説明

燃料噴射量学習制御方法

【課題】補機類の作動・非作動や冷却水温などの環境条件に影響されることなく、燃料噴射量の学習を行うことができる燃料噴射量学習制御方法を提供する。
【解決手段】アイドル噴射量基準値を基準として、内燃機関1の回転数が目標アイドル回転数となるように燃料噴射量学習値を求める燃料噴射量学習制御方法であって、上記内燃機関1で駆動される補機類3、4による負荷と、無負荷状態を基準とした上記補機類3、4の負荷による燃料噴射量の増分との関係を予め求め、上記燃料噴射量学習値を求めるときに、上記補機類3、4による負荷を測定すると共に、その測定された負荷に対する燃料噴射量の増分を上記予め求めた関係から導き、その増分で上記アイドル噴射量基準値を補正する学習補正機能を有するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンの燃料噴射量を学習制御する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、車両を組み立てた直後、または、車両出荷後などに、エンジンの燃料噴射量のバラツキを補正すべく、燃料噴射量を学習制御することが行われている。
【0003】
そのような学習制御として、例えば、特許文献1に提案されたものがある。その学習制御では、まず、車両のライフサイクルや、車両ごとのバラツキを考慮して、アイドル燃料噴射量(例えば、5mm3)を求め、そのアイドル燃料噴射量を、燃料噴射量の学習を開始する前にあらかじめエンジン制御装置に書き込む。次に、エンジンをアイドル運転して、燃料噴射量の学習を開始する。その学習時に、エンジン回転数が、アイドル回転数(例えば、800rpm)より高い場合には学習値(例えば、燃料噴射期間補正値)を減らし、アイドル回転数になったときの学習値を、”正確に上記アイドル噴射量を噴射している学習完了値”としてエンジン制御装置に保存するようにしている。
【0004】
【特許文献1】特開2004−11511号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した学習制御方法では、エンジン出荷後に、市場で自動学習をさせようとした場合、エアコンなどの補機類の作動時に学習を行えないという問題があった。つまり、学習時は、”アイドル回転(例えば、800rpm)で安定している時のフリクションが変わらない”という条件を満たさなければならないため、エアコンなどが切れている状態でしか、正確な学習を行うことができない。そのため、ユーザーがエアコンを入れっぱなしにしていると、自動学習ができない。そこで、強制的にエアコンを切って学習を行うことが考えられるが、エアコンが、空調状態に関係なく突然切れてしまうので、エアコン機能を低下させてしまうという問題があった。
【0006】
また、補機類の作動・非作動の他にも、エンジンのフリクションは、冷却水温によっても変化する。したがって、冷却水温などの環境条件によっても、燃料噴射量の学習を正確に行えなくなってしまうという問題があった。
【0007】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、補機類の作動・非作動や冷却水温などの環境条件に影響されることなく、燃料噴射量の学習を行うことができる燃料噴射量学習制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために本発明は、内燃機関のフリクションを予め求め、そのフリクションを考慮してアイドル噴射量基準値を決定し、その決定されたアイドル噴射量基準値を基準として、上記内燃機関の回転数が目標アイドル回転数となるように燃料噴射量学習値を求める学習機能を有する燃料噴射量学習制御方法であって、上記内燃機関で駆動される補機類による負荷と、無負荷状態を基準とした上記補機類の負荷による燃料噴射量の増分との関係を予め求め、上記燃料噴射量学習値を求めるときに、上記補機類の負荷に対する燃料噴射量の増分で上記アイドル噴射量基準値を補正する学習補正機能を有するものである。
【0009】
上記目的を達成するために本発明は、内燃機関のフリクションを予め求め、そのフリクションを考慮してアイドル噴射量基準値を決定し、その決定されたアイドル噴射量基準値を基準として、上記内燃機関の回転数が目標アイドル回転数となるように燃料噴射量学習値を求める学習機能を有する燃料噴射量学習制御方法であって、上記内燃機関の冷却水温などの環境条件と、基準環境条件を基準とした上記環境条件下における燃料噴射量の変化分との関係を予め求め、上記燃料噴射量学習値を求めるときに、上記環境条件を測定すると共に、その測定された環境条件に対する燃料噴射量の変化分で上記アイドル噴射量基準値を補正する学習補正機能を有するものである。
【0010】
好ましくは、上記学習は、上記アイドル噴射量基準値分の燃料を複数に分けて噴射して、上記噴射量学習値を求めるものである。
【0011】
上記目的を達成するために本発明は、所定のアイドル噴射量基準値を基準として、内燃機関の回転数が目標アイドル回転数となるように燃料噴射量学習値を求める学習機能を有する燃料噴射量学習制御方法において、上記燃料噴射量学習値を求めるときに、上記内燃機関で駆動される補機類による負荷に応じて上記アイドル噴射量基準値を補正する学習補正機能を有するものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、補機類の作動・非作動や冷却水温などの環境条件に影響されることなく、燃料噴射量の学習を行うことができるという優れた効果を発揮するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の好適な一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0014】
本実施形態の燃料噴射量学習制御方法は、例えば、車両のディーゼルエンジンを対象とする。
【0015】
まず、図2に基づき、本実施形態のエンジンの概略構成を説明する。
【0016】
図2に示すように、車両のエンジン(内燃機関)1には、そのエンジン1を制御するためのエンジン制御装置(以下、ECUという)2が、通信可能に接続される。また、そのエンジン1により、車両に設けられたエアコン3や発電機(以下、ACGという)4などの補機類3、4が駆動されるようになっている。ACG4は、ライト8などに、電力を供給すべく接続される。
【0017】
ECU2は、エンジン1のインジェクター(図示せず)に接続され、そのインジェクターを開閉制御することで、エンジン1の燃料噴射量を調整する。具体的には、ECU2は、インジェクターへの通電時間をON、OFF制御するための所定の燃料噴射パルスをインジェクターに送信して、インジェクターを開閉制御する。
【0018】
ECU2には、エンジン1の冷却水温を検出するための水温センサー5、エアコン3の運転状態を検出するためのエアコン負荷検出手段6、ACG4の運転状態を検出するためのACG負荷検出手段(具体的には、ACG4のFターミナル)7、および図示しないエンジン回転数センサーなど各種センサーが接続されて、その検出信号が入力される。
【0019】
ECU2には、後述するアイドル噴射量基準値、燃料噴射量学習値、および補正値テーブルなどを記憶するための記憶手段が設けられる(図示せず)。
【0020】
次に、図2に基づき、本実施形態の燃料噴射量学習制御方法を説明する。
【0021】
本実施形態の燃料噴射量学習制御方法は、エンジン1のフリクションを予め求め、そのフリクションを考慮してアイドル噴射量基準値を決定し、その決定されたアイドル噴射量基準値を基準として、上記エンジン1の回転数が目標アイドル回転数となるように燃料噴射量学習値を求める学習機能を有する。
【0022】
ところで、補機類3、4が作動すると、その作動に必要な力がエンジン1に負荷としてかかる。すなわち、同じ燃料噴射量であっても補機類3、4の作動時には、その補機類3、4の負荷の分だけ、エンジン回転数が落ちることになる。したがって、補機類3、4の作動時には、補機類3、4による負荷を考慮して噴射量学習(アイドル学習)を行う必要がある。
【0023】
そこで、本実施形態では、エアコン3などの負荷が入っている状態でも噴射量学習ができるように、予めECU2に書き込まれているアイドル学習時のアイドル噴射量基準値(例えば、5mm3)を、固定値とするのではなく、エアコン3などの負荷に応じた補正値を追加できるものとする。つまり、学習時のアイドル噴射量基準値を、エアコン3、ACG4などによる負荷を考慮して、負荷補正を追加した値とする。
【0024】
本実施形態の燃料噴射量学習制御方法は、上記エンジン1で駆動される補機類3、4による負荷と、無負荷状態を基準とした上記補機類3、4の負荷による燃料噴射量の増分との関係を予め求め、上記燃料噴射量学習値を求めるときに、上記補機類3、4の負荷に対する燃料噴射量の増分で上記アイドル噴射量基準値を補正する学習補正機能を有する。その学習補正機能では、上記内燃機関で駆動される補機類による負荷に応じて上記アイドル噴射量基準値を補正する。
【0025】
つまり、燃料噴射量学習制御方法では、まず、エアコン3などの負荷が入っている場合に目標アイドル回転数を保つために、燃料を余分に何mm3噴く必要があるかを予め求め、次に、アイドル学習時に、エアコン3などの運転状態に応じた燃料噴射量の増分を、アイドル噴射量基準値に対し、補正値として加算する(学習補正機能)。
【0026】
次に、図1および図3に基づき燃料噴射量学習制御方法の一例を説明する。
【0027】
例えば、エアコン3による負荷を補正する場合、予めエアコンプレッシャーと燃料噴射量の増分との関係を求め、その関係から、エアコンプレッシャーを軸(パラメータ)とした”アイドル学習時噴射量基準値エアコン負荷補正値テーブル”(以下、補正値テーブルという)を作成する。そのテーブルは、車両の出荷前などに予めECU2内に格納しておく。
【0028】
具体的には、図3に示すように、インジェクター補正値を学習する。ステップS41〜S43では、エアコン3の状態からエアコン補正後アイドル噴射量基準値を算出する。エアコン3がONであれば、ベースアイドル噴射量基準値(例えば無負荷時800rpmの噴射量)に、エアコンプレッシャーと、アイドル学習時噴射量基準値エアコン負荷補正値テーブルから算出した、エアコン補正値を加算する。なお、アイドル学習時噴射量基準値エアコン負荷補正値テーブルは、予め実験などにより求められる。同様に、ステップS44では、ACG4の負荷信号”Fターミナル”と、アイドル学習時噴射量基準ACG補正値テーブルからACG補正値を算出し、水温とアイドル学習時噴射量基準水温補正テーブルから、水温補正値を算出し、それらを、エアコン補正後アイドル噴射量基準値に加算し、アイドル噴射量基準値を算出する。ステップS45では、アイドル噴射量基準値をもとに、1回の燃料噴射量が微少Q(例えば、1mm3)になるように噴射回数を決定し、ステップS46で、アイドル噴射量基準値分の燃料を、その噴射回数に分けて噴射し、目標回転になるよう”インジェクター補正値”を調整する。ステップS47で、目標回転(例えば、800rpm)で安定したら、その時の”インジェクター補正値”を、燃料噴射量が微少Q(例えば、1mm3)のときのインジェクター補正学習値として保存する。
【0029】
図1に示すように、次に、市場などで自動学習が行われる際に、学習補正機能S11で、エアコン3がONの時に、エアコン負荷検出手段6で測定されたエアコンプレッシャーに対応する補正値を、補正値テーブルから読み取る。その読み取った補正値を、アイドル学習時のアイドル噴射量基準値に加算して、アイドル噴射量基準値を補正する。その後、学習補正機能で補正したアイドル噴射量基準値を基準として学習S12を行う。なお、エアコン3がOFFの時、アイドル噴射量基準値は、0の補正値が加算され実質的に補正されない。
【0030】
これにより、エアコン3が入った状態でも正確に噴射量学習を行うことが出来るようになる。したがって、エンジン1の負荷となるエアコン3が動いていても止まっていても、噴射量学習ができるようになる。そのため、噴射量学習のためにエアコン3を強制的に停止させる必要がなくなり、エアコン3の機能悪化を避けることも可能となる。
【0031】
また、本実施形態の学習時に、上記アイドル噴射量基準値分の燃料を複数に分けて噴射して、上記噴射量学習値を求める。より詳細には、1回の燃料噴射量が所定の微少噴射量(以下、微少Qという)となるように、燃料を多段噴射する。例えば、微少Qが1mm3、アイドル噴射量基準値が5mm3の場合は、燃料を1mm3ずつ5回噴射する。
【0032】
さらに、本実施形態では、学習補正機能でアイドル噴射量基準値が5mm3から6mm3に補正された場合に、燃料を1mm3ずつ6回噴射する。つまり、本実施形態では、学習補正機能においてエアコン3などの負荷で増えた補正値(補正量)を考慮して、1回の燃料噴射量が微少Q(例えば、1mm3)になるように噴射回数を決定する。
【0033】
このように噴射回数を決定することで、常に微少Qを単位とした学習を行うことができる。
【0034】
以上のように、本実施形態の燃料噴射量学習制御方法では、市場などで自動学習を行う場合に、エンジン1の負荷(エアコン3など)が動いていても止まっていても学習できるようになり、エアコン3の機能悪化を避けることも可能となる。
【0035】
つまり、従来は、エアコン3などの負荷が入っていない状態で、燃料をアイドル噴射量基準値(例えば、5mm3(1mm3を5回噴射))だけ噴いていることを前提として学習を行っていた。そのため、学習の機会が限定される、或いはエアコン3の機能低下を招く、などの問題があった。これに対して、本実施形態では、予めエアコン3の負荷が入っている状態での燃料噴射量の増分を測定して補正値テーブルを求めておき、学習時に、エアコン3による負荷に応じた燃料噴射量の増分(例えば、1mm3)を、補正値テーブルから導いて補正値としてアイドル噴射量基準値(例えば、5mm3)を補正する(アイドル噴射量基準値=5+1mm3(1mm3を6回噴射))。これにより、エアコン3の作動・非作動に関係なく噴射量学習を行うことができる。
【0036】
また、本実施形態では、学習時において多段噴射(マルチ噴射)を行うことで、微少燃料噴射量(微少Q)に対する正確な噴射量学習を行うことができる。
【0037】
つまり、一般に、微少Q領域では、インジェクターの噴射量とインジェクターへの通電時間との直線性(線形性)が成り立たない。そのため、アイドル噴射量よりも小さな微少Qに対する学習値(以下、微少学習値という)を求めるために、アイドル学習時に求めた噴射量学習値を、単に除算したのでは正確な微少学習値を求めることができない。これに対して、本実施形態では、学習時にアイドル噴射量基準値を微少Qずつ多段噴射することで、微少Q領域の学習値を正確に求めることができる。
【0038】
なお、本発明は上述の実施形態に限定されず、様々な変形例や応用例が考えられるものである。
【0039】
例えば、補機類は、エアコン3以外にも、ACG4などが考えられる。つまり、ライト8などの電気負荷に対して、ACG4からの負荷信号を読み込んで、その負荷に応じた補正を行うようにしてもよい。そのACG4による負荷(電気負荷)を補正する場合、まず、ACG4の負荷と燃料噴射量の増分との関係を求め、その関係から、ACG4の負荷を軸(パラメータ)とした”アイドル学習時噴射量基準値電気負荷補正値テーブル”(以下、補正値テーブルという)を作成する。次に、学習時に、学習補正機能で、ACG4の負荷信号(Fターミナル)の対応する補正値を、補正値テーブルから読み取り、その読み取った補正値をアイドル学習時のアイドル噴射量基準値に加算して、アイドル噴射量基準値を補正する。
【0040】
次に、他の実施形態を説明する。
【0041】
本実施形態の燃料噴射量学習制御は、エンジン1の冷却水温などの環境条件に基づいて、アイドル噴射量基準値を補正するものであり、上述した実施形態とは、補正値の測定方法と学習補正機能とが異なる。
【0042】
本実施形態の燃料噴射量学習制御は、エンジン1のフリクションを予め求め、そのフリクションを考慮してアイドル噴射量基準値を決定する噴射量基準値決定機能と、その決定されたアイドル噴射量基準値を基準として、上記エンジン1の回転数が目標アイドル回転数となるように噴射量学習値を求める学習機能とを有するものであり、さらに、上記エンジン1の冷却水温などの環境条件と、基準環境条件を基準とした上記環境条件下における燃料噴射量の変化分との関係を予め求め、その環境条件に対する燃料噴射量の変化分を上記予め求めた関係から導き、その変化分で上記アイドル噴射量基準値を補正する学習補正機能を有する。
【0043】
冷却水温についての環境補正を行う場合、まず、実験などで、所定の冷却水温を基準とした冷却水温の変化と、その変化に応じてエンジン1を目標アイドル回転数に保つために必要となる燃料噴射量の増減分(変化分)との関係を求める。その関係から、冷却水温を軸(パラメータ)とした”アイドル学習時噴射量基準値環境補正マップ”(以下、環境補正マップという)を作成する。この環境補正マップを、例えば、ECU2に格納しておく。
【0044】
次に、市場などで自動学習が行われる際に、学習補正時に、水温センサー5で測定された冷却水温に対応する補正値を、環境補正マップから読み取る。その読み取った補正値を、アイドル学習時のアイドル噴射量基準値に加算して、アイドル噴射量基準値を補正する。その後、学習補正で補正したアイドル噴射量基準値を基準として上述した実施形態と同様に学習を行う。
【0045】
この実施形態では、冷却水温などの環境条件に影響されることなく、燃料噴射量の学習を正確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明に係る一実施形態による燃料噴射量学習制御方法のためのフローチャートである。
【図2】本実施形態のエンジンと補機類との模式的構成図である。
【図3】本実施形態の燃料噴射量学習制御方法のためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0047】
1 エンジン(内燃機関)
2 ECU
3 エアコン
4 発電機
5 水温センサー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃機関のフリクションを予め求め、そのフリクションを考慮してアイドル噴射量基準値を決定し、その決定されたアイドル噴射量基準値を基準として、上記内燃機関の回転数が目標アイドル回転数となるように燃料噴射量学習値を求める学習機能を有する燃料噴射量学習制御方法であって、
上記内燃機関で駆動される補機類による負荷と、無負荷状態を基準とした上記補機類の負荷による燃料噴射量の増分との関係を予め求め、
上記燃料噴射量学習値を求めるときに、上記補機類の負荷に対する燃料噴射量の増分で上記アイドル噴射量基準値を補正する学習補正機能を有することを特徴とする燃料噴射量学習制御方法。
【請求項2】
内燃機関のフリクションを予め求め、そのフリクションを考慮してアイドル噴射量基準値を決定し、その決定されたアイドル噴射量基準値を基準として、上記内燃機関の回転数が目標アイドル回転数となるように燃料噴射量学習値を求める学習機能を有する燃料噴射量学習制御方法であって、
上記内燃機関の冷却水温などの環境条件と、基準環境条件を基準とした上記環境条件下における燃料噴射量の変化分との関係を予め求め、
上記燃料噴射量学習値を求めるときに、上記環境条件を測定すると共に、その測定された環境条件に対する燃料噴射量の変化分で上記アイドル噴射量基準値を補正する学習補正機能を有することを特徴とする燃料噴射量学習制御方法。
【請求項3】
上記学習は、上記アイドル噴射量基準値分の燃料を複数に分けて噴射して、上記噴射量学習値を求める請求項1または2記載の燃料噴射量学習制御方法。
【請求項4】
所定のアイドル噴射量基準値を基準として、内燃機関の回転数が目標アイドル回転数となるように燃料噴射量学習値を求める学習機能を有する燃料噴射量学習制御方法において、
上記燃料噴射量学習値を求めるときに、上記内燃機関で駆動される補機類による負荷に応じて上記アイドル噴射量基準値を補正する学習補正機能を有することを特徴とする燃料噴射量学習制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−198170(P2007−198170A)
【公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−15130(P2006−15130)
【出願日】平成18年1月24日(2006.1.24)
【出願人】(000000170)いすゞ自動車株式会社 (1,721)
【Fターム(参考)】