説明

画像データ処理装置、画像データ処理方法、プログラム及び記録媒体

【課題】ネットワーク上に存在する他の記憶装置に画像データを送信する場合、画像データを送信する度に複雑なID情報設定を行うことなく簡便に画像データの送信を行いつつ情報管理の安全性を確保する。
【解決手段】画像データ処理装置に、入力された認証情報と予め設定された認証情報とに基づいて画像処理装置の少なくとも一部を使用する使用者認証を行う認証部と、
外部記憶部に記憶される画像データに対し、当該画像データの使用者認証を行うための情報として前記予め設定された認証情報
を付加する制御部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像データ処理装置、画像データ処理方法、プログラム及び記録媒体に係り、特に、使用者認証機能を有する画像データ処理装置、画像データ処理方法、プログラム及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、情報通信技術の発達により、コンピュータやその周辺機器のネットワーク化が図られている。例えば、スキャナ等の画像読取り装置、プリンタやファクシミリ等の画像形成装置あるいはこれらの複数の機能が一体化された複写機では、ネットワークで接続されて複数のコンピュータ(例えば、民生用のPC(Personal Computer)やワークステーション又は各種のサーバマシン)で共有されるのが一般的となっている。
読取り装置等で取得した画像データは、通常、どのPCからもアクセス可能な記憶手段(例えば、読取り装置内部、PC内部あるいはファイルサーバ等に設けられたハードディスク等の記録媒体)に記憶されるため、情報管理の安全性が問題となる。
【0003】
そこで、情報管理の安全性を確保するために、読取り装置等には、装置の使用を許諾された者のID情報等が予め登録され、装置の使用に先だってパスワードの入力を要求し、このパスワードと登録されたID情報に基づいて装置使用の可否を判断する認証機能を付加している場合が多い。更には、装置使用の可否のみを判断する認証機能では、画像データとパスワードとが個別に管理されているため、例えば、画像データの複製を行ったり、あるいはその画像データを他のPCやファイルサーバ等に移動させたりした場合には、その安全性が維持されないという問題がある。即ち、PCやファイルサーバに移動させた画像データ等を他のネットワーク接続機器からアクセスする場合は、当該画像データのアクセスに対し何らセキュリティが作用しないからである。この点、特許文献1には、スキャナ等で原稿画像の読込みを行う際にID情報の入力を要求し、取得した画像データを符号化し、この符号化された画像データを復号化する復号化プログラムにID情報を付加させた上でネットワーク上に存在するPCやファイルサーバの記憶手段に送信し記憶させ、画像データの復号化を行う際に再度ID情報の入力を要求し、上述の復号化プログラムに付加したID番号と合致する場合にのみ画像データの復号化(即ち、ファイルが展開されて画像データの内容を確認できる状態)を行う画像読取り装置に関する発明が開示されている。
【特許文献1】特開2001−350726号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示される発明は、ネットワーク上に存在するPCやファイルサーバ等の記憶手段にデータを送信して記憶を行う度毎に、使用者にID情報の入力を要求するものであり、操作が煩雑で手間が掛かるという問題がある。特に、情報技術が発達した今日では、例えば、画像読取り装置で読み取った画像データをPCやファイルサーバ等に移動するとの作業は常体化しており、その処理数も膨大なものとなる。この点、特許文献1に開示される発明のように、個々の画像データ送信作業に対し逐次ID情報を入力設定する構成では、作業に費やす手間や時間が大きくなり、円滑な情報活用を実現することが困難になるという問題がある。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、ネットワーク上に存在する他の記憶装置に画像データを送信する場合、画像データを送信する度に複雑な設定を行うことなく簡便に画像データの送信を行いつつ情報管理の安全性を確保することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、画像データ処理装置であって、入力された認証情報と予め設定された認証情報とに基づいて画像処理装置の少なくとも一部を使用する使用者認証を行う認証部と、
外部記憶部に記憶される画像データに対し、当該画像データの使用者認証を行うための情報として前記予め設定された認証情報を付加する制御部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像データ処理装置において、
前記画像データが利用される際に使用者認証を行なう認証制御プログラムを前記予め設定された認証情報に基づいて生成する認証制御プログラム生成部を更に備え、
前記制御部は、前記認証制御プログラムを前記画像データに付加する、ことを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の画像データ処理装置において、
画像データを記憶する記憶部を更に備え、
前記予め設定された認証情報は、前記記憶部の少なくとも一部の領域を使用するための認証情報であることを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の画像データ処理装置において、
前記記憶部に記憶できる記録容量よりも前記画像データのデータ容量が大きい場合、前記画像データに前記認証情報を付加し、前記外部記憶部に記憶することを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項3又は4に記載の画像データ処理装置において、
前記記憶部は、所定の記憶容量からなるデータ格納部が複数設けられ、
前記データ格納部に前記画像データを記憶することを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載の発明は、画像データ処理方法であって、入力された認証情報と予め設定された認証情報とに基づいて画像処理装置の少なくとも一部を使用する使用者認証を行うステップと、
外部記憶部に記憶される画像データに対し、当該画像データの使用者認証を行うための情報として前記予め設定された認証情報を付加するステップと、を含むことを特徴とする。
【0012】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の画像データ処理方法において、
前記画像データが利用される際に使用者認証を行なう認証制御プログラムを前記予め設定された認証情報に基づいて生成するステップを更に備え、
前記付加ステップにおいて、前記認証制御プログラムを前記画像データに付加する、ことを特徴とする。
【0013】
請求項8に記載の発明は、請求項6又は7に記載の画像データ処理方法において、
前記画像データ処理装置は、画像データを記憶する記憶部を備え、
前記予め設定された認証情報は、前記記憶部の少なくとも一部の領域を使用するための認証情報であることを特徴とする。
【0014】
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の画像データ処理方法において、
前記記憶部に記憶できる記録容量よりも前記画像データのデータ容量が大きい場合、前記画像データに前記認証情報を付加し、前記外部記憶部に記憶するステップを含むことを特徴とする。
【0015】
請求項10に記載の発明は、請求項8又は9に記載の画像データ処理方法において、
前記記憶部には所定の記憶容量からなるデータ格納部が複数設けられており、
前記データ格納部に前記画像データを記憶することを特徴とする。
【0016】
請求項11に記載の発明は、プログラムであって、画像データ処理装置を制御するコンピュータに、
入力された認証情報と予め設定された認証情報とに基づいて前記画像処理装置の少なくとも一部を使用する使用者認証を行う機能と、
外部記憶部に記憶される画像データに対し、当該画像データの使用者認証を行うための情報として前記予め設定された認証情報付加する機能と、を実現させることを特徴とする。
【0017】
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、前記画像データが利用される際に使用者認証を行なう認証制御プログラムを前記予め設定された認証情報に基づいて生成する機能を更に実現させ、
前記付加機能において、前記認証制御プログラムを前記画像データに付加する、ことを特徴とする。
【0018】
請求項13に記載の発明は、請求項11又は12に記載のプログラムにおいて、
前記画像データ処理装置は、画像データを記憶する記憶部を備え、
前記予め設定された認証情報は、前記記憶部の少なくとも一部の領域を使用するための認証情報であることを特徴とする。
【0019】
請求項14に記載の発明は、請求項13に記載のプログラムにおいて、
前記記憶部に記憶できる記録容量よりも前記画像データのデータ容量が大きい場合、前記画像データに前記認証情報を付加し、前記外部記憶部に記憶する機能を更に実現させることを特徴とする。
【0020】
請求項15に記載の発明は、請求項13又は14に記載のプログラムにおいて、
前記記憶部には所定の記憶容量からなるデータ格納部が複数設けられており、
前記データ格納部に前記画像データを記憶する機能を実現することを特徴とする。
【0021】
請求項16に記載の発明は、請求項11から15のいずれか一項に記載されたプログラムを格納するコンピュータ読取り可能な記録媒体。
【発明の効果】
【0022】
請求項1、6及び11に記載の発明によれば、画像データ処理装置の少なくとも一部を利用するための使用者認証を行う認証部に予め登録された認証情報を、画像データの使用者認証を行うための情報として画像データに付加することで、外部記憶部から画像データが利用される際には、画像処理装置における使用認証と同様の使用認証が行われることとなる。即ち、画像データを他の機器に送信する際に、使用者がわざわざ認証情報を設定しなくても、画像データ処理装置に予め登録された認証情報が自動的に付与されているため、手間を省きつつ情報管理の安全性を確保することができる。
尚、外部記憶部としては、ネットワーク接続された機器の他、画像処理装置に対してインターフェースを介して着脱自在に接続されるメモリ装置等が挙げられる。前者としては、サーバ装置、大容量記憶装置等が挙げられ、後者としてはUSBメモリ、PCカードメモリ等が挙げられる。
【0023】
請求項2、7及び12に記載の発明によれば、画像データの読み込みが行われるときに使用者認証を行う認証制御プログラムによって、前記予め登録された認証情報による認証が行われる。従って、画像データを他の機器に送信する際に、使用者がわざわざ認証情報を設定しなくても、画像データ処理装置に予め登録された認証情報が自動的に付与されているため、手間を省きつつ情報管理の安全性を確保することができる。
請求項3、8及び13に記載の発明によれば、記憶部の少なくとも一部を利用するための認証情報を、外部記憶装置に送信される画像の認証情報として付加することができる。
【0024】
請求項4、9及び14に記載の発明によれば、画像データのデータ容量が記憶部に記憶できる記録容量よりも大きい場合、外部記憶装置に記憶することができる、画像データサイズを特段気にせずに画像を扱うことができる。更に、外部記憶装置に記憶する場合は、認証情報を自動的に付加するため、手間を省きつつ情報管理の安全性を確保することができる。
【0025】
請求項5、10及び15に記載の発明によれば、記憶部が所定の記憶容量からなるデータ格納部であるため、画像データを複数の種類に分類して記憶することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
次に、図を用いて本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1のブロック図に、本発明をMFP(Multi Fanction Periferal)1に適用した場合の概要構成を示す。
MFP1は、CPU(Central Processing Unit)10、ROM(Read Only Memory)11、RAM(Randome Access Memory)12、記憶部13、画像読取り部14、操作表示部15、外部出入力I/F(Inter/Face)部16から構成されこれらがメインバス18により電気・電子的に接続される。図2に示す如く、MFP1は、USBケーブル3を通じてPC(Personal Computer)4と通信可能に接続し、制御系をPC4が担う構成とすることも当然に可能である。本実施の形態では、更に、PC4からの操作入力を可能とし、ネットワークNを介してクライアントPC5、6、Eメールサーバ7、FTP(File Transfer Protcol)サーバ8、SMB(Server Message Block)サーバ9に、読み取った原稿画像データを送信することができるように構成されている。
【0027】
図1において、CPU10は、ROM11や記憶部13に予め記憶されたオペレーションプログラムやアプリケーションプログラムを読み出し、ワークエリアとしてのRAM12に展開して種々の処理を行いMFP1の全体制御を行う制御系である。具体的には、ROM11又は記憶部13に予め記憶されたオペレーションプログラムやアプリケーションプログラムである「認証制御プログラム生成プログラム」を読み出し、クライアントPC5及び6等に設けられた記憶装置に記録された原稿画像データのファイルデータをクライアントPC5及び6等で開く場合、ユーザにID(Identification)情報の入力を要求し、当該ファイルデータの正当使用者であるか否かを自動判別する「認証制御プログラム」の生成を行う「認証制御プログラム生成処理」を行ったり、この「認証制御プログラム」を原稿画像データに付加してクライアントPC5、6、Eメールサーバ7、FTPサーバ8あるいはSMBサーバ9に送信する処理等を行う。
【0028】
「認証制御プログラム」は、例えば、スクリプト言語で記述され、クライアント側のアプリケーションプログラムに対し補完的な機能を実現させるプログラムである。本実施の形態では、「認証制御プログラム」をJavaScript(登録商標)で記述するものとする。
【0029】
図1に戻り、ROM11は、不揮発性の半導体素子で構成される読み出し専用のメモリである。オペレーションプログラムや各種アプリケーションプログラム等が予め記憶される。RAM12は、SRAM(Static RAM)やDRAM(Dynamic RAM)等の揮発性の半導体素子で構成される随時読み出し/書き込み可能メモリであり、ワークエリアとして機能する。
【0030】
記憶部13は、ハードディスクや不揮発メモリであるフラッシュメモリ等から構成される。「認証制御プログラム生成プログラム」等のアプリケーションプログラムが予め記憶されており、画像読取り部14で読み取った原稿画像データやMFP1の使用許諾等を示す認証情報が記憶(登録)されている。MFP1の使用及び各種機能を実行する際には、この認証情報と後述する操作表示部を介して入力される認証情報とに基づいて、使用の可否が判断されることとなる。
【0031】
図3に、記憶部13に登録されるユーザ認証情報の例を模式的に示す。認証項目として、ユーザ名、ユーザパスワード及び機能制限の項目が登録される。ユーザ名は、MFP1の使用を許諾するユーザの名称であり、図3では、「A」、「B」、「C」及び「D」のユーザ名が登録されていることを示している。ユーザパスワードは、ユーザ毎に異なるパスワードが設定されている。機能制限は、MFP1で実行可能とする各種機能に対しユーザ毎に実行可能な機能が登録されている。例えば、ユーザ名「A」は、ユーザパスワードが「1234」に設定され且つMFP1の印刷機能を使用することができないものとして登録が行われている。
【0032】
更に、記憶部13は、画像データを格納する所定の記憶容量が割り当てられた格納領域(以下、「ボックス」という。)が複数設けられており、ボックス毎に共有ボックスや特定ユーザのアクセス許可が設定されている。MFP1では、画像読取り部14で読み取った画像データをこのボックスに格納したり、クライアントPC5や6等に移動(転送)したり、画像形成部17に出力して印刷したりする等の各種の処理に利用することができるようになっている。
更に、MFP1には、ボックスに格納された画像データを利用するためのボックス認証機能が設けられる。ボックスに格納された画像データを利用するに際し、予め登録されたボックス認証情報と操作表示部15を介して入力されるボックス番号やボックスパスワードに基づいて画像データの利用の可否が判断され、画像データの保存上及び管理上の安全性が確保されている。
【0033】
ボックス認証情報は、画像データを格納するボックスを設定する際に登録される。設定項目としてボックス番号、ボックスパスワード及びアクセス許可等からなり、これらがボックス認証情報として記憶部13に記憶されている。
【0034】
図4にボックス認証情報の例を示す。ボックス番号として「0001」、「0002」、「0003」及び「0004」が設定され、ボックスパスワードとして「ABCD」、「無し」、「QJPJ」及び「WXYZ」が設定されている。ボックスパスワードが「無し」とは登録されていないことを示す。アクセス許可の項目は、夫々「印刷禁止」、「無し」、「1回のみ印刷可能」及び「無し」が設定されている。「印刷禁止」とは、ボックス番号「0001」に格納された画像データに基づいて印刷を行うことが禁止されることを示し、「1回のみ印刷可能」とは、ボックス番号「0003」に格納された画像データに基づいて、一定期間内に1回のみ印刷が可能であることを示す。なお、アクセス許可項目の「無し」とは、何ら機能的な制限が登録されていないことを示す。
【0035】
図1において、画像読取り部14は、公知のスキャナ機構から構成される。読取り原稿に対し光を照射し、反射される光をCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal−Oxide Semiconductor)イメージセンサ等で捉え、捉えたアナログの電気信号から図示しないA/D変換器でデジタル信号に変換しCPU10に出力するものである。反射される光を集束するレンズ系を使用する縮小光学系方式やロッドレンズアレイを使用する密着光学系方式等の各種の方式を適用することができる。
【0036】
外部出入力I/F部16は、USBケーブル2を介してPC4との通信(MFP1の操作指示信号の受信や読み込んだ画像データ等の送信等)を制御したり、NIC(Network Inter/Face Card)等を介してLAN(Local Area Network)、MAN(Metropolitan Area Network)、WAN(Wide Area Network)又はインターネット等のネットワークNと接続され、クライアントPC5や6、Eメールサーバ7、FTPサーバ8及びSMBサーバ9と外部通信(MFP1の操作指示信号の受信や読み込んだ画像データ等の送信)を制御したりするものである。
【0037】
操作表示部15は、LCD(Liquid Crystal Display)等から構成される表示モニタであり、MFP1の各種情報(設定項目や処理の経過等)を表示する表示部である。また、操作表示部15は、表示画面がタッチパネルで構成される。原稿を画像読取り部14で読み込む際には、図6に示すような表示が行われる。スキャン設定画面タブ20、原稿のセット方向を設定する原稿設定釦21、読み取った画像データの濃度を設定する画質設定釦22、読み取り倍率を設定する倍率設定釦23、読み取り解像度の設定を行う解像度設定釦24、片面/両面読込みの選択を行う読み込み面設定釦25、読み取った画像データのファイル形式を設定するファイル形式設定釦26及び設定を確定するOK釦50が表示され、これら各種設定等を入力することができるようになっている。
【0038】
画像形成部17は、電子写真プロセス等により各種の画像形成を行う公知の画像形成機構から構成されるものであるが、これに限定されるものでは無く、インク吐出方式等の種々の画像形成機構を適用することができる。
【0039】
次に、MFP1で行われる「認証制御プログラム生成処理」の処理手順について図8から図10に示すフロー図を用いて説明する。なお、以下の説明で、MFP1の記憶部13には、認証情報として図3に示す認証項目及びボックス認証情報として図4に示す認証項目が登録されているものとする。
【0040】
ステップS101で、CPU10は、図5に示すように、操作表示部15にユーザ名及びユーザパスワードの入力を要求するユーザ認証画面を表示する。なお、MFP1ではユーザ認証処理を行うユーザ認証モードの起動及び停止を設定することができるようになっており、ユーザ認証モードが停止状態にある場合、CPU10は、操作表示部15にユーザ認証画面を表示することなくステップS108の処理からスタートすることとなる。
【0041】
ステップS102で、CPU10は、ユーザの操作により入力されたユーザ名及びパスワードの入力信号を受信する。
【0042】
ステップS103で、CPU10は、記憶部13に予め記憶されたユーザ認証情報(図3参照)を読み込み、ステップS102で受信したユーザ名及びパスワードが、この認証情報と一致するか否かを判断する。ステップS102で受信したユーザ名及びパスワードが、認証情報と一致しない場合、ステップS101に戻りユーザ認証画面の表示を行う(ステップS103:NO)。ステップS102で受信したユーザ名及びパスワードが、ユーザ認証情報と一致する場合、使用制限を解除してステップS104に進む。
【0043】
ステップS104で、CPU10は、操作表示部15に、図6に示すようなスキャナ設定画面を表示する。本実施の形態では、原稿設定が縦方向、画質設定がデフォルト、倍率設定が等倍、解像度が200dpi、読取り面が片面設定、読取り後の画像データのファイル形式がPDFとしてスキャン設定がなされている。
【0044】
ステップS105で、CPU10は、ユーザがOK釦50を操作することにより入力されるスキャン設定を受信し、この設定値をRAM12に1次記憶する。
【0045】
ステップS106で、CPU10は、図7に示すように、画像読取り部14で読み取る画像データの出力先を設定する出力先設定画面を操作表示部15に表示する。ユーザは、画像データの保存先を、ハードディスク釦30、Eメール釦31、FTP釦32及びSMB釦33のいずれかを押下することにより設定する。今、仮にハードディスク釦30が押下されたとすると、CPU10は、ボックス認証情報(図4参照)に基づいて、特定のユーザにアクセスが許可されたボックス番号をボックス表示領域35に表示する(例えば、ユーザが「A」であったとするとボックス表示領域35に「0001」、「0002」及び「0004」のボックス番号を表示する。)。ユーザは、ボックス表示領域35に表示されたボックスの中から格納を所望するボックスを示す釦を押下することで画像データの出力先を指定することができる。また、文字入力キー群34を操作して、ボックス番号を任意の番号や名称に変更することもできるようになっている。
なお、ボックス認証情報のボックスパスワードにパスワードが設定されている場合、CPU10は操作表示部15にパスワードの入力要求を行う画面(不図示)を表示し、認証を行う。
【0046】
ステップS106で、Eメール釦31、FTP釦32、SMB釦33を操作することで、画像データファイルの送信先を夫々の通信プロトコル準拠したアドレスを有する端末(例えばクライアントPC5や6)等に送信することができる。
【0047】
ステップS107で、CPU10は、ステップS106でユーザから入力された画像データファイルの送信先の設定をRAM12に一時記憶する。
【0048】
ステップS108で、CPU10は、ユーザの操作により送信された原稿画像の読取り指示信号を受信し、画像読取り部14の原稿台に設置された原稿画像の読込みを行う。
【0049】
ステップS109で、CPU3は、ステップS105でRAM12に一時記憶したスキャン設定情報に基づいて、ステップS108で読み取りを行った画像データから所定形式(本実施の形態ではPDF形式)のファイルデータを生成する。
【0050】
ステップS110で、CPU10は、画像データの出力先が記憶部13に設けられたボックス(図7参照)であるか否かの判断を行う。出力先がボックスである場合、ステップS111に進む(ステップS110:YES)。出力先が記憶部13のボックス以外即ちEメールサーバ7、FTPサーバ8又はSMBサーバ9等である場合は、図9に示すステップS201に進む(ステップS110:NO)。ステップS201以降の処理については後述する。
【0051】
ステップS111で、CPU10は、ステップS109で生成した画像データファイルのデータサイズと格納先であるボックスの記憶容量とを比較する。即ち、1つのボックスで記憶することができる容量が制限されているため、画像データファイルのデータサイズがボックスの記憶容量を超える場合は記憶することができないためである。
【0052】
ステップS112で、CPU10は、ステップS111の比較の結果画像データファイルのデータサイズがボックスの記憶容量以内であるか否かを判断する。画像データファイルのデータサイズがボックスの記憶容量を超過する場合は、ステップS301の処理に進む(ステップS112:NO)。画像データファイルのデータサイズがボックスの記憶容量以内である場合は、ステップS113の処理に進み(ステップS112:YES)。その後、指定されたボックスに画像データファイルを格納して処理を終了する。
【0053】
次に、ステップS110の判断がNO、即ち画像データファイルの出力先がボックス以外である場合の処理について説明する。
ステップS201で、CPU10は、MFP1でユーザ認証モードが実行されているか否かの判断を行う。即ち、MFP1でユーザ認証モードが起動している場合、ステップS103(図8参照)の処理で読み取ったユーザ認証情報に基づいて、現在MFP1を使用しているユーザを特定することが可能であるが、ユーザ認証モードが実行されていない場合は、ユーザを特定することができない。このためユーザ認証モードが停止している場合でも「認証制御プログラム」を生成できるようにするため、ステップS201以降の処理手順が分岐する。
【0054】
ステップS201の判断で、ユーザ認証モードが実行されていると判断する場合(ステップS201)、CPU10は、ステップS202に進み、現在認証しているユーザ認証情報をRAM12に一時記憶したユーザ認証情報から取得する。
逆に、ステップS201の判断で、ユーザ認証モードが実行されていないと判断する場合(ステップS201:NO)、CPU10は、ステップS207に進み、記憶部13に登録(記憶)されている全てのユーザ認証情報を読み出し取得する。
【0055】
ステップS203で、CPU10は、ステップS201又はステップS207で取得したユーザ認証情報に基づいて、「オープン時認証制御プログラム」を生成する。「オープン時認証制御プログラム」とは、例えば、画像データファイルをSMBサーバ9を介してクライアントPC5に移動した後、PC5においてこの画像データファイルを展開(開く)際にユーザ名やユーザパスワードの入力を要求し認証を行うプログラムである。従来ネットワーク上の他のクライアント機器に画像データを移動した場合、移動した画像データに対してなセキュリティ機能を持たせることができなかったという問題を解決することができる。
更に、ステップS202で述べたように、この「オープン時認証制御プログラム」は、既にMFP1で設定がなされているユーザ認証情報に基づいて生成されている。このため、ネットワーク上の他のクライアント機器にユーザ情報やユーザパスワードを設定して画像データと共に移動する度に、改めてユーザ名やユーザパスワード等を入力設定する必要がなくなるという利点がある。
【0056】
次いで、ステップS204で、CPU10は、ユーザ認証情報の機能制限項目に印刷禁止の設定がなされているか否かを検出する(例えば、図3に示す例では、印刷禁止は「A」の機能制限項目として登録されている。)。この検出結果に基づいて「印刷時ユーザ認証制御プログラム」を生成する。「印刷時ユーザ認証制御プログラム」とは、例えば、SMBサーバ9を介して画像データファイルをクライアントPC5に移動した後、PC5においてこの画像データファイルに基づいてMFP1で印刷を行わせる際に、ユーザ名及びユーザパスワードの入力を要求するプログラムである。即ち、MFP1で印刷禁止という機能制限がかけられているという状況は、印刷物による情報の漏洩を防止する必要がある場合等が考えられる。従って、このような情報の漏洩を防止するという主旨を移動後の画像データファイルの印刷時にも反映させるのが合理的である。これによりユーザ認証というセキュリティに加えて、MFP1で特に禁止した設定も複雑な設定操作を行うことなく、移動後の画像データファイルに反映させることができるようになる。
【0057】
ステップS205で、CPU10は、ステップS203及びステップS204で生成した「オープン時認証制御プログラム」及び「印刷時認証制御プログラム」の2つの「認証制御プログラム」を画像ファイルに付加する処理を行う。
【0058】
ステップS206で、CPU10は、ステップS205で「認証制御プログラム」が付加された画像データファイルを、例えば、SMBサーバ9等の指定された出力先に出力を行う。その後、処理を終了する。
【0059】
次に、ステップS112の判断がNO、即ちユーザが指定した画像データファイルの出力先がボックスであるが、画像データファイルのデータサイズが記憶容量を超過する場合の処理について説明する。この場合、ボックスに画像データファイルを格納することができないため、ネットワークN上のFTPサーバ8及びSMBサーバ9等に画像データファイルを送信し記憶させる様になっている。
【0060】
ステップS301で、CPU10は、当初画像データファイルを格納するはずであったボックスの「ボックス名」、「ボックスパスワード」及び「アクセス制限」の各ボックス認証項目(図4参照)をRAM12から取得する。
【0061】
ステップS302で、CPU10は、ステップS301で取得したボックス認証情報に基づいて、当初画像データファイルを格納するはずであったボックスが共有ボックスであるか否かを判断する。このボックスが共有ボックスでないと判断する場合、ステップS303の処理に進む(ステップS302:NO)。逆にこのボックスが共有ボックスであると判断する場合、ステップS308の処理に進む(ステップS302、YES)。
【0062】
ステップS303で、CPU10は、ボックス認証情報のアクセス許可項目を参照して当該ボックスにアクセスが許可されているユーザのユーザ名を検出し(例えば、ボックス番号「0001」のアクセス許可項目には「A」のアクセスが許可されている旨が記述されている。)、ユーザ認証情報(図3参照)に基づいて、この検出したユーザに対応するユーザ名、ユーザパスワード及び機能制限の各項目情報を取得する。
【0063】
一方、ステップS302の判断がNOである場合、ステップS308で、CPU10は、記憶部13に登録(記録)されている全てのユーザ認証情報(図3参照)を取得する。その後、ステップS304に進む。
【0064】
ステップS304で、CPU10は、ステップS303及びステップS308で取得したユーザ認証情報に基づいて、「オープン時認証制御プログラム」を生成する。
【0065】
次いで、ステップS305で、CPU10は、ユーザ認証情報の機能制限項目に基づいて、印刷禁止制限があるか又は印刷禁止制限が設定されているユーザを検出し、この検出結果に基づいて「印刷時認証制御プログラム」を生成する処理を行う。
【0066】
ステップS306で、CPU10は、ステップS304及びステップS305で生成した「オープン時認証制御プログラム」及び「印刷時認証制御プログラム」の2つの「認証制御プログラム」を画像ファイルに付加する処理を行う。
【0067】
ステップS307で、CPU10は、ステップS306で「認証制御プログラム」が付加された画像データファイルを、例えば、SMBサーバ9等の指定された出力先に出力する。その後、処理を終了する。
【0068】
以上の「認証制御プログラム生成処理」で生成された「認証制御プログラム」が付加された画像データファイルをSMBサーバ9を介して受信したクライアントPC5や6でのユーザ認証処理について説明する。「認証制御プログラム」には、MFP1に登録された全てのユーザ認証情報又は特定のユーザに関する認証情報と、ボックス認証情報及びユーザ認証情報を利用して作成された機能別のユーザ認証情報が含まれる。
そこで、画像データファイルの展開時や印刷時に、クライアントPC5や6はこれら認証情報に基づいて画像データファイルの展開や印刷を実行するか否かを判断する「オープン時認証処理」又は「印刷時認証処理」を行う。以下に、「オープン時認証処理」又は「印刷時認証処理」を説明するが、その前に、クライアントPC5や6の概要構成について説明する。
【0069】
図11は、クライアントPC5等の概要構成を示したブロック図である。クライアントPC5は、全体制御を行うPC側CPU70、オペレーションプログラムや各種のアプリケーションプログラムを格納する不揮発性の半導体素子で構成されるPC側ROM71、ワークエリアとして機能する揮発性の半導体素子で構成されるPC側RAM72、MFP1から送信された画像データファイルや各種のデータを記憶するハードディスク等の不揮発メモリから構成されるPC側記憶部73、キーボードやマウスから構成されるユーザインターフェースとしてのPC側操作部74、画像データファイルの送受信等、ネットワークNを介しての各種通信制御を行うPC側外部出入力I/F部75及びモニタ76から構成される。
【0070】
以上の構成を有するクライアントPC5について、先ず、図12に示すフロー図を用いて、「オープン時認証制御プログラム」との協働による処理を説明する。
ユーザの操作によりMFP1から受信した画像データファイルの展開操作がなされると、PC側CPU70は、画像データファイルに含まれる「オープン時認証制御プログラム」を読み込み処理を開始する。
【0071】
ステップS401で、PC側CPU70は、モニタ76にユーザ名及びユーザパスワードを要求するユーザ認証入力画面を表示する(図13参照)。この表示に従って入力するユーザ名及びユーザパスワードは、ユーザ認証情報(図3参照)と同様のユーザ名及びユーザパスワードである。
【0072】
ステップS402で、PC側CPU70は、ユーザ名及びパスワードの入力がなされるまで待機状態となる(ステップS402:NO)。ユーザ名及びパスワードの入力が完了すると(ステップS402:YES)、ステップS403に進む。
【0073】
ステップS403で、PC側CPU70は、「オープン時認証制御プラグラム」に含まれているユーザ認証情報を参照し、入力されたユーザ名及びユーザパスワードの内容とを比較する認証処理を行う。
【0074】
ステップS404で、PC側CPU70は、ステップS403の認証処理の結果、入力されたユーザ名及びユーザパスワードの内容と、ユーザ認証情報とが一致すると判断する場合は、ステップS405に進む(ステップS404:YES)。逆に、入力されたユーザ名及びユーザパスワードの内容と、ユーザ認証情報とが一致しないと判断する場合は、ステップS406に進む。
【0075】
ステップS405で、PC側CPU70は、画像データファイルを展開する処理を行い、画像データに基づいてモニタ76に画像を表示する。
【0076】
一方、ステップS406で、PC側CPU70は、画像データファイルの展開を行わずに、認証結果が不一致である旨を表示し「オープン時認証処理プログラム」による処理を終了する。
【0077】
次に、図14示すフロー図を用いて、「印刷時認証制御プログラム」による処理手順を説明する。ユーザの操作によりMFP1から受信した画像データファイルの印刷指示操作がなされると、PC側CPU70は、画像データファイルに含まれる「印刷時時認証制御プログラム」を読み込み処理を開始する。
【0078】
ステップS501で、PC側CPU70は、モニタ76にユーザ名及びユーザパスワードを要求するユーザ認証入力画面を表示する(図13参照)。この表示に従って入力するユーザ名及びユーザパスワードは、ユーザ認証情報(図3参照)と同様のユーザ名及びユーザパスワードである。
【0079】
ステップS502で、PC側CPU70は、ユーザ名及びパスワードの入力がなされるまで待機状態となる(ステップS502:NO)。ユーザ名及びパスワードの入力が完了するとステップS503に進む(ステップS502:YES)。
【0080】
ステップS503で、PC側CPU70は、「印刷時認証制御プラグラム」に含まれている機能別のユーザ認証情報を参照し、入力されたユーザ名及びユーザパスワードの内容とを比較する認証処理を行う。
【0081】
ステップS504で、PC側CPU70は、ステップS503の認証処理の結果、入力されたユーザ名及びユーザパスワードの内容と、ユーザ認証情報とが一致すると判断した場合は、ステップS505に進む(ステップS504:YES)。逆に、入力されたユーザ名及びユーザパスワードの内容と、ユーザ認証情報とが一致しないと判断する場合は、ステップS506に進む。
【0082】
ステップS505で、PC側CPU70は、印刷の各種設定を入力させるための印刷メニュー画面を表示し、「印刷時認証制御プラグラム」による処理を終了する。
【0083】
一方、ステップS506で、PC側CPU70は、画像データファイルの展開を行わずに、認証結果が不一致である旨を表示し「印刷時認証処理プログラム」による処理を終了する。
【0084】
以上、本発明を適用したMFP1によれば、MFP1に設定されているユーザ認証情報やボックス認証情報に基づいて「認証制御プログラム」を生成するため、MFP1のセキュリティ機能を画像データ毎に反映させることができる。即ち「認証制御プログラム生成処理」により、MFP1からネットワークの他のクライアント機器に画像データの移動を行っても、画像データファイルに付加した「認証制御プログラム」の機能により、画像データファイルのオープン時や印刷時に認証情報の入力を要求することができ、画像データファイルの安全性を確保することができる。特に、本実施の形態に適用したMFP1は、既にMFP1側で設定されているユーザ認証情報やボックス認証情報を利用して「認証制御プログラム」を生成するため、MFP1で確保された画像データの保管上又は管理上の安全性を何ら複雑な操作を伴うことなくそのままネットワーク上に存在する他の端末に反映することができるという特有の効果を奏する。
【0085】
また、既にMFP1に記憶されているユーザ認証情報等の情報資源を利用するため、画像データファイルに付加する「認証制御プログラム」を生成する際に逐次ユーザの手による認証情報の入力を行うという手間を省くことができ、簡便に画像データファイルの送信を行いつつ情報管理の安全性を確保することができる。
【0086】
以上、本発明を実施するための最良の形態について説明したが、これら実施の形態は例を示すことを目的として開示したものであり、本発明は上述の種々の例に限定されるものではなく、本発明に係る技術思想の範囲内で多様な改良、変更及び付加等が可能である。例えば、上記実施形態においては、画像データファイルをSMBサーバ9を介してクライアントPC5に移動する例を挙げたが、画像データファイルを記憶する対象としての外部記憶部としては、ネットワーク接続された機器に限られるものではない。例えば、MFPに対して着脱自在に接続される、USBメモリ、PCカードメモリ等のメモリ装置等が挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】本発明を実施するための最良の形態として適用したMFPの内部構成を示したブロック図である。
【図2】図1に示すMFPとネットワーク等を介して接続された通信環境を示した模式図である。
【図3】図1に示すMFPに予め設定されたユーザ認証情報の一例を示した模式図である。
【図4】図1に示すMFPに予め設定されたボックス認証情報の一例を示した模式図である。
【図5】図1に示すMFPの操作表示部に表示されるユーザ認証画面の例を示した模式図である。
【図6】図1に示すMFPの操作表示部に表示されるスキャン設定画面の例を示した模式図である。
【図7】図1に示すMFPの操作表示部に表示される送信先設定画面の例を示した模式図である。
【図8】図1に示すMFPの処理例を示した模式図である。
【図9】図1に示すMFPの処理例を示した模式図である。
【図10】図1に示すMFPの処理例を示した模式図である。
【図11】図2に示すクライアントPCの概要構成を示したブロック図である。
【図12】図1に示すMFPで生成された「認証制御プログラム」との協働により図11に示すクライアントPCで行われるユーザ認証処理の例を示したフロー図である。
【図13】図11に示すクライアントPCのモニタに表示されるユーザ認証画面の例を示した模式図である。
【図14】図1に示すMFPで生成された「認証制御プログラム」との協働により図11に示すクライアントPCで行われるユーザ認証処理の例を示したフロー図である。
【符号の説明】
【0088】
1 MFP
3 USBケーブル
4 PC
5、6 クライアントPC
7 Eメールサーバ
8 FTPサーバ
9 SMBサーバ
10 CPU
11 ROM
12 RAM
13 記憶部
14 画像読取り部
15 操作表示部
16 外部出入力I/F部
17 画像形成部
20 スキャン設定画面タブ
21 原稿設定釦
22 画質設定釦
23 倍率設定釦
24 解像度設定釦
25 読み込み面設定釦
26 ファィル形式設定釦
30 ハードディスク釦
31 Eメール釦
32 FTP釦
33 SMB釦
34 文字入力キー群
35 ボックス表示領域
50 OK釦
70 PC側CPU
71 PC側ROM
72 PC側RAM
73 PC側記憶部
74 PC側操作部
75 PC側外部出入力I/F部
76 モニタ
N ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力された認証情報と予め設定された認証情報とに基づいて画像処理装置の少なくとも一部を使用する使用者認証を行う認証部と、
外部記憶部に記憶される画像データに対し、当該画像データの使用者認証を行うための情報として前記予め設定された認証情報を付加する制御部と、
を備えることを特徴とする画像データ処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像データ処理装置において、
前記画像データが利用される際に使用者認証を行なう認証制御プログラムを前記予め設定された認証情報に基づいて生成する認証制御プログラム生成部を更に備え、
前記制御部は、前記認証制御プログラムを前記画像データに付加する、
ことを特徴とする画像データ処理装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の画像データ処理装置において、
画像データを記憶する記憶部を更に備え、
前記予め設定された認証情報は、前記記憶部の少なくとも一部の領域を使用するための認証情報であることを特徴とする画像データ処理装置。
【請求項4】
請求項3に記載の画像データ処理装置において、
前記記憶部に記憶できる記録容量よりも前記画像データのデータ容量が大きい場合、前記画像データに前記認証情報を付加し、前記外部記憶部に記憶することを特徴とする画像データ処理装置。
【請求項5】
請求項3又は4に記載の画像データ処理装置において、
前記記憶部は、所定の記憶容量からなるデータ格納部が複数設けられ、
前記データ格納部に前記画像データを記憶することを特徴とする画像データ処理装置。
【請求項6】
入力された認証情報と予め設定された認証情報とに基づいて画像処理装置の少なくとも一部を使用する使用者認証を行うステップと、
外部記憶部に記憶される画像データに対し、当該画像データの使用者認証を行うための情報として前記予め設定された認証情報を付加するステップと、
を含むことを特徴とする画像データ処理方法。
【請求項7】
請求項6に記載の画像データ処理方法において、
前記画像データが利用される際に使用者認証を行なう認証制御プログラムを前記予め設定された認証情報に基づいて生成するステップを更に備え、
前記付加ステップにおいて、前記認証制御プログラムを前記画像データに付加する、
ことを特徴とする画像データ処理方法。
【請求項8】
請求項6又は7に記載の画像データ処理方法において、
前記画像データ処理装置は、画像データを記憶する記憶部を備え、
前記予め設定された認証情報は、前記記憶部の少なくとも一部の領域を使用するための認証情報であることを特徴とする画像データ処理方法。
【請求項9】
請求項8に記載の画像データ処理方法において、
前記記憶部に記憶できる記録容量よりも前記画像データのデータ容量が大きい場合、前記画像データに前記認証情報を付加し、前記外部記憶部に記憶するステップを含むことを特徴とする画像データ処理方法。
【請求項10】
請求項8又は9に記載の画像データ処理方法において、
前記記憶部には所定の記憶容量からなるデータ格納部が複数設けられており、
前記データ格納部に前記画像データを記憶することを特徴とする画像データ処理方法。
【請求項11】
画像データ処理装置を制御するコンピュータに、
入力された認証情報と予め設定された認証情報とに基づいて前記画像処理装置の少なくとも一部を使用する使用者認証を行う機能と、
外部記憶部に記憶される画像データに対し、当該画像データの使用者認証を行うための情報として前記予め設定された認証情報付加する機能と、
を実現させることを特徴とするプログラム。
【請求項12】
請求項11に記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、前記画像データが利用される際に使用者認証を行なう認証制御プログラムを前記予め設定された認証情報に基づいて生成する機能を更に実現させ、
前記付加機能において、前記認証制御プログラムを前記画像データに付加する、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項13】
請求項11又は12に記載のプログラムにおいて、
前記画像データ処理装置は、画像データを記憶する記憶部を備え、
前記予め設定された認証情報は、前記記憶部の少なくとも一部の領域を使用するための認証情報であることを特徴とするプログラム。
【請求項14】
請求項13に記載のプログラムにおいて、
前記記憶部に記憶できる記録容量よりも前記画像データのデータ容量が大きい場合、前記画像データに前記認証情報を付加し、前記外部記憶部に記憶する機能を更に実現させることを特徴とするプログラム。
【請求項15】
請求項13又は14に記載のプログラムにおいて、
前記記憶部には所定の記憶容量からなるデータ格納部が複数設けられており、
前記データ格納部に前記画像データを記憶する機能を実現することを特徴とするプログラム。
【請求項16】
請求項11から15のいずれか一項に記載されたプログラムを格納するコンピュータ読取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2007−214766(P2007−214766A)
【公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−30965(P2006−30965)
【出願日】平成18年2月8日(2006.2.8)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】