説明

画像形成システム、画像形成装置及び廃棄装置

【課題】二重印刷の発生を防ぎ、セキュリティを確保することが可能な画像形成システム、画像形成装置及び廃棄装置を提供する。
【解決手段】このプリンタ装置(画像形成装置)3は、画像形成に供される用紙から第1の紙指紋データを取得する第1の紙指紋データ取得手段301Aと、第1の紙指紋データが取得された画像形成後の用紙から第2の紙指紋データを取得する第2の紙指紋データ取得手段301Bと、画像形成動作が中断したとき、第1の紙指紋データが取得された用紙であって、用紙搬送路から抜き取られた画像形成前の用紙から取得された第3の紙指紋データをシュレッダー装置3から受信する裁断済み用紙データ受信手段308と、前記第1乃至第3の紙指紋データに基づいて、画像形成動作の再開を指示するジャムリカバリ手段(再開指示手段)310とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成システム、画像形成装置及び廃棄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ジャム(紙つまり)が検知されたとき、再度原稿画像の読取をしなくても再印刷できるようにした画像形成装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
この画像形成装置は、ジャムを検知するジャム検知手段と、ジャム検知手段がジャムを検知し、これにより印字動作が停止したとき、滞留紙の枚数(例えば3枚)を割り出し、その枚数に余分の枚数(例えば2枚)を加えたページ数(例えば5枚)分のデータを保持するページバッファと、印字再開を指示するジャムリセットスイッチと、ジャムリセットスイッチによって印字再開が指示されたとき、ページバッファに保持されたデータに基づいて印字を再開する制御手段とを備える。
【0004】
一方、紙などの固体の表面に沿って分布している固有の特徴(紙指紋とも呼ばれる)を読み取って得たデータに基づき、固体の真偽判定を行う方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開昭62−103174号公報
【特許文献2】特開2005−38389号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、二重印刷の発生を防ぎ、セキュリティを確保することが可能な画像形成システム、画像形成装置及び廃棄装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、上記目的を達成するため、以下の画像形成システム、画像形成装置及び廃棄装置を提供する。
【0007】
[1]用紙に画像形成を行う画像形成手段と、前記画像形成手段に供給される用紙から前記画像形成の前に当該用紙の表面に沿って分布している固有の特徴を読み取って第1の用紙識別データを取得する第1の用紙識別データ取得手段と、前記画像形成手段による画像形成後の用紙から第2の用紙識別データを取得する第2の用紙識別データ取得手段と、用紙の廃棄処理を行う廃棄処理手段と、前記廃棄処理手段で廃棄処理される用紙から第3の用紙識別データを取得する第3の用紙識別データ取得手段と、前記第1乃至第3の用紙識別データに基づいて、前記画像形成に供された用紙がすべて前記画像形成されたまたは前記廃棄処理されたと判断されるまで、画像形成動作の中断からの再開を禁止する再開禁止手段とを備えた画像形成システム。
【0008】
[2]前記再開禁止手段は、前記第1の用紙識別データを記憶する記憶手段を備え、前記記憶手段に記憶された前記第1の用紙識別データのうち前記第2又は第3の用紙識別データと同一性を有する用紙識別データを消去し、前記記憶手段から全ての前記第1の用紙識別データが消去されまで、画像形成動作の中断からの再開を禁止する前記[1]に記載の画像形成システム。
【0009】
[3]用紙に画像形成を行う画像形成手段と、前記画像形成手段に供給される用紙から前記画像形成の前に当該用紙の表面に沿って分布している固有の特徴を読み取って第1の用紙識別データを取得する第1の用紙識別データ取得手段と、前記画像形成手段による画像形成後の用紙から第2の用紙識別データを取得する第2の用紙識別データ取得手段と、廃棄処理される用紙から取得された第3の用紙識別データを受信する受信手段と、前記第1乃至第3の用紙識別データに基づいて、前記画像形成に供された用紙がすべて前記画像形成されたまたは前記廃棄処理されたと判断されるまで、画像形成動作の中断からの再開を禁止する再開禁止手段とを備えた画像形成装置。
【0010】
[4]用紙に画像形成を行う画像形成手段と、前記画像形成手段に供給される用紙から前記画像形成の前に当該用紙の表面に沿って分布している固有の特徴を読み取って第1の用紙識別データを取得する第1の用紙識別データ取得手段と、前記画像形成手段による画像形成後の用紙から第2の用紙識別データを取得する第2の用紙識別データ取得手段と、画像形成動作が中断したとき、前記第1及び第2の用紙識別データを送信する送信手段と、画像形成動作の再開指示信号を受信する受信手段とを備えた画像形成装置。
【0011】
[5]投入された用紙から当該用紙の表面に沿って分布している固有の特徴を読み取って第1の用紙識別データを取得する用紙識別データ取得手段と、前記用紙識別データが取得された前記用紙の廃棄処理を行う廃棄処理手段とを備えた廃棄装置。
【0012】
[6]用紙について当該用紙の表面に沿って分布している固有の特徴を読み取って取得された第1及び第2の用紙識別データを受信する受信手段と、投入された用紙から第3の用紙識別データを取得する用紙識別データ取得手段と、前記第3の用紙識別データが取得された前記用紙の廃棄処理を行う廃棄処理手段と、前記第1乃至第3の用紙識別データに基づいて、画像形成動作の中断からの再開を禁止する再開禁止信号を送信する送信手段とを備えた廃棄装置。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に係る画像形成システムによれば、二重印刷の発生を防ぎ、セキュリティを確保することが可能となる。
【0014】
請求項2に係る画像形成システムによれば、画像形成が未完成の用紙を特定することができる。
【0015】
請求項3に係る画像形成装置によれば、二重印刷の発生を防ぎ、セキュリティを確保することが可能となる。
【0016】
請求項4に係る画像形成装置によれば、画像形成装置を廃棄装置によって画像形成動作の再開を制御することができる。
【0017】
請求項5に係る廃棄装置によれば、二重印刷の発生を防ぎ、セキュリティを確保することが可能となる。
【0018】
請求項6に係る廃棄装置によれば、画像形成装置を廃棄装置によって画像形成動作の再開を制御することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るプリンタシステムが適用された画像形成システムのブロック図である。
【0020】
このプリンタシステム1は、ジョブを生成する上位装置2と、ジョブを受け付ける画像形成装置としてのプリンタ装置3と、ジャム等によって不要になった用紙を裁断して廃棄する廃棄装置としてのシュレッダー装置4とを備える。上位装置2、プリンタ装置3及びシュレッダー装置4は、例えば、ネットワークによって互いに接続されている。同図では、上位装置2、プリンタ装置3及びシュレッダー装置4をそれぞれ1台図示するが、台数はこれに限定されない。
【0021】
(プリンタ装置の内部構造)
図2は、第1の実施の形態に係るプリンタ装置の内部構造を示す図である。プリンタ装置3は、像担持体としての感光体ドラム30と、この感光体ドラム30を帯電する帯電器31と、画像データに基づいて感光体ドラム30に光ビームを出射し、感光体ドラム30を主走査方向に走査して感光体ドラム30の周面に静電潜像を形成する光ビーム走査部32と、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の色のトナーをそれぞれ収容する現像器33Y、33M、33C、33Kからなり、感光体ドラム30に形成された静電潜像をY、M、C、Kのいずれかの色のトナーで現像する多色現像器33と、感光体ドラム30上のトナー像が転写される転写ベルト34と、用紙Pを収容するとともに、用紙Pを用紙搬送路36に1枚ずつ送り出す用紙トレイ35とを備える。
【0022】
また、プリンタ装置3は、用紙搬送路36に送り出された用紙Pの紙指紋画像を読み取る第1の読取部37Aと、転写ベルト34上のトナー像を用紙Pに転写し、それを定着する定着器38と、トナー像が定着された用紙Pの紙指紋画像を読み取る第2の読取部37Bと、プリンタ装置3の各部を制御するとともに、画像データに基づいて光ビーム走査部32を制御するプリンタコントローラ39とを備える。
【0023】
第1及び第2の読取部37A,37Bは、同様に構成されており、光を用紙Pに照射する発光器370と、発光器370から照射され、用紙Pで反射した光を受光するラインセンサによる受光器371と、受光器371の出力信号をアナログ信号からデジタル信号に変換するA/D変換器(図示せず)とを備える。第1の読取部37Aは、ジャムが検知されたとき、用紙搬送路36に残留する用紙Pを特定するためのものなので、用紙トレイ35の直後か用紙トレイ35に配置されるのが好ましい。
【0024】
定着器38は、一対のローラ38a,38bからなり、一対のローラ38a,38bのうち一方にヒータを内蔵しており、加熱、加圧によりトナー像の定着処理を行う。
【0025】
プリンタコントローラ39は、プリンタ装置3の各部を制御するとともに、上位装置2及びシュレッダー装置4との間の通信を制御するCPUと、後述する図7に示すようなCPUの制御プログラムを記憶するROMと、CPUの作業用データを記憶するRAMと、上位装置2及びシュレッダー装置4と通信するためのインタフェース回路と、上位装置2から送られたジョブに含まれる画像データ(ページデータ)をジョブが完了するまで保持するバッファメモリ39aとを備える。
【0026】
(シュレッダー装置の内部構造)
図3は、第1の実施の形態に係るシュレッダー装置の内部構造を示す図である。シュレッダー装置4は、投入された用紙Pを1枚ずつ用紙搬送路40に送り出すオートフィーダー部400と、用紙搬送路40に送り出された用紙Pを搬送する搬送ローラ41A,41Bと、裁断前の用紙Pから紙指紋画像を読み取る読取部42と、用紙Pを裁断する裁断部404と、裁断された用紙屑を収容する用紙屑収容部43とを備える。
【0027】
オートフィーダー部400は、裁断対象の用紙Pが1枚単独で、又は複数枚が積層された状態で置かれる受け板400aと、受け板400aに置かれた用紙Pを1枚ずつ送り出すフィードローラ400bとを備える。
【0028】
裁断部404は、一対の回転刃404a,404bと、一対の回転刃404a,404bを互いに逆方向に回転させるモータとを備え、一対の回転刃404a,404b間に搬送された用紙Pを回転刃404a,404bの回転によって細かく裁断するように構成されている。なお、裁断部404は、紙を千切る等の手段に置き換えてもよい。
【0029】
読取部42は、図2に示すプリンタ装置3の第1及び第2の読取部37A,37Bと同様に構成され、発光器420、受光器421およびA/D変換器を備える。
【0030】
(プリンタ装置の制御系)
図4は、第1の実施の形態に係るプリンタ装置の制御系を示すブロック図である。プリンタ装置3のプリンタコントローラ39は、セキュリティジョブ受付手段300、第1及び第2の紙指紋データ取得手段(第1及び第2の用紙識別データ取得手段)301A,301B、紙指紋データ格納手段302、紙指紋データ保持手段303、画像定着手段304、第1及び第2の紙指紋データ照合手段305A,305B、用紙排出確認手段306、ジャム検知手段307、裁断済み用紙データ受信手段308、裁断完了判定手段309、及びジャムリカバリ手段(再開指示手段)310を備える。
【0031】
セキュリティジョブ受付手段300は、通常のジョブの他に、個人情報等の秘密性の高いデータを含むセキュリティ指定のジョブを受け付ける。
【0032】
第1及び第2の紙指紋データ取得手段301A,301Bは、図2に示す位置に配置された第1及び第2の読取部37A,37Bによって得られた紙指紋画像から、用紙Pの表面に沿って分布している固有の特徴としての紙指紋データを取得する。
【0033】
紙指紋データ格納手段302は、第1の紙指紋データ取得手段301Aによって取得された紙指紋データを紙指紋データ保持手段303に格納する。
【0034】
紙指紋データ保持手段303は、ROM、RAM、HDD等からなり、紙指紋データが格納される。
【0035】
画像定着手段304は、定着器38を制御してトナー像の定着処理を行う。
【0036】
第1の紙指紋データ照合手段305Aは、紙指紋データ保持手段303が保持する紙指紋データと、第2の紙指紋データ取得手段301Bによって取得された紙指紋データとを比較し照合する。第2の紙指紋データ照合手段305Bは、紙指紋データ保持手段303が保持する紙指紋データと、裁断済み用紙データ受信手段308がシュレッダー装置4から受信した紙指紋データとを比較し照合する。そして第1及び第2の紙指紋データ照合手段305A,305Bは、紙指紋データのうち所定の割合(例えば80%)以上が一致したとき、同一と判定する。
【0037】
用紙排出確認手段306は、第1の紙指紋データ照合手段305Aによって同一と判定された紙指紋データを紙指紋データ保持手段303から削除して、印刷未完了用紙の印刷完了を確認し記録する。
【0038】
ジャム検知手段307は、図2に示す用紙搬送路36の各部に配置され、用紙を検出する複数のフォトセンサと、各フォトセンサの出力信号に基づいて用紙間の時間間隔が所定の時間を超えたとき、ジャムが発生したことを検知する検知回路とを備える。
【0039】
裁断済み用紙データ受信手段308は、シュレッダー装置4から裁断済みの用紙Pの紙指紋データを受信する。
【0040】
裁断完了判定手段309は、紙指紋データ保持手段303に保持されている印刷未完了用紙の紙指紋データとシュレッダー装置4から受信した裁断済み用紙紙指紋データとの照合結果からすべての印刷未完了用紙の裁断が完了したか否かを判定する。
【0041】
ジャムリカバリ手段310は、一般的なプリンタ装置のジャムリカバリ処理に加え、裁断完了判定手段309から裁断完了通知がされるまで、バッファメモリ39aに保持していた印刷未完了の画像データの印刷の再開を禁止する。
【0042】
(紙指紋データの読取方法)
図5(a)は、第1及び第2の紙指紋データ取得手段301A,301Bによる紙指紋データの読取位置を示す図、図5(b)は、紙指紋データの一例を示す図である。
【0043】
紙指紋データの読取位置50は、ジャムにより用紙Pに破れ、皺、折れ等が発生しても、完全な紙指紋データを取得できるように、用紙P上の複数箇所に設定されており、各読取位置50は、例えば、用紙Pの左上の角aを原点とする座標(x,y)、(x,y)、(x,y)、(x,y)、(x,y)、(x,y)、(x,y)、(x,y)で表わすことができる。また、読取位置50を中心として所定の範囲に読取領域51が設定されている。読取領域51のサイズは、例えば、32×32ドット(約2mm×約2mm)である。
【0044】
各読取領域51は、図5(b)に示すように、例えば、8×8ドットの小領域52に分割されている。第1及び第2の紙指紋データ取得手段301A,301Bは、受光器371が読み取った紙指紋画像から、小領域52毎に画素値(明度)の平均値を求め、平均明度に応じて1〜16の順位を与え、順位10〜16を順位A〜Gに置き換えた分類データを紙指紋データとして生成する。図5(b)は、その分類データの一例を示す図である。同図に示す分類データは、「D53194627EB8AFCG」である。なお、読取領域51の形状は、矩形でも円形でもよい。
【0045】
(シュレッダー装置の制御系)
図6は、第1の実施の形態に係るシュレッダー装置の制御系を示すブロック図である。シュレッダー装置4は、図3に示したオートフィーダー部400及び裁断部404の他に、シュレッダー装置4の各部を制御するシュレッダーコントローラ44を備える。
【0046】
シュレッダーコントローラ44は、第1及び第2の紙指紋データ取得手段301A,301Bと同様に構成され、裁断前の用紙Pの紙指紋データを読取部42により読み取る紙指紋データ取得手段(第3の用紙識別データ取得手段)401と、紙指紋データ取得手段401によって取得された紙指紋データを紙指紋データ保持手段403に格納する紙指紋データ格納手段402と、ROM、RAM、HDD等からなり、紙指紋データを記憶する紙指紋データ保持手段403と、紙指紋データ保持手段403から裁断された用紙Pの紙指紋データを取得する裁断済み用紙データ取得手段405と、裁断済み用紙データ取得手段により取得した紙指紋データをプリンタ装置3に送信する裁断済み用紙データ送信手段406とを備える。
【0047】
紙指紋データ取得手段401は、第1及び第2の紙指紋データ取得手段301A,301Bと同様に構成され、裁断前の用紙Pの紙指紋データを読取部42により取得する。
【0048】
紙指紋データ格納手段402は、紙指紋データ取得手段401によって取得された紙指紋データを紙指紋データ保持手段403に格納する。
【0049】
紙指紋データ保持手段403は、ROM、RAM、HDD等からなり、紙指紋データを記憶する。
【0050】
裁断済み用紙データ取得手段405は、紙指紋データ保持手段403から裁断された用紙Pの紙指紋データを取得する。
【0051】
裁断済み用紙データ送信手段406は、裁断済み用紙データ取得手段405により取得した紙指紋データをプリンタ装置3に送信する。
【0052】
シュレッダーコントローラ44は、シュレッダー装置4の各部を制御するとともに、上位装置2及びプリンタ装置3との間の通信を制御するCPUと、後述する図8に示すようなCPUの制御プログラムを記憶するROMと、CPUの作業用データを記憶するRAMと、上位装置2及びプリンタ装置3と通信するためのインタフェース回路とを備える。
【0053】
(第1の実施の形態に係るプリンタ装置の動作)
図7は、第1の実施の形態に係るプリンタ装置の動作を示すフローチャートである。
【0054】
(1)印刷処理
プリンタ装置3は、上位装置2からジョブを受け取ると、プリンタ装置3のセキュリティジョブ受付手段300は、上位装置2から受け取ったジョブがセキュリティ指定のジョブか否かを判定し(S10)、セキュリティ指定のジョブの場合は(S10:Yes)、以下に説明する処理を行う。なお、ジョブに含まれる画像データは、プリンタコントローラ39のバッファメモリ39aに保持される。
【0055】
用紙トレイ35から用紙Pを用紙搬送路36に引き込み(S11)、第1の紙指紋データ取得手段301Aにより用紙Pの紙指紋データを取得する(S12)。紙指紋データ格納手段302は、第1の紙指紋データ取得手段301Aにより取得された紙指紋データを紙指紋データ保持手段303に格納する(S13)。
【0056】
プリンタコントローラ39は、画像データに基づいて光ビーム走査部32を制御して感光体ドラム30に静電潜像を形成する。多色現像器33は、感光体ドラム30に形成された静電潜像をY、M、C、Kのいずれかの色のトナーで現像する。感光体ドラム30上のトナー像は、転写ベルト34に転写される。トナー像が転写ベルト34から用紙Pに転写された後、画像定着手段304の制御による定着器38によりトナー像が用紙Pに定着される(S14)。トナー像が定着された用紙Pが排出されるとき、第2の紙指紋データ取得手段301Bは、その用紙Pから紙指紋データを取得する(S15)。
【0057】
第1の紙指紋データ照合手段305Aは、紙指紋データ保持手段303から紙指紋データを取り出し(S16)、第2の紙指紋データ取得手段301Bによって取得された紙指紋データが紙指紋データ保持手段303が保持する紙指紋データのいずれかと一致するか否かを判定する(S17)。一致している場合は(S17:Yes)、用紙排出確認手段306は、その一致している紙指紋データを紙指紋データ保持手段303から削除する(S18)。このようにして印刷処理が完了する。
【0058】
なお、上記ステップS10において、セキュリティ指定のジョブでない場合は(S10:No)、指紋データの読み取りを行わない通常の印刷処理を行う(S19)。また、上記ステップS17において、一致しない場合は(S17:No)、警告表示等の例外処理を行う(S20)。
【0059】
(2)ジャム検知後の処理
ジャム検知手段307がジャムを検知したとき、裁断済み用紙データ受信手段308は、シュレッダー装置4から裁断済み用紙の紙指紋データを受信する(S21)。第2の紙指紋データ照合手段305Bは、紙指紋データ保持手段303が保持する紙指紋データを取り出し(S22)、その取り出した紙指紋データのいずれかと裁断済み用紙データ受信手段308が受信した紙指紋データとが一致するか否かを判定する(S23)。一致している場合は(S23:Yes)、第2の紙指紋データ照合手段305Bは、その一致している紙指紋データを紙指紋データ保持手段303から削除する(S24)。
【0060】
裁断完了判定手段309は、紙指紋データ保持手段303が紙指紋データを保持しているか否かにより、すべての印刷未完了用紙の裁断が完了したか否かを判定する(S25)。紙指紋データ保持手段303が紙指紋データを保持していないとき、すなわち未裁断用紙が存在しないときは(S25:Yes)、その旨をジャムリカバリ手段310に通知する。ジャムリカバリ手段310は、ジャムリカバリ処理を行う(S26)。ジャムリカバリ処理終了後は、ステップS11へ進む。
【0061】
上記ステップS23において、一致しない場合は(S23:No)、警告表示等の例外処理を行う(S27)。
【0062】
(第1の実施の形態に係るシュレッダー装置の動作)
図8は、第1の実施の形態に係るシュレッダー装置の動作を示すフローチャートである。シュレッダー装置4のオートフィーダー部400は、受け板400aに用紙Pが置かれると、フィードローラ400bによって用紙Pを用紙搬送路40に引き込む(S30)。紙指紋データ取得手段401は、用紙Pから紙指紋データを取得する(S31)。紙指紋データ格納手段402は、紙指紋データ取得手段401によって取得された紙指紋データを紙指紋データ保持手段403に格納する(S32)。裁断部404は、用紙Pを裁断する(S33)。
【0063】
受け板400aに用紙Pが存在する場合は(S34:Yes)、上記ステップS30〜S33を繰り返す。受け板400aに用紙Pが存在しなくなると(S34:No)、裁断済み用紙データ取得手段405は、紙指紋データ保持手段403から裁断された用紙Pの紙指紋データを取得する(S35)。裁断済み用紙データ送信手段406は、裁断済み用紙データ取得手段405により取得した紙指紋データをプリンタ装置3に送信する(S36)。
【0064】
[第2の実施の形態]
図9は、本発明の第2の実施の形態に係るプリンタ装置の制御系を示すブロック図である。第1の実施の形態では、裁断完了判定手段をプリンタ装置に設けたが、本実施の形態は、裁断完了判定手段をシュレッダー装置に設けたものであり、他の主な構成は第1の実施の形態と同様である。
【0065】
本実施の形態のプリンタ装置3のプリンタコントローラ39は、第1の実施の形態と同様に、セキュリティジョブ受付手段300、第1及び第2の紙指紋データ取得手段301A,301B、紙指紋データ格納手段302、紙指紋データ保持手段303、画像定着手段304、第1の紙指紋データ照合手段305A、用紙排出確認手段306、ジャム検知手段307、及びジャムリカバリ手段310を備え、さらに、未排出データ取得手段311、未排出データ送信手段312、及び判定ステイタス受信手段313を備える。
【0066】
未排出データ取得手段311は、紙指紋データ保持手段303から未排出用紙(画像定着前の用紙)の紙指紋データをすべて取得する。
【0067】
未排出データ送信手段312は、未排出データ取得手段311が取得した未排出用紙の紙指紋データをシュレッダー装置4に送信する。
【0068】
判定ステイタス受信手段313は、シュレッダー装置4から未排出用紙の裁断完了判定のステイタスを受信する。
【0069】
プリンタコントローラ39は、プリンタ装置3の各部を制御するとともに、上位装置2及びシュレッダー装置4との間の通信を制御するCPUと、後述する図11に示すようなCPUの制御プログラムを記憶するROMと、CPUの作業用データを記憶するRAMと、上位装置2及びシュレッダー装置4と通信するためのインタフェース回路と、上位装置2から送られたジョブに含まれる画像データをジョブが完了するまで保持するバッファメモリ39aとを備える。
【0070】
図10は、本発明の第2の実施の形態に係るシュレッダー装置の制御系を示すブロック図である。第1の実施の形態では、裁断完了判定手段をプリンタ装置に設けたが、本実施の形態は、裁断完了判定手段をシュレッダー装置に設けたものであり、他の主な構成は第1の実施の形態と同様である。
【0071】
本実施の形態のシュレッダー装置4のシュレッダーコントローラ44は、第1の実施の形態と同様に、紙指紋データ取得手段401及び紙指紋データ保持手段(第3の紙指紋データ取得手段)403を備え、さらに、未排出データ受信手段410、未排出データ格納手段411、紙指紋データ照合手段412、紙指紋データ更新手段413、未排出用紙裁断完了判定手段414、及び判定ステイタス送信手段415を備える。
【0072】
未排出データ受信手段410は、プリンタ装置3から未排出用紙の紙指紋データを受信する。
【0073】
未排出データ格納手段411は、プリンタ装置3から受信した未排出用紙の紙指紋データを紙指紋データ保持手段403に格納する。
【0074】
紙指紋データ照合手段412は、読み取った紙指紋データが紙指紋データ保持手段403に格納されている未排出用紙の紙指紋データと一致するか否かの照合を行う。
【0075】
紙指紋データ更新手段413は、読み取った紙指紋データが紙指紋データ保持手段403に格納されている未排出用紙の紙指紋データと一致する場合に、紙指紋データ保持手段403からその紙指紋データのエントリーを削除する。
【0076】
未排出用紙裁断完了判定手段414は、紙指紋データ保持手段403に格納されている未排出用紙の紙指紋データを確認することにより、未排出用紙の裁断処理が完了したかを判断する。
【0077】
判定ステイタス送信手段415は、未排出用紙裁断完了判定手段414の判定結果をプリンタ装置3に送信する。
【0078】
シュレッダーコントローラ44は、シュレッダー装置4の各部を制御するとともに、上位装置2及びプリンタ装置3との間の通信を制御するCPUと、後述する図12に示すようなCPUの制御プログラムを記憶するROMと、CPUの作業用データを記憶するRAMと、上位装置2及びプリンタ装置3と通信するためのインタフェース回路とを備える。
【0079】
(第2の実施の形態に係るプリンタ装置の動作)
図11は、第2の実施の形態に係るプリンタ装置の動作を示すフローチャートである。なお、第1の実施の形態と同一のステップについては、同一のステップ番号を用いる。
【0080】
(1)印刷処理
プリンタ装置3は、第1の実施の形態と同様に、ジョブがセキュリティ指定のジョブか否かが判定され(S10)、セキュリティ指定のジョブの場合は(S10:Yes)、用紙Pの引き込み(S11)、第1の紙指紋データ取得手段301Aによる紙指紋データの取得(S12)、紙指紋データの格納(S13)、画像定着処理(S14)、第2の紙指紋データ取得手段301Bによる紙指紋データの読み取り(S15)が行われる。
【0081】
続いて、第1の実施の形態と同様に、第2の紙指紋データ取得手段301Bによって読み取られた紙指紋データが紙指紋データ保持手段303が保持する紙指紋データのいずれかと一致するか否かが判定され(S16、S17)。一致している場合は(S17:Yes)、その一致している紙指紋データを紙指紋データ保持手段303から削除する(S18)。このようにして印刷処理が完了する。
【0082】
なお、上記ステップS10において、セキュリティ指定のジョブでない場合は(S10:No)、通常の印刷処理を行う(S19)。また、上記ステップS17において、一致しない場合は(S17:No)、警告表示等の例外処理を行う(S20)。
【0083】
(2)ジャム検知後の処理
ジャム検知手段307がジャムを検知したとき、未排出データ取得手段311は、紙指紋データ保持手段303から未排出用紙(画像定着前の用紙)の紙指紋データをすべて取得する(S40)。未排出データ送信手段312は、未排出データ取得手段311が取得した未排出用紙の紙指紋データをシュレッダー装置4に送信する(S41)。
【0084】
判定ステイタス受信手段313は、シュレッダー装置4から未排出用紙の裁断完了判定のステイタスを受信し(S42)、裁断が完了したか否かを判定し(S43)、裁断が完了していれば(S43:Yes)、紙指紋データ保持手段303が保持している未排出用紙の紙指紋データを削除し(S44)、裁断が完了した旨をジャムリカバリ手段310に通知する。ジャムリカバリ手段310は、ジャムリカバリ処理を行う(S45)。ジャムリカバリ処理終了後は、ステップS11へ進む。
【0085】
(第2の実施の形態に係るシュレッダー装置の動作)
図12は、第2の実施の形態に係るシュレッダー装置の動作を示すフローチャートである。
【0086】
シュレッダー装置4の未排出データ受信手段410は、プリンタ装置3から未排出用紙の紙指紋データを受信すると(S50)、未排出データ格納手段411は、プリンタ装置3から受信した未排出用紙の紙指紋データを紙指紋データ保持手段403に格納する(S51)。未排出用紙裁断完了判定手段414は、裁断部404からの信号に基づいて裁断が行われたか否かを判定し(S52)、裁断が行われたと判定したときは(S52:Yes)、紙指紋データ保持手段402に紙指紋データが残っているか否かを判定し(S53)、残っていれば(S53:Yes)、判定ステイタス送信手段415は、未完了ステイタスをプリンタ装置3に送信し(S54)、残っていなければ(S53:No)、判定ステイタス送信手段415は、完了ステイタスをプリンタ装置3に送信する(S55)。
【0087】
シュレッダー装置4のオートフィーダー部400は、受け板400aに用紙Pが置かれると、フィードローラ400bによって用紙Pを引き込む(S60)。紙指紋データ取得手段401は、用紙Pから紙指紋データを取得する(S61)。紙指紋データ照合手段412は、紙指紋データ保持手段403が保持する紙指紋データを取り出し、その取り出した紙指紋データのいずれかと紙指紋データ取得手段401によって読み取られた裁断済み前の紙指紋データとが一致するか否かを判定する(S62)。一致している場合は(S63:Yes)、紙指紋データ更新手段413は、その一致している紙指紋データを紙指紋データ保持手段403から削除する(S64)。
【0088】
裁断部404は、用紙Pを裁断する(S65)。受け板400aに用紙Pが存在する場合は(S66:Yes)、上記ステップS60〜S66を繰り返す。受け板400aに用紙Pが存在しなくなると(S66:No)、処理が終了する。
【0089】
なお、上記ステップS63において、一致しない場合は(S63:No)、警告表示等の例外処理を行う(S67)。
【0090】
[第3の実施の形態]
図13は、本発明の第3の実施の形態に係る画像形成システムが適用されたプリンタシステムのブロック図である。
【0091】
本実施の形態は、複数のプリンタ装置3に対し、シュレッダー装置4を共用化したものであり、他は第2の実施の形態と同様に構成されている。
【0092】
本実施の形態のプリンタシステム1は、ジョブを生成する複数の上位装置2と、ジョブを受け付ける複数のプリンタ装置3と、ジャム等によって不要になった用紙Pを裁断するシュレッダー装置4とを備える。上位装置2、プリンタ装置3及びシュレッダー装置4は、例えば、ネットワークによって互いに接続されている。
【0093】
図14は、本発明の第3の実施の形態に係るプリンタ装置の制御系を示すブロック図である。本実施の形態のプリンタ装置3は、第2の実施の形態に係るプリンタ装置3に対し、自己を特定するプリンタIDを記憶するプリンタIDメモリ314を付加したものであり、他は第2の実施の形態と同様に構成されている。
【0094】
プリンタコントローラ39は、プリンタ装置3の各部を制御するとともに、上位装置2及びシュレッダー装置4との間の通信を制御するCPUと、後述する図16に示すようなCPUの制御プログラムを記憶するROMと、CPUの作業用データを記憶するRAMと、上位装置2及びシュレッダー装置4と通信するためのインタフェース回路と、上位装置2から送られたジョブに含まれる画像データをジョブが完了するまで保持するバッファメモリ39aとを備える。
【0095】
図15は、第3の実施の形態に係るシュレッダー装置の制御系を示すブロック図である。本実施の形態のシュレッダー装置4は、第2の実施の形態のシュレッダー装置4の未排出データ受信手段416の代わりに、プリンタID及び未排出データ受信手段417を設け、未排出データ格納手段411の代わりに、データ格納手段418を設けたものであり、他は第2の実施の形態と同様に構成されている。
【0096】
シュレッダーコントローラ44は、シュレッダー装置4の各部を制御するとともに、上位装置2及びプリンタ装置3との間の通信を制御するCPUと、後述する図17に示すようなCPUの制御プログラムを記憶するROMと、CPUの作業用データを記憶するRAMと、上位装置2及びプリンタ装置3と通信するためのインタフェース回路とを備える。
【0097】
(第3の実施の形態に係るプリンタ装置の動作)
図16は、第3の実施の形態に係るプリンタ装置の動作を示すフローチャートである。なお、第1、第2の実施の形態と同一のステップについては、同一のステップ番号を用いる。
【0098】
(1)印刷処理
プリンタ装置3は、第1、第2の実施の形態と同様に、ジョブがセキュリティ指定のジョブか否かが判定され(S10)、セキュリティ指定のジョブの場合は(S10:Yes)、用紙Pの引き込み(S11)、第1の紙指紋データ取得手段301Aによる紙指紋データの取得(S12)、紙指紋データの格納(S13)、画像定着処理(S14)、第2の紙指紋データ取得手段301Bによる紙指紋データの読み取り(S15)が行われる。
【0099】
続いて、第1、第2の実施の形態と同様に、第2の紙指紋データ取得手段301Bによって取得された紙指紋データが紙指紋データ保持手段303が保持する紙指紋データのいずれかと一致するか否かが判定され(S16、S17)。一致している場合は(S17:Yes)、その一致している紙指紋データを紙指紋データ保持手段303から削除する(S18)。このようにして印刷処理が完了する。
【0100】
なお、上記ステップS10において、セキュリティ指定のジョブでない場合は(S10:No)、通常の印刷処理を行う(S19)。また、上記ステップS17において、一致しない場合は(S17:No)、警告表示等の例外処理を行う(S20)。
【0101】
(2)ジャム検知後の処理
ジャム検知手段307がジャムを検知したとき、未排出データ取得手段311は、紙指紋データ保持手段303から未排出用紙(画像定着前の用紙)の紙指紋データをすべて取得する(S40)。未排出データ送信手段312は、プリンタIDメモリ314からプリンタIDを取得し(S41a)、未排出データ取得手段311が取得した未排出用紙の紙指紋データ、及びプリンタIDをシュレッダー装置4に送信する(S41b)。
【0102】
判定ステイタス受信手段313は、第2の実施の形態と同様に、シュレッダー装置4から未排出用紙の裁断完了判定のステイタスを受信し(S42)、裁断が完了したか否かを判定し(S43)、裁断が完了していれば(S43:Yes)、紙指紋データ保持手段303が保持している未排出シートの紙指紋データを削除し(S44)、裁断が完了した旨をジャムリカバリ手段310に通知する。ジャムリカバリ手段310は、ジャムリカバリ処理を行う(S45)。
【0103】
(第3の実施の形態に係るシュレッダー装置の動作)
図17は、第3の実施の形態に係るシュレッダー装置の動作を示すフローチャートである。第2の実施の形態と同一のステップには、同一のステップ番号を用いる。
【0104】
シュレッダー装置4のプリンタID及び未排出データ受信手段417は、プリンタ装置3からプリンタID及び未排出用紙の紙指紋データを受信すると(S50a)、データ格納手段418は、プリンタIDを紙指紋データ保持手段403に登録し(S50b)、未排出用紙の紙指紋データを紙指紋データ保持手段403に格納する(S51)。未排出用紙裁断完了判定手段414は、裁断部404からの信号に基づいて裁断が行われたか否かを判定し(S52)、裁断が行われたと判定したときは(S52:Yes)、紙指紋データ保持手段403に登録されたプリンタIDに対応する紙指紋データが残っているか否かを判定し(S53a)、残っていれば(S53a:Yes)、判定ステイタス送信手段415は、プリンタIDで特定されたプリンタ装置3に対し、未完了ステイタスを送信し(S54a)、残っていなければ(S53a:No)、判定ステイタス送信手段415は、プリンタIDで特定されたプリンタ装置3に対し、完了ステイタスを送信する(S55a)し、紙指紋データ保持手段403からプリンタIDを抹消する。
【0105】
シュレッダー装置4のオートフィーダー部400は、第2の実施の形態と同様に、受け板400aに用紙Pが置かれると、フィードローラ400bによって用紙Pを引き込む(S60)。紙指紋データ取得手段401は、用紙Pから紙指紋データを読み取る(S61)。紙指紋データ照合手段412は、紙指紋データ保持手段403が保持する紙指紋データを取り出し、その取り出した紙指紋データのいずれかと紙指紋データ取得手段401によって読み取られた裁断済み前の紙指紋データとが一致するか否かを判定する(S62)。一致している場合は(S63:Yes)、紙指紋データ更新手段413は、その一致している紙指紋データを紙指紋データ保持手段403から削除する(S64)。裁断部404は、用紙Pを裁断する(S65)。
【0106】
受け板400aに用紙Pが存在する場合は(S66:Yes)、上記ステップS60〜S66を繰り返す。受け板400aに用紙Pが存在しなくなると(S66:No)、処理が終了する。
【0107】
なお、上記ステップS63において、一致しない場合は(S63:No)、警告表示等の例外処理を行う(S67)。
【0108】
[他の実施の形態]
なお、本発明は、上記各実施の形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々な変形が可能であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で各実施の形態間の構成要素を任意に組み合わせることができる。
【0109】
例えば、上記各実施の形態では、画像形成動作が中断する例として、ジャムについて説明したが、停電等による中断でもよい。
【図面の簡単な説明】
【0110】
【図1】図1は、本発明の第1の実施の形態に係るプリンタシステムが適用された画像形成システムのブロック図である。
【図2】図2は、第1の実施の形態に係るプリンタ装置の内部構造を示す図である。
【図3】図3は、第1の実施の形態に係るシュレッダー装置の内部構造を示す図である。
【図4】図4は、第1の実施の形態に係るプリンタ装置の制御系を示すブロック図である。
【図5】図5(a)は、第1及び第2の紙指紋データ取得手段301A,301Bによる紙指紋データの読取位置を示す図、図5(b)は、紙指紋データの一例を示す図である。
【図6】図6は、第1の実施の形態に係るシュレッダー装置の制御系を示すブロック図である。
【図7】図7は、第1の実施の形態に係るプリンタ装置の動作を示すフローチャートである。
【図8】図8は、第1の実施の形態に係るシュレッダー装置の動作を示すフローチャートである。
【図9】図9は、本発明の第2の実施の形態に係るプリンタ装置の制御系を示すブロック図である。
【図10】図10は、本発明の第2の実施の形態に係るシュレッダー装置の制御系を示すブロック図である。
【図11】図11は、第2の実施の形態に係るプリンタ装置の動作を示すフローチャートである。
【図12】図12は、第2の実施の形態に係るシュレッダー装置の動作を示すフローチャートである。
【図13】図13は、本発明の第3の実施の形態に係る画像形成システムが適用されたプリンタシステムのブロック図である。
【図14】図14は、本発明の第3の実施の形態に係るプリンタ装置の制御系を示すブロック図である。
【図15】図15は、第3の実施の形態に係るシュレッダー装置の制御系を示すブロック図である。
【図16】図16は、第3の実施の形態に係るプリンタ装置の動作を示すフローチャートである。
【図17】図17は、第3の実施の形態に係るシュレッダー装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0111】
1 プリンタシステム
2 上位装置
3 プリンタ装置
4 シュレッダー装置
30 感光体ドラム
31 帯電器
32 光ビーム走査部
33 多色現像器
33Y,33M,33C,33K 現像器
34 転写ベルト
35 用紙トレイ
36 用紙搬送路
37A,37B 読取部
38 定着器
38a,38b ローラ
39 プリンタコントローラ
39a バッファメモリ
40 用紙搬送路
41A,41B 搬送ローラ
42 読取部
43 用紙屑収容部
44 シュレッダーコントローラ
50 読取位置
51 読取領域
52 小領域
300 セキュリティジョブ受付手段
301A,301B 紙指紋データ取得手段
302 紙指紋データ格納手段
303 紙指紋データ保持手段
304 画像定着手段
305A,305B 紙指紋データ照合手段
306 用紙排出確認手段
307 ジャム検知手段
308 用紙データ受信手段
309 裁断完了判定手段
310 ジャムリカバリ手段
311 未排出データ取得手段
312 未排出データ送信手段
313 判定ステイタス受信手段
314 プリンタIDメモリ
370 発光器
371 受光器
400 オートフィーダー部
400b フィードローラ
400a 受け板
401 紙指紋データ取得手段
402 紙指紋データ格納手段
403 紙指紋データ保持手段
404 裁断部
404a,404b 回転刃
405 用紙データ取得手段
406 用紙データ送信手段
410 未排出データ受信手段
411 未排出データ格納手段
412 紙指紋データ照合手段
413 紙指紋データ更新手段
414 未排出用紙裁断完了判定手段
415 判定ステイタス送信手段
416 未排出データ受信手段
417 プリンタID及び未排出データ受信手段
418 データ格納手段
420 発光器
421 受光器
P 用紙

【特許請求の範囲】
【請求項1】
用紙に画像形成を行う画像形成手段と、
前記画像形成手段に供給される用紙から前記画像形成の前に当該用紙の表面に沿って分布している固有の特徴を読み取って第1の用紙識別データを取得する第1の用紙識別データ取得手段と、
前記画像形成手段による画像形成後の用紙から第2の用紙識別データを取得する第2の用紙識別データ取得手段と、
用紙の廃棄処理を行う廃棄処理手段と、
前記廃棄処理手段で廃棄処理される用紙から第3の用紙識別データを取得する第3の用紙識別データ取得手段と、
前記第1乃至第3の用紙識別データに基づいて、前記画像形成に供された用紙がすべて前記画像形成されたまたは前記廃棄処理されたと判断されるまで、画像形成動作の中断からの再開を禁止する再開禁止手段とを備えた画像形成システム。
【請求項2】
前記再開禁止手段は、前記第1の用紙識別データを記憶する記憶手段を備え、前記記憶手段に記憶された前記第1の用紙識別データのうち前記第2又は第3の用紙識別データと同一性を有する用紙識別データを消去し、前記記憶手段から全ての前記第1の用紙識別データが消去されまで、画像形成動作の中断からの再開を禁止する請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項3】
用紙に画像形成を行う画像形成手段と、
前記画像形成手段に供給される用紙から前記画像形成の前に当該用紙の表面に沿って分布している固有の特徴を読み取って第1の用紙識別データを取得する第1の用紙識別データ取得手段と、
前記画像形成手段による画像形成後の用紙から第2の用紙識別データを取得する第2の用紙識別データ取得手段と、
廃棄処理される用紙から取得された第3の用紙識別データを受信する受信手段と、
前記第1乃至第3の用紙識別データに基づいて、前記画像形成に供された用紙がすべて前記画像形成されたまたは前記廃棄処理されたと判断されるまで、画像形成動作の中断からの再開を禁止する再開禁止手段とを備えた画像形成装置。
【請求項4】
用紙に画像形成を行う画像形成手段と、
前記画像形成手段に供給される用紙から前記画像形成の前に当該用紙の表面に沿って分布している固有の特徴を読み取って第1の用紙識別データを取得する第1の用紙識別データ取得手段と、
前記画像形成手段による画像形成後の用紙から第2の用紙識別データを取得する第2の用紙識別データ取得手段と、
画像形成動作が中断したとき、前記第1及び第2の用紙識別データを送信する送信手段と、
画像形成動作の再開指示信号を受信する受信手段とを備えた画像形成装置。
【請求項5】
投入された用紙から当該用紙の表面に沿って分布している固有の特徴を読み取って第1の用紙識別データを取得する用紙識別データ取得手段と、
前記用紙識別データが取得された前記用紙の廃棄処理を行う廃棄処理手段とを備えた廃棄装置。
【請求項6】
用紙について当該用紙の表面に沿って分布している固有の特徴を読み取って取得された第1及び第2の用紙識別データを受信する受信手段と、
投入された用紙から第3の用紙識別データを取得する用紙識別データ取得手段と、
前記第3の用紙識別データが取得された前記用紙の廃棄処理を行う廃棄処理手段と、
前記第1乃至第3の用紙識別データに基づいて、画像形成動作の中断からの再開を禁止する再開禁止信号を送信する送信手段とを備えた廃棄装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2009−58748(P2009−58748A)
【公開日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−225798(P2007−225798)
【出願日】平成19年8月31日(2007.8.31)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】