説明

撮像装置

【課題】撮影環境に適したバウンス角で容易に撮影を行える撮像装置を提供する。
【解決手段】デジタルカメラは、画像取得部と、筐体101と、フラッシュ装置190と、フラッシュ回路199と、ボディーコントローラ113と、を備えている。画像取得部は被写体の光学像から複数の画像データを連続して取得可能である。フラッシュ装置190は、フラッシュ光を出射する装置であって、筐体101に対するフラッシュ光の出射角度を変更可能である。フラッシュ回路199は、複数の画像データが連続して取得される際のフラッシュ光の出射角度が複数の画像データのうち少なくとも2つの画像データごとで異なるようにフラッシュ装置190を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被写体の光学像から画像データを取得する撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
室内などの光量が比較的少ない環境では、フラッシュ装置を用いたフラッシュ撮影が行われている。
しかし、フラッシュ光が直接被写体に照射されると、撮影画像において、背景に影が強く出てしまったり、被写体が光ってしまったりすることがある。
そこで、フラッシュ装置の発光部を天井や壁に向けるバウンス撮影が提案されている。バウンス撮影では、天井や壁などの反射物で反射したフラッシュ光が間接光として被写体に照射されるため、上記のような現象を抑制あるいは解消できる。
しかし、バウンス撮影では、反射光が実際にどのように被写体に照射するか想定してバウンス角を決める必要があるが、反射物と被写体との位置関係が撮影する状況ごとで異なるので、撮影する状況に適したバウンス角を見極めるのは困難である。
【0003】
そこで、バウンス角を決定するために、特許文献1に記載の技術が提案されている。特許文献1に記載の撮像装置は、撮像装置から被写体までの距離である被写体距離を測定する第1の測定手段と、撮像装置から反射物までの距離である反射面距離を測定する第2の測定手段と、を備えている。この撮像装置では、第1および第2の測定手段で測定された2つの距離情報からバウンス角が決定されている。
また、バウンス撮影時は反射面の色により被写体へ照射する光の色温度が変化する可能性があるため、プリ発光によりホワイトバランス調整を行う技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平1−304439号公報
【特許文献2】特開平3−45939号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、実際には、ユーザーの好みにより最適なバウンス角が異なってくるため、上記の先行技術では、ユーザーにとって最適なバウンス角により撮影が行われるとは限らない。撮影時の環境、例えば、天井の高さ等によって、同じバウンス角度でもその効果が異なってくる。この点でも、上記の先行技術では、ユーザーにとって最適なバウンス角により撮影が行われるとは限らない。
本発明の課題は、撮影環境に適したバウンス角で容易に撮影を行える撮像装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る撮像装置は、被写体の画像データを取得するための装置であって、画像取得部と、筐体と、フラッシュ装置と、フラッシュ制御部と、を備えている。画像取得部は被写体の光学像から複数の画像データを連続して取得可能である。筐体は画像取得部を収容している。フラッシュ装置は、フラッシュ光を出射する装置であって、筐体に対するフラッシュ光の出射角度を変更可能である。フラッシュ制御部は、複数の画像データが連続して取得される際のフラッシュ光の出射角度が複数の画像データのうち少なくとも2つの画像データごとで異なるようにフラッシュ装置を制御する。
ここで、撮像装置としては、静止画のみ撮影可能な装置、動画のみ撮影可能な装置、および静止画および動画を撮影可能な装置が考えられる。例えば、撮像装置は、交換レンズ式デジタルカメラ、一体型のデジタルカメラ、デジタルビデオカメラである。撮像装置は、交換レンズ式デジタルカメラのカメラ本体のみであってもよい。
【0007】
また、筐体に対するフラッシュ光の出射角度とは、筐体を基準として想定された仮想面(例えば上面)とフラッシュ光の光軸中心線とのなす角度である。撮像装置の通常の撮影姿勢(横撮り姿勢)であれば、この仮想面は水平面と概ね一致するため、この場合の出射角度は水平面と光軸中心線とのなす角度(つまり、バウンス角)となる。なお、フラッシュ光の光軸中心線は、フラッシュ光が全体として概ねその方向に出射する観念できる仮想線であり、例えばフラッシュ装置の構成から導き出せる。
【発明の効果】
【0008】
この撮像装置では、複数の画像データが連続して取得される際に、複数の画像データのうち少なくとも2つの画像データごとでフラッシュ光の出射角度が異なるようにフラッシュ装置がフラッシュ制御部により制御される。このため、フラッシュ撮影を行う際に、被写体の照らし方を変えた複数の画像データを取得することができ、撮影環境に適したバウンス角で容易に撮影を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】デジタルカメラ1の全体構成図
【図2】カメラ本体100の構成図
【図3】フラッシュ装置190およびその周辺の概略構成図
【図4】フラッシュ装置190の正面図(終了状態)
【図5】フラッシュ装置190の側面図(終了状態)
【図6】フラッシュ装置190の光軸A1の説明図
【図7】駆動ユニット193の構成図(図4のVII−VII矢視図)
【図8】(A)フラッシュ装置190の側面図(収納状態)、(B)フラッシュ装置190の側面図(初期状態)
【図9】(A)フラッシュ装置190の側面図(中間状態)、(B)フラッシュ装置190の側面図(終了状態)
【図10】角度センサ194の出力信号を示す図
【図11】バウンス撮影モードのフローチャート
【図12】カメラモニタ170の表示例
【図13】バウンス撮影モードのフローチャート(第2実施形態)
【図14】バウンス撮影モードのフローチャート(第2実施形態)
【図15】(A)フラッシュ装置290の側面図(収納状態)、(B)フラッシュ装置290の側面図(ポップアップ状態)
【図16】ダンパー機構235の概略断面図
【図17】バウンス撮影モードのフローチャート(第3実施形態)
【発明を実施するための形態】
【0010】
〔第1実施形態〕
<デジタルカメラの概要>
図1に示すように、第1実施形態に係るデジタルカメラ1(撮像装置の一例)は、カメラ本体100(撮像装置の一例)および交換レンズユニット200を備えている。本実施形態では、デジタルカメラ1は交換レンズ式のカメラであり、交換レンズユニット200はカメラ本体100に取り外し可能に装着されている。
従来の一眼レフレックスカメラと異なり、カメラ本体100はクイックリターンミラーを有していないため、従来の一眼レフレックスカメラに比べて、カメラ本体100のフランジバックを小さくすることができ、カメラ本体100全体の小型化が可能となっている。さらに、フランジバックが小さいので、交換レンズユニット200のレンズバックを短くすることができ、交換レンズユニット200の小型化も可能となっている。つまり、このデジタルカメラ1は装置全体の小型化を実現している。
【0011】
さらに、このデジタルカメラ1では、フラッシュ装置190を用いてバウンス角を変えながら連写することができる。フラッシュ装置190の詳細については後述する。
なお、説明の便宜のため、カメラ本体100の被写体側を前、撮像面側を後ろ又は背、カメラ本体100の通常姿勢(横撮り姿勢)における鉛直上側を上、鉛直下側を下ともいうが、これらの記載はデジタルカメラ1の使用状態を限定するものではない。
<交換レンズユニット>
交換レンズユニット200は、被写体の光学像を形成する光学系(図示せず)と、レンズコントローラ(図示せず)と、電気接点261を有するレンズマウントリング260と、を備えている。線AXは光学系の光軸中心線を示している。レンズコントローラは、交換レンズユニット200の仕様等に関するレンズデータを格納しており、電気接点261を介して、カメラ本体100のボディーコントローラ113(後述)にレンズデータの転送を行うことができる。レンズコントローラおよびボディーコントローラ113によりフォーカスレンズ駆動制御、絞り駆動制御、振れ補正制御などが行われる。
【0012】
<カメラ本体>
図1および図2に示すように、カメラ本体100は主に、画像取得部45と、ボディーコントローラ113と、シャッターユニット140と、ボディマウント150と、カメラモニタ170(表示部の一例)と、EVF(Electrical View Finder)180と、を備えている。
画像取得部45は、被写体の光学像を電気信号に変換する。具体的には図2に示すように、画像取得部45は主に、イメージセンサ110と、イメージセンサ110の動作を制御するイメージセンサ制御部114と、画像処理部115と、操作ユニット116(操作部の一例)と、を有している。これらの各部は、例えば、図1に示すメイン回路基板112あるいはイメージセンサ回路基板111に設けられている。
【0013】
イメージセンサ110は、被写体の光学像を画像信号に変換する素子であり、例えばCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)やCCD(Charge Coupled Device)である。イメージセンサ制御部114はイメージセンサ110に蓄積された電荷を高速で読み出しすることができる。例えば、イメージセンサ制御部114は、通常の読み出し方式に加えて、間引き読み出し方式や加算読み出し方式に対応しており、通常の方式で読み出された画像信号に比べて、情報量の少ない画像信号を高速で出力することができる。
イメージセンサ110から出力された画像信号は、画像処理部115により様々な処理が施される。具体的には図2に示すように、イメージセンサ110から出力される画像信号は、アナログ信号処理部51、A/D変換部52、デジタル信号処理部53、バッファメモリ54、画像圧縮部56の順に処理される。
【0014】
アナログ信号処理部51は、イメージセンサ110から出力された画像信号にガンマ処理等のアナログ信号処理を施す。A/D変換部52は、アナログ信号処理部51から出力されたアナログ画像信号をデジタル信号に変換する。デジタル信号処理部53は、A/D変換部52によりデジタル信号に変換された画像信号に対して、ノイズ除去や輪郭強調等のデジタル信号処理を施す。デジタル信号処理が施された画像信号は、デジタル信号処理部53からバッファメモリ54へ送信される。バッファメモリ54は、デジタル信号処理部53により処理された画像信号を一旦記憶する。バッファメモリ54は、例えば、RAM(Random Access Memory)などの記録媒体である。
画像記録制御部47からの命令に従って、バッファメモリ54は記憶している画像信号を画像圧縮部56へ送信する。画像圧縮部56は送信されてきた画像信号に圧縮処理を行う。この圧縮処理により、画像信号のデータサイズは元の画像信号のデータサイズより小さくなる。例えばこの圧縮方式として、JPEG(Joint Photographic Experts Group)方式などが用いられる。画像信号が圧縮され生成された画像データは、画像圧縮部56から画像記録部48およびカメラモニタ170へ送信される。
【0015】
画像データを記録するために、画像記録制御部47および画像記録部48が設けられている。画像記録制御部47は、ボディーコントローラ113から送信される制御信号に基づいて画像記録部48を制御する。具体的には、画像記録制御部47は、例えばカード型記録媒体(図示せず)に対して、画像データの読み書きを画像記録部48に行わせる。画像記録部48は、画像記録制御部47の命令に基づいて、画像データを記録媒体に記録する。画像記録部48は、画像データとともに、様々な情報を関連付けて記録媒体に記録することができる。画像データとともに記録される情報としては、例えば、画像を撮影した際の日時、焦点距離情報、シャッタースピード、絞り値、撮影モード、およびバウンス角(後述)などが考えられる。
カメラモニタ170およびEVF180は、例えば液晶モニタであり、画像データを可視画像として表示する。カメラモニタ170およびEVF180は、動画像および静止画像を選択的に表示可能である。なお、カメラモニタ170およびEVF180としては、液晶モニタの他に、有機EL、無機EL、プラズマディスプレイパネルなどの画像を表示できる装置を用いることができる。
【0016】
シャッターユニット140は、いわゆるフォーカルプレーンシャッターであり、先幕(図示せず)および後幕(図示せず)を有している。先幕および後幕の間に形成されるスリットによりイメージセンサ110の露光量を調節する。先幕および後幕を走行させる際の駆動力は、例えば、ばね(図示せず)の弾性力を利用しており、ばねの弾性力が駆動モータ11(後述)によりチャージされるようになっている。
また、電子先幕機能を有したイメージセンサ110を用いた場合は、電子的な読み込みと機械的な後幕の間に形成されるスリットによりイメージセンサ110の露光量を調節する。上述と同様に後幕を走行させる際の駆動力は、例えば、ばね(図示せず)の弾性力を利用しており、ばねの弾性力が駆動モータ11(後述)によりチャージされるようになっている。
【0017】
ボディーコントローラ113は、カメラ本体100の全ての制御を司る中央処理指令装置であり、カメラ本体100の各制御部やレンズコントローラへの制御指令を行う。ボディーコントローラ113は、例えばメイン回路基板112(図1)に搭載されており、各種情報および信号を格納するメモリ68を有している。
ボディマウント150は電気接点151を有している。ボディマウント150には交換レンズユニット200のレンズマウントリング260が装着される。ボディマウント150にレンズマウントリング260が装着された状態では、ボディマウント150の電気接点151はレンズマウントリング260の電気接点261と電気的に接触している。電気接点151および電気接点261を介して、ボディーコントローラ113およびレンズコントローラは互いに交信可能となっている。
【0018】
操作ユニット116は、レリーズボタン30と、ファインダ切換ボタン34と、撮影/再生モード切換ダイヤル71と、バウンス撮影モードボタン76と、十字操作キー73と、SETボタン74と、を有している。
レリーズボタン30は、ボディーコントローラ113へシャッターの操作タイミングを送信する半押し操作および全押し操作が可能な2段式のスイッチであり、ユーザーがレリーズボタン30を半押し操作すると測光処理、測距処理およびオートフォーカスなどの撮影準備処理が開始され、全押し操作すると撮影処理が開始される。
ファインダ切換ボタン34は、被写体を観察するファインダとしてカメラモニタ170およびEVF180のうち一方を選択する際に使用される。撮影/再生モード切換ダイヤル71は、撮影モードと再生モードとの切り換えを行う際に使用される。ここで、撮影モードとは、被写体の画像データを新たに取得するにするためのモードである。再生モードとは、記録されている画像データを可視画像として表示するためのモードである。
【0019】
十字操作キー73はカメラモニタ170に表示された項目等を選択する際に用いられる。SETボタン74は選択等の処理を確定する際に用いられる。例えば、図12に示すように、カメラモニタ170に表示された4枚の画像D1〜D4のうち1枚の画像を、十字操作キー73およびSETボタン74を用いて選択画像データとして選択することができる。
なお、ボディーコントローラ113は、操作ユニット116と電気的に接続されており、各操作部材から出力される信号を受信可能となっている。
<フラッシュ装置の概要>
図1および図2に示すように、カメラ本体100は、フラッシュ撮影時に使用するフラッシュ装置190をさらに備えている。フラッシュ装置190は、フラッシュ撮影時にポップアップ可能なように設けられており、不使用時には折りたたまれた状態でカメラ本体100に収納されている。図3に示すように、フラッシュ装置190には、コンデンサ(図示せず)と昇圧回路(図示せず)と発光トリガ回路(図示せず)とを含むフラッシュ回路199が接続されている。フラッシュ回路199は、フラッシュ装置190のキセノン管26(後述)を発光させるための回路であり、イメージセンサ制御部114の撮影開始信号に同期してキセノン管26を発光させることができる。フラッシュ回路199、ボディーコントローラ113およびモータ制御部141により、フラッシュ装置190の制御を行うフラッシュ制御部が構成されている。
【0020】
図3〜図5に示すように、フラッシュ装置190は、フラッシュ光を出射する発光部191と、駆動ユニット193(駆動部の一例)と、筐体101に対して発光部191を支持するリンク機構192(角度変更部の一例)と、角度センサ194(角度検出部の一例)と、を有している。
<発光部>
図4および図5に示すように、発光部191は、発光体としてのキセノン管26と、反射板としての反射傘25と、反射傘保持枠24と、フレネルレンズ31と、を有している。反射傘保持枠24は、第2駆動レバー23の一端に回転軸24aにより回転可能に支持されており、反射傘25、フレネルレンズ31およびキセノン管26を保持している。キセノン管26はフラッシュ回路199に電気的に接続されている。前述のように、フラッシュ回路199によりキセノン管26の発光動作が制御される。キセノン管26から発せられたフラッシュ光は反射傘25で反射され、この反射光は、発光部191から概ね光軸A1に沿って出射し、交換レンズユニット200の画角をカバーできる範囲までフレネルレンズ31によって拡散される(図5参照)。
【0021】
ここで、図6に示すように、光軸A1は、キセノン管26の中心線Cと直交し、かつ、キセノン管26が発した光のうち反射傘25で反射する光が全体として出射する方向に概ね平行な仮想線である。より詳細には、図6に示すように、反射傘25は、キセノン管26に沿って湾曲した湾曲部25cと、湾曲部25cから延びる1対の平板部25aと、有している。1対の平板部25aは、中心線Cと直交する仮想線に対して線対称に配置されており、さらに、この仮想線に対して傾斜するように配置されている。この仮想線が光軸A1であり、キセノン管26から出射された光は平板部25aで反射されて、概ね光軸A1に沿って発光部191から出射される。発光部191から出射された光はフレネルレンズ31によって光軸A1を中心に上下方向に拡散される。つまり、光軸A1は、フラッシュ装置が持つ代表的な中心線であり、キセノン管26などの発光体の位置と反射傘25などの反射体の形状とから決定することができる。
【0022】
<駆動ユニット>
駆動ユニット193は、フラッシュ装置190の状態を変更するための駆動力を発生する。具体的には図7に示すように、駆動ユニット193は、駆動モータ11と、ギヤ12と、サンギヤ(太陽ギヤとも言う)13と、キャリア14と、プラネタリギヤ(遊星ギヤとも言う)15と、カムギヤ16と、ギヤ17と、を有している。
駆動モータ11は、フラッシュ装置190の駆動源であり、例えばステッピングモータである。駆動モータ11は、筐体101により支持されており、シャッターユニット140の駆動力をチャージする際にも用いられる。図2および図3に示すように、駆動モータ11にはモータ制御部141が接続されており、モータ制御部141はボディーコントローラ113に接続されている。モータ制御部141は、ボディーコントローラ113から送られる制御信号に基づいて駆動パルスを生成する。ボディーコントローラ113から送信される制御信号には、駆動方向および駆動量(回転角度)を示す情報が含まれており、この制御信号に応じて、モータ制御部141は駆動モータ11に駆動パルスを送信する。駆動モータ11のシャフトの端部には、ギヤ12を回転駆動するための駆動ギヤ11aが固定されている。
【0023】
ギヤ12は、第1ギヤ12aと、第1ギヤ12aよりも小径の第2ギヤ12bと、を有している。第1ギヤ12aは駆動ギヤ11aと噛み合っている。第2ギヤ12bはサンギヤ13と噛み合っているため、駆動ギヤ11aからサンギヤ13へギヤ12を介して駆動力が伝達される。
サンギヤ13は筐体101により回転可能に支持されている。サンギヤ13にはキャリア14が回転可能に装着されている。サンギヤ13の外周に沿って移動可能なように、キャリア14はプラネタリギヤ15を支持している。プラネタリギヤ15は、サンギヤ13と常時噛み合っており、さらにギヤ17およびカムギヤ16のうち一方と噛み合い可能に配置されている。
キャリア14はレバー部14aを有しており、レバー部14aは第1ストッパー114aおよび第2ストッパー114bの間を移動可能となっている。レバー部14aは第1ストッパー114aおよび第2ストッパー114bと当接可能である。レバー部14aが第1ストッパー114aと当接している状態では、プラネタリギヤ15はカムギヤ16と噛み合っている。レバー部14aが第2ストッパー114bと当接している状態では、プラネタリギヤ15はギヤ17と噛み合っている。
【0024】
また、図4に示すように、サンギヤ13には付勢ばね13aが装着されている。付勢ばね13aはキャリア14と摺動可能に設けられており、サンギヤ13が回転すると付勢ばね13aとキャリア14との間で発生する摩擦力によりキャリア14がサンギヤ13と同じ方向に回転する。このため、サンギヤ13の周りをプラネタリギヤ15がサンギヤ13の回転方向と同じ方向にサンギヤ13の外周に沿って移動する。
図7に示すように、カムギヤ16はシャッターチャージを行うカム部16aを有している。ギヤ17は傘ギヤおよび平ギヤを有しており、傘ギヤおよび平ギヤは一体形成されている。平ギヤはプラネタリギヤ15と噛み合っており、傘ギヤはカサ歯車18と噛み合っている。カサ歯車18に設けられた駆動ピン18aを介してカサ歯車18は連動レバー19の端部に連結されており、駆動モータ11の駆動力がカサ歯車18から連動レバー19に伝達されるようになっている。
【0025】
図7に示すように、駆動モータ11により駆動ギヤ11aがR2方向に回転駆動されると、ギヤ12はR1方向に回転し、サンギヤ13はR2方向に回転する。このとき、図4に示す付勢ばね13aとキャリア14との間に発生する摩擦力により、キャリア14がプラネタリギヤ15を伴って、キャリア14は、第1ストッパー114aに当接するまでR2方向に回転する。付勢ばね13aはプラネタリギヤ15とキャリア14の間に設けても良い。第1ストッパー114aに当接すると、カムギヤ16とプラネタリギヤ15が噛合い、カムギヤ16はR2方向に回転を開始する。この結果、先幕および後幕を走行させる際の駆動力が、カムギヤ16を介して駆動モータ11によりチャージされる。これにより、シャッターユニット140の駆動のためのチャージ動作を行うことができる。このように、フラッシュ装置190の駆動源として、シャッターユニット140の駆動源を利用しているため、フラッシュ装置190の駆動源を別途設ける必要がない。
【0026】
次に、駆動モータ11により駆動ギヤ11aがR1方向に回転駆動されると、ギヤ12はR2方向に回転し、サンギヤ13はR1方向に回転する。サンギヤ13がR1方向に回転すると、付勢ばね13aとキャリア14との間で発生する摩擦力によりキャリア14がサンギヤ13の回転方向と同じ方向(この場合はR1方向方向)に移動する。このため、サンギヤ13の周りをプラネタリギヤ15がサンギヤ13の回転方向と同じ方向に移動する。レバー部14aが第2ストッパー114bに当接すると、プラネタリギヤ15がギヤ17と噛合い、ギヤ17はR1方向に回転を開始する。さらに、ギヤ17がカサ歯車18と噛合い、カサ歯車18が回転を開始する。この結果、連動レバー19が上下方向に移動し、後述のリンク機構192が駆動される。
なお、カムギヤ16およびカサ歯車18の回転方向は一方向に決まっており、図7に示す状態ではカムギヤ16はR2方向にのみ回転し、図5に示す状態ではカサ歯車18はR3方向にのみ回転する。
【0027】
<リンク機構>
リンク機構192は、筐体101に対する発光部191の位置および姿勢を変更するための機構であり、ポップアップ状態から収納状態までフラッシュ装置190の状態を変化させることができる。リンク機構192は駆動ユニット193により駆動される。具体的には図4および図5に示すように、リンク機構192は、連動レバー19と、1対の第1駆動レバー20と、1対の第2駆動レバー23と、1対の第1リンクレバー21と、1対の第2リンクレバー22と、を有している。第1駆動レバー20および第2駆動レバー23は、筐体101に対して発光部191を移動可能に支持しており、第1リンクレバー21および第2リンクレバー22により第1駆動レバー20および第2駆動レバー23の位置が決まっている。
【0028】
連動レバー19の端部は、カサ歯車18の駆動ピン18aに回転可能に支持されている。連動レバー19の他方の端部にはピン19aが設けられており、ピン19aは第1駆動レバー20のガイド長穴20dに挿入されている。
第1駆動レバー20は筐体101に対して回転可能に支持されている。具体的には、第1駆動レバー20は、筐体101に固定された支持部材32により回転可能に支持されている。第1駆動レバー20の端部には回転軸20aが設けられており、回転軸20aが支持部材32に設けられた孔に挿入されている。また、回転軸20aには、保持ばね29の巻線部29aが嵌め込まれており、さらに保持ばね29の1対の腕部29bが、第1駆動レバー20の固定ピン20eと、ガイド長穴20dを貫通したピン19aと、を挟み込むように保持している。固定ピン20eはピン19aと概ね同じ外径を有しており、保持ばね29の腕部29bと固定ピン20eとの間の隙間、そして腕部29bとピン19aとの間の隙間は微小である。
【0029】
第1駆動レバー20は、さらに回転軸20bおよび20cを有している。回転軸20cは第2駆動レバー23の孔に挿入されており、第1駆動レバー20は第2駆動レバー23を回転可能に支持している。第1駆動レバー20の回転軸20bは第1リンクレバー21を回転可能に支持している。回転軸20bは第1駆動レバー20の概ね中央に設けられている。回転軸20bは第1リンクレバー21の概ね中央に設けられた孔に嵌め込まれている。
第1リンクレバー21の筐体101側の端部には、カムフォロア21aが設けられている。カムフォロア21aは筐体101に形成されたカム溝121に挿入されている。第1リンクレバー21の他方の端部には、第2リンクレバー22を回転可能に支持する回転軸21bが設けられている。第2リンクレバー22の端部に設けられた孔に回転軸21bは挿入されている。
【0030】
第2リンクレバー22の他方の端部には回転軸22bが設けられている。回転軸22bは、第2駆動レバー23と回転可能に支持されている。また、回転軸22bと同軸となるようにギヤ22aが第2リンクレバーに固定されている。
第2駆動レバー23には、ギヤ22aと噛合うギヤ23aが回転可能に設けられている。ギヤ23aは、反射傘保持枠24と一体的に形成されたギヤ24bと噛み合っている。
上記の構成により、図7において駆動モータ11により駆動ギヤ11aがR1方向に回転駆動されると、図5においてカサ歯車18がR3方向に回転する。この結果、連動レバー19および保持ばね29を介して、第1駆動レバー20が回転軸20aを中心に回転する。連動レバー19が回転すると、第1リンクレバー21および第2リンクレバー22を介して第2駆動レバー23が回転軸20cを中心に回転する。この結果、発光部191が上下に移動する。
【0031】
さらに、第2リンクレバー22と第2駆動レバー23との相対移動がギヤ22aによって反射傘保持枠24の回転運動に変換されるため、発光部191の上下移動に伴い、筐体101に対する発光部191の姿勢を変化させることができ、筐体101に対するフラッシュ光の出射角度α(筐体101に対する光軸A1の方向)を連続的に変化させることが可能となっている。出射角度αは、筐体101の上面101aと光軸A1とのなす角度を意味している(例えば、後述する図8(B)および図9(A)参照)。上面101aは交換レンズユニット200の光軸AXに平行に配置されている。筐体101が横撮り姿勢の場合、フラッシュ装置190により、水平面を基準としたバウンス角θを連続的に変化させることができる。
ここで、バウンス角θとは、撮影時における水平面と光軸A1とのなす角度θを意味している(図8(B)および図9(A)参照)。通常の撮影姿勢(横撮り姿勢)では、水平面と筐体101の上面101aとは概ね平行であるため、上面101aと光軸A1とがなす角度は、バウンス角θと概ね一致する。なお、以下の説明では、通常の撮影姿勢である横撮り姿勢を想定している。
【0032】
駆動モータ11によりリンク機構192を駆動することで、フラッシュ装置190の状態を図8(A)〜図9(B)に示す状態に変更することができる。図8(A)に示す状態は収納状態であり、図8(B)に示す状態は、バウンス撮影モードにおいて基準となる初期位置である。また、図9(A)に示す状態は、図8(B)に示す状態からさらにポップアップされた状態であり、図9(B)に示す状態は、フラッシュ装置190が最もポップアップした状態である。図9(B)に示す状態は、バウンス撮影モードでの終了状態に対応している。
図8(A)に示す収納状態では、カサ歯車18の駆動ピン18aは最下端に位置し、連動レバー19も最も下がった状態である。このとき、ピン19aは保持ばね29の下側の腕部29bを下方に引っ張るため、巻線部29aで発生した弾性力により、上方の腕部29bは第1駆動レバー20の固定ピン20eを下方に押圧する。このとき、第1駆動レバー20は筐体101と当接しているため、第1駆動レバー20は保持ばね29の弾性力により筐体101に押し付けられる。これにより、フラッシュ装置190が収納されている状態でフラッシュ装置190はガタつきにくくなる。
【0033】
また、図8(A)に示す収納状態では、保護板102がフラッシュ装置190の発光部191を覆い、反射傘保持枠24のフレネルレンズ等を保護している。保護板102は、スナップアクションばね(図示せず)によって、図7に示す閉位置と図8に示す開位置の2つの位置で筐体101に対して保持される。保護板102の開閉は、例えば駆動モータ11の駆動力を利用して行われる。
フラッシュ装置190が図8(A)に示す収納状態からバウンス駆動が開始される場合、モータ制御部141により駆動パルスが生成され駆動モータ11に送信される。モータ制御部141の駆動パルスに対応する回転角度だけ、駆動モータ11により駆動ギヤ11aがR1方向に回転駆動され、リンク機構192が駆動ギヤ11aの回転角度に応じて駆動される。
【0034】
例えば、図8(B)および図9(A)は、図8(A)に示す状態から駆動モータ11によりさらに回転駆動が行われた状態を示しており、発光部191の上昇に伴い、発光部191の光軸A1が徐々に水平に近づく。つまり、発光部191が筐体101から離れるほど、光軸A1が水平に近づき、筐体101に対するフラッシュ光の出射角度αが徐々に小さくなる。連動レバー19が最上端に到達すると、フラッシュ装置190は最終的に図9(B)に示す状態となる。この状態ではフラッシュ光が直接被写体に照射されるよう光軸A1は光軸AXと概ね平行となっている。つまり、図9(B)に示す状態ではバウンス角θはゼロとなる。
<角度センサ>
フラッシュ装置190の姿勢を検出するために、フラッシュ装置190は角度センサ194(角度検出部の一例)をさらに有している。角度センサ194は、エンコーダ基板28と電気接片27とを有している。エンコーダ基板28は第1駆動レバー20の回転軸20aに固定されており、電気接片27はエンコーダ基板28と電気的に接触した状態で支持部材32に固定されている。第1駆動レバー20が支持部材32に対して回転すると、エンコーダ基板28上を電気接片27が摺動する。電気接片27はボディーコントローラ113と電気的に接続されている。
【0035】
例えば、本実施形態における電気接片27は、1bitのパターンを出力するようになっており、フラッシュ装置190の収納状態(図8(A)に示す状態)およびポップアップ状態(図9(B)に示す状態)では、電気接片27から比較的長いL信号が出力され、収納状態およびポップアップ状態の間では離散的に短いL信号が出力される。電気接片27から出力されるL信号をカウントすることで、フラッシュ装置190の状態を把握することが可能となっている。つまり、角度センサ194およびボディーコントローラ113により、水平面を基準としたバウンス角θを検出することができる。
なお、バウンス角θの検出方式は上記の方式に限られず、フラッシュ装置190の状態が検出できれば他の方式であってもよい。
フラッシュ装置190の状態は、ボディーコントローラ113により監視されている。具体的には、図9(B)に示すポップアップ状態および図8(A)に示す収納状態では、電気接片27からL信号が出力されている。本実施形態では、図10に示すように、ポップアップ状態および収納状態の間では、短いL信号が4回だけ出力される。電気接片27からL信号が出力された回数をボディーコントローラ113がカウントする。L信号の出力回数をカウントすることでボディーコントローラ113はフラッシュ装置190の状態を認識し得る。
【0036】
例えば、図8(A)に示す収納状態からフラッシュ装置190を駆動モータ11により駆動すると、図9(B)に示すポップアップ状態になるまでに5回のL信号が角度センサ194から出力される。このとき、ボディーコントローラ113はL信号の出力回数を加算していく。
図9(B)に示す状態から、さらにフラッシュ装置190を駆動モータ11により駆動すると、図8(A)に示す収納状態になるまでに5回のL信号が角度センサ194から出力される。このとき、ボディーコントローラ113はL信号の出力回数を減算していく。以降、ボディーコントローラ113は、カウント「0」および「5」を基準としてL信号の出力回数の加算および減算を繰り返す。このようにすることで、ボディーコントローラ113はフラッシュ装置190の状態を認識し得る。
【0037】
<デジタルカメラの動作>
デジタルカメラ1は、撮影モードの1つとしてバウンス撮影モードを有している。バウンス撮影モードでは、フラッシュ装置190のバウンス角θを変えながら連写することができる。ここでは、バウンス撮影モードの動作について説明する。
図2に示すバウンス撮影モードボタン76を押すと、撮影モードがバウンス撮影モードに移行する。図11に示すように、バウンス撮影モードでは、フラッシュ装置190の状態が初期状態であるか否かがボディーコントローラ113により確認される(S1)。具体的には、前述のようにボディーコントローラ113は電気接片27から出力されるL信号をカウントしているため、バウンス撮影モードに移行した時点でのフラッシュ装置190の状態をボディーコントローラ113は把握している。本実施形態では、初期状態は図8(A)に示す状態とする。
【0038】
フラッシュ装置190が初期状態である場合は、処理がステップS3に移行する。フラッシュ装置190の状態が初期状態でない場合は、フラッシュ装置190が図8(B)に示す初期状態になるまでフラッシュ装置190が駆動される(S2)。具体的には、フラッシュ装置190が初期状態になるまで、モータ制御部141から駆動モータ11へ駆動パスルが送信される。この結果、駆動モータ11によりリンク機構192が駆動され、フラッシュ装置190の状態が変化する。このとき、ボディーコントローラ113は、角度センサ194から出力されるL信号をカウントし、フラッシュ装置190の状態を検出している。フラッシュ装置190が初期状態に達した時点で、ボディーコントローラ113はモータ制御部141に停止指令を送信し、駆動モータ11が停止する。このように、フラッシュ装置190の状態が初期化され、処理がステップS3に移行する。
【0039】
次に、レリーズボタン30の状態がボディーコントローラ113により監視される(S3)。レリーズボタン30が半押しされた場合、オートフォーカス等の撮影準備が行われる(S4)。レリーズボタン30が全押しされると、設定回数だけ連写が行われる(S5)。設定された(あるいは演算により求められた)シャッタースピードでシャッターユニット140が作動し、イメージセンサ110の露光が行われる(S6)。
また、露光と同時に、フラッシュ装置190からフラッシュ光が出射される(S6)。具体的には、ボディーコントローラ113からフラッシュ回路199へイメージセンサ制御部114の電荷蓄積開始信号と同期した発光信号が送られる。この発光信号に基づいて、フラッシュ回路199はフラッシュ装置190のキセノン管26を発光させる。このとき、フラッシュ装置190が図8(B)に示す状態であるため、斜め上方に向かって発光部191からフラッシュ光が出射される。室内であれば、このフラッシュ光が天井で反射して、反射光が被写体に間接光として照射される。
【0040】
露光および発光の後、イメージセンサ110に蓄積された電荷がイメージセンサ制御部114により読み出され、画像信号として出力される。画像処理部115により画像処理が施された後、出力された画像データは画像記録部48に記録される(S7)。このとき、画像データとともにフラッシュ装置190の状態(つまり、バウンス角θ)を示すデータが画像データと関連付けられて記録される。フラッシュ装置190の状態を示すデータとは、例えば、ボディーコントローラ113でカウントされているL信号の出力回数である。
画像データの記録後、シャッターチャージが行われる(S8)。具体的には、ボディーコントローラ113からモータ制御部141へ、シャッターチャージの制御信号が送られる。モータ制御部141は、この制御信号に基づいて駆動モータ11の駆動パルスを生成し、この駆動パルスに対応する回転角度だけ駆動モータ11により駆動ギヤ11aがR2方向に回転駆動される。このときの駆動ギヤ11aの駆動量は、チャージに必要なカムギヤ16の回転角度から算出されており、ボディーコントローラ113で予め設定されている。これにより、カムギヤ16を介してシャッターユニット140で用いられるばねのチャージが行われる。
【0041】
シャッターチャージ完了後、露光の回数が設定回数に達しているか否かがボディーコントローラ113により確認される(S9)。この設定回数は、連写の回数を示しており、予めボディーコントローラ113に設定されている。本実施形態では、設定回数は4回である。露光の回数が設定回数に達していない場合は、フラッシュ装置190が1段階だけ駆動される。
ここで、1段階とは、L信号から次のL信号までに相当する角度だけフラッシュ装置190を駆動することを意味している。
1段階の駆動は、ボディーコントローラ113により角度センサ194から出力されるL信号を監視しながら行われる。具体的には、駆動モータ11による回転駆動が開始された後に、角度センサ194から再度L信号が出力されるまで駆動モータ11による駆動は継続される。
【0042】
1段階駆動後、フラッシュ装置190が終了状態(図9(B)に示す状態)になるまで、露光、発光およびシャッターチャージが繰り返される(S6〜S8)。また、イメージセンサ110が電子シャッタ機能を登載している場合や、動画撮影に用いられる間引き読み出しや画素加算読み出しが可能な場合は、S8を飛ばして制御することも可能であり、一連のシーケンスを高速で処理することができる。連続的に取得された4つの画像データは画像記録部48に順次記録される。このとき、フラッシュ装置190の状態(つまり、バウンス角θ)を示す情報が各画像データとともに記録される。
ユーザーが撮影/再生モード切換ダイヤル71により再生モードを選択すると、画像記録部48に記録されている画像を閲覧できる。上記4つの画像データは、例えば図12に示すように、カメラモニタ170に並べて可視画像として表示することができる。ユーザーは、4つの画像D1〜D4を比較することで、撮影環境に適したバウンス角θで撮影された画像を見つけることができる。
【0043】
<デジタルカメラの特徴>
(1)このように、このデジタルカメラ1では、バウンス撮影モードで複数の画像データが連続して取得される際に、画像データごとで筐体101に対するフラッシュ光の出射角度α(横撮り姿勢の場合は、水平面を基準としたバウンス角θ)が異なるように撮影を行うことができる。これにより、フラッシュ撮影を行う際に、被写体の照らし方を変えた複数の画像データを取得することができ、撮影環境に適したバウンス角で撮影することができる。
また、筐体101に対するフラッシュ光の出射角度αの変更(横撮り姿勢の場合は、水平面を基準としたバウンス角θの変更)が画像取得部45での連写に連動して行われるため、スムーズな連写およびバウンス角θの変更が可能となる。
【0044】
(2)連続して取得された複数の画像データが、画像データが取得された際のフラッシュ装置190の状態を示すデータと関連付けて記憶されるため、撮影時のフラッシュ装置190の状態(横撮り姿勢の場合は、水平面を基準としたバウンス角θ)を画像データから求めることができる。
(3)ボディーコントローラ113が角度センサ194での検出結果に基づいてフラッシュ装置190を制御するため、画像データが取得された際のフラッシュ装置190の状態(横撮り姿勢の場合、水平面を基準としたバウンス角θ)を正確に把握することができる。
(4)図12に示すように、カメラモニタ170で複数の画像データを可視画像として並べて表示することができるため、連続して取得された複数の画像データを比較することが容易となり、複数の画像データから、撮影環境に適したバウンス角θで取得された画像データを見つけることが容易となる。
【0045】
(5)シャッターユニット140およびリンク機構192が、駆動源として駆動モータ11を共有しているため、フラッシュ装置190の駆動源を別途設ける必要がなくなり、撮像装置の大型化を抑制できる。
(6)リンク機構192は、発光部191が筐体101から離れるほど出射角度αが小さくなるように、筐体101に対する発光部191の位置および姿勢を変更可能である。これにより、交換レンズユニット200によるケラレ(shading)が生じやすい前方への照射時には、発光部191を筐体101から離して配置することができ、交換レンズユニット200によるケラレの発生を抑制できる。
〔第2実施形態〕
前述のデジタルカメラ1では、連写により取得された複数の画像データを画像記録部48に記録しているが、出射角度αを変えながら行う連写を仮の撮影として、取得された複数の画像データから選択した画像データに対応するバウンス角θで本撮影を行える構成としてもよい。なお、以下の説明では、第1実施形態と実質的に同じ機能を有する構成には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0046】
この場合、デジタルカメラ1の機械的な構成は前述の第1実施形態と同じであるが、制御方法が前述の第1実施形態と異なる。具体的には図13に示すように、ステップ6Aにおいて、露光および発光が行われるが、イメージセンサ制御部114によりイメージセンサ110から電荷が読み出される際に、例えば、間引き読み出しが行われる。間引き読み出しとは、蓄積電荷を読み出す際に所定の座標の電荷を間引く方式である。間引き読み出しにより、イメージセンサ110から出力された画像信号の情報量を少なくすることができ、画像データの容量を低減できる。画像取得部45で複数の画像データが連続して取得される場合、画像データの容量は、連続して取得されない場合の画像データの容量よりも小さくなっている。
また、ステップ7Aにおいては、画像取得部45により取得された画像データがカメラモニタ170のメモリに一時的に記録される。このとき、画像データとともに撮影時のバウンス角θも画像データに関連付けられてメモリに一時的に記録される。設定回数だけ連写が行われると、図12に示すように、連写により得られた4つの画像データが可視画像D1〜D4としてカメラモニタ170に表示される(S9A)。
【0047】
さらに、図14に示すように、十字操作キー73およびSETボタン74(図2)を用いて、ユーザーにより4つの画像データから1つの画像データが選択される(S11)。画像データが選択されると、選択された画像データに対応するバウンス角θがボディーコントローラ113により選択バウンス角θsとして取得され、フラッシュ装置190のバウンス角が、この選択バウンス角θsにセットされる。具体的には、ボディーコントローラ113からモータ制御部141に駆動方向および駆動量を示す制御信号が送信され、モータ制御部141が制御信号に基づいて駆動モータ11に駆動パルスを送信する。これにより、フラッシュ装置190のバウンス角を最適なバウンス角θsに素早く設定することができる。
バウンス角の設定後、本撮影が行われる。具体的には、レリーズボタン30の状態がボディーコントローラ113により監視される(S13)。レリーズボタン30が半押しされた場合、オートフォーカス等の撮影準備が行われる(S14)。レリーズボタン30が全押しされると、設定回数だけ連写が行われる(S15)。具体的には、設定された(あるいは演算により求められた)シャッタースピードでシャッターユニット140が作動し、イメージセンサ110の露光が行われる(S16)。
【0048】
また、露光と同時に、フラッシュ装置190からフラッシュ光が出射される(S17)。具体的には、ボディーコントローラ113からフラッシュ回路199へシャッターユニット140の作動と同期した信号が送られる。この信号に基づいて、フラッシュ回路199はフラッシュ装置190のキセノン管26を発光させる。
露光完了後、画像データが画像記録部48により記録媒体に記録され、バウンス撮影モードでの本撮影が完了する(S17)。
以上のように、このデジタルカメラ1では、フラッシュ装置190のバウンス角θを最適なバウンス角θsに素早く設定することができ、撮影状況に応じた最適なバウンス角θsで本撮影を容易に行うことができる。
〔第3実施形態〕
前述の第1および第2実施形態では、駆動モータ11によりバウンス角を段階的に変更しているが、バウンス角を変更する構成はこれに限定されない。バウンス角を変更して撮影を行う構成は、以下に説明するようなフラッシュ装置290でも実現し得る。なお、以下の説明では、第1および第2実施形態と実質的に同じ機能を有する構成には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0049】
第3実施形態に係るフラッシュ装置290の基本構成は前述のフラッシュ装置190と同じであるが、ロックを解除するとばねの力でフラッシュ装置290が自動的にポップアップする点が前述の実施形態と異なっている。具体的には図15(A)および(B)に示すように、フラッシュ装置290は、ねじりコイルばね227と、ロックレバー219と、ロックばね228と、ダンパー機構235と、を有している。
ねじりコイルばね227は第1駆動レバー20に回転力を付与している。ねじりコイルばね227は、回転力を発生する本体部227aと、第1端部227bと、第2端部227cと、を有している。本体部227aは回転軸20aに挿入されている。第1端部227bはピン19aに引っ掛けられている。第2端部227cは筐体101と当接している。ねじりコイルばね227の回転力により連動レバー19は上側に飛び出すように回転する。
【0050】
ロックレバー219は、第1駆動レバー20のロックおよびロック解除を切り替えるために設けられており、支持ピン219dを中心に筐体101により回転可能に支持されている。図15(A)および(B)に示すように、ロックレバー219はロックばね228により回転するように引っ張られている。ロックレバー219はロックばね228の弾性力により、筐体101に設けられたストッパー229に押し付けられている。したがって、ロックレバー219は図15(A)に示す位置で通常は停止している。
ロックレバー219は、第1端部219aと、第2端部219bと、を有している。第1端部219aにはロック溝219cが形成されている。ロック溝219cにはピン19aが挿入可能となっている。ロックばね228がロックレバー219を引っ張る方向はピン19aがロック溝219cに嵌り込む方向となっている。第2端部219bはカサ歯車18の突起218と当接可能な位置に配置されている。カサ歯車18がR3方向に回転すると、突起218が第2端部219bと接触する。この結果、ロックレバー219が支持ピン219dを中心に回転し、ロック溝219cからピン19aが抜け出る。
【0051】
図16に示すように、ダンパー機構235は、第1駆動レバー20に回転抵抗を付与するために設けられており、外筒235aと、複数の羽根235bと、を有している。外筒235aは回転軸20aよりも内径が大きい筒状の部材である。羽根235bは回転軸20aに固定されている。羽根235bおよび回転軸20aは外筒235aの内周側に収容されている。外筒235aおよび回転軸20aの間に形成された空間235cはシール部材(図示せず)により密閉されている。空間235cにはオイル等の抵抗材が封入されている。回転軸20aが回転すると、オイルが封入された空間235c内で羽根235bが回転する。このとき、オイルの粘性抵抗により回転軸20aにはある程度の回転抵抗が与えられる。これにより、フラッシュ装置290のポップアップする速度が若干遅くなっている。
【0052】
以上に説明したフラッシュ装置290を用いる場合、バウンス撮影モードのフローチャートは図17に示す通りとなる。ここで、図17に示すフローチャートについて説明する。
図17に示すように、バウンス撮影モードでは、フラッシュ装置290の状態が初期状態であるか否かがボディーコントローラ113により確認される(S21)。具体的には、位置検出センサ(図示せず)により第1駆動レバー20が図15(A)に示す位置に配置されているか否かが検出される。位置検出センサとして、前述の角度センサ194を用いてもよい。位置検出センサの検出結果に基づいてボディーコントローラ113はフラッシュ装置290の状態が図15(A)に示す初期状態であるか否かを把握することができる。
【0053】
フラッシュ装置290が初期状態である場合は、処理がステップS23に移行する。フラッシュ装置290の状態が初期状態でない場合は、フラッシュ装置290を図15(A)に示す初期状態にする必要があるので、その旨がディスプレイ(図示せず)に警告表示される(S22)。ユーザーがフラッシュ装置290の発光部191を押し込むと、第1駆動レバー20のピン19aがロックレバー219のロック溝219cに嵌り込み、フラッシュ装置290が図15(A)に示す初期状態となる。
フラッシュ装置290が図15(A)に示す初期状態であれば、レリーズボタン30の状態がボディーコントローラ113により監視される(S23)。レリーズボタン30が半押しされた場合、オートフォーカス等の撮影準備が行われる(S24)。レリーズボタン30が全押しされると、連写の前にフラッシュ装置290のロックが解除される(S25、S26)。具体的には、駆動モータ11により駆動ギヤ11aがR2方向に回転駆動され、キャリア14がR1方向に回転する。この結果、プラネタリギヤ15がギヤ17と噛み合い、カサ歯車18がR3方向に回転する。カサ歯車18がR3方向に回転すると、突起218がロックレバー219の第2端部219bと接触する。カサ歯車18の回転が進むと、突起218により第2端部219bが押され、ロックレバー219が支持ピン219dを中心に回転する。ロックレバー219が回転すると、ピン19aのロック溝219cへの嵌り込みが解除され、ロックレバー219による第1駆動レバー20のロックが解除される。
【0054】
フラッシュ装置290のロックが解除されると、ねじりコイルばね227により第1駆動レバー20が上側に押し上げられ、フラッシュ装置290がポップアップを開始する。このとき、ダンパー機構235により回転軸20aに回転抵抗が付与されているので、ダンパー機構235がない場合に比べて、フラッシュ装置290がポップアップする速度が若干遅くなっている。したがって、図15(A)に示す初期状態から図15(B)に示すポップアップ状態までフラッシュ装置290がポップアップする間に数枚の画像を連写することができる。
具体的には、ロック解除後、設定された(あるいは演算により求められた)シャッタースピードでシャッターユニット140が作動し、イメージセンサ110の露光が行われる(S27)。また、露光と同時に、フラッシュ装置290からフラッシュ光が出射される(S27)。具体的には、ボディーコントローラ113からフラッシュ回路199へイメージセンサ制御部114の電荷蓄積開始信号と同期した発光信号が送られる。この発光信号に基づいて、フラッシュ回路199はフラッシュ装置290のキセノン管26を発光させる。このとき、フラッシュ装置290が図15(A)に示す初期状態から図15(B)に示すポップアップ状態までの途中の状態であるので、例えば、斜め上方に向かって発光部191からフラッシュ光が出射される。室内であれば、このフラッシュ光が天井で反射して、反射光が被写体に間接光として照射される。
【0055】
露光および発光の後、イメージセンサ110に蓄積された電荷がイメージセンサ制御部114により読み出され、画像信号として出力される。画像処理部115により画像処理が施された後、出力された画像データは画像記録部48に記録される(S28)。
画像データの記録後、シャッターチャージが行われる(S29)。具体的には、ボディーコントローラ113からモータ制御部141へ、シャッターチャージの制御信号が送られる。モータ制御部141は、この制御信号に基づいて駆動モータ11の駆動パルスを生成し、この駆動パルスに対応する回転角度だけ駆動モータ11により駆動ギヤ11aがR2方向に回転駆動される。このときの駆動ギヤ11aの駆動量は、チャージに必要なカムギヤ16の回転角度から算出されており、ボディーコントローラ113で予め設定されている。これにより、カムギヤ16を介してシャッターユニット140で用いられるばねのチャージが行われる。
【0056】
シャッターチャージ完了後、露光の回数が設定回数に達しているか否かがボディーコントローラ113により確認される(S30)。この設定回数は、連写の回数を示しており、予めボディーコントローラ113に設定されている。設定回数だけ連写が行われていない場合は、ステップS27〜S30が繰り返される。連写の回数が設定回数に達すると、バウンス撮影モードが終了する。また、イメージセンサ110が電子シャッタ機能を登載している場合や、動画撮影に用いられる間引き読み出しや画素加算読み出しが可能な場合は、S29を飛ばして制御することも可能であり、一連のシーケンスを高速で処理することができる。
以上に説明したように、ねじりコイルばね227によりフラッシュ装置290をポップアップさせる構成であっても、バウンス角を変更しながらの連写が可能となる。
【0057】
なお、ポップアップするのに必要な時間を確保できれば、フラッシュ装置290をポップアップさせる構成は他の構成であってもよい。例えば、ねじりコイルばね227は第1駆動レバー20に弾性力を付与する部材であれば他の部材でもよい。また、ダンパー機構235は例えば、ガンギ車であってもよい。
また、前述の第3実施形態では、駆動ユニット193を用いてフラッシュ装置290のロックを解除しているが、ロックを機械的に解除するロック解除ボタンを設けてもよい。具体的には、ロック解除ボタンを操作するとロックレバー219が機械的に駆動される構成が考えられる。この場合、ロック解除ボタンにレリーズボタン30と同じ機能を持たせるのが好ましい。ロック解除ボタンにレリーズボタン30と同じ機能を持たせた場合、ロック解除ボタンを押すと、フラッシュ装置290のロックが解除され、画像の連写が開始される。このような構成により、第3実施形態の構成をよりシンプルにすることができる。
【0058】
〔他の実施形態〕
本発明の具体的な構成は、前述の実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更および修正が可能である。
(A)前述の実施形態では、撮像装置として、交換レンズ式のデジタルカメラ1あるいはカメラ本体100を例に説明しているが、撮影レンズ一体型のデジタルカメラやデジタルビデオカメラであってもよい。また、デジタルカメラ1は、複数の画像データを連続して取得できる装置であればよく、静止画および動画のうち少なくとも一方を撮影可能な装置であればよい。
(B)バウンス角θは、1回の連写によって取得される全ての画像データごとで異なるようにしなくてもよい。言い換えると、異なるバウンス角θ毎に取得される画像データは1枚に限定されない。例えば、異なるバウンス角θ毎に2枚ずつ画像データを取得してもよい。また、例えば、1枚目から3枚目まではそれぞれバウンス角θを異なるように制御し、4枚目は3枚目と同じバウンス角θとしてもよい。このように、バウンス角θが異なる状態で連写される複数の画像データを取得する方法は、実施形態の方法に限定されるものではない。
【0059】
(C)フラッシュ装置190での発光は、フル発光ではなく、例えばIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)素子を用いた間欠発光でも良い。また、フラッシュ装置190での発光は非常に短時間で行われるため、バウンス駆動メカをフレームレートに併せて停止しなくても、角度センサ194から出力される信号を用いてボディーコントローラ113およびモータ制御部141により駆動モータ11の駆動速度を制御することで、フレームレートに同期してフラッシュ装置190が動きながら発光部191の発光が行われてもよい。
(D)バウンス角だけでなく、ホワイトバランス調整、発光量および露光量の制御が行われてもよく、さらに、フードなどオプション部材に起因するケラレの検出により警告を行う構成も考えられる。
【0060】
(E)前述の実施形態では、フラッシュ装置190が電動であるため、ユーザーにフラッシュ撮影のための操作を強いる必要が無く、電源OFF操作時やフラッシュ撮影禁止モード選択時など、フラッシュ装置190を使用する必要の無いときは、自動的にポップダウンし、筐体101に収納することができる。このため、ポップアップしたフラッシュ装置190を破損したりするのを低減あるいは防止できる。
しかし、電動であるがために電力が供給されなくなった場合は、フラッシュ装置190を駆動することが出来なくなる。この場合、発光のために用いられるコンデンサには電荷が蓄積されているため、コンデンサに蓄積された電荷を利用して、ポップダウン動作を制御することが可能である。
(F)図9(B)に示す状態から、さらにもう少しポップアップ量を増やすことも可能である。その場合、発光部191が斜め下方を向くため、バウンス角はマイナスとなる。したがって、近接撮影において、フラッシュ光の照射方向を少し手前にすることが可能となり、パララックスによるケラレも排除可能となる。この場合、カメラ本体100の測距機能や交換レンズユニット200のフォーカスレンズの位置検知などによって絶対距離の検出が必要である。
【0061】
(G)角度センサ194の構成は前述の実施形態に限定されない。また、ボディーコントローラ113によるフラッシュ装置190の状態把握は、他の方式であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明は、被写体の光学像から複数の画像データを取得できる撮像装置の分野において有用である。
【符号の説明】
【0063】
1 デジタルカメラ(撮像装置の一例)
11 駆動モータ
45 画像取得部
100 カメラ本体(撮像装置の一例)
102 フラッシュ回路(フラッシュ制御部の一例)
110 イメージセンサ
113 ボディーコントローラ(フラッシュ制御部の一例)
114 イメージセンサ制御部
116 操作ユニット(操作部の一例)
140 シャッターユニット
141 モータ制御部
170 カメラモニタ(表示部の一例)
180 EVF
190 フラッシュ装置
191 発光部
192 リンク機構(角度変更部の一例)
193 駆動ユニット(駆動部の一例)
200 交換レンズユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体の画像データを取得するための撮像装置であって、
前記被写体の光学像から複数の画像データを連続して取得可能な画像取得部と、
前記画像取得部を収容する筐体と、
フラッシュ光を出射する装置であって、前記筐体に対する前記フラッシュ光の出射角度を変更可能なフラッシュ装置と、
前記複数の画像データが連続して取得される際の前記フラッシュ光の前記出射角度が前記複数の画像データのうち少なくとも2つの画像データごとで異なるように前記フラッシュ装置を制御するフラッシュ制御部と、
を備えた撮像装置。
【請求項2】
前記フラッシュ制御部は、前記複数の画像データが連続して取得される際に前記フラッシュ装置の動作を前記画像取得部の動作と連動させる、
請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記画像取得部で取得された前記複数の画像データを、前記画像データが取得された際の前記出射角度と関連付けて記憶する記憶部をさらに備えた、
請求項1または2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記フラッシュ装置は、前記出射角度を検出する角度検出部を有しており、
前記フラッシュ制御部は、前記角度検出部での検出結果に基づいて前記フラッシュ装置を制御する、
請求項1から3のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項5】
前記複数の画像データのうち少なくとも2つの画像データを並べて表示可能な表示部をさらに備えた、
請求項1から4のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項6】
前記表示部に表示された前記少なくとも2つの画像データから1つの画像データを選択画像データとして選択する操作を受け付ける操作部をさらに備え、
前記フラッシュ制御部は、前記フラッシュ装置の前記出射角度を、前記選択画像データに対応する前記出射角度にセットする、
請求項5に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記画像取得部の露光量を調節するシャッターユニットをさらに備え、
前記フラッシュ装置は、フラッシュ光を発する発光部と、前記筐体に対する前記発光部の姿勢を変更する角度変更部と、前記角度変更部を駆動する駆動部と、を有しており、
前記駆動部は、前記シャッターユニットの駆動力をチャージする際に用いられる、
請求項1から6のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項8】
前記角度変更部は、前記発光部が前記筐体から離れるほど前記筐体に対する前記出射角度が小さくなるように、前記筐体に対する前記発光部の位置および姿勢を変更可能である、
請求項7に記載の撮像装置。
【請求項9】
前記フラッシュ装置は、フラッシュ光を発する発光部と、前記筐体に対する前記発光部の姿勢を変更する角度変更部と、前記角度変更部を駆動する駆動部と、を有しており、
前記角度変更部は、前記発光部が前記筐体から離れるほど前記筐体に対する前記出射角度が小さくなるように、前記筐体に対する前記発光部の位置および姿勢を変更可能である、
請求項1から6のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項10】
前記画像取得部で連続して取得される前記複数の画像データの容量は、連続して取得されない画像データの容量よりも小さい、
請求項1から9のいずれかに記載の撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2010−282186(P2010−282186A)
【公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−103247(P2010−103247)
【出願日】平成22年4月28日(2010.4.28)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】