説明

神経学的および精神医学的障害の治療のためのベンズアゼピン誘導体

本発明は、式(I):


(I)
[式中、Rは、C1−3アルキルで置換されていてもよい−C3−7シクロアルキルを表し;Rは、−アリール、−ヘテロシクリル、−ヘテロアリール、−アリール−X−C3−8シクロアルキル、−アリール−X−アリール、−アリール−X−ヘテロアリール、−アリール−X−ヘテロシクリル、−ヘテロアリール−X−C3−8シクロアルキル、−ヘテロアリール−X−アリール、−ヘテロアリール−X−ヘテロアリール、−ヘテロアリール−X−ヘテロシクリル、−ヘテロシクリル−X−C3−8シクロアルキル、−ヘテロシクリル−X−アリール、−ヘテロシクリル−X−ヘテロアリールまたは−ヘテロシクリル−X−ヘテロシクリルを表し;Xは、結合、O、CO、−CHO−、−COCH−、−COCHO−、−CONR2b−、−COCHNR2bCO−、−CSNH−、SO、−SO1−3アルキル−、−SO2−3アルケニル−、−COC2−3アルケニル、−CO−C(R2a)(R2b)−または−CO−C(R2a)(R2b)CH−を表す]
で示される、薬学的活性を有する新規ベンズアゼピン誘導体、それらの調製方法、それらを含有する組成物、ならびに神経学的および精神医学的障害の治療におけるそれらの使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬学的活性を有する新規ベンズアゼピン誘導体、それらの調製方法、それらを含有する組成物、ならびに神経学的および精神医学的障害の治療におけるそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
特開2001−226269およびWO00/23437(武田薬品工業)には、肥満の治療に有用であることを特許請求している一連のベンズアゼピン誘導体が記載されている。DE2207430、US4,210,749およびFR217879(Pennwalt Corp)ならびにGB1268243(Wallace and Tierman Inc)には、すべて、麻薬(モルヒネまたはコデインなど)に対するアンタゴニストであり、さらに抗ヒスタミンおよび抗コリン薬であるとして特許請求している一連のベンズアゼピン誘導体が記載されている。WO02/14513(武田薬品工業)には、注意欠陥障害、ナルコレプシーまたは不安の治療に有用であることを特許請求している、GPR12活性を有する一連のベンズアゼピン誘導体が記載されている。WO02/02530(武田薬品工業)には、高血圧症、アテローム性動脈硬化症および心筋梗塞の治療に有用であることを特許請求している、GPR14アンタゴニストとしての一連のベンズアゼピン誘導体が記載されている。WO01/03680(Isis Innovation Ltd)には、糖尿病などの疾患抑制に加え、移植用細胞の調製における効果的な薬剤として特許請求されている一連のベンズアゼピン誘導体が記載されている。WO00/21951(SmithKline Beecham plc)には、抗精神病薬として有用であることを特許請求している、ドーパミンD3受容体のモジュレーターとしての一連のテトラヒドロベンズアゼピン誘導体が開示されている。WO01/87834(武田薬品工業)には、肥満の治療に有用であることを特許請求している、MCHアンタゴニストとしての一連のベンズアゼピン誘導体が記載されている。WO02/15934(武田薬品工業)には、神経変性障害の治療に有用であることを特許請求している、ウロテンシンII受容体アンタゴニストとしての一連のベンズアゼピン誘導体が記載されている。WO04/018432(Eli Lilly and Company)には、ヒスタミンH3受容体アンタゴニストとしての一連の置換アゼピンが記載されている。
【0003】
ヒスタミンH3受容体は、哺乳動物の中枢神経系(CNS)に主として発現し、若干の交感神経を除けば末梢組織での発現は微少である(Leursらの論文(1998)、Trends Pharmacol.Sci.19,177〜183)。選択的アゴニストまたはヒスタミンによるH3受容体の活性化は、ヒスタミン感作性およびコリン作用性ニューロンを含む種々の異なる神経集団からの神経伝達物質放出の阻害を引き起こす(Schlickerらの論文(1994)、Fundam.Clin.Pharmacol.8,128〜137)。さらに、in vitroおよびin vivoでの研究により、H3アンタゴニストは、認知に関連する大脳皮質および海馬状隆起などの脳領域における神経伝達物質の放出を促進できることが判った(Onoderaらの論文(1998)、The Histamine H3 receptor,ed Leurs and Timmerman,pp255〜267,Elsevier Science B.V.)。さらに、文献上幾つかの報告が、五択課題、物体認知、高架式十字迷路、新規課題の習得および受動認知を含むげっ歯動物モデルにおけるH3アンタゴニスト(例えば、チオペラミド、クロベンプロピット、シプロキシファンおよびGT−2331)の認知強化特性を明らかにしている(Giovanniらの論文(1999)、Behav.Brain Res.104,147〜155)。これらのデータは、新規なH3アンタゴニストおよび/または今回のシリーズなどのインバースアゴニストが、アルツハイマー病および関連する神経変性障害などの神経学的疾患における認知欠陥の治療に有用である可能性があることを示唆している。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、第1態様において、式(I)の化合物
【0005】
【化1】

および医薬上許容されるその塩、またはそれらの溶媒和物を提供し、
式中、
は、C1−3アルキルで所望により置換されていてもよい−C3−7シクロアルキルを表し、
は、−アリール、−ヘテロシクリル、−ヘテロアリール、−アリール−X−C3−8シクロアルキル、−アリール−X−アリール、−アリール−X−ヘテロアリール、−アリール−X−ヘテロシクリル、−ヘテロアリール−X−C3−8シクロアルキル、−ヘテロアリール−X−アリール、−ヘテロアリール−X−ヘテロアリール、−ヘテロアリール−X−ヘテロシクリル、−ヘテロシクリル−X−C3−8シクロアルキル、−ヘテロシクリル−X−アリール、ヘテロシクリル−X−ヘテロアリールまたはヘテロシクリル−X−ヘテロシクリルを表し、
Xは、結合、O、CO、−CHO−、COCH−、−COCHO−、−CONR2b−、−COCHNR2bCO−、−CSNH−、SO、−SO1−3アルキル、−SO2−3アルケニル−、−COC2−3アルケニル−、−CO−C(R2a)(R2b)−または−CO−C(R2a)(R2b)CH−を表し、
2aは、水素またはC1−6アルキルを表し、
2bは、水素、C1−6アルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリルまたはC1−6アルキルアミドを表し、
は、ハロゲン、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、シアノ、アミノまたはトリフルオロメチルを表し、
nは、0、1または2であり、
ここで、R中の前記のアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリル基は、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、=O、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、C1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシ、アリールC1−6アルコキシ、C1−6アルキルチオ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C3−7シクロアルキルC1−6アルコキシ、C1−6アルカノイル、C1−6アルコキシカルボニル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルフィニル、C1−6アルキルスルホニルオキシ、C1−6アルキルスルホニルC1−6アルキル、スルホニル、アリールスルホニル、アリールスルホニルオキシ、アリールスルホニルC1−6アルキル、アリールオキシ、C1−6アルキルスルホンアミド、C1−6アルキルアミノ、C1−6アルキルアミド、−R、−CO、−COR、−C1−6アルキル−COR、C1−6アルキルスルホンアミドC1−6アルキル、C1−6アルキルアミドC1−6アルキル、アリールスルホンアミド、アリールカルボキサミド、アリールスルホンアミドC1−6アルキル、アリールカルボキサミドC1−6アルキル、アロイル、アリールC1−6アルキル、アロイルC1−6アルキル、アリールC1−6アルカノイル、または基−NR、−C1−6アルキル−NR、−C3−8シクロアルキル−NR、−CONR、−NRCOR、−NRSO、−OCONR、−NRCO、−NRCONRまたは−SONRからなる群から選択され、同一または異なってもよい1個または複数(例えば1、2または3個)の置換基で場合によっては置換されていてもよい(ここで、R、RおよびRは、独立に、水素、C1−6アルキル、ハロC1−6アルキル、−C3−8シクロアルキル、−C1−6アルキル−C3−8シクロアルキル、アリール、−C1−6アルキル−アリール、ヘテロシクリルまたはヘテロアリールを表すか、−NRが、含窒素ヘテロシクリル基を表してもよく、ここで、前記のR、RおよびR基は、ハロゲン、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、シアノ、アミノ、=Oまたはトリフルオロメチルからなる群から選択され、同一または異なってもよい1個または複数(例えば、1、2または3個)の置換基で場合によっては置換されていてもよい)。
【0006】
本発明の一態様において、R中のアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリル基上に存在する置換基は、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、=O、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、アリールC1−6アルコキシ、C1−6アルキルチオ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C3−7シクロアルキルC1−6アルコキシ、C1−6アルカノイル、C1−6アルコキシカルボニル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルフィニル、C1−6アルキルスルホニルオキシ、C1−6アルキルスルホニルC1−6アルキル、スルホニル、アリールスルホニル、アリールスルホニルオキシ、アリールスルホニルC1−6アルキル、アリールオキシ、C1−6アルキルスルホンアミド、C1−6アルキルアミノ、C1−6アルキルアミド、−R、−CO、−COR、−C1−6アルキル−COR、C1−6アルキルスルホンアミドC1−6アルキル、C1−6アルキルアミドC1−6アルキル、アリールスルホンアミド、アリールカルボキサミド、アリールスルホンアミドC1−6アルキル、アリールカルボキサミドC1−6アルキル、アロイル、アリールC1−6アルキル、アロイルC1−6アルキル、アリールC1−6アルカノイル、または基−NR、−C1−6アルキル−NR、−C3−8シクロアルキル−NR、−CONR、−NRCOR、−NRSO、−OCONR、−NRCO、−NRCONRまたは−SONRからなる群から選択される(ここで、R、RおよびRは、独立に、水素、C1−6アルキル、ハロC1−6アルキル、−C3−8シクロアルキル、−C1−6アルキル−C3−8シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルまたはヘテロアリールを表すか、−NRが、含窒素ヘテロシクリル基を表してもよく、ここで、前記のR、RおよびR基は、ハロゲン、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、シアノ、アミノ、=Oまたはトリフルオロメチルからなる群から選択され、同一または異なってもよい1個または複数(例えば、1、2または3個)の置換基で場合によっては置換されていてもよい)。
【0007】
本発明のさらなる態様において、R中のアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリル基上に存在する置換基は、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、=O、ハロC1−6アルコキシ、C1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、非置換アリールC1−6アルコキシ、C1−6アルキルチオ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C3−7シクロアルキルC1−6アルコキシ、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルフィニル、C1−6アルキルスルホニルオキシ、C1−6アルキルスルホニルC1−6アルキル、スルホニル、非置換アリールスルホニル、非置換アリールスルホニルオキシ、非置換アリールスルホニルC1−6アルキル、非置換アリールオキシ、C1−6アルキルスルホンアミド、C1−6アルキルアミノ、C1−6アルキルアミド、−R、−CO、−COR、−C1−6アルキル−COR、C1−6アルキルスルホンアミドC1−6アルキル、C1−6アルキルアミドC1−6アルキル、非置換アリールスルホンアミド、非置換アリールカルボキサミド、非置換アリールスルホンアミドC1−6アルキル、非置換アリールカルボキサミドC1−6アルキル、非置換アリールカルボニルC1−6アルキル、または基−NR、−C1−6アルキル−NR、−C3−8シクロアルキル−NR、−CONR、−NRCOR、−NRSO、−OCONR、−NRCO、−NRCONRまたは−SONRからなる群から選択される(ここで、R、RおよびRは、独立に、水素、C1−6アルキル、ハロC1−6アルキル、−C3−8シクロアルキル、−C1−6アルキル−C3−8シクロアルキル、アリール、−C1−6アルキル−アリール、ヘテロシクリルまたはヘテロアリールを表すか、−NRが、含窒素ヘテロシクリル基を表してもよく、ここで、前記のR、RおよびR基は、ハロゲン、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、シアノ、アミノ、=Oまたはトリフルオロメチルからなる群から選択され、同一または異なってもよい1個または複数(例えば、1、2または3個)の置換基で場合によっては置換されていてもよい)。
【0008】
本発明の文脈において、−C1−6アルキルアミドC1−6アルキル基には、−C1−6アルキル−CO−NH−C1−6アルキル基および−C1−6アルキル−NH−CO−C1−6アルキル基が含まれる。
【0009】
本発明のさらなる態様において、Xは、結合、O、CO、−CHO−、−COCH−、−COCHO−、−CONR2b−、−COCHNR2bCO−、SO、−SO1−3アルキル−、−SO2−3アルケニル−、−COC2−3アルケニル−、−CO−C(R2a)(R2b)−または−CO−C(R2a)(R2b)CH−を表す。
【0010】
アルキル基は、単独でのまたは他の基の部分としてのいずれでも、直鎖または分枝鎖でよく、基アルコキシおよびアルカノイルも同様に解釈されるものとする。アルキル部分は、より好ましくは、C1−4アルキル、例えばメチルまたはエチルである。用語「ハロゲン」は、特記しない限り、本明細書中で、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素から選択される基を記述するのに使用される。
【0011】
「アリール」の言及には、単環式炭素環芳香族環(例えば、フェニル)および二環式炭素環芳香族環(例えば、ナフチル)または炭素環ベンゾ縮合環(例えば、ジヒドロインデニルまたはテトラヒドロナフタレニルのように、フェニル環に縮合したC3−8シクロアルキル)への言及が含まれる。
【0012】
用語「ヘテロシクリル」は、その脂肪族環が、酸素、窒素または硫黄から選択される1〜3個のヘテロ原子を含有する、4〜7員の飽和または部分不飽和の単環式脂肪族環、またはベンゼン環に縮合した4〜7員の飽和または部分不飽和の脂肪族環を意味する。このような単環の適当な例としては、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ジアゼパニル、アゼパニル、イミダゾリジニル、イソチアゾリジニル、オキサゾリジニル、ピロリジノンおよびテトラヒドロ−オキサゼピニルが挙げられる。ベンゾ縮合ヘテロ脂肪族環の適当な例としては、インドリニル、イソインドリニル、ベンゾジオキソリル、ジヒドロイソインドール、ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロベンゾチオピラニル、ジヒドロイソキノリニル、ジヒドロベンゾキサジニル、ジヒドロベンゾジオキサジニル、ジヒドロジオキソリルおよびジヒドロクロメニルが挙げられる。
【0013】
用語「ヘテロアリール」は、その単環式または二環式環が、酸素、窒素および硫黄から選択される1〜3個のヘテロ原子を含有する、5〜7員の単環式芳香族または8〜11員の縮合二環式芳香族環を意味する。このような単環式芳香族環の適当な例としては、チエニル、フリル、ピロリル、トリアゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、オキサジアゾリル、イソチアゾリル、イソキサゾリル、チアジアゾリル、ピラゾリル、ピリミジル、ピリダジニル、ピラジニル、ピリジルおよびテトラヒドロピラニルが挙げられる。このような縮合芳香族環の適当な例としては、キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、シンノリニル、ナフチリジニル、インドリル、インダゾリル、フロピリジニル、ピロロピリジニル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾキサゾリル、ベンズイソキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンゾキサジアゾリル、ベンゾチアジアゾリルなどのベンゾ縮合芳香環が挙げられる。このような縮合ヘテロアリール環の適当な例としては、チエノピリジニル、ピラゾロピリミジニル、ピラゾロピリジニル、チエノピラゾリルおよびイミダゾチアゾリルが挙げられる。
【0014】
一態様において、Rは、C1−3アルキル(例えば、メチル)基で所望により置換されていてもよい−C3−7シクロアルキル(例えば、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシル)を表す。
【0015】
より特定の態様において、Rは、非置換のシクロブチルまたはシクロペンチル、特に、非置換のシクロブチルを表す。
【0016】
一実施形態において、Rは、
1個または複数の、ハロゲン(例えば、フッ素)、シアノ、C1−6アルキル(例えば、メチル)、−CONR(例えば、−CON(H)(Me))、C1−6アルキルアミドC1−6アルキル(例えば、−CHCON(H)(Me))または−C1−6アルキル−COR(例えば、−CH−COMe)基で所望により置換されていてもよい、−アリール(例えば、フェニル)、
1個または複数の−CONR基(例えば、−CON(H)(Me))で所望により置換されていてもよい、−アリール−X−ヘテロアリール(例えば、−フェニル−O−ピリジニルまたは−フェニル−CONH−ピリジニル)、
1個または複数のシアノ、−CO(例えば、−COHまたは−COCH)、−CONR(例えば、−CON(H)(Me))またはアルキルアミドアルキル(例えばCHCON(H)Me)基で所望により置換されていてもよい、−ヘテロアリール(例えば、−ピリジニル、−チアゾリルまたは−フラニル)、
−ヘテロアリール−X−ヘテロシクリル(例えば、−ピリジニル−CO−モルホリニル)、
1個または複数の−SONR(例えば、−SON(Me))、スルホニル、ハロC1−6アルキル(例えば、−CHCF)、C1−6アルキルスルホニル(例えば、−SOMeまたは−SOCH(Me))、C1−6アルコキシカルボニル(例えば、−COCHOCH(Me))、−COR(例えば、−CO−CH−C(Me))、CO(例えば、−COCHフェニル)、=Oまたはヒドロキシアルキル(例えば、ヒドロキシメチル)基で所望により置換されていてもよい、−ヘテロシクリル(例えば、ピペラジニル、ピペリジニルまたはオキサゾリジニル)、
1個または複数のC1−6アルコキシ(例えば、−OC(CH)基で所望により置換されていてもよい、−ヘテロシクリル−X−C3−8シクロアルキル(例えば、−ピペラジニル−CO−シクロペンチル、−ピペラジニル−CO−シクロプロピルまたは−ピペラジニル−CO−シクロヘキシル)、
1個または複数のハロゲン(例えば、塩素、フッ素または臭素)、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、=O、C1−6アルキル(例えば、メチル、エチル、−CH(Me)または−C(Me))、ハロC1−6アルキル(例えば、トリフルオロメチル)、C1−6アルコキシ(例えば、メトキシまたは−OCH(Me))、ハロC1−6アルコキシ(例えば、トリフルオロメトキシ)、−R(例えば、場合によっては1個または複数のC1−6アルキル(例えば、メチル)基で所望により置換されていてもよい、フェニル、ピリジニル、フラニル、ピラゾリルまたはオキサジアゾリル)、−COR(例えば、−CO−メチル、−CO−エチル、−CO−トリフルオロメチル、−CO−フェニルまたは−CO−ピペリジニル)、−CO(例えば−COOH)、アリールオキシ(例えば、−O−フェニル)、C1−6アルキルスルホニル(例えば−SOMe)、−NR(例えば−N(Me))、−NRCOR(例えば、−NHCOMe)基で所望により置換されていてもよい、−ヘテロシクリル−X−アリール(例えば、−ピペリジニル−CO−フェニル、−ピペラジニル−フェニル、−ピペラジニル−CO−フェニル、−ピペラジニル−SO−フェニル、−ピペラジニル−CO−ナフチル、−ピペラジニル−SO−ナフチル、−ピペラジニル−COCH−フェニル、−ピペラジニル−COCH−ナフチル、−ピペラジニル−COCHO−フェニル、−ピペラジニル−CONH−フェニル、−ピペラジニル−COCHNHCO−フェニル、−ピペラジニル−SOCH−フェニル、−ピペラジニル−SO(CH−フェニル、−ピペラジニル−SO(CH−ナフチル、−ピペラジニル−SO−CH=CH−フェニル、−ピペラジニル−CO−CH=CH−フェニル、−ピペラジニル−CO−ジヒドロインデニル、−ピペラジニル−CO−C(H)(Me)−フェニル、−ピペラジニル−CO−CH(NHCOCH)−フェニル、−ピペラジニル−CO−CH(フェニル)−フェニル、−ピペラジニル−CO−C(H)(Et)−CH−フェニル、−オキサゾリジニル−CHO−フェニル、−ピペリジニル−フェニル、−ピペリジニル−CONH−フェニル、−ピペリジニル−CSNH−フェニルまたは−ピペラジニル−CO−ナフチル)、
1個または複数のC1−6アルキル(例えば、メチルまたは−CH(Me))または=O基で所望により置換されていてもよい、−ヘテロシクリル−X−ヘテロシクリル(例えば、−ピペラジニル−CO−ピペリジニル、−ピペラジニル−CO−モルホリニル、−ピペラジニル−CO−テトラヒドロピラニル、−ピペラジニル−CO−ピロリジニル、−ピペラジニル−CO−ジヒドロクロメニル、−ピペラジニル−SO−ジヒドロクロメニル、−ピペラジニル−CO−ジヒドロベンゾチオピラニル、−ピペラジニル−CO−ジヒドロベンゾフラニル、−ピペラジニル−SO−ジヒドロベンゾフラニル、−ピペラジニル−SO−ジヒドロベンゾキサジニル、−ピペラジニル−SO−ジヒドロベンゾジオキシニル、−ピペラジニル−COCH−ジヒドロイソインドリル、−ピペラジニル−COCH−ジヒドロベンゾジオキソリル、−ピペラジニル−COCH−ピペリジニル、−ピペリジニル−CO−テトラヒドロピラニルまたは−ピペリジニル−CO−イソインドリル)、
1個または複数のハロゲン(例えば、塩素)、シアノ、C1−6アルキル(例えば、メチル)、ハロC1−6アルキル(例えば、−CF)、=O、−R(例えば、フェニル、イソキサゾリル、オキサゾリルまたはピリジニル)、−CO(例えば−COH、−COCHまたは−COC(CH)、−NR(例えば、ピロリジノン)、−CONR(例えば、−CON(H)CH)、アリールオキシ(例えば、−O−フェニル)、−NRCOR(例えば、−NHCOMe)またはアリールC1−6アルキル(例えば−CH−フェニル)基で所望により置換されていてもよい、−ヘテロシクリル−X−ヘテロアリール(例えば、−ピペラジニル−CO−ベンゾキサジアゾリル、−ピペラジニル−SO−ベンゾキサジアゾリル、−ピペラジニル−COCH−チアゾリル、−ピペラジニル−COCH−チアゾリル、−ピペラジニル−CO−チエニル、−ピペラジニル−CONH−チエニル、−ピペラジニル−COCH−チエニル、−ピペラジニル−SO−チエニル、−ピペラジニル−CO−キノリニル、−ピペラジニル−COCH−キノリニル、−ピペラジニル−SO−キノリニル、−ピペラジニル−CO−イソキノリニル、−ピペラジニル−SO−イソキノリニル、−ピペラジニル−CO−イミダゾリル、−ピペラジニル−COCH−イミダゾリル、−ピペラジニル−SO−イミダゾリル、−ピペラジニル−SO−チアゾリル、−ピペラジニル−CO−ピラゾリル、−ピペラジニル−SO−ピラゾリル、−ピペラジニル−CO−ベンゾチエニル、−ピペラジニル−SO−ベンゾチエニル、−ピペラジニル−COCH−ベンゾチエニル、−ピペラジニル−SO−チエノピリジニル、−ピペラジニル−CO−ベンゾフラニル、−ピペラジニル−CO−オキサジアゾリル、−ピペラジニル−CO−インダゾリル、−ピペラジニル−CO−ピラゾロピリミジニル、−ピペラジニル−CO−オキサゾリル、−ピペラジニル−CO−チエノピラゾリル、−ピペラジニル−CO−ピラゾロピリジニル、−ピペラジニル−CO−ベンゾチアゾリル、−ピペラジニル−CO−フラニル、−ピペラジニル−CO−インドリル、−ピペラジニル−CO−ピリジニル、−ピペラジニル−COCH−ピリジニル、−ピペラジニル−SO−イミダゾチアゾリル、−ピペラジニル−COCH−イミダゾチアゾリル、−ピペラジニル−SO−イソキサゾリル、−ピペラジニル−CO−イソキサゾリル、−ピペラジニル−SO−ピリジニル、−ピペラジニル−SO−ピリジニル、−ピペラジニル−SO−ベンゾチアジアゾリル、−ピペリジニル−CO−ピリジニル、−ピペリジニル−CO−ピラジニル、−ピペリジニル−CO−ベンゾキサジアゾリル、−ピペリジニル−CO−チアゾリル、−ピペリジニル−ピリジニル、−ピペリジニル−ピラジニル、−ピペリジニル−CONH−ピリジニル、−ピペリジニル−CO−キノキサリニルまたは−ピペリジニル−CO−ピラゾロピラミジニル)、
を表す。
【0017】
が、置換されている含窒素ヘテロシクリル基である実施形態において、その含窒素へテロシクリル基(例えばピペリジニルまたはピペラジニル)は、典型的には、窒素原子において置換されている。
【0018】
が、テトラヒドロベンズアゼピンに結合したヘテロシクリル基が1個または複数の窒素原子を含む(例えば、ピペリジニルまたはピペラジニル)、−ヘテロシクリル−X−アリール、−ヘテロシクリル−X−ヘテロシクリルまたは−ヘテロシクリル−X−ヘテロアリールを表す場合には、テトラヒドロベンズアゼピンに結合した該ヘテロシクリル基は、典型的には、窒素原子を介してXに結合している。
【0019】
より特定の実施形態において、Rは、
−CONR基(例えば、−CON(H)(Me))で所望により置換されていてもよい、−アリール−X−ヘテロアリール(例えば、−フェニル−O−ピリジニル)、または
シアノ基で所望により置換されていてもよい、−ヘテロシクリル−X−アリール(例えば、−ピペリジニル−CO−フェニル)、
を表す。
【0020】
最も特定の実施形態において、Rは、シアノ基で所望により置換されていてもよい、−ヘテロシクリル−X−アリール(例えば、−ピペリジニル−CO−フェニル)を表す。
【0021】
一態様において、Xは、結合、O、CO、−CHO−、−COCH−、−COCHO−、−CONR2b(例えば、−CONH−)、−COCHNR2bCO−(例えば−COCHNHCO−)、SO、−SO1−3アルキル−(例えば、−SO−CH−または−SO−(CH−)、−SO2−3アルケニル−(例えば、−SO−CH=CH−)、−COC2−3アルケニル−(例えば、−CO−CH=CH−)、−CO−C(R2a)(R2b)−(例えば、−CO−C(H)(Me)、−CO−C(H)(フェニル)または−CO−C(H)(NHCOMe))または−CO−C(R2a)(R2b)CH−(例えば、−CO−C(H)(Et)−CH−)を表す。
【0022】
より特定の態様において、Xは、結合、SO、COまたはOを、最も好ましくはCOを表す。
【0023】
さらなる態様において、R2aは水素を表し、R2bは、C1−6アルキル(例えば、メチルまたはエチル)、アリール(例えば、フェニル)またはC1−6アルキルアミド(例えば、−NHCOMe)を表す。
【0024】
他の実施形態において、Rは、水素、C1−6アルキル(例えば、メチル、エチルまたは−CHC(Me))、ハロC1−6アルキル(例えば、トリフルオロメチル)、アリール(例えば、フェニル)、ヘテロシクリル(例えば、ピペリジニル)、ヘテロアリール(例えば、フラニル、ピリジニル、ピラゾリル、イソキサゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル)を表し、これらは、1個または複数のC1−6アルキル(例えば、メチル)基で所望により置換されていてもよい。
【0025】
さらなる態様において、RおよびRは、独立に、水素またはC1−6アルキル(例えば、メチル)を表す。
【0026】
さらなる態様において、nは、0または1を、より好ましくは0を表す。
【0027】
nが1を表す場合、Rは、好ましくは、ハロゲン(例えば、ヨウ素)原子またはシアノ基である。
【0028】
本発明による化合物としては、後に示す実施例E1〜E262、またはその医薬上許容される塩が挙げられる。
【0029】
本発明による一化合物には、6−{[4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)フェニル]オキシ}−N−メチル−3−ピリジンカルボキサミドまたは医薬上許容されるその塩が含まれる。
【0030】
本発明によるもう1つの化合物は、4−{[4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペリジニル]カルボニル}ベンゾニトリルまたは医薬上許容されるその塩である。
【0031】
式(I)の化合物は、従来からの医薬上許容される酸、例えば、マレイン酸、塩酸、臭化水素酸、リン酸、酢酸、フマル酸、サリチル酸、硫酸、クエン酸、乳酸、マンデル酸、酒石酸およびメタンスルホン酸などの酸と酸付加塩を形成できる。したがって、式(I)の化合物の塩、溶媒和物および水和物は、本発明の一態様を構成する。
【0032】
式(I)に属する特定の化合物は、立体異性体の形態で存在できる。本発明は、それら化合物のすべての幾何および光学異性体、およびラセミ化合物を始めとするそれらの混合物を包含すると解されたい。また、互変異性体もまた本発明の一態様を構成する。
【0033】
また、本発明は、式(I)の化合物または医薬上許容されるその塩の調製方法を提供し、該方法は、
(a)式(II)の化合物
【0034】
【化2】

[式中、R、Rおよびnは、前記で定義した通りであり、Lは、ハロゲン原子(例えば臭素またはヨウ素)または場合によっては活性化されるヒドロキシル基(トリフレート基など)などの適当な脱離基である]を、式R−Yの化合物[ここで、Rは、Rに対して前記で定義した通りであり、Yは、水素を表すか、ボロン酸または有機金属基(亜鉛またはアルキル錫など)などの適当なカップリング剤を表す]と反応させること、あるいは
(b)式(III)の化合物
【0035】
【化3】

[式中、R、Rおよびnは、前記で定義した通りである]を、式R−Lの化合物[ここで、Rは、前記で定義した通りであり、Lは、ハロゲン原子(例えば、臭素、ヨウ素またはトシレート)などの適当な脱離基を表す]と反応させること、あるいは
(c)前記で定義した通りの式(III)の化合物を、式R1’=Oのケトン[ここで、R1’は、C1−3アルキルで所望により置換されていてもよいC3−7シクロアルキルである]と反応させること、あるいは
(d)式(IV)の化合物
【0036】
【化4】

[式中、R、Rおよびnは、前記で定義した通りである]をクロロギ酸ベンジル基、次いで、酪酸グリシドールと2工程法で反応させることを含めて、式(I)の化合物[式中、Rは−ヘテロシクリルを表し、該ヘテロシクリルは、5位がヒドロキシメチル基で置換されている1,3−オキサゾリジン−2−オン基であり、該オキサゾリジン−2−オン基は、窒素原子を介してベンズアゼピン部分に結合している]を調製すること、あるいは
(e)式(XI)の化合物
【0037】
【化5】

[式中、R、Rおよびnは、前記で定義した通りであり、Zは、例えば、ボロン酸もしくはエステル、または有機金属基(亜鉛またはアルキル錫など)などの適当なカップリング基を表す]を、式R’’−Lの化合物[ここで、Lは、ハロゲン原子(例えば臭素またはヨウ素)または場合によっては活性化されるヒドロキシル基(トリフレート基など)などの適当な脱離基を表し、R’’は、基−アリール、−ヘテロアリール、−アリール−X−C3−8シクロアルキル、−アリール−X−アリール、−アリール−X−ヘテロアリール、−アリール−X−ヘテロシクリル、−ヘテロアリール−X−C3−8シクロアルキル、−ヘテロアリール−X−アリール、−ヘテロアリール−X−ヘテロアリール、−ヘテロアリール−X−ヘテロシクリルを表す]と反応させることを含めて、式(I)の化合物[式中、Rは、−アリール、−ヘテロアリール、−アリール−X−C3−8シクロアルキル、−アリール−X−アリール、−アリール−X−ヘテロアリール、−アリール−X−ヘテロシクリル、−ヘテロアリール−X−C3−8シクロアルキル、−ヘテロアリール−X−アリール、−ヘテロアリール−X−ヘテロアリール、−ヘテロアリール−X−ヘテロシクリルを表す]を調製すること、あるいは
(f)保護された式(I)の化合物を脱保護すること、あるいは
(g)式(I)の別の化合物から相互変換することを含む。
【0038】
式(II)の化合物が、アリール求電子系を表す場合、すなわちLがハロゲン原子(例えば臭素またはヨウ素)またはトリフレート基であり、R−Yがボロン酸(またはエステル)である場合には、方法(a)は、典型的には、トルエンまたはDMEなどの適切な溶媒中、炭酸ナトリウム水などの適切な塩基と共に、還流などの適切な温度で、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムなどのパラジウム触媒を使用することを含む。
【0039】
−Yが、アミン、例えばピペラジンである場合、方法(a)は、典型的には、DMEなどの適切な溶媒中、リン酸カリウムなどの適切な塩基と共に、還流などの適切な温度で、o−ビフェニルジ−tert−ブチルホスフィンなどの適切なリガンドと共に酢酸パラジウムなどのパラジウム触媒を使用することを含む。
【0040】
方法(b)は、典型的には、2−ブタノンなどの適切な溶媒中、場合によってはヨウ化カリウムなどの移動剤の存在下に、還流などの適切な温度で、炭酸カリウムなどの適当な塩基を使用することを含む。
【0041】
方法(c)は、典型的には、ジクロロメタンなどの適切な溶媒中、室温などの適当な温度で、場合によっては酢酸などの酸の存在下に、還元条件(水素化ホウ素、例えばトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムでの処理など)を利用することを含む。
【0042】
方法(d)の工程1は、アセトンなどの適切な溶媒中、炭酸水素ナトリウムなどの適当な塩基と共に、クロロギ酸ベンジルなどのクロロギ酸エステルを使用することを含む。方法(d)の工程2には、工程1の生成物をWO02/059115に従って酪酸グリシドールと反応させることが含まれる。
【0043】
式(XI)の化合物がアリールボロン酸(またはエステル)を表し、R’’−Lが求電子性アリールまたはヘテロアリール系、すなわちLがハロゲン原子(例えば、臭素またはヨウ素)またはトリフレート基である場合、方法(e)は、典型的には、トルエンなどの適切な溶媒中、還流などの適切な温度で、炭酸ナトリウム水などの適切な塩基と共に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムなどのパラジウム触媒を使用することを含む。
【0044】
方法(f)において、保護基およびそれらの除去手段の例は、T.W.Greeneの「Protective Groups in Organic Synthesis」(J.Wiley and Sons、1991)中に見出すことができる。適当なアミン保護基には、スルホニル(例えば、トシル)、アシル(例えば、アセチル、2’,2’,2’−トリクロロエトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニルまたはt−ブトキシカルボニル)およびアリールアルキル(例えば、ベンジル)が含まれ、これらの保護基は、適切なら、加水分解(例えば、ジオキサン中の塩酸、またはジクロロメタン中のトリフルオロ酢酸などの酸を使用する)によって、または還元的(例えば、酢酸中で亜鉛を用いるベンジル基の水素化分解または2’,2’,2’−トリクロロエトキシカルボニル基の還元的除去)に除去できる。保護基がベンジルオキシカルボニルである場合、この基は、適当な溶媒(例えば、エタノール:メタノール(1:1)またはエタノール)中、適当な温度(例えば、室温)および適当な水素圧(例えば、大気圧)で、パラジウム炭素などの適当な触媒を使用する水素化分解によって除去できる。他の適当なアミン保護基としては、塩基触媒加水分解で除去できるトリフルオロアセチル(−COCF)、または、酸触媒加水分解、例えばトリフルオロ酢酸を用いて除去できる、メリフィールド樹脂結合2,6−ジメトキシベンジル基(Ellmanリンカー)などの固相樹脂結合ベンジル基が挙げられる。
【0045】
方法(g)は、例えばエピマー化、酸化、還元、アルキル化、求核または求電子芳香族置換、エステル加水分解、アミド結合形成または遷移金属媒介カップリング反応など、従来からの相互変換法を利用して実施できる。相互変換法として有用な還元反応の例としては、水素の存在下で酸化白金などの触媒系を使用する、ピリジル基などのヘテロアリール基の、ヘテロシクリル基、例えば、ピペリジル基への変換が挙げられる。相互変換法として有用な遷移金属媒介カップリング反応の例としては、次のもの、すなわち、ハロゲン化アリールなどの有機求電子試薬と有機金属試薬、例えば、ボロン酸との間のパラジウム触媒カップリング反応(Suzukiのクロス−カップリング反応)、ハロゲン化アリールなどの有機求電子試薬とアミンおよびアミドなどの求核試薬との間のパラジウム触媒アミノ化およびアミド化反応、有機求電子試薬(ハロゲン化アリールなど)とアミドなどの求核試薬との間の銅触媒アミド化反応、およびフェノールとボロン酸の間の銅媒介カップリング反応が挙げられる。
【0046】
式(II)および(III)の化合物は、次のスキームに従って調製できる。
【0047】
【化6】

式中、R、R’、R、R、n、YおよびLは、前記で定義した通りであり、Pは、適当な保護基(Bocなど)を表す。
【0048】
工程(i)は、典型的には、脱保護反応を含み、例えば、PがBocを表すなら、その脱保護反応は、式(V)の化合物と酸(例えば、塩酸/ジオキサン、またはトリフルオロ酢酸/ジクロロメタン)との反応を含む。
【0049】
工程(ii)は、前記の方法(c)に記載したのと類似の方法で還元条件下に実施できる。
【0050】
工程(iii)は、前記の方法(a)に記載したのと類似の方法で実施できる
【0051】
工程(iv)は、典型的には、式(III)の化合物を得るための脱保護反応を含み、上記の工程(i)に記載したように実施できる。
【0052】
式(IV)の化合物は、次のスキームに従って調製できる。
【0053】
【化7】

式中、R、R’、Rは、前記で定義した通りである。
【0054】
工程(i)は、前記の方法(c)に記載したのと類似の方法で、還元条件下に実施できる。別法として、工程(i)は、前記の方法(b)に記載したのと類似の方法で、反応式(VIII)の化合物を、R−Lの化合物(ここで、Rは前に定義されており、Lはハロゲン原子(例えば、臭素ヨウ素またはトシレート)などの適当な脱離基を表す)と反応させることによって実施できる。
【0055】
工程(ii)は、典型的には、メタノールおよびテトラヒドロフランなどの適当な溶媒の存在下、10%パラジウム炭素を含む水素化反応を含む。
【0056】
式(VII)の化合物は、次のスキームに従って調製することもできる。
【0057】
【化8】

式中、Rは、−アリール、−ヘテロアリール、−アリール−X−C3−8シクロアルキル、−アリール−X−アリール、−アリール−X−ヘテロアリール、−アリール−X−ヘテロシクリル、−ヘテロアリール−X−C3−8シクロアルキル、−ヘテロアリール−X−アリール、−ヘテロアリール−X−ヘテロアリール、−ヘテロアリール−X−ヘテロシクリルを表し、R’’、Rおよびnは、前記で定義した通りであり、Pは、適当な保護基(Bocなど)を表し、Zは、ボロン酸エステルもしくはボロン酸または遷移金属媒介クロスカップリングに適した任意のその他の基を表す。
【0058】
工程(i)は、トルエンなどの適切な溶媒中、還流などの適切な温度で、炭酸ナトリウムなどの適切な塩基と共に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムなどのパラジウム触媒を使用して実施できる。
【0059】
式(XI)の化合物は、次のスキームに従って調製できる。
【0060】
【化9】

式中、R、R’、Rおよびnは、前記で定義した通りであり、Pは、適当な保護基(Bocなど)を表し、Zは、ボロン酸エステルまたは遷移金属媒介クロスカップリング反応に適した任意のその他の基を表す。
【0061】
工程(i)は、典型的には、脱保護反応を含み、例えば、PがBocを表すなら、その脱保護反応は、式(V)の化合物と酸(例えば塩酸/ジオキサンまたはトリフルオロ酢酸/ジクロロメタン)との反応を含む。
【0062】
工程(ii)は、前記の方法(c)に関して記載したのと類似の方法で還元条件下に実施できる。別法として、工程(ii)は、前記の方法(c)に記載したのと類似の方法で、式(XII)の化合物を、式R−Lの化合物[ここで、Rは前記で定義されており、Lはハロゲン原子(例えば、臭素、ヨウ素またはトシレート)などの適当な脱離基を表す]と反応させることによって実施できる。
【0063】
式(V)の化合物は、WO02/040471の説明3に記載の方法と類似の方法で調製できる。
【0064】
式(VIII)の化合物は、WO03/068752に記載の方法と類似の方法で調製できる。
【0065】
式(X)の化合物は、WO2004056369A1(実施例264、工程1)に記載の方法と類似の方法で調製できる。
【0066】
式(I)の化合物およびその医薬上許容される塩は、ヒスタミンH3受容体に対して親和性を有し、その受容体のアンタゴニストおよび/またはインバースアゴニストであり、アルツハイマー病、痴呆、加齢性記憶機能不全、軽度認知障害、認知欠陥、癲癇、ニューロパシー性疼痛、炎症性疼痛、片頭痛、パーキンソン病、多発性硬化症、卒中およびナルコレプシーを始めとする睡眠障害を含む神経学的疾患を;精神分裂症(特に精神分裂病による認知欠陥)、注意欠陥多動障害、鬱病および依存症を含む精神分裂病を;および肥満症、喘息、アレルギー性鼻炎、鼻詰まり、慢性閉塞性肺疾患および胃腸障害を含むその他の疾患を治療するのに使用できる可能性があると考えられる。
【0067】
したがって、本発明は、上記疾患、特に、アルツハイマー病および関連神経変性障害などの疾患における認知機能障害の治療または予防での治療用物質として使用するための、式(I)の化合物または医薬上許容されるその塩も提供する。
【0068】
本発明は、さらに、患者に対して治療上有効な量の式(I)の化合物または医薬上許容されるその塩を投与することを含む、ヒトを含む哺乳類における上記障害の治療または予防方法を提供する。
【0069】
他の態様において、本発明は、上記障害の治療に使用するための医薬の製造における式(I)の化合物または医薬上許容されるその塩の使用を提供する。
【0070】
治療に使用する場合、式(I)の化合物は、通常、標準的な医薬組成物に処方される。このような組成物は、標準的な方法を使用して調製できる。
【0071】
したがって、本発明は、さらに、上記障害の治療に使用するための、式(I)の化合物または医薬上許容されるその塩および医薬上許容される担体を含む医薬組成物を提供する。
【0072】
本発明は、さらに、式(I)の化合物または医薬上許容されるその塩および医薬上許容される担体を含む医薬組成物を提供する。
【0073】
式(I)の化合物は、他の治療用薬剤、例えば、ヒスタミンH1アンタゴニスト、またはアルツハイマー病の疾患緩和もしくは対症治療として有用であると言われている医薬と組み合わせて使用できる。このようなその他の治療用薬剤の適当な例は、5−HTアンタゴニスト、M1ムスカリンアゴニスト、M2ムスカリンアンタゴニストまたはアセチルコリンエステラーゼ阻害剤などの、コリン作用性伝達を変更することが知られている薬剤でよい。化合物を別の治療用薬剤と組み合わせて使用する場合には、該化合物を、なんらかの従来からの経路で逐次的または同時的に投与できる。
【0074】
したがって、本発明は、さらなる態様において、さらなる治療用薬剤または薬剤群と一緒に式(I)の化合物または医薬上許容されるその誘導体を含有する組合せを提供する。
【0075】
上述の組合せは、便宜上、医薬処方物の形態での使用のために提供することが可能であり、したがって、医薬上許容される担体または賦形剤と共に上記で規定した組合せを含む医薬処方物は、本発明のさらなる態様を構成する。このような組合せ中の個々の成分は、別個にまたは組み合わせた医薬処方物の状態で逐次的にまたは同時的に投与できる。
【0076】
式(I)の化合物または医薬上許容されるその誘導体を、同一疾患状態に対して有効な第2の治療用薬剤と組み合わせて使用する場合、個々の化合物の投与量は、化合物を単独で用いる場合の投与量と異なってよい。適切な投与量は、当業者によって容易に知り得るであろう。
【0077】
適切には周囲温度および大気圧下で混合することにより調製できる本発明の医薬組成物は、通常、経口、非経口または直腸投与用に構成され、それ自体、錠剤、カプセル剤、経口用液体製剤、粉末剤、顆粒剤、ロゼンジ剤、再構成可能な粉末剤、注射可能もしくは注入可能溶液または懸濁液あるいは坐剤の形態でよい。一般に、経口投与が可能な組成物が好ましい。
【0078】
経口投与用の錠剤およびカプセル剤は、単位剤形でよく、結合剤、増量剤、打錠用滑剤、崩壊剤および許容される湿潤剤などの従来からの賦形剤を含有できる。錠剤は、通常の製薬実務で周知の方法に従って被覆することができる。
【0079】
経口液体製剤は、例えば、水性または油性懸濁液、溶液、エマルジョン、シロップまたはエリキシルの形態でよく、あるいは、使用前に水またはその他の適当なビヒクルで再構成するための乾燥物の形態でもよい。このような液体製剤は、懸濁剤、乳化剤、非水性ビヒクル(食用油を含むことができる)、防腐剤、および所望なら従来からのフレーバーまたは着色剤などの従来からの添加剤を含有できる。
【0080】
非経口投与の場合、液体単位剤形は、本発明の化合物または医薬上許容されるその塩および滅菌ビヒクルを利用して調製される。化合物は、採用するビヒクルおよび濃度に応じて、該ビヒクルに懸濁または溶解できる。溶液を調製するに際しては、化合物を、注射用に溶解し、滅菌濾過し、その後、適当なバイアル瓶またはアンプルに充填、密封することができる。有利には、局所麻酔剤、防腐剤および緩衝化剤などの添加剤をビヒクルに溶解する。安定性を高めるために、バイアル瓶に充填した後に、該組成物を冷凍し、真空下で水を除去する。非経口懸濁液は、化合物を、溶解する代わりにビヒクル中に懸濁すること、および濾過で滅菌を完遂できないことを除けば、実質的に同様の方法で調製される。化合物は、滅菌バイアル中で懸濁させる前に、エチレンオキシドに暴露することによって滅菌される。有利には、化合物の均質な分布を容易にするために組成物中に界面活性剤または湿潤剤を含める。
【0081】
組成物は、投与方法に応じて、0.1重量%〜99重量%、好ましくは、10〜60重量%の有効材料を含有する。上述の障害の治療に使用される化合物の投与量は、障害の重症度、患者の体重、およびその他類似の因子に伴って通常の仕方で変化する。しかし、一般的指針として、適当な単位投与量は、0.05〜1000mg、より適当には1.0〜200mgでよく、このような単位投与量は、1日1回を超えて、例えば、1日に2または3回投与できる。このような療法は、数週間または数ヶ月にわたって延長できる。
【0082】
以下の説明および実施例により、本発明化合物の調製を例示する。
【0083】
説明1
7−{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(D1)
【0084】
【化10】

7−ヒドロキシ−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(PCT Int.Appl.(2003)、55pp.CODEN:PIXXD2 WO2003068752A1;25g、94.93ミリモル)およびトリエチルアミン(20ml、142ミリモル)の無水ジクロロメタン(250ml)溶液に、−25℃でトリフルオロ酢酸無水物(16ml、l.95ミリモル)を添加した。反応混合物を室温に戻し、16時間撹拌した。炭酸ナトリウム飽和溶液(250ml)を注意して添加し、混合物を10分間激しく撹拌した。水相を分離し、ジクロロメタンで再抽出(2×100ml)した。合わせた有機抽出物を、クエン酸(3M、2×200ml)、続いて飽和炭酸水素ナトリウム(2×100ml)、次いでブライン(200ml)で洗浄し、活性炭の存在下に無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、溶媒を蒸発させた。粗製物を、酢酸エチル:ペンタン(1:10〜1:5)の混合液で溶離する、シリカでのクロマトグラフィーで精製し、表題生成物を得た。MS(ES+)m/e396[M+H]
【0085】
説明2
7−(4−{[(フェニルメチル)オキシ]カルボニル}−1−ピペラジニル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(D2)
【0086】
【化11】

酢酸パラジウム(1.5g、6.6ミリモル)、o−ビフェニル−ジ−tert−ブチルホスフィン(4g、13.6ミリモル)およびリン酸カリウム(三塩基性、29g、136.5ミリモル)の無水DME(1リットル)溶液に、7−{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(D1)(36g、91ミリモル)を添加した。混合物をアルゴンで30分間パージし、次いで、1−ピペラジンカルボン酸フェニルメチル(Aldrich、45,692−6、26g、118ミリモル)を添加し、混合物をアルゴン下に80℃で5時間撹拌した。混合物を室温まで冷却し、ジエチルエーテル(1リットル)を添加した。混合物を、セライトを通して濾過し、濾液を蒸発させた。残留物を、酢酸エチル:ペンタン(1:3)の混合液で溶離する、シリカでのクロマトグラフィーで精製し、表題生成物を得た。MS(ES+)m/e466[M+H]
【0087】
説明3
4−(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペラジンカルボン酸フェニルメチル(D3)
【0088】
【化12】

7−(4−{[(フェニルメチル)オキシ]カルボニル}−1−ピペラジニル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(D2)(24.8g、53.3ミリモル)のジクロロメタン溶液に、アルゴン下、0℃でトリフルオロ酢酸(100ml、1.33モル)を30分かけて滴加した。混合物を6時間撹拌し、次いで、溶媒を蒸発させて乾固し、残留物を、0.880アンモニア:メタノール:ジクロロメタン(1:9:90)の混合液で溶離する、シリカでのクロマトグラフィーで精製し、表題生成物を得た。MS(ES+)m/e366[M+H]
【0089】
説明4
4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペラジンカルボン酸フェニルメチル(D4)
【0090】
【化13】

4−(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペラジンカルボン酸フェニルメチル(D3)(1g、2.7ミリモル)の氷酢酸(2.5%)含有ジクロロメタン(15ml)溶液に、シクロブタノン(287mg、4.1ミリモル)を添加した。混合物を室温で1時間撹拌、次いで、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(870mg、4.1ミリモル)を添加し、この混合物を室温で4時間撹拌した。反応混合物を炭酸ナトリウム(2M、200ml)とジクロロメタン(2×200ml)の間に分配した。合わせた有機抽出物を、ブライン(200ml)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過して、溶媒を蒸発させた。残留物を、0.880アンモニア:メタノール:ジクロロメタン(0.5:4.5:95)の混合液で溶離する、シリカでのクロマトグラフィーで精製し、表題生成物を得た。MS(ES+)m/e420[M+H]
【0091】
説明5
4−(3−シクロペンチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペラジンカルボン酸フェニルメチル(D5)
【0092】
【化14】

7−(4−{[(フェニルメチル)オキシ]カルボニル}−1−ピペラジニル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(D2)(4.2g、9.1ミリモル)をジクロロメタン(10ml)に溶解し、0℃まで冷却し、その後、トリフルオロ酢酸(7.0ml、90ミリモル)を徐々に添加した。この溶液を、室温で3時間撹拌し、真空で濃縮した。粗残留物をジクロロメタンと10%炭酸水素ナトリウム溶液(pH=11)の間に分配した。有機溶液を、真空で濃縮し、1時間乾燥した(1ミリバール、20℃)。ジクロロメタン(50ml)に溶解した無水残留物に、シクロペンタノン(1.61ml、18.2ミリモル)および酢酸(0.52ml、9.1ミリモル)を添加し、溶液を1時間撹拌し、その後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(3.86g、18.2ミリモル)を添加した。反応物を室温で2日間撹拌した。2N塩酸水溶液(4.5ml、9.1ミリモル)を0℃で徐々に添加し、続いて、3N水酸化ナトリウム水溶液をpH〜9になるまで徐々に添加した。水相をジクロロメタンで3回抽出した。合わせた抽出物を、水、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、真空で濃縮した。表題生成物を、ジクロロメタン:メタノール(95:5)の混合液で溶離別するカラムクロマトグラフィーで精製した。MS(ES+)m/e434[M+H]H NMR(CDCl)7.37〜7.29(5H,m)、6.98(1H,m)、6.69〜6.64(2H,m)、5.16(2H,s)、3.66〜3.63(4H,m)、3.10(4H,brs)、2.91〜2.85(5H,m)、2.72〜2.70(4H,brs)、1.86〜1.82(2H,m)、1.67(2H,m)、1.55〜1.45(4H,m)。
【0093】
説明6
3−シクロペンチル−7−(1−ピペラジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(D6)
【0094】
【化15】

4−(3−シクロペンチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペラジンカルボン酸フェニルメチル(D5)(2.29g、5.3ミリモル)を、エタノール:メタノール(1:1)の混合液(100ml)に溶解した。パラジウム(0.5g、10%炭素ペースト)を添加し、反応混合物を水素下(大気圧)に室温で12時間撹拌した。混合物を、セライトを通して濾過し、濾液を真空で濃縮し、一夜乾燥(1ミリバール、20℃)し、表題生成物を得た。MS(ES+)m/e300[M+H]H NMR(CDCl)6.98(1H,m)、6.70〜6.65(2H,m)、3.73〜3.67(1H,brs)、3.14〜3.11(4H,m)、3.05〜3.03(4H,m)、2.95〜2.91(5H,m)、2.81〜2.78(4H,brs)、1.91〜1.88(2H,m)、1.71〜1.67(2H,m)、1.58〜1.52(4H,m)。
【0095】
説明7
3−シクロブチル−7−(1−ピペラジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(D7)
【0096】
【化16】

説明6に記載したのと類似の方法を用い、4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペラジンカルボン酸フェニルメチル(D4)から表題化合物を調製した。MS(ES+)m/e286[M+H]
【0097】
説明8
4−ブロモ−3−フルオロ−N−メチルベンズアミド(D8)
【0098】
【化17】

4−ブロモ−3−フルオロ安息香酸(470mg、2.14ミリモル)、メチルアミン(テトラヒドロフラン中2M、4.3ml、4.3ミリモル)、ポリマー結合ジシクロヘキシルカルボジイミド樹脂(2.5g、4.3ミリモル、1.7ミリモル/g)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(580mg、4.3ミリモル)およびジクロロメタン(15ml)の混合物を室温で48時間撹拌した。反応混合物を濾過し、溶媒を真空で除去した。生成物をメタノールに溶解し、SCXカートリッジ(Varian bond−elute、10g)に流し込み、メタノール、次いで、2Mアンモニア/メタノールの混合液で洗浄した。生成物を、0.5%(2Mアンモニア−メタノール/ジクロロメタン)を流すカラムクロマトグラフィーでさらに精製し、表題化合物を得た。MS(ES+)m/e233[M+H]
【0099】
説明9
7−(1−{[(フェニルメチル)オキシ]カルボニル}−1,2,3,6−テトラヒドロ−4−ピリジニル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(D9)
【0100】
【化18】

4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−3,6−ジヒドロ−1(2H)−ピリジンカルボン酸フェニルメチル(Tetrahedron Letters、41(2000),3705)(550mg、1.6ミリモル)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(67mg、10ミリモル)および炭酸カリウム(630mg、4.6ミリモル)の混合物を、脱気したN,N−ジメチルホルムアミド(7ml)に懸濁した。次いで、7−{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(D1)(PCT Int.Appl.(2002)、WO2002040471A2)(601mg、1.5ミリモル)を添加し、混合物を80℃で一夜加熱した。粗混合物をセライトのパッドを通して濾過し、酢酸エチルで洗浄した。濾液を、水、ブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過して、濃縮した。残留物を、ペンタンから20%酢酸エチル/ペンタンまでのグラジエントで溶離するフラッシュクロマトグラフィーで精製し、表題化合物を得た。MS(ES+)m/e463[M+H]
【0101】
説明10
4−(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−3,6−ジヒドロ−1(2H)−ピリジンカルボン酸フェニルメチル(D10)
【0102】
【化19】

7−(1−{[(フェニルメチル)オキシ]カルボニル}−1,2,3,6−テトラヒドロ−4−ピリジニル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(D9)(480mg、0.97ミリモル)を、0℃でジクロロメタン(3ml)に溶解し、トリフルオロ酢酸(3ml)で処理した。溶液を室温で1時間撹拌し、真空で濃縮し、ジクロロメタンと共蒸発させた。残留物を、SCXカートリッジ(Varian Bond−elute、10g)に流し込み、メタノール、次いで、2Mアンモニア/メタノールで洗浄した。複数のフラクションを含む生成物を、固体になるまで真空で濃縮し、その固体は、さらに精製しないで次の工程で使用した。MS(ES+)m/e363[M+H]
【0103】
説明11
4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−3,6−ジヒドロ−1(2H)−ピリジンカルボン酸フェニルメチル(D11)
【0104】
【化20】

4−(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−3,6−ジヒドロ−1(2H)−ピリジンカルボン酸フェニルメチル(D10)(280mg、0.8ミリモル)およびシクロブタノン(0.12ml、1.5ミリモル)からなる溶液を、2.5%酢酸/メタノール中、室温で30分間撹拌した。シアノ水素化ホウ素ポリスチリル(メチル)トリメチルアンモニウム(375mg、4ミリモル/g装填、1.5ミリモル)を添加し、溶液を室温で一夜撹拌した。メタノールで洗浄し、2Mアンモニア/メタノールで生成物を溶離するSCX(Varian Bond−elute、10g)に、反応混合物を直接載せた。複数のフラクションを含む生成物を真空で濃縮し、残留物を、ジクロロメタンから0.880アンモニア:エタノール:ジクロロメタン(1:9:90)までのグラジエントで溶離するフラッシュクロマトグラフィーで精製して、表題化合物を得た。MS(ES+)m/e417[M+H]
【0105】
説明12
3−シクロブチル−7−(4−ピペリジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(D12)
【0106】
【化21】

4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−3,6−ジヒドロ−1(2H)−ピリジンカルボン酸フェニルメチル(D11)(150mg、0.36ミリモル)のエタノール(10ml)溶液を、10%パラジウム/炭素(50mg)上、大気圧で48時間水素化した。触媒を、濾過し、エタノールで洗浄し、濾液を真空で濃縮して表題化合物を得た。次の工程では、この化合物をさらに精製しないで使用した。MS(ES+)m/e285[M+H]
【0107】
説明13
4−ヨード−N−3−ピリジニルベンズアミド(D13)
【0108】
【化22】

3−アミノピリジン(0.12g、1.3ミリモル)およびトリエチルアミン(0.31ml、2.3ミリモル)をジクロロメタン(10ml)中で0℃まで冷却し、4−ヨードベンゾイルクロリド(0.25g、0.94ミリモル)で処理した。反応混合物を、室温で2時間撹拌し、その後、ジクロロメタンで希釈し、水で洗浄し、乾燥(MgSO)し、真空で濃縮した。残留物を、ジクロロメタン(5ml)中で粉砕し、濾過して表題化合物を得た。MS(ES+)m/e325[M+H]
(実施例1)
【0109】
3−[4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペラジニル]ベンゾニトリル(E1)
【0110】
【化23】

3−シクロブチル−7−(1−ピペラジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(D7)(111.3mg、0.39ミリモル)、3−ブロモベンゾニトリル(70.6mg、0.39ミリモル)、炭酸セシウム(178mg、0.55ミリモル)、酢酸パラジウム(4mg、0.018ミリモル)および(9,9−ジメチル−9H−キサンテン−4,5−ジイル)ビス(ジフェニルホスファン)(15mg、0.027ミリモル)を2mlの無水トルエン中で混合した。反応混合物を、マイクロ波中、140℃で25分間加熱した。酢酸エチルを添加し、セライトを通して混合物を濾過し、水およびブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空で濃縮した。粗残留物を、0.880アンモニア:メタノール:ジクロロメタン(0.5:4.5:95)の混合液で溶離するカラムクロマトグラフィーで精製し、表題生成物を得た。MS(ES+)m/e387[M+H]
(実施例2〜3)(E2〜3)
【0111】
実施例2〜3は、実施例1に記載したのと類似の方法を用い、3−シクロブチル−7−(1−ピペラジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(D7)および適切なベンゾニトリルから調製した(表を参照のこと)。
【0112】
【表1】


(実施例4)
【0113】
7−{4−[(2−クロロフェニル)カルボニル]−1−ピペラジニル}−3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(E4)
【0114】
【化24】

2−クロロフェニル安息香酸(75mg、0.48ミリモル)、1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−1−オール(65mg、0.48ミリモル)およびN−シクロヘキシルカルボジイミドN’−メチルポリスチレン(1.8ミリモル/g)(470mg、0.8ミリモル)の混合物を、ジクロロメタン中、室温で20分間撹拌した。3−シクロブチル−7−(1−ピペラジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(D7)(114mg、0.4ミリモル)を添加し、混合物を室温で一夜撹拌した。メタノールで洗浄し、2Mアンモニア/メタノールで塩基性成分を溶離する、SCX(Varian Bond−elute、5g)に反応混合物を直接載せた。複数のフラクションを含む生成物を、真空で濃縮し、ジクロロメタンから10%2Mアンモニア/メタノールまでのグラジエントで溶離するフラッシュクロマトグラフィーで精製して、表題生成物を得た。MS(ES+)m/e424[M+H]
(実施例5)
【0115】
3−シクロブチル−7−[4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルカルボニル)−1−ピペラジニル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(E5)
【0116】
【化25】

実施例5は、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボン酸を使用し、実施例4に類似の方法で調製した。MS(ES+)m/e398[M+H]
(実施例6)
【0117】
4−{[4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペラジニル]カルボニル}ベンゾニトリル(E6)
【0118】
【化26】

3−シクロブチル−7−(1−ピペラジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(D7)(57mg、0.2ミリモル)およびポリマー結合トリエチルアミン(3.2ミリモル/g、625mg、2ミリモル)の混合物をジクロロメタン(5ml)に懸濁した。混合物を、4−シアノベンゾイルクロリド(80mg、0.48ミリモル)で処理し、室温で一夜撹拌した。樹脂を濾過し、濾液を真空で濃縮した。残留物を、ジクロロメタンから0.880アンモニア:エタノール:ジクロロメタン(1:9:90)までのグラジエントで溶離するフラッシュクロマトグラフィーで精製し、表題化合物を得た。MS(ES+)m/e415[M+H]
(実施例7〜9)(E7〜9)
【0119】
次の実施例は、3−シクロブチル−7−(1−ピペラジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(D7)および適切なスルホニルまたは酸クロリドを使用し、実施例6に類似の方法で調製した。
【0120】
【表2】


(実施例10)
【0121】
4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−N−フェニル−1−ピペラジンカルボキサミド(E10)
【0122】
【化27】

−10℃に冷却した無水テトラヒドロフラン(5ml)およびジイソプロピルエチルアミン(0.2ml、1.14ミリモル)からなる溶液に、トリホスゲン(67.5mg、0.23ミリモル)を添加した。−10℃で5分間撹拌した後、3−シクロブチル−7−(1−ピペラジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(D7)(130mg、0.46ミリモル)の無水テトラヒドロフラン(3ml)溶液およびジイソプロアミン(0.2ml、1.14ミリモル)を滴加し、室温で30分間撹拌した。この時間の後、無水テトラヒドロフラン(4ml)と共にアニリンを徐々に添加した。反応混合物をアルゴン下、室温で一夜撹拌したままにした。混合物を酢酸で酸性化し、SCXイオン交換樹脂カートリッジ(Varian bond−elute、10g)に流し込み、メタノール、続いて、0.880アンモニア:メタノール(1:9)の混合液で洗浄した。合わせた塩基性フラクションを、真空で濃縮し、得られた残留物を、0.880アンモニア:メタノール:ジクロロメタン(0.25:2.25:97.5)の混合液で溶離するカラムクロマトグラフィーで精製し、表題生成物を得た。MS(ES+)m/e405[M+H]
(実施例11〜14)(E11〜14)
【0123】
実施例11〜14は、実施例10に記載したのと類似の方法を用い、3−シクロブチル−7−(1−ピペラジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(D7)および表に示した適切なアニリンから調製した。
【0124】
【表3】


(実施例15)
【0125】
1−(4−{[4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペラジニル]カルボニル}フェニル)−2,2,2−トリフルオロエタノン(E15)
【0126】
【化28】

4−(トリフルオロアセチル)安息香酸(105mg、0.48ミリモル)、N−シクロヘキシルカルボジイミドN’−メチルポリスチレン(565mg、0.96ミリモル)、および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(129mg、0.96ミリモル)の混合物を、無水ジメチルホルムアミド(5ml)中、アルゴン下に室温で30分間撹拌した。3−シクロブチル−7−(1−ピペラジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(D7)(114mg、0.4ミリモル)の無水ジメチルホルムアミド(1ml)溶液を添加し、反応混合物を室温で1日間撹拌したままにした。混合物を、SCXイオン交換カートリッジ(Varian bond−elute、10g)に流し込み、メタノール、次いで、0.880アンモニア:メタノール(1:9)の混合液で洗浄した。合わせた塩基性フラクションを真空で濃縮し、得られた残留物を、0.880アンモニア:メタノール:ジクロロメタン(0.25:2.25:97.5)の混合液で溶離するカラムクロマトグラフィーで精製し、表題生成物を得た。MS(ES+)m/e486[M+H]
(実施例16)
【0127】
1−(4−{[4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペラジニル]カルボニル}フェニル)−1−プロパノン(E16)
【0128】
【化29】

表題化合物は、実施例15の調製について記載したのと同様の方法を用い、4−プロパノイル安息香酸および3−シクロブチル−7−(1−ピペラジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(D7)から調製した。MS(ES+)m/e446[M+H]
(実施例17)
【0129】
3−シクロブチル−7−(4−{[4−(3−ピリジニル)フェニル]カルボニル}−1−ピペラジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(E17)
【0130】
【化30】

o−ベンゾトリアゾール−1−イル−N、N,N’,N’’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(173mg、0.46ミリモル)および4−(3−ピリジニル)安息香酸(91.6mg、0.46ミリモル)の混合物を、無水ジメチルホルムアルデヒド(5ml)中、室温で30分間撹拌した。次いで、3−シクロブチル−7−(1−ピペラジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(D7)(108.5mg、0.38ミリモル)の無水ジメチルホルムアミド(5ml)溶液を添加し、続いて、モルホリノメチルポリスチレンHL(265mg、1.14ミリモル)を添加した。反応混合物を、アルゴン下、室温で一夜撹拌し、次いで、SCXイオン交換カートリッジ(Varian bond−elute、10g)に流し込み、メタノール、続いて、0.880アンモニア:メタノール(1:9)の混合液で洗浄した。合わせた塩基性フラクションを真空で濃縮し、得られた残留物を、0.880アンモニア:メタノール:ジクロロメタン(0.5:4.5:95)の混合液で溶離するカラムクロマトグラフィーで精製し、表題生成物を得た。MS(ES+)m/e467[M+H]
(実施例18)
【0131】
3−シクロブチル−7−{4−[(2−メチル−5−フェニル−1,3−チアゾール−4−イル)カルボニル]−1−ピペラジニル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(E18)
【0132】
【化31】

表題化合物は、実施例11の調製について記載したのと同様の方法を用い、2−メチル−5−フェニル−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(U.S.(1966),5pp.CODEN:USXXAM US3282927)および3−シクロブチル−7−(1−ピペラジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(D7)から調製した。MS(ES+)m/e487[M+H]
(実施例19)
【0133】
3−シクロペンチル−7−{4−[(3,4−ジクロロフェニル)スルホニル]−1−ピペラジニル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(E19)
【0134】
【化32】

3−シクロペンチル−7−(1−ピペラジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(D6)(0.02g、0.07ミリモル)をジクロロメタン(0.5ml)に溶解し、その後、3,4−ジクロロベンゼンスルホニルクロリド(0.013ml、0.08ミリモル)を添加し、続いて、モルホリノメチルポリスチレン樹脂(4.3ミリモル/g、50mg、0.22ミリモル)を添加した。反応混合物を室温で12時間振盪した。捕捉用MP−イソシアネート樹脂(3ミリモル/g、50mg)およびArgopore−Trisamine樹脂(2.50ミリモル/g、50mg)を添加し、混合物を1日間振盪した。樹脂を濾過し、ジクロロメタンで洗浄し、濾液を真空で濃縮して、表題化合物を得た。MS(ES+)m/e508[M+H]H NMR(CDCl)7.87(1H,s)、7.64〜7.59(2H,m)、6.98(1H,d)、6.63〜6.60(2H,m)、3.20(6H,brs)、2.88(5H,m)、2.71(4H,brs)、1.86(4H,m)、1.68(2H,m)、1.53(4H,m)。
(実施例20〜90)
【0135】
実施例20〜90(E20〜90)は、実施例19について記載したのと類似の方法を用い、3−シクロペンチル−7−(1−ピペラジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(D6)および表に示した適切なスルホニルクロリドから調製した。
【0136】
【表4−1】

【表4−2】

【表4−3】

【表4−4】

【表4−5】

【表4−6】

【表4−7】

【表4−8】

【表4−9】

【表4−10】


(実施例91)
【0137】
4−{[4−(3−シクロペンチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペラジニル]カルボニル}ベンゾニトリル(E91)
【0138】
【化33】

4−シアノ安息香酸(18mg、0.07ミリモル)のジクロロメタン(2ml)溶液に、O−ベンゾトリアゾール−1−イル−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(22.7mg、0.06ミリモル)を添加した。反応物を40分間撹拌し、その後、3−シクロペンチル−7−(1−ピペラジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(D6)(14.9mg、0.05ミリモル)を添加し、続いて、モルホリノメチル−ポリスチレン樹脂(4.3ミリモル/g、34.8mg、0.15ミリモル)を添加した。反応混合物を室温で12時間振盪した。MP−カーボネート樹脂(2.8ミリモル/g、0.18g、0.5ミリモル)を添加し、反応物を1日間振盪した。樹脂を濾過し、ジクロロメタンで3回洗浄し、濾液溶液をSCXイオン交換カートリッジ(Varian bond−elute、500mg)に流し込んだ。カートリッジを、メタノール、次いで、2Mアンモニア/メタノール溶液で洗浄した。溶媒を真空で除去し、粗残留物を、ジクロロメタン、次いで酢酸エチル、次いでメタノールで溶離するカラムクロマトグラフィーで精製して、表題生成物(E91)を得た。MS(ES+)m/e429[M+H]H NMR(CDCl)7.73(2H,d)、7.54(2H,d)、7.01(1H,d)、6.70〜6.65(2H,m)、3.92(2H,brs)、3.62〜3.47(2H,m)、3.22〜3.08(4H,m)、2.91(5H,m)、2.72(4H,m)、1.87(2H,m)、1.67(2H,.m)、1.56〜1.47(4H,m)。
(実施例92〜190)(E92〜190)
【0139】
実施例92〜190は、実施例91(E91)について記載したのと類似の方法を用い、3−シクロペンチル−7−(1−ピペラジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(D6)および表に示した通りの適切なカルボン酸から調製した。実施例161〜190(E161〜E190)では、SCXイオン交換カートリッジから表題化合物を回収した後のさらなる精製は不要であった。二次精製は、実施例92〜93(E92〜E93)に対しては、ジクロロメタン、次いで酢酸エチル、次いでメタノールで溶離するカラムクロマトグラフィーで、あるいは実施例94〜160(E95〜E160)に対しては、質量分析計結合高速液体クロマトグラフィー(SUPELCOSIL(商標)ABZ+PLUS 12μMカラム、溶離液:アセトニトリル:水+0.1%v/vトリフルオロ酢酸)で実施した。
【0140】
【表5−1】

【表5−2】


【表5−3】


【表5−4】

【表5−5】


【表5−6】


【表5−7】


【表5−8】


【表5−9】

【表5−10】


【表5−11】


【表5−12】


【表5−13】


【表5−14】


【表5−15】


(実施例191)
【0141】
4−(3−シクロペンチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−N−2−チエニル−1−ピペラジンカルボキサミド(E191)
【0142】
【化34】

3−シクロペンチル−7−(1−ピペラジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(D6)(12mg、0.04ミリモル)を、アルゴン下で無水ジクロロメタン(0.5ml)に溶解し、2−イソシアナトチオフェン(6mg、0.05ミリモル)を添加した。この溶液を室温で12時間撹拌した。Argopore−trisamine樹脂(4.17ミリモル/g、0.1g、0.4ミリモル)を添加し、反応混合物を12時間撹拌した。樹脂を濾過し、ジクロロメタンで数回洗浄し、濾液を真空で濃縮して表題化合物を得た。MS(ES+)m/e425[M+H]H NMR(CDCl)7.25(1H,s)、7.01(1H,d)、6.99〜6.79(2H,m)、6.70〜6.65(2H,m)、6.57〜6.55(1H,d)、3.65〜3.63(4H,m)、3.19〜3.16(4H,m)、2.90〜2.82(5H,m)、2.70〜2.66(4H,m)、1.86〜1.83(2H,m)、1.68〜1.65(2H,.m)、1.55〜1.45(4H,m)。
(実施例192)
【0143】
4−{[4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペリジニル]カルボニル}ベンゾニトリル(E192)
【0144】
【化35】

3−シクロブチル−7−(4−ピペリジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(D12)(100mg、0.35ミリモル)およびポリマー結合トリエチルアミン(547mg、1.75ミリモル)の混合物をジクロロメタン(5ml)に懸濁した。混合物を4−シアノベンゾイルクロリド(70mg、0.42ミリモル)で処理し、室温で一夜撹拌した。樹脂を濾過し、濾液を真空で濃縮した。残留物を、ジクロロエタンから0.880アンモニア:エタノール:ジクロロメタン(1:9:90)までのグラジエントで溶離するフラッシュクロマトグラフィーで精製して、表題化合物を得た。MS(ES+)m/e414[M+H]
(実施例193)
【0145】
4−({[(5R)−3−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−5−イル]メチル}オキシ)ベンゾニトリル(E193)
【0146】
【化36】

【0147】
工程1:3−シクロブチル−7−ニトロ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン
【0148】
【化37】

7−ニトロ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(WO03/068752)(5.8g、30.2ミリモル)の無水ジクロロメタン(200ml)溶液を、シクロブタノン(3.4ml)およびトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムで処理し、周囲温度で1時間撹拌した。炭酸水素ナトリウム飽和溶液およびジクロロメタンを添加し、層を分離した。有機層を炭酸水素ナトリウム飽和溶液、水および飽和ブラインで洗浄し、乾燥(MgSO)し、真空で濃縮して表題化合物を得た。MS(ES+)m/e247[M+H]
【0149】
工程2:3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−アミン
【0150】
【化38】

3−シクロブチル−7−ニトロ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(E193、工程1の生成物)(6.8g、27.6ミリモル)のメタノール(60ml)+テトラヒドロフラン(90ml)溶液を、10%パラジウム/炭素ペーストの存在下で一夜水素添加した。珪藻土を通して触媒を濾過した後、濾液を真空で濃縮して表題化合物を得た。MS(ES+)m/e217[M+H]
【0151】
工程3:(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)カルバミン酸フェニルメチル
【0152】
【化39】

3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−アミン(E193、工程2の生成物)(1.0g、4.6ミリモル)のアセトン(20ml)+水(5ml)溶液を、炭酸水素ナトリウム(1.1g、12.7ミリモル)およびクロロギ酸ベンジル(0.78ml、5.5ミリモル)で処理し、周囲温度で1時間撹拌した。反応混合物を、酢酸エチルで希釈し、水およびブラインで洗浄し、乾燥(MgSO)し、真空で濃縮した。残留物を、0:1〜1:4のメタノール/酢酸エチルで溶離するカラムクロマトグラフィーで精製して表題化合物を得た。MS(ES+)m/e351[M+H]
【0153】
工程4:(5R)−3−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−5−(ヒドロキシメチル)−1,3、−オキサゾリジン−2−オン
【0154】
【化40】

表題化合物は、WO02/059115に記載の方法を用い、(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)カルバミン酸フェニルメチル(E193、工程3の生成物)から調製した。MS(ES+)m/e317[M+H]
【0155】
工程5:メタンスルホン酸[(5R)−3−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−2−オキソ−1,3、−オキサゾリジン−5−イル]メチル
【0156】
【化41】

(5R)−3−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−5−(ヒドロキシメチル)−1,3、−オキサゾリジン−2−オン(E193、工程4の生成物)(0.40g、1.4ミリモル)の無水ジクロロメタン(5ml)溶液を、トリエチルアミン(0.19ml、1.4ミリモル)、続いて、メタンスルホニルクロリド(0.11ml、1.4ミリモル)で処理し、周囲温度で1.5時間撹拌した。反応混合物を、ジクロロメタンで希釈し、炭酸水素ナトリウム飽和溶液で洗浄し、乾燥(MgSO)し、真空で濃縮して表題化合物を得た。MS(ES+)m/e395[M+H]
【0157】
工程6:4−({[(5R)−3−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−2−オキソ−1,3、−オキサゾリジン−5−イル]メチル}オキシ)ベンゾニトリル
【0158】
【化42】

4−シアノフェノール(0.058g、0.49ミリモル)の無水ジメチルホルムアミド(5ml)溶液を60%水素化ナトリウム/ミネラルオイル(0.02g、0.51ミリモル)で処理し、周囲温度で0.5時間撹拌した。メタンスルホン酸[(5R)−3−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−2−オキソ−1,3、−オキサゾリジン−5−イル]メチル(E193、工程5の生成物)(0.2g、0.51ミリモル)を添加し、混合物を100℃で18時間撹拌した。周囲温度まで冷却した後、反応混合物をSCXイオン交換カートリッジ(Varian bond−elute)に流し込み、メタノール、次いで、2M 0.880アンモニア/メタノールで洗浄した。塩基性フラクションを真空で濃縮した。残留物を、ジクロロメタン/メタノール(1:0〜9:1)で溶離するカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物を得た。MS(ES+)m/e418[M+H]
(実施例194)
【0159】
4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)ベンゾニトリル(E194)
【0160】
【化43】

【0161】
工程1:7−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸1,1−ジメチルエチル
【0162】
【化44】

7−{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(D1;Bioorganic and Medicinal Chemistry Letters(2000),10(22),2553〜2555)(250mg、0.63ミリモル)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビス−1,3,2−ジオキサボロラン(176mg、0.70ミリモル)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)錯体(14mg、0.02ミリモル)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(11mg、0.02ミリモル)および酢酸カリウム(186mg、2.00ミリモル)の混合物を、ジオキサン(5ml)中、マイクロ波反応器中200Wで、140℃で600秒間加熱した。混合物を酢酸エチルで希釈し、水(×3)、次いで、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥した。残留物を、酢酸エチル/ヘキサン(1:4)を流すカラムクロマトグラフィーで精製して、表題化合物を得た。MS(ES+)m/e274[M+H−100](カルボン酸エステル基の脱離)。
【0163】
工程2:7−(4−シアノフェニル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸1,1−ジメチルエチル
【0164】
【化45】

7−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(E194、工程1の生成物)(180mg、0.48ミリモル)、4−ブロモベンゾニトリル(97mg、0.53ミリモル)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(17mg、0.015ミリモル)、炭酸ナトリウム(102mg、0.97ミリモル)および1,2−ジメトキシエタン/水/エタノール7:3:1(5ml)を、マイクロ波反応器中200W、160℃で900秒間加熱した。混合物を、酢酸エチルで希釈し、水(×3)、次いで、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥した。残留物を、酢酸エチル/ヘキサン(1:4)を流すカラムクロマトグラフィーで精製して、表題化合物を得た。MS(ES+)m/e249[M+H−100](カルボン酸エステル基の脱離)。
【0165】
工程3:4−(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)ベンゾニトリル
【0166】
【化46】

7−(4−シアノフェニル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(E194、工程2の生成物)(203mg、0.58ミリモル)をジオキサン(3ml)に溶解し、4M塩酸/ジオキサン(5ml)を添加した。反応物を室温で24時間撹拌した。次いで、溶媒を減圧で除去し、生成物をメタノールに溶解し、SCXカートリッジ(Varian bond−elute、5g)に流し込み、メタノール、次いで、2Mアンモニア/メタノール混合液で洗浄した。塩基性フラクションを合わせ、溶媒を真空で除去して表題化合物を得た。MS(ES+)m/e249[M+H]
【0167】
工程4:4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)ベンゾニトリル
【0168】
【化47】

4−(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)ベンゾニトリル(E194、工程3の生成物)(85mg、0.34ミリモル)、シクロブタノン(0.05ml、0.68ミリモル)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(145mg、0.68ミリモル)、4Åモレキュラーシーブ(50mg)およびジクロロメタン(5ml)を室温で2時間撹拌した。反応混合物を濾過し、溶媒を真空で除去した。生成物をメタノールに溶解し、SCXカートリッジ(Varian bond−elute、5g)に流し込み、メタノール、次いで、2Mアンモニア/メタノール混合物で洗浄した。塩基性フラクションを合わせ、溶媒を真空で除去して表題化合物を得た。MS(ES+)m/e303[M+H]
(実施例195)
【0169】
4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−N−メチルベンズアミド(E195)
【0170】
【化48】

実施例195は、実施例194(工程2〜4)に記載したのと類似の方法を用い、7−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(実施例E194、工程1の生成物)および4−ブロモ−N−メチルベンズアミド(WO03/068749A1)から調製した。MS(ES+)m/e335[M+H]
(実施例196)
【0171】
1−[4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)フェニル]−2−プロパノン
【0172】
【化49】

【0173】
工程1:トリフルオロメタンスルホン酸3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル
【0174】
【化50】

工程1は、実施例194の工程3〜4に記載したのと類似の方法を用い、7−{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(D1)を使用して実施し、表題化合物を得た。MS(ES+)m/e350[M+H]
【0175】
工程2:3−シクロブチル−7−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン
【0176】
【化51】

工程2は、実施例194の工程1に記載したのと類似の方法を用い、トリフルオロメタンスルホン酸3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル(E196、工程1の生成物)を使用して実施し、表題化合物を得た。MS(ES+)m/e328[M+H]
【0177】
工程3:1−[4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)フェニル]−2−プロパノン
【0178】
【化52】

工程3は、実施例194の工程2に記載したのと類似の方法を用い、3−シクロブチル−7−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(E196、工程2の生成物)(135mg、0.41ミリモル)および1−(4−ブロモフェニル)−2−プロパノン(97mg、0.45ミリモル)を使用して実施し、表題化合物を得た。MS(ES+)m/e334[M+H]
(実施例197)
【0179】
2−[4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)フェニル]−N−メチルアセトアミド(E197)
【0180】
【化53】

【0181】
工程1:7−{4−[2−(メチルアミノ)−2−オキソエチル]フェニル}−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸1,1−ジメチルエチル
【0182】
【化54】

7−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(実施例E194、工程1の生成物)(379mg、1.02ミリモル)、2−(4−ブロモフェニル)−N−メチルアセトアミド(Tetrahedron(1966),22(9),2995〜9)(255mg、1.18ミリモル)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(35mg、0.030ミリモル)、炭酸ナトリウム(3.3ml、2M)および1,2−ジメトキシエタン(10ml)を80℃で16時間加熱した。混合物を、酢酸エチルで希釈し、水(×3)、次いで、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥した。残留物を、0〜10%の2Mアンモニア−メタノール/ジクロロメタンを流すカラムクロマトグラフィーで精製して表題化合物を得た。MS(ES+)m/e295[M+H−100](カルボン酸エステル基の脱離)。
【0183】
工程2:2−[4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)フェニル]−N−メチルアセトアミド
【0184】
【化55】

工程2は、実施例194の工程3〜4に記載したのと類似の方法を用い、7−{4−[2−(メチルアミノ)−2−オキソエチル]フェニル}−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(E197、工程1の生成物)を使用して実施し、表題化合物を得た。MS(ES+)m/e349[M+H]
(実施例198)
【0185】
6−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−N−メチル−3−ピリジンカルボキサミド(E198)
【0186】
【化56】

【0187】
工程1:7−{5−[(メチルオキシ)カルボニル]−2−ピリジニル}−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸1,1−ジメチルエチル
【0188】
【化57】

工程1は、実施例197の工程1に記載したのと類似の方法を用い、7−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(実施例E194、工程1の生成物)(888mg、2.38ミリモル)および6−クロロ−3−ピリジンカルボン酸メチル(449mg、2.62ミリモル)を使用して実施した。
H NMR(400MHz)CDCl δ9.26(1H(s)CH−Ar)、δ8.34(1H(d)CH−Ar)、δ7.86(1H(s)CH−Ar)、δ7.80(2H(d)CH−Ar)、δ97.23(1H(s)CH−Ar)、δ3.97(3H(s)CH)、δ3.59(4H(m)2×CH)、δ3.00(4H(m)2×CH)、δ1.49(9H(s)3×CH)。
【0189】
工程2:6−(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−3−ピリジンカルボン酸メチル
【化58】

7−{5−[(メチルオキシ)カルボニル]−2−ピリジニル}−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(E198、工程1の生成物)(495mg、1.18ミリモル)をジクロロメタン(10ml)に溶解し、混合物を0℃まで冷却した。トリフルオロ酢酸を徐々に添加し、混合物を室温まで温め、30分間撹拌した。溶媒を真空で除去し、残留物を、メタノールに溶解し、次いで、SCXカートリッジ(Varian bond−elute、10g)に流し込み、メタノール、次いで、2Mアンモニア/メタノール混合液で洗浄した。塩基性フラクションを合わせ、溶媒を真空で除去して表題化合物を得た。MS(ES+)m/e283[M+H]
【0190】
工程3:6−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−3−ピリジンカルボン酸メチル
【0191】
【化59】

工程3は、実施例194の工程4に記載したのと類似の方法を用い、6−(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−3−ピリジンカルボン酸メチル(E198、工程2の生成物)を使用して実施した。MS(ES+)m/e337[M+H]
【0192】
工程4:6−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−3−ピリジンカルボン酸
【0193】
【化60】

6−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−3−ピリジンカルボン酸メチル(E198、工程3の生成物)(306mg、0.91ミリモル)をメタノール(10ml)に溶解し、水酸化リチウム(36mg、5mlの水に溶解)を添加した。混合物を室温で24時間撹拌した。溶媒を真空で除去し、残留物をエーテルと共沸蒸留して表題化合物を得た。MS(ES+)m/e323[M+H]
【0194】
工程5:6−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−N−メチル−3−ピリジンカルボキサミド
【0195】
【化61】

6−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−3−ピリジンカルボン酸(E198、工程4の生成物)(180mg、0.56ミリモル)、メチルアミン(2Mテトラヒドロフラン溶液、2.7ml)HATU(206mg、0.67ミリモル)、トリエチルアミン(0.2ml、1.34ミリモル)およびN,N−ジメチルホルムアミド(5ml)を室温で16時間撹拌した。溶媒を真空で除去し、残留物をメタノールに溶解した。それをSCXカートリッジ(Varian bond−elute、10g)に流し込み、エタノール、次いで、2Mアンモニア/メタノール混合液で洗浄した。塩基性フラクションを集め、生成物を、0〜10%の2Mアンモニア−メタノール液/ジクロロメタンを流すカラムクロマトグラフィーでさらに精製して表題化合物を得た。MS(ES+)m/e336[M+H]
(実施例199)
【0196】
3−シクロブチル−7−[5−(4−モルホリニルカルボニル)−2−ピリジニル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(E199)
【0197】
【化62】

実施例199は、実施例198の工程5に記載したのと類似の方法を用い、6−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−3−ピリジンカルボン酸(実施例E198、工程4の生成物)およびモルホリンから調製した。MS(ES+)m/e392[M+H]
(実施例200)
【0198】
3−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−N−メチルベンズアミド(E200)
【0199】
【化63】

【0200】
工程1:7−{3−[(メチルアミノ)カルボニル]フェニル}−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸1,1−ジメチルエチル
【0201】
【化64】

工程1は、実施例197の工程1に記載したのと類似の方法を用い、7−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(実施例E194、工程1の生成物)(300mg、0.80ミリモル)および3−ブロモ−N−メチルベンズアミド(189mg、0.88ミリモル)を使用して実施した。H NMR(400MHz)CDCl δ7.98(1H(s)CH−Ar)、δ7.70(2H(m)CH−Ar)、δ7.49(1H(t)CH−Ar)、δ7.37(2H(m)CH−Ar)、δ7.21(1H(s)CH−Ar)、δ6.21(1H(s)N−H)、δ3.56(4H(m)2×CH)、δ3.05(3H(d)CH)、δ2.95(4H(m)2×CH)、δ1.49(9H(s)3×CH)。
【0202】
工程2:3−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−N−メチルベンズアミド
【0203】
【化65】

工程2は、実施例98の工程2〜3に記載したのと類似の方法を用い、7−{3−[(メチルアミノ)カルボニル]フェニル}−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(E200、工程1の生成物)を使用して実施した。MS(ES+)m/e335[M+H]
(実施例201〜204)(E201〜204)
【0204】
実施例201〜204は、実施例200の工程1〜2に記載したのと類似の方法を用い、7−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(実施例E194、工程1の生成物)および下表に示す適切なハライドを使用して調製した。
【0205】
【表6】


(実施例205)
【0206】
6−{[4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)フェニル]オキシ}−N−メチル−3−ピリジンカルボキサミド
【0207】
【化66】

【0208】
工程1:7−(4−ヒドロキシフェニル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸1,1−ジメチルエチル
【化67】

工程1は、実施例197の工程1に記載したのと類似の方法を用い、7−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(実施例E194、工程1の生成物)(1g、2.68ミリモル)および4−ブロモフェノール(556mg、3.21ミリモル)を使用して実施し、表題化合物を得た。MS(ES+)m/e340[M+H−100]
【0209】
工程2:7−[4−({5−[(メチルアミノ)カルボニル]−2−ピリジニル}オキシ)フェニル]−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸1,1−ジメチルエチル
【0210】
【化68】

7−(4−ヒドロキシフェニル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(E205、工程1の生成物)(120mg、0.35ミリモル)をジメチルスルホキシド(10ml)に溶解し、0℃まで冷却した。次いで、水素化ナトリウム(25mg、1.06ミリモル)を添加し、混合物を0℃で30分間撹拌した。次いで、6−クロロ−N−メチル−3−ピリジンカルボキサミド(PCT Int.Appl.(2002),WO2002046186)(181mg、1.06ミリモル)を添加し、混合物を120℃で48時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、氷/水上に注ぎ、ジクロロメタン中に抽出(×3)し、水、次いでブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムを用いて乾燥した。生成物を、5〜20%酢酸エチル/ヘキサンを流すカラムクロマトグラフィーで精製して表題化合物を得た。MS(ES+)m/e374[M+H−100](カルボン酸エステル基の脱離)。
【0211】
工程3:6−{[4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)フェニル]オキシ}−N−メチル−3−ピリジンカルボキサミド
【0212】
【化69】

工程3は、実施例198の工程2〜3に記載したのと類似の方法を用い、7−[4−({5−[(メチルアミノ)カルボニル]−2−ピリジニル}オキシ)フェニル]−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(E205、工程2の生成物)を使用して実施し、表題化合物を得た。MS(ES+)m/e428[M+H]
(実施例206)
【0213】
3−シクロブチル−7−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルカルボニル)−4−ピペリジニル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(E206)
【0214】
【化70】

テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボン酸(62mg、0.48ミリモル)、N−シクロヘキシルカルボジイミドN’−メチルポリスチレン(282mg、0.4ミリモル)および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(65mg、0.48ミリモル)の混合物を、無水ジメチルホルムアミド(2ml)中でアルゴン下に、室温で60分間撹拌した。3−シクロブチル−7−(4−ピペリジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(D12)(69mg、0.24ミリモル)の無水ジメチルホルムアミド溶液を添加し、反応混合物を、室温で1日間撹拌したままにした。混合物をSCXイオン交換カートリッジ(Varian bond−elute、5g)に流し込み、メタノール、次いで、2Mアンモニア/メタノール溶液で洗浄した。合わせた塩基性フラクションを真空で濃縮し、得られた残留物を、2Mアンモニア/メタノールとジクロロメタン(1〜2%)の混合液で溶離するカラムクロマトグラフィーで精製して表題化合物を得た。MS(ES+)m/e397[M+H]
(実施例207〜220)(E207〜220)
【0215】
実施例207〜220(E207〜E220)は、実施例206(E206)に記載したのと類似の方法を用い、3−シクロブチル−7−(4−ピペリジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(D12)および表に示した適切なカルボン酸を使用して調製した。
【0216】
【表7−1】

【表7−2】


(実施例221)
【0217】
3−シクロブチル−7−[1−(6−メチル−3−ピリジニル)−4−ピペリジニル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3ベンズアゼピン(E221)
【0218】
【化71】

3−シクロブチル−7−(4−ピペリジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(D12)(141mg、0.50ミリモル)、5−ブロモ−2−メチルピリジン(109mg、0.63ミリモル)、ナトリウムtert−ブトキシド(34mg、0.98ミリモル)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(26mg、0.04ミリモル)および2’−(ジシクロヘキシルホスファニル)−N,N−ジメチル−2−ビフェニルアミン(32mg、0.11ミリモル)を4mlの無水1,4ジオキサン中で混合した。反応混合物を、マイクロ波中、120℃で10分間加熱した。混合物をSCXイオン交換カートリッジ(Varian bond−elute、5g)に流し込み、メタノール、次いで、2Mアンモニア/メタノール溶液で洗浄した。合わせた塩基性フラクションを真空で濃縮し、得られた残留物を、2Mアンモニア/メタノールとジクロロメタン(4%)の混合液で溶離するカラムクロマトグラフィーで精製して黄色固体を得た。これをジエチルエーテルと共に粉砕して表題生成物を得た。MS(ES+)m/e376[M+H]
(実施例222)
【0219】
3−シクロブチル−7−{1−[6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジニル]−4−ピペリジニル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(E222)
【0220】
【化72】

表題化合物は、実施例221の調製に関して記載したと同様の方法を用い、3−シクロブチル−7−(4−ピペリジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(D12)および5−ブロモ−2−(トリフルオロメチル)ピリジンから調製した。MS(ES+)m/e430[M+H]
(実施例223)
【0221】
3−[4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペリジニル]ベンゾニトリル(E223)
【0222】
【化73】

3−シクロブチル−7−(4−ピペリジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(D12)(160mg、0.56ミリモル)、3−ブロモベンゾニトリル(108mg、0.59ミリモル)、炭酸セシウム(255mg、0.79ミリモル)、酢酸パラジウム(7mg、0.03ミリモル)および(9,9−ジメチル−9H−キサンテン−4,5−ジイル)ビス(ジフェニルホスファン)(26mg、0.04ミリモル)を、2.5mlのトルエン中で混合した。反応混合物を、マイクロ波中、140℃で60分間加熱した。酢酸エチルを添加し、混合物を、セライトを通して濾過し、ブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、真空で濃縮した。粗生成物を、2Mアンモニア/メタノールとジクロロメタン(1〜2%)の混合液で溶離するカラムクロマトグラフィーで精製して表題生成物を得た。MS(ES+)m/e386[M+H]
(実施例224)
【0223】
4−[4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペリジニル]ベンゾニトリル(E224)
【0224】
【化74】

3−シクロブチル−7−(4−ピペリジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(D12)(143mg、0.50ミリモル)、4−ブロモベンゾニトリル(109mg、0.60ミリモル)、炭酸セシウム(249mg、0.76ミリモル)、酢酸パラジウム(12mg、0.05ミリモル)および(9,9−ジメチル−9H−キサンテン−4,5−ジイル)ビス(ジフェニルホスファン)(26mg、0.04ミリモル)を、1.5mlのトルエン+1mlのアセトニトリル中で混合した。反応混合物を、マイクロ波中、140℃で120分間加熱した。混合物を、セライトを通して濾過し、SCXイオン交換カートリッジ(Varian bond−elute、5g)に流し込み、メタノール、次いで、2Mアンモニア/メタノール溶液で洗浄した。合わせた塩基性フラクションを真空で濃縮し、得られた残留物を、2Mアンモニア/メタノールとジクロロメタン(3〜5%)の混合液で溶離するカラムクロマトグラフィーで精製して表題生成物を得た。MS(ES+)m/e386[M+H]
(実施例225)
【0225】
6−[4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペリジニル]−N−メチル−3−ピリジンカルボキサミド(E225)
【0226】
【化75】

3−シクロブチル−7−(4−ピペリジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(D12)(100mg、0.35ミリモル)、6−クロロ−N−メチル−3−ピリジンカルボキサミド(PCT Int.Appl.(2002),WO2002046186)(72mg、0.42ミリモル)および炭酸カリウム(107mg、0.77ミリモル)を2mlの1−メチル−2−ピロリジノン中で混合した。反応混合物を、マイクロ波中、210℃で30分間加熱した。混合物を、SCXイオン交換カートリッジ(Varian bond−elute、5g)に流し込み、メタノール、次いで、2Mアンモニア/メタノール溶液で洗浄した。合わせた塩基性フラクションを真空で濃縮し、得られた残留物を、2Mアンモニア/メタノールとジクロロメタン(1〜3%)の混合液で溶離するカラムクロマトグラフィーで精製して表題生成物を得た。MS(ES+)m/e419[M+H]
(実施例226)
【0227】
5−[4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペリジニル]−N−メチル−2−ピラジンカルボキサミド(E226)
【0228】
【化76】

【0229】
工程1:5−[4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペリジニル]−2−ピラジンカルボン酸メチル
【0230】
【化77】

3−シクロブチル−7−(4−ピペリジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(D12)(180mg、0.63ミリモル)、5−クロロ−2−ピラジンカルボン酸メチル(222mg、1.27ミリモル)および炭酸カリウム(183mg、1.27ミリモル)を5.5mlの1−メチル−2−ピロリジノン中で混合した。反応混合物を、マイクロ波中、210℃で30分間加熱した。混合物を、SCXイオン交換カートリッジ(Varian bond−elute、10g)に流し込み、メタノール、次いで、2Mアンモニア/メタノール溶液で洗浄した。合わせた塩基性フラクションを真空で濃縮し、得られた残留物を、2Mアンモニア/メタノールとジクロロメタン(0〜2%)の混合液で溶離するカラムクロマトグラフィーで精製して表題生成物を得た。MS(ES+)m/e421[M+H]
【0231】
工程2:5−[4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペリジニル]−2−ピラジンカルボン酸
【0232】
【化78】

5−[4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペリジニル]−2−ピラジンカルボン酸メチル(E226、工程1の生成物)(167mg、0.40ミリモル)のジクロロメタン(2.5ml)溶液を濃HCl(2.5ml)で処理し、得られた2相混合物を、マイクロ波中、100℃で60分間加熱した。混合物を、真空で濃縮し、トルエンおよびジクロロメタンと共沸して粗生成物を得た。次の工程では、この生成物をそのまま使用した。
【0233】
工程3:5−[4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペリジニル]−2−ピラジンカルボニルクロリド
【0234】
【化79】

5−[4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペリジニル]−2−ピラジンカルボン酸(E226、工程2の生成物)(161mg、0.40ミリモル)のジクロロメタン(10ml)懸濁液を、オキサリルクロリド(0.15ml、1.75ミリモル)、続いて、ジメチルホルムアミド(1滴)で処理した。得られた澄明溶液を室温で1時間撹拌したままにした。次いで、混合物を真空で濃縮し、次の段階にそのまま使用した。
【0235】
工程4:5−[4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペリジニル]−N−メチル−2−ピラジンカルボキサミド
【0236】
【化80】

5−[4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペリジニル]−2−ピラジンカルボニルクロリド(E226、工程3の生成物)(169mg、0.397ミリモル)のジクロロメタン(10ml)溶液に、0℃で、2Mメチルアミン/THF溶液(4ml、7.94ミリモル)を滴加した。混合物を、0℃で15分間、次いで、室温で18時間撹拌したままにした。次いで、混合物を、真空で濃縮し、2Mアンモニア/メタノールおよびジクロロメタン(2%)の混合物で溶離するカラムクロマトグラフィーで精製した。酢酸エチルで再結晶して表題生成物を得た。MS(ES+)m/e420[M+H]
(実施例227)
【0237】
5−[4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペリジニル]−N−メチル−2−ピリジンカルボキサミド(E227)
【0238】
【化81】

【0239】
工程1:5−[4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペリジニル]−2−ピリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル
【0240】
【化82】

3−シクロブチル−7−(4−ピペリジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(285mg、1.0ミリモル)(D12)、5−ブロモ−2−ピリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル(351mg、1.3ミリモル)、トリス(ジベンジリジンアセトン)ジパラジウム(23mg、0.02ミリモル)、炭酸セシウム(482mg、1.5ミリモル)および「Xantphos」(51mg、0.1ミリモル)の混合物を、1,4−ジオキサン(8ml)中、18時間還流加熱した。混合物を、セライトを通して濾過し、溶媒を蒸発させた。残留物を、97−3のジクロロメタン−2Mアンモニア/メタノールで溶離するシリカでのカラムクロマトグラフィーで精製して表題化合物を得た。MS(AP)m/e462[M+H]
【0241】
工程2:5−[4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペリジニル]−2−ピリジンカルボン酸
【0242】
【化83】

5−[4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペリジニル]−2−ピリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル(E227、工程1の生成物)(650mg、1.4ミリモル)をトリフルオロ酢酸(20ml)+水(2ml)に溶解し、室温で5時間撹拌した。溶媒を真空で蒸発させて除去し、黄色オイルとして表題化合物を得た。次の工程では、この化合物を粗製のまま使用した。
【0243】
工程3:5−[4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペリジニル]−N−メチル−2−ピリジンカルボキサミド
【0244】
【化84】

5−[4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペリジニル]−2−ピリジンカルボン酸(E227、工程2の生成物)(320mg、0.79ミリモル)および1,1’−(オキソメタンジイル)ビス−1H−イミダゾール(400mg、2.5ミリモル)の混合物を、無水テトラヒドロフラン(5ml)中、室温で3時間撹拌した。2Mメチルアミン/テトラヒドロフラン溶液(10ml、20ミリモル)を添加し、混合物を40℃で18時間加熱した。これを水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出物を乾燥(硫酸ナトリウム)し、溶媒を蒸発させた。残留物を、メタノール、次いで、2Mアンモニア/メタノールで溶離するSCXイオン交換カートリッジで精製し、クリーム色粉末として表題化合物を得た。MS(AP)m/e419[M+H]
(実施例228)
【0245】
1−{6−[4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペリジニル]−3−ピリジニル}−2−ピロリジノン(E228)
【0246】
【化85】

【0247】
工程1:3−シクロブチル−7−[1−(5−ヨード−2−ピリジニル)−4−ピペリジニル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン
【0248】
【化86】

3−シクロブチル−7−(4−ピペリジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(D12)(79mg、0.28ミリモル)、2−クロロ−5−ヨードピリジン(107mg、0.44ミリモル)および炭酸カリウム(119mg、0.87ミリモル)の混合物を、N−メチルピロリジノン(4ml)中、マイクロ波反応器の中で、100℃(高吸収)で30分間、次いで180℃で60分間加熱した。混合物を、メタノール、次いで、2Mアンモニア/メタノールで溶離するSCXイオン交換カートリッジで精製した。塩基性フラクションを合わせ、溶媒を蒸発させた。残留物を、98−2のジクロロメタン−2Mアンモニア/メタノールで溶離するシリカでのカラムクロマトグラフィーで精製して表題化合物を得た。MS(AP)m/e488[M+H]
【0249】
工程2:1−{6−[4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペリジニル]−3−ピリジニル}−2−ピロリジノン
【0250】
【化87】

3−シクロブチル−7−[1−(5−ヨード−2−ピリジニル)−4−ピペリジニル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(E228、工程1の生成物)(75mg、0.15ミリモル)、2−ピロリジノン(0.04ml、0.52ミリモル)、炭酸カリウム(79mg、0.15ミリモル)、ヨウ化銅(I)(18mg、0.09ミリモル)およびN,N’−ジメチル−1,2−エタンジアミン(0.02ml、0.18ミリモル)の混合物を、1,4−ジオキサン(3ml)中、マイクロ波反応器の中で、140℃(高吸収)で20分間加熱した。混合物を、メタノール、次いで、2Mアンモニア/メタノールで溶離するSCXイオン交換カートリッジで精製した。塩基性フラクションを合わせ、溶媒を蒸発させた。残留物を、97−3のジクロロメタン−2Mアンモニア/メタノールで溶離するシリカでのカラムクロマトグラフィーで精製して表題化合物を得た。MS(AP)m/e445[M+H]
(実施例229)
【0251】
3−シクロブチル−7−(4−ピリジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(E229)
【0252】
【化88】

【0253】
工程1:7−(4−ピリジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸1,1−ジメチルエチル
【0254】
【化89】

テトラキストリフェニルホスフィノパラジウム(0)(375mg、0.33ミリモル)を、ジメトキシエタン(40ml)+1M炭酸ナトリウム溶液(4ml)中の7−{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(D1)(1.29g、3.25ミリモル)と4−ピリジニルボロン酸(0.6g、5.0ミリモル)の混合物に添加した。得られた混合物を、3時間還流加熱し、室温まで冷却させた。混合物を真空で蒸発させ、残留物を、1−1のペンタン−酢酸エチルで溶離するシリカカラムクロマトグラフィーで精製し、無色の結晶性固体として表題化合物を得た(0.62g、59%)。MS(AP)m/e325[M+H]
【0255】
工程2:7−(4−ピリジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン
【0256】
【化90】

7−(4−ピリジニル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(E229、工程1の生成物)(1.15g、3.54ミリモル)のジクロロメタン(10ml)溶液を、4M塩酸/ジオキサン溶液(10ml)に滴加した。得られた混合物を、室温で1時間撹拌し、酢酸エチルで希釈した。得られた固体を濾過して集め、水に溶解した。2M水酸化ナトリウム溶液を添加してpHを12に調整し、酢酸エチルで混合物を抽出した。抽出物を合わせ、乾燥(硫酸ナトリウム)し、溶媒を蒸発させて無色の粉末を得た(0.52g、66%)。MS(AP)m/e225[M+H]
【0257】
工程3:3−シクロブチル−7−(4−ピリジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン
【0258】
【化91】

トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.38g、1.8ミリモル)を、ジクロロメタン(3ml)中の、7−(4−ピリジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(E229、工程2の生成物)(0.2g、0.9ミリモル)およびシクロブタノン(0.33ml、1.8ミリモル)の混合物に添加し、混合物を3日間撹拌した。混合物を、メタノールで希釈し、メタノール、次いで、2Mアンモニア/メタノールで溶離するSCXイオンカートリッジで精製した。塩基性フラクションを合わせ、溶媒を蒸発させ、残留物を、97−3のジクロロメタン−2Mアンモニア/メタノールで溶離するシリカでのカラムクロマトグラフィーで精製し、無色の結晶性固体として表題化合物を得た(0.2g、80%)。
MS(AP)m/e279[M+H]
(実施例230)
【0259】
6−[4−(3−シクロペンチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペリジニル]−N−メチル−3−ピリジンカルボキサミド(E230)
【0260】
【化92】

【0261】
工程1:3−シクロペンチル−7−(4−ピリジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン
【0262】
【化93】

7−(4−ピリジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(3.74g、16.7ミリモル)(E229、工程2の生成物)、シクロペンタノン(2.95ml、33.3ミリモル)、モレキュラーシーブ(4Å、800mg)および5%酢酸/ジクロロメタン溶液(120ml)の混合物を室温で30分間撹拌した。次いで、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(7.0g、33.3ミリモル)を添加し、混合物を室温で18時間撹拌した。混合物を、メタノールで希釈し、SCXイオン交換樹脂カートリッジ(Varian bond−elute、10g)に流し込み、メタノール、次いで、2Mアンモニア/メタノール溶液で洗浄した。合わせた塩基性フラクションを真空で濃縮し、表題化合物を得た。MS(ES+)m/e293[M+H]
【0263】
工程2:3−シクロペンチル−7−(4−ピぺリジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン
【0264】
【化94】

3−シクロペンチル−7−(4−ピリジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(E230、工程1の生成物)(4.8g、16.4ミリモル)を、エタノール:酢酸(10:1)の混合液(198ml)に溶解した。酸化白金(480mg)を添加し、反応混合物を、水素下(50psi)に50℃で24時間加熱した。次いで、混合物を真空で濃縮し、SCXイオン交換樹脂カートリッジ(Varian bond−elute、10g)に流し込み、メタノール、次いで、2Mアンモニア/メタノール溶液で洗浄した。合わせた塩基性フラクションを真空で濃縮し、2Mアンモニア/メタノールおよびジクロロメタン(5〜10%)の混合液で溶離するカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物を得た。MS(ES+)m/e299[M+H]
【0265】
工程3:6−[4−(3−シクロペンチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペリジニル]−N−メチル−3−ピリジンカルボキサミド
【0266】
【化95】

3−シクロペンチル−7−(4−ピぺリジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(E230、工程2の生成物)(112mg、0.38ミリモル)、6−クロロ−N−メチル−3−ピリジンカルボキサミド(PCT Int.Appl.(2002),WO2002046186)(84mg、0.49ミリモル)、および炭酸カリウム(116mg、0.83ミリモル)を2mlの1−メチル−2−ピロリジノン中で混合した。反応混合物を、マイクロ波中、210℃で30分間加熱した。混合物を、SCXイオン交換樹脂カートリッジ(Varian bond−elute、10g)に流し込み、メタノール、次いで、2Mアンモニア/メタノール溶液で洗浄した。合わせた塩基性フラクションを真空で濃縮し、得られた残留物を、2Mアンモニア/メタノールおよびジクロロメタン(1〜3%)の混合液で溶離するカラムクロマトグラフィーで精製し、表題生成物を得た。MS(ES+)m/e433[M+H]
(実施例231)
【0267】
3−シクロペンチル−7−{1−[6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジニル]−4−ピペリジニル}−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(E231)
【0268】
【化96】

3−シクロペンチル−7−(4−ピペリジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(E230、工程2の生成物)(0.1g、0.33ミリモル)、2−トリフルオロメチル−5−ブロモピリジン(83mg、0.37ミリモル)、トリス(ジベンジリジンアセトン)ジパラジウム(13mg、0.02ミリモル)、2’−(ジシクロヘキシルホスファニル)−N,N−ジメチル−2−ビフェニルアミン(20mg、0.06ミリモル)およびナトリウムtert−ブトキシド(63mg、0.66ミリモル)を、ジオキサン(3ml)中、マイクロ波反応器の中で、120℃で5分間加熱した。粗混合物を、メタノール、次いで、2Mアンモニア/メタノールで溶離するSCXイオン交換カートリッジで精製した。塩基性フラクションを蒸発濃縮し、残留物を、95−5のジクロロメタン−2Mアンモニア/メタノールで溶離するシリカでのカラムクロマトグラフィーで精製し、黄色固体として表題化合物を得た(46mg、31%)。MS(AP)m/e444[M+H]
(実施例232)
【0269】
5−[4−(3−シクロペンチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペリジニル]−2−ピラジンカルボン酸メチル(E232)
【0270】
【化97】

3−シクロペンチル−7−(4−ピペリジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(E230、工程2の生成物)(0.5g、1.68リモル)、炭酸カリウム(0.46g、3.35ミリモル)および5−クロロ−2−ピラジンカルボン酸メチル(0.58g、3.35ミリモル)の混合物を、ジメチルホルムアミド(20ml)中、90℃で3時間加熱した。粗混合物を、メタノール、次いで、2Mアンモニア/メタノールで溶離するSCXイオン交換カートリッジで精製した。塩基性フラクションを、蒸発濃縮し、残留物を、95−5のジクロロメタン−2Mアンモニア/メタノールで溶離するシリカでのカラムクロマトグラフィーで精製し、黄色固体として表題化合物を得た(0.55g、75%)。MS(AP)m/e435[M+H]
(実施例233)
【0271】
5−[4−(3−シクロペンチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペリジニル]−N−メチル−2−ピラジンカルボキサミド(E233)
【0272】
【化98】

【0273】
工程1:5−[4−(3−シクロペンチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペリジニル]−2−ピラジンカルボン酸
【0274】
【化99】

5−[4−(3−シクロペンチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペリジニル]−2−ピラジンカルボン酸メチル(E232)(100mg、0.23ミリモル)のメタノール(5ml)溶液を、1M水酸化ナトリウム溶液(1ml)で処理し、90分間還流加熱した。混合物を、2M塩酸を用いて酸性とし、メタノール、次いで2Mアンモニア/メタノールで溶離するSCXイオン交換カラムで精製した。塩基性フラクションを、蒸発濃縮し、黄色固体として表題化合物を得た。MS(AP)m/e421[M+H]
【0275】
工程2:5−[4−(3−シクロペンチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペリジニル]−N−メチルー2−ピラジンカルボキサミド
【0276】
【化100】

5−[4−(3−シクロペンチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペリジニル]−2−ピラジンカルボン酸(E233、工程1の生成物)(100mg、0.24ミリモル)のテトラヒドロフラン(3ml)溶液を、N、N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(39mg、0.24ミリモル)で処理し、室温で18時間撹拌した。この混合物を、2Mメチルアミン/テトラヒドロフラン(0.24ml、0.48ミリモル)で処理し、室温で18時間撹拌した。混合物を、メタノール、次いで、2Mアンモニア/メタノールで溶離するSCXイオン交換カラムで精製した。塩基性フラクションを蒸発濃縮し、無色固体として表題化合物を得た。MS(AP)m/e434[M+H]
(実施例E234)
【0277】
4−({4−[3−(2−メチルシクロペンチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル]−1−ピペリジニル}カルボニル)ベンゾニトリル(E234)
【0278】
【化101】

【0279】
工程1:7−(4−ピペリジニル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸1,1−ジメチルエチル
【0280】
【化102】

7−(1−{[(フェニルメチル)オキシ]カルボニル}−1,2,3,6−テトラヒドロ−4−ピリジニル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(D9)(2.09g、4.52ミリモル)をエタノール(140ml)に溶解した。パラジウム炭素(720mg、10%パラジウム/炭素ペースト)を添加し、反応混合物を、水素(50psi)下に40℃で24時間加熱した。次いで、混合物を、セライトを通して濾過し、真空で濃縮した。得られたオイルをジクロロメタンに再溶解し、3回溶媒を蒸発させ、次いで、ジエチルエーテルに再溶解し、2回溶媒を蒸発させ、表題化合物を得た。MS(ES)m/e331[M+H]
【0281】
工程2:7−{1−[(4−シアノフェニル)カルボニル]−4−ピペリジニル}−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸1,1−ジメチルエチル
【0282】
【化103】

4−シアノ安息香酸(1.39g、4.66ミリモル)、N−シクロヘキシルカルボジイミドN’−メチルポリスチレン(4.48g、9.32ミリモル)および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(1.25g、9.32ミリモル)の混合物を、無水ジメチルホルムアミド(20ml)中、アルゴン下に室温で60分間撹拌した。7−(4−ピペリジニル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(E234、工程1の生成物)(1.54g、4.66ミリモル)の無水ジメチルホルムアミド(10ml)溶液を添加し、反応混合物を、室温で3時間撹拌したままにした。混合物を、濾過し、水(60ml)で希釈し、酢酸エチル(4×60ml)で抽出した。合わせた有機相を炭酸水素ナトリウム飽和溶液(2×60ml)で、そしてブライン(2×60ml)で洗浄した。有機相を、硫酸マグネシウム上で乾燥し、真空で濃縮した。得られた残留物を、(20〜50%)酢酸エチル/ペンタン混合液で溶離するカラムクロマトグラフィーで精製し、表題生成物を得た。MS(ES)m/e360[M−BOC]
【0283】
工程3:4−{[4−(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペリジニル]カルボニル}ベンゾニトリル
【0284】
【化104】

7−{1−[(4−シアノフェニル)カルボニル]−4−ピペリジニル}−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(E234、工程2の生成物)(1.61g、3.51ミリモル)を、0℃でジクロロメタン(5ml)に溶解し、トリフルオロ酢酸(5ml)で処理した。溶液を、室温で5時間撹拌し、真空で濃縮し、ジクロロメタンと共蒸発させた。残留物をジクロロメタンに再溶解し、0.880アンモニア(10ml)を添加した。有機相を分離し、水相をジクロロメタン(4×10ml)で抽出した。合わせた有機相を、水(10ml)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、真空で濃縮して黄色オイルを得た。このオイルをジエチルエーテルと共蒸発させて表題化合物を得た。MS(ES)m/e360[M+H]
【0285】
工程4:4−({4−[3−(2−メチルシクロペンチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル]−1−ピペリジニル}カルボニル)ベンゾニトリル
【0286】
【化105】

4−{[4−(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペリジニル]カルボニル}ベンゾニトリル(E234、工程3の生成物)(160mg、0.45ミリモル)を無水ジクロロメタン(3ml)に溶解し、2−メチルシクロペンタノン(0.1ml、0.93ミリモル)で、続いて、酢酸(3ml)で処理した。反応混合物を室温で1時間撹拌したままにした。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(250mg、1.32ミリモル)を添加し、反応混合物を室温で18時間撹拌した。混合物を、メタノールで希釈し、SCXカートリッジ(Varian bond−elute、5g)に流し込み、メタノール、次いで、2Mアンモニア/メタノールで洗浄した。塩基性フラクションを合わせ、溶媒を真空で除去した。得られた残留物を、メタノールとジクロロエタン(0〜10%)の混合液で溶離するカラムクロマトグラフィーで精製し、表題生成物を得た。MS(ES)m/e442[M+H]
(実施例235〜236)(E235〜E236)
【0287】
実施例235〜236は、実施例234の工程4に記載したのと類似の方法を用い、4−{[4−(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペリジニル]カルボニル}ベンゾニトリル(E234、工程3の生成物)および下表に示す適切なケトンから調製した。
【0288】
【表8】


(実施例237)
【0289】
N−(4−シアノフェニル)−4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペリジンカルボキサミド(E237)
【0290】
【化106】

4−アミノベンゾニトリル(0.059g、0.50ミリモル)の無水ジクロロメタン(5ml)溶液を、20%ホスゲン/トルエン溶液(0.36ml、0.75ミリモル)に添加し、この混合物を室温で30分間撹拌した。溶媒を真空で除去し、残留物を、ジクロロメタン(5ml)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(0.12ml、0.25ミリモル)で、次いで、ジクロロメタン(1ml)中の3−シクロブチル−7−(4−ピペリジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(D12)(0.07g、0.25ミリモル)で処理した。混合物を室温で2時間撹拌し、その後、これをメタノールで希釈し、SCXカートリッジ(Varian bond−elute)に流し込み、メタノール、次いで、2Mアンモニア/メタノールの混合液で洗浄した。塩基性フラクションを合わせ、溶媒を真空で除去した。残留物を、ジクロロメタンから6%(2M0.880アンモニア/メタノール)/ジクロロメタンまでのグラジエントで溶離するカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物を得た。MS(ES)m/e429[M+H]
(実施例238)
【0291】
N−(4−シアノフェニル)−4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペリジンカルボチオアミド(E238)
【0292】
【化107】

3−シクロブチル−7−(4−ピペリジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3ベンズアゼピン(D12)(0.15g、0.52ミリモル)および4−イソチオシアナトベンゾニトリル(0.13g、0.8ミリモル)を、無水ジメチルホルムアミド(10ml)中、室温で3時間撹拌した。反応混合物をメタノールで希釈し、SCXカートリッジ(Varian bond−elute)に流し込み、メタノール、次いで、2Mアンモニア/メタノールの混合液で洗浄した。塩基性フラクションを合わせ、溶媒を真空で除去し、表題化合物を得た。MS(ES)m/e445[M+H]
(実施例239)
【0293】
3−シクロブチル−7−[4−(1−ナフタレニルカルボニル)−1−ピペラジニル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(E239)
【0294】
【化108】

3−シクロブチル−7−(1−ピペラジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(D7)(10mg、0.04ミリモル)をジクロロメタン(1ml)に溶解し、1−ナフタレンカルボン酸(7mg、0.04ミリモル)およびジイソプロピルエチルアミン(7μl、0.04ミリモル)で処理した。次いで、反応混合物を、アミノプロピルのカートリッジを通過させ、そして逆相クロマトグラフィーを用いて精製し、表題生成物を得た。MS(ES)m/e440[M+H]
(実施例240)
【0295】
4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−N−(4−フルオロフェニル)−1−ピペラジンカルボキサミド(E240)
【0296】
【化109】

ジイソプロピルエチルアミン(0.15ml、0.86ミリモル)の無水THF(3ml)溶液を0℃まで冷却し、トリホスゲン(0.052g、0.18ミリモル)で処理した。混合物を、5分間撹拌し、3−シクロブチル−7−(1−ピペラジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(D7)(0.10g、0.36ミリモル)およびジイソプロピルエチルアミン(0.15ml、0.86ミリモル)からなる溶液で、滴下処理した。20分間撹拌した後、4−フルオロアニリン(0.034ml、0.35ミリモル)を滴加し、混合物を室温で一夜撹拌した。反応混合物に酢酸エチルを添加し、続いて、セライトを通して濾過した。濾液を、水およびブラインで洗浄し、乾燥(MgSO)し、真空で濃縮した。残留物を、メタノールに溶解し、SCXカートリッジ(Varian bond−elute)に流し込み、水、次いで、2Mアンモニア/メタノールの混合液で洗浄した。塩基性フラクションを合わせ、溶媒を真空で除去した。残留物を、ジクロロメタンと共に粉砕し、得られた固体を、濾過、乾燥して、表題化合物を得た。MS(ES)m/e423[M+H]
(実施例241〜244)
【0297】
実施例241〜244は、実施例240に記載したのと類似の方法を用い、3−シクロブチル−7−(4−ピペリジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(D12)および表に示した適切なアミンから調製した。
【0298】
【表9】


(実施例245)
【0299】
4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−N−3−ピリジニルベンズアミド(E245)
【0300】
【化110】

【0301】
工程1:7−{4−[(3−ピリジニルアミノ)カルボニル]フェニル}−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸1,1−ジメチルエチル
【0302】
【化111】

ジメトキシエタン(7ml)+2M炭酸ナトリウム溶液(0.23ml)中の4−ヨード−N−3−ピリジニルベンズアミド(D13)(0.086g、0.32ミリモル)を7−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(E194の工程1)(0.10g、0.27ミリモル)およびテトラキス(トリフェニルホスフィンパラジウム(0))(0.009g、0.008ミリモル)で処理し、80℃で18時間加熱した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間に分配させ、酢酸エチル層を、乾燥(MgSO)し、真空で濃縮した。残留物を、ジクロロメタンから10%(2M0.880アンモニア/メタノール)/ジクロロメタンまでのグラジエントで溶離するカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物を得た。MS(ES)m/e344[M−BOC+H]
【0303】
工程2:N−3−ピリジニル−4−(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)ベンズアミド
【0304】
【化112】

7−{4−[(3−ピリジニルアミノ)カルボニル]フェニル}−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズアゼピン−3−カルボン酸1,1−ジメチルエチル(E245、工程1の生成物)(0.059g、0.13ミリモル)のジクロロメタン(5ml)溶液を、0℃まで冷却し、トリフルオロ酢酸(1ml)を滴加して処理した。混合物を室温で1時間撹拌し、その後、溶媒を真空で除去し、残留物をメタノールに溶解し、SCXカートリッジ(Varian bond−elute)に流し込み、メタノール、次いで、2Mアンモニア/メタノールで洗浄した。塩基性フラクションを合わせ、溶媒を真空で除去した。残留物を、ジクロロメタンから5%(2M0.880アンモニア/メタノール)/ジクロロメタンまでのグラジエントで溶離するカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物を得た。MS(ES)m/e344[M+H]
【0305】
工程3:4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−N−3−ピリジニルベンズアミド
【0306】
【化113】

N−3−ピリジニル−4−(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)ベンズアミド(E245、工程2の生成物)(0.031g、0.090ミリモル)のジクロロメタン(3ml)+氷酢酸(0.15ml)溶液を、シクロブタノン(0.02ml、0.18ミリモル)および4Åモレキュラーシーブ(50mg)で処理し、室温で10分間撹拌した。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.038g、0.18ミリモル)を添加し、混合物を室温で18時間撹拌した。反応混合物を、メタノールで希釈し、SCXカートリッジ(Varian bond−elute)に流し込み、メタノール、次いで、2Mアンモニア/メタノールで洗浄した。塩基性フラクションを合わせ、溶媒を真空で除去し、表題化合物を得た。MS(ES)m/e398[M+H]
(実施例246)
【0307】
4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペラジンカルボン酸フェニルメチル(E246)
E246の調製は、説明4に記載している。
(実施例247)
【0308】
4−(3−シクロペンチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペラジンカルボン酸フェニルメチル(E247)
E247の調製は、説明5に記載している。
(実施例248)
【0309】
3−シクロペンチル−7−(1−ピペラジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(E248)
E248の調製は、説明6に記載している。
(実施例249)
【0310】
3−シクロブチル−7−(1−ピペラジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(E249)
E249の調製は、説明7に記載している。
(実施例250)
【0311】
4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−3,6−ジヒドロ−1(2H)−ピリジンカルボン酸フェニルメチル(E250)
E250の調製は、説明11に記載している。
(実施例251)
【0312】
3−シクロブチル−7−(4−ピペリジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(E251)
E251の調製は、説明12に記載している。
(実施例252)
【0313】
6−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−3−ピリジンカルボン酸メチル(E252)
E252の調製は、実施例198の工程3に記載している。
(実施例253)
【0314】
6−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−3−ピリジンカルボン酸(E253)
E253の調製は、実施例198の工程4に記載している。
(実施例254)
【0315】
5−[4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−ピペリジニル]−2−ピラジンカルボン酸メチル(E254)
E254の調製は、実施例226の工程1に記載している。
(実施例255)
【0316】
5−[4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペリジニル]−2−ピラジンカルボン酸(E255)
E255の調製は、実施例226の工程2に記載している。
(実施例256)
【0317】
5−[4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペリジニル]−2−ピリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル(E256)
E256の調製は、実施例227の工程1に記載している。
(実施例257)
【0318】
5−[4−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペリジニル]−2−ピリジンカルボン酸(E257)
E257の調製は、実施例227の工程2に記載している。
(実施例258)
【0319】
3−シクロブチル−7−[1−(5−ヨード−2−ピリジニル)−4−ピペリジニル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(E258)
E258の調製は、実施例228の工程1に記載している。
(実施例259)
【0320】
3−シクロペンチル−7−(4−ピリジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(E259)
E259の調製は、実施例230の工程1に記載している。
(実施例260)
【0321】
3−シクロペンチル−7−(4−ピペリジニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン(E260)
E260の調製は、実施例230の工程2に記載している。
(実施例261)
【0322】
5−[4−(3−シクロペンチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−1−ピペリジニル]−2−ピラジンカルボン酸(E261)
E261の調製は、実施例233の工程1に記載している。
(実施例262)
【0323】
(5R)−3−(3−シクロブチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンズアゼピン−7−イル)−5−(ヒドロキシメチル)−1,3−オキサゾリジン−2−オン(E262)
E262の調製は、実施例193の工程4に記載している。
【0324】
省略形
SCX:強カチオン交換
【0325】
生物学的データ
ヒスタミンH3受容体を含む膜調製物は、次の手順に従って調製できる。
【0326】
(i)ヒスタミンH3細胞系の生成
ヒトのヒスタミンH3遺伝子をコードしているDNA(Huvar,A.et al.(1999)Mol.Pharmacol.55(6),1101〜1107)を、ホールディングベクター、pCDNA3.1 TOPO(InVitrogen)中にクローン化し、このベクターから、プラスミドDNAを酵素BamH1およびNot−1で制限消化することによりそのcDNAを単離し、同一酵素で消化した誘導発現ベクターpGene(InVitrogen)に連結させた。GeneSwitch(商標)システム(導入遺伝子の発現を、誘導物質の不在下で停止させ、誘導物質の存在下で開始させるシステム)を、米国特許第5,364,791号、5,874,534号、および5,935,934号に記載の通りに実施した。連結したDNAを、コンピテントDH5α E.coli 宿主細菌細胞に形質転換し、Zeocin(商標)(pGeneおよびpSwitchに存在するsh ble遺伝子を発現する細胞の選択を可能にする抗生物質)を含むLuria Broth(LB)寒天に50μg/mlで接種した。再連結したプラスミドを含むコロニーを、制限分析によって同定した。哺乳動物細胞中にトランスフェクトするためのDNAは、pGeneH3プラスミドを含む宿主細菌の培養物(250ml)から調製し、DNA調製キット(Qiagen Midi−Prep)を使用して製造業者(Qiagen)の指針の通りに単離した。pSwitch調整プラスミド(InVitrogen)で事前にトランスフェクトしたCHO K1細胞を、使用する24時間前に、10%v/vの透析ウシ胎児血清、L−グルタミン、およびハイグロマイシン(100μg/ml)で補足したHams F12(GIBCOBRL,Life Technologies)培地を含む完全培地中の、T75フラスコ当たり2×10細胞で接種した。プラスミドDNAを、リポフェクタミンを使用し、製造業者(InVitrogen)の指針に従って細胞にトランスフェクトした。トランスフェクションの48時間後、細胞を、500μg/mlのZeocin(商標)で補足した完全培地に接種した。
選択の10〜14日後、培地に、10nMのMifepristone(InVitrogen)を添加して、受容体の発現を誘発した。誘発の18時間後、細胞を、エチレンジアミン四酢酸(EDTA、1:5000、InVitrogen)を用いてフラスコから引き離し、続いて、リン酸塩緩衝化生理食塩水(pH7.4)で数回洗浄し、最小必須培地(MEM)を含有し、フェノールレッドを含まず、Earles塩および3%のFoetal Clone ll(Hyclone)で補足したソーティング培地に再懸濁した。約1×10の細胞を、ヒスタミンH3受容体のN−末端領域に対して高められたウサギのポリクローナル抗体(4a)で染色することによって受容体の発現を調べ、氷上で60分間インキュベートし、続いて、ソーティング培地で2回洗浄した。Alexa 488蛍光マーカー(Molecular Probes)と結合した、ヤギの抗ウサギ抗体と氷上で60分間、細胞をインキュベートすることによって、受容体結合抗体を検出した。ソーティング培地で2回さらに洗浄した後、細胞を50μmのFilcon(商標)(BD Biosciences)で濾過し、次いで、自動細胞捕集装置を備えたFACS Vantage SE フローサイトメーターで分析した。対照細胞は、同様の方法で処理した非誘発細胞である。ポジティブで染色された細胞を、500μg/mlのZeocin(商標)を含有する完全培地を入れた96穴プレートに単一の細胞として区分けし、拡張させ、その後、抗体およびリガンド結合研究により受容体発現を再分析した。膜調製のために、1つのクローン3H3を選択した。
【0327】
(ii)培養細胞からの膜調製
実験計画のすべての工程は、事前に冷却した試薬を用い、4℃で実施する。細胞ペレットを、10倍容量のホモジェネート化用緩衝液[10−6Mのロイペプチン(アセチル−ロイシル−ロイシル−アルギナール、Sigma L2884)、25μg/mlのバシトラシン(Sigma B0125)、1mMのフェニルメチルスルホニルフルオリド(PMSF)および2×10−6MペプスタインA(pepstain A)(Sigma)で補足した、50mMのN−2−ヒドロキシエチルピペラジン−N’−2−エタンスルホン酸(HEPES)、1mMエチレンジアミン四酢酸(EDTA、KOHでpH7.4)]中に再懸濁する。次いで、細胞を、1リットルのガラス製ワーリングブレンダー中での2×15秒のバーストによりホモジェネート化し、続いて、500×gで20分間遠心分離する。次いで、上清液を、48,000×gで30分間回転した。このペレットを、5分間ボルテックスし、続いて、Dounceホモジナイザー(10〜15ストローク)でホモジェネート化することによって、ホモジェネート化用緩衝液(最初の細胞ペレットの4倍容量)中に再懸濁する。この時点で、調製物を、ポリプロピレンチューブに小分けし、−80℃で貯蔵する。
【0328】
次の手順に従って、ヒスタミンH1細胞系を生成できる。
(iii)ヒスタミンH1細胞系の生成
文献[Biochem.Biophys.Res.Commun.1994,201(2),894]に記載の周知方法を用いて、ヒトのH1受容体をクローンした。文献[Br.J.Pharmacol.1996,117(6),1071]に記載の周知方法に従って、ヒトのH1受容体を安定的に発現しているチャイニーズハムスターの卵巣細胞を生成させた。
【0329】
次のアッセイ法に従って、in vitroの生物学的活性について本発明の化合物を試験できる。
(I)ヒスタミンH3機能的アンタゴニストアッセイ(A法)
堅牢な白色384穴プレート中のアッセイされる各化合物に対して、
(a)10%DMSOで必要な濃度まで希釈した試験化合物5μl(または、対照として10%DMSO5μl)
(b)30μlのビーズ/膜/GDP混合物[これは、小麦胚芽凝集素ポリスチレンLeadSeeker(登録商標)(WGA PSLS)シンチレーション近接アッセイ(SPA)ビーズを膜(上記方法論に従って調製)と混合すること、ウェル当たり5μgのタンパク質および0.25mgのビーズを含有する30μlの最終容量となるように、アッセイ緩衝液(20mM N−2−ヒドロキシエチルピペラジン−N’−2−エタンスルホン酸(HEPES)+100mM NaCl+10mM MgCl、pH7.4 NaOH)で希釈すること、プレートに添加する直前にローラー上、4℃で30分間インキュベートすること、グアノシン5’ジホスフェート(GDP)(Sigma、アッセイ緩衝液で希釈)を10μMの最終濃度で添加することによって調製した]を添加した。次いで、プレートを、シェーカー上、室温で30分間インキュベートし、続いて、
(c)15μlの0.38nM[35S]−GTPγS(Amersham、放射能濃度=37MBq/ml、比活性1160Ci/ミリモル)、ヒスタミン(EC80であるヒスタミンの最終アッセイ濃度をもたらす濃度の)を添加した。
2〜6時間後、プレートを1500rpmで5分間遠心し、613/55フィルターを用いたViewLuxカウンターにより5分間/プレートでカウントした。4−パラメータ論理方程式を用いてデータを解析した。基礎活性は、最小、すなわち、ヒスタミンをウェルに添加しない場合を採用した。
【0330】
(II)ヒスタミンH3機能的アンタゴニストアッセイ(B法)
堅牢な白色384穴プレート中のアッセイされる各化合物に対して、
(a)DMSOで必要な濃度まで希釈した試験化合物0.5μl(または、対照として0.5μlのDMSO)
(b)30μlのビーズ/膜/GDP混合物[これは、小麦胚芽凝集素ポリスチレンLeadSeeker(登録商標)(WGA PSLS)シンチレーション近接アッセイ(SPA)ビーズを膜(上記方法論に従って調製)と混合すること、ウェル当たり5μgのタンパク質および0.25mgのビーズを含有する30μlの最終容量となるように、アッセイ緩衝液(20mM N−2−ヒドロキシエチルピペラジン−N’−2−エタンスルホン酸(HEPES)+100mM NaCl+10mM MgCl、pH7.4 NaOH)で希釈すること、プレートに添加する直前にローラー上、室温で60分間インキュベートすること、グアノシン5’ジホスフェート(GDP)(Sigma、アッセイ緩衝液で希釈)を10μMの最終濃度で添加することによって調製した]、
(c)15μlの0.38nM[35S]−GTPγS(Amersham、放射能濃度=37MBq/ml、比活性1160Ci/ミリモル)、ヒスタミン(EC80であるヒスタミンの最終アッセイ濃度をもたらす濃度の)を添加した。
2〜6時間後、プレートを1500rpmで5分間遠心し、613/55フィルターを用いたViewLuxカウンターにより、5分間/プレートでカウントした。4−パラメータ論理方程式を用いてデータを解析した。基礎活性は、最小、すなわち、ヒスタミンをウェルに添加しない場合を採用した。
【0331】
(III)ヒスタミンH1機能的アンタゴニストアッセイ
ヒスタミンH1細胞系を、非被覆で壁が黒色で底が透明な384穴ウェル組織培養プレート中で、10%透析ウシ胎児血清(Gibco/Invitrogenカタログ番号12480−021)および2mM L−グルタミン(Gibco/Invitrogenカタログ番号25030−024)で補足したα−最小必須培地(Gibco/Invitrogenカタログ番号22561−021)に接種し、一夜、5%CO下、37℃に保持した。
【0332】
過剰な培地を各ウェルから除去して10μlを残した。各ウェルに対して、30μlのローディング染料[250μMブリリアントブラック、タイロード緩衝液+プロベネシド(145mM NaCl、2.5mM KCl、10mM HEPES、10mM D−グルコース、1.2mM MgCl、1.5mM CaCl、2.5mMプロベネシド、1.0M NaOHでpH7.4に調整)で希釈した2μM Fluo−4]を添加し、プレートを5%CO下、37℃で60分間インキュベートした。
【0333】
タイロード緩衝液+プロベネシドで必要な濃度に希釈した10μlの試験化合物(または、対照としてタイロード緩衝液+プロベネシドの10μl)を各ウェルに添加し、プレートを5%CO下、37℃で30分間インキュベートした。次いで、プレートをFLIPR(商標)(Molecular Devices,UK)中に入れ、Sullivanらが発表している方法(Lambert DG(ed.)の「Calcium Signaling Protocols」New Jersey,Humana Press,1999,125〜136)で細胞の蛍光(λex=488nm、λEM=540nm)を、EC80であるヒスタミン最終アッセイ濃度をもたらす濃度の10μlヒスタミン添加の前後でモニターした。
【0334】
機能的拮抗は、FLIPR(商標)装置(Molecular Devices)で測定した場合、ヒスタミンで誘発される蛍光の増加の抑制によって示される。標準的な薬理数学的解析を使用して、濃度効果曲線から機能的親和性が決定される。
【0335】
結果
実施例E1、E3〜9、E11〜47、E49〜51、E53〜56、E58〜193、E195〜219、E222〜231およびE233〜245の化合物を、ヒスタミンH3の機能的アンタゴニストアッセイ(A法)で試験した。これらの化合物は、6.5pKを超える拮抗作用を示した。より詳細には、実施例E1、E3、E4、E6〜8、E11〜18、E29、E43、E81、E87、E91、E96、E98、E100、E105、E108、E111、E115、E120〜121、E128、E136、E140〜142、E144、E147、E160〜161、E165〜166、E169、E171、E178、E180、E184、E192、E205〜219、E222〜229、E233〜234、E236〜238、E240およびE242〜245は、9.0pKを超える拮抗作用を示した。
【0336】
実施例E207、E220およびE221の化合物を、ヒスタミンH3機能的アンタゴニストアッセイ(B法)で試験した。これらの化合物は、8.5pKを超える拮抗作用を示した。
【0337】
実施例E1、E3〜9、E11〜47、E49〜51、E53〜97、E102、E105、E107、E110、E115、E120、E129、E131、E134、E142、E155、E191〜192、E195、E197〜199、E201、E204〜231およびE233〜245は、ヒスタミンH1機能的アンタゴニストアッセイで試験され、6.3pKに満たない拮抗作用を示した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

[式中、
は、C1−3アルキルで置換されていてもよい−C3−7シクロアルキルを表し、
は、−アリール、−ヘテロシクリル、−ヘテロアリール、−アリール−X−C3−8シクロアルキル、−アリール−X−アリール、−アリール−X−ヘテロアリール、−アリール−X−ヘテロシクリル、−ヘテロアリール−X−C3−8シクロアルキル、−ヘテロアリール−X−アリール、−ヘテロアリール−X−ヘテロアリール、−ヘテロアリール−X−ヘテロシクリル、−ヘテロシクリル−X−C3−8シクロアルキル、−ヘテロシクリル−X−アリール、−ヘテロシクリル−X−ヘテロアリールまたは−ヘテロシクリル−X−ヘテロシクリルを表し、
Xは、結合、O、CO、−CHO−、−COCH−、−COCHO−、−CONR2b−、−COCHNR2bCO−、−CSNH−、SO、−SO1−3アルキル−、−SO2−3アルケニル−、−COC2−3アルケニル、−CO−C(R2a)(R2b)−または−CO−C(R2a)(R2b)CH−を表し、
2aは、水素またはC1−6アルキルを表し、
2bは、水素、C1−6アルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリルまたはC1−6アルキルアミドを表し、
は、ハロゲン、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、シアノ、アミノまたはトリフルオロメチルを表し、
nは0、1または2であり、
ここで、R中の前記アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリル基は、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、=O、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、C1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシ、アリールC1−6アルコキシ、C1−6アルキルチオ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C3−7シクロアルキルC1−6アルコキシ、C1−6アルカノイル、C1−6アルコキシカルボニル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6アルキルスルフィニル、C1−6アルキルスルホニルオキシ、C1−6アルキルスルホニルC1−6アルキル、スルホニル、アリールスルホニル、アリールスルホニルオキシ、アリールスルホニルC1−6アルキル、アリールオキシ、C1−6アルキルスルホンアミド、C1−6アルキルアミノ、C1−6アルキルアミド、−R、−CO、−COR、−C1−6アルキル−COR、C1−6アルキルスルホンアミドC1−6アルキル、C1−6アルキルアミドC1−6アルキル、アリールスルホンアミド、アリールカルボキサミド、アリールスルホンアミドC1−6アルキル、アリールカルボキサミドC1−6アルキル、アロイル、アリールC1−6アルキル、アロイルC1−6アルキル、アリールC1−6アルカノイル、または基−NR、−C1−6アルキル−NR、−C3−8シクロアルキル−NR、−CONR、−NRCOR、−NRSO、−OCONR、−NRCO、−NRCONRまたは−SONRからなる群から選択され、同一または異なってもよい1個または複数の置換基(例えば、1、2または3個)で置換されていてもよく(ここで、R、RおよびRは、独立に、水素、C1−6アルキル、ハロC1−6アルキル、−C3−8シクロアルキル、−C1−6アルキル−C3−8シクロアルキル、アリール、−C1−6アルキル−アリール、ヘテロシクリルまたはヘテロアリールを表すか、−NRが、含窒素ヘテロシクリル基を表してもよく、ここで、前記のR、RおよびR基は、ハロゲン、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、シアノ、アミノ、=Oまたはトリフルオロメチルからなる群から選択され、同一または異なってもよい1個または複数の置換基(例えば、1、2または3個)で置換されていてもよい)]
で示される化合物またはその医薬上許容される塩、あるいはそれらの溶媒和物。
【請求項2】
式E1〜E262の化合物またはその医薬上許容される塩である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
請求項1または2に記載の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩、および医薬上許容される担体または賦形剤を含む医薬組成物。
【請求項4】
治療で使用するための請求項1または請求項2に記載の化合物。
【請求項5】
神経学的疾患の治療に使用するための請求項1または請求項2に記載の化合物。
【請求項6】
神経学的疾患を治療するための医薬の製造における、請求項1または請求項2に記載の化合物の使用。
【請求項7】
それを必要とする対象に対して有効量の請求項1もしくは請求項2に記載の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩を投与することを含む、神経学的疾患の治療方法。
【請求項8】
請求項1もしくは請求項2に記載の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩、および医薬上許容される担体を含む、神経学的疾患の治療に使用するための医薬組成物。
【請求項9】
式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩の調製方法であって、
(a)式(II):
【化2】

[式中、R、Rおよびnは、上記で定義した通りであり、Lは、ハロゲン原子(例えば臭素またはヨウ素)、または活性化されていてもよいヒドロキシル基(トリフレート基等)などの適当な脱離基を表す]
で示される化合物を、式:R−Yの化合物[式中、Rは、Rについて上記で定義した通りであり、Yは、水素を表すか、ボロン酸または有機金属基(亜鉛またはアルキル錫など)などの適当なカップリング剤を表す]と反応させること、あるいは
(b)式(III):
【化3】

[式中、R、Rおよびnは、上記で定義した通りである]
で示される化合物を、式:R−Lの化合物[式中、Rは、上記で定義した通りであり、Lは、ハロゲン原子(例えば、臭素、ヨウ素またはトシレート)などの適当な脱離基を表す]
で示される化合物と反応させること、あるいは
(c)上記で定義した式(III)の化合物を、式:R1’=Oのケトン[式中、R1’は、C1−3アルキルで置換されていてもよいC3−7シクロアルキルである]と反応させること、あるいは
(d)式(IV):
【化4】

[式中、R、Rおよびnは、上記で定義した通りである]
で示される化合物を、クロロギ酸ベンジル基と、次いで、酪酸グリシドールと2工程法で反応させることを含めて、式(I)の化合物[式中、Rは−ヘテロシクリルを表し、該ヘテロシクリルは、5位がヒドロキシメチル基で置換された1,3−オキサゾリジン−2−オン基であり、オキサゾリジン−2−オン基は、窒素原子を介してベンズアゼピン部分に結合している]を調製すること、あるいは
(e)式(I)の化合物[式中、Rは、−アリール、−ヘテロアリール、−アリール−X−C3−8シクロアルキル、−アリール−X−アリール、−アリール−X−ヘテロアリール、−アリール−X−ヘテロシクリル、−ヘテロアリール−X−C3−8シクロアルキル、−ヘテロアリール−X−アリール、−ヘテロアリール−X−ヘテロアリール、−ヘテロアリール−X−ヘテロシクリルを表す]の調製であって、式(XI):
【化5】

[式中、R、Rおよびnは、上記で定義した通りであり、Zは、ボロン酸もしくはエステル、または有機金属基(亜鉛またはアルキル錫など)などの適当なカップリング基を表す]
で示される化合物を、式:R’’−Lの化合物[式中、Lは、ハロゲン原子(例えば臭素またはヨウ素)または活性化されていてもよいヒドロキシル基(トリフレート基等)などの適当な脱離基を表し、R’’は、基−アリール、−ヘテロアリール、−アリール−X−C3−8シクロアルキル、−アリール−X−アリール、−アリール−X−ヘテロアリール、−アリール−X−ヘテロシクリル、−ヘテロアリール−X−C3−8シクロアルキル、−ヘテロアリール−X−アリール、−ヘテロアリール−X−ヘテロアリール、−ヘテロアリール−X−ヘテロシクリルを表す]と反応させることを含む、あるいは
(f)保護された式(I)の化合物を脱保護すること、あるいは
(g)式(I)の別の化合物から相互変換すること
を含む方法。

【公表番号】特表2007−528887(P2007−528887A)
【公表日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−502403(P2007−502403)
【出願日】平成17年3月10日(2005.3.10)
【国際出願番号】PCT/GB2005/000939
【国際公開番号】WO2005/087746
【国際公開日】平成17年9月22日(2005.9.22)
【出願人】(397009934)グラクソ グループ リミテッド (832)
【氏名又は名称原語表記】GLAXO GROUP LIMITED
【住所又は居所原語表記】Glaxo Wellcome House,Berkeley Avenue Greenford,Middlesex UB6 0NN,Great Britain
【Fターム(参考)】