説明

複合材の製造法

【課題】 防音性(遮音・吸音)、防火・耐火性、軽量性、優れた圧縮および引張り強度(優れた可塑変形性)、通湿性等を有し得、構造耐力面材としても使用しうる複合材を提供する。
【解決手段】 無機系の板もしくはシート材を得るための原料組成物(I)に、木質系繊維もしくは合成高分子系繊維を配合して得られる、木質系繊維もしくは合成高分子系繊維に富む原料組成物(II)を板もしくはシート状に形成したグリーンボディ(II)を得、該原料組成物(I)を板もしくはシート状に形成したグリーンボディ(I)と該グリーンボディ(II)とを積層し、ついで水熱もしくは硬化養生処理して、3点曲げ試験においてクロスヘッド速度が5mm/分から50mm/分に増加しても、ひずみ可塑変形量が増加する特性を有する複合材を得ることを特徴する複合材の製造法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は複合材の製造法に関し、さらに詳しくは木質系繊維もしくは合成高分子系繊維の含有量が異なる層を含む複合材の製造法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、単一の板材もしくはシート材では得られない特性を得るために、異なる材質の板材もしくはシート材を積層することが数多く検討されている。しかしながら、優れた圧縮および引張り強度に加えて、優れた可塑変形性、通湿性等を有し得、構造耐力面材としても使用しうる複合材を得ることは困難であった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、防音性(遮音・吸音)、防火・耐火性、軽量性、優れた圧縮および引張り強度(優れた可塑変形性)、通湿性等を有し得、構造耐力面材としても使用しうる複合材の製造法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、上記の課題を解決するために以下の発明を提供する。
(1)無機系の板もしくはシート材を得るための原料組成物(I)に、木質系繊維もしくは合成高分子系繊維を配合して得られる、木質系繊維もしくは合成高分子系繊維に富む原料組成物(II)を板もしくはシート状に形成したグリーンボディ(II)を得、該原料組成物(I)を板もしくはシート状に形成したグリーンボディ(I)と該グリーンボディ(II)とを積層し、ついで水熱もしくは硬化養生処理して、3点曲げ試験においてクロスヘッド速度が5mm/分から50mm/分に増加しても、ひずみ可塑変形量が増加する特性を有する複合材を得ることを特徴する複合材の製造法;
(2)無機系の板もしくはシート材が3点曲げ試験においてクロスヘッド速度が5mm/分から50mm/分に増加しても、ひずみ可塑変形量が増加する特性を有する(1)記載の複合材の製造法;
(3)原料組成物(I)が木質系繊維もしくは合成高分子系繊維を含んでいてもよい(1)もしくは(2)記載の複合材の製造法;
(4)木質系繊維がパルプもしくは植物繊維である(1)から(3)のいずれか記載の複合材の製造法;
(5)グリーンボディ(II)における木質系繊維もしくは合成高分子系繊維の含有量が2〜8wt%である(1)もしくは(2)記載の複合材の製造法;
(6)グリーンボディ(II)における木質系繊維もしくは合成高分子系繊維の含有量が3〜6wt%である(1)もしくは(2)記載の複合材の製造法;
(7)積層後に圧着される(1)もしくは(2)記載の複合材の製造法;
(8)圧着が脱水プレスである(7)記載の複合材の製造法;
(9)複合材が、クロスヘッド速度が5mm/分から50mm/分に増加してもひずみ可塑変形量が増加し、かつ曲げ強度は実質的に変わらないか、もしくはやや増加する特性を有する(1)記載の複合材の製造法;
(10)無機系の板もしくはシート材が、クロスヘッド速度が5mm/分から50mm/分に増加してもひずみ可塑変形量が増加し、かつ曲げ強度は実質的に変わらないか、もしくはやや増加する特性を有する(2)記載の複合材の製造法;
(11)少なくとも1枚のグリーンボディ(I)と少なくとも1枚のグリーンボディ(II)とを交互に積層してなる(1)〜(10)のいずれか記載の複合材の製造法;
(12)原料組成物(I)が未膨張バーミキュライトを基材に配合してなり、かつその配合量が全組成物(固形分)の3〜70質量%である組成物である(1)〜(11)のいずれか記載の記載の複合材の製造法;
(13)基材が、石膏、セメント、ケイ酸カルシウム、スラグ石膏の一種以上から選択される(12)記載の複合材の製造法;
(14)グリーンボディ(I)もしくはグリーンボディ(II)が抄造成形、押出し成形、プレス成形もしくは鋳込み成形で得られる(1)もしくは(2)記載の複合材;ならびに
(15)(1)〜(13)のいずれか記載の製造法で得られる複合材を用いてなる耐力壁構造、
である。
【発明の効果】
【0005】
本発明方法によれば、防音性(遮音・吸音)、防火・耐火性、軽量性、優れた圧縮および引張り強度(優れた可塑変形性)、通湿性等を有し得、構造耐力面材としても使用しうる複合材を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明の複合材の製造法においては、無機系の板もしくはシート材を得るための原料組成物(I)に、木質系繊維もしくは合成高分子系繊維を配合して得られる、木質系繊維もしくは合成高分子系繊維に富む原料組成物(II)を板もしくはシート状に形成したグリーンボディ(II)を得、該原料組成物(I)を板もしくはシート状に形成したグリーンボディ(I)と該グリーンボディ(II)とを積層し、ついで水熱もしくは硬化養生処理して、3点曲げ試験においてクロスヘッド速度が5mm/分から50mm/分に増加しても、ひずみ可塑変形量が増加する特性を有する複合材を得る。
【0007】
本発明に係る原料組成物(I)は、次のような無機系の板もしくはシート材を得るための組成物である。すなわち、本発明における無機系の板もしくはシート材は、好適にはクロスヘッド速度が5mm/分から50mm/分に増加してもひずみ可塑変形量が増加し、かつ曲げ強度は実質的に変わらないか、もしくはやや増加する特性を有する。さらに好適には、その面材はクロスヘッド速度が5mm/分から50mm/分に増加してもひずみ可塑変形量が増加し、かつ曲げ強度は実質的に変わらないか、もしくはやや増加する特性を有する無機系材料からなる。この3点曲げ試験による測定はJIS A5430によることができる。本発明においては、無機系の板もしくはシート材が、クロスヘッド速度が5mm/分から50mm/分に増加してもひずみ可塑変形量が増加し、かつ曲げ強度は実質的に変わらないか、もしくはやや増加する特性を有しない場合でも、得られる複合材がこのような特性を有するものであればよい。
【0008】
上記のように、本発明における好適な無機系の板もしくはシート材は木材と同様な上記の特性を有するが、無機系である点で木材と異なる。このような無機系材料としては、ケイ酸カルシウム、セメント、スラグ石膏等を主体とするものが挙げられるが、特に好適には、未膨張バーミキュライトを基材に配合してなり、かつその配合量が全組成物(固形分)の3〜70質量%である組成物を成形して得られるものが挙げられる。この基材は、後述するバーミキュライトの特性を実質的に劣化させないものであれば特に制限されないが、親水性であるのが好適である。このような親水性基材としては、たとえば、石膏、セメント、ケイ酸カルシウム、スラグ石膏またはこれらの類似物が挙げられる。これらは適宜併用することもできる。石膏は無水もしくは含水塩のいずれであってもよく、セメントもポルトランドセメントをはじめとする各種セメントを使用し得る。この場合、骨材および混和材が使用される。また、ケイ酸カルシウムとしては、とくに制限されないが、ケイ酸質原料と石灰をオートクレーブ中で水熱反応させて得られるもの(トバモライトもしくはゾノトライト)が一般的である。スラグ石膏は、高炉水砕スラグ粉末を20〜40%含み、2水石膏(排脱石膏)を60〜80%、ポルトランドセメント1〜5%混合されたものが一般的である。
【0009】
一方、上記基材に配合されるバーミキュライト(ヒル石)は、SiO、MgO、Alを主成分とする、黒雲母に類似した薄片状の鉱物であり、一般的な黒雲母系、緑泥石系のいずれでもよく、産地により組成等に差異があっても使用し得る。比表面積(窒素吸着法)は通常10m/g以下である。粒径も特に制限されないが、通常、5mm以下、好ましくは3mm以下,特に好ましくは0.5mm以下である。
【0010】
本発明においては、このようなバーミキュライトを実質的に未膨張の状態で使用する。すなわち、バーミキュライトは、通常10〜20%程度の水を含んでおり、高温(層間水が脱離し始める約320℃から1000℃)での急激な加熱により脱水され、層に垂直の方向に著しく膨張して、ヒルのように伸び多孔体となる(多くは1000℃、1〜2秒で、もとの厚さの10〜30倍)。したがって、本発明においては実質的にこのような膨張を得ていないものが使用される。
【0011】
さらに本発明においては、このバーミキュライトを基材に配合するに先立ち、活性化処理したものを用いるのが好適である。活性化処理は、バーミキュライトが吸着している有機物もしくは無機物を離脱させ、本来有する調湿、吸着性能等を再構成・回復させることを目的とする。たとえば、加圧水蒸気処理、食塩水による煮沸処理等が挙げられるが、好ましくは105℃〜200℃の飽和蒸気圧での水蒸気処理によることができる。
【0012】
また、特に基材がケイ酸カルシウム系である場合には、活性化処理されていないバーミキュライトを水熱反応前に配合しても、その後にたとえば150℃〜200℃程度の飽和蒸気圧でオートクレーブ処理を受けるので、結果的に活性化処理がなされることになる。
【0013】
原料組成物(I)において、基材へのバーミキュライトの配合は、その配合量が全組成物(固形分)の3〜70質量%、好ましくは10%〜50質量%になるように行われる。基材の種類、目的とする建材の性能、たとえば調湿度等、に応じて選ばれるが、好適な吸放湿の量および速度を得るためのバーミキュライトの十分なチャンネリング(ネットワーク)を形成させるには、一般的には15質量%以上が特に好ましい。
【0014】
上記の原料組成物(I)には、上記の未膨張バーミキュライトのほかに、その他の目的のために建材等の用途に応じてそれぞれの基材に固有に用いられる種々の配合材、さらには、その他を適宜配合し得る。その種類、配合量は、常法によることができ、下記の木質系繊維もしくは合成高分子系繊維等も配合しうるが、その他に、たとえば、骨材、補強材、混和剤、軽量化材等、より具体的にはガラス繊維、ヒュームドシリカ、発泡ガラス、シラスバルーン、アルミナバルーン、パーライト、ワラストナイト、セピオライト、砂利、砂、有機バインダー等が適宜選択される。
【0015】
本発明において、原料組成物(II)はこのような原料組成物(I)に、木質系繊維もしくは合成高分子系繊維を配合して得られる。木質系繊維としてはパルプ、植物繊維(麻繊維、ケフナ繊維、竹繊維等)の繊維が好適である。合成高分子系繊維としては、たとえばポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、等の繊維が挙げられる。これらの繊維は、不織布、織物、編物等のいずれであってもよい。グリーンボディ(II)における木質系繊維もしくは合成高分子系繊維の含有量が2〜8wt%であるのが好適であり、さらに好適には3〜6wt%である。さらに、この原料組成物(II)にはレゾルシノール樹脂、水性エマルジョン樹脂等の高分子接着剤を含有していてもよい。レゾルシノール樹脂を用いる場合、木質系繊維に含まれるアルデヒドを吸着しうるので、用いるアルデヒド硬化剤の量を低減しうる。
【0016】
原料組成物(I)および(II)は、抄造成形、押出し成形、プレス成形、鋳込み成形等の常法により、板もしくはシートに形成され、グリーンボディ(I)および(II)とされる。好適には、一般的には工業的には、いわゆる抄造機を用いた抄造成形が選ばれる。
【0017】
このように未膨張バーミキュライトを用いて得られる無機系の板もしくはシート材は、通湿性を有し、適度な放湿特性を有するので、調湿機能に優れる。たとえば、吸湿および放湿のバランス、量および速度に優れる。したがって、結露、ソリ等を防止でき、さらにはカビ、ダニ等の繁殖を効果的に抑制できる。仮に、内側で結露が発生しても吸水性に優れているため、外側に水を吸水、放出しうる。さらに、消臭機能に優れる。たとえば、ホルムアルデヒド,トルエン,キシレン等の揮発性化学物質もしくは臭いのあるガス類を吸着・分解しうる。
【0018】
さらには本発明の無機系の板もしくはシート材は上述のような可塑変形性を有するので、特に風圧、地震等により急激な変形(歪み)を受けても、応力吸収性に優れ、クラック、破壊等の発生しにくいという利点を有する。
【0019】
本発明においては、少なくとも1枚の上記のグリーンボディ(I)と少なくとも1枚の上記のグリーンボディ(II)とを、積層する。たとえば、上記のグリーンボディ(I)と上記のグリーンボディ(II)と枚数は同数であっても異なっていてもよく、たとえば1+1、1+2、2+1、2+2、等のいずれであってもよい。これらは交互に積層されるのが通常であるが、必ずしも交互である必要はない。得られる複合材の両面は同一であっても、異なるものでもよく、目的に応じて選定しうる。積層したグリーンボディはついで圧着されるが、圧着としては脱水プレスが好適である。ついで、グリーンボディは、常法により水熱処理(ケイ酸カルシウム)もしくは硬化養生処理(セメント、石膏、スラグ石膏)して目的とする複合材を得る。得られる複合材は、木質系繊維もしくは合成高分子系繊維の含有量が異なる層を含むが、傾斜材とすることもできる。
【0020】
本発明の複合材の寸法は、用途により適宜選定しうる。
【0021】
本発明の複合材は用途に応じ、常法により種々の製品形態に加工しうる。製品形態としては、たとえば、各種の内装部材、装飾用部材、外装部材等が挙げられる。
【0022】
本発明の複合材は、木質系繊維もしくは合成高分子系繊維の含有量が異なる層を含む複合材を用いることにより、無機系と木質系繊維もしくは合成高分子系繊維との利点を生かしつつそれらの難点を補完しうるものである。たとえば、木質系の圧縮強度を向上するとともに無機系の引張り強度を向上し得;木質系を比重調整して軽量化し得;木質系を不燃化し得;剛性を高くしうるので開口部を設けたときの開口部への応力集中を緩和し得;無機系に比し締結具の保持力を向上しうるので、締結具の繰り返し使用を容易にする。さらに、本発明の複合材は、構造耐力面材としても使用し得るので、木質系材料の耐火性を向上させた耐力壁構造を提供しうる。
【0023】
本発明において得られる複合材は、締結金具で締結して用いうる。締結具としては、くぎ、小ねじ、ボルト・ナット、びょう、ステープルもしくはピンが好適に使用される。
【実施例】
【0024】
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお部は質量部を表わす。
実施例1
ケイ酸質原料としてケイ石粉末30部、石灰質原料として消石灰27部および補強繊維としてパルプ3部、さらに未膨張バーミキュライト(南ア産、粒径0.25〜0.5mm)40部を出発原料として、これらに水を添加して混合し固形分約12%のスラリーとし、抄造機によりシート状グリーンボディ(I)を形成させた。一方、上記と同一のスラリーにパルプ3部を配合し、同様にしてシート状グリーンボディ(II)を形成させた。ついで、シート状グリーンボディ(I)の両面にシート状グリーンボディ(II)を積層し、脱水プレスした。得られた複合グリーンボディをオートクレーブ中(160〜180℃、約10時間)で加圧養生させ、ついで80℃未満で所定の含水率になるまで乾燥させ、サンドイッチ構造のケイ酸カルシウムボード(910mm×1820mm×9.0mm(1.5mm/6.0mm/1.5mm))を得た。得られた珪酸カルシウムボード複合材の耐力試験を行なったところ、両面とも壁倍率(実倍率)3.6倍であった。比較のために、参考例1で得られたボード単独について耐力試験を行なったところ、壁倍率(実倍率)2.6倍であった。
【0025】
なお、シート状グリーンボディ(I)単独で得られたケイ酸カルシウムボード(910mm×1820mm×6.0mm)は、3点曲げ試験においてクロスヘッド速度が5mm/分から50mm/分に増加しても、ひずみ可塑変形量が増加する特性を有するものであった。
【産業上の利用可能性】
【0026】
本発明は、防音性(遮音・吸音)、防火・耐火性、軽量性、優れた圧縮および引張り強度(優れた可塑変形性)、通湿性等を有し得、構造耐力面材としても使用しうる複合材を提供提供しうる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無機系の板もしくはシート材を得るための原料組成物(I)に、木質系繊維もしくは合成高分子系繊維を配合して得られる、木質系繊維もしくは合成高分子系繊維に富む原料組成物(II)を板もしくはシート状に形成したグリーンボディ(II)を得、該原料組成物(I)を板もしくはシート状に形成したグリーンボディ(I)と該グリーンボディ(II)とを積層し、ついで水熱もしくは硬化養生処理して、3点曲げ試験においてクロスヘッド速度が5mm/分から50mm/分に増加しても、ひずみ可塑変形量が増加する特性を有する複合材を得ることを特徴する複合材の製造法。
【請求項2】
無機系の板もしくはシート材が、3点曲げ試験においてクロスヘッド速度が5mm/分から50mm/分に増加しても、ひずみ可塑変形量が増加する特性を有する請求項1記載の複合材の製造法。
【請求項3】
原料組成物(I)が木質系繊維もしくは合成高分子系繊維を含んでいてもよい請求項1もしくは2記載の複合材の製造法。
【請求項4】
木質系繊維がパルプもしくは植物繊維である請求項1〜3のいずれか記載の複合材の製造法。
【請求項5】
グリーンボディ(II)における木質系繊維もしくは合成高分子系繊維の含有量が2〜8wt%である請求項1もしくは2記載の複合材の製造法。
【請求項6】
グリーンボディ(II)における木質系繊維もしくは合成高分子系繊維の含有量が3〜6wt%である請求項1もしくは2記載の複合材の製造法。
【請求項7】
積層後に圧着される請求項1もしくは2記載の複合材の製造法。
【請求項8】
圧着が脱水プレスである請求項7記載の複合材の製造法。
【請求項9】
複合材が、クロスヘッド速度が5mm/分から50mm/分に増加してもひずみ可塑変形量が増加し、かつ曲げ強度は実質的に変わらないか、もしくはやや増加する特性を有する請求項1記載の複合材の製造法。
【請求項10】
無機系の板もしくはシート材が、クロスヘッド速度が5mm/分から50mm/分に増加してもひずみ可塑変形量が増加し、かつ曲げ強度は実質的に変わらないか、もしくはやや増加する特性を有する請求項2記載の複合材の製造法。
【請求項11】
少なくとも1枚のグリーンボディ(I)と少なくとも1枚のグリーンボディ(II)とを交互に積層してなる請求項1〜10のいずれか記載の複合材の製造法。
【請求項12】
原料組成物(I)が未膨張バーミキュライトを基材に配合してなり、かつその配合量が全組成物(固形分)の3〜70質量%である組成物である請求項1〜10のいずれか記載の記載の複合材の製造法。
【請求項13】
基材が、石膏、セメント、ケイ酸カルシウム、スラグ石膏の一種以上から選択される請求項12記載の複合材の製造法。
【請求項14】
グリーンボディ(I)もしくはグリーンボディ(II)が抄造成形、押出し成形、プレス成形もしくは鋳込み成形で得られる請求項1もしくは2記載の複合材の製造法。
【請求項15】
請求項1〜14のいずれか記載の製造法で得られる複合材を用いてなる耐力壁構造。

【公開番号】特開2006−175829(P2006−175829A)
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−374092(P2004−374092)
【出願日】平成16年12月24日(2004.12.24)
【出願人】(500520031)三菱商事建材株式会社 (12)
【出願人】(000006264)三菱マテリアル株式会社 (4,417)
【Fターム(参考)】