説明

画像形成装置

【課題】操作性の向上を図ることができる画像形成装置を提供すること。
【解決手段】本体ケーシング2において、プロセス部9とトナーカートリッジ8との間に、収納部左側壁20を設ける。これにより、プロセス部9およびトナーカートリッジ8を、収納部左側壁20を基準として、本体ケーシング2に対して着脱することができる。そのため、プロセス部9およびトナーカートリッジ8の本体ケーシング2に対する位置決め精度の低下が抑制されるので、本体ケーシング2においてプロセス部9およびトナーカートリッジ8を正規位置に精度よく配置することができる。この結果、プロセス部9およびトナーカートリッジ8の操作性、特に交換に係る操作性の向上を図ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザプリンタなどの画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、トナーを担持する現像ローラ、および、現像ローラに供給するためのトナーが収容されるトナーボックスを備えるレーザプリンタが知られている。
このようなレーザプリンタとして、たとえば、感光体と、この感光体の周囲に設けられ、感光体の回転に従って帯電、露光、現像の各工程を順次実施する画像形成手段とを備える画像形成装置が提案されている(たとえば、特許文献1参照。)。
【0003】
特許文献1の画像形成装置では、画像形成手段を構成する現像装置においてマグネットローラを収納する筐体に対して、現像装置にトナーを補給するトナーカートリッジが交換可能に装着されている。トナーカートリッジの交換時には、画像形成装置本体のフロントカバーを開放し、トナーカートリッジを現像装置から取り出す。
【特許文献1】特開平10−78697号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の画像形成装置では、画像形成装置本体に対してではなく、現像装置の筐体に対してトナーカートリッジを着脱するので、トナーカートリッジの画像形成装置本体に対する位置決め精度が低下するおそれがある。これにより、画像形成装置本体内においてトナーカートリッジが正規位置からずれて配置されると、トナーカートリッジの交換に係る操作性が低下するおそれがある。
【0005】
また、トナーカートリッジと同様に現像装置も交換可能な場合には、現像装置の交換に係る操作性についても同様の不具合が生じるおそれもある。
そこで、本発明の目的は、操作性の向上を図ることができる画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、画像形成装置であって、筐体と、前記筐体に対して着脱され、現像剤を担持する現像剤担持体を備え、第1開口部が形成されている現像器と、前記現像器に設けられ、前記第1開口部を開閉する第1シャッターと、前記筐体に対して着脱され、前記筐体に装着されたときに前記第1開口部と対向する第2開口部が形成されており、前記現像剤担持体に供給するための現像剤が収容される現像剤カートリッジと、前記現像剤カートリッジに設けられ、前記第2開口部を開閉する第2シャッターと、前記筐体において、前記現像器と前記現像剤カートリッジとの間に設けられ、前記第1開口部および前記第2開口部に対向する第3開口部が形成されている壁とを備えることを特徴としている。
【0007】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記第1シャッターの開閉動作と前記第2シャッターの開閉動作とは、互いに独立していることを特徴としている。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記現像剤カートリッジは、前記筐体において、前記現像剤担持体の長手方向において前記現像剤担持体に対向するように配置されることを特徴としている。
【0008】
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記壁において前記現像器に対向する側面には、前記現像器の前記長手方向一方側を保持する保持部材が設けられていることを特徴としている。
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記現像器は、静電潜像が形成される像担持体を備え、前記保持部材は、前記像担持体の軸を保持することを特徴としている。
【0009】
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、前記保持部材には、前記現像器の着脱時に前記像担持体の軸を案内する軸受溝が形成されており、前記軸受溝は、前記壁に平行な方向に延びていることを特徴としている。
また、請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の発明において、前記壁に設けられ、前記現像器に対向する側面から前記第3開口部を開閉する第3シャッターを備え、前記第1シャッターの開閉動作と前記第3シャッターの開閉動作とは、互いに連動していることを特徴としている。
【0010】
また、請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、前記筐体には、前記筐体に対して着脱される前記現像器を通過させるために、前記現像器の着脱方向において前記現像器と対向する位置に、第4開口部が形成されており、前記第4開口部を開閉可能に被覆する開閉部材を備え、前記開閉部材の開閉動作に連動して前記第3シャッターが開閉されることを特徴としている。
【0011】
また、請求項9に記載の発明は、請求項1ないし8のいずれかに記載の発明において、前記壁に設けられ、前記現像剤カートリッジに対向する側面から前記第3開口部を開閉する第4シャッターを備え、前記第2シャッターの開閉動作と前記第4シャッターの開閉動作とは、互いに連動していることを特徴としている。
また、請求項10に記載の発明は、請求項1ないし9のいずれかに記載の発明において、前記第1開口部は、前記現像剤担持体に現像剤を供給するための第1供給側開口部と、前記現像剤担持体から現像剤を受け入れるための第1戻り側開口部とを含み、前記第2開口部は、前記第1供給側開口部に現像剤を供給するための第2供給側開口部と、前記第1戻り側開口部から現像剤を受け入れるための第2戻り側開口部とを含み、前記第3開口部は、前記第2供給側開口部から前記第1供給側開口部へ現像剤を通過させるための第3供給側開口部と、前記第1戻り側開口部から前記第2戻り側開口部へ現像剤を通過させるための第3戻り側開口部とを含むことを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載の発明によれば、筐体において、現像器と現像剤カートリッジとの間には、壁が設けられているので、現像器および現像剤カートリッジを、壁を基準として、筐体に対して着脱することができる。これにより、現像器および現像剤カートリッジの筐体に対する位置決め精度の低下が抑制されるので、筐体において現像器および現像剤カートリッジを正規位置に精度よく配置することができる。
【0013】
そのため、現像器および現像剤カートリッジの操作性、特に交換に係る操作性の向上を図ることができる。さらに、現像器と現像剤カートリッジとの間に壁を設けることで、現像器と現像剤カートリッジとは、筐体に装着された状態において、互いに独立しているので、これらを筐体に対して別々に着脱することができる。
また、現像剤担持体を備える現像器には第1開口部が形成されており、現像剤が収容される現像剤カートリッジには第2開口部が形成されており、壁には、第1開口部および第2開口部に対向する第3開口部が形成されている。これにより、第1開口部、第2開口部および第3開口部を介して、現像剤カートリッジの現像剤を現像剤担持体に供給することができる。
【0014】
そして、現像器には、第1開口部を開閉する第1シャッターが設けられており、現像剤カートリッジには、第2開口部を開閉する第2シャッターが設けられている。これにより、現像剤カートリッジでは、第2シャッターを開くことで第2開口部を開き、現像剤カートリッジの現像剤を第3開口部に供給することができる。また、現像器では、第1シャッターを開くことで第1開口部を開き、現像剤カートリッジからの現像剤を、第3開口部を介して受け入れることができる。
【0015】
一方、第1シャッターを閉じることで第1開口部が閉じられるので、第1開口部と第3開口部との間が遮断され、第1開口部と第3開口部との間での現像剤の移動を規制することができる。そのため、現像器を筐体から離脱するときに第1開口部からの現像剤の漏れを防止することができる。また、第2シャッターを閉じることで第2開口部が閉じられるので、第2開口部と第3開口部との間が遮断され、第2開口部と第3開口部との間での現像剤の移動を規制することができる。そのため、現像剤カートリッジを筐体から離脱するときに第2開口部からの現像剤の漏れを防止することができる。
【0016】
請求項2に記載の発明によれば、第1シャッターの開閉動作と第2シャッターの開閉動作とは、互いに独立しているので、現像器の第1開口部および現像剤カートリッジの第2開口部を互いに独立して開閉することができる。これにより、第1シャッターを動作させなくても、第2シャッターだけを閉じて第2開口部を閉じ、現像剤カートリッジを筐体から独立して離脱させることができる。同様に、第2シャッターを動作させなくても、第1シャッターだけを閉じて第1開口部を閉じ、現像器を筐体から独立して離脱させることができる。
【0017】
請求項3に記載の発明によれば、現像剤カートリッジは、筐体において、現像剤担持体の長手方向において現像剤担持体に対向するように配置される。これにより、現像剤担持体の長手方向と交差する交差方向において現像剤カートリッジを現像剤担持体に対向配置する場合に比べて、交差方向における画像形成装置の寸法を小さくすることができる。そのため、画像形成装置の小型化を図ることができる。
【0018】
請求項4に記載の発明によれば、筐体の壁において現像器に対向する側面には、現像剤担持体の長手方向における現像器の一方側を保持する保持部材が設けられているので、この保持部材によって、現像器の筐体に対する位置決め精度の向上を図ることができる。
請求項5に記載の発明によれば、保持部材は、現像器に備えられた像担持体の軸を保持するので、像担持体を精度よく位置決めして、精度のよい静電潜像を形成することができる。
【0019】
請求項6に記載の発明によれば、保持部材には、像担持体の軸を案内する軸受溝が形成されており、この軸受溝が筐体の壁と平行に延びている。すなわち、現像剤担持体の長手方向における現像器の両端を画像形成装置の筐体で保持することができる。これにより、現像器を、現像剤カートリッジと干渉することなく着脱することができる。
請求項7に記載の発明によれば、筐体の壁には、現像器に対向する側面から第3開口部を開閉する第3シャッターが設けられている。これにより、第3シャッターを開いて第3開口部が開き、現像器の第1シャッターを開いて第1開口部が開くと、第3開口部と第1開口部とが連通し、現像器では、現像剤カートリッジからの現像剤を、第1開口部および第3開口部を介して受け入れることができる。一方、第3シャッターを閉じて第3開口部が閉じると、第1開口部と第3開口部との間が遮断されるので、第1開口部と第3開口部との間での現像剤の移動を規制することができる。そのため、現像器を筐体から離脱するときに、第3開口部において現像器に対向する側からの現像剤の漏れを防止することができる。
【0020】
そして、第1シャッターの開閉動作と第3シャッターの開閉動作とは、互いに連動している。これにより、現像器を筐体に装着したときに第1開口部および第3開口部を同時に開いて、現像剤カートリッジからの現像剤を円滑に受け入れることができる。そして、現像器を筐体から離脱するときに第1開口部および第3開口部を同時に閉じて、第1開口部および第3開口部の双方からの現像剤の漏れを防止することができる。そのため、操作性の向上を図ることができる。
【0021】
請求項8に記載の発明によれば、現像器を筐体に対して着脱するときに開閉される開閉部材の開閉動作に連動して第3シャッターが開閉されるので、操作性のさらなる向上を図ることができる。
請求項9に記載の発明によれば、筐体の壁には、現像剤カートリッジに対向する側面から第3開口部を開閉する第4シャッターが設けられている。これにより、第4シャッターを開いて第3開口部が開き、現像剤カートリッジの第2シャッターを開いて第2開口部が開くと、第3開口部と第2開口部とが連通し、現像剤カートリッジから第3開口部に現像剤を供給することができる。一方、第4シャッターを閉じて第3開口部が閉じると、第2開口部と第3開口部との間が遮断されるので、第2開口部と第3開口部との間での現像剤の移動を規制することができる。そのため、現像剤カートリッジを筐体から離脱するときに、第3開口部において現像剤カートリッジに対向する側からの現像剤の漏れを防止することができる。
【0022】
そして、第2シャッターの開閉動作と第4シャッターの開閉動作とは、互いに連動している。これにより、現像剤カートリッジを筐体に装着したときに第2開口部および第3開口部を同時に開いて、現像剤カートリッジからの現像剤を円滑に供給することができる。そして、現像剤カートリッジを筐体から離脱するときに第2開口部および第3開口部を同時に閉じて、第2開口部および第3開口部の双方からの現像剤の漏れを防止することができる。そのため、操作性の向上を図ることができる。
【0023】
請求項10に記載の発明によれば、現像剤カートリッジに収容される現像剤は、第2開口部の第2供給側開口部から第3開口部の第3供給側開口部へ搬送され、第3供給側開口部から第1開口部の第1供給側開口部を介して現像器の現像剤担持体に供給される。一方、現像剤担持体に供給された現像剤の一部は、第1開口部の第1戻り側開口部から第3開口部の第3戻り側開口部へ搬送され、第3戻り側開口部から第2開口部の第2戻り側開口部を介して現像剤カートリッジに受け入れられる。これにより、現像剤カートリッジと現像器との間で現像剤を循環させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
1.レーザプリンタの全体構成
図1は、本発明の画像形成装置の一例としてのレーザプリンタを示す要部側断面図であり、後述する読取スキャナユニットが閉じられた態様を示す。図2は、図1に示すレーザプリンタを前側斜め右上から見た斜視図である。図3は、図2において、カバーがカバー開位置ある状態を示す。図4は、読取スキャナユニットの開閉を説明するためのレーザプリンタの要部側断面図であって、(a)は、読取スキャナユニットが閉じられた態様を示し、(b)は、読取スキャナユニットが開かれた態様を示す。
【0025】
図1に示すように、このレーザプリンタ1は、複合機であって、筐体の一例としての本体ケーシング2と、本体ケーシング2内に収容されるフィーダ部4および画像形成部5と、本体ケーシング2に形成される排出部6と、本体ケーシング2の上方に設けられる開閉部材の一例としての読取スキャナユニット7とを備えている。
フィーダ部4は、用紙3を給紙するために装備される。画像形成部5は、給紙された用
紙3に画像を形成するために装備される。読取スキャナユニット7は、原稿に記載された画像情報を読み取るために装備される。
【0026】
なお、以下の説明では、後述する現像剤カートリッジの一例としてのトナーカートリッジ8、および現像器の一例としてのプロセス部9が本体ケーシング2に装着された状態において、図1の紙面左側を正面(前)側とし、図1の紙面右側を背面(後)側とする。また、図1の紙厚方向手前側を右側とし、図1の紙厚方向奥側を左側とする。なお、左右方向を幅方向と呼ぶことがある。
(1)本体ケーシング
図1に示すように、本体ケーシング2は、中空の略ボックス形状に形成されている。本体ケーシング2の上端部には、平面視略矩形枠状の上壁10が形成されている。
【0027】
上壁10の前側部分には、操作パネル13が備えられている。操作パネル13は、レーザプリンタ1の動作状態などが表示される液晶パネルや、レーザプリンタ1の操作条件を設定するユーザが操作可能なボタンなどを備えている。
本体ケーシング2には、第4開口部の一例としてのプロセス着脱口11、供給トレイ着脱口15、および、開口部の一例としてのカートリッジ着脱口16(図3参照)が形成されている。
(1−1)プロセス着脱口
プロセス着脱口11は、上壁10において、平面視略矩形状に形成されている。図4に示すように、読取スキャナユニット7は、プロセス着脱口11を開閉可能に被覆するように配置されている。読取スキャナユニット7は、本体ケーシング2の後端上部に幅方向に沿って設けられている支軸12に揺動自在に支持されている。また、読取スキャナユニット7の下側面の支軸12側には、側面視において前側へ膨出する略円弧状となるように下向きに延びる読取ガイドレバー67が設けられている。読取ガイドレバー67の下端部は、後述する壁の一例としての収納部左側壁20の読取ガイド溝68に係合されている。読取スキャナユニット7が揺動するとき、読取ガイドレバー67の下端部が読取ガイド溝68に沿ってスライド移動する。
【0028】
図4(a)に示すように、読取スキャナユニット7を、支軸12を支点として、読取スキャナユニット7の前端部が上壁10に接触するように揺動させると、読取スキャナユニット7によってプロセス着脱口11が閉鎖される。このときの読取スキャナユニット7の位置を読取閉位置とする。一方、図4(b)に示すように、読取スキャナユニット7を、支軸12を支点として、読取スキャナユニット7の前端部が上壁10から離間するように揺動させると、プロセス着脱口11が前側斜め上方に向かって開放される。このときの読取スキャナユニット7の位置を読取開位置とする。開放されたプロセス着脱口11に対してプロセス部9を前側上方から後側下方へ向かう斜め方向に通過させることで、プロセス部9を本体ケーシング2に対して着脱させることができる。つまり、プロセス着脱口11は、プロセス部9の着脱方向においてプロセス部9と対向する位置に設けられている。
(1−2)供給トレイ着脱口
図2に示すように、供給トレイ着脱口15は、本体ケーシング2の正面側壁14の下半分部分の略中央位置に形成されている。供給トレイ着脱口15は幅方向に長手の矩形状に形成されており、供給トレイ着脱口15を介して、後述する供給トレイ51を本体ケーシング2に対して前後方向へ着脱させることができる。
(1−3)カートリッジ着脱口
図3に示すように、カートリッジ着脱口16は、正面側壁14において、後述するトナーカートリッジ8の着脱方向においてトナーカートリッジ8と対向する位置、詳しくは、供給トレイ着脱口15の右側に形成されている。カートリッジ着脱口16は、供給トレイ着脱口15よりも上下方向に長く、幅方向に短い、幅方向に長手の矩形状に形成されている。本体ケーシング2において、カートリッジ着脱口16には、カートリッジ着脱口16
を開閉可能に被覆するカバー17が設けられている。
【0029】
カバー17は、正面視において、カートリッジ着脱口16よりもやや大きい矩形状に形成されている。カバー17は、その下端部の幅方向両端部に支軸22が挿通されており、支軸22を支点として、カバー閉位置(図2参照)とカバー開位置(図3参照)とに回動自在である。カバー17は、カバー閉位置にあるときには、図2に示すように、ほぼ直立した状態となってカートリッジ着脱口16を前側から閉鎖する。一方、カバー17は、カバー開位置にあるときには、図3に示すように、ほぼ水平方向に沿うように傾倒し、カートリッジ着脱口16を前側へ開放する。カバー17の右端部の途中位置には接続部23が設けられている。接続部23は、カバー17の右端部に沿う板状をなし、開閉方向においてカートリッジ着脱口16側へ向かって細くなる略三角形状に形成されている。接続部23を介して、後述する伝達部材25がカバー17に連結されている。
【0030】
本体ケーシング2内には、カートリッジ着脱口16の周縁から後方へ向かって略水平に延びる収納部上側壁18、収納部下側壁19、収納部左側壁20および収納部右側壁21が設けられている。すなわち、収納部上側壁18は、矩形状に形成されたカートリッジ着脱口16の上端縁から延びている。同様に、収納部下側壁19は、カートリッジ着脱口16の下端縁から延びており、収納部左側壁20は、カートリッジ着脱口16の左端縁から延びており、収納部右側壁21は、カートリッジ着脱口16の右端縁から延びている。後述するが、収納部左側壁20は、左側面においてプロセス部9と幅方向に対向し、右側面においてトナーカートリッジ8と幅方向に対向する。
【0031】
図5は、図3において、カートリッジ収容空間内部を露出させた状態を示す。図6は、カバーがカバー開位置ある状態のレーザプリンタの正面図である。図7は、図6のA−A矢視図であって、(a)は、カバーがカバー閉位置にある状態、(b)は、カバーがカバー開位置にある状態を示す。図8は、図6のB−B矢視図であって、(a)は、カバーがカバー閉位置にある状態、(b)は、カバーがカバー開位置にある状態を示す。図9は、図6のC−C矢視図であって、(a)は、カバーがカバー閉位置にある状態、(b)は、カバーがカバー開位置にある状態を示す。
【0032】
図5に示すように、収納部左側壁20および収納部右側壁21は、前後方向に長手の略矩形状に形成されており、その後端部が後方へ向かって半円形状に膨出するように形成されている。収納部左側壁20の後端部には、その半円形状を形成する部分の円中心において、第1軸穴35が形成されている。そして、収納部左側壁20の後端部において、右側面視で第1軸穴35を基準とした約11時位置に、第3供給側開口部の一例としての筐体供給穴33が形成されている。収納部左側壁20の後端部において、筐体供給穴33の斜め前側下方の位置(約10時位置)には、第3戻り側開口部の一例としての筐体戻り穴34が、筐体供給穴33と間隔を隔てて形成されている。筐体供給穴33および筐体戻り穴34は、第3開口部の一例であり、ともに収納部左側壁20を幅方向に貫通するほぼ同じ大きさの丸穴に形成されている。
【0033】
そして、収納部左側壁20において、筐体供給穴33と筐体戻り穴34との間には、第2軸穴106が形成されている。
また、収納部左側壁20の右側面において、筐体供給穴33および筐体戻り穴34よりも前側の位置、詳しくは、後述する第4シャッターの一例としての第1筐体シャッター37よりも前側の位置には、収容凹部220が形成されている。収容凹部220は、側面視において前側へ膨出する略円弧状となるように、収納部左側壁20の上端縁から下向きに延び、かつ、左側へ凹むように形成されている。収容凹部220の深さ、つまり幅方向寸法は、上述した読取ガイドレバー67の幅方向寸法よりも大きい。収容凹部220内の前側位置には、上述した読取ガイド溝68が形成されている。読取ガイド溝68は、読取ス
キャナユニット7の揺動に伴う読取ガイドレバー67の下端部の揺動軌跡に一致する側面視略円弧形状であり、収納部左側壁20を幅方向に貫通している。なお、読取ガイドレバー67は、収容凹部220内に配置されている。この状態において、読取ガイドレバー67は、収容凹部220の右端縁から右側にはみ出すことがないように、収容凹部220内に収容されている。
【0034】
また、収納部左側壁20には、その前端縁の上下方向略中央位置から収納部左側壁20の前後方向略中央位置まで略水平に延びるギヤ収容溝24が形成されている。
ギヤ収容溝24は、収納部左側壁20から左側へ凹む帯状に形成されており、その後端部が後方へ向かって半円形状に膨出するように形成されている。ギヤ収容溝24の下側の溝壁において、上述した半円形状を形成する後端部の円中心と前後方向おいてほぼ等しい位置には、平面視矩形状のギヤ露出穴60が形成されている。また、ギヤ収容溝24内において、その上下方向中央位置には、収納部左側壁20の前端縁からギヤ露出穴60の前後方向位置近傍まで略水平に延びる左ガイド溝28が形成されている。左ガイド溝28の前後方向長さは、収納部左側壁20の前後方向長さの約半分に相当する。
【0035】
左ガイド溝28は、ギヤ収容溝24から左側へ凹む凹条に形成されており、その溝幅は、左ガイド溝28の前端部分においては後方へ向かって溝幅が狭くなり、それ以降(上述した前端部分より後側)において一定となるように形成されている。左ガイド溝28の下側の溝壁において、ギヤ露出穴60と前後方向においてほぼ等しい位置には、上方へ僅かに突出する位置決め突起29が設けられている。
【0036】
図6に示すように、収納部右側壁21の、左ガイド溝28と幅方向に対向する位置には、左ガイド溝28とほぼ同じ形状および溝幅を有する右ガイド溝30が形成されている。
図9に示すように、右ガイド溝30は、収納部右側壁21の前端縁から後方へ略水平に延び、その前後方向長さは、収納部右側壁21の前後方向長さの約4分の3に相当する。右ガイド溝30は、前端部分においては後方へ向かって溝幅が狭くなり、それ以降(上述した前端部分より後側)において一定となるように形成されている。収納部右側壁21において、右ガイド溝30の後側には、回動板収容部31が形成されている。
【0037】
回動板収容部31は、側面視円形状かつ右側へ凹むように形成されている。収納部右側壁21において回動板収容部31の後半分部分に相当する部分が、上述したように、収納部右側壁21において半円形状に形成された後端部である。収納部右側壁21の回動板収容部31に相当する部分において、回動板収容部31の円中心位置には、収納部右側壁21を幅方向に貫通する軸穴32が形成されている。また、収納部右側壁21の回動板収容部31に相当する部分には、図8に示すように、右側面視において、軸穴32を基準とした約9時位置から約1時位置までの範囲に亘って収納部右側壁21を幅方向に貫通する略円弧形状の貫通穴40が形成されている。
【0038】
図7に示すように、収納部上側壁18および収納部下側壁19は、前後方向に長手の略矩形状に形成されており、それぞれの後端部は湾曲壁26によって連結されている。
湾曲壁26は、側面視において後方へ凹む略半円弧形状の薄板状に形成されている。湾曲壁26の左端縁が、収納部左側壁20の後端部の、上述した半円形状の周縁に接続され、湾曲壁26の右端縁が、収納部右側壁21の後端部の、上述した半円形状の周縁に接続されている(図9参照)。また、湾曲壁26の上端縁が、収納部上側壁18の後端縁に接続され、湾曲壁26の下端縁が、収納部下側壁19の後端縁に接続されている。これにより、本体ケーシング2内には、収納部上側壁18、収納部下側壁19、収納部左側壁20、収納部右側壁21および湾曲壁26によって区画され、これらによってカートリッジ着脱口16に連通する略直方体形状のカートリッジ収容空間27が形成されている。カートリッジ収容空間27の前後方向における奥行きは、本体ケーシング2の前後方向寸法の約
5分の4に相当し、カートリッジ収容空間27には、トナーカートリッジ8が収容される(図9参照)。
【0039】
カートリッジ収容空間27には、駆動入力ギヤ36および第1筐体シャッター37が設けられている。また、本体ケーシング2において、カートリッジ収容空間27よりも右側には、伝達部材25(図6参照)が設けられている。
そして、本体ケーシング2内部において、収納部左側壁20を挟んでカートリッジ収容空間27の左側には、プロセス部9が収容されるプロセス収容空間69が形成されている(図1参照)。つまり、収納部左側壁20は、カートリッジ収容空間27に収容されたトナーカートリッジ8と、プロセス収容空間69に収容されたプロセス部9との間に位置しており、その左側面においてプロセス部9と幅方向に対向し、その右側面においてトナーカートリッジ8と幅方向に対向する。
(1−4)駆動入力ギヤ
駆動入力ギヤ36は、その外周面に歯が形成された平歯車であり、上端部がギヤ収容溝24のギヤ露出穴60から露出されるように配置されている。駆動入力ギヤ36の回転軸は、収納部左側壁20において回転自在に支持されており、その左端部は、図示されていないが、収納部左側壁20よりも左側に露出され、駆動モータ(図示せず)に連結されている。駆動モータ(図示せず)が駆動されると、駆動入力ギヤ36は、右側面視において時計回りに回転される。
(1−5)第1筐体シャッター
第1筐体シャッター37は、カートリッジ収容空間27内の後端側に配置されている。第1筐体シャッター37は、第1筐体シャッター円弧壁38および第1筐体シャッター側壁39を一体的に備えている。
【0040】
図5に示すように、第1筐体シャッター円弧壁38は、湾曲壁26に沿った側面視半円弧形状の薄板状に形成されている。第1筐体シャッター円弧壁38の周方向中央部には、正面視において幅方向に長手の矩形状の嵌合穴43(図6参照)が形成されている。
第1筐体シャッター側壁39は、側面視円板形状に形成されており、その外周縁の半分が第1筐体シャッター円弧壁38の左端縁に接続されている。
【0041】
第1筐体シャッター側壁39には、その円中心において左側へ突出する第1回動軸61が一体的に設けられている。第1筐体シャッター側壁39には、その周縁に沿って、第1筐体シャッター供給穴41および第1筐体シャッター戻り穴42が形成されている。第1筐体シャッター戻り穴42は、第1筐体シャッター供給穴41に対して、右側面視において、反時計回りの方向に間隔を隔てて形成されている。第1筐体シャッター供給穴41および第1筐体シャッター戻り穴42は、ともに第1筐体シャッター側壁39を幅方向に貫通し、筐体供給穴33および筐体戻り穴34とほぼ同じ大きさの丸穴に形成されている。
【0042】
第1回動軸61が収納部左側壁20の第1軸穴35に挿通されることで、第1筐体シャッター37は、収納部左側壁20において回動可能に支持されている。詳しくは、第1筐体シャッター37は、第1筐体シャッター閉位置(図7(b)参照)と第1筐体シャッター開位置(図7(a)参照)との間で回動自在である。
第1筐体シャッター37が第1筐体シャッター閉位置にあるときには、図7(b)に示すように、筐体供給穴33および筐体戻り穴34が、第1筐体シャッター側壁39における第1筐体シャッター供給穴41および第1筐体シャッター戻り穴42以外の部分によって右側(収納部左側壁20の右側面側)から閉鎖される。
【0043】
一方、第1筐体シャッター閉位置から右側面視において第1筐体シャッター37を時計回りに約90°回動させたときの位置が、図7(a)に示す第1筐体シャッター開位置である。第1筐体シャッター37が第1筐体シャッター開位置にあるときには、第1筐体シ
ャッター供給穴41と筐体供給穴33とが、幅方向において互いに対向し、連通する。同時に、第1筐体シャッター戻り穴42と筐体戻り穴34とが、幅方向において互いに対向し、連通する。
(1−6)伝達部材
伝達部材25は、図6に示すように、本体ケーシング2において、収納部右側壁21と、本体ケーシング2の右側壁との間に配置されている。
【0044】
伝達部材25は、いわゆるリンク装置であり、図8に示すように、第1連結ロッド44、スライドロッド45、第2連結ロッド46、ロッド支持部47および回動板48を備えている。
ロッド支持部47は、正面視矩形状かつ前後方向に長手の中空の角柱状に形成されている。ロッド支持部47の前端部および後端部には、ロッド支持部47の中空部分を外部に連通させるための開口部がそれぞれ形成されている。ロッド支持部47は、収納部右側壁21と本体ケーシング2の右側壁とによって挟持されている(図6参照)。
【0045】
スライドロッド45は、ロッド支持部47よりも前後方向に長く、正面視においてはロッド支持部47の中空部分の正面形状よりも小さく形成されている。スライドロッド45は、前後方向両端部がロッド支持部47の前後方向の各開口部からそれぞれ露出されるように、ロッド支持部47によって、前後方向にスライド自在に支持されている。
第1連結ロッド44は、後端部がスライドロッド45の前端部に連結され、前端部がカバー17の接続部23に連結されている。第1連結ロッド44は、スライドロッド45との連結部分および接続部23との連結部分をそれぞれ中心として揺動自在である。
【0046】
回動板48は、図9に示すように、側面視において、回動板収容部31の側面形状よりもやや小径の円板形状に形成されており、カートリッジ収容空間27において回動板収容部31内に収容されている。回動板48の左側面には、回動板ガイド溝49が形成されている。回動板ガイド溝49は、回動板48の円中心を通って直径方向に延び、右側へ凹むように、かつ、右ガイド溝30と溝幅がほぼ等しくなるように形成されている。回動板48の円中心位置には、右側へ突出する支軸50が形成されている。支軸50が回動板収容部31の軸穴32に挿通されることで、回動板48は、回動板収容部31において収納部右側壁21に回動自在に支持されている。詳しくは、回動板48は、回動板閉位置(図9(b)参照)と回動板開位置(図9(a)参照)との間で回動自在である。
【0047】
詳しくは、回動板48が回動板閉位置にあるときには、図9(b)に示すように、右ガイド溝30と回動板ガイド溝49とが前後方向に沿って繋がる。一方、回動板閉位置から左側面視において回動板48を反時計回りに約90°回動させたときの位置が回動開位置である。回動板48が回動開位置にあるときには、図9(a)に示すように、右ガイド溝30と回動板ガイド溝49とが繋がることはなく、回動板ガイド溝49が右ガイド溝30に対して略直交する。なお、回動板48が収納部右側壁21に支持されている状態において、回動板48の左側面と、収納部右側壁21の回動板収容部31よりも前側の部分の左側面とは、正面視において面一である。
【0048】
図8に示すように、第2連結ロッド46は、第1連結ロッド44より長く、その前端部がスライドロッド45の後端部に連結されている。第2連結ロッド46の後端部は、収納部右側壁21の貫通穴40を介して、回動板48の右側面における支軸50から径方向外側に離れた一箇所に連結されている。第2連結ロッド46は、スライドロッド45との連結部分および回動板48との連結部分をそれぞれ中心として揺動自在である。
【0049】
次に、伝達部材25の動作を説明する。
図8(b)に示すように、カバー17がカバー開位置にあるとき、スライドロッド45
は、ロッド支持部47に支持された状態において最前方に位置している。また、回動板48は回動板閉位置(図9(b)参照)にある。ここで、カバー17をカバー開位置からカバー閉位置(図8(a)参照)へ向けて回動させる。これにより、カバー17を回動させるための動力が、第1連結ロッド44に対して、第1連結ロッド44を後方へ押すように作用される。そして、この動力は、第1連結ロッド44を介してスライドロッド45に伝達され、スライドロッド45を後方へスライドさせる。さらに、この動力は、スライドロッド45を介して第2連結ロッド46に伝達され、第2連結ロッド46を、スライドロッド45との連結部分を中心とする右側面視反時計回りに揺動させつつ、後方へ移動させる。これにより、第2連結ロッド46の回動板48との連結部分が貫通穴40の円弧に沿って移動するので、この動力は、第2連結ロッド46を介して回動板48に伝達され、回動板48は、回動板閉位置(図9(b)参照)から回動板開位置(図9(a)参照)へ向けて左側面視反時計回りに回動される。
【0050】
以上のように、カバー17のカバー開位置(図9(b)参照)からカバー閉位置(図9(a)参照)への回動に連動して、回動板48は、回動板閉位置から回動板開位置まで回動される。カバー17のカバー閉位置への回動(回動板48の回動板開位置までの回動)が完了すると、スライドロッド45は、図8(a)に示すように、ロッド支持部47に支持された状態において最後方に位置する。
【0051】
一方、カバー閉位置にあるカバー17をカバー開位置へ向けて回動させる。これにより、カバー17を回動させるための動力が、第1連結ロッド44に対して、第1連結ロッド44を前方へ引くように作用される。そして、この動力は、第1連結ロッド44を介してスライドロッド45に伝達され、スライドロッド45を前方へスライドさせる。さらに、この動力は、スライドロッド45を介して第2連結ロッド46に伝達され、第2連結ロッド46を、スライドロッド45との連結部分を中心とする右側面視時計回りに揺動させつつ、前方へ移動させる。これにより、第2連結ロッド46の回動板48との連結部分が貫通穴40の円弧に沿って移動するので、この動力は、第2連結ロッド46を介して回動板48に伝達され、回動板48は、回動板開位置(図9(a)参照)から回動板閉位置(図9(b)参照)へ向けて左側面視時計回りに回動される。
【0052】
以上のように、カバー17のカバー閉位置(図9(a)参照)からカバー開位置(図9(b)参照)への回動に連動して、回動板48は、回動板開位置から回動板閉位置まで回動される。
(1−7)プロセス収容空間
図10は、収納部左側壁周辺の要部左側面図であって、(a)は、第2筐体シャッターが第2筐体シャッター開位置にある状態を示し、(b)は、第2筐体シャッターが第2筐体シャッター閉位置にある状態を示す。
【0053】
プロセス収容空間69は、収納部左側壁20および本体ケーシング2の左側壁によって左右方向に区画され、後述する排出後壁189(図1参照)および本体ケーシング2の後側壁によって前後方向に区画されている。そして、プロセス収容空間69は、読取閉位置にある読取スキャナユニット7の下側面と、後述するスキャナ部80の後側部分およびフィーダ部4の後側部分とによって上下方向に区画されている(図1参照)。
【0054】
図10に示すように、プロセス収容空間69には、第3シャッターの一例としての第2筐体シャッター71、シャッター回動支持部材72、および保持部材の一例としての軸保持部材73が設けられている。
(1−7−1)第2筐体シャッター
第2筐体シャッター71は、プロセス収容空間69の後端側、詳しくは、収納部左側壁20の読取ガイド溝68の後側に配置されている。第2筐体シャッター71は、第2筐体
シャッター三角壁74および第2筐体シャッター周縁壁75を一体的に備えている。
【0055】
第2筐体シャッター三角壁74は、側面視略三角形状の薄板状に形成されている。詳しくは、第2筐体シャッター三角壁74の1つの角部における周縁は、略円弧状に形成されている。第2筐体シャッター三角壁74には、上述した角部の円弧中心において、右側へ突出する第2回動軸76が一体的に設けられている。第2筐体シャッター三角壁74には、側面視において第2回動軸76を挟むように、第2筐体シャッター供給穴77および第2筐体シャッター戻り穴78が形成されている。第2筐体シャッター供給穴77および第2筐体シャッター戻り穴78は、ともに第2筐体シャッター三角壁74を幅方向に貫通し、筐体供給穴33および筐体戻り穴34とほぼ同じ大きさの丸穴に形成されている。
【0056】
第2筐体シャッター周縁壁75は、第2筐体シャッター三角壁74において上述した略円弧状の角部を形成する2つの辺に沿った側面視略U字形状の薄板状に形成されている。第2筐体シャッター周縁壁75において第2筐体シャッター供給穴77の近傍には、第2筐体シャッター周縁壁75を肉厚方向に貫通する嵌合切欠79が形成されている。
第2回動軸76が収納部左側壁20の第2軸穴106に挿通されることで、第2筐体シャッター71は、収納部左側壁20の左側面において回動可能に支持されている。この状態において、第2筐体シャッター71の前端部は、読取ガイド溝68と幅方向に対向しており、第2筐体シャッター71の前端部には、読取ガイドレバー67(図5参照)の下端部が接続されている。詳しくは、図10(a)を基準とすると、第2筐体シャッター三角壁74の前端部の下端部に読取ガイドレバー67の下端部が接続されている。これにより、第2筐体シャッター71は、読取スキャナユニット7の揺動に伴って、第2筐体シャッター閉位置(図10(b)参照)と第2筐体シャッター開位置(図10(a)参照)との間で回動自在である。
【0057】
詳しくは、読取スキャナユニット7が読取開位置にあるとき(図4(b)参照)、第2筐体シャッター71は、第2筐体シャッター閉位置にある(図10(b)参照)。一方、読取スキャナユニット7が読取閉位置(図4(a)参照)にあるとき、第2筐体シャッター71は、第2筐体シャッター開位置にある(図10(a)参照)。
第2筐体シャッター71が第2筐体シャッター閉位置にあるときには、図10(b)に示すように、筐体供給穴33および筐体戻り穴34が、第2筐体シャッター三角壁74における第2筐体シャッター供給穴77および第2筐体シャッター戻り穴78以外の部分によって左側(収納部左側壁20の左側面側)から閉鎖される。また、第2筐体シャッター三角壁74の周縁において第2筐体シャッター周縁壁75が設けられていない部分が、プロセス着脱口11を介して上方へ露出される。これにより、第2筐体シャッター周縁壁75の嵌合切欠79が、第2筐体シャッター71の最深部分において上方ヘ露出される。
【0058】
一方、第2筐体シャッター閉位置から左側面視において時計回りに約90°回動させたときの第2筐体シャッター71の位置が、図10(a)に示す第2筐体シャッター開位置である。第2筐体シャッター71が第2筐体シャッター開位置にあるときには、第2筐体シャッター供給穴77と筐体供給穴33とが、幅方向において互いに対向し、連通する。同時に、第2筐体シャッター戻り穴78と筐体戻り穴34とが、幅方向において互いに対向し、連通する。また、第2筐体シャッター三角壁74の周縁において第2筐体シャッター周縁壁75が設けられていない部分は、第2筐体シャッター三角壁74において前端部に位置する。これにより、第2筐体シャッター周縁壁75の嵌合切欠79が、第2筐体シャッター71の最深部分において前側ヘ露出される。
【0059】
このように、読取スキャナユニット7の読取開位置と読取閉位置との間における揺動(開閉動作)に連動して、第2筐体シャッター71が開閉される。
(1−7−2)シャッター回動支持部材
シャッター回動支持部材72は、収納部左側壁20の左側面において第2筐体シャッター71の後側に隣接して設けられている。シャッター回動支持部材72は、左側へ突出する側面視略V字状の凸条である。詳しくは、シャッター回動支持部材72は、一方の片が上下方向に沿い、他方の片が後側上方から前側下方へ向かう斜め方向に沿い、かつ、一方の片と他方の片との接続部分が湾曲するように形成されている。このシャッター回動支持部材72では、一方の片が第2筐体シャッター閉位置にある第2筐体シャッター71の後側縁に沿うように(図10(b)参照)、かつ、他方の片が第2筐体シャッター開位置にある第2筐体シャッター71の下側縁に沿うように(図10(a)参照)配置されている。そのため、第2筐体シャッター71を第2筐体シャッター閉位置へ回動させた場合には、第2筐体シャッター71は、その後側縁においてシャッター回動支持部材72の一方の片に当接する(図10(b)参照)。一方、第2筐体シャッター71を第2筐体シャッター開位置へ回動させた場合には、第2筐体シャッター71は、その下側縁においてシャッター回動支持部材72の他方の片に当接する(図10(a)参照)。これにより、第2筐体シャッター71の回動は、第2筐体シャッター閉位置と第2筐体シャッター開位置との間に支持されている。
(1−7−3)軸保持部材
軸保持部材73は、収納部左側壁20の左側面において、第2筐体シャッター71の前側、詳しくは、読取ガイド溝68の前側に設けられている。軸保持部材73は、幅方向に薄手かつ側面視略矩形状に形成されている。軸保持部材73には、その上端縁から下方へ延びる軸受溝107が形成されている。詳しくは、軸受溝107は、収納部左側壁20の左側において、収納部左側壁20と平行に延びている。軸受溝107の溝幅は、軸受溝107の略上半分においては下方へ向けて先細となるように、かつ、軸受溝107の略下半分においては一定となるように設定されている。軸受溝107の前側の溝壁において、その下端部には、後方へ僅かに突出する位置決め突起65が設けられている。
(2)フィーダ部
図1に示すように、フィーダ部4は、供給トレイ51、分離ローラ52、分離パッド53および給紙ローラ54を備えている。
【0060】
供給トレイ51は、本体ケーシング2内の底部に配置され、本体ケーシング2に対して前側から前後方向に沿って着脱可能に装着される。供給トレイ51は、上側が開放されたボックス形状であり、正面側には把持部55が一体的に備えられている。
分離ローラ52および分離パッド53は、供給トレイ51の後端部の上方に設けられている。
【0061】
給紙ローラ54は、分離ローラ52の前方に設けられている。
また、フィーダ部4は、紙粉取りローラ56およびガイドローラ57を備えている。
紙粉取りローラ56は、分離ローラ52に対向配置され、かつ分離パッド53の後端側上方に設けられている。
ガイドローラ57は、紙粉取りローラ56の上方において、分離ローラ52に対向配置されている。
【0062】
また、分離ローラ52の上方には、1対のローラからなるレジストローラ58が設けられている。なお、ガイドローラ57とレジストローラ58との間には、レジストローラ58への用紙3の搬送をガイドするための搬送パス62が設けられている。
供給トレイ51の内部には、用紙3を積層状に載置可能な用紙押圧板59が設けられている。供給トレイ51を、供給トレイ着脱口15を介して本体ケーシング2より離脱させると、用紙押圧板59上に用紙3を載置することができる。
【0063】
一方、供給トレイ51を本体ケーシング2に対して装着すると、用紙押圧板59上の用紙3は、給紙ローラ54に押圧される。そして、給紙ローラ54の回転によって、分離ロ
ーラ52と分離パッド53との間の分離位置に向けて給紙が開始される。
給紙ローラ54によって分離位置に向けて送り出された用紙3は、分離ローラ52の回転によって、分離ローラ52と分離パッド53との間に挟まれたときに、1枚ごとに捌かれて給紙される。給紙された用紙3は、紙粉取りローラ56と分離ローラ52との間を通過し、そこで紙粉が取り除かれる。その後、この用紙3は、ガイドローラ57および搬送パス62にガイドされることにより略U字形状に沿って、前側へ折り返され、レジストローラ58に向けて搬送される。
【0064】
レジストローラ58は、用紙3を、レジスト後に、後述する像担持体の一例としての感光ドラム136と転写ローラ138との間の転写位置に搬送する。この転写位置では、感光ドラム136上のトナー像が用紙3に転写される。
(3)画像形成部
画像形成部5は、スキャナ部80、上述したトナーカートリッジ8、プロセス部9、および定着部82を備えている。
(3−1)スキャナ部
スキャナ部80は、本体ケーシング2内において、供給トレイ51の前端部から前後方向中央よりもやや後側までに亘って供給トレイ51の上方に重なるように隣接配置されている。さらに、スキャナ部80は、前半分部分が後述する排出トレイ185の下方に重なるように隣接配置されている。このスキャナ部80は、レーザ光源(図示せず)、回転駆動されるポリゴンミラー83、fθレンズ84、レンズ85および反射鏡86を前後方向に沿って備えている。レーザ光源(図示せず)から発光される画像データに基づくレーザビームは、鎖線で示すように、ポリゴンミラー83で偏向されて、fθレンズ84を通過した後、さらにレンズ85を通過し、反射鏡86によって光路が屈曲されることにより、プロセス部9の感光ドラム136の表面上に照射される。
(3−2)トナーカートリッジ
図11は、トナーカートリッジを後側斜め右上から見た斜視図であって、(a)は、外側円筒部がカートリッジシャッター閉位置にある状態、(b)は、外側円筒部がカートリッジシャッター開位置にある状態を示す。図12は、トナーカートリッジを後側斜め左上から見た斜視図であって、(a)は、外側円筒部がカートリッジシャッター閉位置にある状態、(b)は、外側円筒部がカートリッジシャッター開位置にある状態を示す。図13は、外側円筒部がカートリッジシャッター閉位置にある状態におけるトナーカートリッジの平面図である。なお、現像剤通過部の要部については断面で示している。図14は、トナーカートリッジの左側面図であって、(a)は、外側円筒部がカートリッジシャッター閉位置にある状態、(b)は、外側円筒部がカートリッジシャッター開位置にある状態を示す。図15は、図14(b)のA−A矢視図である。図16は、図15のA−A矢視図であって、内側円筒部のみを示している。
【0065】
図11に示すように、トナーカートリッジ8は、前後方向に長手となるように、詳しくは、前後、左右および上下方向におけるそれぞれの最大寸法がカートリッジ収容空間27(図5参照)の前後、左右および上下方向におけるそれぞれの最大寸法よりも僅かに小さくなるように形成されている。トナーカートリッジ8は、第1の現像剤収容部の一例としての現像剤通過部87、第2の現像剤収容部の一例としての現像剤収容部88、および取っ手89を備えている。
(3−2−1)現像剤通過部
現像剤通過部87は、カートリッジ収容空間27の湾曲壁26(図7参照)に沿った略円筒形状に形成されており、内部には、正帯電性の非磁性1成分の重合トナーが収容されている。現像剤通過部87は、内側筐体部の一例としての内側円筒部90、および第2シャッターおよび外側筐体部の一例としての外側円筒部91を備えている。
【0066】
内側円筒部90は、現像剤通過部87の外側形状よりも小さい中空の略円筒形状に形成
されており、図15に示すように、内側筒壁92、および側壁の一例としての内側側壁93を一体的に備えている。
内側筒壁92は、内側円筒部90の円周面を形成し、前端部において、後述する干渉防止壁100の左側には、内側筒壁92を肉厚方向に貫通する通過部側連通穴222が形成されている(図15および16参照)。
【0067】
内側側壁93は、側面視円形状に形成されており、内側筒壁92の軸線方向(幅方向)両端部を閉鎖するように2枚設けられ、内側円筒部90の幅方向における側端面を形成している。各内側側壁93の円中心には、内側側壁93を幅方向に貫通する軸穴95が形成されている。そして、図12に示すように、左側の内側側壁93において、左側面視でその円中心を基準とした約1時位置に、供給側開口部および第2供給側開口部の一例としてのカートリッジ供給穴96が形成されている。さらに、左側の内側側壁93において、カートリッジ供給穴96の斜め前側下方の位置(約2時位置)には、戻り側開口部および第2戻り側開口部の一例としてのカートリッジ戻り穴112が、カートリッジ供給穴96と間隔を隔てて形成されている。カートリッジ供給穴96およびカートリッジ戻り穴112は、第2開口部の一例である。そして、カートリッジ供給穴96およびカートリッジ戻り穴112は、ともに左側の内側側壁93を幅方向に貫通し、第1筐体シャッター供給穴41および第1筐体シャッター戻り穴42(図5参照)とほぼ同じ大きさの丸穴に形成されている。
【0068】
内側円筒部90内部には、図15に示すように、攪拌部材(第1攪拌部材)の一例としての通過部側アジテータ97、トナー搬送機構98、案内部材の一例としての案内壁99、および、干渉防止部材の一例としての干渉防止壁100(図16参照)が備えられている。
通過部側アジテータ97は、軸の一例としての通過部側回転軸103と、攪拌部の一例としての通過部側攪拌翼104を備えている。
【0069】
通過部側回転軸103は、幅方向に沿って延び、その幅方向両端部が左右の内側側壁93の各軸穴95にそれぞれ挿通されることで、各内側側壁93に回転自在に支持されている。通過部側回転軸103の右端部は、右側の内側側壁93から右側に突出しており、その突出部分には、通過部側アジテータギヤ63が設けられている。
また、通過部側回転軸103において内側円筒部90内に位置する部分には、攪拌翼支持部221が一体的に設けられている。攪拌翼支持部221は、通過部側回転軸103から径方向外側に突出し、背面視略矩形状の枠体形状に形成されている。攪拌翼支持部221の幅方向寸法は、内側円筒部90内部空間の幅方向寸法の約3分の2であり、攪拌翼支持部221は、通過部側回転軸103において、右側へ偏った位置に設けられている。
【0070】
図16に示すように、通過部側攪拌翼104は、攪拌翼支持部221に取り付けられている。通過部側攪拌翼104は、可撓性を有するフィルム等からなり、攪拌翼支持部221から内側筒壁92へ向かって延び、かつ、右側面視において反時計回りの方向へ反るように形成されている。図15に示すように、通過部側攪拌翼104の幅方向寸法は、攪拌翼支持部221の幅方向寸法とほぼ等しい。
【0071】
トナー搬送機構98は、オーガ収容部101と、攪拌部材(第2攪拌部材)の一例としてのカートリッジオーガ102を備えている。
オーガ収容部101は、トンネル部111および受け部105を一体的に備えている。トンネル部111は、幅方向に延びる円筒形状に形成されており、幅方向両端部は開口されている。トンネル部111の幅方向寸法は、内側円筒部90内部空間の幅方向寸法の約3分の1である。トンネル部111は、その左側開口部が側面視においてカートリッジ供給穴96を囲むように、左側の内側側壁93に接続されている(図16参照)。受け部1
05は、トンネル部111の右端部と右側の内側側壁93とを繋ぐように設けられており、側断面視において上方が開放される溝状に形成されている(図16参照)。受け部105は、内側筒壁92の径方向において、通過部側攪拌翼104と対向している。また、受け部105の上側面である溝部分とカートリッジ供給穴96とは、トンネル部111内部を介して互いに連通している。
【0072】
カートリッジオーガ102は、幅方向に長手であり、軸の一例としてのカートリッジ側回転軸108と、攪拌部の一例としてのカートリッジ側搬送部109とを一体的に備えている。
カートリッジ側回転軸108は、幅方向に延びており、その軸方向(幅方向)に沿う方向でカートリッジ供給穴96と重なる位置において、右側の内側側壁93に回転自在に支持されている。なお、カートリッジ側回転軸108の延びる方向は、カートリッジオーガ102によるトナーの送り方向(後述する。)に沿っている。また、側面断面視において、カートリッジ側回転軸108と、上述した通過部側アジテータ97の通過部側回転軸103とは、現像剤通過部87の径方向において、異なる位置に設けられている(図16参照)。なお、カートリッジ側回転軸108と通過部側回転軸103とは、延びる方向が互いに平行になるように、配置されている。
【0073】
また、カートリッジ側回転軸108の右端部は、右側の内側側壁93から右側に突出しており、その突出部分には、カートリッジオーガギヤ110が設けられている。カートリッジオーガギヤ110は、通過部側アジテータギヤ63に対して、前側斜め上方から噛合している(図11参照)。これにより、カートリッジ側回転軸108と通過部側回転軸103とが連結されている。なお、カートリッジオーガギヤ110および通過部側アジテータギヤ63は、伝達部材の一例である。
【0074】
カートリッジ側搬送部109は、カートリッジ側回転軸108の外周面において、その軸方向に沿って螺旋状に形成されている。
カートリッジオーガ102は、トンネル部111の内部を貫通し、かつ、受け部105の上側面の僅か上方に位置するように、オーガ収容部101に収容されている。
案内壁99は、左側の内側側壁93の右側面と内側筒壁92の内周面の下端部とを繋ぐ正断面視略直角三角形状かつ、側面視において下方へ膨出する略半円形状(図16参照)に形成されている。詳しくは、案内壁99の上端縁は、左側の内側側壁93の右側面の下端部と軸穴95との間に位置し、その右端縁は、内側筒壁92の内周面の下端部において、通過部側攪拌翼104の左端部の下方近傍に位置している。
【0075】
干渉防止壁100は、図16に示すように、内側筒壁92の内周面に沿う側断面視略円弧形状、かつ、背面視略矩形状に形成されている(図15参照)。詳しくは、干渉防止壁100は、側断面視において、内側筒壁92の周方向を基準とした場合における肉厚が上方に向かって滑らかに大きくなるように、かつ、その径方向内側面が、オーガ収容部101の受け部105の後端縁に連続するように形成されている。また、干渉防止壁100の幅方向寸法は、受け部105の幅方向寸法とほぼ等しく、幅方向における配置位置についても、干渉防止壁100は、受け部105とほぼ等しい(図15参照)。
【0076】
図11に示すように、外側円筒部91は、現像剤通過部87の外側形状を形成し、内側円筒部90に沿った中空の略円筒状に形成されており、外側筒壁113および外側側壁114を一体的に備えている。
外側筒壁113は、外側円筒部91の外周面を形成している。図11(b)に示す状態において、外側筒壁113の略前半分上側部分には、正面視略矩形状の切欠115が形成されている。図11(a)に示す状態において、外側筒壁113の後端部の左側に僅かに偏った位置には、後方へ突出するカートリッジ突起116が設けられている。カートリッ
ジ突起116は、背面視において幅方向に長手の矩形状に形成されている。
【0077】
外側側壁114は、側面視円形状に形成されており、外側筒壁113の軸線方向(幅方向)両端部を閉鎖するように2枚設けられ、外側円筒部91の幅方向における側端面を形成している。右側の外側側壁114の右側面には、その円中心を通り、かつ右側へ突出するカートリッジ突条117が設けられている。カートリッジ突条117は、右側面視において、右側の外側側壁114の直径方向に延びる長手の矩形状に形成されており、図11(a)に示すように、その後端部がカートリッジ突起116に近接している。また、図12に示すように、左側の外側側壁114には、その周縁に沿って、カートリッジシャッター供給穴118およびカートリッジシャッター戻り穴119が形成されている。カートリッジシャッター戻り穴119は、カートリッジシャッター供給穴118に対して、左側面視において、時計回りの方向に間隔を隔てて形成されている。カートリッジシャッター供給穴118およびカートリッジシャッター戻り穴119は、ともに左側の外側側壁114を幅方向に貫通し、カートリッジ供給穴96およびカートリッジ戻り穴112とほぼ同じ大きさの丸穴に形成されている。また、各外側側壁114の円中心位置には、軸穴66が形成されており、各軸穴66には、図13に示すように、上述した通過部側回転軸103の幅方向両端部が回動自在に嵌合されている。
【0078】
図12に示すように、外側円筒部91は、内側円筒部90を収容している。外側円筒部91は、外側筒壁113の内周面が内側円筒部90の内側筒壁92の外周面に対してスライドすることで、内側円筒部90に通過部側回転軸103を介して回動自在に支持されている。詳しくは、外側円筒部91は、カートリッジシャッター閉位置(図12(a)参照)とカートリッジシャッター開位置(図12(b)参照)との間で回動自在である。
【0079】
外側円筒部91がカートリッジシャッター閉位置にあるときには、カートリッジ供給穴96およびカートリッジ戻り穴112は、図12(a)に示すように、左側の外側側壁114におけるカートリッジシャッター供給穴118およびカートリッジシャッター戻り穴119以外の部分によって左側から閉鎖される。さらに、カートリッジ突起116は、現像剤通過部87において後端に位置し(図14(a)参照)、図11(a)に示すように、カートリッジ突条117は、前後方向に沿う。
【0080】
一方、カートリッジシャッター閉位置から右側面視において外側円筒部91を時計回りに約90°回動させたときの位置がカートリッジシャッター開位置である。外側円筒部91がカートリッジシャッター開位置にあるときには、図12(b)に示すように、カートリッジ供給穴96とカートリッジシャッター供給穴118とが、幅方向において互いに対向し、連通する。同時に、カートリッジ戻り穴112とカートリッジシャッター戻り穴119とが、幅方向において互いに対向し、連通する。さらに、カートリッジ突起116は、現像剤通過部87において下端に位置し(図14(b)参照)、図11(b)に示すように、カートリッジ突条117は上下方向に沿う。
【0081】
なお、外側円筒部91がカートリッジシャッター閉位置とカートリッジシャッター開位置との間で回動するとき、上述した内側円筒部90の通過部側連通穴222(図16参照)は、外側円筒部91の切欠115の回動範囲内に常に位置している。
(3−2−2)現像剤収容部
現像剤収容部88は、現像剤通過部87に対して、その前側に隣接して設けられている。現像剤収容部88は、3つの略中空円筒(サブシリンダ120とする。)が前後方向に沿って3つ連結されることで形成されており、その上面は水平方向に沿って平坦に形成されている。また、各サブシリンダ120内部は、互いに連通している。現像剤収容部88にも、現像剤通過部87と同様に、正帯電性の非磁性1成分の重合トナーが収容されている。
【0082】
各サブシリンダ120内には、図14に示すように、搬送部材の一例としての収容部側アジテータ機構122が設けられている。
収容部側アジテータ機構122は、収容部側回転軸123および収容部側アジテータ124を備えている。
収容部側回転軸123は、各サブシリンダ120の幅方向両側壁に回転自在に支持されており、その左端部は、対応するサブシリンダ120の左側壁から左側へ突出している。詳しくは、中央に位置するサブシリンダ120における収容部側回転軸123が、後述する収容部側アジテータギヤ125から露出するように、最も左側に突出している(図13参照)。また、図11に示すように、最後方および中央のサブシリンダ120において、収容部側回転軸123の右端部が、対応するサブシリンダ120の右側壁から右側へ突出している。詳しくは、中央のサブシリンダ120における収容部側回転軸123のほうが、最後方のサブシリンダ120における収容部側回転軸123よりも右側に突出している。図12に示すように、各収容部側回転軸123の左端部においてサブシリンダ120の左側壁から突出した部分には、収容部側アジテータギヤ125が相対回転不能に取り付けられている。中央に位置するサブシリンダ120の収容部側アジテータギヤ125は、他のサブシリンダ120における収容部側アジテータギヤ125よりも幅広に形成されている。また、前後方向に隣接する収容部側アジテータギヤ125の間には、中間ギヤ126がそれぞれ設けられている。各中間ギヤ126は、サブシリンダ120の左側壁に設けられた支軸127に回転自在に支持されており、前後方向両側の各収容部側アジテータギヤ125に噛合している。
【0083】
また、図11に示すように、最後方のサブシリンダ120の収容部側回転軸123の右端部においてサブシリンダ120の右側壁から突出した部分には、アジテータ伝達ギヤ128が相対回転不能に取り付けられている。
図14に示すように、収容部側アジテータ124は、各収容部側回転軸123に設けられている。収容部側アジテータ124は、可撓性をするフィルム等からなり、収容部側回転軸123を中心とする径方向に長手の略矩形状、かつ、左側面視において反時計回りの方向へ反るように形成されている。
【0084】
また、現像剤収容部88は、現像剤通過部87の内側円筒部90に接続されている。詳しくは、現像剤収容部88内部は、通過部側連通穴222(図16参照)を介して、現像剤通過部87の内側円筒部90内部と連通している。
図11に示すように、現像剤収容部88と内側円筒部90との接続部分、詳しくは最後方のサブシリンダ120の右側壁と内側円筒部90の右側の内側側壁93との接続部分には、右側へ突出する2本の支軸129が前後方向に所定の間隔を隔てて設けられている。各支軸129には、中間ギヤ130が回転自在に取り付けられている。各支軸129に取り付けられた中間ギヤ130は互いに噛合しており、前側の中間ギヤ130は、アジテータ伝達ギヤ128に後側から噛合し、後側の中間ギヤ130は、通過部側アジテータギヤ63に前側から噛合している。
(3−2−3)取っ手
取っ手89は、幅方向に細く、側面視リング状に形成されており、最前方のサブシリンダ120の前側部分(トナーカートリッジ8の本体ケーシング2に対する離脱方向下流側端部)の幅方向両端部にそれぞれ設けられている。詳しくは、各取っ手89は、最前方のサブシリンダ120の上端部から前方へ向かって水平に延びてから下方へ緩やかに旋回して、このサブシリンダ120の前端部と下端部との間の部分に接続されている。
(3−2−4)トナーカートリッジの本体ケーシングに対する着脱
(3−2−4−1)トナーカートリッジの本体ケーシングに対する装着
先ず、図3に示すように、本体ケーシング2のカバー17を、上述したカバー開位置まで回動させ、カートリッジ着脱口16を開放する。そして、図11(a)に示すように、
外側円筒部91がカートリッジシャッター閉位置にあるトナーカートリッジ8の取っ手89を掴む。そして、トナーカートリッジ8を水平な姿勢に保ちながら、カートリッジ突条117および中央のサブシリンダ120の収容部側回転軸123の右端部(右ガイド部131とする。)を、収納部右側壁21の右ガイド溝30(図3参照)に受け入れさせる。そして、図12(a)に示すように、中央のサブシリンダ120の収容部側アジテータギヤ125をギヤ収容溝24(図5参照)に受け入れさせた後、中央のサブシリンダ120の収容部側回転軸123の左端部(左ガイド部132とする。)を、収納部左側壁20の左ガイド溝28(図5参照)に受け入れさせる。
【0085】
そして、トナーカートリッジ8を、後方へ押し込み、カートリッジ収容空間27(図5参照)内に挿入する。このとき、カートリッジ突条117および右ガイド部131(図13参照)は、右ガイド溝30(図9(b)参照)にガイドされ、左ガイド部132(図13参照)は、左ガイド溝28(図7(b)参照)にガイドされる。これにより、トナーカートリッジ8は、カートリッジ着脱口16を通過しながら、カートリッジ収容空間27内を水平方向に沿って後方へ移動する。
【0086】
引き続き、トナーカートリッジ8を後方へ押し込むと、カートリッジ突条117(図13参照)は、右ガイド溝30(図9(b)参照)を通り過ぎ、回動板閉位置にある回動板48の回動板ガイド溝49に受け入れられる。
トナーカートリッジ8をさらに後方へ押し込むと、左ガイド部132(図13参照)は、位置決め突起29(図7(b)参照)を乗り越えて左ガイド溝28の後端縁に接触する。同時に、カートリッジ突起116(図13参照)が、第1筐体シャッター開位置にある第1筐体シャッター37の嵌合穴43(図6参照)に嵌る。カートリッジ突条117(図13参照)は、回動板ガイド溝49(図9(b)参照)内に受け入れられた状態にあり、回動板ガイド溝49からはみ出していない。つまり、カートリッジ突条117が回動板ガイド溝49内に受け入れられることで、トナーカートリッジ8の外側円筒部91(図11(a)参照)とカバー17(図3参照)とが伝達部材25によって連結される。
【0087】
また、中央のサブシリンダ120の収容部側アジテータギヤ125(図12(a))において他の収容部側アジテータギヤ125よりも左側に突出した部分が、駆動入力ギヤ36(図5参照)に噛合する。これにより、トナーカートリッジ8のカートリッジ収容空間27内への収容が完了する。このとき、トナーカートリッジ8は、現像剤通過部87(詳しくは、外側円筒部91における左側の外側側壁114)において、後述する現像剤担持体の一例としての現像ローラ154(図1参照)と、その長手方向(軸方向、つまり幅方向)に対向する(図9参照)。また、図示されていないが、トナーカートリッジ8のカートリッジ供給穴96は、外側円筒部91の左側の外側側壁114および第1筐体シャッター37を挟んで、本体ケーシング2の筐体供給穴33と幅方向に対向する(図7(b)および図14(a)参照)。同様に、カートリッジ戻り穴112は、筐体戻り穴34と幅方向に対向する。
【0088】
トナーカートリッジ8のカートリッジ収容空間27内への収容が完了した状態で、図9(b)に示すように、カバー開位置にあるカバー17をカバー閉位置まで回動させる。これにより、上述したように、回動板閉位置にある回動板48が図9(a)に示す回動板開位置まで回動する。回動板48の回動板ガイド溝49にカートリッジ突条117が受け入れられた(係合された)状態にある外側円筒部91(図11(a)参照)は、回動板48の回動板開位置までの回動に連動して(つまり、カバー17の回動により発生した動力が伝達されることにより)、カートリッジシャッター開位置(図11(b)参照)まで回動する。そして、図7(b)に示すように、外側円筒部91のカートリッジ突起116(図14(a)参照)が嵌合穴43に嵌った(係合された)状態にある第1筐体シャッター37は、外側円筒部91のカートリッジシャッター開位置(図14(b)参照)までの回動
に連動して、図7(a)に示すように、第1筐体シャッター開位置まで回動する。なお、外側円筒部91は、シャッターの一例である。
【0089】
この状態において、本体ケーシング2の筐体供給穴33が、図15に示すように、第1筐体シャッター供給穴41およびトナーカートリッジ8のカートリッジシャッター供給穴118を介して、カートリッジ供給穴96と連通する。また、本体ケーシング2の筐体戻り穴34が、第1筐体シャッター戻り穴42およびトナーカートリッジ8のカートリッジシャッター戻り穴119を介して、カートリッジ戻り穴112と連通する。
【0090】
また、図9(a)に示すように、カバー閉位置にあるカバー17によってカートリッジ着脱口16が閉鎖されることで、トナーカートリッジ8の本体ケーシング2に対する装着が完了する。このとき、トナーカートリッジ8の取っ手89は、カバー閉位置にあるカバー17に対して前後方向に対向し、これに隣接している。
(3−2−4−2)トナーカートリッジの本体ケーシングに対する離脱
カバー閉位置にあるカバー17をカバー開位置まで回動させ、カートリッジ着脱口16を開放する(図9(b)参照)。これにより、取っ手89が、カートリッジ着脱口16から露出され、回動板開位置にある回動板48が回動板閉位置まで回動する。回動板48の回動板ガイド溝49にカートリッジ突条117が受け入れられた(係合された)状態にある外側円筒部91は、回動板48の回動板閉位置までの回動に連動して(つまり、カバー17の回動により発生した動力が伝達されることにより)、カートリッジシャッター閉位置まで回動する(図11(a)参照)。そして、外側円筒部91のカートリッジ突起116(図11参照)が嵌合穴43に嵌った(係合された)状態にある第1筐体シャッター37は、外側円筒部91のカートリッジシャッター閉位置までの回動に連動して、第1筐体シャッター閉位置まで回動する(図7(b)参照)。
【0091】
これにより、本体ケーシング2の筐体供給穴33および筐体戻り穴34が第1筐体シャッター37によって閉鎖され(図7(b)参照)、トナーカートリッジ8のカートリッジ供給穴96およびカートリッジ戻り穴112が外側円筒部91によって閉鎖される(図14(a)参照)。そのため、筐体供給穴33とカートリッジ供給穴96との上述した連通状態は解消され、同様に、筐体戻り穴34とカートリッジ戻り穴112との上述した連通状態も解消される。
【0092】
その後、取っ手89を掴んでトナーカートリッジ8を前方へ引き出す(図9(b)参照)。これにより、左ガイド部132(図13参照)は、位置決め突起29(図5参照)を乗り越えて左ガイド溝28に沿って前方へガイドされる。そして、カートリッジ突条117および右ガイド部131(図13参照)は、右ガイド溝30(図9(b)参照)にガイドされる(カートリッジ突条117は回動板ガイド溝49にもガイドされる。)。そのため、トナーカートリッジ8は、カートリッジ着脱口16を通過しながら、カートリッジ収容空間27内を水平方向に沿って前方へ移動する。
【0093】
そして、左ガイド部132(図13参照)が左ガイド溝28(図5参照)から外れ、カートリッジ突条117および右ガイド部131(図13参照)が右ガイド溝30(図5参照)から外れ、さらに、中央の収容部側アジテータギヤ125(図13参照)がギヤ収容溝24(図5参照)から外れると、トナーカートリッジ8がカートリッジ収容空間27から取り出される。
【0094】
これにより、トナーカートリッジ8の本体ケーシング2に対する離脱が完了する。
なお、トナーカートリッジ8の本体ケーシング2に対する着脱に関する上記の説明において、カバー17の回動(開閉動作)に連動して第1筐体シャッター37が開閉される。(3−3)プロセス部
図17は、図1において、プロセス部を抜き出して示している。図18は、プロセス部の右側面図であって、(a)は、現像シャッターが現像シャッター開位置にある状態を示し、(b)は、現像シャッターが現像シャッター閉位置にある状態を示す。
【0095】
以下では、トナーカートリッジ8が本体ケーシング2に対して装着されているものとして説明する。すなわち、図15に示すように、この状態では、本体ケーシング2の筐体供給穴33が、トナーカートリッジ8のカートリッジ供給穴96と連通し、本体ケーシング2の筐体戻り穴34が、トナーカートリッジ8のカートリッジ戻り穴112と連通している。
【0096】
プロセス部9は、幅方向に長手であり、上述したように、プロセス収容空間69に配置されている。また、図1に示すように、プロセス部9は、その前側部分がスキャナ部80の上方に重なるように、さらに後側部分が供給トレイ51の上方に重なるように配置されている。
プロセス部9は、上述したように、本体ケーシング2に対して着脱自在に装着され、ドラム部133と現像部134とを一体的に備えている。
(3−3−1)ドラム部
図17に示すように、ドラム部133は、ドラム筐体135を備え、さらに、ドラム筐体135内に設けられる、感光ドラム136、スコロトロン型帯電器137、転写ローラ138およびクリーニングブラシ139を備えている。
【0097】
ドラム筐体135は、幅方向に長手であり、かつ前方および後方が開放されるボックス形状に形成されている。
ドラム筐体135の底壁の前後方向途中には、スキャナ部80(図1参照)からのレーザビームを後述する感光ドラム136に照射するためのレーザ入射口141が形成されている。ドラム筐体135の天壁(上壁)の後端縁と後述する現像部134の現像筐体152の天壁の前端縁との間には第1通過口142が開口されている。ドラム筐体135の前壁には第2通過口143が開口されている。第1通過口142および第2通過口143は、ともに幅方向に長手の矩形状に形成されている。
【0098】
ドラム筐体135において、その幅方向両側壁の上下前後方向における略中央には、ドラム軸穴175が形成されており、ドラム軸穴175の後方には、側面視楕円形状の現像ローラ軸受穴176が形成されている(図18参照)。
ドラム筐体135において、左側壁、右側壁および底壁の各前半分部分と前壁と天壁とによって区画される部分が、ドラム収容部144とされている。ドラム収容部144には、感光ドラム136、スコロトロン型帯電器137、転写ローラ138およびクリーニングブラシ139が収容されている。
【0099】
また、ドラム筐体135において、左側壁、右側壁および底壁の各後半分部分によって区画される部分が、現像配置部145とされている。現像配置部145には、現像部134が配置される。現像配置部145は、上側が開放される正断面視コ字状の有底枠体形状に形成されている。
ドラム収容部144と現像配置部145とは互いに連通している。
【0100】
感光ドラム136は、円筒形状に形成され、ドラム本体146と、軸の一例としてのドラム軸147とを備えている。ドラム本体146は、最表層がポリカーボネートなどからなる正帯電性の感光層により形成されている。ドラム軸147は、金属製であり、ドラム本体146の軸心において、ドラム本体146の軸方向(幅方向)に沿って延びている。
ドラム軸147の軸方向両端部は、対応するドラム軸穴175に挿通されることで(図18参照)、ドラム筐体135の幅方向両側壁において支持され、ドラム本体146は、
ドラム軸147に対して回転自在に支持される。これにより、感光ドラム136は、ドラム筐体135において、ドラム軸147を中心に回転自在に設けられている。また、ドラム軸147の右端部は、ドラム筐体135の右側壁から右側へ突出するように露出されている(図18参照)。また、感光ドラム136は、駆動モータ(図示せず)からの駆動力が入力されることにより、回転駆動される。
【0101】
スコロトロン型帯電器137は、感光ドラム136の斜め前側下方において、ドラム筐体135の底壁に支持されており、感光ドラム136と接触しないように間隔を隔てて、感光ドラム136と対向配置されている。スコロトロン型帯電器137は、放電ワイヤ148とグリッド149とを備えている。放電ワイヤ148は、感光ドラム136と間隔を隔てて対向配置されている。グリッド149は、放電ワイヤ148と感光ドラム136との間に設けられており、放電ワイヤ148から感光ドラム136への電荷量を制御する。
【0102】
スコロトロン型帯電器137では、グリッド149にバイアス電圧を印加すると同時に、放電ワイヤ148に高電圧を印加して、放電ワイヤ148をコロナ放電させることにより、感光ドラム136の表面を一様に正極性に帯電させる。
転写ローラ138は、ドラム筐体135において、感光ドラム136の上方に設けられ、感光ドラム136と上下方向において対向して接触し、感光ドラム136との間にニップを形成するように配置されている。このニップが、上述した感光ドラム136と転写ローラ138との間の転写位置となる。
【0103】
転写ローラ138は、ローラ軸150とゴムローラ151とを備えている。ローラ軸150は、金属製であり、ドラム筐体135の幅方向両側壁において回転自在に支持されている。ゴムローラ151は、ローラ軸150を被覆する導電性のゴム材料から形成されている。
転写ローラ138には、転写時に転写バイアスが印加される。また、転写ローラ138は、駆動モータ(図示せず)からの駆動力が入力されることにより、回転駆動される。
【0104】
クリーニングブラシ139は、ドラム筐体135の前壁に組み付けられ、感光ドラム136の前側、かつスコロトロン型帯電器137の斜め前側上方において、感光ドラム136に接触するように配置されている。
(3−3−2)現像部
現像部134は、ドラム筐体135の現像配置部145においてドラム部133に対して一体的に備えられている。
【0105】
現像部134は、現像筐体152、および第1シャッターの一例としての現像シャッター177(図18参照)を備え、さらに、その現像筐体152内に設けられる、供給ローラ153、現像ローラ154、層厚規制ブレード155、供給オーガ156および戻りオーガ157を備えている。
現像筐体152は、側面視略矩形状、かつ幅方向に長手のボックス形状に形成されている。現像筐体152の前壁には、正面視において幅方向に長手の矩形状の現像連通穴158が形成されている。現像筐体152の天壁(上壁)は、上方へ向かって凸湾曲する側面視円弧形状に形成されている。現像筐体152の天壁の幅方向両端部には、上方へ突出するスペーサー64がそれぞれ設けられている。
【0106】
現像筐体152の右側壁の後端部かつ上端部は、他の部分よりも右側へ一段突出するように形成されている(図18参照)。この突出部分(突出部分121とする。)の側面形状は、略円形状に形成されている。
現像筐体152の内部には、側断面視略L字状であり、幅方向に延びる現像隔壁159が形成されており、現像隔壁159によって、現像筐体152の内部は、現像室160と
トナー供給室161とに区画されている。
【0107】
トナー供給室161は、現像筐体152の後端部かつ上端部に位置し、側断面視略矩形状に区画されている。トナー供給室161は、幅方向において、上述した突出部分121(図18参照)と対向している。現像隔壁159の左端部の下端部には、現像隔壁159を上下方向に貫通するトナー連通穴162が形成されており、現像室160とトナー供給室161とは、トナー連通穴162を介して連通している。現像室160内に、現像ローラ154、供給ローラ153、層厚規制ブレード155および戻りオーガ157が配置され、トナー供給室161内に、供給オーガ156が配置されている。
【0108】
現像ローラ154は、現像室160の前側部分に配置され、前端部が現像連通穴158を介して前方へ露出し、感光ドラム136に対して後側から圧接されている。現像ローラ154は、金属製の現像ローラ回転軸163に、導電性のゴム材料などの弾性部材からなるゴムローラ164が被覆されている。現像ローラ回転軸163は、現像筐体152の幅方向両側壁に回転可能に支持されている。現像ローラ回転軸163の幅方向両端部は、現像筐体152の幅方向両側壁から幅方向外側へ突出するように露出されており、ドラム筐体135の対応する現像ローラ軸受穴176に嵌合されている(図18参照)。現像ローラ154は、現像ローラ回転軸163に駆動モータ(図示せず)からの駆動力が入力されることにより、回転駆動される。また、現像ローラ154には、画像形成時に、本体ケーシング2内に設けられる図示しない高圧基板からの現像バイアスが印加される。
【0109】
供給ローラ153は、現像ローラ154に対して斜め後側下方から対向し、現像ローラ154に圧接されている。供給ローラ153は、金属製の供給ローラ回転軸165に、導電性のスポンジ部材からなるスポンジローラ166が被覆されている。また、供給ローラ回転軸165は、現像筐体152の幅方向両側壁に回転自在に支持されている。供給ローラ回転軸165の幅方向両端面は、現像筐体152の幅方向両側壁から露出されている(図18参照)。供給ローラ153は、供給ローラ回転軸165に駆動モータ(図示せず)からの駆動力が入力されることにより、回転駆動される。
【0110】
層厚規制ブレード155は、ブレード本体167と押圧部168とを備えている。ブレード本体167は、基端部が現像筐体152の天壁に支持され、金属製の板ばね材からなる。押圧部168は、ブレード本体167の遊端部に設けられ、絶縁性のシリコーンゴムからなる断面略矩形状に形成されている。層厚規制ブレード155では、供給ローラ153の上方において押圧部168がブレード本体167の弾性力によって現像ローラ154の表面に圧接されている。
【0111】
供給オーガ156は、幅方向に長手の供給側回転軸169と供給側搬送部170とを一体的に備えている。供給側回転軸169は、現像筐体152の幅方向両側壁に回転自在に支持されている。供給側搬送部170は、供給側回転軸169の外周面において、その軸方向に沿って螺旋状に形成されている。また、供給側回転軸169の左端部にはギヤ部(図示せず)が設けられており、このギヤ部(図示せず)を介して、本体ケーシング2の駆動モータ(図示せず)の駆動力が伝達される。これによって、供給オーガ156は、回転駆動される。現像筐体152の右側壁の突出部分121において、供給オーガ156に対向する部分には、トナー供給室161内部を外部に連通させる第1供給側開口部の一例としての現像供給穴171が形成されている(図18参照)。
【0112】
戻りオーガ157は、供給ローラ153の上方かつ、供給オーガ156の下方に配置され、幅方向に長手の戻り側回転軸172と戻り側搬送部173とを一体的に備えている。戻り側回転軸172は、現像筐体152の幅方向両側壁に回転自在に支持されている。戻り側搬送部173は、戻り側回転軸172の外周面において、その軸方向に沿って螺旋状
(供給側搬送部170とは逆方向の螺旋状)に形成されている。また、戻り側回転軸172の左端部にはギヤ部(図示せず)が設けられており、このギヤ部(図示せず)を介して、本体ケーシング2の駆動モータ(図示せず)の駆動力が伝達される。これによって、戻りオーガ157は、回転駆動される。現像筐体152の右側壁の突出部分121において、戻りオーガ157に対向する部分には、現像室160内部を外部に連通させる第1戻り側開口部の一例としての現像戻り穴174が形成されている(図18参照)。なお、現像供給穴171および現像戻り穴174は、第1開口部の一例である。
【0113】
現像シャッター177は、図18に示すように、現像筐体152の突出部分121の側面形状よりも僅かに大きい側面視円形状の蓋状に形成されており、現像シャッター円板壁178および現像シャッター周縁壁179を一体的に備えている。
現像シャッター円板壁178は、側面視円形状の薄板状に形成されている。現像シャッター円板壁178には、その円中心を挟むように、現像シャッター供給穴94および現像シャッター戻り穴140が形成されている。現像シャッター供給穴94および現像シャッター戻り穴140は、ともに現像シャッター円板壁178を幅方向に貫通し、現像供給穴171および現像戻り穴174とほぼ同じ大きさの丸穴に形成されている。
【0114】
現像シャッター周縁壁179は、現像シャッター円板壁178の外周縁から連続して左側へ延びる環状に形成されている。現像シャッター周縁壁179の外周面において、その周上1箇所、詳しくは、現像シャッター供給穴94の近傍には、径方向外側へ向かって突出する現像シャッター突起219が一体的に設けられている。
現像シャッター177は、突出部分121に対して右側から外嵌されており、突出部分121によって回動自在に支持されている。詳しくは、現像シャッター177は、現像シャッター閉位置(図18(b)参照)と現像シャッター開位置(図18(a)参照)との間で回動自在である。
【0115】
現像シャッター177が現像シャッター閉位置にあるときには、図18(b)に示すように、現像供給穴171および現像戻り穴174が、現像シャッター円板壁178における現像シャッター供給穴94および現像シャッター戻り穴140以外の部分によって右側から閉鎖される。また、現像シャッター突起219の突出方向は、後側斜め下向きである。
【0116】
一方、現像シャッター閉位置から右側面視において反時計回りに約90°回動させたときの現像シャッター177の位置が、図18(a)に示す現像シャッター開位置である。現像シャッター177が現像シャッター開位置にあるときには、現像シャッター供給穴94と現像供給穴171とが、幅方向において互いに対向し、連通する。同時に、現像シャッター戻り穴140と現像戻り穴174とが、幅方向において互いに対向し、連通する。また、現像シャッター突起219の突出方向は、後側斜め上向きである。
(3−3−3)プロセス部の本体ケーシングに対する着脱
以下には、プロセス部9の本体ケーシング2に対する着脱について説明する。
【0117】
プロセス部9を本体ケーシング2に対して装着するにあたって、先ず、読取スキャナユニット7を開いて読取開位置まで揺動させる(図4(b)参照)。これによって、プロセス着脱口11が開放され、第2筐体シャッター71は、第2筐体シャッター閉位置へ回動する(図10(b)参照)。そして、現像シャッター177が現像シャッター閉位置にあるプロセス部9(図18(b)参照)を、プロセス着脱口11を介してプロセス収容空間69内に収容する。
【0118】
このとき、図10(b)に示すように、プロセス部9は、感光ドラム136のドラム軸147の右端部(図18(b)参照)が軸保持部材73の軸受溝107に沿って案内され
ることで、プロセス収容空間69内を下降する。そして、ドラム軸147の右端部が軸保持部材73の位置決め突起65を乗り越えて軸受溝107の下端に当接すると、プロセス部9の下降が止まり、プロセス部9の本体ケーシング2に対する装着が完了する。このとき、ドラム軸147の右端部が軸保持部材73に保持される。また、プロセス部9の突出部分121(図18(b)参照)は、第2筐体シャッター閉位置にある第2筐体シャッター71に受け入れられる。
【0119】
この状態において、現像シャッター177の現像シャッター周縁壁179は、第2筐体シャッター周縁壁75に挟持され、現像シャッター突起219が第2筐体シャッター周縁壁75の嵌合切欠79に嵌合する(図18(b)参照)。また、プロセス部9の現像供給穴171は、現像シャッター177および第2筐体シャッター71を挟んで、本体ケーシング2の筐体供給穴33と幅方向に対向する。同様に、現像戻り穴174は、筐体戻り穴34と幅方向に対向する。
【0120】
そのため、トナーカートリッジ8が本体ケーシング2に装着されている場合、現像供給穴171は、トナーカートリッジ8のカートリッジ供給穴96と幅方向に対向し、現像戻り穴174は、カートリッジ戻り穴112と幅方向に対向する(図15参照)。
この状態において、読取スキャナユニット7を読取閉位置まで揺動させると(図4(a)参照)、上述したように第2筐体シャッター閉位置にある第2筐体シャッター71が、図10(a)に示す第2筐体シャッター開位置まで回動する。第2筐体シャッター71の嵌合切欠79に現像シャッター突起219が嵌合した状態にある現像シャッター177(図18(b)参照)は、第2筐体シャッター71の第2筐体シャッター開位置までの回動に連動して、現像シャッター開位置(図18(a)参照)まで回動する。
【0121】
この状態において、本体ケーシング2の筐体供給穴33は、図15に示すように、第2筐体シャッター供給穴77および現像シャッター177の現像シャッター供給穴94を介して、現像供給穴171と連通する。また、本体ケーシング2の筐体戻り穴34は、第2筐体シャッター戻り穴78および現像シャッター177の現像シャッター戻り穴140を介して、現像戻り穴174と連通する。ここで、上述したように、筐体供給穴33がトナーカートリッジ8のカートリッジ供給穴96と連通し、筐体戻り穴34がカートリッジ戻り穴112と連通している。そのため、現像供給穴171とカートリッジ供給穴96とは互いに連通し、現像戻り穴174とカートリッジ戻り穴112とは互いに連通している。
【0122】
一方、プロセス部9を本体ケーシング2から離脱する場合には、読取スキャナユニット7を読取開位置まで揺動させる(図4(b)参照)。これによって、プロセス着脱口11が開放され、第2筐体シャッター71は、第2筐体シャッター閉位置へ回動する(図10(b)参照)。第2筐体シャッター71の嵌合切欠79に現像シャッター突起219が嵌合した状態にある現像シャッター177(図18(a)参照)は、第2筐体シャッター71の第2筐体シャッター閉位置までの回動に連動して、現像シャッター閉位置(図18(b)参照)まで回動する。
【0123】
これにより、本体ケーシング2の筐体供給穴33および筐体戻り穴34が第2筐体シャッター7によって閉鎖され(図10(b)参照)、プロセス部9の現像シャッター供給穴94および現像シャッター戻り穴140が現像シャッター177によって閉鎖される(図18(b)参照)。そのため、筐体供給穴33と現像シャッター供給穴94との上述した連通状態は解消され、同様に、筐体戻り穴34と現像シャッター戻り穴140との上述した連通状態も解消される。
【0124】
その後、プロセス部9を上方に引き上げる。このとき、図10(b)に示すように、感光ドラム136のドラム軸147の右端部(図18(b)参照)が軸保持部材73の位置
決め突起65を乗り越えて軸受溝107に沿って案内されることで、プロセス部9は、プロセス収容空間69内を上昇する。プロセス部9の上昇に伴って、現像シャッター突起219(図18(b)参照)が第2筐体シャッター71の嵌合切欠79から離間する。
【0125】
そして、ドラム軸147の右端部が軸受溝107から外れると、プロセス部9がプロセス収容空間69から取り出される。
これにより、プロセス部9の本体ケーシング2に対する離脱が完了する。
なお、以上の説明より、現像シャッター177の回動(開閉動作)と、トナーカートリッジ8の外側円筒部91の回動(開閉動作)とは互いに独立している。
(3−3−4)現像転写動作
以下には、現像供給穴171とカートリッジ供給穴96とが互いに連通し、現像戻り穴174とカートリッジ戻り穴112とが互いに連通している状態(図15参照)での画像形成部5における現像転写動作について説明する。
【0126】
画像形成時において、駆動モータ(図示せず)が駆動され、駆動入力ギヤ36(図7(a)参照)が右側面視において時計回りに回転される。これにより、駆動入力ギヤ36に噛合する中央のサブシリンダ120の収容部側アジテータギヤ125(図14(b)参照)に、駆動入力ギヤ36から駆動力が伝達され、この収容部側アジテータギヤ125が左側面視時計回りに回転駆動される。この駆動力は、図14(b)に示すように、中間ギヤ126を介して最前方および最後方の各サブシリンダ120の収容部側アジテータギヤ125に伝達される。これにより、各サブシリンダ120において、収容部側アジテータギヤ125が左側面視時計回りに回転駆動され、収容部側アジテータギヤ125とともに、収容部側回転軸123および収容部側アジテータ124が左側面視時計回りに回転される。そのため、各サブシリンダ120では、トナーが収容部側アジテータ機構122の収容部側アジテータ124によって攪拌されて、後方へ移動される。つまり、現像剤収容部88全体でみると、前方から後方へ向かってトナーが移動され、このトナーは、上述した通過部側連通穴222(図16参照)を介して、現像剤通過部87の内側円筒部90内部に搬送される。
【0127】
また、図11(b)に示すように、最後方のサブシリンダ120では、収容部側回転軸123の回転に伴ってアジテータ伝達ギヤ128が右側面視反時計回りに回転される。アジテータ伝達ギヤ128を回転させる駆動力は、2つの中間ギヤ130を介して通過部側アジテータギヤ63に伝達され、通過部側アジテータギヤ63が右側面視時計回りに回転駆動される。これにより、図16に示すように、通過部側アジテータギヤ63とともに、通過部側回転軸103および通過部側攪拌翼104、つまり通過部側アジテータ97が右側面視時計回りに回転される。ここで、通過部側攪拌翼104は、その遊端部が内側円筒部90の内周面および、干渉防止壁100に摺接しながら回転する。通過部側攪拌翼104は、干渉防止壁100に摺接するときには、それ以外の部分に摺接するときよりも右側面視反時計回りの方向に激しく撓むので、干渉防止壁100を通過した直後においては、その撓んだ状態が維持される。これにより、通過部側攪拌翼104は、干渉防止壁100に続いて通過するオーガ収容部101の受け部105から露出しているカートリッジオーガ102に対して干渉することが防止されている。
【0128】
また、通過部側アジテータギヤ63に噛合しているカートリッジオーガギヤ110(図11参照)は、右側面視反時計回りに回転される。これにより、通過部側アジテータ97の通過部側回転軸103を回転させるための駆動力がカートリッジ側回転軸108に伝達され、カートリッジオーガ102が右側面視反時計回りに回転駆動される。
内側円筒部90内のトナーは、通過部側アジテータ97に攪拌されながら内側円筒部90の円周方向に送られて、オーガ収容部101の受け部105上に供給される。受け部105上に供給されたトナーは、回転駆動されるカートリッジオーガ102によって攪拌さ
れながら、受け部105上を左側へ搬送され、トンネル部111内を通過し、カートリッジ供給穴96へ送られる。そして、このトナーは、図15の破線矢印で示すように、カートリッジ供給穴96から、カートリッジシャッター供給穴118、第1筐体シャッター供給穴41、筐体供給穴33、第2筐体シャッター供給穴77、現像シャッター供給穴94および現像供給穴171を水平方向に左側へ通過して、プロセス部9のトナー供給室161(図17参照)内に放出される。
【0129】
トナー供給室161内に放出されたトナーは、図17に示すように、回転駆動される供給オーガ156の供給側搬送部170により、トナー供給室161内を左側へ搬送される。搬送されたトナーは、トナー供給室161の左端部においては、トナー連通穴162を介して下降し、現像室160へ搬送されて戻りオーガ157の左端部に供給される。戻りオーガ157の左端部に供給されたトナーは、回転駆動される戻りオーガ157の戻り側搬送部173によって、右側に搬送されつつ、戻りオーガ157の下方に配置される供給ローラ153に供給される。
【0130】
供給ローラ153に供給されずに、現像戻り穴174に到達したトナーは、図15の破線矢印で示すように、現像シャッター戻り穴140、第2筐体シャッター戻り穴78、筐体戻り穴34、第1筐体シャッター戻り穴42およびカートリッジシャッター戻り穴119を水平方向に右側へ通過した後、カートリッジ戻り穴112を通過し、トナーカートリッジ8の内側円筒部90に受け入れられる。詳しくは、内側円筒部90に受け入れられたトナーは、カートリッジ戻り穴112を通過した直後に案内壁99まで落下し、その後、案内壁99の傾斜方向に沿って右側へ搬送(案内)される。そして、このトナーは、再び通過部側アジテータ97に攪拌される。
【0131】
これにより、供給ローラ153に供給されなかったトナーは、現像部134(図17参照)とトナーカートリッジ8との間で循環される。現像戻り穴174に到達するトナーとしては、上述したトナーの循環により、戻り側搬送部173によって搬送されたもの、または、現像室160内に滞留していたが、戻り側搬送部173によって搬送され、現像戻り穴174に到達したものが含まれる。なお、トナーカートリッジ8と収納部左側壁20との間、およびプロセス部9と収納部左側壁20との間はシールされており、循環されるトナーが途中で漏れ出すことが防止されている。
【0132】
図17に示すように、供給ローラ153に供給されたトナーは、供給ローラ153の回転により現像ローラ154に供給される。このとき、このトナーは、供給ローラ153と、現像バイアスが印加されている現像ローラ154との間で正に摩擦帯電される。摩擦帯電されたトナーは、現像ローラ154の回転に伴って層厚規制ブレード155の押圧部168と現像ローラ154のゴムローラ164との間に進入し、一定厚さの薄層となって現像ローラ154のゴムローラ164上に担持される。
【0133】
一方、スコロトロン型帯電器137は、帯電バイアスの印加により、コロナ放電を発生させて、感光ドラム136のドラム本体146の表面を一様に正帯電させている。ドラム本体146の表面は、その回転に伴って、スコロトロン型帯電器137により一様に正帯電された後、スキャナ部80(図1参照)の出射窓(図示せず)から出射され、レーザ入射口141を介して入射されたレーザ光の高速走査により露光され、用紙3に形成すべき画像に対応した静電潜像が形成される。
【0134】
さらにドラム本体146が回転すると、次いで、現像ローラ154の表面に担持されかつ正帯電されているトナーが、現像ローラ154の回転により、感光ドラム136に対向して接触するときに、ドラム本体146の表面に形成されている静電潜像に供給される。これにより、ドラム本体146の静電潜像は、可視像化され、ドラム本体146の表面に
は、反転現像によるトナー像が担持される。
【0135】
その後、感光ドラム136の表面上に担持されたトナー像は、レジストローラ58(図1参照)によって搬送されてドラム筐体135内に第1通過口142から進入した用紙3が感光ドラム136と転写ローラ138との間の転写位置を通過する間に、転写ローラ138に印加される転写バイアスによって、用紙3に転写される。
なお、用紙3は、図1に示すように、分離ローラ52の周りを略U字形状に前側へ折り返されてからプロセス部9の上方へ進む。そして、用紙3は、現像部134の天壁の上面と読取スキャナユニット7の下面との間の隙間を通過した後に、ドラム部133の第1通過口142を経て転写位置へ到達する。この隙間は、現像部134のスペーサー64が読取スキャナユニット7の下面(後述する用紙搬送ガイド195)に当接することによって形成されており、その大きさは、スペーサー64の突出量に相当する。
【0136】
そして、トナー像が転写された用紙3は、第2通過口143(図17参照)からドラム筐体135外に排出され、定着部82に搬送される。
なお、転写後に感光ドラム136上に残存する転写残トナーは、現像ローラ154に回収される。また、転写後に感光ドラム136上に付着する用紙3からの紙粉は、クリーニングブラシ139によって回収される。
(3−4)定着部
定着部82は、スキャナ部80の上方に重なるように隣接配置され、かつプロセス部9の前側(つまり、感光ドラム136に対して現像ローラ154の反対側)に設けられている。定着部82は、定着フレーム180を備え、定着フレーム180内に、加熱ローラ181、加圧ローラ182および排紙ローラ183を備えている。
【0137】
加熱ローラ181は、表面がフッ素樹脂によってコーティングされている金属管と、その金属管内に挿入されている加熱のためのハロゲンランプとを備えている。この加熱ローラ181は、駆動モータ(図示せず)からの駆動力が入力されることによって回転駆動される。
加圧ローラ182は、加熱ローラ181の上方において、加熱ローラ181を押圧するように対向配置されている。この加圧ローラ182は、金属製のローラ軸と、そのローラ軸を被覆するゴム材料からなるゴムローラとを備えている。加圧ローラ182は、加熱ローラ181の回転駆動に従って従動される。
【0138】
排紙ローラ183は、1対のローラからなり、加熱ローラ181および加圧ローラ182に対して、用紙3の搬送方向下流側(前側)に配置されている。
定着部82では、転写位置において用紙3上に転写されたトナー像を、用紙3が加熱ローラ181と加圧ローラ182との間を通過する間に熱定着させる。トナー像が定着した用紙3は、次に述べるように、排紙ローラ183によって、排出口184を介して排出トレイ185に向かって搬送される。
(4)排出部
排出部6は、本体ケーシング2の正面側(つまり、定着部82に対して感光ドラム136の反対側)において、排出口184と排出トレイ185とを備えている。
【0139】
図2に示すように、本体ケーシング2の正面側壁14には、幅方向両端部に1対の前端壁186が備えられている。なお、上述したカートリッジ着脱口16は、右側の前端壁186に形成されている。そして、正面側壁14の、1対の前端壁186によって幅方向において挟まれる部分には、後方に向かって凹陥する排出トレイ185が形成されている。この排出トレイ185は、図1に示すように、供給トレイ51およびスキャナ部80の前側部分の上方に重なるように配置されている。
【0140】
詳しくは、排出トレイ185は、排出底壁187と1対の排出側壁188と排出後壁189とを備えている。排出底壁187は、正面側壁14において1対の前端壁186によって幅方向に挟まれる部分の上端縁から連続して後方へ延びる平面視矩形板状に形成されている。
1対の排出側壁188は、排出底壁187の幅方向両端縁から、幅方向に互いに対向し、かつ上方に向かって延設されている。
【0141】
排出後壁189は、排出底壁187の後端縁から連続して上方へ延び、各排出側壁188の間に架設された正面視矩形板状に形成されている。排出後壁189は、その下半分部分をなす第1排出後壁190と、その上半分部分をなす第2排出後壁191とを備えている。排出後壁189は、定着部82よりも前方に隣接配置されている。
第1排出後壁190の上端縁は、第2排出後壁191の下端縁と上下方向に間隔を隔てて対向する。この間隔は用紙3の肉厚より大きく、定着部82と排出トレイ185とを連通させる排出口184とされる。
【0142】
定着部82において熱定着された用紙3は、排紙ローラ183によって、排出口184を介して排出トレイ185の排出底壁187上に排紙される。
排出トレイ185は、読取スキャナユニット7が閉じられて本体ケーシング2のプロセス着脱口11が閉鎖されているときには正面側が開放されているが、読取スキャナユニット7が開かれてプロセス着脱口11が開放されると上側にも開放される。
(5)読取スキャナユニット
(5−1)読取スキャナユニットの全体構成
読取スキャナユニット7は、原稿台192と、原稿台192に開閉自在に支持される原稿押さえカバー193とを備えている。
【0143】
原稿台192は、平面視矩形状の厚板状に形成されており、その上面には、原稿が載置されるガラス面194が形成され、その下面には用紙搬送ガイド195が形成されている。上述した読取ガイドレバー67(図5参照)は、用紙搬送ガイド195よりも右側に位置している。
ガラス面194は、原稿台192の上面がフラットとなるように、原稿台192にガラス板を埋設することにより形成されている。このガラス面194は、平面視矩形状をなし、その長手方向が原稿台192の長手方向に沿うように配置されている。
【0144】
また、原稿台192には、原稿を読み取るためのCCDセンサ(図示せず)や、そのCCDセンサ(図示せず)をガラス面194と対向した状態で走査させるための走査モータ(図示せず)が内装されている。
CCDセンサ(図示せず)は、ガラス面194の内側(下側)において左右方向に移動可能に支持されており、常には、ガラス面194の左端に待機され、通常の原稿読取時には、走査モータ(図示せず)によって、ガラス面194と対向した状態で左側から右側に向けて走査される。
【0145】
用紙搬送ガイド195は、左右方向に長手に形成され、読取スキャナユニット7が閉じられて本体ケーシング2の上部のプロセス着脱口11が閉鎖された状態において、現像部134の現像筐体152の天壁の上面に対して隙間を隔てて沿うように、上方に向かって凸湾曲するように形成されている。
原稿押さえカバー193は、図2に示すように、原稿台192と同形状の平面視矩形状の薄板状に形成されており、その上面において、左側端部には原稿を自動読取するためのADF(オート・ドキュメント・フィーダ)装置196が備えられている。このADF装置196には、ケーシング197、原稿搬送ローラ(図示せず)、原稿搬送モータ(図示
せず)および原稿検知センサ(図示せず)が備えられている。ケーシング197は前後方
向に長手のボックス形状であり、原稿搬送ローラ(図示せず)および原稿搬送モータ(図
示せず)が内装されている。ケーシング197の右側壁における上下方向中央部には、待
機原稿トレイ198が備えられている。待機原稿トレイ198は、平面視が略台形の薄板形状であり、その略台形における底辺部が基端部としてADF装置196に支持され、遊端部が略水平方向に右側へ向かって延設されており、原稿を積層状にセットすることができる。
【0146】
また、ケーシング197の右側壁において、待機原稿トレイ198の上方には、原稿をケーシング197内部に取り込むために開口された原稿取り込み口199が形成されている。そして、ケーシング197の右側壁において、待機原稿トレイ198の下方には、原稿をケーシング197から排出するための原稿排出口200が形成されている。原稿取り込み口199および原稿排出口200は、ともに前後方向に長手の矩形状に形成されている。
【0147】
また、原稿押さえカバー193は、その後端部がヒンジ201を介して原稿台192の後端部に揺動自在に支持されており、その前端部には凹部による把持部70が形成されている。
そして、図1に示すように、原稿押さえカバー193は、その後端部のヒンジ201を支点として、その前端部が上下方向に揺動する。原稿押さえカバー193の前端部を、把持部70を持って上方に持ち上げると、原稿台192のガラス面194が開放され、原稿押さえカバー193の前端部を下方に降ろすと、原稿台192のガラス面194が被覆される。これによって、原稿押さえカバー193は、原稿台192のガラス面194を開閉自在に被覆する。
(5−2)スキャナユニットにおける通常の原稿読取
原稿押さえカバー193の前端部を上方に持ち上げて、ガラス面194に原稿が載置されるようにセットし、その後、原稿押さえカバー193の前端部を下方に降ろして、本体ケーシング2の操作パネル13でボタンを操作する。すると、CCDセンサ(図示せず)が、走査モータ(図示せず)によって、ガラス面194に載置される原稿と対向した状態で左側から右側に向けて走査され、原稿の画像情報が読み取られる。
【0148】
原稿の読み取り終了後には、再び、原稿押さえカバー193の前端部を上方に持ち上げて、ガラス面194上から原稿を取り去る。また、CCDセンサ(図示せず)は、走査が終了すると、走査モータ(図示せず)によって、自動的にガラス面194の左端に移動し、待機する。
(5−3)スキャナユニットにおける自動原稿読取
ADF装置196による原稿の自動読取では、原稿検知センサ(図示せず)が、待機原稿トレイ198に原稿がセットされたことを検知すると、上述した通常の原稿読取とは異なり、CCDセンサ(図示せず)が図示しない自動原稿読取位置にて固定される。そして、操作パネル13でボタンを操作すると、原稿搬送モータ(図示せず)が駆動されてその駆動力により原稿搬送ローラ(図示せず)が回転される。そして、原稿搬送ローラ(図示せず)の回転により、原稿が左側へ移動し、図2に示す原稿取り込み口199を介してケーシング197内に取り込まれる。取り込まれた原稿は、原稿搬送路(図示せず)を通過し、CCDセンサ(図示せず)に対向したときに、CCDセンサ(図示せず)の走査により原稿の画像情報が読み取られ、その後、原稿排出口200から右側へ向けて搬送され、原稿押えカバー193の上面に排出される。
(5−4)読み取られた原稿の画像情報に基づく画像形成
図1に示す画像形成部5においては、上述した、CCDセンサ(図示せず)によって読み取られた原稿の画像情報に基づいて、画像データを作成し、上記したように、用紙3に画像を形成する。
2.作用効果
(1)作用効果1
このレーザプリンタ1では、上述したように、本体ケーシング2において、プロセス部9とトナーカートリッジ8との間に、収納部左側壁20が設けられているので、プロセス部9およびトナーカートリッジ8を、収納部左側壁20を基準として、本体ケーシング2に対して着脱することができる。これにより、プロセス部9およびトナーカートリッジ8の本体ケーシング2に対する位置決め精度の低下が抑制されるので、本体ケーシング2においてプロセス部9およびトナーカートリッジ8を正規位置に精度よく配置することができる。
【0149】
そのため、プロセス部9およびトナーカートリッジ8の操作性、特に交換に係る操作性の向上を図ることができる。さらに、プロセス部9とトナーカートリッジ8との間に収納部左側壁20を設けることで、プロセス部9とトナーカートリッジ8とは、本体ケーシング2に装着された状態において、互いに独立しているので、これらを本体ケーシング2に対して別々に着脱することができる。
【0150】
また、図15に示すように、プロセス部9には、現像供給穴171および現像戻り穴174が形成されている。トナーが収容されるトナーカートリッジ8には、カートリッジ供給穴96およびカートリッジ戻り穴112が形成されている。そして、収納部左側壁20には、筐体供給穴33および筐体戻り穴34が形成されている。幅方向において、筐体供給穴33は、現像供給穴171およびカートリッジ供給穴96と対向する。また、幅方向において、筐体戻り穴34は、現像戻り穴174およびカートリッジ戻り穴112と対向する。
【0151】
これにより、現像供給穴171、カートリッジ供給穴96および筐体供給穴33を介して、トナーカートリッジ8のトナーを現像ローラ154に供給することができる。
そして、プロセス部9には、現像供給穴171および現像戻り穴174を開閉する現像シャッター177が設けられており、トナーカートリッジ8には、カートリッジ供給穴96およびカートリッジ戻り穴112を開閉する外側円筒部91が設けられている。これにより、トナーカートリッジ8では、外側円筒部91を開く(カートリッジシャッター開位置へ回動させる)ことで、カートリッジ供給穴96が開き、トナーカートリッジ8のトナーを筐体供給穴33に供給することができる。また、プロセス部9では、現像シャッター177を開く(現像シャッター開位置へ回動させる)ことで現像供給穴171が開き、トナーカートリッジ8からのトナーを、筐体供給穴33を介して受け入れることができる。
【0152】
一方、現像シャッター177を閉じる(現像シャッター閉位置へ回動させる)ことで現像供給穴171および現像戻り穴174が閉じられるので、現像供給穴171と筐体供給穴33との間、および現像戻り穴174と筐体戻り穴34との間が遮断される。これにより、現像供給穴171と筐体供給穴33との間でのトナーの移動、および現像戻り穴174と筐体戻り穴34との間でのトナーの移動を規制することができる。そのため、プロセス部9を本体ケーシング2から離脱するときに現像供給穴171および現像戻り穴174からのトナーの漏れを防止することができる。
【0153】
また、外側円筒部91を閉じる(カートリッジシャッター閉位置へ回動させる)ことでカートリッジ供給穴96およびカートリッジ戻り穴112が閉じられるので、カートリッジ供給穴96と筐体供給穴33との間、およびカートリッジ戻り穴112と筐体戻り穴34との間が遮断される。これにより、カートリッジ供給穴96と筐体供給穴33との間でのトナーの移動、およびカートリッジ戻り穴112と筐体戻り穴34との間でのトナーの移動を規制することができる。そのため、トナーカートリッジ8を本体ケーシング2から離脱するときにカートリッジ供給穴96およびカートリッジ戻り穴112からのトナーの漏れを防止することができる。
【0154】
また、現像シャッター177の開閉動作と外側円筒部91の開閉動作とは、互いに独立しているので、現像供給穴171および現像戻り穴174と、カートリッジ供給穴96およびカートリッジ戻り穴112とを互いに独立して開閉することができる。これにより、現像シャッター177を動作させなくても、外側円筒部91だけを閉じてカートリッジ供給穴96およびカートリッジ戻り穴112を閉じ、トナーカートリッジ8を本体ケーシング2から独立して離脱させることができる。同様に、外側円筒部91を動作させなくても、現像シャッター177だけを閉じて現像供給穴171および現像戻り穴174を閉じ、プロセス部9を本体ケーシング2から独立して離脱させることができる。
【0155】
また、図9に示すように、トナーカートリッジ8は、本体ケーシング2において、現像ローラ154の幅方向において現像ローラ154に対向するように配置される。これにより、たとえば、現像ローラ154の幅方向と交差する上下方向においてトナーカートリッジ8を現像ローラ154に対向配置する場合に比べて、上下方向におけるレーザプリンタ1の寸法を小さくすることができる。そのため、レーザプリンタ1の小型化を図ることができる。
【0156】
また、図10に示すように、本体ケーシング2の収納部左側壁20においてプロセス部9に対向する左側面には、プロセス部9の右側を保持する軸保持部材73が設けられている。この軸保持部材73によって、プロセス部9の本体ケーシング2に対する位置決め精度の向上を図ることができる。
詳しくは、軸保持部材73は、プロセス部9における感光ドラム136のドラム軸147(図18参照)を保持するので、感光ドラム136を精度よく位置決めして、精度のよい静電潜像を形成することができる。
【0157】
そして、軸保持部材73には、ドラム軸147を案内する軸受溝107が形成されており、この軸受溝107は、収納部左側壁20の左側において、本体ケーシング2の収納部左側壁20と平行に延びている。すなわち、プロセス部9の幅方向両端を本体ケーシング2で保持することができる。これにより、プロセス部9を、トナーカートリッジ8と干渉することなく着脱することができる。
【0158】
また、図15に示すように、収納部左側壁20には、左側面から筐体供給穴33および筐体戻り穴34を開閉する第2筐体シャッター71が設けられている。これにより、第2筐体シャッター71を開いて(第2筐体シャッター開位置まで回動させて)筐体供給穴33が開き、現像シャッター177を開いて現像供給穴171が開くと、筐体供給穴33と現像供給穴171とが連通する。
【0159】
そして、収納部左側壁20には、右側面から筐体供給穴33および筐体戻り穴34を開閉する第1筐体シャッター37が設けられている。これにより、第1筐体シャッター37を開いて(第1筐体シャッター開位置まで回動させて)筐体供給穴33が開き、外側円筒部91を開いてカートリッジ供給穴96が開くと、筐体供給穴33とカートリッジ供給穴96とが連通する。
【0160】
これにより、トナーカートリッジ8から筐体供給穴33にトナーを供給することができ、プロセス部9では、トナーカートリッジ8からのトナーを、現像供給穴171および筐体供給穴33を介して受け入れることができる。
一方、第2筐体シャッター71を閉じて(第2筐体シャッター閉位置まで回動させて)筐体供給穴33が閉じると、現像供給穴171と筐体供給穴33との間が遮断されるので、現像供給穴171と筐体供給穴33との間でのトナーの移動を規制することができる。そのため、プロセス部9を本体ケーシング2から離脱するときに、筐体供給穴33におい
て左側からのトナーの漏れを防止することができる。また、第2筐体シャッター71を閉じると筐体戻り穴34も閉じられるので、筐体戻り穴34において左側からのトナーの漏れも防止することができる。
【0161】
そして、現像シャッター177の開閉動作と第2筐体シャッター71の開閉動作とは、互いに連動している。これにより、プロセス部9を本体ケーシング2に装着したときに現像供給穴171および筐体供給穴33を同時に開いて、トナーカートリッジ8からのトナーを円滑に受け入れることができる。そして、プロセス部9を本体ケーシング2から離脱するときに現像供給穴171および筐体供給穴33を同時に閉じて、現像供給穴171および筐体供給穴33の双方からのトナーの漏れを防止することができる。そのため、操作性の向上を図ることができる。
【0162】
また、第1筐体シャッター37を閉じて(第1筐体シャッター閉位置まで回動させて)筐体供給穴33が閉じると、カートリッジ供給穴96と筐体供給穴33との間が遮断されるので、カートリッジ供給穴96と筐体供給穴33との間でのトナーの移動を規制することができる。そのため、トナーカートリッジ8を本体ケーシング2から離脱するときに、筐体供給穴33において右側からのトナーの漏れを防止することができる。また、第1筐体シャッター37を閉じると筐体戻り穴34も閉じられるので、筐体戻り穴34において右側からのトナーの漏れも防止することができる。
【0163】
そして、外側円筒部91の開閉動作と第1筐体シャッター37の開閉動作とは、互いに連動している。これにより、トナーカートリッジ8を本体ケーシング2に装着したときにカートリッジ供給穴96および筐体供給穴33を同時に開いて、トナーカートリッジ8からのトナーを円滑に供給することができる。そして、トナーカートリッジ8を本体ケーシング2から離脱するときにカートリッジ供給穴96および筐体供給穴33を同時に閉じて、カートリッジ供給穴96および筐体供給穴33の双方からのトナーの漏れを防止することができる。そのため、操作性の向上を図ることができる。
【0164】
また、図4および図10に示すように、読取スキャナユニット7の開閉動作に連動して第2筐体シャッター71が開閉されるので、操作性のさらなる向上を図ることができる。
また、図15に示すように、現像供給穴171は、トナーカートリッジ8からのトナーを現像ローラ154に供給し、現像戻り穴174は、現像ローラ154からトナーを受け入れる。また、カートリッジ供給穴96は、現像供給穴171にトナーを供給し、カートリッジ戻り穴112は、現像戻り穴174からトナーを受け入れる。そして、筐体供給穴33は、カートリッジ供給穴96から現像供給穴171へトナーを通過させ、筐体戻り穴34は、現像戻り穴174からカートリッジ戻り穴112へトナーを通過させる。
【0165】
つまり、トナーカートリッジ8に収容されるトナーは、カートリッジ供給穴96から筐体供給穴33へ搬送され、筐体供給穴33から現像供給穴171を介してプロセス部9の現像ローラ154に供給される。一方、現像ローラ154に供給されたトナーの一部は、現像戻り穴174から筐体戻り穴34へ搬送され、筐体戻り穴34からカートリッジ戻り穴112を介してトナーカートリッジ8に受け入れられる。これにより、トナーカートリッジ8とプロセス部9との間でトナーを循環させることができる。
(2)作用効果2
このレーザプリンタ1において、図12に示すように、トナーカートリッジ8は、現像ローラ154に供給するためのトナーが収容される現像剤通過部87および現像剤収容部88を備えている。
【0166】
図15に示すように、現像剤通過部87内には、複数の攪拌部材、詳しくは通過部側アジテータ97およびカートリッジオーガ102が設けられているので、現像剤通過部87
に収容されたトナーを十分に攪拌することができる。
さらに、通過部側アジテータ97およびカートリッジオーガ102のそれぞれの軸である通過部側回転軸103およびカートリッジ側回転軸108は、互いに平行に配置され、略円筒形状の現像剤通過部87の径方向において、異なる位置に設けられている(図16参照)。そのため、現像剤通過部87内では、その径方向において局所的にトナーが攪拌されることはなく、現像剤通過部87に収容されたトナーを均一に攪拌することができる。
【0167】
また、図14に示すように、現像剤通過部87に加えて現像剤収容部88を備えることにより、トナーカートリッジ8に収容されるトナーの容量を十分に確保することができる。そして、現像剤収容部88内に設けられた収容部側アジテータ機構122によって、現像剤収容部88に収容されるトナーを現像剤通過部87に確実に搬送することができる。
また、図15に示すように、現像剤通過部87において、左側の内側側壁93には、現像ローラ154にトナーを供給するためのカートリッジ供給穴96が形成されているので、幅方向に沿って、カートリッジ供給穴96から現像ローラ154にトナーを供給することができる。
【0168】
また、通過部側アジテータ97およびカートリッジオーガ102によるトナーの送り方向は、互いに異なるので、通過部側アジテータ97およびカートリッジオーガ102のそれぞれを回転駆動させることで、トナーを、1つの送り方向だけでなく、互いに異なる2つの送り方向へ攪拌することができる。これにより、トナーを効果的に攪拌することができる。
【0169】
また、現像剤通過部87において、通過部側アジテータ97によって1つの送り方向へ攪拌されたトナーを、カートリッジオーガ102に受け渡すことで、通過部側アジテータ97の送り方向とは異なる方向へ搬送することができる。
詳しくは、通過部側アジテータ97によるトナーの送り方向は、現像剤通過部87の円周方向であり、カートリッジオーガ102によるトナーの送り方向は、現像剤通過部87の軸方向(幅方向)である。
【0170】
これにより、トナーを、現像剤通過部87全体に亘って効果的に攪拌することができる。また、現像剤通過部87において、その円周方向へ攪拌されるトナーを、幅方向へ搬送することができる。
また、カートリッジオーガ102は、カートリッジ供給穴96に向けてトナーを送るので、現像剤通過部87に収容されたトナーを、カートリッジ供給穴96から現像ローラ154に確実に供給することができる。
【0171】
また、通過部側アジテータ97によって現像剤通過部87の円周方向へ攪拌されたトナーを、カートリッジオーガ102によって、現像剤通過部87の幅方向に沿ってカートリッジ供給穴96に搬送することができる。
また、カートリッジオーガ102のカートリッジ側回転軸108は、カートリッジオーガ102によるトナーの送り方向、つまり幅方向に沿って延びているので、カートリッジオーガ102は、カートリッジ側回転軸108に沿ってトナーを搬送することができる。
【0172】
また、カートリッジオーガ102のカートリッジ側回転軸108は、その軸方向(幅方向)に沿う方向において、カートリッジ供給穴96と重なっているので、カートリッジオーガ102は、トナーをカートリッジ供給穴96に確実に搬送することができる。
そのため、現像剤通過部87に収容されたトナーを、カートリッジ供給穴96から現像ローラ154に確実に供給することができる。
【0173】
また、現像剤通過部87においてカートリッジ供給穴96が形成されている左側の内側側壁93には、現像ローラ154からトナーを受け入れるためのカートリッジ戻り穴112も形成されている。
そのため、カートリッジ供給穴96およびカートリッジ戻り穴112を介して、現像剤通過部87と現像ローラ154との間でトナーを循環させることができる。
【0174】
また、図9に示すように、トナーカートリッジ8は、本体ケーシング2において、現像ローラ154の幅方向において現像ローラ154に対向するように配置されている。トナーカートリッジ8を現像ローラ154に対して上下方向に対向配置する場合に比べ、トナーカートリッジ8とプロセス部9との間で、トナーの送り側も戻り側も略水平にトナーを搬送するように構成できる。これにより、一層トナーを円滑に循環させることができる。
【0175】
また、図15に示すように、現像剤通過部87には、カートリッジ戻り穴112で受け入れたトナーを通過部側アジテータ97に案内するための案内壁99が設けられている。これにより、カートリッジ戻り穴112で受け入れられたトナーは、案内壁99によって通過部側アジテータ97に案内されることで、通過部側アジテータ97によって攪拌され易くなるので、カートリッジオーガ102に受け渡され易くなる。カートリッジオーガ102に受け渡されたトナーは、カートリッジオーガ102によってカートリッジ供給穴96に搬送される。
【0176】
そのため、カートリッジ戻り穴112で受け入れたトナーを円滑にカートリッジ供給穴96に搬送することができるので、現像剤通過部87と現像ローラ154との間でトナーを円滑に循環させることができる。
また、現像剤通過部87には、通過部側アジテータ97のカートリッジオーガ102に対する干渉を防止するための干渉防止壁100が設けられているので(図16参照)、通過部側アジテータ97とカートリッジオーガ102とが互いに干渉することで、それらが損傷することを防止することができる。
【0177】
また、互いに噛合する通過部側アジテータギヤ63およびカートリッジオーガギヤ110によって、通過部側回転軸103とカートリッジ側回転軸108とが連結され、通過部側回転軸103を回転させるための駆動力がカートリッジ側回転軸108に伝達される。これにより、通過部側回転軸103およびカートリッジ側回転軸108を回転させるための駆動機構を別個に設ける必要がなく、部品点数の削減を図ることができる。
【0178】
また、外側円筒部91を開いて(カートリッジシャッター開位置へ回動させて)第1筐体シャッター37を開く(第1筐体シャッター開位置へ回動させる)ことでカートリッジ供給穴96およびカートリッジ戻り穴112が開く。これにより、現像剤通過部87と現像ローラ154との間でトナーを移動させることができる。一方、外側円筒部91を閉じて(カートリッジシャッター閉位置へ回動させて)第1筐体シャッター37を閉じる(第1筐体シャッター閉位置へ回動させる)ことでカートリッジ供給穴96およびカートリッジ戻り穴112が閉じる。これにより、現像剤通過部87と現像ローラ154との間が遮断され、現像剤通過部87と現像ローラ154との間でのトナーの移動を規制することができる。
【0179】
そして、カバー17の開閉動作に連動して外側円筒部91および第1筐体シャッター37が開閉されるので、操作性の向上を図ることができる。
また、現像剤通過部87は、外側円筒部91と、外側円筒部91の内側に配置され、カートリッジ供給穴96およびカートリッジ戻り穴112が設けられる内側円筒部90と、を備えている。そのため、内側円筒部90に対して外側円筒部91を相対移動(カートリッジシャッター開位置とカートリッジシャッター閉位置との間で回動)させることで、外
側円筒部91でカートリッジ供給穴96およびカートリッジ戻り穴112を容易に開閉することができる。
3.変形例
(1)変形例1
上記した実施形態では、操作パネル13を本体ケーシング2の上壁10に備えたが、原稿台192に備えてもよい。これにより、読取スキャナユニット7とともに操作パネル13も移動するので、プロセス着脱口11は、大きく開放され、プロセス部9の交換がさらに容易となる。
【0180】
また、上記した実施形態では、プロセス部9はドラム部133と現像部134とを一体的に備えており、そのプロセス部9を本体ケーシング2に着脱自在に装着させている。これに加えて、このレーザプリンタ1において、たとえば、ドラム部133を本体ケーシング2に装着した状態で、このドラム部133に現像部134を着脱自在に装着させてもよい。
【0181】
そして、上記の実施形態において、供給トレイ51は本体ケーシング2に対して着脱自在であったが、供給トレイ51は本体ケーシング2と一体的に形成されていてもよい。その場合、供給トレイ51には正面側壁が形成されず、供給トレイ51内部は前方に開放され、用紙3は、供給トレイ着脱口15を介して供給トレイ51内に収容される。
一方、排出トレイ185は本体ケーシング2と一体的に形成されていたが、供給トレイ51のように着脱可能な態様であってもよい。
(2)変形例2
図19は、本発明の変形例2としてのレーザプリンタを前側斜め右上から見た斜視図である。図20は、図19に示すレーザプリンタの右側面図であって、カバーがカバー開位置にあり、(a)は、トナーカートリッジが本体ケーシングに対して未装着の状態を示し、(b)は、トナーカートリッジが本体ケーシングに対して装着された状態を示す。図21は、本発明の変形例2としての第1筐体シャッター周辺を後側斜め右上から見た斜視図であって、(a)は、第1筐体シャッターが第1筐体シャッター閉位置にある状態を示し、(b)は、第1筐体シャッターが第1筐体シャッター開位置にある状態を示す。
(2−1)本体ケーシング
図19に示すように、変形例2に係る本体ケーシング2では、カートリッジ着脱口16およびカバー17が本体ケーシング2の右側壁の後端部に設けられている。
【0182】
カートリッジ着脱口16は、後述する変形例2に係るトナーカートリッジ8の側面形状に対応し、側面視において前後方向に長手の楕円形状に形成されている。そして、カートリッジ着脱口16の後端部は、後方へ一段突出するように形成されている。この突出部分は、側面視略矩形状に形成されており、以下では、この突出部分を着脱口凹部202とする。
【0183】
カバー17は、カートリッジ着脱口16に対して僅かに大きい相似形状に形成されている。カバー17の右側面の後端部には、上下方向に長手かつ右側へ突出するカバー把持部203が設けられている。カバー17は、本体ケーシング2の右側壁の左側面に、前後方向へスライド自在に支持されている。
詳しくは、カバー把持部203を掴んで後側へ引くと、カバー17が後側へ移動する。これにより、カートリッジ着脱口16を閉じることができる。このときのカバー17の位置を、上述した実施形態と同様に、カバー閉位置という。一方、カバー把持部203を掴んで前側へ引くと、図20に示すように、カバー17が前側へ移動する。これにより、カートリッジ着脱口16を開くことができる。このときのカバー17の位置を、上述した実施形態と同様に、カバー開位置という。カバー17がカバー開位置にあるとき、カバー把持部203が、本体ケーシング2の右側壁においてカートリッジ着脱口16の前端縁を形
成する部分に当接し、カバー17のカバー開位置よりも前側への移動が規制されている。
【0184】
そして、上述した収納部左側壁20の右側面において、幅方向でカートリッジ着脱口16に対向する位置には、カートリッジ収容壁204が設けられている。カートリッジ収容壁204は、収納部左側壁20からカートリッジ着脱口16の手前まで延びる環状に形成されている。カートリッジ収容壁204に囲まれる空間が、変形例2におけるカートリッジ収容空間27である(図20(a)参照)。図21に示すように、カートリッジ収容壁204の後端部には、収容部切欠き205が形成されている。収容部切欠き205は、カートリッジ収容壁204を肉厚方向に貫通し、幅方向切欠き部206および周方向切欠き部207を一体的に備えている。幅方向切欠き部206は、カートリッジ収容壁204の右端縁から左端部に向かって、幅方向に沿って延設されている。周方向切欠き部207は、幅方向切欠き部206の左端部から連続し、カートリッジ収容壁204の周方向に沿って、カートリッジ収容壁204の下端部まで延設されている。
【0185】
また、収納部左側壁20には、筐体供給穴33、筐体戻り穴34および駆動ギヤ露出穴208が形成されている。筐体供給穴33および筐体戻り穴34の位置および形状は、上述した実施形態と同じである。駆動ギヤ露出穴208は、カートリッジ収容壁204の円中心位置に形成されており、収納部左側壁20を幅方向に貫通している。駆動ギヤ露出穴208では、収納部左側壁20の左側に配置された駆動モータ(図示せず)に連結された駆動ギヤ209が右側に露出されている。駆動ギヤ209において、駆動ギヤ露出穴208から露出された右側面には、左側へ凹む連結穴210が形成されている。連結穴210は、正面視略8の字状に形成されている。
【0186】
カートリッジ収容壁204内には、変形例2に係る第1筐体シャッター37が配置されている。
第1筐体シャッター37は、第1筐体シャッター円板壁211および第1筐体シャッター周縁壁212を一体的に備えている。
第1筐体シャッター円板壁211は、その周縁がカートリッジ収容壁204の内周面に沿う側面視円形状の薄板状に形成されている。第1筐体シャッター円板壁211には、シャッター側ギヤ露出穴213、第1筐体シャッター供給穴41および第1筐体シャッター戻り穴42が形成されている。
【0187】
シャッター側ギヤ露出穴213は、第1筐体シャッター円板壁211の円中心において、駆動ギヤ露出穴208とほぼ同じ寸法で形成されており、第1筐体シャッター円板壁211を幅方向に貫通している。第1筐体シャッター供給穴41および第1筐体シャッター戻り穴42の形状は、上述した実施形態と同じであり、第1筐体シャッター供給穴41および第1筐体シャッター戻り穴42は、第1筐体シャッター円板壁211において、その周縁に沿って形成されている。
【0188】
第1筐体シャッター周縁壁212は、第1筐体シャッター円板壁211の外周縁に沿って右側へ延びる薄手の環状に形成されており、その周上1か所が幅方向に亘って切断され
ている。第1筐体シャッター周縁壁212の幅方向寸法は、収容部切欠き205における周方向切欠き部207の幅方向寸法とほぼ等しい。また、第1筐体シャッター周縁壁212において切断された部分(切断部分214という。)における第1筐体シャッター周縁壁212の周方向端縁間の間隔は、収容部切欠き205における幅方向切欠き部206の周方向寸法とほぼ等しい。
【0189】
第1筐体シャッター37は、カートリッジ収容壁204の内周面に、その周方向に回動自在に支持されている。詳しくは、第1筐体シャッター37は、上述した実施形態と同様に、第1筐体シャッター開位置と第1筐体シャッター閉位置との間で回動自在である。
第1筐体シャッター37が第1筐体シャッター閉位置にあるときには、図21(a)に示すように、筐体供給穴33および筐体戻り穴34が、第1筐体シャッター円板壁211における第1筐体シャッター供給穴41および第1筐体シャッター戻り穴42以外の部分によって右側から閉鎖される。このとき、カートリッジ収容壁204の収容部切欠き205における幅方向切欠き部206と第1筐体シャッター周縁壁212の切断部分214とが幅方向に連続する。
【0190】
一方、第1筐体シャッター閉位置から右側面視において時計回りに約90°回動させたときの第1筐体シャッター37の位置が、図21(b)に示す第1筐体シャッター開位置である。第1筐体シャッター37が第1筐体シャッター開位置にあるときには、第1筐体シャッター供給穴41と筐体供給穴33とが連通し、第1筐体シャッター戻り穴42と筐体戻り穴34とが連通する。このとき、幅方向切欠き部206と切断部分214とは、幅方向に連続せず、切断部分214は、カートリッジ収容壁204の下端に位置する。詳しくは、切断部分214を形成する第1筐体シャッター周縁壁212の前側の周端縁と、周方向切欠き部207の下端縁とが、第1筐体シャッター周縁壁212の径方向に見て、ほぼ一致する。
(2−2)トナーカートリッジ
図22は、本発明の変形例2としてのトナーカートリッジを後側斜め右上から見た斜視図であって、(a)は、外側円筒部がカートリッジシャッター閉位置にある状態、(b)は、(a)において右側の外側側壁を取り外した状態、(c)は、(b)において右側の内側側壁を取り外した状態、(d)は、外側円筒部がカートリッジシャッター開位置にある状態を示す。
【0191】
図23は、トナーカートリッジを説明するための図であって、(a)は、外側円筒部がカートリッジシャッター閉位置にあるトナーカートリッジの正面図であり、(b)は、(a)のトナーカートリッジの正断面図であり、(c)は、(a)のトナーカートリッジの側断面図であり、(d)は、(a)のトナーカートリッジの左側面図であり、(e)は、外側円筒部がカートリッジシャッター開位置にあるトナーカートリッジの左側面図である。
【0192】
図24は、トナーカートリッジの本体ケーシングに対する着脱を説明するためにトナーカートリッジおよび本体ケーシングを後側斜め右上から見た要部斜視図であって、(a)は、トナーカートリッジが本体ケーシングから離脱された状態を示し、(b)は、トナーカートリッジが本体ケーシングに装着され、外側円筒部がカートリッジシャッター閉位置にある状態を示し、(c)は、(b)において、外側円筒部がカートリッジシャッター開位置にある状態を示す。
【0193】
図25は、図19に示すレーザプリンタの要部側断面図である。
図22に示すように、変形例2に係るトナーカートリッジ8には、上述した実施形態における現像剤収容部88および取っ手89(図11参照)が備えられていない。
変形例2に係るトナーカートリッジ8において、外側円筒部91の外側筒壁113の幅方向略中央位置には、外側筒壁113の外周の約4分の1に相当する突起案内溝215が形成されている(図22(a)および図23(a)参照)。突起案内溝215は、外側筒壁113を肉厚方向に貫通している。また、外側筒壁113において、突起案内溝215の下端部の僅かに左側には、径方向外側へ向けて突出するカートリッジ外突起217が設けられている。カートリッジ外突起217は、略直方体形状であり、その幅方向寸法は、収容部切欠き205の周方向切欠き部207の幅方向寸法より小さく(図21参照)、その上下方向寸法(周方向寸法)は、収容部切欠き205の幅方向切欠き部206および第1筐体シャッター37の切断部分214の周方向寸法より小さい。また、カートリッジ外突起217の側面形状は、カートリッジ着脱口16の着脱口凹部202の側面形状より小
さい(図20(b)参照)。
【0194】
また、内側円筒部90の内側筒壁92の後端部において、突起案内溝215に対応する位置には、径方向外側、詳しくは後側へ向けて突出するカートリッジ内突起216が設けられている。カートリッジ内突起216は、略直方体形状であり、その上下方向寸法(周方向寸法)は、カートリッジ外突起217の上下方向寸法と等しく、その幅方向寸法は、突起案内溝215の溝幅よりも小さい。また、カートリッジ内突起216の側面形状は、カートリッジ着脱口16の着脱口凹部202の側面形状より小さい(図20参照)。内側円筒部90が外側円筒部91に収容された状態において、カートリッジ内突起216は、突起案内溝215から外部に露出されている。詳しくは、カートリッジ内突起216は、外側円筒部91が上述したカートリッジシャッター開位置とカートリッジシャッター閉位置との間を回動する間において、突起案内溝215から常に露出されている。外側円筒部91がカートリッジシャッター閉位置にあるときに(図22(a)参照)、カートリッジ内突起216が突起案内溝215の下端縁に当接する。一方、外側円筒部91がカートリッジシャッター開位置にあるときに(図22(d)参照)、カートリッジ内突起216が突起案内溝215の上端縁に当接する。
【0195】
また、右側の外側側壁114において、上述したカートリッジ突条117は、外側円筒部91がカートリッジシャッター閉位置にあるときには、上下方向に沿う(図22(a)参照)。一方、カートリッジ突条117は、外側円筒部91がカートリッジシャッター開位置にあるときには、前後方向に沿う(図22(d)参照)。
通過部側アジテータ97、案内壁99、干渉防止壁100およびカートリッジオーガ102等の内側円筒部90の内部構成や、通過部側アジテータギヤ63およびカートリッジオーガギヤ110については、上述した実施形態と同様である(図22(b)、図22(c)、図23(b)および図23(c)参照)。
【0196】
しかし、変形例2に係るトナーカートリッジ8において、通過部側アジテータ97の通過部側回転軸103の左端部には、図23(b)に示すように、受動ギヤ218が相対回転不能に設けられている。受動ギヤ218は、左側面視略8の字状に形成されており(図23(d)および図23(e)参照)、左側の外側側壁114より外部に露出されている。
(2−3)トナーカートリッジの本体ケーシングに対する着脱
トナーカートリッジ8を本体ケーシング2に装着する場合には、先ず、図20(a)に示すように、カバー17をカバー開位置まで移動させることで、カートリッジ着脱口16を開く。このとき、第1筐体シャッター37は、第1筐体シャッター閉位置にある。次に、図24(a)に示すように、外側円筒部91がカートリッジシャッター閉位置にあるトナーカートリッジ8のカートリッジ突条117を掴む。そして、トナーカートリッジ8を、カートリッジ着脱口16およびカートリッジ収容空間27と幅方向において対向する状態を維持しながら、左側へ移動させる。
【0197】
このとき、カートリッジ内突起216およびカートリッジ外突起217は、側面視において、カートリッジ着脱口16の着脱口凹部202(図20参照)に一致し、さらに、カートリッジ収容壁204の幅方向切欠き部206および第1筐体シャッター37の切断部分214に一致している(図24(a)参照)。そして、トナーカートリッジ8を左側へ移動させるのに伴って、カートリッジ内突起216およびカートリッジ外突起217は、幅方向に沿って、着脱口凹部202を通過し、幅方向切欠き部206および切断部分214に到達する(図24(b)参照)。
【0198】
詳しくは、図24(b)に示すように、幅方向において、カートリッジ外突起217は、切断部分214内に位置し、カートリッジ内突起216は、幅方向切欠き部206にお
いて切断部分214および周方向切欠き部207よりも右側に位置している。換言すると、カートリッジ外突起217は、切断部分214において、第1筐体シャッター37の第1筐体シャッター周縁壁212に挟持されている。また、カートリッジ内突起216は、幅方向切欠き部206における周方向切欠き部207よりも右側の部分において、カートリッジ収容壁204に挟持されている。
【0199】
また、トナーカートリッジ8の受動ギヤ218(図23(b)参照)が、収納部左側壁20の駆動ギヤ露出穴208および第1筐体シャッター37のシャッター側ギヤ露出穴213から露出される駆動ギヤ209の連結穴210に嵌り、これと係合する(図24(a)参照)。これにより、トナーカートリッジ8のカートリッジ収容空間27内への収容が完了する。
【0200】
そして、カートリッジ突条117を掴んで、これを右側面視において時計回りの方向へ捻る。これにより、上述したようにカートリッジ外突起217が第1筐体シャッター周縁壁212に挟持されている外側円筒部91は、第1筐体シャッター37とともに右側面視時計回りの方向、つまりカートリッジシャッター開位置へ向けて回動する。この回動において、カートリッジ外突起217は、カートリッジ収容壁204の周方向切欠き部207に沿って移動する。一方、内側円筒部90は、上述したようにカートリッジ内突起216がカートリッジ収容壁204に挟持されているので、外側円筒部91と共回りせずに、外側円筒部91を回動させる前と同じ姿勢を維持している。そして、カートリッジ外突起217が周方向切欠き部207の下端縁(図21(b)参照)に当接したとき、外側円筒部91のカートリッジシャッター開位置までの移動および第1筐体シャッター37の第1筐体シャッター開位置までの移動が完了する(図20(b)、図21(b)、図22(d)、図23(e)および図24(c)参照)。そして、上述した実施形態と同様に、また、図25に示すように、トナーカートリッジ8のカートリッジ供給穴96とプロセス部9の現像供給穴171とが幅方向に対向して連通し、トナーカートリッジ8のカートリッジ戻り穴112とプロセス部9の現像戻り穴174とが幅方向に対向して連通する。
【0201】
なお、カートリッジ外突起217が周方向切欠き部207内(図24(c)参照)に位置しているので、トナーカートリッジ8は、カートリッジ収容壁204に対して幅方向に位置決めされている。そのため、トナーカートリッジ8が、カートリッジ収容空間27から右側に離脱することはない。
その後、カバー17をカバー閉位置まで移動させてカートリッジ着脱口16を閉じると、トナーカートリッジ8の本体ケーシング2に対する装着が完了する(図19参照)。
【0202】
この状態で、駆動モータ(図示せず)を駆動すると、その駆動力が、駆動ギヤ209の連結穴210(図20(a)参照)を介して、トナーカートリッジ8の受動ギヤ218(図23(e))に伝達され、受動ギヤ218が回転される。受動ギヤ218の回転に伴い、上述の実施形態と同様に、通過部側アジテータ97が左側面視反時計回りの方向へ回転され、トナーカートリッジ8とプロセス部9との間でトナーの循環が可能となる。
【0203】
一方、トナーカートリッジ8を本体ケーシング2から離脱する場合には、先ず、図20(b)に示すように、カバー17をカバー開位置まで移動させることで、カートリッジ着脱口16を開く。そして、図24(c)に示すように、外側円筒部91がトナーカートリッジ開位置にあるトナーカートリッジ8のカートリッジ突条117を掴み、右側面視において反時計回りの方向へ捩じる。これにより、外側円筒部91は、第1筐体シャッター37とともに右側面視において反時計回りの方向へ回動する。この回動において、カートリッジ外突起217は、カートリッジ収容壁204の周方向切欠き部207に沿って移動する。一方、内側円筒部90は、上述したように、外側円筒部91と共回りしない。そして、カートリッジ外突起217が周方向切欠き部207の上端縁に当接したとき(図24(
b)参照)、外側円筒部91のカートリッジシャッター閉位置までの移動および第1筐体シャッター37の第1筐体シャッター閉位置までの移動が完了する。このとき、図24(b)に示すように、カートリッジ内突起216およびカートリッジ外突起217は、側面視において、着脱口凹部202(図20(b)参照)、幅方向切欠き部206と一致する。そして、カートリッジ突条117を掴んで右側へ引くことにより、カートリッジ内突起216およびカートリッジ外突起217が、幅方向切欠き部206および着脱口凹部202を幅方向において順に通過することで、トナーカートリッジ8が右側へ移動する(図24(a)参照)。そして、トナーカートリッジ8がカートリッジ着脱口16よりも右側へ移動すると、トナーカートリッジ8の本体ケーシング2に対する離脱が完了する。
【図面の簡単な説明】
【0204】
【図1】本発明の画像形成装置の一例としてのレーザプリンタを示す要部側断面図であり、後述する読取スキャナユニットが閉じられた態様を示す。
【図2】図1に示すレーザプリンタを前側斜め右上から見た斜視図である。
【図3】図2において、カバーがカバー開位置ある状態を示す。
【図4】読取スキャナユニットの開閉を説明するためのレーザプリンタの要部側断面図であって、(a)は、読取スキャナユニットが閉じられた態様を示し、(b)は、読取スキャナユニットが開かれた態様を示す。
【図5】図3において、カートリッジ収容空間内部を露出させた状態を示す。
【図6】カバーがカバー開位置ある状態のレーザプリンタの正面図である。
【図7】図6のA−A矢視図であって、(a)は、カバーがカバー閉位置にある状態、(b)は、カバーがカバー開位置にある状態を示す。
【図8】図6のB−B矢視図であって、(a)は、カバーがカバー閉位置にある状態、(b)は、カバーがカバー開位置にある状態を示す。
【図9】図6のC−C矢視図であって、(a)は、カバーがカバー閉位置にある状態、(b)は、カバーがカバー開位置にある状態を示す。
【図10】収納部左側壁周辺の要部左側面図であって、(a)は、第2筐体シャッターが第2筐体シャッター開位置にある状態を示し、(b)は、第2筐体シャッターが第2筐体シャッター閉位置にある状態を示す。
【図11】トナーカートリッジを後側斜め右上から見た斜視図であって、(a)は、外側円筒部がカートリッジシャッター閉位置にある状態、(b)は、外側円筒部がカートリッジシャッター開位置にある状態を示す。
【図12】トナーカートリッジを後側斜め左上から見た斜視図であって、(a)は、外側円筒部がカートリッジシャッター閉位置にある状態、(b)は、外側円筒部がカートリッジシャッター開位置にある状態を示す。
【図13】外側円筒部がカートリッジシャッター閉位置にある状態におけるトナーカートリッジの平面図である。
【図14】トナーカートリッジの左側面図であって、(a)は、外側円筒部がカートリッジシャッター閉位置にある状態、(b)は、外側円筒部がカートリッジシャッター開位置にある状態を示す。
【図15】図14(b)のA−A矢視図である。
【図16】図15のA−A矢視図であって、内側円筒部のみを示している。
【図17】図1において、プロセス部を抜き出して示している。
【図18】プロセス部の右側面図であって、(a)は、現像シャッターが現像シャッター開位置にある状態を示し、(b)は、現像シャッターが現像シャッター閉位置にある状態を示す。
【図19】本発明の変形例2としてのレーザプリンタを前側斜め右上から見た斜視図である。
【図20】図19に示すレーザプリンタの右側面図であって、カバーがカバー開位置にあり、(a)は、トナーカートリッジが本体ケーシングに対して未装着の状態を示し、(b)は、トナーカートリッジが本体ケーシングに対して装着された状態を示す。
【図21】本発明の変形例2としての第1筐体シャッター周辺を後側斜め右上から見た斜視図であって、(a)は、第1筐体シャッターが第1筐体シャッター閉位置にある状態を示し、(b)は、第1筐体シャッターが第1筐体シャッター開位置にある状態を示す。
【図22】本発明の変形例2としてのトナーカートリッジを後側斜め右上から見た斜視図であって、(a)は、外側円筒部がカートリッジシャッター閉位置にある状態、(b)は、(a)において右側の外側側壁を取り外した状態、(c)は、(b)において右側の内側側壁を取り外した状態、(d)は、外側円筒部がカートリッジシャッター開位置にある状態を示す。
【図23】トナーカートリッジを説明するための図であって、(a)は、外側円筒部がカートリッジシャッター閉位置にあるトナーカートリッジの正面図であり、(b)は、(a)のトナーカートリッジの正断面図であり、(c)は、(a)のトナーカートリッジの側断面図であり、(d)は、(a)のトナーカートリッジの左側面図であり、(e)は、外側円筒部がカートリッジシャッター開位置にあるトナーカートリッジの左側面図である。
【図24】トナーカートリッジの本体ケーシングに対する着脱を説明するためにトナーカートリッジおよび本体ケーシングを後側斜め右上から見た要部斜視図であって、(a)は、トナーカートリッジが本体ケーシングから離脱された状態を示し、(b)は、トナーカートリッジが本体ケーシングに装着され、外側円筒部がカートリッジシャッター閉位置にある状態を示し、(c)は、(b)において、外側円筒部がカートリッジシャッター開位置にある状態を示す。
【図25】図19に示すレーザプリンタの要部側断面図である。
【符号の説明】
【0205】
1 レーザプリンタ
2 本体ケーシング
7 読取スキャナユニット
8 トナーカートリッジ
9 プロセス部
11 プロセス着脱口
20 収納部左側壁
33 筐体供給穴
34 筐体戻り穴
37 第1筐体シャッター
71 第2筐体シャッター
73 軸保持部材
91 外側円筒部
96 カートリッジ供給穴
107 軸受溝
112 カートリッジ戻り穴
136 感光ドラム
147 ドラム軸
154 現像ローラ
171 現像供給穴
174 現像戻り穴
177 現像シャッター

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、
前記筐体に対して着脱され、現像剤を担持する現像剤担持体を備え、第1開口部が形成されている現像器と、
前記現像器に設けられ、前記第1開口部を開閉する第1シャッターと、
前記筐体に対して着脱され、前記筐体に装着されたときに前記第1開口部と対向する第2開口部が形成されており、前記現像剤担持体に供給するための現像剤が収容される現像剤カートリッジと、
前記現像剤カートリッジに設けられ、前記第2開口部を開閉する第2シャッターと、
前記筐体において、前記現像器と前記現像剤カートリッジとの間に設けられ、前記第1開口部および前記第2開口部に対向する第3開口部が形成されている壁と
を備えることを特徴とする、画像形成装置。
【請求項2】
前記第1シャッターの開閉動作と前記第2シャッターの開閉動作とは、互いに独立していることを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記現像剤カートリッジは、前記筐体において、前記現像剤担持体の長手方向において前記現像剤担持体に対向するように配置されることを特徴とする、請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記壁において前記現像器に対向する側面には、前記現像器の前記長手方向一方側を保持する保持部材が設けられていることを特徴とする、請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記現像器は、静電潜像が形成される像担持体を備え、
前記保持部材は、前記像担持体の軸を保持することを特徴とする、請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記保持部材には、前記現像器の着脱時に前記像担持体の軸を案内する軸受溝が形成されており、前記軸受溝は、前記壁に平行な方向に延びていることを特徴とする、請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記壁に設けられ、前記現像器に対向する側面から前記第3開口部を開閉する第3シャッターを備え、
前記第1シャッターの開閉動作と前記第3シャッターの開閉動作とは、互いに連動していることを特徴とする、請求項1ないし6のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記筐体には、前記筐体に対して着脱される前記現像器を通過させるために、前記現像器の着脱方向において前記現像器と対向する位置に、第4開口部が形成されており、
前記第4開口部を開閉可能に被覆する開閉部材を備え、
前記開閉部材の開閉動作に連動して前記第3シャッターが開閉されることを特徴とする、請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記壁に設けられ、前記現像剤カートリッジに対向する側面から前記第3開口部を開閉する第4シャッターを備え、
前記第2シャッターの開閉動作と前記第4シャッターの開閉動作とは、互いに連動していることを特徴とする、請求項1ないし8のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記第1開口部は、前記現像剤担持体に現像剤を供給するための第1供給側開口部と、前記現像剤担持体から現像剤を受け入れるための第1戻り側開口部とを含み、
前記第2開口部は、前記第1供給側開口部に現像剤を供給するための第2供給側開口部と、前記第1戻り側開口部から現像剤を受け入れるための第2戻り側開口部とを含み、
前記第3開口部は、前記第2供給側開口部から前記第1供給側開口部へ現像剤を通過させるための第3供給側開口部と、前記第1戻り側開口部から前記第2戻り側開口部へ現像剤を通過させるための第3戻り側開口部とを含むことを特徴とする、請求項1ないし9のいずれかに記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公開番号】特開2011−209765(P2011−209765A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−166435(P2011−166435)
【出願日】平成23年7月29日(2011.7.29)
【分割の表示】特願2006−356438(P2006−356438)の分割
【原出願日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】