説明

炭素と金属とのナノ材料組成物および合成

本発明は、一般に、ナノ粉末の合成プロセスに関し、そしてより特定すると、粉末の凝集していないナノ粒子の形成を補助するための、前駆物質(例えば、前駆体気体)の制御された使用に関する。本発明はまた、このプロセスによって製造される炭素と金属とからなる新規ナノ材料、およびこの新規ナノ材料が可能にする基本プロセスに関する。本発明は、制御可能なプロセスで商業的な容積の乾燥した凝集していないコーティングされたナノ粉末を製造することによって、先行技術の問題および困難性を克服する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は、一般に、ナノ粉末の合成プロセスに関し、そしてより特定すると、粉末の凝集していないナノ粒子の形成を補助するための、前駆物質(例えば、前駆体気体)の制御された使用に関する。本発明はまた、このプロセスによって製造される炭素と金属とからなる新規ナノ材料、およびこの新規ナノ材料が可能にする基本プロセスに関する。
【背景技術】
【0002】
(背景)
材料粉末の分野では、金属は、多くの用途(導電性かつ熱伝導性のペースト、写真用フィルム、抗菌剤および導電性インクを含む)に用いられる。現在の用途のほとんどは、ミクロン粉末またはサブミクロン粉末を使用する。最近、数種のプロセスが、工業規模のナノ粉末を示しており、いくつかは金属を含む。ナノ粉末は、独特の特性を示し、その特性はそれらのミクロン対応物と異なる(例えば、より低い融解/焼結温度、より高い硬度、増大した光透過性、および増大した反応性)。多くの用途はこれらの特性を利用することにより利益を得ることを望む。最近まで、ナノ粉末の商業的な利用可能性は、少しの材料(例えば、シリカ、カーボンブラックおよびアルミナ)に限定されていた。いくつかの新しいプロセスは、現在、工業的規模でナノ粉末を製造しており、広範な材料(銀、銅、金、白金、チタンおよび鉄などが挙げられる)を作製する能力を有する。
【0003】
これらの粉末の重要な局面は、粒子が一般的に凝集されないことを必要とすることである。これは、ナノスケールに独特の特性を維持するのに役立ち、その粉末を多くの用途に組み入れることを可能にする。新しいプロセスの多く(特に金属を用いるプロセス)は、非凝集粒子を製造し得ない。このサイズでの金属粒子は、高い表面エネルギーを有し、その結果不安定である。2つの粒子が互いに接触した場合、それらの粒子は、ネックを形成して局所的な曲率および表面積の両方を減少させ、その結果全表面エネルギーが低下する。この結果が、ナノ粉末の硬質な凝集物(agglomerate)もしくは凝集体(aggregate)の形成であり、これはほとんど粉砕することができない。これらの粒子は互いに融合されているので、それらは非常に大きな粒子のように作用し始め、ナノ粒子の望ましい特性の多くを失う。実際に、これらの粒子は、真のナノ粉末ではなくナノ構造化材料を形成する。これが起こった場合、それらの粒子を化学的手段または機械的手段のいずれかによってその元の最初の粒子サイズに加工するのはほとんど不可能である。これは特に、粒子が高温で形成される気相凝縮合成技術において真であり、このことは、粒子がさらに高いエネルギーを有し、高温中で互いに衝突していることを意味する。ナノサイズの粒子は、バルク材料の特性と比べて低下した融解温度および焼結温度を有することが示されている。これが、ナノ粉末を高温で非常に凝集しやすくさせる。
【0004】
数種の方法が、この問題を取り除くために試みられている。いくつかのプロセス(例えば、Sol−Gel化学)は、溶液中で研究室スケールの量のナノ金属粒子を製造し得、これはその粒子が溶液中で互いに接触することを防止するようにその粒子の表面に結合する特定の界面活性剤またはリガンドを取り込むことによって、別個の非凝集粒子を形成する。しかし、溶媒がエバポレートされて粒子が溶液から単離すると、その粒子は典型的に凝集体を形成する。他のUniversity of Bologna(Italy)における研究者らは、凝集を回避するために、水溶液中の銀ナノ粒子のドデカンチオールコーティングを報告した。これらの方法は、粉末を抽出するために溶液が乾燥された場合に粒子が硬質な集塊体を形成するという制限を有し;それゆえ、これらの方法は、改変された粒子表面化学、粒子溶液の化学および適用溶液の化学が適合性である適用に限定される。さらに、これらのプロセスは、高い費用およびバッチプロセスをスケーリングすることに関連する困難性に起因して、大規模の製造に好意的ではない。
【0005】
別の方法は、ナトリウム/ハライドフレームおよび封入技術(SFE)を使用して、別個のナノ粒子粉末を形成する。このプロセスは、金属ハライド(例えば、三塩化ホウ素および四塩化チタン)のナトリウム低減のために4フィートの長さの管状の流通反応ファーネスの内側に3インチの長さのフレームを使用して、金属およびセラミックナノ粒子を製造する。製造される粒子は、塩カプセル化(salt encapsulation)を含めて直径10nm〜100nmである。このシステムは、反応ファーネスへの塩カプセル化溶液および燃焼ガスの連続的な供給を必要とするオープンループプロセスである。したがって、このシステムはかなりの気体を使用し、あまり効率的ではない。最後に、ほとんどの適用について、この材料は、塩カプセル化を除去するためのさらなる工程を必要とする。この塩カプセル化は、特にイオン汚染が十分に許容されない適用において、そのカプセル化が除去された場合でさえ、化学的適合性の問題を与え得る。
【0006】
日本の東京に拠点を置くHarima ChemicalsのHarima Electronic Material部門は、気体エバポレーションプロセスを使用して、有機分散剤でコーティングされた平均サイズ7nmの粒子を含むナノ銀ペーストを製造する。この材料は、銀を反応性にするためにその粒子表面に結合される分散剤が銀から除去されなければならないという点において、Sol−Gelで製造された材料とほぼ同一の問題を有する。さらに、ペーストが粉末を形成するために乾燥される場合、粒子は凝集状態になる。
【0007】
非特許文献1に記載される別の方法は、1nmの炭素コーティングを有する微視的量の23nmアルミニウム粒子を製造するために、1atmの天然ガスまたはメタン環境中で、アルミニウムおよび銅の密集した電極(0.01〜0.1mm)間で、1〜50Vおよび30〜150A、200マイクロ秒のマイクロアーク放電を使用することを記載する。このプロセスは気体制御を含まず、ワーキングガスおよびキャリアガスを必要とするオープンループ系である。このプロセスにより、一貫性のない形態を有する金属を製造された。一般に、粒子は、準安定性のアモルファス形態を有する。アモルファス形態は、一般に、金属粒子には望ましくない。なぜなら、粒子が時間とともにそして/または粒子の不安定な反応性を生じる温度で結晶化するからである。最後に、このプロセスにおいて、微視的量の粒子は、基板にドリフトすることによってアークから3mm収集され、この場合もこの技術が商業的に実現可能でないことをさらに示している。
【0008】
凝集していないナノ粒子を製造するための別の方法が、米国特許出願番号10/669,858(「‘858特許出願」)に記載されている(この特許出願は、本出願の出願人によって共有に係り、本明細書で開示される発明は、本明細書で以降「ソレノイドプロセス」または「‘858特許出願のプロセス」と称される)。ソレノイドプロセスにおいて、商業的な量で凝集していないナノ粒子を製造するために、パルス化ソレノイドが高電力のパルス化プラズマ(500〜5000+V、10,000〜100,000+A、0.1〜10ms)プロセスと併せて使用される。この適用において、ソレノイドのライナーは、粒子をコーティングするために制御されていない前駆体を提供する。作動中、ナノ粉末を作製するために使用される金属前駆物質から生成されるプラズマが、ライナーをエバポレートする。ライナーから除去される物質の量は制御されない。
【0009】
さらに、ライナーの気化によって発生する気体種は制御されず、ライナー組成および製造条件に依存する。ライナーは、このプロセスに適合性の物質に制限され、粒子コーティング材料の選択を高強度でプラズマ耐性の絶縁材料の非常に短いリストに限定する。それゆえ、コーティング前駆体濃度をこのプロセスの範囲内に制御することは不可能である。
【0010】
ソレノイドプロセスから製造される材料は、炭素質材料によって囲まれる別個の金属粒子からなっていた。銀は炭素材料に固く結合されないので、銀粒子に結合された表面化学は存在せず、それらは非常に活性である。具体的に、25nmの銀ナノ粒子が製造され、これは商業的な局所創傷包帯において良好な効力を有することを示した。
【非特許文献1】「Production of carbon−coated aluminum nanopowders in pulsed microarc discharge」,Nanotechnology 13,2002年9月16日,638−643
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
そこで、化学方法は溶液中で別個の凝集していないナノ金属を製造し得るが、それらの方法は一般に商業的に実行可能ではなく、粒子は、多くの場合処方物に適合性ではなくナノ特性の独自性に不利に影響し得る表面化学を含む。他のプロセスは、乾燥ナノ金属粒子を製造し得るが、これらのプロセスは、望ましくない表面化学を含み、粒子は凝集されるかまたはプロセスは商業的に実行可能ではない。したがって、乾燥粉末形態で商業的な量の凝集していないナノ金属を製造する必要性が残っている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
(発明の要旨)
本発明は、制御可能なプロセスで商業的な容積の乾燥した凝集していないコーティングされたナノ粉末を製造することによって、先行技術の問題および困難性を克服する。この粒子は室温で安定であり、別個のままである。新しいプロセスは、米国特許第6,777,639号(「‘639特許」)および‘858特許出願に開示および記載されるものと類似の高電力のパルス化プラズマプロセスを使用し得るが、ソレノイドプロセスで使用されるパルス化ソレノイドの複雑さは伴わない。さらに、ソレノイドプロセス異なり、本発明は、コーティング特性およびコーティング前駆体の高レベルで広範な制御を提供する。本発明は広範に及ぶ結果を生じ、凝集していないナノ粒子および新規ナノ材料組成物の両方を製造した。
【0013】
本発明は、広範囲に、ナノ金属を合成するための方法、および新規ナノ材料を製造するための方法を提供する。いくつかの実施形態において、合成プロセスは、コーティング前駆物質を自動的に制御するためのシステムをその合成プロセス内に組み込む。制御されたコーティング前駆体システムは、その中に制御気体、液体または固体供給システムあるいは組み合わせを含む複数の形態であり得る。コーティング前駆体は、その中にプラズマ、粒子または組み合わせと相互作用し得る。制御されたコーティング前駆体に関するこれらの方法を使用することによって、広範な粒子サイズおよびコーティングが達成され得る。
【0014】
本発明の一実施形態において、コーティング前駆物質の制御は、合成プロセスと相互作用する制御された炭化水素前駆物質を提供するために気体注入制御システムを使用して、凝集していない程度の高いナノ金属粒子を製造することによって達成される。炭化水素気体は、プラズマおよびナノ材料前駆物質と相互作用して、ナノ粒子が凝集していない状態を保つのを補助する炭素質物質を形成する。凝集レベルのさらなる制御は、炭化水素気体の種および量の制御によって達成される。
【0015】
本発明の別の実施形態において、気体発生システムは、炭化水素前駆体をシステムに導入するために使用されて、粒子の凝集の量が制御される。この実施形態において、固体または液体前駆体は、合成プロセスに制御された様式で気体を発生させるために使用される。気体の発生は、プラズマとの相互作用あるいは独立した供給源(例えば、固体または液体を加熱すること)によって生じ得る。例えば、固体炭化水素前駆体ロッドは、制御された様式でプロセスに供給されて、炭化水素気体を発生し得る。
【0016】
本発明の別の実施形態において、炭化水素気体は、液体炭化水素前駆体のプロセスへの制御された注入によって生成される。炭化水素気体はまた、液体前駆物質の制御されたエバポレーションによって生成され得る。
【0017】
本発明のプロセスにより、新規材料が製造される。いくつかの実施形態において、新規材料は、凝集していないナノ金属と炭素質物質との複合体である。炭素質物質は、炭素のカルビン形態を含むことが示されている。
【0018】
さらに、上記プロセスによって製造される材料は、広範な細菌に対して有効であることが示されている。例えば、本発明の銀材料の実施形態は、グラム陽性細菌およびグラム陰
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
(好ましい実施形態の詳細な説明)
本発明は、先のシステムの問題を完全にではないが解決し、そして粒子の凝集を制御する能力を有し、そして異なるコーティング前駆体を取り扱うのに十分に可変性である独特のシステムを提供する。図1は、本発明の詳細な概略図を示す。本発明は、連続的なクローズドループのフィードバック濃度制御システムを備える気体注入システムを使用して、凝集していないナノ金属の形成を補助するために炭化水素前駆体を制御する。
【0020】
上記システムは、’639号特許(参考として援用され、そしてその詳細は省略されている)に記載される放射状(radial gun)銃合成プロセス100から構成される。反応容器101は、収集管103を介してサイクロン102に連結される。そのサイクロンが使用されて、より大きい粒子(代表的には、0.5ミクロンより大きい)が除去され、その粒子は、サイクロンホッパー104中に収集される。そのサイクロンは、ステンレス鋼管106によって集塵器105に連結される。ガス流から上記粉末を分離するために使用されるフィルター107は、その集塵器内に配置される。その集塵器の底は、その粉末を収集するために使用されるパッケージングコンテナー109に連結されるパッケージングバルブ108を含む。集塵器の出口は、シールされたブロワー110の入口に連結される。次いでそのシールされたブロワーの出口が反応容器101に連結されて、クローズドループシステムが形成される。
【0021】
さらに、気体ボトル120(代表的には、ヘリウムおよび窒素)は、気体注入マニホルド(121)に連結される。本発明は、気体注入バルブ154に連結される粒子コーティング前駆体ガス150(例えば、アセチレンまたはメタンのような炭化水素ガス)のボトルを組み込む。好ましい実施形態は、炭化水素ガスを使用するが、炭化水素ガスに限定されず、そして他のガス(例えば、シラン)が、使用され得る。気体センサー151は、上記反応容器の出口に連結され、そしてその反応容器から気体サンプルを吸う。その気体センサーは、気体センサーからのデータを使用して所定の気体濃度を維持する、セットポイント制御器152を含む。
【0022】
作動において、上記システムは真空にされて、あらゆる酸素がそのシステムから除去され、次いで不活性ガスによって満たされる。その不活性ガスは、アルゴン、ヘリウム、窒素、およびネオンであり得るが、これらに限定されない。上記ブロワー110が、作動し、そしてその不活性ガスは、再循環される。上記セットポイント制御器152は、特定の気体濃度(代表的には、1〜500,000ppmの範囲、およびより具体的には、50〜50,000ppmの範囲)を維持するように設定され、次いで上記炭化水素ガスは、そのシステム中に注入される。上記気体センサー151は、上記気体濃度をモニタリングし、そしてそのセットポイント制御器は、上記気体注入バルブ154に、指定された濃度を維持するようにその炭化水素ガスを注入させる。上記材料の合成が、開始され、そして粉末が、生産される。粉末が生産される場合、コーティング前駆体材料は、消費され、そしてさらなるコーティング前駆体材料が、そのシステムに自動的に追加される。その粉末が生産される場合、上記ブロワー110は、気体をそのクローズドループ内で連続的に再循環している。その粉末は、その気体と一緒に移動して上記サイクロン102を通り、より大きい粒子が、除去される。残りの粉末は、集塵器105に留まり、この残りの粉末は、上記フィルター107の表面上に収集される。そのフィルターは、その粉末を取り出すために、圧縮ガス(示さず)によってバックパルス(back pulse)され、そしてその粉末が上記パッケージングコンテナー109中に落ちることを許容する。上記パッケージングバルブ108は、そのシステムをシールするために閉じられ得、そして粉末を含むパッケージングコンテナーが取り出されることを許容する。次いでそのフィルターを通過する気体は、上記ブロワーへと流れ、そして上記反応容器へと送り返される。
【0023】
上記合成プロセスの間に、上記炭化水素ガスは、プラズマと相互作用する。その気体がクエンチされる場合、その気体は、固形物を形成して金属の蒸気と反応しても、金属の蒸気および粒子と触媒的に相互作用してもよい。そのプラズマおよび気体のクエンチから得られた産物は、ほとんど凝集していない金属ナノ粒子の構造(formation)である。さらに、無定形炭素(すす)、グラファイト、フラーレン、カーボンナノチューブ、ダイヤモンド様の炭素構造物およびカルビン構造物ならびにそれらの組み合わせを含む炭素構造物が、形成され得る。その炭素は上記不活性ガスと相互作用して、他の化合物(例えば、窒素の場合においては、シアノ誘導体)を形成し得る。さらに、いくつかの金属(例えば、アルミニウム)について、カーバイド化合物を含む化合物が、形成され得る。従って、上記炭化水素ガスは、消費されており、その炭化水素ガスは、特定の気体濃度を維持するように調整されるべきである。
【0024】
本発明の実施例は、アセチレンおよびメタンを使用して生産される材料を示すが、他の気体(例えば、アルカン(メタン(CH4)、エタン(C2H6)、プロパン(C3H8)、ブタン(C4H10)、ペンタン(C5H12)、ヘプタン(C6H14)など)、アルケン、アルキン)は、適切であるが非爆発性の蒸気圧において、本発明によって使用され得る。本発明の実施例は、炭化水素ガスを使用するが、必ずしも炭化水素ガスに限定されない。例えば、基質ガスの一部が、上記金属前駆体と化合物を形成しない場合、シランガスが使用されて、シリコンマトリックスを形成し得るか、またはボランガスが使用されて、ボランマトリックスが形成され得る。当業者はまた、気体の混合物が使用され得ることを認識する。これらの場合において、上記金属粒子の組み合わせ、上記金属と基質ガスとの化合物、および上記マトリックスを形成することが可能であり得る。他の気体(例えば、フェロセンのような有機金属のガス)が、使用され得る。
【0025】
本発明は、広い可能性を有し、そして多様な材料のサイズ、材料の形態、および材料の組成をもたらす能力を示した。材料の生産において、本発明は、ソレノイドプロセスより、ずっと正確であり、かつ一貫した制御によって、8〜100nmの範囲の材料を生産し得た。比較目的のために、上記ソレノイドプロセスは、最小で25nmまでの材料を生産し得たが;ソレノイドプロセスは、この材料を、一貫して生産できなかった。本発明のプロセスはまた、より高いカルビン含有量を含む新規の材料、および自燃性であり、かつ異なる分散性の特徴を有する組成物を生産し得た。さらに、本発明のプロセスは、種々の材料(金属、金属合金、および金属と金属合金との組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない)を生産し得る。より具体的には、銀、銅、アルミニウム、鉄、ニッケル、それらの組み合わせ、それらの合金およびそれらの金属と合金との組み合わせが、生産された。当業者は、他の金属(例えば、ジルコニウム、ニオブ、金、白金、コバルト、チタン、亜鉛、ハフニウム、タンタル、タングステン、それらの合金およびそれらの混合物)が、上記プロセスにおいて使用され得ることを認識する。本プロセスによって生産される材料のいくつかの例を、以下に示す。
【0026】
(実施例1)
以下の試験を、本願発明のシステムを使用して行なった。上に記載されるような、放射状銃合成技術使用して、上記材料を生産した。市販の不感帯フィードバック(dead−band feedback)制御器(Omega CNI 3222−C24)および炭化水素センサー(VIG industries FID Model 20)を、上記気体制御システム中に組み込んだ。アセチレンおよびメタンを、上記炭化水素ガスとして使用した。全てのサイズ測定値を、BET測定値および等価な球径のモデルに基づいて計算する。
【0027】
上記試験を、上記フィードバック制御器を使用して行なって、他にヘリウムおよび窒素から構成される雰囲気中で1気圧の全圧にて炭化水素の特定のレベル(0ppm、44ppm、440ppm、4400ppmおよび44,000ppm)を維持した。全ての試験を、炭化水素のみおよび変化させた構成気体濃度を用いて、同じ生産条件で行なった。結果を、表1に示す。
【0028】
【表1】

図2は、炭化水素ガスを用いずに生産された77nmの銀を示す。それは、粒子間の広範なくびれを示す。図3は、44ppmのみの濃度のアセチレンを添加することによって生産された45nmの銀を示す。凝集の量は、実質的に減少する。図4は、440ppmのアセチレンを添加することによって生産された28nmの銀を示す。図5および図6は、4400ppmレベルのアセチレンおよび44,000ppmレベルのアセチレンにおいて生産された材料を示す。生産された材料のサイズは、それぞれ、22nmおよび9nmであった。これは、気体濃度が増加するのに伴って粒子サイズが減少する傾向を明確に示す。さらに、これらの粒子は、分離しており、そして凝集していない。
【0029】
8nmほどに低い材料サイズを有するようなさらに小さい銀を、アセチレン濃度をさらに増加させることによって達成した。従って、本発明の実施形態は、約8nmと約45nmとの間の範囲の材料の平均サイズを有し、そしてより具体的には、約8nmと約25nmとの間の範囲の材料のサイズを有し得、そしてさらにより具体的には、約8nmと15nmとの間の範囲の材料のサイズを有し得る。さらなる試験を、8800ppmの濃度のメタンを使用し、上記のような同じ生産条件を使用して行なった。生産された材料の結果を、図7に示す。この材料もまた、凝集していない。
【0030】
本発明のプロセスから得られる材料を、その独自性を決定するために分析した。TEM、静的光散乱(SLS)および動的光散乱(DLS)を使用して、凝集の程度を決定し、そして上記材料の分散性を定量化した。誘導結合プラズマ発光分光法(ICP)、X線回折(XRD)、LECOおよび電子エネルギー損失分光法(EELS)を使用して、上記材料の組成および形態を決定した。フーリエ変換赤外分光法(FTIR)およびガスクロマトグラフィー/質量分析(GC/MS)を使用して、炭化水素を同定した。
【0031】
表2は、種々の試験によって決定したところの、上記粉末の特性のいくつかを要約する。平均粒子サイズは、Monosorb BETから得た表面積の測定値に基づく等価な球径のモデルから計算する。粒子の測定のためのブルナウアー−エメット−テラー(BET)法は、特定の表面積を決定するために気体吸着を使用し、その後、その特定の表面積が使用されて、等価な球体のモデルに基づく粒子サイズが計算される。種々の液体における平均粒子サイズを、Horiba LA910 SLSを用いて決定した。各SLS試験において、20gmの0.1%溶液を、ビーカー中で調製し、そしてMisonix Sonicator 3000を使用し、90%出力、半分のデューティーサイクルにて、0.5インチを用いて2分間(4分間経過)、超音波処理した。各粉末の炭素含有量を、LECO分析に基づいて測定した。
【0032】
【表2】

これらの結果から、本発明のプロセスから得られる材料は、上記ソレノイドプロセスと区別可能である。さらに、所与の気体に関して、炭素含有量は、上記反応チャンバ中の気体の量と共に増加する。興味深いことに、環境の所与の前駆体ガスの炭素含有量(4,400ppmのアセチレン対8,800ppmのメタン)に対して、その材料中の炭素含有量は、同じではない。これは、コーティングの組成が、異なる気体によって異なることを示す。
【0033】
生産された材料の組成を、XRD、ICPおよびLECOを含む多種の試験から決定した。X線回折試験を、金属の組成および結晶構造を決定するために行った。この結果を、表3に要約する。この結果は、上記金属は、少量の炭素を含む主に結晶性の銀であることを確認する。上記銀の晶子サイズをまた、XRD分析から推定した。その晶子サイズは、上記粒子が分離していることを示すBETの結果と良好に相関することを示す。上記XRD分析は、フレライト(fullerite)構造であると解釈される少量の炭素を示した。図8〜図11は、上記種々の材料についてのXRDデータを示す。各サンプルにおいて801a〜1101a(細い線)で示されるピークが、銀の面心立方格子(FCC)形態を示すのに対して、ピーク803a〜1103a(太い線)は、銀の原始的な六方晶形態を示す。これらの結果は、上記材料が高度に結晶性であることを確認する。805b〜1105b(中実の斜線領域)によって示されるピークは、フレライトと解釈され得る。走査透過電子顕微鏡(STEM)、EELSおよびEDSを使用する後者の研究は、これが、sp2結合した(グラファイトの)炭素とsp1結合した(カルビン)炭素との混合物であることを示す。
【0034】
【表3】

金属含有量をまた、金属基準で99%を超える銀を示すICP分析を用いて検証した。これは、上記サンプル中の金属の99%が銀であることを示す。その分析は、そのサンプル中の金属の総量を示さない。XRD分析から、存在する物質は、炭素および銀のみであった。LECO分析を行って、各々のサンプル中の炭素含有量を決定した。これを、表4に示す。
【0035】
【表4】

炭素含有量は気体濃度と共に増加し、かつサイズは減少するようである。さらなる試験を、炭素が炭化水素の形態であるか否かを決定するためにGC/MS分析およびFTIR分析を使用して行った。GC/MSは、微量の揮発性炭化水素および半揮発性炭化水素のみを見出した。FTIRの結果は、GC/MSの結果を確認する炭化水素を全く示さなかった。FTIRは、炭素がシアノ誘導体の形態であり得ることを示さなかった。これは、炭素が部分的に窒素と反応していることを示す。
【0036】
EELS分析およびエネルギー分散型(Energy Dispersive)分光(EDS)分析と組み合わせた超高分解能のSTEMを使用して物質の分析を行い、物質の組成を定量化した。EELSを使用する最初の分析により、この粒子は銀であり、線状構造は炭素であることが示される。
【0037】
特に、EELS分析により、特定の条件下で、炭素がsp2および/またはspl結合構造を有することが示される。splを有する炭素結合構造は、カルビンと呼ばれる。カルビン構造は、三重結合形態の元素状態の炭素である;ロッド様の分子は、主にアルキン(C≡C)基からなり、炭素原子のspl結合された鎖と一般的に呼ばれる。より一般的な名称は、カルビロイド(carbyloid)であり、これは、集合的にカルビンといわれる炭素化合物の個々の型をいう。カルビロイドの2つの主要な形態は、クムレン(cumulene)およびポリイン(polyyne)である。クムレン(クムレン)は、炭素原子間の一連の二重結合(=C=C=C=)からなる。また、アレン型(allenic)カルビンまたはβ−カルビンともいわれる。ポリインは、一連の交互になっている炭素−炭素単結合および炭素−炭素三重結合(−C≡C−C≡C−)からなる。また、アセチレン型カルビンまたはα−カルビンとも呼ばれる。炭素のカルビン形態は、生成するのが極めて困難であり、極めて特殊化された条件下で、実験室内でのみ生成されている。一般的に、不安定であると考えられ、それゆえ、研究するのが困難であった。
【0038】
この独特なプロセスにより生成される本発明の一実施形態は、カルビン結合(spl)を含むような炭素構造内に分散された金属粒子の複合材である。この材料(より詳細には、カルビン構造を含む炭素マトリクス内に分散された銀粒子)を、有効な商業規模の量で製造することができる。興味深いことに、炭素構造の形態学は、生成条件に基づいて変化するようである。4,400ppm アセチレンを使用する1つの生成条件は、22m2/g(BET)の比表面積を有する物質(97重量%の銀および3重量%の炭素)を生成する(図12に示される)。これは、低密度の炭素マトリクス内に分散された個々の銀粒子を示す。図13は、4400ppmのアセチレンを使用して作製したサンプルのEELSデータ(特に、炭素K−エッジ(edge)スペクトル)である。このスペクトルは、□*、1301および□*、1305のピークについて同じ高さを示し、spl結合またはカルビンの存在を示す。アセチレン濃度を44,000ppmへ増大させることにより、同じ生成条件により、60m2/gの比表面積を有する物質(70重量%の銀および30重量%の炭素)を得た。図14a、図14bおよび図14cに示されるように、この材料内の炭素構造は、金属ナノ粒子の湾曲した表面に堆積した炭素の「層」のような異なる形態学を有する。図14aにおける黒色の要素は、個々の銀粒子を示し、一方で、図14cにおいて、格子面の存在により明らかである、銀粒子の高い結晶化度(crystallinity)が示される。大部分において、銀粒子は離散し、炭素構造内で分散されている。さらに、TEM像は、銀粒子が、4,400ppmのアセチレンを使用して生成された材料よりも、はるかに小さいことを示す。図15は、銀と44,000ppmのアセチレンとを使用して生成されたカルビン構造のTEMを示す。この混合材料を電子TEMビームに曝露する場合、銀粒子は励起され、炭素マトリクスから放出される。このことは、銀粒子が炭素に密接には結合していないことを示す。比較目的のために、ソレノイドプロセスにより生成された材料を図16〜図21にも示す。この材料は、44,000ppmのアセチレンにより生成された材料と極めて相違するようである。
【0039】
また、銀/炭素混合材料を、先の条件のうちの1つとほぼ等量の炭素を有する濃度のメタンを使用して生成した。図22A〜図22Cに示されるように、この材料は、分散した銀粒子と絡み合った炭素の層を示す同様な結果をもたらした。比表面積は、19m2/gであり、銀および炭素の質量含有率はそれぞれ98.5/1.5であった。図23は、メタン銀サンプル中の炭素材料についての低損失(low loss)のEELSスペクトルを示す。4.85eVにおけるピーク2301および19.5eVにおけるピーク2305は、カルビンの存在を示す。メタンを使用して生成された銀は、より大量のそれを空気に曝露した場合に自然発火性であった点において、注目すべき1つの差異を有した。TEM像は、材料が発火する前に単離した少量のサンプルから取得した。アセチレンガスを使用して生成された材料もまた自然発火性であったが、約500ppmより低い濃度においてのみであった。比較目的のために、ソレノイド材料は自然発火性ではなかった。
【0040】
上記の実施例は、銀による新規の発明の可能性を実証するが、これは、他の材料にも適用され得る。以下の実施例は、金属前駆体のために銀、銅、鉄、グラファイト、金およびそれらの組み合わせを使用して生成された、数種の異なる材料を示す。大部分において、種々の濃度のアセチレンガスを炭化水素ガスとして使用した。他の炭化水素ガスを使用することができる。以下は、生成されたユニークな材料を記載する。
【0041】
(実施例2.アセチレンを使用する銅/炭素複合材)
同じ生成条件を使用して、銅と炭素との混合材料を作製した。44,000ppmのアセチレンガス濃度において、図24A〜図24Dに示されるように、44m2/gの比表面積ならびに20重量%の銅および80重量%の炭素を有する材料を生成した。EELS K−エッジスペクトルを図25に示す。□*ピーク、2501と比較して、高い□*ピーク、2505は、sp3炭素(ダイアモンド様炭素またはフラーレン)構造を高い含有率で含む材料を示す。□*ピーク、2501はまた、ある程度のsp2炭素または黒鉛性炭素が存在することも示す。
【0042】
ナノ銅(nanocopper)を不活性雰囲気下で生成する場合、少量の酸素に曝露した場合でさえも、それが容易に酸化され、黒色から褐色がかった緑色に変色する。このことを、XRD分析により確かめた。本発明のナノ銅は、この特徴を示さず、XRD分析により、空気に曝露した場合に、この銅が銅のままであることを確認した。
【0043】
(実施例3.アセチレンを使用する鉄/炭素複合材)
同じ生成条件を使用して、鉄と炭素との混合材料を作製した。4,400ppmのアセチレンガス濃度において、図26A〜図26Bに示されるように、65m2/gの比表面積を有する材料を生成した。TEM像は、黒鉛状の構造、2601、および他の炭素構造を示す。EELS K−エッジスペクトルを図27に示す。□*ピーク、2701および□*ピーク、2705の相対的な高さは、粒子がsp2結合型または黒鉛状炭素マトリクス内に分散されていることを示す。この材料は磁石を引き付け、常磁性のようである。
【0044】
(実施例4.アセチレンを使用する鉄/銀/炭素複合材)
図28A〜図28Bに示されるように、前駆体金属として銀および鉄、ならびにアセチレンガスを使用して、新規の材料を合成した。生じた材料はいくつかの独特な特性を示し、そのうちの1つは、この材料が磁性を帯び、常磁性のようであるということである。他のユニークな特性は、特定の生成条件において、空気に曝露した場合に、この材料が自然発火性であるということである。
【0045】
(実施例5.グラファイト前駆体材料)
図29A〜図29BのTEM像に示されるように、材料を、グラファイト前駆体ロッドおよびアセチレンガスを使用して生成した。
【0046】
(実施例6.他の材料)
本発明により作製した他の材料は、ニッケルと炭素との混合物、およびニッケル/銀と炭素との混合物を含む。当業者は、ガス注入プロセスを使用して、他の材料を製造することができることを認識する。他の貴金属(例えば、金、パラジウムおよび白金)もまた、金属/炭素混合材料を生成するために使用することができる。これらの材料は、その触媒性質(銀のものに類似しているが、一般的にそれよりも強力である)のため、特に興味深い。このことは、おそらく、より多くのカルビン構造を生成する。他の金属(例えば、コバルト、アルミニウムおよび他の金属)も使用することができる。
【0047】
大部分において、新規のプロセスを用いて生成された材料は、上昇した温度、放射線または火炎に曝露された場合に燃焼するか、または酸化される。このことが金属の純粋な酸化反応であるのか、または炭素マトリクスを含む化学反応であるのかは、明らかではない。
【0048】
(代替的な実施形態)
(固体)
本発明の代替的な実施形態は、アークの近傍にポリカーボネートのロッドまたは他の固体の材料を供給することを含む。この様式により、サイズ、組成、アークに対する配置およびロッドの供給速度を変更することは、除去される材料の量を制御し得る。ポリカーボネート、熱可塑性物質(thermoplastics)(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(塩化ビニル)、ポリスチレン、アクリル(acrylics)、ナイロンおよびセルロース誘導体)、熱硬化プラスチック(例えば、ポリアミド、ポリブタジエン、ポリエーテルブロックアミド(PEBA)、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリ尿素、ポリウレタン(PUR)、シリコーンおよびビニルエステル)のような材料。フェノール(phenolics)、メラニンおよび尿素ホルムアルデヒドもまた使用することができる。フッ素ポリマー(Fluropolymer)(例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)およびフッ化ポリビニリデン(PVDF)もまた使用することができる。コーティングが適用されるクエンチプロセスの時点で再度制御するために、固体材料を導入する空間配置を制御することも可能である。しかしながら、材料を気化するのにアークプラズマに依存する場合、空間制御の程度は、固体の場合により厳密に制限される。追加的な加熱を適用して、所望の位置で固体の気化を誘導し得る。代替法により、固体を反応チャンバの外部で融解、気化または分解させ、そして、この液相または気相中に小滴、スプレーまたはジェットを導入する。
【0049】
固体をアーク領域に導入する別の手段は、ペレット注入器を使用することである。このことは、単なる重力または機械的に駆動される注入器であり得、またはより洗練されたライトガスガン(light gas gun)(または類似のもの)であり得る。ライトガスガン内の発射剤としてヘリウムを使用して、あらゆる混入物が導入されることを防ぐことが可能である。
【0050】
(液体)
なお別の実施形態において、液体のエバポレーションを使用して、システム内の炭化水素ガスの量を制御する。図30に示される器具を使用して、反応容器へ直接、それぞれ10グラムおよび20グラムのヘプタンチオールを添加することにより、試験を実行した。
【0051】
プロセスの間、システムを減圧し、そして不活性ガスで充填する。液体ポート3026を隔てるボールバルブ3025は閉められ、キャップからこの液体ポートが外される。液体のコーティング前駆体(ヘプタンチオール)を液体ポート3026に添加し、キャップ3027が交換される。2インチ(2−in)ボールバルブ3025が開けられ、ヘプタンチオールが反応器3001に入ることを可能にする。ブロワー3010のスイッチを入れ、5〜10分間動かし、ある程度の液体のコーティング前駆体を蒸発させる。続いて、反応器3001を通常通りに操作する。システム内の液体の量を制御することにより、結果的に、蒸気の量が制御される。
【0052】
10gmおよび20gmのヘプタンチオール実験の結果を、図31A〜図31Bおよび図32にそれぞれ示す。材料は、凝集が軽減され得るが、2、3の局面で、このことが望ましくなかったことを示す。材料の分析は、炭素または炭化水素によりコートされた小さな銀粒子(これらは、その後凝集物を形成する)を示す。さらに、粒子の収集の間、ヘプタンチオールが、フィルターに凝結(condense out)して湿らせ、収集に問題を生じる。別の望ましくない局面は、蒸気の量が直接的なガス注入と同じように正確には制御され得ないことであった。最後に、ヘプタンチオールを銀粒子から取り除くことは困難である。このシステムは数個の欠点を有するが、湿潤性の収集技術を使用するシステムにおいては有益である。
【0053】
既存の試験は、対流および液体プールによるガス気化を使用したが、多くの可能性のある二次的な材料注入システムが存在する。例えば、液体スプレー、霧、ジェットまたは自動化点滴器を使用することが可能である。システムの選択は、使用する液体の分子量、蒸気圧および沸点に依存する。これは、コーティング用液体を許容することができる技術の部分的なリストにすぎない。
【0054】
気体または液体注入システムの代替的な型は、材料を合成するアークの拡大領域(expansion region)における、二次的なコーティング材料の正確に配置されたパルス性または連続性ジェットから構成される。このことは、コーティング材料が導入される合成およびクエンチの間の時点を制御することを可能にする。このことは、濃縮プロセスおよびコーティングプロセスの部分的なデカップリング(decoupling)を可能にし、あらゆる凝集が生じ得る前に、より高い融解温度を有する材料によって一方の材料のナノ粒子をコーティングすることを可能にする。
【0055】
(組み合わせ)
現在実証されている気相および液相のシステムならびに用途は、この技術によって得られる可能性の範囲をようやく探索し始めている。この技術は、1種の材料の表面化学特性を有し、そして別の材料のバルク特性(bulk property)を有する、完全に新規なクラスのナノ材料の産生を可能にする。
【0056】
この試験は、狭い炭化水素の範囲に限られており、かつ狭い濃度の範囲に限られていた。この技術は、二次マトリックス気体前駆物質濃度を、1ppm未満から100%まで制御可能である。多数のマトリックス前駆物質気体およびマトリックス前駆物質液体、ならびに電極材料を用いることによって、1種より多い材料を同時に導入することが可能である。アーク合成パラメータおよび気体濃度の両方を制御することによって、一次粒子サイズ、二次コーティング厚、および集塊の程度を独立して制御し得る。
【0057】
プラズマ注入器によってアーク領域内に材料を導入することが可能である。プラズマ注入器としては、Marshall銃、電熱注入器、および他の手段が挙げられる。簡潔には、コーティングは、固体形態、液体形態、気体形態およびプラズマ形態で導入され得、種々のコーティング特性を有するナノ粒子を産生する能力をもたらす。
【0058】
別の実施形態は、上述の異なる手段のいずれかによる、類似の材料もしくは非類似の材用の同時注入もしくは段階的注入を包含する。例えば、1種のコーティング材料の液体スプレーをアーク領域に直接注入し、一方で、第2のコーティング気体の固定したバックグラウンド濃度を調節することが可能である。
【0059】
(抗菌用途)
なお別の実施形態において、銀ナノ粉末は、抗菌剤として使用され得る。銀は、抗微生物効果を有することが昔から知られており、この効果は、材料によって放出されるイオンの関数である。銀イオンは、呼吸を妨害すること(Bragg,P.D.およびRainnie,DJ.,「The effect of silver ions on the respiratory chain of Escerhichia coli.」,Can.J.Microbiol.20,883−889(1974))、または細菌のDNAと相互作用すること(Modak K.,およびFox C,「Binding of silver sulfadiazine in the cellular components of Pseudomonas aeruginosa」,Biochem.Pharm.22:2392−2404(1973))によって、細菌を死滅可能である。この材料の独特の性質ゆえに、TEM電子ビームにおける粒子放出によって証明されるように、炭素は銀の表面に結合しないと考えられるので、この銀粒子は、非常に活性であることが推測される。アセチレンを用いて産生した10nmおよび25nmの銀およびメタンを用いて産生した35nmの銀を用いて、試験を実施した。試験の間、銀は、幾種類かの細菌に対して有効であったことが見出された。
【0060】
一連の抗菌効果試験を、この新規な銀において、ASTM Standard E2315−03「Standard Guide for Assessment of Antimicrobial Activity Using a Time−Kill Procedure」プロトコールを用いて実施し、この新規なナノ粉末を、Escherichia coli O157:H7(ATCC 43895)およびStaphylococcus aureus(ATCC 6538)に対して試験した。推奨される試験は、「Manual of Clinical Microbiology」,第5版,A.B.Balows編,ASM,Washingtonに記載され、そして1994年6月の連邦広報によって定められている。ナノ粉末を脱イオン水中に混合し、そしてMisonix Sonicator 3000を、50%粉末サイクルおよび50%デューティーサイクルで2分間2周期用いて超音波処理することによって、各サンプルを調製した。銀を、より高い濃度で調製した。より低い濃度のサンプルを、より高い濃度の一部分の希釈によって調製し、次いで再度超音波処理した。試験の結果を、表5および表6に示す。
【0061】
(表5)
E. coli O157:H7についての試験結果
結果は、1mlあたりの平均コロニー形成単位(CFU)および減少率(%)で表される。
【0062】
初期数:5.9×10
【0063】
【表5】

(表6)
S.aureusについての試験結果
結果は、1mlあたりの平均コロニー形成単位(CFU)および減少率(%)で表される。
【0064】
初期数:6.2×10
【0065】
【表6】

これらの試験からの結果は、銀ナノ粉末は直ちに細菌を死滅させたということと、一時間でほとんどは完全な死滅を有したことの両方を示す。産業界において、抗菌静的因子(antibacterial static agent)は、増殖を防止する材料であると考えられる。これらの材料は、代表的に、少なくともLog0減少を有する。材料は、少なくともLog2の減少、好ましくはLog3の減少がある場合、一般的に、抗菌特性を有するとみなされる。基準に依存して、「完全な死滅」は、少なくともLog4の減少率(%)もしくは少なくともLog6の減少率(%)の間であると規定される。現行の試験は、1時間について実施されているが、当業者は、これらの試験の時間感受性を理解する。多くの場合、細菌のさらなる死滅は、抗菌剤へのより長い曝露時間によって起こる。
【0066】
試験した2種類の細菌は、細菌のグラム陽性形態(S.aureus)およびグラム陰性形態(E.coli)を代表するので、これらを選択した。代表的には、銀イオンは、グラム陰性細菌に対して有効であることが示されているが、グラム陽性細菌に対しては無効であることが示されている。この効果は、グラム陽性細菌のより厚いペプチドグリカン壁に起因する。新規な銀材料の独特の特性は、これらが、グラム陽性細菌とグラム陰性細菌との両方に対して良好な効力を有することである。
【0067】
別個の試験において、アセチレン気体を用いて産生した10nmの銀を、E.coliに対して試験した。100ppmおよび500ppmの濃度を試験し、結果を、接種の5時間後に測定した。両濃度とも、CFUにおいて9のlog減少率(%)を示した。
【0068】
この新規な材料の抗菌効力は、多くの用途において使用され得る。抗菌特性を与えるためにこの新規な材料が使用され得るいくつかの領域および製品は、包帯(例えば局所包帯)、クリームおよび軟膏である。この材料はまた、種々の家庭用電化製品(例えば、携帯電話画面、電話受話器およびキーボード)、運動用具(例えば靴、衣類、下着、保護パッド、汗用バンド(sweat band)、ハンドルグリップ(handle grip)、テント表面もしくは発汗のような高い湿度への曝露もしくは水への曝露が存在する任意の他の領域)、個人用衛生用製品(例えば石鹸、消臭剤、女性用生理用品および個人用ワイプ(personal wipe)、歯科用製品(例えば歯ブラシおよびデンタルフロス)、水のフィルター(water filter)、加湿器、ならびに物品に抗菌特性を与えるワイプ(wipe)に組み込まれ得る。また、この材料は、種々のコーティングおよび織物(例えば、建築用エポキシおよび建築用塗料、木甲板および保存製品(preservation product)、天幕(awning)、屋根カバー(roof cover)ならびにプールカバー(pool cover))に組み込まれ得る。この材料はまた、植物、クリーニング用品、パルプおよび紙、プラスチックおよび食品のための殺生物剤として使用され得る。
【0069】
コーティング前駆混合物の調整可能フィードバック制御濃度での高電流パルス化アーク放電は、競合するプロセスをしのぐ有意かつ広範囲に及ぶ利点を有する。アーク放電プラズマがバックグラウンド気体もしくは液体蒸気を熱分解するか、または濃縮の間に原材料の熱い粒子もしくは液滴を産生するかのいずれかによって、同じ目的が達成される。この二次材料気体は、次いで、原材料と共凝縮(co−condense)する。材料の相対融点、二次材料が熱分解される温度、および他の因子に依存して、1種もしくは他の材料が、最初にもしくは完全に、代替材料からなる表面粒子上に存在する。気体濃度および組成を変えることにより、凝集およびコーティング厚のレベルが、制御され得る。
【0070】
以前に記載されたマイクロアーク放電(microarc discharge)と比較した場合、本発明は、およそ5,000倍を超えるエネルギーをアークに伝達する。このことは、本発明が単位時間あたりに桁違いの規模で多くの材料を産生することを可能にする。また、より高いエネルギーは、より迅速にクエンチするより熱いプラズマを産生し、これは、より優れた特性を有するより広範囲のナノ材料の合成を可能にする。この新規なプロセスは、化合物(例えば炭化金属)を形成するよりもむしろ、共凝縮粒子を生じる。このプロセスはまた、気体濃度および気体混合の正確な制御を可能にする。
【0071】
比較上、マイクロアーク実験を、1気圧の純粋なメタンを用いて実施した。それに対し、本発明は、希ガスバックグラウンドにおける1ppmほどの低さまで濃度を調節する。この新規なナノ粒子コーティングプロセスは、マイクロアークプロセスによって産生される粒子よりもずっと凝集しにくい粒子を産生し、そしてこの粒子は、ずっと結晶化しやすく、したがって安定である。
【0072】
フレーム合成(flame synthesis)ナノカプセル化プロセスと比較して、この新規なプロセスのよりずっと高い温度かつ迅速な消火は、このプロセスがより広い範囲の材料で作用することを可能にする。火炎合成プロセスは、本発明とは基本的に異なるプロセスであり、コーティング材料の選択においてよりずっと制限されており、そして産生される粒子の大きさもしくはコーティング厚の範囲を制御する能力をほとんど有さない。
【0073】
この新規なプロセスに対する別の既に存在する競合プロセスは、ナノ粒子を互いにコーティングする、ゾル−ゲルのような化学的方法の使用である。一般に、これらの方法は、軟質な凝集を産生することが公知であり、そして一旦ナノ粒子が溶液中に存在すると、凝集体および凝集塊(clump)を形成することなくこれらを乾燥させることは不可能である。
【0074】
本出願人は、本願の発明に最も近いプロセスは、ソレノイドプロセスであると考えている。このコーティングプロセスは、人工のソレノイド保護アーマー(solenoid protection armor)であり、本願に適合性である材料に制限される。この事実は、コーティング材料の選択を、強度が高く、プラズマ耐性であり、絶縁性であり、アーク耐性である材料の非常に短いリストに制約する。さらに、ライナー材料の分解は、広範な種々の気体の種類を生じ、コーティング前駆物質の組成は、正確に制御され得ない。コーティングプロセスの制御は、ソレノイドプロセスによっては不可能である。また、ソレノイドプロセスは、かなりのさらなる費用および合成プロセスの複雑性をもたらす。何故なら、このプロセスは、精巧な(sophisticated)ソレノイド磁石および大きなパルス化電源ならびに制御システムを必要とするからである。さらに、このソレノイドライナーは、消耗するので、定期的に交換される必要がある。これは、時間がかかり、労力のかかるプロセスである。これと比較すると、本発明における自動化気体注入システムは非常に安価である。最後に、現在、ソレノイドシステムで使用されているソレノイドは、相当に制限された寿命を有し、このことは、本発明と比較して、比較的低い産生の用途に制限する。
【0075】
本発明の銀とソレノイドプロセスを用いて産生される銀との間には、有意な相違が存在する。第1に、材料の大きさの範囲は、ソレノイドプロセスによって産生された材料の大きさの範囲をしのぐ。この材料はまた、異なる分散特性を有し、そして存在するカルビンの量は大きい。最後に、この材料は、他のナノ銀と比較した場合、細菌(特にグラム陽性細菌)に対し、より高い効力を有するようである。
【0076】
上記の実施例は、本発明の特定の実施形態を実証するために含まれる。当業者は、実施例において開示された方法は、本発明の例示的な実施形態を代表するのみであることを理解するべきである。しかし、当業者は、本開示を踏まえて、記載された特定の実施形態における多くの変更が行われ得、そして本発明の精神および範囲から逸脱することなく、なお同様または類似の結果を得ることが可能であることを理解するべきである。
【0077】
本明細書中で引用された全ての特許および刊行物は、本明細書中で参考として援用される。特定の上記の構造、機能、および上記の実施形態の操作は、本発明の実施のために必須ではなく、例示的な実施形態の完全性の単なる説明において含まれることが理解される。さらに、上記の引用された特許および刊行物において記載された特定の構造、機能、および操作は、本発明と組み合わせて実施され得るが、これらは、その実施のために必須ではないことが理解される。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲によって規定される本発明の精神および範囲から実際に逸脱することなく、特定に記載された方法と別の方法で実施され得ることが、理解される。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】図1は、前駆物質をコーティングするために自動気体制御システムとともに構成された本発明のパルス化電源合成システムの実施形態のダイアグラムである。
【図2】図2は、いずれのコーティング前駆体なしに製造された77nmの銀のTEM画像である。
【図3】図3は、本発明の組成物実施形態(44ppmのアセチレンガスを用いて製造された45nmの銀)のTME画像である。
【図4】図4は、本発明の別の組成物実施形態(440ppmのアセチレンガスを用いて製造された28nmの銀)のTME画像である。
【図5】図5は、本発明の別の組成物実施形態(4,400ppmのアセチレンガスを用いて製造された22nmの銀)のTME画像である。
【図6】図6は、本発明の別の組成物実施形態(4,400ppmのアセチレンガスを用いて製造された9nmの銀)のTME画像である。
【図7】図7は、本発明の別の組成物実施形態(8800ppmのメタンガスを用いて製造された28nmの銀)のTME画像である。
【図8】図8は、ソレノイドプロセスによって製造された25nmの材料のXRDプロットである。
【図9A】図9は、本発明の別の組成物実施形態(4400ppmのアセチレンを用いて製造された25nmの材料)のXRDプロットである。
【図9B】図9は、本発明の別の組成物実施形態(4400ppmのアセチレンを用いて製造された25nmの材料)のXRDプロットである。
【図10A】図10は、本発明の別の組成物実施形態(44,000ppmのアセチレンを用いて製造された10nmの材料)のXRDプロットである。
【図10B】図10は、本発明の別の組成物実施形態(44,000ppmのアセチレンを用いて製造された10nmの材料)のXRDプロットである。
【図11A】図11は、図7の本発明の組成物実施形態(8800ppmのメタンを用いて製造された30nmの材料)のXRDプロットである。
【図11B】図11は、図7の本発明の組成物実施形態(8800ppmのメタンを用いて製造された30nmの材料)のXRDプロットである。
【図12】図12は、図9の本発明の組成物実施形態(4,400ppmのアセチレンを用いて製造された25nmの銀)のTEM画像である。
【図13】図13は、図9および図12の本発明の組成物実施形態(4,400ppmのアセチレンを用いて製造された25nmの銀)のEELSデータであり、これはカルビンおよび別個の銀粒子の存在を確認する。
【図14】図14は、図10の本発明の組成物実施形態(44,000ppmのアセチレンを用いて製造された10nmの銀)のTEM画像である。
【図15】図15は、図10および図14の本発明の組成物実施形態(44,000ppmのアセチレンを用いて製造された10nmの銀)のカルビン構造のTEM画像であり、これはカルビンの存在を示す。
【図16】図16は、先行技術の炭素/銀複合体のTEM画像である。
【図17】図17は、図16の同一の先行技術の炭素/銀複合体の別のTME画像である。
【図18】図18は、図16および図17の同一の先行技術の炭素/銀複合体の別のTME画像であり、これは結晶性粒子を示す。
【図19】図19は、図16〜図18の同一の先行技術の炭素/銀複合体の別のTME画像であり、これは結晶性粒子を示す。
【図20】図20は、図16〜図19の同一の先行技術の炭素/銀複合材のTME画像であり、これは炭素材料のみを示す。
【図21】図21は、図16〜図20の先行技術の炭素/銀複合材のTME画像であり、これは炭素材料のみを示す。
【図22】図22A〜Cは、本発明の組成物実施形態(8800のメタンを用いて作製された銀/炭素複合材)のTME画像であり、これらはカルビンの存在を示す。
【図23】図23は、図22A〜Cの本発明の組成物実施形態(8800ppmのメタンを用いて作製された銀/炭素複合材)のEELS分析を示し、これはカルビンの存在を示す。
【図24】図24A〜Dは、本発明の別の組成物実施形態(44,000ppmのアセチレンを用いて製造された銅/炭素複合体)のTEM画像であり、これらは黒鉛状炭素およびフラーレン炭素の存在を示す。
【図25】図25は、図24A〜Dの本発明の組成物実施形態(44,000ppmのアセチレンを用いて製造された銅/炭素複合体)のEELSデータであり、これは黒鉛状炭素およびフラーレン炭素の存在を確認する。
【図26】図26A〜Bは、本発明の別の組成物実施形態(4,400ppmのアセチレンを用いて製造された鉄/炭素複合体)のTEM画像であり、これは黒鉛状炭素およびフラーレン炭素の存在を示す。
【図27】図27は、図26A〜Bの本発明の組成物実施形態(4,400ppmのアセチレンを用いて製造された鉄/炭素複合体)のEELSデータであり、これは黒鉛状炭素およびフラーレン炭素の存在を確認する。
【図28】図28A〜Bは、本発明の別の組成物実施形態(アセチレンを用いる鉄/銀/炭素複合体/合金材料)のTEM画像である。
【図29】図29A〜Bは、本発明の別の組成物実施形態(炭素前駆物質およびアセチレンガスを用いる炭素材料)のTEM画像である。
【図30】図30は、前駆物質をコーティングするために自動液体制御システムとともに構成された本発明の別のパルス化電源合成システムのダイアグラムである。
【図31】図31A〜Bは、本発明の別の組成物実施形態(10gmのヘプタンチオール(heptaethiol)を用いる銀/炭素複合材)のTEM画像である。
【図32】図32は、本発明の別の組成物実施形態(20gmのヘプタンチオール(heptaethiol)を用いる銀/炭素複合材)のTEM画像である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
(a)反応チャンバ内で、1対の電極を、気体雰囲気中で間隔を空けて位置決めする工程であって、該1対の電極のうちの少なくとも一方は、第一の前駆物質であり、そして高電力のパルス化電源が、該1対の電極にわたって電気的に接続される、工程;
(b)第二の前駆物質を、制御された量で、該反応チャンバに導入する工程であって、該第二の前駆物質は、該第一の前駆物質とは異なる、工程;
(c)該高電圧のパルス化電源から、該1対の電極にわたって、高電圧放電を起こし、一般的に凝集していないナノ粒子を含有するナノ粉末を製造する工程、
を包含する、方法。
【請求項2】
ナノ粉末を製造するための合成システムであって、
(a)反応チャンバであって、該反応チャンバは、気体雰囲気および間隔を空けた1対の電極を有し、該1対の電極のうちの少なくとも一方は、第一の前駆物質である、反応チャンバ;
(b)該1対の電極にわたって電気的に接続された、高電力のパルス化電源;
(c)該反応チャンバに作動的に接続された、第二の前駆物質の供給源;ならびに
(d)第二の前駆物質制御器であって、該第二の前駆物質の制御器は、該第二の前駆物質の供給源に作動的に接続されており、そして該反応チャンバに入る第二の前駆物質の量を制御する、第二の前駆物質制御器、
を備え、該ナノ粉末は、該高電力のパルス化電源から該1対の電極にわたって高電力放電を起こすことによって製造され、そして該製造されたナノ粉末は、一般的に凝集していないナノ粒子を含有する、合成システム。
【請求項3】
凝集していないナノ粒子を含有するナノ粉末であって、該ナノ粉末が、金属と炭素とを含有し、そして該ナノ粒子が、約20nm未満の平均サイズを有する、ナノ粉末。
【請求項4】
(a)反応チャンバ内で、1対の電極を、気体雰囲気中で間隔を空けて位置決めする工程であって、該1対の電極のうちの少なくとも一方は、第一の前駆物質であり、そして高電力のパルス化電源が、該1対の電極にわたって電気的に接続される、工程;
(b)第二の前駆物質を、制御された量で、該反応チャンバに導入する工程であって、該第二の前駆物質は、該第一の前駆物質とは異なる、工程;
(c)該高電圧のパルス化電源から、該1対の電極にわたって、高電圧放電を起こし、一般的に凝集していないナノ粒子を含有するナノ粉末を製造する工程、
を包含するプロセスによって作製される、請求項3に記載のナノ粉末。
【請求項5】
前記第二の前駆物質が、気体形態で前記反応チャンバに導入される、請求項1に記載の方法または請求項4に記載のナノ粉末。
【請求項6】
前記第二の前駆体の供給源が、気体形態である、請求項2に記載の合成システム。
【請求項7】
前記第二の前駆物質が、炭素原子を含有し、そして前記ナノ粉末が、該第二の前駆物質由来の炭素原子を含有する、請求項1に記載の方法、請求項2に記載の合成システム、または請求項4に記載のナノ粉末。
【請求項8】
前記名の粒子が、約8nmと約45nmとの間の範囲の平均サイズを有する、請求項1に記載の方法、請求項2に記載の合成システム、または請求項3もしくは4に記載のナノ粉末。
【請求項9】
前記ナノ粒子が、約8nmと約25nmとの間の範囲の平均サイズを有する、請求項1に記載の方法または請求項2に記載の合成システム。
【請求項10】
前記ナノ粒子が、約8nmと約15nmとの間の平均サイズを有する、請求項1に記載の方法、請求項2に記載の合成システム、または請求項3もしくは4に記載のナノ粉末。
【請求項11】
前記第二の前駆物質が、前記反応チャンバに、少なくとも約44ppmの割合で導入される、請求項1に記載の方法または請求項5に記載のナノ粉末。
【請求項12】
前記第二の前駆物質が、前記反応チャンバに、少なくとも約440ppmの割合で導入される、請求項5に記載の方法またはナノ粉末。
【請求項13】
前記第二の前駆物質が、前記反応チャンバに、少なくとも約4,400ppmの割合で導入される、請求項5に記載の方法またはナノ粉末。
【請求項14】
前記第二の前駆物質が、前記反応チャンバに、少なくとも約44,000ppmの割合で導入される、請求項5に記載の方法またはナノ粉末。
【請求項15】
前記第二の前駆物質が、前記反応チャンバに、約1ppmと約500,000ppmとの間の範囲の割合で導入される、請求項5に記載の方法またはナノ粉末。
【請求項16】
前記第二の前駆物質が、前記反応チャンバに、約50ppmと約50,000ppmとの間の範囲の割合で導入される、請求項5に記載の方法またはナノ粉末。
【請求項17】
前記第二の前駆物質が、炭化水素である、請求項5に記載の方法もしくはナノ粉末、または請求項6に記載の合成システム。
【請求項18】
前記炭化水素が、アセチレン、メタン、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項17に記載の方法、合成システム、またはナノ粉末。
【請求項19】
前記炭化水素が、アルカン、アルケン、アルキン、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項17に記載の方法、合成システム、またはナノ粉末。
【請求項20】
前記第二の前駆物質が、シランガス、ボランガス、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項1に記載の方法、請求項2に記載の合成システム、または請求項4に記載のナノ粉末。
【請求項21】
前記第一の前駆物質が、銀、銅、アルミニウム、鉄、ニッケル、ジルコニウム、ニオブ、金、白金、コバルト、チタン、亜鉛、ハフニウム、タンタル、タングステン、これらの組み合わせ、これらの合金、ならびに該金属およびその合金の組み合わせからなる群より選択される、請求項1に記載の方法、請求項2に記載の合成システム、または請求項4に記載のナノ粉末。
【請求項22】
前記第一の前駆物質が、銀、銅、アルミニウム、鉄、ニッケル、これらの組み合わせ、これらの合金、ならびに該金属およびその合金の組み合わせからなる群より選択される、請求項1に記載の方法、請求項2に記載の合成システム、または請求項4に記載のナノ粉末。
【請求項23】
前記第一の前駆物質が、ジルコニウム、ニオブ、金、白金、コバルト、チタン、亜鉛、ハフニウム、タンタル、タングステン、その合金、および該金属およびその合金の組み合わせからなる群より選択される、請求項1に記載の方法、請求項2に記載の合成システム、または請求項4に記載のナノ粉末。
【請求項24】
前記ナノ粉末が、金属と炭素とを含有する、請求項1に記載の方法、または請求項2に記載の合成システム。
【請求項25】
前記炭素が、カルビンを含有する、請求項24に記載の方法もしくは合成システム、または請求項3もしくは4に記載のナノ粉末。
【請求項26】
前記第二の前駆物質が、前記反応チャンバに、液体形態で導入される、請求項1に記載の方法または請求項4に記載のナノ粉末。
【請求項27】
前記第二の前駆体の供給源が、液体形態である、請求項2に記載の合成システム。
【請求項28】
前記第二の前駆物質が、炭化水素を含有する、請求項26に記載の方法もしくはナノ粉末、または請求項27に記載の合成システム。
【請求項29】
前記第二の前駆物質が、ヘプタントリオールを含有する、請求項26に記載の方法もしくはナノ粉末、または請求項27に記載の合成システム。
【請求項30】
前記第二の前駆物質を導入する工程が、液体スプレー、噴霧器、ジェット、または自動液滴形成器からなる群より選択される注入システムを使用する工程を包含する、請求項26に記載の方法またはナノ粉末。
【請求項31】
前記第二の前駆物質制御器が、液体スプレー、噴霧器、ジェットまたは自動液滴形成器からなる群より選択される注入システムを備える、請求項27に記載の合成システム。
【請求項32】
前記第二の前駆物質が、前記反応チャンバに、固体形態で導入される、請求項1に記載の方法または請求項4に記載のナノ粉末。
【請求項33】
前記第二の前駆体の供給源が、固体形態である、請求項2に記載の合成システム。
【請求項34】
前記第二の前駆物質を導入する工程が、前記高電力放電の近隣に棒を供給する工程を包含する、請求項32に記載の方法またはナノ粉末。
【請求項35】
前記第二の前駆物質を導入する工程が、ペレット導入器を使用する工程を包含する、請求項32に記載の方法またはナノ粉末。
【請求項36】
前記第二の前駆物質制御器が、ペレット注入器を備える、請求項33に記載の合成システム。
【請求項37】
前記第二の前駆体を導入する工程が、重力駆動注入器、機械駆動注入器、およびライトガスガンからなる群より選択されるデバイスを使用する工程を包含する、請求項32に記載の方法またはナノ粉末。
【請求項38】
前記第二の前駆物質制御器が、重力駆動注入器、機械駆動注入器、およびライトガスガンからなる群より選択される、請求項33に記載の合成システム。
【請求項39】
前記第二の前駆物質が、ポリカーボネート、熱可塑性物質、熱硬化性プラスチック、フェノールホルムアルデヒド、メラミンホルムアルデヒド、ウレアホルムアルデヒド、フルオロポリマー、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項32に記載の方法もしくはナノ粉末、または請求項33に記載の合成システム。
【請求項40】
前記第二の前駆物質が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(塩化ビニル)、ポリスチレン、アクリル、ナイロン、セルロース、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される熱可塑性物質である、請求項32に記載の方法もしくはナノ粉末、または請求項33に記載の合成システム。
【請求項41】
前記第二の前駆物質が、ポリアミド、ポリブタジエン、ポリエーテルブロックアミド(PEBA)、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリウレア、ポリウレタン(PUR)、シリコーン、ビニルエステル、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される熱硬化性プラスチックである、請求項32に記載の方法もしくはナノ粉末、または請求項33に記載の合成システム。
【請求項42】
前記第二の前駆物質が、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、およびこれらの組み合わせからなる群より選択されるフルオロポリマーを含有する、請求項32に記載の方法もしくはナノ粉末、または請求項33に記載の合成システム。
【請求項43】
前記第二の前駆物質が、前記反応チャンバに、プラズマ形態で導入される、請求項1に記載の方法または請求項4に記載のナノ粉末。
【請求項44】
前記第二の前駆体の供給がプラズマ形態である、請求項2に記載の合成システム。
【請求項45】
前記第二の前駆物質を導入する工程が、プラズマ注入器を使用することを包含する、請求項43に記載の方法またはナノ粉末。
【請求項46】
前記第二の前駆物質制御器がプラズマ注入器を備える、請求項44に記載の合成システム。
【請求項47】
前記プラズマ注入器が、Marshallガン、電熱注入器、およびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項45に記載の方法もしくはナノ粉末または請求項46に記載の合成システム。
【請求項48】
前記第二の前駆物質が、気体形態、液体形態、固体形態、およびプラズマ形態からなる群より選択される少なくとも2つの形態で反応チャンバに導入される、請求項1の方法または請求項4に記載のナノ粉末。
【請求項49】
第三の前駆物質を制御された様式で前記反応チャンバに導入する工程をさらに包含し、前記第二の前駆物質が、気体形態、液体形態、固体形態、およびプラズマ形態からなる群より選択される第一の形態で該反応チャンバに導入され、該第三の前駆体が、気体形態、液体形態、固体形態、およびプラズマ形態からなる群より選択される第二の形態で該反応チャンバに導入される、請求項1に記載の方法または請求項4に記載のナノ粉末。
【請求項50】
請求項2に記載の合成システムであって、
(a)前記反応チャンバに作動的に接続される第三の前駆物質の供給源;および
(b)第三の前駆体制御器であって、該第三の前駆制御器は、該第三の前駆物質の供給源に作動的に接続されており、該反応チャンバに入る第三の前駆物質の量を制御する、第三の前駆体制御器
をさらに備え、
(i)前記第二の前駆物質の供給源は、気体形態、液体形態、固体形態、およびプラズマ形態からなる群より選択される第一の形態であり、そして
(ii)該第三の前駆物質の供給源は、気体形態、液体形態、固体形態、およびプラズマ形態からなる群より選択される第二の形態である、合成システム。
【請求項51】
前記第一の形成および第二の形態が異なる形態である、請求項49に記載の方法もしくはナノ粉末または請求項50に記載の合成システム。
【請求項52】
前記第二の前駆物質および前記第三の前駆物質が同じ前駆物質である、請求項49に記載の方法もしくはナノ粉末または請求項50に記載の合成システム。
【請求項53】
前記第一の前駆物質が少なくとも2種の金属を含む、請求項1に記載の方法、請求項2に記載の合成システム、または請求項4に記載のナノ粉末。
【請求項54】
前記ナノ粉末が第二の金属を含む、請求項3に記載のナノ粉末。
【請求項55】
前記第一の前駆物質が銀を含む、請求項1に記載の方法、請求項2に記載の合成システム、または請求項4に記載のナノ粉末。
【請求項56】
前記金属が銀を含む、請求項3に記載のナノ粉末。
【請求項57】
前記第一の前駆物質が第二の金属をさらに含む、請求項55に記載の方法、合成システム、またはナノ粉末。
【請求項58】
前記ナノ粉末が第二の金属を含む、請求項56に記載のナノ粉末。
【請求項59】
前記第一の前駆物質が鉄をさらに含む、請求項55に記載の方法、合成システム、またはナノ粉末。
【請求項60】
前記ナノ粉末が鉄を含む、請求項56に記載のナノ粉末。
【請求項61】
前記第二の前駆物質が炭素原子を含み、前記ナノ粉末が該第二の前駆物質に由来する炭素原子を含む、請求項55に記載の方法、合成システム、またはナノ粉末。
【請求項62】
抗菌剤として前記ナノ粉末を使用する工程をさらに包含する、請求項55に記載の方法。
【請求項63】
前記ナノ粒子が20nm未満の平均サイズを有する、請求項1に記載の方法または請求項2に記載の合成システム。
【請求項64】
前記ナノ粒子が20nm未満の平均サイズを有する、請求項55に記載の方法または合成システム。
【請求項65】
前記第二の前駆物質が炭素原子を含み、前記ナノ粉末が該第二の前駆物質に由来する炭素原子を含む、請求項64に記載の方法もしくは合成システムまたは請求項55に記載のナノ粉末。
【請求項66】
前記ナノ粉末が、細菌に関して少なくとも約Log2の減少を有する、請求項62に記載の方法。
【請求項67】
前記ナノ粉末が、細菌に関して少なくとも約Log2の減少を有し得る細菌死滅剤としての使用について実施可能である、請求項55に記載の合成システムまたは請求項55もしくは56に記載のナノ粉末。
【請求項68】
前記ナノ粉末が、細菌に関して少なくとも約Log3の減少を有する、請求項62に記載の方法。
【請求項69】
前記ナノ粉末が、細菌に関して少なくとも約Log3の減少を有し得る細菌死滅剤としての使用について実施可能である、請求項55に記載の合成システムまたは請求項55もしくは56に記載のナノ粉末。
【請求項70】
前記ナノ粉末が、細菌に関して少なくとも約Log4の減少を有する、請求項62に記載の方法。
【請求項71】
前記ナノ粉末が、細菌に関して少なくとも約Log4の減少を有し得る細菌死滅剤としての使用について実施可能である、請求項55に記載の合成システムまたは請求項55もしくは56に記載のナノ粉末。
【請求項72】
前記ナノ粉末が、細菌に関して少なくとも約Log6の減少を有する、請求項62に記載の方法。
【請求項73】
前記ナノ粉末が、細菌に関して少なくとも約Log6の減少を有し得る細菌死滅剤としての使用について実施可能である、請求項55に記載の合成システムまたは請求項55もしくは56に記載のナノ粉末。
【請求項74】
前記ナノ粉末が、少なくとも約1時間で細菌の完全な死滅を有する、請求項62に記載の方法。
【請求項75】
前記ナノ粉末が、少なくとも約1時間で細菌の完全な死滅を有し得る細胞死滅剤としての使用について実施可能である、請求項55に記載の合成システムまたは請求項55もしくは56に記載のナノ粉末。
【請求項76】
前記ナノ粉末が、グラム陰性、グラム陽性、およびグラム陰性とグラム陽性の両方からなる群より選択される細菌の型を減少させるかまたは排除するために使用される、請求項62に記載の方法。
【請求項77】
前記ナノ粉末が、グラム陰性、グラム陽性、およびグラム陰性とグラム陽性の両方からなる群より選択される細菌の型を減少させるかまたは排除するための使用について実施可能である、請求項55に記載の合成システムまたは請求項55もしくは56に記載のナノ粉末。
【請求項78】
前記細菌が、Escherichia coliおよびStaphylococcus aureusからなる群より選択される、請求項76に記載の方法または請求項77に記載の合成システムもしくはナノ粉末。
【請求項79】
前記ナノ粉末が、エレクトロニクス、運動用具、セッケン、個人衛生製品、歯科用製品、水のフィルター、加湿器およびワイプからなる群より選択される製品で使用される、請求項62に記載の方法。
【請求項80】
前記ナノ粉末が、エレクトロニクス、運動用具、セッケン、個人衛生製品、歯科用製品、水のフィルター、加湿器およびワイプからなる群より選択される製品における抗菌剤として使用について実施可能である、請求項55に記載の合成システムまたは請求項55もしくは56に記載のナノ粉末。
【請求項81】
前記ナノ粉末がコーティングに取り込まれている、請求項62に記載の方法。
【請求項82】
前記ナノ粉末がコーティングにおける抗菌剤としての使用について実施可能である、請求項55に記載の合成システムまたは請求項55もしくは56に記載のナノ粉末。
【請求項83】
前記コーティングが、建築用エポキシおよび塗料、ウッドデッキおよび保存製品および織物である、請求項81に記載の方法または請求項82に記載の合成システムもしくはナノ粉末。
【請求項84】
前記ナノ粉末が、塗料、クリーニング用品、パルプおよび紙、プラスチック製品、および食品からなる群より選択される製品用の殺生剤として使用される、請求項55に記載の方法。
【請求項85】
前記ナノ粉末が、塗料、クリーニング用品、パルプおよび紙、プラスチック製品、および食品からなる群より選択される製品用の殺生剤としての使用について実施可能である、請求項55に記載の合成システムまたは請求項55もしくは56に記載のナノ粉末。
【請求項86】
前記炭素がカルビンを含む、請求項55に記載の合成システムまたは請求項55もしくは56に記載のナノ粉末。

【図1】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11A】
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【図11B】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図20】
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【図21】
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【公表番号】特表2008−517147(P2008−517147A)
【公表日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−524980(P2007−524980)
【出願日】平成17年8月4日(2005.8.4)
【国際出願番号】PCT/US2005/027711
【国際公開番号】WO2006/096205
【国際公開日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【出願人】(502091847)ノバセントリックス コーポレイション (4)
【Fターム(参考)】