説明

耐摩耗性及び耐衝撃性の反射性道路車線標識

反射性標識、例えば車線標識又は道路特徴標識として機能し得る、道路の表面に適用されるように適合された好ましくは二つ又はそれ以上の層を含むラミネート物品。この物品は、物品の露出された外側表面層の中に部分的に埋設された、1種又はそれ以上の反射性配合物、好ましくは粒子、凝集体又はクラスターが含有されている。この材料の耐久性を増加させるために、保護媒体配合物が、また、外層内に存在し、それから外の方に伸び、保護材料が反射性配合物よりも大きい距離で突き出ている。本発明の物品は、耐候性で、耐久性で、車両及び除雪機による損傷に対して耐性である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、道路の表面に適用されるように適合され、反射性標識、例えば斜線標識又は道路特徴標識として機能し得る、好ましくは二つ又はそれ以上の層を含むラミネート物品に関する。この物品には、物品の露出された外層内に部分的に埋設された、反射性配合物、好ましくは粒子、凝集体又はクラスターが含有されている。この材料の耐久性を増加させるために、保護媒体配合物が、また、それらの外側部分又は端部が、反射性配合物の最外部分又は端部よりも大きい距離で突き出るように、物品の外層内に存在し、それから外に伸びている。本発明の物品は、耐久性で、車両及び除雪機による損傷に対して耐性で、また耐候性である。
【背景技術】
【0002】
道路標識は、舗装道路標識、通行車線、道路縞又は輪郭等のような情報を伝達又は表示するために、道路の上又は周りに使用される。しばしば、道路標識には、日が暮れた後に、自動車運転者が標識を明瞭に見ることができるような反射性コンポーネントが含まれる。反射性道路標識は、入射光の幾らかの部分を、それから光が発する源泉の方に逆反射させるための能力を有する。自動車ヘッドランプは、例えば自動車運転者のための通行車線の境界を照明するために、道路表面の方に向けられる。
【0003】
道路上に使用される道路標識は、通行及び他の条件によって起こされる摩耗に付されることが知られている。道路標識が損傷されるようになる一つの方式は、除雪機刃によって起こされる摩耗による。除雪機刃は、雪及び氷の道路を綺麗にするように設計されており、従って、好ましくは連続的に道路の表面にかみ合っている。除雪機刃が道路標識と接触するとき、この刃は、標識及びそのコンポーネント、例えば反射性配合物に、配合物の幾らか又は標識の一部を破壊し、また道路からちぎり取るために十分な力で、衝撃を与え得る。一定の期間後に、反射性配合物の十分な数が摩耗除去され、道路標識によって与えられる反射率は著しく減少するようになる。
【0004】
道路標識を提供するための多数の異なったアプローチが試みられており、その幾つかは、除雪機刃による衝撃を防止若しくは最小にする又は自動車のタイヤによる摩耗を減少する目的を有する。これらのアプローチの幾つかは、例えば特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8、特許文献9、特許文献10、特許文献11、特許文献12、特許文献13及び特許文献14に記載されている。
【0005】
例えば特許文献13は舗装道路標識及び舗装道路標識の製造方法に関し、そこで、報告された舗装道路標識は、例えば除雪機刃に対する耐磨耗性を示す。この舗装道路標識には、連続する細長い突起が、少なくとも長手方向に沿って重なっており、また、長手軸に対して横方向に重なっていてよい、細長い突起が含まれている。他の突起が、再帰反射率を報告通りに改良するために、細長い突起の間に点在されている。細長い突起は、例えば舗装道路標識の上を移動する除雪機刃を報告通りに支持するために設けられている。
【0006】
先行技術に鑑みて、道路上に配置された道路標識を、摩耗から、例えば除雪機刃に起因する力から保護するための改良された方法についてのニーズが依然として存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第2,897,732号明細書
【特許文献2】米国特許第3,030,870号明細書
【特許文献3】米国特許第3,204,537号明細書
【特許文献4】米国特許第4,758,469号明細書
【特許文献5】米国特許第5,380,549号明細書
【特許文献6】米国特許第5,660,497号明細書
【特許文献7】米国特許第5,676,488号明細書
【特許文献8】米国特許第5,759,928号明細書
【特許文献9】米国特許第5,763,000号明細書
【特許文献10】米国特許第5,782,577号明細書
【特許文献11】米国特許第6,225,371号明細書
【特許文献12】米国特許第6,247,818号明細書
【特許文献13】米国特許第6,431,788号明細書
【特許文献14】米国特許第7,168,815号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は物品の外側表面上に存在する、好ましくは物品の摩耗を減少する量で存在する、保護媒体配合物の含有のために、除雪機刃に対して抵抗性である、道路上で使用するために適している反射性標識物品を開示する。
【0009】
本発明の物品は、好ましくは二つ又はそれ以上の硬化層から形成されたコンポジットラミネートであり、それぞれの層は、好ましくは道路の表面又は物品の他の層の少なくとも一部分の上に、直接的に適用され、形成されている。このコンポジットの露出された上層又は層群には、保護媒体配合物及び反射性配合物の両方が含まれている。
【0010】
従って、本発明の目的は、道路などに適用して、夜間及び悪天候条件の間に走行する車両運転者のために、物品の可視性を向上させる反射性配合物の含有のために、特徴の明るさ及び可視性を改良することができる、物品及びこの物品の製造方法を提供することである。この物品は、また、除雪機、車両などによって起こされる摩耗から物品を保護する、物品の上表面上に露出された保護媒体配合物を含有する。
【0011】
本発明の更なる目的は、湿潤反射を与え、物品自体の少なくとも第二の表面に対して比較したとき隆起した表面層を含み、この隆起した表面層が、物品中にまた存在する保護媒体配合物によって保護される反射性配合物を含有する、耐久性で、耐候性で、硬化した、反射性道路車線標識を提供することである。
【0012】
本発明の更なる目的は、道路上の物品の可視性を増強するために、少なくとも2種の異なった色、好ましくは対照的な色を有する上表面を有する物品を提供することである。
【0013】
従って、本発明の一面は、基体に適用されるように適合された少なくとも一つのベース層、該ベース層は硬化されており、該ベース層は、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリウレア、ポリウレタン−ウレア、ポリ(ビニルエステル)若しくはポリアクリル樹脂又はこれらの任意の組合せを含む;このベース層の少なくとも一部の頂部に接触し、配置された状態にある一つ又はそれ以上の非透明バインダー層、該一つ又はそれ以上のバインダー層は硬化されており、ポリウレタン、ポリウレタン−ウレア、ポリウレア、ポリエステル若しくはポリアクリル樹脂又はこれらの任意の組合せを含むが、該一つ又はそれ以上のバインダー層は該ベース層とは異なっている;並びにその中に部分的に埋設された複数の保護媒体粒子を有する一つ又はそれ以上のバインダー層の露出された最上バインダー層若しくはその上に、その中に部分的に埋設された複数の保護媒体粒子を有する如何なるバインダー層も有しない露出された表面を有する該ベース層部分又は両方からなり、該複数の保護媒体粒子が、一つ又はそれ以上のバインダー層の最上表面よりも上に伸びている最上表面を有する、反射性標識ラミネート物品である。
【0014】
本発明の更なる面は、基体に適用されるように適合された少なくとも一つのベース層、該ベース層の全体幅と接触している又は該ベース層の全体よりも小さい幅と接触して、該ベース層の一方の横側が露出されているか若しくは該ベース層の両方の横側が露出されているようになっている少なくとも一つのバインダー層、少なくとも一つのバインダー層は露出された表面を有する;該少なくとも一つのバインダー層の中に部分的に埋設された又は該一方若しくは両方の横の露出されたベース層側の中にのみ部分的に埋設された保護媒体粒子;該露出されたバインダー層の中に部分的に埋設された反射性粒子を含む反射性標識ラミネート物品であって、該ベース層がエポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリウレア、ポリウレタン−ウレア、ポリ(ビニルエステル)若しくはポリアクリル樹脂又はこれらの任意の組合せを含み、そして該少なくとも一つのバインダー層がポリウレタン、ポリウレタン−ウレア、ポリウレア、ポリエステル若しくはポリアクリル樹脂又はこれらの任意の組合せを含むが、該少なくとも一つのバインダー層が、該ベース層とは異なっている、反射性標識ラミネート物品である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
以下の図面と一緒にして、本発明の「発明を実施するための形態」の記載から、本発明はより良く理解され、他の特徴及び利点が明らかになるであろう。
【図1】図1は、硬化ベース層上に存在する、硬化耐候性バインダー層上の保護媒体配合物及び反射性配合物の一つの好ましい配置を含む、本発明の物品の一態様の平面図である。
【図2】図2は図1に示される態様の断面図である。
【図3】図3は、道路表面上に示される、保護媒体配合物及び反射性配合物の一つの好ましい配置を含む、本発明の物品である道路車線標識の更なる態様の平面図である。
【図4】図4は、図3に示される態様の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の耐摩耗性、耐候性及び耐衝撃性の反射性道路標識には、道路に適用されるように適合されたベース層及びこのベース層の少なくとも一部分上に適用された一つ又はそれ以上の耐候性バインダー層が含まれ、このバインダー層の一つ又はそれ以上には、同じ又は異なったバインダー層内に、保護媒体配合物及び反射性配合物が含まれている。この物品は、一般的に、これらに限定されないが、アスファルト、コンクリート、鉄板及びコンポジット材料を含む道路;床、例えば工業用床;デッキ、例えばブリッジデッキ又はガレージデッキ等のような表面に、ベース層を適用することによって形成される。
【0017】
硬化ベース層は、一つ又はそれ以上のバインダー層と基体との間の界面として機能する。このベース層は、基体及びバインダー層との良好な接着を達成するように配合されている。非常に好ましい態様に於いて、このベース層はエポキシ組成物である。ベース層として有用な他の適切なポリマーには、ビニルエステル、ポリエステル、アクリル樹脂(一例はポリメタクリル酸メチルである)、ポリウレタン、ポリウレア、ポリウレタン−ウレア又はこれらの組合せが含まれる。
【0018】
ベース層組成物は、望ましくは揮発性物質無しシステムである。「揮発性物質無しシステム」によって、この組成物が、一般的に約10重量%未満の、望ましくは約5重量%未満の若しくは約3重量%未満の揮発性化合物を含有し、好ましくは、揮発性物質を全く含有しない、即ち、0%である又はこの組成物から放出され得る揮発性物質を完全に含有しないことが意味される。従来、このような揮発性物質は、しばしば、溶媒の使用からもたらされた。従って、この組成物は、環境温度で、溶媒を実質的に含有しないか又は100%溶媒無しであり、硬化の際に100%固体である。換言すると、用語「揮発性物質無しシステム」は、約48.9℃(120°F)未満、望ましくは約65.6℃(150°F)未満の沸点を有する有機成分を含有していないとして理解することができる。この利点は、先行技術の組成物よりも安全であり、一層環境的に優しい組成物になる。この利点にも拘わらず、この組成物は、スプレーによるような適用を可能にするために適切な粘度を有する。
【0019】
エポキシ組成物は、一般的に、2成分、即ちエポキシ樹脂からなるパート「A」及び硬化剤システムを含むパート「B」の混合によって形成され又はこの混合から誘導される。エポキシ樹脂は硬化剤システムと反応される。本発明に於いて、1種又はそれ以上のエポキシ樹脂を、1種又はそれ以上の任意のエポキシ変性剤及び同様に他の添加剤と共に、ベース樹脂として使用することができる。本発明に於いて、好ましい硬化剤は、更により詳細に検討されるように、1種又はそれ以上のアミン硬化剤である。このような硬化剤には、例えば脂肪族、シクロ脂肪族及び芳香族アミン、ポリスルフィド、フェナルカミン、ポリチオウレタン、ポリアミノメルカプタン、メルカプタン、ポリアミド、アミドアミン、無水物及び付加物又はこれらの混合物が含まれる。
【0020】
使用することができる具体的なエポキシ樹脂又はポリマーの例には、これらに限定するものではないが、多価フェノールポリエーテルアルコール;ノボラック樹脂のグリシジルエーテル、例えばエポキシル化フェノール−ホルムアルデヒドノボラック樹脂;一価、二価及び三価フェノールのグリシジルエーテル;ビスフェノールのグリシジルエーテル、例えばテトラブロモビスフェノールAのジグリシジルエーテル;多核フェノールのグリシジルエーテル;ジフェノール酸から製造されたエポキシ樹脂;脂肪族ポリオールのグリシジルエーテル、例えば塩素含有脂肪族ジエポキシ及びポリエピクロロヒドリン;グリシジルエステル、例えば脂肪族二酸グリシジルエステル及びエポキシ化フェノールフタレイン;窒素を含有するグリシジルエポキシ、例えばグリシジルアミド及びアミド含有エポキシ;シアヌル酸のグリシジル誘導体;メラミンからのグリシジル樹脂;グリシジルアミン、例えばトリグリシジルエーテルアミン又はp−アミノフェノール及びビス(2,3−エポキシプロピル)メチルプロピルアンモニウム p−トルエンスルホネート;グリシジルトリアジン;チオグリシジル樹脂、例えばエポキシ化ビスルフィド;シリコン−グリシジル樹脂、例えば1,4−ビス[(2,3−エポキシプロポキシ)ジメチルシリル]並びにフッ素グリシジル樹脂が含まれる。使用することができる他のエポキシ樹脂には、不飽和モノエポキシから製造されたエポキシ樹脂、例えばポリアリルグリシジルエーテル及びグリシジルソルベートダイマー;モノエポキシアルコールからのエポキシ樹脂;エステル交換によるモノエポキシからのエポキシ樹脂;グリシジルアルデヒドからのエポキシ樹脂;不飽和を含有するポリグリシジル化合物、例えばビスフェノールAのアリル置換ジグリシジルエーテル;上記のもののエポキシ樹脂付加物並びにオレフィン及びクロロアセチルから合成されるエポキシ樹脂、例えばブタジエンジオキシド、ビニルシクロヘキサンジオキシド、エポキシ化ポリブタジエン及びビス(2,3−エポキシ−シクロペンチル)エーテルを含む、エピハロヒドリン以外のモノエポキシから合成されるものが含まれる。エポキシ樹脂の更に包括的なリストは、Henry Lee及びKris Neville著、Handbook of Epoxy Resins、McGraw-Hill,Inc.、1967年(そのまま参照して、本明細書中に含める)並びにUllmann‘s Encyclopedia of Industrial Chemistry、Wiley-VCH Verlag GmbH & Co. KGaA、2006年中のHa.Q.Pham及びMaurice J.Marks著、“Epoxy Resins”中に記載されている。
【0021】
ベースエポキシ樹脂として、本発明に一般的に適用可能である種々のエポキシ樹脂又はポリマーは約300〜約5,000、好ましくは約320〜約390の数平均分子量を有する。ベースエポキシ樹脂のために有用である種々のエポキシポリマーは一般的に二官能性である。即ち、これらは典型的にそれらの末端部分で、2個のエポキシド基を有する。
【0022】
非常に好ましいベースエポキシ樹脂は、下記の式:
【0023】
【化1】

【0024】
(式中、nは、0又は約0.1〜約18、望ましくは約0.1〜約5、好ましくは約0.1〜約3の数である)
を有する、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル(DGEBA)である。
【0025】
更に詳しくは、本発明のために有用であるベースエポキシ樹脂はビスフェノールA型樹脂又は約175〜約250、更に好ましくは約180〜約195の範囲内のエポキシド当たり重量を有するビスフェノールA樹脂とエピクロロヒドリンとのブレンドを含む。この樹脂は約6Pa・s(6,000センチポアズ)〜約18Pa・s(18,000センチポアズ)、更に好ましくは約11Pa・s(11,000センチポアズ)〜約16Pa・s(16,000センチポアズ)、最も好ましくは約11Pa・s(11,000センチポアズ)〜約14Pa・s(14,000センチポアズ)の、25℃(77°F)での粘度を有する。この樹脂は約0又は約1から約200までのカラーAPHAを有していなくてはならない。
【0026】
このエポキシ樹脂は1種又はそれ以上の変性剤、例えば希釈剤及び/又は充填材と共に使用することができる。望ましくは、希釈剤は、エポキシ樹脂と反応性であり、その粘度を低下させ、エポキシ樹脂を変性して、それを一層可撓性であるようにする。概して、これらの希釈剤は、約120〜約325のエポキシド当量重量範囲を有していなくてはならない。本発明に於いて、アルキル部分に於いて炭素数2〜約20である適切な範囲を有するアルキルグリシジルエーテルを、希釈剤として使用することが好ましい。更に好ましくは、このアルキル部分は、炭素数3〜約10であり、ブチルグリシジルエーテルが最も好ましい。その代わりに、この希釈剤は、好ましくは約120〜約220、更に好ましくは約130〜約260のエポキシド等価当たり重量を有するジエポキシド、例えばブチルジグリシジルエーテルであってよい。本発明に於いて適用可能である他の希釈剤には、約160〜約210、更に好ましくは約170〜約195の重量等価を有するクレジルジグリシジルエーテルが含まれる。更に、C2〜C20のエポキシドフラクションが、C8〜C10の範囲内及びC12〜C14の範囲内である2種の特異フラクションで有用であり、使用することができる。更に、2−エチルヘキシルグリシジルエーテルを使用することができる。
【0027】
本発明に従って、この希釈剤は、エポキシ樹脂の粘度を適切な値にまで低下させるために充分な量で使用され、従って勿論、使用されるベース樹脂に依存するであろう。例えば、スプレーのために、1種又はそれ以上のエポキシ樹脂、1種又はそれ以上の変性剤及び1種又はそれ以上の硬化剤のために本発明に於いて使用されるとき、望ましい粘度範囲は、25℃(77°F)で、約2Pa・s(2,000センチポアズ)〜約40Pa・s(40,000センチポアズ)、更に特に約3Pa・s(3,000センチポアズ)〜約12Pa・s(12,000センチポアズ)、最も望ましくは約3Pa・s(3,000センチポアズ)〜約6Pa・s(6,000センチポアズ)である。ベース樹脂がビスフェノールAであり、希釈剤がブチルグリシジルエーテルであるとき、希釈剤の好ましい量は、エポキシベース樹脂の100重量部当たり、約5〜約15重量部、好ましくは約8〜約12重量部、最も好ましくは約6〜約10重量部である。添加される希釈剤の量は着色の添加のために適切である量にも依存するであろう。
【0028】
ベース層の幅はバインダー層の幅よりも広くてよいので、より明るいバインダー層と対照的な色を形成するために、暗色、例えば暗青色、暗緑色、暗菫色又は黒色を使用することが望ましい。充填材、例えばクレー、タルク、ブラストスラグ(blast slag)及びカーボンブラックが、暗い全体外観をもたらすために充分な量で望ましく使用される。暗色でない充填材、例えばタルク等は、適切な暗色化顔料、例えばカーボンブラック、黒色酸化鉄等と混合することができる。十分な暗色を生じさせるために、ベース層、例えばエポキシ樹脂の飽和以下の量で、充填材及び顔料の適切な量を使用することができる。
【0029】
望ましくないが、ときどき、一般的に白色、黄色、赤色、青色、緑色等のような充填材又は顔料を含有する明るい色のベース層を使用することができる。白いベース色は、白色顔料、例えば二酸化チタンを使用することによって達成することができ、黄色は、カドミウムイエロー、ニッケルチタンイエロー、クロムチタンイエローを使用することによって達成でき、赤色はカドミウムレッド又は赤色酸化鉄を使用することによって達成でき、青色はコバルトブルー又はウルトラマリンブルーを使用することによって達成でき、緑色はコバルトグリーン又はクロムオキシドグリーンを使用することによって達成できるなどである。暗色顔料によるとき、一定量の白色顔料をベース樹脂の飽和以下で使用することができる。暗色顔料充填材及び/又は顔料によるとき、明色充填材及び/又は顔料の量はベース樹脂の飽和の量以下であってもよい。任意的に、蛍光及びりん光顔料も使用することができる。異なった層内に、異なった顔料を使用することができる。勿論、その代わりに、例えば透明プライマーのために、エポキシは透明であってよい。
【0030】
前記のように、エポキシベース層が好ましい。しかしながら、このベース層は、ポリ(ビニルエステル)、ポリエステル、アクリルポリマー、ポリウレタン、ポリウレア又はポリウレタンウレアであってよい。
【0031】
当該技術分野及び文献で公知である他の一般的な添加剤、例えば触媒促進剤、少なくとも1種のチキソトロピー剤(一つの例は、無定形ヒュームドシリカである)、脱泡剤、熱及び光安定剤、湿潤及び分散剤、酸化防止剤等を使用することができる。
【0032】
硬化剤システムをエポキシ樹脂と組み合わせて、得られるエポキシ組成物を製造する。本発明に於いて、この硬化剤システムは、脂肪族若しくは芳香族アミン、アミドアミン、アミン付加物、シクロ脂肪族アミン、無水物又はメルカプタン硬化剤であってよい1種又はそれ以上の硬化剤を利用する。適切なポリスルフィド及びメルカプタンの例は、Toray Industriesによって販売されているLP3(登録商標)並びにCognisによって販売されているCapcure(登録商標)3800及びCapcure(登録商標)WR6である。硬化剤は、米国特許第5,340,625号明細書(ここに、参照して全部含める)に記載されているような、芳香族及び/又は脂肪族であってよい1種又はそれ以上のアミン硬化剤であることが好ましい。適切な芳香族硬化剤には、例えばメチレンジアニリン、ジアミノジフェニルスルホン、メチレンジアニリンをベースにする芳香族ポリアミン付加物、メチレンジアニリン及び変性メチレンジアニリンをベースにする変性芳香族付加物並びにm−フェニレンジアミン、その付加物及び誘導体並びにポリアミンが含まれ、一方、脂肪族硬化剤には、アルキル、シクロ脂肪族及び複素環式アミン並びにこれらの付加物及び誘導体が含まれる。硬化剤システムには、好ましくは1個超の硬化剤化合物が含まれ、更に好ましい態様に於いて、少なくとも3種の化合物が含まれる。従って、このシステムが2成分システムを含むとき、このシステムは、両方の硬化剤の全重量基準で、約10〜約90重量%の第一硬化剤及び約10〜約90重量%の第二硬化剤であってよい。このシステムが3種又はそれ以上の硬化剤を有するとき、このシステムは、約5〜約90%の第一硬化剤、約5〜約90%の第二硬化剤及び約5〜約90%の第三硬化剤を有する。代わりの態様に於いて、これらのアミン硬化剤は、排他的ではないとしても、優勢的に脂肪族である。アミン硬化剤は、アミン官能基対エポキシシステムのエポキシド官能基のグラム当量比が、約0.75〜約1.05、更に好ましくは約0.9〜約1.0であるような量で使用される。本発明に於いて、3種のアミン硬化剤が、硬化剤システムに於いて組み合わさって使用されることが好ましい。特に、エポキシが白色配合物で使用されるとき、これらの硬化剤は、芳香族アミンが変色する傾向があるので、少なくとも実質的に脂肪族アミンであることが好ましい。
【0033】
好ましい態様に於いて、第一硬化剤アミン(a)は、アルキルフェノールと、一般式:
【0034】
【化2】

【0035】
[式中、R1は炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜8のアルキルであり、R2及びR3は、独立に、それぞれ炭素数1〜15、好ましくは炭素数1〜8の複素環式アルキルを形成し、R4は水素又はR5NH2若しくはR6NHR7(式中、R5は、C1〜C10の、好ましくはC1〜C3のアルキルであり、R6は、C1〜C10の、好ましくはC1〜C3のアルキルであり、R7は、C1〜C10の、好ましくはC1〜C3のアルキルである)である]
を有するアミノ−アルキルシクロジアミンである脂肪族アミンとの組合せである。好ましいシクロアミンの例はアミノエチルピペラジン又はビス−アミノプロピルピペラジンである。これの商業的例はAir Productsによって販売されているAncamine(登録商標)1644である。この脂肪族アミンは、活性化又は変性され、これが、炭素数1〜15のアルキル、好ましくは炭素数1〜9のアルキルを有するアルキルフェノール、例えばノニルフェノールと組み合わせられることを意味する。この組合せはアミン付加物であってもよい。
【0036】
第二アミン硬化剤(b)は、再び、脂肪族アミンとフェノール及び/又はエポキシ樹脂との組合せである。この脂肪族アミンはアミン付加物であってよい。この場合に、このアミンは、一般式:
【0037】
【化3】

【0038】
[式中、R8は(CH2n(式中、nは、1又は2〜30、好ましくは約2〜12である)であり、xは1〜10、好ましくは約1〜4である]
を有するポリ属アミン(poly generic amine)である。好ましいアミンはジエチレントリアミン、メチレンテトラミン、ジエチレンプロピルアミン、テトラエチレンペンタアミンであり、特に好ましいアミンはジエチレントリアミン及びトリエチレンテトラミンである。このフェノールには、ビスフェノールA又はビスフェノールFが含まれてよく、好ましくはビスフェノールAである。このエポキシ樹脂には、ビスフェノールA又はビスフェノールFエポキシ樹脂が含まれてよい。再び、この組合せはアミン付加物になってよい。これの商業的例はCognisによって販売されているVersamine(登録商標)908及びThe Dow Chemical Companyによって販売されているDEH(登録商標)−52である。
【0039】
第三アミン硬化剤(c)は、好ましくは一般式:
【0040】
【化4】

【0041】
[式中、R9は炭素数約1〜約15、好ましくは炭素数約1〜約10のアルキル、最も好ましくはノニルであり、R10は炭素数約1〜約15、好ましくは炭素数約1〜約8のアルキル(例えばエチル)であり、R11及びR12は、2個のアミン官能基と一緒に複素環式アルキルを形成し(ここで、R11及びR12は、独立に、それぞれ約1〜約15個、好ましくは1〜約4個の炭素原子を有する)、R13は水素又はR142若しくはR15NHR16(式中、R14はC1〜C10の、好ましくはC1〜C3のアルキルであり、R15はC1〜C10の、好ましくはC1〜C3のアルキルであり、R16はC1〜C10の、好ましくはC1〜C3のアルキルである)である]
を有するアルキルアミノアルキルシクロジアミンである。好ましい例はn−アミノエチルピペラジンであり、商業的等価物はThe Dow Chemical Companyによって販売されているDEH(登録商標)−39である。
【0042】
好ましいアミン硬化剤は、組合せで使用され、ここで、重量で、第一アミン硬化剤(a)は、約15〜約45%、好ましくは約27〜約37%、最も好ましくは約29〜約34%であり、第二アミン硬化剤(b)は約45〜約60%、好ましくは約46〜約56%、最も好ましくは約49〜約53%であり、そして第三アミン硬化剤(c)は、約10〜約25%、好ましくは約12〜約22%、最も好ましくは約15〜約20%であり、上記のパーセントは、全て、a+b+cの合計重量基準の重量%である。
【0043】
この硬化剤システムは、望ましくは、他の添加剤、例えば紫外光安定剤及び酸化防止剤を含有している。UV安定剤にはヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール、ヒドロキシベンゾフェノン、ヒドロキシフェニル−S−トリアジン及びシュウ酸アニリドが含まれる。酸化防止剤には、立体障害フェノール、有機ホスファイト、チオエステル及び第三級アミンが含まれる。UV安定剤及び酸化防止剤は、Ciba Speciality Chemicals又はCytec Industriesから入手可能であり、例はTinuvin(登録商標)292、Tinuvin(登録商標)1130、Irganox(登録商標)1010、Irgafos(登録商標)168、Cyasorb(登録商標)UV−1164L、Cyanox(登録商標)1790である。
【0044】
システム中の合計硬化剤は約5〜約90%、更に狭くは約10〜約70%である。100%に等しくなるまでの残りは、他の添加剤である。望ましい添加剤は、一般的にジカルボン酸であり、好ましくはサリチル酸である触媒である。これは、アミン硬化剤システムa+b+cの100重量部当たり、約2〜約10重量部、好ましくは約3.5〜約5.5重量部の量で使用される。
【0045】
可塑剤を、硬化剤システム中に使用することができる。例には、例えば205℃(401°F)の沸点を有するベンジルアルコールを含む、高沸点アルコール、例えば芳香族アルコールが含まれる。これは、アミン硬化剤システム100部当たり(即ち、a+b+cの合計重量基準)、約5〜約25重量部、好ましくは約10〜約20重量部、最も好ましくは約15〜約20重量部の量で使用される。更に、チキソトロピー剤を、約3Pa・s(3,000センチポアズ)〜約8Pa・s(8,000センチポアズ)である望ましい粘度を達成するための量で使用することができる。このチキソトロピー剤は、好ましくはヒュームドシリカ又は二酸化ケイ素である。これは、アミン硬化剤システム(a+b+c)100部当たり、約0.5〜約5重量部、好ましくは約1〜約4重量部の量で添加される。
【0046】
硬化剤システムをエポキシ樹脂システムに適用して、それを硬化させ、約3Pa・s(3,000センチポアズ)〜約20Pa・s(20,000センチポアズ)の硬化粘度並びに種々の物理的特性、例えば圧縮永久歪み及び引張伸びを達成させる。圧縮強度が、ASTM D695によって決定したとき、少なくとも約34.43メガパスカル(5,000psi)、望ましくは約82.74メガパスカル(12,000psi)〜約96.53メガパスカル(14,000psi)であり、引張強度が、ASTM D−638によって決定したとき、少なくとも約34.43メガパスカル(5,000psi)、更に好ましくは少なくとも約41.37メガパスカル(6,000psi)で約68.45メガパスカル(10,000psi)以下であることが望ましい。
【0047】
一つ又はそれ以上の耐候性バインダー層が、一般的に独立に、ベース樹脂層の一部の上に又は全表面領域の上に形成される。それぞれのバインダー層は、硬化され、乾燥されたとき、ベース層若しくは他の耐候性バインダー層に対して並びに保護媒体配合物及び/若しくは反射性配合物に対して又はこれらの任意の組合せに対して、良好な接着を与えるように配合されている。耐候性層のための適切なポリマーの例には、これらに限定されないが、ポリウレタン、ポリウレタン−ウレア、ポリウレア、ポリエステル、アクリル樹脂(即ちポリメタクリル酸メチル及びコポリマー)等が含まれる。このようなポリマー又は樹脂は、当該技術分野及び文献で公知である。種々の一つ又はそれ以上の耐候性層は、更に、透明ではない。即ち、これらは、一般的に、その上に入射する光の約10%以下、望ましくはその上に入射する光の約5%よりも少なく、好ましくはその上に入射する光の約1%よりも少なく透過させ、全ての光をそれを通して透過させないことが、非常に好ましい。換言すると、本発明の耐候性バインダー層は不透明であり、即ち全ての光の透過が実質的に無く又は完全にない。従って、一つ又はそれ以上の耐候性層は屈折率を有しない。本発明の耐候性バインダー層は加速された耐候性試験、例えばASTM G−154に従ったQUVに付されたとき、特性に於ける変化を殆ど又は全く有しない。これらは、また、ASTM D−1925に従って600時間で、約10よりも小さい黄色度指数を有する。
【0048】
ポリウレア又はポリウレタンを、耐候性バインダー層として使用するとき、ウレタン組成物は、一般的に、環境温度、例えば約10℃(50°F)〜約40℃(104°F)、好ましくは約15℃(59°F)〜約30℃(86°F)で液体である。ウレタン組成物が揮発性物質無しである、即ち、一般的に、その中に約10重量%未満の、望ましくは約5重量%未満の又は約1重量%未満の揮発性物質、例えば溶媒を含有し、好ましくは、揮発性物質を全く含有しないことが、本発明の重要な面である。このような組成物は、一般的に100%固体組成物として記載される。100%揮発性物質無しウレタンシステムの別の定義は、このシステムが、反応の前に、それが液体であってよいが、約48.9℃(120°F)又は約65.6℃(150°F)未満の沸点を有する如何なる成分も含有していないことである。このウレタン組成物は、一般的に中間体成分及びポリイソシアネート成分である、二部分又は二成分系の反応物である。ウレタン組成物の黄色化を防止することが望ましいときはいつでも、全ての成分及びその化合物は好ましくは脂肪族である。
【0049】
ウレタン中間体成分システムを考慮すると、それは、ヒドロキシル末端ラクトン中間体及び/又はヒドロキシル末端ポリエーテル、ポリエステル若しくはポリエーテル−エステル中間体であってよい。ラクトン系ヒドロキシル末端化合物は、二官能性、三官能性、四官能性又はこれらの組合せ、例えば二官能性ラクトン系中間体と三官能性ラクトン中間体とのブレンド等であってよい。従って、ラクトン中間体は、分子当たり、約2.0〜約4.0個又は好ましくは約2.0〜約3.0個のヒドロキシル基を有することができる。ヒドロキシル末端ラクトン中間体は一般的に炭素数約4〜約8のラクトン(炭素数6のカプロラクトンが好ましい)から製造される。ラクトンは、典型的には、一般的に炭素数約2〜約8、好ましくは炭素数約2〜約6のジオールと反応されて、ヒドロキシ末端ラクトン中間体を生成する。このようなジオールの具体例には、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、例えば1,4−ブタンジオール、ヘキサメチレングリコール等が含まれ、1,4−ブタンジオールが好ましい。ジオールと組み合わせて使用するとき又はそれ自体で使用するとき、ラクトントリオール中間体は、一般的に、炭素数約3〜約12、望ましくは炭素数約5〜約8のトリオール(具体例には、グリセロール、トリメチロールプロパン等が含まれる)から製造することができる。好ましいトリオールは2−エチル−2−(ヒドロキシ−メチル)−1,3−プロパンジオール、即ちトリメチロールプロパンである。同様に、当該技術分野及び文献で公知である種々のテトラオールを使用して、ラクトンポリオール中間体を製造することができる。
【0050】
望ましくは、ラクトン系ジオール又はトリオール中間体は、環境温度で液体であるために、これは、一般的に、約200〜約1,000、望ましくは約275〜約450のような低い数平均分子量を有する。その代わりに、それを、その融点よりも上に加熱し、適用の前に均一に分散させる場合、固体ラクトン中間体を使用することができる。しかしながら、適用の容易さのために、ラクトンは、好ましくは環境温度で液体である。
【0051】
ポリラクトン中間体の代わりに又はそれと組み合わせて、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール又はポリエステル−エーテルポリオール中間体であってよいポリオール中間体を使用することができる。これらのポリオール中間体は溶媒無しである。ポリエーテル中間体は、一般的に、炭素数約2〜約6、好ましくは炭素数約2又は約3のオキシアルキレン化合物(即ち、具体例には、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド等が含まれ、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドが好ましい)から製造される。エステル中間体は、一般的に、炭素数約2〜約10、望ましくは炭素数約2〜約6のグリコール又はトリオール(即ち、具体例には、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、トリメタノールプロパン等が含まれ、エチレングリコール及びプロピレングリコールが好ましい)から製造される。ポリカルボン酸、例えばトリ−又は好ましくはジカルボン酸が、エステル中間体を形成するために使用され、これは、一般的に炭素数約2〜約12の脂肪族若しくはシクロ脂肪族酸又は一般的に炭素数約8〜約20の芳香族酸であり、具体例には、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、フタル酸、ジフェノール酸等が含まれ、アジピン酸及びコハク酸が好ましい。ポリエーテルポリオール又はポリエステルポリオールを使用できるが、好ましくは上記のエステル及びエーテル形成性ポリオール化合物から製造されたポリエステル−エーテル中間体が使用され、好ましくは、望ましくはその中に少なくとも2個のヒドロキシル末端基を有する、枝分かれしたポリエステル−エーテル中間体が使用される。望ましくは混合ポリエステル−エーテルはその中に約2.0〜約3.0個のヒドロキシル基を含有するとき多官能性であり、好ましくは三官能性である。好ましい混合ポリエステル−エーテル枝分かれポリオール中間体の例は、Bayer MaterialScienceによって製造されたDesmophen(登録商標)1155である。この中間体は、約168のヒドロキシ価及び約133の当量重量を有する。ポリエーテル、ポリエステル又はポリエーテル−エステル中間体の当量重量は、一般的に、約190〜約500、好ましくは約300〜約400である。
【0052】
種々の1種又はそれ以上のポリオール中間体の合計量は、全中間体成分の100重量部毎に、一般的に約30〜約75重量部、望ましくは約40〜約60重量部、好ましくは約45〜約55重量部である。
【0053】
ラクトン系中間体が好ましい。ポリオール中間体も使用する場合には、その量は、ポリオール中間体及びラクトン中間体の合計重量基準で、約50重量%以下、好ましくは約10重量%以下、最も好ましくは約6重量%以下である。
【0054】
中間体成分は、また、一般的に、顕著な量の、一般的に反応したウレタン組成物に剛性を与える1種又はそれ以上の連鎖延長剤を有する。このような連鎖延長剤は、炭素数約2〜約15、好ましくは炭素数約2〜約6のジオール、トリオールなどであってよく、具体例には、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、グリセロール、トリメチロールプロパンジオール等が含まれ、ジオール、特に1,4−ブタンジオールが好ましい。
【0055】
連鎖延長剤の量は、全中間体成分の100重量部毎に、一般的に約5〜約25重量部、更に好ましくは約10〜約20重量部、最も好ましくは約14〜約16重量部である。
【0056】
ポリオール中間体及び連鎖延長剤に加えて、任意的ではあるが、望ましくは1種又はそれ以上の水又は水分スカベンジャーが一般的に水分無し組成物を提供するために使用される。このような水分スカベンジャーは一般的に当該技術分野及び文献で公知である。特定の適切な水分スカベンジャーは一般的にジイソシアネートとヒドロキシル末端オキサゾリジン、例えば、
【0057】
【化5】

【0058】
(式中、Ra、Rb、Rc、Rd及びReは、独立に、炭素数1〜6のアルキルである)
との反応物である潜在(latent)脂肪族ポリアミンである[ここで、ジイソシアネートは、R(NCO)2(式中、Rは一般的に炭素数約2〜約20の脂肪族若しくは芳香族又はこれらの組合せである)であり、具体例には、イソホロンジイソシアネート、水素化ジフェニルメタンジイソシアネート(HMDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トルエンジイソシアネート等が含まれるが、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)は一般的に使用されない]ことが見出された。望ましい潜在アミン水分スカベンジャーは、Bayer MaterialScienceによるHardener Oz(登録商標)である。その代わりに、合計炭素数4〜12の無水物水スカベンジャーは、このような無水物、例えばメチルヘキサヒドロフタル酸無水物のアルカリ土類塩である。他の無水物には、無水酢酸、プロピオン酸無水物、酪酸無水物、吉草酸無水物、ヘキサン酸無水物、ピバル酸無水物等が含まれる。また、一般的に結晶性アルミノケイ酸塩、結晶性アルミノリン酸塩等であり、キャリヤーオイル中に分散されている、モレキュラーシーブスを使用することができる。具体例は、UOPによって販売されているUnisiv(登録商標)ペーストである。
【0059】
1種又はそれ以上の水スカベンジャーの量は、全中間体成分の100重量部毎に、一般的に約1〜約8重量部、好ましくは約2〜約6重量部、最も好ましくは約3.5〜約4.5重量部である。
【0060】
ウレタン組成物の第二部分は、ポリイソシアネート成分、即ちR(NCO)n(式中、nは、1〜約4であり、Rは、脂肪族であってよく、一般的に、合計で約2〜約20個の炭素原子、望ましくは約4〜約10個の炭素原子を含有する)である。脂肪族置換ポリイソシアネート、例えばアルキル置換ポリイソシアネート、芳香族置換脂肪族ポリイソシアネート等である芳香族ポリイソシアネートを使用することができ、Rは一般的に合計で約6〜約20個の炭素原子を含有する。ポリイソシアネートは、望ましくはジイソシアネートであるが、任意的に、10重量%以下のトリ又はテトライソシアネートを使用することができる。特別の脂肪族ジイソシアネートの例には、種々のイソホロンジイソシアネート(IPDI)、種々のヘキサンジイソシアネート、例えば1,6−ヘキサンジイソシアネート、種々の混合トリメチルヘキサンジイソシアネート、種々のペンタメチレンジイソシアネート等が含まれる。ヘキサメチレンジイソシアネート及びイソホロンジイソシアネートが好ましい。脂肪族ポリイソシアネートは、一般的に、約150〜約600の分子量及び約80〜約400の当量重量平均を有する。芳香族ジイソシアネートの例には、パラフェニレンジイソシアネート、4,4’−ジベンジルジイソシアネート、ジアニシデンジイソシアネート(dianisidene diisocyanate)、メタ−フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ビトリレンジイソシアネート、4,4’−メチレンビスフェニルジイソシアネート(MDI)、ナフタレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート等が含まれ、MDIが好ましい。芳香族ポリイソシアネートは、一般的に、約100〜約700の分子量及び約80〜約300の当量重量平均を有する。芳香族型ジイソシアネートは、一般的に、非常に良好な特性を与えるが、これらは、ウレタン組成物を「黄色化」する傾向があり、従って、色又は他の光学的特性が重要である種々の状況に於いて、脂肪族ポリイソシアネートが好ましい。種々のヒドロキシル末端中間体化合物及び連鎖延長剤等の全部のNCO対OHの等価分子比(equivalent molecular ratio)は、一般的に、約0.9〜約1.5、望ましくは約1.02〜約1.15、好ましくは約1.05〜約1.10のように僅かに過剰である。この範囲外の比は、一般的に、軟質すぎる又は硬質すぎる反応生成物を生成する。
【0061】
種々のウレタン触媒、例えばジブチルスズジラウレート、ステアリン酸ビスマス、スズ酸(II)ビスマス、亜鉛オクテート(zinc octate)、鉛オクテート、コバルトナフタレート等を使用することができる。このような触媒の量は、一般的に小さく、ヒドロキシル含有中間体成分の100重量部毎に、約0〜約2重量部、好ましくは約0.1〜約0.6重量部の範囲であってよい。反応を促進することに加えて、触媒は、環境温度で迅速な硬化を可能にする。
【0062】
ポリウレタンに加えて、又はその代わりに、種々のポリウレタン−ウレアポリマーを使用することができる。ポリウレタン−ウレアポリマーは、一般的に、ウレタンと反応してアロファン酸エステルを製造し、これが次いでジイソシアネート、例えばトルエンジイソシアネートと反応してポリウレタン−ウレアポリマーを生成する過剰のジイソシアネートが使用されたポリウレタンから製造される。ポリウレアは、ジアミン、例えばヘキシルメチレンジアミンとジイソシアネートとの反応によって得ることができる。このようなポリウレタン−ウレアポリマー及びポリウレアポリマー自体は、それらの製造及び種々の種類の特定のポリマーに関して、当該技術分野及び文献で公知である。本発明の種々のポリウレタン、ポリウレア及びポリウレタン−ウレアポリマーは、耐候性バインダー層に関して好ましい。特定のポリウレタン−ウレアの製造の例として、下記の手順を使用することができる。
【0063】
例えば、混合容器に、ポリアスパラギン酸アミン(Desmophen(登録商標)1420、(50.5ポンド))、トリメチロールプロパン−カプロラクトンポリオール(Tone(登録商標)301、(47.6ポンド)及びTone(登録商標)310、(10.9ポンド))、ウレタンビスオキサゾリジン(Hardener Oz(登録商標)、(3.1ポンド))、脱泡剤(Byk(登録商標)501、(1.2ポンド))、ジブチルスズジラウレート(T−12、(0.5ポンド))を添加し、得られる混合物を、高速度で約10〜15分間混合する。得られる混合物に、モレキュラーシーブス(UOP(登録商標)L Powder、(4.3ポンド))を添加し、更に10分間混合する。最後に、二酸化チタン(TR(登録商標)−60、(79.8ポンド))、チキソトロープ(Aerosil(登録商標)200、(0.3ポンド))及びアミノシラン(A1100、(2.0ポンド))を添加し、8分間混合する。上記からの混合物を、1当量のポリマー性1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(Desmodur(登録商標)N3200)と反応させる。100グラムの混合した材料についてのゲル時間は、25℃で2分間以内であり、7日間硬化後に、下記の物理的特性を観察することができる。引張強度 13.79メガパスカル(2000psi)(ASTM D−638)、耐磨耗性 <40mg(ASTM C−501)及びショアーD 70(ASTM D−2240)。
【0064】
使用することができる種々のポリエステルは、一般的に従来のものであり、それらの製造及び特定の種類のポリマーは、当該技術分野及び文献で公知である。このようなポリマーは、一般的に、炭素数約2〜約12の、1種又はそれ以上のジオールと1種又はそれ以上のカルボン酸との反応によって製造される。具体的なポリエステルの例には、Perstorp Groupによって製造されたCAPA(登録商標)2077、CAPA(登録商標)3091及びOxymer(登録商標)M112並びにChemtura Corporationによって製造されたFomrez(登録商標)1066−187及びFomrez(登録商標)1066−560が含まれる。
【0065】
使用することができる種々のアクリル樹脂は、当該技術分野及び文献で公知であり、アクリル酸又はメタクリル酸から誘導され、好ましくはそれらのエステルであり、ここでこのエステル部分は、炭素数約2〜約10のカルボン酸から誘導される。アクリル樹脂の具体的な例には、ポリメタクリレート、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリアクリルアミド等が含まれる。
【0066】
前記の耐候性バインダー層を使用することができるが、バインダー層がベース層と同じものでないことが、本発明の一面である。従って、ベース層がポリウレタンであるとき、バインダー層はポリウレタン以外である。前記のように、非常に好ましいベース層はエポキシ樹脂であるので、耐候性バインダー層は、一般的に、上記のポリマーの1種である。
【0067】
種々の一般的な添加剤を、適切な量で、中間体コンポーネントの中に使用することができる。このような添加剤には、充填材、例えばクレー、シリカ等、種々の酸化防止剤、種々の紫外光抑制剤、脱泡剤、レベリング剤、湿潤剤等及び顔料が含まれる。道路車線標識に関して、使用される顔料は、一般的に、白色用の二酸化チタン、黒色用のカーボン又は酸化鉄、黄色顔料用のカドミウムイエロー、ニッケルチタンイエロー、Hansa(登録商標)イエロー又はクロムチタンイエロー、赤色顔料用のカドミウムレッド又は赤色酸化鉄、青色顔料用のコバルトブルー又はウルトラマリンブルー、緑色顔料用のコバルトグリーン又は緑色酸化クロム等である。
【0068】
前記のようなベース層及び一つ又はそれ以上の耐候性バインダー層は、一般的に、道路標識として好ましく機能する、基体に対する良好な結合強度及びラミネートの上層の良好な耐候性を有する物品を形成するための、ラミネート又は層システムとして使用される。本発明の物品又はラミネートは、これらに限定されないが、アスファルト、コンクリート及び金属表面を含む種々の基体材料の全てのための保護皮膜として使用することができる。本発明の物品のための好ましい用途は、道路車線標識であるけれども、この物品は、追加の構造物、例えば、スチール構造物、貯蔵タンク、甲板などの上に使用することができる。
【0069】
一つの態様に於いて、ベース層は、処理又は被覆されるべき表面又は基体に、任意の一般的な手段、例えば刷毛塗り、スプレー、ロール塗り等で適用される。この適用は、複数成分スプレー装置によって行われることが好ましい。ベース層は、一部分系又は二部分系によって可能であり、二部分系エポキシが好ましく、二部分は適用の前及び/又は間に全ての一般的な方法で一緒に混合され、環境温度で、例えば約0℃(32°F)〜約60℃(140°F)、望ましくは、約4.4℃(40°F)〜約48.89℃(120°F)で硬化される。ベース層の厚さは、被覆されるべき基体及び求められる保護の所望の程度に依存して変化するであろう。道路車線標識の態様の場合に、適用及び硬化後の1個又は2個以上のベース層の合計厚さは、一般的に約0.127mm(5ミル)〜約0.762mm(30ミル)、望ましくは約0.254mm(10ミル)〜約0.508mm(20ミル)の範囲である。
【0070】
同様の方法で、一つ又はそれ以上のバインダー層のそれぞれを、基体全体及び/又は前記のような任意の一般的な層内のベース層の一部に適用することができる。バインダー層は、一般的に、前もって適用されたベース層の上表面の一部若しくは全体に又は前もって適用されたバインダー層の上表面の一部若しくは全体に又はこれらの任意の組合せに適用される。一つ又はそれ以上の硬化したバインダー層の合計厚さは、独立に変化することができ、一般的に、約0.127mm(5ミル)〜約0.762mm(30ミル)、望ましくは約0.254mm(10ミル)〜約0.508mm(20ミル)の範囲である。ラミネートの合計厚さは、望ましくは約1.27mm(50ミル)以下である。
【0071】
それぞれの一つ又はそれ以上のバインダー層は、単一部分又は二部分系であってよく、一般的に液体であり、好ましくは圧力下で適用される。二部分系の場合に、別々の成分が、適用の前若しくは間又は両方で混合される。一つ又はそれ以上のバインダー層は、一つ又はそれ以上のベース層と同じ環境温度で硬化される。更に、一つ又はそれ以上のバインダー層は、一般的に、その上表面又は最外表面上に、如何なる細長い突起も有さず、好ましくは含有しない。
【0072】
ベース層又は一つ若しくはそれ以上のバインダー層又は両方のために二部分系を使用するとき、一般的に液体で溶媒無しである成分の混合の際に、反応は、一般的に、環境温度で直ちに始まる。従って、実際に実施する際に、二部分系を例えば、車両上の別々のタンク内に入れ、高圧下で混合し、その後、直ちに意図される表面に適用して、道路車線標識又は他の物品の一部を形成できることが望ましい。
【0073】
好ましい態様に於いて、それぞれの一つ又はそれ以上の耐候性バインダー層は、先行する層(これは、ベース層又は他のバインダー層である)に、先行する層が未だ粘着性であるか又は他の様式で完全に硬化していない間に適用される。それによって、ベース層及び一つ又はそれ以上のバインダー層の環境温度硬化が実施される。一つ又はそれ以上のバインダー層が、ベース層又は先行するバインダー層若しくは層群に適用されるとき、それぞれの組成物の混合又は流出が起こり得る。従って、層群の間に、強い機械的及び化学的結合が形成される。
【0074】
道路車線標識が、道路に適用されるように適合されている態様に於いて、ベース層組成物を第一車両によって適用し、バインダー層を第二車両によって適用することができる。その代わりに、一つ又はそれ以上のベース層及び一つ又はそれ以上のバインダー層を同じ車両に載せ、最初に一つ又はそれ以上のベース層を適用し、その後、一つ又はそれ以上のバインダー層を適用することができる。
【0075】
本発明の物品が、好ましく、道路車線標識であるとき、この物品は、望ましくは、高い夜間及び湿潤反射率を有する。一つの態様に於いて、望ましい反射率は、1種又はそれ以上の反射性配合物の使用によって得られる。この反射性配合物は、一つ又はそれ以上の耐候性バインダー層の露出された表面上に存在することが好ましい。反射性粒子又は配合物は、所望される層の露出された表面上に、全体的に又は部分的に、例えば滴下、重力供給、散布等によって、層が未だ湿っており、完全に硬化していない間に適用される。表面上にバインダー層を適用した後、一般的に約10秒以内に、一般的に、その最大直径又は最大寸法の約3〜約70%、好ましくはその最大直径又は最大寸法の約40〜約50%の量で、反射性粒子がバインダー層内に埋設される結果になる。
【0076】
当該技術分野で公知の反射性配合物は、これらに限定するものではないが、種々のガラス(好ましい)、セラミック、ポリマー、ケイ酸塩、コンポジット粒子、例えばガラス外層を含むセラミックコア等を含む材料から形成される。この反射性粒子は、約1.2〜約2.8、好ましくは約1.5〜約2.4の屈折率を有する。高い屈折率は、湿潤反射率を含む、より良い反射率を与えるので、高い屈折率が望ましい。反射性添加剤は、これらに限定されないが、反射性微小球、例えばセラミック粒子又はガラス粒子であってよい。好ましくは、反射性添加剤は、ガラス粒子、例えばSwarco Holdings AGによって製造されたもの:Megalux(登録商標)(600−1700μm)−Al、Plus 9(登録商標)Clusterビーズ(500−1500μm)−A2、Swarcolux(登録商標)(75−1400μm)−A3、Reflex(登録商標)(45−850μm)−A4並びにPotters Industriesによって製造されたもの:ハイウエー安全球、Visibead(登録商標)Ultra(登録商標)1.9及びVisimax(登録商標)を含む。このガラス粒子の屈折率は、湿潤反射性を構成するために、一般的に約1.5又はそれ以上、望ましくは約1.9又はそれ以上、好ましくは約2.3又はそれ以上である。本発明に於いて使用するために適している更に他の反射性配合物は、米国特許第4,564,556号明細書及び米国特許第4,758,469号明細書中に開示されているような、少なくとも1種の金属酸化物を含有する少なくとも一つの結晶性相を含む、固体透明セラミック回転楕円体である。このセラミック回転楕円体は、また、シリカのような無定形相を有する。この回転楕円体は、ガラス質でなくてよく、ガラスのように、高温度で液体状態になることができる原材料の溶融物又は混合物から誘導されなくてよい。このセラミック回転楕円体は、一般的に、約1.4〜約2.6の範囲内の屈折率を有する。このセラミック回転楕円体は、ジルコニア/アルミナ/シリカ及びジルコニア/シリカを含んでいてよい。クラスター化合物又はビーズも使用することができ、同じものは、一般的に、その中にガラスビーズを含有するセラミックマトリックスとして定義され、例えばSwarco Holdings AGによって製造されたSwarco Clustersである。本発明の反射性粒子は、一般的に中実体であり、即ち、これらは、その中に、キャビティ、開口などを有しない。従って、中空粒子及びキャビティ等を有する粒子は、一般的に、本発明から排除される。
【0077】
本発明の反射性配合物は、一般的に、反射性又は逆反射性であると考えられ、衝突光の実質的な部分を、一般的にそれが来た方向に反射又は曲げ戻すための能力を有している。光の入射を可能にする粒子の場合に、反射は、一般的に、粒子の上表面を通過する光の屈折、粒子の下内側表面からの反射及びそれが粒子の上表面から出て、光が来た方向に戻るときの、次の光の屈折の作用によって起こる。
【0078】
反射性粒子の形態は、重要ではなく、球、ビーズ、半球、クラスタービーズ又は他の微粒子などを含む、反射性配合物の多数の異なった形状を使用することができる。反射性添加物は、一般的に、約0.4882〜約2.929kg/m2(0.10ポンド〜0.6ポンド/平方フート)のバインダー、更に好ましくは約0.9277〜約1.562kg/m2(0.19ポンド〜0.32ポンド/平方フート)のバインダーの比率で適用される。反射性添加剤のサイズ及び種類は、基体及び地形に依存し得る。一例として、前記のことを参照して、好ましい組合せは、Plus 9(登録商標)Clusterビーズ(500−1500μm)20%、Megalux(登録商標)(600−1700μm)40%及びReflex(登録商標)(45−850μm)40%であってよい。一般的に、反射性粒子は、長さが約数ミリメートルを超えない。即ち、この粒子の最大直径又は最大寸法は、一般的に、約0.00127mm(0.05ミル)〜約0.1778mm(7ミル)、望ましくは約0.00254mm(0.1ミル)〜約0.1016mm(4ミル)、好ましくは約0.0127mm(0.5ミル)〜約0.0508mm(2ミル)の範囲である。セラミック又はガラス粒子は、接着、浮遊及びその他の有利な特性を増強するために、添加剤によって処理することができる。
【0079】
本発明に従って、1個又はそれ以上の耐候性バインダー層が、物品の耐久性を増加させ、特に除雪機の刃からの損傷から、反射性ビーズ及びバインダー層自体への損傷を防止することができる、複数の保護媒体配合物と共に設けられる。本発明の物品中の保護媒体配合物の存在及び構造によって、刃の接触を、強い耐久性の保護媒体配合物によって実質的に耐えることが可能になり、それにより、物品コンポーネントの残りを保護する。
【0080】
本発明に於いて使用するために適している保護媒体は、硬質の研磨材、例えば種々の金属、ポリマー、石若しくは岩又は他の天然若しくは合成材料から形成することができる。保護媒体は、粒子、球又はボール、グリット、凝結体等の形態であってよい。金属には、鉄又はスチール及びこれらの合金、例えばステンレススチール;チタン;モリブデン及び炭化ケイ素が含まれる。硬質耐久性ポリマーの具体的な例には、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル及びポリアミドが含まれる。石及び岩の具体例には、花崗岩、任意の石英含有岩、例えば石英自体又は石英砂等が含まれる。好ましい保護媒体には、望ましくは球又はボールの形でのステンレススチール、石英砂、花崗岩、玄武岩等が含まれる。
【0081】
保護媒体配合物は、好ましくは反射性配合物のものよりも大きい平均粒子サイズ、例えば平均直径又はより大きい寸法を有する。好ましい態様に於いて、前記の反射性配合物でのように、保護媒体配合物は、所望の耐候性バインダー層の露出された表面上に及び/又はベース層の露出された表面上に、全体的に又は部分的に、例えば滴下、重力供給、散布等によって、層が未だ湿っており、完全に硬化していない間に適用され、その最大直径又は最大寸法の約3〜約70%、好ましくはその最大直径又は最大寸法の約40〜約50%の量で、その中に部分的に埋設される。保護媒体粒子の長さ、例えば粒子の最大直径又は最大寸法は、一般的に、約0.508mm(20ミル)〜約3.175mm(125ミル)、望ましくは約0.762mm(30ミル)〜約2.54mm(100ミル)、好ましくは約1.524mm(60ミル)〜約2.286mm(90ミル)の範囲である。物品構成に依存して、保護媒体配合物は、物品の一つ又はそれ以上の表面層内に存在してよい。
【0082】
より大きい粒子サイズは、保護媒体粒子を、バインダー層の外側露出表面から外側に、周りの反射性配合物よりも大きい距離ほど伸ばす。十分な数の保護媒体粒子が存在して、保護媒体粒子が、反射性配合物の上側表面よりも上で、それらを超えて除雪機刃が移動する隆起した表面又は一連の接触点を形成するようになる。保護媒体粒子は、反射性配合物よりも数が僅かであり、一般的に間隔を空けた関係で配置されているので、これらは、一般的に、反射性配合物から反射された光と干渉しない。幾つかの場合に、例えば保護媒体配合物が、研磨された金属ボール又は石英含有石であるとき、これらは、ラミネート物品の反射性に寄与し得る。1種又はそれ以上の異なった種類の保護媒体粒子の全数の、1種又はそれ以上の異なった種類の反射性粒子の全数に対する重量比は、一般的に、約1〜約20、望ましくは約1〜約10の範囲である。
【0083】
一つ又はそれ以上のベース層が存在し得るので、一つ又はそれ以上の耐候性バインダー層が存在し得るので、更にバインダー層の幅がベース層の幅に等しいか又はこれよりも小さくてよいので、種々のラミネート又は物品の無数の組合せが存在し、それらの幾つかを、以下記載する。望ましくは、一つのベース層が、ベース層の少なくとも一部の頂部又は全体の上に接触し、配置された状態にある一つの耐候性バインダー層と共に存在する。従って、バインダー層は、露出された上表面を有するであろう。反射性粒子及び保護媒体粒子は、一般的に、露出された耐候性バインダー層の全部又は一部の上に存在するか又はこれらは、その上に如何なるバインダー層も有しないベース層の露出された部分の上に存在することもできる。保護媒体粒子は、一つ又はそれ以上のバインダー層の上にランダムに配置されていてよい。保護媒体粒子は、また、所望の結果をもたらすように、予定のパターン又は配列で配置されていてよい。明らかに、保護媒体粒子は、望ましくは、例えば除雪機刃等からの損傷から保護するための、反射性配合物のための保護バリヤーを与えながら、反射性配合物の可視性を最大にするように配置される。
【0084】
本発明の一つの態様に於いて、一つ又はそれ以上の異なったバインダー層が、ベース層の上に存在する。例えば第一バインダー層をベース層の一部分に適用することができ、幾つかの面で第一バインダー層とは異なる第二バインダー層を、ベース層の異なった部分に適用することができる。その代わりに、第一バインダー層を、ベース層の表面積の実質的に全部が覆われるように、ベース層に適用することができる。以後、第二又は全ての他の続くバインダー層を、第一バインダー層の一部分のみに対して適用する。従って、ラミネートの露出された外側表面には、第一バインダー層及び第二バインダー層の両方が含まれるであろう。この2種のバインダー層の間に、一つ又はそれ以上の差が存在していてもよい。例えば第一バインダー層は、第二バインダー層とは異なるバインダーポリマーを含有してよく又は第一バインダー層は第二バインダー層とは異なる色であり又は一方のバインダ層は、反射性粒子を含有していないか若しくは他方のバインダー層よりも多い量の反射性粒子を含有し又は一方の層は保護媒体配合物を含有し、他方の層は保護媒体配合物を含有しないか若しくはより少ない、例えば約50未満、約75%未満若しくは約80%未満の保護媒体配合物を含有する。色に於ける差は、CIELAB L***又はHunter Labスケールを使用して決定することができる。
【0085】
本発明の反射性物品の別の態様が図1及び図2に示される。図1は、基体40(この場合に於いて、道路表面である)に結合された反射性物品10を示す平面図である。図2に示されるようなベース層12が、最初に、基体40に適用される。その後、バインダー層14が、ベース層12が完全に硬化する前に、ベース層12に適用される。望ましくは、バインダー層14の硬化の間に、反射性配合物20及び保護媒体配合物30が、バインダー層14の上又は露出された全(又は部分的)表面の上に配置される。図2に示される側面図に於いて示されるように、反射性配合物20及び保護媒体配合物30は、バインダー層14の上表面の中に少なくとも部分的に埋設され、前記のように、バインダー層14の硬化の際にそれに接着する。保護媒体配合物30の有効量が、バインダー層14の中に分散されて、保護媒体配合物30が、反射性配合物20の上表面よりも上に、より大きい距離又は高さで伸びているので、除雪機刃等がその上を移動する最上表面を与える。
【0086】
本発明の好ましい反射性物品の別の態様が、図3及び4に示される。物品10は、好ましくは、基体40、例えば図4に示されるような道路表面に適用されたベース層12を含む。バインダー層14は、好ましくはベース層12が完全に硬化する前に、ベース層12の中央部分(即ち全幅よりも小さい)に適用され、それによって、ベース層の露出された2個の横側表面を残している。従って、バインダー層14は、ベース層12よりも狭い。ベース層12が完全に硬化する前に、保護媒体配合物30が、ベース層12の横側部分に適用される。反射性配合物20が、バインダー層14が硬化する前に、より狭いバインダー層14に適用される。その代わりに、図示されないが、保護媒体配合物30を、保護媒体配合物30の内側に、即ち、一般的に、バインダー層20の中央部分に適用される反射性配合物20と共に適用することができる。ベース層12及びバインダー層14は、異なった色を有する。例えばベース層12は、黒色又は暗色であり、バインダー層14は明色又は白色である(バインダー層14の色よりも明るい)。図4に示されるように、保護媒体配合物30は、バインダー層14及びその中に含まれる反射性配合物20の上表面よりも上に伸びている最上表面を有して、バインダー層14及び反射性配合物20が、除雪機刃等のために損傷されるのを防止する。更に、バインダー層14は、隆起した表面であるので、これは水をはじき、それによって、反射性配合物粒子表面上に水が溜まることが実質的に回避されるので、湿潤反射を改良する。
【0087】
実施例1
本発明に従った実験的車線標識を製造した。ベース層は、0.305mm(12ミル)〜0.457mm(18ミル)の厚さを有し、硬化剤、例えばジエチレントリアミンの付加物、アミノエチルピペラジンの塩及びトリエチレンテトラミンの付加物のブレンドによって硬化させたビスフェノールAのジグリシジルエーテルであった。エポキシ樹脂は、ブラストスラグ、例えばReed MineralsからのBlack Beauty(登録商標)によって飽和させた。車線標識の構造は、図3及び4に示されるようなもので、ステンレススチール球が、バインダー層14のそれぞれの横側上に配置されていた。バインダー層は、ヘキサメチレンジイソシアネート及びポリエステルポリオール中間体から誘導された白色又は黄色のポリウレタンであった。バインダー層は、その表面で、ガラスビーズ、即ち約0.2441kg/m2(0.05lb/ft2)のPlus 9(登録商標)Clusterビーズ(500−1500μm)、約0.6347kg/m2(0.13lb/ft2)のMegalux(登録商標)(600−1700μm)ビーズ及び約0.6347kg/m2(0.13lb/ft2)のSwarcolux(登録商標)(75−1400μm)ビーズによって飽和させた、0.356mm(14ミル)〜0.457mm(18ミル)の厚さを有する、白色又は黄色であった。
【0088】
このラミネートは、夜間、普通の夜間ライトを有する自動車から容易に目に見えるものであった。
【0089】
本発明に従った、一つ又はそれ以上のバインダー層には、物品の耐久性を増加させ、特に、除雪機の刃によって起こされる損傷から、反射性ビーズ及びバインダ層自体への損傷を防止することができる、複数の保護媒体配合物が設けられている。
【0090】
特許法に従って、ベストモード及び好ましい態様を記載したが、本発明の範囲は、これらに限定されるものではなく、付属する特許請求の範囲の範囲に限定されるものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基体に適用されるように適合された少なくとも一つのベース層(該ベース層は硬化されており、該ベース層はエポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリウレア、ポリウレタン−ウレア、ポリ(ビニルエステル)若しくはポリアクリル樹脂又はこれらの任意の組合せを含む);
前記ベース層の少なくとも一部の頂部に接触し、配置された状態にある一つ又はそれ以上の非透明バインダー層(該一つ又はそれ以上のバインダー層は硬化されており、ポリウレタン、ポリウレタン−ウレア、ポリウレア、ポリエステル若しくはポリアクリル樹脂又はこれらの任意の組合せを含むが、該一つ又はそれ以上のバインダー層は該ベース層とは異なっている);並びに
その中に部分的に埋設された複数の保護媒体粒子を有する該一つ又はそれ以上のバインダー層の露出された最上バインダー層若しくはその上に、その中に部分的に埋設された複数の保護媒体粒子を有する任意のバインダー層も有しない露出された表面を有する該ベース層部分又は両方
を含んでなり、該複数の保護媒体粒子が、該一つ又はそれ以上のバインダー層の最上表面よりも上に伸びている最上表面を有する反射性標識ラミネート物品。
【請求項2】
反射性粒子を含有し、前記保護媒体粒子の最上表面が該反射性粒子の最上表面よりも上に伸びている請求項1に記載の反射性標識ラミネート物品。
【請求項3】
前記ベース層がエポキシ樹脂であり、前記反射性粒子がセラミック、ポリマー、ケイ酸塩、コンポジット粒子又はこれらの組合せを含み、そして前記保護媒体粒子が金属、ポリマー、石、岩、天然材料若しくは合成材料又はこれらの任意の組合せを含む請求項2に記載の反射性標識ラミネート物品。
【請求項4】
前記エポキシ樹脂がビスフェノールAのジグリシジルエーテルであり、前記反射性粒子の重量基準で大部分が約0.0127mm〜約0.1778mmの直径を有し、前記保護媒体粒子の重量基準で大部分が約0.508mm〜約3.175mmの直径を有し、そしてそれぞれの前記一つ又はそれ以上のバインダー層が、独立に、ポリウレタン、ポリウレア又はポリウレタン−ウレアである請求項3に記載の反射性標識ラミネート物品。
【請求項5】
前記反射性粒子が固体であり、前記少なくとも1個のベース層の合計厚さが約0.127mm〜約0.762mmであり、前記一つ又はそれ以上のバインダー層の合計厚さが約0.127mm〜約0.762mmである請求項4に記載の反射性標識ラミネート物品。
【請求項6】
前記少なくとも一つのベース層の合計厚さが約0.254mm〜約0.508mmであり、前記一つ又はそれ以上のバインダー層の合計厚さが約0.254mm〜約0.508mmであり、前記最上のバインダー層が約10又はそれ以下の、ASTM D−1925に従った600時間後の黄色度指数を有し、前記反射性粒子の保護媒体粒子に対する重量比が約1〜約20である請求項5に記載の反射性標識ラミネート物品。
【請求項7】
前記エポキシ層がアミン硬化剤から誘導され、該アミン硬化剤が少なくとも第一アミン硬化剤(a)及び第二アミン硬化剤(b)を含み、該アミン硬化剤(a)が、a+bの約10〜約90重量%であり、そして該アミン硬化剤(b)が、a+bの約10〜約90重量%である請求項1に記載の反射性標識ラミネート物品。
【請求項8】
前記エポキシが少なくとも3種のアミン硬化剤から誘導され、第一アミン硬化剤(a)が約5〜約90重量%であり、該第二アミン硬化剤(b)が約5〜約90重量%であり、そして該第三アミン硬化剤(c)が約5〜約90重量%である(ここで全てのパーセントがa+b+cの重量基準である)請求項3に記載の反射性標識ラミネート物品。
【請求項9】
前記エポキシが少なくとも3種のアミン硬化剤から誘導され、第一アミン硬化剤(a)が約5〜約90重量%であり、前記第二アミン硬化剤(b)が約5〜約90重量%であり、そして前記第三アミン硬化剤(c)が約5〜約90重量%であり(ここで、全てのパーセントがa+b+cの重量基準であり、第一アミン硬化剤がアルキルフェノールと、一般式:
【化1】

[式中、R1は炭素数1〜20のアルキルであり、R2及びR3は、独立に、炭素数1〜15であり、一緒に複素環式アルキルを形成し、R4は水素又はR5NHR7若しくはR6NHR7(式中、R5は炭素数1〜10のアルキルであり、R6及びR7は、独立に、炭素数1〜10のアルキルである)である]
を有するアミノアルキルシクロジアミンである脂肪族アミンとの組合せを含み、該アルキルフェノールのアルキル基は炭素数1〜15であり、
第二アミン硬化剤は脂肪族アミンとフェノールとの組合せを含み、この脂肪族アミンは一般式:
【化2】

[式中、R8は(CH2n(式中、nは1〜30である)であり、xは1〜10である]
を有するポリ属アミンを含み、そして
第三アミン硬化剤は、一般式:
【化3】

[式中、R9は炭素数1〜10のアルキルであり、R10は炭素数1〜10のアルキルであり、R11及びR12は、独立に、1〜15個の炭素原子を有し、R11及びR12は2個のアミン官能基と一緒に複素環式アルキルを形成し(ここで、R11及びR12はそれぞれ脂肪族である)、R13は水素又はR14NH2若しくはR15NHR16(式中、R14は炭素数1〜10のアルキルであり、R15は炭素数1〜10のアルキルであり、R16は炭素数1〜10のアルキルである)である]
を有する請求項5に記載の反射性標識ラミネート物品。
【請求項10】
前記基体が道路である請求項1、5又は9に記載の反射性標識ラミネート物品。
【請求項11】
基体に適用されるように適合された少なくとも一つのベース層、該ベース層の全体幅と接触している又は該ベース層の全体よりも小さい幅と接触して、該ベース層の一方の横側が露出されているか若しくは該ベース層の両方の横側が露出されているようになっている少なくとも一つのバインダー層、少なくとも一つのバインダー層は露出された表面を有する、
該少なくとも一つのバインダー層の中に部分的に埋設された又は該一方若しくは両方の横の露出されたベース層側の中にのみ部分的に埋設された保護媒体粒子並びに
該露出されたバインダー層の中に部分的に埋設された反射性粒子
を含む反射性標識ラミネート物品であって、
該ベース層がエポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリウレア、ポリウレタン−ウレア、ポリ(ビニルエステル)若しくはポリアクリル樹脂又はこれらの任意の組合せを含み、そして該少なくとも一つのバインダー層がポリウレタン、ポリウレタン−ウレア、ポリウレア、ポリエステル若しくはポリアクリル樹脂又はこれらの任意の組合せを含むが、該少なくとも一つのバインダー層が該ベース層とは異なっている、反射性標識ラミネート物品。
【請求項12】
該少なくとも一つのベース層が硬化エポキシ樹脂であり、該少なくとも一つのバインダー層が硬化されている請求項11に記載の反射性標識ラミネート物品。
【請求項13】
前記エポキシ樹脂がビスフェノールAのジグリシジルエーテルであり、前記バインダー層が非透明であり、そして独立に、ポリウレタン、ポリウレア又はポリウレタン−ウレアであり、
前記反射性粒子の重量基準で大部分が約0.00127mm〜約0.1778mmの直径を有し、前記保護媒体粒子の重量基準で大部分が約0.508mm〜約3.175mmの直径を有する請求項12に記載の反射性標識ラミネート物品。
【請求項14】
前記反射性粒子がセラミック、ポリマー、ケイ酸塩、コンポジット粒子又はこれらの組合せを含み、そして前記保護媒体が金属、ポリマー、石、岩、天然材料若しくは合成材料又はこれらの任意の組合せを含み、前記反射性粒子が固体であり、前記少なくとも一つのベース層の合計厚さが約0.127mm〜約0.762mmであり、前記一つ又はそれ以上のバインダー層の合計厚さが約0.127mm〜約0.762mmである請求項13に記載の反射性標識ラミネート物品。
【請求項15】
前記反射性粒子がバインダー層の露出された表面の上に配置されており、前記保護材料粒子がバインダー層の露出された表面の上に配置されている請求項13又は請求項14に記載の反射性標識ラミネート物品。
【請求項16】
前記ベース層の露出された横部分を含み、前記反射性粒子がバインダー層の露出された表面の上に配置されており、前記保護媒体粒子が露出された横ベース層の上に配置されている請求項13又は請求項14に記載の反射性標識ラミネート物品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2012−504200(P2012−504200A)
【公表日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−529099(P2011−529099)
【出願日】平成21年9月11日(2009.9.11)
【国際出願番号】PCT/US2009/056642
【国際公開番号】WO2010/036522
【国際公開日】平成22年4月1日(2010.4.1)
【出願人】(502141050)ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー (1,383)
【Fターム(参考)】