説明

複合材料からガスタービンケーシングを製作するための方法およびそれによって得られるケーシング

【課題】構造的観点および耐衝撃性の観点の両方から改善された特性を有する厚み変化を有する複合材料からガスタービンケーシングを製作する方法を提供すること。
【解決手段】特にガスタービンファン用の厚み変化を有する複合材料ケーシングは、繊維強化材を形成し、マトリックスによって繊維強化材の密度を高めることによって製作される。繊維強化材は、マンドレル(40)の上に繊維織物(30)の重ね合わせられた層を巻き付けることによって形成され、織物は厚み変化を有するように3次元製織によって形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスタービンケーシングに関し、さらに詳細には、ガスタービン航空エンジン用のファン保持ケーシングに関する。
【背景技術】
【0002】
ガスタービン航空エンジンにおいて、ファンケーシングは、複数の機能を実行する。ファンケーシングは、エンジン用の空気入口流れ区画を画定し、ファンブレードの先端に面してアブレイダブル材料を支持し、エンジンへの入口で音響処理を実施すべく音波を吸収するための構造を場合によっては支持し、保持シールドを組み込むか、または支持する。保持シールドは、吸い込まれる異物または遠心分離によって射出された損傷を受けたブレードの破片(fragments)などの任意の残骸(debris)を保持する残骸用のトラップを構成し、残骸がケーシングを通過して、航空機の他の部分に達しないようにする。
【0003】
ファン保持ケーシングの場合は、入口流れ区画を画定し、アブレイダブル材料と、ファンと位置合わせをして、たとえあるとしても上記壁の外側に固定されるシールド構造と共に、音響処理を支持する比較的薄い金属壁によって構成されることが慣例である。そのようなシールド構造は、繊維織物の層によって形成され得る。一例として、以下の文献、すなわちUS4699567、US4902201およびUS5437538を参照することができる。
【0004】
EP1674244の文献において、樹脂を繊維に含浸させた繊維プリフォームを作製し、樹脂を含浸したプリフォームを成形して、所望の形状を直接得ることによって、繊維/樹脂型複合材料から一定の厚さのファン保持ケーシングを製作する提案がなされている。プリフォームは、3軸製織の類によって作製される。
【0005】
US2006/0093847の文献もまた、ファン保持ケーシングを製作することに関するが、例えば接着剤によって、その上に組み合わせられる繊維/樹脂型複合材料の層の間に交互に配置される金属のハニカムコア層によって、余分な厚さを形成する。
【0006】
EP1674671の文献もまた、その厚さがファンと位置合わせをした状態でより大きい厚み変化を有する複合材料からファン保持ケーシングを製作することを提案する。コア繊維層は、円周方向に整列された編組から構成され、重ねられる。螺旋巻きの編組繊維から構成される他の繊維層が追加される。繊維層は、熱硬化性樹脂によって共に連結される。衝撃の場合には、運動エネルギは、層間剥離によって、すなわち繊維層の剥離、樹脂の亀裂、最終的には繊維の破壊によって分散される。
【0007】
US2005/084377およびUS2006/257260の文献は、繊維プリフォームが複合材料ファンブレードに寄与することが可能である方法を開示し、繊維プリフォームは、3次元製織によって単一部品として直接的に得られ、製織中、厚さ、幅および織りは可変である。
【特許文献1】米国特許第4699567号明細書
【特許文献2】米国特許第4902201号明細書
【特許文献3】米国特許第5437538号明細書
【特許文献4】欧州特許第1674244号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2006/0093847号明細書
【特許文献6】欧州特許第1674671号明細書
【特許文献7】米国特許出願公開第2005/084377号明細書
【特許文献8】米国特許出願公開第2006/257260号明細書
【特許文献9】国際公開第2006/136755号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、構造的観点および耐衝撃性の観点の両方から改善された特性を有する厚み変化を有する複合材料からガスタービンケーシングを製作する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本目的は、ガスタービンに関して厚み変化を有する複合材料ケーシングを製作する方法によって実現され、本方法は、繊維織物の層を重ねることによって繊維強化材を形成することと、マトリックスによって繊維強化材の密度を高めることと、を含み、
繊維織物は、厚み変化を有するように3次元製織によって構成され、織物は、構成されることになっているケーシングの外形に対応する外形のマンドレルの上に複数の重ねられた層として巻き付けられ、厚み変化を有して、構成されることになっているケーシングの形状に対応する形状の繊維プリフォームを得る。
【0010】
厚み変化を有する編織物をマンドレルの上に巻き付けることにより、厚み変化を備える所望の外形を有する管状プリフォームを直接的に得ることが可能となる。
【0011】
編織物を巻き付けることはまた、上述の文献EP1674671で必要とされているような長手方向の糸を編組に挿入することを必要とすることなく、ケーシングに関して所望の構造的特性に寄与する円周方向に巻き付けられる糸を有することを可能にする。
【0012】
さらに、ファン保持ケーシングに関して、衝撃におけるエネルギ分散が、層間剥離によってではなく、本質的にマトリックスの微小亀裂によって起こることが分かっており、したがって、ケーシングの形状に著しい変化を生じない。
【0013】
有利なことに、繊維織物は、その経糸が、構成されることになっているケーシングの外形に応じて決定される外形を有するドラム上に巻き取られる状態で編まれる。したがって、経糸の差動巻き取りは、プリフォームを形成するための巻き付け中に、異なる円周経路に応じて実行される。
【0014】
プリフォームが厚さにおいて相当の局所的変動を提供する場合であっても、単一部品を構成するプリフォームは、厚み変化を有する3次元ファブリックを巻き付けることによって得られ得る。したがって、構成されることになっているケーシングが少なくとも1つのフランジを含む場合には、プリフォームは有利なことに、ケーシングのフランジに対応するプリフォーム部分と共に単一部品として構成されてもよい。したがって、フランジプリフォーム部分は、ケーシングプリフォーム部分に直接的に組み込まれ得、フランジプリフォーム部分に円周に巻き付けられる糸を含み、ケーシングフランジに所望の機械的な強度特性を与えることに寄与する。
【0015】
また、有利なことに、繊維織物は、長手方向端部に隣接する領域でその長手方向端部から漸進的に増大する厚さを備えるように織られる。
【0016】
プリフォームは、インターロック織りを用いた3次元製織によって形成されてもよい。
【0017】
本発明はまた、ガスタービン用のファン保持ケーシングを提供し、ケーシングは厚み変化を有して、マトリックスによって密度を高めた繊維強化材を有する複合材料から構成され、繊維強化材は、3次元製織によって形成され、重ねられた層に巻き付けられる厚み変化を有する織物を含む。
【0018】
本発明はまた、そのようなファン保持ケーシングを含むガスタービン航空エンジンを提供する。
【0019】
本発明は、添付図面を参照して非限定的に示すものとして与えられた以下の説明を読めば、よりよく理解され得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明は、ガスタービン航空エンジン用のファンケーシングの製作に対するその適用に照らして、以下に説明される。
【0021】
そのようなエンジンは、図1にきわめて概略的に示されているように、ガス流れの方向において上流から下流に進むと、エンジンへの入口に配置されるファン1、圧縮機2、燃焼室3、高圧(HP)タービン4および低圧(LP)タービン5を含む。HPタービンおよびLPタービンは、同軸であるそれぞれのシャフトによって、圧縮機およびファンにそれぞれ連結される。
【0022】
エンジンは、エンジンの異なる要素に対応する複数の部分を含むケーシング内部に収容される。したがって、ファン1は、ファンケーシング10によって包囲される。
【0023】
図2は、本発明の方法によって得られ得るような複合材料から構成されるファンケーシング10に関する外形を示す。ケーシングの内面11は、空気入口流れ区画を画定する。この内面には、ファンブレードの先端に続く経路と位置合わせをしたアブレイダブルコーティング12の層を設けられてもよく、ブレード13は部分的かつきわめて概略的に示されている。したがって、アブレイダブルコーティングは、ケーシングの長さ(軸方向における)からのみなる部分に配置される。音響処理コーティング(図示せず)もまた、内面11に、特に、アブレイダブルコーティング12から上流に配置されてもよい。
【0024】
ケーシング10は、組み立てて、他の要素と連結可能にするために、その上流端部および下流端部に外向きのフランジ14、15を備えてもよい。その上流端部と下流端部の間にケーシング10は、厚み変化を示し、ケーシングの実質的中心部分16は、その端部部分より厚く、それらと漸進的に接合される。
【0025】
部分16は、ファンの位置の両側まで上流および下流の両方に延在し、ファンのブレードに損傷を与える原因となり、ファンの回転によって半径方向に射出されるエンジンへの入口で吸い込まれる残骸、粒子または異物を保持することが可能な保持ケーシングを形成し、それらがケーシングを通過し、航空機の他の部分に損傷を与えないようにする。
【0026】
ケーシング10は、マトリックスによって密度を高めた繊維強化材を含む複合材料から構成される。強化材は、繊維、例えば、炭素、ガラス、アラミドまたはセラミック繊維から構成され、マトリックスは、ポリマー、例えば、エポキシド、ビスマレイミドまたはポリイミドから構成される。
【0027】
本発明の特徴によれば、繊維強化材は、マンドレルの上に繊維織物を巻き付けることによって形成され、織物は、厚み変化を有する3次元製織によって形成され、マンドレルは構成されることになっているケーシングの外形に対応する外形を有する。有利なことに、繊維強化材は、フランジ14、15に対応する補強部分を含む単一部品として形成されるケーシング10用の完全管状の繊維プリフォームを構成する。
【0028】
3次元製織は、構成されることになっているケーシングの外形に応じて選択される外形のドラム上で経糸を巻き取ることによって実現される。巻き付けマンドレルの場合には必要であるように、構成されることになっているケーシングの内面の外形を再形成する外形を有するドラムを選択する必要はない。便宜上、製織中に、構成されることになっているケーシングの内面の直径よりはるかに小さい平均直径を有する巻き上げドラムを用いることは可能である。続いて成形マンドレルの上に実質的に巻き付けられる場合に、結果として生じるファブリックが所望の形状を容易に帯びるように、巻き上げドラムの外形が次に選択される。以下に説明するように、これはまた、フランジに対応するプリフォームの部分を構成することになっているファブリックの縁部分の形成を容易にする。
【0029】
図3は、マンドレルの上に巻き付けられることによって、図2のケーシング10用の完全な繊維プリフォームを得るのに適した繊維織物を織る際に用いるための巻き上げドラム20の一例を示している。ドラム20の中心部分21は、中心部分21の直径より小さい直径である側部部分23、25まで漸進的に延在し、側部部分23、25はドラム20の軸端部に進むにつれ著しく増大する直径のそれぞれの端部部分27、29に連結される。
【0030】
繊維織物の3次元製織は、経糸および緯糸からなる複数の層を含むインターロック型織りを用いて実現され得る。3次元ファブリックは、変化するか、または先細になる厚さを与えられ、次の巻き付けによって、構成されることになっているケーシングの厚さに対応する厚み変化を有するプリフォームを得ることを可能にする。経糸は、ドラム20によって巻き上げられ、繊維織物は、織られるときにドラムの上に漸進的に巻き付けられる。
【0031】
図4および図5は、異なる厚さを有する繊維織物の2つの部分に関してインターロック織りの一例を示しており、それぞれ、中心部分がより厚く、側部部分がより薄い。図4および図5において、緯糸が断面で示されている。インターロック織りを有する3次元製織は、各経糸が複数の緯糸層と相互連結されることを必要とし、経路は同一である経糸の後に続く。厚さは、経糸および緯糸の1つまたは複数の層を追加/除去することによって、漸進的に増大/減少される。
【0032】
他の3次元製織は、例えば、多重の繻子織または多重の平織を用いた多層製織を実現することによって予想され得る。そのような製織は、WO2006/136755の文献に記載されている。
【0033】
図6は、3次元製織によってドラム20の上で得られるような繊維織物30の層の概略断面である。織物30は、隣接する側部部分33、35より厚い中心部分31を含み、側部部分33、35は、外側に向かって盛り上がっている端部部分37、39によって終端される。
【0034】
所望のケーシング用の繊維プリフォームを得るために、繊維織物30は、重ね合わせられた層に巻き付けられるか、または図7のマンドレル40などのマンドレルの上で回転する。
【0035】
マンドレル40は、2つの側部フランジ44、45と共に、構成されることになっているケーシングの内面の外形に対応する外形の外面42を有する。
【0036】
マンドレル40の上に巻き付けられることによって、織物30は、その外形を取り、その端部部分37、39が盛り上がり、フランジ44、45に対して押し付けられて、ケーシングのフランジ14、15に対応するプリフォーム部分を形成する(図7)。これは、織られるときに繊維織物の縁で急に移行することなく、半径方向に延在するプリフォーム部分37、39を形成する。そうでなければ、3次元製織中に製作に関わる問題を生じることになる。
【0037】
図8は、マンドレル40の上に複数の層として繊維織物30を巻き付けた後に得られる繊維プリフォーム50の断面図である。層または回転の数は、所望の厚さおよび繊維織物の厚さの関数であり、2以上であることが好ましい。その長手方向端部に隣接する領域において、繊維織物は、長手方向端部から漸進的に増大する厚さを与えられ得、次に、末端部分が正反対にあり、それによって、一旦巻き付けられた織物の端部付近で著しく余分な厚さを生じることを回避することを可能にするように、繊維織物の長さが選択され得る。
【0038】
ケーシングの部分16に対応するより厚い厚さの中心部分56と、フランジ14、15に対応する端部部分54、55と、を有する繊維プリフォーム50が得られる。
【0039】
繊維プリフォーム50は、マンドレル40の上で維持され、樹脂を含浸させる。この目的のために、プリフォームの上に可撓性の覆いまたはブラダが適用される。含浸は、外側と、プリフォームが中に位置している、マンドレルおよびブラダによって画定される体積との間の圧力差を確立することによって支援され得る。含浸後、樹脂を重合させるステップが、実行される。
【0040】
これは、所望のケーシングを最終目的のための機械加工後に得られることを可能にするブランクを直接的に製作する。
【0041】
繊維織物の経糸は、円周方向に巻き付けられ、経糸が存在するそのフランジに含まれ、ケーシングに対して所望の機械的強度を与えることに寄与する。
【0042】
繊維織物の円周方向の連続性は、優れた衝撃強度を与えるために作用し、結果として層間剥離(すなわち、重ね合わされた層の間の剥離)が全くないか、層間剥離が実質的にない状態をもたらし、その結果、衝撃で生じる損傷が、マトリックスの微小亀裂の形態となる。したがって、ケーシングの形状は、保存される。
【0043】
本発明による複合材料のファンケーシングの衝撃強度は、CFMインターナショナル(CFM International)社によって製作される「CFM(登録商標)56−7」型エンジンのファンケーシング用に現在用いられているような「6061」アルミニウム合金から構成されるケーシングの衝撃強度に匹敵している。複合材料は、エポキシマトリックスと共に、炭素繊維から構成される3次元インターロック織りのファブリックの重ね合わされた層によって形成される繊維強化材によって構成された。
【0044】
単位面積当たり同重量である場合には、2つの材料のプレートで測定された穿孔エネルギは、アルミニウム合金の場合は1500ジュール(J)であったのに比べると、複合材料の場合は3000Jであった。
【0045】
上記は、単一部品としてケーシングプリフォームを構成し、プリフォームの部分は、たとえあるとしても、ケーシングフランジに対応することを予見している。変形例において、フランジに対応するそのプリフォームまたは各プリフォームは、例えばプリフォームの端部の上に繊維織物の細片を巻き付けることによって、個別に製作されることも可能である。繊維織物の細片は、2次元または3次元のファブリックから構成されることも可能である。プリフォームと上に巻き付けられた繊維織物の細片の連結は、例えば、炭素から構成される剛性要素の縫い込みまたは移植によって、行われ得る。
【0046】
さらに、既知の方法において、ケーシングは、その外面に固定される補強材を備えていてもよい。
【0047】
上述の方法は、ガスタービン航空エンジン用のファンケーシングを製作するのに特に適している。それにもかかわらず、本方法は、他のガスタービンケーシングまたはケーシング要素、特にガスタービン航空エンジン、例えばノズルまたは混合機用のケーシングなどのために用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】ガスタービン航空エンジンのきわめて概略的な図である。
【図2】図1に示された類のガスタービンファン用の保持ケーシング外形を示す軸断面における半図である。
【図3】図2に示されるケーシング用の繊維プリフォームを形成するための繊維織物の3次元製織用の巻き上げドラムを示す軸断面における半図である。
【図4】インターロックタイプの3次元製織を示す図である。
【図5】インターロックタイプの3次元製織を示す図である。
【図6】図3のドラムによる巻き上げを用いて織ることによって得られる繊維織物の層の断面図である。
【図7】ケーシングプリフォームを形成するために図3の繊維織物を巻き付けるためのマンドレルを示すより大きく拡大した軸断面における半図である。
【図8】図7のマンドレルに繊維織物を巻き付けることによって得られるケーシングプリフォームの拡大した軸断面における半図である。
【符号の説明】
【0049】
1 ファン
2 圧縮機
3 燃焼室
4 高圧タービン
5 低圧タービン
10 ファンケーシング
11 ケーシングの内面
12 アブレイダブルコーティング
13 ブレード
14、15 フランジ
16 ケーシングの中心部分
20 巻き上げドラム
21 巻き上げドラムの中心部分
23、25 巻き上げドラムの側部部分
27、29 巻き上げドラムの端部部分
30 繊維織物
31 繊維織物の中心部分
33、35 繊維織物の側部部分
37、39 繊維織物の端部部分
40 マンドレル
42 マンドレルの外面
44、45 側部フランジ
50 繊維プリフォーム
54、55 繊維プリフォームの端部部分
56 繊維プリフォームの中心部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスタービン用の厚み変化を有する複合材料ケーシング(10)を製作する方法であって、繊維織物の重ね合わせられた層として繊維強化材を形成し、マトリックスによって繊維強化材の密度を高めることを含んでなり、繊維織物(30)は、厚み変化を有するように3次元製織によって形成され、織物は、構成されることになっているケーシングの外形に対応する外形のマンドレル(40)の上に複数の重ね合わせられた層として巻き付けられ、厚み変化を有して、構成されることになっているケーシングの形状に対応する形状の繊維プリフォーム(50)を得ることを特徴とする、複合材料ケーシングの製作方法。
【請求項2】
繊維織物(30)が、構成されることになっているケーシングの外形に応じて決定される外形を有するドラム(20)の上に巻き上げられる経糸によって織られることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
少なくとも1つの固定または連結フランジ(14、15)を有するケーシング(10)を製作するための方法であって、プリフォームが、ケーシングのフランジに対応するプリフォーム部分(54、55)と一体部品として構成されることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
繊維織物(30)が、長手方向端部に隣接している領域においてその長手方向端部から漸進的に増大する厚さを有するように織られることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
プリフォームが、インターロック織りで3次元製織によって形成されることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
厚み変化を有して、複合材料から構成され、繊維強化材がマトリックスによって密度を高められるガスタービン用のファン保持ケーシングであって、繊維強化材(50)が3次元製織によって形成され、重ね合わせられた層に巻き付けられる厚み変化を有する織物を含むことを特徴とする、ガスタービン用のファン保持ケーシング。
【請求項7】
繊維強化材(50)が、フランジ強化部分(54、55)を含む単一部品として構成されることを特徴とする少なくとも1つのフランジ(14、15)を含む、請求項6に記載のケーシング。
【請求項8】
請求項6または7に記載のファン保持ケーシングを含む、ガスタービン航空エンジン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−240724(P2008−240724A)
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−36946(P2008−36946)
【出願日】平成20年2月19日(2008.2.19)
【出願人】(505277691)スネクマ (567)
【Fターム(参考)】