説明

自営網システム、自営網システムの親機及び子機

【課題】自営網システムにおいて一斉着信時に各子機の電池残量を容易に報知できる自営網システム、自営網システムの親機及び子機を提供する。
【解決手段】外部からの着信時に、親機1の記憶部13に記憶された鳴動音量設定が各子機の電池残量に応じた音量で着信音を鳴動させる設定であった場合には、親機1の制御部14は、各子機2−1〜2−nにそれぞれの電池残量に応じた音量で着信音を鳴動させる音量情報を各子機2−1〜2−nに対して送信し、各子機2−1〜2−nの制御部27は、音量情報を基に、それぞれの電池容量に応じた音量で着信音を報知部24により鳴動させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、親機と複数の子機とを有し、親機への着信を子機で受信することができる自営網システム、自営網システムの親機及び子機に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の携帯型無線端末(子機)と、親機とで構成された自営網システムは、従来からオフィス等においてよく利用されている。
自営網システムでは、外線(自営網システム外部からの着信)が親機に着信した場合、当該着信は各子機に転送され、各子機において着信報知(ベル鳴動等)が行われる。これを一斉着信という。一斉着信時に、着信報知を行っている子機のうち1つにおいて受信動作(受話器を取り上げる動作等)がなされると、当該子機が外線の発信元と通話状態になり、他の子機の報知は終了する。
【0003】
このような自営網システムを構成する複数の子機の電池残量は一定ではなく、子機ごとに使用頻度に応じて電池残量が異なっている場合が多い。すなわち、あまり使用されていない子機の電池残量は、よく使用された子機の電池残量と比較して多く残っている。
したがって、ユーザが偶々電池残量の少ない子機を使用した場合に、使用中に子機の電池が切れてしまい、通話が不可能となってしまう恐れがあった。
【0004】
このような事態を回避する技術として、例えば特許文献1に開示された技術がある。
【特許文献1】特開2002−51122号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1には、携帯型通信機の電源に用いられる電池の出力電圧を監視し、前記出力電圧値を着信音の変化によってユーザに報知する電池残量報知装置が開示されている。
しかし、特許文献1に開示された技術は、自営網システムのような複数の端末が存在するシステムに適用することは想定されていない。すなわち、複数の子機がそれほど距離をおかずに配置されているような場合には、一斉着信時に複数の子機が同時に異なる着信音で鳴動したとしても、複数の着信音が混ざり合ってしまい、どの子機がどの着信音で鳴動しているのか、どの子機の電池残量が少なくなっているのかがユーザに認知されない、という不利益が生じうる。
【0006】
本発明は、上述した不利益を解消するために、自営網システムにおいて一斉着信時に各子機の電池残量を容易に報知できる自営網システム、自営網システムの親機及び子機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した目的を達成するために、第1の発明の自営網システムは、電話通信網と接続された1台の親機と、複数の子機を有する自営網システムであって、前記親機は、前記複数の子機との無線通信を行う第1無線通信部と、第1制御部と、を有し、前記子機は、前記親機との無線通信を行う第2無線通信部と、電池と、前記電池の残量を測定する電池残量測定部と、第2制御部と、前記第2制御部の制御により音量の調節が可能である着信音を着信時に鳴動させる報知部と、を有し、前記親機に前記電話通信網より着信があった場合に、前記複数の子機の前記第2制御部は、前記電池残量測定部が測定した電池残量に関する電池残量情報を前記第2無線通信部を介して前記親機に送信し、前記第1無線通信部により前記電池残量情報を受信した前記親機の前記第1制御部は、受信した前記複数の子機の前記電池残量情報を基に、電池残量に応じた音量で着信音を鳴動させるように前記子機の前記報知部を制御するための音量情報を生成し、当該音量情報を前記第1無線通信部を介して前記複数の子機にそれぞれの電池残量に応じた前記音量情報を前記着信に関する着信情報とともに送信し、前記第2無線通信部により前記音量情報と前記着信情報とを受信した前記子機の第2制御部は、受信した前記音量情報により指定された音量で前記報知部に着信音を鳴動させる。
【0008】
第2の発明の自営網システムの親機は、自営網システムが有する、電話通信網と接続された親機であって、前記自営網システムが有する複数の子機との無線通信を行う無線通信部と、制御部と、を有し、前記制御部は、前記電話通信網からの着信時に、前記複数の子機から前記無線通信部を介して取得した前記電池残量情報を基に、前記子機に電池残量に応じた音量で着信音を鳴動させるための音量情報を生成し、当該音量情報を前記無線通信部を介して前記複数の子機にそれぞれの電池残量に応じた前記音量情報を前記着信に関する着信情報とともに送信する。
【0009】
第3の発明の自営網システムの子機は、自営網システムが有する子機であって、前記自営網システムが有する、電話通信網と接続された親機との無線通信を行う無線通信部と、電池と、前記電池の残量を測定する電池残量測定部と、制御部と、前記制御部の制御により音量の調節が可能である着信音を前記着信時に鳴動させる報知部と、を有し、前記親機に前記電話通信網より着信があった場合に、前記制御部は、前記電池残量測定部が測定した電池残量に関する電池残量情報を前記無線通信部を介して前記親機に送信し、前記無線通信部が、前記親機が作成した電池残量に応じた音量で着信音を鳴動させるように前記子機の前記報知部を制御するための音量情報と前記着信情報とを受信した場合に、前記制御部は、受信した前記音量情報に基づき指定された音量で前記報知部を鳴動させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、自営網システムにおいて一斉着信時に各子機の電池残量を容易に報知できる自営網システム、自営網システムの親機及び子機を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本実施形態の自営網システム100について説明する。
図1は、自営網システム100の構成例を示す図である。
図1に示すように、自営網システム100は、親機1、子機2−1〜2−n(nは自然数)を有する。
親機1は、図1に図示しない電話通信網と通信を行う電話機である。
親機1は、電話通信網と通信を行い、着信或いは発信を行うことができる。
親機1は、後述する子機2−1〜2−nと無線通信により接続されており、電話通信網を介して外部より着信があった場合には、後述する子機2−1〜2−nに当該着信を転送する。
【0012】
子機2−1〜2−nは、親機1と無線通信により接続された無線通信端末である。
子機2−1〜2−nは、親機1において電話通信網を介して外部より着信があった場合には、無線通信を介して着信情報を受信し、報知動作(着信音鳴動等)を行う。
【0013】
次に、親機1の構成の一例について説明する。
図2は、親機1の構成例を示すブロック図である。
図2に示すように、親機1は、通信部11、無線通信部12、記憶部13、制御部14を有する。
通信部11は、例えば電話通信網と有線接続されており、当該電話通信網との各種通信処理(発信、着信処理等)を行う。
無線通信部12は、各子機2−1〜2−nと無線通信を行い、各種情報の送受信を行う。各種情報とは、例えば、親機1に外部から着信があったとき、子機2−1〜2−nで受信することができるように、子機2−1〜2−nに送信する、発信元の電話番号等を含む着信情報や、子機2−1〜2−nのいずれかから外部に発信をする際に子機2−1〜2−nのいずれかから送信される発信先の情報を含む発信情報等である。
記憶部13は、親機1の各種動作時に使用される各種データを記憶する。
制御部14は、親機1の各種動作を制御する。各種動作とは、外部からの着信を子機2−1〜2−nのいずれかに転送する着信動作や、子機2−1〜2−nのいずれかからの発信情報を基に外部への発信を行う発信動作等である。
【0014】
次に、子機2−1〜2−nの構成の一例について説明する。
なお、子機2−1〜2−nのそれぞれは同じ構成を有しているため、以下では一例として子機2−1の構成について説明する。
図3は、子機2−1の構成の一例を示すブロック図である。
図3に示すように、子機2−1は、無線通信部21、記憶部22、操作部23、報知部24、電池25、電池残量測定部26、制御部27を有する。
【0015】
無線通信部21は、親機1と無線通信を行い、各種情報の送受信を行う。
記憶部22は、子機2−1の各動作に使用する各種情報を記憶する。
操作部23は、テンキー等の入力デバイスであり、ユーザの操作を受け付ける。
報知部24は、所定のタイミングでユーザに対する報知を実行する。所定のタイミングとは、例えば外部から親機1に着信があり、その着信情報が子機2−1に転送されてきたタイミングである。報知部24は、例えば、着信音の鳴動により報知を実行する。
【0016】
電池25は、子機2−1の電源となる電池である。
電池残量測定部26は、電池25の残量を測定する。電池残量の測定方法については本発明では限定しない。既存の技術を利用する事ができる。
制御部27は、子機2−1の各種動作を制御する。
【0017】
次に、自営網システム100の外部からの着信時の動作例について説明する。
図4は、自営網システム100の外部からの着信時の動作例を示すフローチャートである。
以下、親機1と子機2−1〜2−nのそれぞれの動作を、動作の順番に沿って説明する。
【0018】
ステップST11:
親機1の通信部11は、外部の電話通信網より着信を受信する。
ステップST12:
親機1の制御部14は、記憶部13を参照して、鳴動音量設定を確認する。
鳴動音量設定とは、あらかじめユーザ等によってなされ、記憶部13に記憶された、外部からの着信時の子機の着信音の音量に関する設定であり、外部からの着信を各子機に転送した時、各子機の電池残量に応じた音量で着信音を鳴動させる設定と、各子機にあらかじめ設定された音量で着信音を鳴動させる設定とがある。
本ステップST12では、鳴動音量設定が各子機の電池残量に応じた音量で着信音を鳴動させる設定であった場合には、ステップST13に進み、各子機にあらかじめ設定された音量で着信音を鳴動させる設定であった場合には、ステップST14に進む。
【0019】
ステップST13:
ステップST12において、子機の鳴動音量設定が各子機の電池残量に応じた音量で着信音を鳴動させる設定であったことが確認された場合、親機1の制御部14は、無線通信部12を介して電池残量に応じた音量で着信音を鳴動させる命令を含む着信情報をすべての子機2−1〜2−nに送信する。
なお、着信情報は、ステップST11においてあった外部よりの着信に関する情報であり、発信元の電話番号等を含む情報である。
ステップST14:
ステップST12において、各子機にあらかじめ設定された音量で着信音を鳴動させる設定であったことが確認された場合、親機1の制御部14は、無線通信部12を介して電池残量に応じた音量で着信音を鳴動させる命令を含まない着信情報をすべての子機2−1〜2−nに送信する。
【0020】
ステップST21:
子機2−1〜2−nの無線通信部21は、ステップST13或いは14において親機から送信された着信情報を受信し、記憶部22に記憶させる。
ステップST22:
子機2−1〜2−nの制御部27は、ステップST21において受信した着信情報に、電池残量に応じた音量で着信音を鳴動させる命令が含まれているか否かを確認する。
電池残量に応じた音量で着信音を鳴動させる命令が着信情報に含まれていた場合は、ステップST23に進み、そうでない場合はステップST27に進む。
【0021】
ステップST23:
ステップST22において、着信情報中に電池残量に応じた音量で着信音を鳴動させる命令が含まれていることが確認された場合、子機2−1〜2−nの電池残量測定部26は、それぞれの電池25の残量を測定する。
ステップST24:
子機2−1〜2−nの制御部27は、ステップST23において電池残量測定部26が測定したそれぞれの電池25の電池残量を電池残量情報として、無線通信部21を介して親機1に送信する。
【0022】
ステップST15:
親機1の無線通信部12は、ステップST24において子機2−1〜2−nから送信された電池残量情報を受信し、記憶部13に記憶させる。
ステップST16:
親機1の制御部14は、ステップST15において受信した子機2−1〜2−nの電池残量情報を確認し、電池残量が所定のしきい値を超える子機が存在する場合はステップST17に進み、電池残量が所定のしきい値を超える子機が存在しない場合はステップST27に進む。
ステップST17:
親機1の制御部14は、ステップST16で確信した電池残量情報を基に、各子機に鳴動させる着信音の音量を指定するための情報である音量情報を子機ごとに作成し、無線通信部12を介して作成した音量情報を対応する子機に送信する。
【0023】
ステップST25:
子機2−1〜2−nの無線通信部21は、ステップST17において親機1から送信された音量情報を受信し、記憶部22に記憶させる。
ステップST26:
子機2−1〜2−nの各制御部27は、ステップST25において親機1から受信した音量情報に応じた音量で、報知部24に着信音を鳴動させる。
ステップST27:
子機2−1〜2−nの各制御部27は、あらかじめ設定され記憶部22に記憶されていた音量で、報知部24に着信音を鳴動させる。
【0024】
上述したように、本実施形態の自営網システム100では、外部からの着信時に、鳴動音量設定が各子機の電池残量に応じた音量で着信音を鳴動させる設定であった場合には、各子機2−1〜2−nにそれぞれの電池残量に応じた音量で着信音を鳴動させるので、複数の子機2−1〜2−nのうちどの子機の電池残量が多いのかをユーザに容易に知らせることができる。
【0025】
次に、子機2−1〜2−nの電池25の残量に応じた音量の具体的な決定方法について説明する。
図5は、各子機2−1〜2−5の電池残量と着信音量との関係を説明するための図である。
図5では、複数の子機の一例として、子機が2−1〜2−5の5台である場合について説明している。
【0026】
図5(a)は、各子機2−1〜2−5の電池25の残量を示している。
図5(a)では、各子機の電池残量を便宜的に0〜6までの7段階で示している。
図5(a)に示すように、子機2−1の電池残量は1、子機2−2の電池残量は5、子機2−3の電池残量は3、子機2−4の電池残量は4、子機2−5の電池残量は3である。
【0027】
図5(b)は、図5(a)に示した電池残量に対応した着信音量の一例を示している。
図5(b)に示すように、例えば各子機の報知部24が鳴らす着信音の音量が0〜6の7段階あるとする。
上述した図4のフローチャートのステップST17において説明したように、親機1の制御部14は、図5(a)に示す電池残量を基に、それぞれの子機の音量を決定する。
具体的には、親機1の制御部14は、所定のしきい値(ここでは、仮に図5(a)における電池残量3をしきい値とする)よりも大きい電池残量を有する子機が存在する場合(図5(a)の場合子機2−2及び2−4)、すべての子機の中で最も多い電池残量を有する子機には最大音量の着信音を鳴動させ、それ以外の子機にはそれぞれの電池残量に比例した音量の着信音を鳴動させる。
すなわち、図5(b)に示すように、仮に各子機の報知部24が鳴らす着信音の音量が0〜6の7段階あったとすると、子機2−1に鳴動させる着信音量は1、子機2−2に鳴動させる着信音量は、子機2−2の電池残量が子機2−1〜2−5の中で最大であったので最大の6、子機2−3に鳴動させる着信音量は3、子機2−4に鳴動させる着信音量は4、子機2−5に鳴動させる着信音量は3である。
なお、しきい値はあらかじめ設定され記憶部13に記憶されていてもよいし、ユーザにより自由に設定できるようにしてもよい。
【0028】
このようにすることにより、最も電池残量が多い子機が最大音量の着信音を鳴らすので、例えば同じ部屋に複数の子機2−1〜2−nが設定してあった場合でも、最も電池残量が多い子機がどれかを容易に知ることができる。
【0029】
なお、図5(c)に示すように、親機1の制御部14は、所定のしきい値よりも大きい電池残量を有する子機が存在しない場合には、すべての子機に電池残量に比例した音量の着信音を鳴動させる。
図5(c)は、電池残量がしきい値より多い子機が存在しない場合の子機2−1〜2−5の電池残量を示す図であり、子機2−1の電池残量は2、子機2−2の電池残量は1、子機2−3の電池残量は1、子機2−4の電池残量は3、子機2−5の電池残量は2である。
この場合、親機1の制御部14は、図5(d)に示すように、子機2−1には2、子機2−2には1、子機2−3には1、子機2−4には3、子機2−5には2の音量で着信音を鳴動させる。
【0030】
なお、上述した子機の電池残量と着信音量との具体例では、しきい値以上の最大の電池残量を有する子機以外は、電池残量に比例した音量の着信音を鳴動させていたが、本発明はこれには限定されず、電池残量に応じた音量の着信音を鳴動させるようにすればよい。すなわち、例えば、電池残量0からαまでは1の音量で、電池残量αからβまでは2の音量で、というように、必ずしも比例している必要はなく、電池残量に応じた音量で着信音を鳴動させるようにすればよい。
【0031】
また、親機1の制御部14は、複数の子機2−1〜2−nの電池残量情報だけでなく、他の要素をも鑑みて音量情報を作成してもよい。すなわち、例えば、親機1は図1に図示しないマイク等を有し、外部の雑音レベルを取得し、雑音レベルに応じて音量情報を作成してもよい。具体的には、雑音レベルが高い時には子機2−1〜2−nの各報知部24に音量を1段階上げた着信音を鳴動させる音量情報を作成すればよい。
或いは、親機1の制御部14は、時間帯や曜日を考慮して音量情報を作成するようにしてもよい。具体的には、人が多くなると予想される時間帯(平日昼間等)は子機2−1〜2−nの各報知部24に音量を1段階上げた着信音を鳴動させる音量情報を作成し、人が少なくなると予想される時間帯(休日、夜間等)は子機2−1〜2−nの各報知部24に音量を1段階下げた着信音を鳴動させる音量情報を作成するようにすればよい。
【0032】
以上説明したように、本実施形態の自営網システム100によれば、外部からの着信時に、親機1の記憶部13に記憶された鳴動音量設定が各子機の電池残量に応じた音量で着信音を鳴動させる設定であった場合には、親機1の制御部14は、各子機2−1〜2−nにそれぞれの電池残量に応じた音量で着信音を鳴動させる音量情報を各子機2−1〜2−nに対して送信し、各子機2−1〜2−nの制御部27は、音量情報を基に、それぞれの電池容量に応じた音量で着信音を報知部24により鳴動させるので、複数の子機2−1〜2−nのうちどの子機の電池残量が多いのかをユーザに容易に知らせることができる。したがって、電池残量が多い子機からの使用を促すことが可能であるため、複数の子機の使用状況を均一化させ、老朽度合いの平均化を図ることができる。
【0033】
さらに、親機1の制御部14は、電池残量が所定のしきい値よりも大きい子機が存在する場合には、最も電池残量が多い子機には最大音量で着信音を鳴動させ、それ以外の子機には電池残量に応じた音量で着信音を鳴動させるように音量情報を作成するので、最も電池残量が多い子機を容易にユーザに知らせることができる。
【0034】
本発明は上述した実施形態には限定されない。
すなわち、本発明の実施に際しては、本発明の技術的範囲またはその均等の範囲内において、上述した実施形態の構成要素に関し様々な変更、コンビネーション、サブコンビネーション、並びに代替を行ってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】図1は、自営網システム100の構成例を示す図である。
【図2】図2は、親機1の構成例を示すブロック図である。
【図3】図3は、子機2−1の構成の一例を示すブロック図である。
【図4】図4は、自営網システム100の外部からの着信時の動作例を示すフローチャートである。
【図5】図5は、各子機2−1〜2−5の電池残量と着信音量との関係を説明するための図である。
【符号の説明】
【0036】
100…自営網システム、1…親機、11…通信部、12…無線通信部(第1無線通信部)、13…記憶部、14…制御部(第1制御部)、2…子機、21…無線通信部(第2無線通信部)、22…記憶部、23…操作部、24…報知部、25…電池、26…電池残量測定部、27…制御部(第2制御部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電話通信網と接続された1台の親機と、複数の子機を有する自営網システムであって、
前記親機は、
前記複数の子機との無線通信を行う第1無線通信部と、
第1制御部と、
を有し、
前記子機は、
前記親機との無線通信を行う第2無線通信部と、
電池と、
前記電池の残量を測定する電池残量測定部と、
第2制御部と、
前記第2制御部の制御により音量の調節が可能である着信音を着信時に鳴動させる報知部と、
を有し、
前記親機に前記電話通信網より着信があった場合に、
前記複数の子機の前記第2制御部は、前記電池残量測定部が測定した電池残量に関する電池残量情報を前記第2無線通信部を介して前記親機に送信し、
前記第1無線通信部により前記電池残量情報を受信した前記親機の前記第1制御部は、受信した前記複数の子機の前記電池残量情報を基に、電池残量に応じた音量で着信音を鳴動させるように前記子機の前記報知部を制御するための音量情報を生成し、当該音量情報を前記第1無線通信部を介して前記複数の子機にそれぞれの電池残量に応じた前記音量情報を前記着信に関する着信情報とともに送信し、
前記第2無線通信部により前記音量情報と前記着信情報とを受信した前記子機の第2制御部は、受信した前記音量情報により指定された音量で前記報知部に着信音を鳴動させる
ことを特徴とする自営網システム。
【請求項2】
前記親機は、記憶部をさらに有し、
前記親機の前記記憶部は、前記電話通信網からの着信時に前記子機の前記報知部に電池残量に応じた音量で着信音を鳴動させる設定と、そうでない設定とに関する設定情報を記憶し、
前記親機の前記第1制御部は、前記着信時に、前記複数の子機の前記第2制御部が、電池残量を測定し、電池残量情報を前記第2無線通信部を介して前記親機に送信するより以前に、前記設定情報が電池残量に応じた音量で着信音を鳴動させる設定であった場合に、電池残量に応じた音量で着信音を鳴動させる命令を含む前記着信情報を前記第1無線通信部を介して送信する
ことを特徴とする請求項1に記載の自営網システム。
【請求項3】
前記親機の前記第1制御部は、前記複数の子機の前記電池残量情報を参照し、電池残量が所定のしきい値より多い子機が存在する場合に、最も電池残量が多い子機には当該子機の前記報知部に最大音量で着信音を鳴動させ、前記最も電池残量が多い子機以外の子機には電池残量に応じた音量で着信音を鳴動させる
ことを特徴とする請求項1または2に記載の自営網システム。
【請求項4】
自営網システムが有する、電話通信網と接続された親機であって、
前記自営網システムが有する複数の子機との無線通信を行う無線通信部と、
制御部と、
を有し、
前記制御部は、前記電話通信網からの着信時に、前記複数の子機から前記無線通信部を介して取得した前記電池残量情報を基に、前記子機に電池残量に応じた音量で着信音を鳴動させるための音量情報を生成し、当該音量情報を前記無線通信部を介して前記複数の子機にそれぞれの電池残量に応じた前記音量情報を前記着信に関する着信情報とともに送信する
自営網システムの親機。
【請求項5】
自営網システムが有する子機であって、
前記自営網システムが有する、電話通信網と接続された親機との無線通信を行う無線通信部と、
電池と、
前記電池の残量を測定する電池残量測定部と、
制御部と、
前記制御部の制御により音量の調節が可能である着信音を前記着信時に鳴動させる報知部と、
を有し、
前記親機に前記電話通信網より着信があった場合に、
前記制御部は、前記電池残量測定部が測定した電池残量に関する電池残量情報を前記無線通信部を介して前記親機に送信し、
前記無線通信部が、前記親機が作成した電池残量に応じた音量で着信音を鳴動させるように前記子機の前記報知部を制御するための音量情報と前記着信情報とを受信した場合に、前記制御部は、受信した前記音量情報に基づき指定された音量で前記報知部を鳴動させる
ことを特徴とする自営網システムの子機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−187543(P2008−187543A)
【公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−20145(P2007−20145)
【出願日】平成19年1月30日(2007.1.30)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】