説明

監視システム、制御方法、およびそのプログラム

【課題】人体と他の物体との区別を行い容易に人体を検知することができる。
【解決手段】端末機器から定期的に電磁波を放射する(S12)。検知エリアに人体が侵入してくると電磁波の反射の状態が異なってくるので、その反射波を検知し保存する(S13)。反射波は、送信された電磁波と初期の反射波と比較処理される(S14)。人体から反射された電磁波は位相がずれているので、この位相差を調べ(S15)、この位相差を検知することができれば人体であると判断し、異常状態であると判断する(S16)。次に、情報機器にその時刻、場所等の異常情報を送信する(S17)。情報機器で異常情報を受信すると(S18)、画面上に異常情報を報知画面として表示する(S19)。さらに、それらの異常情報を携帯電話に電話をして、異常状態を通報する(S20)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁波を放射するセンサを用いて、異常状態を検知することに関する監視システム、制御方法およびそのプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、電磁波を放射するセンサとしてはマイクロウエーブセンサとして、マイクロ波を放射してその反射波を受信することによって、人体を検知するものがある(例えば、特許文献1参照)。これによって、2つの周波数の位相差とから人体を検知し、その人体までの距離を検知することができるものである。
【0003】
また、その放射した電磁波の反射波の受信信号を処理することによって、人体までの距離を計測することができるものがある(例えば、特許文献2参照)。これによって、各周波数成分の位相角を算出し、これらの位相差を求めることによって、人体までの距離を計測することができるものである。すなわち、電磁波の反射によって人体までの距離を測定することができるものである。
【特許文献1】特開2003−139848号公報
【特許文献2】特開2003−43136号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記従来の構成では、これらのセンサは放射される電磁波の送信方向がある一定方向に決められており、検知する領域が限られており、その狭い検知エリアに人体が入らないと検知することができないという欠点がある。従って、検知領域を広げるために多数のセンサを設置する必要があるという課題がある。
【0005】
また、センサの検知領域に他の物体が入ってきてしまった場合、人体と他の物体との区別がつきにくいという欠点がある。
【0006】
さらに、センサの検知領域に他の動物が侵入してきた場合には、人体と他の動物との区別がつかないという欠点もある。従って、他の動物がセンサの検知領域に入ってきた時には、誤って人体と判断してしまい、誤動作をしてしまうという課題がある。
【0007】
また、これらの人体検知情報を異常状態として情報機器である親機に表示したり、他の人に知らせることが必要である。
【0008】
本発明は、このような課題を解決するために、定常または非定常の状態を監視する家庭内の1つまたは複数の端末機器と、前記端末機器からの情報を通信手段を介して収集する情報機器と、前記端末機器から前記情報機器へ前記非定常状態に関する情報を送信する監視システムにおいて、前記端末機器から電磁波発生部を用いて電磁波を放射し、初期状態として前記電磁波の反射状況を検知し定常状態として記憶した後、前記電磁波発生部が同様に電磁波を放射して前記電磁波の反射状況を検知し前記定常状態と比較して異なった状態となった時に非定常状態と判断し、前記非定常状態の情報を異常状態に関する情報として前記情報機器に送信し、前記情報機器に報知させることによって、人体検出時の異常状態の表示や報知に対する利便性、正確性、信頼性を高めるようにしたものである。
【0009】
このようにすることによって、電磁波を放射する端末機器が反射波を正確に検知し、それらの電磁波を比較処理して、人体を正確に検知することができ、その人体検知情報を情
報機器に送信して画面に表示させたり、知らせたりするので、家人は容易に緊急状態を認識することができる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記従来の課題を解決するために、本発明の監視システムは、定常または非定常の状態を監視する家庭内の1つまたは複数の端末機器と、前記端末機器からの情報を通信手段を介して収集する情報機器と、前記端末機器から前記情報機器へ前記非定常状態に関する情報を送信する監視システムにおいて、前記端末機器から電磁波発生部を用いて電磁波を放射し、初期状態として前記電磁波の反射状況を検知し定常状態として記憶した後、前記電磁波発生部が同様に電磁波を放射して前記電磁波の反射状況を検知し前記定常状態と比較して異なった状態となった時に非定常状態と判断し、前記非定常状態の情報を異常状態に関する情報として前記情報機器に送信し、前記情報機器に報知させる監視システムを提供するものである。
【発明の効果】
【0011】
以上のように、本発明によれば、電磁波を放射する端末機器が反射波を正確に検知し、それらの電磁波を比較処理して、人体を正確に検知することができ、その人体検知情報を情報機器に送信して画面に表示させたり、知らせたりするので、家人は容易に緊急状態を認識することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
第1の発明は、定常または非定常の状態を監視する家庭内の1つまたは複数の端末機器と、前記端末機器からの情報を通信手段を介して収集する情報機器と、前記端末機器から前記情報機器へ前記非定常状態に関する情報を送信する監視システムにおいて、前記端末機器から電磁波発生部を用いて電磁波を放射し、初期状態として前記電磁波の反射状況を検知し定常状態として記憶した後、前記電磁波発生部が同様に電磁波を放射して前記電磁波の反射状況を検知し前記定常状態と比較して異なった状態となった時に非定常状態と判断し、前記非定常状態の情報を異常状態に関する情報として前記情報機器に送信し、前記情報機器に報知させる監視システムである。
【0013】
これによって、電磁波を放射する端末機器が反射波を正確に検知し、それらの電磁波を比較処理して、人体を正確に検知することができ、その人体検知情報を情報機器に送信して画面に表示させたり、知らせたりするので、家人は容易に緊急状態を認識することができ、その後的確な行動をとることができ、人体検知に対する利便性、正確性、信頼性を高めることができるものである。
【0014】
第2の発明は、第1の発明において、前記端末機器から電磁波発生部を用いて電磁波を放射し周波数を走引させて、前記電磁波の周波数毎における反射状況を検知し定常状態として記憶した後、前記電磁波発生部が電磁波を放射して周波数を走引させて前記電磁波の周波数毎における反射状況を検知し前記定常状態と比較して異なった状態となった時に非定常状態と判断する監視システムである。
【0015】
これによって、本発明は、電磁波を放射する端末機器が反射波を正確に検知し、それらの電磁波を比較処理して、周波数を解析することによって、人体を正確に検知することができ、その人体検知情報を情報機器に送信して画面に表示させたり、外部に知らせたりすることができ、知らせを受けた人はすぐに異常状態を認識することができ、その後的確な行動をとることによって、人体検知に対する利便性、正確性、信頼性を向上させることができるものである。
【0016】
第3の発明は、第2の発明において、前記端末機器から電磁波発生部を用いて電磁波を
走査放射し周波数を走引させて、前記電磁波の周波数毎における反射状況を検知し定常状態として記憶した後、前記電磁波発生部が電磁波を走査放射して周波数を走引させて前記電磁波の周波数毎における反射状況を検知し前記定常状態と比較して異なった状態となった時に非定常状態と判断する監視システムである。
【0017】
これによって、本発明は、電磁波を走査放射する端末機器が反射波を正確に検知し、それらの電磁波を比較処理して、周波数を解析することによって、人体を正確に検知することができ、その人体検知情報を情報機器に送信して画面に表示させたり、外部に知らせたりすることができ、知らせを受けた人はすぐに異常状態を認識することができ、その後的確な行動をとることによって、人体検知に対する利便性、正確性、信頼性を向上させることができるものである。
【0018】
第4の発明は、定常または非定常の状態を監視する家庭内の1つまたは複数の端末機器と、前記端末機器からの情報を通信手段を介して収集することができる情報機器と、前記端末機器から前記情報機器へ前記非定常状態に関する情報を送信する監視システムの制御方法において、前記端末機器から電磁波発生部を用いて電磁波を放射し、前記電磁波の反射状況を検知しこれを定常状態として記憶するステップと、前記電磁波発生部が同様に電磁波を放射し、前記電磁波の反射状況を検知し、前記電磁波の反射状況が前記定常状態と比較して異なった状態となった時に非定常状態と判断するステップと、前記端末機器が前記非定常状態の情報を異常状態に関する情報として前記情報機器に送信するステップと、前記情報機器で受信した前記非定常状態の情報を報知するステップと、を備えてなる制御方法である。
【0019】
これによって、電磁波を放射する端末機器が反射波を正確に検知し、それらの電磁波を比較処理して、人体を正確に検知することができ、その人体検知情報を情報機器に送信して画面に表示させたり、知らせたりするので、家人は容易に緊急状態を認識することができ、その後的確な行動をとることができ、人体検知に対する利便性、正確性、信頼性を高めることができるものである。
【0020】
第5の発明は、第1〜3のいずれか1項記載の監視システムの少なくとも一部をコンピュータに実行させるためのプログラムを提供するものである。そして、プログラムであるので、電気・情報機器、コンピュータ、サーバ等のハードリソースを協働させて本発明の監視システムの少なくとも一部を容易に実現することができる。また記録媒体に記録したり通信回線を用いてプログラムを配信したりすることでプログラムの配布・更新やそのインストール作業が簡単にできる。
【0021】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0022】
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における監視システム全体を概略的に示す構成説明図を示すものである。以下に本実施の形態における構成を説明する。
【0023】
図1に示す本実施の形態の監視システムは、各家庭100に設置された機器15を無線通信によって接続した情報機器1と、情報機器1を外部と接続するための回線接続手段4、外部のネットワークである宅外回線網(たとえばインターネット回線網)12、携帯電話等の外部の通信装置11、情報処理サーバ装置10とから成る。この時の情報機器1の通信回線網は情報通信回線網であるデータ通信回線網13、音声通信回線網14とから成っている。
【0024】
本監視システムは、人体を検知することができる端末機器15が家周辺の人体を検知し異常状態を検知・判断した時、その異常情報を情報機器1に無線通信で通報し、その異常情報を受信した情報機器1はその異常情報を明確に表示するものである。さらに、情報機器1はネットワーク回線により外部と接続されており、その受信した異常情報を外部の電話等の通信装置11に通報することができるものである。
【0025】
まず、人体を検知することができる端末機器15が家の周辺の人体を検知すると異常状態であると判断し、その異常情報を無線通信によって親機である情報機器1に送信する。その異常情報を受信した情報機器はその異常情報、いつどこで異常検知されたかを画面上に明示することができるものである。この時の情報機器1の画面の表示は家の間取図と共にいつどこで人体を検知したかを明示しているものである。
【0026】
例えば、人体を検知することができる端末機器15を複数台天井に設置して、居住者が在宅している時に警戒モードにして、その在宅期間の午前2時10分に端末機器が人体を検知したとすると、端末機器15がその異常情報、人体を検知した時刻、検知した方向・場所を情報機器1に送信し、これらの異常情報を受信した情報機器1は画面上でそれらの異常情報を異常報知画面として明示することができる。
【0027】
この時の画面の表示には2時10分に家のレイアウトと共にどのあたりで人体を検知したかを点滅表示しているので、居住者はすぐに外部に連絡したり、あるいは現場を確認することができ、的確に次の行動を起こすことができる。
【0028】
次に本実施の形態の監視システムについて図面を参照しながら説明する。図2は本発明の第1の実施の形態で用いる情報機器1と端末機器15の機能ブロック図を示すものである。以下に本実施の形態における構成を説明する。
【0029】
図2に示す本実施の形態の情報機器1は、データ通信処理部23、音声通信処理部24、情報処理部25、情報収集部26、情報送信部27、情報送受信部28、報知部30、画像表示部31、音声合成部32とから構成されている。
【0030】
本情報機器1は、端末機器15と無線通信29によって接続されており、端末機器15からの情報収集を情報収集部26によって行い、端末機器15へのデータ送信を情報送信部27によって行う。
【0031】
さらに、本情報機器1は、情報処理サーバ装置10、外部電話等の通信装置11と宅外回線網(ネットワーク回線)12により接続されており、情報機器1からの情報によって、通信装置11に通報することができる。
【0032】
また、本実施の形態の端末機器15は、電磁波発生部35、電磁波検知部36、情報処理部37、情報送信部33、情報受信部34とから構成されている。
【0033】
本端末機器15は、電磁波発生部35から電磁波を発生し、物体からの反射電磁波を電磁波検知部36で検知し、それらの電磁波を情報処理部37で処理することによって、人体を検知・判断することができるものである。その結果、人体を検知・判断したとすると、情報送信部33から無線通信29で接続されている情報機器1に異常情報のデータを送信することができるものである。
【0034】
図3は本発明の第1の実施の形態で用いる端末機器の回路ブロック図を示すものである。送信する信号を生成するための発信器40、その信号を増幅するための増幅器41と43、それらの電磁波を送受信するためのアンテナ44、45、受信した電磁波を処理する
ミキサ42とから構成されている。
【0035】
まず、発信器40から信号を生成し、その信号を増幅器41で増幅することによってアンテナ44から電磁波を送信する。その送信された電磁波は物体で反射され、その反射された電磁波をアンテナ45で受信し、その信号を増幅器43で増幅し、ノイズ除去した後、ミキサ42で送信した電磁波と相関することによって信号を取得することができるものである。
【0036】
物体によって反射された電磁波は、送信された電磁波と位相が異なってくるので、送信波と受信波を検知・比較することによって、その物体の存在を検知することができるものである。
【0037】
例えば、発信器40から1.2GHzの周波数を生成し、それを増幅器41で増幅してアンテナ44から10mWの電磁波として送信する。その送信された電磁波は物体がなければ反射されることもないので、端末機器は反射波を受信することはないが、ある物体が存在すると電磁波は反射され、その物体が人体であればその位相が変化する。
【0038】
この反射波をアンテナ45で検知し、受信された電磁波を増幅器43で増幅しノイズ除去し、ミキサ42で送信された電磁波とこの受信された電磁波を比較処理することによって、人体を検知・判断することができるものである。
【0039】
この人体を検知すると、それは異常状態であると判断するので、その人体を検知した時の時間(反射波が戻ってきて異常と判断した時)、場所の情報(その反射波が検知された方向)を、情報送信部33から無線通信29で接続されている情報機器1に異常情報のデータとして送信することができるものである。
【0040】
次に、本実施の形態の制御方法について図面を参照しながら説明する。図4は同実施の形態に係るシステムの処理手順を示すフローチャートを示すものである。以下に本実施の形態におけるフローを説明する。
【0041】
まず、電磁波を放射する端末機器15を家の中央天井に設置し、この端末機器15からの情報を収集する親機としての情報機器1を居間に設置する。居住者が家に居る時、端末機器15の電源を入れて、在宅警戒モードにして端末機器15で人体を検知するモードにしておく(ステップS1)。
【0042】
端末機器15から1秒に1回程度で定期的に1.2GHz、10mW程度の電磁波を電磁波発生部35から放射する(ステップS2)。この電磁波は周囲約100mに放射される。放射された電磁波は、家の壁等からの反射があるので、その反射波を電磁波検知部36で検知し、初期値として情報処理部37で保存しておく。この状態を定常状態とする。
【0043】
その後、検知エリアに人体が侵入してくると電磁波の反射の状態が異なってくるので、その反射波を電磁波検知部36で検知し情報処理部37で保存する(ステップS3)。これを非定常状態とする。
【0044】
収集された電磁波の反射波は情報処理部37で増幅処理、ノイズ除去された後、送信された電磁波と比較され、さらに初期の反射波と比較処理される(ステップS4)。
【0045】
人体から反射された電磁波は人体がいない場合に反射された電磁波と比べて位相がずれているので、物体から反射された電磁波と人体から反射された電磁波との位相差を調べることによって、人体を検知することができる(ステップS5)。この位相差を検知するこ
とができれば人体であると判断し、居住者が家に居る時に家の外周辺に人体がいるということで異常状態であると判断することができる(ステップS6)。
【0046】
端末機器15が家周辺の人体を検知して異常と判断すると、端末機器15から人体を検知した時刻、どのあたりかという場所等の異常情報を情報送信部33から無線通信手段を用いて情報機器1に送信する(ステップS7)。
【0047】
情報機器1では無線通信手段を用いてその異常情報を情報収集部26で受信すると(ステップS8)、すぐに情報機器1の画像表示部31上でいつどこで人体を検知したかという異常情報を報知画面として表示させることができる(ステップS9)。
【0048】
図5は端末機器の電磁波検知部36からの出力信号を示した図である。横軸が時間で、縦軸が信号の強度を示している。図5で(a)は放射された電磁波の反射がほとんどない時の信号強度であり、(b)は人体からの反射があった場合の信号強度を示している。人体からの反射があると信号強度が大きくなり、位相がずれることがいえる。
【0049】
さらに、図6は端末機器の電磁波検知部36からのこれらの出力信号をもとに処理した後の周波数分布図を示した図である。横軸は定常状態の時の反射電磁波の位相と、人体を検知した非定常状態の時の反射電磁波の位相差周波数を示している。縦軸はそれらの信号強度を示している。
【0050】
図6(a)は人体がいた場合の位相差周波数の信号強度であり、(b)は犬等の動物がいた場合の位相差周波数の信号強度を示している。
【0051】
人体から電磁波が反射されることによって、物体から反射される電磁波と位相がずれ、1〜3Hz程度の位相差周波数が生じ、図6(a)におけるようなピークをもった周波数分布をもつことがいえる。
【0052】
一方、犬等の動物がいた場合は、図6(b)のような異なった位相差周波数のピークをもつため、人体と区別することができる。これにより人体を検知することができる。
【0053】
以上のように、人体から反射された電磁波は人体がいない場合に反射された電磁波と比べて位相がずれているので、物体から反射された電磁波と人体から反射された電磁波との位相差を調べることによって、人体を検知することができる。この位相差を検知することができれば人体であると判断し、居住者が家に居る時に家の外周辺に人体がいるということで異常状態であると判断することができる。
【0054】
この人体検知の異常情報を情報機器1に送信し、情報機器1では画面表示部31に図7のような報知画面を表示する。この報知画面では、人体検知をした時刻、場所を示し、家のレイアウトと共に人体を検知した場所を点滅表示させることによって、居住者にその異常情報を明確に示すことができるものである。これにより居住者は、外部に連絡するか、現場を見に行くか等すぐに次の行動に移すことができる。
【0055】
以上のような構成・手順とすることにより、本発明の実施の形態によれば、電磁波を放射する端末機器が反射波を正確に検知し、それらの電磁波を比較処理して、人体を正確に検知することができ、その人体検知情報を情報機器に送信して画面に表示させたり、知らせたりするので、家人は容易に緊急状態を認識することができ、その後的確な行動をとることができ、人体検知に対する利便性、正確性、信頼性を高めることができ、システムの信頼性を確実に向上させることができるものである。
【0056】
(実施の形態2)
実施の形態2の監視システムについて説明する。以下に本実施の形態における構成を図1と同様に説明する。実施の形態1と同じについては説明を省略する。
【0057】
情報機器1はネットワーク回線12により外部と接続されており、人体を検知することができる端末機器15から異常情報を受信し、その受信した異常情報を外部の携帯電話等の通信装置11に通報し、外出している家の居住者に知らせることができるものである。
【0058】
情報機器1は端末機器15から人体検知の異常情報を受信すると、データ通信回線網13、音声通信回線網14、および宅外回線網12を経由して、情報処理サーバ装置10、および外部の携帯電話等の通信装置11に通報することができる。この時の通報は情報機器1からの固定音声で外部の通信装置11に異常を知らせてもよく、また電子メールで検知した場所を表示することもできる。また情報処理サーバ装置10には情報機器1で取得した異常情報をログとして保存することができる。
【0059】
具体的には、情報機器1からの情報の送受信は、ブロードバンドであるADSL回線網を用いて回線接続手段4であるモデム、スプリッター等を介してISP(インターネットサービスプロバイダ)に接続し、そこから宅外回線網(WEB)12を通じて情報処理サーバ装置10にTCP/IP接続し、通信装置11に接続することができるものである。また、情報機器1からの情報の送受信の接続回線網はFTTHのような光ファイバー網でもよい。
【0060】
まず、人体を検知することができる端末機器15が家の周辺の人体を検知すると異常状態であると判断し、その異常情報を無線通信によって親機である情報機器1に送信する。その異常情報を受信した情報機器1はその異常情報、いつどこで異常検知されたかを画面上に明示し、さらに外部の携帯電話等の通信装置11に通報し、外出している家の居住者に知らせることができるものである。
【0061】
例えば、居住者が外出している時に人体を検知することができる端末機器15を外出警戒モードにして、その外出期間の午後4時13分に端末機器15が人体を検知したとすると、端末機器15がその異常情報、例えば人体を検知した時刻、検知した方向・場所を情報機器1に送信し、これらの異常情報を受信した情報機器1は画面上でそれらの異常情報を異常報知画面として明示することができる。
【0062】
さらに、それらの異常情報をネットワーク回線12を介して、情報処理サーバ装置10に送信・保存することができ、また情報機器に登録されている外部の携帯電話等の通信装置11に電話をするか、電子メールを送信することによって、外に居る居住者にすぐに通報することができるので、連絡を受けた居住者はすぐに他者に連絡したり、あるいは家に戻ることができ、早急に次の行動を起こすことができる。
【0063】
次に、本実施の形態の制御方法について図面を参照しながら説明する。図8は同実施の形態に係るシステムの処理手順を示すフローチャートを示すものである。以下に本実施の形態におけるフローを説明する。実施の形態1(図4)と同じについては説明を省略する。ステップS11から19はステップS1から9に相当する。
【0064】
S19にて表示した異常情報をデータ通信回線網13、音声通信回線網14、ネットワーク回線網12を介して、情報処理サーバ装置10に送信・保存し、また情報機器1に登録されている外部の携帯電話等の通信装置11に電話をして、情報機器に保存している固有音声を用いて連絡することによって、外に居る居住者にすぐに異常状態を通報することができる(ステップS20)。
【0065】
また電話をするかわりに、情報機器1に登録されている居住者所有の携帯電話のアドレスに、人体を検知した時刻・場所を含めて電子メールを送信することもできる。
【0066】
すなわち、本実施例は定常または非定常の状態を監視する家庭内の1つまたは複数の端末機器と、前記端末機器からの情報を通信手段を介して収集することができる情報機器と、前記端末機器から前記情報機器へ前記非定常状態に関する情報を送信する監視システムにおいて、前記端末機器から電磁波発生部を用いて任意の電磁波を放射し、初期状態として前記電磁波の反射状況を検知し定常状態として記憶した後、前記端末機器が同様に電磁波を放射して、前記電磁波の反射状況を検知し前記定常状態と比較して異なった状態となった時に非定常状態と判断し、前記非定常状態の情報を異常状態に関する情報として前記情報機器に送信し、前記情報機器に報知させ、前記情報機器から外部の通信装置に通報する監視システムである。
【0067】
このような実施の形態によって、これらの人体検知情報を異常状態として情報機器である親機に表示したり、他の人に知らせることができ、知らせを受けた人はすぐに異常状態を認識することができ、その後的確な行動をとることができる。
【0068】
特に、反射波の周波数を解析することによって人体と他の物体との区別ができ、さらに人体と他の動物との区別も可能であるので、他の動物、例えば犬や猫などがセンサの検知領域に入ってきた時に、誤って人体と判断してしまい、誤動作をしてしまうということがない。
【0069】
また、センサの検知領域をある程度広くすることができるので、1つのセンサで広い検知領域における人体検知を行うことができる。従って、従来家1軒に対して多数のセンサを設置する必要があったが、1つのセンサの設置だけですむのでセンサの設置コストを抑制することができる。
【0070】
以上のような構成・手順とすることにより、本発明の実施の形態によれば、電磁波を放射する端末機器が反射波を正確に検知し、それらの電磁波を比較処理して、人体を正確に検知することができ、その人体検知情報を情報機器に送信して画面に表示させたり、外部に知らせたりすることができ、知らせを受けた人はすぐに異常状態を認識することができ、その後的確な行動をとることによって、人体検知に対する利便性、正確性、信頼性を向上させることができ、システムの信頼性を確実に向上させることができるものである。
【0071】
(実施の形態3)
実施の形態3の情報システムについて説明する。以下に本実施の形態における構成を図1と同様に説明する。実施の形態1と同じについては説明を省略する。
【0072】
情報機器1はネットワーク回線12により外部と接続されており、人体を検知することができる端末機器15から異常情報を受信し、その受信した異常情報を外部の携帯電話等の通信装置11に通報し、外出している家の居住者に知らせることができるものである。
【0073】
また、人体を検知する端末機器15は、初期状態として人体が存在しない時に周波数を走引させて、前記電磁波の周波数毎における反射状況を検知・保存しておく。次に、警戒モードになった時に電磁波を放射し周波数を走引させて、電磁波の周波数毎における反射状況を検知し、人体が存在していなかった時の初期の電磁波の周波数毎における反射状況と比較することによって、人体を検知することができるものである。こうすることによって、人体を正確に判断することができる。
【0074】
まず、周波数を走引させて人体を検知することができる端末機器15が家の周辺の人体を検知すると異常状態であると判断し、その異常情報を無線通信によって親機である情報機器1に送信する。その異常情報を受信した情報機器1はその異常情報、いつどこで異常検知されたかを画面上に明示し、さらに外部の携帯電話等の通信装置11に通報し、外出している家の居住者に知らせることができるものである。
【0075】
例えば、1.2GHzの周波数を生成し、それを増幅させた後10mW程度の電磁波を放射しその反射波を検知する。続けて、周波数を10MHz変えた電磁波を生成し送信し、その反射波を検知する。この送信された電磁波は物体がなければ反射されることもないので、端末機器は反射波を受信することはないが、ある物体が存在すると電磁波は反射され、その物体が人体であればその位相が変化する。この反射波をそれぞれ検知し、受信された電磁波を増幅しノイズ除去し、送信された電磁波とこれらの受信された電磁波とを比較処理することによって、人体を検知・判断することができる。
【0076】
以上のように、周波数を走引させて電磁波の周波数毎における反射状況を検知しそれぞれの位相差を検知すると、1つの周波数で検知する時より検知精度が向上し、より人体と他の動物との違いを明確にでき、人体の検知精度を上げることができる。
【0077】
次に、本実施の形態の制御方法について図面を参照しながら説明する。図9は同実施の形態に係るシステムの処理手順を示すものである。以下に本実施の形態におけるフローを説明する。
【0078】
まず、電磁波を放射する端末機器15を家の中央天井に設置し、この端末機器15からの情報を収集する親機としての情報機器1を居間に設置する。居住者が外出した時、端末機器15の電源を入れて、外出警戒モードにして端末機器15で人体を検知するモードにしておく(ステップS21)。
【0079】
端末機器15から1秒に1回程度定期的に1.2GHz、1.2GHz±10MHzの電磁波をそれぞれ10mW程度で放射する(ステップS22)。これらの電磁波は周囲約100mに放射される。放射された電磁波は、家の壁等からの反射があるので、それらの反射波を初期値として検知・保存しておく。この状態を定常状態とする。
【0080】
その後、検知エリアに人体が侵入してくると電磁波の反射の状態が異なってくるので、それら周波数の異なる電磁波毎の反射波を検知し保存する(ステップS23)。これを非定常状態とする。
【0081】
収集された電磁波の反射波は増幅処理、ノイズ除去された後、送信されたそれぞれの周波数の電磁波と比較され、さらに初期の反射波と比較処理される(ステップS24)。
【0082】
人体から反射された電磁波は人体がいない場合に反射された電磁波と比べて位相がずれているので、各周波数の電磁波において物体から反射された電磁波と人体から反射された電磁波との位相差を調べることによって、人体を検知することができる(ステップS25)。この位相差を検知することができれば人体であると判断し、居住者が外に出ている時に家の外周辺に人体がいるということで異常状態であると判断することができる(ステップS26)。
【0083】
以下ステップS27以降は図8のステップS17以降と同じフローであり、実施の形態2と同じ点については説明を省略する。
【0084】
例えば、人体を検知することができる端末機器を1台家の中央天井に設置して、居住者
が外出している時に外出警戒モードにして、その外出期間の午後6時35分に端末機器が周波数を走引することによって人体を検知したとすると、端末機器がその異常情報、人体を検知した時刻、検知した方向・場所を情報機器に送信し、これらの異常情報を受信した情報機器は画面上でそれらの異常情報を異常報知画面として明示することができる。
【0085】
以上のような構成・手順とすることにより、本発明の実施の形態によれば、周波数を走引させて電磁波を放射する端末機器がそれぞれの反射波を正確に検知し、それらの電磁波を比較処理して、周波数毎に解析することによって、人体を正確に検知することができ、その人体検知情報を情報機器に送信して画面に表示させたり、外部に知らせたりすることができ、知らせを受けた人はすぐに異常状態を認識することができ、その後的確な行動をとることによって、人体検知に対する利便性、正確性、信頼性を向上させ、システムの信頼性を確実に向上させることができるものである。
【0086】
(実施の形態4)
実施の形態4の情報システムについて説明する。以下に本実施の形態における構成を図1と同様に説明する。実施の形態1と同じについては説明を省略する。
【0087】
情報機器1はネットワーク回線12により外部と接続されており、人体を検知することができる端末機器15から異常情報を受信し、その受信した異常情報を外部の携帯電話等の通信装置11に通報し、外出している家の居住者に知らせることができるものである。
【0088】
また、人体を検知する端末機器15は、初期状態として人体が存在しない時に周波数を走引し電磁波の放射方向を走査させて、前記電磁波の周波数毎における反射状況を検知・保存しておく。次に、警戒モードになった時に電磁波を走査放射し周波数を走引させて、電磁波の周波数毎における反射状況を検知し、人体が存在していなかった時の初期の電磁波の周波数毎における反射状況と比較することによって、人体を検知することができるものである。こうすることによって、人体の検知方向を正確に判断することができる。
【0089】
まず、電磁波を走査し周波数を走引させて人体を検知することができる端末機器15が家の周辺の人体を検知すると異常状態であると判断し、その異常情報を無線通信によって親機である情報機器1に送信する。その異常情報を受信した情報機器1はその異常情報、いつどこで異常検知されたかを画面上に明示し、さらに外部の携帯電話等の通信装置11に通報し、外出している家の居住者に知らせることができるものである。
【0090】
例えば、1.2GHzの周波数を生成し、それを増幅させた後10mW程度の電磁波をある方向にのみ放射しその反射波を検知する。続けて、同じように別の方向に放射しその反射波を検知する。これを全方位で行うことによって全方向からの反射波を検知する。
【0091】
次に同様に、周波数を10MHz変えた電磁波を生成し走査放射し、その反射波をそれぞれ検知する。この放射された電磁波は物体がなければ反射されることもないので、端末機器は反射波を受信することはないが、ある物体が存在すると電磁波は反射され、その物体が人体であればその位相が変化する。
【0092】
この反射波をそれぞれ検知し、受信された電磁波を増幅しノイズ除去し、送信された電磁波とこれらの受信された電磁波とを比較処理することによって、人体を検知・判断することができる。
【0093】
以上のように、電磁波の放射方向を走査させてそれぞれの方向において反射状況を検知しそれぞれの方向において位相差を検知すると、検知方向の精度が向上させることができ、より明確に人体の存在方向を検知することができる。
【0094】
次に、本実施の形態の制御方法について図面を参照しながら説明する。図10は同実施の形態に係るシステムの処理手順を示すものである。以下に本実施の形態におけるフローを説明する。
【0095】
まず、電磁波を放射する端末機器15を家の中央天井に設置し、この端末機器15からの情報を収集する親機としての情報機器1を居間に設置する。居住者が外出した時、端末機器15の電源を入れて、外出警戒モードにして端末機器15で人体を検知するモードにしておく(ステップS31)。
【0096】
端末機器15から0.1秒に1回程度周期的に1.2GHzの電磁波を10mW程度で45度の角度で放射しその反射波を検知する。続けて、同じように別の方向に対して電磁波を放射しその反射波を検知する。これを全方位すなわち8方向で行うことによって全方向からの反射波を検知する。
【0097】
次に同様に、1.2GHz±10MHzの電磁波をそれぞれ10mW程度で45度の角度で放射しその反射波を検知し、されにその方向を変えることによって全方位からの反射波をそれぞれ検知する(ステップS32)。
【0098】
これらの電磁波は周囲約100mに放射される。放射された電磁波は、家の壁等からの反射があるので、それらの反射波を初期値として検知・保存しておく。この状態を定常状態とする。
【0099】
その後、検知エリアに人体が侵入してくると電磁波の反射の状態が異なってくるので、それら周波数の異なる電磁波毎の反射波をそれぞれの方向で検知し保存する(ステップS33)。これを非定常状態とする。
【0100】
収集された電磁波の反射波は増幅処理、ノイズ除去された後、送信されたそれぞれの電磁波と比較され、さらに初期の反射波と比較処理される(ステップS34)。人体から反射された電磁波は人体がいない場合に反射された電磁波と比べて位相がずれているので、物体から反射された電磁波と人体から反射された電磁波との位相差を調べることによって、人体を検知することができる(ステップS35)。この位相差を検知することができれば人体であると判断し、居住者が外に出ている時に家の外周辺に人体がいるということで異常状態であると判断することができる(ステップS36)。
【0101】
端末機器15が家周辺の人体を検知して異常と判断すると、端末機器15から人体を検知した時刻、どのあたりかという方向・場所等の異常情報を無線通信手段を用いて情報機器1に送信する(ステップS37)。
【0102】
情報機器1では無線通信手段を用いてその異常情報を受信すると、すぐに情報機器1の画面上でいつどこで人体を検知したかという異常情報を報知画面として表示させることができる(ステップS38)。
【0103】
さらに、それらの異常情報をデータ通信回線網13、音声通信回線網14、ネットワーク回線網12を介して、情報処理サーバ装置10に送信・保存し、また情報機器1に登録されている外部の携帯電話等の通信装置11に電話をして(ステップS39)、情報機器と携帯電話とが接続されると情報機器に保存している固有音声を用いて連絡することによって、外に居る居住者にすぐに異常状態を通報することができる(ステップS40)。
【0104】
また電話をするかわりに、情報機器1に登録されている居住者所有の携帯電話のアドレ
スに、人体を検知した時刻・場所を含めて電子メールを送信することもできる。
【0105】
例えば、人体を検知することができる端末機器を1台家の中央天井に設置して、居住者が外出している時に外出警戒モードにして、その外出期間の午後9時51分に端末機器が電磁波を走査し周波数を走引することによって人体を検知したとすると、端末機器がその異常情報、人体を検知した時刻、検知した方向・場所を情報機器に送信し、これらの異常情報を受信した情報機器は画面上でそれらの異常情報を異常報知画面として明示することができる。
【0106】
以上のような構成・手順とすることにより、本発明の実施の形態によれば、周波数を走引させて電磁波を走査放射する端末機器が反射波を正確に検知し、それらの電磁波を比較処理して、周波数を解析することによって、人体を正確に検知することができ、その人体検知情報を情報機器に送信して画面に表示させたり、外部に知らせたりすることができ、知らせを受けた人はすぐに異常状態を認識することができ、その後的確な行動をとることによって、人体検知に対する利便性、正確性、信頼性を向上させることができ、システムの信頼性を確実に向上させることができるものである。
【0107】
また、定常または非定常の状態を監視する家庭内の1つまたは複数の端末機器と、前記端末機器からの情報を通信手段を介して収集することができる情報機器と、前記端末機器から前記情報機器へある時間のみ前記非定常状態に関する情報を送信する監視システムにおいて、前記端末機器から電磁波を放射し、前記電磁波の反射状況を検知し定常状態とした後、前記端末機器が電磁波を放射して前記電磁波の反射状況が定常状態と異なる状態となった時に非定常状態と判断し、この情報を前記非定常状態に関する情報として前記情報機器に送信し、前記情報機器に明示させ、前記情報機器から外部の通信装置に通報する監視システムを提供するものである。
【0108】
これによって、電磁波を放射する端末機器が反射波を正確に検知し、それらの電磁波を比較処理して、人体を正確に検知することができ、その人体検知情報を情報機器に送信して画面に表示させたり、外部に知らせたりすることができ、知らせを受けた人はすぐに異常状態を認識することができ、その後的確な行動をとることによって、人体検知に対する利便性、正確性、信頼性を向上させることができるものである。
【0109】
また、家庭内に1つまたは複数設置し定常または非定常の状態を監視し、情報を通信手段を介して情報機器に送信することができ、前記情報機器へある時間のみ前記非定常状態に関する情報を送信する端末機器としての監視装置において、前記端末機器から電磁波を走査放射し、前記電磁波の反射状況を検知し、さらに電磁波の周波数を変えて走査放射し、前記電磁波の周波数毎における反射状況を検知し定常状態とした後、前記端末機器が電磁波を放射して周波数を走引させて、前記電磁波の周波数毎における反射状況が定常状態と異なる状態となった時に非定常状態と判断し、この情報を前記非定常状態に関する情報として前記情報機器に送信する監視装置を提供するものである。
【0110】
これによって、電磁波を走査放射する端末機器が反射波を正確に検知し、それらの電磁波を比較処理して、周波数を解析することによって、人体を正確に検知することができ、その人体検知情報を情報機器に送信して画面に表示させたり、外部に知らせたりすることができ、知らせを受けた人はすぐに異常状態を認識することができ、その後的確な行動をとることによって、人体検知に対する利便性、正確性、信頼性を向上させることができるものである。
【0111】
また、定常または非定常の状態を監視する家庭内の1つまたは複数の端末機器と、前記端末機器からの情報を通信手段を介して収集することができる情報機器と、前記端末機器
から前記情報機器へある時間のみ前記非定常状態に関する情報を送信する監視システムの制御方法において、前記端末機器が電磁波を放射し、前記電磁波の反射状況を検知しこれを定常状態とするステップと、前記端末機器が電磁波を放射し、前記電磁波の反射状況を検知し、前記電磁波の反射状況が定常状態と異なる状態となった時非定常状態と判断するステップと、前記端末機器が前記非定常状態の情報を前記情報機器に送信するステップと、前記情報機器に受信した前記非定常状態の情報を明示するステップとを備えてなる制御方法を提供するものである。
【0112】
これによって、電磁波を放射する端末機器が反射波を正確に検知し、それらの電磁波を比較処理して、人体を正確に検知することができ、その人体検知情報を情報機器に送信して画面に表示させたり、知らせたりするので、家人は容易に緊急状態を認識することができ、その後的確な行動をとることができ、人体検知に対する利便性、正確性、信頼性を高めることができるものである。
【0113】
また、定常または非定常の状態を監視する家庭内の1つまたは複数の端末機器と、前記端末機器からの情報を通信手段を介して収集することができる情報機器と、前記端末機器から前記情報機器へある時間のみ前記非定常状態に関する情報を送信する監視システムの制御方法において、前記端末機器が電磁波を放射し周波数を走引させて、前記電磁波の周波数毎における反射状況を検知しこれを定常状態とするステップと、前記端末機器が電磁波を放射し周波数を走引させて、前記電磁波の周波数毎における反射状況を検知し、前記電磁波の周波数毎における反射状況が定常状態と異なる状態となった時非定常状態と判断するステップと、前記端末機器が前記非定常状態の情報を前記情報機器に送信するステップと、前記情報機器に受信した前記非定常状態の情報を明示するステップと、前記情報機器から指定された外部の通信装置に通報するステップとを備えてなる制御方法を提供するものである。
【0114】
これによって、電磁波を放射する端末機器が反射波を正確に検知し、それらの電磁波を比較処理して、周波数を解析することによって、人体を正確に検知することができ、その人体検知情報を情報機器に送信して画面に表示させたり、外部に知らせたりすることができ、知らせを受けた人はすぐに異常状態を認識することができ、その後的確な行動をとることによって、人体検知に対する利便性、正確性、信頼性を向上させることができるものである。
【0115】
また、定常または非定常の状態を監視する家庭内の1つまたは複数の端末機器と、前記端末機器からの情報を通信手段を介して収集することができる情報機器と、前記端末機器から前記情報機器へある時間のみ前記非定常状態に関する情報を送信する監視システムの制御方法において、前記端末機器が電磁波を走査放射し周波数を走引させて、前記電磁波の周波数毎における反射状況を検知しこれを定常状態とするステップと、前記端末機器が電磁波を走査放射し周波数を走引させて、前記電磁波の周波数毎における反射状況を検知し、前記電磁波の周波数毎における反射状況が定常状態と異なる状態となった時非定常状態と判断するステップと、前記端末機器が前記非定常状態の情報を前記情報機器に送信するステップと、前記情報機器に受信した前記非定常状態の情報を明示するステップと、前記情報機器から指定された外部の通信装置に通報するステップとを備えてなる制御方法を提供するものである。
【0116】
これによって、電磁波を走査放射する端末機器が反射波を正確に検知し、それらの電磁波を比較処理して、周波数を解析することによって、人体を正確に検知することができ、その人体検知情報を情報機器に送信して画面に表示させたり、外部に知らせたりすることができ、知らせを受けた人はすぐに異常状態を認識することができ、その後的確な行動をとることによって、人体検知に対する利便性、正確性、信頼性を向上させることができる
ものである。
【0117】
なお、今までの実施の形態ではブロードバンドのインターネット回線としてADSLで説明したが、これに限らずあらゆる通信方式であってもよい。
【0118】
また、これらの情報機器1、端末機器15の情報処理部で上記制御方法を行うためには、CPUコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な独自のプログラムが必要である。本実施の形態で説明した手段は、CPU(またはマイコン)、RAM、ROM、記憶・記録装置、I/Oなどを備えた電気・情報機器、コンピュータ、サーバ等のハードリソースを協働させるプログラムの形態で実施してもよい。プログラムの形態であれば、磁気メディアや光メディアなどの記録媒体に記録したりインターネットなどの通信回線を用いて配信することで新しい機能の配布・更新やそのインストール作業が簡単にできる。
【産業上の利用可能性】
【0119】
以上のように、本発明は、電磁波を走査放射する端末機器が反射波を正確に検知し、それらの電磁波を比較処理して、周波数を解析することによって、人体を正確に検知することができ、その人体検知情報を情報機器に送信して画面に表示させたり、外部に知らせたりすることができ、知らせを受けた人はすぐに異常状態を認識することができ、その後的確な行動をとることによって、人体検知に対する利便性、正確性、信頼性を向上させることができ、家庭内の安全防犯のネットワークシステムに対しても有用である。
【図面の簡単な説明】
【0120】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る監視システム全体を概略的に示す構成説明図
【図2】同実施の形態で用いる情報機器と端末機器の機能ブロック図
【図3】同実施の形態で用いる端末機器の回路ブロック図
【図4】同実施の形態に係るシステムの処理手順を示すフローチャート
【図5】同実施の形態に係る端末機器の電磁波検知部からの出力信号を示す図
【図6】同実施の形態に係る端末機器の電磁波検知部からの出力信号を処理した後の周波数分布図
【図7】同実施の形態に係る異常時における情報機器の画面表示図
【図8】本発明の第2の実施の形態に係るシステムの処理手順を示すフローチャート
【図9】本発明の第3の実施の形態に係るシステムの処理手順を示すフローチャート
【図10】本発明の第4の実施の形態に係るシステムの処理手順を示す図
【符号の説明】
【0121】
1 情報機器
10 情報処理サーバ装置
11 通信装置
12 宅外回線網(インターネット回線網)
13 データ通信回線網
14 音声通信回線網
15 端末機器
23 データ通信処理部
24 音声通信処理部
25 情報処理部
28 情報送受信部
31 画像表示部
32 音声合成部
35 電磁波発生部
36 電磁波検知部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
定常または非定常の状態を監視する家庭内の1つまたは複数の端末機器と、前記端末機器からの情報を通信手段を介して収集する情報機器と、前記端末機器から前記情報機器へ前記非定常状態に関する情報を送信する監視システムにおいて、
前記端末機器から電磁波発生部を用いて電磁波を放射し、初期状態として前記電磁波の反射状況を検知し定常状態として記憶した後、前記電磁波発生部が同様に電磁波を放射して前記電磁波の反射状況を検知し前記定常状態と比較して異なった状態となった時に非定常状態と判断し、前記非定常状態の情報を異常状態に関する情報として前記情報機器に送信し、前記情報機器に報知させる監視システム。
【請求項2】
前記端末機器から電磁波発生部を用いて電磁波を放射し周波数を走引させて、前記電磁波の周波数毎における反射状況を検知し定常状態として記憶した後、前記電磁波発生部が電磁波を放射して周波数を走引させて前記電磁波の周波数毎における反射状況を検知し前記定常状態と比較して異なった状態となった時に非定常状態と判断する請求項1記載の監視システム。
【請求項3】
前記端末機器から電磁波発生部を用いて電磁波を走査放射し周波数を走引させて、前記電磁波の周波数毎における反射状況を検知し定常状態として記憶した後、前記電磁波発生部が電磁波を走査放射して周波数を走引させて前記電磁波の周波数毎における反射状況を検知し前記定常状態と比較して異なった状態となった時に非定常状態と判断する請求項2記載の監視システム。
【請求項4】
定常または非定常の状態を監視する家庭内の1つまたは複数の端末機器と、前記端末機器からの情報を通信手段を介して収集することができる情報機器と、前記端末機器から前記情報機器へ前記非定常状態に関する情報を送信する監視システムの制御方法において、
前記端末機器から電磁波発生部を用いて電磁波を放射し、前記電磁波の反射状況を検知しこれを定常状態として記憶するステップと、
前記電磁波発生部が同様に電磁波を放射し、前記電磁波の反射状況を検知し、前記電磁波の反射状況が前記定常状態と比較して異なった状態となった時に非定常状態と判断するステップと、
前記端末機器が前記非定常状態の情報を異常状態に関する情報として前記情報機器に送信するステップと、
前記情報機器で受信した前記非定常状態の情報を報知するステップと、
を備えてなる制御方法。
【請求項5】
請求項1〜3のいずれか1項記載の監視システムの少なくとも一部をコンピュータに実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−233907(P2007−233907A)
【公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−57411(P2006−57411)
【出願日】平成18年3月3日(2006.3.3)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】