説明

画像データ読影システム、アクセス権管理装置及び画像データ読影方法

【課題】 画像データ読影時において受検者の患者情報の漏洩を防止する。
【解決手段】 検査施設110の医用画像診断装置1は、画像データ生成部11において生成した画像データに対して受検者の患者情報と検査担当者IDを付加して送信データを生成し読影装置3に供給する。一方、読影装置3は、読影担当者IDと前記検査担当者IDをアクセス権管理装置4に供給し、アクセス権管理装置4の出力可否判定部43は、読影担当者と検査担当者の組み合わせによって予め設定されたアクセス権と読影装置3から供給された前記読影担当者ID及び前記検査担当者IDを照合して生成した出力可否信号を読影装置3に供給する。そして読影装置3の制御部34は、前記出力可否信号に基づいて画像データ及び患者情報の出力部35における出力を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像データの読影に際し、受検者の個人情報に関する漏洩を防止することが可能な画像データ読影システム、アクセス権管理装置及び画像データ読影方法に関する。
【背景技術】
【0002】
X線診断装置、X線CT装置あるいはMRI装置等を用いた医用画像診断は、コンピュータ技術の発展に伴って急速な進歩を遂げ、今日の医療において必要不可欠なものとなっている。
【0003】
上述の医用画像診断装置を備えた検査施設の医療従事者(検査技師あるいは医師等)は、通常、これらの装置を用いて得られた受検者の画像データをネットワークを介して院内あるいは院外の読影施設に供給し、この読影施設において前記検査施設の医療従事者が生成した画像データの読影を担当する医療従事者(読影医等)は供給された前記画像データに対して読影を行なう。
【0004】
即ち、ネットワークを介して複数の検査施設における画像診断装置と接続された読影施設の画像データサーバ(画像データ記憶部)には、各々の検査施設における医療従事者(以下では、検査担当者と呼ぶ。)から供給された画像データが逐次保存される。そして、読影施設の医療従事者(以下では、読影担当者と呼ぶ。)は、これらの画像データの中から自己が担当する検査施設あるいは検査担当者から供給された画像データを検索して読影を行なっている。
【0005】
上述の読影方法によれば、読影施設の画像データサーバに対してログインが可能な読影担当者は、画像データサーバに保管されている全ての画像データ、あるいは、この画像データの付帯情報である受検者の個人情報(以下では、患者情報と呼ぶ。)を特別な制約を受けることなく参照することが可能であった。このため、参照対象者を厳しく限定すべき患者情報を、如何なる読影担当者も容易に参照することができ、患者(受検者)のプライバシー侵害に繋がる可能性を有していた。
【0006】
このような従来の問題点に対し、読影施設に画像データを供給する際に、画像データに付加されている患者情報等の個人情報をマスキングする方法が行なわれている。
【0007】
更に、画像データに対して、生成直後の画像データ、画質確認済みの画像データ、読影後の画像データ等の属性を設定し、各々の属性の画像データ及びこの画像データに付帯されている患者情報に対するアクセス権を検査施設側あるいは読影施設側における医療従事者の職務レベル(例えば、医師、看護師、検査技師)に基づいて設定することにより受検者の個人情報の漏洩を防止する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2002−140685号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
読影施設に対する画像データの供給において、患者情報等の個人情報をマスキングする方法は、検査施設側の検査担当者によるマスキング処理作業が必要となるため、検査担当者に対して多大な負担を与えていた。又、上述のマスキング処理は非可逆的なデータ処理であるため、オリジナル画像データの他にマスキング画像データを更に生成する必要がある。このため、検査施設と読影施設を結んで構成される読影ネットワーク内においてオリジナル画像データとマスキング画像データが混在し、画像データの取り違え等のトラブルが発生する可能性を有していた。
【0009】
一方、上述の特許文献1の方法によれば、所定の属性に含まれた画像データに対して読影を行なう場合、同一の職務レベルにある読影担当者に対して同一のアクセス権が設定されるため、読影施設に供給された画像データ及びこの画像データに付帯された患者情報に対して同一職務レベルの如何なる読影担当者も制約を受けることなく参照することが可能であった。即ち、当該受検者から得られた画像データの読影に無関係な読影担当者も画像データと患者情報の参照が容易に可能となるため、個人情報漏洩の危険性やデータ損傷の危険性を有していた。
【0010】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、検査施設あるいは検査施設の検査担当者と読影施設の読影担当者の識別情報に基づいて設定された医療情報アクセス権を用いて読影時における画像データや患者情報等のセキュリテイ管理を行なうことにより、受検者に関する個人情報の漏洩を防止することが可能な画像データ読影システム、アクセス権管理装置及び画像データ読影方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述の課題を解決するために、請求項1に係る本発明の画像データ読影システムは、検査施設あるいはこの検査施設における検査担当者の識別情報と読影担当者の識別情報に基づいて予め設定されたアクセス権を保存するアクセス権記憶手段と、受検者に対して画像データを生成する画像データ生成手段と、前記画像データの生成を担当した検査施設あるいは検査担当者の識別情報と前記受検者の患者情報を付帯情報として前記画像データを保存するデータ記憶手段と、前記画像データの読影を担当する読影担当者の識別情報及び前記画像データの生成を担当した検査施設あるいは検査担当者の識別情報と前記アクセス権記憶手段に保存された前記アクセス権を照合して出力可否の判定を行なう出力可否判定手段と、この出力可否判定手段による判定結果に基づいて前記画像データ及び前記患者情報の出力を制御する出力制御手段と、この出力制御手段によって出力が許可された前記画像データ及び患者情報を出力する出力手段を備えたことを特徴としている。
【0012】
又、請求項6に係る本発明の画像データ読影システムは、画像データの生成を行なう画像診断装置と前記画像データの読影を行なう読影装置と前記画像データの読影におけるアクセス権を設定するアクセス権管理装置がネットワークを介して接続された画像データ読影システムであって、前記画像診断装置は、受検者に対して画像データを生成する画像データ生成手段と、前記画像データと前記受検者の患者情報と前記画像データの生成を担当した検査施設あるいは検査担当者の識別情報を用いて送信データを生成する送信データ生成手段を有し、前記読影装置は、ネットワークを介して前記送信データ生成手段から供給された前記送信データを保存するデータ記憶手段と、前記画像データの読影を担当する読影担当者の識別情報を入力する入力手段と、ネットワークを介して前記アクセス権管理装置から供給された出力可否の判定結果に基づいて前記画像データ及び前記患者情報の出力を制御する出力制御手段と、前記出力制御手段によって出力が許可された前記画像データ及び前記患者情報を出力する出力手段を有し、前記アクセス権管理装置は、検査施設あるいはこの検査施設における検査担当者の識別情報と読影担当者の識別情報に基づいて予め設定されたアクセス権を保存するアクセス権記憶手段と、前記画像データの読影を担当する読影担当者の識別情報及び前記画像データの生成を担当した検査施設あるいは前記検査担当者の識別情報と前記アクセス権記憶手段に保存された前記アクセス権を照合して出力可否の判定を行なう出力可否判定手段を有することを特徴としている。
【0013】
一方、又、請求項7に係る本発明のアクセス権管理装置は、検査施設あるいは検査担当者の識別情報と読影担当者の識別情報に基づいてアクセス権を予め設定するアクセス権設定手段と、設定した前記アクセス権を保存するアクセス権記憶手段と、受検者に対して画像データの生成を担当した検査施設あるいは検査担当者の識別情報及び前記画像データの読影を担当する読影担当者の識別情報と前記アクセス権記憶手段に保存された前記アクセス権を照合して画像データ読影時における画像データ及び患者情報の出力可否を判定する出力可否判定手段を備えたことを特徴としている。
【0014】
又、請求項8に係る本発明の画像データ読影方法は、検査施設あるいは検査担当者の識別情報と読影担当者の識別情報に基づいてアクセス権を設定するステップと、受検者に対して画像データを生成するステップと、前記画像データの生成を担当した検査施設あるいは検査担当者の識別情報と前記受検者の患者情報を付帯情報として前記画像データを保存するステップと、前記画像データの読影を担当する読影担当者の識別情報及び前記画像データの生成を担当した検査施設あるいは検査担当者の識別情報と前記アクセス権を照合して出力可否を判定するステップと、前記出力可否の判定結果に基づいて前記画像データ及び前記患者情報を出力するステップと、出力された画像データに対して読影を行なうステップを
有することを特徴としている。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、検査施設あるいは検査施設の検査担当者と読影施設の読影担当者の識別情報に基づいて設定された医療情報アクセス権を用いて読影時における画像データや患者情報等のセキュリティ管理を行なうことにより、受検者に関する個人情報の漏洩を防止することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
【実施例】
【0017】
以下に述べる本発明の実施例の特徴は、画像診断装置において生成された画像データをネットワークを介して接続された読影施設の読影装置によって読影する際のデータアクセス権を、画像データの生成を行なう検査担当者の識別情報と画像データの読影を行なう読影担当者の識別情報に基づいて予め設定することにある。
【0018】
(画像データ読影システムの構成)
本発明の実施例における画像データ読影システムの構成につき図1乃至図7を用いて説明する。尚、図1は、画像データ読影システムの全体構成を示すブロック図であり、図2は、この画像データ読影システムを構成する医用画像診断装置のブロック図を示す。
【0019】
図1に示した画像データ読影システム100は、受検者の診断対象部位に対して画像データを生成すると共に、この画像データの生成を担当した検査担当者の識別情報(以下では、検査担当者IDと呼ぶ。)及び前記受検者の患者情報を前記画像データに付加しネットワーク2を介して接続された読影装置3に供給する医用画像診断装置1と、医用画像診断装置1から供給された画像データ及び患者情報をアクセス権管理装置4からの出力可否信号に従がって読影のための表示あるいは印刷を行なう読影装置3を備え、更に、検査担当者IDと読影装置3における読影担当者の識別情報(以下では、読影担当者IDと呼ぶ。)に基づいて予め設定されたアクセス権データと読影装置3から供給された検査担当者ID及び読影担当者IDを照合し、読影装置3における画像データ及び患者情報の表示あるいは印刷を制御するアクセス権管理装置4を備えている。
【0020】
尚、本実施例における医用画像診断装置1は検査施設110に、読影装置3は読影施設120に設置され、アクセス権管理装置4は、検査施設110あるいは読影施設120と異なる第3の施設に設置されている場合について述べるが、検査施設110あるいは読影施設120の何れかにおいて設置されていても構わない。又、検査施設110の医用画像診断装置1は、ネットワーク2を介して院外の読影施設120及びアクセス権管理装置4に接続される場合について述べるが、読影施設120及びアクセス権管理装置4は同じ院内に設けられていてもよい。
【0021】
一方、図1では検査施設110と読影施設120のみを示しているが、通常はネットワーク2を介して複数の検査施設と複数の読影施設が接続され、読影施設120の読影装置3では検査施設110から供給される画像データのみならず、他の検査施設から供給された画像データに対しても読影が可能となっている。
【0022】
検査施設110に設置された医用画像診断装置1は、受検者の診断対象部位に対して画像データを生成する画像データ生成部11と、検査担当者IDや患者情報、更には各種コマンド等の入力を行なう入力部13と、生成された画像データに対し患者情報及び検査担当者IDを付加して例えば汎用DICOMファイルを生成し、ネットワーク2を介して読影装置3に供給する送信データ生成部12と、入力部13において入力された各種コマンドに基づいて画像データ生成部11及び送信データ生成部12を制御する制御部14を備えている。
【0023】
尚、本実施例では、X線診断装置をベースとした医用画像診断装置1について述べるが、X線CT装置、MRI装置、PET装置、内視鏡装置、超音波診断装置等の他の画像診断装置をベースとした医用画像診断装置であってもよい。
【0024】
即ち、図2に示した医用画像診断装置1の画像データ生成部11は、受検者150に対してX線を照射するX線発生部111と、受検者150を透過したX線を2次元的に検出すると共に、この検出データに基づいてX線投影データを生成するX線検出部112と、X線発生部111とX線検出部112を保持する図示しない支持アームと、受検者150を載置する天板113を備えている。
【0025】
又、画像データ生成部11は、前記支持アームや天板113などの移動を行なう図示しない機構部と、X線検出部112において生成されたX線投影データに対して画像処理を行ない、得られた画像データを一旦保存する画像演算記億部114と、画像データを必要に応じて表示する表示部115を有している。
【0026】
X線発生部111は、受検者150に対しX線を照射するX線管117と、このX線管117におけるX線照射に必要な高電圧を発生する高電圧発生器116と、図示しないX線絞り器とを備えている。X線管117は、X線を発生する真空管であり、陰極(フィラメント)より放出された電子を高電圧によって加速させてタングステン陽極に衝突させX線を発生する。一方、X線絞り器は、X線管117と受検者150の間に位置し、X線管117から照射されたX線ビームを所定の照射視野のサイズに絞り込む機能を有している。
【0027】
X線検出部112は、受検者150を透過したX線を電荷に変換して蓄積する平面検出器118と、平面検出器118に蓄積された電荷をX線信号として読み出すための図示しないゲートドライバと、読み出された電荷からX線投影データを生成する投影データ生成部119とを備えている。そして、投影データ生成部119は、平面検出器118から読み出された電荷を電圧に変換する多チャンネルの電荷・電圧変換器と、この電荷・電圧変換器の出力をデジタル信号に変換するA/D変換器と、多チャンネルのA/D変換器からパラレルに読み出されたX線投影データを時系列信号に変換するパラレル・シリアル変換器を有している。
【0028】
一方、画像演算記憶部114は、画像データを生成する機能を有し図示しない演算処理回路と記憶回路を備えている。そして、前記記憶回路は、投影データ生成部119から時系列的に出力されたX線投影データを保存して2次元の画像データを生成し、前記演算処理回路は、前記画像データに対して輪郭強調などの画像処理及びDSA画像データや3次元画像データ等を生成するための画像演算を行なう。
【0029】
次に、図1に示した入力部13は、操作パネル上にキーボード、トラックボール、マウス、カードリーダ等の入力デバイスと表示パネルを備えている。そして、画像データの生成における撮影条件の設定、画像データの送信における送信方式の選択、当該受検者の患者情報の入力あるいは患者情報収集コマンドの入力、検査担当者IDの入力、画像データ及び送信データの生成コマンド及び送信コマンドの入力等が上記入力デバイスを用いて行なわれる。
【0030】
一方、制御部14は、図示しないCPUと記憶回路を備え、入力部13において設定あるいは入力された情報は前記記憶回路に保存される。そして、前記CPUは、記憶された設定情報あるいは入力情報に基づいて画像データ生成部11及び送信データ生成部12を制御する。又、制御部14は、ネットワーク2を介して病院情報システム(HIS)に接続され、入力部13から供給される患者情報収集コマンドに基づいて前記HISより患者情報を収集し前記記憶回路に保存する機能を有している。
【0031】
そして、送信データ生成部12は、図2に示した画像データ生成部11の画像演算記億部114に保存されている画像データと制御部14の記憶回路に保存されている患者情報及び検査担当者IDを用いてDICOMファイルを生成する。図3に、送信データ生成部12によって生成されるDICOMファイルの具体例を示す。このDICOMファイル88は、DICOMファイルメタ情報89−1とDICOMデータ集合89−2から構成され、DICOMデータ集合89−2は、複数のデータ要素90(例えば、データ要素90−1乃至90−M)から構成されている。更に、各データ要素は識別記号が入力される「Tag」領域91−1、文字列を指定する「VR(Value・Representation)」領域91−2、データ長が入力される「Value・Length」領域91−3、そして、付帯情報や画像データが保存される「Value・Field」領域91−4が設けられている。
【0032】
次に、DICOMデータ集合89−2のデータ要素90−1乃至90−Mの各領域に保存されるデータの具体例を図4の一覧表において示す。この具体例では、“1970年1月1日生まれの「Toshiba-Taro」(M:男)が、2004年10月11日に来院。同日11時40分15秒に撮影した画像データを組み込んでDICOMファイルを生成した場合を示している。そして、例えば、「患者名」、「患者生年月日」、「患者性別」(以上、患者情報)や、「画像データ撮影日」、「画像データ撮影時刻」、「画像データID」、「検査施設ID」、「画像モダリティ」、「検査担当者ID」(以上、検査情報)等の付帯情報と「画像データ」がデータ要素として組み込まれている。
【0033】
そして、送信データ生成部12は、上述のようにして生成したDICOMファイルを図示しないネットワークインターフェース及びネットワーク2を介して読影施設120に供給する。
【0034】
次に、読影施設120に設けられた読影装置3の構成についてのべる。図1に示した読影装置3は、ネットワーク2を介して検査施設110の医用画像診断装置1及び図示しない他の検査施設における医用画像診断装置と接続されており、これらの医用画像診断装置から供給された画像データをその付帯情報である患者情報及び検査情報等と共に保存するためのデータ記憶部31と、データ記憶部31に保存された検査情報に基づいてデータリストを生成するデータリスト生成部32と、読影担当者IDの入力と前記データリストにおける読影対象画像データの選択を行なう入力部33を備えている。
【0035】
更に、読影装置3は、データリストにおいて選択された読影対象画像データの検査担当者IDと入力部33から入力された読影担当者IDをネットワーク2を介してアクセス権管理装置4に供給すると共に、アクセス権管理装置4から供給された出力可否信号に基づいて画像データ及び患者情報の出力を制御する制御部34と、制御部34の制御信号に基づいて画像データ及び患者情報の表示あるいは印刷を行なう出力部35を備えている。
【0036】
データリスト生成部32は、DICOMファイルにおける画像データの付帯情報としてデータ記憶部31に保存されている画像データID、画像データ撮影日、検査施設ID、画像モダリティ(画像診断装置)、更には検査担当者ID等の検査情報を読み出し、これらの検査情報に基づいて読影施設120や他の読影施設から供給された全ての画像データに関するデータリストを生成する。
【0037】
入力部33は、例えば、上述のデータリストを表示するための表示パネルと、このデータリストにおいて読影対象画像データを選択するためのマウスや読影担当者IDを入力するためのカードリーダあるいはキーボード等の入力デバイスと、出力部35における出力形式を選択するための出力選択ボタン等を備えている。但し、データリストの表示は出力部35において行なってもよい。
【0038】
図5は、データリスト生成部32によって生成され入力部33の表示パネルにおいて表示されたデータリストの具体例を示したものであり、このデータリストは、例えば、画像データID、画像データ撮影日、検査施設ID、画像モダリティ、検査担当者ID等から構成されている。
【0039】
次に、図1の読影装置3における制御部34は、入力部33の表示パネルに表示されたデータリストにて選択された読影対象画像データの検査担当者IDと入力部33から入力された読影担当者IDを受信し、これらの識別情報と出力可否判定依頼信号をネットワーク2を介してアクセス権管理装置4に供給する。又、アクセス権管理装置4における上記識別情報と予め設定されたアクセス権との照合から得られた出力可否信号をネットワーク2を介して受信し、この出力可否信号に基づいて出力部35における画像データ及び患者情報の表示あるいは印刷を制御する。
【0040】
一方、出力部35は、図6に示すように、表示部351及び印刷部355を備え、制御部34が上述の出力可否信号に基づいて生成した表示許可信号あるいは印刷許可信号に従がい読影対象の画像データと患者情報の表示あるいは印刷を行なう。
【0041】
即ち、表示部351は、表示データ生成部352及びモニタ353を有し、表示データ生成部352は、制御部34が供給する表示許可信号に基づいて当該受検者の画像データ及び患者情報を所定の表示フォーマットに変換して表示データを生成し、モニタ353に表示する。
【0042】
又、印刷部355は、印刷データ生成部356及びフィルム印刷機357を有し、印刷データ生成部356は、制御部34が供給する印刷許可信号に基づいて当該受検者の画像データ及び患者情報を所定の印刷フォーマットに変換して印刷データを生成し、得られた印刷データをフィルム印刷機357に供給してフィルム印刷を行なう。尚、出力部35における出力形態は、後述のアクセス権管理装置4における出力可否判定結果により、例えば、画像データ及び患者情報を出力する場合、画像データのみを出力する場合、何れも出力しない場合等に分類されるが、これらの詳細については後述する。
【0043】
図1に戻って、アクセス権管理装置4は、アクセス権の設定あるいは更新を行なうアクセス権設定部41と、設定されたアクセス権のデータを保存するアクセス権データ記憶部42と、前記アクセス権と読影装置3から供給された検査担当者ID及び読影担当者IDに基づいて出力可否の判定を行なう出力可否判定部43を備えている。
【0044】
アクセス権設定部41は、図示しない表示部と入力部を備え、表示部に所定フォーマットで表示された入力シートに対してアクセス権の設定や更新を行なう。但し、一度設定されたアクセス権は、更新あるいは削除されない限りアクセス権データ記憶部42において恒久的に保管される。
【0045】
図7は、アクセス権設定部41において設定されたアクセス権の具体例を示したものであり、例えば、検査施設110の検査担当者が生成した画像データの読影を許可される読影施設120の読影担当者は、施設間で結ばれた契約等によって予め定められている。
【0046】
図7において、例えば、読影施設120にて当該受検者の画像データを生成した検査担当者の検査担当者IDを「A−01」、読影施設120における他の検査担当者あるいは他の読影施設における検査担当者の検査担当者IDを「A−02」、「A−03」・・・、又、読影施設120において、「A−01」の検査担当者IDが付加された画像データの読影を担当する読影担当者の読影担当者IDを「B−01」、同じ読影施設120における他の読影担当者の読影担当者IDを「B−02」、「B−03」・・・とした場合、検査担当者ID「A−01」に対して読影担当者ID「B−01」が対応した場合のみ画像データと患者情報に対してアクセス権が設定され、読影担当者ID「B−2」、「B−3」・・・に対しては画像データのみのアクセス権が設定されるか、又は、画像データ及び患者情報の何れに対してもアクセス権が設定されない。同様にして、検査担当者ID「A−2」と読影担当者ID「B−2」、検査担当者ID「A−3」と読影担当者ID「B−3」・・・においても画像データ及び患者情報に対するアクセス権が夫々設定される。
【0047】
次に、図1のアクセス権管理装置4における出力可否判定部43は、読影装置3からネットワーク2を介して供給された検査担当者ID及び読影担当者IDと前記アクセス権データ記憶部42に保管されているアクセス権を照合して出力可否の判定を行なう。例えば、検査担当者ID「A−01」と読影担当者ID「B−01」、検査担当者ID「A−02」と読影担当者ID「B−02」、検査担当者ID「A−03」と読影担当者ID「B−03」、・・・が対応している場合には画像データ及び患者情報の出力を許可する判定を行ない、上述の組み合わせ以外の場合には、画像データのみの出力を許可する判定あるいは画像データ及び患者情報の何れの出力も許可しない判定を行なう。そして、得られた上述の判定結果に基づいて生成した出力可否信号を、ネットワーク2を介して読影装置3に供給する。
【0048】
(画像データの読影手順)
次に、本実施例の画像データ読影システム100による画像データの読影手順につき図8のフローチャートを用いて説明する。この場合、当該受検者の患者情報は、ネットワーク2を介して接続されたHIS(病院情報システム)に予め保管されている場合について述べるが、保管先はRIS(放射線科情報システム)であってもよく、又、医用画像診断装置1の入力部13において検査担当者が新たに入力しても構わない。
【0049】
先ず、医用画像診断装置1の検査担当者は、入力部13において検査担当者ID「A−01」を入力した後当該受検者の患者情報要求コマンドを入力する。次いで、医用画像診断装置1の制御部14は、入力部13から供給された検査担当者IDを自己の記憶回路に保存し、更に、患者情報要求コマンドをネットワーク2を介して接続されているHISに供給する。
【0050】
一方、医用画像診断装置1の制御部14から患者情報要求コマンドを受信したHISは保管されている複数の患者情報の中から当該受検者の患者情報を検索する。そして、得られた患者情報をネットワーク2を介し医用画像診断装置1の制御部14に供給して前記記憶回路に保存する(図8のステップS1)。
【0051】
検査担当者IDの入力と患者情報の収集が終了したならば、検査担当者は、医用画像診断装置1の画像データ生成部11における天板113に受検者を載置し、入力部13より撮影コマンドを入力する。そして、この撮影コマンドに従ってX線撮影による画像データの生成が開始される。
【0052】
即ち、画像データ生成部11におけるX線発生部111の高電圧発生器116は、入力部13から制御部14を介して供給される撮影コマンドを受け、既に設定されているX線照射条件に基づいて高電圧をX線管117に印加して受検者150にX線を照射する。そして、受検者150を透過したX線は、受検者150の後方に設けられたX線検出部112の平面検出器118によって検出される。
【0053】
平面検出器118は、X線の照射方向に対して略垂直な面上に2次元配列された検出素子を有し、この検出素子の各々に照射されたX線量に応じて発生した電荷は、図示しないゲートドライバの出力パルスによって順次読み出される。そして、読み出された電荷は投影データ生成部119に供給され、投影データ生成部119において電荷・電圧変換、A/D変換、更にはパラレル・シリアル変換が行なわれて生成された時系列的なX線投影データは、画像演算記憶部114に順次保存されて画像データが生成される。(図8のステップS2)。
【0054】
X線撮影による画像データの生成が終了したならば、検査担当者は、入力部13においてDICOMファイルによる送信方式を選択し、DICOMファイルの生成コマンドを入力する。そして、制御部14を介してこのコマンド信号を受信した送信データ生成部12は、画像データ生成部11の画像演算記憶部114に保存されている画像データと、制御部14の記憶回路に保存されている患者情報及び検査担当者ID「A−01」を夫々読み出し、例えば、図2及び図3に示したDICOMファイルを生成する。そして、DICOMファイルの生成を終了した送信データ生成部12は、生成終了信号を制御部14を介して入力部13に供給する。
【0055】
DICOMファイルの生成終了を入力部13の表示パネルに表示された上記生成終了信号によって確認した検査担当者は、入力部13の入力デバイスを用いてDICOMファイルの送付先(即ち、読影施設120の読影装置3)を設定した後、送信コマンドを入力する。そして、このコマンド信号を受信した制御部14は、送信データ生成部12において生成された当該受検者のDICOMファイルをネットワーク2を介して読影施設120の読影装置3に供給しデータ記憶部31に保存する(図8のステップS3)。
【0056】
一方、検査担当者ID「A−01」の検査担当者が生成した画像データの読影を担当する読影施設120の読影担当者は、読影装置3のデータ記憶部31に保存されている画像データの読影に際して、先ず、読影装置3の入力部33において自己の読影担当者ID「B−01」を入力し、更に、データ記憶部31に保存されている画像データ、患者情報及び検査情報に関するデータリストの表示要求コマンドを入力する(図8のステップS4)。
【0057】
入力部33にて入力された読影担当者IDは、制御部34の記憶回路に保存され、一方、データリストの表示要求コマンドは、制御部34を介してデータリスト生成部32に供給される。そして、表示要求コマンドを受信したデータリスト生成部32は、データ記憶部31に保管されているDICOMファイルの中からデータリストの作成に必要な、例えば、画像データID、画像データ撮影日、検査施設ID、画像モダリティ、検査担当者ID等の検査情報を読み出して図5に示すようなデータリストを生成し、このデータリストを入力部33の表示パネルに表示する(図8のステップS5)。
【0058】
次いで、読影担当者は、例えば、入力部33に設けられた出力選択ボタンを用いて表示出力形式を選択した後、入力部33の表示パネルに表示された上述のデータリストにおいて、例えば、検査担当者ID欄に「A−01」が表示されているリスト番号1の画像データを読影対象画像データとして選択する(図8のステップS6)。そして、読影装置3の制御部34は、入力部33において選択されたデータリストの中の担当検査担当者ID「A−01」と既に自己の記憶回路に保存されている読影担当者ID「B−02」を出力可否判定依頼信号と共にネットワーク2を介してアクセス権管理装置4の出力可否判定部43に供給する。
【0059】
一方、読影装置3の制御部34より検査担当者ID「A−01」及び読影担当者ID「B−02」と出力可否判定依頼信号を受信した出力可否判定部43は、これらの識別情報とアクセス権データ記憶部42に予め保管されているアクセス権データ(図7参照)を照合し、上述のリスト番号1の画像データ及び患者情報に対する出力可否を判定する(図8のステップS7)。
【0060】
この場合、出力可否判定部43は、読影装置3の読影担当者がリスト番号1の画像データの読影を許可された読影担当者であると判定し、画像データ及び患者情報の何れに対しても出力を許可する旨の出力可否信号をネットワーク2を介して読影装置3の制御部34に供給する。
【0061】
この出力可否信号を受信した制御部34は、データ記憶部31に保管されている画像データと患者情報を読み出して出力部35の表示データ生成部352に供給し、表示データ生成部352は、上述の画像データ及び患者情報を用いて所定フォーマットの表示データを生成してモニタ353に表示する(図8のステップS8)。そして、読影担当者は、出力部35のモニタ353に表示された患者情報を参考に画像データの読影を行なう(図8のステップS9)。
【0062】
尚、上述の説明では、検査担当者ID「A−01」が付加された画像データの読影が許可された読影担当者ID「B−01」の読影担当者が前記画像データを読影する場合について述べたが、この画像データの読影が許可されていない(即ち、アクセス権が設定されていない)読影担当者ID「B−02」あるいは読影担当者ID「B−03」等の読影担当者が前記画像データの読影を行う場合、出力可否判定部43は、画像データのみの出力を許可する出力可否判定、あるいは画像データと患者情報の何れに対しても出力を許可しない出力可否判定を行ない、これらの出力可否判定に基づいて生成した出力可否信号を読影装置3の制御部34に供給する(図8のステップS7)。
【0063】
そして、画像データのみの出力が許可された場合には、制御部34は、データ記憶部31に保管されている画像データのみを出力部35に供給して表示する(図8のステップS10)。又、画像データと患者情報の何れの出力も許可されない場合には、制御部34は、前記画像データの出力部35への供給を拒否し、必要に応じて読影不可を示す文言を入力部33の表示パネルあるいは出力部35のモニタ353に表示する(図8のステップS11)。
【0064】
一方、上述のステップS6における出力形式の選択において印刷出力形式が選択された場合には、表示出力形式の場合と同様にして出力可否判定部43は検査担当者ID、読影担当者ID及びアクセス権データを照合し、画像データ及び患者情報の出力を許可する出力可否判定、画像データのみの出力を許可する出力可否判定、画像データ及び患者情報の何れに対しても出力を許可しない出力可否判定を行ない、これらの出力可否判定に基づいて生成した出力可否信号を読影装置3の制御部34に供給する(図8のステップS7)。
【0065】
このとき、画像データ及び患者情報の出力を許可する出力可否信号を受信した制御部34は、データ記憶部31に保管されている画像データと患者情報を読み出して出力部35の印刷部355に供給し、印刷データ生成部356は、上述の画像データ及び患者情報を用いて所定フォーマットの印刷データを生成し、フィルム印刷機357によってフィルム印刷する(図8のステップS8)。
【0066】
一方、画像データのみの出力が許可された場合には、制御部34は、データ記憶部31に保管されている画像データのみを出力部35の印刷部355に供給してフィルム印刷を行ない(図8のステップS10)、画像データと患者情報の何れの出力も許可されない場合には、制御部34は、前記画像データの出力部35への供給を拒否し、必要に応じて印刷不可を示す文言を入力部33の表示パネルに表示する(図8のステップS11)。
【0067】
以上述べた本発明の実施例によれば、検査施設の検査担当者及び読影施設の読影担当者の識別情報とこれらの担当者間で予め設定された医療情報アクセス権に基づいて画像データや患者情報等の出力が制御されるため、この画像データの読影に関係しない他の医療従事者に対する受検者の個人情報漏洩を防止することが可能となる。
【0068】
又、本実施例によれば、画像データに対するマスキング処理等の作業が不要となるため検査担当者の負担が軽減され、更に、読影ネットワークにおいてオリジナル画像データと加工された画像データの混在が無くなるため画像データ取り違え等のトラブルを防止することができる。
【0069】
更に、上述の実施例では、アクセス権管理装置と読影装置が独立した施設に設置されているため、受検者の個人情報に対するセキュリティ管理を厳格に行なうことが可能となる。
【0070】
以上、本発明の実施例について述べてきたが、本発明は上述の実施例に限定されるものでは無く、変形して実施することが可能である。例えば、上述の実施例におけるアクセス権は、検査施設110における検査担当者の識別情報と読影施設120における読影担当者の識別情報に基づいて設定される場合について述べたが、検査施設110の識別情報、検査施設110における検査部署の識別情報、検査施設110における医用画像診断装置1の識別情報の何れかと読影施設120における読影担当者の識別情報に基づいて設定してもよい。
【0071】
又、上述の検査施設110から読影施設120に供給する送信データの具体例として、画像データとその付帯情報を所定フォーマットで合成したDICOMファイルについて示したが、これに限定されるものではなく、画像データと付帯情報を夫々独立に読影施設120に供給してもよい。このような方法によれば心電波形等の生体信号のようにDICOMファイルに対応困難な付帯情報も前記読影施設120に対して容易に供給することが可能となる。
【0072】
一方、上述の実施例における出力部35は、画像データ及び患者情報をモニタ353に表示する場合とフィルム印刷機357にてフィルム印刷する場合について示したが、これらの何れか一方によって構成されていてもよく、又、他の出力形式であっても構わない。
【0073】
更に、上述の実施例における患者情報として「患者名」、「患者生年月日」、「患者性別」等について述べたが、これに限定されるものではなく、例えば、関係者以外への開示が望ましくない「疾患名」や他の検査結果等のデータ、あるいは受診者の特定が可能なデータの全てを含んでいる。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明の実施例における画像データ読影システムの全体構成を示すブロック図。
【図2】同実施例の画像データ読影システムを構成する医用画像診断装置の具体例を示すブロック図。
【図3】同実施例の医用画像診断装置から読影装置に供給されるDICOMファイルの概要を示す図。
【図4】同実施例のDICOMファイルにおけるデータ要素の具体例を示す図。
【図5】同実施例の読影装置において生成されたデータリストの具体例を示す図。
【図6】同実施例の読影装置における出力部の具体例を示すブロック図。
【図7】同実施例のアクセス権管理装置において設定されるアクセス権の具体例を示す図。
【図8】同実施例における画像データの読影手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0075】
1…医用画像診断装置
2…ネットワーク
3…読影装置
4…アクセス権管理装置
11…画像データ生成部
12…送信データ生成部
13…入力部
14…制御部
31…データ記憶部
32…データリスト生成部
33…入力部
34…制御部
35…出力部
41…アクセス権設定部
42…アクセス権データ記憶部
43…出力可否判定部
100…画像データ読影システム
110…検査施設
120…読影施設
351…表示部
352…表示データ生成部
353…モニタ
355…印刷部
356…印刷データ生成部
357…フィルム印刷機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査施設あるいはこの検査施設における検査担当者の識別情報と読影担当者の識別情報に基づいて予め設定されたアクセス権を保存するアクセス権記憶手段と、
受検者に対して画像データを生成する画像データ生成手段と、
前記画像データの生成を担当した検査施設あるいは検査担当者の識別情報と前記受検者の患者情報を付帯情報として前記画像データを保存するデータ記憶手段と、
前記画像データの読影を担当する読影担当者の識別情報及び前記画像データの生成を担当した検査施設あるいは検査担当者の識別情報と前記アクセス権記憶手段に保存された前記アクセス権を照合して出力可否の判定を行なう出力可否判定手段と、
この出力可否判定手段による判定結果に基づいて前記画像データ及び前記患者情報の出力を制御する出力制御手段と、
この出力制御手段によって出力が許可された前記画像データ及び患者情報を出力する出力手段を
備えたことを特徴とする画像データ読影システム。
【請求項2】
アクセス権設定手段を備え、前記アクセス権設定手段は、前記検査施設あるいは前記検査担当者と前記読影担当者の組み合わせに対して画像データ読影時における画像データ及び患者情報の出力可否を設定することを特徴とする請求項1記載の画像データ読影システム。
【請求項3】
送信データ生成手段を備え、前記データ記憶手段は、前記送信データ生成手段が少なくとも前記画像データの生成を担当した検査施設あるいは検査担当者の識別情報と前記受検者の患者情報と前記画像データを用いて生成したDICOMファイルを保存することを特徴とする請求項1記載の画像データ読影システム。
【請求項4】
前記出力可否判定手段は、画像データ及び患者情報の出力を許可する判定、画像データのみの出力を許可する判定、画像データ及び患者情報の何れの出力も許可しない判定の何れかを選択することを特徴とする請求項1記載の画像データ読影システム。
【請求項5】
前記出力手段は、前記画像データを表示する表示手段と前記画像データをフィルム印刷する印刷手段の少なくとも何れかを備えたことを特徴とする請求項1記載の画像データ読影システム。
【請求項6】
画像データの生成を行なう画像診断装置と前記画像データの読影を行なう読影装置と前記画像データの読影におけるアクセス権を設定するアクセス権管理装置がネットワークを介して接続された画像データ読影システムであって、
前記画像診断装置は、
受検者に対して画像データを生成する画像データ生成手段と、
前記画像データと前記受検者の患者情報と前記画像データの生成を担当した検査施設あるいは検査担当者の識別情報を用いて送信データを生成する送信データ生成手段を有し、
前記読影装置は、
ネットワークを介して前記送信データ生成手段から供給された前記送信データを保存するデータ記憶手段と、
前記画像データの読影を担当する読影担当者の識別情報を入力する入力手段と、
ネットワークを介して前記アクセス権管理装置から供給された出力可否の判定結果に基づいて前記画像データ及び前記患者情報の出力を制御する出力制御手段と、
前記出力制御手段によって出力が許可された前記画像データ及び前記患者情報を出力する出力手段を有し、
前記アクセス権管理装置は、
検査施設あるいはこの検査施設における検査担当者の識別情報と読影担当者の識別情報に基づいて予め設定されたアクセス権を保存するアクセス権記憶手段と、
前記画像データの読影を担当する読影担当者の識別情報及び前記画像データの生成を担当した検査施設あるいは前記検査担当者の識別情報と前記アクセス権記憶手段に保存された前記アクセス権を照合して出力可否の判定を行なう出力可否判定手段を
有することを特徴とする画像データ読影システム。
【請求項7】
検査施設あるいは検査担当者の識別情報と読影担当者の識別情報に基づいてアクセス権を予め設定するアクセス権設定手段と、
設定した前記アクセス権を保存するアクセス権記憶手段と、
受検者に対して画像データの生成を担当した検査施設あるいは検査担当者の識別情報及び前記画像データの読影を担当する読影担当者の識別情報と前記アクセス権記憶手段に保存された前記アクセス権を照合して画像データ読影時における画像データ及び患者情報の出力可否を判定する出力可否判定手段を
備えたことを特徴とするアクセス権管理装置。
【請求項8】
検査施設あるいは検査担当者の識別情報と読影担当者の識別情報に基づいてアクセス権を設定するステップと、
受検者に対して画像データを生成するステップと、
前記画像データの生成を担当した検査施設あるいは検査担当者の識別情報と前記受検者の患者情報を付帯情報として前記画像データを保存するステップと、
前記画像データの読影を担当する読影担当者の識別情報及び前記画像データの生成を担当した検査施設あるいは検査担当者の識別情報と前記アクセス権を照合して出力可否を判定するステップと、
前記出力可否の判定結果に基づいて前記画像データ及び前記患者情報を出力するステップと、
出力された画像データに対して読影を行なうステップを
有することを特徴とする画像データ読影方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−198042(P2006−198042A)
【公開日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−11045(P2005−11045)
【出願日】平成17年1月19日(2005.1.19)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】