説明

画像形成装置、画像形成方法

【課題】潜像担持体ドラムの速度が領域によって異なる場合であっても、良好な画像を形成することを可能とする技術を提供する。
【解決手段】回転するとともに、潜像が形成される潜像担持体ドラムと、潜像担持体ドラムの第1の領域を露光する第1の発光素子および潜像担持体ドラムの第2の領域を露光する第2の発光素子を有する露光ヘッドと、潜像担持体ドラムの第1の領域の周速度に関連する第1の速度関連情報および潜像担持体ドラムの第2の領域の周速度に関連する第2の速度関連情報を記憶する記憶部と、第1の速度関連情報に基づいて第1の発光素子の発光タイミングを調整し、第2の速度関連情報に基づいて第2の発光素子の発光タイミングを調整する発光タイミング調整部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、露光ヘッドにより潜像担持体ドラムに潜像を形成する画像形成装置および画像形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば特許文献1に記載されているように、感光体ドラム等の潜像担持体ドラムを露光ヘッドにより露光して、当該潜像担持体ドラムに潜像を形成する画像形成装置が知られている。詳述すると、この画像形成装置では、潜像担持体ドラムが回転軸を中心として回転駆動されており、潜像担持体ドラムの周面が回転軸方向に直交もしくは略直交する方向へと回転移動している。また、露光ヘッドには、複数の発光素子が潜像担持体ドラムの回転軸方向に配列されており、これら複数の発光素子を発光させることで、回転軸方向に伸びる1ライン分の潜像を潜像担持体周面に形成することができる。そして、潜像担持体ドラム周面の移動に応じた発光タイミングで、露光ヘッドの各発光素子が発光を繰り返すことで、潜像担持体ドラム周面に二次元の潜像を得ることができる。
【0003】
また、潜像担持体ドラム周面の移動方向において露光ヘッドの下流側には、現像器が設けられており、潜像担持体ドラム周面に形成された潜像は現像器によりトナー像として現像される。さらに、潜像担持体ドラム周面の移動方向においてこの現像器の下流側では、転写ベルト等の転写媒体の表面が、潜像担持体ドラム周面の移動方向に移動しながら、当該潜像担持体ドラム周面に当接して転写領域を形成している。したがって、トナー像は転写領域で潜像担持体周面から転写媒体表面へと転写されることとなる。こうして、転写媒体表面に二次元の画像を得ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−170602号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、このような画像形成を良好に行うには、潜像担持体ドラム周面の移動速度(周速度)が回転軸方向のどの領域においても等しいことが望ましい。なぜなら、例えば、回転軸方向の一端領域の周速度に比べて回転軸方向の他端領域の周速度が異なると、転写媒体に転写された画像において一端領域に対応する部分が他端領域に対応する部分に比べて伸びたりあるいは縮んだりして、画像が歪んでしまう等の画像形成不良が発生するおそれがあるからである。しかしながら、現実には、潜像担持体ドラム周面の移動速度(周速度)が回転軸方向のいずれの領域においても等しくなるように画像形成装置を構成することは困難である。そのため、例えば、画像の高解像度化を図ったような場合に、上述のような画像形成不良が許容できない程度で発生してしまうことがあった。
【0006】
この発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、潜像担持体ドラムの周速度が領域によって異なる場合であっても、良好な画像を形成することを可能とする技術の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明にかかる画像形成装置は、上記目的を達成するために、回転するとともに、潜像が形成される潜像担持体ドラムと、潜像担持体ドラムの第1の領域を露光する第1の発光素子および潜像担持体ドラムの第2の領域を露光する第2の発光素子を有する露光ヘッドと、潜像担持体ドラムの第1の領域の周速度に関連する第1の速度関連情報および潜像担持体ドラムの第2の領域の周速度に関連する第2の速度関連情報を記憶する記憶部と、第1の速度関連情報に基づいて第1の発光素子の発光タイミングを調整し、第2の速度関連情報に基づいて第2の発光素子の発光タイミングを調整する発光タイミング調整部と、を備えたことを特徴としている。
【0008】
また、この発明にかかる画像形成方法は、上記目的を達成するために、回転するとともに露光されて潜像が形成される潜像担持体ドラムの第1の領域を露光する第1の発光素子の発光タイミングを、潜像担持体ドラムの第1の領域の周速度に関連する第1の速度関連情報に基づいて調整し、潜像担持体ドラムの第2の領域を露光する第2の発光素子の発光タイミングを、潜像担持体ドラムの第2の領域の周速度に関連する第2の速度関連情報に基づいて調整することを特徴としている。
【0009】
このように構成された発明(画像形成装置、画像形成方法)では、第1の発光素子と第2の発光素子とが、潜像担持体ドラムの互いに異なる領域(第1の領域、第2の領域)を露光する。したがって、第1の領域の周速度と第2の領域の周速度とが互いに異なると、上述のような画像形成不良が発生するおそれがあった。これに対して、この発明では、第1の発光素子の発光タイミングを、第1の領域の周速度に関連する第1の速度関連情報に基づいて調整し、また、第2の発光素子の発光タイミングを、第2の領域の周速度に関連する第2の速度関連情報に基づいて調整している。したがって、第1の領域の周速度と第2の領域の周速度とが互いに異なった場合であっても、上述のような画像形成不良の発生を抑制して、良好な画像を形成することが可能となっている。
【0010】
ところで、後述するように、潜像担持体ドラムが回転軸に対して傾いてしまう場合がある。そして、このような場合、第1の領域の周速度および第2の領域の周速度は、互いに異なるだけでなく、それぞれがばらばらに時間変動するといった複雑な態様を示す。ただし、この周速度変動は周期性を有しており、その周期は潜像担持体ドラムが1周する期間に相当する。そこで、第1の速度関連情報は、潜像担持体ドラムが1周する期間中の第1の領域の周速度に関連し、第2の速度関連情報は、潜像担持体ドラムが1周する期間中の第2の領域の周速度に関連するように構成しても良い。なぜなら、このように構成することで、上述のような複雑な周速度変動が発生した場合であっても、この周速度変動に拘わらず、良好な画像を形成することが可能となるからである。
【0011】
また、潜像担持体ドラムに形成された潜像を、液体キャリアおよびトナーを含む液体現像剤により現像する現像部と、潜像担持体ドラムに当接して、現像部で現像された像から液体キャリアを除去する第1のスクイーズローラーと、を備える画像形成装置に対しても本発明を適用することができる。ただし、このような画像形成装置では、第1のスクイーズローラーの近傍では(例えば、現像部の近傍と比較して)液体キャリアの量が少なくなる傾向にあり、このように液体キャリアの量が少なくなると、スクイーズローラーの動作が潜像担持体ドラムの周速度に影響して、第1の領域あるいは第2の領域の周速度変動の潜像担持体ドラム回転周期での周期性を崩してしまう場合がある。そこで、潜像担持体ドラムの回転周期が、第1のスクイーズローラーの回転周期の整数倍であるように構成しても良い。このように構成することで、第1のスクイーズローラーが潜像担持体ドラムの第1の領域あるいは第2の領域の周速度に影響したとしても、第1の領域あるいは第2の領域の周速度変動の潜像担持体ドラム回転周期での周期性を維持することができる。したがって、かかる構成は良好な画像形成にとって有利な構成である。
【0012】
さらに、潜像担持体ドラムに当接して、第1のスクイーズローラーにより液体キャリアが除去された像から液体キャリアを除去する第2のスクイーズローラーを備える画像形成装置に対しても、本発明を適用することができる。ただし、このような第2のスクイーズローラーの近傍では、第1のスクイーズローラーの近傍よりもさらに液体キャリアが少なくなるため、第2のスクイーズローラーは潜像担持体ドラムの第1の領域あるいは第2の領域の周速度に影響しやすい傾向にある。したがって、第2のスクイーズローラーにより第1の領域あるいは第2の領域の周速度変動の潜像担持体ドラム回転周期での周期性が崩されるおそれがある。そこで、潜像担持体ドラムの回転周期が、第2のスクイーズローラーの回転周期の整数倍であるように構成しても良い。なぜなら、このような構成は、第1の領域あるいは第2の領域の周速度変動の潜像担持体ドラム回転周期での周期性を維持することができ、良好な画像形成にとって有利であるからである。
【0013】
また、現像部は、潜像担持体ドラムに当接して液体現像剤を潜像担持体に供給する現像ローラーを有する画像形成装置に対しても、本発明を適用することができる。ただし、このような画像形成装置では、現像ローラーが潜像担持体ドラムに当接しているため、現像ローラーが潜像担持体ドラムの第1の領域あるいは第2の領域の周速度に影響する場合があり、その結果、現像ローラーにより第1の領域あるいは第2の領域の周速度変動の潜像担持体ドラム回転周期での周期性が崩されるおそれがある。そこで、潜像担持体ドラムの回転周期が、現像ローラーの回転周期の整数倍であるように構成しても良い。なぜなら、このような構成は、第1の領域あるいは第2の領域の周速度変動の潜像担持体ドラム回転周期での周期性を維持することができ、良好な画像形成にとって有利であるからである。
【0014】
また、潜像担持体ドラムに当接して潜像担持体ドラムを帯電させる帯電ローラーを備えた画像形成装置に対しても、本発明を適用することができる。ただし、このような画像形成装置では、帯電ローラーが潜像担持体ドラムに当接しているため、帯電ローラーが潜像担持体ドラムの第1の領域あるいは第2の領域の周速度に影響する場合があり、その結果、帯電ローラーにより第1の領域あるいは第2の領域の周速度変動の潜像担持体ドラム回転周期での周期性が崩されるおそれがある。そこで、潜像担持体ドラムの回転周期が、帯電ローラーの回転周期の整数倍であるように構成しても良い。なぜなら、このような構成は、第1の領域あるいは第2の領域の周速度変動の潜像担持体ドラム回転周期での周期性を維持することができ、良好な画像形成にとって有利であるからである。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本実施形態にかかる画像形成装置の一実施形態を示す図。
【図2】図1の画像形成装置の電気的構成を示す図。
【図3】ラインヘッドの構造を示す部分斜視図。
【図4】ラインヘッドの幅方向断面を示す部分断面図。
【図5】現像部の構成を示す部分図。
【図6】スクイーズローラーの回転機構を示す部分側面図。
【図7】感光体ドラムが回転軸に対して傾いた場合の感光体ドラム表面速度を示す図。
【図8】発光素子のグループ化の様子を示す平面図。
【図9】発光タイミング調整を行う電気的構成を示すブロック図。
【図10】プロファイルに基づく水平リクエスト信号の補正動作を示す図。
【図11】プロファイルに基づく水平リクエスト信号の補正動作を示す図。
【図12】一次転写領域で働く摩擦力を示したグラフ。
【図13】プロファイルの別の求め方を示す部分斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は本実施形態にかかる画像形成装置の一実施形態を示す図である。図2は図1の画像形成装置の電気的構成を示す図である。この装置は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(K)の4色のトナーを重ね合わせてカラー画像を形成するカラーモードと、ブラック(K)のトナーのみを用いてモノクロ画像を形成するモノクロモードとを選択的に実行可能な画像形成装置である。この画像形成装置では、ホストコンピュータなどの外部装置から画像形成指令がCPUやメモリーなどを有するメインコントローラーMCに与えられると、このメインコントローラーMCがエンジンコントローラーECに制御信号を与え、これに基づき、エンジンコントローラーECがエンジン部ENGおよびヘッドコントローラーHCなど装置各部を制御して所定の画像形成動作を実行し、複写紙、転写紙、用紙およびOHP用透明シートなどの記録材たるシートに画像形成指令に対応する画像を形成する。
【0017】
この実施形態にかかる画像形成装置が有するハウジング本体(図示省略)の内部には、電源回路基板、メインコントローラーMC、エンジンコントローラーECおよびヘッドコントローラーHCを内蔵する電装品ボックス(図示省略)が設けられている。また、画像形成ユニット2、転写ベルトユニット8および二次転写ユニット12もハウジング本体内に配設されている。
【0018】
画像形成ユニット2は、複数の異なる色の画像を形成する4個の画像形成ステーション2Y(イエロー用)、2M(マゼンタ用)、2C(シアン用)および2K(ブラック用)を備えている。なお、図1においては、画像形成ユニット2の各画像形成ステーションは構成が互いに同一のため、図示の便宜上一部の画像形成ステーションのみに符号を付し、他の画像形成ステーションについては符号を省略する。
【0019】
各画像形成ステーション2Y、2M、2Cおよび2Kには、それぞれの色のトナー像がその表面に形成される感光体ドラム21が設けられている。各感光体ドラム21はそれぞれ専用の感光体カートリッジCR−Y、CR−M、CR−C、CR−Kに保持されており、感光体カートリッジCR−Y、…、CR−Kと一体的に装置本体に対して着脱自在に構成されている。さらに、感光体カートリッジCR−Y、…、CR−Kそれぞれには、当該感光体カートリッジに関する情報を記憶するための不揮発性のメモリーMMが設けられている。そして、エンジンコントローラーECと各感光体カートリッジCR−Y、…、CR−Kとの間で無線通信が行なわれる。こうすることで、各感光体カートリッジCR−Y、…、CR−Kに関する情報がエンジンコントローラーECに伝達されるとともに、必要に応じて各メモリーMMの情報が更新記憶される。これらの情報に基づき各感光体カートリッジCR−Y、…、CR−Kの使用履歴や消耗品の寿命が管理される。
【0020】
また、感光体カートリッジが装着された状態において、各感光体ドラム21はその回転軸が主走査方向MD(図1の紙面に対して垂直な方向)に平行もしくは略平行となるように配置されている。また、各感光体ドラム21の回転軸はそれぞれ専用の駆動モーターDMに接続され図中矢印D21の方向に所定速度で回転駆動される。これにより、感光体ドラム21表面が、主走査方向MDに直交もしくは略直交する副走査方向SDに搬送される。このように本実施形態では、感光体ドラム21の回転軸と駆動モーターDMとの間にギア等の動力伝達機構を設けること無く、感光体ドラム21の回転軸を駆動モーターDMで直接駆動するダイレクトドライブ方式が採用されている。なお、図2においては、イエロー(Y)の感光体ドラム21を駆動する駆動モーターDMのみが図示されているが、駆動モーターDMはその他の色(M)、(C)、(K)それぞれについて設けられている。
【0021】
また、感光体ドラム21の周囲には、その回転方向に沿って帯電部23、ラインヘッド29、現像部25、スクイーズローラーSQ1、SQ2および感光体クリーナ27が配設されている。そして、これらの機能部によって帯電動作、潜像形成動作およびトナー現像動作等が実行される。カラーモード実行時は、全ての画像形成ステーション2Y、2M、2Cおよび2Kで形成されたトナー像を転写ベルトユニット8に設けた転写ベルト81に重ね合わせてカラー画像を形成する。また、モノクロモード実行時は、画像形成ステーション2Kのみを動作させてブラック単色画像を形成する。
【0022】
帯電部23はいわゆるコロナ帯電器で構成されており、感光体ドラム21表面に接触しない非接触型の帯電器である。この帯電部23は、帯電電圧発生部(図示省略)に接続されており、帯電電圧発生部からの給電を受けて帯電部23が感光体ドラム21に対向する帯電位置で感光体ドラム21の表面を所定の表面電位に帯電させる。
【0023】
ラインヘッド29は、その長手方向LGDが主走査方向MDに平行もしくは略平行となるように、かつ、その幅方向LTDが副走査方向SDに平行もしくは略平行となるように配置されている。ラインヘッド29は、長手方向LGDに配列された複数の発光素子を備えており、感光体ドラム21に対向配置されている。そして、帯電部23により帯電された感光体ドラム21の表面に、発光素子からの光を結像して静電潜像を形成する。
【0024】
図3はラインヘッドの構造を示す部分斜視図である。また、図4はラインヘッドの幅方向断面を示す部分断面図である。これらは部分図であるため、全てのパーツを表しているわけではない。ラインヘッド29が有するヘッド基板294の裏面294−tには、複数の発光素子Eが解像度に応じたピッチで長手方向LGDに並んでいる。各発光素子Eはヘッド基板裏面294−tに形成された有機EL素子であり、いわゆるボトムエミッション型の有機EL素子である。また、ヘッド基板294の表面294−hには、屈折率分布型ロッドレンズアレイ297が対向して配置されている。したがって、発光素子Eが射出した光ビームは、ヘッド基板294の裏面294−tから表面294−hへと透過した後、ロッドレンズアレイ297により正立等倍で結像される。これにより、感光体ドラム21の表面にスポットSPが形成されて、感光体ドラム21表面に潜像が形成される。
【0025】
このようなラインヘッド29による潜像形成動作は、メインコントローラーMCおよびヘッドコントローラーHCにより制御される。なお、メインコントローラーMC、ヘッドコントローラーHCおよび各ラインヘッド29はそれぞれ別ブロックとして構成され、これらは互いにシリアル通信線を介して接続されている。各ブロック間でのデータのやりとり動作について、図2を参照しながら説明する。外部装置からメインコントローラーMCに画像形成指令が与えられると、メインコントローラーMCは、エンジンコントローラーECにエンジン部ENGを起動させるための制御信号を送信する。また、メインコントローラーMCに設けられた画像処理部100が、画像形成指令に含まれる画像データに対して所定の信号処理を行い、各トナー色ごとのビデオデータVDを生成する。
【0026】
一方、制御信号を受けたエンジンコントローラーECは、エンジン部ENG各部の初期化およびウォームアップを開始する。これらが完了して画像形成動作を実行可能な状態になると、エンジンコントローラーECは、各ラインヘッド29を制御するヘッドコントローラーHCに対し画像形成動作の開始のきっかけとなる同期信号Vsyncを出力する。
【0027】
ヘッドコントローラーHCには、各ラインヘッド29を制御するヘッド制御モジュール400と、メインコントローラーMCとのデータ通信を司るヘッド側通信モジュール300とが設けられている。一方、メインコントローラーMCにもメイン側通信モジュール200が設けられている。メイン側通信モジュール200は、ヘッド側通信モジュール300からの要求毎に1ライン分のビデオデータVDをヘッド側通信モジュール300に出力する。ヘッド側通信モジュール300は、このビデオデータVDをヘッド制御モジュール400に受け渡す。そして、ヘッド制御モジュール400は受け取ったビデオデータVDに基づいて各ラインヘッド29の発光素子を発光させる。なお、後述するように、発光素子の発光タイミングは水平リクエスト信号H−reqに基づいて制御される。つまり、この水平リクエスト信号H−reqは発光素子の発光タイミングを与える信号であり、発光素子は水平リクエスト信号H−reqに同期して発光する。こうして、画像形成指令に対応する潜像が感光体ドラム21表面に形成される。そして、この潜像は現像部25(図1)によりトナー像として現像される。
【0028】
図5は現像部の構成を示す部分図である。現像部25は現像剤収容器250を備えており、この現像剤収容器250の内部には液体現像剤ADが貯留されている。液体現像剤ADは、シリコーンオイル等の不揮発性かつ絶縁性の液体キャリア中に、トナー粒子を高濃度(5〜40wt%程度)に分散させた高粘度(100〜10000mPa・s程度)現像剤である。トナー粒子は、平均粒径0.1〜5μm程度の樹脂、顔料等からなり、帯電している。そして、液体キャリア中のトナー粒子の分散状態を一様にするために、現像剤収容器250の内部には液体現像剤ADを撹拌する撹拌部材251が設けられている。
【0029】
さらに、現像部25は汲上ローラー252を備えている。この汲上ローラー252は、その一部が現像剤収容器250内の液体現像剤ADに浸かっており、回転方向D252(同図時計回り方向)に回転して液体現像剤ADを汲み上げる。こうして、汲み上げられた液体現像剤ADは、中間ローラー253(供給ローラー)を介してから、現像ローラー254に供給される。
【0030】
中間ローラー253は、汲上ローラー252と現像ローラー254との間に配置されており、回転方向D253(同図反時計回り方向)に回転する。汲上ローラー252の回転方向D252に対しては中間ローラー253の回転方向D253は逆方向であるため、中間ローラー253と汲上ローラー252とが対向する領域において、中間ローラー253の表面と汲上ローラー252の表面とは同方向に移動する。一方、現像ローラー254の回転方向D254(同図反時計回り方向)に対しては、中間ローラー253の回転方向D253は同方向であるため、中間ローラー253と現像ローラー254とが対向する領域(供給位置SR)において、中間ローラー253の表面と現像ローラー254の表面とは逆方向に移動する。そして、中間ローラー253は、供給位置SRで液体現像剤ADを現像ローラー254に供給する。また、供給位置SRを通過した後の中間ローラー253に残留する液体現像剤ADは、クリーナーブレード255により掻き取られる。
【0031】
現像ローラー254は、鉄等の金属製の内心の外周部をウレタン樹脂等の弾性体で被覆した構成を備えており、感光体ドラム21と当接する現像位置DRでニップ部を形成する。この現像ローラー254は、回転方向D254に回転して、供給位置SRから現像位置DRまで液体現像剤ADを搬送する。また、供給位置SRから現像位置DRまでの間には、電圧印加用帯電器256が配設されている。この電圧印加用帯電器256はコロナ帯電器で構成されており、現像ローラー254に接触せずに当該現像ローラー254に電圧を印加する。そして、この印加電圧によって、現像ローラー254に担持される液体現像剤AD中の帯電トナー粒子が、現像ローラー254の表面に追いやられて凝集する。こうして、現像ローラー254の表面に所定の層厚を有するトナー層が形成される。
【0032】
ちなみに、この際に形成されるトナー層の層厚は、中間ローラー253の回転速度を調整することにより制御可能となっている。つまり、中間ローラー253の回転速度が変化すると、現像ローラー254に対する液体現像剤ADの単位時間あたりの供給量が変化するため、この液体現像剤ADに含まれるトナー粒子の単位時間あたりの供給量(現像ローラー254に対する供給量)も変化する。その結果、トナー粒子が凝集して成るトナー層の層厚も変化することとなる。要するに、層厚の厚いトナー層を形成したい場合は中間ローラー253の回転速度を速くすれば良く、逆に層厚の薄いトナー層を形成したい場合は中間ローラー253の回転速度を遅くすれば良い。なお、中間ローラー253の速度調整はエンジンコントローラーECにより実行することができる。
【0033】
現像ローラー254の内心には、現像バイアス発生部(図示省略)が電気的に接続されている。そして、現像バイアス発生部が現像ローラー254の内心に現像バイアスを印加すると、現像位置DRにおいて帯電トナーが現像ローラー254から感光体ドラム21表面に移動する。こうして、感光体ドラム21表面の潜像が現像されて、トナー像が形成される。また、現像位置DRを通過した後の現像ローラー254に残留する液体現像剤ADは、クリーナーブレード257により掻き取られる。
【0034】
現像位置DRにおいて顕在化されたトナー像は、感光体ドラム21の回転方向D21(同図時計回り方向)に搬送された後、転写ベルト81と感光体ドラム21とが当接する一次転写位置TR1において転写ベルト81に一次転写される。ただし、本実施形態では、現像位置DRと一次転写位置TR1との間には、2本のスクイーズローラーSQ1、SQ2が感光体ドラム21の回転方向D21にこの順番でならんで、感光体ドラム21表面に対向して配置されている。このスクイーズローラーSQ1、SQ2は、その表面が弾性部材で仕上げられた弾性ローラーであり、それぞれ回転方向Ds1、Ds2(同図反時計回り方向)に回転しながら感光体ドラム21に当接する。
【0035】
図6はスクイーズローラーの回転機構を示す部分側面図である。同図では、感光体ドラム21およびスクイーズローラーSQ1、SQ2は破線で示されている。同図に示すように、感光体ドラム21には、動力伝達用ギアG21が取り付けられている。したがって、駆動モーターDM(図2)からの駆動力を受けて感光体ドラム21が回転方向D21に回転すると、これに伴って動力伝達用ギアG21も回転方向D21に回転する。一方、スクイーズローラーSQ1、SQ2にはスクイーズローラー用ギアGs1、Gs2が取り付けられており、このスクイーズローラー用ギアGs1、Gs2はスクイーズローラーSQ1、SQ2の回転に伴って回転する。そして、動力伝達用ギアG21とスクイーズローラー用ギアGs1、Gs2とは互いに噛み合っている。したがって、動力伝達用ギアG21が回転方向D21に回転すると、スクイーズローラー用ギアギアGs1、Gs2は、回転方向D21と逆方向の回転方向Ds1、Ds2に回転する。このようにスクイーズローラーSQ1、SQ2の回転方向は感光体ドラム21の回転方向D21に対して逆方向であるため、スクイーズローラーSQ1、SQ2と感光体ドラム21とが当接する領域において、スクイーズローラーSQ1、SQ2表面の移動方向と感光体ドラム21表面の移動方向とは同じとなる。
【0036】
また、動力伝達用ギアG21の歯数は60本であり、スクイーズローラー用ギアGs1、Gs2の歯数(15本)の4倍(整数倍)となっている。したがって、感光体ドラム21の回転周期はスクイーズローラーSQ1、SQ2の回転周期の4倍(整数倍)となる。ここで、回転周期とは、回転物(感光体ドラム21、スクイーズローラーSQ1、SQ2)が1回転するのに要する時間である。さらに、感光体ドラム21の径R21とスクイーズローラーSQ1、SQ2の径Rs1、Rs2との比も、上述の歯数の比と同じ4倍となっている。したがって、感光体ドラム21の表面速度とスクイーズローラーSQ1、SQ2の表面速度とは、等しいもしくは略等しい。
【0037】
図5に戻って説明を続ける。スクイーズローラーSQ1、SQ2は上述のように回転しながら、感光体ドラム21に当接する。これにより、スクイーズローラーSQ1、SQ2は、感光体ドラム21表面に形成されたトナー像から余分な液体キャリアを搾り取る(スクイーズする)。特に、感光体ドラム21回転方向D21の最後段で感光体ドラム21に当接するスクイーズローラーSQ2(換言すれば、一次転写位置TR1に最も近いスクイーズローラーSQ2)は、一次転写位置TR1での液体キャリアの量を最終的に調整する役割を果たしている。こうして、液体キャリアの量が調整されて、トナー粒子率が向上したトナー像が一次転写位置TR1に搬送されて、転写ベルト81に1次転写される。
【0038】
また、感光体ドラム21の回転方向D21の一次転写位置TR1の下流側で且つ帯電部23の上流側に、感光体ドラム21の表面に当接して感光体クリーナ27が設けられている。この感光体クリーナ27は、感光体ドラムの表面に当接することで一次転写後に感光体ドラム21の表面に残留するトナーをクリーニング除去する。
【0039】
画像形成装置全体の説明を図1に戻って続ける。転写ベルトユニット8は、駆動ローラー82と、図1において駆動ローラー82の左側に配設される従動ローラー83(ブレード対向ローラ)と、これらのローラーに張架され駆動ローラー82の回転により図示矢印D81の方向(搬送方向)へ循環駆動される転写ベルト81とを備えている。また、転写ベルトユニット8は、転写ベルト81の内側に、カートリッジ装着時において各画像形成ステーション2Y、2M、2Cおよび2Kが有する感光体ドラム21各々に対して一対一で対向配置される、4個の一次転写ローラー85Y、85M、85Cおよび85Kを備えている。これらの一次転写ローラーは、それぞれ一次転写バイアス発生部(図示省略)と電気的に接続される。
【0040】
カラーモード実行時は、図1に示すように全ての一次転写ローラー85Y、85M、85Cおよび85Kを画像形成ステーション2Y、2M、2Cおよび2K側に位置決めすることで、転写ベルト81を画像形成ステーション2Y、2M、2Cおよび2Kそれぞれが有する感光体ドラム21に押し遣り当接させて、各感光体ドラム21と転写ベルト81との間に一次転写位置TR1を形成する。そして、適当なタイミングで一次転写バイアス発生部から一次転写ローラー85Y等に一次転写バイアスを印加することで、各感光体ドラム21の表面上に形成されたトナー像を、それぞれに対応する一次転写位置TR1において転写ベルト81表面に転写する。すなわち、カラーモードにおいては、各色の単色トナー像が転写ベルト81上において互いに重ね合わされてカラー画像が形成される。
【0041】
さらに、転写ベルトユニット8は、ブラック用一次転写ローラー85Kの下流側で且つ駆動ローラー82の上流側に配設された転写ベルトスクイーズ部87を備える。この転写ベルトスクイーズ部87は、中間転写ベルト81表面から余分なキャリア液を除去して、中間転写ベルト81表面に転写されたトナー像のトナー粒子率を向上させる機能を果たす。
【0042】
また、転写ベルト81の表面に対向してレジストセンサーRSが設けられている。レジストセンサーRSは、転写ベルト81表面の反射率の変化を光学的に検出することにより、必要に応じて転写ベルト81上に形成されるレジストマークの位置などを検出する。
【0043】
二次転写ローラー121は、転写ベルト81に対して離当接自在に設けられ、二次転写ローラー駆動機構(図示省略)により離当接駆動される。そして、二次転写ローラー121が転写ベルト81に当接した状態において、二次転写ローラー121と中間転写ベルト81との間に二次転写位置TR2が形成される。レジストローラー対80は給紙タイミングを調整しながら排紙経路Dpeに沿ってシートを送り出し、当該シートを二次転写位置TR2に給紙する。そして、二次転写位置TR2において、中間転写ベルト81表面のトナー像がシートに二次転写される。
【0044】
ところで、このような画像形成装置では、感光体ドラム21の表面(周面)の速度(周速度)が、回転軸AR21方向のどの領域においても等しいことが望ましいが、実際には、回転軸AR21方向における領域によって周速度が異なってしまう場合がある(図7)。そして、この原因として、回転軸AR21に対する感光体ドラム21の傾きが挙げられる。
【0045】
図7は、感光体ドラムがその回転軸に対して傾いた場合の感光体ドラム表面速度を示す図である。同図の「感光体ドラムと回転軸との関係」の欄に示すように、感光体ドラム21の中心線CTが回転軸AR21の中心線CTaに対して傾いている(つまり、感光体ドラム21が回転軸AR21に対して傾いている)。なお、同欄では、感光体ドラム21表面は、回転軸AR21方向において互いに異なる6領域RG_1、RG_2、…、RG_6に仮想的に分割されて表示されている。一方、同図の「感光体ドラム表面の速度」の欄では、このような傾きが発生した状況で回転軸AR21を駆動モーターDMで回転駆動した際における、各領域RG_1、RG_2、…、RG_6の速度V_1、V_2、…、V_6が示されている。ここで、同欄の速度V0は傾きが発生していない場合の理想的な速度である。図7に示すように、領域RG_1、RG_2、…、RG_6の速度V_1、V_2、…、V_6は、互いに異なる時間変動を示している。具体的には、速度V_1、V_2、V_3(あるいは、速度V_6、V_5、V_4)の順番に変動振幅が小さくなっている。また、速度V_1と速度V_6との位相関係は互い逆となっており、速度V_2、V_5あるいは速度V_3、V_4も同様の位相関係を有している。なお、変動周期については速度V_1、V_2、…、V_6で同じであり、感光体ドラム21の回転周期T21に等しい。
【0046】
そして、本実施形態では、感光体ドラム21表面の各領域RG_1、RG_2、…、RG_6の速度が図7に示すように異なる場合であっても良好な画像形成を実行可能とするために、各領域RG_1、RG_2、…、RG_6毎に当該領域を露光する発光素子Eをグループ化して、各グループ毎に発光タイミングを調整している。
【0047】
図8は、発光素子のグループ化の様子を示す平面図であり、図9は発光タイミング調整を行う電気的構成を示すブロック図である。図8に示すように、ヘッド基板裏面294−tには、複数の発光素子Eが主走査方向MDに直線状に並んでいる。そして、露光対象となる領域に応じて、これらの発光素子Eはグループ化されている。つまり、領域RG_1を露光する所定個数の発光素子Eが発光素子グループEG_1としてグループ化されている。また同様に、領域RG_2、…、RG_6それぞれを露光する所定個数毎の発光素子Eが、発光素子グループEG_2、…、EG_6としてグループ化されている。そして、本実施形態では、発光素子グループEG_1、…、EG_6それぞれに対して、異なる水平リクエスト信号H−req_1、…、H−req_6が用意されている。しかも、水平リクエスト信号H−req_1、…、H−req_6は、それぞれ対応する発光素子グループEG_1、…、EG_6が露光する領域RG_1、RG_2、…、RG_6の速度に応じて調整されている。この調整動作の詳細について図2、図9を用いて以下に説明する。ただし、この調整動作は各色で共通であるので、以下ではイエロー(Y)について説明し、他の色(M)、(C)、(K)については説明を省略する。
【0048】
上述したように、感光体カートリッジCR−YにはメモリーMMが設けられている(図2)。そして、このメモリーMMには、水平リクエスト信号H−req_1、…、H−req_6を調整するためのプロファイルPf_1、…、Pf_6が予め記憶されている。つまり、感光体カートリッジCR−Yは、その出荷前にプロファイル測定用治具に装着される。このプロファイル測定用治具では、感光体ドラム21表面の領域RG_1、RG_2、…、RG_6のそれぞれに対向してレーザー変位計が設けられており、各レーザー変位計はそれぞれが対向する領域までの距離を検出する。また、プロファイル測定用治具において、各レーザー変位計は感光体ドラム21の回転軸AR21の中心線CTaに対して位置決めされており、その結果、各レーザー変位計と中心線CTaとの距離は、回転軸AR21の回転によらず一定となっている。したがって、図7に示したような傾きが発生していると、感光体ドラム21の回転に伴なって、各レーザー変位計と領域RG_1、RG_2、…、RG_6との間の距離が変動する。そして、プロファイル測定用治具は、このときの各レーザー変位計の検出距離の時間変動から、各領域RG_1、RG_2、…、RG_6それぞれの速度変動を感光体ドラム周期T21にわたって算出し、この算出結果をプロファイルPf_1、…、Pf_6(速度V_1、…V_6の時間変動を示す図7のグラフに相当)としてメモリーMMに記憶させる。
【0049】
そして、この感光体カートリッジCR−Yは出荷後、画像形成装置本体に装着されて使用される。感光体カートリッジCR−Yの装着をきっかけとして、エンジンコントローラーECは、感光体カートリッジCR−YのメモリーMMからプロファイルPf_1、…、Pf_6を読み出して、ヘッド制御モジュール400に設けられた発光タイミング調整回路410に記憶させる(図9)。そして、発光タイミング調整回路410の演算処理部MPは、このプロファイルPf_1、…、Pf_6それぞれから補正曲線CC_1、CC_2、…、CC_6(図10、11)を算出するとともに、これら補正曲線CC_1、…、CC_6基づいて水平リクエスト信号H−reqを補正する。詳述すると次のとおりである。
【0050】
図10は、プロファイルPf_1に基づく水平リクエスト信号H−req_1の補正動作を示す図である。また、図11は、プロファイルPf_6に基づく水平リクエスト信号H−req_6の補正動作を示す図である。なお、本実施形態では、プロファイルPf_1、…、Pf_6に基づいて、水平リクエスト信号H−req_1、…、H−req_6のそれぞれが補正されるが、各補正動作は同様であるので、以下では、プロファイルPf_1、Pf_6に基づく水平リクエスト信号の補正動作で各補正動作を代表して説明する。
【0051】
これらの図における「感光体ドラム同期信号」の欄に示す信号は、感光体ドラム21の周期T21毎に出力される信号である。そして、この感光体ドラム同期信号をきっかけとして、解像度に応じた個数の水平リクエスト信号H−reqが周期T21のあいだ順次出力される。そして、各水平リクエスト信号H−reqは、「水平リクエスト信号」の欄に示す補正曲線CC_1、CC_6に基づいて、「タイミングチャート」の欄に示すように補正される。これら補正曲線CC_1、CC_6は補正後の水平リクエスト信号H−reqの出力タイミングを与えるものであり、上述のプロファイルPf_1、Pf_6から感光体ドラム周期T21にわたって算出される。なお、「水平リクエスト信号」の欄には、補正動作を理解しやすくするために、補正前の水平リクエスト信号H−reqを与える直線LLが併記されている。
【0052】
まず、図10の補正動作(つまり、水平リクエスト信号H−req_1の補正動作)について具体的に説明する。例えば、感光体ドラム同期信号からn番目の水平リクエスト信号H−req_1(n)の出力タイミングは、補正前は直線LLで与えられる時刻t_1(n)aであったが、補正後は補正曲線CCで与えられる時刻t_1(n)bとなっている。また、(n+1)番目の水平リクエスト信号H−req_1(n+1)の出力タイミングは、補正前は直線LLで与えられる時刻t_1(n+1)aであったが、補正後は補正曲線CCで与えられる時刻t_1(n+1)bとなっている。このように、補正後のn番目および(n+1)番目の水平リクエスト信号H−req_1は、補正前よりも遅いタイミングで出力されるように調整されており(「タイミングチャート」の欄参照)、この補正動作により発光素子グループEG_1の各発光素子Eの発光タイミングが遅くなる。これは、図7の「感光体ドラム表面の速度」の欄に示すように、感光体ドラム周期T21の前半で領域RG_1の速度は速い方に変動しており、この速度変動が画像に与える影響を相殺するために、発光素子Eの発光タイミングが遅らされたことによる。一方、図10の「水平リクエスト信号」の欄から理解できるように、感光体ドラム周期T21の後半では、補正動作により発光素子グループEG_1の各発光素子Eの発光タイミングは速められることとなる。これは、図7の「感光体ドラム表面の速度」の欄に示すように、感光体ドラム周期T21の後半で領域RG_1の速度は遅い方に変動しており、この速度変動が画像に与える影響を相殺するために、発光素子Eの発光タイミングが早められたことによる。
【0053】
次に、図11の補正動作(つまり、水平リクエスト信号H−req_6の補正動作)について具体的に説明する。例えば、感光体ドラム同期信号からn番目の水平リクエスト信号H−req_6(n)の出力タイミングは、補正前は直線LLで与えられる時刻t_6(n)aであったが、補正後は補正曲線CCで与えられる時刻t_6(n)bとなっている。また、(n+1)番目の水平リクエスト信号H−req_6(n+1)の出力タイミングは、補正前は直線LLで与えられる時刻t_6(n+1)aであったが、補正後は補正曲線CCで与えられる時刻t_6(n+1)bとなっている。このように、補正後のn番目および(n+1)番目の水平リクエスト信号H−req_6は、補正前よりも早いタイミングで出力されるように調整されており(「タイミングチャート」の欄参照)、この補正動作により発光素子グループEG_6の各発光素子Eの発光タイミングが早くなる。これは、図7の「感光体ドラム表面の速度」の欄に示すように、感光体ドラム周期T21の前半で領域RG_6の速度は遅い方に変動しており、この速度変動が画像に与える影響を相殺するために、発光素子Eの発光タイミングが早められたことによる。一方、図11の「水平リクエスト信号」の欄から理解できるように、感光体ドラム周期T21の後半では、補正動作により発光素子グループEG_6の各発光素子Eの発光タイミングは遅らされることとなる。これは、図7の「感光体ドラム表面の速度」の欄に示すように、感光体ドラム周期T21の後半で領域RG_6の速度は早い方に変動しており、この速度変動が画像に与える影響を相殺するために、発光素子Eの発光タイミングが遅らされたことによる。
【0054】
以上ように本実施形態では、発光素子グループEG_1、…、EG_6の発光素子は、感光体ドラム21表面の互いに異なる領域RG_1、…、RG_6を露光する。そして、図7を用いて説明したとおり、これらの領域RG_1、…、RG_6の速度は互いに異なる場合があり、このような場合、転写ベルト81の表面に転写された画像が歪んでしまう等の画像形成不良が発生するおそれがあった。これに対して本実施形態では、発光素子グループEG_1、…、EG_6の発光素子Eの発光タイミングを与える水平リクエスト信号H−req_1、…、H−req_6を、領域RG_1、…、RG_6の速度に関連するプロファイルPf_1、…、Pf_6に基づいて調整している(図9、10、11)。したがって、各領域RG_1、…、RG_6の速度が互いに異なっていた場合であっても、上述のような画像形成不良を抑制して、良好な画像を形成することが可能となっている。
【0055】
また、図7に示したとおり、感光体ドラム21が回転軸AR21に対して傾いてしまうことにより、領域RG_1、…、RG_6の速度はそれぞればらばらに時間変動するといった複雑な態様を示す場合がある。ただし、領域RG_1、…、RG_6のこのような速度変動は、周期性を有しており、その周期は感光体ドラム21の周期T21となる。そこで、本実施形態では、プロファイルPf_1、…、Pf_6を感光体ドラム21の周期T21にわたって求めている(つまり、プロファイルPf_1、…、Pf_6は、それぞれ対応する領域RG_1、…、RG_6の周期T21中の速度に関連している)。したがって、これらのプロファイルPf_1、…、Pf_6に基づいて、感光体ドラム21の周期T21にわたって水平リクエスト信号H−req_1、…、H−req_6を補正することができ、上述のような複雑な速度変動が発生した場合であっても、この速度変動に拘わらず、良好な画像を形成することが可能となっている。
【0056】
ところで、このように感光体ドラム21の周期T21にわたって求めたプロファイルPf_1、…、Pf_6に基づいて水平リクエスト信号H−reqを補正する手法を用いるにあたっては、領域RG_1、…、RG_6の速度変動が周期T21での周期性を有することが好適である。しかしながら、上述のように感光体ドラム21に当接するスクイーズローラーSQ1、SQ2を設けた構成では、領域RG_1、…、RG_6の速度変動のこのような周期性が崩れてしまうおそれがあった。つまり、このスクイーズローラーSQ1、SQ2の近傍では(例えば、現像位置DRの近傍と比較して)、液体キャリアの量が少なくなる傾向にあり、このように液体キャリアの量が少なくなると、スクイーズローラーSQ1、SQ2の動作が領域RG_1、…、RG_6の速度に影響して、領域RG_1、…、RG_6の速度変動の周期T21での周期性を崩してしまうおそれがある。これに対して、本実施形態では、感光体ドラム21の回転周期がスクイーズローラーSQ1、SQ2の回転周期の整数倍となっている。したがって、スクイーズローラーSQ1、SQ2が領域RG_1、…、RG_6の速度に影響したとしても、領域RG_1、…、RG_6の速度変動の周期T21での周期性を維持することができる。したがって、本実施形態の構成は、良好な画像形成にとって有利な構成である。
【0057】
特に、スクイーズローラーSQ2の近傍では、スクイーズローラーSQ1の近傍よりもさらに液体キャリアが少なくなるため、スクイーズローラーSQ2は感光体ドラム21の領域RG_1、…、RG_6の移動速度に影響しやすい傾向にあり、領域RG_1、…、RG_6の周期T21での周期性を崩してしまうおそれが大きい。これに対して、本実施形態は、感光体ドラム21の回転周期がスクイーズローラーSQ2の回転周期の整数倍となっており、スクイーズローラーSQ2による周期T21での周期性の崩れを十分に抑制することができ、良好な画像形成にとって有利である。
【0058】
ところで、感光体ドラム21表面の各領域RG_1、RG_2、…、RG_6の速度が互いに異なることで発生する画像形成不良は、本実施形態のように液体現像剤ADを用いた構成において特に深刻な問題となる可能性があった。これは、液体現像剤ADが粘性摩擦力を有することに起因する。この点について詳述する。
【0059】
図12は、1次転写領域で転写ベルト表面と感光体ドラム表面との間に働く摩擦力を示したグラフである。同図の横軸は、転写ベルト81表面と感光体ドラム21表面との速度差をパーセンテージで表しており、同図の縦軸は、1次転写領域TR1で発生する摩擦力を表している。また、同図の実線は液体現像剤を用いた場合の摩擦力を示し、同図の1点鎖線は液体キャリアを用いない、いわゆる乾式の現像剤を用いた場合の摩擦力を示している。
【0060】
同図の一点鎖線が示すように、乾式の現像剤を用いた構成では、転写ベルト81表面と感光体ドラム21表面との速度差によらず、1次転写領域TR1で発生する摩擦力は略一定となる。一方、同図の実線が示すように、液体現像剤を用いた構成では、転写ベルト81表面と感光体ドラム21表面との速度差に依存して、1次転写領域TR1で発生する摩擦力が変動している。したがって、液体現像剤ADを用いた構成では、転写ベルト81表面と感光体ドラム21表面との速度差に応じて変動する摩擦力により、転写ベルト81が伸縮する場合がある。そして、このような場合において、図7に示したような感光体ドラム21表面の各領域RG_1、RG_2、…、RG_6の速度が互いに異なると、回転軸AR21方向において転写ベルト81表面の伸縮の程度に差が発生してしまい、転写後の画像に複雑な歪みが発生するおそれがあった。そして、この画像の歪みは高解像度化を狙うほどに深刻な問題となる。つまり、そもそも液体現像剤は乾式の現像剤と比べて高解像度化に有利であるという利点があるにも拘わらず、感光体ドラム21表面の各領域RG_1、RG_2、…、RG_6の速度が互いに異なることにより、液体現像剤のこの利点が活かしきれないという問題あった。これに対して本実施形態は、転写後の画像の複雑な歪みの発生を抑制しながら、液体現像剤による高解像度な画像形成を実現可能とするため、液体現像剤を用いた構成に極めて有利と言える。
【0061】
このように、本実施形態では、感光体ドラム21が本発明の「潜像担持体ドラム」に相当し、ラインヘッド29が本発明の「露光ヘッド」に相当し、プロファイルPf_1、…Pf_6が本発明の「速度関連情報」に相当し、メモリーMMあるいは発光タイミング調整回路410が本発明の「記憶部」に相当し、発光タイミング調整回路410が本発明の「発光タイミング調整部」に相当している。
【0062】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したものに対して種々の変更を加えることが可能である。例えば、上記実施形態では、出荷前の感光体カートリッジをプロファイル測定用治具に装着して、プロファイルPf_1、…Pf_6を求めていた。しかしながら、プロファイルPf_1、…Pf_6の求め方はこれに限られず、例えば、画像形成動作の合間にレジストマークを形成してプロファイルPf_1、…Pf_6を求めても良い。
【0063】
図13は、プロファイルの別の求め方を示す部分斜視図である。同図が示すように、転写ベルト81表面に対向する2つのレジストセンサーRS、RSが、主走査方向MD(感光体ドラム回転軸AR21方向)の両端に設けられている。そして、転写ベルト81表面の主走査方向MDの両端に形成されたレジストマークRM、RMがレジストセンサーRS、RSに検出される。そして、エンジンコントローラーEC(図2)がレジストセンサーRS、RSの検出結果から、感光体ドラム21表面の各領域RG_1、RG_2、…、RG_6の速度が互いに異なることに起因したレジストマークRM、RMの形成位置ずれを求め、この位置ずれ結果からプロファイルPf_1、…、Pf_6を算出して発光タイミング調整回路410に記憶させる。なお、図13に示す実施形態では、レジストマークRM、RMは領域RG_1、RG_6に対応する範囲に形成されている。そして、プロファイルPf_1、Pf_6はレジストマークRM、RMを検出した結果から直接的に求められる一方、プロファイルPf_2、…、Pf_5はレジストマークRM、RMを検出した結果から線形補完等の演算手法を用いて求められる。
【0064】
ところで、液体現像剤AD中の液体キャリアの含有量等によっては、感光体ドラム21表面に当接する現像ローラー254により、感光体ドラム21表面の領域RG_1、RG_2、…、RG_6の速度変動の周期T21での周期性が乱される場合も考えられる。そこで、感光体ドラム21の回転周期T21が現像ローラー254の整数倍であるように構成しても良い。なぜなら、このような構成は、感光体ドラム21表面の領域RG_1、RG_2、…、RG_6の速度変動の周期T21での周期性を維持することができ、良好な画像形成にとって有利であるからである。
【0065】
また、上記実施形態では、帯電部23は非接触型のコロナ帯電器で構成されていた。しかしながら、帯電部23の構成はこれに限られず、感光体ドラム21の表面に当接して帯電させる帯電ローラーにより帯電部23を構成しても良い。ただし、この場合、帯電ローラーが感光体ドラム21に当接しているため、帯電ローラーが感光体ドラム21表面の領域RG_1、RG_2、…、RG_6の速度に影響して、その結果、帯電ローラーにより領域RG_1、RG_2、…、RG_6の速度変動の周期T21での周期性が崩される場合も考えられる。そこで、感光体ドラム21の回転周期T21が、帯電ローラーの回転周期の整数倍であるように構成しても良い。なぜなら、このような構成は、感光体ドラム21表面の領域RG_1、RG_2、…、RG_6の速度変動の周期T21での周期性を維持することができ、良好な画像形成にとって有利であるからである。
【0066】
なお、上記実施形態では、プロファイルPf_1、…、Pf_6を感光体ドラム21の周期T21にわたって求めている。しかしながら、プロファイルPf_1、…、Pf_6を求める期間はこれに限られない。
【0067】
また、上記実施形態では、感光体ドラム21の回転周期T21を、スクイーズローラーSQ1、SQ2、現像ローラー254あるいは帯電ローラーの回転周期の整数倍としていたが、感光体ドラム21の回転周期T21はこれに限られない。
【0068】
また、上記実施形態では、感光体ドラム21表面が仮想的に6領域RG_1、…、RG_6に分割されており、これに対応して、6プロファイルPf_1、…Pf_6と、これらプロファイルに基づいて補正された6水平リクエスト信号H−req_1、…、H−req_6とが用意され、さらに、これら水平リクエスト信号に同期して発光素子グループEG_1、…、EG_6が発光するように構成されていた。しかしながら、感光体ドラム21表面の分割個数はこれに限られず適宜変更可能であり、分割個数の変更に伴なって、プロファイル、水平リクエスト信号および発光素子グループの個数を変更すれば良い。
【0069】
また、上記実施形態では、6領域RG_1、…、RG_6の全てについてプロファイルPf_1、…Pf_6を求めるように構成していた。しかしながら、このように構成することは必須ではなく、例えば、6領域RG_1、…、RG_6のうち特に速度変動の大きい2つの領域RG_1、RG_6のみについてプロファイルPf_1、Pf_6を求めても良い。そして、これらの領域RG_1、RG_6を露光する2つの発光素子グループEG_1、EG_2の水平リクエスト信号H−req_1、H−req_6のみをプロファイルPf_1、Pf_6に基づいて補正する一方、その他の発光素子グループの水平リクエスト信号については特に補正を行わないように構成しても良い。
【0070】
また、上記実施形態では、複数の発光素子Eを長手方向LGDに直線状に並べているが、複数の発光素子Eを長手方向LGDに2列千鳥あるいは3列以上の千鳥で並べても良い。
【0071】
また、上記実施形態では、有機EL素子を発光素子Eとして用いたが、LED(Light-Emitting Diodes)を発光素子Eとして用いても良い。
【0072】
また、ラインヘッド29の構成も上述のものに限られず、例えば、特開2008−036937号公報、特開2008−36939号公報等に記載されているラインヘッド29を用いることもできる。ただし、これらの公報に記載のラインヘッド29では、複数の発光素子を千鳥状に配置して1個の発光素子グループが構成され、さらに複数の発光素子グループが2次元的に配置されている。したがって、副走査方向SDにおいて互いに異なる位置に複数の発光素子が配置されることとなる。したがって、例えば、特開2008−36937の図11に記載されているように、このようなラインヘッド29では副走査方向SDにおいて互いに異なる位置に配置された発光素子の発光を、異なる発光タイミングで制御している。そこで、このようなラインヘッド29に本発明を適用する場合は、副走査方向SDにおいて互いに異なる位置に配置された複数の発光素子それぞれに対して、水平リクエスト信号H−reqを設けると良い。
【0073】
また、上記実施形態では、各感光体ドラム21の回転軸AR21はそれぞれ専用の駆動モーターDMにより直接回転駆動される。しかしながら、回転軸AR21と駆動モーターDMとの間にギア等の駆動力伝達系を備えても良い。
【符号の説明】
【0074】
21…感光体ドラム、 23…帯電部、 25…現像部、 29…ラインヘッド、 410…発光タイミング調整回路、 81…転写ベルト、 AD…液体現像剤、 AR21…回転軸、 DM…駆動モーター、 E…発光素子、 H−req_1、H−req_2、H−req_3、H−req_4、H−req_5、H−req_6…水平リクエスト信号、 MM…メモリー、 MP…演算処理部、 SQ1,SQ2…スクイーズローラー、 T21…感光体ドラム周期、
TR1…一次転写位置、 Pf_1、Pf_2、Pf_3、Pf_4、Pf_5、Pf_6…プロファイル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転するとともに、潜像が形成される潜像担持体ドラムと、
前記潜像担持体ドラムの第1の領域を露光する第1の発光素子および前記潜像担持体ドラムの第2の領域を露光する第2の発光素子を有する露光ヘッドと、
前記潜像担持体ドラムの前記第1の領域の周速度に関連する第1の速度関連情報および前記潜像担持体ドラムの前記第2の領域の周速度に関連する第2の速度関連情報を記憶する記憶部と、
前記第1の速度関連情報に基づいて前記第1の発光素子の発光タイミングを調整し、前記第2の速度関連情報に基づいて前記第2の発光素子の発光タイミングを調整する発光タイミング調整部と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記第1の速度関連情報は、前記潜像担持体ドラムが1周する期間中の前記第1の領域の周速度に関連し、
前記第2の速度関連情報は、前記潜像担持体ドラムが1周する期間中の前記第2の領域の周速度に関連する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記潜像担持体ドラムに形成された前記潜像を、液体キャリアおよびトナーを含む液体現像剤により現像する現像部と、
前記潜像担持体ドラムに当接して、前記現像部で現像された像から前記液体キャリアを除去する第1のスクイーズローラーと、
を備え、
前記潜像担持体ドラムの回転周期は、前記第1のスクイーズローラーの回転周期の整数倍である請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記潜像担持体ドラムに当接して、前記第1のスクイーズローラーにより前記液体キャリアが除去された前記像から前記液体キャリアを除去する第2のスクイーズローラーを備え、
前記潜像担持体ドラムの回転周期は、前記第2のスクイーズローラーの回転周期の整数倍である請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記現像部は、前記潜像担持体ドラムに当接して前記液体現像剤を前記潜像担持体に供給する現像ローラーを有し、
前記潜像担持体ドラムの回転周期は、前記現像ローラーの回転周期の整数倍である請求項3または4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記潜像担持体ドラムに当接して前記潜像担持体ドラムを帯電させる帯電ローラーを備え、
前記潜像担持体ドラムの回転周期は、前記帯電ローラーの回転周期の整数倍である請求項2ないし5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
回転するとともに露光されて潜像が形成される潜像担持体ドラムの第1の領域を露光する第1の発光素子の発光タイミングを、前記潜像担持体ドラムの前記第1の領域の周速度に関連する第1の速度関連情報に基づいて調整し、前記潜像担持体ドラムの第2の領域を露光する第2の発光素子の発光タイミングを、前記潜像担持体ドラムの前記第2の領域の周速度に関連する第2の速度関連情報に基づいて調整することを特徴とする画像形成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2010−210753(P2010−210753A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−54671(P2009−54671)
【出願日】平成21年3月9日(2009.3.9)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】