経路提供方法、経路案内方法、課金方法、経路提供サーバ、ユーザ端末、課金サーバおよびプログラム
【課題】それぞれが異なる地域について作成され、互いに異なる形式で作成されている地図を用いて目的地までの経路を示す経路情報を生成することが可能な経路提供方法および経路提供サーバを提供する。
【解決手段】経路提供サーバ5は、通信ネットワーク6を介して地図サーバ4から異なる地域について作成された地図を受け取り、受け取った地図を地図に示された基準点に基づいてつなぎ合わせる。経路提供サーバ5は、地図サーバ4から送信された携帯端末8の現在地および携帯端末8に入力された検索情報に応じた目的地を受け付け、受け付けた現在地および目的地と、つなぎ合わせた地図とを用いて、現在地から目的地までの経路を示す経路情報(具体的には、経路順に基準点を並べた経路情報)を生成する。経路提供サーバ5は、生成した経路情報を通信ネットワーク6および無線基地局7を介して携帯端末8に提供する。
【解決手段】経路提供サーバ5は、通信ネットワーク6を介して地図サーバ4から異なる地域について作成された地図を受け取り、受け取った地図を地図に示された基準点に基づいてつなぎ合わせる。経路提供サーバ5は、地図サーバ4から送信された携帯端末8の現在地および携帯端末8に入力された検索情報に応じた目的地を受け付け、受け付けた現在地および目的地と、つなぎ合わせた地図とを用いて、現在地から目的地までの経路を示す経路情報(具体的には、経路順に基準点を並べた経路情報)を生成する。経路提供サーバ5は、生成した経路情報を通信ネットワーク6および無線基地局7を介して携帯端末8に提供する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所望の地点から目的地までの経路を示す経路情報を通信回線を介してユーザ端末に提供する経路提供方法および経路提供サーバと、該経路情報を用いて経路案内を行う経路案内方法およびユーザ端末と、該ユーザ端末を使用するユーザに対して課金を行う課金方法および課金サーバに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、現在地から目的地までの経路を示す経路情報を通信回線を介してユーザ端末に提供する歩行者用ナビゲーションシステムが提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1(特開2002−81957号公報)には、ナビゲーションサーバに経路情報生成用の地図を格納する歩行者用ナビゲーションシステムが開示されている。このシステムでは、ナビゲーションサーバは格納する地図を用いて所望の地点から目的地までの経路を示す経路情報を生成し、通信回線を介してユーザ端末に提供する。
【0004】
また、特許文献2(特開2002−162246号公報)には、歩道に埋め込まれた複数の埋め込み型情報端末と、ユーザが所有する携帯端末と、サーバとを備えた経路案内システムが記載されている。
【0005】
特許文献2に記載の経路案内システムでは、サーバが、携帯端末から出力される目標場所を埋め込み型情報端末を介して受け付け、該サーバが記憶している電子地図等の地図データを参照して該目標場所までの経路を決定し、決定した経路を埋め込み型情報端末を介して携帯端末に送信する。
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の歩行者用ナビゲーションシステムおよび特許文献2に記載の経路案内システムの場合、サーバ内に格納されている地図データを用いて経路を生成しているので、サーバ内の地図データに示されていない目的地までの経路を提供することはできなかった。
【0007】
例えば、サーバ内の地図データに「E商店」が示されていない場合、上記のシステムではE商店までの経路を提供できない。
【0008】
したがって、歩行者用ナビゲーションシステムを利用して目的地までの経路を示す情報が得られなかった場合、ユーザは、例えば、互いに異なる地域について作成された地図を提供する複数の地図サーバに順番にアクセスし、複数の地図サーバから必要と思われる地図を取得していき、取得した地図を参照しながら目的地までの経路を自分で選定しなければならないという煩わしい作業が必要となる。
【0009】
図11は、互いに異なる地域について作成された地図を提供する複数の地図サーバから必要と思われる地図をユーザが取得していく作業の一例を説明するための説明図である。
【0010】
図11(a)は、A社(地図会社)が提供する地図(17座標系地図)201を示したもので、地図201には、ユーザ200の現在地が示されているが、ユーザ200の目的地である「E商店」が存在する地点201aに「E商店」が示されていない。
【0011】
図11(b)は、C社(コンテンツ会社)が提供する地図(デフォルメ地図)202を示したもので、地図202には「E商店」202aが記載されているが、その正確な位置は不明である。
【0012】
図11(c)は、E商店が提供する地図(オリジナルフォーマットの地図)203を示したもので、「E商店」が存在する地点203aが明確に示されている。
【0013】
ユーザが「E商店」までの経路を調べる場合、A社の地図サーバから図11(a)に示した地図201を取得し、C社の地図サーバから図11(b)に示した地図202を取得し、E商店の地図サーバから図11(c)に示した地図203を取得するという煩わしい作業が必要となり、さらに、取得した地図を参照しながら目的地(E商店)までの経路を自分で選定しなければならないという煩わしい作業も必要となる。
【0014】
図12は、互いに異なる地域について作成された地図を提供する複数の地図サーバから必要と思われる地図をユーザが読み出していく作業の他の例を説明するための説明図である。
【0015】
図12(a)は、B社(地図会社)が提供する地図(UTM(Universal Transverse Mercator:横メルカトル図法)座標系地図)204を示したもので、地図204には、ユーザ200の現在地が示されているが、ユーザ200の目的地である「D博物館」が存在する地点204aに「D博物館」が示されていない。
【0016】
図12(b)は、D市(自治体)が提供する地図(バリアフリー経路地図)205を示したもので、「D博物館」205aが示されている。
【0017】
ユーザが「D博物館」までの経路を調べる場合、B社の地図サーバから図12(a)に示した地図204を取得し、D市の地図サーバから図12(b)に示した地図205を取得するという煩わしい作業が必要となり、さらに、取得した地図を参照しながら目的地までの経路を自分で選定しなければならないという煩わしい作業も必要となる。
【0018】
そこで、それぞれが異なる地域について作成された複数の地図を有する複数の地図サーバのそれぞれから必要と思われる地図を経路提供サーバが取得し、取得した地図を用いて経路提供サーバが経路を決定し、決定した経路をユーザ端末に提供することが考えられる。
【0019】
しかしながら、複数の地図サーバが提供する地図は、互いに異なる形式(例えば、互いに異なる座標系または互いに異なる図法)で作成されている場合がある。
【0020】
例えば、図11または図12に示したように、あるサーバが扱う地図は17座標系地図であり、別のサーバが扱う地図はUTM座標系地図であり、さらに別のサーバが扱う地図は地図作成者のオリジナルフォーマット形式で作成された地図(例えば、簡単な案内図)である場合がある。
【0021】
互いに異なる形式で作成された地図同士は、正確に重ね合わせたり、正確につなぎ合わせたりすることはできないので、これらの地図を利用して単純に経路を決定することは極めて困難となってしまう。
【0022】
なお、特許文献3(特開2002−230569号公報)には、互いに異なる形式で作成された地図の対応関係をユーザが容易に把握できるように、該地図を切り替えて表示する際に、互いに異なる形式で作成された地図同士で同じ地点を示す表示をそれぞれの地図上に表示させる電子地図表示装置が記載されている。
【0023】
しかしながら、特許文献3には、互いに異なる形式で作成された地図同士をつなぎ合わせる点と、つなぎ合わせた地図を用いて経路を決定する点とについては何らの記載もない。
【特許文献1】特開2002−81957号公報
【特許文献2】特開2002−162246号公報
【特許文献3】特開2002−230569号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0024】
特許文献1に記載の歩行者用ナビゲーションシステムおよび特許文献2に記載の経路案内システムの場合、サーバ内に格納されている地図データを用いて経路を生成しているので、サーバ内の地図データに示されていない目的地までの経路を提供することはできなかった。
【0025】
したがって、歩行者用ナビゲーションシステムを利用して目的地までの経路を示す情報が得られなかった場合、ユーザは、例えば、それぞれが異なる地域について作成された複数の地図を提供する複数の地図サーバから必要と思われる地図を読み出していき、読み出した地図を参照しながら目的地までの経路を自分で選定しなければならないという煩わしい作業が必要となる。
【0026】
そこで、それぞれが異なる地域について作成された複数の地図を提供する複数の地図サーバのそれぞれから必要と思われる地図を経路提供サーバが取得し、取得した地図を用いて経路提供サーバが経路を決定し、決定した経路をユーザ端末に提供することが考えられるが、複数の地図サーバが提供する地図が互いに異なる形式で作成されている場合、これらの地図同士を正確に重ね合わせたり、正確につなぎ合わせたりすることはできず、これらの地図を利用して単純に経路を決定することは極めて困難となってしまう。
【0027】
本発明の目的は、それぞれが異なる地域について作成され、互いに異なる形式で作成されている地図を用いて目的地までの経路を示す経路情報を生成することが可能な経路提供方法および経路提供サーバを提供することである。
【0028】
本発明の他の目的は、上記経路提供方法または経路提供サーバが提供する経路情報を用いて経路案内を行う経路案内方法およびユーザ端末を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0029】
上記の目的を達成するために、本発明の経路提供方法は、所望の地点から目的地までの経路を示す経路情報を通信回線を介してユーザ端末に提供する経路提供方法であって、複数の地図を接続するための基準点を備え、それぞれが異なる地域について作成された複数の地図を有する地図サーバから、前記所望の地点から前記ユーザ端末より入力された検索情報に応じた目的地までの経路の少なくても一部を含む地図を通信回線を介して受け取る地図情報受取ステップと、前記地図情報受取ステップで受け取った地図を前記基準点に基づいてつなぎ合わせ、つなぎ合わせた地図を用いて前記経路を示す経路情報を生成する経路情報生成ステップと、前記経路情報を通信回線を介して前記ユーザ端末に送信する送信ステップとを含むことを特徴とする。
【0030】
また、本発明の経路提供サーバは、所望の地点から目的地までの経路を示す経路情報を通信回線を介してユーザ端末に提供する経路提供サーバであって、複数の地図を接続するための基準点を備え、それぞれが異なる地域について作成された複数の地図を有する地図サーバから、前記所望の地点から前記ユーザ端末より入力された検索情報に応じた目的地までの経路の少なくても一部を含む地図を通信回線を介して受け取る地図情報受取部と、前記地図情報受取部が受け取った地図を前記基準点に基づいてつなぎ合わせ、つなぎ合わせた地図を用いて前記経路を示す経路情報を生成する経路情報生成部と、前記経路情報を通信回線を介して前記ユーザ端末に送信する送信部とを含むことを特徴とする。
【0031】
本発明の経路提供方法および経路提供サーバによれば、異なる地域について作成された複数の地図を基準点に基づいてつなぎ合わせ、つなぎ合わせた地図を用いて経路を示す経路情報を生成するので、異なる地域について作成された複数の地図が互いに異なる形式で作成されていたとしても、これらの地図を用いて目的地までの経路を示す経路情報を生成することが可能となる。よって、複数の地図サーバから経路を決定するための複数の地図を取得することが可能になる。
【0032】
なお、前記地図サーバに格納される複数の地図は、形式が異なるものであることが望ましい。
【0033】
また、前記地図サーバが前記地図として前記基準点からの目的地までの経路が示された地図を有するものであり、前記基準点に基づいて前記経路情報を生成することが望ましい。
【0034】
また、前記経路情報として、受け取った地図上に前記経路を示す矢印を付加した地図を生成すれば、ユーザに簡単に理解される経路情報を提供することが可能となる。
【0035】
また、識別情報が付与され該識別情報を前記ユーザ端末に送信する識別情報送信部の設置場所が前記地図接続用の基準点として示された地図を通信回線を介して受け取り、前記経路に存在する識別情報送信部に付与された識別情報を該経路に応じて順位付けした順番情報を含む経路情報を生成するようにしてもよい。
【0036】
上記の場合、経路情報を受信したユーザ端末のユーザは、ユーザ端末が識別情報送信部から送信された識別情報を受信した際に、受信した識別情報が経路情報に含まれているか否かを確認することにより、現在の経路が間違っているか否かを確認することが可能となる。
【0037】
また、本発明の経路案内方法は、ユーザ端末が前記経路提供方法により提供される経路情報を用いて経路案内を行う経路案内方法であって、前記送信ステップで送信された経路情報を通信回線を介して受信する経路情報受信ステップと、前記識別情報送信部が送信する識別情報を受信する識別情報受信ステップと、前記識別情報受信ステップで受信した識別情報が前記経路情報に含まれている識別情報に対応している場合には正しい経路を進んでいることを通知する第1の通知ステップおよび/または該識別情報が該経路情報に含まれている識別情報に対応していない場合には誤った経路を進んでいることを通知する第2の通知ステップとを含むことを特徴とする。
【0038】
また、本発明のユーザ端末は、前記経路提供サーバから提供される経路情報を用いて経路案内を行うユーザ端末であって、前記送信部から送信される経路情報を通信回線を介して受信する経路情報受信部と、前記識別情報送信部が送信する識別情報を受信する識別情報受信部と、前記識別情報受信部が受信した識別情報が前記経路情報に含まれている識別情報に対応している場合には正しい経路を進んでいることを通知する第1の通知部および/または該識別情報が該経路情報に含まれている識別情報に対応していない場合には誤った経路を進んでいることを通知する第2の通知部とを含むことを特徴とする。
【0039】
本発明の経路案内方法およびユーザ端末によれば、受信した識別情報が経路情報に含まれている識別情報に対応している場合には正しい経路を進んでいることを通知および/または該識別情報が該経路情報に含まれている識別情報に対応していない場合には誤った経路を進んでいることを通知するので、現在の経路が間違っているか否かをユーザ端末のユーザに自動的に知らせることが可能となる。
【0040】
また、本発明の経路案内方法は、ユーザ端末が前記経路提供方法により提供される経路情報を用いて経路案内を行う経路案内方法であって、前記送信ステップで送信された経路情報を通信回線を介して受信する経路情報受信ステップと、前記経路情報に応じた経路案内表示を行う表示ステップと、前記識別情報送信部が送信する識別情報を受信する識別情報受信ステップと、前記経路情報に含まれている識別情報に対応した識別情報を前記識別情報受信ステップで受信した際に、前記経路案内表示を切り替える表示切替ステップとを含むことを特徴とする。
【0041】
また、本発明のユーザ端末は、前記経路提供サーバから提供される経路情報を用いて経路案内を行うユーザ端末であって、前記送信部から送信される経路情報を通信回線を介して受信する経路情報受信部と、前記経路情報に応じた経路案内表示を行う表示部と、前記識別情報送信部が送信する識別情報を受信する識別情報受信部と、前記経路情報に含まれている識別情報に対応した識別情報を前記識別情報受信部で受信した際に前記経路案内表示の表示内容を切り替える表示切替部とを含むことを特徴とする。
【0042】
本発明の経路案内方法およびユーザ端末によれば、経路情報に含まれている識別情報に対応した識別情報を受信した際に経路案内表示の表示内容を切り替えるので、ユーザ端末のユーザが簡単に理解できる経路案内表示を実行することが可能となる。
【0043】
また、前記経路情報として地図上に前記経路を示す矢印を付加した地図を受信し、前記地図上に経路を示す矢印を付加した地図を前記経路案内表示として表示し、経路情報に含まれている識別情報に対応した識別情報を受信した際に前記経路案内表示として表示されている地図を切り替えることが望ましい。この場合、ユーザ端末のユーザがさらに容易に理解できる経路案内表示を実行することが可能となる。
【0044】
また、本発明の課金方法は、前記経路提供方法により提供される経路情報を通信回線を介して受信するユーザ端末の利用者に対して課金する課金方法であって、前記ユーザ端末が前記識別情報送信部から送信される識別情報を受信したことを示す課金情報を通信回線を介して取得する取得ステップと、前記課金情報に基づいて前記ユーザ端末の利用者に対して課金する課金ステップとを含むことを特徴とする。
【0045】
また、本発明の課金サーバは、前記経路提供サーバにより提供される経路情報を通信回線を介して受信するユーザ端末の利用者に対して課金する課金サーバであって、前記ユーザ端末が前記識別情報送信部から送信される識別情報を受信したことを示す課金情報を通信回線を介して取得する取得部と、前記課金情報に基づいて前記ユーザ端末の利用者に対して課金する課金部とを含むことを特徴とする。
【0046】
本発明の課金方法および課金サーバによれば、識別情報送信部を利用した利用者に対して課金を行うことが可能となり、識別情報送信部を管理し、識別情報送信部の利用状況に応じて利用料金を徴収することで収益を得る事業を実現することが可能となる。
【発明の効果】
【0047】
本発明の経路提供方法および経路提供サーバによれば、異なる地域について作成された複数の地図を基準点に基づいてつなぎ合わせ、つなぎ合わせた地図を用いて経路を示す経路情報を生成するので、異なる地域について作成された複数の地図が互いに異なる形式で作成されていたとしても、これらの地図を用いて目的地までの経路を示す経路情報を生成することが可能となる。よって、複数の地図サーバから経路を決定するための複数の地図を取得することが可能になる。
【0048】
また、本発明の経路案内方法およびユーザ端末によれば、受信した識別情報が前記経路情報に含まれている識別情報に対応している場合には正しい経路を進んでいることを通知および/または該識別情報が該経路情報に含まれている識別情報に対応していない場合には誤った経路を進んでいることを通知するので、現在の経路が間違っているか否かをユーザ端末のユーザに自動的に知らせることが可能となる。
【0049】
また、本発明の経路案内方法およびユーザ端末によれば、経路情報に含まれている識別情報に対応した識別情報を受信した際に経路案内表示の表示内容を切り替えるので、ユーザ端末のユーザが簡単に理解できる経路案内表示を実行することが可能となる。
【0050】
また、本発明の課金方法および課金サーバによれば、識別情報送信部を利用した利用者に対して課金を行うことが可能となり、識別情報送信部を管理し、識別情報送信部の利用状況に応じて利用料金を徴収することで収益を得る事業を実現することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0051】
以下、本発明の一実施例を図面を参照して説明する。
【0052】
図1は、本発明の一実施例の経路提供システムを示したブロック図である。本経路提供システムは、識別情報送信部1と、ネットワーク2と、管理サーバ3と、地図サーバ4と、経路提供サーバ5と、通信回線としての通信ネットワーク6と、無線基地局7と、ユーザ端末としての携帯端末8と、課金サーバ9とを含む。地図サーバ4は、地図サーバ41〜45とを含む。
【0053】
識別情報送信部1は、識別情報が付与され、近接する携帯端末8に該識別情報を送信する。識別情報送信部1は、例えば、歩道または歩道の近傍に複数設置される。また、識別情報送信部1は、互いに異なる場所に複数設置される。識別情報送信部1は、ネットワーク2を介して管理サーバ3と接続するようにしてもよいし、ネットワーク2に接続されていなくてもよい。
【0054】
識別情報送信部1は、例えば、識別情報送信部1の半径2m以内の領域に存在する携帯端末8が識別情報を受信できるような電波を用いて識別情報を送信する。したがって、識別情報送信部1が送信する識別情報を受信できる位置に携帯端末8が存在する場合、携帯端末8は識別情報送信部1が送信する識別情報を受信する。
【0055】
なお、識別情報送信部1に近接する状態の携帯端末8は、識別情報送信部1の半径2m以内の領域に存在する携帯端末8に限るものではなく適宜変更可能である。
【0056】
図2は、識別情報送信部1の外観の一例を示した斜視図である。なお、識別情報送信部1の外観は、図2に示したものに限るものではなく適宜変更可能である。
【0057】
図2において、識別情報送信部1は、直径5cm〜10cmの円筒形の形状であり、識別情報を携帯端末8に送信する送受信部11と、電源としての太陽電池受光部12とを含む。
【0058】
図3は、識別情報送信部1の具体的な設置例を示した説明図である。図3(a)は識別情報送信部1を電柱101または外壁に設置した例を示した説明図であり、図3(b)は識別情報送信部1を地面102に埋設した例を示した説明図であり、図3(c)は識別情報送信部1を天井に設置されている照明部103に設置した例を示した図である。なお、識別情報送信部1の設置場所は、図3に示した例に限るものではなく適宜変更可能である。
【0059】
図4は、識別情報送信部1の一例を説明するためのブロック図である。なお、図4において、図1および図2に示したものと同一構成のものには同一符号を附してある。
【0060】
図4において、識別情報送信部1は、送受信部11と、太陽電池受光部12と、メモリ13と、制御部14と、通信部15とを含む。
【0061】
送受信部11は、携帯端末8に無線で情報を送信する。太陽電池受光部12は、識別情報送信部1の電源として機能する。
【0062】
メモリ13は、識別情報送信部1に付与されている識別情報が格納されている。なお、本実施例では、メモリ13に格納されている識別情報として、識別情報送信部1が設置されている場所を示す場所情報を用いる。さらに言えば、本実施例では、メモリ13に格納されている識別情報として、該場所情報を暗号化した暗号化場所情報を用いる。しかしながら、識別情報は暗号化されてなくてもよい。
【0063】
なお、識別情報は場所情報に限らず適宜変更可能であり、例えば、識別情報送信部1に付与された識別番号を示した識別番号情報を識別情報として用いてもよい。
【0064】
また、メモリ13は、識別情報の他に案内情報を格納してもよい。案内情報としては、例えば、識別情報送信部1が設置されている場所にちなんだ内容を示したものがある。なお、メモリ13に格納する案内情報を管理サーバ3で設定するようにしてもよい。この場合、案内情報を簡単に変更することが可能となる。
【0065】
制御部14は、識別情報送信部1の動作を制御する。例えば、制御部14は、メモリ13に格納されている情報(識別情報と、格納されていれば案内情報)を送受信部11を介して携帯端末8に送信する。また、制御部14は、管理サーバ3からネットワーク2を介して通信部15に送信される案内情報をメモリ13に格納する。
【0066】
通信部15は、ネットワーク2を介して管理サーバ3と接続し、ネットワーク2を介して管理サーバ3と通信する。管理サーバ3は、識別情報送信部1を管理する。
【0067】
図1に戻って、地図サーバ4は、複数の地図サーバを備え、互いに異なる形式(例えば、異なる座標系または異なる図法)で作成されかつ地図接続用の基準点が示された複数の地図を有する。
【0068】
本実施例では、地図サーバ4は、複数の地図サーバとして、地図サーバ41〜45を備える。地図サーバ41〜4は、互いに異なる地域について作成された複数の地図を有する。なお、地図サーバ4は、5つの地図サーバから構成されるものに限らず、互いに異なる形式で作成されかつ地図接続用の基準点が示された複数の地図を有するものであればよく、例えば、5つと異なる数の地図サーバで構成されるものであってもよい。
【0069】
また、本実施例では、地図接続用の基準点として、識別情報送信部1の設置場所を示す場所情報を使用している。よって、地図サーバ41〜45のそれぞれは、識別情報送信部1の設置場所が示された地図を有する。また、地図サーバ41〜45のそれぞれは、前記基準点からの経路が示された建物名または店の名前などの施設名を示した地図を有する。なお、地図が有する施設名のそれぞれには、施設の特徴を示す検索情報(例えば、飲食店であれば、店名およびメニュー)が関連づけられて記憶されている。
【0070】
また、地図サーバ41〜45のそれぞれは、互いに異なる運営者によって運営されていてもよい。なお、本実施例では、地図サーバ41は地図会社であるA社によって有料で運営され、地図サーバ42は地図会社であるB社によって無料で運営され、地図サーバ43はコンテンツ会社であるC社によって有料で運営され、地図サーバ44は自治体であるD市によって無料で運営され、地図サーバ45は一般商店によって無料で運営されているものとする。
【0071】
地図サーバ41は、サーバ41aと、地図データベース41bとを含む。また、地図データベース42はサーバ42aと地図データベース42bとを含み、地図データベース43はサーバ43aと地図データベース43bとを、地図データベース44はサーバ44aと地図データベース44bとを、地図データベース45はサーバ45aと地図データベース45bとを含む。
【0072】
地図データベース41bは地図サーバ41が有する地図を格納している。また、地図データベース42bは地図サーバ42が有する地図を格納し、地図データベース43bは地図サーバ43が有する地図を格納し、地図データベース44bは地図サーバ44が有する地図を格納し、地図データベース45bは地図サーバ45が有する地図を格納している。
【0073】
本実施例では、サーバ41aと対応する地図データベース41bは全国を17座標系地図で示した地図を格納し、サーバ42aと対応する地図データベース42bは全国をUTM座標系地図で示した地図を格納し、サーバ43aと対応する地図データベース43bは所定の地域を示したデフォルメ地図を格納し、サーバ44aと対応する地図データベース44bはD市のバリアフリー用地図を格納し、サーバ45aと対応する地図データベース45bは運営者である一般商店およびその周囲を示したオリジナルフォーマットの地図を格納しているものとする。
【0074】
サーバ41a〜45aのそれぞれは、携帯端末8の現在地と携帯端末8に入力された検索情報とを受信すると、該現在地から検索情報に応じた目的地(施設名)までの経路の少なくても一部を含む地図をそれぞれのサーバ41a〜45aに対応する地図データベースから取り出し、取り出した地図と前記現在地および前記目的地とを通信ネットワーク6を介して経路提供サーバ5に送信する。
【0075】
経路提供サーバ5は、地図サーバ4および課金サーバ9と通信ネットワーク6を介して接続し、また、通信ネットワーク6と無線基地局7とを介して携帯端末8と接続する。
【0076】
経路提供サーバ5は、地図サーバ4から提供される地図と携帯端末8の現在地および携帯端末8に入力された検索情報に応じた目的地とを用いて、携帯端末8の現在地から携帯端末8に入力された検索情報に応じた目的地までの経路を示す経路情報を生成する。
【0077】
経路提供サーバ5は、生成した経路情報を通信ネットワーク6および無線基地局7を介して携帯端末8に提供する。
【0078】
図5は、経路提供サーバ5の一例を説明するためのブロック図である。なお、図5において、図1に示したものと同一構成のものには同一符号を附してある。
【0079】
図5において、経路提供サーバ5は、通信部51と、検索情報入力用画面格納部52と、入力用画面出力部53と、経路情報生成部54とを含む。経路情報生成部54は、地図格納部54aと、地図連結部54bと、経路決定部54cとを含む。
【0080】
地図情報受取部および送信部としての通信部51は、通信ネットワーク6を介して地図サーバ4から地図と携帯端末8の現在地および目的地を受け取り、また、経路情報生成部54が生成した経路情報を通信ネットワーク6および無線基地局7とを介して携帯端末8に送信する。
【0081】
検索情報入力用画面格納部52は、目的地を検索するための検索情報(例えば、目的地の名称または特徴)を入力するための検索情報入力用画面を示す検索情報入力用画面情報を格納している。
【0082】
入力用画面出力部53は、無線基地局7および通信ネットワーク6を介して経路提供サーバ5にアクセスのあった携帯端末8に対して、検索情報入力用画面格納部52に格納されている検索情報入力用画面情報を送信する。
【0083】
検索情報入力用画面は、携帯端末8がユーザによって操作されることにより、該画面中に目的地を検索するための検索情報が入力され該検索情報による検索の実行が指示されると、地図サーバ4が有する地図サーバ41〜45に携帯端末8の現在地と該検索情報とを送信させる機能を有した画面である。
【0084】
地図格納部54aは、地図サーバ41〜45から送信された地図を格納する。
【0085】
地図連結部54bは、地図格納部54aに格納された地図を基準点(本実施例では、識別情報送信部1の設置場所)に基づいてつなぎ合わせる。
【0086】
経路決定部54cは、地図サーバ4から送信された携帯端末8の現在地および携帯端末8に入力された検索情報に応じた目的地を受け付け、受け付けた現在地および目的地と、地図連結部54bがつなぎ合わせた地図とを用いて、現在地から目的地までの経路を示す経路情報を生成する。
【0087】
具体的には、経路決定部54cは、現在地と目的地とつなぎ合わせた地図とを用いて、現在地と目的地とを結ぶ経路を求め、求めた経路上に存在する基準点を選択し、選択した基準点を経路順に順位付けした順番情報(経路情報)を生成する。
【0088】
なお、経路決定部54cは、経路情報として、地図格納部54aに格納されている各地図上に現在地から目的地までの経路を示す矢印を付加した地図をさらに生成することが望ましい。
【0089】
図1に戻って、携帯端末8は、通信ネットワーク6および無線基地局7とを介して経路提供サーバ5から提供される経路情報を用いてユーザに対して経路案内を行う。
【0090】
図6は、携帯端末8の一例を説明するためのブロック図である。なお、図6において、図1で示したものと同一構成のものには同一符号を附してある。
【0091】
図6において、携帯端末8は、識別情報受信部81と、携帯電話信号送受信部82と、制御部83と、メモリ84と、表示部85と、入力部86とを含む。
【0092】
識別情報受信部81は、近接する識別情報送信部1が送信する識別情報を受信する。
【0093】
経路情報受信部としての携帯電話信号送受信部82は、無線基地局7との間で無線通信を行う。
【0094】
例えば、携帯電話信号送受信部82は、経路提供サーバ5にアクセスするように入力部86がユーザによって操作された際、経路提供サーバ5にアクセスするための信号を無線基地局7および通信ネットワーク6とを介して経路提供サーバ5に送信する。また、携帯電話信号送受信部82は、経路提供サーバ5から送信される検索情報入力画面情報を受信する。また、携帯電話信号送受信部82は、携帯端末8の現在地と検索情報とを地図サーバ4に送信する。
【0095】
また、携帯電話信号送受信部82は、通信ネットワーク6および無線基地局7とを介して経路提供サーバ5から提供される経路情報を受信する。
【0096】
制御部83は、携帯端末8の動作を制御する。
【0097】
例えば、制御部83は、経路提供サーバ5から提供される経路情報をメモリ84に格納する。
【0098】
また、表示部85と協働して通知部として機能する制御部83は、識別情報受信部81が受信した識別情報が経路情報に含まれている識別情報に対応している場合(例えば、受信した識別情報が経路情報に含まれている識別情報と同一である場合、または受信した識別情報が経路情報に含まれている識別情報を暗号化した情報である場合)には正しい経路を進んでいることを表示部85に表示させ、該識別情報が該経路情報に含まれている識別情報に対応していないい場合(例えば、受信した識別情報が経路情報に含まれている識別情報と異なる場合、または受信した識別情報が経路情報に含まれている識別情報を暗号化した情報と異なる場合)には誤った経路を進んでいることを表示部85に表示させる。
【0099】
なお、制御部83は、正しい経路を進んでいることを表示部85に表示させ、誤った経路を進んでいることを表示部85に表示させないようにしてもよく、正しい経路を進んでいることを表示部85に表示させず、誤った経路を進んでいることを表示部85に表示させるようにしてもよい。
【0100】
表示部85は、経路情報に応じた経路案内表示を行う。なお、表示切替部としての制御部83は、経路情報に含まれている識別情報を識別情報受信部81で受信した際に表示部85で表示している経路案内表示の表示内容を切り替える。
【0101】
本実施例では、携帯電話信号送受信部82は、経路提供サーバ5が地図サーバ4から受け取った地図上に経路を示す矢印を付加した地図を経路情報として受信し、表示部85は、該地図上に経路を示す矢印を付加した地図を経路案内表示として表示し、制御部83は、経路情報に含まれている識別情報を識別情報受信部81が受信した際に、経路案内表示として表示されている地図を切り替える。
【0102】
また、制御部83は、識別情報送信部1が送信した識別情報を識別情報受信部81が受信したことを示す課金情報(識別情報)を、携帯電話信号送受信部82から無線基地局7および通信ネットワーク6を介して課金サーバ9に送信する(図1参照)。
【0103】
図1に戻って、課金サーバ9は、経路提供サーバ5により提供される経路情報を通信ネットワーク6および無線基地局7を介して受信する携帯端末の利用者に対して課金する。
【0104】
図7は、課金サーバ9の一例を説明するためのブロック図である。なお、図7において、図1で示したものと同一構成のものには同一符号を附してある。
【0105】
図7において、課金サーバ9は、通信部91と課金部92とを含む。
【0106】
通信部91は、携帯端末8から無線基地局7および通信ネットワーク6を介して送信される課金情報(識別情報)を受信する。課金部92は、課金情報に基づいて携帯端末8の利用者に対して課金する。また、課金部92は、識別情報を復号化し、復号化した識別情報を携帯端末8に送信する。
【0107】
次に、動作を説明する。
【0108】
図8は、本実施例の経路提供システムの動作を説明するためのシーケンス図である。以下、図8を参照して経路提供システムの動作を説明する。
【0109】
携帯端末8内の制御部83は、識別情報受信部81が最寄りの識別情報送信部1から識別情報(本実施例では、識別情報として、識別情報受信部81の設置場所を示す場所情報を暗号化した暗号化場所情報を用いている。)を受信すると、受信した識別情報をメモリ84に格納する(ステップ8a)。なお、本実施例では、メモリ84に格納した識別情報を携帯端末8の現在地を示す情報として用いる。
【0110】
この状態で、携帯端末8のユーザが、経路提供サーバ5にアクセスするように入力部86を操作すると(ステップ8b)、制御部83は、経路提供サーバ5にアクセスするための信号を携帯電話信号送受信部82から無線基地局7および通信ネットワーク6とを介して経路提供サーバ5に送信する(ステップ8c)。
【0111】
経路提供サーバ5内の入力用画面出力部53は、無線基地局7および通信ネットワーク6を介して経路提供サーバ5にアクセスのあった携帯端末8に対して、検索情報入力用画面格納部52に格納されている検索情報入力用画面情報を送信する(ステップ8d)。
【0112】
なお、検索情報入力用画面は、携帯端末8内の入力部86がユーザによって操作されることにより、該画面中に目的地を検索するための検索情報が入力されかつ該検索情報による検索の実行が指示されると、地図サーバ4が有する地図サーバ41〜45のそれぞれに携帯端末8の現在地と該検索情報とを送信させる機能を有した画面である。
【0113】
携帯端末8内の制御部83は、経路提供サーバ5から提供された検索情報入力用画面情報に応じた検索情報入力用画面を表示部85に表示する(ステップ8e)。
【0114】
図9は、検索情報入力用画面の一例を示した説明図である。図9において、検索情報入力用画面110は、検索情報入力欄111と、送信実行部112とを含む。
【0115】
携帯端末8のユーザは、入力部86を操作して検索情報入力欄111に検索情報を入力する。なお、検索情報入力欄111に入力される検索情報は、目的地の名称または目的地の特徴などの目的地を探すための情報であればよい。よって、例えば、「味噌カツ」のメニューのある飲食店が目的地の場合は、検索情報入力欄111に「味噌カツ」と入力すればよい。
【0116】
検索情報入力欄111への検索情報の入力が終了すると、携帯端末8のユーザは、入力部86を操作して検索情報入力用画面内の送信実行部112をクリックする(ステップ8f)。
【0117】
送信実行部112がクリックされると、携帯端末8の制御部83は、メモリ84に格納されている識別情報(課金情報)を、携帯電話信号送受信部82から無線基地局7および通信ネットワーク6とを介して課金サーバ9に送信する(ステップ8g)。
【0118】
課金サーバ9は、携帯端末8から送信される識別情報を受信すると、受信した識別情報、具体的には識別情報受信部81の設置場所を示す場所情報を暗号化した暗号化場所情報を復号化して識別情報受信部81の設置場所を示す場所情報を生成し(ステップ8h)、生成した場所情報を通信ネットワーク6および無線基地局7とを介して携帯端末8に送信する(ステップ8i)。
【0119】
課金サーバ9は、場所情報を携帯端末8に送信することに伴い、場所情報を送信した携帯端末8のユーザに対して課金を行う(ステップ8j)。
【0120】
携帯端末8は、課金サーバ9から送信される場所情報を受信すると、受信した場所情報を携帯端末8の現在地を示す情報とし、該携帯端末8の現在地を示す情報と検索情報入力欄111に入力された検索情報とを無線基地局7および通信ネットワーク6とを介して地図サーバ4に送信する(ステップ8k)。
【0121】
地図サーバ4を構成する地図サーバ41〜45のそれぞれは、携帯端末8から送信された現在地を示す情報および/または検索情報に対応する地図をそれぞれの地図データベースから読み出す(ステップ8l)。
【0122】
例えば、地図サーバ41〜45のそれぞれは、検索情報に対応する目的地を探し出し、探し出した目的地を含む地図を地図データベースから読み出す。なお、地図サーバ41〜45の中で検索情報に対応する目的地が見つからなかった場合は、目的地を含む地図の読み出しは行わない。
【0123】
また、地図サーバ41〜45のそれぞれは、現在地を含む地図を地図データベースから読み出す。なお、地図サーバ41〜45の中で現在地に対応する地図が見つからなかった場合は、現在地を含む地図の読み出しは行わない。
【0124】
また、地図サーバ41〜45のそれぞれは、現在地および目的地とを含む地図を地図データベースから読み出す。なお、地図サーバ41〜45の中で現在地および目的地に対応する地図が見つからなかった場合は、現在地および目的地とを含む地図の読み出しは行わない。
【0125】
よって、地図サーバ41〜45のいずれかが地図を読み出した場合、地図サーバ4としては、現在地から目的地までの経路の少なくても一部を含む地図を読み出すことになる。
【0126】
地図サーバ41〜45のそれぞれは、読み出した地図と現在地および目的地とを通信ネットワーク6を介して経路案内サーバ5に送信する(ステップ8m)。
【0127】
経路案内サーバ5の通信部51は、地図サーバ4から送信された地図を地図格納部54aに格納し、地図サーバ4から送信された現在地および目的地とを経路決定部54cに出力する。
【0128】
地図連結部54bは、地図格納部54aに格納された地図を、該地図が有する基準点(本実施例では、識別情報送信部1の設置場所)に基づいてつなぎ合わせる。
【0129】
経路決定部54cは、現在地および目的地と、地図連結部54bがつなぎ合わせた地図と現在地および目的地とを用いて、該現在地から該目的地までの経路を示す経路情報を生成する。具体的には、経路決定部54cは、現在地と目的地とつなぎ合わせた地図とを用いて、現在地と目的地とを結ぶ経路を求め(ステップ8n)、求めた経路上に存在する基準点を選択し、選択した基準点を経路順に順位付けした順番情報(経路情報)を生成する(ステップ8o)。
【0130】
本実施例では、経路決定部54cは、経路情報として、地図格納部54aに格納されている各地図上に現在地から目的地までの経路を示す矢印を付加した地図もさらに生成する。
【0131】
通信部51は、経路決定部54cが生成した経路情報を通信ネットワーク6および無線基地局7とを介して携帯端末8に送信する(ステップ8p)。
【0132】
図10は、検索情報として「E商店」または「D博物館」と入力された際の地図サーバ4および経路提供サーバ5の動作を説明するための説明図である。なお、本実施例では、地図サーバ41および地図サーバ42とが携帯端末8の現在地を示した地図を有し、地図サーバ43と地図サーバ45とが「E商店」を示した地図を有し、地図サーバ44が「D博物館」を示した地図を有しているものとする。
【0133】
図10(a)は、地図サーバ41が有している携帯端末8の現在地を示した地図10aを示した説明図であり、図10(b)は、地図サーバ43が有している「E商店」を示した地図10bを示した説明図であり、図10(c)は、地図サーバ45が有している「E商店」を示した地図10cを示した説明図である。
【0134】
また、図10(d)は、地図サーバ42が有している携帯端末8の現在地を示した地図10dを示した説明図であり、図10(e)は、地図サーバ44が有している「D博物館」を示した地図10eを示した説明図である。
【0135】
以下、検索情報として「E商店」と入力されている場合の動作を具体的に説明する。
【0136】
地図サーバ41内のサーバ41aは、携帯端末8の現在地を示した地図10aを地図データベース41bから読み出し、読み出した地図と現在地と目的地である「E商店」とを通信ネットワーク6を介して経路提供サーバ5に送信する。
【0137】
また、地図サーバ43内のサーバ43aは「E商店」を示した地図10bを地図データベース43bから読み出し、読み出した地図と現在地と目的地である「E商店」とを通信ネットワーク6を介して経路提供サーバ5に送信する。
【0138】
また、地図サーバ45内のサーバ45aは「E商店」を示した地図10cを地図データベース45bから読み出し、読み出した地図と現在地と目的地である「E商店」とを通信ネットワーク6を介して経路提供サーバ5に送信する。
【0139】
経路提供サーバ5は、地図サーバ41、43および45とから送信された地図を該地図が有する基準点(識別情報送信部1の設置場所)に基づいてつなぎ合わせ、つなぎ合わせた地図と該地図に示された基準点と現在地および目的地とを用いて現在地と目的地とを結ぶ経路を求め、求めた経路上に存在する基準点を選択し、選択した基準点を経路順に順位付けした順番情報(経路情報)を生成し、さらに各地図上に現在地から目的地までの経路を示す矢印を付加した地図(経路情報)を生成する(図10参照)。
【0140】
また、例えば、地図10dと地図10eとを参照して携帯端末8のユーザが「D博物館」に到着したときに、検索情報入力画面に「E商店」入力した場合は、地図サーバ44内のサーバ44aは、携帯端末8の現在地を示した地図10eを地図データベース44bから読み出し、読み出した地図と現在地と目的地である「D博物館」とを通信ネットワーク6を介して経路提供サーバ5に送信する。
【0141】
また、地図サーバ43内のサーバ43aは「E商店」を示した地図10bを地図データベース43bから読み出し、読み出した地図と現在地と目的地である「E商店」とを通信ネットワーク6を介して経路提供サーバ5に送信する。
【0142】
また、地図サーバ45内のサーバ45aは「E商店」を示した地図10cを地図データベース45bから読み出し、読み出した地図と現在地と目的地である「E商店」とを通信ネットワーク6を介して経路提供サーバ5に送信する。
【0143】
経路提供サーバ5は、地図サーバ44、43および45とから送信された地図を該地図が有する基準点(識別情報送信部1の設置場所)に基づいてつなぎ合わせ、つなぎ合わせた地図と該地図に示された基準点と現在地および目的地とを用いて現在地と目的地とを結ぶ経路を求め、求めた経路上に存在する基準点を選択し、選択した基準点を経路順に順位付けした順番情報(経路情報)を生成し、さらに各地図上に現在地から目的地までの経路を示す矢印を付加した地図(経路情報)を生成する(図10参照)。
【0144】
携帯端末8内の携帯電話信号送受信部82は、通信ネットワーク6および無線基地局7とを介して経路提供サーバ5から提供される経路情報を受信する。
【0145】
制御部83は、携帯電話信号送受信部82が受信した提供される経路情報をメモリ84に格納する。
【0146】
続いて、制御部83は、メモリ84に格納された経路情報に応じた経路案内表示を表示部85に行わせる。具体的には、制御部83は、経路情報に含まれている地図の中で携帯端末8の現在地が表示されている地図(図10(a)〜(c)に示した地図においては経路を示した矢印が付加された地図10a)を経路案内表示として表示部85に表示させる(ステップ8q)。
【0147】
携帯端末8のユーザは、、携帯端末8の表示部85が表示している経路案内表示にしたがって目的地へ向かって進んでいく。
【0148】
携帯端末8のユーザが進んでいくうちに、携帯端末8が識別情報送信部1から識別情報を受信すると(ステップ8r)、携帯端末8内の制御部83は、受信した識別情報が経路情報に含まれている経路情報に対応しているか否か判断する。
【0149】
本実施例では、携帯端末8は、識別情報送信部1から識別情報を受信すると、受信した識別情報を課金サーバ9に送信し、課金サーバ9で識別情報を復号させ、復号した識別情報を課金サーバ9から取得し、取得した識別情報が経路情報に含まれているか否か判断する。なお、課金サーバ9は、識別情報を復号した際、識別情報を送信してきた携帯端末8のユーザに課金するようにしてもよい。
【0150】
携帯端末8内の制御部83は、受信した識別情報が経路情報に含まれている識別情報に対応している場合には、正しい経路を進んでいることを通知するための表示を表示部85に実行させ、該表示の終了後に経路案内表示を切り替える(図10(a)から(c)に示した地図においては経路を示した矢印が付加された地図10bまたは地図10cに切り替えられる。)(ステップ8s)。
【0151】
なお、携帯端末8内の制御部83は、受信した識別情報の受信順が経路情報に含まれている順番情報に対応している場合に、正しい経路を進んでいることを通知するための表示を表示部85に実行させるようにしてもよい。
【0152】
携帯端末8内の制御部83は、受信した識別情報が経路情報に含まれている識別情報に対応していない場合には、誤った経路を進んでいることを通知するための表示を表示部85に実行させる(ステップ8s)。
【0153】
なお、携帯端末8内の制御部83は、受信した識別情報の受信順が経路情報に含まれている順番情報に対応していない場合に、誤った経路を進んでいることを通知するための表示を表示部85に実行させるようにしてもよい。
【0154】
本実施例の経路提供サーバ5によれば、互いに異なる形式で作成されている地図を基準点に基づいてつなぎ合わせ、つなぎ合わせた地図を用いて経路を示す経路情報を生成するので、互いに異なる形式で作成されかつ異なる内容を示した地図を用いて目的地までの経路を示す経路情報を生成することが可能となる。よって、例えば、第3者が運営している複数の地図サーバから経路を決定するための複数の地図を取得することが可能になる。
【0155】
また、一般の店舗等のオーナが該店舗までの経路を示した地図を提供する地図サーバを運営する場合、識別情報送信部1の設置場所および識別情報送信部1の設置場所から店舗までの経路を示した地図を作成するだけで、経路提供サーバ5が利用可能な地図サーバを運営可能となる。よって、経路提供サーバ5を介して店舗の情報を携帯端末8のユーザに提供可能となり、携帯端末8のユーザを自らの店舗まで誘導することが可能となる。
【0156】
また、自治体等の道路管理者は、基準点を示したバリアフリー経路情報を提供する地図サーバを運営すれば、経路提供サーバ5を介してバリアフリー経路情報を携帯端末8のユーザに提供することが可能となる。
【0157】
また、経路提供サーバ5の運営者は、経路提供サーバ5が提供する経路提供の対価を得ることが可能となる。また、通信会社は、データ通信料の増収が見込める。また、識別情報送信部1の管理者は、識別情報送信部1を設置する設置者から登録管理料を徴収可能となり、また、識別情報送信部1を利用するユーザから利用料を徴収することが可能となる。
【0158】
また、本実施例の携帯端末8によれば、受信した識別情報が経路情報に含まれている識別情報に対応する場合には正しい経路を進んでいることを通知および/または該識別情報が該経路情報に含まれている識別情報に対応していない場合には誤った経路を進んでいることを通知するので、現在の経路が間違っているか否かをユーザに自動的に知らせることが可能となる。
【0159】
なお、携帯端末8は、該通知を行わなくてもよい。この場合、例えば、携帯端末8が、識別情報送信部1から送信される識別情報を受信した際に、受信した識別情報を表示部85に表示すれば、携帯端末8のユーザ自身が、識別情報送信部1から送信される識別情報と経路情報とを比較することが可能となり、現在の経路が間違っているか否かを確認することが可能となる。
【0160】
また、本実施例の携帯端末8によれば、経路情報に含まれている識別情報に対応した識別情報を受信した際に経路案内表示の表示内容を切り替えるので、ユーザ端末のユーザが簡単に理解できる経路案内表示を実行することが可能となる。
【0161】
また、本実施例の課金サーバ9によれば、識別情報送信部1を利用した利用者に対して課金を行うことが可能となり、識別情報送信部1を管理し、識別情報送信部1の利用状況に応じて利用料金を徴収することで収益を得る事業を実現することが可能となる。
【0162】
以上説明した各実施例において、図示した構成は単なる一例であって、本発明はその構成に限定されるものではない。
【0163】
例えば、検索情報入力用画面に、地図サーバとして使用料が無料の地図サーバのみを用いることを指示するための指示表示部を設け、この指示表示部がクリックされた際には、地図サーバ4の中で無料の地図サーバ(本実施例では、地図サーバ42、地図サーバ44および地図サーバ45)のみを使用して経路決定用の地図を読み出すようにしてもよい。
【0164】
また、経路提供サーバ5は、経路提供サーバ5が行う処理をコンピュータに実行させるプログラムを記録したメモリと、このメモリに記録されたプログラムにしたがって経路提供サーバ5が行う処理を実行するコンピュータとを含む構成によって実現することもできる。
【0165】
また、携帯端末8は、携帯端末8が行う処理をコンピュータに実行させるプログラムを記録したメモリと、このメモリに記録されたプログラムにしたがって携帯端末8が行う処理を実行するコンピュータとを含む構成によって実現することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0166】
【図1】本発明の一実施例の経路提供システムを示したブロック図である。
【図2】図1に示した識別情報送信部1の外観を示した説明図である。
【図3】図1に示した識別情報送信部1の設置例を示した説明図である。
【図4】図1に示した識別情報送信部1の一例を示したブロック図である。
【図5】本発明の一実施例の経路提供サーバを示したブロック図である。
【図6】本発明の一実施例の携帯端末を示したブロック図である。
【図7】本発明の一実施例の課金サーバを示したブロック図である。
【図8】図1に示した経路提供システムの動作を説明するためのシーケンス図である。
【図9】図1に示した携帯端末が表示する検索情報入力用画面の一例を示した説明図である。
【図10】図1に示した地図サーバおよび経路提供サーバの動作の一例を説明するための説明図である。
【図11】従来の経路探索例を説明するための説明図である。
【図12】従来の経路探索例を説明するための説明図である。
【符号の説明】
【0167】
1 識別情報送信部
11 送受信部
12 太陽電池受光部
13 メモリ
14 制御部
15 通信部
2 ネットワーク
3 管理サーバ
4 地図サーバ
41〜45 地図サーバ
41a〜45a サーバ
41b〜45b 地図データベース
5 経路提供サーバ
51 通信部
52 検索情報入力用画面格納部
53 入力用画面出力部
54 経路情報生成部
54a 地図格納部
54b 地図連結部
54c 経路決定部
6 通信ネットワーク
7 無線基地局
8 携帯端末
81 識別情報受信部
82 携帯電話信号送受信部
83 制御部
84 メモリ
85 表示部
86 入力部
9 課金サーバ
91 通信部
92 課金部
【技術分野】
【0001】
本発明は、所望の地点から目的地までの経路を示す経路情報を通信回線を介してユーザ端末に提供する経路提供方法および経路提供サーバと、該経路情報を用いて経路案内を行う経路案内方法およびユーザ端末と、該ユーザ端末を使用するユーザに対して課金を行う課金方法および課金サーバに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、現在地から目的地までの経路を示す経路情報を通信回線を介してユーザ端末に提供する歩行者用ナビゲーションシステムが提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1(特開2002−81957号公報)には、ナビゲーションサーバに経路情報生成用の地図を格納する歩行者用ナビゲーションシステムが開示されている。このシステムでは、ナビゲーションサーバは格納する地図を用いて所望の地点から目的地までの経路を示す経路情報を生成し、通信回線を介してユーザ端末に提供する。
【0004】
また、特許文献2(特開2002−162246号公報)には、歩道に埋め込まれた複数の埋め込み型情報端末と、ユーザが所有する携帯端末と、サーバとを備えた経路案内システムが記載されている。
【0005】
特許文献2に記載の経路案内システムでは、サーバが、携帯端末から出力される目標場所を埋め込み型情報端末を介して受け付け、該サーバが記憶している電子地図等の地図データを参照して該目標場所までの経路を決定し、決定した経路を埋め込み型情報端末を介して携帯端末に送信する。
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の歩行者用ナビゲーションシステムおよび特許文献2に記載の経路案内システムの場合、サーバ内に格納されている地図データを用いて経路を生成しているので、サーバ内の地図データに示されていない目的地までの経路を提供することはできなかった。
【0007】
例えば、サーバ内の地図データに「E商店」が示されていない場合、上記のシステムではE商店までの経路を提供できない。
【0008】
したがって、歩行者用ナビゲーションシステムを利用して目的地までの経路を示す情報が得られなかった場合、ユーザは、例えば、互いに異なる地域について作成された地図を提供する複数の地図サーバに順番にアクセスし、複数の地図サーバから必要と思われる地図を取得していき、取得した地図を参照しながら目的地までの経路を自分で選定しなければならないという煩わしい作業が必要となる。
【0009】
図11は、互いに異なる地域について作成された地図を提供する複数の地図サーバから必要と思われる地図をユーザが取得していく作業の一例を説明するための説明図である。
【0010】
図11(a)は、A社(地図会社)が提供する地図(17座標系地図)201を示したもので、地図201には、ユーザ200の現在地が示されているが、ユーザ200の目的地である「E商店」が存在する地点201aに「E商店」が示されていない。
【0011】
図11(b)は、C社(コンテンツ会社)が提供する地図(デフォルメ地図)202を示したもので、地図202には「E商店」202aが記載されているが、その正確な位置は不明である。
【0012】
図11(c)は、E商店が提供する地図(オリジナルフォーマットの地図)203を示したもので、「E商店」が存在する地点203aが明確に示されている。
【0013】
ユーザが「E商店」までの経路を調べる場合、A社の地図サーバから図11(a)に示した地図201を取得し、C社の地図サーバから図11(b)に示した地図202を取得し、E商店の地図サーバから図11(c)に示した地図203を取得するという煩わしい作業が必要となり、さらに、取得した地図を参照しながら目的地(E商店)までの経路を自分で選定しなければならないという煩わしい作業も必要となる。
【0014】
図12は、互いに異なる地域について作成された地図を提供する複数の地図サーバから必要と思われる地図をユーザが読み出していく作業の他の例を説明するための説明図である。
【0015】
図12(a)は、B社(地図会社)が提供する地図(UTM(Universal Transverse Mercator:横メルカトル図法)座標系地図)204を示したもので、地図204には、ユーザ200の現在地が示されているが、ユーザ200の目的地である「D博物館」が存在する地点204aに「D博物館」が示されていない。
【0016】
図12(b)は、D市(自治体)が提供する地図(バリアフリー経路地図)205を示したもので、「D博物館」205aが示されている。
【0017】
ユーザが「D博物館」までの経路を調べる場合、B社の地図サーバから図12(a)に示した地図204を取得し、D市の地図サーバから図12(b)に示した地図205を取得するという煩わしい作業が必要となり、さらに、取得した地図を参照しながら目的地までの経路を自分で選定しなければならないという煩わしい作業も必要となる。
【0018】
そこで、それぞれが異なる地域について作成された複数の地図を有する複数の地図サーバのそれぞれから必要と思われる地図を経路提供サーバが取得し、取得した地図を用いて経路提供サーバが経路を決定し、決定した経路をユーザ端末に提供することが考えられる。
【0019】
しかしながら、複数の地図サーバが提供する地図は、互いに異なる形式(例えば、互いに異なる座標系または互いに異なる図法)で作成されている場合がある。
【0020】
例えば、図11または図12に示したように、あるサーバが扱う地図は17座標系地図であり、別のサーバが扱う地図はUTM座標系地図であり、さらに別のサーバが扱う地図は地図作成者のオリジナルフォーマット形式で作成された地図(例えば、簡単な案内図)である場合がある。
【0021】
互いに異なる形式で作成された地図同士は、正確に重ね合わせたり、正確につなぎ合わせたりすることはできないので、これらの地図を利用して単純に経路を決定することは極めて困難となってしまう。
【0022】
なお、特許文献3(特開2002−230569号公報)には、互いに異なる形式で作成された地図の対応関係をユーザが容易に把握できるように、該地図を切り替えて表示する際に、互いに異なる形式で作成された地図同士で同じ地点を示す表示をそれぞれの地図上に表示させる電子地図表示装置が記載されている。
【0023】
しかしながら、特許文献3には、互いに異なる形式で作成された地図同士をつなぎ合わせる点と、つなぎ合わせた地図を用いて経路を決定する点とについては何らの記載もない。
【特許文献1】特開2002−81957号公報
【特許文献2】特開2002−162246号公報
【特許文献3】特開2002−230569号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0024】
特許文献1に記載の歩行者用ナビゲーションシステムおよび特許文献2に記載の経路案内システムの場合、サーバ内に格納されている地図データを用いて経路を生成しているので、サーバ内の地図データに示されていない目的地までの経路を提供することはできなかった。
【0025】
したがって、歩行者用ナビゲーションシステムを利用して目的地までの経路を示す情報が得られなかった場合、ユーザは、例えば、それぞれが異なる地域について作成された複数の地図を提供する複数の地図サーバから必要と思われる地図を読み出していき、読み出した地図を参照しながら目的地までの経路を自分で選定しなければならないという煩わしい作業が必要となる。
【0026】
そこで、それぞれが異なる地域について作成された複数の地図を提供する複数の地図サーバのそれぞれから必要と思われる地図を経路提供サーバが取得し、取得した地図を用いて経路提供サーバが経路を決定し、決定した経路をユーザ端末に提供することが考えられるが、複数の地図サーバが提供する地図が互いに異なる形式で作成されている場合、これらの地図同士を正確に重ね合わせたり、正確につなぎ合わせたりすることはできず、これらの地図を利用して単純に経路を決定することは極めて困難となってしまう。
【0027】
本発明の目的は、それぞれが異なる地域について作成され、互いに異なる形式で作成されている地図を用いて目的地までの経路を示す経路情報を生成することが可能な経路提供方法および経路提供サーバを提供することである。
【0028】
本発明の他の目的は、上記経路提供方法または経路提供サーバが提供する経路情報を用いて経路案内を行う経路案内方法およびユーザ端末を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0029】
上記の目的を達成するために、本発明の経路提供方法は、所望の地点から目的地までの経路を示す経路情報を通信回線を介してユーザ端末に提供する経路提供方法であって、複数の地図を接続するための基準点を備え、それぞれが異なる地域について作成された複数の地図を有する地図サーバから、前記所望の地点から前記ユーザ端末より入力された検索情報に応じた目的地までの経路の少なくても一部を含む地図を通信回線を介して受け取る地図情報受取ステップと、前記地図情報受取ステップで受け取った地図を前記基準点に基づいてつなぎ合わせ、つなぎ合わせた地図を用いて前記経路を示す経路情報を生成する経路情報生成ステップと、前記経路情報を通信回線を介して前記ユーザ端末に送信する送信ステップとを含むことを特徴とする。
【0030】
また、本発明の経路提供サーバは、所望の地点から目的地までの経路を示す経路情報を通信回線を介してユーザ端末に提供する経路提供サーバであって、複数の地図を接続するための基準点を備え、それぞれが異なる地域について作成された複数の地図を有する地図サーバから、前記所望の地点から前記ユーザ端末より入力された検索情報に応じた目的地までの経路の少なくても一部を含む地図を通信回線を介して受け取る地図情報受取部と、前記地図情報受取部が受け取った地図を前記基準点に基づいてつなぎ合わせ、つなぎ合わせた地図を用いて前記経路を示す経路情報を生成する経路情報生成部と、前記経路情報を通信回線を介して前記ユーザ端末に送信する送信部とを含むことを特徴とする。
【0031】
本発明の経路提供方法および経路提供サーバによれば、異なる地域について作成された複数の地図を基準点に基づいてつなぎ合わせ、つなぎ合わせた地図を用いて経路を示す経路情報を生成するので、異なる地域について作成された複数の地図が互いに異なる形式で作成されていたとしても、これらの地図を用いて目的地までの経路を示す経路情報を生成することが可能となる。よって、複数の地図サーバから経路を決定するための複数の地図を取得することが可能になる。
【0032】
なお、前記地図サーバに格納される複数の地図は、形式が異なるものであることが望ましい。
【0033】
また、前記地図サーバが前記地図として前記基準点からの目的地までの経路が示された地図を有するものであり、前記基準点に基づいて前記経路情報を生成することが望ましい。
【0034】
また、前記経路情報として、受け取った地図上に前記経路を示す矢印を付加した地図を生成すれば、ユーザに簡単に理解される経路情報を提供することが可能となる。
【0035】
また、識別情報が付与され該識別情報を前記ユーザ端末に送信する識別情報送信部の設置場所が前記地図接続用の基準点として示された地図を通信回線を介して受け取り、前記経路に存在する識別情報送信部に付与された識別情報を該経路に応じて順位付けした順番情報を含む経路情報を生成するようにしてもよい。
【0036】
上記の場合、経路情報を受信したユーザ端末のユーザは、ユーザ端末が識別情報送信部から送信された識別情報を受信した際に、受信した識別情報が経路情報に含まれているか否かを確認することにより、現在の経路が間違っているか否かを確認することが可能となる。
【0037】
また、本発明の経路案内方法は、ユーザ端末が前記経路提供方法により提供される経路情報を用いて経路案内を行う経路案内方法であって、前記送信ステップで送信された経路情報を通信回線を介して受信する経路情報受信ステップと、前記識別情報送信部が送信する識別情報を受信する識別情報受信ステップと、前記識別情報受信ステップで受信した識別情報が前記経路情報に含まれている識別情報に対応している場合には正しい経路を進んでいることを通知する第1の通知ステップおよび/または該識別情報が該経路情報に含まれている識別情報に対応していない場合には誤った経路を進んでいることを通知する第2の通知ステップとを含むことを特徴とする。
【0038】
また、本発明のユーザ端末は、前記経路提供サーバから提供される経路情報を用いて経路案内を行うユーザ端末であって、前記送信部から送信される経路情報を通信回線を介して受信する経路情報受信部と、前記識別情報送信部が送信する識別情報を受信する識別情報受信部と、前記識別情報受信部が受信した識別情報が前記経路情報に含まれている識別情報に対応している場合には正しい経路を進んでいることを通知する第1の通知部および/または該識別情報が該経路情報に含まれている識別情報に対応していない場合には誤った経路を進んでいることを通知する第2の通知部とを含むことを特徴とする。
【0039】
本発明の経路案内方法およびユーザ端末によれば、受信した識別情報が経路情報に含まれている識別情報に対応している場合には正しい経路を進んでいることを通知および/または該識別情報が該経路情報に含まれている識別情報に対応していない場合には誤った経路を進んでいることを通知するので、現在の経路が間違っているか否かをユーザ端末のユーザに自動的に知らせることが可能となる。
【0040】
また、本発明の経路案内方法は、ユーザ端末が前記経路提供方法により提供される経路情報を用いて経路案内を行う経路案内方法であって、前記送信ステップで送信された経路情報を通信回線を介して受信する経路情報受信ステップと、前記経路情報に応じた経路案内表示を行う表示ステップと、前記識別情報送信部が送信する識別情報を受信する識別情報受信ステップと、前記経路情報に含まれている識別情報に対応した識別情報を前記識別情報受信ステップで受信した際に、前記経路案内表示を切り替える表示切替ステップとを含むことを特徴とする。
【0041】
また、本発明のユーザ端末は、前記経路提供サーバから提供される経路情報を用いて経路案内を行うユーザ端末であって、前記送信部から送信される経路情報を通信回線を介して受信する経路情報受信部と、前記経路情報に応じた経路案内表示を行う表示部と、前記識別情報送信部が送信する識別情報を受信する識別情報受信部と、前記経路情報に含まれている識別情報に対応した識別情報を前記識別情報受信部で受信した際に前記経路案内表示の表示内容を切り替える表示切替部とを含むことを特徴とする。
【0042】
本発明の経路案内方法およびユーザ端末によれば、経路情報に含まれている識別情報に対応した識別情報を受信した際に経路案内表示の表示内容を切り替えるので、ユーザ端末のユーザが簡単に理解できる経路案内表示を実行することが可能となる。
【0043】
また、前記経路情報として地図上に前記経路を示す矢印を付加した地図を受信し、前記地図上に経路を示す矢印を付加した地図を前記経路案内表示として表示し、経路情報に含まれている識別情報に対応した識別情報を受信した際に前記経路案内表示として表示されている地図を切り替えることが望ましい。この場合、ユーザ端末のユーザがさらに容易に理解できる経路案内表示を実行することが可能となる。
【0044】
また、本発明の課金方法は、前記経路提供方法により提供される経路情報を通信回線を介して受信するユーザ端末の利用者に対して課金する課金方法であって、前記ユーザ端末が前記識別情報送信部から送信される識別情報を受信したことを示す課金情報を通信回線を介して取得する取得ステップと、前記課金情報に基づいて前記ユーザ端末の利用者に対して課金する課金ステップとを含むことを特徴とする。
【0045】
また、本発明の課金サーバは、前記経路提供サーバにより提供される経路情報を通信回線を介して受信するユーザ端末の利用者に対して課金する課金サーバであって、前記ユーザ端末が前記識別情報送信部から送信される識別情報を受信したことを示す課金情報を通信回線を介して取得する取得部と、前記課金情報に基づいて前記ユーザ端末の利用者に対して課金する課金部とを含むことを特徴とする。
【0046】
本発明の課金方法および課金サーバによれば、識別情報送信部を利用した利用者に対して課金を行うことが可能となり、識別情報送信部を管理し、識別情報送信部の利用状況に応じて利用料金を徴収することで収益を得る事業を実現することが可能となる。
【発明の効果】
【0047】
本発明の経路提供方法および経路提供サーバによれば、異なる地域について作成された複数の地図を基準点に基づいてつなぎ合わせ、つなぎ合わせた地図を用いて経路を示す経路情報を生成するので、異なる地域について作成された複数の地図が互いに異なる形式で作成されていたとしても、これらの地図を用いて目的地までの経路を示す経路情報を生成することが可能となる。よって、複数の地図サーバから経路を決定するための複数の地図を取得することが可能になる。
【0048】
また、本発明の経路案内方法およびユーザ端末によれば、受信した識別情報が前記経路情報に含まれている識別情報に対応している場合には正しい経路を進んでいることを通知および/または該識別情報が該経路情報に含まれている識別情報に対応していない場合には誤った経路を進んでいることを通知するので、現在の経路が間違っているか否かをユーザ端末のユーザに自動的に知らせることが可能となる。
【0049】
また、本発明の経路案内方法およびユーザ端末によれば、経路情報に含まれている識別情報に対応した識別情報を受信した際に経路案内表示の表示内容を切り替えるので、ユーザ端末のユーザが簡単に理解できる経路案内表示を実行することが可能となる。
【0050】
また、本発明の課金方法および課金サーバによれば、識別情報送信部を利用した利用者に対して課金を行うことが可能となり、識別情報送信部を管理し、識別情報送信部の利用状況に応じて利用料金を徴収することで収益を得る事業を実現することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0051】
以下、本発明の一実施例を図面を参照して説明する。
【0052】
図1は、本発明の一実施例の経路提供システムを示したブロック図である。本経路提供システムは、識別情報送信部1と、ネットワーク2と、管理サーバ3と、地図サーバ4と、経路提供サーバ5と、通信回線としての通信ネットワーク6と、無線基地局7と、ユーザ端末としての携帯端末8と、課金サーバ9とを含む。地図サーバ4は、地図サーバ41〜45とを含む。
【0053】
識別情報送信部1は、識別情報が付与され、近接する携帯端末8に該識別情報を送信する。識別情報送信部1は、例えば、歩道または歩道の近傍に複数設置される。また、識別情報送信部1は、互いに異なる場所に複数設置される。識別情報送信部1は、ネットワーク2を介して管理サーバ3と接続するようにしてもよいし、ネットワーク2に接続されていなくてもよい。
【0054】
識別情報送信部1は、例えば、識別情報送信部1の半径2m以内の領域に存在する携帯端末8が識別情報を受信できるような電波を用いて識別情報を送信する。したがって、識別情報送信部1が送信する識別情報を受信できる位置に携帯端末8が存在する場合、携帯端末8は識別情報送信部1が送信する識別情報を受信する。
【0055】
なお、識別情報送信部1に近接する状態の携帯端末8は、識別情報送信部1の半径2m以内の領域に存在する携帯端末8に限るものではなく適宜変更可能である。
【0056】
図2は、識別情報送信部1の外観の一例を示した斜視図である。なお、識別情報送信部1の外観は、図2に示したものに限るものではなく適宜変更可能である。
【0057】
図2において、識別情報送信部1は、直径5cm〜10cmの円筒形の形状であり、識別情報を携帯端末8に送信する送受信部11と、電源としての太陽電池受光部12とを含む。
【0058】
図3は、識別情報送信部1の具体的な設置例を示した説明図である。図3(a)は識別情報送信部1を電柱101または外壁に設置した例を示した説明図であり、図3(b)は識別情報送信部1を地面102に埋設した例を示した説明図であり、図3(c)は識別情報送信部1を天井に設置されている照明部103に設置した例を示した図である。なお、識別情報送信部1の設置場所は、図3に示した例に限るものではなく適宜変更可能である。
【0059】
図4は、識別情報送信部1の一例を説明するためのブロック図である。なお、図4において、図1および図2に示したものと同一構成のものには同一符号を附してある。
【0060】
図4において、識別情報送信部1は、送受信部11と、太陽電池受光部12と、メモリ13と、制御部14と、通信部15とを含む。
【0061】
送受信部11は、携帯端末8に無線で情報を送信する。太陽電池受光部12は、識別情報送信部1の電源として機能する。
【0062】
メモリ13は、識別情報送信部1に付与されている識別情報が格納されている。なお、本実施例では、メモリ13に格納されている識別情報として、識別情報送信部1が設置されている場所を示す場所情報を用いる。さらに言えば、本実施例では、メモリ13に格納されている識別情報として、該場所情報を暗号化した暗号化場所情報を用いる。しかしながら、識別情報は暗号化されてなくてもよい。
【0063】
なお、識別情報は場所情報に限らず適宜変更可能であり、例えば、識別情報送信部1に付与された識別番号を示した識別番号情報を識別情報として用いてもよい。
【0064】
また、メモリ13は、識別情報の他に案内情報を格納してもよい。案内情報としては、例えば、識別情報送信部1が設置されている場所にちなんだ内容を示したものがある。なお、メモリ13に格納する案内情報を管理サーバ3で設定するようにしてもよい。この場合、案内情報を簡単に変更することが可能となる。
【0065】
制御部14は、識別情報送信部1の動作を制御する。例えば、制御部14は、メモリ13に格納されている情報(識別情報と、格納されていれば案内情報)を送受信部11を介して携帯端末8に送信する。また、制御部14は、管理サーバ3からネットワーク2を介して通信部15に送信される案内情報をメモリ13に格納する。
【0066】
通信部15は、ネットワーク2を介して管理サーバ3と接続し、ネットワーク2を介して管理サーバ3と通信する。管理サーバ3は、識別情報送信部1を管理する。
【0067】
図1に戻って、地図サーバ4は、複数の地図サーバを備え、互いに異なる形式(例えば、異なる座標系または異なる図法)で作成されかつ地図接続用の基準点が示された複数の地図を有する。
【0068】
本実施例では、地図サーバ4は、複数の地図サーバとして、地図サーバ41〜45を備える。地図サーバ41〜4は、互いに異なる地域について作成された複数の地図を有する。なお、地図サーバ4は、5つの地図サーバから構成されるものに限らず、互いに異なる形式で作成されかつ地図接続用の基準点が示された複数の地図を有するものであればよく、例えば、5つと異なる数の地図サーバで構成されるものであってもよい。
【0069】
また、本実施例では、地図接続用の基準点として、識別情報送信部1の設置場所を示す場所情報を使用している。よって、地図サーバ41〜45のそれぞれは、識別情報送信部1の設置場所が示された地図を有する。また、地図サーバ41〜45のそれぞれは、前記基準点からの経路が示された建物名または店の名前などの施設名を示した地図を有する。なお、地図が有する施設名のそれぞれには、施設の特徴を示す検索情報(例えば、飲食店であれば、店名およびメニュー)が関連づけられて記憶されている。
【0070】
また、地図サーバ41〜45のそれぞれは、互いに異なる運営者によって運営されていてもよい。なお、本実施例では、地図サーバ41は地図会社であるA社によって有料で運営され、地図サーバ42は地図会社であるB社によって無料で運営され、地図サーバ43はコンテンツ会社であるC社によって有料で運営され、地図サーバ44は自治体であるD市によって無料で運営され、地図サーバ45は一般商店によって無料で運営されているものとする。
【0071】
地図サーバ41は、サーバ41aと、地図データベース41bとを含む。また、地図データベース42はサーバ42aと地図データベース42bとを含み、地図データベース43はサーバ43aと地図データベース43bとを、地図データベース44はサーバ44aと地図データベース44bとを、地図データベース45はサーバ45aと地図データベース45bとを含む。
【0072】
地図データベース41bは地図サーバ41が有する地図を格納している。また、地図データベース42bは地図サーバ42が有する地図を格納し、地図データベース43bは地図サーバ43が有する地図を格納し、地図データベース44bは地図サーバ44が有する地図を格納し、地図データベース45bは地図サーバ45が有する地図を格納している。
【0073】
本実施例では、サーバ41aと対応する地図データベース41bは全国を17座標系地図で示した地図を格納し、サーバ42aと対応する地図データベース42bは全国をUTM座標系地図で示した地図を格納し、サーバ43aと対応する地図データベース43bは所定の地域を示したデフォルメ地図を格納し、サーバ44aと対応する地図データベース44bはD市のバリアフリー用地図を格納し、サーバ45aと対応する地図データベース45bは運営者である一般商店およびその周囲を示したオリジナルフォーマットの地図を格納しているものとする。
【0074】
サーバ41a〜45aのそれぞれは、携帯端末8の現在地と携帯端末8に入力された検索情報とを受信すると、該現在地から検索情報に応じた目的地(施設名)までの経路の少なくても一部を含む地図をそれぞれのサーバ41a〜45aに対応する地図データベースから取り出し、取り出した地図と前記現在地および前記目的地とを通信ネットワーク6を介して経路提供サーバ5に送信する。
【0075】
経路提供サーバ5は、地図サーバ4および課金サーバ9と通信ネットワーク6を介して接続し、また、通信ネットワーク6と無線基地局7とを介して携帯端末8と接続する。
【0076】
経路提供サーバ5は、地図サーバ4から提供される地図と携帯端末8の現在地および携帯端末8に入力された検索情報に応じた目的地とを用いて、携帯端末8の現在地から携帯端末8に入力された検索情報に応じた目的地までの経路を示す経路情報を生成する。
【0077】
経路提供サーバ5は、生成した経路情報を通信ネットワーク6および無線基地局7を介して携帯端末8に提供する。
【0078】
図5は、経路提供サーバ5の一例を説明するためのブロック図である。なお、図5において、図1に示したものと同一構成のものには同一符号を附してある。
【0079】
図5において、経路提供サーバ5は、通信部51と、検索情報入力用画面格納部52と、入力用画面出力部53と、経路情報生成部54とを含む。経路情報生成部54は、地図格納部54aと、地図連結部54bと、経路決定部54cとを含む。
【0080】
地図情報受取部および送信部としての通信部51は、通信ネットワーク6を介して地図サーバ4から地図と携帯端末8の現在地および目的地を受け取り、また、経路情報生成部54が生成した経路情報を通信ネットワーク6および無線基地局7とを介して携帯端末8に送信する。
【0081】
検索情報入力用画面格納部52は、目的地を検索するための検索情報(例えば、目的地の名称または特徴)を入力するための検索情報入力用画面を示す検索情報入力用画面情報を格納している。
【0082】
入力用画面出力部53は、無線基地局7および通信ネットワーク6を介して経路提供サーバ5にアクセスのあった携帯端末8に対して、検索情報入力用画面格納部52に格納されている検索情報入力用画面情報を送信する。
【0083】
検索情報入力用画面は、携帯端末8がユーザによって操作されることにより、該画面中に目的地を検索するための検索情報が入力され該検索情報による検索の実行が指示されると、地図サーバ4が有する地図サーバ41〜45に携帯端末8の現在地と該検索情報とを送信させる機能を有した画面である。
【0084】
地図格納部54aは、地図サーバ41〜45から送信された地図を格納する。
【0085】
地図連結部54bは、地図格納部54aに格納された地図を基準点(本実施例では、識別情報送信部1の設置場所)に基づいてつなぎ合わせる。
【0086】
経路決定部54cは、地図サーバ4から送信された携帯端末8の現在地および携帯端末8に入力された検索情報に応じた目的地を受け付け、受け付けた現在地および目的地と、地図連結部54bがつなぎ合わせた地図とを用いて、現在地から目的地までの経路を示す経路情報を生成する。
【0087】
具体的には、経路決定部54cは、現在地と目的地とつなぎ合わせた地図とを用いて、現在地と目的地とを結ぶ経路を求め、求めた経路上に存在する基準点を選択し、選択した基準点を経路順に順位付けした順番情報(経路情報)を生成する。
【0088】
なお、経路決定部54cは、経路情報として、地図格納部54aに格納されている各地図上に現在地から目的地までの経路を示す矢印を付加した地図をさらに生成することが望ましい。
【0089】
図1に戻って、携帯端末8は、通信ネットワーク6および無線基地局7とを介して経路提供サーバ5から提供される経路情報を用いてユーザに対して経路案内を行う。
【0090】
図6は、携帯端末8の一例を説明するためのブロック図である。なお、図6において、図1で示したものと同一構成のものには同一符号を附してある。
【0091】
図6において、携帯端末8は、識別情報受信部81と、携帯電話信号送受信部82と、制御部83と、メモリ84と、表示部85と、入力部86とを含む。
【0092】
識別情報受信部81は、近接する識別情報送信部1が送信する識別情報を受信する。
【0093】
経路情報受信部としての携帯電話信号送受信部82は、無線基地局7との間で無線通信を行う。
【0094】
例えば、携帯電話信号送受信部82は、経路提供サーバ5にアクセスするように入力部86がユーザによって操作された際、経路提供サーバ5にアクセスするための信号を無線基地局7および通信ネットワーク6とを介して経路提供サーバ5に送信する。また、携帯電話信号送受信部82は、経路提供サーバ5から送信される検索情報入力画面情報を受信する。また、携帯電話信号送受信部82は、携帯端末8の現在地と検索情報とを地図サーバ4に送信する。
【0095】
また、携帯電話信号送受信部82は、通信ネットワーク6および無線基地局7とを介して経路提供サーバ5から提供される経路情報を受信する。
【0096】
制御部83は、携帯端末8の動作を制御する。
【0097】
例えば、制御部83は、経路提供サーバ5から提供される経路情報をメモリ84に格納する。
【0098】
また、表示部85と協働して通知部として機能する制御部83は、識別情報受信部81が受信した識別情報が経路情報に含まれている識別情報に対応している場合(例えば、受信した識別情報が経路情報に含まれている識別情報と同一である場合、または受信した識別情報が経路情報に含まれている識別情報を暗号化した情報である場合)には正しい経路を進んでいることを表示部85に表示させ、該識別情報が該経路情報に含まれている識別情報に対応していないい場合(例えば、受信した識別情報が経路情報に含まれている識別情報と異なる場合、または受信した識別情報が経路情報に含まれている識別情報を暗号化した情報と異なる場合)には誤った経路を進んでいることを表示部85に表示させる。
【0099】
なお、制御部83は、正しい経路を進んでいることを表示部85に表示させ、誤った経路を進んでいることを表示部85に表示させないようにしてもよく、正しい経路を進んでいることを表示部85に表示させず、誤った経路を進んでいることを表示部85に表示させるようにしてもよい。
【0100】
表示部85は、経路情報に応じた経路案内表示を行う。なお、表示切替部としての制御部83は、経路情報に含まれている識別情報を識別情報受信部81で受信した際に表示部85で表示している経路案内表示の表示内容を切り替える。
【0101】
本実施例では、携帯電話信号送受信部82は、経路提供サーバ5が地図サーバ4から受け取った地図上に経路を示す矢印を付加した地図を経路情報として受信し、表示部85は、該地図上に経路を示す矢印を付加した地図を経路案内表示として表示し、制御部83は、経路情報に含まれている識別情報を識別情報受信部81が受信した際に、経路案内表示として表示されている地図を切り替える。
【0102】
また、制御部83は、識別情報送信部1が送信した識別情報を識別情報受信部81が受信したことを示す課金情報(識別情報)を、携帯電話信号送受信部82から無線基地局7および通信ネットワーク6を介して課金サーバ9に送信する(図1参照)。
【0103】
図1に戻って、課金サーバ9は、経路提供サーバ5により提供される経路情報を通信ネットワーク6および無線基地局7を介して受信する携帯端末の利用者に対して課金する。
【0104】
図7は、課金サーバ9の一例を説明するためのブロック図である。なお、図7において、図1で示したものと同一構成のものには同一符号を附してある。
【0105】
図7において、課金サーバ9は、通信部91と課金部92とを含む。
【0106】
通信部91は、携帯端末8から無線基地局7および通信ネットワーク6を介して送信される課金情報(識別情報)を受信する。課金部92は、課金情報に基づいて携帯端末8の利用者に対して課金する。また、課金部92は、識別情報を復号化し、復号化した識別情報を携帯端末8に送信する。
【0107】
次に、動作を説明する。
【0108】
図8は、本実施例の経路提供システムの動作を説明するためのシーケンス図である。以下、図8を参照して経路提供システムの動作を説明する。
【0109】
携帯端末8内の制御部83は、識別情報受信部81が最寄りの識別情報送信部1から識別情報(本実施例では、識別情報として、識別情報受信部81の設置場所を示す場所情報を暗号化した暗号化場所情報を用いている。)を受信すると、受信した識別情報をメモリ84に格納する(ステップ8a)。なお、本実施例では、メモリ84に格納した識別情報を携帯端末8の現在地を示す情報として用いる。
【0110】
この状態で、携帯端末8のユーザが、経路提供サーバ5にアクセスするように入力部86を操作すると(ステップ8b)、制御部83は、経路提供サーバ5にアクセスするための信号を携帯電話信号送受信部82から無線基地局7および通信ネットワーク6とを介して経路提供サーバ5に送信する(ステップ8c)。
【0111】
経路提供サーバ5内の入力用画面出力部53は、無線基地局7および通信ネットワーク6を介して経路提供サーバ5にアクセスのあった携帯端末8に対して、検索情報入力用画面格納部52に格納されている検索情報入力用画面情報を送信する(ステップ8d)。
【0112】
なお、検索情報入力用画面は、携帯端末8内の入力部86がユーザによって操作されることにより、該画面中に目的地を検索するための検索情報が入力されかつ該検索情報による検索の実行が指示されると、地図サーバ4が有する地図サーバ41〜45のそれぞれに携帯端末8の現在地と該検索情報とを送信させる機能を有した画面である。
【0113】
携帯端末8内の制御部83は、経路提供サーバ5から提供された検索情報入力用画面情報に応じた検索情報入力用画面を表示部85に表示する(ステップ8e)。
【0114】
図9は、検索情報入力用画面の一例を示した説明図である。図9において、検索情報入力用画面110は、検索情報入力欄111と、送信実行部112とを含む。
【0115】
携帯端末8のユーザは、入力部86を操作して検索情報入力欄111に検索情報を入力する。なお、検索情報入力欄111に入力される検索情報は、目的地の名称または目的地の特徴などの目的地を探すための情報であればよい。よって、例えば、「味噌カツ」のメニューのある飲食店が目的地の場合は、検索情報入力欄111に「味噌カツ」と入力すればよい。
【0116】
検索情報入力欄111への検索情報の入力が終了すると、携帯端末8のユーザは、入力部86を操作して検索情報入力用画面内の送信実行部112をクリックする(ステップ8f)。
【0117】
送信実行部112がクリックされると、携帯端末8の制御部83は、メモリ84に格納されている識別情報(課金情報)を、携帯電話信号送受信部82から無線基地局7および通信ネットワーク6とを介して課金サーバ9に送信する(ステップ8g)。
【0118】
課金サーバ9は、携帯端末8から送信される識別情報を受信すると、受信した識別情報、具体的には識別情報受信部81の設置場所を示す場所情報を暗号化した暗号化場所情報を復号化して識別情報受信部81の設置場所を示す場所情報を生成し(ステップ8h)、生成した場所情報を通信ネットワーク6および無線基地局7とを介して携帯端末8に送信する(ステップ8i)。
【0119】
課金サーバ9は、場所情報を携帯端末8に送信することに伴い、場所情報を送信した携帯端末8のユーザに対して課金を行う(ステップ8j)。
【0120】
携帯端末8は、課金サーバ9から送信される場所情報を受信すると、受信した場所情報を携帯端末8の現在地を示す情報とし、該携帯端末8の現在地を示す情報と検索情報入力欄111に入力された検索情報とを無線基地局7および通信ネットワーク6とを介して地図サーバ4に送信する(ステップ8k)。
【0121】
地図サーバ4を構成する地図サーバ41〜45のそれぞれは、携帯端末8から送信された現在地を示す情報および/または検索情報に対応する地図をそれぞれの地図データベースから読み出す(ステップ8l)。
【0122】
例えば、地図サーバ41〜45のそれぞれは、検索情報に対応する目的地を探し出し、探し出した目的地を含む地図を地図データベースから読み出す。なお、地図サーバ41〜45の中で検索情報に対応する目的地が見つからなかった場合は、目的地を含む地図の読み出しは行わない。
【0123】
また、地図サーバ41〜45のそれぞれは、現在地を含む地図を地図データベースから読み出す。なお、地図サーバ41〜45の中で現在地に対応する地図が見つからなかった場合は、現在地を含む地図の読み出しは行わない。
【0124】
また、地図サーバ41〜45のそれぞれは、現在地および目的地とを含む地図を地図データベースから読み出す。なお、地図サーバ41〜45の中で現在地および目的地に対応する地図が見つからなかった場合は、現在地および目的地とを含む地図の読み出しは行わない。
【0125】
よって、地図サーバ41〜45のいずれかが地図を読み出した場合、地図サーバ4としては、現在地から目的地までの経路の少なくても一部を含む地図を読み出すことになる。
【0126】
地図サーバ41〜45のそれぞれは、読み出した地図と現在地および目的地とを通信ネットワーク6を介して経路案内サーバ5に送信する(ステップ8m)。
【0127】
経路案内サーバ5の通信部51は、地図サーバ4から送信された地図を地図格納部54aに格納し、地図サーバ4から送信された現在地および目的地とを経路決定部54cに出力する。
【0128】
地図連結部54bは、地図格納部54aに格納された地図を、該地図が有する基準点(本実施例では、識別情報送信部1の設置場所)に基づいてつなぎ合わせる。
【0129】
経路決定部54cは、現在地および目的地と、地図連結部54bがつなぎ合わせた地図と現在地および目的地とを用いて、該現在地から該目的地までの経路を示す経路情報を生成する。具体的には、経路決定部54cは、現在地と目的地とつなぎ合わせた地図とを用いて、現在地と目的地とを結ぶ経路を求め(ステップ8n)、求めた経路上に存在する基準点を選択し、選択した基準点を経路順に順位付けした順番情報(経路情報)を生成する(ステップ8o)。
【0130】
本実施例では、経路決定部54cは、経路情報として、地図格納部54aに格納されている各地図上に現在地から目的地までの経路を示す矢印を付加した地図もさらに生成する。
【0131】
通信部51は、経路決定部54cが生成した経路情報を通信ネットワーク6および無線基地局7とを介して携帯端末8に送信する(ステップ8p)。
【0132】
図10は、検索情報として「E商店」または「D博物館」と入力された際の地図サーバ4および経路提供サーバ5の動作を説明するための説明図である。なお、本実施例では、地図サーバ41および地図サーバ42とが携帯端末8の現在地を示した地図を有し、地図サーバ43と地図サーバ45とが「E商店」を示した地図を有し、地図サーバ44が「D博物館」を示した地図を有しているものとする。
【0133】
図10(a)は、地図サーバ41が有している携帯端末8の現在地を示した地図10aを示した説明図であり、図10(b)は、地図サーバ43が有している「E商店」を示した地図10bを示した説明図であり、図10(c)は、地図サーバ45が有している「E商店」を示した地図10cを示した説明図である。
【0134】
また、図10(d)は、地図サーバ42が有している携帯端末8の現在地を示した地図10dを示した説明図であり、図10(e)は、地図サーバ44が有している「D博物館」を示した地図10eを示した説明図である。
【0135】
以下、検索情報として「E商店」と入力されている場合の動作を具体的に説明する。
【0136】
地図サーバ41内のサーバ41aは、携帯端末8の現在地を示した地図10aを地図データベース41bから読み出し、読み出した地図と現在地と目的地である「E商店」とを通信ネットワーク6を介して経路提供サーバ5に送信する。
【0137】
また、地図サーバ43内のサーバ43aは「E商店」を示した地図10bを地図データベース43bから読み出し、読み出した地図と現在地と目的地である「E商店」とを通信ネットワーク6を介して経路提供サーバ5に送信する。
【0138】
また、地図サーバ45内のサーバ45aは「E商店」を示した地図10cを地図データベース45bから読み出し、読み出した地図と現在地と目的地である「E商店」とを通信ネットワーク6を介して経路提供サーバ5に送信する。
【0139】
経路提供サーバ5は、地図サーバ41、43および45とから送信された地図を該地図が有する基準点(識別情報送信部1の設置場所)に基づいてつなぎ合わせ、つなぎ合わせた地図と該地図に示された基準点と現在地および目的地とを用いて現在地と目的地とを結ぶ経路を求め、求めた経路上に存在する基準点を選択し、選択した基準点を経路順に順位付けした順番情報(経路情報)を生成し、さらに各地図上に現在地から目的地までの経路を示す矢印を付加した地図(経路情報)を生成する(図10参照)。
【0140】
また、例えば、地図10dと地図10eとを参照して携帯端末8のユーザが「D博物館」に到着したときに、検索情報入力画面に「E商店」入力した場合は、地図サーバ44内のサーバ44aは、携帯端末8の現在地を示した地図10eを地図データベース44bから読み出し、読み出した地図と現在地と目的地である「D博物館」とを通信ネットワーク6を介して経路提供サーバ5に送信する。
【0141】
また、地図サーバ43内のサーバ43aは「E商店」を示した地図10bを地図データベース43bから読み出し、読み出した地図と現在地と目的地である「E商店」とを通信ネットワーク6を介して経路提供サーバ5に送信する。
【0142】
また、地図サーバ45内のサーバ45aは「E商店」を示した地図10cを地図データベース45bから読み出し、読み出した地図と現在地と目的地である「E商店」とを通信ネットワーク6を介して経路提供サーバ5に送信する。
【0143】
経路提供サーバ5は、地図サーバ44、43および45とから送信された地図を該地図が有する基準点(識別情報送信部1の設置場所)に基づいてつなぎ合わせ、つなぎ合わせた地図と該地図に示された基準点と現在地および目的地とを用いて現在地と目的地とを結ぶ経路を求め、求めた経路上に存在する基準点を選択し、選択した基準点を経路順に順位付けした順番情報(経路情報)を生成し、さらに各地図上に現在地から目的地までの経路を示す矢印を付加した地図(経路情報)を生成する(図10参照)。
【0144】
携帯端末8内の携帯電話信号送受信部82は、通信ネットワーク6および無線基地局7とを介して経路提供サーバ5から提供される経路情報を受信する。
【0145】
制御部83は、携帯電話信号送受信部82が受信した提供される経路情報をメモリ84に格納する。
【0146】
続いて、制御部83は、メモリ84に格納された経路情報に応じた経路案内表示を表示部85に行わせる。具体的には、制御部83は、経路情報に含まれている地図の中で携帯端末8の現在地が表示されている地図(図10(a)〜(c)に示した地図においては経路を示した矢印が付加された地図10a)を経路案内表示として表示部85に表示させる(ステップ8q)。
【0147】
携帯端末8のユーザは、、携帯端末8の表示部85が表示している経路案内表示にしたがって目的地へ向かって進んでいく。
【0148】
携帯端末8のユーザが進んでいくうちに、携帯端末8が識別情報送信部1から識別情報を受信すると(ステップ8r)、携帯端末8内の制御部83は、受信した識別情報が経路情報に含まれている経路情報に対応しているか否か判断する。
【0149】
本実施例では、携帯端末8は、識別情報送信部1から識別情報を受信すると、受信した識別情報を課金サーバ9に送信し、課金サーバ9で識別情報を復号させ、復号した識別情報を課金サーバ9から取得し、取得した識別情報が経路情報に含まれているか否か判断する。なお、課金サーバ9は、識別情報を復号した際、識別情報を送信してきた携帯端末8のユーザに課金するようにしてもよい。
【0150】
携帯端末8内の制御部83は、受信した識別情報が経路情報に含まれている識別情報に対応している場合には、正しい経路を進んでいることを通知するための表示を表示部85に実行させ、該表示の終了後に経路案内表示を切り替える(図10(a)から(c)に示した地図においては経路を示した矢印が付加された地図10bまたは地図10cに切り替えられる。)(ステップ8s)。
【0151】
なお、携帯端末8内の制御部83は、受信した識別情報の受信順が経路情報に含まれている順番情報に対応している場合に、正しい経路を進んでいることを通知するための表示を表示部85に実行させるようにしてもよい。
【0152】
携帯端末8内の制御部83は、受信した識別情報が経路情報に含まれている識別情報に対応していない場合には、誤った経路を進んでいることを通知するための表示を表示部85に実行させる(ステップ8s)。
【0153】
なお、携帯端末8内の制御部83は、受信した識別情報の受信順が経路情報に含まれている順番情報に対応していない場合に、誤った経路を進んでいることを通知するための表示を表示部85に実行させるようにしてもよい。
【0154】
本実施例の経路提供サーバ5によれば、互いに異なる形式で作成されている地図を基準点に基づいてつなぎ合わせ、つなぎ合わせた地図を用いて経路を示す経路情報を生成するので、互いに異なる形式で作成されかつ異なる内容を示した地図を用いて目的地までの経路を示す経路情報を生成することが可能となる。よって、例えば、第3者が運営している複数の地図サーバから経路を決定するための複数の地図を取得することが可能になる。
【0155】
また、一般の店舗等のオーナが該店舗までの経路を示した地図を提供する地図サーバを運営する場合、識別情報送信部1の設置場所および識別情報送信部1の設置場所から店舗までの経路を示した地図を作成するだけで、経路提供サーバ5が利用可能な地図サーバを運営可能となる。よって、経路提供サーバ5を介して店舗の情報を携帯端末8のユーザに提供可能となり、携帯端末8のユーザを自らの店舗まで誘導することが可能となる。
【0156】
また、自治体等の道路管理者は、基準点を示したバリアフリー経路情報を提供する地図サーバを運営すれば、経路提供サーバ5を介してバリアフリー経路情報を携帯端末8のユーザに提供することが可能となる。
【0157】
また、経路提供サーバ5の運営者は、経路提供サーバ5が提供する経路提供の対価を得ることが可能となる。また、通信会社は、データ通信料の増収が見込める。また、識別情報送信部1の管理者は、識別情報送信部1を設置する設置者から登録管理料を徴収可能となり、また、識別情報送信部1を利用するユーザから利用料を徴収することが可能となる。
【0158】
また、本実施例の携帯端末8によれば、受信した識別情報が経路情報に含まれている識別情報に対応する場合には正しい経路を進んでいることを通知および/または該識別情報が該経路情報に含まれている識別情報に対応していない場合には誤った経路を進んでいることを通知するので、現在の経路が間違っているか否かをユーザに自動的に知らせることが可能となる。
【0159】
なお、携帯端末8は、該通知を行わなくてもよい。この場合、例えば、携帯端末8が、識別情報送信部1から送信される識別情報を受信した際に、受信した識別情報を表示部85に表示すれば、携帯端末8のユーザ自身が、識別情報送信部1から送信される識別情報と経路情報とを比較することが可能となり、現在の経路が間違っているか否かを確認することが可能となる。
【0160】
また、本実施例の携帯端末8によれば、経路情報に含まれている識別情報に対応した識別情報を受信した際に経路案内表示の表示内容を切り替えるので、ユーザ端末のユーザが簡単に理解できる経路案内表示を実行することが可能となる。
【0161】
また、本実施例の課金サーバ9によれば、識別情報送信部1を利用した利用者に対して課金を行うことが可能となり、識別情報送信部1を管理し、識別情報送信部1の利用状況に応じて利用料金を徴収することで収益を得る事業を実現することが可能となる。
【0162】
以上説明した各実施例において、図示した構成は単なる一例であって、本発明はその構成に限定されるものではない。
【0163】
例えば、検索情報入力用画面に、地図サーバとして使用料が無料の地図サーバのみを用いることを指示するための指示表示部を設け、この指示表示部がクリックされた際には、地図サーバ4の中で無料の地図サーバ(本実施例では、地図サーバ42、地図サーバ44および地図サーバ45)のみを使用して経路決定用の地図を読み出すようにしてもよい。
【0164】
また、経路提供サーバ5は、経路提供サーバ5が行う処理をコンピュータに実行させるプログラムを記録したメモリと、このメモリに記録されたプログラムにしたがって経路提供サーバ5が行う処理を実行するコンピュータとを含む構成によって実現することもできる。
【0165】
また、携帯端末8は、携帯端末8が行う処理をコンピュータに実行させるプログラムを記録したメモリと、このメモリに記録されたプログラムにしたがって携帯端末8が行う処理を実行するコンピュータとを含む構成によって実現することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0166】
【図1】本発明の一実施例の経路提供システムを示したブロック図である。
【図2】図1に示した識別情報送信部1の外観を示した説明図である。
【図3】図1に示した識別情報送信部1の設置例を示した説明図である。
【図4】図1に示した識別情報送信部1の一例を示したブロック図である。
【図5】本発明の一実施例の経路提供サーバを示したブロック図である。
【図6】本発明の一実施例の携帯端末を示したブロック図である。
【図7】本発明の一実施例の課金サーバを示したブロック図である。
【図8】図1に示した経路提供システムの動作を説明するためのシーケンス図である。
【図9】図1に示した携帯端末が表示する検索情報入力用画面の一例を示した説明図である。
【図10】図1に示した地図サーバおよび経路提供サーバの動作の一例を説明するための説明図である。
【図11】従来の経路探索例を説明するための説明図である。
【図12】従来の経路探索例を説明するための説明図である。
【符号の説明】
【0167】
1 識別情報送信部
11 送受信部
12 太陽電池受光部
13 メモリ
14 制御部
15 通信部
2 ネットワーク
3 管理サーバ
4 地図サーバ
41〜45 地図サーバ
41a〜45a サーバ
41b〜45b 地図データベース
5 経路提供サーバ
51 通信部
52 検索情報入力用画面格納部
53 入力用画面出力部
54 経路情報生成部
54a 地図格納部
54b 地図連結部
54c 経路決定部
6 通信ネットワーク
7 無線基地局
8 携帯端末
81 識別情報受信部
82 携帯電話信号送受信部
83 制御部
84 メモリ
85 表示部
86 入力部
9 課金サーバ
91 通信部
92 課金部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所望の地点から目的地までの経路を示す経路情報を通信回線を介してユーザ端末に提供する経路提供方法であって、
複数の地図を接続するための基準点を備え、それぞれが異なる地域について作成された複数の地図を有する地図サーバから、前記所望の地点から前記ユーザ端末より入力された検索情報に応じた目的地までの経路の少なくても一部を含む地図を通信回線を介して受け取る地図情報受取ステップと、
前記地図情報受取ステップで受け取った地図を前記基準点に基づいてつなぎ合わせ、つなぎ合わせた地図を用いて前記経路を示す経路情報を生成する経路情報生成ステップと、
前記経路情報を通信回線を介して前記ユーザ端末に送信する送信ステップとを含むことを特徴とする経路提供方法。
【請求項2】
請求項1記載の経路提供方法において、
前記地図サーバに格納される複数の地図は、形式が異なるものであることを特徴とする経路提供方法。
【請求項3】
請求項1または2に記載の経路提供方法において、
前記地図サーバは、前記地図として、前記基準点から目的地までの経路が示された地図を有し、
前記経路情報生成ステップは、前記基準点に基づいて前記経路情報を生成することを特徴とする経路提供方法。
【請求項4】
請求項3に記載の経路提供方法において、
前記経路情報生成ステップは、前記経路情報として、前記地図情報受取ステップで受け取った地図上に前記経路を示す矢印を付加した地図を生成することを特徴とする経路提供方法。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1項に記載の経路提供方法において、
前記地図情報受取ステップは、識別情報が付与され該識別情報を前記ユーザ端末に送信する識別情報送信部の設置場所が前記地図接続用の基準点として示された地図を通信回線を介して受け取り、
前記経路情報生成ステップは、前記経路に存在する識別情報送信部に付与された識別情報を該経路に応じて順位付けした順番情報を含む経路情報を生成することを特徴とする経路提供方法。
【請求項6】
ユーザ端末が請求項5に記載の経路提供方法により提供される経路情報を用いて経路案内を行う経路案内方法であって、
前記送信ステップで送信された経路情報を通信回線を介して受信する経路情報受信ステップと、
前記識別情報送信部が送信する識別情報を受信する識別情報受信ステップと、
前記識別情報受信ステップで受信した識別情報が前記経路情報に含まれている識別情報に対応している場合には正しい経路を進んでいることを通知する第1の通知ステップおよび/または該識別情報が該経路情報に含まれている識別情報に対応していない場合には誤った経路を進んでいることを通知する第2の通知ステップとを含むことを特徴とする経路案内方法。
【請求項7】
ユーザ端末が請求項5に記載の経路提供方法により提供される経路情報を用いて経路案内を行う経路案内方法であって、
前記送信ステップで送信された経路情報を通信回線を介して受信する経路情報受信ステップと、
前記経路情報に応じた経路案内表示を行う表示ステップと、
前記識別情報送信部が送信する識別情報を受信する識別情報受信ステップと、
前記経路情報に含まれている識別情報に対応した識別情報を前記識別情報受信ステップで受信した際に、前記経路案内表示を切り替える表示切替ステップとを含むことを特徴とする経路案内方法。
【請求項8】
請求項7に記載の経路案内方法であって、
前記経路情報受信ステップは、前記地図情報受取ステップで受け取った地図上に前記経路を示す矢印を付加した地図を前記経路情報として受信し、
前記表示ステップは、前記地図上に経路を示す矢印を付加した地図を前記経路案内表示として表示し、
前記表示切替ステップは、前記経路情報に含まれている識別情報に対応した識別情報を前記識別情報受信ステップで受信した際に、前記経路案内表示として表示されている地図を切り替えることを特徴とする経路案内方法。
【請求項9】
請求項5に記載の経路提供方法により提供される経路情報を通信回線を介して受信するユーザ端末の利用者に対して課金する課金方法であって、
前記ユーザ端末が前記識別情報送信部から送信される識別情報を受信したことを示す課金情報を通信回線を介して取得する取得ステップと、
前記課金情報に基づいて前記ユーザ端末の利用者に対して課金する課金ステップとを含むことを特徴とする課金方法。
【請求項10】
所望の地点から目的地までの経路を示す経路情報を通信回線を介してユーザ端末に提供する経路提供サーバであって、
複数の地図を接続するための基準点を備え、それぞれが異なる地域について作成された複数の地図を有する地図サーバから、前記所望の地点から前記ユーザ端末より入力された検索情報に応じた目的地までの経路の少なくても一部を含む地図を通信回線を介して受け取る地図情報受取部と、
前記地図情報受取部が受け取った地図を前記基準点に基づいてつなぎ合わせ、つなぎ合わせた地図を用いて前記経路を示す経路情報を生成する経路情報生成部と、
前記経路情報を通信回線を介して前記ユーザ端末に送信する送信部とを含むことを特徴とする経路提供サーバ。
【請求項11】
請求項10記載の経路提供サーバにおいて、
前記地図サーバに格納される複数の地図は、形式が異なるものであることを特徴とする経路提供サーバ。
【請求項12】
請求項10または11に記載の経路提供サーバにおいて、
前記地図サーバは、前記地図として、前記基準点から目的地までの経路が示された地図を有し、
前記経路情報生成部は、前記基準点に基づいて前記経路情報を生成することを特徴とする経路提供方法。
【請求項13】
請求項12に記載の経路提供サーバにおいて、
前記経路情報生成部は、前記経路情報として、前記地図情報受取部が受け取った地図上に前記経路を示す矢印を付加した地図を生成することを特徴とする経路提供サーバ。
【請求項14】
請求項10ないし13のいずれか1項に記載の経路提供サーバにおいて、
前記地図情報受取部は、識別情報が付与され該識別情報を前記ユーザ端末に送信する識別情報送信部の設置場所が前記地図接続用の基準点として示された地図を通信回線を介して受け取り、
前記経路情報生成部は、前記経路に存在する識別情報送信部に付与された識別情報を該経路に応じて順位付けした順番情報を含む経路情報を生成することを特徴とする経路提供サーバ。
【請求項15】
請求項14に記載の経路提供サーバから提供される経路情報を用いて経路案内を行うユーザ端末であって、
前記送信部から送信される経路情報を通信回線を介して受信する経路情報受信部と、
前記識別情報送信部が送信する識別情報を受信する識別情報受信部と、
前記識別情報受信部が受信した識別情報が前記経路情報に含まれている識別情報に対応している場合には正しい経路を進んでいることを通知する第1の通知部および/または該識別情報が該経路情報に含まれている識別情報に対応していない場合には誤った経路を進んでいることを通知する第2の通知部とを含むことを特徴とするユーザ端末。
【請求項16】
請求項14に記載の経路提供サーバから提供される経路情報を用いて経路案内を行うユーザ端末であって、
前記送信部から送信される経路情報を通信回線を介して受信する経路情報受信部と、
前記経路情報に応じた経路案内表示を行う表示部と、
前記識別情報送信部が送信する識別情報を受信する識別情報受信部と、
前記経路情報に含まれている識別情報に対応した識別情報を前記識別情報受信部で受信した際に前記経路案内表示の表示内容を切り替える表示切替部とを含むことを特徴とするユーザ端末。
【請求項17】
請求項16に記載のユーザ端末であって、
前記経路情報受信部は、前記地図情報受取部が受け取った地図上に前記経路を示す矢印を付加した地図を前記経路情報として受信し、
前記表示部は、前記地図上に経路を示す矢印を付加した地図を前記経路案内表示として表示し、
前記表示切替部は、前記経路情報に含まれている識別情報に対応した識別情報を前記識別情報受信部で受信した際に、前記経路案内表示として表示されている地図を切り替えることを特徴とするユーザ端末。
【請求項18】
請求項14に記載の経路提供サーバにより提供される経路情報を通信回線を介して受信するユーザ端末の利用者に対して課金する課金サーバであって、
前記ユーザ端末が前記識別情報送信部から送信される識別情報を受信したことを示す課金情報を通信回線を介して取得する取得部と、
前記課金情報に基づいて前記ユーザ端末の利用者に対して課金する課金部とを含むことを特徴とする課金サーバ。
【請求項19】
所望の地点から目的地までの経路を示す経路情報を通信回線を介してユーザ端末に提供する経路提供処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、
複数の地図を接続するための基準点を備え、それぞれが異なる地域について作成された複数の地図を有する地図サーバから、前記所望の地点から前記ユーザ端末より入力された検索情報に応じた目的地までの経路の少なくても一部を含む地図を通信回線を介して受け取る地図情報受取処理と、
前記地図情報受取処理で受け取った地図を前記基準点に基づいてつなぎ合わせ、つなぎ合わせた地図を用いて前記経路を示す経路情報を生成する経路情報生成処理と、
前記経路情報を通信回線を介して前記ユーザ端末に送信する送信処理とをコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項20】
請求項14に記載の経路提供サーバから提供される経路情報を用いて行う経路案内処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記送信部から送信される経路情報を通信回線を介して受信する経路情報受信処理と、
前記識別情報送信部が送信する識別情報を受信する識別情報受信処理と、
前記識別情報受信処理で受信した識別情報が前記経路情報に含まれている識別情報に対応している場合には正しい経路を進んでいることを通知する第1の通知処理および/または該識別情報が該経路情報に含まれている識別情報に対応していない場合には誤った経路を進んでいることを通知する第2の通知処理とをコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項21】
請求項14に記載の経路提供サーバから提供される経路情報を用いて行う経路案内処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記送信部から送信される経路情報を通信回線を介して受信する経路情報受信処理と、
前記経路情報に応じた経路案内表示を実行させる表示処理と、
前記識別情報送信部が送信する識別情報を受信する識別情報受信処理部と、
前記経路情報に含まれている識別情報に対応する識別情報を前記識別情報受信処理で受信した際に前記経路案内表示の表示内容を切り替える表示切替処理とをコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項1】
所望の地点から目的地までの経路を示す経路情報を通信回線を介してユーザ端末に提供する経路提供方法であって、
複数の地図を接続するための基準点を備え、それぞれが異なる地域について作成された複数の地図を有する地図サーバから、前記所望の地点から前記ユーザ端末より入力された検索情報に応じた目的地までの経路の少なくても一部を含む地図を通信回線を介して受け取る地図情報受取ステップと、
前記地図情報受取ステップで受け取った地図を前記基準点に基づいてつなぎ合わせ、つなぎ合わせた地図を用いて前記経路を示す経路情報を生成する経路情報生成ステップと、
前記経路情報を通信回線を介して前記ユーザ端末に送信する送信ステップとを含むことを特徴とする経路提供方法。
【請求項2】
請求項1記載の経路提供方法において、
前記地図サーバに格納される複数の地図は、形式が異なるものであることを特徴とする経路提供方法。
【請求項3】
請求項1または2に記載の経路提供方法において、
前記地図サーバは、前記地図として、前記基準点から目的地までの経路が示された地図を有し、
前記経路情報生成ステップは、前記基準点に基づいて前記経路情報を生成することを特徴とする経路提供方法。
【請求項4】
請求項3に記載の経路提供方法において、
前記経路情報生成ステップは、前記経路情報として、前記地図情報受取ステップで受け取った地図上に前記経路を示す矢印を付加した地図を生成することを特徴とする経路提供方法。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1項に記載の経路提供方法において、
前記地図情報受取ステップは、識別情報が付与され該識別情報を前記ユーザ端末に送信する識別情報送信部の設置場所が前記地図接続用の基準点として示された地図を通信回線を介して受け取り、
前記経路情報生成ステップは、前記経路に存在する識別情報送信部に付与された識別情報を該経路に応じて順位付けした順番情報を含む経路情報を生成することを特徴とする経路提供方法。
【請求項6】
ユーザ端末が請求項5に記載の経路提供方法により提供される経路情報を用いて経路案内を行う経路案内方法であって、
前記送信ステップで送信された経路情報を通信回線を介して受信する経路情報受信ステップと、
前記識別情報送信部が送信する識別情報を受信する識別情報受信ステップと、
前記識別情報受信ステップで受信した識別情報が前記経路情報に含まれている識別情報に対応している場合には正しい経路を進んでいることを通知する第1の通知ステップおよび/または該識別情報が該経路情報に含まれている識別情報に対応していない場合には誤った経路を進んでいることを通知する第2の通知ステップとを含むことを特徴とする経路案内方法。
【請求項7】
ユーザ端末が請求項5に記載の経路提供方法により提供される経路情報を用いて経路案内を行う経路案内方法であって、
前記送信ステップで送信された経路情報を通信回線を介して受信する経路情報受信ステップと、
前記経路情報に応じた経路案内表示を行う表示ステップと、
前記識別情報送信部が送信する識別情報を受信する識別情報受信ステップと、
前記経路情報に含まれている識別情報に対応した識別情報を前記識別情報受信ステップで受信した際に、前記経路案内表示を切り替える表示切替ステップとを含むことを特徴とする経路案内方法。
【請求項8】
請求項7に記載の経路案内方法であって、
前記経路情報受信ステップは、前記地図情報受取ステップで受け取った地図上に前記経路を示す矢印を付加した地図を前記経路情報として受信し、
前記表示ステップは、前記地図上に経路を示す矢印を付加した地図を前記経路案内表示として表示し、
前記表示切替ステップは、前記経路情報に含まれている識別情報に対応した識別情報を前記識別情報受信ステップで受信した際に、前記経路案内表示として表示されている地図を切り替えることを特徴とする経路案内方法。
【請求項9】
請求項5に記載の経路提供方法により提供される経路情報を通信回線を介して受信するユーザ端末の利用者に対して課金する課金方法であって、
前記ユーザ端末が前記識別情報送信部から送信される識別情報を受信したことを示す課金情報を通信回線を介して取得する取得ステップと、
前記課金情報に基づいて前記ユーザ端末の利用者に対して課金する課金ステップとを含むことを特徴とする課金方法。
【請求項10】
所望の地点から目的地までの経路を示す経路情報を通信回線を介してユーザ端末に提供する経路提供サーバであって、
複数の地図を接続するための基準点を備え、それぞれが異なる地域について作成された複数の地図を有する地図サーバから、前記所望の地点から前記ユーザ端末より入力された検索情報に応じた目的地までの経路の少なくても一部を含む地図を通信回線を介して受け取る地図情報受取部と、
前記地図情報受取部が受け取った地図を前記基準点に基づいてつなぎ合わせ、つなぎ合わせた地図を用いて前記経路を示す経路情報を生成する経路情報生成部と、
前記経路情報を通信回線を介して前記ユーザ端末に送信する送信部とを含むことを特徴とする経路提供サーバ。
【請求項11】
請求項10記載の経路提供サーバにおいて、
前記地図サーバに格納される複数の地図は、形式が異なるものであることを特徴とする経路提供サーバ。
【請求項12】
請求項10または11に記載の経路提供サーバにおいて、
前記地図サーバは、前記地図として、前記基準点から目的地までの経路が示された地図を有し、
前記経路情報生成部は、前記基準点に基づいて前記経路情報を生成することを特徴とする経路提供方法。
【請求項13】
請求項12に記載の経路提供サーバにおいて、
前記経路情報生成部は、前記経路情報として、前記地図情報受取部が受け取った地図上に前記経路を示す矢印を付加した地図を生成することを特徴とする経路提供サーバ。
【請求項14】
請求項10ないし13のいずれか1項に記載の経路提供サーバにおいて、
前記地図情報受取部は、識別情報が付与され該識別情報を前記ユーザ端末に送信する識別情報送信部の設置場所が前記地図接続用の基準点として示された地図を通信回線を介して受け取り、
前記経路情報生成部は、前記経路に存在する識別情報送信部に付与された識別情報を該経路に応じて順位付けした順番情報を含む経路情報を生成することを特徴とする経路提供サーバ。
【請求項15】
請求項14に記載の経路提供サーバから提供される経路情報を用いて経路案内を行うユーザ端末であって、
前記送信部から送信される経路情報を通信回線を介して受信する経路情報受信部と、
前記識別情報送信部が送信する識別情報を受信する識別情報受信部と、
前記識別情報受信部が受信した識別情報が前記経路情報に含まれている識別情報に対応している場合には正しい経路を進んでいることを通知する第1の通知部および/または該識別情報が該経路情報に含まれている識別情報に対応していない場合には誤った経路を進んでいることを通知する第2の通知部とを含むことを特徴とするユーザ端末。
【請求項16】
請求項14に記載の経路提供サーバから提供される経路情報を用いて経路案内を行うユーザ端末であって、
前記送信部から送信される経路情報を通信回線を介して受信する経路情報受信部と、
前記経路情報に応じた経路案内表示を行う表示部と、
前記識別情報送信部が送信する識別情報を受信する識別情報受信部と、
前記経路情報に含まれている識別情報に対応した識別情報を前記識別情報受信部で受信した際に前記経路案内表示の表示内容を切り替える表示切替部とを含むことを特徴とするユーザ端末。
【請求項17】
請求項16に記載のユーザ端末であって、
前記経路情報受信部は、前記地図情報受取部が受け取った地図上に前記経路を示す矢印を付加した地図を前記経路情報として受信し、
前記表示部は、前記地図上に経路を示す矢印を付加した地図を前記経路案内表示として表示し、
前記表示切替部は、前記経路情報に含まれている識別情報に対応した識別情報を前記識別情報受信部で受信した際に、前記経路案内表示として表示されている地図を切り替えることを特徴とするユーザ端末。
【請求項18】
請求項14に記載の経路提供サーバにより提供される経路情報を通信回線を介して受信するユーザ端末の利用者に対して課金する課金サーバであって、
前記ユーザ端末が前記識別情報送信部から送信される識別情報を受信したことを示す課金情報を通信回線を介して取得する取得部と、
前記課金情報に基づいて前記ユーザ端末の利用者に対して課金する課金部とを含むことを特徴とする課金サーバ。
【請求項19】
所望の地点から目的地までの経路を示す経路情報を通信回線を介してユーザ端末に提供する経路提供処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、
複数の地図を接続するための基準点を備え、それぞれが異なる地域について作成された複数の地図を有する地図サーバから、前記所望の地点から前記ユーザ端末より入力された検索情報に応じた目的地までの経路の少なくても一部を含む地図を通信回線を介して受け取る地図情報受取処理と、
前記地図情報受取処理で受け取った地図を前記基準点に基づいてつなぎ合わせ、つなぎ合わせた地図を用いて前記経路を示す経路情報を生成する経路情報生成処理と、
前記経路情報を通信回線を介して前記ユーザ端末に送信する送信処理とをコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項20】
請求項14に記載の経路提供サーバから提供される経路情報を用いて行う経路案内処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記送信部から送信される経路情報を通信回線を介して受信する経路情報受信処理と、
前記識別情報送信部が送信する識別情報を受信する識別情報受信処理と、
前記識別情報受信処理で受信した識別情報が前記経路情報に含まれている識別情報に対応している場合には正しい経路を進んでいることを通知する第1の通知処理および/または該識別情報が該経路情報に含まれている識別情報に対応していない場合には誤った経路を進んでいることを通知する第2の通知処理とをコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項21】
請求項14に記載の経路提供サーバから提供される経路情報を用いて行う経路案内処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記送信部から送信される経路情報を通信回線を介して受信する経路情報受信処理と、
前記経路情報に応じた経路案内表示を実行させる表示処理と、
前記識別情報送信部が送信する識別情報を受信する識別情報受信処理部と、
前記経路情報に含まれている識別情報に対応する識別情報を前記識別情報受信処理で受信した際に前記経路案内表示の表示内容を切り替える表示切替処理とをコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2007−147632(P2007−147632A)
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−341277(P2006−341277)
【出願日】平成18年12月19日(2006.12.19)
【分割の表示】特願2003−335880(P2003−335880)の分割
【原出願日】平成15年9月26日(2003.9.26)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年12月19日(2006.12.19)
【分割の表示】特願2003−335880(P2003−335880)の分割
【原出願日】平成15年9月26日(2003.9.26)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】
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