施形態は、たとえば、ユーザ100に対する携帯装置104の運動を監視するのが望ましい適応例で使用するのに適している。たとえば、このような一アプリケーションでは、ナビゲーションユニット102および携帯装置104は、(たとえば携帯装置104およびナビゲーションユニット102が自動車のハンドルまたはジョイスティックのように動かされる)ビデオゲーム用の入力装置として働く。別のアプリケーションでは、ナビゲーションユニット102および携帯装置104は、(たとえば携帯装置104およびナビゲーションユニット102が、マウスなどのポインティング装置として使用される)携帯装置104上で実行されるユーザインターフェース用の入力装置として働く。図2に示される実施形態では、ナビゲーションユニット102および携帯装置104は、図1に示される使用シナリオで行われるように、無線通信リンク108を介して互いに通信する。
【0018】
ナビゲーションユニット102が有限数の身振りまたは運動だけを識別する必要があり、および/または精度が比較的小さいものにすぎないアプリケーションでは、より小さく、高価でなくおよび/または複雑でないセンサおよび/またはアルゴリズム(たとえば、図1に示された使用シナリオの使用に適した同じセンサおよび/またはアルゴリズム)が、ナビゲーションユニット102で使用されることができる。このようなセンサおよび/またはアルゴリズムの使用は、ナビゲーションユニット102のコスト、複雑さおよび/またはサイズを減少させることができる。
【0019】
図2に示される使用シナリオでは、ナビゲーションユニット102は、携帯装置104に対するユーザ100の運動を監視するため、携帯装置104から取り外され、たとえば、図1に示されるようにユーザ100の胴部110に取付けられることができる。同様に、図1に示された使用シナリオでは、ナビゲーションユニット102は、携帯装置104の運動を監視するため、ユーザ100の胴部110から取り外され、たとえば、図2に示されるように携帯装置104に取付けられることができる。
【0020】
図3は、図1に示されたシステム101の一実施形態のブロック図である。ナビゲーションユニット102は、1つまたは複数のセンサ304を含むセンササブシステム302を含む。センサ304は、ナビゲーションユニット102の位置および/または運動を示す(たとえば1つまたは複数のアナログ信号あるいは1つまたは複数のデジタルデータストリームの形態)情報を生成する。図3に示される実施形態では、センサ304は、1つまたは複数の慣性センサ306、1つまたは複数の磁気センサ308、および/または1つまたは複数の気圧センサ309を含む。このような一実施形態の一実装形態では、センサ304のうちの1つまたは複数が、マイクロ電気機械システム(MEMS)センサを使用して実装される。センサ304によるデータ出力は、処理ユニット310によって処理される。図3に示される実施形態では、処理ユニット310は、適切なプログラム命令314でプログラムされる少なくとも1つのプログラマブルプロセッサ312(たとえば少なくとも1つのマイクロプロセッサ)を使用して実装される。このような一実施形態では、処理ユニット310は、プログラム命令314の実行中に使用されるこのようなプログラム命令314および/またはデータ構造体318を格納するためのメモリ316(たとえば任意の適切な形の揮発性メモリおよび/または不揮発性メモリ)を含む。
【0021】
図3に示されたシステム101の実施形態では、ナビゲーションユニット102は、無線インターフェース320をも含む。無線インターフェース320は、処理ユニット310に結合され、通信リンク108を介して携帯装置104と通信するために処理ユニット310によって使用される。一実施形態では、無線通信リンク108は、たとえばBLUETOOTH(登録商標)無線技術を利用する低電力、短距離の無線通信リンクを使用して実装される。このような一実施形態では、無線インターフェース320は、無線通信リンク108を介してデータを送受信する適切なBLUETOOTH無線トランシーバ322を含む。他の実施形態では、他のタイプの無線通信リンク108が使用される。
【0022】
図3に示されたシステム101の実施形態では、ナビゲーションユニット102は、取付けインターフェース380をも含む。一実装形態では、取付けインターフェース380は、ナビゲーションユニット102をユーザ100(またはベルトなど、ユーザによって着用された衣類のアイテム)、および/または携帯装置104に取付けるために使用されるクリップまたは他の取付け機構を備える。他の実施形態では、ナビゲーションユニット102は、取付けインターフェース380を含まず、その代わりにナビゲーションユニット102は、取付けインターフェースを含むキャリングケース(図示せず)内に置かれる。
【0023】
また、携帯装置104の例示的な一実施形態が、図3に示されている。図3に示された携帯装置104は、入力インターフェース332と出力インターフェース334とを含む。携帯装置104で使用される特定のタイプの入力インターフェース332および出力インターフェース334は、使用される特定のタイプの携帯装置104によって異なる。たとえば、携帯装置104が携帯電話を備える場合、入力インターフェース332は、ユーザ100が英数字データを入力するため様々なキーを押下することができるキーパッド336を含む。また、このような携帯電話の実施形態では、入力インターフェース332は、音声入力が携帯装置104に供給されるマイク338をも含む。一実装形態では、ユーザは、携帯装置104によって認識される様々な音声コマンドを発する。
【0024】
このような携帯電話の実施形態では、出力インターフェース334は、ユーザ100のために情報が表示されるディスプレイ340(たとえば液晶ディスプレイ(LCD)を含む。このような一実施形態の一実装形態では、ユーザのための情報を表示し、特定の入力を供給するようにユーザに促すために、ユーザインターフェースがディスプレイ340上に表示される。(たとえば携帯装置104が携帯情報端末(PDA)またはパームトップコンピュータを備える)一部の実施形態では、入力インターフェース332は、(たとえばディスプレイ340上に重ね合わされることによって)出力インターフェース334のディスプレイ340に結合されたタッチスクリーン342を含む。携帯電話の実施形態では、出力インターフェース334は、ユーザ100が聞く音声信号を生成するスピーカ344をも含む。たとえば、このような一実施形態の一実装形態では、情報が、たとえばユーザ100のためにスピーカ344上で音声を再生することによってユーザ100に提供される(またはユーザ100は、入力を供給するように促される)。
【0025】
処理ユニット346が、携帯装置104内に含まれる。処理ユニット346は、携帯装置104によって実施されるとして本明細書では述べられている機能の少なくとも一部を制御し、および/または実装するために使用される。図3に示された実施形態では、処理ユニット346は、適切なプログラム命令350でプログラムされる、少なくとも1つのプログラマブルプロセッサ348(たとえば少なくとも1つのマイクロプロセッサ)を使用して実装される。このような一実施形態では、携帯装置104の処理ユニット346は、このようなプログラム命令350および/またはプログラム命令350の実行時に使用されるデータ構造体354を格納するためのメモリ352(たとえば任意の適切な形の揮発性メモリおよび/または不揮発性メモリ)を含む。
【0026】
携帯装置104は、無線インターフェース356をも含む。無線インターフェース356は、携帯装置104の処理ユニット346に結合され、通信リンク108を介してナビゲーションユニット102と通信するため処理ユニット346によって使用される。無線通信リンク108がBLUETOOTH(登録商標)無線技術を使用して実装される一実施形態では、無線インターフェース356は、無線通信リンク108を介してデータを送受信する適切なBLUETOOTH無線トランシーバ358を含む。他の実施形態では、他のタイプの無線通信リンク108が使用される。
【0027】
図3に示されたシステム101の実施形態では、携帯装置104は、取付けインターフェース382をも含む。一実装形態では、取付けインターフェース382は、携帯装置104をユーザ100(またはベルトなど、ユーザによって着用された衣類のアイテム)、および/またはナビゲーションユニット102に取付けるために使用されるクリップまたは他の取付け機構を備える。他の実施形態では、携帯装置104は、取付けインターフェース382を含まず、その代わりに携帯装置104は、取付けインターフェースを含むキャリングケース(図示せず)内に置かれる。たとえば、一実施形態では、ナビゲーションユニット102は、「ホルスター」、または携帯装置104用の他のキャリングケースに組み込まれる。ユーザ100は、携帯装置104を積極的に使用していないとき、ナビゲーションユニット102を含むホルスターに携帯装置104を挿入する。
【0028】
図3に示された実施形態では、ナビゲーションユニット102および携帯装置104は各々、別個の電源360および362をそれぞれ含んでいる。たとえば、このような一実施形態では、電源360および362はそれぞれ、1つまたは複数のバッテリーを備える。他の実施形態では、電源360および/または362は、他のタイプの電源を備える。ナビゲーションユニット102内に別個の電源360を含むことによって、ナビゲーションユニット102は、ナビゲーションユニット102の外部の別のソースから(たとえば携帯装置104から)電力が供給される必要はない。
【0029】
図3に示された実施形態では、慣性センサ306、磁気センサ308および気圧センサ309に加えて、他の機構が、ナビゲーション関連の情報を得るために使用される。具体的には、図3に示される実施形態では、センサ304は、無線周波数(RF)センサ370を含む。RFセンサ370は、無線周波数トランスポンダ(図示せず)がRFセンサ370の検出範囲内にあるか否か検出する。一実装形態では、RFセンサ370はRFトランスポンダリーダを含み、このRFトランスポンダリーダは、RFトランスポンダ(図示せず)がRFトランスポンダリーダの検出範囲内に置かれるとき、RFトランスポンダから情報を得る。このような実装形態では、RFトランスポンダから受信される情報は、特定の地理的位置に関連する情報を含む。このようなRFトランスポンダから受信される情報は、地理的位置推定を決定するため、処理ユニット310によって処理される。次いで、このような地理的位置推定が、(たとえばナビゲーションエラーの増加を制御するため)処理ユニット310によって実施されるナビゲーション関連処理内で使用される。
【0030】
たとえば、一アプリケーションでは、特定のRFトランスポンダが、特定の地理的位置(たとえば建物内の部屋)に置かれる。RFトランスポンダがRFセンサ370の検出範囲内にあるようにナビゲーションユニット102が置かれるとき、RFトランスポンダは、RFトランスポンダからRFセンサ370に情報を伝達する。一実装形態では、RFトランスポンダからRFセンサ370に伝達される情報は、RFトランスポンダの地理的位置を含む。すなわち、RFトランスポンダの地理的位置を直接識別する情報が、RFトランスポンダからRFセンサ370に伝達される情報へと符号化される。別の実装形態では、RFトランスポンダからRFセンサ370に伝達される情報は、シリアル番号、またはRFトランスポンダの他の識別子を含む。処理ユニット310は、このような一実装形態では、(たとえばメモリ316に格納されたルックアップテーブルまたは他のデータ構造体318を使用することによって)そのシリアル番号を特定の地理的位置に関連付けることができる。このような一実装形態では、処理ユニット310は、ナビゲーションユニット102が、そのRFトランスポンダに関連付けられた地理的位置に近いと結論づける。
【0031】
また、図3に示された実施形態では、ナビゲーションユニット102は、処理ユニット310によって実施されるナビゲーション関連の処理内で、全地球測位システム(GPS)情報を使用する。図3に示された実施形態では、ナビゲーションユニット102および/または携帯装置104は、GPS受信機を含む。たとえば、携帯装置104は、一実施形態では、(一般には少なくとも4つのGPS衛星からの)GPS衛星によって送信された信号を受信するために使用されるGPS受信機364を含む。動作において、各GPS衛星からGPS受信機364までの距離は、各GPS衛星によって送信された各信号がGPS受信機364に到達する時間量を推定することによって決定される。次いで、距離推定は、GPS受信機364の位置を計算するために使用される。このような一実施形態では、このようなGPSの情報が、無線通信リンク108を介して携帯装置104からナビゲーションユニット102に伝達される。GPS情報は、ナビゲーションユニット102によって携帯装置104から受信され、処理ユニット310によって実施されるナビゲーション関連の処理内で処理ユニット310によって使用される。たとえば、処理ユニット310は、一実施形態では、ナビゲーションエラーの増加を制御するためにGPS情報を使用する。
【0032】
別の実施形態では、ナビゲーションユニット102は、携帯装置102内のGPS受信機364の代わりに、またはそれに加えて、ナビゲーションユニット102自体の中にGPS受信機366を含む。このような一実施形態では、GPS受信機366によって生成されたGPS情報は、処理ユニット310によって実施されるナビゲーション関連処理内で、処理ユニット310によって使用される。たとえば、処理ユニット310は、一実施形態では、ナビゲーションエラーの増加を制御するためにGPS情報を使用する。
【0033】
また、図3に示された実施形態では、ナビゲーションユニット102は、処理ユニット310によって実施されるナビゲーション関連の処理内で到着時差(TDOA)または到着時間(TOA)情報を使用する。図3に示された実施形態では、携帯装置104は、携帯装置104がTDOAまたはTOAの位置推定を受信するためのTDOA/TOAインターフェース386を含む。動作において、携帯装置104は、(たとえば、TDOA/TOAインターフェース386内に含まれるトランシーバ(図示せず)を使用して)2つ以上の基地局にデータを送信する。基地局は、この実施例では、このような送信が各基地局に到着する時間の差に基づいて、携帯装置104の位置推定を決定する。位置推定は携帯装置104に伝達され、携帯装置104は、受信されたTDOA位置推定を、無線通信リンク108を介してナビゲーションユニット102に伝達する。TDOA位置推定は、ナビゲーションユニット102によって携帯装置104から受信され、処理ユニット310によって実施されるナビゲーション関連の処理内で処理ユニット310によって使用される。たとえば、処理ユニット310は、一実施形態では、ナビゲーションエラーの増加を制御するためにTDOA位置推定を使用する。他の実装形態では、位置推定を生成するため、TOA技術が、TDOA技術に加えてまたはその代わりに使用される。
【0034】
さらに、図3に示されるように、ナビゲーションユニット102は、パーソナル機器104内に含まれるTDOA/TOAインターフェース386に加えてまたはその代わりに、TDOA/TOAインターフェース387を含み得る。TDOA/TOAインターフェース387は、TDOA/TOAインターフェース386に関連して上述されたように、TDOAまたはTOA位置推定を生成するために使用される。一実装形態では、RFセンサ370は、TDOA/TOAインターフェース387と共に、またはその中で使用するためのTDOA/TOAセンサとして実装される。次いで、このような位置推定は、処理ユニット310によって実施されるナビゲーション関連の処理内で、処理ユニット310によって使用される。
【0035】
別の実装形態では、TDOA/TOAインターフェース387は、TDOA/TOAインターフェース386に関連して上述されたように、個々のTDOAまたはTOA範囲、および/または個々のTDOA/TOA基地局へのレンジレートの推定を生成するために使用される。次いで、範囲および/またはレンジレート推定は、処理ユニット310によって実施されるナビゲーション関連の処理内で、処理ユニット310によって使用される。この実装形態は、基地局サービスエリアの不足のせいで完全な位置推定がTDOA/TOAによって実施され得ない場合でも、有用なナビゲーションデータがTDOA/TOAから導出されることを可能にする。
【0036】
例示的な一実施形態では、センサ304は、システム101のユーザ100の位置を決定するために使用される。このような一実施形態では、慣性センサ306は、第1の位置推定を決定するために使用される。センサ304、および/またはGPS受信機364もしくは366もまた、第2の位置推定、および/またはユーザ100によって移動された距離推定を決定するために使用される。第2の位置推定および/または移動距離推定は、第1の位置推定への訂正を決定するために使用される。
【0037】
たとえば、このような例示的な一実施形態の一実装形態では、処理ユニット310は、慣性センサ306から出力された信号から、第1の位置推定を生成する。このような一実装形態では、慣性センサ306は、第1の位置推定を生成するために使用される3つの加速度計および3つジャイロスコープの構成を含む。加速度計は、所与の軸に沿ってレート(すなわち加速)の線形変化を感知する慣性センサ306である。ジャイロスコープは、角速度(すなわち回転速度)を感知する慣性センサ306である。3つの加速度計は、3つの互いに直行する軸(x、yおよびz軸)のまわりで回転され、3つのジャイロスコープは、3つの互いに直行する軸(ピッチ、ヨーおよびロール軸)のまわりで回転される。加速度計およびジャイロスコープの出力は、(たとえば処理ユニット310のプログラマブルプロセッサ312上で実行されるプログラム命令314を使用して)処理ユニット310によって処理される。たとえば、加速度計の3つの直行出力は、ナビゲーションユニット102の加速度ベクトルを得るため、処理ユニット310によってベクトル和を求める。処理ユニット310は、ナビゲーションユニット102の速度ベクトルを得るために加速度ベクトルを積分し、次に、ナビゲーションユニット102の位置ベクトルを得るために速度ベクトルを積分する。ジャイロスコープの3つの直行出力は、ナビゲーションユニット102の回転速度ベクトルを得るため、処理ユニット310によってベクトル和が求められる。処理ユニット310は、ナビゲーションのユニット102の姿勢を得るために回転速度ベクトルを積分する。位置ベクトルおよび姿勢は、第1の位置推定を生成するために使用される。別の実装形態では、高度の第2の位置推定は、気圧センサ309を使用して生成される。
【0038】
このような例示的な一実施形態の一実装形態では、処理ユニット310は、運動分類器、および1つまたは複数の運動モデルを使用して、第2の位置推定および/または移動距離推定を生成する。このような一実装形態では、運動分類器および運動モデルは、たとえば、処理ユニット310のプログラマブルプロセッサ312上で実行される適切なプログラム命令314を使用して、ソフトウェアで実装される。運動分類器および運動モデルは、センサ304によって出力された信号から、第2の位置推定および/または移動距離推定を生成するために使用される。別の実装形態では、第2の位置推定および/または移動距離推定は、推測航法技術、GPS情報、TDOA情報、および/または1つまたは複数のRFトランスポンダから受信された情報を使用して生成される。
【0039】
このような例示的な一実施形態の一実装形態では、処理ユニット310は、カルマンフィルタを使用して、第1の位置推定への訂正を生成する。このような一実装形態ではカルマンフィルタは、たとえば、処理ユニット310のプログラマブルプロセッサ312上で実行される適切なプログラム命令を使用して、ソフトウェアで実装される。カルマンフィルタは、第1の位置推定および第2の位置推定、ならびに/または移動距離推定を受信し、第1の位置推定のための訂正フィードバックを生成する。
【0040】
このような例示的な一実施形態は、米国特許第6,522,266号「Navigation System, Method and Software for Foot Travel(徒歩移動用のナビゲーションシステム、方法およびソフトウェア)」(本明細書では「’266特許」と呼ばれる)に記載されている。’266年の特許は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0041】
別の例示的な実施形態では、ナビゲーションユニット102は、ナビゲーションユニット102が取付けられたユーザ100の運動を感知し測定するために使用される。ナビゲーションユニット102は、ユーザ100の運動を分類し、運動の結果としてユーザ100によって消費されたエネルギー量を決定する。センサ304は、位置および/または移動距離を測定するためのセンサ(たとえばセンサ306および308)を含む。このような一実施形態では、センサ304は少なくとも1つの生理学センサ372をも含み、このセンサ372は、このような運動の前、間および/または後の呼吸速度、心拍数、水和レベル、および/または血中酸素濃度など、ユーザ100の少なくとも1つの生理学的属性を示す情報を感知し測定する。このような例示的な一実施形態は、2003年8月5日に出願された、同時係属の米国特許出願第10/634931号、「Human Motion Identification and Measurement System and Method(人間運動識別および測定システムおよび方法)」(「’931出願」)に記載されている。’931出願は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0042】
図4は、ナビゲーションユニットと携帯装置の間でデータを通信する方法400の一実施形態のフローチャートである。図4に示された実施形態は、図1〜3に示されたシステム101を使用して実装されるものとして本明細書では示されているが、他の実施形態が、(たとえば他のナビゲーションユニットおよび/または携帯装置を使用して)他のやり方で実装される。
【0043】
方法400は、携帯装置104で、ナビゲーションユニット102のための入力(本明細書では「ナビゲーション関連入力」と呼ばれる)を受信すること(ブロック402)を含む。ナビゲーション関連入力の一例は、ユーザ100によって、携帯装置104の入力インターフェース332を介して携帯装置104に供給される入力である。たとえば、携帯装置104が携帯電話を備える一実施形態では、ユーザは、キーパッド336上でナビゲーション関連入力を入力するためにキーパッド336を使用し、および/またはマイク338内に音声コマンドを発し、この音声コマンドは、たとえば、携帯装置104の処理ユニット346上で実行される音声認識ソフトウェアによって認識される。他の実施形態では、ナビゲーション関連入力は、入力インターフェース332の他の部分を使用して供給される。
【0044】
一部の状況では、携帯装置104は、出力インターフェース344を介してユーザ100に、このようなナビゲーション関連入力を供給するように促す。たとえば、一実施形態では、携帯装置104は、(たとえばユーザインターフェースの一部として)ディスプレイ340上にプロンプトを表示することにより、ユーザ100に指示を行う。別の実施形態では、携帯装置104は、スピーカ344上で可聴のキューを再生することによって(たとえば特定のタイプのナビゲーション関連入力を供給するようにユーザ100に命じる音声を再生することによって)ユーザ100への指示を行う。他の状況では、ユーザ100は、携帯装置104による指示がまず行われることなく、携帯装置100にナビゲーション関連入力を供給する。たとえば、このような一状況では、ユーザ100は、ナビゲーションユニット102に、(たとえばナビゲーションユニット102の何らかの動作側面を変更するため)システムコマンドを供給する。
【0045】
あるタイプのナビゲーション関連入力は、ナビゲーションユニット102の動作を修正するシステムまたは他のタイプのコマンドを含む。たとえば、一実施形態では、ユーザ100は、それぞれ電源オンまたは電源オフコマンドを入力することによって、ナビゲーションユニット102の電源オンまたは電源オフを引き起こす。
【0046】
別のタイプのナビゲーション関連入力は、ナビゲーションユニット102によって実施されるナビゲーション処理内で使用されるナビゲーション情報を含む。たとえば、ナビゲーションユニット102が推測航法ナビゲーション処理を実施する一実施形態では、ユーザ100は、ナビゲーションユニット102によって実施される推測航法処理の基礎として役立つ、ユーザ100の既知の開始位置を示す入力を供給する。
【0047】
別のタイプのナビゲーション関連入力は、ユーザ100に関する情報を含む。たとえば、ナビゲーションユニット102が、ウォーキングなどの何らかの運動を実施する際にユーザ100によって消費されたエネルギー量を推定する一実施形態では、ユーザ100は、ユーザの体重および年齢を入力し、この体重および年齢は、このような一実施形態の処理ユニット310によって、運動を実施する際にユーザ100によって消費されたエネルギー量を推定するために使用される。このようなナビゲーション関連入力の別の例には、ナビゲーションユニット102によって実施される推測航法処理内で使用される、ユーザ100の平均歩幅の長さが含まれる。
【0048】
別のタイプのナビゲーション関連入力は、携帯装置104のGPS受信機364によって受信されるGPS情報である。たとえば、一実施形態では、携帯装置104のGPS受信機364は、4つのGPS衛星によって送信される信号を受信する。各GPS衛星からGPS受信機364までの距離は、各GPS衛星によって送信された各信号がGPS受信機364に到達するのに要する時間量を推定することによって決定される。次いで、距離推定は、GPS受信機364の位置を計算するために使用される。次いで、このGPS位置情報は、下記に述べられるように、ナビゲーションユニット102に伝達される。
【0049】
別のタイプのナビゲーション関連入力は、携帯装置104のTDOAインターフェース386によって受信されるTDOA情報である。たとえば、一実施形態では、TDOA情報は、携帯装置104から複数の基地局への送信の到着時差に基づいて決定されるTDOA位置推定を含む。次いで、TDOA情報は、下記に述べられるように、ナビゲーションユニット102に伝達される。
【0050】
方法400は、無線通信リンク108を介して携帯装置104からナビゲーションユニット102にナビゲーション関連入力を送信すること(ブロック404)をも含む。ナビゲーション関連入力は、ナビゲーションユニット102によって受信される(ブロック406)。たとえば、ナビゲーション関連入力は、BLUETOOTH技術を使用して、携帯装置104の無線トランシーバ358によって、無線通信リンク108を介してナビゲーションユニット102の無線トランシーバ322に送信される。送信されたナビゲーション関連入力は、ナビゲーションユニット102内の無線トランシーバ322によって受信され、処理ユニット310に、それによる使用のために供給される。他の実施形態では、他の無線通信技術が使用される。
【0051】
一実施形態では、ナビゲーション関連入力は、ナビゲーション関連入力をナビゲーションユニット102に伝達する前に、携帯装置104によってエラーおよび/または他の条件についてチェックされる。たとえば、ユーザ100が入力インターフェース332を使用して(たとえばキーパッド336を使用して、このような入力を入力することによって)携帯装置104にナビゲーション関連入力を供給する場合、ユーザ100が(たとえば数値データが期待されまたは必要とされる場合にアルファベットのデータを入力することによって)データ入力誤りをするならば、訂正された入力を供給するようにユーザ100に促すエラーメッセージが、(たとえばディスプレイ340上にこのようなメッセージを表示することよって)出力インターフェース334を介してユーザ100のために表示される。このように、エラーを含むナビゲーション関連入力が、携帯装置104とナビゲーションユニット102の間で通信される必要はない。その結果、ナビゲーションユニット102は、携帯装置104によって実施されるチェックを実施する必要はない。
【0052】
他の実施形態では、このようなチェックは、ナビゲーション関連入力が無線通信リンク108を介して携帯装置104からナビゲーションユニット102に伝達された後に、ナビゲーションユニット102によって実施される。このような一実施形態の一実装形態では、ナビゲーションユニット102は、受信されたナビゲーション関連入力がエラーを含むと決定する場合(または他の何らかの条件が存在する場合)、(たとえば無線通信リンク108を介して携帯機器104にエラーメッセージを送信することによって)携帯装置104にこの事実を伝える。携帯装置104は、このような通信を受信するとき、(たとえばディスプレイ340上に適切なエラーメッセージを表示することによって)ナビゲーション関連入力がエラーを含んでいたことをユーザ100に知らせる。このように、携帯装置104の入力処理機能性は、簡略化されることができる。
【0053】
他の実施形態では、入力チェックは、ナビゲーション関連入力がナビゲーションユニット102に伝達される前に携帯装置104によって、またナビゲーション関連入力がナビゲーションユニット102で受信された後にナビゲーションユニット102によっての両方で実施される。
【0054】
方法400は、ナビゲーションユニット102によって実施される処理内で、受信されたナビゲーション関連入力の少なくとも一部を使用すること(ブロック408)をも含む。たとえば、ナビゲーション関連入力が、ナビゲーションユニット102の動作を修正するシステムまたは他のタイプのコマンドを含む場合、ナビゲーションユニット102は、ナビゲーション関連入力内に含まれたコマンドを実行し、それに応じてナビゲーションユニット102の動作を修正する。
【0055】
ナビゲーションユニット102が推測航法処理を実施し、ナビゲーション関連入力がユーザ100の既知の開始位置を含む一実施形態では、既知の開始位置が、ナビゲーションユニット102によって実施される推測航法ナビゲーション処理内で使用される。
【0056】
ナビゲーションユニット102が、ウォーキングなどの何らかの運動を実施する際にユーザ100によって消費されたエネルギー量を推定し、ナビゲーション関連入力がユーザ100の体重および年齢を含む一実施形態では、処理ユニット310は、運動を実施する際にユーザ100によって消費されたエネルギー量を推定するために体重および年齢情報を使用する。
【0057】
ナビゲーション関連入力がGPSまたはTDOA情報(たとえば、携帯装置104で受信されたGPS信号に基づいて決定された位置推定、またはTDOA位置推定)を含む一実施形態では、GPSまたはTDOA情報は、処理ユニット310によって、たとえば、慣性センサ306の出力に基づいて位置および/または運動推定のエラーの増加を制限するために使用される。
【0058】
図5は、ナビゲーションユニットと携帯装置の間でデータを伝達する方法500の一実施形態のフローチャートである。図5に示された実施形態は、図1〜3に示されたシステム101を使用して実装されるものとしてここでは示されているが、他の実施形態が、(たとえば他のナビゲーションユニットおよび/または携帯装置を使用して)他のやり方で実装される。
【0059】
方法500は、ナビゲーションユニット102で出力を生成すること(ブロック502)を含む。この出力は、本明細書では、「ナビゲーション関連出力」とも呼ばれる。一実施形態では、ナビゲーション関連出力は、ナビゲーションユニット102の処理ユニット310によって生成される。このような一実施形態では、処理ユニット310は、たとえば、センサ304および/またはGPS受信機366によって出力された信号、および/または携帯装置104から受信されたナビゲーション関連入力(たとえば、開始位置推定または、携帯装置104のそれぞれGPS受信機364またはTDOAインターフェース386から受信されたGPSまたはTDOA情報)に基づいて、ナビゲーション関連出力を生成する。
【0060】
ナビゲーション関連出力の一例は、センサ304のうちの1つまたは複数によって出力された信号を使用してナビゲーションユニット102によって決定される位置推定である。ナビゲーション関連出力の別の例は、ユーザの運動に関する属性(たとえば移動距離、速度、加速など)の推定である。このような出力の例は、’266特許に記載されている。ナビゲーション関連出力の他の例には、ナビゲーションユニット102が取付けられたユーザ100についての推定、または測定された生理学的属性(たとえば消費エネルギー、呼吸速度、心拍数、水和レベル、血中酸素濃度)が含まれる。このような生理学的出力の例は、’931出願に記載されている。
【0061】
方法500は、無線通信リンク108を介してナビゲーションユニット102から携帯装置104にナビゲーション関連出力を送信すること(ブロック504)を含む。ナビゲーション関連出力は、携帯装置104によって受信される(ブロック506)。たとえば、ナビゲーション関連出力は、ナビゲーションユニット102の無線トランシーバ322によって、BLUETOOTH技術を使用して無線通信リンク108を介して携帯装置104の無線トランシーバ358に送信される。他の実施形態では、他の無線通信技術が使用される。送信されたナビゲーション関連出力は、携帯装置104内の無線トランシーバ358によって受信される。
【0062】
受信されたナビゲーション関連出力は、携帯装置104によって使用される(ブロック508)。たとえば、一実施形態では、受信されたナビゲーション関連出力は、携帯装置104の処理ユニット346に、それによる使用のために供給される。たとえば、(図5に点線を使用して示された)一実装形態では、ナビゲーション関連出力の使用は、ユーザ100のために携帯装置104でナビゲーション関連出力の少なくとも一部を出力すること(ブロック510)を含む。一使用シナリオでは、ナビゲーション関連出力に含まれる情報(たとえば位置推定)は、ユーザ100が読むために携帯装置104のディスプレイ340上に表示される。このような一使用シナリオでは、ナビゲーション関連出力は、別な方法でディスプレイ340上に表示されるユーザインターフェース内に表示される。また一部の状況では、ナビゲーション関連出力は、表示された出力に応答して、ユーザ100に何らかの形の入力を入力するよう求める指示または他の要求に関連して表示される。
【0063】
別の使用シナリオでは、ナビゲーション関連出力に含まれる情報は、携帯装置104の出力インターフェース334内に含まれるスピーカ344によって再生される音声信号を生成するために使用される。たとえば、このような一実施形態の一実装形態では、ナビゲーション関連出力に含まれる情報が音声の形で出力され、この音声は、含まれる情報の少なくとも一部(またはナビゲーション関連出力の少なくとも一部から導出される情報)を発する。別の実装形態では、ナビゲーション関連出力の内容に応じて、特定のオーディオキューがスピーカ342上で再生される(たとえば、ユーザ100が特定のコースから逸脱し、またはユーザ100の生理学的属性が何らかの条件を満たす場合に、警告信号音が再生されてもよい)。
【0064】
一実施形態では、ナビゲーション関連出力に含まれる情報は、携帯装置104によって出力される前にフォーマットされ、または別のやり方で修正される。ナビゲーション関連出力が位置推定を含んでいる一実施例では、携帯装置104の処理ユニット346は、位置推定が表現されている測定単位を、ユーザ100が好む単位に(たとえばメートル単位から英国/米国単位に)変換する。
【0065】
別の実施形態では、受信されたナビゲーション関連出力は、携帯装置104によって実施される他の処理のための入力として、携帯装置104によって使用される。たとえば、図2に示された使用シナリオでは、ナビゲーションユニット102および携帯装置104は、たとえば携帯装置104上で実行されるビデオゲームまたはユーザインターフェースのための入力装置として働く。携帯装置104によって受信されたナビゲーション関連出力は、ビデオゲームまたはユーザインターフェースに、それによる処理のために供給される。
【0066】
本明細書で述べた方法および技術は、デジタル電子回路で、またはプログラマブルプロセッサ(たとえば特定目的のプロセッサ、またはマイクロプロセッサなどの汎用プロセッサ)ファームウェア、ソフトウェアと共に、またはその組合せで実装されてもよい。これらの技術を実施する装置は、適切な入出力装置と、プログラマブルプロセッサと、プログラマブルプロセッサによる実行のためのプログラム命令を有形に実施する記憶媒体とを含んでもよい。これらの技術を実施するプロセスは、入力データに作用し、適切な出力を生成することによって所望の機能を実施するための命令のプログラムを実行するプログラマブルプロセッサによって実施されてもよい。これらの技術は有利には、データおよび命令を受信し、またデータおよび命令を送信するように結合された少なくとも1つのプログラマブルプロセッサと、データ記憶システムと、少なくとも1つの入力装置と、少なくとも1つの出力装置とを含むプログラマブルシステム上で実行可能な1つまたは複数のプログラムで実装されてもよい。一般にプロセッサは、読み出し専用メモリおよび/またはランダムアクセスメモリから命令およびデータを受信する。コンピュータプログラム命令およびデータを有形に実施するのに適した記憶装置には、例を挙げると、EPROM、EEPROMおよびフラッシュメモリ装置などの半導体メモリ装置、内部ハードディスクおよび取外し可能ディスクなどの磁気ディスク、光磁気ディスク、およびDVDディスクを含めて、すべての形の不揮発性メモリが含まれる。上記内容のいずれもが、特別に設計された特定用途向け集積回路(ASIC)によって補足され、またはそれに組み込まれ得る。
【0067】
特許請求の範囲によって定められる本発明の複数の実施形態について述べられた。しかし、述べられた諸実施形態への様々な修正が、特許請求の範囲に記載された本発明の精神および範囲から逸脱せずに行われ得ることが理解されよう。したがって、他の実施形態が、特許請求の範囲内にある。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】ナビゲーションユニットおよび携帯デジタル装置を使用する人間の一使用シナリオの概略図である。
【図2】ナビゲーションユニットおよび携帯デジタル装置を使用する人間の別の使用シナリオの概略図である。
【図3】図1に示されるシステムの一実施形態のブロック図である。
【図4】ナビゲーションユニットと携帯装置の間でデータを通信する一方法の一実施形態のフローチャートである。
【図5】ナビゲーションユニットと携帯装置の間でデータを通信する一方法の一実施形態のフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのセンサ(304)と、
前記センサに結合され、前記センサによって出力された情報の少なくとも一部に導出されるナビゲーション関連出力を生成する処理ユニットと、
前記処理ユニットに結合された無線インターフェース(320)とを備え、
前記ナビゲーション関連出力が、無線通信リンクを介して前記ナビゲーションユニットから、前記ユーザによって使用される携帯装置(104)に送信されるとき、前記無線インターフェースは前記無線通信リンクを介して前記携帯装置に前記ナビゲーション関連出力を送信する、
ユーザ(100)による使用のためのナビゲーションユニット。
【請求項2】
前記少なくとも1つのセンサは、慣性センサ(306)、磁気センサ(308)、気圧センサ(309)、無線周波数センサ(370)および生理学センサ(372)のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のナビゲーションユニット。
【請求項3】
全地球測位システム受信機(364)をさらに備え、前記処理ユニットは、前記ナビゲーション関連出力の少なくとも一部を生成するため、前記全地球測位システム受信機によって出力された情報を使用する、請求項1に記載のナビゲーションユニット。
【請求項4】
到着時差インターフェースおよび到着時間インターフェース(387)のうちの少なくとも1つをさらに備え、前記処理ユニットは、前記ナビゲーション関連出力の少なくとも一部を生成するため、到着時差情報および到着時間情報のうちの少なくとも1つを使用する、請求項1に記載のナビゲーションユニット。
【請求項5】
ユーザによって使用されるナビゲーションユニット(102)によって送信されたナビゲーション関連出力を、無線通信リンクを介して受信する無線インターフェース(356)と、
前記ナビゲーションユニットから受信された前記ナビゲーション関連出力の少なくとも一部を使用する、前記無線インターフェースに結合された処理ユニット(346)と、
を備えるユーザ(100)によって使用される携帯装置(104)。
【請求項6】

全地球測位システム受信機(364)を備え、前記全地球測位受信機によって出力された全地球測位システム情報は、前記無線通信リンクを介して前記無線インターフェースによって前記ナビゲーションユニットに送信される、請求項5に記載の携帯装置。
【請求項7】
到着時差インターフェースおよび到着時間インターフェース(386)のうちの少なくとも1つを備え、到着時差情報および到着時間情報のうちの少なくとも1つが、前記無線通信リンクを介して前記無線インターフェースから前記ナビゲーションユニットに送信される、請求項5に記載の携帯装置。
【請求項8】
ナビゲーションユニット(102)と、
携帯装置(104)とを備え、
前記ナビゲーションユニットはナビゲーション関連出力を生成し、
前記ナビゲーションユニットは、無線通信リンクを介して前記携帯装置に前記ナビゲーション関連出力を送信し、
前記携帯装置は、前記ナビゲーション関連出力を受信し、それによって実施される処理のため前記ナビゲーション関連出力の少なくとも一部を使用する、
ユーザ(100)によって使用されるナビゲーションシステム(101)。
【請求項9】
携帯装置(104)によって受信され、前記無線通信リンクを介して携帯装置によって送信されたナビゲーション関連入力を、ナビゲーションユニット(102)で前記無線通信リンクから受信するステップと、
前記ナビゲーションユニットで、前記ナビゲーション関連入力の少なくとも一部に基づいてナビゲーション関連出力を生成するステップと、
を備える方法。
【請求項10】
ナビゲーションユニット(102)によって生成され、無線通信リンクを介して前記ナビゲーションユニットによって送信されたナビゲーション関連出力を、携帯装置(104)で前記無線通信リンクから受信するステップと、
前記携帯装置で、前記携帯装置によって実施される処理内で前記ナビゲーション関連出力の少なくとも一部を使用するステップと、
を備える方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2008−518236(P2008−518236A)
【公表日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−539050(P2007−539050)
【出願日】平成17年10月25日(2005.10.25)
【国際出願番号】PCT/US2005/038391
【国際公開番号】WO2006/047525
【国際公開日】平成18年5月4日(2006.5.4)
【出願人】(500575824)ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド (1,504)
【Fターム(参考)】