説明

試験片の変形を測定するための方法およびその試験片にマークを付けるためのシステム

【課題】試験片のマクロまたはミクロの変形の測定を含め、試験片の変形特性を決定するために試験片にマークを付けて測定するための方法および装置を提供すること。
【解決手段】試験片にマークを付けて測定するための方法および装置であって、エネルギー式システムを用いて試験片の変形特性を決定するために高解像度ゲージマークを形成する。

【発明の詳細な説明】
【開示の内容】
【0001】
〔関連出願についてのクロスリファレンス〕
本願は、言及することを以ってその開示内容の全てを本明細書の一部とする、2005年5月2日出願の米国仮特許出願第60/676,848号の優先権を主張するものである。
【0002】
〔発明の背景〕
1.発明の分野
本発明は、測定能力を改善するための方法および装置に関連し、詳細には、試験片のマクロまたはミクロの変形の測定を含め、試験片の変形特性を決定するために試験片にマークを付けて測定するための方法および装置に関する。
【0003】
2.関連分野の考察
現在利用されている変形測定技術は、図1に例示されているように、検査する試験片上に既知の距離離間した一連の基準マークを形成するために、エアブラシやステンシルマーキングシステムを用いる。これらのマーク間の距離は、ゲージ長と呼び、各マークはゲージマークと呼ぶ。
【0004】
引張り試験および伸長試験の測定などの変形試験に用いられるシート、バー、およびチューブなどの試験片をマークする従来の方法には多数の欠点がある。例えば、化学エッチングおよび機械スクラッチングなどのある種のマーキング技術は、初期破損が起こるまでサンプルの表面を実際に改変するため、試験準備が試験結果に悪影響を与えることがある。加えて、スプレー塗装などの表面の損傷を回避するために用いられる一般的なマーキング技術は、測定の再現性および正確さを低下させうる縁が明確に画定されていないマークを形成するため、マークの最小間隔が制限されてしまう。加えて、このようなタイプのマークは、コントラストに欠けるため視覚化するのが困難であろう。
【0005】
〔発明の概要〕
本発明は、簡単に上記した現在利用されている方法および装置に関連した問題点を解消する。
【0006】
第1の態様に従えば、本発明は、試験片の変形を測定するための方法に関する。この方法は、少なくとも1つの試験片に1または複数の高解像度ゲージマークを付けるステップと、少なくとも1つの試験片を変形させるステップと、1または複数の高解像度ゲージマーク間の位置の変化を測定するステップと、を含む。
【0007】
別の態様に従えば、本発明は、試験片にマークを付けるためのシステムに関する。このシステムは、1または複数の試験片を保持して位置合わせするように構成された位置合わせ取付け具と、この位置合わせ取付け具に近接して配置された、1または複数の試験片に高解像度マークを形成するためのエネルギー源と、を含む。
【0008】
別の態様に従えば、本発明は、少なくとも1つの高解像度ゲージマークを含む試験片に関する。
【0009】
本発明は、測定に用いる細い線、他の基準輪郭(fiducial delineation)、またはゲージマークを形成するためにレーザーなどのエネルギー式装置を利用する。本発明のレーザーマーキングシステムで利用できる正確な制御により、試験片の表面に当てられるエネルギーを、マーキング点における初期破損が著しく低減するかまたは排除される程度に制御することができる。ここに開示するシステムは、これを達成するべく、多結晶材料に対して、試験片の粒子サイズの半分以下まで試験片の表面に影響を与えるマークを形成する。レーザーマークは、正確な縁と細い全幅(例えば、1/1000インチ(0.0254mm)未満)で極めて明確に画定されるため、試験後のゲージ長およびより近接した間隔をより正確に測定することができる。適切なレーザーを用いれば、10μm未満の全幅を達成できる。
【0010】
本発明は、チューブ状試験片または他の形状の試験片の伸長性(すなわち、歪みを保持する性質)の決定を改善するための新規の方法に関する。引張り試験する材料の伸長性を決定するために、引張り試験前後のゲージ長の変化を測定する必要がある。歪みは、試験片の長さの変化を元の試験への長さで除した値と定義する。この関係は、以下の式で表すことができる。
E=dL/Lo
但し、
Eは歪み、
dLは長さの変化、
Loは元の試験片の長さ、である。
【0011】
本発明は、より正確なゲージ長の測定およびゲージマークのより近接した狭い間隔を容易にする極めて細い明確に画定されたマークを形成するレーザーマーキング装置によって試験サンプルにマークを付ける方法を開示する。
【0012】
本発明に従えば、例えば、チューブである試験片を、サンプルの全長を支持するのに十分な長さを有する取付け具の上のレーザーマーキングシステム(ロフィン・イージーマーク(Rofin EasyMark)などの市販のガルボ(galvo)装置)の下側に配置する。一軸サーボまたはステッパモータ制御プラットフォームが、レーザーヘッドの下側のチューブを、チューブサンプルの主軸に整合する方向(位置合わせ方向)に移動させる。位置合わせ距離は、所望のゲージ長に基づいている。レーザーは、二軸に像を造ることができ、これにより、チューブの軸を横断するマークを形成することができ、かつ測定および適切な間隔に適した品質のゲージ長マークを形成する位置合わせ運動が可能となる。
【0013】
本発明の前記した特徴および他の特徴は、添付の図面を参照しながら以下の本発明の詳細な説明を読めば、より良く理解できるであろう。
【0014】
〔詳細な説明〕
本発明は、検査する試験片を正確にマークするための方法論およびシステムに関する。この方法論およびシステムは、様々な大きさ、形状、および成分の多数の試験片に対して、あらゆるマーキング技術、高解像度ゲージマークを形成できるあらゆるエネルギー式マーキング装置、およびあらゆる測定装置を用いることができる。しかしながら、説明を簡単にするために、例示的な実施形態は、ステントなどの脈管内装置の製造に適した金属製チューブ構造を用いて説明する。加えて、あらゆるタイプのマーキング装置を用いることができるが、例示的な実施形態は、マーキング装置としてレーザーを用いて説明する。
【0015】
本発明は、測定するために極めて細い輪郭(delineation)すなわちゲージマークを形成するためにレーザーなどのエネルギーを用いた装置を利用する。レーザーマーキングシステムで利用できる正確な制御により、試験片の表面に当てるエネルギーを、マーキング点における初期破損が大幅に減少するかまたは排除される程度に制御することができる。レーザーマークは、正確な縁と細い全幅(例えば、1/1000インチ(0.0254mm)未満)で極めて明確に画定されるため、試験後のゲージ長およびより近接した間隔をより正確に測定することができる。適切なレーザーを用いれば、10μm未満の全幅を達成できる。
【0016】
高解像度のマーキングおよび間隔の形成により、この改善された測定方法が実際に価値あるものになる。直径が小さく、肉厚が薄いチューブの場合、引張り試験の際に起こる塑性変形のかなりの部分は、極めて短い距離(チューブの軸方向に測定して、0.125インチ(3.175mm)未満)で起こる。ゲージマークの間隔が広すぎる場合、このネッキング伸長により試験片の長さの変化は、一般的な伸長測定では捕捉できない。その代わりに、材料のバルク伸長が測定される。肉薄の金属製チューブから形成される殆どの装置は、十分にこの長さスケール(通常は、0.002インチ〜0.010インチ(0.0508mm〜0.254mm)の範囲内)の寸法を有するため、このスケールの材料で可能な最大伸長を正確に捕捉することが、この材料及び装置の適切な特徴付けに極めて重要である。
【0017】
ステントなどの塑性変形可能な装置の場合、高い伸長性を有するのが望ましい。なぜなら、高い伸長性により、装置がより伸長することが可能となるため、装置が破損することなく医師の要求に対応することができる。この長さスケールでの材料の伸長性が装置のデザインの際に分かっていない場合は、材料のバルク伸長性に基づいて過度に安全な仮定条件を装置のデザインおよび分析に用いなければならないため、低い性能デザイン(例えば、より劣るステントのクリンプや過度の伸長性など)になってしまう。
【0018】
実験(8インチ(203.2mm)、2インチ(50.8mm)、および1/4インチ(6.35mm)のゲージ長)および外挿から、ゲージ長間隔が狭くなると(そして、試験サンプルのネッキング伸長を捕捉するのに良好なスケール)、実際に測定される伸び率が増大することが分かった。図2は、伸び率が増大する傾きのプロットを例示している。図から分かるように、ゲージ長が短くなると、より多くのネッキング歪みが捕捉されるため、測定される伸び率の増大が著しくなる。したがって、本発明の価値が明らかである。本発明により、低い測定ノイズ/誤差(細いより制御されたマークによる)と、より短いゲージ長が可能になるより近接したゲージマークの両方が可能となる。
【0019】
したがって、本発明により、従来から可能であったよりも材料構造の高い伸長性の直接の定量および文書化が可能となる。これにより、より高性能のステントデザイン(または他の塑性変形可能な装置)を形成することができる。
【0020】
加えて、正確なレーザー光源を使用することにより、マーキングが酸化的環境内で行われた場合に、熱力学的に安定な酸化物が天然の表面から成長しうる。基材から成長する薄いセラミックフィルムの性質に固有であって、得られる酸化フィルムは、界面(すなわち、酸化する材料)の底面に強く付着するであろう。この表面が、長期に亘る応力(例えば、引張り試験機によって一軸の状態で誘導される)がかかって変化すると、マークされた表面の粒子(すなわち、結合して全体的に多結晶のチューブを形成する個々の単結晶学的な構造)が、スライド、回転、および/または変形して構造の応力が除去された形態になる。本発明は、これらの個々の表面粒子のそれぞれに付着する粘着性の表面マーキングを提供する。これにより、主なゲージマーク間のマクロ(広範囲)ベースでの全体に亘る歪みおよび適度に局在する歪みの両方を追跡するために表面粒子の正確な決定を行うことができる。加えて、それぞれの別個の粒子の個々のマーキングにより、粒状レベルで局所的な表面歪みを追跡することができ、試験中のチューブおよび/または試験片が受けた変形を評価する際に中間から微小の視野が得られる。
【0021】
本発明に従えば、試験片は、多数の機能を果たす任意の数の好適なコーティング材料でコーティングすることができる。例えば、測定する試験片は、エネルギー源(レーザー)からのエネルギーが試験片を含む基材を加熱しないでゲージマークまたは輪郭を形成またはカットできる最適な除去環境を生成する材料でコーティングすることができる。言い換えれば、コーティング材料および/またはエネルギー源の制御(周波数、振幅、出力)の適切な選択により、試験片を含む下側の基材への透過が最小限であって、エネルギー源からのエネルギーを吸収するコーティング材料に、ゲージマークまたは他の輪郭を形成して、エネルギー源によって引き起こされうるあらゆる悪影響から基材を保護することができる。このようなコーティング材料または層の1つが上記した酸化層である。
【0022】
任意の好適なコーティングを利用するのに加えて、任意の好適なコーティング技術を用いて試験片を含む基材にコーティング材料を設けることができる。例えば、基材、コーティング材料、および得られたコーティングの厚みによって、コーティング材料は、エアブラシスプレー塗装、陽極処理、および/または浸漬コーティングを含む様々な周知の技術を用いて設けることができる。コーティング材料の深さすなわち厚みは、詳細を後述するように重要な因子である。コーティング材料およびコーティングを施す工程にかかわらず、基材が操作される、すなわち変形するときにコーティングが下側の基材と全く同様に変形するように、コーティングを、マクロスケールと顕微鏡スケールの両方で、試験片を含む基材とともに移動する一致コーティングにするのが重要である。例えば、試験片が所定距離伸びた場合、測定が正確になるようにコーティングも同じ距離伸びるべきである。一般的な一致コーティングには、パリレン、シリコーン、アクリル、ウレタン、およびエポキシが含まれる。
【0023】
わずかに異なる形態では、コーティング材料を、エネルギー源を用いて境界または輪郭の点で、試験片を含む基材の表面に接着し、エネルギー源にさらされなかった部分は、特定の溶媒を用いて除去することができる。この特定の変更形態では、隆起したゲージマークすなわち輪郭を、エネルギーを用いた接着で形成する。この変更形態は、浮き彫り表面になる。この特定の変更形態は、フォトレジストを用いた半導体マスクワークの形成と同様であり、半導体製造分野でよく知られている。
【0024】
コーティングが一致するのに加えて、コーティング材料は、試験片を含む下側の基材に対して全く対照的な材料であるか、または少なくともエネルギー源にさらされたときに基材に対して全く対照的な色またはテクスチャになる材料であるのが好ましい。全くの対照は、輪郭の読みおよび/または測定を容易にする。
【0025】
コーティングを利用しない場合、多結晶材料に対して、試験片の粒子サイズの1/2以下まで試験片の表面に影響を与えるゲージマークの形成にエネルギー源を用いることができる。レーザーがエネルギー源として用いられる場合、レーザーマークは、正確な縁と細い全幅(例えば、1/1000インチ(0.0254mm)未満)で極めて明確に画定されるため、試験後のゲージ長およびより近接した間隔をより正確に測定することができる。当然であるが、間隔が狭くなればなるほど、測定がより正確になる。適切なレーザーと光学素子を用いれば、10μm未満の全幅を達成できる。言い換えれば、超高解像度ゲージマークは、ゲージマークすなわち輪郭を形成するためにエネルギー源の周波数以上の幅で形成できる。この幅は、10μm未満、例えば約2μmのオーダーにすることができる。エネルギー源の解像度が上がれば上がるほど、マークの大きさおよび形状の制御の精度が上がる。これは、コーティングされた表面にもコーティングされていない表面にも利用できるが、コーティングされていない表面すなわち未コーティング表面は、ここに記載するように悪影響を受ける可能性があることに留意されたい。
【0026】
ゲージマークすなわち輪郭の幅および間隔は重要であるが、ゲージマークすなわち輪郭の深さも重要である。ゲージマークの侵襲性が低ければ低いほど、ゲージマークが下側の基材の特性を変化させる可能性が小さく、試験結果に与える影響が少ない。したがって、ここに記載するように深さを制御することが重要であるが、上記したようなコーティングの使用により、起こりうる基材の表面の改変の影響を小さくすることができる。言い換えれば、コーティングを使用することにより、下側の基材の特性を変化させる可能性が実質的になくなる。例えば、例示的な一実施形態では、エネルギー源は、下側の試験片の表面を露出させるが接触しないようにコーティング材料と同じ深さまでカットまたは除去するように設定することができる。別法では、エネルギー源を、コーティング材料の途中の深さまでカットまたは除去するように設定して、コーティング材料のみにマークすなわち輪郭を形成することができる。さらに別の代替の実施形態では、エネルギー源を、コーティング材料を貫通して下側の試験片の表面の中にわずかに達するようにカットまたは除去するように設定することができる。試験片の表面にマークを付けるが、コーティングされていない試験片に必要な深さに比べて格段に浅い。図から分かるように、コーティングされた試験片またはコーティングされていない試験片の深さは、特定の要求に合わせて変更することができる。カットの深さは、下側の材料、コーティング材料、およびエネルギー源を含む多数の因子によって異なる。
【0027】
図3を参照すると、本発明に従った例示的なシステム300が例示されている。このシステム300は、レーザーなどのエネルギー式マーキングシステム302、レンズとミラーの構成などのエネルギー配向/集光装置304、溝に一致するサーボモータ駆動リニアステージなどの位置合わせ装置306、および試験片を保持するためのクランプを含む。レーザー302によって形成されたゲージマーク310を備えた試験片308も例示されている。図4Aおよび図4Bは、2種類の位置合わせ装置306の詳細な例示である。図4Aに例示されている第1の例示的な実施形態では、位置合わせ装置306は、可動ステージ312、上面をこのステージ312が移動する固定支持レール314、および親ねじ318によってステージ312に接続されたモータ316を含む。ステージ312は、試験片を保持するための1または複数の溝320を含む。図4Bは、詳細を後述する代替の例示的な実施形態を例示している。
【0028】
図5Aおよび図5Bは、エアブラシ技術でマークされたチューブ状試験片を例示している。図5Aは、引張り試験前の試験片であり、図5Bは、引張り試験後の試験片である。図から分かるように、ゲージマークに大きな差がある。図5Cおよび図5Dは、本発明でマークされたチューブ状試験片を例示している。図から分かるように、引張り試験前および引張り試験後の両方でゲージマークがきれいで細い。
【0029】
極端に短いゲージ長のマーク(本発明で可能である)の測定を容易にするために、従来の光学顕微鏡や拡大技術に加えて、SEM顕微鏡を試験片の測定に用いることができる。
【0030】
この方法は、ワイヤやバーなどの非チューブ状サンプルの引張り試験を改善するために用いることができる。
【0031】
この方法はまた、ポリマーやセラミックなどの非金属製サンプルの引張り試験を改善するために用いることができる。
【0032】
この方法はまた、型打ちしたシート金属などの複雑な多軸変形試験サンプルの変形試験を改善するために用いることができる。
【0033】
図4Bは、位置合わせ装置306の代替の例示的な実施形態を例示している。この例示的な実施形態では、装置306は、ロータリーヘッド322、試験片を保持するためにこのロータリーヘッド322内に配置されたクランプ機構324、リニアステージ326、および親ねじ330を介してリニアステージ321に接続されたモータ328を含む。ロータリーヘッド322は、モータ(不図示)を含む。この例示的な実施形態では、試験する試験片を直線運動および/または回転運動させることができる。言い換えれば、エネルギー式マーキングシステムは、回転運動と直線運動の少なくとも2軸の運動を有する位置合わせ取付け具を備えた固定位置エネルギー式マーキング装置から構成することもできる。これにより、試験片に対して複雑な形状のゲージマークを形成することが可能となる。例えば、一連の線ではなく1つの螺旋状の線を形成することができる。
【0034】
最も実際的で好適な実施形態と考えられるものを図示および説明してきたが、図示および説明した特定のデザインおよび方法から発展した形態は、当業者には明らかであり、本発明の範囲および概念から逸脱することなく使用することができる。本発明は、例示および説明した特定の構成に限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲内となる全ての変更形態を含むと解釈すべきである。
【0035】
〔実施の態様〕
(1)試験片の変形を測定するための方法において、
少なくとも1つの試験片に1または複数の高解像度ゲージマークを付けるステップと、
前記少なくとも1つの試験片を変形させるステップと、
前記1または複数の高解像度ゲージマーク間の位置の変化を測定するステップと、
を含む、方法。
(2)試験片にマークを付けるためのシステムにおいて、
1または複数の試験片を保持して位置合わせするように構成された位置合わせ取付け具と、
前記位置合わせ取付け具に近接して配置された、前記1または複数の試験片に対して高解像度マークを形成するためのエネルギー源と、
を含む、システム。
(3)少なくとも1つの高解像度ゲージマークを含む試験片。
(4)試験片の変形を測定するための方法において、
電磁エネルギーを用いて少なくとも1つの試験片に1または複数のゲージマークを付けるステップであって、前記ゲージマークが、前記電磁エネルギーの周波数よりも大きいか等しい幅を有する、前記ステップと、
前記少なくとも1つの試験片を変形させるステップと、
前記1または複数のゲージマーク間の位置の変化を測定するステップと、を含む、方法。
(5)試験片の変形を測定するための方法において、
少なくとも1つの試験片をコーティング材料でコーティングするステップと、
電磁エネルギーを用いて少なくとも1つの試験片に1または複数のゲージマークを付けるステップであって、前記ゲージマークが、前記電磁エネルギーの周波数よりも大きいか等しい幅を有する、前記ステップと、
前記少なくとも1つの試験片を変形させるステップと、
前記1または複数のゲージマーク間の位置の変化を測定するステップと、
を含む、方法。
【0036】
(6)実施態様(5)に記載の試験片の変形を測定するための方法において、
前記1または複数のゲージマークの深さが、前記コーティング材料の厚みよりも浅い、方法。
(7)実施態様(5)に記載の試験片の変形を測定するための方法において、
前記1または複数のゲージマークの深さが、前記コーティング材料の厚みに等しい、方法。
(8)実施態様(5)に記載の試験片の変形を測定するための方法において、
前記1または複数のゲージマークの深さが、前記コーティング材料の厚みよりも深い、方法。
(9)試験片の変形を測定するための方法において、
電磁エネルギーを用いて少なくとも1つの試験片に1または複数のゲージマークを付けるステップであって、前記ゲージマークが、前記電磁エネルギーの周波数に等しいかそれよりも広い間隔を有する、前記ステップと、
前記少なくとも1つの試験片を変形させるステップと、
前記1または複数のゲージマーク間の位置の変化を測定するステップと、
を含む、方法。
(10)試験片の変形を測定するための方法において、
少なくとも1つの試験片をコーティング材料でコーティングするステップと、
電磁エネルギーを用いて少なくとも1つの試験片に前記1または複数のゲージマークを付けるステップであって、前記ゲージマークが、前記電磁エネルギーの周波数に等しいかそれよりも広い間隔を有する、前記ステップと、
前記少なくとも1つの試験片を変形させるステップと、
前記1または複数のゲージマーク間の位置の変化を測定するステップと、
を含む、方法。
【0037】
(11)試験片の変形を測定するための方法において、
電磁エネルギーを用いて少なくとも1つの試験片に1または複数のゲージマークを付けるステップであって、前記ゲージマークが、前記試験片を含む材料の粒子サイズの半分よりも浅いか等しい深さを有する、前記ステップと、
前記少なくとも1つの試験片を変形させるステップと、
前記1または複数のゲージマーク間の位置の変化を測定するステップと、
を含む、方法。
(12)試験片の変形を測定するための方法において、
少なくとも1つの試験片をコーティング材料でコーティングするステップと、
電磁エネルギーを用いて少なくとも1つの試験片に1または複数のゲージマークを付けるステップであって、前記ゲージマークが、前記試験片を含む材料の粒子サイズの半分よりも浅いか等しい深さを有する、前記ステップと、
前記少なくとも1つの試験片を変形させるステップと、
前記1または複数のゲージマーク間の位置の変化を測定するステップと、
を含む、方法。
(13)試験片にマークを付けるためのシステムにおいて、
1または複数の試験片を保持して位置合わせするように構成された位置合わせ取付け具と、
前記1または複数の試験片に対してゲージマークを形成するために前記位置合わせ取付け具に近接して配置されたエネルギー源であって、前記ゲージマークが、前記エネルギー源の出力の周波数よりも大きいか等しい幅を有する、前記エネルギー源と、
を含む、システム。
(14)試験片にマークを付けるためのシステムにおいて、
1または複数の試験片を保持して位置合わせするように構成された位置合わせ取付け具と、
前記1または複数の試験片に対してゲージマークを形成するために前記位置合わせ取付け具に近接して配置されたエネルギー源であって、前記ゲージマークが、前記エネルギー源の出力の周波数に等しいまたはそれよりも広い間隔を有する、前記エネルギー源と、
を含む、システム。
(15)試験片にマークを付けるためのシステムにおいて、
1または複数の試験片を保持して位置合わせするように構成された位置合わせ取付け具と、
前記1または複数の試験片に対してゲージマークを形成するために前記位置合わせ取付け具に近接して配置されたエネルギー源であって、前記ゲージマークが、前記試験片を含む材料の粒子サイズの半分よりも浅いか等しい深さを有する、前記エネルギー源と、
を含む、システム。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】試験片にマークを付けるための従来技術のシステムの線図である。
【図2】本発明に従ったゲージ長に対する歪み性能を例示するグラフである。
【図3】本発明に従ったマークを付けるためのシステムの線図である。
【図4A】本発明に従った第1の例示的な位置合わせ装置の線図である。
【図4B】本発明に従った第2の例示的な位置合わせ装置の線図である。
【図5A】試験前のエアブラシゲージマークを備えたチューブ試験片のイメージである。
【図5B】試験後の図5Aのチューブ試験片のイメージである。
【図5C】試験前の本発明に従って形成されたゲージマークを備えたチューブ試験片のイメージである。
【図5D】試験後の図5Cのチューブ試験片のイメージである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
試験片の変形を測定するための方法において、
少なくとも1つの試験片に1または複数の高解像度ゲージマークを付けるステップと、
前記少なくとも1つの試験片を変形させるステップと、
前記1または複数の高解像度ゲージマーク間の位置の変化を測定するステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
試験片にマークを付けるためのシステムにおいて、
1または複数の試験片を保持して位置合わせするように構成された位置合わせ取付け具と、
前記位置合わせ取付け具に近接して配置された、前記1または複数の試験片に対して高解像度マークを形成するためのエネルギー源と、
を含む、システム。
【請求項3】
少なくとも1つの高解像度ゲージマークを含む試験片。
【請求項4】
試験片の変形を測定するための方法において、
電磁エネルギーを用いて少なくとも1つの試験片に1または複数のゲージマークを付けるステップであって、前記ゲージマークが、前記電磁エネルギーの周波数よりも大きいか等しい幅を有する、前記ステップと、
前記少なくとも1つの試験片を変形させるステップと、
前記1または複数のゲージマーク間の位置の変化を測定するステップと、
を含む、方法。
【請求項5】
試験片の変形を測定するための方法において、
少なくとも1つの試験片をコーティング材料でコーティングするステップと、
電磁エネルギーを用いて少なくとも1つの試験片に1または複数のゲージマークを付けるステップであって、前記ゲージマークが、前記電磁エネルギーの周波数よりも大きいか等しい幅を有する、前記ステップと、
前記少なくとも1つの試験片を変形させるステップと、
前記1または複数のゲージマーク間の位置の変化を測定するステップと、を含む、方法。
【請求項6】
請求項5に記載の試験片の変形を測定するための方法において、
前記1または複数のゲージマークの深さが、前記コーティング材料の厚みよりも浅い、方法。
【請求項7】
請求項5に記載の試験片の変形を測定するための方法において、
前記1または複数のゲージマークの深さが、前記コーティング材料の厚みに等しい、方法。
【請求項8】
請求項5に記載の試験片の変形を測定するための方法において、
前記1または複数のゲージマークの深さが、前記コーティング材料の厚みよりも深い、方法。
【請求項9】
試験片の変形を測定するための方法において、
電磁エネルギーを用いて少なくとも1つの試験片に1または複数のゲージマークを付けるステップであって、前記ゲージマークが、前記電磁エネルギーの周波数に等しいかそれよりも広い間隔を有する、前記ステップと、
前記少なくとも1つの試験片を変形させるステップと、
前記1または複数のゲージマーク間の位置の変化を測定するステップと、
を含む、方法。
【請求項10】
試験片の変形を測定するための方法において、
少なくとも1つの試験片をコーティング材料でコーティングするステップと、
電磁エネルギーを用いて少なくとも1つの試験片に前記1または複数のゲージマークを付けるステップであって、前記ゲージマークが、前記電磁エネルギーの周波数に等しいかそれよりも広い間隔を有する、前記ステップと、
前記少なくとも1つの試験片を変形させるステップと、
前記1または複数のゲージマーク間の位置の変化を測定するステップと、
を含む、方法。
【請求項11】
試験片の変形を測定するための方法において、
電磁エネルギーを用いて少なくとも1つの試験片に1または複数のゲージマークを付けるステップであって、前記ゲージマークが、前記試験片を含む材料の粒子サイズの半分よりも浅いか等しい深さを有する、前記ステップと、
前記少なくとも1つの試験片を変形させるステップと、
前記1または複数のゲージマーク間の位置の変化を測定するステップと、
を含む、方法。
【請求項12】
試験片の変形を測定するための方法において、
少なくとも1つの試験片をコーティング材料でコーティングするステップと、
電磁エネルギーを用いて少なくとも1つの試験片に1または複数のゲージマークを付けるステップであって、前記ゲージマークが、前記試験片を含む材料の粒子サイズの半分よりも浅いか等しい深さを有する、前記ステップと、
前記少なくとも1つの試験片を変形させるステップと、
前記1または複数のゲージマーク間の位置の変化を測定するステップと、
を含む、方法。
【請求項13】
試験片にマークを付けるためのシステムにおいて、
1または複数の試験片を保持して位置合わせするように構成された位置合わせ取付け具と、
前記1または複数の試験片に対してゲージマークを形成するために前記位置合わせ取付け具に近接して配置されたエネルギー源であって、前記ゲージマークが、前記エネルギー源の出力の周波数よりも大きいか等しい幅を有する、前記エネルギー源と、
を含む、システム。
【請求項14】
試験片にマークを付けるためのシステムにおいて、
1または複数の試験片を保持して位置合わせするように構成された位置合わせ取付け具と、
前記1または複数の試験片に対してゲージマークを形成するために前記位置合わせ取付け具に近接して配置されたエネルギー源であって、前記ゲージマークが、前記エネルギー源の出力の周波数に等しいまたはそれよりも広い間隔を有する、前記エネルギー源と、
を含む、システム。
【請求項15】
試験片にマークを付けるためのシステムにおいて、
1または複数の試験片を保持して位置合わせするように構成された位置合わせ取付け具と、
前記1または複数の試験片に対してゲージマークを形成するために前記位置合わせ取付け具に近接して配置されたエネルギー源であって、前記ゲージマークが、前記試験片を含む材料の粒子サイズの半分よりも浅いか等しい深さを有する、前記エネルギー源と、
を含む、システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【公開番号】特開2006−337360(P2006−337360A)
【公開日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−127735(P2006−127735)
【出願日】平成18年5月1日(2006.5.1)
【出願人】(597041828)コーディス・コーポレイション (206)
【氏名又は名称原語表記】Cordis Corporation
【Fターム(参考)】