腹内圧監視システム
導尿カテーテルシステムでカテーテルを行なった患者から腹内圧(IAP)を測定する装置、システム、キットおよび方法が本明細書に記載されている。装置は、圧力変換器に連結するように構成されたバイパス管腔と、バイパス管腔に連結されたサンプリングポートコネクタと、導尿カテーテルシステムの排出管の一部を少なくとも部分的に囲むように構成された排出管ハウジングと、クランプ機構を備えることができる。サンプリングポートコネクタは、導尿カテーテルシステムとIAP装置のバイパス管腔の間に流体連結を形成するように、導尿カテーテルシステムのサンプリングポートに取外し可能に取り付けるように構成することができる。クランプ機構は、導尿カテーテルシステム排出管の管腔を制御可能に閉塞するように構成することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、本明細書に完全に記載されているように、本出願に参照として援用する、2005年7月14日出願の米国仮特許出願第60/699,301号の米国特許法第119条(e)に基づく優先権を主張するものである。
【背景技術】
【0002】
腹内圧(IAP)は、患者の生理的基礎状態の重要なパラメータおよび予後インジケータである。正確なIAP測定はしたがって重要である。IAPを検出する1つの単純な方法としては、膀胱圧の測定が挙げられる。より詳細には、導尿留置カテーテルシステムを介した膀胱圧の測定は、腹内圧を間接的に測定する単純および効果的な方法である。膀胱圧の連続的監視は、腹内高血圧(IAH)の開始、およびより厳しい状態、腹部コンパートメント症候群(ACS)への進行を検出するのに有用である。IAHおよびACSは、腹腔内容物が腹腔の容量を超えて膨張する場合に生じる。IAHおよびACSの原因としては、腹腔内血液、急速輸液による間質浮腫、腹膜炎、腹水、およびガスによる腸の膨満が挙げられる。IAHおよびACSは両方とも、基本的に外傷患者に関連しているが、他の病態の患者は現在IAHおよびACSの「リスクがある」と認識されている。
【0003】
IAHおよびACSによって悪影響を受ける主な器官系としては、心臓血管系、腎臓系、肺系、胃腸系、および中枢神経系が挙げられる。患者は生理的変化を監視すべきであるだけでなく、腹内圧も測定しなければならない。腹内圧を測定するいくつかの技術が、本明細書に完全に記載されているように、本出願に参照として援用するKron他の刊行物(Kron,HartmanおよびNolan、「The measurement of intra−abdominal pressure as a criterion for abdominal re−exploration」Ann Surg、199巻、28〜30ページ、1984年)に記載されている方法を含む、刊行物に記載されている。これらの技術としては、腹膜透析カテーテルでの直接腹腔内測定、経鼻胃チューブを介した胃内測定、および直腸経路を介した、または膀胱内の導尿カテーテルシステムを通した圧力の測定が挙げられる。腹腔内経路は最も直接的であるが、腹膜内への特殊カテーテルの挿入の必要は、この方法を幅広い臨床使用に望ましくなくする固有のリスクを有する。残りの選択肢のうち、導尿留置カテーテルシステムを介した膀胱圧の測定は、その容易性および信頼性による選択の方法となった。
【0004】
膀胱圧の連続測定は、IAHまたはACSのリスクのあるあらゆる患者の検査の一部として行なうべきであり、腹内圧の測定は器官系不全に関連する他の評価所見に相関させるべきである。
【0005】
膀胱は、受動的リザーバとして働き、膀胱内容量が約100mL以下の場合に腹内圧に正確に反映する。膀胱圧は、患者の導尿カテーテル排出システムに連結された従来の圧力変換器を使用することによって容易に測定することができる。現在、病院内で利用可能な材料を使用して圧力モニタを組み立てなければならない、アドホックベースの医療専門家によって構築された装置を使用して多くの膀胱圧測定が行われている。このような自家製モニタは組み立てる時間が必要であり、品質および使用の容易性が変わる可能性がある。したがって、有用であろうものよりもあまり頻繁に使用することができない可能性がある。これらのモニタは、標準のレベルまたはパフォーマンスまたは滅菌性を有していない。これらの装置は漏洩する可能性があり、閉じたカテーテルシステムの遮断が必要である可能性がある。さらに、市販のシステム(Wolfe−Tory「AbViser(登録商標)」システムなど)は、使用するのにFoleyカテーテルシステムを開く必要がある。このようなシステムの例は、本明細書に完全に記載されているように、本出願に参照として援用する、Christensen他の米国特許出願公開第2006/0058702号で見ることができる。
【0006】
出願人は、Foleyカテーテルなどの市販の導尿カテーテルを使用して、IAPの単一または多数の(例えば、連続の)測定を行うことが特に有利であることが分かった。出願人はまた、カテーテルシステムを開くことにより患者または医療提供者をシステムの汚染または漏洩に潜在的に曝す可能性があるので、システムを開くことなく(例えば、排出管などを取り外すことによって)、患者により既に使用されているカテーテルシステムの一部である導尿カテーテルによる1つまたは複数のIAP測定を行うことが有利であることが分かった。したがって、これらの問題および/またはその他の1つまたは複数を克服することができるIAP測定を行う装置、システムおよび方法が、本明細書に記載されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、IAP監視用装置およびシステムと、これらを使用するキットおよび方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
これらの装置、システム、キットおよび方法は、臨床医または他の施術者が患者の膀胱からの圧力読取により腹内圧を測定する方法を提供する。
【0009】
より詳細には、患者から腹内圧(IAP)を測定する装置は、導尿カテーテルで使用される装置であってもよい。本明細書に記載されるIAP測定装置は、導尿カテーテルシステムバイパス装置(または、「バイパス装置」)と呼ぶことができる。というのは、閉型カテーテルシステムを分解あるいは開く必要なく、カテーテルを行なった患者からの導尿カテーテルシステムまたはカテーテルシステムによるIAPの測定を可能にするからである。
【0010】
したがって、導尿カテーテルシステムを特徴とする患者からの腹圧を測定する装置が記載されている。いくつかの変更形態では、これらの装置はサンプリングポートおよび排出管を有するカテーテルで使用されるようになっている。これらの装置は、腹内圧を測定する圧力変換器に流体連結されるように構成されたバイパス管腔と、バイパス管腔と流体連結しているサンプリングポートコネクタと、導尿カテーテルの排出管の一部を少なくとも部分的に囲むように構成された排出管ハウジングと、排出管ハウジングと連通しているクランプ機構とを備えることができる。サンプリングポートコネクタは、導尿カテーテルシステムとIAP装置のバイパス管腔の間に流体連結を形成するように、導尿カテーテルシステムのサンプリングポートに取外し可能に取り付けられるように構成されている。さらに、クランプ機構はまた、導尿カテーテルシステム排出管の管腔を制御可能に閉塞するように構成されている。
【0011】
バイパス管腔はしたがって、尿が普通はこれを通して排出されるカテーテル(例えば、Foleyカテーテル)の部位または管腔と流体連通していてもよい。流体は、IAPを測定するために、カテーテルを通してバイパス管腔から患者の膀胱に与えることもできる。したがって、バイパス管腔は、流体をカテーテルに与える、および/または圧力を測定するために1つまたは複数の流体経路に連結することができる(または、その一部となることができる)。例えば、バイパス管腔は、圧力変換器に連結することができる第1の流体経路と流体連結することができる。バイパス管腔はまた、バイパス管腔を通して流体を注入する流体注入器に連結するように構成された第2の流体経路に流体連結することもできる。流体注入器(例えば、注射器などのポンプ)はそれ自体、流体のボーラスを与える流体源に連結することができる。いくつかの変更形態では、圧力変換器と連結する流体経路、および流体注入器と連結する流体経路は同じ流体経路の一部である。例えば、バイパス管腔は圧力変換器、およびバイパス管腔を通して流体を注入する流体注入器の両方に連結するように構成された流体経路と流体連結していてもよい。いくつかの変更形態では、装置は腹内圧を測定する圧力変換器を備えている。
【0012】
あらゆる適当な流体源(例えば、気体、液体など)は、流体バイパス管腔を通してカテーテル内に流体を供給するために、装置で(または、装置の一部として)使用することができる。例えば、流体源は生理食塩水源(例えば、生理食塩水袋)などであってもよい。さらに、あらゆる適当な流体注入器を、流体をバイパス管腔を通してカテーテル内に注入する装置で(または、装置の一部として)使用することができる。例えば、流体注入器は、注射器を含む流体ポンプ(例えば、機械または電気ポンプなど)であってもよい。いくつかの変更形態では、流体注入器は流体源に流体連結されており、それによって流体源からの流体を装置のバイパス管腔を通して導尿カテーテル内に汲み上げることができる。流体源および流体注入器は、装置をIAPを測定するために多数回使用することができるように構成することができる。例えば、流体注入器(例えば、注射器)は、流体源から流体を「再装填」することができる。いくつかの変更形態では、流体源および流体注入器は、流体注入器が一方向に動作する場合にバイパス管腔を通して流体を引く(例えば、注射器のプランジャを引き出す)ことなく、流体源から流体注入器内に流体を引き入れることを可能にする弁(例えば、一方向弁、フラップ弁など)に連結されている。さらに、流体源と流体注入器の間の流れは、流体注入器がバイパス管腔を通して流体を運んでいる(例えば、注射器のプランジャを押している)場合に防ぐことができる。
【0013】
いくつかの変更形態では、流体注入器は定量制リザーバを備えている。例えば、流体注入器は、単一の測定のために定量の流体を運ぶ。1つまたは複数の定量は、(例えば、流体注入器に利用可能な容量に基づき)予め設定することができる、または流体注入器の一部のキャリブレーションマークに基づき選択することができる。いくつかの変更形態では、流体注入器および定量制リザーバはハウジングの一部(例えば、装置の排出管ハウジング)である。例えば、上記排出管ハウジングは、IAPの測定を行う前に流体注入器によって制御可能に与えることができる流体を装填することができる流体リザーバを備えることができる。
【0014】
上に記載するように、装置(より詳細には、装置のバイパス管腔領域)は普通、導尿カテーテルシステム上のサンプリングポートを通して導尿カテーテルシステムに連結している。導尿カテーテルは、患者にカテーテルを行なった後に、導尿カテーテルシステムの動作中に尿のサンプルをそこを通して取り除くことができる1つまたは複数のサンプリングポートを有することができる。導尿カテーテルがサンプリングポートを閉塞しない場合でさえも、カテーテルシステムは、取付具の一部として、または排出管の一部としてサンプリングポートを備えることができる。サンプリングポートは、閉型導尿カテーテルシステムを破損または崩壊することなく、導尿カテーテルシステムの管腔にアクセスすることが可能である。本明細書に記載した装置、システム、キットおよび方法で使用するのに適した多くの導尿カテーテルシステムは、サンプリングポートを通した漏洩または汚染を防ぐ弁を有するサンプリングポートを備えている。
【0015】
あらゆる適当なサンプリングポートコネクタを使用することもできる。普通、サンプリングポートコネクタはバイパス管腔を(これを通して尿が流れる)カテーテルの管腔に流体連結させ、それによって流体をIAPの測定のために装置からカテーテル内に運ぶことができる。例えば、サンプリングポートコネクタは、装置をサンプリングポートに固定するルアロックを備えることができる。いくつかの変更形態では、サンプリングポートコネクタは、サンプリングポートと噛み合うオートバルブを備えている。本明細書で使用するようなオートバルブは、サンプリングポートの弁部材を開くための挿入部材(例えば、雄ルア部)、オートバルブをサンプリングポートに連結させるための係止コネクタ(結合部材)(例えば、EZ−LOK(商標)の雄ねじ上にねじ込む雌ねじ切り部材)、およびバイパス管腔に連結することができる流体注入ライン/ポート(例えば、上に記載したような管または他の流体導管)を有することができる装置のことを言う。オートバルブは、バイパス管腔が導尿カテーテルシステムと連通するのを可能にし、膀胱内への流体注入を可能にすることができる。オートバルブがサンプリングポートから係脱すると、流体注入ラインを通した流体注入が妨げられる。一実施形態では、オートバルブの挿入部材自体はそれに関連する弁部材を有することができ、それによってサンプリングポートへのオートバルブの連結が、そこを通る流体流のために両方の弁部材を開く。
【0016】
いくつかの変更形態では、サンプリングポートコネクタはまた、補助サンプリングポートを備えている。補助サンプリングポートは、装置(例えば、バイパス装置)が導尿カテーテルのサンプリングポートに取り付けられている場合でさえも、導尿カテーテルシステム内での尿のサンプリングを可能にするように構成することができる。補助サンプリングポートは、カテーテル上にある同じ種類のサンプリングポートであってもよい、または異なるタイプであってもよい。例えば、補助サンプリングポートはEZ−LOK(商標)機構を備えることができる。補助サンプリングポートは、IAPシステムが、排出システムの機能性(例えば、尿のサンプリングを含む)維持しながらカテーテルシステムにモジュール的に取り付けすること、および追加の構成部品の取り付けを可能にすることができる。
【0017】
排出管ハウジング(ハウジングとも言うことができる)は普通、カテーテルの排出管の少なくとも一部を囲んでいる。いくつかの変更形態では、排出管ハウジングは留置カテーテル(例えば、カテーテルを行なった患者内のカテーテル)の排出管部周りで係止する。排出管ハウジングは、排出管の少なくとも一部を保持する1つまたは複数の経路を備えることができる。例えば、排出管ハウジングは、排出管の一部が嵌合する経路を備えることができる。ハウジングは排出管の周りで閉じることができ、それによって排出管は排出管ハウジングの経路内に固定される。いくつかの変更形態では、排出管ハウジングは、第1のハウジング領域および第2のハウジング領域を有し、それによって第1のハウジング領域は(少なくとも部分的に)第2の本体ハウジング領域から分離可能である。2つのハウジング領域が分離された場合、カテーテル排出管はその間に挿入することができる。2つの領域はその後、排出管の周りで閉じることができる。いくつかの変更形態では、ハウジングは、領域を互いに保持し、これを排出管の周りに固定するばねまたは他のバイアスを備えている。いくつかの変更形態では、ハウジングはハウジングを排出管の周りに係止する1つまたは複数のロックを備えることができる。ロックは、エラストマー材料、ラッチなどであってもよい。
【0018】
排出管ハウジングはまた、本明細書に記載するIAPを測定する装置の一部として含むことができる追加の構成部品用の取付具を格納または提供することができる。いくつかの変更形態では、ハウジングはまたバイパス管腔の一部を格納することができる。排出管ハウジングは、流体注入器および/または流体リザーバまたは流体源を備えることができる。サンプリングポートコネクタはまた、排出管ハウジングに取り付けることもできる。
【0019】
クランプ機構は普通、排出管を閉塞して、クランプ機構が係合した場合にカテーテルの排出管を通した尿の排出を防ぐ。したがって、クランプ機構は排出管を通して流れを制御することができる。クランプ機構は少なくとも部分的に排出管ハウジング内にあってもよく、排出管ハウジング内の配管の領域に作用する。あらゆる適当なタイプのクランプ機構を使用して、排出管を閉塞することができる。例えば、クランプ機構は、排出管を通る管腔が閉塞されるように挟むことによって排出管を閉塞するピンチ弁であってもよい。クランプ機構の別の例は、排出管を通る管腔が閉塞されるように排出管を屈曲するまたはねじる屈曲または捩りクランプ機構である。例えば、ハウジングは互いに対して移動させることができる1つまたは複数の可動領域を有することができ、それによって排出管がハウジング内に固定された場合に、ハウジングの第1の領域をハウジングの第2の領域に対して移動させることによって管を屈曲させるまたは捩じることができる。いくつかの変更形態では、ハウジングの異なる領域を互いに固定することができる(例えば、ヒンジ付けすることができる)。クランプ機構はまた、バイパス管腔を閉塞するように構成することもできる。いくつかの変更形態では、同じクランプ機構を使用して、バイパス管腔およびカテーテルの排出管の両方を閉塞させることができる。
【0020】
装置はまた、クランプ機構の動作を制御するように構成されたセレクタを備えることができる。いくつかの変更形態では、セレクタは排出管ハウジングに取り付けられている。装置の動作は、クランプ機構の操作を制御するセレクタ(または複数のセレクタ)によって調整または少なくとも部分的に制御することができる。いくつかの変更形態では、セレクタはまた、IAPを測定する前に(例えば、流体注入器および/または流体源を制御することによって)流体のボーラスの運搬を制御または調整する。セレクタはしたがって、IAPの測定を調整するのに使用することができる。セレクタは、カテーテル排出管を開放または閉止(閉塞)するのに、および/またはバイパス管腔と連結しているバイパス管腔または流体経路を開閉する(開閉して、カテーテル内への流体の運搬および/またはIAPの測定を可能にする)のに使用することができる。
【0021】
あらゆる適当なセレクタを使用することもできる。セレクタの例としては、ノブ、ボタン、ダイアル、スライダ、スイッチ、トグル、およびレバーが挙げられる。セレクタは、カテーテル排出管を閉塞する、および/またはバイパス管腔を閉塞するための設定を含むことができる。1つまたは複数のインジケータを装置の一部として含めて、装置の動作を示すことができる。例えば、装置(例えば、セレクタおよび/またはハウジング)は、カテーテル排出管がクランプ機構によって閉塞されるかどうかを示すことができる。インジケータは視覚的インジケータであってもよい。例えば、インジケータは色インジケータであってもよい。
【0022】
装置はまたラベル付けすることもできる、あるいは指示を含むこともできる。例えば、装置は装置の本体上に印刷された指示を含んで、使用順序または装置を制御する方法を示すことができる。いくつかの変更形態では、装置は患者に対して、または患者のベッドに対して位置決めおよび固定することができる。装置は、カテーテルを行なった患者に装置を取り付けるための1つまたは複数の止め具を備えることができる。止め具の例としては、ストラップ、ベルト、接着剤、クランプ、タイなどが挙げられる。止め具はクッション付けまたはパッド付けすることができ、患者、または患者の一部(例えば、患者の脚)に一致する形状を有することができる。
【0023】
本明細書に記載した装置のいくつかの変更形態は、腹内圧を測定するように圧力変換器に流体連結するように構成されたバイパス管腔、バイパス管腔と流体連結しているサンプリングポートコネクタ(導尿カテーテルシステムとバイパス管腔の間に流体連結を形成するように導尿カテーテルシステムのサンプリングポートに取外し可能に取り付けられるように構成されたサンプリングポートコネクタ)、導尿カテーテルの排出管の一部を少なくとも部分的に囲むように構成されたハウジング、ハウジング内の流体リザーバ(流体リザーバは、バイパス管腔と流体連通している)、流体リザーバから導尿カテーテル内に流体を与えるように構成された流体注入器、および導尿カテーテルシステム排出管の管腔を制御可能に閉塞するように構成された、少なくとも部分的にハウジング内にあるクランプ機構を備えた、患者から腹内圧を測定する装置である。本明細書に記載した装置は普通、サンプリングポートおよび排出管を有する導尿カテーテルシステムで既にカテーテルを行なった患者で使用するようになっている。
【0024】
本明細書に記載する装置はまた、クランプ機構および流体注入器を制御するように構成されたセレクタを備えることができ、それによって流体を導尿カテーテル内に与えながら、排出管を閉塞することができる。さらに、これらの装置は既に記載した機構のいずれかを含むこともできる。
【0025】
本明細書に記載した装置のいくつかの変更形態は、腹内圧を測定するように圧力変換器に流体連結するように構成されたバイパス管腔、バイパス管腔と流体連結しているサンプリングポートコネクタ(サンプリングポートコネクタは、導尿カテーテルシステムとバイパス管腔の間に流体連結を形成するように導尿カテーテルシステムのサンプリングポートに取外し可能に取り付けられるように構成されている)、導尿カテーテルシステムの排出管の一部およびバイパス管腔の一部を少なくとも部分的に囲むように構成されたハウジング、少なくとも部分的にハウジング内にあるクランプ機構(クランプ機構は導尿カテーテルシステム排出管の管腔およびバイパス管腔を制御可能に閉塞するように構成されている)、およびクランプ機構の動作を制御するように構成されたセレクタを備えた、IAPを測定する装置である。
【0026】
また、サンプリングポートと流体連通している第1の管腔を有するカテーテル、サンプリングポートに連結するように構成された導尿カテーテルシステムバイパス装置、流体注入装置、および圧力変換器を備えた腹内圧を測定するシステムであって、流体注入装置および圧力変換装置は導尿カテーテルシステムバイパス装置のバイパス管腔を通してカテーテルの第1の管腔と流体連通しているシステムが本明細書に記載されている。導尿バイパス装置は普通、腹内圧を測定するように圧力変換器に流体連結するように構成されたバイパス管腔、(導尿カテーテルシステムの排出管の一部を少なくとも部分的に囲むように構成された)排出管ハウジング、および排出管ハウジングと連通しているクランプ機構を備えており、クランプ機構は導尿カテーテルシステム排出管の管腔を制御可能に閉塞するように構成されている。
【0027】
上に記載したように、流体注入装置はポンプまたは注射器であってもよく、圧力変換器は注射器に取り付けることができる。ピンチ弁またはピンチ万力を含む、あらゆる適当なクランプ機構を使用することができる。いくつかの変更形態では、システムはまた使用者に圧力測定を提供するように、または圧力測定の記憶または伝達のために圧力変換器に連結された出力装置を備えている。
【0028】
導尿カテーテルシステムバイパス装置はまた、カテーテルのサンプリングポートに連結するように構成されたオートバルブを備えることができ、バイパス管腔は流体注入ラインを備えることができる。したがって、流体注入ラインは、バイパス管腔と流体連結されている流体経路であってもよい。システム(特に、導尿カテーテルシステムバイパス装置)はまた、バイパス管腔と流体連結している流体注入経路を備えることもできる。流体源はまた、流体注入経路と連通するように含めるおよび構成することができる。いくつかの変更形態では、バイパス管腔は補助サンプリングポートを備えている。
【0029】
本明細書に記載したクランプ機構のいずれかは、IAPを測定するシステムの一部として使用することができる。例えば、導尿カテーテルシステムバイパス装置は、クランプ機構がカテーテル排出管を屈曲させることによってカテーテル排出管を閉塞するように構成された屈曲クランプであるように構成することができる。屈曲クランプは、屈曲クランプを屈曲させることにより可撓性アームが管内に押されて、流体流を遮るように構成された可撓性アームを備えることができる。いくつかの変更形態では、クランプ機構は、底部支持部材、およびクランプ機構を管に一緒に連結させる上部取付部材を備えている。
【0030】
また、本明細書に記載されたIAP測定装置(またはシステム)のいずれかを備えた腹内圧測定キットが本明細書に記載されている。これらのキットはまた、導尿カテーテルシステムバイパス装置に連結する管腔を有する配管を備えている。いくつかの変更形態では、これらのキットはまた指示を含んでいる。キットは殺菌されているまたは殺菌可能であってもよく、包装することもできる。
【0031】
また、閉型カテーテルシステムを破断することなく、腹内圧を測定する方法が記載されている。閉型カテーテルシステムは普通、サンプリングポートおよび排出管を有する導尿カテーテルシステムを備えている。普通、これらの方法は、導尿カテーテルシステムの排出管を導尿カテーテルシステムバイパス装置の排出管ハウジングに挿入するステップと、導尿カテーテルシステムバイパス装置を導尿カテーテルのサンプリングポートに取り付けるステップと、導尿カテーテルの排出管を閉塞させるステップと、導尿カテーテル内に流体を注入するステップと、腹内圧を検出するステップとを含むことができる。導尿カテーテルシステムバイパス装置は、バイパス管腔に流体連結されたサンプリングポートコネクタ、(導尿カテーテルの排出管の一部を少なくとも部分的に囲むように構成された)排出管ハウジング、および排出管ハウジングと連通しているクランプ機構(クランプ機構は、導尿カテーテルシステム排出管の管腔を制御可能に閉塞するように構成されている)を有する装置を含む、上に記載した装置のいずれかであってもよい。
【0032】
いくつかの変更形態では、IAPを測定する方法はまた、導尿カテーテルの排出管を開くステップを含んでいる。排出管を開くステップはまた、バイパス管腔を閉塞するステップを含むことができる。いくつかの変更形態では、導尿カテーテルシステムの排出管を排出管ハウジングに挿入するステップは、排出管ハウジングの第1の領域を排出管ハウジングの第2の領域から離すステップと、排出管ハウジングの第1と第2の領域の間に排出管を挿入するステップとを含んでいる。ハウジングの第1および第2の領域はその後、排出管がハウジング内で間に固定されるように結合することができる。導尿カテーテルシステムの排出管を閉塞するステップは、排出管を閉塞させるように導尿カテーテルシステムバイパス装置のクランプ機構を作動させるステップを含むことができる。例えば、排出管を閉塞するステップは、排出管を挟むステップ、排出管を屈曲させる(または、捩る)ステップなどを含むことができる。
【0033】
これらおよび他の実施形態、特性および利点は、最初に簡単に説明した添付の図面と合わせて、本発明の以下のより詳細な説明を参照すれば、当業者にはより明らかになるだろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下の詳細な説明は、異なる図の同様の要素は同じ番号が付けられている図面を参照して読むべきである。必ずしも等尺度ではないが、図面は、選択した実施形態を示しており、本発明の範囲を限定することを意図したものではない。詳細な説明は、限定ではなく例として、本発明の原則を示している。この説明は明らかに、当業者が本発明を行ない、使用することを可能にし、本発明を実施する最良の形態であると現在考えられているものを含む、本発明のいくつかの実施形態、適応形態、変更形態、代替形態および使用を記載している。
【0035】
本明細書の変更形態を、オートバルブとサンプリングポートの間のねじ切り連結などの特定の連結に関して記載するが、クランプ連結、締まり嵌め連結などの他のタイプの連結も可能であり、本発明の範囲内である。また、本明細書で使用するように、「IAP監視システム」という用語は1つまたは複数の腹内圧測定を行うあらゆるシステムのことを言い、「測定」および「監視」という用語は、1つまたは複数の圧力読取があらゆる期間にわたって行なわれることを示すのに交換可能に使用される。さらに、「導尿カテーテル」および「Foleyカテーテル」という用語は本明細書では、患者の膀胱から尿を排出するように構成されたあらゆるカテーテル、導管、または同様の装置のことを言うのに使用される。患者は、被験者および被験動物を含む、本明細書に記載する装置および方法から利益を得ることができるあらゆる対象であってもよい。患者は、医療的治療を受けている対象に限るものではない。
【0036】
腹内圧(IAP)は、患者の膀胱内に含まれる流体の圧力を測定することによって測定することができる。例えば、導尿カテーテルシステムは患者の膀胱にアクセスするのに使用することができる。膀胱が(例えば、カテーテルの排出ポートを閉塞することによって)空になるのが防止されると、膀胱内の流体の圧力を測定することができ、この圧力はIAPを反映する可能性がある。正確なIAP測定を可能にする膀胱(およびカテーテル)内の流体量は、患者によって異なる可能性があるが、普通は約10〜100ml(例えば、50ml)内である。したがって、流体は測定を行う前にカテーテルを通して加えることができる。流体はボーラスとして、または徐々に加えることができる。あらゆる適当な流体、例えば、生理食塩水、空気などを加えることができる。例えば、当業界で知られているように、空気圧をIAPを測定するのに使用することができるので、膀胱を充填するのに空気を使用することは臨床的に実行可能な選択肢であり、空気を充填した膀胱を画像化モダリティでも使用することができる。
【0037】
本明細書に記載するIAP測定装置、システムおよび方法は、施術者(例えば、医者、看護士、技術者など)が、導尿カテーテルを使用して患者のIAPを測定および/または記録するのを可能にすることができる。本明細書に記載のIAP測定装置のいずれかを、IAPの測定用システムまたはキットの一部として使用することもできる。
【0038】
普通、本明細書に記載のIAPを測定する装置は、導尿カテーテルシステムバイパス装置(「バイパス装置」)、または導尿カテーテルシステム一体型装置(「一体型装置」)のいずれかとして考えることができる。この区別は、IAP測定装置がどのように導尿カテーテルに連結するかに言及している。一体型IAP測定装置(例えば、導尿カテーテルシステム一体型装置)は普通、導尿カテーテルシステム排出ポートに連結している。一体型IAP装置は、排出路を閉塞して膀胱からカテーテルを通した排出を防ぐ弁(例えば、止栓、ピンチ弁など)を備えることができる。したがって、一体型IAP装置は、特にIAP測定を可能にするカテーテルシステムに内蔵された機構を備えている。膀胱からの全ての排出路は一体型IAP装置を通過しなければならないので、排尿容器(例えば、尿収集袋)は普通は一体型IAP装置の近接端に取り付けられている。したがって、導尿カテーテルシステム一体型装置は、患者に挿入する前にカテーテルに取り付けることができる。図34〜図40は導尿カテーテルシステム一体型装置の例を示しており、図1〜図32Bはバイパスタイプ装置の例を示している。
【0039】
導尿カテーテルシステムバイパス装置は普通、導尿カテーテルの排出ポート以外のポートに連結しており、それによってカテーテルの排出ポートは排出管および収集容器に連結されている。例えば、導尿カテーテルシステムバイパス装置は、導尿カテーテルのサンプリングポートに連結することができる。いくつかの変更形態では、IAP測定装置は膨張ポートに連結されている。バイパス装置は普通、既存の留置カテーテルシステムに加えられる。したがって、バイパスIAP測定装置は、閉型導尿カテーテルシステムを遮ることなく既に患者に挿入したカテーテルシステムで使用することができ、導尿カテーテルシステムを開くことなく取り除くこともできる。導尿カテーテルシステムバイパス装置は普通、導尿カテーテルシステム排出管の外側からの導尿カテーテルシステムの排出管を閉塞するクランプ機構を備えている。
【0040】
上に記載するように、バイパスIAP測定装置は導尿留置カテーテルシステムで使用することができる。導尿留置カテーテルシステムは、患者(例えば、カテーテルを行なった患者)に既に挿入した導尿カテーテルシステムを備えている。導尿留置カテーテルシステムは普通、膀胱からカテーテルを通して収集または廃棄容器内に尿が排出する排出管を備えている。いくつかのバイパスタイプIAP測定装置は、患者に挿入した(2方向Foleyカテーテルなどの市販のカテーテルを含む)一般カテーテルで使用されるようになっている。バイパスIAP測定装置はカテーテル上の既存のポート(例えば、サンプリングポート)に連結しているので、閉型留置カテーテルシステムを破断しない。
【0041】
IAP測定装置のいずれかは、オンデマンドまたは自動IAP測定装置として構成することもできる。例えば、IAP測定装置は、図面の多くに例示し、以下に記載するように(例えば、図1A〜図30)、IAPを測定するように手動で制御することができる。いくつかの実施形態では、IAP装置は自動的にIAPを測定することができる。例えば、IAP測定装置および/またはシステムは、IAPを自動的にサンプリングするように構成されたタイミングおよび制御論理を含むことができる。いくつかの変更形態では、IAP測定は断続的であってもよい。例えば、測定を1回または複数回行なうことができる、または測定の間のあらゆる適当な時間間隔で多数回行なうことができる。したがって、IAP測定は様々な回数で行なうことができる(例えば、10分毎、20分毎、30分毎、毎時間など)。あらゆる適当な間隔に設定することができる。以下により完全に示す図31および図32は、自動測定を含む実施形態を示している。いくつかの実施形態では、IAP測定を連続して行うことができる。
【0042】
導尿カテーテルバイパス装置と導尿カテーテル一体化装置の間の区別は厳しいものではなく、バイパスおよび一体型IAP装置両方の実施形態を本明細書に示す。バイパス装置の特性または態様は、一体型装置の一部として含めることができ、一体型装置の特性または態様はバイパス装置の一部であってもよい。さらに、本明細書に記載したIAP測定装置のいくつかの実施形態は、バイパスIAP装置でも、一体型IAP装置でもない(例えば、図33)。
【0043】
導尿カテーテルシステムバイパス装置
導尿カテーテルシステムでカテーテルを行なった患者からIAPを測定する典型的な導尿カテーテルシステムバイパス装置は、ポートコネクタ、バイパス管腔、排出管ハウジング、およびクランプ機構を備えている。普通、バイパス装置は、装置のバイパス管腔をカテーテルの非排出ポートに連結させるポートコネクタを通してカテーテルシステムに流体連結されている。非排出ポートの例としては、サンプリングポート、膨張ポート、および/または二次ポート(例えば、3方向Foleyカテーテル)が挙げられる。バイパス管腔は、圧力測定を行うために流体(例えば、生理食塩水)をカテーテルに加えることができる流体経路を形成するように構成されている。バイパス管腔はまた、IAPを測定するように圧力変換器に流体経路を介して連結するように構成されている。排出管ハウジングは、カテーテルからの排出管の一部を少なくとも部分的に囲んでいる。クランプ機構は、排出管の管腔を制御可能に閉塞する。
【0044】
図1A〜図29E(以下により詳細に記載する)は、装置を取り付けることができるサンプリングポートを有する導尿カテーテルシステムで使用するようになされたIAP測定装置およびシステムの実施形態を示している。サンプリングポートを含む導尿カテーテルシステムは市販されており、当業者によく知られている。本明細書で使用するように、「導尿カテーテルシステム」という語句は、あらゆる適当な導尿カテーテル(Foleyカテーテルなど)、排出管、および収集チャンバ(導尿収集袋)を備えることができる。サンプリングポートはカテーテルシステムの一部として含めることもできる。例えば、サンプリングポートはカテーテルの一部であってもよく、または排出管の一部、および/または組み合わせた排出管およびサンプル袋の一部であってもよい。導尿カテーテルシステムは、「閉型」導尿カテーテルシステムを形成するように連結させることができる(例えば、構成部品を連結させることができる)。
【0045】
図1Aは、導尿カテーテルシステムバイパス装置の一変更形態を示している。図1Aでは、IAPを測定する装置は、導尿カテーテルシステムでカテーテルを行なった患者で使用するようになされている。サンプリングポート101および排出管103を含むカテーテルシステムの一部が示されている。IAPを測定する装置100は図では、サンプリングポート101で導尿カテーテルシステムに連結されている。装置は、導尿カテーテルシステムのサンプリングポートに係合されるサンプリングポートコネクタ105を備えている。サンプリングポートコネクタは、サンプリングポートにあらゆる適当な方法で係合することができる。より詳細には、サンプリングポートコネクタはサンプリングポートに解放可能に連結されている。例えば、サンプリングポートコネクタは、サンプリングポート上のルアロックと係合するルアロックコネクタを備えることができる。サンプリングポートおよびサンプリングポートコネクタのいずれか(または、両方)は、係合されない限り、そこを通した流れを防ぐ弁(例えば、変位可能弁)を備えることができる。サンプリングポートおよびサンプリングポートコネクタはまた、サンプリングポートロックによって互いに固定する(例えば、係止する)こともできる。例えば、サンプリングポートコネクタは、コネクタをサンプリングポートに固定するねじ切り(例えば、ねじ込み式)ロックを備えることができる。いくつかの変更形態では、サンプリングポートまたはサンプリングポートコネクタは、本明細書に記載するようにEZ−LOK(商標)弁またはコネクタを備えている。あらゆる適当なサンプリングポートを使用することができる。例えば、サンプリングポートは穿刺可能な分割隔膜を含むことができる。
【0046】
普通、サンプリングポートコネクタは装置のバイパス管腔に流体連結されている。バイパス管腔は、圧力変換器および/または流体注入器のいずれか(または両方)に流体連結させることができ、IAPの測定が可能になる。バイパス管腔はしたがって、圧力変換器および流体注入器の両方で流体経路を形成することができる。図1Aでは、バイパス管腔は、排出管ハウジング110によって遮断されるバイパス配管107内に含まれて、そこを通る流れを防ぐ。排出管ハウジング110は、導尿カテーテルシステムの排出管103の部分を部分的に囲んでいる。図1Aの実施形態では、排出管ハウジング110の領域はまた、クランプ機構115として構成され、それによって図1B〜図1Dに示すように、(排出管ハウジングの上下側「アーム」を閉じることによって)クランプ機構115は排出管103を圧縮して、排出管管腔を閉塞し、そこを通る流れを防ぐ。普通、排出管ハウジングは、閉塞することができるように導尿カテーテルシステムの排出管の一部を少なくとも部分的に囲むように構成されている。排出管ハウジングはまた、単に「ハウジング」と言うこともできる。
【0047】
図1Bでは、排出管ハウジングが開いており、排出管ハウジングの上側領域151および下側領域153(ここでは、アームとして示す)は分離しており、排出管が排出管ハウジング内に形成された経路120にあるように排出管103をその間に位置決めすることができる。経路の上側領域151および下側領域153は、開位置(例えば、図1B)または閉位置(例えば、図1D)のいずれかで固定可能であるクランプ機構115を形成する。例えば、クランプ機構はロック(例えば、スナップ、クリップ、クランプ、ボタン、タイなど)によって定位置に固定することができる。図1A〜図1Dに示す実施形態では、以下に記載するように、クランプは上側係合領域130と下側係合領域125の間の相互作用によって固定される。
【0048】
図1A〜図1Dでは、バイパス管腔を通る流れはまた、クランプハウジングによって制御される。この例では、バイパス配管107(バイパス管腔がこれを通して延びる)がハウジング110に取り付けられており、バイパス管腔が遮断される。バイパス管腔は、分離可能であるが、係合して通路を形成することができる上側係合領域130および下側係合領域125に連結されている。下側係合領域125はまた、(図1Bおよび図1Cに示すように)上下側係合領域が係合されていない場合に閉じる弁135を備えている。上下側係合領域が離れている(図1Bに示すように、係合されていない)場合、バイパス管腔を通る流れが防止される。上下側係合領域が(図1Dに示すように)係合する場合、流れは弁135を過ぎてバイパス管腔を通して可能になる。
【0049】
したがって、クランプハウジングはクランプ機構の動作を制御することができる。クランプハウジングの上下領域が図1Dに示すように共に圧縮されると、クランプ機構は排出管を通る流れを閉塞し、上下側係合領域が係合して、弁を変位させ、バイパス管腔を通る流れを可能にする。したがって、流体をバイパス管腔を通してカテーテルシステム(および膀胱)に与えることができ、IAPはバイパス管腔内の流体の圧力に基づき測定することができる。というのは、この流体は膀胱内の流体、および圧力センサと連通しているからである。クランプ機構はその後、図1Bに示すように、カテーテルシステムの排出管103を通る流れを可能にし、ハウジングのアームを離すように移動させることによってバイパス管腔を通る流れを防ぐように開くことができる。
【0050】
図2Aおよび図2Bは、図1A〜図1Dに示す装置と同様のIAPを測定する装置の別の変更形態を示している。図2Aに示す排出管ハウジング201は、排出管103と、バイパス管腔203がこれを通して延びる管(例えば、バイパス管)を囲んでいる。図2Aおよび図2Bでは、クランプ機構はまた、排出管103をつまむことができるピンチ弁、または管を通る流れを閉塞するバイパス管203である。普通、ピンチ弁は閉じた管をつまむことによって管を通る流れを閉塞させる。図2Aおよび図2Bに示す排出管ハウジング201はまた、開いて、排出管103またはバイパス管203をハウジングを通る経路内に位置決めすることを可能にするように、互いに対して移動させることができる、第1の(例えば、上側)領域205、および第2の(例えば、下側)領域207を有する。図2Bに示すハウジングの上下側領域は、ハウジングの中心線でヒンジ209付けされており、それによって側部から側部に揺動することができる。排出管経路およびバイパス管経路を形成する上側領域205および下側領域207の一部は、クランプ機構として構成されている。したがって、装置の一方側が「開く」と、もう一方側が閉じる(管を通る流れを遮る)。
【0051】
図2Aおよび図2Bに示す排出管ハウジングは、閉型導尿カテーテルシステムからのIAPを測定する装置(およびシステム)の一部であってもよい。図2Cは、このハウジングをIAP装置およびシステムの一部として示している。ハウジング201は、バイパス管腔に流体連結されたサンプリングポートコネクタ212をも備えたIAP測定装置200の一部である。バイパス管腔(図2Cには図示せず)は、バイパス管215を通過する。
【0052】
図2Cに示すIAPを測定する装置200はまた、装置の一部であることができる追加の構成部品を備えるようになされている。例えば、IAPを測定する装置200はまた、監視装置224および/または記憶または伝達装置(図示せず)に連結された圧力変換器222を備えることができる。圧力変換器は、膀胱内の圧力、したがってIAPに比例する(または同等である)、バイパス管腔内の流体圧力を検出する。圧力変換器は、圧力変換器管226の管腔を通る第1の流体通路によってバイパス管腔に連結している。第1の流体経路は、バイパス管腔の遠位領域に連結している。第2の流体経路216は、流体注入器228に結合され、第1の流体通路に対して遠位でバイパス管腔に連結している。図2Cでは、流体注入器228は、ここでは流体袋として示す、流体源230からの流体で満たすことができる。1方向弁は、流体源230から流体注入器228を満たすために使用することができる。1方向弁は、流体源と流体注入器の間の逆流を防ぎ、多数のIAP測定を行うことができるように流体源の再充填を可能にする。このように構成した1方向弁の例は、本明細書に完全に記載されているように、本出願に参照として援用する、Christensen他の米国特許公開第2006/0058702号で見ることができる。
【0053】
図2Cに示す流体注入器228は注射器として示されている。普通、あらゆる適当な流体注入器を使用することができる。例えば、流体注入器はポンプ(例えば、容積移送式ポンプ、回転ポンプ、往復動ポンプなどを含む機械ポンプ)であってもよい。流体注入器は流体をバイパス管腔内に(その後、カテーテルシステムおよび膀胱内に)迅速に(例えば、流体のボーラスとして)または徐々に供給することができる。例えば、流体注入器は、IAPを測定するために流体を供給することが望ましい場合に、バイパス管腔内に重力供給される生理食塩水ドリップラインであってもよい。記載したように、流体注入器はIAPを測定する装置の一部として含めることができる。いくつかの実施形態では、流体注入器はハウジングの一部として組み込まれている。流体注入器は、流体を予め装填することができる(例えば図2Cでは、注射器228を予め装填することができる)。流体注入器はまた、流体源230と組み合わせることもでき、それによってIAPを測定する装置を、流体を注入し、圧力を測定するために多数回使用することができる。
【0054】
図2Cはまた、IAPを測定する装置を連結することができる導尿カテーテルシステム250を示している。図2Cに示す導尿カテーテルシステム250は、Foleyカテーテル252を備えている。カテーテルの排出ポートは、サンプリングポート225を有する排出連結部材254に連結されており、排出連結部材は排出管256に連結されており、その後尿収集袋258に連結されている。実際、IAPを測定する装置200は最初に導尿カテーテルシステム250に連結されている。サンプリングポートコネクタ212は、導尿カテーテルシステム250のサンプリングポート255に取り付けられており、排出管ハウジング201は排出管256の少なくとも一部を囲むように開いている。排出管256は、ハウジングの第1の(上側)領域205をハウジングの第2の(下側)領域207から離すことによって排出管ハウジング201内の経路に嵌合することができて、排出管256をその間に位置決めすることが可能である。サンプリングポートコネクタが取り付けられると、排出管256はクランプ機構を排出管の周りで圧縮することによって閉じることができる。
【0055】
図2A〜図2Cに示すハウジングはまた、セレクタ210、210’を備えている。この実施形態では、セレクタ210、210’は排出管またはバイパス管のいずれかを開閉するために窪んでいるハウジングの上表面上のボタンである。この実施形態のセレクタは、セレクタを特定するのを助けることができる織り目加工表面(例えば、「ソフトタッチ」グリップ)を有し、施術者がクランプ機構を作動または停止させるのを容易にすることができる。いくつかの変更形態では、セレクタはレバー、ノブ、ダイアル、スライダ、スイッチ、トグルなどを備えている。クランプ機構が二重クランプ機構として構成されているので、図2A〜図2Cに示すセレクタは、排出経路(排出管を通る)およびバイパス経路(バイパス管腔を通る)の両方の同時制御を可能にする。排出管上でセレクタを押すことにより、クランプ機構(ピンチ弁)に排出管をはさませて、排出管の管腔を閉塞する。ハウジング201は、排出管を閉じることによって、バイパス管216の周りのクランプ機構を開かせて、バイパス管腔を開き、それによってIAP測定を行うことができるように、サンプリングポートコネクタ212を通してカテーテルシステム内に流体注入器228によって流体を加えることができる。
【0056】
図2Aに示すIAP測定装置はまた、ハウジング201の面に設定または指示204を有する。これらの設定は、装置を操作するために装置をどのように使用することができるかを示している。例えば、図2Aでは、右側セレクタ210が排出管(例えば、「排出」)を開き、バイパス管(「サンプル」および「IAP」ラベル)を閉じ、左側セレクタ210’は排出管を閉じ、バイパス管を開く。排出管ハウジングはまた、排出管および/またはバイパス管を排出管ハウジング内に特に位置決めしなければならないように構成することもできる。例えば、排出管ハウジングを保持する経路は、排出管またはバイパス管のいずれかと嵌合することしかできない。図2Aに示す実施形態では、排出管はバイパス管より大きい直径を有する。いくつかの変更形態では、装置はまた、排出(またはバイパス)管が開または閉状態にあるときを示す1つまたは複数のインジケータを含むこともできる。
【0057】
上述のように、IAPを測定するシステムは、IAPを測定する装置および導尿カテーテルシステム、またはいずれかの一部を含む、本明細書に記載した構成部品のいずれかを備えることができる。
【0058】
IAPを測定するための装置の別の実施形態(図2A〜図2Cに示す実施形態と同様である)が、図3A〜図3Cに示されている。この実施形態は、ピンチ弁として構成されたクランプ機構を組み込んだハウジング301を備えている。排出管ハウジング201と同様に、排出管ハウジング301は排出管103およびバイパス管203両方の一部を少なくとも部分的に囲むように構成されている。しかし、図3では、セレクタ310、310’は蝶型ハウジング上の窪みである。
【0059】
図2A〜図2Dおよび図3A〜図3Cに示す両方の変更形態では、クランプ機構はハウジングのいずれか側の解放可能掛け金270、370によって定位置に係止することができる。図3A〜図3Cの掛け金の動作が、図3Bおよび図3Cに示されている。図3Bでは、排出管はハウジングの第1の(上側)領域とハウジングの第2の(下側)領域の間で、ハウジングのクランプ機構内に配置されている。掛け金370は、第1の領域から突出し、第2の領域とは係合していない。排出配管上のセレクタが押されて、排出管が閉塞されるようにクランプ機構が排出管をつまむと、掛け金370は掛け金受け領域372(開口として示す)を通過し、ハウジングの第2の領域と係合する。係合した掛け金370は、図3Cに示すように、排出管上で閉じられたクランプ機構を固定する。掛け金(ハウジングの残りと同様)はしたがって、変形させるが、元の形状に保持または戻ることができるエラストマー材料を含む、材料(例えば、高分子材料、金属、合金など)で作ることができる。掛け金はハウジングと同じ材料で作ることができる、または異なる材料であってもよい。さらに、掛け金はハウジングの一体部品として作ることもできる。
【0060】
図3Aに示す装置はまた、サンプリングポートコネクタ312の一部として示された補助サンプリングポート320を備えている。補助サンプリングポートは、装置が導尿カテーテルのサンプリングポートに取り付けられている場合に、導尿カテーテルシステム内の尿のサンプリングを可能にすることができる。補助サンプリングポートは、カテーテル上にあるサンプリングポートと同じ種類であってもよく、または異なるタイプであってもよい。例えば、補助サンプリングポートはEZ−LOK(商標)機構を備えることができる。いくつかの実施形態では、補助サンプリングポートは、補助サンプリングポートが使用される場合に、導尿カテーテルシステムとIAPを測定するための装置の間の流れを防ぐ弁を備えている。図4A〜図4Cは、このタイプの補助サンプリングポートの一実施形態を示している。
【0061】
図4Aは、サンプリングポートコネクタ403が連結される前のサンプリングポート401(例えば、導尿カテーテルシステムの一部)を示している。上述のように、サンプリングポートコネクタは、IAPを測定するための装置またはシステムの一部であってもよい。サンプリングポートコネクタ403がサンプリングポート401に係合されると、流体は図4Bに示すように、流体導尿カテーテルシステムとバイパス管腔の間で流れることができる。しかし、補助サンプリングポート405が(例えば、ルア/注射器連結などによって)係合されると、内部弁407が変位されて、バイパス管腔からの流れを遮断する。これは図4Cに示されている。図4Cでは、カテーテルシステムと補助サンプリングポート内外の間の流れのみが可能である。
【0062】
図5は、予め移植し動作中のFoleyカテーテルシステムに取り付け可能なIAP監視装置の別の実施形態を示している。図5に示す装置は、排出管ハウジング(クランプ機構を含む)512と、Foleyカテーテルシステムの排出管503の上に位置決めすることができるオートバルブ507として構成されたサンプリングポートコネクタとを備えている。この実施形態では、排出管ハウジング512およびサンプリングポートコネクタ507は互いに連結され、一体型弁を備えた導尿カテーテルシステムのサンプリングポート501の近接部に位置決めすることができる。図5に示す導尿カテーテルシステムの一部は、EZ−LOK(商標)サンプリングポートとして構成されたサンプリングポート501を備えている。サンプリングポートに連結されると、オートバルブ507の挿入部材は、流体連通がFoleyカテーテルの管腔とバイパス管腔の間で可能なようにサンプリングポートの弁部材を開き、それによってバイパス管腔はオートバルブの流体注入ライン509を通してカテーテルの管腔と流体連結している。図5の実施形態の排出管ハウジング512は、サンプリングポート501に隣接して排出管503の上に位置決めされ、その上に押されている。ハウジングは、この方法での排出管への連結が極めて安全であるような寸法をしており、その結果、もしあれば通常の力より大きい力を加えることなく管周りの僅かな回転につながる。
【0063】
図示した実施形態では、排出管ハウジング512は、オートバルブがサンプリングポートに向かって移動された場合に屈曲する間隔を置いて配置した2つのアームを有する(しかし、もちろん3つ以上のアームも可能である)可撓性結合部材520で構成されたクランプ機構を備えている。一実施形態では、アームは管に折り畳まれて、管を捩る。可撓性結合部材アームは、ハウジングの近接部(オートバルブ507および流体注入ライン509を含む)およびハウジングの遠位部の両方に取り付けられており、ハウジングを排出管から離すことなく、近接部を遠位部の上に折り重ねることが可能になる。圧力読取が望ましい場合、ハウジングの近接部はサンプリングポートに向かって移動され、そこに連結される。この動作は、流体注入ライン(バイパス管腔)とFoleyカテーテル500の間に流体連通を提供し、また排出管を閉塞することにつながる。
【0064】
一実施形態では、流体注入ラインおよびサンプリングポートコネクタが排出管ハウジングに取り付けられている。図5では、クランプ機構は記載したように、排出管ハウジングの一部である。流体注入ラインは、圧力変換器につながる1本のライン、および生理食塩水袋などの流体源につながる別のラインを有する、コネクタにつながる配管(流体注入配管)に取り付けることができる。流体注入配管はまた、上に記載したように、バイパス管腔を囲むバイパス配管と呼ぶこともできる。圧力変換器は、ゼロ化止栓および患者モニタに連結されている。流体源につながるラインは、本明細書では注入配管と呼ぶことができ、流体源から流体注入配管までの流体用導管として働くことができる。流体源と注入配管の間には、圧力をかけて配管を通して所定量の流体を送る流体注入器(例えば、手動または遠隔命令のいずれかの際に流体を注入することができる注射器または他の予備充填チャンバなど)がある、または流体源自体は圧力をかけて配管を通して流体を送ることができる(例えば、加圧した生理食塩水など)。クランプ機構が排出管上に係合され、サンプリングポートに連結されると、所定量の流体は注入配管および流体注入配管を通してカテーテル内に送られる。
【0065】
図6〜図7Aおよび図7Bは、旋回結合部材601を含む、IAP監視システム用クランプ機構の別の実施形態を示している。図6は、静止状態にある(すなわち、IAP測定を行うためのまたはIAP監視のためのシステムの作動の前)挿入した作動中のFoleyカテーテルシステム600に取り付けられたクランプ機構601を示している。クランプ機構は、オートバルブ609として構成されたサンプリングポートコネクタに取り付けられた近接部607を備えたハウジング607、607’に連結されている。サンプリングポートコネクタは、流体注入ライン611を備えている。ハウジングはまた、カテーテルシステムの連結部材615に隣接して位置決めされた遠位部607’を備えている。クランプ機構601は、静止状態でハウジングの近接部と遠位部の間に配置されている。クランプ機構は、旋回結合部材601が位置決めされる中空片617を備えている。クランプ機構上の中空片617は、旋回結合部材を回転させることを可能にし、それによって遠位部に対するハウジングの近接部の移動が可能になる。図7Bは、クランプ機構を旋回させて、オートバルブ609をサンプリングポート620と係止連結された後に、システムの作動状態を示している。クランプ機構が旋回すると、排出管が折り畳まれ、管(図示せず)内に捩れが生じ、そこを通る流体流が防止される。
【0066】
図8〜図9は、図6〜図7Bに示す実施形態と同様の、排出管屈曲または捩りクランプ機構の別の実施形態を示している。この実施形態のハウジングは、オートバルブ805および流体注入ライン807を含むサンプリングポートコネクタを含んだ近接部801と、サンプリングポート815を有するカテーテルシステムの連結部材に隣接した遠位部801’とを備えている。ハウジングの近接および遠位部は、単一のアーム可撓性結合部材を備えたクランプ機構809によって連結されている。図9に示すようにオートバルブ805にサンプリングポート815に連結されるようにハウジングの近接部が移動されると、近接部801は第1の部材の上で空間的に位置決めされ、可撓性結合部材809が排出管819内に押して、そこを通る流体の流れを防ぐ。
【0067】
図10は、挿入した作動中のFoleyカテーテルシステムに取り付け可能なIAP監視システム用ハウジングおよびクランプ機構の別の実施形態を示している。図面では、システムの静止状態が右上隅に示されており、ハウジングおよびクランプ機構の要素を示している。この実施形態では、ハウジングは、底部支持部材1001および上部取付部材1003を有する、2部品構造から形成されている。クランプ機構は、摺動旋回するように底部支持部材1001に取り付けられた作動アーム1005を備えている。それによってFoleyカテーテルシステムの排出管部の下に位置決めされた場合に、側壁が排出管の上に延びるように、底部支持部材1001は2つの側壁を備えた基部を有する。側壁は、作動アーム上のスロットと係合するように、その対向する内側表面上にレールまたは同様の部材を有する。作動アームは、底部支持部材のレールと相互作用するスロット付領域を有することに加えて、サンプリングポートに連結された場合に、流体注入ライン(例えば、バイパス管腔)とFoleyカテーテルの間の流体連通を可能にする(すなわち、作動アームはオートバルブに流体注入ラインを連結させる内部管腔を含んでいる)、上記実施形態と同様のサンプリングポートコネクタを備えている。作動アームはまた、臨床医または使用者によるその処理および動作を容易にするように、その側部に持ち上げた表面を備えることができる。
【0068】
上部取付部材1003は、図10に示すように、その近接部内に含まれたスロットに脚部を挿入することによって底部支持部材1001にクリップ留めされる。上部取付部材1003はまた、システムの作動前に、静止位置に作動アームを保持するように働く、排出管の上に延びている側壁を有する。作動アーム1005は、Foleyカテーテルシステムの排出管部に取り付けられた後に固定して留まる、底部支持および上部取付部材に対する作動アームの摺動および旋回を可能にするように、底部支持部材1001の内側表面上のレールまたは同様の部材と係合する長手スロットを備えている。この動作は、「操作」というタイトルが付けられた図の左側の表現で分かる。
【0069】
静止状態から(すなわち、クランプ機構がFoleyカテーテルシステムの排出部に取り付けられた後に)、臨床医または使用者は作動アーム1005を上部取付部材から引張動作により、またはその側壁をばらばらに広げ、作動アームを上部取付部材およびサンプリングポートから離すように摺動することによって係脱される。説明のとおり、作動アームは作動アーム内のスロットおよび、側壁の対向する内側表面上のレールまたは同様の部材の間の相互作用によって、底部支持部材の側壁に沿って摺動する。作動アームの遠位部が底部支持部材の近接端に隣接するように、作動アームがほぼ底部支持部材側壁の長さに沿って摺動すると、作動アームは、図示するように旋回され、サンプリングポートに向かって戻るように折り畳まれている。旋回動作は、オートバルブ(サンプリングポートコネクタの一部として図10に示す)をサンプリングポートと接触させ、臨床医/使用者はその間に連結を確立するように(および、バイパス管腔からFoleyカテーテルまで流体流路を提供するように)サンプリングポートの上にオートバルブを単にねじ込む。旋回動作はまた、拡大遠位部を有する作動アームの遠位部が図示するように排出管に押し込まれると、排出管を通る流れを防ぐように働く。
【0070】
図5〜図10に示す実施形態では、サンプリングポートコネクタは、IAP測定が行われる(および、尿の排出を可能にするようにその後に停止される)毎に、サンプリングポートに連結させなければならない。図11A〜図12Dは、サンプリングポートコネクタを長期間の使用の間、導尿カテーテルシステムに連結させることができる、または導尿カテーテルシステムのサンプリングポートに恒久的にでも連結させることができるクランプ機構の別の実施形態を示している。図11Aでは、排出管ハウジング1101は、サンプリングポートコネクタ(オートバルブを含む)が連結部材のサンプリングポートに連結されるように導尿カテーテルシステムの連結部材に取り付けられている。サンプリングポートコネクタはハウジングに取り付けられており、また側部に補助サンプリングポート1105を備えている。ハウジングはまた、止栓バルブ部材1107およびクランプ機構1109を備えている。止栓バルブ部材1107は、流体流の方向を制御し、尿のサンプリングを行なうことができるように流体流が補助サンプリングポートに対して開かれた位置(すなわち、システムの静止状態)で示されている。この状態では、クランプ機構は挿入したカテーテルに向かって旋回され、さらにハウジングが上に位置決めされている排出管1111を通して尿の排出が起こっていることを示すことができる。作動状態では、クランプ機構1109はカテーテルから離れるように旋回されて、クランプ機構1109の端部を排出管内に押し、それによってそこを通る流れが防がれる。その後、止栓バルブ1107は流体注入ライン1115に向かって旋回されて、バイパス管腔(図示せず)と挿入したカテーテルシステムの間の流体連通を開く。
【0071】
図11Bは、止栓バルブ部材1107、オートバルブを備えたサンプリングポートコネクタ1103、およびクランプ機構1109’を含む、図11Aに示すものと同様のIAPを測定するための装置を示している。しかし、本実施形態では、クランプ機構1109’は、排出管を閉塞するために、クランプ機構1109’が排出管の長手軸にほぼ垂直な方向に移動されて、排出管がスロット1103内に位置決めされ、それによって挟まれるように構成されている。図11Cは、涙の上部にスロットを備えた涙形をした排出管を受ける開口1125を備えたクランプ機構1109”を有する、図11Aおよび図11Bと同様である。開口1125のいずれか側に、クランプ機構を直線的に移動させることができるようにピンを受けるスロット1127、1127’がある。開口1125の上に、使用者によってクランプ機構の移動を容易にする棚またはプラットフォーム1130がある。静止状態では(すなわち、尿が排出管を通って排出している)、排出管はその寸法を変えることなく排出管を完全に格納する涙形開口1125の底部に位置決めされている。装置を作動状態にすることが望ましい場合、使用者は指または親指でプラットフォーム1130を押して、クランプ機構1109”をピンに沿って摺動させる。この動作は、排出管を開口1125の狭い部分内に、その後その上部のスロット内に位置決めして、そこを通る流体流を防ぐように排出管をつまむ。使用者はその後、矢印が流体注入ライン1115(バイパス管腔)に向かって、カテーテル内への流体注入が可能になるように、止栓バルブ部材1107を旋回させる。詳細には図示しないが、図11A〜図11Cの排出管ハウジングは、本明細書で説明するように、閉じたシステムを破損することなく、排出管の上/周りに掛けるように設計されている。これを行なうことができる方法の一例が、図12Aおよび図12Bに示されている。
【0072】
図12A〜図12Gは、IAP監視用装置の別の実施形態を示している。図11A〜図11Cに示す装置と同様に、本実施形態の装置は導尿カテーテルシステムのサンプリングポートへの長期間または恒久的取り付けのために使用することができる。もちろん、本明細書に記載したバイパスIAP測定装置のいずれかでは、装置は閉じた導尿カテーテルシステムを開くことなく導尿カテーテルシステムから取り除くこともできる。図12A〜図12Gに示す実施形態は、止栓バルブ部材およびクランプ機構の機能を単一の作動部材に組み合わせ、それによってセレクタ(また、「作動部材」とも呼ぶ)を操作することによって、装置は排出管を閉じることも、バイパス管腔から(例えば、流体注入ラインを通る)カテーテルシステムまでの流体流路を開くこともできる。図12Aおよび図12Bは装置の各側部の斜視図を示しており、上に記載した実施形態と同様に、ハウジング1201、1201’と、補助サンプリングポート1205と、サンプリングポートコネクタ1203と、流体注入ライン1209(バイパス管腔を形成する)とを備えている。
【0073】
図12A〜図12Gに示すハウジング1201、1201’は、ハウジング1201の第1の領域内で開口に嵌合する突起を有する、排出管に取り付けることができる取付部材1201’として構成された第2の領域を備えている。取付部材1201’は、脱着可能または恒久的のいずれかである係止連結を行なうことができる。いくつかの実施形態では、突起を開口に配置する動作を完了させる動作により、ハウジングが排出管の周りに係止されたことの可聴式および/または触知式表示につながる。図12Aでは、取付部材1201’は突起が開口内に配置される前を示しており、図12Bでは、係止連結が行なわれた。クランプ機構の作動部材が図12Aに示されているが、幅広い基部および狭い上部を備えた開口を有するクランプ機構1207を示すように図12Bから省略されており、幅広い基部は排出管の直径に対応し、狭い上部はそこを通る流体流を防ぐのに十分なように排出管をつまむように構成されている。開口上の開口部は、クランプ機構へのセレクタ(作動部材)の連結を可能にする。
【0074】
図12Cは、導尿カテーテルシステムに取り付けられた装置の斜視図を示しており、サンプリングポートコネクタはカテーテルシステムのサンプリングポートに連結され、ハウジングの取付部材はシステムの排出管の周りに係止されている。この図では、セレクタ1210は、システムが静止状態にある(すなわち、尿がカテーテルから排出管に排出されている)ように位置決めされている。セレクタ1210は、それぞれ処理を容易にするように上に頂上部、および構成部品を結合するようにクランプ機構の開口部を通して位置決めされたステムを含む、間隔を置いて配置された2つの半円形表面を含んでいる。静止状態では、半円形表面の平らな側部は、ハウジングの上部表面に隣接して位置決めされた排出管およびステム(および開口部)の長手軸にほぼ垂直である。
【0075】
図12D〜図12Fは、装置の構成部品の相互作用を示すように、図12Cの3つの異なる断面図を示している。図12Dでは、サンプリングポート1225およびオートバルブ(本実施形態では、サンプリングポートコネクタ1203の一部である)が連結され、分断して示されるように、ハウジング1201を通して断面が取られた。この断面図では、ハウジングのスピンドル弁部材1230が見え、スピンドル弁部材はバイパス管腔から流体注入ラインを通してカテーテルまで(すなわち、カテーテルシステムのサンプリングポート1203を通した)流体流を防ぐまたは可能にするように働く。図示したような静止状態では、スピンドル弁部材1230が閉位置にあり、これはバイパス管腔とオートバルブの間の流体連通が防止される。図12Eでは、セレクタ1210、流体注入ライン1209、および補助サンプリングポート1205が分断されるように装置を通して長手方向に断面が取られている。この図では、スピンドル弁部材1230は作動部材1210と直接連結することが分かり、それによってスピンドル弁部材1230の位置決め(例えば、開または閉位置での)はセレクタによって制御される。
【0076】
図12Fでは、排出管、ハウジング1201、およびFoleyカテーテル1291を分断する、カテーテルシステム全体を通して長手方向に断面が取られている。ハウジングは、図12Cおよび図12Gからよく分かるように、排出管を閉塞するようにセレクタ1210の動作を可能にする、クランプ機構1250に隣接したスロット1251を有する。この図はさらに、装置のセレクタ1210、スピンドル弁部材1230、およびクランプ機構1250の間の相互作用を示しており、構成部品間の特定の相互作用により、セレクタはクランプ機構に排出管を閉塞させるように、下向き方向に移動されるのが妨げられることにここで留意するものとする。特に、スピンドル弁部材1230の近接部はセレクタ1210のリセス内にあり、システムが静止状態にある場合に、セレクタはスピンドル弁部材の近接部によって下向き方向に移動するのが防止されるように構成されている。しかし、セレクタが90度回転されると、近接部は移動に対して障害を与えず、セレクタをハウジング内のスロットに沿って下向きに押すことが可能になる。
【0077】
図12Gは、セレクタ1210が最初に開位置にスピンドル弁部材を配置し(すなわち、サンプリングポートコネクタを通してバイパス管腔からの流体流を可能にし)、切り換え弁の下向き移動を可能にするように90度回転される、作動状態の図12CのIAP監視システムを示している。セレクタが使用者によって下向きに移動されると、クランプ機構の狭い領域はそこを通る流体流を防ぐように排出管をはさむ。上に記載したように、セレクタの表面上の頂上部1299は、セレクタが静止状態から作動状態までIAP監視システムを移行するときに、その処理を助けることができる。システムが作動状態にある場合、装置上の補助サンプリングポート1205はまたFoleyカテーテルと流体流連通しており、それによって尿サンプリングおよび検査を行なうことができる。
【0078】
図5〜図12Gに示し、上に記載する実施形態では、装置は挿入した動作Foleyカテーテルシステムに一致するように構成されている。すなわち、ハウジングはカテーテルシステム(例えば、その排出管)に取り付けられるように設計され、システムは動作しており(例えば、尿は患者の膀胱から排出されている)、バイパス管腔が挿入したカテーテルの管腔と流体連通されると排出管を閉塞する。閉じたカテーテルシステムを破断するまたは開くことは望ましくないので、IAP測定装置の全ての構成部品は、標準的なFoleyカテーテルシステムの要素と相互作用するように設計されている。
【0079】
図13および図14A〜図14Cは、IAPを測定するための導尿カテーテルシステムバイパス装置の別の実施形態を示している。図13に示す装置は、患者、または患者のベッド、寝具あるいは衣類のいずれかに装置を固定させる止め具1301を備えている。図13では、止め具は患者に取り付けることができる、または患者が着用することができるベルトまたはストラップを備えている。止め具の他の例としては、接着剤、クリップ、タイ、クランプ、包帯、スタンド、取付具などを挙げることができる。記載するように、止め具はまた、装置を被験者の衣類、寝具またはベッドに固定することもできる。例えば、止め具は装置を定位置に保持することができるようにベッド(例えば、ベッドフレーム)に連結させるマウントであってもよい。装置の位置を維持することは、圧力センサが装置の部品として含まれる実施形態に特に有用であってもよい。というのは、圧力センサの相対位置は圧力測定に影響を与えることができるからである。したがって、いくつかの実施形態では、他の構成部品が固定されていない場合でさえも、IAPを測定するためのシステムの構成部品(特に、圧力センサ)を(例えば、被験者に)固定することができる。止め具は、IAPを測定するように本明細書に記載した装置のいずれかで使用することもできる。
【0080】
図13に示す実施形態はまた、装置のいずれか側の2つのパッド1305、1305’を示している。パッドは、患者によって取り付けられるまたは着用される場合、装置の快適性を良くするクッションであってもよい。例えば、パッドはゲルパッドを含むことができる。あらゆる適当な材料は、発泡材料、ゲル、織物などを含む、パッドに使用することもできる。理想的には、パッドは柔らかくて、装置の鋭い隅部または縁部が患者に接触するのを防ぐ。パッドはまた、調節または操作することができる施術者によって簡単にアクセスすることができるように、装置を位置決めするのを助けることもできる。パッドはあらゆる適当な位置に配置することができ、普通はそれによって、1つまたは複数のパッドが被験者と装置の間に位置決めされる。図13では、装置は被験者の脚の間に着用させることができるので、パッドは装置の両側部に配置され、装置が被験者の脚の一方のみ(例えば、大腿上方部位)にストラップ留めされている場合でさえも、被験者の脚の両方を保護することができる。図13に示すIAPを測定する装置は、サンプリングポートコネクタ1303と、導尿カテーテルの排出管を部分的に囲むことができるハウジング1313とを有する。セレクタ(レバー1309として示す)は、ハウジング1313の上部に配置されている。セレクタは、図14Aから図14Cに示すように、クランプ機構を制御し、排出管を開くまたは閉塞することができ、流体を流体注入器からバイパス管腔に入れることもできる。
【0081】
図14Aから図14Cは、図13に示すIAPを測定する装置を通る断面図を示している。図14Aから図14Cでは、排出管1401はハウジング内の経路を通過する。ハウジングはまた、近接端で流体注入器(流体源を含む)、遠位端でバイパス管腔1404に連結された第1の流体経路を備えている。この経路は、セレクタ1413に連結されたクランプ機構1405を通過する。クランプ機構1405は、セレクタが移動され、セレクタ1413の位置によって排出管に圧力を加える(例えば、はさむ)ときに旋回する転動ピンチ弁として示されている。
【0082】
動作中、図13および図14A〜図14Cに示す装置は、セレクタ1413によって選択することができ、ハウジングの外側表面上に示す(例えば、印刷する)ことができる3つの操作設定を有する。図14Aに示す第1の位置では、セレクタ(レバー)1413が押し下げられ、パイパス管腔および流体注入器1403に連結する第1の流体経路を通る流れが閉塞され、排出管1401を通る流れが開かれる。これは「排出」設定と呼ぶことができる。というのは、排出管内の尿はカテーテルから排出することができる。クランプ機構を通過する流体経路の一部が、経路の残りとずれて回転されるので、第1の経路を通る流れが遮断される。
【0083】
第2の位置が図14Bに示されている。第2の位置では、クランプ機構はハウジング内の排出管1401の一部の上に転動され、それによって排出管が閉塞されるが、第1の流体経路も閉塞される。したがって、流体(例えば、尿)はカテーテルシステムから排出することができず、追加の流体(例えば、生理食塩水)は流体注入器から加えることができない。図13および図14A〜図14Cに示す装置では、バイパス管腔1404はまた、カテーテルシステム(したがって、膀胱)内の流体の圧力を測定するように圧力変換器(図示せず)に連結するように構成された第2の流体経路1416と流体連結している。IAP測定はこの位置でセレクタで行なうことができるので、これは「サンプル」または「測定」設定と呼ぶこともできる。
【0084】
第3の位置が図14Cに示されている。第3の位置では、クランプ機構は排出管1401の一部の上で転動されて、これを閉塞する。しかし、バイパス管腔1404および流体注入器を連結させる第1の流体経路は閉塞されない。したがって図示するように、流体を流体注入器からカテーテルシステムに加えることができる。IAP測定を行うために流体をカテーテルシステム(および膀胱)内に装填することができるので、これは「IAP」または「装填」設定を呼ぶこともできる。
【0085】
図13および図14A〜図14Cに示す装置は、流体を導尿カテーテルシステムおよび膀胱に加え、IAPを測定し、流体を装置から排出することを可能にするために、異なる位置の間でセレクタを移動させることによって操作することができる。セレクタは、手動で移動させる、または自動で(例えば、アシストして)移動させることができる。図13では、ハウジングは、てこの作用を提供し、セレクタの手動動作を助ける立ち上がっている壁面1320、1320’を備えている。説明のとおり、セレクタがどの設定にあるかを示すように、ハウジングまたはセレクタをラベル付けすることもできる(例えば、「排出」、「IAP」、「測定」など)。いくつかの変更形態では、装置はまた、排出管が閉塞されたことを示す警告(例えば、視覚的または聴覚的アラーム)を含むことができる。警告は、IAPの測定を可能にする遅延の後に作動されるだけであるように遅延させることができる。
【0086】
図15は、図13および図14A〜図14Cに示す装置を組み込んだIAPを測定するためのシステムを示している。図15では、IAP測定システムは、IAPを測定するために装置1500と、流体注入器1503、流体源1505、圧力変換器1507、および監視または記録装置1509を備えている。図15はまた、Foleyカテーテル1521、サンプリングポート1523、排出管1525、および尿収集袋1527を含む、カテーテルシステム1520を示している。いくつかの変更形態では、IAPを測定するシステムはカテーテルシステム(または、カテーテルシステムの構成部品)を備えている。IAPを測定するシステムは、サンプリングポートコネクタ1501をサンプリングポート1523に連結し、排出管1525の少なくとも一部を装置1500の排出管ハウジング1502内に配置することによって、カテーテルシステムに連結することができる。上に記載したように、排出管ハウジングは、排出管の周りで締め付けるまたは係止することができる。IAP測定システムは、閉じた導尿カテーテルシステム(例えば、患者に挿入した留置カテーテルシステム)に連結することができる。IAP測定システムはまた、導尿カテーテルシステムを開くことなく、導尿留置カテーテルシステムから後で取り除くことができる。例えば、排出管1525を解放するように排出管ハウジング1502を開き、サンプリングポートコネクタ1501をサンプリングポート1523から切断させることによって、装置を取り除くことができる。
【0087】
図13〜図15に示す実施形態と同様のIAPを測定する装置の別の実施形態が、図16Aおよび図16Bに示されている。図16Aおよび図16Bでは、装置は、セレクタを使用して流体を加えることができるようにセレクタ1605に連結された流体注入器1601を組み込んでいる。装置は、排出管を遮断するように排出管にわたって転動することができるピンチ弁1611として示すクランプ機構を部分的に囲むハウジング1607を備えている。流体注入器はまた、ハウジング1607によって少なくとも部分的に囲まれており、供給ライン1603を通して流体源に連結されている。
【0088】
動作中、同じセレクタを使用して、IAP測定を行うように排出管を閉塞し、カテーテルへ流体を供給することができる。例えば図16Aでは、流体注入器は、単純変位(例えば、プランジャ)ポンプタイプの注入器1601として示されている。セレクタ1605を下に(例えば、図16Aの右に)移動させることにより、セレクタのレバーアームを旋回させて、同時にクランプ機構(転動ピンチ弁1611)が排出管を閉塞させ、また注入器1601が注入器1601のリザーバ内へ流体源から流体(例えば、生理食塩水)を引く。この変更形態では、クランプ機構は、図16Bにボタン1622として示す、解放機構によって解放されるまでクランプ機構1611を閉塞位置に保持するロック1620を備えている。クランプ機構は非閉塞位置に偏倚され(ここでは、弾性またはばね偏倚1650として示す)、それによって解放機構は自動的にクランプ機構を開(非閉塞)位置に戻す。排出がクランプ機構によって閉塞され、流体注入器に流体が装填されると(図16B参照)、流体はセレクタ1605を左側に移動させることによってカテーテルシステム内に汲み上げることができる。図16Aおよび図16Bでは、流体注入器は圧力変換器1629、およびサンプリングポートコネクタ1630を通してカテーテルシステムに連結されたバイパス管腔にインラインで連結されている。
【0089】
いくつかの変更形態では、セレクタの移動は、単一の作動(レバーの移動、ボタンの押動作など)が排出管を閉塞することもでき、流体注入器から流体を供給することもできるように構成することができる。例えば、図16Aおよび図16Bに示す実施形態は、セレクタレバーを下に引くことによって排出管を閉塞し、流体を汲み上げて、IAP測定を可能にするように変更することができる。レバーを開始位置に戻すことにより、排出弁が開き、流体注入器のリザーバを再び充填して、装置を次の測定に備える。
【0090】
図17は、本明細書に記載するように、IAPを測定する装置の別の変更形態を示している。図17では、装置はサンプリングポートコネクタ1701(図では、カテーテルシステムのサンプリングポートに連結されている)、および補助サンプリングポート1707を備えている。サンプリングポートコネクタは、流体注入器1730、流体源1732、および圧力変換器1728に流体連結するように構成された第1の流体経路1709でカテーテルシステムの管腔にバイパス管腔(図示せず)を連結させる。サンプリングポートコネクタは、排出管ハウジング1703に連結されている。排出管ハウジングは、排出管1705用経路を備えており、ハウジング1705’の第2の部分をハウジング1705の第1の部分に固定することによって、カテーテルシステムの排出管1705の上で閉じることができる。クランプ機構(図示せず)は、排出管を閉塞することができ、セレクタ1720によって制御することができる。
【0091】
図17に示す実施形態では、ハウジングは患者の脚の近くに(または、脚の間に)装置を安定して配置するために使用することができる基部を有するようになっている。したがって、ハウジングは三角形断面を有する。図17に示さないが、本実施形態のセレクタは、前に記載したように(例えば、図12および図14参照)、排出管を閉塞することもでき、カテーテルシステム内に流体を加えるように流体経路(バイパス管腔と連結している)を開く(または閉塞させる)こともできる。図18Aおよび図18Bは、この二重機能を行なうように構成されたセレクタおよびクランプ機構の別の変更形態を示している。
【0092】
図18Aは、カテーテルシステム1809内に流体を加えるように、排出管1807または流体経路のいずれかを選択的に閉塞するように構成されたクランプ機構1805、1805’を備えたハウジング1801を有する、IAPを測定する装置を示している。クランプ機構は、回転二重ピンチ弁として構成されている。このピンチ弁は、カテーテルシステム1809内に流体を追加するように流体経路を形成する排出管または管のいずれかを通る流れを開くまたは閉塞するように旋回させることができる、図18Aではノブとして示すセレクタ1803によって制御される。例えば、図18Aは、排出管が開き、流体注入器1830からの流体を加える流体経路が閉塞される装置を示している。図18Bは、クランプ機構が排出管を閉塞し、バイパス管腔と流体注入器1830の間の流体経路を通して流体を流すことを可能にするようにセレクタ1803を旋回させた後の装置を示している。この流体経路はまた、圧力変換器1832に連結されているので、セレクタが図18Bに示す位置にある場合に圧力測定を行うこともできる。
【0093】
図19Aおよび図19Bは、図18Aおよび図18Bのハウジングと同様のハウジングの別の実施形態を示している。図19Aでは、クランプ機構1901およびセレクタ(例えば、ダイアル)は、装置がカテーテル装置に取り付けられた場合にカテーテルシステムに流体を加えるように、バイパス管腔と流体注入器の間に第1の流体経路1903の一部を含んでいる。図19Aおよび図19Bに示すハウジングは、図14A〜図14Cに示すクランプ機構およびセレクタと同様である。図19Aでは、排出管1907は開いており、第1の流体経路が閉塞される。図19Bでは、排出管は閉塞され、第1の流体経路が開いている。
【0094】
図20は、図18A〜図18Bに示す例で使用することができるハウジングの一実施形態を示している。このハウジングは、排出管2007およびバイパス管腔を流体注入器2003に連結させる管をハウジングに挿入することができるように分離させることができる第1の領域(上側領域2009)および第2の領域(下側領域2011)を備えている。ハウジングの第1および第2の領域は互いに係止することができる。セレクタ2020は、ハウジングに取り付けることもできる。図20に示すハウジングは、図19Aおよび図19Bに示す実施形態に適応させることもできる。図19Aでは、バイパス管腔を流体注入器1903に連結させる管は、別個の管ではなく、ハウジングに一体化されている。
【0095】
本明細書に説明するように、IAPを測定する装置は、装置内(例えば、ハウジング内)に一体化された流体注入器を備えることができる。図21Aおよび図21Bは、このような装置の一実施形態を示している。図21Aでは、装置は流体注入器(図示せず)を組み込んだハウジング2101を備えている。注入器(図21Bに示すハウジングを通る断面で示す)の流体リザーバ2105は、流体袋(例えば、ドリップラインに連結された生理食塩水袋)などの流体源2107から充填させることができる。弁2109(1方向弁など)は、ハウジング2101から流体供給部2107内への逆流を防ぐように含めることができる。換気口2111も含めることができる。図21Aおよび図21Bでは、セレクタ2115を使用して、上に記載するように排出管を閉塞し、またカテーテルシステム内に流体を運ぶことができる。したがって、装置は、IAP測定を行うことができるように排出管を通る流れを止め、流体を供給するように単一のセレクタを作動させることができる単一の作動装置であってもよい。いくつかの実施形態では、排出管の閉塞およびカテーテルシステム内への流体の供給の両方の作動は、セレクタの単一動作によって行なわれる。他の実施形態では、セレクタは、最初に排出を閉じ、その後流体をカテーテルシステムに供給するように、異なる(連続移動を含む)位置に移動させることができる。排出を閉じ、流体を供給するのに単一のセレクタが使用される装置の例が、本明細書に記載されている(例えば、図13〜図15)。
【0096】
IAPを測定する装置はまた、電気機械的であってもよい。例えば、図22はセレクタ(ボタン2201)を備えた単一の作動装置の一実施形態を示している。セレクタ(例えば、スタートボタン)を押すことにより、ピンチ弁2205を作動させ、流体(例えば、生理食塩水)を流体源2209からカテーテルシステム内に汲み上げることによって排出管2203を自動的に閉塞するように装置を作動させる。この装置は、一体型流体注入器(例えば、ポンプ)を備えることができる。IAP測定をその後行うことができる。図22に示す実施形態では、装置はまたLCD読出/ディスプレイ2203に連結された圧力変換器(図示せず)を備えており、また追加の記録/監視装置2211(例えば、病院モニタ)に連結させることもできる。
【0097】
流体注入器を備えたIAPを測定する装置の別の例が、図23A〜図23Dに示されている。本実施形態では、セレクタはハウジングに取り付けられており、排出管を閉塞し、流体を汲み上げるのに使用することができる。セレクタはまた、クランプ機構が排出管を閉塞させた場合を視覚的に示すこともできる。例えば図23Aは、本実施形態の斜視図を示している。ハウジング2301は、上側表面に人間工学的セレクタ2303を備えるように構成されている。ハウジングの基部は、排出管用の経路、および流体供給源に取り付けられるように構成された第1の流体供給管用のコネクタを備えている。セレクタは上部にグリップ(例えば、フィンガグリップ)を備えており、それによってすぐに把持および操作することができる。
【0098】
図23Bは、この装置の上面図を示している。セレクタ2303は、セレクタの状態を示すのに使用することができる表示器を備えている。例えば、セレクタを通る孔は、クランプ機構が排出管を閉塞しているのを(セレクタの位置に基づき)示すことができる。これは、セレクタ上の表示器2309(例えば、のぞき窓)を通して赤色を示すことによって表示することができる。図23Cは、ハウジングおよびセレクタを通る断面図を示している。図23Cはまた、セレクタが回転された場合に、クランプ機構(非対称ピンチクランプ)が図23Cに示すようにつまんで閉じることによって排出管2307と係合し、これを閉塞するように、セレクタ2301に連結されたクランプ機構2311を通る断面を示している。流体リザーバの一部を形成することができ、流体注入器の一部であるピストン領域2315も示されている。
【0099】
図23Dは、排出管2307を閉塞するクランプ機構の動作を示す、クランプ機構2311のレベルでの(ハウジングの基部の近くでの)、装置のハウジングを通る別の断面図を示している。非対称ピンチ弁を回転させる(例えば、セレクタ2303を回転させることによって)ことにより、弁がヒンジ付ドア2317を押す。ヒンジ付ドアはその後、図に示すように、排出管を押し、これを閉塞する。いくつかの変更形態では、中間ヒンジ付ドアは使用されておらず、非対称ピンチ弁は直接排出管を押す。しかし、ここに示すようにヒンジ付ドアタイプ機構を使用することにより、機械的利点を提供することができ、排出管をより迅速に閉塞することができる。
【0100】
排出管を閉塞することに加えて、セレクタ2303はまた流体注入器が作動するように構成することもできる。セレクタを上下に移動させることによって、流体注入器を準備し(注入器の流体リザーバを流体で満たし)、流体をカテーテルシステム内に注入することができる。例えば図23Cでは、ピストン領域は、ハウジング内に含まれている流体注入器内で流体リザーバから流体を引くまたは取り除くように、引き上げるまたは押し下げることができる。これは、矢印2325によって示されている。流体がバイパス管腔ではなく流体源から流体注入器内に引き入れられ、流体が流体源ではなくバイパス管腔を通して装置から取り除かれることを保証するように、2つ以上の1方向弁を含めることもできる。セレクタは、セレクタが旋回され、それによってクランプ機構が排出管を閉塞する場合に準備するおよび汲み上げること(例えば、セレクタを上下すること)を可能にするだけであるように構成することもできる。いくつかの変更形態では、流体注入器は、単に押したり引いたりのではなく、セレクタをハウジング内にまたはそこからねじ込むことによって(例えば、回転させることによって)、準備し汲み上げるように動作する。
【0101】
図23に示すのと同様の装置の別の変更形態が、図24A〜図24Cに示されている。これらの図は、ハウジング2401およびセレクタ2403を有する装置を通る断面図を示している。ハウジングは、ハウジングの底部に沿った経路内にある排出管2407をはさむためのピンチ弁2406を備えている。図24Aは、排出管2507が開いている通常の位置を示している。図24Bでは、セレクタ2403は、流体注入器2421のリザーバ内の流体を引くように引き上げられる。図示するように、セレクタ2403を引き上げることにより、プランジャ2409が上に移動されて、流体リザーバ内に負圧が作り出され、装置の流体リザーバ2421内に流体源から流体を引き入れる。セレクタ(例えば、プランジャアーム)を元に押し下げることにより、流体が図24Cに示すように流体リザーバ2421から、バイパス管腔(図示せず)を通して遂にはカテーテルシステム内に押される。排出管はセレクタを押し下げ続けることによって閉塞されて、クランプ機構を下に押し、ここで図24Cに示すように、排出管2407を遂には閉塞2425する。いくつかの実施形態では、排出管は閉塞位置に係止することができる。例えば、排出管は押し込みながらセレクタを旋回させることなどによって、閉塞位置に係止することができる。別個のセレクタはまた、排出を閉塞させるクランプ機構を制御するのに使用することができる。例えば、レバーまたはボタンはクランプ機構を制御することができる。
【0102】
図25A〜図25Cは、図24に記載する装置の様々な斜視図を示している。図25Bでは、装置は中立位置(図24Aに対応する)で示されている。ここではセレクタ2503の周辺周りの着色バンドとして示される表示器は、装置が中立状態にあり、排出管が閉塞されていないことを示すことができる。例えば、着色バンドは緑色のバンドであってもよい。装置が排出管を閉塞している場合、第2の表示器2509は図25Cに示すように排出管が閉じていることを示すことができる。図25Aは、流体源2517および圧力変換器2519を含むこの装置の一変更形態を示している。この装置は、サンプリングポートコネクタ(図示せず)を通してカテーテルシステムに取り付けることができる。
【0103】
図26は、図23A〜図23Dまたは図24A〜図25Cに記載した装置を含むシステムを示している。IAPを測定する同様の装置に対して上に記載したように、装置2601は流体源2603および圧力変換器2607に連結することができる。装置2601は、カテーテルシステム2615に取り付けるために構成することができ、排出管2617は装置2601の排出管ハウジング内に囲むことができる。実際、カテーテルシステムを患者に挿入したままで、装置はカテーテルシステム2615に連結およびそこから切断することができる。例えば、カテーテルシステムの排出管2617領域はハウジング2631に連結させることができる。排出管ハウジングは、クランプ機構を(少なくとも部分的に)囲んでいる。排出管をハウジング内に配置することにより、クランプ機構によって閉塞することができ、流れを防ぐことができるように排出管が位置決めされる。サンプリングポートコネクタ2649はその後、カテーテルシステム2615のサンプリングポート2651を通してカテーテルシステムに連結されている。サンプリングポートコネクタをサンプリングポートに連結することにより、装置のバイパス管腔がカテーテルシステムの内部、したがって膀胱と流体連通される。サンプリングポートコネクタおよび排出管は、あらゆる順序でカテーテルシステムに連結させることができる。いくつかの変更形態では、流体を最初にシステム内に流すまたは準備する(および、排出する)ことができるように、サンプリングポートコネクタをサンプリングポートに最初に連結させることが好ましい可能性がある。
【0104】
流体源2603(例えば、生理食塩水の袋)は装置に取り付けることができ、それによってIAPの測定を行う前に流体を膀胱内に潅流させることができる。いくつかの変更形態では、IAPを測定するシステムは図示するように圧力変換器2607を備えることができる。圧力変換器は、流体経路を画定する配管2661を介して流体経路を通してバイパス管腔に連結されている。圧力変換器からの出力が報告されるまたは記憶される。例えば、圧力は図26に示すように、モニタ2665上に表示させることができる。
【0105】
図27に示すIAPを測定する装置は、一体型流体注入器を備えているが、この流体注入器は排出管ハウジング内では囲まれていない。代わりに、別個の排出管ハウジング2703が排出管2705を少なくとも部分的に囲むのに使用されている。ハウジングは、ピンチ弁2709であるクランプ機構を備えている。ピンチ弁は、排出管ハウジング2703に連結されたセレクタ2711を押すことによって作動され、ロックは弁を閉状態に固定するように係合して、排出管を閉塞することができる。
【0106】
図27および図28に示す装置はまた、バイパス管腔をカテーテルシステムの管腔と流体連通させることができるように、サンプリングポートコネクタ2717に取り付けられたバイパス配管2715内にバイパス管腔を備えている。バイパス配管はまた、流体注入器を少なくとも部分的に囲んでいる第2のハウジングに流体連結されている。この流体注入器は、注射器タイプの流体注入器として構成することができ、流体をシステム内に汲み上げるのに使用することができる、レバー、ポスト、プランジャ2719などを備えることができる。いくつかの変更形態では、第2のハウジング2703(図28には図示せず)はまた、圧力を測定することができるようにバイパス管腔と流体連結された圧力変換器を備えることができる。これらの装置のいずれかと同様に、図27に示す装置は単一の使用(例えば、予備装填注入器)として構成することができる、または多数の使用として構成することができ、流体供給ライン2722を通して流体源2726に連結させることができる。装置はまた、ケーブルまたはワイヤ2731によって監視または記録装置に連結させることができる、または無線で連結させることができる。図28は、IAPを測定するシステムの一変更形態が図27に記載した装置を含んでいることを示している。
【0107】
図27に示す実施形態は、一体型圧力変換器および読出を備えている。説明のとおり、IAPを測定する装置のあらゆる変更形態は、一体型圧力変換器および/または読出(例えば、LED)を含むことができる。圧力変換器は、ハウジング2720内に配置されている。
【0108】
IAPを測定する装置の別の実施形態が、図29A〜図29Fに示されている。本実施形態では、排出管ハウジング2901は患者の脚の上にストラップ留めすることができるように、患者の脚(例えば、患者の大腿上方部位)に一致するように形成されている。セレクタ2903は、図29D〜図29Fに示すように、クランプ機構を制御するのに使用することができる。図29Bは装置の上面図を示しており、図29Cは側面図を示している。装置の底部の湾曲は図29Cで見ることができる。ハウジング2901は、排出管2907が嵌合する経路2917を備えている。経路は、ハウジングのあらゆる適当な部分に配置することができる。例えば、経路は装置の底部(図29に示す)、装置の側部、または装置の上部(図30に示す)に対して開くことができる。ハウジングはまた、流体注入器および/または流体源に連結することができる流体経路2905を備えている。この経路は普通、バイパス管腔に連結されており、それによって装置がサンプリングポートコネクタ(図示せず)を介してカテーテルシステムに連結されている場合に流体がカテーテルシステムに入る前に、セレクタは流体源からの流体の流れを制御することができる。図29A〜図29Fに示す実施形態は、上に記載した図18A〜図20に示す実施形態と同様である。例えば、図29A〜図29Fのセレクタは図18A〜図20に示すセレクタと同様に動作することができる。
【0109】
図29Dは、排出管が閉塞されていないが、流体注入器とバイパス管腔の間の流体経路が閉塞されている、装置の中立位置を示している。上に記載したように、クランプ機構は流体注入器(および/または流体源)とバイパス管腔の間に流体経路の一部を備えることができる。したがって、セレクタは適切な配向にクランプ機構を向けるのに使用することができ、それによってこの流体経路は遮られない。図29Eでは、セレクタが回転され、それによって排出管は閉塞されるが、流体注入器とバイパス管腔の間の流体経路は遮られない。流体注入器はその後、バイパス管腔を通してカテーテルシステム内に流体を供給するのに使用することもできる。図29Fは、排出管および流体注入器とバイパス管腔の間の流体経路の両方が閉塞される構成を示している。この構成は、IAP測定を行うために使用することもできる。
【0110】
図30Aは、カテーテルシステムの一部に取り付けられたIAPを測定する装置の別の例を示している。図30Aに示す装置は、排出管3011を置くことができる、ハウジングの上部の排出管ハウジング3001を通る経路3005を備えている。排出管を置くことができるハウジングを通る経路は、ハウジングが排出管の上で摺動するように位置決めされている。図30Aに示すように、排出管3011は、排出管3011をハウジング内に保持するのを助ける、ここでは突起として示された1つまたは複数のステイ3007によってハウジングの経路内に固定することができる。これらのステイ3007は、装置が異なる外径の排出管に対応するのを可能にする。ステイ3007は受動ステイ(図示した突起と同様)であってもよく、または動的ステイ(例えば、ばね要素、偏倚ピン、移動ディスクなどのバイアスを含む)であってもよい。したがって、排出管3011はハウジングから容易に挿入する(また、取り除く)ことができる。ハウジング内の開口がハウジングの上側表面に位置決めされているので、排出管3011に容易にアクセスすることができる。排出管3011がハウジング内に(例えば、ハウジングの経路内に)固定されると、管を通る流れはクランプ機構(例えば、ピンチ弁)によって制御することができる。図30に示す例では、クランプ機構はハーフバーノブなどの突起しているスイッチまたはノブとしてここに示す、セレクタ3009によって制御されている。上に記載するように、セレクタ3009はまた、流体源からバイパス管腔内への、したがってカテーテルシステムの管腔内への流れを制御することができる。図30Aに示す装置の斜視図はまた、ハウジングの表面上の2つの織り目加工グリップ3031(例えば、ソフトタッチグリップ)を示している。これらのグリップ3031は、使用者が装置を位置決めするのを助けることができ、またセレクタを移動させる、または排出管を挿入するまたは取り除くときに助けることもできる。
【0111】
図30Aに示す実施形態を含むIAP測定装置のいくつかの変更形態では、排出管をハウジングを通して通路内に配置することによって装置を排出管に取り付けることができ、ハウジングはIAP測定を行うことが望ましくなるまで、患者から離れるようにハウジングを排出管の上で摺動させることができる。1回の測定(または、一連の測定)を行う時に、装置をサンプリングポート3019の近くに運ぶことができ、サンプリングポートコネクタ3017で取り付けることができる。
【0112】
図30Bは、図30Aに示す装置の上面図を示している。バイパス管腔3033は、図示するように、サンプリングポートコネクタ3017をカテーテルシステムのサンプリングポート3019に取り付けることによって、カテーテルシステムの管腔に連結されている。図30Aおよび図30Bに示す装置の実施形態は、IAP測定システムが取り付けられた場合でさえも、独立した尿サンプリングを可能にする、サンプリングポートコネクタ3017に連結された第2のまたは補助サンプリングポート3040を備えている。いくつかの変更形態では、補助サンプリングポートはカテーテルシステムのサンプリングポートから90度に(例えば、直角に)配置することができる。例えば、図30Gおよび図30Hに示す補助サンプリングポート3040は、サンプリングポートおよびサンプリングポートコネクタ3017から90度軸ずれして配置されている。
【0113】
図30Cは、装置用の排出管ハウジングの側面図を示している。上に簡単に記載したように、ハウジング3001は被験者の脚などの、被験者の身体の部位と一致するように構成することができる。図30Cでは、ハウジング3061の背面は湾曲しており、被験者の脚と一致することができる。ハウジング3001はまた、装置をより簡単に操作(例えば、把持)することができるリップまたは突出部3065を備えている。装置は被験者の脚の上または近くで(例えば、被験者の脚の間で)使用することができるので、セレクタ3009を含む装置の露出表面を、被験者に接触した場合の不快感または危害を防ぐように、丸める、円滑にする、またはパッド付けすることができる。
【0114】
図30Eおよび図30Fは、1つの位置から別の位置まで装置を切り換えるのに使用されているセレクタ3009を示している。いくつかの変更形態では、装置は装置の作動状態を示す簡単な画像または指示(例えば、「開」または「クランプ」)を含んでいる。図30Eでは例えば、セレクタ3009は、クランプ機構が排出管を通る流れを防ぐように係合されている「クランプ」位置3071に示されている。この位置はまた、流体を流体源からカテーテル内に潅流させることができる。図30Fでは、セレクタ3009は「開」位置3073に示されている。
【0115】
本明細書に記載したIAPを測定するバイパス装置の例の大部分は、カテーテルシステムのサンプリングポートに連結するサンプリングポートコネクタを備えている。しかし、図31〜図32は、装置がサンプリングポート以外のポートを通してカテーテルシステムの管腔に連結されている実施形態を示している。図31Aでは、IAPを測定する装置は膨張ポートに連結されている。本実施形態では、膨張ポートコネクタ3101はカテーテルシステムの膨張ポート3100に連結している。装置は、膨張ポート(したがって、カテーテルの膨張可能部材)内の圧力を測定するために、バイパス配管3102内のバイパス管腔と、バイパス管腔とインラインである圧力変換器3103とを備えている。腹内圧は、カテーテルの膨張バルブから読み取ることができる。膨張源3105(例えば、ポンプ、注射器など)はまた、圧力源を提供してカテーテル3111のバルブを膨張させるように、バイパス管腔と流体連絡して配置されている。弁3107(例えば、止栓)は、バルブを膨張させるのに膨張源を使用した後に圧力を維持するのに使用することができる。実際、装置は(圧力漏洩を防ぐために定位置に固定することができる)膨張ポートコネクタを通して膨張ポートに取り付けられており、カテーテルバルブ3111は膨張源3105を使用して膨張される。バルブの膨張後、バイパス管腔の近接端が閉じられ(例えば、弁3107によって)、IAPを反映した圧力測定が圧力変換器3103から行われる。その後、圧力の一部(または全て)を解放することができる。
【0116】
図31A〜図32Bに示す実施形態はまた、液体が膀胱に加えられない異なる感知機構を使用することができる。代わりに、空気または別の気体が膀胱内のバルーンを満たす。バルーンは、ほとんどのFoleyカテーテル3111(図31Aに示す)に存在するアンカバルーン、または二次追加バルーン3137(図31Bに示す)であってもよい。上に簡単に説明したように、本実施形態は連続IAP測定に特によく適している可能性がある。
【0117】
図31Bは、圧力を測定するのに使用されるポートが3方向Foleyカテーテル3131の第2の流体管腔である、IAPを測定する装置の別の変更形態を示している。本実施形態では、流体は入口ポート3135を介して第2の流体管腔に連結されたバイパス管腔を通して注入される。流体は、第2のバルブ3137を充填および膨張させる。流体は流体注入器3139によって供給され、圧力はインライン圧力変換器3141によって測定される。第2のバルブ3137の膨張後、弁3145はバルブからの逆流を防ぐのに使用することができ、圧力はIAPを反映して測定することができる。流体は、弁3145を開き、流体注入器3139(ここでは、注射器として示す)を使用して流体を引き出すことによって取り除くことができる。図32Aは、膨張ポートを使用してIAPを測定する、IAPを測定する別のシステムの一例を示している。
【0118】
図32Aは、システムが尿および/または注入した流体ではなく、IAPを監視するように患者の膀胱内部で膨張された膨張可能要素を利用する実施形態を示している。本実施形態では、カテーテルシャフトに取り付けられた適当な寸法/形状の膨張可能要素(例えば、バルーン)は、患者の膀胱内部で拡張される。膀胱壁に接触する場合にバルーンが感じる抵抗は、患者の身体の外側に位置決めされた圧力変換器を介して膨張管腔を通して検出される。膨張可能要素の特定の設計は、球状、多葉状、楕円形、長手形などの様々な形状および/または寸法をとることができる。さらに、膨張可能要素はまた、(Foleyカテーテルの端部の膨張可能要素の標準的な機能である)患者の膀胱からのカテーテルの滑りを防ぐアンカとして働くことができるが、いくつかの実施形態では、このアンカ機能は別個の要素によって行なわれる。
【0119】
図32Aでは、膨張可能要素3221は、システムの機能を示すように、例示的な膀胱3223の内側で拡張されている。この特定の実施形態では、流体補償チャンバおよび圧力センサ3225は、配管を介して膨張ポート3227に取り付けられており、膨張管腔に連結されている。圧力センサ3225は、独立型圧力センサであってもよく、読出(例えば、ディスプレイ、メモリなど)に配線することができる、または無線で連結することができる。普通、圧力センサは患者モニタまたは読出に情報(例えば、IAP測定)を伝達することができる。膨張ポートは、当業者に知られているように、膨張弁を有する。流体補償チャンバは、プログラム可能制御部を備えた小型ポンプと、膨張時間、感知時間、オンオフサイクルの頻度などの操作のパラメータをプログラムおよび制御する内蔵回路と、流体リザーバとを備えている。流体補償チャンバは、バルーンを通したあらゆる流体拡散を補償して、一定の基準を確保する。ポンプは電池操作することができる。図示した実施形態では、排出および感知機能は切り離され、これは尿出力速度を独立して監視することができるということである。感知要素は膀胱容量を落とすことなく連続して膨張させることができないので、個別の測定は要求を監視することによってプログラムされたように、自動的に発生される。カテーテルの遠位端の膨張可能要素は図では、膨張され、膀胱と接触しており、それによって圧力読取を圧力センサに提供する。記載したように、(1つまたは複数の)圧力測定は本実施形態では、カテーテルの導尿管腔が開いたままであり、取り付けられた排出管と流体連通しているときに、膀胱からの尿の排出と同時に起こる。カテーテルの近接端は、尿のサンプリングを(1つまたは複数の)圧力読取と同時に行なうことができるように、上に記載したように近接連結部材に取り付けられている。
【0120】
3方向Foleyカテーテルで使用する導尿カテーテルバイパスIAP測定装置の別の例が、図32Bに示されている。例えば、3方向カテーテル(例えば、3方向Foleyカテーテル)は、膀胱にアクセスすることができる追加の流体管腔を備えることができる。したがって、バイパスIAP測定装置は、排出管が閉塞された場合に追加の流体を加え、圧力測定を行うように、カテーテル内の追加の流体管腔に流体連結するように構成することができる。排出管(例えば、ハウジング、クランプ機構など)を閉塞する例のいずれかを、本変更形態でも使用することができる。図32Bは、圧力変換器3203が第3のカテーテル管腔と流体連通して第3の近接分断路3207に恒久的に連結されているように、3方向Foleyカテーテル3201を使用したこのようなIAP監視システムの一実施形態を示している。本実施形態では、ピンチ万力3209を利用して、近接連結部材に連結された排出管3211を通る尿の流れを止める。IAP測定が望ましい場合、排出管はクランプされ、生理食塩水などの流体は、流体注入装置(また、ここでは注射器として示す)を利用してサンプリングポートを通して膀胱内に注入される。十分な量の流体が注入されると(例えば、約40〜60mL)、膀胱に遠位開口を有する第3の管腔は流体で満たされ、それによって圧力変換器3203を使用して、IAP測定を行うことができる。
【0121】
図33A〜図33Cは、ポート(例えば、サンプリングポート)を使用することなく、カテーテルシステムの排出経路に向き直るように導尿留置カテーテルシステムに取り付けることができる、IAPを測定する装置を示している。この装置は、カテーテルシステムの管腔へのアクセスを弁を備えた流体経路に提供するように導尿カテーテルシステムの一部を穿刺し、それによって尿排出を流体注入器(および/または流体源)から追加の流体を加えて、IAPを測定するために遮断することができる。図33Aは本装置の斜視図を示している。ハウジング3301は、流体経路3305および弁3307を囲んでいる。ハウジングはまた、流体供給ライン3311から流体を受ける。セレクタ3315は、弁を切り換え、カテーテルからの排出を防ぐ、または流体注入器からの流体の供給を可能にするように構成することができる。
【0122】
図33Bは、ハウジングが、カテーテルシステム上で利用することができる、第1の(例えば、上側)部分および第2の(例えば、下側)部分(例えば、図示するように排出管の一部)を備えることができることを示している。ハウジングは、流体通路3305の内側管腔と流体連通している少なくとも2つの穿刺管3330、3330’を備えている。ハウジングはまた、排出管を完全にはさむピンチ弁3350、3350’を備えており、代わりにカテーテルシステムを通る流れが流体通路3305を通過する必要がある。装置が利用されると、漏洩を防ぐようにカテーテルシステム上に恒久的に残っていてもよい。圧力変換装置はまた、IAPを測定するために流体供給ライン3311に連結することができる。
【0123】
導尿カテーテル一体化IAP装置
図34〜図44は、排出管を閉塞し、導尿カテーテル内への流体の注入を可能にする機構がカテーテルシステムと一体である、一体型IAP監視システムを示している。このように仕立てたシステムを示す実施形態では、上記機構は普通、IAPシステムの排出経路内に位置決めされた一体型弁である(例えば、サンプリングポートを含む連結部材の近接部では、連結部材はその遠位端でFoleyカテーテルに、その近接端で排出管に取り付けられている)。
【0124】
IAPは、膀胱圧力の測定を提供するように設計されたシステムなどの、救命救急診療環境で見られるすぐに利用可能な機器を使用して測定することができる。本明細書に提供された特定の例では、IAPシステムは閉じた作動導尿カテーテルシステムを形成するように(1つまたは複数の)構成部品を加えることによって作り出すことができ、閉じたシステムを破壊することなく、システムの最小遮断でIAP測定を行うことが可能である。これらの一体型IAP装置の多くでは、システムは被験者に挿入する前に、「閉じた」システムを形成するように組み立てられている。これは、上に記載したバイパス装置とは対照的である。例えば、一体型IAP装置は、管腔を有し、一体型連結部材の管腔内にカテーテルを通して排出する流れを閉塞させる弁またはクランプ機構を備えた、一体型連結部材(また、「連結部材」と呼ぶ)を備えることができる。連結部材はまた、カテーテル(例えば、Foleyカテーテル)の管腔に流体連結する遠位端にコネクタ(例えば、摩擦嵌めコネクタ)、および排出管に、または廃棄容器に直接流体連結する近接端にコネクタを備えることができる。
【0125】
このような閉じた導尿排出システム(患者への挿入前)の例が、図34〜図36に示されており、連結部材3405および止栓3415を備えたFoleyカテーテルシステムが示されている。このようなシステムでは、排出管(図示せず)は、(止栓3415の遠位部で)連結部材3405の遠位端に連結されており、普通は、袋または容器などの尿収集装置につながっている。排出管を閉塞する止栓などの一体部材のない導尿カテーテルシステムでは、ピンチ万力またはクランプ機構を以下により十分説明するように利用することができる。図34は、近接連結部材3405を備えた2方向Foleyカテーテル3403、流体注入装置3407、圧力変換器3411、およびモニタケーブル3413を含む、IAP監視システムの一実施形態の構成部品を示している。図35は、サンプリングポートに近接して位置決めされた弁および止栓3505を備えたサンプリングポート3503を示す、近接連結部材3405の拡大図である。サンプリングポート弁の一変更形態が、本明細書に完全に記載したように、本出願に参照として援用する、Millerの米国特許第6,651,956号に記載されている。近接連結部材3405は、患者から尿を排出するのに利用されるFoleyカテーテルの第1の管腔に取り付けられている。第2の近接カテーテル分断路3409は、当業者に知られているように、カテーテルの膨張管腔につながっている。図34に示すように、圧力変換器3411は流体注入装置3407に取り付けられており、モニタケーブル3413は圧力変換器3411に取り付けられており、それによって圧力読取を使用者に表示することができる。もちろん、圧力読取を提供する目的で(または、当業者に知られている様々な他の理由で)他の出力装置を、モニタの代わりに、またはこれに加えて、圧力変換器に取り付けることができる。
【0126】
実際、一体型IAP測定装置に連結されたFoleyカテーテルの遠位端は患者の膀胱内に配置され、カテーテルはカテーテルの膨張管腔を通して流体を注入することによって遠位バルーンを膨張させることによって固定することができる(これにより、カテーテルの遠位端が膀胱から滑り出すのを防ぐ)。初めに閉位置にあり、排出管に連結された近接端を有する止栓3505はその後、収集チャンバ/袋/容器への膀胱内に存在する尿の排出を可能にするように開かれる。IAP測定は、尿の排出を遮断し、膀胱内の流体の圧力を測定することによって行うことができる。例えば、止栓3505が閉じられ(例えば、止栓のハンドルを旋回することによって)、サンプリングポート内で弁に挿入する近接雄ルア取付具を備えることができる流体注入装置は、サンプリングポートに取り付けられている。生理食塩水などの流体はその後、膀胱内に注入され、図36に示すようにIAP測定がその後行われる。図36では、近接連結部材3405は排出管に連結することなく示されている。流体は、流体注入器3605によってカテーテルに(したがって、膀胱に)加えられる。図34〜図36に示す流体注入器は、注入のために流体(例えば、生理食塩水)が予め装填されている注射器である。流体注入器は、サンプリングポートコネクタ3601(例えば、注射器インターフェイス)を介してカテーテルのサンプリングポートに取り付けられている。図34〜図36に示す一体型システムは、前に閉じたシステムを開くことに付随する不要な危険性に患者をさらすことなく多数のIAP測定を行うことを可能にする(すなわち、閉じた導尿カテーテルシステムを破損することなくIAP測定が行われる)。一実施形態では、止栓は患者の快適性を提供するように人間工学的に設計されている。
【0127】
図37A〜図38Bは、一体型弁を含むIAP監視システムの一実施形態を示している。図37Aは静止状態を示しており、図37Bは一体型弁が排出管に取り付けられた連結部材の近接端に隣接してサンプリングポート連結部材の近接部に位置決めされた、本実施形態の作動状態を示している。一体型弁は、連結部材3707の流体流路内にある弁部材を備えており、弁部材は作動アーム3701に取り付けるために連結部材の外側表面まで延びている、スピンドル3709に取り付けられている。作動アーム3701は、図37Aおよび図37Bに「L」字形部材として示されており、近接端に上述した実施形態と同様のオートバルブを備えたサンプリングポートコネクタ3705を有する。静止状態37Aから作動状態37Bへの移動としては、(例えば、図示する実施形態では、オートバルブをサンプリングポートにねじ込むことによって)排出管の上部の静止位置から、オートバルブがサンプリングポートに接触され、そこに連結される作動位置までの作動アームの移動が挙げられる。図38Aおよび図38Bは、図37A〜図37Bのシステムの長手断面を示している。この図では、一体型弁3801は、連結部材3807を通る尿または流体の流れを制御するように、Foleyカテーテルおよびサンプリングポート連結部材3803の導尿経路と排出管3805の間に位置決めすることができる。作動アーム3701が静止位置から作動位置まで移動されると、連結部材3807から排出管3805までの経路を閉塞するように、一体型弁3801は開位置から閉位置まで移行する。
【0128】
図39Aは、静止状態(図39A)および作動状態(図39B)の両方の、図37A〜図38Bに示すタイプの装置の別の実施形態を示している。本実施形態では、作動アーム3901は僅かに異なる構成を有する。これらの装置はまた、上に記載したように、補助サンプリングポートを備えることができる。第1のサンプリングポート3903は普通、サンプリングポートコネクタ3909と相互作用するように連結部材3905上に位置合わせされ、第2のサンプリングポートは尿のサンプリングを可能にするようにシステム上の別の位置(例えば、排出管)に位置決めすることができ、システムは圧力監視のために(すなわち、第1のサンプリングポートからオートバルブを取り外す必要なく尿サンプリングを可能にするために)作動される。上記実施形態はサンプリングポート連結部材内に位置決めされている一体型弁に関して説明しているが、他の実施形態も可能であることに留意すべきである。例えば、別の実施形態では、2部品連結部材は、導尿カテーテルに連結することができるサンプリングポートを担持する第1の部分と、排出管に連結することができる解放弁および作動アームを担持する第2の部分とを備えている。この2部品連結部材は組み立てることができ、システムの使用前に、当業者に知られている様々な機構により恒久的にまたは解放可能に係止することができる。別の実施形態では、解放弁は排出管自体内に、または排出管とIAP監視システムの他の構成部品につながる流体流導管または配管の間で連結して配置することができる。
【0129】
上に記載する一体型IAPシステムのいくつか(すなわち、(1つまたは複数の)構成部品が閉じた動作導尿カテーテルシステム、および一体型弁を含む仕立てたシステムに組み込まれているシステム)では、IAP測定を行うために、尿の排出を少なくとも一時的に停止させ(例えば、排出管をクランプすることによって)、流体はカテーテルを通して膀胱内に注入される。一実施形態では、尿排出の停止および流体注入の機能は、作動部材などの使用により、単一のステップで行われる。
【0130】
図40は、組合わせた圧力変換器およびディスプレイユニットを含む、IAP監視システムの別の実施形態である。本実施形態では、上に記載したようなサンプリングポートを備えた近接連結部材の近接端は、そこに連結された2方向弁部材4003を有する。2方向弁部材はそこに取り付けられた、圧力変換器およびディスプレイユニット4001と連通している排出管および流体導管を有する。静止状態では、弁は排出管に対して開いており、流体導管に対して閉じている。IAP測定が望ましい場合、弁は排出管に対して閉じられ、流体導管に対して開いているように作動状態に位置決めされている。位置の変化は、当業者が分かるように、手動で、自動的に、遠隔的に、電子的になどで行なうことができる。流体注入器4005(例えば、注入注射器)は、流体源4009(例えば、生理食塩水袋または他の流体源)とインラインで連結されて、流体を測定し、流体を圧力変換器およびディスプレイユニットに流体導管上に、遂には挿入したカテーテルに注入する。
【0131】
本発明の別の態様では、IAP監視システムは連続および自動であるように設計されている。図41〜図44は、このようなシステムの異なる実施形態のいくつかの例を略図的に示している。
【0132】
一実施形態では、IAP監視システムは、患者の尿をIAPを感知および測定する一次的方法として利用する。図41は、インライン圧力変換器4101が導尿排出ラインに取り付けられた、IAP監視システムの一実施形態の略図である。図41に示す装置は、排出管への流体流を調整するプログラム可能弁を備えることができる。導尿排出ライン内(例えば、排出管4103に取り付けられたコネクタ要素内、排出管自体の中など)に一体化されたこのような電子制御弁4105(図42により詳細に示す)は、膀胱圧力を大きくするように尿の流れを自動的に絞り、圧力は膀胱と流体連通する圧力変換器によって検出される。電子弁4105は、腎臓によって作り出される尿が圧力感知の媒体として働くように利用可能であることを保証するように、尿生成速度の機能として予め設定することができる。一実施形態では、尿生成の速度を測定するために、尿検出器4111は排出管4103に連結されている(しかし、尿検出器は導尿排出ラインに沿ってあらゆる点に配置することができる)。
【0133】
あらゆる適当な圧力変換器は、本明細書に記載するように、IAPを検出する装置および方法の変更形態のいずれかで使用することができる。機械的圧力変換器が、本明細書に説明する実施形態の多くに関連して図示および記載されているが、単独で、または光ファイバ温度プローブと共にのいずれかで使用される光ファイバ圧力変換器などの他の検出方法が考えられることに留意すべきである。光ファイバプローブは、膀胱から患者の外部までのシステム内のあらゆる適当な点に配置することができる。例えば、光ファイバプローブは、カテーテルの先端、バルーン内部、カテーテルシャフトの管腔、排出配管のインラインなどに位置決めすることができる。一実施形態では、光ファイバ圧力変換器は、圧力を継続的に検査するモニタに取り付けられている。必要に応じて、システムは膀胱を充填するように循環し、所与の期間にわたって圧力を監視し、膀胱を排出させることを可能にし、繰り返す。別の実施形態では、光ファイバプローブはカテーテル壁面内に一体化され、膀胱圧力を感知するようにカテーテルの先端に位置決めされて、信号を処理し、膀胱圧力を継続的に表示する外部信号調整装置に連結している。
【0134】
図43Aは、図41と同様のIAP監視システムの一実施形態の略図であるが、遠位端にカテーテル4301のシャフト内に一体化された小型感知要素4303を備えている。図43Bは、センサ4303の一例をより詳細に示している。図43Aのシステムは、連続および自動IAP監視のために使用することができる。センサは、RF4315を介して外部装置4311に通信することができる。センサ4303は、カテーテル4301が挿入された場合に膀胱内に位置決めされ、膀胱は閉じているキャビティであるので、キャビティ内の周辺圧変化は周囲の器官の圧縮に相関している。したがって、センサはIAP傾向を監視することができる。本実施形態では、センサは微小電気機械システム(MEMS)技術に基づき、高周波(RF)によって制御され、それによって固体回路による解決を提供するようにワイヤおよび連結部4363を最小化する。より詳細には、患者の身体の外部に配置された基部ユニット4311は、患者のモニタ4321に取り付けられており、RF4315を介してセンサ4303に信号を送信し、センサ4303から信号4315を受信するようにプログラムされており、信号はモニタ4321に表示される。システムはまた、電子制御弁4331、および排出管4335に連結された尿検出器4341を備えることができる。もちろん、当業者に知られているように、信号を送受信する他の手段も可能であり、本明細書で考えられる。
【0135】
図44は、例えば、流体を連続して注入することができる外傷の場合に、使用するように設計されたIAP監視システムの別の実施形態の略図である。図44に示すシステムは、導尿出力に対する患者へのIV流体4401の注入の監視を含む、連続および自動IAP監視のために使用することができる。このシステムは、患者の連続および自動監視のために流体注入および尿出力を結合させる。本実施形態では、センサベースの(例えば、ドロップカウンタ4405、流れセンサなど)結合システムが、患者に投与された流体および患者が生成した尿を追跡するのに使用される。患者は、Foleyカテーテル4402が行なわれ、尿は廃棄(排出)袋4409内に収集される。IAPの内容では、流体装填は高いIAPレベルにつながる可能性があるので、IAP測定4407での流体出入力(I/O)モジュールの閉ループフィードバックは、流体が向いている方向(すなわち、尿排出または組織吸収)を確認する。一実施形態では、患者内の高いIAPレベルを臨床医に示すように、警告がシステムに連結されている。別の実施形態では、排出した尿に対する注入した流体の特定のIAPレベルまたは比に到達する際に、流体注入速度を停止させるまたは遅くするように、調整システムはIAP監視システム内に組み込まれている。一実施形態では、システムのハードウェア構成部品は、速度、比率などを管理し、例えば変換器を介して流体注入ラインを調整するようにプログラムされたソフトウェアアルゴリズムを組み込んでいる。このシステムの特定の設計機構は、特定の臨床患者監視プロトコルおよび使用者嗜好に対して仕立てることができる。
【0136】
IAPシステム
図45Aから図47Cは、本明細書に記載した装置を使用してIAPを測定するシステムの例を示している。
【0137】
図45Aから図45Dでは、例示的なシステムは、上に記載した(特に、図30Aから図30Fに示す実施形態)導尿カテーテルシステムバイパス装置と同様のIAPを測定する装置を備えている。図45A〜図45Dに示すシステムは、導尿カテーテルシステムに連結するように構成した導尿カテーテルシステムバイパス装置を備えている。導尿カテーテルシステムバイパス装置は、排出管ハウジング4501、第1の流体経路4503内に囲まれたバイパス管腔(ここでは管として示す)、サンプリングポートコネクタ4509、およびセレクタ4505を備えている。
【0138】
第1の流体経路4503はハウジング4501を完全に通過し、ハウジングは流体経路を囲む配管に沿って摺動させることができて、図45Aに示すように、ハウジングを位置決めすることが可能になる。ハウジングはまた、セレクタ4505によって制御されたクランプ機構(図示せず)を囲んでいる。本変更形態のセレクタは、排出管を閉塞する、および/またはバイパス管腔を閉塞するように、クランプ機構(または、2つ以上のクランプ機構)を制御することができて、流体供給部からの(例えば、流体注入装置を介した)流体の供給、および/または圧力変換器を使用したIAPの測定が可能になる。したがって、システムは普通流体注入装置および圧力変換器の両方を備えており、バイパス管腔に連結させることができる。
【0139】
図45A〜図45Dに示すIAPを測定するシステムは、サンプリングポート4502をサンプリングポートコネクタ4509に連結させることによって、最初にカテーテルシステム(例えば、被験者に既に挿入したカテーテルシステム)のサンプリングポート4502を導尿カテーテルバイパスシステムに取り付けることによって作動される。上に記載したように、サンプリングポートコネクタは、サンプリングポートをコネクタに取外し可能に固定し、連結部からの漏洩を防ぐように、EZ−LOCK(商標)取付具を備えることができる。サンプリングポートおよびサンプリングポートコネクタを連結することにより、バイパス管腔を導尿カテーテルシステムの管腔に、したがって膀胱に流体連通させる。バイパス管腔に連結された流体経路を形成する配管4503は、図45Bに示すようにサンプリングポートコネクタ4509から延びており、ハウジングは前に記載し、図45Aに示すように、配管4503上で摺動させることができる。
【0140】
ハウジングは、排出管の遠位端の近くに位置決めすることができ、図45Cに示すように被験者の脚に対して載せるまたは取り付けることができる、または使用しない場合に(図47Aおよび図47Bに示すように)生理食塩水ライン(例えば、流体源)に沿って、患者の方向から(例えば、ベッドの側部の近く)摺動させることができる。ハウジングが位置決めされると、カテーテルシステムの排出管4511はハウジング4501内に挿入される。図45Cでは、排出管はハウジング4501を通して経路内に手動で押し込むことができる。
【0141】
システムはその後、カテーテルを行なった被験者からIAPを測定するのに使用することができる。セレクタ(ここでは、ノブ4505として示す)は、図45Dに示すように、排出管を(ピンチ弁などのクランプ機構を介して)閉じるのに使用することができる。セレクタはまた、流体供給部から流体注入装置によって膀胱内に流体を装填させることができる。いくつかの変更形態では、流体注入装置は上に記載したように別個に制御されている。バイパス管腔は圧力変換器(図示せず)に連結されているので、IAP圧力測定はバイパス管腔を通して行うことができる。図45A〜図45Dに示すシステムはまた、補助サンプリングポート4512を備えており、それによってIAPを測定するシステムが連結された場合でさえも、流体サンプルをカテーテルから取ることができる。サンプリングポートコネクタはまた、尿サンプリングが補助サンプリングポートを通して行なわれた場合に、バイパス管腔内へ生理食塩水を引くのを防ぐ弁4519(例えば、1方向逆止め弁)を備えることができる。したがって、図45Bに示す1方向逆止め弁4519は、サンプリングポートコネクタとバイパス管腔の間に位置決めされている。
【0142】
IAPを測定するシステムはまた、被験者からカテーテルを取り外す必要なく切断することができる。例えば、図45A〜図45Dに示すシステムはセレクタ4505を旋回させることによって取り除くことができ、それによって排出管4511は閉塞されず、排出管をハウジングから取り除く。サンプリングポートコネクタはその後、サンプリングポートから取り除くことができて、カテーテルシステムを患者に連結したままにし、カテーテルシステムの完全性は妨げられない。
【0143】
IAPを測定するシステムおよび/または装置は、図46に示すものなどの設定で検査することができる。図46では、腹腔は、チャンバ4601内の圧力を制御する入力ポート4603、およびチャンバ4601内の圧力を測定する基準圧力ポート4605を有する加圧チャンバ4601を使用して刺激される。第3のポート4607は、加圧チャンバ4601内で薄いプラスチック袋(または、他の気密で圧縮可能構造)4611でできている、刺激された膀胱に連結している。Foleyカテーテル4613は、この刺激された膀胱4611内に位置決めされている。
【0144】
図46では、導尿カテーテルバイパスシステム4615がカテーテルシステムに取り付けられている。別の実施形態では、図30Bに示すシステムと同様のバイパスシステムを使用することもできる。図47Aは、カテーテルシステムに対するIAPを測定するシステムの取り付けを示している。図47Aでは、IAPを測定する装置は、セレクタ(ダイアル4703)によって制御されたクランプ機構(図示せず)を囲む排出管ハウジング4701を備えている。装置はまた、バイパス管腔を備えたサンプリングポートコネクタ4705を備えている。バイパス管腔は、流体供給部および/または流体注入器に連結されるように構成された第1の流体経路(例えば、配管4707によって囲まれた流体注入経路)と、第2の流体経路(例えば、配管4709によって囲まれた圧力変換器経路)に連結されている。第2の流体経路は、圧力変換器4721に連結されている。
【0145】
ハウジング4701は、第1および第2の流体経路を少なくとも部分的に囲んでいる。サンプリングポートコネクタ4705をカテーテルのサンプリングポート4715に取り付けた後に、ハウジング4701は図45Bに示すように、カテーテルに対して適当に位置決めされるまで流体経路を囲む配管に沿って摺動することができる。ハウジングは排出管の遠位端の近くに配置されていることが好ましい。排出管はその後、ハウジング4701内に(例えば、ハウジング4701の経路内)に挿入させることができ、セレクタを使用してクランプ機構を制御することによって排出管を閉塞する、および/または第1の流体経路(流体注入経路4707)から流体を供給させることができる。図47Cは、位置決めした後のハウジング4701の拡大図を示している。
【0146】
説明のとおり、流体注入器は普通、第1の流体経路(流体注入経路4707)に連結されている。上に記載したように、あらゆる適当な流体注入器を使用することもできる。この例では、注射器4717(例えば、60cc注射器)が使用され、流体は取り付けられた流体リザーバから流体を引く注射器のストッパを引き出すことによって注射器内に引くことができる。流体は、注射器を押すことによって注射器により注入することができる。弁(または、一式の弁)は、リザーバ内の流体の逆流、またはバイパス管腔に連結された流体注入器経路からの流体の引き出しを防ぐのに使用することができる。いくつかの変更形態では、IAPを測定するシステムは、排出弁を開いて流体注入経路から流体を供給することによって準備することができる。しかし、いくつかの変更形態では、システムは予め準備することができる。図46〜図47Cに示すシステムなどの検査システムは、本明細書に示す装置およびシステムの多くの動作および操作を検査するのに使用することができる。
【0147】
本発明を記載し、本発明の特定の例を図示した。本発明は特定の変更形態および例示的な図に関して記載したが、当業者は本発明は記載した変更形態または図に限るものではないことが分かるだろう。加えて、上に記載した方法およびステップが特定の順序で起こる事象を示す場合、当業者は特定のステップの順序は変更することができ、このような変更は本発明の変更形態によるものであることが分かるだろう。例えば、IAPを測定するいくつかの方法では、ステップの順序は、最初に排出管を閉塞させるステップと、その後圧力変換器をゼロ化するステップと、その後流体を膀胱に注入するステップとを含むことができる。加えて、特定のステップを可能な場合に並列過程で同時に行なうことができ、上に記載したように連続して行なうこともできる。したがって、特許請求の範囲で見られる発明の開示または同等物の精神内にある本発明の変更形態がある範囲において、本特許はこれらの変更形態も含んでいることを意図している。
【0148】
本明細書に記載した装置の大部分はIAPを測定するのに使用するためのものであるが、IAPを測定する代わりに、またはそれに加えて、他の応用例で使用することもできることを理解すべきである。これらの装置は、膀胱内、またはカテーテルシステム内の圧力を増加させることが望ましいあらゆる場合において使用することができる。例えば、装置は閉塞を取り除くためにカテーテルシステムを洗浄するのに有用である可能性がある。他の変更形態も、本明細書に記載する方法、装置およびシステムの範囲内にある。
【0149】
最後に、本明細書で引用した全ての刊行物および特許出願は、各個別の刊行物または特許出願が本明細書に特におよび個別に記載されているように、全体に参照として本明細書に援用する。
【図面の簡単な説明】
【0150】
【図1A】本明細書に記載するようなIAPを測定する装置の一実施形態の斜視図である。
【図1B】図1Aに示す装置のクランプ機構の動作を示す図である。
【図1C】図1Aに示す装置のクランプ機構の動作を示す図である。
【図1D】図1Aに示す装置のクランプ機構の動作を示す図である。
【図2A】IAPを測定する装置のハウジング領域の一変更形態の上面図である。
【図2B】IAPを測定する装置のハウジング領域の一変更形態の斜視図である。
【図2C】図2Aおよび図2Bに示す装置を組み込んだ、IAPを測定するシステムを示す図である。
【図3A】本明細書に記載するような、IAPを測定する装置の一実施形態の斜視図である。
【図3B】図3Aに示す装置のクランプ機構の動作を示す図である。
【図3C】図3Aに示す装置のクランプ機構の動作を示す図である。
【図4A】本明細書に示すような、補助サンプリングポートを有するサンプリングポートコネクタを通る流れを示す図である。
【図4B】本明細書に示すような、補助サンプリングポートを有するサンプリングポートコネクタを通る流れを示す図である。
【図4C】本明細書に示すような、補助サンプリングポートを有するサンプリングポートコネクタを通る流れを示す図である。
【図5】カテーテルシステムに取り付けられたIAPを測定する装置の一実施形態を示す図である。
【図6】カテーテルシステムに取り付けられたIAPを測定する装置の別の実施形態を示す図である。
【図7A】図6のIAP監視システム、および非作動状態の導尿カテーテルシステムを示す図である。
【図7B】図6のIAP監視システム、および作動状態の導尿カテーテルシステムを示す図である。
【図8】カテーテルシステムに取り付けられたIAPを測定する装置の別の実施形態を示す図である。
【図9】導尿カテーテルシステムに取り付けられた、図8のIAP監視装置の一例を示す図である。
【図10】本明細書に記載した一実施形態による、IAPを測定する装置の静止状態、作動状態および動作を示す図である。
【図11A】カテーテルシステムに取り付けられた、IAPを測定する装置の別の実施形態を示す図である。
【図11B】異なるタイプのクランプ機構を有する、図11Aと同様の装置を示す図である。
【図11C】異なるタイプのクランプ機構を有する、図11Aおよび図11Bと同様の装置を示す図である。
【図12A】その側面斜視図を示す、サンプリングポートに取り付けられたオートバルブを含む、IAPを測定する装置の別の実施形態を示す図である。
【図12B】その側面斜視図を示す、サンプリングポートに取り付けられたオートバルブを含む、IAPを測定する装置の別の実施形態を示す図である。
【図12C】導尿カテーテルシステムに取り付けられた、静止状態の図12Aおよび図12Bに示す装置の斜視図である。
【図12D】図12Aおよび図12Bの装置の異なる断面図である。
【図12E】図12Aおよび図12Bの装置の異なる断面図である。
【図12F】図12Aおよび図12Bの装置の異なる断面図である。
【図12G】導尿カテーテルシステムの排出管を通る流れを閉塞する、図12A〜図12Fの装置を示す図である。
【図13】カテーテルシステムに取り付けられた、IAPを測定する装置の別の実施形態を示す図である。
【図14A】図13に示す装置と同様の装置の動作を示す図である。
【図14B】図13に示す装置と同様の装置の動作を示す図である。
【図14C】図13に示す装置と同様の装置の動作を示す図である。
【図15】図13に示すIAPを測定する装置と同様の装置を含む、IAPを測定するシステムを示す図である。
【図16A】導尿カテーテルシステムに取り付けられた、IAPを測定する装置の別の実施形態を示す図である。
【図16B】カテーテルシステムの排出管を閉塞する、図16Aの装置を示す図である。
【図17】カテーテルシステムに取り付けられた、IAPを測定する装置の別の実施形態を示す図である。
【図18A】カテーテルシステムに取り付けられた、IAPを測定する装置の別の実施形態を示す図である。
【図18B】カテーテルシステムの排出管を閉塞する、図18Aの装置を示す図である。
【図19A】本明細書に記載するような、IAPを測定する装置またはシステムの一部であってもよい排出管ハウジングを示す図である。
【図19B】本明細書に記載するような、IAPを測定する装置またはシステムの一部であってもよい排出管ハウジングを示す図である。
【図20】図18Aおよび図18Bに示すハウジングと同様の排出管ハウジングを通る断面図である。
【図21A】本明細書に記載するような、一体型流体注入器を有するIAPを測定する装置の一実施形態を示す図である。
【図21B】本明細書に記載するような、一体型流体注入器を有するIAPを測定する装置の一実施形態を示す図である。
【図22】カテーテルシステムに取り付けられた、IAPを測定する装置の別の実施形態を示す図である。
【図23A】本明細書に記載するような、IAPを測定する装置の斜視図である。
【図23B】本明細書に記載するような、IAPを測定する装置の上面図である。
【図23C】本明細書に記載するような、IAPを測定する装置の側面図である。
【図23D】本明細書に記載するような、IAPを測定する装置の断面図である。
【図24A】IAPを測定する装置の一実施形態の動作を示す図である。
【図24B】IAPを測定する装置の一実施形態の動作を示す図である。
【図24C】IAPを測定する装置の一実施形態の動作を示す図である。
【図25A】図24A〜図24Cに示す装置と同様の、IAPを測定する装置の斜視図である。
【図25B】図24A〜図25Aに示す、IAPを測定する装置の側面図である。
【図25C】図24A〜図25Aに示す、IAPを測定する装置の側面図である。
【図26】図24A〜図25Cに示すIAPを測定する装置と同様の装置を含む、IAPを測定するシステムを示す図である。
【図27】カテーテルシステムに部分的に取り付けられた、IAPを測定する装置の別の実施形態を示す図である。
【図28】図27に示すIAPを測定する装置と同様の装置を含む、IAPを測定するシステムを示す図である。
【図29A】カテーテルシステムに部分的に取り付けられた、IAPを測定する装置の別の実施形態の斜視図である。
【図29B】図28Aに示すIAPを測定する装置の上面図である。
【図29C】図28Aに示すIAPを測定する装置の側面図である。
【図29D】図29A〜図29Cに示す装置のクランプ機構の動作を示す図である。
【図29E】図29A〜図29Cに示す装置のクランプ機構の動作を示す図である。
【図29F】図29A〜図29Cに示す装置のクランプ機構の動作を示す図である。
【図30A】本明細書に記載するような、カテーテルシステムからのIAPを測定する装置の一実施形態の斜視図である。
【図30B】図30Aの装置の上面図である。
【図30C】図30Aの装置の側面図である。
【図30D】図30Aの装置の別の側面図である。
【図30E】図30Aに示す装置のセレクタの異なる位置を示す図である。
【図30F】図30Aに示す装置のセレクタの異なる位置を示す図である。
【図30G】図30Aに示す装置と同様の、IAPを測定する装置上の補助サンプリングポートの一変更形態の上面図である。
【図30H】図30Aに示す装置と同様の、IAPを測定する装置上の補助サンプリングポートの一変更形態の側面図である。
【図31A】カテーテルシステムからのIAPを測定する装置の別の実施形態を示す図である。
【図31B】3方向カテーテルを使用してIAPを測定するシステムを示す図である。
【図32A】IAPを測定するのに膨張ポートが使用される、IAPを測定する別のシステムの例を示す図である。
【図32B】3方向カテーテルを使用してIAPを測定する装置の別の実施形態を示す図である。
【図33A】本明細書に記載するような、導尿カテーテルシステムに取り付けられたIAPを測定する装置の斜視図である。
【図33B】図32Aに示す装置の断面図である。
【図33C】図32Aに示す装置の断面図である。
【図34】IAP監視システムの別の実施形態を示す図である。
【図35】図34の近接連結部材の拡大図である。
【図36】IAP測定を得るのに使用するために部分的に組み立てられた、図34の構成部品を示す図である。
【図37A】非作動状態にある、IAPを測定する一体型装置の一実施形態を示す図である。
【図37B】作動状態にある、IAPを測定する一体型装置の一実施形態を示す図である。
【図38A】図37Aに示す装置と同様の、IAPを測定する装置を通る断面図である。
【図38B】図37Bに示す装置と同様の、IAPを測定する装置を通る断面図である。
【図39A】非作動状態にある、IAPを測定する装置の別の実施形態を示す図である。
【図39B】作動状態にある、IAPを測定する装置の別の実施形態を示す図である。
【図40】本明細書に記載するような、組合せ圧力変換器およびディスプレイユニットを含む、IAP監視システムの別の実施形態を示す図である。
【図41】インライン圧力変換器4201が導尿排出ラインに取り付けられた、IAP監視システムの一実施形態の略図である。
【図42】図41のシステムからの電気弁を示す図である。
【図43A】図41と同様のIAP監視システムの一実施形態の略図である。
【図43B】図43Aに示す装置用の圧力トランスポンダの一例を示す図である。
【図44】本明細書に記載するようなIAP監視システムの別の実施形態を示す図である。
【図45A】本明細書に記載するような、IAPを測定する装置を有する例示的なシステムを示す図である。
【図45B】本明細書に記載するような、IAPを測定する装置を有する例示的なシステムを示す図である。
【図45C】本明細書に記載するような、IAPを測定する装置を有する例示的なシステムを示す図である。
【図45D】本明細書に記載するような、IAPを測定する装置を有する例示的なシステムを示す図である。
【図46】IAP測定装置またはシステムを検査するための設定を示す図である。
【図47A】図46に示すものなどの検査システムを使用した、IAPを測定するシステムの取り付けを示す図である。
【図47B】図46に示すものなどの検査システムを使用した、IAPを測定するシステムの取り付けを示す図である。
【図47C】図47Aおよび図47Bに示すIAPを検査する装置の一部の拡大図である。
【技術分野】
【0001】
本出願は、本明細書に完全に記載されているように、本出願に参照として援用する、2005年7月14日出願の米国仮特許出願第60/699,301号の米国特許法第119条(e)に基づく優先権を主張するものである。
【背景技術】
【0002】
腹内圧(IAP)は、患者の生理的基礎状態の重要なパラメータおよび予後インジケータである。正確なIAP測定はしたがって重要である。IAPを検出する1つの単純な方法としては、膀胱圧の測定が挙げられる。より詳細には、導尿留置カテーテルシステムを介した膀胱圧の測定は、腹内圧を間接的に測定する単純および効果的な方法である。膀胱圧の連続的監視は、腹内高血圧(IAH)の開始、およびより厳しい状態、腹部コンパートメント症候群(ACS)への進行を検出するのに有用である。IAHおよびACSは、腹腔内容物が腹腔の容量を超えて膨張する場合に生じる。IAHおよびACSの原因としては、腹腔内血液、急速輸液による間質浮腫、腹膜炎、腹水、およびガスによる腸の膨満が挙げられる。IAHおよびACSは両方とも、基本的に外傷患者に関連しているが、他の病態の患者は現在IAHおよびACSの「リスクがある」と認識されている。
【0003】
IAHおよびACSによって悪影響を受ける主な器官系としては、心臓血管系、腎臓系、肺系、胃腸系、および中枢神経系が挙げられる。患者は生理的変化を監視すべきであるだけでなく、腹内圧も測定しなければならない。腹内圧を測定するいくつかの技術が、本明細書に完全に記載されているように、本出願に参照として援用するKron他の刊行物(Kron,HartmanおよびNolan、「The measurement of intra−abdominal pressure as a criterion for abdominal re−exploration」Ann Surg、199巻、28〜30ページ、1984年)に記載されている方法を含む、刊行物に記載されている。これらの技術としては、腹膜透析カテーテルでの直接腹腔内測定、経鼻胃チューブを介した胃内測定、および直腸経路を介した、または膀胱内の導尿カテーテルシステムを通した圧力の測定が挙げられる。腹腔内経路は最も直接的であるが、腹膜内への特殊カテーテルの挿入の必要は、この方法を幅広い臨床使用に望ましくなくする固有のリスクを有する。残りの選択肢のうち、導尿留置カテーテルシステムを介した膀胱圧の測定は、その容易性および信頼性による選択の方法となった。
【0004】
膀胱圧の連続測定は、IAHまたはACSのリスクのあるあらゆる患者の検査の一部として行なうべきであり、腹内圧の測定は器官系不全に関連する他の評価所見に相関させるべきである。
【0005】
膀胱は、受動的リザーバとして働き、膀胱内容量が約100mL以下の場合に腹内圧に正確に反映する。膀胱圧は、患者の導尿カテーテル排出システムに連結された従来の圧力変換器を使用することによって容易に測定することができる。現在、病院内で利用可能な材料を使用して圧力モニタを組み立てなければならない、アドホックベースの医療専門家によって構築された装置を使用して多くの膀胱圧測定が行われている。このような自家製モニタは組み立てる時間が必要であり、品質および使用の容易性が変わる可能性がある。したがって、有用であろうものよりもあまり頻繁に使用することができない可能性がある。これらのモニタは、標準のレベルまたはパフォーマンスまたは滅菌性を有していない。これらの装置は漏洩する可能性があり、閉じたカテーテルシステムの遮断が必要である可能性がある。さらに、市販のシステム(Wolfe−Tory「AbViser(登録商標)」システムなど)は、使用するのにFoleyカテーテルシステムを開く必要がある。このようなシステムの例は、本明細書に完全に記載されているように、本出願に参照として援用する、Christensen他の米国特許出願公開第2006/0058702号で見ることができる。
【0006】
出願人は、Foleyカテーテルなどの市販の導尿カテーテルを使用して、IAPの単一または多数の(例えば、連続の)測定を行うことが特に有利であることが分かった。出願人はまた、カテーテルシステムを開くことにより患者または医療提供者をシステムの汚染または漏洩に潜在的に曝す可能性があるので、システムを開くことなく(例えば、排出管などを取り外すことによって)、患者により既に使用されているカテーテルシステムの一部である導尿カテーテルによる1つまたは複数のIAP測定を行うことが有利であることが分かった。したがって、これらの問題および/またはその他の1つまたは複数を克服することができるIAP測定を行う装置、システムおよび方法が、本明細書に記載されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、IAP監視用装置およびシステムと、これらを使用するキットおよび方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
これらの装置、システム、キットおよび方法は、臨床医または他の施術者が患者の膀胱からの圧力読取により腹内圧を測定する方法を提供する。
【0009】
より詳細には、患者から腹内圧(IAP)を測定する装置は、導尿カテーテルで使用される装置であってもよい。本明細書に記載されるIAP測定装置は、導尿カテーテルシステムバイパス装置(または、「バイパス装置」)と呼ぶことができる。というのは、閉型カテーテルシステムを分解あるいは開く必要なく、カテーテルを行なった患者からの導尿カテーテルシステムまたはカテーテルシステムによるIAPの測定を可能にするからである。
【0010】
したがって、導尿カテーテルシステムを特徴とする患者からの腹圧を測定する装置が記載されている。いくつかの変更形態では、これらの装置はサンプリングポートおよび排出管を有するカテーテルで使用されるようになっている。これらの装置は、腹内圧を測定する圧力変換器に流体連結されるように構成されたバイパス管腔と、バイパス管腔と流体連結しているサンプリングポートコネクタと、導尿カテーテルの排出管の一部を少なくとも部分的に囲むように構成された排出管ハウジングと、排出管ハウジングと連通しているクランプ機構とを備えることができる。サンプリングポートコネクタは、導尿カテーテルシステムとIAP装置のバイパス管腔の間に流体連結を形成するように、導尿カテーテルシステムのサンプリングポートに取外し可能に取り付けられるように構成されている。さらに、クランプ機構はまた、導尿カテーテルシステム排出管の管腔を制御可能に閉塞するように構成されている。
【0011】
バイパス管腔はしたがって、尿が普通はこれを通して排出されるカテーテル(例えば、Foleyカテーテル)の部位または管腔と流体連通していてもよい。流体は、IAPを測定するために、カテーテルを通してバイパス管腔から患者の膀胱に与えることもできる。したがって、バイパス管腔は、流体をカテーテルに与える、および/または圧力を測定するために1つまたは複数の流体経路に連結することができる(または、その一部となることができる)。例えば、バイパス管腔は、圧力変換器に連結することができる第1の流体経路と流体連結することができる。バイパス管腔はまた、バイパス管腔を通して流体を注入する流体注入器に連結するように構成された第2の流体経路に流体連結することもできる。流体注入器(例えば、注射器などのポンプ)はそれ自体、流体のボーラスを与える流体源に連結することができる。いくつかの変更形態では、圧力変換器と連結する流体経路、および流体注入器と連結する流体経路は同じ流体経路の一部である。例えば、バイパス管腔は圧力変換器、およびバイパス管腔を通して流体を注入する流体注入器の両方に連結するように構成された流体経路と流体連結していてもよい。いくつかの変更形態では、装置は腹内圧を測定する圧力変換器を備えている。
【0012】
あらゆる適当な流体源(例えば、気体、液体など)は、流体バイパス管腔を通してカテーテル内に流体を供給するために、装置で(または、装置の一部として)使用することができる。例えば、流体源は生理食塩水源(例えば、生理食塩水袋)などであってもよい。さらに、あらゆる適当な流体注入器を、流体をバイパス管腔を通してカテーテル内に注入する装置で(または、装置の一部として)使用することができる。例えば、流体注入器は、注射器を含む流体ポンプ(例えば、機械または電気ポンプなど)であってもよい。いくつかの変更形態では、流体注入器は流体源に流体連結されており、それによって流体源からの流体を装置のバイパス管腔を通して導尿カテーテル内に汲み上げることができる。流体源および流体注入器は、装置をIAPを測定するために多数回使用することができるように構成することができる。例えば、流体注入器(例えば、注射器)は、流体源から流体を「再装填」することができる。いくつかの変更形態では、流体源および流体注入器は、流体注入器が一方向に動作する場合にバイパス管腔を通して流体を引く(例えば、注射器のプランジャを引き出す)ことなく、流体源から流体注入器内に流体を引き入れることを可能にする弁(例えば、一方向弁、フラップ弁など)に連結されている。さらに、流体源と流体注入器の間の流れは、流体注入器がバイパス管腔を通して流体を運んでいる(例えば、注射器のプランジャを押している)場合に防ぐことができる。
【0013】
いくつかの変更形態では、流体注入器は定量制リザーバを備えている。例えば、流体注入器は、単一の測定のために定量の流体を運ぶ。1つまたは複数の定量は、(例えば、流体注入器に利用可能な容量に基づき)予め設定することができる、または流体注入器の一部のキャリブレーションマークに基づき選択することができる。いくつかの変更形態では、流体注入器および定量制リザーバはハウジングの一部(例えば、装置の排出管ハウジング)である。例えば、上記排出管ハウジングは、IAPの測定を行う前に流体注入器によって制御可能に与えることができる流体を装填することができる流体リザーバを備えることができる。
【0014】
上に記載するように、装置(より詳細には、装置のバイパス管腔領域)は普通、導尿カテーテルシステム上のサンプリングポートを通して導尿カテーテルシステムに連結している。導尿カテーテルは、患者にカテーテルを行なった後に、導尿カテーテルシステムの動作中に尿のサンプルをそこを通して取り除くことができる1つまたは複数のサンプリングポートを有することができる。導尿カテーテルがサンプリングポートを閉塞しない場合でさえも、カテーテルシステムは、取付具の一部として、または排出管の一部としてサンプリングポートを備えることができる。サンプリングポートは、閉型導尿カテーテルシステムを破損または崩壊することなく、導尿カテーテルシステムの管腔にアクセスすることが可能である。本明細書に記載した装置、システム、キットおよび方法で使用するのに適した多くの導尿カテーテルシステムは、サンプリングポートを通した漏洩または汚染を防ぐ弁を有するサンプリングポートを備えている。
【0015】
あらゆる適当なサンプリングポートコネクタを使用することもできる。普通、サンプリングポートコネクタはバイパス管腔を(これを通して尿が流れる)カテーテルの管腔に流体連結させ、それによって流体をIAPの測定のために装置からカテーテル内に運ぶことができる。例えば、サンプリングポートコネクタは、装置をサンプリングポートに固定するルアロックを備えることができる。いくつかの変更形態では、サンプリングポートコネクタは、サンプリングポートと噛み合うオートバルブを備えている。本明細書で使用するようなオートバルブは、サンプリングポートの弁部材を開くための挿入部材(例えば、雄ルア部)、オートバルブをサンプリングポートに連結させるための係止コネクタ(結合部材)(例えば、EZ−LOK(商標)の雄ねじ上にねじ込む雌ねじ切り部材)、およびバイパス管腔に連結することができる流体注入ライン/ポート(例えば、上に記載したような管または他の流体導管)を有することができる装置のことを言う。オートバルブは、バイパス管腔が導尿カテーテルシステムと連通するのを可能にし、膀胱内への流体注入を可能にすることができる。オートバルブがサンプリングポートから係脱すると、流体注入ラインを通した流体注入が妨げられる。一実施形態では、オートバルブの挿入部材自体はそれに関連する弁部材を有することができ、それによってサンプリングポートへのオートバルブの連結が、そこを通る流体流のために両方の弁部材を開く。
【0016】
いくつかの変更形態では、サンプリングポートコネクタはまた、補助サンプリングポートを備えている。補助サンプリングポートは、装置(例えば、バイパス装置)が導尿カテーテルのサンプリングポートに取り付けられている場合でさえも、導尿カテーテルシステム内での尿のサンプリングを可能にするように構成することができる。補助サンプリングポートは、カテーテル上にある同じ種類のサンプリングポートであってもよい、または異なるタイプであってもよい。例えば、補助サンプリングポートはEZ−LOK(商標)機構を備えることができる。補助サンプリングポートは、IAPシステムが、排出システムの機能性(例えば、尿のサンプリングを含む)維持しながらカテーテルシステムにモジュール的に取り付けすること、および追加の構成部品の取り付けを可能にすることができる。
【0017】
排出管ハウジング(ハウジングとも言うことができる)は普通、カテーテルの排出管の少なくとも一部を囲んでいる。いくつかの変更形態では、排出管ハウジングは留置カテーテル(例えば、カテーテルを行なった患者内のカテーテル)の排出管部周りで係止する。排出管ハウジングは、排出管の少なくとも一部を保持する1つまたは複数の経路を備えることができる。例えば、排出管ハウジングは、排出管の一部が嵌合する経路を備えることができる。ハウジングは排出管の周りで閉じることができ、それによって排出管は排出管ハウジングの経路内に固定される。いくつかの変更形態では、排出管ハウジングは、第1のハウジング領域および第2のハウジング領域を有し、それによって第1のハウジング領域は(少なくとも部分的に)第2の本体ハウジング領域から分離可能である。2つのハウジング領域が分離された場合、カテーテル排出管はその間に挿入することができる。2つの領域はその後、排出管の周りで閉じることができる。いくつかの変更形態では、ハウジングは、領域を互いに保持し、これを排出管の周りに固定するばねまたは他のバイアスを備えている。いくつかの変更形態では、ハウジングはハウジングを排出管の周りに係止する1つまたは複数のロックを備えることができる。ロックは、エラストマー材料、ラッチなどであってもよい。
【0018】
排出管ハウジングはまた、本明細書に記載するIAPを測定する装置の一部として含むことができる追加の構成部品用の取付具を格納または提供することができる。いくつかの変更形態では、ハウジングはまたバイパス管腔の一部を格納することができる。排出管ハウジングは、流体注入器および/または流体リザーバまたは流体源を備えることができる。サンプリングポートコネクタはまた、排出管ハウジングに取り付けることもできる。
【0019】
クランプ機構は普通、排出管を閉塞して、クランプ機構が係合した場合にカテーテルの排出管を通した尿の排出を防ぐ。したがって、クランプ機構は排出管を通して流れを制御することができる。クランプ機構は少なくとも部分的に排出管ハウジング内にあってもよく、排出管ハウジング内の配管の領域に作用する。あらゆる適当なタイプのクランプ機構を使用して、排出管を閉塞することができる。例えば、クランプ機構は、排出管を通る管腔が閉塞されるように挟むことによって排出管を閉塞するピンチ弁であってもよい。クランプ機構の別の例は、排出管を通る管腔が閉塞されるように排出管を屈曲するまたはねじる屈曲または捩りクランプ機構である。例えば、ハウジングは互いに対して移動させることができる1つまたは複数の可動領域を有することができ、それによって排出管がハウジング内に固定された場合に、ハウジングの第1の領域をハウジングの第2の領域に対して移動させることによって管を屈曲させるまたは捩じることができる。いくつかの変更形態では、ハウジングの異なる領域を互いに固定することができる(例えば、ヒンジ付けすることができる)。クランプ機構はまた、バイパス管腔を閉塞するように構成することもできる。いくつかの変更形態では、同じクランプ機構を使用して、バイパス管腔およびカテーテルの排出管の両方を閉塞させることができる。
【0020】
装置はまた、クランプ機構の動作を制御するように構成されたセレクタを備えることができる。いくつかの変更形態では、セレクタは排出管ハウジングに取り付けられている。装置の動作は、クランプ機構の操作を制御するセレクタ(または複数のセレクタ)によって調整または少なくとも部分的に制御することができる。いくつかの変更形態では、セレクタはまた、IAPを測定する前に(例えば、流体注入器および/または流体源を制御することによって)流体のボーラスの運搬を制御または調整する。セレクタはしたがって、IAPの測定を調整するのに使用することができる。セレクタは、カテーテル排出管を開放または閉止(閉塞)するのに、および/またはバイパス管腔と連結しているバイパス管腔または流体経路を開閉する(開閉して、カテーテル内への流体の運搬および/またはIAPの測定を可能にする)のに使用することができる。
【0021】
あらゆる適当なセレクタを使用することもできる。セレクタの例としては、ノブ、ボタン、ダイアル、スライダ、スイッチ、トグル、およびレバーが挙げられる。セレクタは、カテーテル排出管を閉塞する、および/またはバイパス管腔を閉塞するための設定を含むことができる。1つまたは複数のインジケータを装置の一部として含めて、装置の動作を示すことができる。例えば、装置(例えば、セレクタおよび/またはハウジング)は、カテーテル排出管がクランプ機構によって閉塞されるかどうかを示すことができる。インジケータは視覚的インジケータであってもよい。例えば、インジケータは色インジケータであってもよい。
【0022】
装置はまたラベル付けすることもできる、あるいは指示を含むこともできる。例えば、装置は装置の本体上に印刷された指示を含んで、使用順序または装置を制御する方法を示すことができる。いくつかの変更形態では、装置は患者に対して、または患者のベッドに対して位置決めおよび固定することができる。装置は、カテーテルを行なった患者に装置を取り付けるための1つまたは複数の止め具を備えることができる。止め具の例としては、ストラップ、ベルト、接着剤、クランプ、タイなどが挙げられる。止め具はクッション付けまたはパッド付けすることができ、患者、または患者の一部(例えば、患者の脚)に一致する形状を有することができる。
【0023】
本明細書に記載した装置のいくつかの変更形態は、腹内圧を測定するように圧力変換器に流体連結するように構成されたバイパス管腔、バイパス管腔と流体連結しているサンプリングポートコネクタ(導尿カテーテルシステムとバイパス管腔の間に流体連結を形成するように導尿カテーテルシステムのサンプリングポートに取外し可能に取り付けられるように構成されたサンプリングポートコネクタ)、導尿カテーテルの排出管の一部を少なくとも部分的に囲むように構成されたハウジング、ハウジング内の流体リザーバ(流体リザーバは、バイパス管腔と流体連通している)、流体リザーバから導尿カテーテル内に流体を与えるように構成された流体注入器、および導尿カテーテルシステム排出管の管腔を制御可能に閉塞するように構成された、少なくとも部分的にハウジング内にあるクランプ機構を備えた、患者から腹内圧を測定する装置である。本明細書に記載した装置は普通、サンプリングポートおよび排出管を有する導尿カテーテルシステムで既にカテーテルを行なった患者で使用するようになっている。
【0024】
本明細書に記載する装置はまた、クランプ機構および流体注入器を制御するように構成されたセレクタを備えることができ、それによって流体を導尿カテーテル内に与えながら、排出管を閉塞することができる。さらに、これらの装置は既に記載した機構のいずれかを含むこともできる。
【0025】
本明細書に記載した装置のいくつかの変更形態は、腹内圧を測定するように圧力変換器に流体連結するように構成されたバイパス管腔、バイパス管腔と流体連結しているサンプリングポートコネクタ(サンプリングポートコネクタは、導尿カテーテルシステムとバイパス管腔の間に流体連結を形成するように導尿カテーテルシステムのサンプリングポートに取外し可能に取り付けられるように構成されている)、導尿カテーテルシステムの排出管の一部およびバイパス管腔の一部を少なくとも部分的に囲むように構成されたハウジング、少なくとも部分的にハウジング内にあるクランプ機構(クランプ機構は導尿カテーテルシステム排出管の管腔およびバイパス管腔を制御可能に閉塞するように構成されている)、およびクランプ機構の動作を制御するように構成されたセレクタを備えた、IAPを測定する装置である。
【0026】
また、サンプリングポートと流体連通している第1の管腔を有するカテーテル、サンプリングポートに連結するように構成された導尿カテーテルシステムバイパス装置、流体注入装置、および圧力変換器を備えた腹内圧を測定するシステムであって、流体注入装置および圧力変換装置は導尿カテーテルシステムバイパス装置のバイパス管腔を通してカテーテルの第1の管腔と流体連通しているシステムが本明細書に記載されている。導尿バイパス装置は普通、腹内圧を測定するように圧力変換器に流体連結するように構成されたバイパス管腔、(導尿カテーテルシステムの排出管の一部を少なくとも部分的に囲むように構成された)排出管ハウジング、および排出管ハウジングと連通しているクランプ機構を備えており、クランプ機構は導尿カテーテルシステム排出管の管腔を制御可能に閉塞するように構成されている。
【0027】
上に記載したように、流体注入装置はポンプまたは注射器であってもよく、圧力変換器は注射器に取り付けることができる。ピンチ弁またはピンチ万力を含む、あらゆる適当なクランプ機構を使用することができる。いくつかの変更形態では、システムはまた使用者に圧力測定を提供するように、または圧力測定の記憶または伝達のために圧力変換器に連結された出力装置を備えている。
【0028】
導尿カテーテルシステムバイパス装置はまた、カテーテルのサンプリングポートに連結するように構成されたオートバルブを備えることができ、バイパス管腔は流体注入ラインを備えることができる。したがって、流体注入ラインは、バイパス管腔と流体連結されている流体経路であってもよい。システム(特に、導尿カテーテルシステムバイパス装置)はまた、バイパス管腔と流体連結している流体注入経路を備えることもできる。流体源はまた、流体注入経路と連通するように含めるおよび構成することができる。いくつかの変更形態では、バイパス管腔は補助サンプリングポートを備えている。
【0029】
本明細書に記載したクランプ機構のいずれかは、IAPを測定するシステムの一部として使用することができる。例えば、導尿カテーテルシステムバイパス装置は、クランプ機構がカテーテル排出管を屈曲させることによってカテーテル排出管を閉塞するように構成された屈曲クランプであるように構成することができる。屈曲クランプは、屈曲クランプを屈曲させることにより可撓性アームが管内に押されて、流体流を遮るように構成された可撓性アームを備えることができる。いくつかの変更形態では、クランプ機構は、底部支持部材、およびクランプ機構を管に一緒に連結させる上部取付部材を備えている。
【0030】
また、本明細書に記載されたIAP測定装置(またはシステム)のいずれかを備えた腹内圧測定キットが本明細書に記載されている。これらのキットはまた、導尿カテーテルシステムバイパス装置に連結する管腔を有する配管を備えている。いくつかの変更形態では、これらのキットはまた指示を含んでいる。キットは殺菌されているまたは殺菌可能であってもよく、包装することもできる。
【0031】
また、閉型カテーテルシステムを破断することなく、腹内圧を測定する方法が記載されている。閉型カテーテルシステムは普通、サンプリングポートおよび排出管を有する導尿カテーテルシステムを備えている。普通、これらの方法は、導尿カテーテルシステムの排出管を導尿カテーテルシステムバイパス装置の排出管ハウジングに挿入するステップと、導尿カテーテルシステムバイパス装置を導尿カテーテルのサンプリングポートに取り付けるステップと、導尿カテーテルの排出管を閉塞させるステップと、導尿カテーテル内に流体を注入するステップと、腹内圧を検出するステップとを含むことができる。導尿カテーテルシステムバイパス装置は、バイパス管腔に流体連結されたサンプリングポートコネクタ、(導尿カテーテルの排出管の一部を少なくとも部分的に囲むように構成された)排出管ハウジング、および排出管ハウジングと連通しているクランプ機構(クランプ機構は、導尿カテーテルシステム排出管の管腔を制御可能に閉塞するように構成されている)を有する装置を含む、上に記載した装置のいずれかであってもよい。
【0032】
いくつかの変更形態では、IAPを測定する方法はまた、導尿カテーテルの排出管を開くステップを含んでいる。排出管を開くステップはまた、バイパス管腔を閉塞するステップを含むことができる。いくつかの変更形態では、導尿カテーテルシステムの排出管を排出管ハウジングに挿入するステップは、排出管ハウジングの第1の領域を排出管ハウジングの第2の領域から離すステップと、排出管ハウジングの第1と第2の領域の間に排出管を挿入するステップとを含んでいる。ハウジングの第1および第2の領域はその後、排出管がハウジング内で間に固定されるように結合することができる。導尿カテーテルシステムの排出管を閉塞するステップは、排出管を閉塞させるように導尿カテーテルシステムバイパス装置のクランプ機構を作動させるステップを含むことができる。例えば、排出管を閉塞するステップは、排出管を挟むステップ、排出管を屈曲させる(または、捩る)ステップなどを含むことができる。
【0033】
これらおよび他の実施形態、特性および利点は、最初に簡単に説明した添付の図面と合わせて、本発明の以下のより詳細な説明を参照すれば、当業者にはより明らかになるだろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下の詳細な説明は、異なる図の同様の要素は同じ番号が付けられている図面を参照して読むべきである。必ずしも等尺度ではないが、図面は、選択した実施形態を示しており、本発明の範囲を限定することを意図したものではない。詳細な説明は、限定ではなく例として、本発明の原則を示している。この説明は明らかに、当業者が本発明を行ない、使用することを可能にし、本発明を実施する最良の形態であると現在考えられているものを含む、本発明のいくつかの実施形態、適応形態、変更形態、代替形態および使用を記載している。
【0035】
本明細書の変更形態を、オートバルブとサンプリングポートの間のねじ切り連結などの特定の連結に関して記載するが、クランプ連結、締まり嵌め連結などの他のタイプの連結も可能であり、本発明の範囲内である。また、本明細書で使用するように、「IAP監視システム」という用語は1つまたは複数の腹内圧測定を行うあらゆるシステムのことを言い、「測定」および「監視」という用語は、1つまたは複数の圧力読取があらゆる期間にわたって行なわれることを示すのに交換可能に使用される。さらに、「導尿カテーテル」および「Foleyカテーテル」という用語は本明細書では、患者の膀胱から尿を排出するように構成されたあらゆるカテーテル、導管、または同様の装置のことを言うのに使用される。患者は、被験者および被験動物を含む、本明細書に記載する装置および方法から利益を得ることができるあらゆる対象であってもよい。患者は、医療的治療を受けている対象に限るものではない。
【0036】
腹内圧(IAP)は、患者の膀胱内に含まれる流体の圧力を測定することによって測定することができる。例えば、導尿カテーテルシステムは患者の膀胱にアクセスするのに使用することができる。膀胱が(例えば、カテーテルの排出ポートを閉塞することによって)空になるのが防止されると、膀胱内の流体の圧力を測定することができ、この圧力はIAPを反映する可能性がある。正確なIAP測定を可能にする膀胱(およびカテーテル)内の流体量は、患者によって異なる可能性があるが、普通は約10〜100ml(例えば、50ml)内である。したがって、流体は測定を行う前にカテーテルを通して加えることができる。流体はボーラスとして、または徐々に加えることができる。あらゆる適当な流体、例えば、生理食塩水、空気などを加えることができる。例えば、当業界で知られているように、空気圧をIAPを測定するのに使用することができるので、膀胱を充填するのに空気を使用することは臨床的に実行可能な選択肢であり、空気を充填した膀胱を画像化モダリティでも使用することができる。
【0037】
本明細書に記載するIAP測定装置、システムおよび方法は、施術者(例えば、医者、看護士、技術者など)が、導尿カテーテルを使用して患者のIAPを測定および/または記録するのを可能にすることができる。本明細書に記載のIAP測定装置のいずれかを、IAPの測定用システムまたはキットの一部として使用することもできる。
【0038】
普通、本明細書に記載のIAPを測定する装置は、導尿カテーテルシステムバイパス装置(「バイパス装置」)、または導尿カテーテルシステム一体型装置(「一体型装置」)のいずれかとして考えることができる。この区別は、IAP測定装置がどのように導尿カテーテルに連結するかに言及している。一体型IAP測定装置(例えば、導尿カテーテルシステム一体型装置)は普通、導尿カテーテルシステム排出ポートに連結している。一体型IAP装置は、排出路を閉塞して膀胱からカテーテルを通した排出を防ぐ弁(例えば、止栓、ピンチ弁など)を備えることができる。したがって、一体型IAP装置は、特にIAP測定を可能にするカテーテルシステムに内蔵された機構を備えている。膀胱からの全ての排出路は一体型IAP装置を通過しなければならないので、排尿容器(例えば、尿収集袋)は普通は一体型IAP装置の近接端に取り付けられている。したがって、導尿カテーテルシステム一体型装置は、患者に挿入する前にカテーテルに取り付けることができる。図34〜図40は導尿カテーテルシステム一体型装置の例を示しており、図1〜図32Bはバイパスタイプ装置の例を示している。
【0039】
導尿カテーテルシステムバイパス装置は普通、導尿カテーテルの排出ポート以外のポートに連結しており、それによってカテーテルの排出ポートは排出管および収集容器に連結されている。例えば、導尿カテーテルシステムバイパス装置は、導尿カテーテルのサンプリングポートに連結することができる。いくつかの変更形態では、IAP測定装置は膨張ポートに連結されている。バイパス装置は普通、既存の留置カテーテルシステムに加えられる。したがって、バイパスIAP測定装置は、閉型導尿カテーテルシステムを遮ることなく既に患者に挿入したカテーテルシステムで使用することができ、導尿カテーテルシステムを開くことなく取り除くこともできる。導尿カテーテルシステムバイパス装置は普通、導尿カテーテルシステム排出管の外側からの導尿カテーテルシステムの排出管を閉塞するクランプ機構を備えている。
【0040】
上に記載するように、バイパスIAP測定装置は導尿留置カテーテルシステムで使用することができる。導尿留置カテーテルシステムは、患者(例えば、カテーテルを行なった患者)に既に挿入した導尿カテーテルシステムを備えている。導尿留置カテーテルシステムは普通、膀胱からカテーテルを通して収集または廃棄容器内に尿が排出する排出管を備えている。いくつかのバイパスタイプIAP測定装置は、患者に挿入した(2方向Foleyカテーテルなどの市販のカテーテルを含む)一般カテーテルで使用されるようになっている。バイパスIAP測定装置はカテーテル上の既存のポート(例えば、サンプリングポート)に連結しているので、閉型留置カテーテルシステムを破断しない。
【0041】
IAP測定装置のいずれかは、オンデマンドまたは自動IAP測定装置として構成することもできる。例えば、IAP測定装置は、図面の多くに例示し、以下に記載するように(例えば、図1A〜図30)、IAPを測定するように手動で制御することができる。いくつかの実施形態では、IAP装置は自動的にIAPを測定することができる。例えば、IAP測定装置および/またはシステムは、IAPを自動的にサンプリングするように構成されたタイミングおよび制御論理を含むことができる。いくつかの変更形態では、IAP測定は断続的であってもよい。例えば、測定を1回または複数回行なうことができる、または測定の間のあらゆる適当な時間間隔で多数回行なうことができる。したがって、IAP測定は様々な回数で行なうことができる(例えば、10分毎、20分毎、30分毎、毎時間など)。あらゆる適当な間隔に設定することができる。以下により完全に示す図31および図32は、自動測定を含む実施形態を示している。いくつかの実施形態では、IAP測定を連続して行うことができる。
【0042】
導尿カテーテルバイパス装置と導尿カテーテル一体化装置の間の区別は厳しいものではなく、バイパスおよび一体型IAP装置両方の実施形態を本明細書に示す。バイパス装置の特性または態様は、一体型装置の一部として含めることができ、一体型装置の特性または態様はバイパス装置の一部であってもよい。さらに、本明細書に記載したIAP測定装置のいくつかの実施形態は、バイパスIAP装置でも、一体型IAP装置でもない(例えば、図33)。
【0043】
導尿カテーテルシステムバイパス装置
導尿カテーテルシステムでカテーテルを行なった患者からIAPを測定する典型的な導尿カテーテルシステムバイパス装置は、ポートコネクタ、バイパス管腔、排出管ハウジング、およびクランプ機構を備えている。普通、バイパス装置は、装置のバイパス管腔をカテーテルの非排出ポートに連結させるポートコネクタを通してカテーテルシステムに流体連結されている。非排出ポートの例としては、サンプリングポート、膨張ポート、および/または二次ポート(例えば、3方向Foleyカテーテル)が挙げられる。バイパス管腔は、圧力測定を行うために流体(例えば、生理食塩水)をカテーテルに加えることができる流体経路を形成するように構成されている。バイパス管腔はまた、IAPを測定するように圧力変換器に流体経路を介して連結するように構成されている。排出管ハウジングは、カテーテルからの排出管の一部を少なくとも部分的に囲んでいる。クランプ機構は、排出管の管腔を制御可能に閉塞する。
【0044】
図1A〜図29E(以下により詳細に記載する)は、装置を取り付けることができるサンプリングポートを有する導尿カテーテルシステムで使用するようになされたIAP測定装置およびシステムの実施形態を示している。サンプリングポートを含む導尿カテーテルシステムは市販されており、当業者によく知られている。本明細書で使用するように、「導尿カテーテルシステム」という語句は、あらゆる適当な導尿カテーテル(Foleyカテーテルなど)、排出管、および収集チャンバ(導尿収集袋)を備えることができる。サンプリングポートはカテーテルシステムの一部として含めることもできる。例えば、サンプリングポートはカテーテルの一部であってもよく、または排出管の一部、および/または組み合わせた排出管およびサンプル袋の一部であってもよい。導尿カテーテルシステムは、「閉型」導尿カテーテルシステムを形成するように連結させることができる(例えば、構成部品を連結させることができる)。
【0045】
図1Aは、導尿カテーテルシステムバイパス装置の一変更形態を示している。図1Aでは、IAPを測定する装置は、導尿カテーテルシステムでカテーテルを行なった患者で使用するようになされている。サンプリングポート101および排出管103を含むカテーテルシステムの一部が示されている。IAPを測定する装置100は図では、サンプリングポート101で導尿カテーテルシステムに連結されている。装置は、導尿カテーテルシステムのサンプリングポートに係合されるサンプリングポートコネクタ105を備えている。サンプリングポートコネクタは、サンプリングポートにあらゆる適当な方法で係合することができる。より詳細には、サンプリングポートコネクタはサンプリングポートに解放可能に連結されている。例えば、サンプリングポートコネクタは、サンプリングポート上のルアロックと係合するルアロックコネクタを備えることができる。サンプリングポートおよびサンプリングポートコネクタのいずれか(または、両方)は、係合されない限り、そこを通した流れを防ぐ弁(例えば、変位可能弁)を備えることができる。サンプリングポートおよびサンプリングポートコネクタはまた、サンプリングポートロックによって互いに固定する(例えば、係止する)こともできる。例えば、サンプリングポートコネクタは、コネクタをサンプリングポートに固定するねじ切り(例えば、ねじ込み式)ロックを備えることができる。いくつかの変更形態では、サンプリングポートまたはサンプリングポートコネクタは、本明細書に記載するようにEZ−LOK(商標)弁またはコネクタを備えている。あらゆる適当なサンプリングポートを使用することができる。例えば、サンプリングポートは穿刺可能な分割隔膜を含むことができる。
【0046】
普通、サンプリングポートコネクタは装置のバイパス管腔に流体連結されている。バイパス管腔は、圧力変換器および/または流体注入器のいずれか(または両方)に流体連結させることができ、IAPの測定が可能になる。バイパス管腔はしたがって、圧力変換器および流体注入器の両方で流体経路を形成することができる。図1Aでは、バイパス管腔は、排出管ハウジング110によって遮断されるバイパス配管107内に含まれて、そこを通る流れを防ぐ。排出管ハウジング110は、導尿カテーテルシステムの排出管103の部分を部分的に囲んでいる。図1Aの実施形態では、排出管ハウジング110の領域はまた、クランプ機構115として構成され、それによって図1B〜図1Dに示すように、(排出管ハウジングの上下側「アーム」を閉じることによって)クランプ機構115は排出管103を圧縮して、排出管管腔を閉塞し、そこを通る流れを防ぐ。普通、排出管ハウジングは、閉塞することができるように導尿カテーテルシステムの排出管の一部を少なくとも部分的に囲むように構成されている。排出管ハウジングはまた、単に「ハウジング」と言うこともできる。
【0047】
図1Bでは、排出管ハウジングが開いており、排出管ハウジングの上側領域151および下側領域153(ここでは、アームとして示す)は分離しており、排出管が排出管ハウジング内に形成された経路120にあるように排出管103をその間に位置決めすることができる。経路の上側領域151および下側領域153は、開位置(例えば、図1B)または閉位置(例えば、図1D)のいずれかで固定可能であるクランプ機構115を形成する。例えば、クランプ機構はロック(例えば、スナップ、クリップ、クランプ、ボタン、タイなど)によって定位置に固定することができる。図1A〜図1Dに示す実施形態では、以下に記載するように、クランプは上側係合領域130と下側係合領域125の間の相互作用によって固定される。
【0048】
図1A〜図1Dでは、バイパス管腔を通る流れはまた、クランプハウジングによって制御される。この例では、バイパス配管107(バイパス管腔がこれを通して延びる)がハウジング110に取り付けられており、バイパス管腔が遮断される。バイパス管腔は、分離可能であるが、係合して通路を形成することができる上側係合領域130および下側係合領域125に連結されている。下側係合領域125はまた、(図1Bおよび図1Cに示すように)上下側係合領域が係合されていない場合に閉じる弁135を備えている。上下側係合領域が離れている(図1Bに示すように、係合されていない)場合、バイパス管腔を通る流れが防止される。上下側係合領域が(図1Dに示すように)係合する場合、流れは弁135を過ぎてバイパス管腔を通して可能になる。
【0049】
したがって、クランプハウジングはクランプ機構の動作を制御することができる。クランプハウジングの上下領域が図1Dに示すように共に圧縮されると、クランプ機構は排出管を通る流れを閉塞し、上下側係合領域が係合して、弁を変位させ、バイパス管腔を通る流れを可能にする。したがって、流体をバイパス管腔を通してカテーテルシステム(および膀胱)に与えることができ、IAPはバイパス管腔内の流体の圧力に基づき測定することができる。というのは、この流体は膀胱内の流体、および圧力センサと連通しているからである。クランプ機構はその後、図1Bに示すように、カテーテルシステムの排出管103を通る流れを可能にし、ハウジングのアームを離すように移動させることによってバイパス管腔を通る流れを防ぐように開くことができる。
【0050】
図2Aおよび図2Bは、図1A〜図1Dに示す装置と同様のIAPを測定する装置の別の変更形態を示している。図2Aに示す排出管ハウジング201は、排出管103と、バイパス管腔203がこれを通して延びる管(例えば、バイパス管)を囲んでいる。図2Aおよび図2Bでは、クランプ機構はまた、排出管103をつまむことができるピンチ弁、または管を通る流れを閉塞するバイパス管203である。普通、ピンチ弁は閉じた管をつまむことによって管を通る流れを閉塞させる。図2Aおよび図2Bに示す排出管ハウジング201はまた、開いて、排出管103またはバイパス管203をハウジングを通る経路内に位置決めすることを可能にするように、互いに対して移動させることができる、第1の(例えば、上側)領域205、および第2の(例えば、下側)領域207を有する。図2Bに示すハウジングの上下側領域は、ハウジングの中心線でヒンジ209付けされており、それによって側部から側部に揺動することができる。排出管経路およびバイパス管経路を形成する上側領域205および下側領域207の一部は、クランプ機構として構成されている。したがって、装置の一方側が「開く」と、もう一方側が閉じる(管を通る流れを遮る)。
【0051】
図2Aおよび図2Bに示す排出管ハウジングは、閉型導尿カテーテルシステムからのIAPを測定する装置(およびシステム)の一部であってもよい。図2Cは、このハウジングをIAP装置およびシステムの一部として示している。ハウジング201は、バイパス管腔に流体連結されたサンプリングポートコネクタ212をも備えたIAP測定装置200の一部である。バイパス管腔(図2Cには図示せず)は、バイパス管215を通過する。
【0052】
図2Cに示すIAPを測定する装置200はまた、装置の一部であることができる追加の構成部品を備えるようになされている。例えば、IAPを測定する装置200はまた、監視装置224および/または記憶または伝達装置(図示せず)に連結された圧力変換器222を備えることができる。圧力変換器は、膀胱内の圧力、したがってIAPに比例する(または同等である)、バイパス管腔内の流体圧力を検出する。圧力変換器は、圧力変換器管226の管腔を通る第1の流体通路によってバイパス管腔に連結している。第1の流体経路は、バイパス管腔の遠位領域に連結している。第2の流体経路216は、流体注入器228に結合され、第1の流体通路に対して遠位でバイパス管腔に連結している。図2Cでは、流体注入器228は、ここでは流体袋として示す、流体源230からの流体で満たすことができる。1方向弁は、流体源230から流体注入器228を満たすために使用することができる。1方向弁は、流体源と流体注入器の間の逆流を防ぎ、多数のIAP測定を行うことができるように流体源の再充填を可能にする。このように構成した1方向弁の例は、本明細書に完全に記載されているように、本出願に参照として援用する、Christensen他の米国特許公開第2006/0058702号で見ることができる。
【0053】
図2Cに示す流体注入器228は注射器として示されている。普通、あらゆる適当な流体注入器を使用することができる。例えば、流体注入器はポンプ(例えば、容積移送式ポンプ、回転ポンプ、往復動ポンプなどを含む機械ポンプ)であってもよい。流体注入器は流体をバイパス管腔内に(その後、カテーテルシステムおよび膀胱内に)迅速に(例えば、流体のボーラスとして)または徐々に供給することができる。例えば、流体注入器は、IAPを測定するために流体を供給することが望ましい場合に、バイパス管腔内に重力供給される生理食塩水ドリップラインであってもよい。記載したように、流体注入器はIAPを測定する装置の一部として含めることができる。いくつかの実施形態では、流体注入器はハウジングの一部として組み込まれている。流体注入器は、流体を予め装填することができる(例えば図2Cでは、注射器228を予め装填することができる)。流体注入器はまた、流体源230と組み合わせることもでき、それによってIAPを測定する装置を、流体を注入し、圧力を測定するために多数回使用することができる。
【0054】
図2Cはまた、IAPを測定する装置を連結することができる導尿カテーテルシステム250を示している。図2Cに示す導尿カテーテルシステム250は、Foleyカテーテル252を備えている。カテーテルの排出ポートは、サンプリングポート225を有する排出連結部材254に連結されており、排出連結部材は排出管256に連結されており、その後尿収集袋258に連結されている。実際、IAPを測定する装置200は最初に導尿カテーテルシステム250に連結されている。サンプリングポートコネクタ212は、導尿カテーテルシステム250のサンプリングポート255に取り付けられており、排出管ハウジング201は排出管256の少なくとも一部を囲むように開いている。排出管256は、ハウジングの第1の(上側)領域205をハウジングの第2の(下側)領域207から離すことによって排出管ハウジング201内の経路に嵌合することができて、排出管256をその間に位置決めすることが可能である。サンプリングポートコネクタが取り付けられると、排出管256はクランプ機構を排出管の周りで圧縮することによって閉じることができる。
【0055】
図2A〜図2Cに示すハウジングはまた、セレクタ210、210’を備えている。この実施形態では、セレクタ210、210’は排出管またはバイパス管のいずれかを開閉するために窪んでいるハウジングの上表面上のボタンである。この実施形態のセレクタは、セレクタを特定するのを助けることができる織り目加工表面(例えば、「ソフトタッチ」グリップ)を有し、施術者がクランプ機構を作動または停止させるのを容易にすることができる。いくつかの変更形態では、セレクタはレバー、ノブ、ダイアル、スライダ、スイッチ、トグルなどを備えている。クランプ機構が二重クランプ機構として構成されているので、図2A〜図2Cに示すセレクタは、排出経路(排出管を通る)およびバイパス経路(バイパス管腔を通る)の両方の同時制御を可能にする。排出管上でセレクタを押すことにより、クランプ機構(ピンチ弁)に排出管をはさませて、排出管の管腔を閉塞する。ハウジング201は、排出管を閉じることによって、バイパス管216の周りのクランプ機構を開かせて、バイパス管腔を開き、それによってIAP測定を行うことができるように、サンプリングポートコネクタ212を通してカテーテルシステム内に流体注入器228によって流体を加えることができる。
【0056】
図2Aに示すIAP測定装置はまた、ハウジング201の面に設定または指示204を有する。これらの設定は、装置を操作するために装置をどのように使用することができるかを示している。例えば、図2Aでは、右側セレクタ210が排出管(例えば、「排出」)を開き、バイパス管(「サンプル」および「IAP」ラベル)を閉じ、左側セレクタ210’は排出管を閉じ、バイパス管を開く。排出管ハウジングはまた、排出管および/またはバイパス管を排出管ハウジング内に特に位置決めしなければならないように構成することもできる。例えば、排出管ハウジングを保持する経路は、排出管またはバイパス管のいずれかと嵌合することしかできない。図2Aに示す実施形態では、排出管はバイパス管より大きい直径を有する。いくつかの変更形態では、装置はまた、排出(またはバイパス)管が開または閉状態にあるときを示す1つまたは複数のインジケータを含むこともできる。
【0057】
上述のように、IAPを測定するシステムは、IAPを測定する装置および導尿カテーテルシステム、またはいずれかの一部を含む、本明細書に記載した構成部品のいずれかを備えることができる。
【0058】
IAPを測定するための装置の別の実施形態(図2A〜図2Cに示す実施形態と同様である)が、図3A〜図3Cに示されている。この実施形態は、ピンチ弁として構成されたクランプ機構を組み込んだハウジング301を備えている。排出管ハウジング201と同様に、排出管ハウジング301は排出管103およびバイパス管203両方の一部を少なくとも部分的に囲むように構成されている。しかし、図3では、セレクタ310、310’は蝶型ハウジング上の窪みである。
【0059】
図2A〜図2Dおよび図3A〜図3Cに示す両方の変更形態では、クランプ機構はハウジングのいずれか側の解放可能掛け金270、370によって定位置に係止することができる。図3A〜図3Cの掛け金の動作が、図3Bおよび図3Cに示されている。図3Bでは、排出管はハウジングの第1の(上側)領域とハウジングの第2の(下側)領域の間で、ハウジングのクランプ機構内に配置されている。掛け金370は、第1の領域から突出し、第2の領域とは係合していない。排出配管上のセレクタが押されて、排出管が閉塞されるようにクランプ機構が排出管をつまむと、掛け金370は掛け金受け領域372(開口として示す)を通過し、ハウジングの第2の領域と係合する。係合した掛け金370は、図3Cに示すように、排出管上で閉じられたクランプ機構を固定する。掛け金(ハウジングの残りと同様)はしたがって、変形させるが、元の形状に保持または戻ることができるエラストマー材料を含む、材料(例えば、高分子材料、金属、合金など)で作ることができる。掛け金はハウジングと同じ材料で作ることができる、または異なる材料であってもよい。さらに、掛け金はハウジングの一体部品として作ることもできる。
【0060】
図3Aに示す装置はまた、サンプリングポートコネクタ312の一部として示された補助サンプリングポート320を備えている。補助サンプリングポートは、装置が導尿カテーテルのサンプリングポートに取り付けられている場合に、導尿カテーテルシステム内の尿のサンプリングを可能にすることができる。補助サンプリングポートは、カテーテル上にあるサンプリングポートと同じ種類であってもよく、または異なるタイプであってもよい。例えば、補助サンプリングポートはEZ−LOK(商標)機構を備えることができる。いくつかの実施形態では、補助サンプリングポートは、補助サンプリングポートが使用される場合に、導尿カテーテルシステムとIAPを測定するための装置の間の流れを防ぐ弁を備えている。図4A〜図4Cは、このタイプの補助サンプリングポートの一実施形態を示している。
【0061】
図4Aは、サンプリングポートコネクタ403が連結される前のサンプリングポート401(例えば、導尿カテーテルシステムの一部)を示している。上述のように、サンプリングポートコネクタは、IAPを測定するための装置またはシステムの一部であってもよい。サンプリングポートコネクタ403がサンプリングポート401に係合されると、流体は図4Bに示すように、流体導尿カテーテルシステムとバイパス管腔の間で流れることができる。しかし、補助サンプリングポート405が(例えば、ルア/注射器連結などによって)係合されると、内部弁407が変位されて、バイパス管腔からの流れを遮断する。これは図4Cに示されている。図4Cでは、カテーテルシステムと補助サンプリングポート内外の間の流れのみが可能である。
【0062】
図5は、予め移植し動作中のFoleyカテーテルシステムに取り付け可能なIAP監視装置の別の実施形態を示している。図5に示す装置は、排出管ハウジング(クランプ機構を含む)512と、Foleyカテーテルシステムの排出管503の上に位置決めすることができるオートバルブ507として構成されたサンプリングポートコネクタとを備えている。この実施形態では、排出管ハウジング512およびサンプリングポートコネクタ507は互いに連結され、一体型弁を備えた導尿カテーテルシステムのサンプリングポート501の近接部に位置決めすることができる。図5に示す導尿カテーテルシステムの一部は、EZ−LOK(商標)サンプリングポートとして構成されたサンプリングポート501を備えている。サンプリングポートに連結されると、オートバルブ507の挿入部材は、流体連通がFoleyカテーテルの管腔とバイパス管腔の間で可能なようにサンプリングポートの弁部材を開き、それによってバイパス管腔はオートバルブの流体注入ライン509を通してカテーテルの管腔と流体連結している。図5の実施形態の排出管ハウジング512は、サンプリングポート501に隣接して排出管503の上に位置決めされ、その上に押されている。ハウジングは、この方法での排出管への連結が極めて安全であるような寸法をしており、その結果、もしあれば通常の力より大きい力を加えることなく管周りの僅かな回転につながる。
【0063】
図示した実施形態では、排出管ハウジング512は、オートバルブがサンプリングポートに向かって移動された場合に屈曲する間隔を置いて配置した2つのアームを有する(しかし、もちろん3つ以上のアームも可能である)可撓性結合部材520で構成されたクランプ機構を備えている。一実施形態では、アームは管に折り畳まれて、管を捩る。可撓性結合部材アームは、ハウジングの近接部(オートバルブ507および流体注入ライン509を含む)およびハウジングの遠位部の両方に取り付けられており、ハウジングを排出管から離すことなく、近接部を遠位部の上に折り重ねることが可能になる。圧力読取が望ましい場合、ハウジングの近接部はサンプリングポートに向かって移動され、そこに連結される。この動作は、流体注入ライン(バイパス管腔)とFoleyカテーテル500の間に流体連通を提供し、また排出管を閉塞することにつながる。
【0064】
一実施形態では、流体注入ラインおよびサンプリングポートコネクタが排出管ハウジングに取り付けられている。図5では、クランプ機構は記載したように、排出管ハウジングの一部である。流体注入ラインは、圧力変換器につながる1本のライン、および生理食塩水袋などの流体源につながる別のラインを有する、コネクタにつながる配管(流体注入配管)に取り付けることができる。流体注入配管はまた、上に記載したように、バイパス管腔を囲むバイパス配管と呼ぶこともできる。圧力変換器は、ゼロ化止栓および患者モニタに連結されている。流体源につながるラインは、本明細書では注入配管と呼ぶことができ、流体源から流体注入配管までの流体用導管として働くことができる。流体源と注入配管の間には、圧力をかけて配管を通して所定量の流体を送る流体注入器(例えば、手動または遠隔命令のいずれかの際に流体を注入することができる注射器または他の予備充填チャンバなど)がある、または流体源自体は圧力をかけて配管を通して流体を送ることができる(例えば、加圧した生理食塩水など)。クランプ機構が排出管上に係合され、サンプリングポートに連結されると、所定量の流体は注入配管および流体注入配管を通してカテーテル内に送られる。
【0065】
図6〜図7Aおよび図7Bは、旋回結合部材601を含む、IAP監視システム用クランプ機構の別の実施形態を示している。図6は、静止状態にある(すなわち、IAP測定を行うためのまたはIAP監視のためのシステムの作動の前)挿入した作動中のFoleyカテーテルシステム600に取り付けられたクランプ機構601を示している。クランプ機構は、オートバルブ609として構成されたサンプリングポートコネクタに取り付けられた近接部607を備えたハウジング607、607’に連結されている。サンプリングポートコネクタは、流体注入ライン611を備えている。ハウジングはまた、カテーテルシステムの連結部材615に隣接して位置決めされた遠位部607’を備えている。クランプ機構601は、静止状態でハウジングの近接部と遠位部の間に配置されている。クランプ機構は、旋回結合部材601が位置決めされる中空片617を備えている。クランプ機構上の中空片617は、旋回結合部材を回転させることを可能にし、それによって遠位部に対するハウジングの近接部の移動が可能になる。図7Bは、クランプ機構を旋回させて、オートバルブ609をサンプリングポート620と係止連結された後に、システムの作動状態を示している。クランプ機構が旋回すると、排出管が折り畳まれ、管(図示せず)内に捩れが生じ、そこを通る流体流が防止される。
【0066】
図8〜図9は、図6〜図7Bに示す実施形態と同様の、排出管屈曲または捩りクランプ機構の別の実施形態を示している。この実施形態のハウジングは、オートバルブ805および流体注入ライン807を含むサンプリングポートコネクタを含んだ近接部801と、サンプリングポート815を有するカテーテルシステムの連結部材に隣接した遠位部801’とを備えている。ハウジングの近接および遠位部は、単一のアーム可撓性結合部材を備えたクランプ機構809によって連結されている。図9に示すようにオートバルブ805にサンプリングポート815に連結されるようにハウジングの近接部が移動されると、近接部801は第1の部材の上で空間的に位置決めされ、可撓性結合部材809が排出管819内に押して、そこを通る流体の流れを防ぐ。
【0067】
図10は、挿入した作動中のFoleyカテーテルシステムに取り付け可能なIAP監視システム用ハウジングおよびクランプ機構の別の実施形態を示している。図面では、システムの静止状態が右上隅に示されており、ハウジングおよびクランプ機構の要素を示している。この実施形態では、ハウジングは、底部支持部材1001および上部取付部材1003を有する、2部品構造から形成されている。クランプ機構は、摺動旋回するように底部支持部材1001に取り付けられた作動アーム1005を備えている。それによってFoleyカテーテルシステムの排出管部の下に位置決めされた場合に、側壁が排出管の上に延びるように、底部支持部材1001は2つの側壁を備えた基部を有する。側壁は、作動アーム上のスロットと係合するように、その対向する内側表面上にレールまたは同様の部材を有する。作動アームは、底部支持部材のレールと相互作用するスロット付領域を有することに加えて、サンプリングポートに連結された場合に、流体注入ライン(例えば、バイパス管腔)とFoleyカテーテルの間の流体連通を可能にする(すなわち、作動アームはオートバルブに流体注入ラインを連結させる内部管腔を含んでいる)、上記実施形態と同様のサンプリングポートコネクタを備えている。作動アームはまた、臨床医または使用者によるその処理および動作を容易にするように、その側部に持ち上げた表面を備えることができる。
【0068】
上部取付部材1003は、図10に示すように、その近接部内に含まれたスロットに脚部を挿入することによって底部支持部材1001にクリップ留めされる。上部取付部材1003はまた、システムの作動前に、静止位置に作動アームを保持するように働く、排出管の上に延びている側壁を有する。作動アーム1005は、Foleyカテーテルシステムの排出管部に取り付けられた後に固定して留まる、底部支持および上部取付部材に対する作動アームの摺動および旋回を可能にするように、底部支持部材1001の内側表面上のレールまたは同様の部材と係合する長手スロットを備えている。この動作は、「操作」というタイトルが付けられた図の左側の表現で分かる。
【0069】
静止状態から(すなわち、クランプ機構がFoleyカテーテルシステムの排出部に取り付けられた後に)、臨床医または使用者は作動アーム1005を上部取付部材から引張動作により、またはその側壁をばらばらに広げ、作動アームを上部取付部材およびサンプリングポートから離すように摺動することによって係脱される。説明のとおり、作動アームは作動アーム内のスロットおよび、側壁の対向する内側表面上のレールまたは同様の部材の間の相互作用によって、底部支持部材の側壁に沿って摺動する。作動アームの遠位部が底部支持部材の近接端に隣接するように、作動アームがほぼ底部支持部材側壁の長さに沿って摺動すると、作動アームは、図示するように旋回され、サンプリングポートに向かって戻るように折り畳まれている。旋回動作は、オートバルブ(サンプリングポートコネクタの一部として図10に示す)をサンプリングポートと接触させ、臨床医/使用者はその間に連結を確立するように(および、バイパス管腔からFoleyカテーテルまで流体流路を提供するように)サンプリングポートの上にオートバルブを単にねじ込む。旋回動作はまた、拡大遠位部を有する作動アームの遠位部が図示するように排出管に押し込まれると、排出管を通る流れを防ぐように働く。
【0070】
図5〜図10に示す実施形態では、サンプリングポートコネクタは、IAP測定が行われる(および、尿の排出を可能にするようにその後に停止される)毎に、サンプリングポートに連結させなければならない。図11A〜図12Dは、サンプリングポートコネクタを長期間の使用の間、導尿カテーテルシステムに連結させることができる、または導尿カテーテルシステムのサンプリングポートに恒久的にでも連結させることができるクランプ機構の別の実施形態を示している。図11Aでは、排出管ハウジング1101は、サンプリングポートコネクタ(オートバルブを含む)が連結部材のサンプリングポートに連結されるように導尿カテーテルシステムの連結部材に取り付けられている。サンプリングポートコネクタはハウジングに取り付けられており、また側部に補助サンプリングポート1105を備えている。ハウジングはまた、止栓バルブ部材1107およびクランプ機構1109を備えている。止栓バルブ部材1107は、流体流の方向を制御し、尿のサンプリングを行なうことができるように流体流が補助サンプリングポートに対して開かれた位置(すなわち、システムの静止状態)で示されている。この状態では、クランプ機構は挿入したカテーテルに向かって旋回され、さらにハウジングが上に位置決めされている排出管1111を通して尿の排出が起こっていることを示すことができる。作動状態では、クランプ機構1109はカテーテルから離れるように旋回されて、クランプ機構1109の端部を排出管内に押し、それによってそこを通る流れが防がれる。その後、止栓バルブ1107は流体注入ライン1115に向かって旋回されて、バイパス管腔(図示せず)と挿入したカテーテルシステムの間の流体連通を開く。
【0071】
図11Bは、止栓バルブ部材1107、オートバルブを備えたサンプリングポートコネクタ1103、およびクランプ機構1109’を含む、図11Aに示すものと同様のIAPを測定するための装置を示している。しかし、本実施形態では、クランプ機構1109’は、排出管を閉塞するために、クランプ機構1109’が排出管の長手軸にほぼ垂直な方向に移動されて、排出管がスロット1103内に位置決めされ、それによって挟まれるように構成されている。図11Cは、涙の上部にスロットを備えた涙形をした排出管を受ける開口1125を備えたクランプ機構1109”を有する、図11Aおよび図11Bと同様である。開口1125のいずれか側に、クランプ機構を直線的に移動させることができるようにピンを受けるスロット1127、1127’がある。開口1125の上に、使用者によってクランプ機構の移動を容易にする棚またはプラットフォーム1130がある。静止状態では(すなわち、尿が排出管を通って排出している)、排出管はその寸法を変えることなく排出管を完全に格納する涙形開口1125の底部に位置決めされている。装置を作動状態にすることが望ましい場合、使用者は指または親指でプラットフォーム1130を押して、クランプ機構1109”をピンに沿って摺動させる。この動作は、排出管を開口1125の狭い部分内に、その後その上部のスロット内に位置決めして、そこを通る流体流を防ぐように排出管をつまむ。使用者はその後、矢印が流体注入ライン1115(バイパス管腔)に向かって、カテーテル内への流体注入が可能になるように、止栓バルブ部材1107を旋回させる。詳細には図示しないが、図11A〜図11Cの排出管ハウジングは、本明細書で説明するように、閉じたシステムを破損することなく、排出管の上/周りに掛けるように設計されている。これを行なうことができる方法の一例が、図12Aおよび図12Bに示されている。
【0072】
図12A〜図12Gは、IAP監視用装置の別の実施形態を示している。図11A〜図11Cに示す装置と同様に、本実施形態の装置は導尿カテーテルシステムのサンプリングポートへの長期間または恒久的取り付けのために使用することができる。もちろん、本明細書に記載したバイパスIAP測定装置のいずれかでは、装置は閉じた導尿カテーテルシステムを開くことなく導尿カテーテルシステムから取り除くこともできる。図12A〜図12Gに示す実施形態は、止栓バルブ部材およびクランプ機構の機能を単一の作動部材に組み合わせ、それによってセレクタ(また、「作動部材」とも呼ぶ)を操作することによって、装置は排出管を閉じることも、バイパス管腔から(例えば、流体注入ラインを通る)カテーテルシステムまでの流体流路を開くこともできる。図12Aおよび図12Bは装置の各側部の斜視図を示しており、上に記載した実施形態と同様に、ハウジング1201、1201’と、補助サンプリングポート1205と、サンプリングポートコネクタ1203と、流体注入ライン1209(バイパス管腔を形成する)とを備えている。
【0073】
図12A〜図12Gに示すハウジング1201、1201’は、ハウジング1201の第1の領域内で開口に嵌合する突起を有する、排出管に取り付けることができる取付部材1201’として構成された第2の領域を備えている。取付部材1201’は、脱着可能または恒久的のいずれかである係止連結を行なうことができる。いくつかの実施形態では、突起を開口に配置する動作を完了させる動作により、ハウジングが排出管の周りに係止されたことの可聴式および/または触知式表示につながる。図12Aでは、取付部材1201’は突起が開口内に配置される前を示しており、図12Bでは、係止連結が行なわれた。クランプ機構の作動部材が図12Aに示されているが、幅広い基部および狭い上部を備えた開口を有するクランプ機構1207を示すように図12Bから省略されており、幅広い基部は排出管の直径に対応し、狭い上部はそこを通る流体流を防ぐのに十分なように排出管をつまむように構成されている。開口上の開口部は、クランプ機構へのセレクタ(作動部材)の連結を可能にする。
【0074】
図12Cは、導尿カテーテルシステムに取り付けられた装置の斜視図を示しており、サンプリングポートコネクタはカテーテルシステムのサンプリングポートに連結され、ハウジングの取付部材はシステムの排出管の周りに係止されている。この図では、セレクタ1210は、システムが静止状態にある(すなわち、尿がカテーテルから排出管に排出されている)ように位置決めされている。セレクタ1210は、それぞれ処理を容易にするように上に頂上部、および構成部品を結合するようにクランプ機構の開口部を通して位置決めされたステムを含む、間隔を置いて配置された2つの半円形表面を含んでいる。静止状態では、半円形表面の平らな側部は、ハウジングの上部表面に隣接して位置決めされた排出管およびステム(および開口部)の長手軸にほぼ垂直である。
【0075】
図12D〜図12Fは、装置の構成部品の相互作用を示すように、図12Cの3つの異なる断面図を示している。図12Dでは、サンプリングポート1225およびオートバルブ(本実施形態では、サンプリングポートコネクタ1203の一部である)が連結され、分断して示されるように、ハウジング1201を通して断面が取られた。この断面図では、ハウジングのスピンドル弁部材1230が見え、スピンドル弁部材はバイパス管腔から流体注入ラインを通してカテーテルまで(すなわち、カテーテルシステムのサンプリングポート1203を通した)流体流を防ぐまたは可能にするように働く。図示したような静止状態では、スピンドル弁部材1230が閉位置にあり、これはバイパス管腔とオートバルブの間の流体連通が防止される。図12Eでは、セレクタ1210、流体注入ライン1209、および補助サンプリングポート1205が分断されるように装置を通して長手方向に断面が取られている。この図では、スピンドル弁部材1230は作動部材1210と直接連結することが分かり、それによってスピンドル弁部材1230の位置決め(例えば、開または閉位置での)はセレクタによって制御される。
【0076】
図12Fでは、排出管、ハウジング1201、およびFoleyカテーテル1291を分断する、カテーテルシステム全体を通して長手方向に断面が取られている。ハウジングは、図12Cおよび図12Gからよく分かるように、排出管を閉塞するようにセレクタ1210の動作を可能にする、クランプ機構1250に隣接したスロット1251を有する。この図はさらに、装置のセレクタ1210、スピンドル弁部材1230、およびクランプ機構1250の間の相互作用を示しており、構成部品間の特定の相互作用により、セレクタはクランプ機構に排出管を閉塞させるように、下向き方向に移動されるのが妨げられることにここで留意するものとする。特に、スピンドル弁部材1230の近接部はセレクタ1210のリセス内にあり、システムが静止状態にある場合に、セレクタはスピンドル弁部材の近接部によって下向き方向に移動するのが防止されるように構成されている。しかし、セレクタが90度回転されると、近接部は移動に対して障害を与えず、セレクタをハウジング内のスロットに沿って下向きに押すことが可能になる。
【0077】
図12Gは、セレクタ1210が最初に開位置にスピンドル弁部材を配置し(すなわち、サンプリングポートコネクタを通してバイパス管腔からの流体流を可能にし)、切り換え弁の下向き移動を可能にするように90度回転される、作動状態の図12CのIAP監視システムを示している。セレクタが使用者によって下向きに移動されると、クランプ機構の狭い領域はそこを通る流体流を防ぐように排出管をはさむ。上に記載したように、セレクタの表面上の頂上部1299は、セレクタが静止状態から作動状態までIAP監視システムを移行するときに、その処理を助けることができる。システムが作動状態にある場合、装置上の補助サンプリングポート1205はまたFoleyカテーテルと流体流連通しており、それによって尿サンプリングおよび検査を行なうことができる。
【0078】
図5〜図12Gに示し、上に記載する実施形態では、装置は挿入した動作Foleyカテーテルシステムに一致するように構成されている。すなわち、ハウジングはカテーテルシステム(例えば、その排出管)に取り付けられるように設計され、システムは動作しており(例えば、尿は患者の膀胱から排出されている)、バイパス管腔が挿入したカテーテルの管腔と流体連通されると排出管を閉塞する。閉じたカテーテルシステムを破断するまたは開くことは望ましくないので、IAP測定装置の全ての構成部品は、標準的なFoleyカテーテルシステムの要素と相互作用するように設計されている。
【0079】
図13および図14A〜図14Cは、IAPを測定するための導尿カテーテルシステムバイパス装置の別の実施形態を示している。図13に示す装置は、患者、または患者のベッド、寝具あるいは衣類のいずれかに装置を固定させる止め具1301を備えている。図13では、止め具は患者に取り付けることができる、または患者が着用することができるベルトまたはストラップを備えている。止め具の他の例としては、接着剤、クリップ、タイ、クランプ、包帯、スタンド、取付具などを挙げることができる。記載するように、止め具はまた、装置を被験者の衣類、寝具またはベッドに固定することもできる。例えば、止め具は装置を定位置に保持することができるようにベッド(例えば、ベッドフレーム)に連結させるマウントであってもよい。装置の位置を維持することは、圧力センサが装置の部品として含まれる実施形態に特に有用であってもよい。というのは、圧力センサの相対位置は圧力測定に影響を与えることができるからである。したがって、いくつかの実施形態では、他の構成部品が固定されていない場合でさえも、IAPを測定するためのシステムの構成部品(特に、圧力センサ)を(例えば、被験者に)固定することができる。止め具は、IAPを測定するように本明細書に記載した装置のいずれかで使用することもできる。
【0080】
図13に示す実施形態はまた、装置のいずれか側の2つのパッド1305、1305’を示している。パッドは、患者によって取り付けられるまたは着用される場合、装置の快適性を良くするクッションであってもよい。例えば、パッドはゲルパッドを含むことができる。あらゆる適当な材料は、発泡材料、ゲル、織物などを含む、パッドに使用することもできる。理想的には、パッドは柔らかくて、装置の鋭い隅部または縁部が患者に接触するのを防ぐ。パッドはまた、調節または操作することができる施術者によって簡単にアクセスすることができるように、装置を位置決めするのを助けることもできる。パッドはあらゆる適当な位置に配置することができ、普通はそれによって、1つまたは複数のパッドが被験者と装置の間に位置決めされる。図13では、装置は被験者の脚の間に着用させることができるので、パッドは装置の両側部に配置され、装置が被験者の脚の一方のみ(例えば、大腿上方部位)にストラップ留めされている場合でさえも、被験者の脚の両方を保護することができる。図13に示すIAPを測定する装置は、サンプリングポートコネクタ1303と、導尿カテーテルの排出管を部分的に囲むことができるハウジング1313とを有する。セレクタ(レバー1309として示す)は、ハウジング1313の上部に配置されている。セレクタは、図14Aから図14Cに示すように、クランプ機構を制御し、排出管を開くまたは閉塞することができ、流体を流体注入器からバイパス管腔に入れることもできる。
【0081】
図14Aから図14Cは、図13に示すIAPを測定する装置を通る断面図を示している。図14Aから図14Cでは、排出管1401はハウジング内の経路を通過する。ハウジングはまた、近接端で流体注入器(流体源を含む)、遠位端でバイパス管腔1404に連結された第1の流体経路を備えている。この経路は、セレクタ1413に連結されたクランプ機構1405を通過する。クランプ機構1405は、セレクタが移動され、セレクタ1413の位置によって排出管に圧力を加える(例えば、はさむ)ときに旋回する転動ピンチ弁として示されている。
【0082】
動作中、図13および図14A〜図14Cに示す装置は、セレクタ1413によって選択することができ、ハウジングの外側表面上に示す(例えば、印刷する)ことができる3つの操作設定を有する。図14Aに示す第1の位置では、セレクタ(レバー)1413が押し下げられ、パイパス管腔および流体注入器1403に連結する第1の流体経路を通る流れが閉塞され、排出管1401を通る流れが開かれる。これは「排出」設定と呼ぶことができる。というのは、排出管内の尿はカテーテルから排出することができる。クランプ機構を通過する流体経路の一部が、経路の残りとずれて回転されるので、第1の経路を通る流れが遮断される。
【0083】
第2の位置が図14Bに示されている。第2の位置では、クランプ機構はハウジング内の排出管1401の一部の上に転動され、それによって排出管が閉塞されるが、第1の流体経路も閉塞される。したがって、流体(例えば、尿)はカテーテルシステムから排出することができず、追加の流体(例えば、生理食塩水)は流体注入器から加えることができない。図13および図14A〜図14Cに示す装置では、バイパス管腔1404はまた、カテーテルシステム(したがって、膀胱)内の流体の圧力を測定するように圧力変換器(図示せず)に連結するように構成された第2の流体経路1416と流体連結している。IAP測定はこの位置でセレクタで行なうことができるので、これは「サンプル」または「測定」設定と呼ぶこともできる。
【0084】
第3の位置が図14Cに示されている。第3の位置では、クランプ機構は排出管1401の一部の上で転動されて、これを閉塞する。しかし、バイパス管腔1404および流体注入器を連結させる第1の流体経路は閉塞されない。したがって図示するように、流体を流体注入器からカテーテルシステムに加えることができる。IAP測定を行うために流体をカテーテルシステム(および膀胱)内に装填することができるので、これは「IAP」または「装填」設定を呼ぶこともできる。
【0085】
図13および図14A〜図14Cに示す装置は、流体を導尿カテーテルシステムおよび膀胱に加え、IAPを測定し、流体を装置から排出することを可能にするために、異なる位置の間でセレクタを移動させることによって操作することができる。セレクタは、手動で移動させる、または自動で(例えば、アシストして)移動させることができる。図13では、ハウジングは、てこの作用を提供し、セレクタの手動動作を助ける立ち上がっている壁面1320、1320’を備えている。説明のとおり、セレクタがどの設定にあるかを示すように、ハウジングまたはセレクタをラベル付けすることもできる(例えば、「排出」、「IAP」、「測定」など)。いくつかの変更形態では、装置はまた、排出管が閉塞されたことを示す警告(例えば、視覚的または聴覚的アラーム)を含むことができる。警告は、IAPの測定を可能にする遅延の後に作動されるだけであるように遅延させることができる。
【0086】
図15は、図13および図14A〜図14Cに示す装置を組み込んだIAPを測定するためのシステムを示している。図15では、IAP測定システムは、IAPを測定するために装置1500と、流体注入器1503、流体源1505、圧力変換器1507、および監視または記録装置1509を備えている。図15はまた、Foleyカテーテル1521、サンプリングポート1523、排出管1525、および尿収集袋1527を含む、カテーテルシステム1520を示している。いくつかの変更形態では、IAPを測定するシステムはカテーテルシステム(または、カテーテルシステムの構成部品)を備えている。IAPを測定するシステムは、サンプリングポートコネクタ1501をサンプリングポート1523に連結し、排出管1525の少なくとも一部を装置1500の排出管ハウジング1502内に配置することによって、カテーテルシステムに連結することができる。上に記載したように、排出管ハウジングは、排出管の周りで締め付けるまたは係止することができる。IAP測定システムは、閉じた導尿カテーテルシステム(例えば、患者に挿入した留置カテーテルシステム)に連結することができる。IAP測定システムはまた、導尿カテーテルシステムを開くことなく、導尿留置カテーテルシステムから後で取り除くことができる。例えば、排出管1525を解放するように排出管ハウジング1502を開き、サンプリングポートコネクタ1501をサンプリングポート1523から切断させることによって、装置を取り除くことができる。
【0087】
図13〜図15に示す実施形態と同様のIAPを測定する装置の別の実施形態が、図16Aおよび図16Bに示されている。図16Aおよび図16Bでは、装置は、セレクタを使用して流体を加えることができるようにセレクタ1605に連結された流体注入器1601を組み込んでいる。装置は、排出管を遮断するように排出管にわたって転動することができるピンチ弁1611として示すクランプ機構を部分的に囲むハウジング1607を備えている。流体注入器はまた、ハウジング1607によって少なくとも部分的に囲まれており、供給ライン1603を通して流体源に連結されている。
【0088】
動作中、同じセレクタを使用して、IAP測定を行うように排出管を閉塞し、カテーテルへ流体を供給することができる。例えば図16Aでは、流体注入器は、単純変位(例えば、プランジャ)ポンプタイプの注入器1601として示されている。セレクタ1605を下に(例えば、図16Aの右に)移動させることにより、セレクタのレバーアームを旋回させて、同時にクランプ機構(転動ピンチ弁1611)が排出管を閉塞させ、また注入器1601が注入器1601のリザーバ内へ流体源から流体(例えば、生理食塩水)を引く。この変更形態では、クランプ機構は、図16Bにボタン1622として示す、解放機構によって解放されるまでクランプ機構1611を閉塞位置に保持するロック1620を備えている。クランプ機構は非閉塞位置に偏倚され(ここでは、弾性またはばね偏倚1650として示す)、それによって解放機構は自動的にクランプ機構を開(非閉塞)位置に戻す。排出がクランプ機構によって閉塞され、流体注入器に流体が装填されると(図16B参照)、流体はセレクタ1605を左側に移動させることによってカテーテルシステム内に汲み上げることができる。図16Aおよび図16Bでは、流体注入器は圧力変換器1629、およびサンプリングポートコネクタ1630を通してカテーテルシステムに連結されたバイパス管腔にインラインで連結されている。
【0089】
いくつかの変更形態では、セレクタの移動は、単一の作動(レバーの移動、ボタンの押動作など)が排出管を閉塞することもでき、流体注入器から流体を供給することもできるように構成することができる。例えば、図16Aおよび図16Bに示す実施形態は、セレクタレバーを下に引くことによって排出管を閉塞し、流体を汲み上げて、IAP測定を可能にするように変更することができる。レバーを開始位置に戻すことにより、排出弁が開き、流体注入器のリザーバを再び充填して、装置を次の測定に備える。
【0090】
図17は、本明細書に記載するように、IAPを測定する装置の別の変更形態を示している。図17では、装置はサンプリングポートコネクタ1701(図では、カテーテルシステムのサンプリングポートに連結されている)、および補助サンプリングポート1707を備えている。サンプリングポートコネクタは、流体注入器1730、流体源1732、および圧力変換器1728に流体連結するように構成された第1の流体経路1709でカテーテルシステムの管腔にバイパス管腔(図示せず)を連結させる。サンプリングポートコネクタは、排出管ハウジング1703に連結されている。排出管ハウジングは、排出管1705用経路を備えており、ハウジング1705’の第2の部分をハウジング1705の第1の部分に固定することによって、カテーテルシステムの排出管1705の上で閉じることができる。クランプ機構(図示せず)は、排出管を閉塞することができ、セレクタ1720によって制御することができる。
【0091】
図17に示す実施形態では、ハウジングは患者の脚の近くに(または、脚の間に)装置を安定して配置するために使用することができる基部を有するようになっている。したがって、ハウジングは三角形断面を有する。図17に示さないが、本実施形態のセレクタは、前に記載したように(例えば、図12および図14参照)、排出管を閉塞することもでき、カテーテルシステム内に流体を加えるように流体経路(バイパス管腔と連結している)を開く(または閉塞させる)こともできる。図18Aおよび図18Bは、この二重機能を行なうように構成されたセレクタおよびクランプ機構の別の変更形態を示している。
【0092】
図18Aは、カテーテルシステム1809内に流体を加えるように、排出管1807または流体経路のいずれかを選択的に閉塞するように構成されたクランプ機構1805、1805’を備えたハウジング1801を有する、IAPを測定する装置を示している。クランプ機構は、回転二重ピンチ弁として構成されている。このピンチ弁は、カテーテルシステム1809内に流体を追加するように流体経路を形成する排出管または管のいずれかを通る流れを開くまたは閉塞するように旋回させることができる、図18Aではノブとして示すセレクタ1803によって制御される。例えば、図18Aは、排出管が開き、流体注入器1830からの流体を加える流体経路が閉塞される装置を示している。図18Bは、クランプ機構が排出管を閉塞し、バイパス管腔と流体注入器1830の間の流体経路を通して流体を流すことを可能にするようにセレクタ1803を旋回させた後の装置を示している。この流体経路はまた、圧力変換器1832に連結されているので、セレクタが図18Bに示す位置にある場合に圧力測定を行うこともできる。
【0093】
図19Aおよび図19Bは、図18Aおよび図18Bのハウジングと同様のハウジングの別の実施形態を示している。図19Aでは、クランプ機構1901およびセレクタ(例えば、ダイアル)は、装置がカテーテル装置に取り付けられた場合にカテーテルシステムに流体を加えるように、バイパス管腔と流体注入器の間に第1の流体経路1903の一部を含んでいる。図19Aおよび図19Bに示すハウジングは、図14A〜図14Cに示すクランプ機構およびセレクタと同様である。図19Aでは、排出管1907は開いており、第1の流体経路が閉塞される。図19Bでは、排出管は閉塞され、第1の流体経路が開いている。
【0094】
図20は、図18A〜図18Bに示す例で使用することができるハウジングの一実施形態を示している。このハウジングは、排出管2007およびバイパス管腔を流体注入器2003に連結させる管をハウジングに挿入することができるように分離させることができる第1の領域(上側領域2009)および第2の領域(下側領域2011)を備えている。ハウジングの第1および第2の領域は互いに係止することができる。セレクタ2020は、ハウジングに取り付けることもできる。図20に示すハウジングは、図19Aおよび図19Bに示す実施形態に適応させることもできる。図19Aでは、バイパス管腔を流体注入器1903に連結させる管は、別個の管ではなく、ハウジングに一体化されている。
【0095】
本明細書に説明するように、IAPを測定する装置は、装置内(例えば、ハウジング内)に一体化された流体注入器を備えることができる。図21Aおよび図21Bは、このような装置の一実施形態を示している。図21Aでは、装置は流体注入器(図示せず)を組み込んだハウジング2101を備えている。注入器(図21Bに示すハウジングを通る断面で示す)の流体リザーバ2105は、流体袋(例えば、ドリップラインに連結された生理食塩水袋)などの流体源2107から充填させることができる。弁2109(1方向弁など)は、ハウジング2101から流体供給部2107内への逆流を防ぐように含めることができる。換気口2111も含めることができる。図21Aおよび図21Bでは、セレクタ2115を使用して、上に記載するように排出管を閉塞し、またカテーテルシステム内に流体を運ぶことができる。したがって、装置は、IAP測定を行うことができるように排出管を通る流れを止め、流体を供給するように単一のセレクタを作動させることができる単一の作動装置であってもよい。いくつかの実施形態では、排出管の閉塞およびカテーテルシステム内への流体の供給の両方の作動は、セレクタの単一動作によって行なわれる。他の実施形態では、セレクタは、最初に排出を閉じ、その後流体をカテーテルシステムに供給するように、異なる(連続移動を含む)位置に移動させることができる。排出を閉じ、流体を供給するのに単一のセレクタが使用される装置の例が、本明細書に記載されている(例えば、図13〜図15)。
【0096】
IAPを測定する装置はまた、電気機械的であってもよい。例えば、図22はセレクタ(ボタン2201)を備えた単一の作動装置の一実施形態を示している。セレクタ(例えば、スタートボタン)を押すことにより、ピンチ弁2205を作動させ、流体(例えば、生理食塩水)を流体源2209からカテーテルシステム内に汲み上げることによって排出管2203を自動的に閉塞するように装置を作動させる。この装置は、一体型流体注入器(例えば、ポンプ)を備えることができる。IAP測定をその後行うことができる。図22に示す実施形態では、装置はまたLCD読出/ディスプレイ2203に連結された圧力変換器(図示せず)を備えており、また追加の記録/監視装置2211(例えば、病院モニタ)に連結させることもできる。
【0097】
流体注入器を備えたIAPを測定する装置の別の例が、図23A〜図23Dに示されている。本実施形態では、セレクタはハウジングに取り付けられており、排出管を閉塞し、流体を汲み上げるのに使用することができる。セレクタはまた、クランプ機構が排出管を閉塞させた場合を視覚的に示すこともできる。例えば図23Aは、本実施形態の斜視図を示している。ハウジング2301は、上側表面に人間工学的セレクタ2303を備えるように構成されている。ハウジングの基部は、排出管用の経路、および流体供給源に取り付けられるように構成された第1の流体供給管用のコネクタを備えている。セレクタは上部にグリップ(例えば、フィンガグリップ)を備えており、それによってすぐに把持および操作することができる。
【0098】
図23Bは、この装置の上面図を示している。セレクタ2303は、セレクタの状態を示すのに使用することができる表示器を備えている。例えば、セレクタを通る孔は、クランプ機構が排出管を閉塞しているのを(セレクタの位置に基づき)示すことができる。これは、セレクタ上の表示器2309(例えば、のぞき窓)を通して赤色を示すことによって表示することができる。図23Cは、ハウジングおよびセレクタを通る断面図を示している。図23Cはまた、セレクタが回転された場合に、クランプ機構(非対称ピンチクランプ)が図23Cに示すようにつまんで閉じることによって排出管2307と係合し、これを閉塞するように、セレクタ2301に連結されたクランプ機構2311を通る断面を示している。流体リザーバの一部を形成することができ、流体注入器の一部であるピストン領域2315も示されている。
【0099】
図23Dは、排出管2307を閉塞するクランプ機構の動作を示す、クランプ機構2311のレベルでの(ハウジングの基部の近くでの)、装置のハウジングを通る別の断面図を示している。非対称ピンチ弁を回転させる(例えば、セレクタ2303を回転させることによって)ことにより、弁がヒンジ付ドア2317を押す。ヒンジ付ドアはその後、図に示すように、排出管を押し、これを閉塞する。いくつかの変更形態では、中間ヒンジ付ドアは使用されておらず、非対称ピンチ弁は直接排出管を押す。しかし、ここに示すようにヒンジ付ドアタイプ機構を使用することにより、機械的利点を提供することができ、排出管をより迅速に閉塞することができる。
【0100】
排出管を閉塞することに加えて、セレクタ2303はまた流体注入器が作動するように構成することもできる。セレクタを上下に移動させることによって、流体注入器を準備し(注入器の流体リザーバを流体で満たし)、流体をカテーテルシステム内に注入することができる。例えば図23Cでは、ピストン領域は、ハウジング内に含まれている流体注入器内で流体リザーバから流体を引くまたは取り除くように、引き上げるまたは押し下げることができる。これは、矢印2325によって示されている。流体がバイパス管腔ではなく流体源から流体注入器内に引き入れられ、流体が流体源ではなくバイパス管腔を通して装置から取り除かれることを保証するように、2つ以上の1方向弁を含めることもできる。セレクタは、セレクタが旋回され、それによってクランプ機構が排出管を閉塞する場合に準備するおよび汲み上げること(例えば、セレクタを上下すること)を可能にするだけであるように構成することもできる。いくつかの変更形態では、流体注入器は、単に押したり引いたりのではなく、セレクタをハウジング内にまたはそこからねじ込むことによって(例えば、回転させることによって)、準備し汲み上げるように動作する。
【0101】
図23に示すのと同様の装置の別の変更形態が、図24A〜図24Cに示されている。これらの図は、ハウジング2401およびセレクタ2403を有する装置を通る断面図を示している。ハウジングは、ハウジングの底部に沿った経路内にある排出管2407をはさむためのピンチ弁2406を備えている。図24Aは、排出管2507が開いている通常の位置を示している。図24Bでは、セレクタ2403は、流体注入器2421のリザーバ内の流体を引くように引き上げられる。図示するように、セレクタ2403を引き上げることにより、プランジャ2409が上に移動されて、流体リザーバ内に負圧が作り出され、装置の流体リザーバ2421内に流体源から流体を引き入れる。セレクタ(例えば、プランジャアーム)を元に押し下げることにより、流体が図24Cに示すように流体リザーバ2421から、バイパス管腔(図示せず)を通して遂にはカテーテルシステム内に押される。排出管はセレクタを押し下げ続けることによって閉塞されて、クランプ機構を下に押し、ここで図24Cに示すように、排出管2407を遂には閉塞2425する。いくつかの実施形態では、排出管は閉塞位置に係止することができる。例えば、排出管は押し込みながらセレクタを旋回させることなどによって、閉塞位置に係止することができる。別個のセレクタはまた、排出を閉塞させるクランプ機構を制御するのに使用することができる。例えば、レバーまたはボタンはクランプ機構を制御することができる。
【0102】
図25A〜図25Cは、図24に記載する装置の様々な斜視図を示している。図25Bでは、装置は中立位置(図24Aに対応する)で示されている。ここではセレクタ2503の周辺周りの着色バンドとして示される表示器は、装置が中立状態にあり、排出管が閉塞されていないことを示すことができる。例えば、着色バンドは緑色のバンドであってもよい。装置が排出管を閉塞している場合、第2の表示器2509は図25Cに示すように排出管が閉じていることを示すことができる。図25Aは、流体源2517および圧力変換器2519を含むこの装置の一変更形態を示している。この装置は、サンプリングポートコネクタ(図示せず)を通してカテーテルシステムに取り付けることができる。
【0103】
図26は、図23A〜図23Dまたは図24A〜図25Cに記載した装置を含むシステムを示している。IAPを測定する同様の装置に対して上に記載したように、装置2601は流体源2603および圧力変換器2607に連結することができる。装置2601は、カテーテルシステム2615に取り付けるために構成することができ、排出管2617は装置2601の排出管ハウジング内に囲むことができる。実際、カテーテルシステムを患者に挿入したままで、装置はカテーテルシステム2615に連結およびそこから切断することができる。例えば、カテーテルシステムの排出管2617領域はハウジング2631に連結させることができる。排出管ハウジングは、クランプ機構を(少なくとも部分的に)囲んでいる。排出管をハウジング内に配置することにより、クランプ機構によって閉塞することができ、流れを防ぐことができるように排出管が位置決めされる。サンプリングポートコネクタ2649はその後、カテーテルシステム2615のサンプリングポート2651を通してカテーテルシステムに連結されている。サンプリングポートコネクタをサンプリングポートに連結することにより、装置のバイパス管腔がカテーテルシステムの内部、したがって膀胱と流体連通される。サンプリングポートコネクタおよび排出管は、あらゆる順序でカテーテルシステムに連結させることができる。いくつかの変更形態では、流体を最初にシステム内に流すまたは準備する(および、排出する)ことができるように、サンプリングポートコネクタをサンプリングポートに最初に連結させることが好ましい可能性がある。
【0104】
流体源2603(例えば、生理食塩水の袋)は装置に取り付けることができ、それによってIAPの測定を行う前に流体を膀胱内に潅流させることができる。いくつかの変更形態では、IAPを測定するシステムは図示するように圧力変換器2607を備えることができる。圧力変換器は、流体経路を画定する配管2661を介して流体経路を通してバイパス管腔に連結されている。圧力変換器からの出力が報告されるまたは記憶される。例えば、圧力は図26に示すように、モニタ2665上に表示させることができる。
【0105】
図27に示すIAPを測定する装置は、一体型流体注入器を備えているが、この流体注入器は排出管ハウジング内では囲まれていない。代わりに、別個の排出管ハウジング2703が排出管2705を少なくとも部分的に囲むのに使用されている。ハウジングは、ピンチ弁2709であるクランプ機構を備えている。ピンチ弁は、排出管ハウジング2703に連結されたセレクタ2711を押すことによって作動され、ロックは弁を閉状態に固定するように係合して、排出管を閉塞することができる。
【0106】
図27および図28に示す装置はまた、バイパス管腔をカテーテルシステムの管腔と流体連通させることができるように、サンプリングポートコネクタ2717に取り付けられたバイパス配管2715内にバイパス管腔を備えている。バイパス配管はまた、流体注入器を少なくとも部分的に囲んでいる第2のハウジングに流体連結されている。この流体注入器は、注射器タイプの流体注入器として構成することができ、流体をシステム内に汲み上げるのに使用することができる、レバー、ポスト、プランジャ2719などを備えることができる。いくつかの変更形態では、第2のハウジング2703(図28には図示せず)はまた、圧力を測定することができるようにバイパス管腔と流体連結された圧力変換器を備えることができる。これらの装置のいずれかと同様に、図27に示す装置は単一の使用(例えば、予備装填注入器)として構成することができる、または多数の使用として構成することができ、流体供給ライン2722を通して流体源2726に連結させることができる。装置はまた、ケーブルまたはワイヤ2731によって監視または記録装置に連結させることができる、または無線で連結させることができる。図28は、IAPを測定するシステムの一変更形態が図27に記載した装置を含んでいることを示している。
【0107】
図27に示す実施形態は、一体型圧力変換器および読出を備えている。説明のとおり、IAPを測定する装置のあらゆる変更形態は、一体型圧力変換器および/または読出(例えば、LED)を含むことができる。圧力変換器は、ハウジング2720内に配置されている。
【0108】
IAPを測定する装置の別の実施形態が、図29A〜図29Fに示されている。本実施形態では、排出管ハウジング2901は患者の脚の上にストラップ留めすることができるように、患者の脚(例えば、患者の大腿上方部位)に一致するように形成されている。セレクタ2903は、図29D〜図29Fに示すように、クランプ機構を制御するのに使用することができる。図29Bは装置の上面図を示しており、図29Cは側面図を示している。装置の底部の湾曲は図29Cで見ることができる。ハウジング2901は、排出管2907が嵌合する経路2917を備えている。経路は、ハウジングのあらゆる適当な部分に配置することができる。例えば、経路は装置の底部(図29に示す)、装置の側部、または装置の上部(図30に示す)に対して開くことができる。ハウジングはまた、流体注入器および/または流体源に連結することができる流体経路2905を備えている。この経路は普通、バイパス管腔に連結されており、それによって装置がサンプリングポートコネクタ(図示せず)を介してカテーテルシステムに連結されている場合に流体がカテーテルシステムに入る前に、セレクタは流体源からの流体の流れを制御することができる。図29A〜図29Fに示す実施形態は、上に記載した図18A〜図20に示す実施形態と同様である。例えば、図29A〜図29Fのセレクタは図18A〜図20に示すセレクタと同様に動作することができる。
【0109】
図29Dは、排出管が閉塞されていないが、流体注入器とバイパス管腔の間の流体経路が閉塞されている、装置の中立位置を示している。上に記載したように、クランプ機構は流体注入器(および/または流体源)とバイパス管腔の間に流体経路の一部を備えることができる。したがって、セレクタは適切な配向にクランプ機構を向けるのに使用することができ、それによってこの流体経路は遮られない。図29Eでは、セレクタが回転され、それによって排出管は閉塞されるが、流体注入器とバイパス管腔の間の流体経路は遮られない。流体注入器はその後、バイパス管腔を通してカテーテルシステム内に流体を供給するのに使用することもできる。図29Fは、排出管および流体注入器とバイパス管腔の間の流体経路の両方が閉塞される構成を示している。この構成は、IAP測定を行うために使用することもできる。
【0110】
図30Aは、カテーテルシステムの一部に取り付けられたIAPを測定する装置の別の例を示している。図30Aに示す装置は、排出管3011を置くことができる、ハウジングの上部の排出管ハウジング3001を通る経路3005を備えている。排出管を置くことができるハウジングを通る経路は、ハウジングが排出管の上で摺動するように位置決めされている。図30Aに示すように、排出管3011は、排出管3011をハウジング内に保持するのを助ける、ここでは突起として示された1つまたは複数のステイ3007によってハウジングの経路内に固定することができる。これらのステイ3007は、装置が異なる外径の排出管に対応するのを可能にする。ステイ3007は受動ステイ(図示した突起と同様)であってもよく、または動的ステイ(例えば、ばね要素、偏倚ピン、移動ディスクなどのバイアスを含む)であってもよい。したがって、排出管3011はハウジングから容易に挿入する(また、取り除く)ことができる。ハウジング内の開口がハウジングの上側表面に位置決めされているので、排出管3011に容易にアクセスすることができる。排出管3011がハウジング内に(例えば、ハウジングの経路内に)固定されると、管を通る流れはクランプ機構(例えば、ピンチ弁)によって制御することができる。図30に示す例では、クランプ機構はハーフバーノブなどの突起しているスイッチまたはノブとしてここに示す、セレクタ3009によって制御されている。上に記載するように、セレクタ3009はまた、流体源からバイパス管腔内への、したがってカテーテルシステムの管腔内への流れを制御することができる。図30Aに示す装置の斜視図はまた、ハウジングの表面上の2つの織り目加工グリップ3031(例えば、ソフトタッチグリップ)を示している。これらのグリップ3031は、使用者が装置を位置決めするのを助けることができ、またセレクタを移動させる、または排出管を挿入するまたは取り除くときに助けることもできる。
【0111】
図30Aに示す実施形態を含むIAP測定装置のいくつかの変更形態では、排出管をハウジングを通して通路内に配置することによって装置を排出管に取り付けることができ、ハウジングはIAP測定を行うことが望ましくなるまで、患者から離れるようにハウジングを排出管の上で摺動させることができる。1回の測定(または、一連の測定)を行う時に、装置をサンプリングポート3019の近くに運ぶことができ、サンプリングポートコネクタ3017で取り付けることができる。
【0112】
図30Bは、図30Aに示す装置の上面図を示している。バイパス管腔3033は、図示するように、サンプリングポートコネクタ3017をカテーテルシステムのサンプリングポート3019に取り付けることによって、カテーテルシステムの管腔に連結されている。図30Aおよび図30Bに示す装置の実施形態は、IAP測定システムが取り付けられた場合でさえも、独立した尿サンプリングを可能にする、サンプリングポートコネクタ3017に連結された第2のまたは補助サンプリングポート3040を備えている。いくつかの変更形態では、補助サンプリングポートはカテーテルシステムのサンプリングポートから90度に(例えば、直角に)配置することができる。例えば、図30Gおよび図30Hに示す補助サンプリングポート3040は、サンプリングポートおよびサンプリングポートコネクタ3017から90度軸ずれして配置されている。
【0113】
図30Cは、装置用の排出管ハウジングの側面図を示している。上に簡単に記載したように、ハウジング3001は被験者の脚などの、被験者の身体の部位と一致するように構成することができる。図30Cでは、ハウジング3061の背面は湾曲しており、被験者の脚と一致することができる。ハウジング3001はまた、装置をより簡単に操作(例えば、把持)することができるリップまたは突出部3065を備えている。装置は被験者の脚の上または近くで(例えば、被験者の脚の間で)使用することができるので、セレクタ3009を含む装置の露出表面を、被験者に接触した場合の不快感または危害を防ぐように、丸める、円滑にする、またはパッド付けすることができる。
【0114】
図30Eおよび図30Fは、1つの位置から別の位置まで装置を切り換えるのに使用されているセレクタ3009を示している。いくつかの変更形態では、装置は装置の作動状態を示す簡単な画像または指示(例えば、「開」または「クランプ」)を含んでいる。図30Eでは例えば、セレクタ3009は、クランプ機構が排出管を通る流れを防ぐように係合されている「クランプ」位置3071に示されている。この位置はまた、流体を流体源からカテーテル内に潅流させることができる。図30Fでは、セレクタ3009は「開」位置3073に示されている。
【0115】
本明細書に記載したIAPを測定するバイパス装置の例の大部分は、カテーテルシステムのサンプリングポートに連結するサンプリングポートコネクタを備えている。しかし、図31〜図32は、装置がサンプリングポート以外のポートを通してカテーテルシステムの管腔に連結されている実施形態を示している。図31Aでは、IAPを測定する装置は膨張ポートに連結されている。本実施形態では、膨張ポートコネクタ3101はカテーテルシステムの膨張ポート3100に連結している。装置は、膨張ポート(したがって、カテーテルの膨張可能部材)内の圧力を測定するために、バイパス配管3102内のバイパス管腔と、バイパス管腔とインラインである圧力変換器3103とを備えている。腹内圧は、カテーテルの膨張バルブから読み取ることができる。膨張源3105(例えば、ポンプ、注射器など)はまた、圧力源を提供してカテーテル3111のバルブを膨張させるように、バイパス管腔と流体連絡して配置されている。弁3107(例えば、止栓)は、バルブを膨張させるのに膨張源を使用した後に圧力を維持するのに使用することができる。実際、装置は(圧力漏洩を防ぐために定位置に固定することができる)膨張ポートコネクタを通して膨張ポートに取り付けられており、カテーテルバルブ3111は膨張源3105を使用して膨張される。バルブの膨張後、バイパス管腔の近接端が閉じられ(例えば、弁3107によって)、IAPを反映した圧力測定が圧力変換器3103から行われる。その後、圧力の一部(または全て)を解放することができる。
【0116】
図31A〜図32Bに示す実施形態はまた、液体が膀胱に加えられない異なる感知機構を使用することができる。代わりに、空気または別の気体が膀胱内のバルーンを満たす。バルーンは、ほとんどのFoleyカテーテル3111(図31Aに示す)に存在するアンカバルーン、または二次追加バルーン3137(図31Bに示す)であってもよい。上に簡単に説明したように、本実施形態は連続IAP測定に特によく適している可能性がある。
【0117】
図31Bは、圧力を測定するのに使用されるポートが3方向Foleyカテーテル3131の第2の流体管腔である、IAPを測定する装置の別の変更形態を示している。本実施形態では、流体は入口ポート3135を介して第2の流体管腔に連結されたバイパス管腔を通して注入される。流体は、第2のバルブ3137を充填および膨張させる。流体は流体注入器3139によって供給され、圧力はインライン圧力変換器3141によって測定される。第2のバルブ3137の膨張後、弁3145はバルブからの逆流を防ぐのに使用することができ、圧力はIAPを反映して測定することができる。流体は、弁3145を開き、流体注入器3139(ここでは、注射器として示す)を使用して流体を引き出すことによって取り除くことができる。図32Aは、膨張ポートを使用してIAPを測定する、IAPを測定する別のシステムの一例を示している。
【0118】
図32Aは、システムが尿および/または注入した流体ではなく、IAPを監視するように患者の膀胱内部で膨張された膨張可能要素を利用する実施形態を示している。本実施形態では、カテーテルシャフトに取り付けられた適当な寸法/形状の膨張可能要素(例えば、バルーン)は、患者の膀胱内部で拡張される。膀胱壁に接触する場合にバルーンが感じる抵抗は、患者の身体の外側に位置決めされた圧力変換器を介して膨張管腔を通して検出される。膨張可能要素の特定の設計は、球状、多葉状、楕円形、長手形などの様々な形状および/または寸法をとることができる。さらに、膨張可能要素はまた、(Foleyカテーテルの端部の膨張可能要素の標準的な機能である)患者の膀胱からのカテーテルの滑りを防ぐアンカとして働くことができるが、いくつかの実施形態では、このアンカ機能は別個の要素によって行なわれる。
【0119】
図32Aでは、膨張可能要素3221は、システムの機能を示すように、例示的な膀胱3223の内側で拡張されている。この特定の実施形態では、流体補償チャンバおよび圧力センサ3225は、配管を介して膨張ポート3227に取り付けられており、膨張管腔に連結されている。圧力センサ3225は、独立型圧力センサであってもよく、読出(例えば、ディスプレイ、メモリなど)に配線することができる、または無線で連結することができる。普通、圧力センサは患者モニタまたは読出に情報(例えば、IAP測定)を伝達することができる。膨張ポートは、当業者に知られているように、膨張弁を有する。流体補償チャンバは、プログラム可能制御部を備えた小型ポンプと、膨張時間、感知時間、オンオフサイクルの頻度などの操作のパラメータをプログラムおよび制御する内蔵回路と、流体リザーバとを備えている。流体補償チャンバは、バルーンを通したあらゆる流体拡散を補償して、一定の基準を確保する。ポンプは電池操作することができる。図示した実施形態では、排出および感知機能は切り離され、これは尿出力速度を独立して監視することができるということである。感知要素は膀胱容量を落とすことなく連続して膨張させることができないので、個別の測定は要求を監視することによってプログラムされたように、自動的に発生される。カテーテルの遠位端の膨張可能要素は図では、膨張され、膀胱と接触しており、それによって圧力読取を圧力センサに提供する。記載したように、(1つまたは複数の)圧力測定は本実施形態では、カテーテルの導尿管腔が開いたままであり、取り付けられた排出管と流体連通しているときに、膀胱からの尿の排出と同時に起こる。カテーテルの近接端は、尿のサンプリングを(1つまたは複数の)圧力読取と同時に行なうことができるように、上に記載したように近接連結部材に取り付けられている。
【0120】
3方向Foleyカテーテルで使用する導尿カテーテルバイパスIAP測定装置の別の例が、図32Bに示されている。例えば、3方向カテーテル(例えば、3方向Foleyカテーテル)は、膀胱にアクセスすることができる追加の流体管腔を備えることができる。したがって、バイパスIAP測定装置は、排出管が閉塞された場合に追加の流体を加え、圧力測定を行うように、カテーテル内の追加の流体管腔に流体連結するように構成することができる。排出管(例えば、ハウジング、クランプ機構など)を閉塞する例のいずれかを、本変更形態でも使用することができる。図32Bは、圧力変換器3203が第3のカテーテル管腔と流体連通して第3の近接分断路3207に恒久的に連結されているように、3方向Foleyカテーテル3201を使用したこのようなIAP監視システムの一実施形態を示している。本実施形態では、ピンチ万力3209を利用して、近接連結部材に連結された排出管3211を通る尿の流れを止める。IAP測定が望ましい場合、排出管はクランプされ、生理食塩水などの流体は、流体注入装置(また、ここでは注射器として示す)を利用してサンプリングポートを通して膀胱内に注入される。十分な量の流体が注入されると(例えば、約40〜60mL)、膀胱に遠位開口を有する第3の管腔は流体で満たされ、それによって圧力変換器3203を使用して、IAP測定を行うことができる。
【0121】
図33A〜図33Cは、ポート(例えば、サンプリングポート)を使用することなく、カテーテルシステムの排出経路に向き直るように導尿留置カテーテルシステムに取り付けることができる、IAPを測定する装置を示している。この装置は、カテーテルシステムの管腔へのアクセスを弁を備えた流体経路に提供するように導尿カテーテルシステムの一部を穿刺し、それによって尿排出を流体注入器(および/または流体源)から追加の流体を加えて、IAPを測定するために遮断することができる。図33Aは本装置の斜視図を示している。ハウジング3301は、流体経路3305および弁3307を囲んでいる。ハウジングはまた、流体供給ライン3311から流体を受ける。セレクタ3315は、弁を切り換え、カテーテルからの排出を防ぐ、または流体注入器からの流体の供給を可能にするように構成することができる。
【0122】
図33Bは、ハウジングが、カテーテルシステム上で利用することができる、第1の(例えば、上側)部分および第2の(例えば、下側)部分(例えば、図示するように排出管の一部)を備えることができることを示している。ハウジングは、流体通路3305の内側管腔と流体連通している少なくとも2つの穿刺管3330、3330’を備えている。ハウジングはまた、排出管を完全にはさむピンチ弁3350、3350’を備えており、代わりにカテーテルシステムを通る流れが流体通路3305を通過する必要がある。装置が利用されると、漏洩を防ぐようにカテーテルシステム上に恒久的に残っていてもよい。圧力変換装置はまた、IAPを測定するために流体供給ライン3311に連結することができる。
【0123】
導尿カテーテル一体化IAP装置
図34〜図44は、排出管を閉塞し、導尿カテーテル内への流体の注入を可能にする機構がカテーテルシステムと一体である、一体型IAP監視システムを示している。このように仕立てたシステムを示す実施形態では、上記機構は普通、IAPシステムの排出経路内に位置決めされた一体型弁である(例えば、サンプリングポートを含む連結部材の近接部では、連結部材はその遠位端でFoleyカテーテルに、その近接端で排出管に取り付けられている)。
【0124】
IAPは、膀胱圧力の測定を提供するように設計されたシステムなどの、救命救急診療環境で見られるすぐに利用可能な機器を使用して測定することができる。本明細書に提供された特定の例では、IAPシステムは閉じた作動導尿カテーテルシステムを形成するように(1つまたは複数の)構成部品を加えることによって作り出すことができ、閉じたシステムを破壊することなく、システムの最小遮断でIAP測定を行うことが可能である。これらの一体型IAP装置の多くでは、システムは被験者に挿入する前に、「閉じた」システムを形成するように組み立てられている。これは、上に記載したバイパス装置とは対照的である。例えば、一体型IAP装置は、管腔を有し、一体型連結部材の管腔内にカテーテルを通して排出する流れを閉塞させる弁またはクランプ機構を備えた、一体型連結部材(また、「連結部材」と呼ぶ)を備えることができる。連結部材はまた、カテーテル(例えば、Foleyカテーテル)の管腔に流体連結する遠位端にコネクタ(例えば、摩擦嵌めコネクタ)、および排出管に、または廃棄容器に直接流体連結する近接端にコネクタを備えることができる。
【0125】
このような閉じた導尿排出システム(患者への挿入前)の例が、図34〜図36に示されており、連結部材3405および止栓3415を備えたFoleyカテーテルシステムが示されている。このようなシステムでは、排出管(図示せず)は、(止栓3415の遠位部で)連結部材3405の遠位端に連結されており、普通は、袋または容器などの尿収集装置につながっている。排出管を閉塞する止栓などの一体部材のない導尿カテーテルシステムでは、ピンチ万力またはクランプ機構を以下により十分説明するように利用することができる。図34は、近接連結部材3405を備えた2方向Foleyカテーテル3403、流体注入装置3407、圧力変換器3411、およびモニタケーブル3413を含む、IAP監視システムの一実施形態の構成部品を示している。図35は、サンプリングポートに近接して位置決めされた弁および止栓3505を備えたサンプリングポート3503を示す、近接連結部材3405の拡大図である。サンプリングポート弁の一変更形態が、本明細書に完全に記載したように、本出願に参照として援用する、Millerの米国特許第6,651,956号に記載されている。近接連結部材3405は、患者から尿を排出するのに利用されるFoleyカテーテルの第1の管腔に取り付けられている。第2の近接カテーテル分断路3409は、当業者に知られているように、カテーテルの膨張管腔につながっている。図34に示すように、圧力変換器3411は流体注入装置3407に取り付けられており、モニタケーブル3413は圧力変換器3411に取り付けられており、それによって圧力読取を使用者に表示することができる。もちろん、圧力読取を提供する目的で(または、当業者に知られている様々な他の理由で)他の出力装置を、モニタの代わりに、またはこれに加えて、圧力変換器に取り付けることができる。
【0126】
実際、一体型IAP測定装置に連結されたFoleyカテーテルの遠位端は患者の膀胱内に配置され、カテーテルはカテーテルの膨張管腔を通して流体を注入することによって遠位バルーンを膨張させることによって固定することができる(これにより、カテーテルの遠位端が膀胱から滑り出すのを防ぐ)。初めに閉位置にあり、排出管に連結された近接端を有する止栓3505はその後、収集チャンバ/袋/容器への膀胱内に存在する尿の排出を可能にするように開かれる。IAP測定は、尿の排出を遮断し、膀胱内の流体の圧力を測定することによって行うことができる。例えば、止栓3505が閉じられ(例えば、止栓のハンドルを旋回することによって)、サンプリングポート内で弁に挿入する近接雄ルア取付具を備えることができる流体注入装置は、サンプリングポートに取り付けられている。生理食塩水などの流体はその後、膀胱内に注入され、図36に示すようにIAP測定がその後行われる。図36では、近接連結部材3405は排出管に連結することなく示されている。流体は、流体注入器3605によってカテーテルに(したがって、膀胱に)加えられる。図34〜図36に示す流体注入器は、注入のために流体(例えば、生理食塩水)が予め装填されている注射器である。流体注入器は、サンプリングポートコネクタ3601(例えば、注射器インターフェイス)を介してカテーテルのサンプリングポートに取り付けられている。図34〜図36に示す一体型システムは、前に閉じたシステムを開くことに付随する不要な危険性に患者をさらすことなく多数のIAP測定を行うことを可能にする(すなわち、閉じた導尿カテーテルシステムを破損することなくIAP測定が行われる)。一実施形態では、止栓は患者の快適性を提供するように人間工学的に設計されている。
【0127】
図37A〜図38Bは、一体型弁を含むIAP監視システムの一実施形態を示している。図37Aは静止状態を示しており、図37Bは一体型弁が排出管に取り付けられた連結部材の近接端に隣接してサンプリングポート連結部材の近接部に位置決めされた、本実施形態の作動状態を示している。一体型弁は、連結部材3707の流体流路内にある弁部材を備えており、弁部材は作動アーム3701に取り付けるために連結部材の外側表面まで延びている、スピンドル3709に取り付けられている。作動アーム3701は、図37Aおよび図37Bに「L」字形部材として示されており、近接端に上述した実施形態と同様のオートバルブを備えたサンプリングポートコネクタ3705を有する。静止状態37Aから作動状態37Bへの移動としては、(例えば、図示する実施形態では、オートバルブをサンプリングポートにねじ込むことによって)排出管の上部の静止位置から、オートバルブがサンプリングポートに接触され、そこに連結される作動位置までの作動アームの移動が挙げられる。図38Aおよび図38Bは、図37A〜図37Bのシステムの長手断面を示している。この図では、一体型弁3801は、連結部材3807を通る尿または流体の流れを制御するように、Foleyカテーテルおよびサンプリングポート連結部材3803の導尿経路と排出管3805の間に位置決めすることができる。作動アーム3701が静止位置から作動位置まで移動されると、連結部材3807から排出管3805までの経路を閉塞するように、一体型弁3801は開位置から閉位置まで移行する。
【0128】
図39Aは、静止状態(図39A)および作動状態(図39B)の両方の、図37A〜図38Bに示すタイプの装置の別の実施形態を示している。本実施形態では、作動アーム3901は僅かに異なる構成を有する。これらの装置はまた、上に記載したように、補助サンプリングポートを備えることができる。第1のサンプリングポート3903は普通、サンプリングポートコネクタ3909と相互作用するように連結部材3905上に位置合わせされ、第2のサンプリングポートは尿のサンプリングを可能にするようにシステム上の別の位置(例えば、排出管)に位置決めすることができ、システムは圧力監視のために(すなわち、第1のサンプリングポートからオートバルブを取り外す必要なく尿サンプリングを可能にするために)作動される。上記実施形態はサンプリングポート連結部材内に位置決めされている一体型弁に関して説明しているが、他の実施形態も可能であることに留意すべきである。例えば、別の実施形態では、2部品連結部材は、導尿カテーテルに連結することができるサンプリングポートを担持する第1の部分と、排出管に連結することができる解放弁および作動アームを担持する第2の部分とを備えている。この2部品連結部材は組み立てることができ、システムの使用前に、当業者に知られている様々な機構により恒久的にまたは解放可能に係止することができる。別の実施形態では、解放弁は排出管自体内に、または排出管とIAP監視システムの他の構成部品につながる流体流導管または配管の間で連結して配置することができる。
【0129】
上に記載する一体型IAPシステムのいくつか(すなわち、(1つまたは複数の)構成部品が閉じた動作導尿カテーテルシステム、および一体型弁を含む仕立てたシステムに組み込まれているシステム)では、IAP測定を行うために、尿の排出を少なくとも一時的に停止させ(例えば、排出管をクランプすることによって)、流体はカテーテルを通して膀胱内に注入される。一実施形態では、尿排出の停止および流体注入の機能は、作動部材などの使用により、単一のステップで行われる。
【0130】
図40は、組合わせた圧力変換器およびディスプレイユニットを含む、IAP監視システムの別の実施形態である。本実施形態では、上に記載したようなサンプリングポートを備えた近接連結部材の近接端は、そこに連結された2方向弁部材4003を有する。2方向弁部材はそこに取り付けられた、圧力変換器およびディスプレイユニット4001と連通している排出管および流体導管を有する。静止状態では、弁は排出管に対して開いており、流体導管に対して閉じている。IAP測定が望ましい場合、弁は排出管に対して閉じられ、流体導管に対して開いているように作動状態に位置決めされている。位置の変化は、当業者が分かるように、手動で、自動的に、遠隔的に、電子的になどで行なうことができる。流体注入器4005(例えば、注入注射器)は、流体源4009(例えば、生理食塩水袋または他の流体源)とインラインで連結されて、流体を測定し、流体を圧力変換器およびディスプレイユニットに流体導管上に、遂には挿入したカテーテルに注入する。
【0131】
本発明の別の態様では、IAP監視システムは連続および自動であるように設計されている。図41〜図44は、このようなシステムの異なる実施形態のいくつかの例を略図的に示している。
【0132】
一実施形態では、IAP監視システムは、患者の尿をIAPを感知および測定する一次的方法として利用する。図41は、インライン圧力変換器4101が導尿排出ラインに取り付けられた、IAP監視システムの一実施形態の略図である。図41に示す装置は、排出管への流体流を調整するプログラム可能弁を備えることができる。導尿排出ライン内(例えば、排出管4103に取り付けられたコネクタ要素内、排出管自体の中など)に一体化されたこのような電子制御弁4105(図42により詳細に示す)は、膀胱圧力を大きくするように尿の流れを自動的に絞り、圧力は膀胱と流体連通する圧力変換器によって検出される。電子弁4105は、腎臓によって作り出される尿が圧力感知の媒体として働くように利用可能であることを保証するように、尿生成速度の機能として予め設定することができる。一実施形態では、尿生成の速度を測定するために、尿検出器4111は排出管4103に連結されている(しかし、尿検出器は導尿排出ラインに沿ってあらゆる点に配置することができる)。
【0133】
あらゆる適当な圧力変換器は、本明細書に記載するように、IAPを検出する装置および方法の変更形態のいずれかで使用することができる。機械的圧力変換器が、本明細書に説明する実施形態の多くに関連して図示および記載されているが、単独で、または光ファイバ温度プローブと共にのいずれかで使用される光ファイバ圧力変換器などの他の検出方法が考えられることに留意すべきである。光ファイバプローブは、膀胱から患者の外部までのシステム内のあらゆる適当な点に配置することができる。例えば、光ファイバプローブは、カテーテルの先端、バルーン内部、カテーテルシャフトの管腔、排出配管のインラインなどに位置決めすることができる。一実施形態では、光ファイバ圧力変換器は、圧力を継続的に検査するモニタに取り付けられている。必要に応じて、システムは膀胱を充填するように循環し、所与の期間にわたって圧力を監視し、膀胱を排出させることを可能にし、繰り返す。別の実施形態では、光ファイバプローブはカテーテル壁面内に一体化され、膀胱圧力を感知するようにカテーテルの先端に位置決めされて、信号を処理し、膀胱圧力を継続的に表示する外部信号調整装置に連結している。
【0134】
図43Aは、図41と同様のIAP監視システムの一実施形態の略図であるが、遠位端にカテーテル4301のシャフト内に一体化された小型感知要素4303を備えている。図43Bは、センサ4303の一例をより詳細に示している。図43Aのシステムは、連続および自動IAP監視のために使用することができる。センサは、RF4315を介して外部装置4311に通信することができる。センサ4303は、カテーテル4301が挿入された場合に膀胱内に位置決めされ、膀胱は閉じているキャビティであるので、キャビティ内の周辺圧変化は周囲の器官の圧縮に相関している。したがって、センサはIAP傾向を監視することができる。本実施形態では、センサは微小電気機械システム(MEMS)技術に基づき、高周波(RF)によって制御され、それによって固体回路による解決を提供するようにワイヤおよび連結部4363を最小化する。より詳細には、患者の身体の外部に配置された基部ユニット4311は、患者のモニタ4321に取り付けられており、RF4315を介してセンサ4303に信号を送信し、センサ4303から信号4315を受信するようにプログラムされており、信号はモニタ4321に表示される。システムはまた、電子制御弁4331、および排出管4335に連結された尿検出器4341を備えることができる。もちろん、当業者に知られているように、信号を送受信する他の手段も可能であり、本明細書で考えられる。
【0135】
図44は、例えば、流体を連続して注入することができる外傷の場合に、使用するように設計されたIAP監視システムの別の実施形態の略図である。図44に示すシステムは、導尿出力に対する患者へのIV流体4401の注入の監視を含む、連続および自動IAP監視のために使用することができる。このシステムは、患者の連続および自動監視のために流体注入および尿出力を結合させる。本実施形態では、センサベースの(例えば、ドロップカウンタ4405、流れセンサなど)結合システムが、患者に投与された流体および患者が生成した尿を追跡するのに使用される。患者は、Foleyカテーテル4402が行なわれ、尿は廃棄(排出)袋4409内に収集される。IAPの内容では、流体装填は高いIAPレベルにつながる可能性があるので、IAP測定4407での流体出入力(I/O)モジュールの閉ループフィードバックは、流体が向いている方向(すなわち、尿排出または組織吸収)を確認する。一実施形態では、患者内の高いIAPレベルを臨床医に示すように、警告がシステムに連結されている。別の実施形態では、排出した尿に対する注入した流体の特定のIAPレベルまたは比に到達する際に、流体注入速度を停止させるまたは遅くするように、調整システムはIAP監視システム内に組み込まれている。一実施形態では、システムのハードウェア構成部品は、速度、比率などを管理し、例えば変換器を介して流体注入ラインを調整するようにプログラムされたソフトウェアアルゴリズムを組み込んでいる。このシステムの特定の設計機構は、特定の臨床患者監視プロトコルおよび使用者嗜好に対して仕立てることができる。
【0136】
IAPシステム
図45Aから図47Cは、本明細書に記載した装置を使用してIAPを測定するシステムの例を示している。
【0137】
図45Aから図45Dでは、例示的なシステムは、上に記載した(特に、図30Aから図30Fに示す実施形態)導尿カテーテルシステムバイパス装置と同様のIAPを測定する装置を備えている。図45A〜図45Dに示すシステムは、導尿カテーテルシステムに連結するように構成した導尿カテーテルシステムバイパス装置を備えている。導尿カテーテルシステムバイパス装置は、排出管ハウジング4501、第1の流体経路4503内に囲まれたバイパス管腔(ここでは管として示す)、サンプリングポートコネクタ4509、およびセレクタ4505を備えている。
【0138】
第1の流体経路4503はハウジング4501を完全に通過し、ハウジングは流体経路を囲む配管に沿って摺動させることができて、図45Aに示すように、ハウジングを位置決めすることが可能になる。ハウジングはまた、セレクタ4505によって制御されたクランプ機構(図示せず)を囲んでいる。本変更形態のセレクタは、排出管を閉塞する、および/またはバイパス管腔を閉塞するように、クランプ機構(または、2つ以上のクランプ機構)を制御することができて、流体供給部からの(例えば、流体注入装置を介した)流体の供給、および/または圧力変換器を使用したIAPの測定が可能になる。したがって、システムは普通流体注入装置および圧力変換器の両方を備えており、バイパス管腔に連結させることができる。
【0139】
図45A〜図45Dに示すIAPを測定するシステムは、サンプリングポート4502をサンプリングポートコネクタ4509に連結させることによって、最初にカテーテルシステム(例えば、被験者に既に挿入したカテーテルシステム)のサンプリングポート4502を導尿カテーテルバイパスシステムに取り付けることによって作動される。上に記載したように、サンプリングポートコネクタは、サンプリングポートをコネクタに取外し可能に固定し、連結部からの漏洩を防ぐように、EZ−LOCK(商標)取付具を備えることができる。サンプリングポートおよびサンプリングポートコネクタを連結することにより、バイパス管腔を導尿カテーテルシステムの管腔に、したがって膀胱に流体連通させる。バイパス管腔に連結された流体経路を形成する配管4503は、図45Bに示すようにサンプリングポートコネクタ4509から延びており、ハウジングは前に記載し、図45Aに示すように、配管4503上で摺動させることができる。
【0140】
ハウジングは、排出管の遠位端の近くに位置決めすることができ、図45Cに示すように被験者の脚に対して載せるまたは取り付けることができる、または使用しない場合に(図47Aおよび図47Bに示すように)生理食塩水ライン(例えば、流体源)に沿って、患者の方向から(例えば、ベッドの側部の近く)摺動させることができる。ハウジングが位置決めされると、カテーテルシステムの排出管4511はハウジング4501内に挿入される。図45Cでは、排出管はハウジング4501を通して経路内に手動で押し込むことができる。
【0141】
システムはその後、カテーテルを行なった被験者からIAPを測定するのに使用することができる。セレクタ(ここでは、ノブ4505として示す)は、図45Dに示すように、排出管を(ピンチ弁などのクランプ機構を介して)閉じるのに使用することができる。セレクタはまた、流体供給部から流体注入装置によって膀胱内に流体を装填させることができる。いくつかの変更形態では、流体注入装置は上に記載したように別個に制御されている。バイパス管腔は圧力変換器(図示せず)に連結されているので、IAP圧力測定はバイパス管腔を通して行うことができる。図45A〜図45Dに示すシステムはまた、補助サンプリングポート4512を備えており、それによってIAPを測定するシステムが連結された場合でさえも、流体サンプルをカテーテルから取ることができる。サンプリングポートコネクタはまた、尿サンプリングが補助サンプリングポートを通して行なわれた場合に、バイパス管腔内へ生理食塩水を引くのを防ぐ弁4519(例えば、1方向逆止め弁)を備えることができる。したがって、図45Bに示す1方向逆止め弁4519は、サンプリングポートコネクタとバイパス管腔の間に位置決めされている。
【0142】
IAPを測定するシステムはまた、被験者からカテーテルを取り外す必要なく切断することができる。例えば、図45A〜図45Dに示すシステムはセレクタ4505を旋回させることによって取り除くことができ、それによって排出管4511は閉塞されず、排出管をハウジングから取り除く。サンプリングポートコネクタはその後、サンプリングポートから取り除くことができて、カテーテルシステムを患者に連結したままにし、カテーテルシステムの完全性は妨げられない。
【0143】
IAPを測定するシステムおよび/または装置は、図46に示すものなどの設定で検査することができる。図46では、腹腔は、チャンバ4601内の圧力を制御する入力ポート4603、およびチャンバ4601内の圧力を測定する基準圧力ポート4605を有する加圧チャンバ4601を使用して刺激される。第3のポート4607は、加圧チャンバ4601内で薄いプラスチック袋(または、他の気密で圧縮可能構造)4611でできている、刺激された膀胱に連結している。Foleyカテーテル4613は、この刺激された膀胱4611内に位置決めされている。
【0144】
図46では、導尿カテーテルバイパスシステム4615がカテーテルシステムに取り付けられている。別の実施形態では、図30Bに示すシステムと同様のバイパスシステムを使用することもできる。図47Aは、カテーテルシステムに対するIAPを測定するシステムの取り付けを示している。図47Aでは、IAPを測定する装置は、セレクタ(ダイアル4703)によって制御されたクランプ機構(図示せず)を囲む排出管ハウジング4701を備えている。装置はまた、バイパス管腔を備えたサンプリングポートコネクタ4705を備えている。バイパス管腔は、流体供給部および/または流体注入器に連結されるように構成された第1の流体経路(例えば、配管4707によって囲まれた流体注入経路)と、第2の流体経路(例えば、配管4709によって囲まれた圧力変換器経路)に連結されている。第2の流体経路は、圧力変換器4721に連結されている。
【0145】
ハウジング4701は、第1および第2の流体経路を少なくとも部分的に囲んでいる。サンプリングポートコネクタ4705をカテーテルのサンプリングポート4715に取り付けた後に、ハウジング4701は図45Bに示すように、カテーテルに対して適当に位置決めされるまで流体経路を囲む配管に沿って摺動することができる。ハウジングは排出管の遠位端の近くに配置されていることが好ましい。排出管はその後、ハウジング4701内に(例えば、ハウジング4701の経路内)に挿入させることができ、セレクタを使用してクランプ機構を制御することによって排出管を閉塞する、および/または第1の流体経路(流体注入経路4707)から流体を供給させることができる。図47Cは、位置決めした後のハウジング4701の拡大図を示している。
【0146】
説明のとおり、流体注入器は普通、第1の流体経路(流体注入経路4707)に連結されている。上に記載したように、あらゆる適当な流体注入器を使用することもできる。この例では、注射器4717(例えば、60cc注射器)が使用され、流体は取り付けられた流体リザーバから流体を引く注射器のストッパを引き出すことによって注射器内に引くことができる。流体は、注射器を押すことによって注射器により注入することができる。弁(または、一式の弁)は、リザーバ内の流体の逆流、またはバイパス管腔に連結された流体注入器経路からの流体の引き出しを防ぐのに使用することができる。いくつかの変更形態では、IAPを測定するシステムは、排出弁を開いて流体注入経路から流体を供給することによって準備することができる。しかし、いくつかの変更形態では、システムは予め準備することができる。図46〜図47Cに示すシステムなどの検査システムは、本明細書に示す装置およびシステムの多くの動作および操作を検査するのに使用することができる。
【0147】
本発明を記載し、本発明の特定の例を図示した。本発明は特定の変更形態および例示的な図に関して記載したが、当業者は本発明は記載した変更形態または図に限るものではないことが分かるだろう。加えて、上に記載した方法およびステップが特定の順序で起こる事象を示す場合、当業者は特定のステップの順序は変更することができ、このような変更は本発明の変更形態によるものであることが分かるだろう。例えば、IAPを測定するいくつかの方法では、ステップの順序は、最初に排出管を閉塞させるステップと、その後圧力変換器をゼロ化するステップと、その後流体を膀胱に注入するステップとを含むことができる。加えて、特定のステップを可能な場合に並列過程で同時に行なうことができ、上に記載したように連続して行なうこともできる。したがって、特許請求の範囲で見られる発明の開示または同等物の精神内にある本発明の変更形態がある範囲において、本特許はこれらの変更形態も含んでいることを意図している。
【0148】
本明細書に記載した装置の大部分はIAPを測定するのに使用するためのものであるが、IAPを測定する代わりに、またはそれに加えて、他の応用例で使用することもできることを理解すべきである。これらの装置は、膀胱内、またはカテーテルシステム内の圧力を増加させることが望ましいあらゆる場合において使用することができる。例えば、装置は閉塞を取り除くためにカテーテルシステムを洗浄するのに有用である可能性がある。他の変更形態も、本明細書に記載する方法、装置およびシステムの範囲内にある。
【0149】
最後に、本明細書で引用した全ての刊行物および特許出願は、各個別の刊行物または特許出願が本明細書に特におよび個別に記載されているように、全体に参照として本明細書に援用する。
【図面の簡単な説明】
【0150】
【図1A】本明細書に記載するようなIAPを測定する装置の一実施形態の斜視図である。
【図1B】図1Aに示す装置のクランプ機構の動作を示す図である。
【図1C】図1Aに示す装置のクランプ機構の動作を示す図である。
【図1D】図1Aに示す装置のクランプ機構の動作を示す図である。
【図2A】IAPを測定する装置のハウジング領域の一変更形態の上面図である。
【図2B】IAPを測定する装置のハウジング領域の一変更形態の斜視図である。
【図2C】図2Aおよび図2Bに示す装置を組み込んだ、IAPを測定するシステムを示す図である。
【図3A】本明細書に記載するような、IAPを測定する装置の一実施形態の斜視図である。
【図3B】図3Aに示す装置のクランプ機構の動作を示す図である。
【図3C】図3Aに示す装置のクランプ機構の動作を示す図である。
【図4A】本明細書に示すような、補助サンプリングポートを有するサンプリングポートコネクタを通る流れを示す図である。
【図4B】本明細書に示すような、補助サンプリングポートを有するサンプリングポートコネクタを通る流れを示す図である。
【図4C】本明細書に示すような、補助サンプリングポートを有するサンプリングポートコネクタを通る流れを示す図である。
【図5】カテーテルシステムに取り付けられたIAPを測定する装置の一実施形態を示す図である。
【図6】カテーテルシステムに取り付けられたIAPを測定する装置の別の実施形態を示す図である。
【図7A】図6のIAP監視システム、および非作動状態の導尿カテーテルシステムを示す図である。
【図7B】図6のIAP監視システム、および作動状態の導尿カテーテルシステムを示す図である。
【図8】カテーテルシステムに取り付けられたIAPを測定する装置の別の実施形態を示す図である。
【図9】導尿カテーテルシステムに取り付けられた、図8のIAP監視装置の一例を示す図である。
【図10】本明細書に記載した一実施形態による、IAPを測定する装置の静止状態、作動状態および動作を示す図である。
【図11A】カテーテルシステムに取り付けられた、IAPを測定する装置の別の実施形態を示す図である。
【図11B】異なるタイプのクランプ機構を有する、図11Aと同様の装置を示す図である。
【図11C】異なるタイプのクランプ機構を有する、図11Aおよび図11Bと同様の装置を示す図である。
【図12A】その側面斜視図を示す、サンプリングポートに取り付けられたオートバルブを含む、IAPを測定する装置の別の実施形態を示す図である。
【図12B】その側面斜視図を示す、サンプリングポートに取り付けられたオートバルブを含む、IAPを測定する装置の別の実施形態を示す図である。
【図12C】導尿カテーテルシステムに取り付けられた、静止状態の図12Aおよび図12Bに示す装置の斜視図である。
【図12D】図12Aおよび図12Bの装置の異なる断面図である。
【図12E】図12Aおよび図12Bの装置の異なる断面図である。
【図12F】図12Aおよび図12Bの装置の異なる断面図である。
【図12G】導尿カテーテルシステムの排出管を通る流れを閉塞する、図12A〜図12Fの装置を示す図である。
【図13】カテーテルシステムに取り付けられた、IAPを測定する装置の別の実施形態を示す図である。
【図14A】図13に示す装置と同様の装置の動作を示す図である。
【図14B】図13に示す装置と同様の装置の動作を示す図である。
【図14C】図13に示す装置と同様の装置の動作を示す図である。
【図15】図13に示すIAPを測定する装置と同様の装置を含む、IAPを測定するシステムを示す図である。
【図16A】導尿カテーテルシステムに取り付けられた、IAPを測定する装置の別の実施形態を示す図である。
【図16B】カテーテルシステムの排出管を閉塞する、図16Aの装置を示す図である。
【図17】カテーテルシステムに取り付けられた、IAPを測定する装置の別の実施形態を示す図である。
【図18A】カテーテルシステムに取り付けられた、IAPを測定する装置の別の実施形態を示す図である。
【図18B】カテーテルシステムの排出管を閉塞する、図18Aの装置を示す図である。
【図19A】本明細書に記載するような、IAPを測定する装置またはシステムの一部であってもよい排出管ハウジングを示す図である。
【図19B】本明細書に記載するような、IAPを測定する装置またはシステムの一部であってもよい排出管ハウジングを示す図である。
【図20】図18Aおよび図18Bに示すハウジングと同様の排出管ハウジングを通る断面図である。
【図21A】本明細書に記載するような、一体型流体注入器を有するIAPを測定する装置の一実施形態を示す図である。
【図21B】本明細書に記載するような、一体型流体注入器を有するIAPを測定する装置の一実施形態を示す図である。
【図22】カテーテルシステムに取り付けられた、IAPを測定する装置の別の実施形態を示す図である。
【図23A】本明細書に記載するような、IAPを測定する装置の斜視図である。
【図23B】本明細書に記載するような、IAPを測定する装置の上面図である。
【図23C】本明細書に記載するような、IAPを測定する装置の側面図である。
【図23D】本明細書に記載するような、IAPを測定する装置の断面図である。
【図24A】IAPを測定する装置の一実施形態の動作を示す図である。
【図24B】IAPを測定する装置の一実施形態の動作を示す図である。
【図24C】IAPを測定する装置の一実施形態の動作を示す図である。
【図25A】図24A〜図24Cに示す装置と同様の、IAPを測定する装置の斜視図である。
【図25B】図24A〜図25Aに示す、IAPを測定する装置の側面図である。
【図25C】図24A〜図25Aに示す、IAPを測定する装置の側面図である。
【図26】図24A〜図25Cに示すIAPを測定する装置と同様の装置を含む、IAPを測定するシステムを示す図である。
【図27】カテーテルシステムに部分的に取り付けられた、IAPを測定する装置の別の実施形態を示す図である。
【図28】図27に示すIAPを測定する装置と同様の装置を含む、IAPを測定するシステムを示す図である。
【図29A】カテーテルシステムに部分的に取り付けられた、IAPを測定する装置の別の実施形態の斜視図である。
【図29B】図28Aに示すIAPを測定する装置の上面図である。
【図29C】図28Aに示すIAPを測定する装置の側面図である。
【図29D】図29A〜図29Cに示す装置のクランプ機構の動作を示す図である。
【図29E】図29A〜図29Cに示す装置のクランプ機構の動作を示す図である。
【図29F】図29A〜図29Cに示す装置のクランプ機構の動作を示す図である。
【図30A】本明細書に記載するような、カテーテルシステムからのIAPを測定する装置の一実施形態の斜視図である。
【図30B】図30Aの装置の上面図である。
【図30C】図30Aの装置の側面図である。
【図30D】図30Aの装置の別の側面図である。
【図30E】図30Aに示す装置のセレクタの異なる位置を示す図である。
【図30F】図30Aに示す装置のセレクタの異なる位置を示す図である。
【図30G】図30Aに示す装置と同様の、IAPを測定する装置上の補助サンプリングポートの一変更形態の上面図である。
【図30H】図30Aに示す装置と同様の、IAPを測定する装置上の補助サンプリングポートの一変更形態の側面図である。
【図31A】カテーテルシステムからのIAPを測定する装置の別の実施形態を示す図である。
【図31B】3方向カテーテルを使用してIAPを測定するシステムを示す図である。
【図32A】IAPを測定するのに膨張ポートが使用される、IAPを測定する別のシステムの例を示す図である。
【図32B】3方向カテーテルを使用してIAPを測定する装置の別の実施形態を示す図である。
【図33A】本明細書に記載するような、導尿カテーテルシステムに取り付けられたIAPを測定する装置の斜視図である。
【図33B】図32Aに示す装置の断面図である。
【図33C】図32Aに示す装置の断面図である。
【図34】IAP監視システムの別の実施形態を示す図である。
【図35】図34の近接連結部材の拡大図である。
【図36】IAP測定を得るのに使用するために部分的に組み立てられた、図34の構成部品を示す図である。
【図37A】非作動状態にある、IAPを測定する一体型装置の一実施形態を示す図である。
【図37B】作動状態にある、IAPを測定する一体型装置の一実施形態を示す図である。
【図38A】図37Aに示す装置と同様の、IAPを測定する装置を通る断面図である。
【図38B】図37Bに示す装置と同様の、IAPを測定する装置を通る断面図である。
【図39A】非作動状態にある、IAPを測定する装置の別の実施形態を示す図である。
【図39B】作動状態にある、IAPを測定する装置の別の実施形態を示す図である。
【図40】本明細書に記載するような、組合せ圧力変換器およびディスプレイユニットを含む、IAP監視システムの別の実施形態を示す図である。
【図41】インライン圧力変換器4201が導尿排出ラインに取り付けられた、IAP監視システムの一実施形態の略図である。
【図42】図41のシステムからの電気弁を示す図である。
【図43A】図41と同様のIAP監視システムの一実施形態の略図である。
【図43B】図43Aに示す装置用の圧力トランスポンダの一例を示す図である。
【図44】本明細書に記載するようなIAP監視システムの別の実施形態を示す図である。
【図45A】本明細書に記載するような、IAPを測定する装置を有する例示的なシステムを示す図である。
【図45B】本明細書に記載するような、IAPを測定する装置を有する例示的なシステムを示す図である。
【図45C】本明細書に記載するような、IAPを測定する装置を有する例示的なシステムを示す図である。
【図45D】本明細書に記載するような、IAPを測定する装置を有する例示的なシステムを示す図である。
【図46】IAP測定装置またはシステムを検査するための設定を示す図である。
【図47A】図46に示すものなどの検査システムを使用した、IAPを測定するシステムの取り付けを示す図である。
【図47B】図46に示すものなどの検査システムを使用した、IAPを測定するシステムの取り付けを示す図である。
【図47C】図47Aおよび図47Bに示すIAPを検査する装置の一部の拡大図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
腹内圧を測定するための装置であって、
圧力変換器に連結されるように構成されたバイパス管腔と、
バイパス管腔と連結しており、導尿カテーテルシステムとバイパス管腔の間に流体連結を形成するように、導尿カテーテルシステムのサンプリングポートに取外し可能に取り付けられるように構成されたサンプリングポートコネクタと、
導尿カテーテルシステムの排出管の一部を少なくとも部分的に囲むように構成された排出管ハウジングと、
排出管ハウジングと連通しており、導尿カテーテルシステムの排出管の管腔を制御可能に閉塞するように構成されたクランプ機構とを備えた、装置。
【請求項2】
クランプ機構の動作を制御するように構成されたセレクタをさらに備えた、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
バイパス管腔が、圧力変換器に連結するように構成された第1の流体経路、および流体注入装置に連結するように構成された第2の流体経路と流体連通している、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
バイパス管腔が、圧力変換器および流体注入装置の両方に連結するように構成された流体経路と流体連通している、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
バイパス管腔に連結された圧力変換器をさらに備えた、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
バイパス管腔に流体連通している流体源をさらに備えた、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
バイパス管腔に連結された流体注入装置をさらに備えた、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
流体注入器が、定量制流体リザーバを備えている、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
流体注入器が、流体源に流体連結されている、請求項7に記載の装置。
【請求項10】
流体注入器が、セレクタによって制御されている、請求項7に記載の装置。
【請求項11】
流体注入器がポンプを備えている、請求項7に記載の装置。
【請求項12】
流体注入器が注射器を備えている、請求項7に記載の装置。
【請求項13】
サンプリングポートコネクタが、オートバルブを備えている、請求項1に記載の装置。
【請求項14】
補助サンプリングポートをさらに備えた装置であって、補助サンプリングポートが、装置が導尿カテーテルのサンプリングポートに取り付けられている場合でも、導尿カテーテルシステムからの尿のサンプリングを可能にするように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項15】
排出管ハウジングが、排出管の少なくとも一部を保持するように構成された経路を備えている、請求項1に記載の装置。
【請求項16】
排出管ハウジングが第1のハウジング領域および第2のハウジング領域を備えており、第1のハウジング領域が第2の本体ハウジング領域から少なくとも部分的に分離可能である、請求項1に記載の装置。
【請求項17】
カテーテル排出管がクランプ機構によって閉塞されているかどうかを示すインジケータをさらに備えた、請求項1に記載の装置。
【請求項18】
インジケータが色インジケータを含んでいる、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
装置上に印刷された操作指示をさらに含んだ、請求項1に記載の装置。
【請求項20】
クランプ機構がピンチ弁を備えている、請求項1に記載の装置。
【請求項21】
クランプ機構はさらに、バイパス管腔を制御可能に閉塞するように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項22】
セレクタが、ノブ、ボタン、ダイアル、スライダ、スイッチ、トグル、およびレバーからなる群から選択された、請求項3に記載の装置。
【請求項23】
セレクタが、カテーテル排出管の閉塞、およびバイパス管腔の閉塞に対応する設定を含んでいる、請求項2に記載の装置。
【請求項24】
止め具をさらに備えた、請求項1に記載の装置。
【請求項25】
止め具が、ストラップ、ベルト、接着剤、またはタイからなる群から選択された、請求項24に記載の装置。
【請求項26】
腹内圧を測定するための装置であって、
圧力変換器に流体連結されるように構成されたバイパス管腔と、
バイパス管腔と連結しており、導尿カテーテルシステムとバイパス管腔の間に流体連結を形成するように、導尿カテーテルシステムのサンプリングポートに取外し可能に取り付けられるように構成されたサンプリングポートコネクタと、
導尿カテーテルの排出管の一部を少なくとも部分的に囲むように構成されたハウジングと、
バイパス管腔と流体連通している、ハウジング内の流体リザーバと、
流体を流体リザーバから導尿カテーテル内に供給するように構成された流体注入器と、
導尿カテーテルシステムの排出管の管腔を制御可能に閉塞するように構成された、少なくとも部分的にハウジング内にあるクランプ機構とを備えた、装置。
【請求項27】
流体を導尿カテーテル内に供給しながら排出管を閉塞することができるように、クランプ機構および流体注入器を制御するように構成されたセレクタをさらに備えた、請求項26に記載の装置。
【請求項28】
腹内圧を測定するための装置であって、
圧力変換器に流体連結されるように構成されたバイパス管腔と、
バイパス管腔と流体連結しており、導尿カテーテルシステムとバイパス管腔の間に流体連結を形成するように、導尿カテーテルシステムのサンプリングポートに取外し可能に取り付けられるように構成されたサンプリングポートコネクタと、
導尿カテーテルシステムの排出管の一部、およびバイパス管腔の一部を少なくとも部分的に囲むように構成されたハウジングと、
導尿カテーテルシステムの排出管の管腔およびバイパス管腔を制御可能に閉塞するように構成された、少なくとも部分的にハウジング内にあるクランプ機構と、
クランプ機構の操作を制御するように構成されたセレクタとを備えた、装置。
【請求項29】
腹内圧を測定するシステムであって、
サンプリングポートおよび排出管と流体連通している第1の管腔を有する導尿カテーテルシステムと、
サンプリングポートに連結するように構成され、圧力変換器に流体連結するように構成されたバイパス管腔、導尿カテーテルシステムの排出管の一部を少なくとも部分的に囲むように構成された排出管ハウジング、および導尿カテーテルシステムの排出管の管腔を制御可能に閉塞するように構成された、排出管ハウジングに連通しているクランプ機構を備えた導尿カテーテルシステムバイパス装置と、
流体注入装置と、
圧力変換器とを備え、流体注入装置および圧力変換器が、導尿カテーテルシステムバイパス装置のバイパス管腔を通してカテーテルの第1の管腔と流体連通している、システム。
【請求項30】
流体注入装置が注射器であり、圧力変換器は注射器に取り付けられている、請求項29に記載のシステム。
【請求項31】
クランプ機構がピンチ万力を備えている、請求項29に記載のシステム。
【請求項32】
圧力変換器に連結され、圧力測定を行うように構成された出力装置をさらに備えた、請求項29に記載のシステム。
【請求項33】
導尿カテーテルシステムバイパス装置が、カテーテルのサンプリングポートに連結するように構成されたオートバルブを備えている、請求項29に記載のシステム。
【請求項34】
バイパス管腔が流体注入ラインを備えている、請求項29に記載のシステム。
【請求項35】
バイパス管腔が補助サンプリングポートを備えている、請求項29に記載のシステム。
【請求項36】
バイパス管腔に流体連絡している流体注入経路をさらに備えている、請求項29に記載のシステム。
【請求項37】
流体注入経路に連通するように構成された流体源をさらに備えている、請求項36に記載のシステム。
【請求項38】
クランプ機構が、カテーテル排出管を屈曲することによってカテーテル排出管を閉塞するように構成された屈曲クランプを備えている、請求項29に記載のシステム。
【請求項39】
結合部材が、屈曲クランプの屈曲により可撓性アームが管内に押し込まれるように構成された可撓性アームを備えている、請求項38に記載のシステム。
【請求項40】
クランプ機構が、クランプ機構を管に共に連結される底部支持部材および上部取付部材を備えている、請求項39に記載のシステム。
【請求項41】
サンプリングポートおよび排出管を有する閉じたカテーテルシステムを破損することなく腹内圧(IAP)を測定するシステムであって、
カテーテルと排出管の間の流体流を防ぐ手段と、
流体をIAPシステムに供給する手段と、
サンプリングポートを通して圧力をかけてシステム内に流体を注入する手段と、
その中への流体注入の後に、IAPシステム内の流体圧力を測定する手段とを備えた、システム。
【請求項42】
閉じた導尿カテーテルシステムを破損することなく腹内圧を測定する方法であって、
導尿カテーテルシステムの排出管を導尿カテーテルシステムバイパス装置の排出管ハウジングに挿入するステップであって、導尿カテーテルシステムバイパス装置が、バイパス管腔に流体連結されたサンプリングポートコネクタ、導尿カテーテルの排出管の一部を少なくとも部分的に囲むように構成された排出管ハウジング、および導尿カテーテルシステム排出管の管腔を制御可能に閉塞するように構成された、排出管ハウジングと連通しているクランプ機構を備えたステップと、
導尿カテーテルのサンプリングポートを導尿カテーテルシステムバイパス装置に取り付けるステップと、
導尿カテーテルの排出管を閉塞させるステップと、
導尿カテーテル内に流体を注入するステップと、
腹内圧を検出するステップとを含む、方法。
【請求項43】
さらに、導尿カテーテルの排出管を開くステップを含む、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
排出管を開くステップがさらに、バイパス管腔を閉塞するステップを含む、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
導尿カテーテルシステムの排出管を排出管ハウジングに挿入するステップが、排出管ハウジングの第1の領域を排出管ハウジングの第2の領域から分離させるステップと、排出管ハウジングの第1および第2の領域の間に排出管を挿入するステップを含んでいる、請求項42に記載の方法。
【請求項46】
導尿カテーテルシステムの排出管を閉塞させるステップが、排出管を閉塞させるように導尿カテーテルシステムバイパス装置のクランプ機構を作動させるステップを含んでいる、請求項42に記載の方法。
【請求項47】
排出管を閉塞させるステップが、排出管をはさむステップを含んでいる、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
排出管を閉塞させるステップが、排出管を屈曲させるステップを含んでいる、請求項46に記載の方法。
【請求項49】
腹内圧を測定するシステムであって、
第1の管腔を含むカテーテルと、
近接端および遠位端を含み、近接端はカテーテルに連結されており、遠位端は管に連結されている連結部材であって、弁部材を含むサンプリングポートを備えた連結部材と、
流体注入装置と、
圧力変換器とを備え、流体注入装置および圧力変換器はそれぞれ、システムが作動状態にある場合に、カテーテルの第1の管腔と流体連通している、システム。
【請求項50】
流体注入装置が注射器であり、圧力変換器は注射器に取り付けられている、請求項49に記載のシステム。
【請求項51】
連結部材が、管への流体流を防ぐ手段をさらに備えている、請求項49に記載のシステム。
【請求項52】
流体流防止手段が止栓を備えている、請求項49に記載のシステム。
【請求項53】
流体流防止手段がピンチ万力を備えている、請求項49に記載のシステム。
【請求項54】
流体流防止手段が弁を備えている、請求項49に記載のシステム。
【請求項55】
使用者に圧力測定を提供するように、圧力変換器に連結された出力装置をさらに備えている、請求項49に記載のシステム。
【請求項56】
連結部材に隣接して管の周りに位置決めされるように構成されたクランプ機構をさらに備えている、請求項49に記載のシステム。
【請求項57】
クランプ機構が、サンプリングポートの弁部材を開くように構成された挿入部材を備えている、請求項56に記載のシステム。
【請求項58】
クランプ機構が、近接部および遠位部を備えており、近接部はオートバルブおよび流体注入ラインを備えている、請求項56に記載のシステム。
【請求項59】
クランプ機構が、近接部を遠位部に連結させる結合部材を備えており、結合部材は遠位部に対する近接部の移動を可能にする、請求項58に記載のシステム。
【請求項60】
結合部材が、間隔を置いて配置した2つのアームからなる、請求項59に記載のシステム。
【請求項61】
結合部材が単一の可撓性アームからなり、連結部材に向かう近接部の移動の際に、アームが管内に押し込まれる、請求項59に記載のシステム。
【請求項62】
クランプ機構が、クランプ機構を管に互いに連結させる、底部支持部材および上部取付部材を備えている、請求項56に記載のシステム。
【請求項63】
クランプ機構がその長さに沿ってスロットを含んだ作動アームを備えており、作動アームはオートバルブおよび流体注入ラインを備えており、オートバルブおよび流体注入ラインは流体連通している、請求項62に記載のシステム。
【請求項64】
底部支持部材が、底部支持部材に対する作動アームの摺動移動を可能にするように、作動アームスロットと相互作用するレール部材を備えている、請求項63に記載のシステム。
【請求項65】
作動アームがその遠位部に拡大部を備えており、拡大部がシステムが作動状態にある場合にカテーテルと管の間の流体流を防ぐ、請求項63に記載のシステム。
【請求項66】
クランプ機構が、サンプリングポートに恒久的に取り付けられており、クランプ機構は止栓弁部材および閉塞部材を備えている、請求項56に記載のシステム。
【請求項67】
クランプ機構がサンプリングポートを備えている、請求項56に記載のシステム。
【請求項68】
クランプ機構がサンプリングポートに恒久的に連結されており、クランプ機構は作動部材を備えている、請求項56に記載のシステム。
【請求項69】
作動部材が、スピンドル弁部材および閉塞部材に取り付けられている、請求項68に記載のシステム。
【請求項70】
静止状態から作動状態への作動部材の移動により、オートバルブへの流体注入ラインからの流体流が可能になり、管を閉塞する、請求項69に記載のシステム。
【請求項71】
連結部材がさらに、カテーテルと管の間で流体経路内に位置決めされた一体型弁を備えており、一体型弁はシステムが作動状態にある場合にそこを通る流体流を防ぐ、請求項49に記載のシステム。
【請求項72】
一体型弁が作動アームに連結されており、作動アームがオートバルブを備えている、請求項71に記載のシステム。
【請求項73】
閉型カテーテルシステムを破断することなく、腹内圧(IAP)を測定するシステムであって、閉じたカテーテルシステムはカテーテル、排出管、および排出管にカテーテルを連結させる連結部材を備え、連結部材は一体型弁を備えたサンプリングポートを含み、IAPシステムがカテーテルと排出管の間の流体流を防ぐ手段と、流体をIAPシステムに提供する手段と、システム内に圧力をかけて流体を注入する手段と、その中への流体注入の後にIAPシステム内の流体圧力を測定する手段とを備えた、システム。
【請求項74】
Foleyカテーテルシステムのサンプリングポートおよび流体注入ラインに連結するように構成されたオートバルブを備えた、Foleyカテーテルシステムの管へ取り付けるために構成されたクランプ機構。
【請求項75】
近接部および遠位部を備え、近接および遠位部は結合部材によって連結されている、請求項74に記載のクランプ機構。
【請求項76】
結合部材が、1対の間隔を置いたアーム、旋回部材、単一の可撓性アームからなる群から選択された、請求項75に記載のクランプ機構。
【請求項77】
クランプ機構を管に互いに連結させる、底部支持部材および上部取付部材を備えている、請求項74に記載のクランプ機構。
【請求項78】
クランプ機構がその長さに沿ってスロットを含んだ作動アームを備えており、オートバルブおよび流体注入ラインが作動アーム上に位置決めされている、請求項77に記載のクランプ機構。
【請求項79】
底部支持部材が、底部支持部材に対する作動アームの摺動移動を可能にするように、作動アームスロットと相互作用するレール部材を備えている、請求項78に記載のクランプ機構。
【請求項80】
作動アームがその遠位部に拡大部を備えており、拡大部がシステムが作動状態にある場合にカテーテルと管の間の流体流を防ぐ、請求項79に記載のクランプ機構。
【請求項81】
Foleyカテーテルシステムのサンプリングポートに恒久的に取り付けるように構成され、止栓バルブ部材および閉塞部材を備えた、請求項74に記載のクランプ機構。
【請求項82】
サンプリングポートをさらに備えた、請求項81に記載のクランプ機構。
【請求項83】
Foleyカテーテルシステムのサンプリングポートに恒久的に取り付けるように構成され、作動部材を備えた、請求項74に記載のクランプ機構。
【請求項84】
作動部材が、スピンドル弁部材および閉塞部材に取り付けられている、請求項83に記載のクランプ機構。
【請求項85】
静止状態から作動状態への作動部材の移動により、オートバルブへの流体注入ラインからの流体流が可能になり、管を閉塞する、請求項84に記載のクランプ機構。
【請求項86】
腹内圧を測定するシステムであって、
第1の管腔を有するカテーテルと、
近接端および遠位端を含み、近接端はカテーテルに連結されており、遠位端は管に連結されている連結部材であって、サンプリングポートおよび一体型弁部材を備え、一体型弁部材はカテーテルと管の間で流体経路内に位置決めされている連結部材と、
流体注入装置と、
圧力変換器とを備え、流体注入装置および圧力変換器はそれぞれ、システムが作動状態にある場合に、カテーテルの第1の管腔と流体連通している、システム。
【請求項87】
一体型弁に連結された作動アームをさらに備えたシステムであって、作動アームがオートバルブおよび流体注入ラインを備えており、サンプリングポートへのオートバルブの連結により管へのカテーテルからの流体路が閉じ、カテーテルへの流体注入ラインからの流体路が開く、請求項86に記載のシステム。
【請求項88】
腹内圧(IAP)を連続および自動測定するシステムであって、その遠位端に位置決めされた膨張可能要素を備えたカテーテルを備えたシステムであって、膨張可能要素が患者の身体の外側に位置決めされた装置に膀胱圧力情報を検出および伝達するセンサを備えている、システム。
【請求項89】
装置が圧力変換器である、請求項88に記載のシステム。
【請求項90】
装置が、流体補償チャンバおよび圧力センサを備えている、請求項88に記載のシステム。
【請求項91】
サンプリングポートを含む近接連結部材をさらに備えた、請求項88に記載のシステム。
【請求項92】
腹内圧(IAP)を連続および自動測定するシステムであって、
第1の管腔を有するカテーテルと、
カテーテルに連結され、第1の管腔と流体連通している近接連結部材と、
圧力変換器と、
近接連結部材の近接端、および排出管の遠位端に連結されたプログラム可能弁であって、第1の管腔から排出管への流体流を調整するようにプログラムされた弁と、
排出管に連結された尿検出器とを備えている、システム。
【請求項93】
圧力変換器が、カテーテルを挿入する際に、患者の膀胱内にあるようにカテーテルの遠位端に位置決めされている、請求項92に記載のシステム。
【請求項94】
圧力変換器が、信号調整装置に外部連結された光ファイバプローブの形をしている、請求項93に記載のシステム。
【請求項95】
圧力変換器が、患者の身体の外側に位置決めされた基部ユニットに高周波を介して通信している、請求項93に記載のシステム。
【請求項96】
腹内圧(IAP)を測定するシステムであって、
第1の管腔を含むカテーテルと、
カテーテルに連結され、第1の管腔と流体連通している近接連結部材と、
流体導管に連結され、流体導管が患者に挿入するように構成された流体源と、
流体源に連結された調整装置と、
調整装置および近接連結部材の両方に連結されたIAP感知要素であって、患者への流体源からの流体の入力、および第1の管腔を通した患者からの尿の除去を監視するIAP感知要素とを備えた、システム。
【請求項1】
腹内圧を測定するための装置であって、
圧力変換器に連結されるように構成されたバイパス管腔と、
バイパス管腔と連結しており、導尿カテーテルシステムとバイパス管腔の間に流体連結を形成するように、導尿カテーテルシステムのサンプリングポートに取外し可能に取り付けられるように構成されたサンプリングポートコネクタと、
導尿カテーテルシステムの排出管の一部を少なくとも部分的に囲むように構成された排出管ハウジングと、
排出管ハウジングと連通しており、導尿カテーテルシステムの排出管の管腔を制御可能に閉塞するように構成されたクランプ機構とを備えた、装置。
【請求項2】
クランプ機構の動作を制御するように構成されたセレクタをさらに備えた、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
バイパス管腔が、圧力変換器に連結するように構成された第1の流体経路、および流体注入装置に連結するように構成された第2の流体経路と流体連通している、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
バイパス管腔が、圧力変換器および流体注入装置の両方に連結するように構成された流体経路と流体連通している、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
バイパス管腔に連結された圧力変換器をさらに備えた、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
バイパス管腔に流体連通している流体源をさらに備えた、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
バイパス管腔に連結された流体注入装置をさらに備えた、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
流体注入器が、定量制流体リザーバを備えている、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
流体注入器が、流体源に流体連結されている、請求項7に記載の装置。
【請求項10】
流体注入器が、セレクタによって制御されている、請求項7に記載の装置。
【請求項11】
流体注入器がポンプを備えている、請求項7に記載の装置。
【請求項12】
流体注入器が注射器を備えている、請求項7に記載の装置。
【請求項13】
サンプリングポートコネクタが、オートバルブを備えている、請求項1に記載の装置。
【請求項14】
補助サンプリングポートをさらに備えた装置であって、補助サンプリングポートが、装置が導尿カテーテルのサンプリングポートに取り付けられている場合でも、導尿カテーテルシステムからの尿のサンプリングを可能にするように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項15】
排出管ハウジングが、排出管の少なくとも一部を保持するように構成された経路を備えている、請求項1に記載の装置。
【請求項16】
排出管ハウジングが第1のハウジング領域および第2のハウジング領域を備えており、第1のハウジング領域が第2の本体ハウジング領域から少なくとも部分的に分離可能である、請求項1に記載の装置。
【請求項17】
カテーテル排出管がクランプ機構によって閉塞されているかどうかを示すインジケータをさらに備えた、請求項1に記載の装置。
【請求項18】
インジケータが色インジケータを含んでいる、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
装置上に印刷された操作指示をさらに含んだ、請求項1に記載の装置。
【請求項20】
クランプ機構がピンチ弁を備えている、請求項1に記載の装置。
【請求項21】
クランプ機構はさらに、バイパス管腔を制御可能に閉塞するように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項22】
セレクタが、ノブ、ボタン、ダイアル、スライダ、スイッチ、トグル、およびレバーからなる群から選択された、請求項3に記載の装置。
【請求項23】
セレクタが、カテーテル排出管の閉塞、およびバイパス管腔の閉塞に対応する設定を含んでいる、請求項2に記載の装置。
【請求項24】
止め具をさらに備えた、請求項1に記載の装置。
【請求項25】
止め具が、ストラップ、ベルト、接着剤、またはタイからなる群から選択された、請求項24に記載の装置。
【請求項26】
腹内圧を測定するための装置であって、
圧力変換器に流体連結されるように構成されたバイパス管腔と、
バイパス管腔と連結しており、導尿カテーテルシステムとバイパス管腔の間に流体連結を形成するように、導尿カテーテルシステムのサンプリングポートに取外し可能に取り付けられるように構成されたサンプリングポートコネクタと、
導尿カテーテルの排出管の一部を少なくとも部分的に囲むように構成されたハウジングと、
バイパス管腔と流体連通している、ハウジング内の流体リザーバと、
流体を流体リザーバから導尿カテーテル内に供給するように構成された流体注入器と、
導尿カテーテルシステムの排出管の管腔を制御可能に閉塞するように構成された、少なくとも部分的にハウジング内にあるクランプ機構とを備えた、装置。
【請求項27】
流体を導尿カテーテル内に供給しながら排出管を閉塞することができるように、クランプ機構および流体注入器を制御するように構成されたセレクタをさらに備えた、請求項26に記載の装置。
【請求項28】
腹内圧を測定するための装置であって、
圧力変換器に流体連結されるように構成されたバイパス管腔と、
バイパス管腔と流体連結しており、導尿カテーテルシステムとバイパス管腔の間に流体連結を形成するように、導尿カテーテルシステムのサンプリングポートに取外し可能に取り付けられるように構成されたサンプリングポートコネクタと、
導尿カテーテルシステムの排出管の一部、およびバイパス管腔の一部を少なくとも部分的に囲むように構成されたハウジングと、
導尿カテーテルシステムの排出管の管腔およびバイパス管腔を制御可能に閉塞するように構成された、少なくとも部分的にハウジング内にあるクランプ機構と、
クランプ機構の操作を制御するように構成されたセレクタとを備えた、装置。
【請求項29】
腹内圧を測定するシステムであって、
サンプリングポートおよび排出管と流体連通している第1の管腔を有する導尿カテーテルシステムと、
サンプリングポートに連結するように構成され、圧力変換器に流体連結するように構成されたバイパス管腔、導尿カテーテルシステムの排出管の一部を少なくとも部分的に囲むように構成された排出管ハウジング、および導尿カテーテルシステムの排出管の管腔を制御可能に閉塞するように構成された、排出管ハウジングに連通しているクランプ機構を備えた導尿カテーテルシステムバイパス装置と、
流体注入装置と、
圧力変換器とを備え、流体注入装置および圧力変換器が、導尿カテーテルシステムバイパス装置のバイパス管腔を通してカテーテルの第1の管腔と流体連通している、システム。
【請求項30】
流体注入装置が注射器であり、圧力変換器は注射器に取り付けられている、請求項29に記載のシステム。
【請求項31】
クランプ機構がピンチ万力を備えている、請求項29に記載のシステム。
【請求項32】
圧力変換器に連結され、圧力測定を行うように構成された出力装置をさらに備えた、請求項29に記載のシステム。
【請求項33】
導尿カテーテルシステムバイパス装置が、カテーテルのサンプリングポートに連結するように構成されたオートバルブを備えている、請求項29に記載のシステム。
【請求項34】
バイパス管腔が流体注入ラインを備えている、請求項29に記載のシステム。
【請求項35】
バイパス管腔が補助サンプリングポートを備えている、請求項29に記載のシステム。
【請求項36】
バイパス管腔に流体連絡している流体注入経路をさらに備えている、請求項29に記載のシステム。
【請求項37】
流体注入経路に連通するように構成された流体源をさらに備えている、請求項36に記載のシステム。
【請求項38】
クランプ機構が、カテーテル排出管を屈曲することによってカテーテル排出管を閉塞するように構成された屈曲クランプを備えている、請求項29に記載のシステム。
【請求項39】
結合部材が、屈曲クランプの屈曲により可撓性アームが管内に押し込まれるように構成された可撓性アームを備えている、請求項38に記載のシステム。
【請求項40】
クランプ機構が、クランプ機構を管に共に連結される底部支持部材および上部取付部材を備えている、請求項39に記載のシステム。
【請求項41】
サンプリングポートおよび排出管を有する閉じたカテーテルシステムを破損することなく腹内圧(IAP)を測定するシステムであって、
カテーテルと排出管の間の流体流を防ぐ手段と、
流体をIAPシステムに供給する手段と、
サンプリングポートを通して圧力をかけてシステム内に流体を注入する手段と、
その中への流体注入の後に、IAPシステム内の流体圧力を測定する手段とを備えた、システム。
【請求項42】
閉じた導尿カテーテルシステムを破損することなく腹内圧を測定する方法であって、
導尿カテーテルシステムの排出管を導尿カテーテルシステムバイパス装置の排出管ハウジングに挿入するステップであって、導尿カテーテルシステムバイパス装置が、バイパス管腔に流体連結されたサンプリングポートコネクタ、導尿カテーテルの排出管の一部を少なくとも部分的に囲むように構成された排出管ハウジング、および導尿カテーテルシステム排出管の管腔を制御可能に閉塞するように構成された、排出管ハウジングと連通しているクランプ機構を備えたステップと、
導尿カテーテルのサンプリングポートを導尿カテーテルシステムバイパス装置に取り付けるステップと、
導尿カテーテルの排出管を閉塞させるステップと、
導尿カテーテル内に流体を注入するステップと、
腹内圧を検出するステップとを含む、方法。
【請求項43】
さらに、導尿カテーテルの排出管を開くステップを含む、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
排出管を開くステップがさらに、バイパス管腔を閉塞するステップを含む、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
導尿カテーテルシステムの排出管を排出管ハウジングに挿入するステップが、排出管ハウジングの第1の領域を排出管ハウジングの第2の領域から分離させるステップと、排出管ハウジングの第1および第2の領域の間に排出管を挿入するステップを含んでいる、請求項42に記載の方法。
【請求項46】
導尿カテーテルシステムの排出管を閉塞させるステップが、排出管を閉塞させるように導尿カテーテルシステムバイパス装置のクランプ機構を作動させるステップを含んでいる、請求項42に記載の方法。
【請求項47】
排出管を閉塞させるステップが、排出管をはさむステップを含んでいる、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
排出管を閉塞させるステップが、排出管を屈曲させるステップを含んでいる、請求項46に記載の方法。
【請求項49】
腹内圧を測定するシステムであって、
第1の管腔を含むカテーテルと、
近接端および遠位端を含み、近接端はカテーテルに連結されており、遠位端は管に連結されている連結部材であって、弁部材を含むサンプリングポートを備えた連結部材と、
流体注入装置と、
圧力変換器とを備え、流体注入装置および圧力変換器はそれぞれ、システムが作動状態にある場合に、カテーテルの第1の管腔と流体連通している、システム。
【請求項50】
流体注入装置が注射器であり、圧力変換器は注射器に取り付けられている、請求項49に記載のシステム。
【請求項51】
連結部材が、管への流体流を防ぐ手段をさらに備えている、請求項49に記載のシステム。
【請求項52】
流体流防止手段が止栓を備えている、請求項49に記載のシステム。
【請求項53】
流体流防止手段がピンチ万力を備えている、請求項49に記載のシステム。
【請求項54】
流体流防止手段が弁を備えている、請求項49に記載のシステム。
【請求項55】
使用者に圧力測定を提供するように、圧力変換器に連結された出力装置をさらに備えている、請求項49に記載のシステム。
【請求項56】
連結部材に隣接して管の周りに位置決めされるように構成されたクランプ機構をさらに備えている、請求項49に記載のシステム。
【請求項57】
クランプ機構が、サンプリングポートの弁部材を開くように構成された挿入部材を備えている、請求項56に記載のシステム。
【請求項58】
クランプ機構が、近接部および遠位部を備えており、近接部はオートバルブおよび流体注入ラインを備えている、請求項56に記載のシステム。
【請求項59】
クランプ機構が、近接部を遠位部に連結させる結合部材を備えており、結合部材は遠位部に対する近接部の移動を可能にする、請求項58に記載のシステム。
【請求項60】
結合部材が、間隔を置いて配置した2つのアームからなる、請求項59に記載のシステム。
【請求項61】
結合部材が単一の可撓性アームからなり、連結部材に向かう近接部の移動の際に、アームが管内に押し込まれる、請求項59に記載のシステム。
【請求項62】
クランプ機構が、クランプ機構を管に互いに連結させる、底部支持部材および上部取付部材を備えている、請求項56に記載のシステム。
【請求項63】
クランプ機構がその長さに沿ってスロットを含んだ作動アームを備えており、作動アームはオートバルブおよび流体注入ラインを備えており、オートバルブおよび流体注入ラインは流体連通している、請求項62に記載のシステム。
【請求項64】
底部支持部材が、底部支持部材に対する作動アームの摺動移動を可能にするように、作動アームスロットと相互作用するレール部材を備えている、請求項63に記載のシステム。
【請求項65】
作動アームがその遠位部に拡大部を備えており、拡大部がシステムが作動状態にある場合にカテーテルと管の間の流体流を防ぐ、請求項63に記載のシステム。
【請求項66】
クランプ機構が、サンプリングポートに恒久的に取り付けられており、クランプ機構は止栓弁部材および閉塞部材を備えている、請求項56に記載のシステム。
【請求項67】
クランプ機構がサンプリングポートを備えている、請求項56に記載のシステム。
【請求項68】
クランプ機構がサンプリングポートに恒久的に連結されており、クランプ機構は作動部材を備えている、請求項56に記載のシステム。
【請求項69】
作動部材が、スピンドル弁部材および閉塞部材に取り付けられている、請求項68に記載のシステム。
【請求項70】
静止状態から作動状態への作動部材の移動により、オートバルブへの流体注入ラインからの流体流が可能になり、管を閉塞する、請求項69に記載のシステム。
【請求項71】
連結部材がさらに、カテーテルと管の間で流体経路内に位置決めされた一体型弁を備えており、一体型弁はシステムが作動状態にある場合にそこを通る流体流を防ぐ、請求項49に記載のシステム。
【請求項72】
一体型弁が作動アームに連結されており、作動アームがオートバルブを備えている、請求項71に記載のシステム。
【請求項73】
閉型カテーテルシステムを破断することなく、腹内圧(IAP)を測定するシステムであって、閉じたカテーテルシステムはカテーテル、排出管、および排出管にカテーテルを連結させる連結部材を備え、連結部材は一体型弁を備えたサンプリングポートを含み、IAPシステムがカテーテルと排出管の間の流体流を防ぐ手段と、流体をIAPシステムに提供する手段と、システム内に圧力をかけて流体を注入する手段と、その中への流体注入の後にIAPシステム内の流体圧力を測定する手段とを備えた、システム。
【請求項74】
Foleyカテーテルシステムのサンプリングポートおよび流体注入ラインに連結するように構成されたオートバルブを備えた、Foleyカテーテルシステムの管へ取り付けるために構成されたクランプ機構。
【請求項75】
近接部および遠位部を備え、近接および遠位部は結合部材によって連結されている、請求項74に記載のクランプ機構。
【請求項76】
結合部材が、1対の間隔を置いたアーム、旋回部材、単一の可撓性アームからなる群から選択された、請求項75に記載のクランプ機構。
【請求項77】
クランプ機構を管に互いに連結させる、底部支持部材および上部取付部材を備えている、請求項74に記載のクランプ機構。
【請求項78】
クランプ機構がその長さに沿ってスロットを含んだ作動アームを備えており、オートバルブおよび流体注入ラインが作動アーム上に位置決めされている、請求項77に記載のクランプ機構。
【請求項79】
底部支持部材が、底部支持部材に対する作動アームの摺動移動を可能にするように、作動アームスロットと相互作用するレール部材を備えている、請求項78に記載のクランプ機構。
【請求項80】
作動アームがその遠位部に拡大部を備えており、拡大部がシステムが作動状態にある場合にカテーテルと管の間の流体流を防ぐ、請求項79に記載のクランプ機構。
【請求項81】
Foleyカテーテルシステムのサンプリングポートに恒久的に取り付けるように構成され、止栓バルブ部材および閉塞部材を備えた、請求項74に記載のクランプ機構。
【請求項82】
サンプリングポートをさらに備えた、請求項81に記載のクランプ機構。
【請求項83】
Foleyカテーテルシステムのサンプリングポートに恒久的に取り付けるように構成され、作動部材を備えた、請求項74に記載のクランプ機構。
【請求項84】
作動部材が、スピンドル弁部材および閉塞部材に取り付けられている、請求項83に記載のクランプ機構。
【請求項85】
静止状態から作動状態への作動部材の移動により、オートバルブへの流体注入ラインからの流体流が可能になり、管を閉塞する、請求項84に記載のクランプ機構。
【請求項86】
腹内圧を測定するシステムであって、
第1の管腔を有するカテーテルと、
近接端および遠位端を含み、近接端はカテーテルに連結されており、遠位端は管に連結されている連結部材であって、サンプリングポートおよび一体型弁部材を備え、一体型弁部材はカテーテルと管の間で流体経路内に位置決めされている連結部材と、
流体注入装置と、
圧力変換器とを備え、流体注入装置および圧力変換器はそれぞれ、システムが作動状態にある場合に、カテーテルの第1の管腔と流体連通している、システム。
【請求項87】
一体型弁に連結された作動アームをさらに備えたシステムであって、作動アームがオートバルブおよび流体注入ラインを備えており、サンプリングポートへのオートバルブの連結により管へのカテーテルからの流体路が閉じ、カテーテルへの流体注入ラインからの流体路が開く、請求項86に記載のシステム。
【請求項88】
腹内圧(IAP)を連続および自動測定するシステムであって、その遠位端に位置決めされた膨張可能要素を備えたカテーテルを備えたシステムであって、膨張可能要素が患者の身体の外側に位置決めされた装置に膀胱圧力情報を検出および伝達するセンサを備えている、システム。
【請求項89】
装置が圧力変換器である、請求項88に記載のシステム。
【請求項90】
装置が、流体補償チャンバおよび圧力センサを備えている、請求項88に記載のシステム。
【請求項91】
サンプリングポートを含む近接連結部材をさらに備えた、請求項88に記載のシステム。
【請求項92】
腹内圧(IAP)を連続および自動測定するシステムであって、
第1の管腔を有するカテーテルと、
カテーテルに連結され、第1の管腔と流体連通している近接連結部材と、
圧力変換器と、
近接連結部材の近接端、および排出管の遠位端に連結されたプログラム可能弁であって、第1の管腔から排出管への流体流を調整するようにプログラムされた弁と、
排出管に連結された尿検出器とを備えている、システム。
【請求項93】
圧力変換器が、カテーテルを挿入する際に、患者の膀胱内にあるようにカテーテルの遠位端に位置決めされている、請求項92に記載のシステム。
【請求項94】
圧力変換器が、信号調整装置に外部連結された光ファイバプローブの形をしている、請求項93に記載のシステム。
【請求項95】
圧力変換器が、患者の身体の外側に位置決めされた基部ユニットに高周波を介して通信している、請求項93に記載のシステム。
【請求項96】
腹内圧(IAP)を測定するシステムであって、
第1の管腔を含むカテーテルと、
カテーテルに連結され、第1の管腔と流体連通している近接連結部材と、
流体導管に連結され、流体導管が患者に挿入するように構成された流体源と、
流体源に連結された調整装置と、
調整装置および近接連結部材の両方に連結されたIAP感知要素であって、患者への流体源からの流体の入力、および第1の管腔を通した患者からの尿の除去を監視するIAP感知要素とを備えた、システム。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図11C】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
【図12D】
【図12E】
【図12F】
【図12G】
【図13】
【図14A】
【図14B】
【図14C】
【図15】
【図16A】
【図16B】
【図17】
【図18A】
【図18B】
【図19A】
【図19B】
【図20】
【図21A】
【図21B】
【図22】
【図23A】
【図23B】
【図23C】
【図23D】
【図24A】
【図24B】
【図24C】
【図25A】
【図25B】
【図25C】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29A】
【図29B】
【図29C】
【図29D】
【図29E】
【図29F】
【図30A】
【図30B】
【図30C】
【図30D】
【図30E】
【図30F】
【図30G】
【図30H】
【図31A】
【図31B】
【図32A】
【図32B】
【図33A】
【図33B】
【図33C】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37A】
【図37B】
【図38A】
【図38B】
【図39A】
【図39B】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43A】
【図43B】
【図44】
【図45A】
【図45B】
【図45C】
【図45D】
【図46】
【図47A】
【図47B】
【図47C】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図11C】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
【図12D】
【図12E】
【図12F】
【図12G】
【図13】
【図14A】
【図14B】
【図14C】
【図15】
【図16A】
【図16B】
【図17】
【図18A】
【図18B】
【図19A】
【図19B】
【図20】
【図21A】
【図21B】
【図22】
【図23A】
【図23B】
【図23C】
【図23D】
【図24A】
【図24B】
【図24C】
【図25A】
【図25B】
【図25C】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29A】
【図29B】
【図29C】
【図29D】
【図29E】
【図29F】
【図30A】
【図30B】
【図30C】
【図30D】
【図30E】
【図30F】
【図30G】
【図30H】
【図31A】
【図31B】
【図32A】
【図32B】
【図33A】
【図33B】
【図33C】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37A】
【図37B】
【図38A】
【図38B】
【図39A】
【図39B】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43A】
【図43B】
【図44】
【図45A】
【図45B】
【図45C】
【図45D】
【図46】
【図47A】
【図47B】
【図47C】
【公表番号】特表2009−501565(P2009−501565A)
【公表日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−521621(P2008−521621)
【出願日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【国際出願番号】PCT/US2006/027264
【国際公開番号】WO2007/018963
【国際公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【出願人】(502412444)シー・アール・バード・インコーポレイテツド (22)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【国際出願番号】PCT/US2006/027264
【国際公開番号】WO2007/018963
【国際公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【出願人】(502412444)シー・アール・バード・インコーポレイテツド (22)
【Fターム(参考)】
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