説明

無線タグシステムおよび無線タグ

【課題】簡易なシステムで、然も、確実に、鳥獣被害での動物の行動把握や犬猫などのペットが逃げた時の位置の検出把握、或いは、自動車やバイクなどの盗難での所在場所の探索を行えるようにする。
【解決手段】無線タグ12を探索対象に取り付け、無線タグ12からのビーコンを無線機11で受信する。無線タグ12は、通常送信時には、ビーコン用の周波数チャネルを選び、送信間隔を広くして、ビーコンを送信する。一方、自身の属する受信エリア10から外れると、そのエリアの親となる無線機11からの信号が受信できなくなる。この時には、無線タグ12は、探索時の専用の周波数チャネルに変更して、送信間隔を短くして、ビーコンを連続送信させる。さらにこの無線タグの送信を受信した情報を会員サーバ15にアップロードすることで、他の利用者の探索に協力できるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、位置探索を行うのに用いて好適な無線タグシステム、及び、このような無線タグシステムに使用される無線タグに関する。
【背景技術】
【0002】
農作物を食い荒らす鳥獣の行動把握や、犬猫等のペットが迷子になったときの位置探索、或いは、自動車やバイク等が盗難されたときの盗難された自動車やバイクの位置探索等、様々な対象物の位置探索が要望されている。このような位置探索としては、GPS(Global Positioning System)等の機能を有する無線タグを位置探索の対象物に取り付けて、この無線タグからの信号を受信して、対象物の位置を探索することが行われている。しかしながら、1つの無線タグから送信される電波の受信エリアには限りがあり、従来の無線タグシステムでは、対象物が受信エリアの外に出てしまうと、対象物の位置を探索できなくなってしまう。
【0003】
また、例えば、特許文献1には、携帯電話やPHS(Personal Handyphone System)を園児や児童に携帯させ、園児や児童の現在地を検出すると共に、ネットワークシステムに、園児や児童が移動するであろう位置を登録しておき、園児や児童が携帯している携帯電話やPHSからの電波を基地局で受信し、園児や児童が携帯する携帯電話やPHSを受信した基地局の位置から園児や児童の現在置を探索し、事前に登録されている位置と、探索された園児や児童の現在置とを比較し、園児や児童が事前に登録した位置以外の位置にあれば、監督者、保護者に通知するような位置検出サービスが開示されている。
【0004】
そこで、ペットの位置探索等を行う場合にも、いくつかの基地局を設けて携帯電話やPHSの位置検出サービスのようにシステムを構築し、各基地局で無線タグからの電波を受信することが考えられる。
【特許文献1】特開2002−101442号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、このような位置検出サービスでは、広いサービスエリア内をカバーするために、利用者の有無にかからず、予め多数の基地局を事業者が設営する必要があり、利用者がいないエリアにおいては、基地局設置自体が無駄となる。逆に、利用者が集中しているエリアにおいては、無線端末機と基地局間の通信が輻輳する可能性があり、監視対象者が登録外エリアに移動した場合であっても、それをシステムが認識することができず、監視者への通知ができないという状況が発生する恐れがある。
【0006】
本発明は、上述の課題を鑑み、簡易なシステムで、然も、確実に、鳥獣被害での動物の行動把握や犬猫などのペットが逃げた時の位置の検出把握、或いは、自動車やバイクなどの盗難での所在場所の探索を行えるようにした無線タグシステム及びそのような無線タグシステムで利用される無線タグを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の課題を解決するために、本発明は、探索対象を管理するユーザによって設置され、固有の無線機識別子を含む無線信号を一定間隔で送信し、無線タグからの無線信号を受信し、ネットワークを介してサーバと信号を送受信する無線機と、探索対象に携帯され、固有のタグ識別子を含む信号を送信し、無線機からの信号を受信する無線タグと、複数ユーザが共有するサーバとで構成される無線タグシステムであって、無線タグは、予め親となる無線機に登録され、親無線機からの信号を受信している間は、通常状態であると判定し、通常状態を示す情報を含む無線信号をある一定時間間隔で送信し、親無線機からの信号を受信しない間は、探索状態であると判定し、探索状態を示す情報を含む無線信号をある一定時間間隔よりも短い周期で連続的に送信し、無線タグシステム中の無線機は、無線タグから受信した信号が探索状態を示す情報を含む場合に、当該信号をサーバに転送し、サーバは、転送された信号に含まれる無線タグのタグ識別子と、転送元である無線機の無線機識別子とを関連付けて記憶することを特徴とする無線タグシステムである。
【0008】
上記発明において、無線タグが通常状態である場合には、周波数軸上に複数配置されたビーコン用周波数チャネルのいずれか1チャネルにより無線信号を送信し、無線タグが探索状態である場合には、周波数軸上に1つ配置された探索用周波数チャネルにより無線信号を送信することを特徴とする。
【0009】
上記発明において、複数のビーコン用周波数チャネルは互いに隣接するように配置され、探索用周波数チャネルは複数のビーコン用周波数チャネルの端に配置されることを特徴とする。
【0010】
本発明は、探索対象を管理するユーザによって設置され、固有の識別子を含む無線信号を一定間隔で送信し、無線タグからの無線信号を受信し、ネットワークを介してサーバと信号を送受信する無線機と、探索対象に携帯され、固有の識別子を含む信号を送信し、無線機からの信号を受信する無線タグと、複数ユーザが共有するサーバとで構成される無線タグシステムにおける無線タグであって、無線タグは、予め親となる無線機に登録され、親無線機からの信号を受信している間は、通常状態であると判定し、通常状態を示す情報を含む無線信号をある一定時間間隔で送信し、親無線機からの信号を受信しない間は、探索状態であると判定し、探索状態を示す情報を含む無線信号をある一定時間間隔よりも短い周期で連続的に送信することを特徴とする無線タグである。
【0011】
上記発明において、無線タグが通常状態である場合には、周波数軸上に複数配置されたビーコン用周波数チャネルのいずれか1チャネルにより無線信号を送信し、無線タグが探索状態である場合には、周波数軸上に1つ配置された探索用周波数チャネルに無線信号を送信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、利用者自身が無線機を設置し、複数の利用者がそれぞれ設置する無線機が受信する情報を相互に利用する形態とすることで、各自の受信エリア外の探索対象物の位置を探索でき、安価で効率的にシステムを構築できる。
【0013】
また、本発明によれば、無線タグが信号を送信する際、通常時は複数の無線タグに共通のビーコン用周波数を利用し、探索時は探索時専用の周波数に自動的に切り替えて信号を送信する。これにより、エリア内に多数の無線タグが存在する場合であっても探索が必要な無線タグからの信号を受信することが可能であり、信頼度の高いシステムが実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。ここで説明する本発明の実施形態の無線タグシステムは、様々な探索対象に対して無線タグを取り付けて携帯させ、その位置を探索するものである。その用途としては、農作物を食い荒らす鳥獣の行動把握や、犬猫等のペットが迷子になったときの位置探索、或いは、自動車やバイク等が盗難されたときの盗難された自動車やバイクの位置探索等が挙げられる。以下の実施形態では、飼い犬のペットの居場所がわかくなったときに、ペットの位置探索を行い、ペットを見つけだすような用途を例に挙げて説明する。
【0015】
図1は、ペットの位置探索を行う場合に用いられる本発明の実施形態の無線タグシステムの全体構成の概要を示すものである。この実施形態では、ペットの飼い主がユーザ会員となり、飼い主が各自のペットに無線タグ12を取り付け、各飼い主の自宅に無線機11を設置し、自宅の無線機11で自分のペットに取り付けた無線タグ12からのビーコンを受信し、各自のペットの位置を探索することを想定している。
【0016】
図1において、符号10は各ユーザ会員の自宅の無線機11で無線タグ12からの電波を受信できる受信エリアを示している。各受信エリア10の中心に、各ユーザ会員の無線機11が設置されている。各ユーザ会員の自宅の2階のベランダや窓際に無線機11のアンテナが設置できるならば、1つの無線機11によって、半径1km程度の受信エリア10がカバーできる。
【0017】
各自のペットには、無線タグ12が取り付けられる。各飼い主の無線機11と無線タグ12とは対応付けられており、各飼い主の無線機11には対応する無線タグ12の固有の識別子であるタグIDが予め登録されている。また、各無線タグ12には、対応する無線機11の固有の識別子である無線機IDが予め登録されている。以下、無線タグ12と対応付けられた無線機11を、親となる無線機と称することとする。
【0018】
通常時には、無線タグ12は、所定間隔でビーコンを送信している。各自の無線タグ12を取り付けたペットがその親となる無線機11の受信エリア10内に居れば、親となる無線機11で各自のペットの無線タグ12からの電波が検出される。これにより、ペットの飼い主(ユーザ会員)は、自宅の周囲の半径1km程度の受信エリア10内にペットが居ることがわかる。
【0019】
ペットが自宅の庭などで遊んでいるときには、親となる無線機11の受信エリア10内に、無線タグ12を取り付けたペットがいるので、親となる無線機11は、対応する無線タグ12からの電波を受信でき、ペットが庭等で遊んでいる状態を常時確認できる。また、散歩などでペットを連れまわった際でも、自宅の周囲で遠くない範囲であれば、親となる無線機11の受信エリア10内に、無線タグ12を取り付けたペットが居るので、親となる無線機11は、対応する無線タグ12からの電波を受信することができる。
【0020】
インターネット13上には、会員サーバ15が設けられる。会員サーバ15は、ペットが迷子になったときに、他の会員に協力を求めてペットを探すための、いわば「迷子犬探し互助会」のサーバである。この会員サーバ15には、各ユーザ会員の情報や、各ユーザ会員の無線機11の受信エリア10の情報が、各会員が保有している無線機11の無線機IDや無線タグ12のタグIDと関連付けられて会員情報記憶部に予め登録されている。各ユーザ会員の無線機11は、インターネット13を介して、各ユーザ会員のユーザ端末14及び会員サーバ15に接続可能とされている。なお、上記のユーザ会員の情報とは、たとえば、電話番号やメールアドレス、住所などの情報である。
【0021】
上述のように、この無線タグシステムでは、各自のペットがその親となる無線機11の受信エリア10内にいれば、親となる無線機11で各自のペットの無線タグ12からの電波が検出できる。ところが、各自のペットが親となる無線機11の受信エリア10から外れてしまうと、親となる無線機11で各自のペットの無線タグ12からの電波が検出できなくなってしまう。各自の無線機11で、各自のペットの無線タグ12からの電波が検出できなくなったときには、各自の無線機11から会員サーバ15にペットが迷子になったという情報が送られる。このとき、迷子になっているペットに取り付けられた無線タグ12のタグIDが会員サーバ15に送られる。なお、ペットが迷子になったという情報は、ユーザ端末14を用いて会員サーバ15に送るようにしても良い。
【0022】
後に説明するように、各無線タグ12は、その親となる無線機11からの電波を常時受信することで、各自の受信エリア10内に位置しているかどうかを判断している。そして、各自の親となる無線機11からの電波が所定時間以上受信できず、各自の受信エリア10から外れたと判断されると、無線タグ12は、探索時の連続送信を行う。探索時の連続送信状態では、通常の送信用とは異なる探索時専用の周波数チャネルに変更され、また、通常時よりも送信間隔を短くして、連続的にビーコンの送信が行われる。また、この送信信号中には、探索状態であることを示すフラグが含まれる。
【0023】
他の会員は、そのユーザ会員の無線機11で探索時専用の周波数チャネルを受信し、探索状態であることを示すフラグが含まれる信号が受信できたら、受信した信号中のタグIDを検出する。そして、探索時専用の周波数チャネルの信号を受信したユーザ会員の無線機11は、会員サーバ15をアクセスし、会員サーバ15に、その会員サーバ15の無線機11の無線機IDと受信した信号のタグIDをアップロードする。
【0024】
会員サーバ15は、迷子になっているペットに取り付けられた無線タグ12のタグIDと、探索時専用の周波数チャネルで信号を受信したユーザ会員の無線機11から転送されてきたタグIDとを比較し、タグIDが一致した場合には、この転送されてきた信号に含まれるタグIDと探索時専用の周波数チャネルの信号を受信した転送元のユーザ会員の無線機11の無線機IDとを関連付けて内部のタグ情報記憶部に記憶する。
その後、ユーザ会員は、自身のタグIDに該当する無線機IDを、会員サーバ15のタグ情報記憶部からネットワークを介して読み出して、閲覧する。その後、閲覧した無線機IDに該当するユーザ情報を、会員サーバ15の会員情報記憶部から読み出し、読み出したユーザ情報に基づいて、当該無線機IDを設置したユーザ会員の住所に基づいて、または、ユーザ会員と電話やメールで連絡をとることにより、ペットの位置を調べることができる。これにより、自分のペットが迷子になっているユーザ会員は、迷子になっているペットの位置を探索することができる。
【0025】
このように、各自のペットがそのユーザ会員の無線機11の受信エリア10から外れてしまっても、このペットが他のユーザ会員の無線機11の受信エリア10に居れば、他のユーザ会員の無線機11により、迷子のペットの無線タグ12からの電波が受信できる。他のユーザ会員が会員サーバ15に受信情報を提供してくれれば、ペットの位置が把握できる。
【0026】
このように、本発明の実施形態では、自身のペットが無線機11でカバーできる受信エリア10の外へ逃げ出したりした際には、インターネット13を介して、会員サーバ15をアクセスして、同じシステムを利用している多くの飼い主(他のユーザ会員)に協力を求めることで、各自のペットが無線機11の受信エリア10の外へ逃げ出してしまっても、ペットの位置を探索できるようにしている。それぞれのユーザ会員の1つの無線機11でカバーできる受信エリア10には限界があったとしても、多くのユーザ会員の無線機11の受信エリア10を集めれば、広い受信エリアがカバーできることになる。よって、多くのユーザ会員が会員サーバ15にインターネット13を介して互いに情報提供することで、より広い受信エリアを探索して、迷子の犬の探索を行うことが可能になる。
【0027】
次に、本発明の実施形態の無線タグシステムで使用する周波数チャネルについて、以下に説明する。
【0028】
図2は、上述の無線タグシステムで利用される周波数チャネルを示すものである。図2において、横軸は周波数を表して、縦軸は無線信号の強度を表している。図2に示すように、この例では、周波数チャネルCH−Sと、周波数チャネルCH−N1、CH−N2、CH−N3と、周波数チャネルCH−Rとの5つの周波数チャネルが設けられている。
【0029】
中央に配置された3つの周波数チャネルCH−N1、CH−N2、CH−N3は、通常の送信で、無線タグ12からの送信に使用されるビーコン用の周波数チャネルである。つまり、通常時に無線タグ12からビーコンを送信する際に、この中央に配置された3つの周波数チャネルCH−N1、CH−N2、CH−N3のうちの1つが選ばれて、使用される。この送信信号には、後に説明するように、無線タグ12の固有の識別子(タグID)と共に無線タグ12の状態(通常時/探索時を区別する情報)などの情報が含められる。
【0030】
右端の周波数チャネルCH−Rは、無線機11からの電波の送信に使用される無線機11の送信専用の周波数チャネルである。無線機11からの送信信号には、後に説明するように、無線機11の固有の識別子(無線機ID)などが含められている。各無線タグ12は、この周波数チャネルCH−Rの電波を受信して、各自の受信エリア10から外れたかどうかを判断している。
【0031】
左端の周波数チャネルCH−Sは、探索時の連続送信状態で、無線タグ12からの電波の送信に使用される探索時専用の周波数チャネルである。上述のように、通常時では、無線タグ12は、その親となる無線機11から周波数チャネルCH−Rで送信される電波を受信しており、周波数チャネルCH−N1、CH−N2、CH−N3のうちの選ばれた1つの周波数チャネルを使って、ビーコンが送信されている。親となる無線機11からの電波が受信できなくなると、探索時専用の周波数チャネルCH−Sを使って、ビーコンが連続的に送信されるように、周波数チャネルが切り替えられる。
【0032】
このように、本発明の実施形態では、通常の送信状態では、ビーコン用の周波数チャネルCH−N1、CH−N2、CH−N3を共用して使っている。この場合、仮に1つの受信エリア10内に複数の無線タグ12が存在し、共用している周波数チャネルが使われ、送信信号同士が衝突した場合であっても、ペットの探索を必要としない状況であるので、大きな問題とはならない。
【0033】
これに対して、ペットが逃げ出して各自の受信エリア10の外へ移動し、親となる無線機11からの信号を無線タグ12が受信できなくなった場合には、無線タグ12からの送信信号の周波数チャネルは、自動的に、探索時専用の周波数チャネルCH−Sに切り替わる。探索時専用の周波数チャネルCH−Sは、通常送信時のビーコン用の周波数チャネルCH−N1、CH−N2、CH−N3と異なっているので、他の無線タグ12が送信する信号と衝突する可能性は低い。このため、探索時には、他の無線機11は、他の信号の妨害を受けずに、迷子になったペットの無線タグ12からの信号を確実に受信できる。
【0034】
また、各自の受信エリア10内に自分のペットが存在しても、ペットの居場所がわからず、早急にペット探索したい場合がある。このような場合には、親となる無線機11からの信号の送信を停止させ、無線タグ12を強制的に探索時の送信状態に設定させる。すなわち、親となる無線機11からの送信を停止させると、探索の対象となる無線タグ12は、親となる無線機11からの信号が受信できないので、探索時の送信状態となる。このため、探索時専用の周波数チャネルCH−Sに変更される。これにより、当該無線機11で当該無線タグ12からの信号を読み取りやすくすることができる。飼い主は、当該無線機11で当該無線タグ12からの信号を受信できれば、自己の受信エリア10内にペットが存在することを知ることができる。
【0035】
また、本発明の実施形態では、使用可能な周波数帯域をCH−S〜CH−Rの5つのチャネルに分割しているが、周波数が重複するようにチャネルを配置する。
【0036】
つまり、無線タグ12の通常送信時のビーコン用の周波数チャネルCH−N1〜CH−N3は、使用可能な周波数帯域の中央に配置されているため、両側のチャネルから干渉を受ける。これに対して、探索時専用の周波数チャネルCH−S及び無線機11の送信専用の周波数チャネルCH−Rは、5つあるチャネルの両端に配置されるため、片側のチャネルからの干渉の影響しか受けない。このため、これら2つの周波数チャネルCH−S及びCH−Rは、他の中央に配置された周波数チャネルCH−N1〜CH−N3に比べて、干渉の影響が少ない。このため、無線機11での読み取りや無線タグ12において正しく信号を受信できる確率が高くなると考えられる。
【0037】
次に、本発明の実施形態における無線タグ12の動作について、図3及び図4を参照して説明する。
【0038】
先ず、通常時の動作について説明する。図3は、無線タグ12の通常時の動作タイミングを示すものである。図3(A)において、横軸は時間軸を示している。また、図3(A)の横軸の上側は、この無線タグ12送信側の動作を表し、横軸の下側は、無線タグ12の受信側の動作を表している。また、図3(B)は、親となる無線機11からの受信信号を示している。
【0039】
無線タグ12の通常の動作においては、通常送信時のビーコン用の周波数チャネル(周波数チャネルCH−N1、CH−N2、CH−N3のうちの選択された1つ)でビーコンB1が送信されている。このビーコンB1の送信時間T1は、およそ数十m秒かそれ以下の短い時間で行われる。ビーコン送信の後では、数分〜数十分の所定時間T2だけ、無線タグ12は送信停止状態となる。この送信停止状態が終わると、再び、無線タグ12は最初の送信と同じように、ビーコンB1の送信動作を繰り返す。このような繰り返し動作が通常時の無線タグ12の送信動作である。
【0040】
このように、通常の動作では、ビーコンB1の送信時間T1よりも十分に長い時間T2を送信停止状態に割り当てている。このように長い期間の送信停止状態を割り当てる理由は2つある。1つは、電波の衝突の回避である。すなわち、本発明の実施形態では、無線タグ12の通常送信時のビーコン用の周波数チャネルとして、3つの周波数チャネル(周波数チャネルCH−N1、CH−N2、CH−N3)を共用している。この場合、受信エリア10内に多数の無線タグ12があった場合に、同一の周波数チャネルが使用されて、電波の衝突が発生する可能性がある。そこで、電波の衝突が発生する確率を低く抑えるために、送信停止の時間T2を長く取って、送信のデューティ比を小さくしている。もう1つの理由は、無線タグ12の電池寿命を長く保つためである。無線タグ12の消費電力が送信時に利用さる電力で占められるので、これらの時間の割合を少なくして消費電力の削減を図っている。
【0041】
また、無線タグ12は、図3の横軸の下側に示すように、連続して常時受信動作をしている。この無線タグ12の受信動作は、停止することはない。この通常時動作している受信により、親となる無線機11から送信される信号R1(図3(B)、図2で周波数チャネルCH−R)を予め決められた時間T3内(例えば40分以内)に受信できるようにしている。なお、受信の動作で消費する電力は送信に要する電力に比べれば小さいため、連続した受信動作を行っても、バッテリの負担にほとんどならない。
【0042】
上述のように、通常の動作では、数分〜数十分の所定の時間T2だけ、送信停止状態となる。この送信停止状態となる時間T2は、厳密に決める必要はない。むしろ、送信停止の時間T2にランダムな時間揺らぎがあると、多数の無線タグ12があった場合に、各無線タグ12が電波を送信するタイミングにずれが生じ、電波の衝突が避けられ、好都合である。また、故意に送信停止状態の時間T2にランダムな時間揺らぎを発生させなくても、精度が相当程度に低いタイマーを用いて送信停止状態の時間T2を設定すれば、時間揺らぎが自然に発生する。さらに、このような低い精度のタイマーを採用することで、無線タグ12を安価にすることもできる。
【0043】
次に、探索時の動作について説明する。図4は、無線タグ12の探索時の動作タイミングを示すものである。図3と同様に、図4(A)における横軸は時間軸を示しており、図4(A)の横軸の上側はこの無線タグ12の送信側の動作を表し、横軸の下側は同じ無線タグ12の受信側の動作を表している。また、図4(B)は、親となる無線機11からの信号を示している。
【0044】
図4(A)に示すように、親となる無線機11からの送信専用の周波数チャネル(周波数チャネルCH−R)での信号R1(図4(B))を無線タグ12が予め決められた時間T3内(例えば40分以内)に受信できないと、通常の動作から探索時の動作へ変更される。図4では、時刻t1の直前で、親となる無線機11からの信号R1が受信できなくなり、時刻t1から、探索時の動作に切り替わっている。
【0045】
探索時の期間T4では、短い送信間隔T5でのビーコンB10の連続送信が行われる。また、この連続送信では探索時専用の周波数チャネル(周波数チャネルCH−S)が用いられる。
【0046】
なお、探索時においても、図4(A)の下側に示すように、無線タグ12は、連続して常時受信動作をしている。これについては、通常時と同様である。この常時動作になっている受信で、親となる無線機11から送信される信号R1を捕捉するのを待つ状態になる。
【0047】
その後、親となる無線機11から送信された信号R1が受信できると、再び、通常時の動作に戻る。図4では、時刻t2の直前で、親となる無線機11からの信号R1を受信できるようになり、時刻t2から、通常時の動作に戻っている。
【0048】
探索時は、探索時専用の周波数チャネルCH−Sで連続送信をさせることによって、ほとんどリアルタイムに近い探索を実現可能にする。また、探索時の送信については、探索時専用の周波数チャネルCH−Sに移るので、他の無線タグ12からの通常の送信の電波(周波数チャネルCH−N1〜CH−N3)との衝突が回避でき、無線機11で探索用の信号を確実に検出できる。この観点においても、上述したように、ほとんどリアルタイムに近い探索を可能となる。
【0049】
次に、本発明の実施形態における無線タグ12からの送信信号及び無線機11からの送信信号のフレームフォーマットについて説明する。
【0050】
図5(A)は、無線タグ12から送信される送信情報フレームフォーマットの一例を示している。無線タグ12からからの送信情報フレームフォーマットには、プリアンブル、タグID、フラグ、FCSがある。
【0051】
プリアンブルは無線信号の先頭を指し示す。無線機11は、受信した無線信号からこのプリアンブルを検出することで、後続する情報の先頭を知ることができる。タグIDは、無線タグ12の自身を識別するための固有の識別子である。
【0052】
フラグは、送信状態の区別を示すものである。これまでにも述べてきたように、この無線タグ12には、通常の送信状態と探索時の連続送信状態とがあり、フラグは、これらの状態を区別している。ちなみに、この送信情報フレームフォーマットの例では、フラグが「1」なら通常の送信状態で、「0」なら探索時の連続送信状態としている。
【0053】
FCS(Frame Check Sequence)は、プリアンブル以降のフレームフォーマット内のデータに対して、誤りを検出又は誤りの訂正を行うために、フレーム内に付け加えられる特別なチェックサム符号である。
【0054】
図5(B)は、無線機11が送信する情報フレームフォーマットの一例を示している。図5(B)に示すように、無線機11の送信情報フレームには、プリアンブルと、無線機IDと、FCSとが設けられる。上述の無線タグ12からの送信情報フレームフォーマットと同様に、プリアンブルは無線信号の先頭を指し示すものである。無線機IDは、無線機11を識別するための固有の識別子(無線機11の識別子)である。これによって無線タグ12側では、受信した信号の送信情報が、親となる無線機11からのものか他の無線機11からのものかを区別できる。FCSは、上述の無線タグからの送信情報フレームフォーマットと同様に、プリアンブル以降のフレームフォーマット内のデータに対して、誤りを検出又は誤りの訂正を行うために、フレーム内に付け加えられる特別なチェックサム符号である。
【0055】
ここまでの説明では、無線タグ12は、探索時専用の周波数チャネル(周波数チャネルCH−S)を受信して、各自の受信エリア10から外れたかどうかを判断していると説明したが、受信した情報に含まれる無線機11の識別子(無線機ID)を確認することで、各自の無線タグ12の親となる無線機11からの送信かどうかを正確に判断することができる。また、無線機11は、フラグを判断することで、無線タグ12が探索時の状態であるかどうかを確実に判断できる。
【0056】
図6は、無線タグ12の内部構成を示すものである。図6に示すように、無線タグ12は、受信処理部50、送信処理部60、電源部70とから構成されている。
【0057】
受信処理部50は、受信用アンテナ51を介して無線信号を受ける受信用RF部52(周波数チャネルCH−R)と、無線タグの動作やタグ自身の状態を制御する動作制御部53と、時間経過を計るタイマー54と、親となる無線機11の識別子(無線機ID)を記憶したメモリ55を有している。
【0058】
動作制御部53は、受信用RF部52から出力される受信信号の情報と、メモリ55から読み出される親となる無線機11の識別子(無線機ID)とを参照して、親となる無線機11からの送信情報を受信しているかどうかを判断する。また、この動作制御部53は、タイマー54から出力される時間経過も考慮して、予め決められた時間内に、親となる無線機11からの送信情報が受信されたかを判断する。この判断の結果に応じて、後述する送信処理部60にある送信制御部61へ指示を与える。
【0059】
さらに、動作制御部53は、タイマー54の時間経過の出力から、送信処理部60の全体の動作の停止も制御して、この送信処理部60へ電源部70にあるバッテリ71から電力の供給を停止したり、再開したりもする。なお、ここでのタイマー54の精度については、先に説明でも述べたように、高い精度は要求されない。
【0060】
送信処理部60は、無線タグ12の送信に関する制御を行う送信制御部61と、通常の送信状態での送信を行うための通常送信用RF部62(周波数チャネルCH−N1〜CH−N3の1つ)と、探索時の連続送信を行うための探索時送信用RF部63(周波数チャネルCH−S)と、当該無線タグ12の自身の識別子(タグID)を記憶したメモリ64と、通常の送信と探索時の送信とを選択して送信用アンテナ66に出力するセレクタ65とを有している。
【0061】
通常送信用RF部62と探索時送信用RF部63は、メモリ64からタグ自身の識別子(タグID)を読み出して、それぞれの送信用のRF信号に含めて送信する。また、先に述べた受信処理部50にある動作制御部53から出された指示とメモリ55から読み出した親となる無線機11の識別子(無線機ID)とを、送信処理部60にある送信制御部61で処理して、通常送信用RF部62と探索時送信用RF部63の2つの送信用RF部で生成されたRF信号のどちらを送信用アンテナ66に出力するかの選択をセレクタ65へ指示を出す。セレクタ65は、その送信制御部61からの指示に従って、通常送信用RF部62又は探索時送信用RF部63で生成されたRF信号を選択し、選択したRF信号を送信用アンテナ66へ出力する。
【0062】
電源部70には、無線タグを駆動する電源となるバッテリ71が設けられる。この無線タグでは、先に述べたようにこのバッテリ71から送信処理部60への電力の供給が制御される。
【0063】
次に、無線タグ12の動作について、図7のフローチャートを用いて説明する。
【0064】
図7に示すように、無線タグ12は、親となる無線機11からの信号の連続受信を行っている(ステップS1)。続いて、無線タグ12は、通常時の送信を行う(ステップS2)。通常時の送信では、既に説明しているように、通常送信時のビーコンB10の周波数チャネル(周波数チャネルCH−N1、CH−N2、CH−N3から選んだ1つ)を用いて、送信が行われる。
【0065】
この通常時の送信を終えると、無線タグ12は、条件判断を行う。この条件判断では、予め決められた時間(例えば40分以内、図3と図4のT3)に各自の無線タグ12の親となる無線機11からの送信情報を受信したか/否かを判断する(ステップS3)。
【0066】
予め決められた時間(例えば40分)が経過するまでは、ステップS3での判断結果はYesになり、この場合には、無線タグ12は、続いて、連続受信を継続しながら(ステップS4)、数分〜数十分の期間は、送信停止状態となる(ステップS5)。
【0067】
この送信停止状態の期間が完了すると、再び、ステップS2の通常の送信に戻る。予め決められた時間(40分)が経過するまでは、上述の処理が繰り返される。そして、予め決められた時間(40分)が経過するまでに、ステップS3で、当該無線タグ12の親となる無線機11からの送信情報を受信した場合には、ステップS3での判断結果がYesになり、さらに、上述の処理が繰り返される。
【0068】
これに対して、無線タグ12が予め決められた時間内(40分以内)に、当該無線タグ12の親となる無線機11からの送信情報を受信していない場合には、ステップS3での判断結果がNoとなる。この場合には、無線タグ12は、探索時の連続送信を行う(ステップS6)。この探索時の連続送信は、既に説明しているように、所定時間(例えば20秒毎、図4のT5)毎にビーコンB10の送信を繰り返すものである。また、この探索時の送信では、探索時専用の周波数チャネル(周波数チャネルCH−S)が用いられる。
【0069】
そして、その後、無線タグ12は、直ちに当該無線タグ12の親となる無線機11からの送信情報を受信したか条件判断をする(ステップS7)。この判断でも受信がない場合は、ステップS7で判断結果がNoとなり、無線タグ12の動作は探索時の連続送信を継続し(ステップS8)、連続受信も継続する(ステップS9)。そして、ステップS7で、再び、無線タグ12は、当該無線タグ12の親となる無線機11からの送信情報を受信したか/否かの条件判断を繰り返す。
【0070】
親となる無線機11からの送信情報が受信できると、ステップS7での条件判断の結果がYesとなり、この場合には、無線タグ12は、ステップS2に戻り、通常の送信状態に戻る。
【0071】
図8には、無線タグ12の状態遷移図を示したものである。これまでの説明でも既にわかるように、本発明の実施形態における無線タグ12の内部状態には、通常の送信状態(状態ST1と)、送信停止状態(状態ST2)と、探索時の連続送信状態(状態ST3)との3つの状態がある。
【0072】
通常の送信状態(状態ST1)では、通常送信時のビーコンB1用の3つの周波数チャネル(周波数チャネルCH−N1、CH−N2、CH−N3)から選ばれた1つを用いて、送信が行われる。この送信に用いられているフレームフォーマットは、図5(A)に示したようなものであり、フラグは「1」となっている。この通常の送信状態での送信が完了すると(条件CND1)、送信停止状態(状態ST2)に遷移する。
【0073】
また、通常の送信状態(状態ST1)で、予め決められた時間(例えば40分、図3と図4のT3)以内に、親となる無線機11からの送信信号R1を受信していないと(条件CND2)、探索時の連続送信状態(状態ST3)に遷移する。
【0074】
送信停止状態(状態ST2)は、数分〜数十分の時間が経過するまで(条件CND3)、送信をしない状態である。送信停止時間(数分〜数十分)を経過すれば(条件CND4)、また通常の送信状態(状態ST1)に遷移する。そして、また、この送信停止状態(状態ST2)においても、先の通常の送信状態(状態ST1)と同様に、予め決められた時間40分(図3と図4のT3)以内に自宅の無線機11からの送信信号R1を受信していないと(条件CND5)、探索時の連続送信状態(状態ST3)に遷移する。
【0075】
探索時の連続送信状態(状態ST3)では、探索時専用の周波数チャネル(周波数チャネルCH−S)を用い、所定時間(例えば20秒、図4のT5)毎にビーコンB10の送信が繰り返される。この送信に用いられているフレームフォーマットは、図5(B)に示したようなものであり、フラグは「0」となっている。この探索時の連続送信の状態(状態ST3)は、当該無線タグ12の親となる無線機11からの送信情報を受信すると(条件CND6)、通常の送信状態(状態ST1)に遷移する。しかしながら、当該無線タグ12が親となる無線機11からの送信情報を受信しないと(条件CND7)、この探索時の連続送信の状態(状態ST3)が保持される。
【0076】
以上説明したように、本発明の実施形態では、複数のユーザ会員が自身の無線機11を設置し、複数のユーザ会員がそれぞれ設置する無線機11で受信した情報を相互に利用する形態をとすることで、各自のユーザ会員の受信エリア外にペットが逃げてしまった場合にも、ペットの位置を探索できる。
【0077】
また、本発明の実施形態では、無線タグ12が信号を送信する際、通常時は複数の無線タグ12に共通のビーコン用の周波数チャネルを利用し、探索時は探索時専用の周波数チャネルに自動的に切り替えて信号を送信する。これにより、受信エリア10内に多数の無線タグ12が存在する場合であっても、探索が必要な無線タグ12からの信号を受信することが可能であり、信頼度の高いシステムが実現できる。
【0078】
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の実施形態の無線タグシステムの全体構成の概要を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態の無線タグシステムで用いられる周波数チャネルの説明図である。
【図3】本発明の実施形態の無線タグシステムにおける無線タグの動作説明図である。
【図4】本発明の実施形態の無線タグシステムにおける無線タグの動作説明図である。
【図5】本発明の実施形態の無線タグシステムにおける送信信号のフレームフォーマットの説明図である。
【図6】本発明の実施形態の無線タグシステムにおける無線タグの内部構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の実施形態の無線タグシステムの動作説明に用いるフローチャートである。
【図8】本発明の実施形態の無線タグシステムの動作説明に用いる状態遷移図である。
【符号の説明】
【0080】
10:受信エリア
11:無線機
12:無線タグ
13:インターネット
14:ユーザ端末
15:会員サーバ
50:受信処理部
51:受信用アンテナ
52:受信用RF部
53:動作制御部
54:タイマー
55:メモリ
60:送信処理部
61:送信制御部
62:通常送信用RF部
63:探索時送信用RF部
64:メモリ
65:セレクタ
66:送信用アンテナ
70:電源部
71:バッテリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
探索対象を管理するユーザによって設置され、固有の無線機識別子を含む無線信号を一定間隔で送信し、無線タグからの無線信号を受信し、ネットワークを介してサーバと信号を送受信する無線機と、
探索対象に携帯され、固有のタグ識別子を含む信号を送信し、前記無線機からの信号を受信する無線タグと、
複数ユーザが共有するサーバとで構成される無線タグシステムであって、
前記無線タグは、予め親となる無線機に登録され、前記親無線機からの信号を受信している間は、通常状態であると判定し、通常状態を示す情報を含む無線信号をある一定時間間隔で送信し、
前記親無線機からの信号を受信しない間は、探索状態であると判定し、探索状態を示す情報を含む無線信号を前記ある一定時間間隔よりも短い周期で連続的に送信し、
前記無線タグシステム中の無線機は、無線タグから受信した信号が探索状態を示す情報を含む場合に、当該信号を前記サーバに転送し、
前記サーバは、前記転送された信号に含まれる無線タグのタグ識別子と、転送元である無線機の無線機識別子とを関連付けて記憶する
ことを特徴とする無線タグシステム。
【請求項2】
請求項1記載の無線タグシステムであって、
前記無線タグが通常状態である場合には、周波数軸上に複数配置されたビーコン用周波数チャネルのいずれか1チャネルにより無線信号を送信し、
前記無線タグが探索状態である場合には、周波数軸上に1つ配置された探索用周波数チャネルにより無線信号を送信する
ことを特徴とする無線タグシステム。
【請求項3】
請求項2記載の無線タグシステムであって、
前記複数のビーコン用周波数チャネルは互いに隣接するように配置され、
前記探索用周波数チャネルは前記複数のビーコン用周波数チャネルの端に配置される
ことを特徴とする無線タグシステム。
【請求項4】
探索対象を管理するユーザによって設置され、固有の識別子を含む無線信号を一定間隔で送信し、無線タグからの無線信号を受信し、ネットワークを介してサーバと信号を送受信する無線機と、
探索対象に携帯され、固有の識別子を含む信号を送信し、無線機からの信号を受信する無線タグと、
複数ユーザが共有するサーバとで構成される無線タグシステムにおける無線タグであって、
前記無線タグは、予め親となる無線機に登録され、前記親無線機からの信号を受信している間は、通常状態であると判定し、通常状態を示す情報を含む無線信号をある一定時間間隔で送信し、
前記親無線機からの信号を受信しない間は、探索状態であると判定し、探索状態を示す情報を含む無線信号を前記ある一定時間間隔よりも短い周期で連続的に送信する
ことを特徴とする無線タグ。
【請求項5】
請求項4記載の無線タグであって、
前記無線タグが通常状態である場合には、周波数軸上に複数配置されたビーコン用周波数チャネルのいずれか1チャネルにより無線信号を送信し、
前記無線タグが探索状態である場合には、周波数軸上に1つ配置された探索用周波数チャネルに無線信号を送信する
ことを特徴とする無線タグ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−140320(P2009−140320A)
【公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−317145(P2007−317145)
【出願日】平成19年12月7日(2007.12.7)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】