説明

有益剤を含む高効率のカプセル

本開示は、高効率の粒子、及びこのような高効率の粒子を含む消費者製品などの組成物、並びにこのような高効率の粒子及びこのような高効率の粒子を含む組成物の製造方法及び使用方法に関する。このような高効率の粒子及び組成物は、このような高効率の粒子及び組成物で処理される部位への有益剤の送達性を高める。カプセルはコア及び壁を含み、壁は外側表面とコーティングを有しかつコアを封入し、このコーティングは、定義されるアミノポリマーを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、高効率のカプセル、及びこのような高効率のカプセルを含む消費者製品などの組成物、並びにこのような高効率のカプセル及びこのような高効率のカプセルを含む組成物の製造方法及び使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
香料、シリコーン、ワックス、香味料、ビタミン、及び布地柔軟化剤などの有益剤は、例えば、パーソナルケア組成物、洗浄組成物、及び布地ケア組成物などの消費者製品に高濃度で使用する場合、高価なものであり、かつ/又は一般的に効果が弱い。結果として、このような有益剤の効率を最大限にすることが望ましい。このような目的を達成する1つの方法は、このような有益剤の送達効率を高めることある。残念なことに、このような剤はその物理又は化学特性を失う場合があり、あるいはこのような剤は他の組成成分又は処理すべき部位と不適合である場合があることから、有益剤の送達効率を改善することは困難である。
【0003】
有益剤の送達効率を改善する1つの方法は、このような有益剤をカプセル化することである。このような試みは、有益剤の送達効率を改善することができる一方で、カプセル化された有益剤が、例えば、洗浄及び/若しくはすすぎ液の作用、並びに/又は電荷相互作用などの、機械的又は化学的相互作用のような要因に起因して、対象とする部位に適用される前又は後に失われる場合があることから、送達効率の更なる改善が望まれている。ある種の応用法では、カプセル化された有益剤の付着性は、カプセル化された有益剤をポリマーによりコーティングすることで改善される。概して、このようなポリマーコーティングはカプセルの付着性を改善する。しかしながら、複数表面を同時に処理する場合、例えば様々な布地を含有する洗濯物の場合、典型的には、各表面は異なる程度に処理を受けることになる(送達される有益剤の量が多くなったり少なくなったりする)。有益剤が香料である場合、洗濯物に含まれる布地の種類毎に処理濃度が異なってしまうと、一部の布には強すぎる匂いが付き、他方の布には弱すぎる匂いが付くことになる。出願者らは、処理の程度が不均一になってしまうという問題の原因は、ポリマー付着助剤により促進される選好的なカプセル付着に主に起因するものと認識した。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、複数の異なる表面に対して高濃度の均一な付着特性を持つ、カプセル化された有益剤が必要とされている。
【0005】
本出願では、出願者らは、カプセル化された有益剤、及び特定のアミンの部類を含有しているポリマーを開示し、これらは、組み合わせることで、複数の異なる表面(例えば、毛髪、皮膚、並びに多様な布、例えば綿、高表面綿、綿混紡物、及びポリエステルなど)に対する、高濃度の均一な付着特性をもたらす。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、高効率のカプセル、及びこのような高効率のカプセルを含む消費者製品などの組成物、並びにこのような高効率のカプセル及びこのような高効率のカプセルを含む組成物の製造方法及び使用方法に関する。
【発明を実施するための形態】
【0007】
定義
本明細書で使用するとき、「消費者製品」は、販売される形態での使用又は消費を一般に意図する、ベビーケア、ビューティケア、衣類及びホームケア、ファミリーケア、フェミニンケア、ヘルスケア、スナック、並びに/又は飲料製品若しくは装置を意味する。このような製品としては、限定するものではないが、おむつ、よだれかけ、拭き取り用品;脱色、着色、染色、コンディショニング、シャンプー、スタイリングなどの毛髪(ヒト、イヌ及び/若しくはネコ)処理用製品及び/又はその処理に関する方法;脱臭剤及び制汗剤;パーソナルクレンジング;化粧品;クリーム、ローション、及び高級芳香剤を含む消費者使用のための他の局所塗布製品などのスキンケア;シェービング製品;エアフレッシュナー及び香り送達系、自動車ケア、食器洗浄、布地コンディショニング(柔軟化及び/若しくはフレッシュニングを含む)、洗濯洗浄、洗濯及びすすぎ添加剤及び/又はケア、床及び便器クリーナーなどの硬質表面の洗浄及び/又は処理、消費者若しくは業務用の他の洗浄などの、布地及びホームケアの領域のうちの布地、硬質表面及び任意の他の表面の処理用製品及び/又はその処理に関する方法;トイレットペ−パー、顔用ティッシュ、紙ハンカチ及び/若しくはペーパータオルに関する製品及び/又は方法;タンポン、女性用ナプキン;練り歯磨き、歯用ゲル、歯用リンス、義歯接着剤、歯のホワイトニングなどの口腔ケアに関する製品及び/又は方法;咳及び風邪治療薬、鎮痛剤、処方薬、ペットヘルスと栄養などの店頭販売ヘルスケア;主として慣習的な食事間用又は食事随伴物としての消費が意図される加工食品(非限定的な実施例としては、ポテトチップス、トルティーヤチップス、ポップコーン、プレッツェル、コーンチップス、シリアルバー、野菜チップス又はクリスプ、スナックミックス、パーティミックス、マルチグレインチップス、スナッククラッカー、チーズスナック、ポークラインズ、コーンスナック、ペレットスナック、押出成形スナック及びベーグルチップが挙げられる);並びにコーヒーが挙げられる。
【0008】
本明細書で使用するとき、用語「洗浄及び/又は処理組成物」は、特に断りのない限り、ビューティケア、布地及びホームケア製品を包含する消費者製品の部分集合ある。このような製品としては、限定するものではないが、脱色、着色、染色、コンディショニング、シャンプー、スタイリングなどの毛髪(ヒト、イヌ及び/若しくはネコ)処理用製品及び/又はその処理に関する方法;脱臭剤及び制汗剤;パーソナルクレンジング;化粧品;クリーム、ローション、及び高級芳香剤を含む消費者使用のための他の局所塗布製品などのスキンケア;シェービング製品;エアフレッシュナー及び香り送達系、自動車ケア、食器洗浄、布地コンディショニング(柔軟化及び/若しくはフレッシュニングを含む)、洗濯洗浄、洗濯及びすすぎ添加剤及び/又はケア、床及び便器クリーナーなどの硬質表面の洗浄及び/又は処理、粒状若しくは粉末形態の、汎用若しくは「強力」洗浄剤、特に洗濯洗剤などの布地、布地及びホームケアの領域のうちの布地、硬質表面及び任意の他の表面の処理用製品;液体、ゲル又はペースト形態の汎用洗浄剤、特にいわゆる強力液体タイプ;高級布地用液体洗剤;手洗い用食器洗剤又は低負荷用食器洗剤、特に高発泡型のもの;家庭用及び業務用の様々なタブレット、粒、液体及びすすぎ補助型などの機械用食器洗剤;抗菌手洗い型、洗浄バー、マウスウォッシュ、義歯洗浄剤、歯磨き、自動車若しくはカーペットシャンプー、便器クリーナーなどの浴室洗剤などの、液体の洗剤及び消毒剤;ヘアシャンプー及びヘアリンス;シャワーゲル、高級芳香剤及び発泡入浴剤及び金属洗浄剤;並びに、漂白添加剤、及び「ステインスティック」などのクリーニング補助剤、又はドライヤー付与シート、乾燥、及び湿潤型拭取り布、及びパッドなどの前処理型基材付与製品、不織基材、及びスポンジ;並びに、全ての家庭用及び/又は業務用のスプレー剤、及びミスト剤;並びに/あるいは、練り歯磨き、歯用ゲル、歯用リンス、義歯接着剤、歯のホワイトニングなどの口腔ケアに関する方法が挙げられる。
【0009】
本明細書で使用するとき、用語「布地及び/又は硬質表面の洗浄及び/又は処理組成物」は、特に断りのない限り、粒状若しくは粉末形態の、汎用若しくは「強力」洗浄剤、特に洗濯洗剤;液体、ゲル若しくはペースト形態の汎用洗浄剤、特にいわゆる強力液体タイプ;高級布地用液体洗剤;手洗い用食器洗剤又は低負荷用食器洗剤、特に高発泡型のもの;家庭用及び業務用の様々なタブレット、粒、液体及びすすぎ補助型などの機械用食器洗剤;抗菌手洗い型、洗浄バー、自動車若しくはカーペットシャンプー、便器クリーナーなどの浴室洗剤などの、液体の洗剤及び消毒剤;並びに、金属洗浄剤、液体、固体及び/若しくは乾燥シート形態あり得る柔軟剤及び/又はフレッシュニング剤を含む布地コンディショニング剤;並びに、漂白添加剤及び「ステインスティック」などのクリーニング補助剤、又は、ドライヤー付与シート、乾燥、及び湿潤型拭取り布、及びパッドなどの前処理型基材付与製品、不織基材、及びスポンジ;並びに、スプレー剤及びミスト剤が挙げられる洗浄及び処理組成物を包含する、これらの部分集合ある。適用可能であるこのような製品の全ては、標準形態又は濃縮形態あり得、又は特定の態様は、このような製品は、更には非水性あり得る程度に高濃縮された形態あり得る。
【0010】
本明細書で使用するとき、「a」及び「an」のような冠詞は、特許請求の範囲使用されるときには、1つ以上の請求又は記載されるものを意味するものと理解される。
【0011】
本明細書で使用するとき、用語「包含する(include)」、「包含する(includes)」及び「包含している(including)」は、非限定的あるように意味される。
【0012】
本明細書で使用するとき、用語「固体」は、顆粒、粉末、塊、及び錠剤の製品形態を含む。
【0013】
本明細書で使用するとき、用語「流体」は、液体、ゲル、ペースト及びガスの製品形態を含む。
【0014】
本明細書で使用するとき、用語「部位(situs)」には、紙製品、繊維、衣服、硬質表面、毛髪、及び皮膚が含まれる。
【0015】
特記しない限り、成分又は組成物の濃度は全て、当該成分又は組成物の活性部分に関するものあり、このような成分又は組成物の市販の供給源に存在し得る不純物、例えば残留溶媒又は副生成物は除外される。
【0016】
割合及び比率は全て、特に指示しない限り、重量計算される。割合及び比率は全て、特に指示しない限り、組成物全体を基準にして計算される。
【0017】
本明細書全体にわたって記載されるあらゆる最大数値限定は、それより小さいあらゆる数値限定を、そのような小さい数値限定が本明細書に明示的に記載されたものとして包含すると理解されるべきある。本明細書全体を通じて記載される最小数値限定は、それより大きいあらゆる数値限定を、そのような大きい数値限定が本明細書に明確に記載されているかのように含む。本明細書全体を通じて記載される数値範囲は、そのようなより広い数値範囲内に入るそれよりも狭いあらゆる数値範囲を、そのようなより狭い数値範囲が全て本明細書に明確に記載されているかのように含む。
【0018】
高効率のカプセル、及びこのようなカプセルを含むスラリー/凝集物
コア及び壁を含み得るカプセルであって、壁が外側表面とコーティングを有し、上記壁は上記コアを封入し、上記コーティングは上記壁の外側表面をコーティングし、上記コーティングは以下の式を有する1種以上の効率的なポリマーを含み得る、カプセルが開示される:
【化1】

式中、
a)a及びbは整数又は平均(実数)約50〜100,000であり;
b)各R1はH、CH、(C=O)H、アルキレン、不飽和C−C結合を有するアルキレン、CH−CROH、(C=O)−NH−R、(C=O)−(CH−OH、(C=O)−R、(CH−E、−(CH−CH(C=O))−XR、−(CH−COOH、−(CH−NH、−CH−(C=O)NHから独立して選択することがき、添字nは約0〜約24の整数であることができ、Eは求電子基であってよく、Rは、飽和又は不飽和の、アルカン、ジアルキルシロキシ、ジアルキルオキシ、アリール、アルキル化されたアリールであることができ、更にシアノ、OH、COOH、NH、NHR、スルホネート、サルフェート、−NH、四級化アミン、チオール、アルデヒド、アルコキシ、ピロリドン、ピリジン、イミダゾール、ハロゲン化イミダゾリニウム、グアニジン、リン酸塩、単糖、オリゴ又は多糖からなる群から選択された部分を更に含有してもよく;
c)R2又はR3は存在しなくても存在してもよく:
(i)R3が存在する場合、各R2は−NH、−COO−、−(C=O)−、−O−、−S−、−NH−(C=O)−、−NR−、ジアルキルシロキシ、ジアルキルオキシ、フェニレン、ナフタレン、アルキレンオキシからなる群から独立して選択することができ;かつ各R3はR1と同様の群から独立して選択することができ;
(ii)R3が存在しない場合、各R2は−NH、−COO−、−(C=O)−、−O−、−S−、−NH−(C=O)−、−NR−、ジアルキルシロキシ、ジアルキルオキシ、フェニレン、ナフタレン、アルキレンオキシからなる群から独立して選択することができ;かつ各R3はR1と同様の群から独立して選択することができ;並びに
(iii)R2が存在しない場合、各R3はR1と同様の群から独立して選択することができ;
d)上記1種以上の効率的なポリマーは、約1,000Da〜約50,000,000Da、約5,000Da〜約25,000,000Da、約10,000Da〜約10,000,000Da、又は更には約340,000Da〜約1,500,000Daの平均分子量を有し;ポリビニルホルムアミドに関し約5%〜約95%、約7%〜約60%、又は更には約10%〜約40%の加水分解度を有し;及び/又は効率的なポリマー1gあたり約1meq〜約23meq、約1.2meq〜16meq、約2meq〜約10meq、又は更には約1meq〜約4meqの電荷密度を有する。
【0019】
上記カプセルの一態様では、1種以上の効率的なポリマーは、ポリビニルアミン、ポリビニルホルムアミド、及びポリアリルアミン、並びにこれらのコポリマーからなる群から選択され、1種以上の効率的なポリマーは、
a)約1,000Da〜約50,000,000Da、約5,000Da〜約25,000,000Da、約10,000Da〜約10,000,000Da、又は更には約340,000Da〜約1,500,000Daの平均分子量;
b)上記ポリビニルホルムアミドに関し約5%〜約95%、約7%〜約60%、又は更には約10%〜約40%の加水分解度;及び/又は
c)効率的なポリマー1gあたり約1meq〜約23meq、効率的なポリマー1gあたり約1.2meq〜16meq、効率的なポリマー1gあたり約2meq〜約10meq、又は更には効率的なポリマー1gあたり約1meq〜約4meqの電荷密度;を有する。
【0020】
上記カプセルの一態様では、上記コーティングは、1種以上のポリビニルホルムアミドを含んでもよく、上記ポリビニルホルムアミドは:
a)約1,000Da〜約50,000,000Da、約5,000Da〜約25,000,000Da、約10,000Da〜約10,000,000Da、又は更には約340,000Da〜約1,500,000Daの平均分子量;
b)上記ポリビニルホルムアミドに関し約5%〜約95%、約7%〜約60%、又は更には約10%〜約40%の加水分解度;及び
c)効率的なポリマー1gあたり約1meq〜約23meq、効率的なポリマー1gあたり約1.2meq〜16meq、効率的なポリマー1gあたり約2meq〜約10meq、又は更には効率的なポリマー1gあたり約1meq〜約4meqの電荷密度;を、有することができる。上記態様では、効率的なポリマーはポリビニルホルムアミドと同義である。
【0021】
上記カプセルの一態様では、上記カプセルのコーティング対壁比は、約1:200〜約1:2、約1:100〜約1:4、又は更には約1:80〜約1:10であり得る。
【0022】
上記カプセルの一態様では;
a)上記コアは香料;増白剤;染料;防虫剤;シリコーン;ワックス;香味料;ビタミン;布地柔軟剤;皮膚ケア剤、一態様ではパラフィン;酵素;抗微生物剤;漂白剤;感覚剤;及びこれらの混合物からなる群から選択された材料を含むことができ;
b)上記壁は、ポリエチレン;ポリアミド;ポリスチレン;ポリイソプレン;ポリカーボネート;ポリエステル;ポリアクリレート;アミノ樹脂からなる群から選択された材料を含むことができ、一態様では、上記アミノ樹脂はポリ尿素、ポリウレタン、及び/又はポリウレアウレタンを含むことができ、一態様では、上記ポリ尿素はポリオキシメチレンウレア及び/又はメラミンホルムアルデヒド;ポリオレフィン;多糖、一態様ではアルギン酸塩及び/又はキトサン;ゼラチン;セラック;エポキシ樹脂;ビニルポリマー;非水溶性無機物;シリコーン;及びこれらの混合物を含むことができる。
【0023】
上記カプセルの一態様では、上記コアは香料を含むことができ、かつ上記壁はメラミンホルムアルデヒド及び/又は架橋メラミンホルムアルデヒドを含むことができる。
【0024】
上記カプセルの一態様では、上記コアは香料を含むことができ、かつ上記壁はメラミンホルムアルデヒド及び/又は架橋メラミンホルムアルデヒド、ポリ(アクリル酸)及びポリ(アクリル酸−コ−ブチルアクリレート)を含むことができる。
【0025】
上記カプセルの一態様では、上記カプセルは香料を含むことができ、香料は、高濃度の汚れの存在下、及び冷水中で、改善された香料性能を提供する、1種以上の香料原材料を含むことができる。好適な香料材料は、米国特許出願公開第2008/0031961(A1)号及び第2008/0994454(A1)号に見出すことができる。このような香料原材料の非限定的な一覧が以下の表1に開示される。
【表1−1】

【表1−2】

【表1−3】

【0026】
香料マイクロカプセルは香料マイクロカプセルスラリー中に含有され得る。
【0027】
本発明の文脈では、香料マイクロカプセルスラリーは、スラリーの10重量%〜50重量%の香料マイクロカプセルを含有している水分散体として定義される。香料マイクロカプセルスラリーは、香料マイクロカプセルスラリーの少なくとも20重量%、より好ましくは少なくとも40重量%のカプセル化された香料成分を含むことができる。
【0028】
本発明の香料マイクロカプセルスラリーは、水溶性塩を含むことができ、この塩は、香料マイクロカプセルスラリーの残留不純物として存在する。この残留不純物は、香料マイクロカプセルスラリーに含まれる他の成分由来である場合があリ、これらの成分は様々な供給元から購入することができる。一態様では、香料マイクロカプセルスラリーは供給元から購入される。供給元は、香料マイクロカプセルスラリーのレオロジー特性を調整して、輸送時、及び長期保管時のスラリーの安定性を改善するために、香料マイクロカプセルスラリーに更に水溶性塩を添加する場合がある。
【0029】
本発明の文脈では、本明細書において、「水溶性塩」は、解離している正に荷電したカチオンと負に荷電したアニオンからなる、水溶性イオン化合物を意味する。本発明の文脈では、「水溶性」は、周囲温度及び大気圧下での、脱塩水への溶解性として定義することができる。香料マイクロカプセルスラリーは、1mmol/kg〜750mmol/kgの水溶性塩を含むことができる。他の実施形態では、香料マイクロカプセルスラリーは、10mmol/kg〜750mmol/kgの水溶性塩を含むことができる。更なる他の実施形態では、香料マイクロカプセルスラリーは、1〜265mmol/kgの水溶性塩を含むことができる。
【0030】
一態様では、香料マイクロカプセルスラリーに存在する水溶性塩は、アルカリ土類金属、遷移金属又は金属を含む群から選択される多価カチオンと、好適な単原子又は多原子アニオンとが対になることで構成される。他の実施形態では、水溶性塩はカチオンを含み、カチオンはベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、スカンジウム、チタン、鉄、銅、アルミニウム、亜鉛、ゲルマニウム、スズからなる群から選択される。他の実施形態では、水溶性塩はアニオンを含み、アニオンはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、アセタート、カーボネート、シトレート、水酸化物、ニトレート、ホスファイト、ホスフェート及びサルフェートからなる群から選択される。一実施形態では、アニオンはハロゲンの単原子アニオンである。
【0031】
本明細書に開示されるカプセルに加え、スラリーを開示することができ、このスラリーは効率的なポリマーをコーティングしたカプセルを含むことができ、上記スラリーは約−10meV〜約+50meV、好ましくは約+2meV〜約+40meV、より好ましくは約+5meV〜約+25meV、又は約−40meV〜約+35meV、好ましくは約−38meV〜約+25meV、より好ましくは約−35meV〜約+10meVのゼータ電位を有し得る。一態様では、上記スラリーは、カプセルの一部が効率的なポリマーである結果として、好適な濃度の効率的なポリマーを得ることができ、及び/又は効率的なポリマーを含むカプセルは、カプセルを含むスラリーを、1種以上の効率的なポリマーと組み合わせることで製造することができる。
【0032】
本明細書に開示されるカプセルに加えて、スラリーは、スラリーの合計重量に基づき、約0.05重量%〜約10重量%、約0.1重量%〜約5重量%、約0.125重量%〜約2重量%の効率的なポリマーを有するスラリーを提供するために、十分な量の、効率的なポリマーをコーティングしたカプセルを含むことができる。
【0033】
一態様では、スラリーの合計重量に基づき、約0.01重量%〜約5重量%、約0.05重量%〜約2重量%、又は更には約0.1重量%〜約1重量%のポリビニルホルムアミド、約0重量%〜約5重量%のMgCl、約0.1〜約3重量%のMgCl、約0.2重量%〜約2.5重量%のMgCl、約0重量%〜約1重量%のキサンタンガム、約0.05重量%〜約0.5重量%、約0.1重量%〜約0.25重量%のキサンタンガム、及び1種以上のコーティングされた又はコーティングされていないカプセルを含むことができるスラリーが開示される。
【0034】
上記スラリーの一態様では、上記ポリビニルホルムアミドは、
a)約1,000Da〜約50,000,000Da、約5,000Da〜約25,000,000Da、約10,000Da〜約10,000,000Da、又は更には約340,000Da〜約1,500,000Daの平均分子量;
b)上記ポリビニルホルムアミドに関し約5%〜約95%、約7%〜約60%、又は更には約10%〜約40%の加水分解度;及び
c)ポリビニルホルムアミド1gあたり約1meq〜約23meq、ポリビニルホルムアミド1gあたり約1.2meq〜16meq、ポリビニルホルムアミド1gあたり約2meq〜約10meq、又は更にはポリビニルホルムアミド1gあたり約1meq〜約4meqの電荷密度;を、有することができる。
【0035】
一態様では、任意の順序で、カプセル、効率的で任意の安定化系、及び任意の殺生物剤と組み合わせることを含む、改善されたスラリーの製造プロセスが開示される。一態様では、上記効率的なポリマーはポリビニルホルムアミドを含むことができ、安定系はMgCl及びキサンタンガムを含むことができる。
【0036】
上記改善されたスラリーの製造プロセスの一態様では、上記カプセル及び上記効率的なポリマーは、上記スラリーを製品に使用するか、凝集体を製造するために使用する前に、少なくとも15分、少なくとも1時間、又は更には4時間にわたってしっかりと接触させることができる。
【0037】
一態様では、本明細書で開示される任意のカプセル及び/又はスラリーは、凝集体を製造するために使用することもできる。
【0038】
一態様では、凝集体の製造プロセスは:
a)カプセル及び/又はスラリーを、可塑剤、一態様では水を含む可塑剤と、並びに、場合により結合剤及び/又はキレート剤と組み合わせることで混合物を形成することと;
b)上記混合物を上記ダスティング剤、一態様ではシリカを含むダスティング剤と組み合わせることで材料を形成することと;
c)生成物の合計重量に基づき、1重量%〜50重量%の可塑剤を含む生成物を生成するために、上記材料から十分な量の上記可塑剤を取り除くことと;を含む。
【0039】
一態様では、上記可塑剤は水を含む。
【0040】
本明細書で開示される高効率のカプセルへと転化させることのできる好適なカプセルは、限定するものではないが、米国特許出願公開第2008/0305982(A1)号及び/又は同第2009/0247449(A1)号の教示などの、出願者らによる例が挙げられる、出願者らの教示に従い製造することができる。あるいは、好適なカプセルはAppleton Papers Inc.(Appleton,Wisconsin,USA)から購入することができる。
【0041】
加えて、上記カプセルを製造するための材料は、CP Kelco Corp.(San Diego,California,USA);BASF AG(Ludwigshafen,Germany);Rhodia Corp.(Cranbury,New Jersey,USA);Hercules Corp.(Wilmington,Delaware,USA);Agrium Inc.(Calgary,Alberta,Canada);ISP(New Jersey U.S.A.);Akzo Nobel(Chicago,IL,USA);Stroever Shellac Bremen(Bremen,Germany);Dow Chemical Company(Midland,MI,USA);Bayer AG(Leverkusen,Germany);Sigma−Aldrich Corp.(St.Louis,Missouri,USA)から入手することができる。
【0042】
ポリビニルアミド−ポリビニルアミンコポリマーなどの好適な効率的なポリマーは、ポリビニルホルムアミド出発ポリマーの選択的加水分解により製造することができる。
【0043】
また、好適な効率的なポリマーは、ビニルホルムアミドをアクリルアミド、アクリル酸、アクリロニトリル、エチレン、ナトリウムアクリレート、メチルアクリレート、無水マレイン酸、酢酸ビニル、n−ビニルピロリジンと共重合させることで形成することができる。
【0044】
好適な効率的なポリマー又はオリゴマーは、同様に、ビニルホルムアミドをメチルスルホン酸などのプロトン酸、及び/又は三フッ化ホウ素などのルイス酸とカチオン重合させることで形成することができる。
【0045】
好適な効率的なポリマーはBASF AG(Ludwigshafen,Germany)から得ることができ、Lupamin(登録商標)9010及びLupamin(登録商標)9030が挙げられる。
【0046】
コーティングを有するカプセルの製造方法
一態様では、カプセルと、1種以上の効率的なポリマーとを組み合わせることを含む、コーティングされたカプセルの製造方法が開示される。
【0047】
一態様では、コーティングされたカプセルを製造する方法であって、上記1種以上の効率的なポリマーと組み合わせる場合、上記カプセルがスラリーに含有されている方法が開示される。
【0048】
一態様では、コーティングされたカプセルを製造する方法であって、十分な量の効率的なポリマーを、上記スラリーと組み合わせることで、スラリーの合計重量に基づき、約0.05重量%〜約10重量%、約0.1重量%〜約5重量%、又は更には約0.125重量%〜約2重量%の上記効率的なポリマーを有する上記スラリーを提供する方法が開示される。
【0049】
上記コーティングされたカプセルを製造するのに使用される高効率のポリマーは、本明細書の「高効率のカプセル、及びこのようなカプセルを含むスラリー/凝集物」の節に記載される効率的なポリマーであり得る。
【0050】
消費者製品
一態様では、本明細書で開示される任意のカプセル、このようなカプセルを含む凝集体及び/又はスラリーを含む、消費者製品が開示される。
【0051】
上記消費者製品の一態様では、上記消費者製品は、洗浄組成物及び/又は処理組成物であり得る。
【0052】
上記消費者製品の一態様では、上記消費者製品は、洗濯用洗剤及び/又は布地柔軟剤であり得る。
【0053】
上記消費者製品の一態様では、上記消費者製品は流体洗濯洗剤であり得る。一態様では、上記流体洗濯洗剤は、流体洗濯洗剤の合計重量に基づき、約3重量%〜約80重量%、約3重量%〜約70重量%、約5重量%〜約60重量%、又は更には約8重量%〜約50重量%の水を含み得る。
【0054】
上記流体洗剤の一態様では、上記流体洗剤は液体洗濯洗剤であり得る。
【0055】
上記消費者製品の一態様では、上記消費者製品は流体布地柔軟剤であり得る。一態様では、上記流体布地柔軟剤は、流体布地柔軟剤の合計重量に基づき、約30重量%〜約90重量%、約55重量%〜約90重量%、約65重量%〜約85重量%、又は更には約70重量%〜約85重量%の水を含み得る。
【0056】
上記流体布地柔軟剤の一態様では、上記流体布地柔軟剤は液体布地柔軟剤であり得る。
【0057】
上記消費者製品の一態様では、上記消費者製品は固形洗剤及び補助剤成分であり得る。
【0058】
上記消費者製品の一態様では、上記消費者製品は流体ビューティケア製品、例えばシャンプーであり得る。一態様では、上記流体ビューティケア製品は、流体ビューティケア製品の合計重量に基づき、約30重量%〜約95重量%、約55重量%〜約90重量%、又は更には約65重量%〜約85重量%の水を含み得る。
【0059】
上記消費者製品の一態様では、上記消費者製品はコンディショナーであり得る。
【0060】
一態様では、上記消費者製品は、消費者製品の合計重量に基づき、約0.0001重量%〜約0.1重量%、約0.001重量%〜約0.1重量%、又は更には約0.001重量%〜約0.05重量%の濃度の効率的なポリマー濃度を有している上記消費者製品を提供するのに十分な量のスラリー及び/又はカプセルを含むことができる。
【0061】
一態様では、上記消費者製品は、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、シリコーン及びこれらの混合物からなる群から選択された材料を含むことができ、また、上記消費者製品は:
a)約100.000:1〜約1:1、約25.000:1〜約10:1、又は更には約10.000:1〜約100:1の、アニオン性界面活性剤対効率的なポリマー比;
b)約100.000:1〜約1:1、約25.000:1〜約10:1、又は更には約10.000:1〜約100:1の、カチオン性界面活性剤対効率的なポリマー比;及び/又は
c)約100.000:1〜約1:1、約25.000:1〜約10:1、又は更には約10.000:1〜約100:1の、シリコーン対効率的なポリマー比を有することもできる。
【0062】
一態様では、本明細書に開示されるカプセルは、消費者製品の総重量に基づき、約0.001重量%〜約20重量%、約0.01重量%〜約10重量%、約0.05重量%〜約5重量%、約0.1重量%〜約2重量%の濃度で、消費者製品、洗浄及び処理組成物、並びに布地及び硬質表面用の洗浄及び/又は処理組成物、洗剤、並びに超コンパクト化消費者製品(超コンパクト化布地及び硬質表面洗浄及び/又は処理組成物が挙げられ、例えば、固形又は液体であり得る超コンパクト化洗剤などである)に使用するのに好適である。
【0063】
一態様では、ポリマー、一態様ではカチオン性ポリマー、界面活性剤、ビルダー、キレート剤、光学的増白剤、移染防止剤、分散剤、酵素、酵素安定剤、触媒物質、漂白剤活性化剤、分散剤ポリマー、粘土汚れ除去剤/再付着防止剤、増白剤、染料−ポリマー共役体;染料−粘土共役体、泡抑制剤、染料、漂白触媒、追加の香料及び/又は香料送達系、構造弾性化剤、布地柔軟化剤、キャリア、ヒドロトロープ、加工助剤、レオロジー改質剤、構造剤、増粘剤、顔料、水及びこれらの混合物からなる群から選択される補助剤成分を含む、消費者製品が開示される。
【0064】
一態様では、消費者製品は、20秒−1のせん断速度かつ21℃では1〜7000cpsの高せん断粘度を有し、低せん断(21℃において0.5秒−1)で1000cps超又は更には1000cps〜200,000cpsの低せん断粘度を有するレオロジー改質剤、増粘剤及び/又は構造剤を含む、補助剤成分を含む。一態様では、洗浄及び処理組成物のために、このようなレオロジー改質剤は、水性液体組成物に、約20秒−1かつ21℃では50〜3000cpsの高せん断粘度を付与し、かつ低せん断(21℃において0.5秒−1)で1000cps超又は更には1000cps〜200,000cpsの低せん断粘度を付与する。一態様では、好適なレオロジー改質剤、増粘剤、及び/又は構造剤は、ポリアクリレート、四級化ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアミド、四級化ポリメタクリレート、ポリカルボキシレート、ポリマーガム(ペクチン、アルギネート、アラビノガラクタン(アラビアゴム)、カラギーナン、ジェランガム、キサンタンガム及びグアーガムなど)、他の非ガム系多糖、例えばジェランガム、及びこれらのポリマー材料の組み合わせ、ヒドロキシル含有脂肪酸、脂肪酸エステル又は脂肪ワックス、硬化ヒマシ油及びその誘導体、水添硬化ヒマシ油誘導体、例えば水添硬化ヒマシ油及び水添ヒマシワックス;並びにこれらの混合物からなる群から選択され得る。
【0065】
一態様では、流体洗剤であり、かつ流体洗剤の合計重量に基づいて約80重量%未満の水、約60重量%〜約2重量%未満の水、約45重量%〜約7重量%の水、約35重量%〜約9重量%の水を含む、消費者製品が開示される。
【0066】
本明細書に開示されるカプセルに加えて、ある種の香料送達系も上記組成物及び/又は消費者製品に使用することができる。特定の香料送達システムの製造方法及び特定の香料送達システムの製造方法が、米国特許出願第2007/0275866(A1)号に開示されている。このような香料送達系としては、ポリマー支援型送達系(Polymer Assisted Delivery(PAD))、分子支援型送達系(Molecule-Assisted Delivery(MAD))、繊維支援型送達系(Fiber-Assisted Delivery(FAD))、アミン支援型送達系(Amine Assisted Delivery(AAD))、シクロデキストリン送達系(CD)、デンプン封入アコード(SEA)、無機担体送達系(ZIC)、プロ香料(Pro-Perfume(PP))が挙げられる。このような香料送達系は、任意の種類の消費者製品、洗浄及び/又は処理組成物、布地及び硬質表面洗浄及び/又は処理組成物、洗剤、並びに超コンパクト化洗剤と、任意に組み合わせて使用することができる。
【0067】
香料マイクロカプセル
香料成分をカプセル化すると、香料成分の放出を制御しかつ均一に標的化することが可能になることから、香料成分をカプセル化させた状態で香料を組成物に添加することは有利である。香料成分は、香料組成物を製造するのに使用される別個の化合物である。香料組成物は1種以上の香料成分を含み、成分の種類及び数は、最終的に所望される香りに応じて決まる。本発明は香料マイクロカプセルを含むことができる。当業者であれば、香料マイクロカプセルが、香料を単独でそのまま加えた場合と比較して、布地の取り扱い時に及び着用過程で香料成分を放出し、布地に対し、改善された、より長時間続く洗いたて感をもたらすことを周知している。香料成分の放出は、機械的な応力が、カプセルの壁を破断し、封入されていた香料成分を拡散させることにより引き起こされる。
【0068】
香料マイクロカプセルは、コアを取り囲むカプセルを含み、コアは香料成分を含む。カプセルは数多くの材料から製造することができるが、最も好ましい材料は架橋メラミンホルムアルデヒドである。カプセル壁材料には、アルデヒドとアミンの反応生成物が挙げられる好適な樹脂を含むことができ、好適なアルデヒドとしてはホルムアルデヒドが挙げられる。好適なアミンとしては、メラミン、尿素、ベンゾグアナミン、グリコルリル、及びこれらの混合物からなる群から選択されるものを挙げることができる。好適なメラミンとしては、メチロールメラミン、メチル化メチロールメラミン、イミノメラミン、及びこれらの混合物からなる群から選択されるものを挙げることができる。好適な尿素としては、ジメチロール尿素、メチル化ジメチロール尿素、尿素−レゾルシノール、及びこれらの混合物からなる群から選択されるものを挙げることができる。
【0069】
本発明の文脈では、任意の好適な香料成分を使用することができる。当業者は、香料マイクロカプセルに使用するのに好適な相溶性の香料成分を認識するであろうし、所望の香りを得るためにはどのように成分を選択し組み合わせればよいのか知っているであろう。
【0070】
一態様では、上記香料マイクロカプセルの少なくとも75%、85%、又は更には90%が、約1マイクロメートル〜約80マイクロメートル、約5マイクロメートル〜60マイクロメートル、約10マイクロメートル〜約50マイクロメートル、又は更には約15マイクロメートル〜約40マイクロメートルの粒径を有してもよい。
【0071】
上記香料マイクロカプセルの少なくとも75%、85%、又は更には90%が、約60nm〜約250nm、約80nm〜約180nm、又は更には約100nm〜約160nmの粒子壁厚を有してもよい。
【0072】
本発明の液体布地柔軟化組成物は、液体布地柔軟化組成物の0.05重量%〜0.8重量%のカプセル化香料成分を含み、カプセル化香料成分は香料マイクロカプセルの形態で存在する。十分な香料を確実に布地に堆積させるためには、この量が必須である。香料及び香料マイクロカプセルは、洗濯プロセス時に洗い流される。したがって、不可避の損失を考慮し、不可避の損失が生じても尚布地上に十分な量付着させるのに十分な香料を、液体布地柔軟化組成物に含有させることが重要である。
【0073】
一態様では、上記香料マイクロカプセルはスプレー乾燥させてもよい。
【0074】
香料マイクロカプセルスラリー及び凝集体
補助材料
本発明の目的のために以下に例示される補助剤の非限定的な一覧は、本発明の組成物での使用に好適であり、例えば、性能を補助若しくは向上させるために、洗浄される基材の処理のために、又は香料、着色剤、染料などを用いる場合のように組成物の審美性を変化させるために、望ましくは本発明の特定の実施形態に組み込むことができる。このような補助剤は、本出願人らのカプセル、凝集体及び/又はスラリーを介し供給される成分に追加されると理解される。このような追加的成分の明確な性質、及びそれを組み込む濃度は、組成物の物理的形態及び使用されるべき作業の性質に依存する。好適な補助剤物質としては、限定するものではないが、界面活性剤、ビルダー、キレート化剤、移染抑制剤、分散剤、酵素、及び酵素安定剤、触媒物質、漂白活性化剤、ポリマー系分散剤、粘土及び汚れ除去/再付着防止剤、増白剤、泡抑制剤、染料、追加の香料及び香料送達系、構造弾性化剤、柔軟剤、キャリア、ヒドロトロープ、加工助剤、及び/又は色素が挙げられる。下記開示に加えて、このような他の補助剤の好適な例、及び使用のレベルは、米国特許第5,576,282号、同第6,306,812(B1)号及び同第6,326,348(B1)号に見られ、これらは参照により組み込まれる。
【0075】
各補助成分は、本出願人らの組成物にとって必須はない。したがって、本出願人らの組成物の特定の実施形態は、以下の補助材料の1つ以上を含有しない:漂白活性化剤、界面活性剤、ビルダー、キレート化剤、移染防止剤、分散剤、酵素及び酵素安定剤、触媒金属錯体、ポリマー分散剤、粘土及び汚れ除去/再付着防止剤、増白剤、泡抑制剤、染料、追加の香料及び香料送達系、構造弾性化剤、柔軟仕上げ剤、キャリア、ヒドロトロープ、加工助剤、及び/又は顔料。しかし、1つ以上の補助剤が存在する場合、このような1つ以上の補助剤は、以下に詳述されるように存在することも可能である。
【0076】
界面活性剤−本発明による組成物は、界面活性剤又は界面活性剤系を含むことがき、界面活性剤は、非イオン性及び/若しくはアニオン性及び/若しくはカチオン性界面活性剤並びに/又は両性及び/若しくは双極性及び/若しくは半極性非イオン性界面活性剤から選択することができる。界面活性剤は、典型的には洗浄組成物の約0.1重量%から、約1重量%から、又は更には約5重量%から、洗浄組成物の約99.9重量%まで、約80重量%まで、約35重量%まで、又は更には約30重量%までの濃度が存在する。
【0077】
ビルダー−本発明の組成物は、1つ以上の洗剤ビルダー又はビルダー系を含むことができる。存在する場合、本組成物は典型的には、少なくとも約1重量%のビルダー、又は約5重量%又は10重量%から約80重量%まで、50重量%まで、又は更には30重量%までのこのようなビルダーを含む。ビルダーとしては、限定するものではないが、ポリホスフェートのアルカリ金属、アンモニウム及びアルカノールアンモニウム塩、アルカリ金属ケイ酸塩、アルカリ土類及びアルカリ金属炭酸塩、アルミノシリケートビルダー、ポリカルボキシレート化合物、エーテルヒドロキシポリカルボキシレート、無水マレイン酸とエチレン又はビニルメチルエーテルとのコポリマー、1,3,5−トリヒドロキシベンゼン−2,4,6−トリスルホン酸、及びカルボキシメチルオキシコハク酸、エチレンジアミン四酢酸及びニトリロ三酢酸のようなポリ酢酸の種々のアルカリ金属、アンモニウム及び置換アンモニウム塩、並びにメリト酸、コハク酸、オキシジコハク酸、ポリマレイン酸、ベンゼン1,3,5−トリカルボン酸、カルボキシメチルオキシコハク酸、及びそれらの可溶性塩のようなポリカルボン酸塩が挙げられる。
【0078】
キレート化剤−本明細書の組成物はまた、任意1つ以上の銅、鉄、及び/又はマンガンキレート化剤を含有してもよい。使用される場合、キレート化剤は、一般に、本明細書の組成物の約0.1重量%〜約15重量%、又は更には本明細書の組成物の約3.0重量%〜約15重量%を構成する。
【0079】
移染防止剤−本発明の組成物はまた、1つ以上の移染防止剤を含んでもよい。好適なポリマー移染防止剤としては、限定するものではないが、ポリビニルピロリドンポリマー、ポリアミンN−オキシドポリマー、N−ビニルピロリドンとN−ビニルイミダゾールのコポリマー、ポリビニルオキサゾリドン及びポリビニルイミダゾール又はこれらの混合物が挙げられる。本明細書の組成物中に存在する場合、移染防止剤は、洗浄組成物の約0.0001重量%から、約0.01重量%から、約0.05重量%から、洗浄組成物の約10重量%まで、約2重量%まで、又は更には約1重量%までの濃度で存在する。
【0080】
色相剤−蛍光光学増白剤は、少なくともある種の可視光線を放射する。対照的に、布地色相剤は、可視光線スペクトルの少なくとも一部を吸収するため、表面の色合いを変えることができる。好適な布地色相剤としては、染料、染料−粘土共役体が挙げられる。好適な染料としては、小分子染料及びポリマー染料が挙げられる。適切な小分子染料としては、以下からなる群から選択される少分子染料が挙げられる。
【0081】
(1)以下の式のトリス−アゾ系ダイレクトブルー染料
【化2】

式中、ナプチル環A、B、及びCの少なくとも2つがスルホネート基で置換されており、環Cは5位をNH又はNHPh基で置換してもよく、Xは2つ以下のスルホネート基で置換されているベンジル又はナフチル環あり、2位をOH基で置換してもよく、更にNH又はNHPh基で置換してもよい。
【0082】
(2)以下の式のビス−アゾ系ダイレクトバイオレット染料
【化3】

式中、ZはH又はフェニルあり、環Aは矢印で示される位置が好ましくはメチル及びメトキシ基で置換されており、環Aはナフチル環あってもよく、Y基はベンジル又はナフチル環あり、サルフェート基で置換されており、メチル基により一又は二置換されてもよい。
【0083】
(3)以下の式のブルー又はレッドアシッド染料
【化4】

式中、X及びYの少なくとも1つは芳香族基なければならない。一態様では、芳香族基はいずれも置換ベンジル又はナフチル基であってよく、このベンジル又はナフチル基はアルキル、アルキルオキシ、又はアリールオキシ基などの非水溶化基で置換されてもよく、X及びYはスルホネート又はカルボキシレートなどの水溶化基で置換されなくてもよい。他の態様では、Xはニトロ基で置換されたベンジル基あり、Yはベンジル基ある。
【0084】
(4)以下の構造のレッドアシッド染料
【化5】

式中、Bはアルキル、アルキルオキシ、又はアリールオキシ基などの非水溶化基で置換されてもよいナフチル又はベンジル基であり、Bはスルホネート又はカルボキシレートなどの水溶化基で置換されなくてもよい。
【0085】
(5)以下の構造のジアゾ染料、並びにそれらの対応する塩及び混合物:
【化6】

式中、X及びYは互いに独立して、それぞれ水素、C〜Cアルキル又はC〜C−アルコキシであり、Rαは水素又はアリールであり、ZはC〜Cアルキル、C〜C−アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシル又はカルボキシルであり、nは1又は2であり、かつmは0、1又は2である。
【0086】
(6)以下の構造のトリフェニルメタン染料
【化7】

【化8】

及びそれらの混合物が挙げられる。他の態様では、好適な小分子染料としては、以下に列挙される小分子染料が挙げられ、このような染料の種類は、カラーインデックス(Society of Dyers and Colourists,Bradford,UK)からなる群から選択される。1,4−ナフタレンジオン、1−[2−[2−[4−[[4−(アセチルオキシ)ブチル]エチルアミノ]−2−メチルフェニル]ジアゼニル]−5−ニトロ−3−チエニル]−エタノン、1−ヒドロキシ−2−(1−ナフタレニルアゾ)−ナフタレンジスルホン酸,鉄(2−)、1−ヒドロキシ−2−[[4−(フェニルアゾ)フェニル]アゾ]−ナフタレンジスルホン酸,鉄(2−)、2−[(1E)−[4−[ビス(3−メトキシ−3−オキソプロピル)アミノ]−2−メチルフェニル]アゾ]−5−ニトロ−3−チオフェンカルボン酸,エチルエステル、2−[[4−[(2−シアノエチル)エチルアミノ]フェニル]アゾ]−5−(フェニルアゾ)−3−チオフェンカルボニトリル、2−[2−[4−[(2−シアノエチル)エチルアミノ]フェニル]ジアゼニル]−5−[2−(4−ニトロフェニル)ジアゼニル]−3−チオフェンカルボニトリル、2−ヒドロキシ−1−(1−ナフタレニルアゾ)−ナフタレンジスルホン酸,鉄(2−)、2−ヒドロキシ−1−[[4−(フェニルアゾ)フェニル]アゾ]−ナフタレンジスルホン酸,鉄(2−)、4,4’−[[4−(ジメチルアミノ)−2,5−シクロヘキサジエン−1−イリデン]メチレン]ビス[N,N−ジメチル−ベンゼンアミン、6−ヒドロキシ−5−[(4−メトキシフェニル)アゾ]−2−ナフタレンスルホン酸,モノナトリウム塩、6−ヒドロキシ−5−[(4−メチルフェニル)アゾ]−2−ナフタレンスルホン酸,モノナトリウム塩、7−ヒドロキシ−8−[[4−(フェニルアゾ)フェニル]アゾ]−1,3−ナフタレンジスルホン酸,鉄(2−)、7−ヒドロキシ−8−[2−(1−ナフタレニル)ジアゼニル]−1,3−ナフタレンジスルホン酸,鉄(2−)、8−ヒドロキシ−7−[2−(1−ナフタレニル)ジアゼニル]−1,3−ナフタレンジスルホン酸,鉄(2−)、8−ヒドロキシ−7−[2−[4−(2−フェニルジアゼニル)フェニル]ジアゼニル]−1,3−ナフタレンジスルホン酸,鉄(2−)、アシッドブラック1、アシッドブラック24、アシッドブルー113、アシッドブルー15、アシッドブルー17、アシッドブルー25、アシッドブルー29、アシッドブルー3、アシッドブルー40、アシッドブルー45、アシッドブルー62、アシッドブルー7、アシッドブルー75、アシッドブルー80、アシッドブルー83、アシッドブルー9、アシッドブルー90、アシッドグリーン27、アシッドオレンジ12、アシッドオレンジ7、アシッドレッド14、アシッドレッド150,アシッドレッド151、アシッドレッド17、アシッドレッド18、アシッドレッド266、アシッドレッド27、アシッドレッド4、アシッドレッド51、アシッドレッド52、アシッドレッド73、アシッドレッド87、アシッドレッド88、アシッドレッド92、アシッドレッド94、アシッドレッド97、アシッドバイオレット15、アシッドバイオレット17、アシッドバイオレット24、アシッドバイオレット43、アシッドバイオレット49、ベーシックブルー159、ベーシックブルー16、ベーシックブルー22、ベーシックブルー3、ベーシックブルー47、ベーシックブルー66、ベーシックブルー75、ベーシックブルー9、ベーシックバイオレット1、ベーシックバイオレット2、ベーシックバイオレット3、ベーシックバイオレット4、ベーシックバイオレット10、ベーシックバイオレット35、C.I.アシッドブラック1、C.I.アシッドブルー10、C.I.アシッドブルー113、C.I.アシッドブルー25、C.I.アシッドブルー29、C.I.アシッドブルー290、C.I.アシッドレッド103、C.I.アシッドレッド150、C.I.アシッドレッド52、C.I.アシッドレッド73、C.I.アシッドレッド88、C.I.アシッドレッド91、C.I.アシッドバイオレット17、C.I.アシッドバイオレット43、C.I.ダイレクトブルー1、C.I.ダイレクトブルー120、C.I.ダイレクトブルー34、C.I.ダイレクトブルー70、C.I.ダイレクトブルー71、C.I.ダイレクトブルー72、C.I.ダイレクトブルー82、C.I.ダイレクトバイオレット51、C.I.ディスパースブルー10、C.I.ディスパースブルー100、C.I.ディスパースブルー101、C.I.ディスパースブルー102、C.I.ディスパースブルー106:1、C.I.ディスパースブルー11、C.I.ディスパースブルー12、C.I.ディスパースブルー121、C.I.ディスパースブルー122、C.I.ディスパースブルー124、C.I.ディスパースブルー125、C.I.ディスパースブルー128、C.I.ディスパースブルー130、C.I.ディスパースブルー133、C.I.ディスパースブルー137、C.I.ディスパースブルー138、C.I.ディスパースブルー139、C.I.ディスパースブルー142、C.I.ディスパースブルー146、C.I.ディスパースブルー148、C.I.ディスパースブルー149、C.I.ディスパースブルー165、C.I.ディスパースブルー165:1、C.I.ディスパースブルー165:2、C.I.ディスパースブルー165:3、C.I.ディスパースブルー171、C.I.ディスパースブルー173、C.I.ディスパースブルー174、C.I.ディスパースブルー175、C.I.ディスパースブルー177、C.I.ディスパースブルー183、C.I.ディスパースブルー187、C.I.ディスパースブルー189、C.I.ディスパースブルー193、C.I.ディスパースブルー194、C.I.ディスパースブルー200、C.I.ディスパースブルー201、C.I.ディスパースブルー202、C.I.ディスパースブルー205、C.I.ディスパースブルー206、C.I.ディスパースブルー207、C.I.ディスパースブルー209、C.I.ディスパースブルー21、C.I.ディスパースブルー210、C.I.ディスパースブルー211、C.I.ディスパースブルー212、C.I.ディスパースブルー219、C.I.ディスパースブルー220、C.I.ディスパースブルー222、C.I.ディスパースブルー224、C.I.ディスパースブルー225、C.I.ディスパースブルー248、C.I.ディスパースブルー252、C.I.ディスパースブルー253、C.I.ディスパースブルー254、C.I.ディスパースブルー255、C.I.ディスパースブルー256、C.I.ディスパースブルー257、C.I.ディスパースブルー258、C.I.ディスパースブルー259、C.I.ディスパースブルー260、C.I.ディスパースブルー264、C.I.ディスパースブルー265、C.I.ディスパースブルー266、C.I.ディスパースブルー267、C.I.ディスパースブルー268、C.I.ディスパースブルー269、C.I.ディスパースブルー270、C.I.ディスパースブルー278、C.I.ディスパースブルー279、C.I.ディスパースブルー281、C.I.ディスパースブルー283、C.I.ディスパースブルー284、C.I.ディスパースブルー285、C.I.ディスパースブルー286、C.I.ディスパースブルー287、C.I.ディスパースブルー290、C.I.ディスパースブルー291、C.I.ディスパースブルー294、C.I.ディスパースブルー295、C.I.ディスパースブルー30、C.I.ディスパースブルー301、C.I.ディスパースブルー303、C.I.ディスパースブルー304、C.I.ディスパースブルー305、C.I.ディスパースブルー313、C.I.ディスパースブルー315、C.I.ディスパースブルー316、C.I.ディスパースブルー317、C.I.ディスパースブルー321、C.I.ディスパースブルー322、C.I.ディスパースブルー324、C.I.ディスパースブルー328、C.I.ディスパースブルー33、C.I.ディスパースブルー330、C.I.ディスパースブルー333、C.I.ディスパースブルー335、C.I.ディスパースブルー336、C.I.ディスパースブルー337、C.I.ディスパースブルー338、C.I.ディスパースブルー339、C.I.ディスパースブルー340、C.I.ディスパースブルー341、C.I.ディスパースブルー342、C.I.ディスパースブルー343、C.I.ディスパースブルー344、C.I.ディスパースブルー345、C.I.ディスパースブルー346、C.I.ディスパースブルー351、C.I.ディスパースブルー352、C.I.ディスパースブルー353、C.I.ディスパースブルー355、C.I.ディスパースブルー356、C.I.ディスパースブルー357、C.I.ディスパースブルー358、C.I.ディスパースブルー36、C.I.ディスパースブルー360、C.I.ディスパースブルー366、C.I.ディスパースブルー368、C.I.ディスパースブルー369、C.I.ディスパースブルー371、C.I.ディスパースブルー373、C.I.ディスパースブルー374、C.I.ディスパースブルー375、C.I.ディスパースブルー376、C.I.ディスパースブルー378、C.I.ディスパースブルー38、C.I.ディスパースブルー42、C.I.ディスパースブルー43、C.I.ディスパースブルー44、C.I.ディスパースブルー47、C.I.ディスパースブルー79、C.I.ディスパースブルー79:1、C.I.ディスパースブルー79:2、C.I.ディスパースブルー79:3、C.I.ディスパースブルー82、C.I.ディスパースブルー85、C.I.ディスパースブルー88、C.I.ディスパースブルー90、C.I.ディスパースブルー94、C.I.ディスパースブルー96、C.I.ディスパースバイオレット10、C.I.ディスパースバイオレット100、C.I.ディスパースバイオレット102、C.I.ディスパースバイオレット103、C.I.ディスパースバイオレット104、C.I.ディスパースバイオレット106、C.I.ディスパースバイオレット107、C.I.ディスパースバイオレット12、C.I.ディスパースバイオレット13、C.I.ディスパースバイオレット16、C.I.ディスパースバイオレット2、C.I.ディスパースバイオレット24、C.I.ディスパースバイオレット25、C.I.ディスパースバイオレット3、C.I.ディスパースバイオレット33、C.I.ディスパースバイオレット39、C.I.ディスパースバイオレット42、C.I.ディスパースバイオレット43、C.I.ディスパースバイオレット45、C.I.ディスパースバイオレット48、C.I.ディスパースバイオレット49、C.I.ディスパースバイオレット5、C.I.ディスパースバイオレット50、C.I.ディスパースバイオレット53、C.I.ディスパースバイオレット54、C.I.ディスパースバイオレット55、C.I.ディスパースバイオレット58、C.I.ディスパースバイオレット6、C.I.ディスパースバイオレット60、C.I.ディスパースバイオレット63、C.I.ディスパースバイオレット66、C.I.ディスパースバイオレット69、C.I.ディスパースバイオレット7、C.I.ディスパースバイオレット75、C.I.ディスパースバイオレット76、C.I.ディスパースバイオレット77、C.I.ディスパースバイオレット82、C.I.ディスパースバイオレット86、C.I.ディスパースバイオレット88、C.I.ディスパースバイオレット9、C.I.ディスパースバイオレット91、C.I.ディスパースバイオレット92、C.I.ディスパースバイオレッ
ト93、C.I.ディスパースバイオレット93:1、C.I.ディスパースバイオレット94、C.I.ディスパースバイオレット95、C.I.ディスパースバイオレット96、C.I.ディスパースバイオレット97、C.I.ディスパースバイオレット98、C.I.ディスパースバイオレット99、C.I.リアクティブブラック5、C.I.リアクティブブルー19、C.I.リアクティブブルー4、C.I.リアクティブレッド2、C.I.ソルベントブルー43、C.I.ソルベントブルー43、C.I.ソルベントレッド14、C.I.アシッドブラック24、C.I.アシッドブルー113、C.I.アシッドブルー29、C.I.ダイレクトバイオレット7、C.I.食用赤色14、ダイアニックスバイオレットCC、ダイレクトブルー1、ダイレクトブルー71、ダイレクトブルー75、ダイレクトブルー78、ダイレクトブルー80、ダイレクトブルー279、ダイレクトバイオレット11、ダイレクトバイオレット31、ダイレクトバイオレット35、ダイレクトバイオレット48、ダイレクトバイオレット5、ダイレクトバイオレット51、ダイレクトバイオレット66、ダイレクトバイオレット9、ディスパースブルー106、ディスパースブルー148、ディスパースブルー165、ディスパースブルー3、ディスパースブルー354、ディスパースブルー364、ディスパースブルー367、ディスパースブルー56、ディスパースブルー77、ディスパースブルー79、ディスパースブルー79:1、ディスパースレッド1、ディスパースレッド15、ディスパースバイオレット26、ディスパースバイオレット27、ディスパースバイオレット28、ディスパースバイオレット63、ディスパースバイオレット77、エオシンY、エタノール、2,2’−[[4−[(3,5−ジニトロ−2−チエニル)アゾ]フェニル]イミノ]ビス−,ジアセタート(エステル)、ルモゲンFブルー650、ルモゲンFバイオレット570、N−[2−[2−(3−アセチル−5−ニトロ−2−チエニル)ジアゼニル]−5−(ジエチルアミノ)フェニル]−アセトアミド、N−[2−[2−(4−クロロ−3−シアノ−5−ホルミル−2−チエニル)ジアゼニル]−5−(ジエチルアミノ)フェニル]−アセトアミド、N−[5−[ビス(2−メトキシエチル)アミノ]−2−[2−(5−ニトロ−2,1−ベンゾイソチアゾール−3−イル)ジアゼニル]フェニル]−アセトアミド、N−[5−[ビス[2−(アセチルオキシ)エチル]アミノ]−2−[(2−ブロモ−4,6−ジニトロフェニル)アゾ]フェニル]−アセトアミド、ナフタルイミド、誘導体、オイルブラック860、フロキシンB、ピラゾール、ローズベンガル、6−ヒドロキシ−5−(4−イソプロピルフェニルアゾ)−2−ナフタレンスルホン酸ナトリウム、ソルベントブラック3、ソルベントブルー14、ソルベントブルー35、ソルベントブルー58、ソルベントブルー59、ソルベントレッド24、ソルベントバイオレット13、ソルベントバイオレット8、スダンレッド380、トリフェニルメタン、及びトリフェニルメタン、これらの誘導体及び混合物。
【0087】
更なる好適な色相剤としては、限定するものではないが、下記のチオフェン及びチアゾリウムが挙げられる。好適なチオフェンは、以下の構造により特徴付けられるものであり得る:
【化9】

式中、R及びRは、以下のa)〜d)から独立して選択され得る;
a)[(CHCR’HO)(CHCR」HO)H]
(式中、R’はH、CH、CHO(CHCHO)H、及びこれらの混合物からなる群から選択され、R”はH、CHO(CHCHO)H、及びこれらの混合物からなる群から選択され、x+y≦5であり、y≧1であり、z=0〜5である)、
b)R=アルキル、アリール又はアリールアルキルかつR=[(CHCR’HO)(CHCR”HO)H]、
(式中、R’はH、CH、CHO(CHCHO)H、及びこれらの混合物からなる群から選択され、R”はH、CHO(CHCHO)H、及びこれらの混合物からなる群から選択され、x+y≦10であり、y≧1であり、z=0〜5である)、
c)R=[CHCH(OR)CHOR]及びR=[CHCH(OR)CHOR
(式中、RはH、(CHCHO)H、及びこれらの混合物からなる群から選択され、z=0〜10であり、
は、(C〜C16)アルキル、アリール基、及びこれらの混合物からなる群から選択される)、及び
d)R1及びR2は、スチレンオキシドのアミノ付加生成物、グリシジルメチルエーテル、イソブチルグリシジルエーテル、イソプロピルグリシジルエーテル、t−ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、及びグリシジルヘキサデシルエーテルから独立して選択されてもよく、更に1〜10個のアルキレンオキシド単位が付加され得る。
【0088】
一態様では、このようなチオフェンは以下の構造により特徴付けられるものであり得る:
【化10】

式中、R’はH、CH、CHO(CHCHO)H、及びこれらの混合物からなる群から選択され、R”はH、CHO(CHCHO)H、及びこれらの混合物からなる群から選択され、x+y≦5であり、y≧1であり、z=0〜5である。
【0089】
好適なチアゾリウム染料としては、下記の式(I)を有し得るアゾ染料が挙げられる:
【化11】

式中、
及びRは同一であっても異なっていてもよく、及び互いに独立して、水素、飽和若しくは不飽和(C〜C22)−アルキル基、ハロゲン原子によって置換された(C〜C22)−アルキル基、場合により酸素によって中断されたヒドロキシ−(C〜C22)−アルキル基、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、若しくはブチレンオキシドから誘導されるポリエーテル基、アミノ−(C〜C22)−アルキル基、置換若しくは非置換フェニル基又はベンジル基、スルホネート、サルフェート、若しくはカルボキシレートで終端された(C〜C22)−アルキル基であり、又は、ラジカル基R及びRは、残りの分子と一緒になって、場合によりハロゲン、サルフェート、スルホネート、ホスフェート、ニトレート、及びカルボキシレートで置換された複素環式若しくは炭素環式、飽和若しくは不飽和、置換若しくは非置換環系を形成することができ;
Xはフェノール系のラジカル基若しくは複素環式ラジカル基であってよく、又は以下の式IIを有し得るアニリン系若しくはm−トルイジン系であってよく;
【化12】

式中、
及びRは同一であっても異なっていてもよく、及び互いに独立して、直鎖若しくは分枝鎖、飽和若しくは不飽和の(C〜C22)−アルキル基、(C〜C22)−アルキルエーテル基、場合により酸素によって中断されたヒドロキシ−(C〜C22)−アルキル基、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、グリシジル、又はこれらの組み合わせから誘導されるポリエーテル基、アミノ−(C〜C22)−アルキル基、置換若しくは非置換フェニル基又はベンジル基、直鎖若しくは分枝鎖(C〜C22)アルキル、ヒドロキシル、アセテート、スルホネート、サルフェート、又はカルボキシレート基で終端された直鎖若しくは分枝鎖(C〜C22)−アルキル基であり、あるいはR及びR、又はR及びR、又はR及びRは、窒素原子と一緒になって5員環〜6員環系を形成し、この環は更なるヘテロ原子を含んでいてもよく;あるいはR及びR、又はR及びR、又はR及びRは、ベンゼン環の炭素原子と一緒になって任意に酸素を含有する若しくは窒素を含有する5員又は6員複素環を形成し、この環は1以上の(C〜C22)−アルキル基で置換されていてもよく;
は同一であっても異なっていてもよく、及び互いに独立して、水素、ハロゲン原子、飽和若しくは不飽和(C〜C22)−アルキル基、(C〜C22)−アルキルエーテル基、ヒドロキシル基、ヒドロキシ−(C〜C22)−アルキル基、(C〜C22)−アルコキシ基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、(C〜C22)−アルキルアミノ基、(C〜C22)−ジアルキルアミノ基、カルボン酸基、C(O)O−(C〜C22)−アルキル基、置換若しくは非置換C(O)O−フェニル基であり;
は式(I)の化合物全体の電荷を調整するアニオンであり得、添字qは0又は1のいずれかであり得る。好適なアニオンとしては、クロロ、ブロモ、メトサルフェート、テトラフルオロボレート、及びアセタートアニオンが挙げられる。
【0090】
は、(C〜C22)−アルキル、アルキル芳香族、又は以下の式(III)を有するアルキルスルホネートラジカルであってよく;
【化13】

式中、
は水素、メチル、エチル、プロピル、アセタート、又はヒドロキシル基であり;m及びpは0〜(n−1)の整数であり、nは1〜6の整数であり及びm+p=(n−1)であり;
但し、式(I)の複素環は少なくとも2つの及び多くとも3つのヘテロ原子を含み、この複素環は多くとも1つのイオウ原子を有する;
一態様では、好適なチアゾリウム染料は以下の式IVを有していてもよく:
【化14】

式中、R及びRは同一であっても異なっていてもよく、及び互いに独立して、飽和若しくは不飽和(C〜C22)−アルキル基、(C〜C22)−アルキル基、場合により酸素によって中断されたヒドロキシ−(C〜C22)アルキル基、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、若しくはブチレンオキシドから誘導されるポリエーテル基、アミノ−(C〜C22)−アルキル基、置換若しくは非置換フェニル基又はベンジル基、スルホネート、サルフェート、若しくはカルボキシレートで終端された(C〜C22)−アルキル基であってよく、又はR及びRは、窒素原子と一緒になって5員環〜6員環系を形成していてもよく、この環は更なるヘテロ原子を含んでいてよく;又はR若しくはRは、ベンゼン環の炭素原子一緒になって任意に酸素を含有する若しくは窒素を含有する5員又は6員の複素環を形成していてもよく、この環は1以上の(C〜C22)アルキル基、及びこれらの混合物で置換されていてもよく、並びにR10は水素若しくはメチルである。式IVに関して、Qは上記の式Iについて記載した通りである。
【0091】
一態様では、好適なチアゾリウム染料は式(V)を有していてもよく;
【化15】

式中、
a.)Rは分枝鎖又は非分枝鎖(C〜C22)−アルキル部分、芳香族アルキル部分、ポリアルキレンオキシド部分、又は以下の式(VI)を有する部分から選択されてもよく;
【化16】

式中、
(i)Rは水素、メチル、エチル、プロピル、アセタート、又はヒドロキシル部分から選択されてよく;m及びpは独立して0〜(n−1)の整数であってよく、但しnは1〜6の整数であり及びm+p=(n−1)であり、
(ii)Yは水素、スルホネート、サルフェート、カルボキシレート、又はアセタート部分から選択されてよく;
b.)R及びRは:
i.)水素;飽和又は不飽和の(C〜C22)−アルキル部分;ヒドロキシ−(C〜C22)−アルキル部分;ヒドロキシル酸素に加えて酸素原子を含む、ヒドロキシ−(C〜C22)−アルキル部分;ポリエーテル部分;アミノ−(C〜C22)−アルキル部分;置換又は非置換フェニル部分;置換又は非置換ベンジル部分;スルホネート、サルフェート、アセタート又はカルボキシレートで終端する(C〜C22)−アルキル部分;から独立して選択することがき;又は
ii.)一緒になって飽和若しくは不飽和の、複素環又は炭素環部分を形成してもよく;あるいは
iii)一緒になって、サルフェート、スルホネート、ホスフェート、ニトレート、及びカルボキシレートで置換された飽和若しくは不飽和の、複素環又は炭素環部分を形成してもよく;
c.)Xは以下の式VIIを有する部分であってよく;
【化17】

式中、
i.)R及びRは:
(a)独立して、水素;飽和若しくは不飽和(C〜C22)−アルキル部分;ヒドロキシ−(C〜C22)−アルキル部分;ヒドロキシル酸素に加えて酸素原子を含むヒドロキシ−(C〜C22)−アルキル部分;末端保護された若しくは末端保護されていないポリエーテル部分;アミノ−(C〜C22)−アルキル部分;置換若しくは非置換フェニル部分;置換若しくは非置換ベンジル部分;末端のC〜Cアルキルエーテル、スルホネート、サルフェート、アセタート、又はカルボキシレート部分を含む(C〜C22)−アルキル部分;チアゾール部分から選択されてよく、あるいは
(b)一緒になって、飽和若しくは不飽和複素環部分を形成してもよく;あるいは
(c)一緒になって1以上のアルコキシラート、サルフェート、スルホネート、ホスフェート、ニトレート、及び/又はカルボキシレート部分によって置換された飽和若しくは不飽和複素環部分を形成し、
(d)R、R、又はR及びRと一緒になって、任意に1以上のアルコキシラート、サルフェート、スルホネート、ホスフェート、ニトレート、及び/又はカルボキシレート部分によって置換された1以上の飽和若しくは不飽和複素環部分を形成し;あるいは
(e)一緒になってチアゾール部分を形成し、
ii.)R及びRは独立して水素、又は飽和若しくは不飽和アルキル部分から選択されてもよく;
d.)Qは式(I)の化合物全体の電荷を調整するアニオンであり得、添字qは0又は1であり得る。好適なアニオンとしては、クロロ、ブロモ、メトサルフェート、テトラフルオロボレート、及びアセタートアニオンが挙げられる。
【0092】
一態様では、式Vに関し:
a.)Rはメチル部分であってよく;
b.)R及びRは水素であってよく;及び
c.)Xは下式VIIIを有してよく:
【化18】

式中、
(i)R及びRは、上式VIIについて定義されるようなものであってよく;
(ii)Rは水素又はメチル部分であってよく;及び
(iii)Rは水素であり得る。
【0093】
一態様では、式VIIに関して、R及びRはそれぞれ独立して、1〜20個のアルキレンオキシド単位、及び独立してスチレンオキシド、グリシジルメチルエーテル、イソブチルグリシジルエーテル、イソプロピルグリシジルエーテル、t−ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、又はグリシジルヘキサデシルエーテルからなる群から選択された部分を含む。
【0094】
好適なポリマー染料としては、共役色原体を含むポリマー(染料−ポリマー共役体)、ポリマーの骨格に共重合した色原体を有するポリマー、及びこれらの混合物からなる群から選択されるポリマー染料が挙げられる。
【0095】
他の態様では、好適なポリマー染料としては、Liquitint(登録商標)(Milliken、Spartanburg、South Carolina、USA)の名称で市販されている布地直接着色剤、及び少なくとも1つの反応染料と、ヒドロキシル部分、1級アミン部分、2級アミン部分、チオール部分、及びこれらの混合物からなる群から選択される部分を含むポリマーからなる群から選択されるポリマーから形成されている染料−ポリマー共役体が挙げられる。更に他の態様では、好適なポリマー染料としては、Liquitint(登録商標)(Milliken、Spartanburg、South Carolina、USA)バイオレットCT、リアクティブブルー、リアクティブバイオレット、又はリアクティブレッド染料(例えば、Megazyme(Wicklow、Ireland)からアゾ−CM−セルロースという製品名(製品コードS−ACMC)で販売されているC.I.リアクティブブルー19で共役されているCMCなど)、及びこれらの混合物からなる群から選択されるポリマー染料が挙げられる。
【0096】
適切な染料粘土共役体には、少なくとも1つのカチオン性/塩基性染料とスメクタイト粘土を含む群から選択される染料粘土共役体、及びこれらの混合物が挙げられる。他の態様では、好適な染料粘土共役体としては、以下のC.I.からなる群から選択される1つのカチオン性/塩基性染料からなる群から選択される染料粘土共役体が挙げられる。ベーシックイエロー1〜108、C.I.ベーシックオレンジ1〜69、C.I.ベーシックレッド1〜118、C.I.ベーシックバイオレット1〜51、C.I.ベーシックブルー1〜164、C.I.ベーシックグリーン1〜14、C.I.ベーシックブラウン1〜23、CIベーシックブラック1〜11、及びモンモリロナイト粘土、ヘクトライト粘土、サポナイト粘土、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される粘土。更に他の態様では、適切な染料粘土共役体としては、モンモリロナイトベーシックブルーB7 C.I.42595共役体、モンモリロナイトベーシックブルーB9 C.I.52015共役体、モンモリロナイトベーシックバイオレットV3 C.I.42555共役体、モンモリロナイトベーシックグリーンG1 C.I.42040共役体、モンモリロナイトベーシックレッドR1 C.I.45160共役体、モンモリロナイトC.I.ベーシックブラック2共役体、ヘクトライトベーシックブルーB7 C.I.42595共役体、ヘクトライトトベーシックブルーB9 C.I.52015共役体、ヘクトライトベーシックバイオレットV3 C.I.42555共役体、ヘクトライトベーシックグリーンG1 C.I.42040共役体、ヘクトライトベーシックレッドR1 C.I.45160共役体、ヘクトライトC.I.ベーシックブラック2共役体、サポナイトベーシックブルーB7 C.I.42595共役体、サポナイトベーシックブルーB9 C.I.52015共役体、サポナイトベーシックバイオレットV3 C.I.42555共役体、サポナイトベーシックグリーンG1 C.I.42040共役体、サポナイトベーシックレッドR1 C.I.45160共役体、サポナイトC.I.ベーシックブラック2共役体及びこれらの混合物からなる群から選択される、染料粘土共役体が挙げられる。
【0097】
好適な顔料としては、フラバントロン(flavanthrone)、インダントロン、1〜4個の塩素原子を有する塩素化インダントロン、ピラントロン(pyranthrone)、ジクロロピラントロン(dichloropyranthrone)、モノブロモジクロロピラントロン(monobromodichloropyranthrone)、ジブロモジクロロピラントロン(dibromodichloropyranthrone)、テトラブロモピラントロン(tetrabromopyranthrone)、ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸ジイミド(イミド基はC〜C−アルキル又はフェニル又は複素環ラジカルで置換されていなくても置換されていてもよく、フェニル及び複素環ラジカルは更に水溶性を付与しない置換を有していてもよい)、アントラピリミジンカルボン酸アミド、ビオラントロン(violanthrone)、イソビオラントロン(isoviolanthrone)、ジオキサジン染料、銅フタロシアニン(1分子当たり2個以下の塩素原子を含有していてもよい)、ポリクロロ−銅フタロシアニン、又はポリブロモクロロ−銅フタロシアニン(1分子当たり14個以下の臭素原子を含有する)、及びこれらの混合物からなる群から選択される顔料が挙げられる。
【0098】
他の態様において、好適な顔料としては、ウルトラマリンブルー(C.I.Pigment Blue 29)、ウルトラマリンバイオレット(C.I.Pigment Violet 15)、及びこれらの混合物からなる群から選択される顔料が挙げられる。
【0099】
前述の布地色相剤は、組み合わせて使用することができる(布地色相剤の任意の混合物を使用することができる)。適切な布地色相剤は、Aldrich(Milwaukee、Wisconsin、USA)、Ciba Specialty Chemicals(Basel、Switzerland)、BASF(Ludwigshafen、Germany)、Dayglo Color Corporation(Mumbai、India)、Organic Dyestuffs Corp.(East Providence、Rhode Island、USA)、Dystar(Frankfurt、Germany)、Lanxess(Leverkusen、Germany)、Megazyme(Wicklow、Ireland)、Clariant(Muttenz、Switzerland)、Avecia(Manchester、UK)から購入可能であり、及び/又は本明細書に記載の実施例に従って調製可能である。
【0100】
分散剤−本発明の組成物はまた、分散剤を含むことができる。好適な水溶性有機材料は、ホモポリマー又はコポリマーの酸又はそれらの塩であり、それらのうちのポリカルボン酸は、互いに炭素原子2個を超えない程度に離れている少なくとも2個のカルボキシル基を含み得る。
【0101】
酵素−組成物は、洗浄性能効果、及び/又は布地ケア効果を提供する1つ以上の洗浄性酵素を含むことができる。好適な酵素の例としては、限定するものではないが、ヘミセルラーゼ、ペルオキシダーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼ、キシラナーゼ、リパーゼ、ホスホリパーゼ、エステラーゼ、クチナーゼ、ペクチナーゼ、ケラタナーゼ、レダクターゼ、オキシダーゼ、フェノールオキシダーゼ、リポキシゲナーゼ、リグニナーゼ、プルラナーゼ、タンナーゼ、ペントサナーゼ、マラナーゼ、β−グルカナーゼ、アラビノシダーゼ、ヒアルロニダーゼ、コンドロイチナーゼ、ラッカーゼ、及びアミラーゼ、又はこれらの混合物が挙げられる。典型的な組み合わせは、プロテアーゼ、リパーゼ、クチナーゼ、及び/又はセルラーゼのような従来の適用可能な酵素をアミラーゼと組み合わせた混液である。
【0102】
酵素安定剤−組成物、例えば洗剤において使用するための酵素は、様々な技術によって安定化可能である本明細書に用いられる酵素は、カルシウムイオン及び/又はマグネシウムイオンを酵素に供給する、最終組成物中のカルシウム及び/又はマグネシウムイオンの水溶性供給源の存在によって安定化させることができる。
【0103】
触媒金属錯体−本出願人らの組成物は、触媒金属錯体を包含してもよい。金属含有漂白触媒の1つの種類は、銅、鉄、チタン、ルテニウム、タングステン、モリブデン、又はマンガンのカチオンのような、限定された漂白触媒活性の遷移金属カチオン、亜鉛又はアルミニウムのカチオンのような、漂白触媒活性をほとんど又は全くもたない補助金属カチオン、並びに触媒金属及び補助金属のカチオンに対して限定された安定度定数を有する金属イオン封鎖剤、特にエチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)及びそれらの水溶性の塩を含む触媒系ある。このような触媒は、米国特許第4,430,243号に開示される。
【0104】
所望する場合、本明細書の組成物はマンガン化合物を用いて触媒可能である。このような化合物及び使用濃度は当該技術分野で周知であり、例えば、米国特許第5,576,282号に開示されるマンガン系触媒が挙げられる。
【0105】
本明細書において有用なコバルト漂白触媒は既知であり、例えば、米国特許第5,597,936号及び第5,595,967号に記載されている。このようなコバルト触媒は、既知の手順、例えば、米国特許第5,597,936号及び第5,595,967号において教示されているような手順によって容易に製造される。
【0106】
本明細書の組成物はまた、「MRL」と略される大環状剛性配位子の遷移金属錯体を好適に含むこともきる。限定することを意図するものではないが、実際には、本明細書の組成物及び洗浄方法は、水性の洗浄媒質に少なくともおよそ1億分の1程度の有益剤MRL族を提供するよう調整することがき、洗浄液に約0.005ppm〜約25ppm、約0.05ppm〜約10ppm、又は更には約0.1ppm〜約5ppmのMRLを提供することができる。
【0107】
本遷移金属漂白剤触媒中の好適な遷移金属としては、マンガン、鉄、及びクロムが挙げられる。本明細書における好適なMRLは、架橋した特定の種類の超剛性配位子、例えば、5,12−ジエチル−1,5,8,12−テトラアザビシクロ[6.6.2]ヘキサデカンある。
【0108】
好適な遷移金属MRLは、既知の手順、例えば、国際公開第00/32601号及び米国特許第6,225,464号教示されているような手順によって容易に製造される。
【0109】
レオロジー改質剤
本発明の液体組成物はレオロジー改質剤を含むことができる。レオロジー改質剤は、非ポリマー結晶性のヒドロキシ官能性材料であり、組成物の水性液体マトリックスにずり減粘特性を付与する、ポリマーレオロジー改質剤からなる群から選択してもよい。一態様では、このようなレオロジー改質剤は、水性液体組成物に、20秒−1のせん断速度かつ21℃では1〜7000cpsの高せん断粘度を付与し、低せん断(21℃において0.5秒−1)で1000cps超又は更には1000cps〜200,000cpsの低せん断粘度を付与する。一態様では、洗浄及び処理組成物のために、このようなレオロジー改質剤は、水性液体組成物に、約20秒−1かつ21℃では50〜3000cpsの高せん断粘度を付与し、低せん断(21℃において0.5秒−1)で1000cps超又は更には1000cps〜200,000cpsの低せん断粘度を付与する。本発明による粘度は、直径40mm及び間隙サイズ500μmのプレート直径を有する平板鋼スピンドルを使用する、TA instruments製AR 2000レオメーターを使用して測定される。20秒−1の高せん断粘度、及び0.5秒−1の低せん断粘度は、21℃において3分間の0.1秒−1〜25秒−1のせん断速度対数掃引から得ることができる。結晶性ヒドロキシル官能性材料はレオロジー改質剤であり、その場のマトリックス中の結晶化により組成物のマトリックスの全体にわたって糸状構造系を形成する。ポリマーレオロジー改質剤は、好ましくはポリアクリレート、ポリマーゴム、その他の非ゴム多糖類、及びこれらのポリマー材料の組み合わせから選択される。
【0110】
一般的にレオロジー改質剤は本明細書の組成物の、0.01重量%〜1重量%、好ましくは0.05重量%〜0.75重量%、より好ましくは0.1重量%〜0.5重量%を含む。
【0111】
本発明の組成物に特に有用である構造剤には、マトリックス内でその場で結晶化させることで、液体マトリックスの全体にわたって糸様構造系を形成することができる非高分子(従来のアルコキシル化を除く)結晶性ヒドロキシ官能性材料を含むことができる。このような物質は、一般に、結晶性ヒドロキシル含有脂肪酸、脂肪酸エステル又は脂肪ろうとして特徴付けることができる。一態様では、レオロジー改質剤としては、ヒマシ油及びその誘導体などのヒドロキシル含有レオロジー改質剤が挙げられる。一態様では、レオロジー改質剤としては、硬化ヒマシ油及び硬化ヒマシワックスなどの硬化ヒマシ油誘導体が挙げられ得る。市販のヒマシ油系結晶性ヒドロキシル含有レオロジー改質剤としては、Rheox,Inc.(現Elementis)からのTHIXCIN(商標)が挙げられる。
【0112】
以上に記載された非高分子結晶性ヒドロキシル含有レオロジー改質剤の他のタイプのレオロジー改質剤が本明細書の液体洗剤組成物に利用されてもよい。また、水性液体マトリックスにずり減粘特性を提供する高分子物質が使用されてもよい。
【0113】
好適なポリマーレオロジー改質剤としては、ポリアクリレート、多糖又は多糖誘導体のタイプのものが挙げられる。レオロジー改質剤として典型的に用いられる多糖誘導体には、ポリマーゴム材料が含まれる。そのようなゴムとしては、ペクチン、アルギネート、アラビノガラクタン(アラビアゴム)、カラギーナン、ジェランガム、キサンタンガム及びグアーガムが挙げられる。
【0114】
本明細書においてポリマーレオロジー改質剤が使用される場合、このタイプの好適な材料はジェランガムある。ジェランガムは、シュードモナス・エロディア(Pseudomonaselodea)ATCC 31461の発酵によって調製されるヘテロ多糖である。ジェランガムは、商標KELCOGELCP Kelco U.S.,Inc.により市販されている。
【0115】
更なる代替の好適なレオロジー改質剤としては、溶媒とポリカルボキシレートポリマーとの組み合わせが挙げられる。より詳細には、溶媒はアルキレングリコールであり得る。一態様では、溶媒は、ジプロピレングリコールを含んでもよい。一態様では、ポリカルボキシレートポリマーは、ポリアクリレート、ポリメタクリレート又はこれらの混合物を含んでもよい。一態様では、溶媒は、組成物全体の重量に基づき、組成物の0.5重量%〜15重量%、又は、2重量%〜9重量%の濃度で存在し得る。一態様では、ポリカルボキシレートポリマーは、組成物全体の重量に基づき、0.1重量%〜10重量%、又は、2重量%〜5重量%の濃度で存在し得る。一態様では、溶媒成分は、ジプロピレングリコールと1,2−プロパンジオールとの混合物を含み得る。一態様では、ジプロピレングリコールと1,2−プロパンジオールとの比は、3:1〜1:3、又は更には1:1であり得る。一態様では、ポリアクリレートは、不飽和モノ−又はジ−カルボン酸と(メタ)アクリル酸のC〜C30アルキルエステルとのコポリマーを含み得る。他の態様では、レオロジー改質剤は、不飽和モノ−又はジ−カルボン酸と(メタ)アクリル酸のC〜C30アルキルエステルとのポリアクリレートを含み得る。このようなコポリマーは、Noveon Incから商品名Carbopol Aqua 30(登録商標)入手可能である。
【0116】
レオロジー改質剤の非存在下で、所望のずり減粘特性を液体組成物に付与する目的で、液体組成物は界面活性剤相化学又はゲル相により内部構造化することができる。
【0117】
シリコーンエマルション
本発明の組成物は、シリコーンエマルションを含むことができる。エマルションは、一方の液体(分散相)を他方の液体(連続相)に分散させた混合物である。本発明の文脈では、シリコーンエマルションには、マクロエマルション及びマイクロエマルションも包含する。
【0118】
一実施形態では、本発明のシリコーンエマルションは、シリコーン油の水中エマルションとして、又は35〜65(重量/重量%)の範囲で水性溶液を含有している溶媒として添加される。一実施形態では、本発明のシリコーンエマルションは任意のシリコーンエマルションであることができる。
【0119】
一実施形態では、シリコーンエマルションの平均粒径は0.01〜2マイクロメートルであり、より好ましくは0.2〜0.8マイクロメートルである。
【0120】
好ましくは、エマルション化させたシリコーン油は、非イオン性で窒素不含のシリコーン油、アミノ官能性シリコーン油及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0121】
本発明の一実施形態では、シリコーンエマルションはアミノ官能性シリコーンであり、好ましくはアミノジメチコンである。
【0122】
本発明の好ましい実施形態では、シリコーンエマルションは非イオン性の窒素不含のシリコーンエマルションであり、好ましくは、ポリジアルキルシリコーン、ポリジメチルシリコーン、アルコキシル化シリコーン、エトキシル化シリコーン、プロポキシル化シリコーン、エトキシル化プロポキシル化シリコーン、第四級シリコーン、又はこれらの誘導体及び混合物を含む群から選択される。より好ましい実施形態では、非イオン性で窒素不含のシリコーンエマルションは、ポリジアルキルシリコーン、ポリジメチルシリコーン、及びこれらの混合物を含む群から選択される。一実施形態では、シリコーンエマルションはポリジメチルシリコーンである。
【0123】
この好ましい実施形態では、シリコーンエマルションはポリジメチルシリコーンであり、ポリジメチルシリコーンは0.0001m.s−1〜0.1m.s−1、好ましくは0.0003m.s−1〜0.06m.s−1、より好ましくは0.00035m.s−1〜0.012m.s−1の粘度を有する。
【0124】
水性溶液を含有している溶媒に使用するのに好適な溶媒は、1種以上の遊離のヒドロキシ基を有するC1〜C20の直鎖、分枝鎖、環状、飽和及び/又は不飽和アルコール;アミン、アルカノールアミン、及びこれらの混合物を含む群から選択することができる。好ましい溶媒は、モノアルコール、ジオール、モノアミン誘導体、グリセロール、グリコール、及びこれらの混合物、例えば、エタノール、プロパノール、プロパンジオール、モノエタノールアミン、グリセロール、ソルビトール、アルキレングリコール、ポリアルキレングリコール、及びこれらの混合物などである。最も好ましい溶媒は、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、グリセロール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、及びこれらの混合物を含む群から選択される。
【0125】
水溶性乳化剤を含有するエマルションは、カチオン性、アニオン性、非イオン性又は双性イオン性乳化剤を包含する市販の乳化剤からなる群から選択される。本発明の好ましい実施形態では、乳化剤は非イオン性界面活性剤である。
【0126】
あるいは、組成物中に全ての成分を適切に分散又は溶解させる際のプロセス問題を克服するために、シリコーンエマルションと溶媒のプレミックスが用いられる。
【0127】
本発明の文脈中のシリコーンエマルションプレミックスとしては、高内相エマルション(「HIPE」)が挙げられる。HIPEは、ポリジメチルシリコーンなどのシリコーンエマルションと乳化剤とを予め混合してHIPEを作製し、次いでこのHIPEを組成物に混合して、均質な混合物が生じる十分な混合を行うことにより得られる。このようなHIPEは、少なくとも65重量%、あるいは少なくとも70重量%、あるいは少なくとも74重量%、あるいは少なくとも80重量%、あるいは95重量%以下の内相(分散層)を含み、ここで内相はシリコーン含有化合物を含み得る。内相はまた、すでに予め乳化されているものではない他の水不溶性布地ケア有益剤であることもできる。内相は乳化剤を用いることにより分散される。乳化剤の例としては、界面活性剤又は表面張力減少ポリマーが挙げられる。一実施形態では、乳化剤の範囲は、HIPEの少なくとも0.1重量%〜25重量%、あるいは1重量%〜10重量%、あるいは2重量%〜6重量%である。他の実施形態では、乳化剤は水溶性であり、脱イオン水の0.1重量%未満の濃度、水の表面張力を、0.0007N(70ダイン)未満、あるいは0.0006N(60ダイン)未満、あるいは0.0005N(50ダイン)未満、あるいはは0.0002N(20ダイン)以上減少させる。他の実施形態では、乳化剤は少なくとも部分的に水不溶性である。
【0128】
外相(連続相)は、一実施形態では水であり、あるいは少なくともいくらかの水を含み、あるいはほとんど又は全く水を含まないものであり得る。他の実施形態では、水の外相は、35重量%未満、あるいは30重量%未満、あるいは25重量%未満、あるいは少なくとも1重量%のHIPEを含み得る。非水性HIPEは、少量の水が存在する状態又は全く水が存在しない状態で、外相として溶媒を用いて同様に調製することができる。典型的な溶媒としてはグリセリン及びプロピレングリコールが挙げられる。
【0129】
他の実施形態では、組成物は非濃縮組成物である。この実施形態では、シリコーンエマルションは、少なくとも最初は乳化されておらず、布地ケア組成物それ自体の中で乳化され得る。
【0130】
本発明の組成物は、凍結解凍サイクル後及び低温で長期間保存後も液体布地柔軟化組成物の物理的安定性を維持するよう作用するシリコーンエマルションを含み得る。
【0131】
本発明のシリコーンエマルションは、0.5%〜10%の濃度で存在する。他の実施形態では、本発明のシリコーンエマルションは、液体布地柔軟化組成物の0.3重量%〜10重量%、好ましくは0.3重量%〜5重量%、最も好ましくは0.5重量%〜3.0重量%の濃度で存在する。
【0132】
I.非イオン性で窒素不含のシリコーンエマルション:
本発明の文脈では、好ましくはシリコーンエマルションは、式(I)、(II)、(III)を有する、非イオン性で窒素不含のシリコーンエマルション、及びこれらの混合物を含む群から選択される:
【化19】

−(RSiO−[(RSiO]−[(R)(R)SiO]−Si(R−R (II);
【化20】

式中、各Rは、1〜20個の炭素原子を有する、直鎖、分枝鎖、若しくは環状の、置換又は非置換アルキル基;2〜20個の炭素原子を有する、直鎖、分枝鎖、若しくは環状の、置換又は非置換アルケニル基;6〜20個の炭素原子を有する置換又は非置換アリール基;7〜20個の炭素原子を有する置換又は非置換アルキルアリール、置換又は非置換アリールアルキル、及び置換又は非置換アリールアルケニル基、並びにこれらの混合物からなる群から独立して選択され;各Rは、1〜20個の炭素原子を有する直鎖、分枝鎖、若しくは環状の、置換又は非置換アルキル基;2〜20個の炭素原子を有する直鎖、分枝鎖、若しくは環状の置換、又は非置換アルケニル基;6〜20個の炭素原子を有する置換又は非置換アリール基;7〜20個の炭素原子を有する置換又は非置換アルキルアリール基、置換又は非置換アリールアルキル、及び置換又は非置換アリールアルケニル基、並びに一般式
−(CHO(CO)(CO) (IV)
を有する、ポリ(エチレンオキシド/プロピレンオキシド)コポリマー基、ポリジアルキルシリコーン、ポリジメチルシリコーン、アルキルオキシル化シリコーン、第四級シリコーンからなる群から独立して選択され、ここで、少なくとも1個のRは、ポリ(エチレンオキシ/プロピレンオキシ)コポリマー基(エトキシル化シリコーン、プロポキシル化シリコーン、エトキシル化プロポキシル化シリコーンエマルション)であり;各Rは、水素、1〜4個の炭素原子を有するアルキル、アセチル基、及びこれらの混合物からなる群から独立して選択され;添字wは、式(I)及び(III)の窒素不含シリコーンポリマーの粘度が、0.0001m.s−1(100センチストークス)〜0.1m.s−1(100,000センチストークス)であるような値を有し;aは1〜50であり;bは1〜50であり;nは1〜50であり;cの合計(全てのポリアルキレンオキシ側基)は、1〜100の値を有し;dの合計は、0〜14であり;c+dの合計は、5〜150の値を有する。
【0133】
より好ましくは、非イオン性で窒素不含のシリコーンエマルションは、上記式(II)〜(III)を有する直鎖の非イオン性で窒素不含のシリコーンエマルションからなる群から選択され、式中、Rはメチル、フェニル、フェニルアルキル、及びこれらの混合物からなる群から選択され;Rはメチル、フェニル、フェニルアルキル、及び上記定義のような一般式(IV)を有する群、及びこれらの混合物からなる群から選択され;Rは、上記定義の通りであり;添字wは、式(III)の窒素不含シリコーンエマルションの粘度が、0.0001m.s−1(100センチストークス)〜0.1m.s−1(100,000センチストークス)であるような値を有し;aは1〜30であり;bは1〜30であり;nは3〜5であり;cの合計は6〜100であり;dの合計は0〜3であり;c+dの合計は7〜100である。
【0134】
より好ましくは、窒素不含のシリコーンエマルションは、Rがメチルである上記一般式(III)を有する直鎖非イオン性窒素不含シリコーンエマルションを含む群から選択され、すなわち、シリコーンエマルションは、ポリジメチルシリコーンである。シリコーンエマルションがポリジメチルシリコーンである、この好ましい実施形態では、添字wは、ポリジメチルシリコーンが、0.0001m.s−1〜0.1m.s−1、好ましくは0.0003m.s−1〜0.06m.s−1、より好ましくは0.00035m.s−1〜0.012m.s−1の粘度を有するような値を有する。
【0135】
II,アミノ官能性シリコーンエマルション:
本発明の一実施形態では、シリコーンエマルションはアミノ官能性シリコーンである。アミノ官能性シリコーンエマルションは、次の式:
HO[Si(CH−O]{Si(OH)[(CH−NH−(CH−NH]O}
の材料であり、式中、x及びyは、シリコーンエマルションの粘度に基づいて決まる整数である。好ましくは、アミノ官能性シリコーンエマルションは、0.0005m.s−1(500センチストークス)〜0.5m.s−1(500,000センチストークス)の粘度を呈するような分子量を有する。この物質はまた、「アミノジメチコン」としても既知である。
【0136】
使用方法
本明細書に開示される特定の消費者製品は、部位、とりわけ表面又は布地を、洗浄又は処理することができる。通常、このような部位の少なくとも一部は、未希釈形態又は液体希釈された状態の、例えば洗浄液である本出願人らの組成物の実施形態と接触させ、そしてその後、任意に、その部位を洗浄及び/又はすすぎ洗いしてもよい。一態様では、部位は任意に洗浄及び/又はすすがれ、本発明による粒子に又はこの粒子を含む組成物と接触し、次に任意洗浄及び/又はすすがれる。一態様では、部位を洗浄又は処理する方法であって、場合により部位を洗浄する及び/又はすすぐことと、部位を本明細書に開示される組成物及びその混合物から選択される組成物と接触させることと、場合により、部位を洗浄する及び/又はすすぐことと、を含む、方法が開示される。本発明の目的に関して、洗浄としては、限定するものではないが、こすり洗い及び機械的撹拌が挙げられる。布地には、通常の消費者の使用条件で洗濯又は処理することが可能なほとんどの任意の種類の繊維が含まれていてもよい。開示される組成物を含み得る液体のpHは、約3〜約11.5あってよい。こうした組成物は、典型的には溶液に約500ppm〜約15,000ppmの濃度で使用される。洗浄溶媒が水である場合、水の温度は通常約5℃〜約90℃であり、部位が布地を含む場合、水対布地の比は通常約1:1〜約30:1である。
【0137】
試験方法
1.)平均分子量:本明細書及び請求項の目的のため、ポリマーの平均分子量は、ASTM法ASTM D4001−93(2006)に従って測定する。
2.)加水分解度:本明細書及び請求項の目的のため、加水分解度は、米国特許第6,132,558号、2段36行〜5段25行に見出される方法に従い測定する。
3.)電荷密度:本明細書及び請求項の目的のため、ポリマーの電荷密度は、コロイド滴定を補助として用い測定する(D.Horn,Progress in Colloid & Polymer Sci.65(1978),251〜264を参照されたい)。
4.)ゼータ電位:本明細書及び請求項の目的のため、ゼータ電位を以下のように測定する:
a.)装置:Malvern Zetasizer 3000
b.)試料調製手順
(i)対象とするカプセルを含有しているスラリー5滴を1mMのNaCl溶液20mLに加え、スラリーを希釈する。濃度は、計測率が50〜300Kcpsの範囲になるよう調節する必要がある。
(ii)希釈した試料のゼータ電位を、試料を濾過せずに測定する。
(iii)濾過したスラリーをZetasizerセルに注入し、セルを装置に挿入する。試験温度は25℃に設定した。
(iv)温度が安定してから(通常3〜5分後)測定を開始する。各試料について、5回測定を行う。対象とする各スラリーについて試料は3つずつ用いる。15回分の読み取り値の平均を計算する。
c.)測定用装置設定:
【表2】

d.)結果:ゼータ電位は、対象とするスラリーについて採取した15回の読み取り値の平均としてmV単位で報告する。
【実施例】
【0138】
本発明の特定の実施形態が例示され、記載されてきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には明白あろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を、添付の「特許請求の範囲」扱うものとする。
【0139】
(実施例1):84重量%コア/16重量%メラミンホルムアルデヒド(MF)壁カプセル
25グラムのブチルアクリレート−アクリル酸コポリマー乳化剤(Colloid C351、25%固形分、pKa 4.5〜4.7、Kemira Chemicals,Inc.Kennesaw,Georgia U.S.A.)を脱イオン水200グラムに溶解及び混合する。溶液のpHを、水酸化ナトリウム溶液pH 4.0に調整する。部分メチル化メチロールメラミン樹脂(Cymel 385、80%固形分(Cytec Industries West Paterson,New Jersey,U.S.A.))8グラムを乳化剤溶液に添加する。前述の混合物に機械的撹拌の下で香油200グラムを添加し、温度を50℃まで上げる。安定なエマルションが得られるまで高速混合した後に、第2の溶液及び4グラムの硫酸ナトリウム塩をこのエマルションに添加する。この第2の溶液は、ブチルアクリレート−アクリル酸コポリマー乳化剤(Colloid C351、25%固形分、pKa 4.5〜4.7、Kemira)10グラム、蒸留水120グラム、pHを4.8に調整するための水酸化ナトリウム溶液、部分メチル化メチロールメラミン樹脂(Cymel 385、80%固形分、Cytec)25グラムを含有する。この混合物を70℃に加熱し、連続的に撹拌しながら一晩にわたって維持して、封入プロセスを完了させる。アセトアセトアミド(Sigma−Aldrich,Saint Louis,Missouri,U.S.A.)23グラムをこの懸濁液に添加する。780型Accusizerにより分析したときに30μmの平均カプセルサイズを得る。
【0140】
(実施例2)
ポリマーコーティングした香料マイクロカプセルの調製手順
99gのメラミンホルムアルデヒド香料マイクロカプセル参照スラリー(99.75%)及び1gのLupamin 9030(活性成分16%)(例えば、BASF,Ludwigshafen,Germany)を、ガラス製のジャーに計り取り、ポリマーコーティングした香料マイクロカプセルを用意する。2つの材料をスプーンで手早くかき混ぜる。これらを更に一晩振とう器で混合する。
【0141】
(実施例3)
コーティングした香料マイクロカプセルを液体洗濯洗剤に組み込む手順
香料マイクロカプセルを不含の74.9gのコンパクト化液体洗剤を計量し、ポリマーコーティングした香料マイクロカプセル1.33gを加える。
【0142】
得られる生成物を、メカニカルミキサーで1分にわたって混合する。
【0143】
(実施例4)
取付器具R1382を取り付けたEurostarミキサー(IKA)を用いて、200RPMの一定速度で実施例2の香料マイクロカプセルスラリーの9kgアリコートを混合する。同様の取付器具を取り付けたEurostarミキサーを用い、上記の速度で撹拌しながら、アリコートにカルボキシメチルセルロース(CP Kelco)500gを加える。スラリーを、合計2時間にわたり、あるいは均一なペーストが形成されるまで混合する。
【0144】
(実施例5)
1.28kgの沈殿シリカSipernat(登録商標)22S(Degussa)を、F−20パドルミキサー(Forberg)に加える。最初にミキサーを5秒間動かして、ミキサーの基部にシリカを均等に分配する。ミキサーを停止し、実施例4に従って作った8.25kgのペーストを、粉末の上に均一に流しこむ。続いて、ミキサーを120rpmで合計30秒間稼働させる。混合の後、ぬれた状態の粒子をミキサーから放出して、2000マイクロメートルのスクリーンを使用してふるい分けて、大きすぎるものを除去する。スクリーンを通過する生成物を、500gバッチで、CDT 0.02流動層乾燥機(Niro)により、カール・フィッシャーで測定される最終含水量が20重量%になるまで乾燥させる。乾燥器は、入り口温度140℃及び速度0.68m/sで操作される。
【0145】
(実施例6〜13)
香料組成物を含む粒状洗濯洗剤組成物の実施例を以下に挙げる。
【表3】

【0146】
実施例1〜19に記載の装置及び材料は、以下の供給元から得ることができる:IKA Werke GmbH & Co.(KG、Staufen、Germany);CP Kelco(Atlanta、United States);Forberg International(AS、Larvik、Norway);Degussa GmbH(Dusseldorf、Germany);Niro A/S(Soeberg、Denmark);Baker Perkins Ltd(Peterborough、United Kingdom);株式会社日本触媒(日本、東京);BASF(Ludwigshafen,Germany);Braun(Kronberg,Germany);Industrial Chemicals Limited(Thurrock、United Kingdom);Primex ehf(Siglufjordur、Iceland);ISP World Headquarters;Polysciences,Inc.(Warrington、Pennsylvania、United States);Cytec Industries Inc.(New Jersey、United States);International Specialty Products(Wayne、New Jersey、United States);P&G Chemicals Americas(Cincinnati、Ohio、United States);Sigma−Aldrich Corp.(St.Louis、Missouri、United States);Dow Chemical Company(Midland、MI、USA)。
【0147】
(実施例14〜23):布地コンディショナー
本明細書に開示される、ポリマーコーティングした香料マイクロカプセルを含有している布地コンディショナーの非限定例を、以下の表に要約する。
【表4】

N,N−ジ(タローオイルオキシエチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド。
メチル−ビス(タローアミドエチル)−2−ヒドロキシエチルアンモニウムメチルサルフェート。
脂肪酸とメチルジエタノールアミンとのモル比1.5:1の反応生成物を塩化メチル四級化して得られる、N,N−ビス(ステアロイル−オキシ−エチル)N,N−ジメチルアンモニウムクロリドとN−(ステアロイル−オキシ−エチル)N−ヒドロキシエチルN,Nジメチルアンモニウムクロリドとの1:1モル混合物。
National Starchから商品名CATO(登録商標)入手可能なカチオン性高アミローストウモロコシデンプン。
Rheovis CDE(例えばBASF)
WackerからのSE39
ジエチレントリアミン五酢酸。
Rohm and Haas Co.から入手可能なKATHON(登録商標)CG。「PPM」は、「百万分の一」。
グルタルアルデヒド
Dow Corning Corp.から商品名DC2310入手可能なシリコーン消泡剤。
Wackerより供給される、商品名E3500で入手可能なシリコーンエマルション
† 残部
【0148】
(実施例24〜29)洗濯用液体処方(HDLs)
【表5】

【0149】
(実施例30)シャンプー配合物
【表6】

【0150】
本明細書に開示されている寸法及び値は、列挙した正確な数値に厳しく制限されるものとして理解すべきはない。それよりむしろ、特に規定がない限り、こうした各寸法は、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」として開示された寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。
【0151】
「発明を実施するための形態」引用した全ての文献は、関連部分において本明細書に参考として組み込まれるが、いずれの文献の引用も、それが本発明に関して先行技術あることを容認するものとして解釈されるべきはない。本書における用語のいずれかの意味又は定義が、参考として組み込まれた文献における同一の用語のいずれかの意味又は定義と相反する限りにおいては、本書においてその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
【0152】
本発明の特定の実施形態が例示され、記載されてきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、他の様々な変更及び修正を実施きることが、当業者には明白あろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を、添付の「特許請求の範囲」扱うものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コア及び壁を含むカプセルであって、好ましくは前記コアが、香料;増白剤;染料;防虫剤;シリコーン;ワックス;香味料;ビタミン;布地柔軟剤;皮膚ケア剤、一態様ではパラフィン;酵素;抗微生物剤;漂白剤;感覚剤;及びこれらの混合物;からなる群から選択された材料を含み、より好ましくは前記コアが香料を含み、前記壁が、好ましくはポリエチレン;ポリアミド;ポリスチレン;ポリイソプレン;ポリカーボネート;ポリエステル;ポリアクリレート;アミノ樹脂、一態様では前記アミノ樹脂はポリ尿素、ポリウレタン、及び/又はポリウレアウレタン(一態様では前記ポリ尿素がポリオキシメチレンウレア及び/又はメラミンホルムアルデヒドを含む);ポリオレフィン;多糖、一態様ではアルギン酸塩及び/又はキトサン;ゼラチン;セラック;エポキシ樹脂;ビニルポリマー;非水溶性の無機物;シリコーン;及びこれらの混合物からなる群から選択された材料を含み、より好ましくは前記壁がメラミンホルムアルデヒド及び/又は架橋メラミンホルムアルデヒドを含み、最も好ましくは前記壁がメラミンホルムアルデヒド及び/又は架橋メラミンホルムアルデヒド、ポリ(アクリル酸)及びポリ(アクリル酸−コ−ブチルアクリレート)を含み、前記壁が外側表面とコーティングを有し、前記壁が前記コアを封入し、前記コーティングが前記壁の外側表面をコーティングし、前記コーティングが以下の式を有する1種以上の効率的なポリマーを含み:
【化1】

式中、
a)a及びbは整数又は平均(実数)50〜100,000であり;
b)各Rは独立してH、CH、(C=O)H、アルキレン、不飽和C−C結合を有するアルキレン、CH−CROH、(C=O)−NH−R、(C=O)−(CH−OH、(C=O)−R、(CH−E、−(CH−CH(C=O))−XR、−(CH−COOH、−(CH−NH、−CH−(C=O)NHから選択され、添字nは0〜24の整数であり、Eは求電子基であり;Rは飽和又は不飽和のアルカン、ジアルキルシロキシ、ジアルキルオキシ、アリール、アルキル化されたアリールであり、更にシアノ、OH、COOH、NH、NHR、スルホネート、サルフェート、−NH、四級化アミン、チオール、アルデヒド、アルコキシ、ピロリドン、ピリジン、イミダゾール、ハロゲン化イミダゾリニウム、グアニジン、リン酸塩、単糖、オリゴ又は多糖からなる群から選択された部分を含有してよく;
c)R又はRは存在しなくても存在してもよく:
(i)Rが存在する場合、各Rは−NH、−COO−、−(C=O)−、−O−、−S−、−NH−(C=O)−、−NR−、ジアルキルシロキシ、ジアルキルオキシ、フェニレン、ナフタレン、アルキレンオキシからなる群から独立して選択され;かつ各RはRと同様の群から独立して選択され;
(ii)Rが存在しない場合、各Rは−NH、−COO−、−(C=O)−、−O−、−S−、−NH−(C=O)−、−NR−、ジアルキルシロキシ、ジアルキルオキシ、フェニレン、ナフタレン、アルキレンオキシからなる群から独立して選択され;かつ各RはRと同様の群から独立して選択され;並びに
(iii)Rが存在しない場合、各RはRと同様の群から独立して選択され;
d)前記1種以上の効率的なポリマーが、1,000Da〜50,000,000Da、より好ましくは5,000Da〜25,000,000Da、より好ましくは10,000Da〜10,000,000Da、最も好ましくは340,000Da〜1,500,000Daの平均分子量を有し;ポリビニルホルムアミドに関し5%〜95%、より好ましくは7%〜60%、最も好ましくは10%〜40%の加水分解度を有し;及び/又は効率的なポリマー1gあたり1meq〜23meq、より好ましくは効率的なポリマー1gあたり1.2meq〜16meq、より好ましくは効率的なポリマー1gあたり2meq〜10meq、最も好ましくは効率的なポリマー1gあたり1meq〜4meqの電荷密度を有し、好ましくは前記1種以上の効率的なポリマーが、ポリビニルアミン、ポリビニルホルムアミド、及びポリアリルアミン、並びにこれらのコポリマーからなる群から選択され、より好ましくは1つ以上のポリビニルホルムアミドである、カプセル。
【請求項2】
前記カプセルのコーティング対壁比が1:200〜1:2、より好ましくは1:100〜1:4、最も好ましくは1:80〜1:10である、請求項1に記載のカプセル。
【請求項3】
スラリーが、−10meV〜+50meV、好ましくは+2meV〜+40meV、より好ましくは+5meV〜+25meV、又は−40meV〜+35meV、好ましくは−38meV〜+25meV、より好ましくは−35meV〜+10meVのゼータ電位を有し、好ましくは前記スラリーが、スラリーの合計重量に基づき、0.05%〜10%、好ましくは0.1%〜5%、より好ましくは0.125%〜2%の前記効率的なポリマーを含有する前記スラリーを提供するのに十分な量の前記カプセルを含む、請求項1又は2に記載のカプセルを含むスラリー。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載のカプセル及び/又はスラリーを含む、凝集体。
【請求項5】
a)請求項1〜3のいずれか一項に記載のカプセル及び/又はスラリーを、可塑剤、好ましくは水を含む可塑剤と、並びに、場合により結合剤及び/又はキレート剤と組み合わせることで混合物を形成することと;
b)前記混合物を前記ダスティング剤、好ましくはシリカを含むダスティング剤と組み合わせることで材料を形成することと;
c)生成物の合計重量に基づき、1%〜50%の可塑剤を含む生成物を生成するために、前記材料から十分な量の前記可塑剤を取り除くことと;を含む、請求項4に記載の凝集体の製造方法。
【請求項6】
消費者製品であって、
a)請求項1又は2に記載のカプセルから選択されるカプセル、請求項3に記載のスラリー、及び/又は請求項4に記載の凝集体を含み;かつ
b)補助剤成分を含み;好ましくは前記補助剤成分が、ポリマー、一態様ではカチオン性ポリマー、界面活性剤、ビルダー、キレート剤、光学的増白剤、移染防止剤、分散剤、酵素、酵素安定剤、触媒物質、漂白剤活性化剤、分散剤ポリマー、粘土汚れ除去剤/再付着防止剤、増白剤、染料−ポリマー共役体;染料−粘土共役体、泡抑制剤、染料、漂白触媒、追加の香料及び/又は香料送達系、構造弾性化剤、布地柔軟化剤、キャリア、ヒドロトロープ、加工助剤、レオロジー改質剤、構造剤、増粘剤、顔料、水及びこれらの混合物からなる群から選択される、消費者製品。
【請求項7】
前記消費者製品の合計重量に基づき、0.0001重量%〜0.1重量%、好ましくは0.001重量%〜0.1重量%、より好ましくは0.001重量%〜0.05重量%の効率的なポリマー濃度を前記消費者製品に提供するのに十分な量のスラリー及び/又はカプセルを含む、請求項6に記載の消費者製品。
【請求項8】
前記消費者製品が、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、シリコーン、及びこれらの混合物からなる群から選択された材料を含み、前記消費者製品が:
a)100.000:1〜1:1、好ましくは25.000:1〜10:1、より好ましくは10.000:1〜100:1の、アニオン性界面活性剤対効率的なポリマー比;
b)100.000:1〜1:1、好ましくは25.000:1〜10:1、より好ましくは10.000:1〜100:1の、カチオン性界面活性剤対効率的なポリマー比;及び/又は
c)100.000:1〜1:1、好ましくは25.000:1〜10:1、より好ましくは10.000:1〜100:1の、シリコーン対効率的なポリマー比;を有する、請求項6又は7に記載の消費者製品。
【請求項9】
前記消費者製品が、20秒−1のせん断速度かつ21℃では1〜7000cpsの高せん断粘度を有し、低せん断(21℃において0.5秒−1)で1000cps超又は更には1000cps〜200,000cpsの粘度を有するレオロジー改質剤、増粘剤及び/又は構造剤を含み、好ましくは前記レオロジー改質剤、増粘剤及び/又は構造剤が、ポリアクリレート、四級化ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアミド、四級化ポリメタクリレート、ポリカルボキシレート、ポリマーガム、アルギネート、アラビノガラクタン(アラビアゴム)、カラギーナン、ジェランガム、キサンタンガム及びグアーガム、ジェランガム、ヒドロキシル含有脂肪酸、脂肪酸エステル又は脂肪ワックス、硬化ヒマシ油、硬化ヒマシ油誘導体、水添硬化ヒマシ油誘導体及び水添ヒマシワックス、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項6〜8のいずれか一項に記載の消費者製品。
【請求項10】
前記消費者製品が流体洗剤であり、かつ流体洗剤の合計重量に基づいて、80重量%未満の水、60重量%未満〜2重量%の水、45重量%〜7重量%の水、35重量%〜9重量%の水を含む、請求項6〜9のいずれか一項に記載の消費者製品。
【請求項11】
部位を洗浄又は処理する方法であって、場合により前記部位を洗浄する及び/又はすすぐことと、前記部位を請求項11〜17のいずれか一項に記載の組成物及びその混合物から選択される組成物と接触させることと、場合により、前記部位を洗浄する及び/又はすすぐことと、を含む、方法。
【請求項12】
カプセルと、請求項1に記載の1種以上の効率的なポリマーとを組み合わせることを含む、コーティングされたカプセルを製造する方法。
【請求項13】
前記1種以上の効率的なポリマーと組み合わせる場合、前記カプセルがスラリーに含有されている、請求項19に記載のコーティングされたカプセルを製造する方法。
【請求項14】
十分な量の効率的なポリマーを、前記スラリーと組み合わせることで、前記効率的なポリマーを、スラリーの合計重量に基づき、0.05重量%〜10重量%、好ましくは0.1重量%〜5重量%、より好ましくは0.125重量%〜2重量%含有する前記スラリーを提供する、請求項20に記載のコーティングされたカプセルを製造する方法。

【公表番号】特表2013−509988(P2013−509988A)
【公表日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−537222(P2012−537222)
【出願日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際出願番号】PCT/US2010/055393
【国際公開番号】WO2011/056934
【国際公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】