車載器
【課題】再生中のコンテンツの画面から遷移元となりうるコンテンツの画面への遷移を可能とする車載器を提供する。
【解決手段】車載器の制御部は、遷移元及び遷移先を有する第1コンテンツの再生画面において、当該第1コンテンツの遷移先となる第2コンテンツに遷移するための遷移先ボタンを表示させるとともに、当該第1コンテンツの遷移元となる第3コンテンツが前記第2コンテンツと異なる場合に当該第3コンテンツに遷移するための遷移元ボタンを表示させる。そして、前記遷移先ボタンまたは前記遷移元ボタンに対応する操作信号が入力されたときに、操作されたボタンに対応する前記第2コンテンツまたは前記第3コンテンツの再生画面に遷移させる。
【解決手段】車載器の制御部は、遷移元及び遷移先を有する第1コンテンツの再生画面において、当該第1コンテンツの遷移先となる第2コンテンツに遷移するための遷移先ボタンを表示させるとともに、当該第1コンテンツの遷移元となる第3コンテンツが前記第2コンテンツと異なる場合に当該第3コンテンツに遷移するための遷移元ボタンを表示させる。そして、前記遷移先ボタンまたは前記遷移元ボタンに対応する操作信号が入力されたときに、操作されたボタンに対応する前記第2コンテンツまたは前記第3コンテンツの再生画面に遷移させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、センター装置から配信されたコンテンツを再生可能な車載器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、路上に設置された路側無線装置と車両に搭載された車載器から構成され、路側無線装置と車載器の間で双方向の無線通信を行う路車間通信システムが知られている。この路車間通信システムでは、例えば、DSRC(Dedicated Short Range Communication)と呼ばれる狭域通信方式が採用されている。
車載器は、路側無線装置と狭域無線通信を行い、当該路側無線装置を介してセンター装置から情報提供を受けることが可能となっている。すなわち、車両が路側無線装置の通信範囲内にある間のみ、車載器と路側無線装置との双方向通信が可能となり、この間にセンター装置から路側無線装置を介して車載器にコンテンツが配信される。
【0003】
上述した路車間通信システムの利用形態の一つとして、センター装置(サービス事業者)から車載器に対して、路側無線装置周辺の特定地域において有用なコンテンツ(例えば、周辺にある店舗や駐車場、医療機関等の地域情報、広告等)を配信させることが提案されている。また、センター装置から配信されたコンテンツを車載器で蓄積し、車載器が路側無線装置と通信できない環境(通信エリア外)においても、利用者の操作により呼び出して、又は自動的に、蓄積されているコンテンツを再生させる技術が提案されている(例えば、特許文献1)。
【0004】
また、センター装置から配信される地域情報には多数のコンテンツが含まれているため、車載器では蓄積したコンテンツを再生する際に、ツリー構造(階層構造)のインターフェースを用いて所望のコンテンツにアクセスして再生することが検討されている。
【特許文献1】特開2007−109032号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、車載器において、センター装置から配信されたコンテンツを蓄積することで、通信エリア外でもコンテンツを再生できるようにしているが、蓄積されたコンテンツにアクセスする方法については開示されていない。そのため、車載器に、広告情報等の余計なコンテンツが多数蓄積されていると、所望のコンテンツに簡単にアクセスすることはできないと考えられる。
また、ツリー構造のインターフェースを用いて所望のコンテンツにアクセスする方法では、再生中のコンテンツからその遷移先のコンテンツを指定することは可能であるが、遷移元に戻る情報がないため、当該コンテンツにアクセスするための操作が極めて煩雑となる。
【0006】
本発明は、再生中のコンテンツの画面から遷移元となりうるコンテンツの画面への遷移を可能とする車載器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、路側無線装置を介してセンター装置と無線通信を行う通信部と、
前記センター装置から配信されたツリー構造を構成する複数のコンテンツを記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶されているコンテンツの再生画面を表示する表示部と、
前記表示部におけるコンテンツの再生画面の表示制御を行う制御部と、を備え、
前記制御部は、遷移元及び遷移先を有する第1コンテンツの再生画面において、当該第1コンテンツの遷移先となる第2コンテンツに遷移するための遷移先ボタンを表示させるとともに、当該第1コンテンツの遷移元となる第3コンテンツが前記第2コンテンツと異なる場合に当該第3コンテンツに遷移するための遷移元ボタンを表示させ、
前記遷移先ボタンまたは前記遷移元ボタンに対応する操作信号が入力されたときに、操作されたボタンに対応する前記第2コンテンツまたは前記第3コンテンツの再生画面に遷移させることを特徴とする車載器である。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車載器において、前記制御部は、前記表示部に前記第1コンテンツの再生画面を表示させるときに、前記第3コンテンツが前記第2コンテンツに一致するか否かを判定することを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の車載器において、前記制御部は、前記通信部により前記第1コンテンツを受信して前記記憶部に記憶する際に、前記第3コンテンツが前記第2コンテンツと一致するか否かを判定することを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の車載器において、一つの第1コンテンツに対して遷移元となりうる複数の第3コンテンツがある場合、
前記制御部は、前記複数の第3コンテンツの中から所定の条件に従って優先される1のコンテンツを選択して、当該選択された第3コンテンツに遷移するための遷移元ボタンを表示させることを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の車載器において、一つの第1コンテンツに対して遷移元となりうる複数の第3コンテンツがある場合、
前記制御部は、前記複数の第3コンテンツのそれぞれに対応する遷移元ボタンを表示させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る車載器によれば、再生中のコンテンツの画面から遷移元となりうるコンテンツの画面への遷移が可能となるので、利便性が格段に向上する。
また、再生中のコンテンツに対して遷移元となるコンテンツが遷移先として登録されている場合には、当該コンテンツについては遷移先ボタンだけを表示させるので、一つのコンテンツに遷移するための操作ボタンが複数(遷移先ボタンと遷移元ボタン)表示されることはなく、利用者が混乱するのを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係る路車間通信システム100のシステム構成を示す説明図である。
図1に示すように、路車間通信システム100は、センター装置1、路側無線装置2、車両Cに搭載された車載器5を含んで構成される。なお、図1では、1台のセンター装置1のみ示しているが、センター装置1はコンテンツを提供するサービス提供事業者毎に設けられる。
【0014】
路側無線装置2は、路上や駐車場等に複数設置され、各路側無線装置2はネットワークNを介してセンター装置1と接続されている。また、路側無線装置2は、車載器5と狭域通信(DSRC)により情報の送受信を行う。
すなわち、センター装置1は、路側無線装置2を介して車載器5にコンテンツを提供可能となっている。そして、車載器5は、提供されたコンテンツに再生処理を施し、このコンテンツに基づく音声をスピーカから出力したり、映像をディスプレイに表示したりする。
【0015】
図2は、センター装置1及び路側無線装置2の内部構成を示すブロック図である。すなわち、センター装置1及び路側無線装置2は、図2に示す機能ブロックからなる処理装置(例えば、コンピュータ端末)を備えている。
【0016】
図2に示すように、センター装置1は、制御部11、ネットワーク通信部12、コンテンツ記憶部13、を備えて構成される。
制御部11は、CPU111、ROM112、RAM113を備える。CPU111は、RAM113を作業領域として、ROM112に記憶された制御プログラムを実行することにより、各種演算を行うほか、ネットワーク通信部12を制御する。
【0017】
ネットワーク通信部12は、TCP/IP等の通信プロトコルに従って処理を行い、ネットワークNを介して路側無線装置2にコンテンツを送信する。
コンテンツ記憶部13は、例えば、ハードディスクで構成され、車載器5に提供するためのコンテンツを記憶する。このコンテンツは、利用者に提供するテキスト情報、画像情報、音楽情報等を含んで構成され、その内容としては、例えば、店舗の広告や駐車場、医療施設の案内、クーポン等、様々なものが挙げられる。また、コンテンツは、後述する所定のフォーマット(いわゆる複合コンテンツフォーマット)に従って構成される。
【0018】
路側無線装置2は、制御部21、DSRC通信部22、ネットワーク通信部23、を備えて構成される。
制御部21は、CPU211、ROM212、RAM213を備える。CPU211は、RAM213を作業領域として、ROM212に記憶された制御プラグラムを実行することにより、各種演算を行うほか、DSRC通信部22、ネットワーク通信部23を制御する。
【0019】
DSRC通信部22は、DSRCにより車両Cに搭載されている車載器5にコンテンツを送信する。
ネットワーク通信部23は、TCP/IP等の通信プロトコルに従って処理を行い、ネットワークNを介してセンター装置1からのコンテンツ情報等を受信する。
路側無線装置2において、センター装置1から送信されたコンテンツを受信すると、DSRC通信部22はコンテンツを提供するためのDSRC電波を常時発信する。路側無線装置2と通信可能な範囲(路側エリア)を車両が通過した際に、この車両Cに搭載された車載器5に対してコンテンツが配信されることとなる。
【0020】
図3は、路側無線装置2の通信可能範囲である路側エリアZの説明図である。
図3に示すように、路側無線装置2は、道路脇や道路上方に設置されたアンテナ2aから到達距離が限定されたDSRC電波を放射し、路側無線装置近傍に路側エリアZを形成する。ここで、DSRCとは、5.8GHz帯の電波を使った狭域通信方式であり、その通信範囲は、例えば、数メートルから数十メートルとされる。
【0021】
路車間通信システム100では、複数の路側無線装置2が設置されるが、路側無線装置2からのDSRC電波の出力は何れも同じ程度に設定されるので、複数の路側無線装置2がそれぞれ形成する路側エリアは設定場所に関係なく、ほぼ一定である。そして、路側無線装置2は、それぞれの路側エリア内にある車両Cに搭載された車載器5とだけ、双方向無線通信(路車間通信)が可能となる。
【0022】
図4は、車両Cに搭載される車載器5の一構成例を示すブロック図である。
車載器5は、ITS(Intelligent Transport Systems:高度道路交通システム)に適用可能なITS車載器であり、路車間通信システム100において、センター装置1から路側無線装置2を介して配信されたコンテンツ等を受信し、再生・出力するものである。
【0023】
図4に示すように、車載器5は、制御部51、DSRC部52、VICSモジュール53、カーナビ部54、を備えて構成されている。
【0024】
制御部51は、CPU511、ROM512、RAM513を備えて構成される。CPU511は、RAM513を作業領域として、ROM512に記憶された制御プラグラムを実行することにより、各種演算を行うほか、各部の集中制御を行う。
【0025】
DSRC部52は、DSRC制御部521、DSRC通信部522、記憶部523、ETC処理部524、ICカードインターフェース525、を備えて構成され、路側無線装置2やETC基地局とDSRCにより通信するための処理を行う。
【0026】
DSRC制御部521は、CPU、ROM、RAM(何れも図示略)を備えて構成され、ROMに記憶されている制御プログラムとの協働によりDSRC部52の各部の動作を制御する。
例えば、ETCによる決済を行う際には、DSRC通信部522の通信動作を制御してETC基地局から決済情報を受信させる。また、ETC処理部524により決済情報をクレジットカード等のICに書き込む処理を行わせる。
また例えば、DSRC通信部522により、センター装置1から路側無線装置2を介して配信されたコンテンツを受信した場合には、これを制御部51に転送する。
【0027】
DSRC通信部522は、車両Cのダッシュボード上でフロントガラス近傍に設置されたアンテナを備え、このアンテナを介して路側無線装置2やETC基地局と、DSRCによる通信を行う。
記憶部523は、例えば、不揮発メモリで構成され、車載器5に付番される車載器IDや、車載器5を搭載する車両Cの車両情報等を記憶する。
車載器IDは、製造時に個々の車載器に付番される車載器情報である。車両情報は、車載器5を搭載する車両Cのナンバープレート情報や、車種情報(大型車両、中型車両、小型車両、身障者運転者両など)を含み、車両Cに車載器5を搭載する際に登録される(セットアップ)。
【0028】
ETC処理部524は、ICカードインターフェース525に挿抜されるIC付きクレジットカード又はデビットカード等に対して、決済情報等の読み書きを行う。
ICカードインターフェース525は、クレジットカード等を装着するスロットを備え、このスロットに挿入されたクレジットカード等のICとETC処理部524との間の情報のやりとりを仲介する。
【0029】
VICSモジュール53は、光通信用、FM通信用、2.4GHz電波通信用のアンテナをそれぞれ備え、VICS(Vehicle Information and Communication System:道路交通情報通信システム)センターと光通信、FM通信、電波通信を行う。VICSモジュール53は、VICSセンターから渋滞情報や道路交通情報等を受信し、制御部51に転送する。
【0030】
カーナビ部54は、カーナビ制御部541、現在地検出部542、地図記憶部543、操作部544、出力部545、記憶部546、ネットワーク通信部547、を備えて構成され、例えば、車両Cを案内経路へ誘導するための処理を行う。
【0031】
カーナビ制御部541は、現在地検出部542から取得した現在地の情報及び地図記憶部543に記憶された地図情報等に基づいて、車両Cの現在地から操作部544を介して設定された目的地までの案内経路を算出する。そして、地図記憶部543に記憶されている地図情報を用いて、算出した案内経路へ誘導するための地図画面を作成し、出力部545のディスプレイに表示させる。
また、カーナビ制御部541は、センター装置1から配信されたコンテンツを再生する再生部として機能する。具体的には、カーナビ制御部541は、制御部51と協働して、出力部545のディスプレイにおけるコンテンツの再生画面の表示制御や音声出力制御を行う。
【0032】
現在地検出部542は、GPS(Global Positioning System:全地球測位システム)、ジャイロセンサ等を備える。
GPSは、GPS衛星から送信されるGPS信号を受信し、これに基づいて自車位置(緯度、経度)を算出する。
ジャイロセンサは、移動方向の変化量を示す車の加速度(単位時間当たりの水平方向への回転速度)を検出する(角速度センサ)とともに、地磁気の検出を行い(方位センサ)、自車の絶対方位を検出する。
現在地検出部542は、GPSとジャイロセンサから取得した情報に基づいて車両の現在地を示す現在地情報(緯度、経度等の情報)や走行速度の情報を作成する。
【0033】
地図記憶部543は、ハードディスクやDVD等の記憶媒体で構成され、案内表示に必要な地図情報を記憶する。
操作部544は、車載器本体に設けられるハードキー、出力部545のディスプレイに一体的に設けられたタッチパネル(ソフトキー)、又はリモコンで構成される。操作部544は、利用者によってキー操作がなされたときに、この操作に対応する操作信号を制御部51に出力する。
【0034】
出力部545は、ディスプレイとスピーカで構成される。例えば、センター装置1から提供されたコンテンツが再生されると、ディスプレイでは当該コンテンツに基づく表示案内が出力され、スピーカでは音声案内が出力される。
また、出力部545は、記憶部546に記憶されているコンテンツを画像又は音声により利用者に通知する通知部として機能する。この出力部545によるコンテンツの通知動作は、制御部51とカーナビ制御部541の協働により制御される。
また、出力部545のディスプレイは、タッチパネル機能を有し、画面上に表示されたボタンが操作されると、ボタンに対応する制御が行われることとなる。
【0035】
記憶部546は、例えば、読み書き可能な半導体メモリで構成される。記憶部546は、例えば、VICSモジュール53を介して受信されるガイド情報(道路情報、渋滞情報等)や車両の走行履歴、センター装置1から配信されたコンテンツのデータ等を記憶する。
ネットワーク通信部547は、例えば、IP接続可能な路側無線装置2又はIP接続可能な携帯電話等を介してインターネットに接続する。例えば、コンテンツに含まれるURL情報で指定されるサイトに接続する。接続されたサイトは、ウェブブラウザ等の所定のアプリケーションソフトによって出力部545のディスプレイに表示されることとなる。
【0036】
上述したように、本実施形態の車載器5は、路側無線装置2を介してセンター装置1と無線通信を行うDSRC部52(通信部)と、センター装置1から配信されたコンテンツを記憶する記憶部546と、記憶部546に記憶されているコンテンツの再生画面を表示する出力部545のディスプレイ(表示部)と、再生画面を遷移するための操作部544と、出力部545のディスプレイにおけるコンテンツの再生画面の表示制御を行う制御部51,カーナビ制御部541(制御部)と、を備える。
【0037】
図5は、センター装置1から配信されるコンテンツのデータ構造の一例について示す説明図である。図5に示すように、センター装置1からは一時に複数の情報グループ(情報グループ群)が配信され、車載器5では複数の情報グループを受信して、即時再生又は記憶部546に蓄積することとなる。
ここで、図5における情報グループ1、2、・・nのそれぞれが一つのコンテンツであり、車載器5においては情報グループを単位として再生処理が行われる。なお、本明細書では、情報グループとコンテンツを同義として扱うものとする。
【0038】
図5に示すように、一つの情報グループは、内容により分類された複数の要素で構成される。各構成要素はID番号(00、01、・・等)と当該ID番号に対応して格納される実データからなる。図5において、情報グループ1には、ID=00(ID番号が“00”であることを示す、以下同じ)、ID=01、ID=02、ID=03、ID=04、ID=05、ID=10、ID=30で規定される情報が含まれていることを示している。
【0039】
センター装置1から配信される情報グループは、例えば、図6に示すようなツリー構造を構成している。すなわち、それぞれの情報グループには遷移元または/及び遷移先となる情報グループが存在する。
図6において、情報グループ間は矢印で結ばれているが、矢印の基点に位置する情報グループに対して矢印の終点に位置する情報グループが遷移先となる。例えば、出発点となる最上位階層の情報グループ1は、遷移先として下位階層の情報グループ2,3,5,7,8を有している。
一般には、例えば情報グループ5のように、下位階層の情報グループ6,40が遷移先となるが、情報グループ2のように、当該情報グループ2と同位階層の情報グループ7,8が遷移先となる場合や、情報グループ20のように、当該情報グループ20の上位階層の情報グループ3が遷移先となる場合もある。
また、矢印の終点に位置する情報グループに対して矢印の基点に位置する情報グループが遷移元となる。
【0040】
図7は、情報グループを構成する各要素(ID番号及びこれに対応して格納されている実データ)の詳細内容の一例を示す説明図である。
ID=00には、情報グループを構成している複数の要素のID番号が記述される。例えば、図5に示す情報グループ1の場合、ID=00には、“00、01、02、03、04、05、10、30、・・”が記述される。車載器5は、情報グループのID=00に記述されている情報を参照することで、当該情報グループに含まれる情報の内容を確認できる。
【0041】
ID=01には、当該情報グループを含む複数の情報グループを配信するサービス事業者(センター装置1)に関する情報が記述される。具体的には、DSRCの運用を管理する機関で規定され、サービス事業者毎にユニークに割り付けられるサービス事業者コード、サービス事業者を利用者に視覚的に通知するためのサービス事業者表示テキスト、サービス事業者を利用者に音声で通知するためのサービス事業者表音文字列等が記述される。
【0042】
ID=02には、当該情報グループ(コンテンツ)に関する情報が記述される。具体的には、サービス事業者が配信する情報グループの提供元を示す情報提供企業コード、情報提供企業を利用者に視覚的に通知するための情報提供企業表示テキスト、情報提供企業を利用者に音声で通知するための情報提供企業表音文字列、サービス事業者が情報グループ毎にユニークに割り付ける情報コード、情報グループの名称を利用者に視覚的に通知するための情報表示テキスト、情報グループを利用者に音声で通知するための情報表音文字列、当該情報グループをカテゴリー分けするために用いる嗜好データカテゴリ等が記述される。
【0043】
ID=03には、当該情報グループ(コンテンツ)に関する情報が記述される。具体的には、受信した情報グループを受信完了後すぐに再生するか、通信エリア外でも利用可能に蓄積するかを表す即時再生/蓄積コード、情報グループを再生すべきエリア(情報提供地点)において当該情報グループを再生できない場合の挙動を規定する再生条件コードが記述される。
【0044】
ID=04には、当該情報グループの有効期限に関する情報(有効期限情報)が記述される。具体的には、有効期限開始日時(開始年月日時分秒)、有効期限終了日時(終了年月日時分秒)が記述される。有効期限開始日時が経過後に当該情報グループの再生が可能となる。一方、有効期限終了日時が経過した情報グループについては、その再生は不可能とするようにしてもよい。また有効期限終了日時が経過した情報グループについても再生を可能とすることもできる。これらは車載器の仕様により適宜設定される。
【0045】
ID=05には、当該情報グループの提供時間に関する情報が記述される。具体的には、後述するID=10で規定される対象地点(店舗等)の曜日毎の営業時間、当該情報グループを再生可能とする曜日毎の情報提供時間が記述される。
【0046】
ID=10には、当該情報グループによるサービス対象となる対象地点に関する情報が記述される。具体的には、サービス対象地点の緯度経度を表す対象地点座標、対象地点名称を利用者に視覚的に通知するための対象地点表示用テキスト等が記述される。
【0047】
ID=30には、当該情報グループの再生画面からの遷移先に関する情報(遷移情報)が記述される。具体的には、遷移先の情報グループの情報コード(ID=02に記述されている)からなる次再生情報コード1〜8が記述される。
この次再生情報コードには、ツリー構造の下位階層にある情報グループに遷移するための情報コードだけでなく、同位階層または上位階層にある情報グループに遷移するための情報コードが記述される場合もある。例えば、図6における情報グループ2では、次再生情報コードとして同位階層である情報グループ7,8の情報コードが記述される。また、情報グループ20では、次再生情報コードとして上位階層である情報グループ3の情報コードが記述される。
【0048】
ID=40には、複数の情報グループの中から所望の情報グループを検索するための詳細情報が記述される。具体的には、当該情報グループが提供するサービス内容を利用者が理解するためのキーワード等の詳細情報表示テキストが記述される。例えば、当該情報グループが、利用者にとって有用なサービスを提供するためのサービス情報(例えば、クーポン情報、バーゲン情報)である場合には、このID=40にクーポン情報やバーゲン情報である旨が記述される。
【0049】
図7に示す情報グループの構成要素において、ID=00、01、02、03、04、05、10は必須要素であり、情報グループには原則としてこれらの要素が含まれる。
【0050】
本実施形態に係る車載器5において、センター装置1から配信された複数の情報グループを受信すると、カーナビ部54の記憶部546には、情報グループ毎にそれぞれ図7に示す構成で情報が記憶され、蓄積されることとなる。なお、記憶部546に記憶される情報グループは、ID=03で“蓄積コード”が設定されている情報グループである。
そして、利用者によって情報グループの再生操作が行われると、記憶部546に記憶されている情報グループのうち選択された情報グループが再生される。このとき、情報グループのID=30に次再生情報コード1〜8が記述されていれば、当該情報グループの再生画面上に、再生遷移用の1〜8の番号の付いた遷移先ボタン(ソフトキー)が表示される。
利用者によって遷移先ボタンが操作されると、操作されたボタン番号に対応する次再生情報コード(遷移先の情報コード)で指定される情報グループを参照し、この情報グループの再生画面を表示する。以下の説明において、情報グループの再生画面を遷移させることを、単に再生遷移と称することもある。
【0051】
すなわち、車載器5の制御部51,カーナビ制御部541(制御部)は、出力部545のディスプレイ(表示部)に情報グループ(第1コンテンツ)の再生画面を表示させるとともに、操作部544から遷移先ボタンに対応する再生遷移を指示する操作信号が入力されたときに、当該情報グループの遷移先となる情報グループ(第2コンテンツ)の再生画面を出力部545のディスプレイに表示させる。
【0052】
このように、情報グループが有している情報を利用することで、具体的にはID=30に記述された次再生情報コードを利用することで、遷移先として予め指定されている情報グループに再生画面を遷移させることができる。
例えば、図6に示す情報グループ2が再生されている場合、情報グループ2のID=30には次再生情報コードとして情報グループ9,11の情報コードが記述されているので、これらに対応する遷移先ボタンが表示される。そして、この遷移先ボタンが操作されると次再生コードで指定される情報グループに再生遷移する。しかしながら、遷移元となる情報グループ1に再生遷移することはできない。
そこで、本実施形態では、再生中の情報グループの画面から、当該情報グループの遷移元となる情報グループの再生画面に遷移できるようにしている。
【0053】
具体的には、本実施形態の車載器5では、再生中の情報グループの画面から、当該情報グループの遷移元となる情報グループ(上位階層の情報グループに限らない)の再生画面に遷移するために、予め画面遷移テーブルを作成して記憶部546に記憶しておく。この画面遷移テーブルには、記憶部546に記憶されている情報グループごとにレコードが生成され、このレコード内に遷移元である情報グループの情報コードが遷移元情報として登録される。ここで、レコードとは、画面遷移テーブルの中のある一つの情報グループに関する情報を意味し、例えば後述する図8における一行に該当する。
そして、情報グループの再生時に、遷移元となる情報グループに遷移するための操作ボタン(以下、遷移元ボタンと称する)を再生画面上に表示する。利用者によって遷移元ボタンが操作されると、画面遷移テーブルの遷移元情報に登録されている情報コードに従って、対応する情報グループを再生する。
【0054】
すなわち、車載器5の制御部51,カーナビ制御部541(制御部)は、出力部545のディスプレイ(表示部)に情報グループ(第1コンテンツ)の再生画面を表示させるとともに、操作部544から遷移元ボタンに対応する再生遷移を指示する操作信号が入力されたときに、当該情報グループの遷移元となりうる情報グループ(第3コンテンツ)の再生画面を出力部545のディスプレイに表示させる。
【0055】
また、再生中の情報グループの遷移元となる情報グループの情報コードが、次再生情報コードとして再生中の情報グループのID=30に記述されている場合には、一つの情報グループが遷移元かつ遷移先となるので、このような場合に柔軟に対応できるようにしている。
例えば、図6に示す情報グループ20が再生されている場合、情報グループ3は情報グループ20に対して遷移元かつ遷移先となるので、単純に画面遷移テーブルの遷移元情報に基づいて遷移元ボタンが表示されると、情報グループ3に再生遷移するための操作ボタンとして、遷移先ボタンと遷移元ボタンの2つが表示されてしまうこととなる。
すなわち、何れの操作ボタンを操作しても情報グループ2の再生画面に遷移するにも関わらず、異なる操作ボタンが表示されることとなり、利用者を混乱させてしまう虞がある。
そこで、本実施形態では、再生中の情報グループの画面において、当該情報グループの遷移元の情報グループが遷移先として登録されている(例えば、再生中の情報グループの次再生情報コードに含まれている)場合には、遷移元ボタンを表示しないようにしている。
【0056】
このように、本実施形態に係る車載器5によれば、情報グループごとに遷移元情報を登録しておくことにより、再生中の情報グループの画面から遷移元となりうる情報グループの再生画面に遷移させることができるので、遷移元の情報グループに再生遷移するのに面倒な操作は必要なく、利便性が向上する。
また、再生中の情報グループに対して遷移元となる情報グループが遷移先として登録されている場合には、当該情報グループについては遷移先ボタンだけを表示させるので、一つの情報グループに遷移するための操作ボタンが複数(遷移先ボタンと遷移元ボタン)表示されることはなく、利用者が混乱するのを防止することができる。
【0057】
以下に、本実施形態に係る車載器5において実行される処理(受信処理、表示制御処理)について、具体的に説明する。
(第1実施形態)
図8は、第1実施形態に係る画面遷移テーブルT1の構成例を示す説明図である。ここで、センター装置1から配信されるコンテンツは図6に示すツリー構造を有するものとする。
図8に示すように、画面遷移テーブルT1に登録される情報グループには登録番号1,2,・・が付与され、情報グループごとに情報提供企業コード、情報コード、情報提供企業表示テキスト、情報表示テキスト、遷移元情報が登録される。
第1実施形態では、画面遷移テーブルT1において、それぞれの情報グループのレコードには、遷移元情報として一つの情報グループの情報コードだけを登録する。つまり、情報グループの再生画面において、遷移元ボタンが操作されたときに再生遷移する情報グループは一つに決まっている。
【0058】
図8に示す画面遷移テーブルT1において、登録番号nの情報グループを情報グループnと称する。なお、画面遷移テーブルT1に登録しておく情報は図8に示すものに限定されず、少なくとも情報グループを識別するための情報(例えば、情報コード)と、当該情報グループの遷移元となる情報グループを示す遷移元情報が含まれるようにすればよい。
図8では、それぞれの情報グループの内容をわかりやすくするために、情報提供企業表示テキストや情報表示テキストを登録した画面遷移テーブルを示している。
【0059】
図8において、例えば情報グループ1については、情報提供企業コードが“000001”、情報コードが“000001”、情報提供企業表示テキストが“△△△センター”、情報表示テキストが“△△△センター”、遷移元情報が“なし”であることが登録されている。情報グループ1は最上位階層の情報グループ(いわゆるトップページ)であるため、遷移元情報は“なし”となっている。
また、例えば情報グループ3については、情報提供企業コードが“000002”、情報コードが“000003”、情報提供企業表示テキストが“○□△”、情報表示テキストが“○□△SC○○店”、遷移元情報が“000001”(情報グループ1)であることが登録されている。
また、例えば情報グループ4については、情報提供企業コードが“000002”、情報コードが“000004”、情報提供企業表示テキストが“○□△”、情報表示テキストが“○□△SC○○店 ランチクーポン”、遷移元情報が“000003”(情報グループ3)であることが登録されている。
【0060】
ここで、情報提供企業コード、情報コード、情報提供企業表示テキスト、情報表示テキストは、後述する図9のステップS107において登録される。また、遷移元情報は図9のステップS109(詳細には図10,11)で登録される。ある情報グループについて、ID=30(遷移情報)に次再生情報コードが記述されていれば、この次再生情報コード(情報グループの情報コード)で指定される情報グループについては遷移元情報が登録されることとなる。
【0061】
つまり、図8では、情報グループ2,3,5,7,8は、情報グループ1を遷移元とする(すなわち、情報グループ1のID=30に次再生情報コードとして情報グループ2,3,5,7,8の情報コードが記述されている)ことが示されている。なお、後述するように、遷移元となりうる情報グループが複数ある場合(例えば、情報グループ3,7,8)には、予め設定されたルールに従って遷移元情報は登録される。
【0062】
図9は、第1実施形態に係る受信処理(受信処理1)の一例について示すフローチャートである。この受信処理は、例えば、車両(車載器5)が路側無線装置2の路側エリアZに進入してDSRC通信が開始されたときに、CPU511がROM512内の受信処理プログラムを実行することにより実現される。
【0063】
ステップS101では、車載器5が路側無線装置2の路側エリアZ内にある(エリアイン中)か、すなわち、車載器5と路側無線装置2とが通信状態にあるか否かを判定する。そして、エリアイン中と判定した場合はステップS102に移行し、エリアイン中でないと判定した場合はステップS109に移行する。
ステップS102では、路側無線装置2から送信される複数の情報グループのうち、一つの情報グループの受信が完了したか否かを判定し、情報グループの受信が完了するとステップS103に移行する。つまり、一つの情報グループが完了するごとに、当該情報グループの再生/保存処理、画面遷移テーブルへの登録処理が行われる。
【0064】
ステップS103では、受信した情報グループがID=01,02,03で規定される情報(事業者に関する情報、コンテンツに関する情報)を含むか否かを判定する。例えば、情報グループのID=00には、情報グループの構成要素のID一覧が記述されているので、ID=00にID=01,02,03が記述されているかに基づいて判定する。
そして、ID=01,02,03で規定される情報を含むと判定した場合は、正常に受信完了したものと判断し、ステップS104に移行する。一方、ID=01,02,03で規定される情報を含んでいないと判定した場合は、当該情報グループについては正常に受信できていないものと判断し、ステップS101に移行する。つまり、この情報グループについては車載器5において再生も保存もされないし、画面遷移テーブルにも登録されない。
【0065】
ステップS104では、受信した情報グループ内のID=03に記述されている即時再生/蓄積コードを参照する。
ステップS105では、ID=03に記述されている即時再生/蓄積コードが蓄積を示すコードであるか否かを判定する。そして、蓄積を示すコードであると判定した場合はステップS106に移行し、蓄積を示すコードでないと判定した場合(即時再生を示すコードの場合)は、ステップS101に移行する。つまり、即時再生する情報グループについては、受信完了後、カーナビ部54においてそのまま再生され、記憶部546には保存されない。また、画面遷移テーブルT1(図8参照)にも登録されない。
【0066】
ステップS106では、受信した情報グループを記憶部546に保存する。
ステップS107では、画面遷移テーブルに遷移元情報以外の情報を登録する。つまり、図8に示す画面遷移テーブルT1の場合、受信した情報グループ内のID=02に記述されている情報提供企業コード、情報提供企業表示テキスト、情報コード、情報表示テキストが抽出され、登録される。
ステップS108では、路側無線装置2から送信されるすべての情報グループについて受信が完了したか否かを判定する。そして、すべての情報グループについて受信が完了したと判定した場合はステップS109に移行し、受信が完了していないと判定した場合はステップS101に移行して次の情報グループを受信する。
【0067】
ステップS109では、受信したすべての情報グループについて遷移元情報確認処理を行う。つまり、すべての情報グループを受信したとき(ステップS108で“YES”)、又は、車載器5が路側無線装置2の路側エリアZ外となったとき(ステップS101で“NO”)に、遷移元情報確認処理が行われる。なお、車載器5が路側無線装置2の路側エリアZ外となった場合は、それまでに受信した情報グループについて遷移元情報確認処理を行うこととなる。
この遷移元情報確認処理により、画面遷移テーブルT1に登録されたすべての情報グループについて、遷移元情報が登録/未登録されると、受信処理を終了する。
【0068】
図10は、遷移元情報確認処理1(図9のステップS109)の一例について示すフローチャートである。図10では、図9のステップS107で画面遷移テーブルT1に登録した情報グループを“I”、情報グループIの遷移先となる情報グループを“Y”としている。また、画面遷移テーブルT1における情報グループIのレコードをレコードI、情報グループYのレコードをレコードYとしている。つまり、情報グループIは情報グループYの遷移元となりうる情報グループである。
【0069】
ステップS111では、画面遷移テーブルT1において先頭のレコードに登録されている情報グループIを参照する。情報グループの参照とは、記憶部546に記憶されている情報グループの実データを参照することである。
ステップS112では、参照中の情報グループIはID=30で規定される情報(遷移情報)を含むか、つまり、情報グループIが当該情報グループIから遷移可能な情報グループを有するか否かを判定する。例えば、情報グループIのID=00にID=30が記述されているかに基づいて判定する。
そして、遷移情報を含むと判定した場合はステップS113に移行する。一方、情報グループIが遷移情報を含まないと判定した場合(例えば、情報グループIが最下位階層の情報グループの場合)はステップS119に移行する。遷移情報を有していない情報グループは他の情報グループの遷移元となり得ないためである。
【0070】
ステップS113では、情報グループI内のID=30に記述されている次再生情報コードを参照する。
ステップS114では、ID=30に具体的な次再生情報コードが記述されているか否かを判定する。情報グループIのID=00内にID=30があったとしても(ステップS112で“YES”)、実際にはID=30に次再生情報コード(実データ)が記述されていない可能性があるので、ID=30に次再生情報コードが実際に記述されているか否かを判定する。そして、情報グループIのID=30に次再生情報コードが記述されていると判定した場合はステップS115に移行し、次再生情報コードが記述されていないと判定した場合はステップS119に移行する。
ステップS115では、情報グループIのID=30に記述されている先頭の次再生情報コードで指定される情報グループYのレコードYを、画面遷移テーブルT1から検索する。
【0071】
ステップS116では、情報グループIの情報コードを、その遷移先となる情報グループYのレコードYに、遷移元情報として登録するための遷移元情報登録処理を行う。
この遷移元情報登録処理は、図11に示すフローチャートに従って行われる。
図11は、遷移元情報登録処理1の一例について示すフローチャートである。
ステップS131では、画面遷移テーブルT1の中から情報グループYのレコードYを参照し、レコードYの遷移元情報に情報コードが既に登録されているか否かを判定する。そして、レコードYの遷移元情報に情報コードが登録されていないと判定した場合はステップS133に移行し、情報コードが登録されていると判定した場合はステップS132に移行する。
ステップS132では、情報グループIを情報グループYの遷移元として登録するか否かを判定する。例えば、図12に示す優先ルールに従って、先に登録された情報グループと情報グループIの何れを遷移元として登録するか判断する。
【0072】
図12は、第1実施形態において遷移元情報を登録する際の優先ルールの一例について示す説明図である。
図12に示すように、優先ルールとしては、受信時刻が早い/遅い方の情報グループを優先して遷移元とする(ルール1,2)、情報コードが大きい/小さい方の情報グループを優先して遷移元とする(ルール3,4)、情報提供企業コードが大きい/小さい方の情報グループを優先して遷移元とする(ルール5,6)等がある。
なお、情報提供企業コードが大きい/小さい方の情報グループを優先して遷移元とするルール(ルール5,6)の場合、情報提供企業コードが同じとなる可能性もある。このような場合は、さらに受信時刻を比較して受信時刻が早い/遅い方の情報グループを優先して遷移元とする(ルール7〜10)、又は、情報コードを比較して情報コードが大きい/小さい方の情報グループを優先して遷移元とする(ルール11〜14)。
第1実施形態では、情報グループの遷移元情報を一つだけ登録するようにしているので、図12に示すような優先ルールを予め設定しておく必要がある。
【0073】
図11のステップS132において、情報グループIを情報グループYの遷移元として登録すると判定した場合はステップS133に移行し、遷移元として登録しないと判定した場合は遷移元情報登録処理1を終了する。
ステップS133では、レコードYの遷移元情報として情報グループIの情報コードを登録し、遷移元情報登録処理1を終了する。
この遷移元情報登録処理1により、画面遷移テーブルT1のレコードYの遷移元情報に、情報グループIの情報コードが登録/非登録される。遷移元情報登録処理1を終了すると、図10のフローチャートに復帰する。
【0074】
図10のステップS117では、情報グループIのID=30に他の次再生情報コードが記述されているか否かを判定する。そして、情報グループIのID=30に他の次再生情報コードが記述されていると判定した場合はステップS118に移行し、他の次再生情報コードが記述されていないと判定した場合はステップS119に移行する。
ステップS118では、情報グループIのID=30に記述されている次の次再生情報コードで指定される情報グループYのレコードYを画面遷移テーブルT1から検索し、ステップS116以降の処理を行う。
ステップS116〜S118を繰り返すことにより、情報グループIが遷移元となりうるすべての情報グループYについて、そのレコードYの遷移元情報に情報グループIの情報コードが登録/非登録されることとなる。
【0075】
ステップS119では、画面遷移テーブルT1に他の情報グループのレコードがあるか否か、すなわち、ステップS112以降の処理を受けていない情報グループのレコードがあるか否かを判定する。そして、他の情報グループのレコードがあると判定した場合はステップS120に移行し、他の情報グループのレコードがないと判定した場合は遷移元情報確認処理1を終了する。
ステップS120では、画面遷移テーブルT1において次のレコードに登録されている情報グループIを参照し、ステップS112以降の処理を行う。
【0076】
図9〜11に示す処理により、すべての情報グループについて、当該情報グループの再生画面から遷移元となる情報グループの再生画面に遷移するための遷移元情報が登録された画面遷移テーブルT1が作成される。なお、ツリー構造の最上位階層の情報グループ(例えば、図6の情報グループ1)については、遷移元情報は登録されない。
【0077】
このように、第1実施形態では、一つの情報グループYに対して遷移元となりうる複数の情報グループIがある場合、複数の情報グループIの中から所定の条件(例えば、図12の優先ルール)に従って優先される一つの情報グループIを選択して、情報グループYの遷移元として登録する。そして、情報グループYの再生画面では、遷移元として設定された情報グループIに遷移するための遷移元ボタンが表示されることとなる。
【0078】
図13は、表示制御処理の一例について示すフローチャートである。この情報グループ表示制御処理は、例えば、利用者が操作部544により情報グループの再生を指示したときに、CPU511がROM512内の表示制御処理プログラムを実行することにより実現される。
図13のステップS201では、利用者の操作により再生指示された情報グループを参照する。
ステップS202では、参照した情報グループの再生処理を行う。この再生処理は、後述する図14に示すフローチャートに従って行われる。
ステップS203では、ステップS202の再生処理により出力部545のディスプレイに表示された再生画面において、再生画面を遷移するための画面遷移処理を行う。この画面遷移処理は、後述する図15に示すフローチャートに従って行われる。
ステップS204では、利用者により情報グループの再生終了を指示する操作がなされたか否かを判定する。そして、再生終了を指示されたと判定した場合はステップS205に移行し、再生終了を指示されていないと判定した場合はステップS203に移行する。
ステップS205では、再生中の表示を消去し、表示制御処理を終了する。
【0079】
図14は、第1実施形態に係る再生処理1の一例について示すフローチャートである。
ステップS211では、図13のステップS201で参照した情報グループを再生する。具体的には、参照した情報グループに含まれる情報(例えば、ID=01の情報提供企業表示テキストや情報表示テキスト、ID=30の次再生情報コード、ID=10の対象地点表示テキスト、画像データ等)を解析して画面データを生成し、出力部545のディスプレイに当該情報グループの詳細を示す再生画面を表示する。
このとき、例えば、参照した情報グループのID=30に次再生情報コード1〜8が記述されていれば、当該情報グループの再生画面上には、画面遷移用の1〜8の番号の付いた遷移先ボタン(ソフトキー)が表示される。
【0080】
ステップS212では、画面遷移テーブルT1の中から再生指示された情報グループのレコードを参照し、当該情報グループの遷移元情報が登録されているか否かを判定する。一般に、再生指示された情報グループが、ツリー構造の最上位階層の情報グループ以外であれば、遷移元情報は登録されている。そして、遷移元情報が登録されていると判定した場合はステップS213に移行し、遷移元情報が登録されていないと判定した場合は再生処理1を終了する。
【0081】
ステップS213では、画面遷移テーブルT1に登録されている遷移元情報が、当該情報グループのID=30に記述された次再生情報コードと一致するか否かを判定する。そして、遷移元情報が次再生情報コードと一致しないと判定した場合はステップS214に移行し、一致すると判定した場合は再生処理1を終了する。
【0082】
ステップS214では、遷移元として登録されている情報グループの再生画面に遷移するための遷移元ボタンを表示する。
なお、遷移元ボタンの表示は、必ずしも図14に示すフローチャート通りとは限らず、遷移先ボタンの表示と同じタイミング(ステップS211)でも構わない。例えば、図14において、ステップS212の処理から開始されるようにし、ステップS213で“NO”と判定したときに、ステップS214で遷移元ボタンの表示と情報グループの再生(遷移先ボタンの表示)を同時に行う一方、ステップS212で“NO”と判定したとき、及びステップS213で“YES”と判定したときは、各処理の後に情報グループの再生(遷移先ボタンを表示)を行うようにする。
【0083】
図18は、第1実施形態に係る情報グループの再生画面の一例を示す説明図であり、図8における情報グループ3の再生画面を示している。
利用者の操作によって情報グループ3の再生が指示されると、情報コード“000003”で指定される情報グループ3が再生される(図14のステップS211)。図6に示すように、情報グループ3のID=30には、次再生情報コードとして3つの情報グループ4,10,20(情報表示テキストが「お得なクーポン」「デザートメニュー」「フロアガイド」)の情報コードが記述されているため、この情報グループを再生させるための遷移先ボタンB1,B2,B3が表示されている。
【0084】
また、画面遷移テーブルT1における情報グループ3のレコードには、遷移元情報として情報コード“000001”で指定される情報グループ1が登録されており(ステップS212で“YES”)、この情報グループ1は情報グループ3の次再生情報コードと一致しない(ステップS213で“NO”)ので、再生画面の右下領域に遷移元ボタンB4(図18では「戻る」と表示)が表示されている。
【0085】
図19は、第1実施形態に係る情報グループの再生画面の他の一例を示す説明図であり、図8における情報グループ4の再生画面を示している。
利用者の操作によって情報グループ4の再生が指示(例えば、図18に示す再生画面で遷移先ボタンB1が操作)されると、情報コード“000004”で指定される情報グループ4が再生される(図14のステップS211)。図6に示すように、情報グループ4は最下位階層であり、ID=30で規定される遷移情報を有していないため、遷移先ボタンは表示されない。また、情報グループ4のID=10には、対象地点に関する情報としてURL情報が記述されているため、ネットワークに接続するためのボタンB5が表示されている。ネットワーク接続ボタンB5が操作されると、カーナビ部54のネットワーク接続部547によりインターネットへの接続処理が実行される。そして、接続が確立されるとURL情報で指定されたサイトが、ウェブブラウザ等のアプリケーションソフトにより表示される。
【0086】
また、画面遷移テーブルT1における情報グループ4のレコードには、遷移元情報として情報コード“000003”で指定される情報グループ3が登録されており(ステップS212で“YES”)、この情報グループ3は情報グループ4の次再生情報コードと一致しない(ステップS213で“NO”)ので、再生画面の右下領域に遷移元ボタンB4(図19では「戻る」と表示)が表示されている。
【0087】
図20は、第1実施形態に係る情報グループの再生画面の他の一例を示す説明図であり、図8における情報グループ20の再生画面を示している。
利用者の操作によって情報グループ20の再生が指示(例えば、図18に示す再生画面で遷移先ボタンB3が操作)されると、情報コード“000020”で指定される情報グループ20が再生される(図14のステップS211)。図6に示すように、情報グループ20のID=30には、次再生情報コードとして6つの情報グループ21〜25,3(情報表示テキストが「ファッション」「バラエティ&雑貨」「喫茶&レストラン」「食品」「サービス」「○□△SC○○店」)の情報コードが記述されているため、この情報グループを再生させるための遷移先ボタンB6〜B11が表示されている。
なお、情報グループ20のID=30において、次再生情報コード6,7には何れの情報グループも登録されていないために、これらに対応する遷移先ボタンは表示されていない。
【0088】
また、画面遷移テーブルT1における情報グループ20のレコードには、遷移元情報として情報コード“000003”で指定される情報グループ3が登録されているが(ステップS212で“YES”)、この情報グループ3は情報グループ20の次再生情報コードと一致するので(ステップS213で“YES”)、再生画面には遷移元ボタンは表示されない。
【0089】
図14に示す再生処理1が実行されると、出力部545のディスプレイには、例えば、図18〜20に示す再生画面が表示される。そして、図18〜20に示す再生画面において、利用者は、遷移先ボタンB1〜B3,B6〜B11又は遷移元ボタンB4を操作することにより、情報グループの再生遷移を行うこととなる。
【0090】
図15は、画面遷移処理の一例について示すフローチャートである。図13に示すように、この画面遷移処理は、情報グループの再生画面が表示された後に実行される。
ステップS221では、利用者により遷移先ボタン(図18のボタンB1〜B3)が操作されたか否かを判定する。そして、遷移先ボタンが操作されたと判定した場合はステップS223に移行して通常遷移処理を行う。
【0091】
ステップS223の通常遷移処理は、図16のフローチャートに従って行われる。
図16において、ステップS231では、操作されたボタン番号に対応する情報グループを参照する。
ステップS232では、図14に示す再生処理1を行う。すなわち、ステップS231で参照した情報グループを再生するとともに、遷移元ボタンを表示する。例えば、図18に示す再生画面おいて、利用者によって遷移先ボタンB1の操作がなされると「お得なクーポン」の情報グループ4が再生され、図19に示す再生画面が表示されることとなる。
ただし、画面遷移テーブルT1において、遷移後の情報グループのレコードに登録されている遷移元情報と次再生情報コードが一致している場合には遷移元ボタンは表示されない。例えば、図18に示す再生画面において、利用者によって遷移先ボタンB3の操作がなされると「フロアガイド」の情報グループ20が再生され、図20に示す再生画面が表示されることとなる。
【0092】
図15において、ステップS221で遷移先ボタンが操作されていないと判定した場合はステップS222に移行する。
ステップS222では、利用者により遷移元ボタン(図18のボタンB4)が操作されたか否かを判定する。そして、遷移元ボタンが操作されたと判定した場合はステップS224に移行して特殊遷移処理を行い、遷移元ボタンが操作されていないと判定した場合は画面遷移処理を終了する。
【0093】
ステップS224の特殊遷移処理は、図17のフローチャートに従って行われる。
図17において、ステップS241では、画面遷移テーブルT1における再生中の情報グループのレコードに、遷移元として登録されている情報グループを参照する。
ステップS242では、図14に示す再生処理1を行う。すなわち、ステップS241で参照した情報グループを再生するとともに、遷移元ボタンを表示する。ただし、画面遷移テーブルT1において、遷移後の情報グループのレコードに登録されている遷移元情報と次再生情報コードが一致している場合には遷移元ボタンは表示されない。
【0094】
例えば、図18に示す再生画面において、遷移元ボタンB4の操作がなされると、遷移元として登録されている情報グループ1が再生される。また例えば、図19に示す再生画面において、遷移元ボタンB4の操作がなされると、遷移元として登録されている情報グループ3が再生される。
【0095】
上述したように、第1実施形態においては、図13〜図17のフローチャートに従って、情報グループの表示制御処理が行われる。
第1実施形態では、画面遷移テーブルT1における各情報グループのレコードに遷移元として登録される情報グループは一つとなるので、一つの遷移元ボタン(図18,19のボタンB4)の操作という極めて簡単な操作により、遷移元である情報グループに再生遷移することができる。また、遷移元として登録される情報グループは、優先ルールに従って決定されるので、遷移元ボタンの操作がなされたときに、利用者が所望する情報グループとかけ離れた情報グループが再生される虞は少ない。
【0096】
また、情報グループの再生画面を表示させるときに、画面遷移テーブルT1の中から再生指示された情報グループのレコードを参照し、このレコードに遷移元として登録されている情報グループが遷移先となる情報グループと一致するか否かを判定している。そして、遷移元として登録された情報グループであっても、遷移先として登録されている場合には、この遷移元の情報グループに対応する遷移元ボタンを表示しないようにしている。つまり、再生中の情報グループに対して遷移元となる情報グループが、遷移先となる情報グループと異なる場合に、遷移元となる情報グループに遷移するための遷移元ボタンが表示される。
これにより、一つの情報グループに遷移するための操作ボタンが複数(遷移先ボタンと遷移元ボタン)表示されることはないので、利用者が混乱するのを防止できる。
【0097】
(第2実施形態)
第2実施形態では、画面遷移テーブルにおける各情報グループのレコードに、遷移元として複数の情報グループを登録できるようにしている点が、第1実施形態と異なる。なお、以下において前述の実施形態と同様の説明については省略する。
図21は、第2実施形態に係る画面遷移テーブルT2の構成例を示す説明図である。ここで、センター装置1から配信されるコンテンツは図6に示すツリー構造を有するものとする。
図21に示すように、画面遷移テーブルT2に登録される情報グループには登録番号1,2,・・が付与され、情報グループごとに情報提供企業コード、情報コード、情報提供企業表示テキスト、情報表示テキスト、遷移元情報1、遷移元情報1の情報表示テキスト、遷移元情報2、遷移元情報2の情報表示テキスト、・・が登録される。
【0098】
第2実施形態では、情報グループの再生画面において遷移元ボタンを複数表示するので、それぞれの遷移元ボタンの操作がなされることにより再生遷移する情報グループを利用者が認識できるようにすることが望ましい。そのため、図21に示す画面遷移テーブルT2には、遷移元情報1,2の情報表示用テキストが登録され、再生画面上に表示する遷移元ボタンにこの情報表示テキストを付加できるようにしている。
【0099】
図21において、例えば情報グループ1のレコードでは、遷移元情報1,2が“なし”であることが登録されている。
また、例えば情報グループ7のレコードでは、遷移元情報1が“000001”(情報グループ1)、遷移元情報1の情報表示テキストが“△△△センター”、遷移元情報2が“000002”(情報グループ2)、遷移元情報2の情報表示テキストが“お食事情報”であることが登録されている。
【0100】
ここで、遷移元情報以外の情報は、第1実施形態で説明した図9のステップS107において登録される。また、遷移元情報は図9のステップS109(詳細には図10,11)で登録される。
【0101】
第2実施形態に係る受信処理は、第1実施形態で説明した処理(図9〜11)とほぼ同様に行われる。第1実施形態では、図11に示す遷移元情報登録処理1において、情報グループの遷移元となりうる情報グループが複数ある場合、優先ルールに従って一つの情報グループを遷移元として登録する。これに対して、第2実施形態では、情報グループの遷移元となりうるすべての情報グループを遷移元として登録する。
すなわち、図11において、ステップS131,S132の処理は省略され、画面遷移テーブルT2における情報グループYのレコードには、遷移元として情報グループIがすべて追加登録されることとなる。このとき、遷移元情報として情報コードを登録するだけでなく、情報コードに対応する情報表示テキストも登録される。そして、情報グループYの再生画面では、遷移元として登録された複数の情報グループIのそれぞれに遷移するための遷移元ボタンが表示されることとなる。
【0102】
第2実施形態に係る表示制御処理は、図13のフローチャートに従って行われる。ただし、ステップS202の再生処理は図22に示すフローチャートに従って行われ、ステップS203の画面遷移処理内で実行される特殊遷移処理は図23に示すフローチャートに従って行われる。
【0103】
図22は、第2実施形態に係る再生処理2の一例について示すフローチャートである。
ステップS251では、図13のステップS201で参照した情報グループを再生する。このとき、例えば参照した情報グループのID=30に次再生情報コード1〜8が記述されていれば、当該情報グループの再生画面上には、画面遷移用の1〜8の番号の付いた遷移先ボタン(ソフトキー)が表示される。
【0104】
ステップS252では、画面遷移テーブルT2の中から再生指示された情報グループのレコードを参照し、当該情報グループの遷移元情報が登録されているか否かを判定する。そして、遷移元情報が登録されていると判定した場合はステップS253に移行し、遷移元情報が登録されていないと判定した場合は再生処理2を終了する。
ステップS253では、画面遷移テーブルT2における再生指示された情報グループのレコードに、何番目に登録された遷移元情報であるかを示す値nに“1”を設定する(n=1)。
【0105】
ステップS254では、n番目の遷移元情報が、当該情報グループのID=30に記述された次再生情報コードと一致するか否かを判定する。そして、n番目の遷移元情報が次再生情報コードと一致しないと判定した場合はステップS255に移行し、一致すると判定した場合はステップS256に移行する。
ステップS255では、遷移元の情報グループに遷移するための遷移元ボタンを表示する。このとき、遷移元ボタンには、画面遷移テーブルT2における当該情報グループのレコードに登録されている遷移元情報の情報表示テキストが表示される。または、遷移元ボタンとして、数字の付いた遷移元ボタン(数字ボタン)を表示し、それぞれの数字ボタンに対応して遷移元情報の情報表示テキストを重畳表示するようにしてもよい。
【0106】
ステップS256では、画面遷移テーブルT2における当該情報グループのレコードに、他の遷移元情報が登録されているか否かを判定する。そして、他の遷移元情報が登録されていると判定した場合はステップS257に移行し、登録されていないと判定した場合は再生処理2を終了する。
ステップS257ではnに1加算し(n=n+1)、ステップS254以降の処理を繰り返す。つまり、当該情報グループのレコードに2番目以降に登録された遷移元情報について、遷移元ボタンの表示/非表示がなされる。
【0107】
図24は、第2実施形態に係る情報グループの再生画面の一例を示す説明図であり、図21における情報グループ8の再生画面を示している。
利用者の操作によって情報グループ8の再生が指示されると、情報コード“000008”で指定される情報グループ8が再生される(図22のステップS251)。図6に示すように、情報グループ8はID=30で規定される遷移情報を有していないため、遷移先ボタンは表示されない。
【0108】
また、画面遷移テーブルT2における情報グループ8のレコードには、遷移元として情報グループ1,2が登録されており(図22のステップS252で“YES”)、これらの情報グループ1,2は、情報グループ8の遷移先として登録されていないので(ステップS254で“NO”)、画面下領域に情報グループ1に再生遷移するための遷移元ボタンB12と、情報グループ2に再生遷移するための遷移ボタンB13が表示されている。
ここで、情報グループ8の遷移先として情報グループ1または2が登録されていれば(ステップS254で“YES”)、この情報グループ1または2に遷移するための操作ボタンとしては遷移先ボタンが表示され、遷移元ボタンは表示されないこととなる。
【0109】
なお、図24では、遷移元ボタンB12,B13を表示するための領域として画面下領域を使用しているが、遷移元ボタンの表示態様はこれに限定されない。例えば、遷移元ボタンを表示するための専用領域を確保する、すなわち、画面全体を情報グループの内容を表示する領域と遷移元ボタンを表示するための領域に分割して使用するようにしてもよいし、情報グループの内容を画面全体に表示し、遷移元ボタンはこれに重畳させる形態で表示するようにしてもよい。
【0110】
図22に示す再生処理2が実行されると、出力部545のディスプレイには、例えば、図24に示す再生画面が表示される。そして、図24に示す再生画面において、利用者は、遷移元ボタンB12,B13のいずれかを操作することにより、情報グループの再生遷移を行うこととなる。
【0111】
第2実施形態では、画面遷移処理は図15のフローチャートに従って行われるが、図15におけるステップS224の特殊遷移処理は図23のフローチャートに従って行われる。
図23において、ステップS261では、操作された遷移元ボタンに対応する情報グループを再生するために、操作された遷移元ボタンに対応する遷移元情報として登録されている情報グループを参照する。
ステップS262では、図22に示す再生処理2を行う。すなわち、ステップS261で参照した情報グループを再生するとともに、遷移元ボタンを表示する。参照した情報グループについて、複数の遷移元情報が登録されていれば、複数の遷移元ボタンが表示される。ただし、遷移元となる情報グループが、遷移先として登録されている場合には、この情報グループについての遷移元ボタンは表示されず、遷移先ボタンだけが表示される。
【0112】
例えば、図24に示す再生画面において、遷移元ボタンB12が操作されると、遷移元ボタンB12に対応する遷移元情報1として登録されている情報グループ1(△△△センターに関する情報)が再生される。また例えば、図24に示す再生画面において、遷移元ボタンB13が操作されると、遷移元ボタンB13に対応する遷移元情報2として登録されている情報グループ2(△△△センターのお食事情報)が再生される。
【0113】
なお、第2実施形態では、図15におけるステップS223の通常遷移処理は図16のフローチャートに従って行われるが、図16のステップS232では図22に示す再生処理2が行われる。
【0114】
上述したように、第2実施形態においては、図13,図15,図16,図22,図23のフローチャートに従って、情報グループの表示制御処理が行われる。
すなわち、第2実施形態では、一つの情報グループに対して遷移元となりうる複数の情報グループがある場合、再生中の情報グループ(第1コンテンツ)の画面において、遷移元となりうる複数の情報グループ(第3コンテンツ)のそれぞれに対応する遷移元ボタン(図24のボタンB12,B13)が表示される。このとき、遷移元ボタンには情報表示テキストが付加される。
これにより、利用者は遷移元ボタンを操作することにより再生遷移する情報グループの内容を容易に認識することができる。また、再生遷移する情報グループを、利用者が複数の選択肢の中から決定するので、利用者は所望の情報グループに再生遷移させることができる。
【0115】
また、情報グループの再生画面を表示させるときに、画面遷移テーブルT2の中から再生指示された情報グループのレコードを参照し、このレコードに遷移元として登録されている情報グループごとに、それぞれの情報グループが遷移先となる情報グループと一致するか否かを判定している。そして、遷移元として登録された情報グループであっても、遷移先として登録されている場合には、この遷移元の情報グループに対応する遷移元ボタンを表示しないようにしている。つまり、再生中の情報グループに対して遷移元となる情報グループが、遷移先となる情報グループと異なる場合に、遷移元となる情報グループに遷移するための遷移元ボタンが表示される。
これにより、一つの情報グループに遷移するための操作ボタンが複数(遷移先ボタンと遷移元ボタン)表示されることはないので、利用者が混乱するのを防止できる。
【0116】
(第3実施形態)
第3実施形態では、画面遷移テーブルにおける各情報グループのレコードに、遷移元情報として複数の情報グループを登録する点は第2実施形態と同様であるが、情報グループの表示制御処理が第2実施形態と異なる。なお、以下において前述の実施形態と同様の説明については省略する。
第3実施形態に係る受信処理は、第2実施形態と全く同様に行われる。したがって、第3実施形態に係る画面遷移テーブルは、第2実施形態と同様に、図21に示す構成となる。
【0117】
第3実施形態に係る表示制御処理は、第2実施形態と同様に、図13のフローチャートに従って行われる。ただし、ステップS202の再生処理は図25に示すフローチャートに従って行われ、ステップS203の画面遷移処理内で実行される特殊遷移処理は図26に示すフローチャートに従って行われる。
【0118】
図25は、第3実施形態に係る再生処理3の一例について示すフローチャートである。
ステップS271では、図13のステップS201で参照した情報グループを再生する。このとき、例えば、参照した情報グループのID=30に次再生情報コード1〜8が記述されていれば、当該情報グループの再生画面上には、画面遷移用の1〜8の番号の付いた遷移先ボタン(ソフトキー)が表示される。
【0119】
ステップS272では、画面遷移テーブルT2の中から再生指示された情報グループのレコードを参照し、再生指示された情報グループの次再生情報コードに含まれない遷移元情報が登録されているか否かを判定する。そして、次再生情報コードに含まれない遷移元情報が登録されていると判定した場合にはステップS273に移行し、次再生情報コードに含まれない遷移元情報が登録されていないと判定した場合には再生処理3を終了する。
ステップS273では、遷移元として登録されている情報グループに遷移するための操作ボタン(戻るボタン)を表示する。なお、遷移元として複数の情報グループが登録されている場合、この戻るボタンは、遷移元として登録されている情報グループに直接遷移するための遷移元ボタンではなく、後述するリスト形式の遷移元ボタンを表示するトリガとなる操作ボタンとして機能する。
【0120】
図27は、第3実施形態に係る情報グループの再生画面の一例を示す説明図であり、図21における情報グループ8の再生画面を示している。
利用者の操作によって情報グループ8の再生が指示されると、情報コード“000008”で指定される情報グループ8が再生される(図25のステップS271)。図6に示すように、情報グループ8は最下位階層であり、ID=30で規定される遷移情報を有していないため、遷移先ボタンは表示されない。
【0121】
また、画面遷移テーブルT2における情報グループ8のレコードには、遷移元として情報グループ1,2が登録されており、何れも情報グループ8の遷移先ではないので(図25のステップS272で“YES”)、画面右下領域に戻るボタンB14が表示されている。
ここで、情報グループ8の遷移先として情報グループ1または2が登録されていれば、この情報グループ1または2に遷移するための操作ボタンとして遷移先ボタンが表示される。また、情報グループ1,2の両方とも情報グループ8の遷移先として登録されていれば(ステップS272で“NO”)、戻るボタンB14は表示されないこととなる。
【0122】
図25に示す再生処理3が実行されると、出力部545のディスプレイには、例えば、図27に示す再生画面が表示される。そして、図27に示す再生画面において、利用者は、戻るボタンB14を操作することにより、情報グループの再生遷移を行うこととなる。
【0123】
第3実施形態では、画面遷移処理は図15のフローチャートに従って行われるが、図15におけるステップS224の特殊遷移処理は図26のフローチャートに従って行われる。
図26において、ステップS281では、画面遷移テーブルT2における再生中の情報グループのレコードに、当該情報グループのID=30に記述されている次再生情報コードと一致しない情報グループ(遷移先として登録されていない情報グループ)が、遷移元として複数登録されているかを判定する。そして、遷移元として複数の情報グループが登録されていない(遷移元として一つの情報グループが登録されている)と判定した場合はステップS282に移行し、複数の情報グループが登録されていると判定した場合はステップS283に移行する。
ステップS282では、遷移元として登録されている情報グループ(遷移先としては登録されていない)を参照する。
【0124】
ステップS283では、再生遷移する情報グループを利用者に選択させるための遷移元リスト画面を生成して表示する。この遷移元リストに含まれる情報グループも、遷移先としては登録されていないものである。
図28は、第3実施形態に係る情報グループの再生画面(特殊遷移処理中)の一例を示す説明図である。
図27に示す再生画面において、利用者が戻るボタンB14を操作すると、情報グループ3には複数の遷移元(遷移先としては登録されていない)が登録されているので(ステップS281で“YES”)、図28に示す遷移元リスト画面Dsが表示される。図28に示すように、この遷移元リスト画面Dsは、例えば、情報グループの再生画面(メイン画面)Dmに重畳して表示されるサブ画面である。
【0125】
遷移元リスト画面Dsには、例えば、遷移元となる情報グループに遷移するための複数の遷移元ボタンB15,B16が表示される。この遷移元ボタンB15,B16には、画面遷移テーブルT2に登録されている遷移元情報の情報表示テキストが表示される。このように、図28では、情報表示テキストが付加された遷移元ボタンB15,B16を縦方向に表示することにより、遷移元となる情報グループのリストを構成している。
また、遷移元リスト画面Dsの右下領域には遷移元リスト画面Dsを消去するためのとじるボタンB17が表示され、リスト画面Dsの上領域には「どちらへ移動しますか」という再生遷移を促すメッセージが表示されている。
【0126】
図26において、ステップS284では、遷移元リスト画面に表示された遷移元ボタン(図28のB15,B16)の操作がなされたか判定する。そして、遷移元ボタンの操作がなされたと判定した場合はステップS285に移行し、遷移元ボタンの操作がなされていないと判定した場合はステップS287に移行する。
ステップS285では、操作された遷移元ボタンに対応する情報グループを再生するために、操作された遷移元ボタンに対応する遷移元情報として登録されている情報グループを参照する。
【0127】
ステップS286では、図25に示す再生処理3を行う。すなわち、ステップS282又はステップS285で参照した情報グループを再生するとともに、遷移元として登録されているが遷移先としては登録されていない情報グループがある場合に戻るボタンを表示する。
【0128】
例えば、図28に示す再生画面(特殊遷移処理中)において、遷移元ボタンB15が操作されると、遷移元ボタンB15に対応する遷移元情報1として登録されている情報グループ1(△△△センターに関する情報)が再生される。また例えば、図28に示す再生画面において、遷移元ボタンB16が操作されると、遷移元ボタンB16に対応する遷移元情報2として登録されている情報グループ2(△△△センターのお食事情報)が再生される。
【0129】
ステップS287では、遷移元リスト画面において、とじるボタン(図28のボタンB17)が操作されたか判定する。そして、とじるボタンが操作されたと判定した場合はステップS288に移行し、とじるボタンが操作されていないと判定した場合はステップS284に移行する。
ステップS288では、遷移元リスト画面を消去し、特殊遷移処理3を終了する。このとき、情報グループの再生遷移は行われない。
【0130】
なお、第3実施形態では、図15におけるステップS223の通常遷移処理は図16のフローチャートに従って行われるが、図16のステップS232では図25に示す再生処理3が行われる。
【0131】
上述したように、第3実施形態においては、図13,図15,図16,図25,図26のフローチャートに従って、情報グループの表示制御処理が行われる。
すなわち、第3実施形態では、一つの情報グループに対して遷移元となりうる複数の情報グループがある場合、再生中の情報グループ(第1コンテンツ)の画面において、戻るボタン(図27のボタンB14)が操作されると(特定操作)、これに基づいて遷移元リスト画面が表示され、遷移元となりうる複数の情報グループ(第3コンテンツ)のそれぞれに対応する遷移元ボタン(図28のボタンB15,B16)が表示される。このとき、遷移元リスト画面において、遷移元ボタンには情報表示テキストが付加される。
これにより、利用者は戻るボタンを操作することにより再生遷移する情報グループの内容を容易に認識することができる。また、再生遷移する情報グループを、利用者が複数の選択肢の中から決定するので、利用者は所望の情報グループに再生遷移させることができる。
さらに、情報グループの再生画面には、戻るボタン(図27のボタンB14)が操作されない限り、遷移元となる情報グループに再生遷移するための遷移元ボタン(図28のボタンB15,B16)は表示されないので、多数の遷移元ボタンを表示することにより再生画面の表示が煩雑になるのを防止できる。
【0132】
また、情報グループの再生画面を表示させるときに、画面遷移テーブルT2の中から再生指示された情報グループのレコードを参照し、このレコードに遷移元として登録されている情報グループごとに、それぞれの情報グループが遷移先となる情報グループと一致するか否かを判定している。そして、遷移元として登録された情報グループであっても、遷移先として登録されている場合には、遷移元リスト画面において、この遷移元の情報グループに対応する遷移元ボタンを表示しないようにしている。つまり、再生中の情報グループに対して遷移元となる情報グループが、遷移先となる情報グループと異なる場合に、遷移元となる情報グループに遷移するための遷移元ボタンが表示される。
これにより、一つの情報グループに遷移するための操作ボタンが複数(遷移先ボタンと遷移元ボタン)表示されることはないので、利用者が混乱するのを防止できる。
【0133】
(第4実施形態)
第4実施形態では、画面遷移テーブルにおける各情報グループのレコードに、次再生情報コードに含まれる情報グループを遷移元として登録しないようにしている点が第1実施形態と異なる。なお、以下において前述の実施形態と同様の説明については省略する。
図29は、第4実施形態に係る画面遷移テーブルT3の構成例を示す説明図である。ここで、センター装置1から配信されるコンテンツは図6に示すツリー構造を有するものとする。
【0134】
図29に示すように、画面遷移テーブルT3に登録される情報グループには登録番号1,2,・・が付与され、情報グループごとに情報提供企業コード、情報コード、情報提供企業表示テキスト、情報表示テキスト、遷移元情報1、次再生情報コードが登録される。
図29において、例えば情報グループ1のレコードには、遷移元情報1が“なし”で、次再生情報コードが“000002”(情報グループ2)、“000003”(情報グループ3)、“000005”(情報グループ5)、“000007”(情報グループ7)、“000008”(情報グループ8)であることが登録されている。
また例えば、情報グループ3のレコードには、遷移元情報1が“000001”(情報グループ1)、次再生情報コードが“000004”(情報グループ4)、“000010”(情報グループ10)、“000020”(情報グループ20)であることが登録されている。
第4実施形態では、後述する遷移元情報確認処理2において、情報グループIを情報グループYの遷移元として登録するか否かを判定する際に、情報グループYの次再生情報コードを参照するため、第1実施形態に比較して参照回数が増えることとなる。そこで、参照回数が増えることに伴い処理時間が長くなるのを避けるために、画面遷移テーブルT3に、各情報グループが有する次再生情報コードを登録するようにしている。
【0135】
画面遷移テーブルT3において、遷移元情報以外の情報は、第1実施形態で説明した図9のステップS107において登録される。また、遷移元情報は図9のステップS109(詳細には図30,31)で登録される。
【0136】
第4実施形態に係る受信処理では、図9のステップS101〜S108に従って、画面遷移テーブルT3に遷移元情報以外の情報が登録される。なお、第4実施形態では、図9のステップS107において、受信した情報グループのID=30に次再生情報コードがあれば、これも画面遷移テーブルT3に登録されることとなる。
そして、図9のステップS109の遷移元情報確認処理は、図30のフローチャートに従って行われる。
【0137】
図30は、遷移元情報確認処理2(図9のステップS109)の一例について示すフローチャートである。
ステップS301では、画面遷移テーブルT3において先頭に登録されているレコードIを参照する。
ステップS302では、参照中のレコードIに次再生情報コードが登録されているか否かを判定する。そして、レコードIに次再生情報コードが登録されていると判定した場合はステップS303に移行し、次再生情報コードが登録されていないと判定した場合(例えば、情報グループIが最下位階層の情報グループの場合)はステップS307に移行する。
ステップS303では、レコードIの1番目に登録されている次再生情報コードで指定される情報グループYのレコードYを、画面遷移テーブルT3から検索する。
【0138】
ステップS304では、情報グループIの情報コードを、その遷移先となる情報グループYのレコードYに、遷移元情報として登録するための遷移元情報登録処理を行う。この遷移元情報確認処理は、図31に示すフローチャートに従って行われる。
図31は、遷移元情報登録処理2の一例について示すフローチャートである。
ステップS311では、レコードYの次再生情報コードの中に、情報グループIの情報コードと一致するものがあるか否かを判定する。そして、レコードYの次再生情報コードの中に情報グループIの情報コードが登録されていると判定した場合は、この情報グループIを情報グループYの遷移元として登録せずに、遷移元情報登録処理2を終了する。情報グループIが情報グループYの下位階層であれば、情報グループYの次再生情報コードの中に情報グループIの情報コードが必ずあるので、この情報グループIは情報グループYの遷移元として登録されない。つまり、第4実施形態では、下位階層以外の情報グループだけが遷移元として登録され得ることとなる。
一方、レコードYの次再生情報コードの中に情報グループIの情報コードが登録されていないと判定した場合はステップS312に移行する。
ステップS312〜S314の処理は、図11のステップS131〜S133の処理と同様であるので説明を省略する。
この遷移元情報登録処理2により、画面遷移テーブルT3のレコードYの遷移元情報に、情報グループIの情報コードが登録/非登録される。遷移元情報登録処理2を終了すると、図30のフローチャートに復帰する。
【0139】
図30のステップS305では、レコードIに他の次再生情報コードが登録されているか否かを判定する。そして、レコードIに他の次再生情報コードが登録されていると判定した場合はステップS306に移行し、他の次再生情報コードが登録されていないと判定した場合はステップS307に移行する。
ステップS306では、レコードIに登録されている次の次再生情報コードで指定される情報グループYのレコードYを画面遷移テーブルT3から検索し、ステップS304以降の処理を行う。
ステップS304〜S306を繰り返すことにより、情報グループIが遷移元となりうるすべての情報グループYについて、そのレコードYの遷移元情報に情報グループIの情報コードが登録/非登録されることとなる。
【0140】
ステップS307では、画面遷移テーブルT3に他の情報グループのレコードがあるか否か、すなわち、ステップS302以降の処理を受けていない情報グループのレコードがあるか否かを判定する。そして、他の情報グループのレコードがあると判定した場合はステップS308に移行し、他の情報グループのレコードがないと判定した場合は遷移元情報確認処理2を終了する。
ステップ308では、画面遷移テーブルT3において次に登録されているレコードIを参照し、ステップS302以降の処理を行う。
【0141】
図9,図30,図31に示す処理により、すべての情報グループについて、当該情報グループの再生画面から遷移元となる情報グループの再生画面に遷移するための画面遷移テーブルT3が作成される。なお、ツリー構造の最上位階層の情報グループについては、遷移元情報は登録されない。
このように、第4実施形態では、一つの情報グループYに対して、遷移元となりうる複数の情報グループIがある場合、複数の情報グループIの中から所定の条件に従って優先される一つの情報グループIを選択して、情報グループYの遷移元として設定する。そして、情報グループYの再生画面において、遷移元として設定された情報グループIに遷移するための遷移元ボタンが表示されることとなる。
【0142】
第4実施形態に係る表示制御処理は、図13のフローチャートに従って行われる。ただし、ステップS202の再生処理は図32のフローチャートに従って行われる。
【0143】
図32は、第4実施形態に係る再生処理4の一例について示すフローチャートである。
図32に示すように、再生処理4では、図14に示す第1実施形態に係る再生処理1において、ステップS213が省略されている。
すなわち、第4実施形態では、画面遷移テーブルT3におけるレコードの遷移元情報には、次再生情報コードと一致するものは登録されないので(図31のステップS311で“YES”)、画面遷移テーブルT3における再生指示された情報グループのレコードに遷移元情報が登録されている場合に遷移元ボタンを表示させても、遷移先ボタンと重複して表示されることはない。
【0144】
図32に示す再生処理4が実行されると、出力部545のディスプレイには、例えば、図18〜20に示す再生画面が表示される。そして、図18〜20に示す再生画面において、利用者は、遷移元ボタンB1〜B3,B6〜B11又は遷移先ボタンB4を操作することにより、情報グループの再生遷移を行うこととなる。
【0145】
第4実施形態では、画面遷移処理は図15〜17のフローチャートに従って行われるが、図16のステップS232、図17のステップS242では図32に示す再生処理4が行われる。
【0146】
上述したように、第4実施形態においては、図13,図15〜17,図32のフローチャートに従って、情報グループの表示制御処理が行われる。
第4実施形態では、画面遷移テーブルT3における各情報グループのレコードに遷移元として登録される情報グループは一つとなるので、一つの遷移元ボタン(図18,19のボタンB4)の操作という極めて簡単な操作により、遷移元である情報グループに再生遷移することができる。また、遷移元として登録される情報グループは、優先ルールに従って決定されるので、遷移元ボタンの操作がなされたときに、利用者が所望する情報グループとかけ離れた情報グループが再生される虞は少ない。
【0147】
また、受信処理時に画面遷移テーブルT3に登録される各情報グループについて、遷移元となる情報グループが遷移先となる情報グループと一致するか否かを判定し、遷移先となる情報グループと一致しない情報グループだけを遷移元情報として登録している。したがって、遷移先として登録されている情報グループが遷移元として登録されることはないので、この情報グループに対応する遷移元ボタンは表示されない。つまり、再生中の情報グループに対して遷移元となる情報グループが、遷移先となる情報グループと異なる場合に、遷移元となる情報グループに遷移するための遷移元ボタンが表示される。
これにより、一つの情報グループに遷移するための操作ボタンが複数(遷移先ボタンと遷移元ボタン)表示されることはないので、利用者が混乱するのを防止できる。
【0148】
(第5実施形態)
第5実施形態では、画面遷移テーブルにおける各情報グループのレコードに、遷移元として複数の情報グループを登録できるようにしている点が第4実施形態と異なる。なお、以下において前述の実施形態と同様の説明については省略する。
図33は、第5実施形態に係る画面遷移テーブルT4の構成例を示す説明図である。ここで、センター装置1から配信されるコンテンツは図6に示すツリー構造を有するものとする。
図33に示すように、画面遷移テーブルT4に登録される情報グループには登録番号1,2,・・が付与され、情報グループごとに情報提供企業コード、情報コード、情報提供企業表示テキスト、情報表示テキスト、遷移元情報1、遷移元情報1の情報表示用テキスト、遷移元情報2、遷移元情報2の情報表示用テキスト、・・、次再生情報コードが登録される。
【0149】
画面遷移テーブルT4において、遷移元情報以外の情報は、第1実施形態で説明した図9のステップS107において登録される。また、遷移元情報は図9のステップS109(詳細には図30,31)で登録される。
【0150】
第5実施形態に係る受信処理では、第4実施形態で説明した処理(図9,図30,図31)とほぼ同様に行われる。第4実施形態では、図31に示す遷移元情報登録処理2において、情報グループの遷移元となりうる情報グループが複数ある場合、優先ルールに従って一つの情報グループを遷移元として登録する。これに対して、第5実施形態では、情報グループの遷移元となりうるすべての情報グループを遷移元として登録する。
第5実施形態では、図30のステップS304の遷移元情報登録処理は、図34に示すフローチャートに従って行われる。すなわち、図31において、ステップS312,S313の処理は省略され、画面遷移テーブルT4における情報グループYのレコードには、遷移元として情報グループIがすべて追加登録されることとなる。このとき、遷移元情報として情報コードを登録するだけでなく、情報コードに対応する情報表示テキストも登録される。そして、情報グループYの再生画面では、遷移元として登録された複数の情報グループIのそれぞれに遷移するための遷移元ボタンが表示されることとなる。
【0151】
第5実施形態に係る表示制御処理は、第4実施形態と同様に、図13のフローチャートに従って行われる。ただし、ステップS202の再生処理は、図32のフローチャートに従って行われる。
第5実施形態では、図32のステップS403において、画面遷移テーブルT4における再生中の情報グループのレコードに登録されているすべての遷移元情報に対応して、複数の遷移元ボタンが表示されることとなる。つまり、図22の再生処理2において、ステップS254を省略した処理となる。
第5実施形態では、画面遷移テーブルT4におけるレコードの遷移元情報には、次再生情報コードと一致するものは登録されないので(図31のステップS311で“YES”)、画面遷移テーブルT4における再生指示された情報グループのレコードに遷移元情報が登録されている場合に遷移元ボタンを表示させても、遷移先ボタンと重複して表示されることはない。
【0152】
図32に示す再生処理4が実行されると、出力部545のディスプレイには、例えば、図24に示す再生画面が表示される。そして、図24に示す再生画面において、利用者は、遷移元ボタンB12,B13のいずれかを操作することにより、情報グループの再生遷移を行うこととなる。
【0153】
第5実施形態では、画面遷移処理は図15〜17のフローチャートに従って行われるが、図16のステップS232、図17のステップS242では図32に示す再生処理4が行われる。
【0154】
上述したように、第5実施形態においては、図13,図15〜17,図32のフローチャートに従って、情報グループの表示制御処理が行われる。
すなわち、第5実施形態では、一つの情報グループに対して遷移元となりうる複数の情報グループがある場合、再生中の情報グループ(第1コンテンツ)の画面において、遷移元となりうる複数の情報グループ(第3コンテンツ)のそれぞれに対応する遷移元ボタンが表示される(図24のボタンB12,13)。このとき、遷移元ボタンには情報表示テキストが付加される。
これにより、利用者は遷移元ボタンを操作することにより再生遷移する情報グループの内容を容易に認識することができる。また、再生遷移する情報グループを、利用者が複数の選択肢の中から決定するので、利用者は所望の情報グループに再生遷移させることができる。
【0155】
また、受信処理時に画面遷移テーブルT4に登録される各情報グループについて、遷移元となる情報グループが遷移先となる情報グループと一致するか否かを判定し、遷移先となる情報グループと一致しない情報グループだけを遷移元情報として登録している。したがって、遷移先として登録されている情報グループが遷移元として登録されることはないので、この情報グループに対応する遷移元ボタンは表示されない。つまり、再生中の情報グループに対して遷移元となる情報グループが、遷移先となる情報グループと異なる場合に、遷移元となる情報グループに遷移するための遷移元ボタンが表示される。
これにより、一つの情報グループに遷移するための操作ボタンが複数(遷移先ボタンと遷移元ボタン)表示されることはないので、利用者が混乱するのを防止できる。
【0156】
なお、第5実施形態では、図22に示す再生処理2に相当する処理を行うことにより、第2実施形態と同様の表示制御がなされる場合について説明したが、図25に相当する再生処理3、図26に相当する特殊遷移処理3を行うことにより、第3実施形態と同様の表示制御とすることもできる。
【0157】
(第6実施形態)
第6実施形態では、画面遷移テーブルに遷移先一致フラグを設定し、この遷移先一致フラグに基づいて遷移元ボタンの表示/非表示を制御する点が第4実施形態と異なる。なお、以下において前述の実施形態と同様の説明については省略する。
【0158】
図35は、第6実施形態に係る画面遷移テーブルT5の構成例を示す説明図である。ここで、センター装置1から配信されるコンテンツは図36に示すツリー構造を有するものとする。図36に示すツリー構造では、情報グループ7の遷移先として情報グループ2が登録されている。
図35に示すように、画面遷移テーブルT5は、図29に示す画面遷移テーブルT3において、それぞれのレコードに遷移先一致フラグ欄を設けたものである。遷移先一致フラグとは、ある情報グループの遷移元となりうる情報グループのいずれかが、遷移先としても登録されているか否かを示すフラグで、遷移元かつ遷移先となっている場合に遷移先一致フラグは“オン”に設定される。
【0159】
図36に示す情報グループ7については、情報グループ2が遷移元となりうる一方、遷移先としても登録されている(情報グループ7の次再生情報コードに含まれている)。したがって、図35に示す画面遷移テーブルT5において、情報グループ7のレコードには、遷移先一致フラグとして“オン”が設定されている。
【0160】
第6実施形態に係る受信処理は第4実施形態とほぼ同様に行われるが、遷移元情報登録処理は図37のフローチャートに従って行われる。
図37は、遷移元情報登録処理4の一例について示すフローチャートである。
ステップS321では、図30のステップS303で検索されたレコードYを参照し、当該レコードYの遷移先一致フラグが“オン”に設定されているか否かを判定する。そして、レコードYの遷移先一致フラグが“オン”に設定されていると判定した場合は情報グループIの情報コードを遷移元情報として登録することなく、遷移元情報登録処理4を終了する。
一方、レコードYの遷移先一致フラグが“オン”に設定されていないと判定した場合は、ステップS322に移行する。
【0161】
ステップS322では、レコードYの次再生情報コードの中に、情報グループIの情報コードと一致するものがあるか否かを判定する。そして、レコードYの次再生情報コードの中に情報グループIの情報コードが登録されていると判定した場合は、ステップS323に移行し、レコードYの次再生情報コードの中に情報グループIの情報コードが登録されていないと判定した場合はステップS324に移行する。
ステップS323では、レコードYの遷移先一致フラグを“オン”に設定し、遷移元情報登録処理4を終了する。
ステップS324〜S326の処理は、図31のステップS312〜S314(図11のステップS131〜S133)の処理と同様であるので説明を省略する。
この遷移元情報登録処理4により、画面遷移テーブルT5のレコードYの遷移元情報に、情報グループIの情報コードが登録/非登録されるとともに、遷移先一致フラグが設定される。遷移元情報登録処理4を終了すると、図30のフローチャートに復帰する。
【0162】
図9,図30,図37に示す処理により、すべての情報グループについて、当該情報グループの再生画面から遷移元となる情報グループの再生画面に遷移するための画面遷移テーブルT5が作成される。
【0163】
第6実施形態に係る表示制御処理は第4実施形態とほぼ同様に行われるが、再生処理は図38のフローチャートに従って行われる。
図38は、第6実施形態に係る再生処理5の一例について示すフローチャートである。
図38に示すように、再生処理5では、図32に示す再生処理4において、ステップS401の後段にステップS412の処理が追加されている。
すなわち、第6実施形態では、再生指示された情報グループを再生する場合に、画面遷移テーブルT5の中から当該情報グループのレコードを参照し、遷移先一致フラグが“オン”となっているか否かを判定する(ステップS412)。
【0164】
そして、ステップS412で、遷移先一致フラグが“オン”に設定されていると判定した場合は遷移元ボタンを表示せずに再生処理5を終了する。一方、遷移先一致フラグが“オン”に設定されていないと判定した場合はステップS413に移行し、図32のステップS402,403と同様の処理を行う。
【0165】
画面遷移テーブルT5において、情報グループ7については、情報グループ1が遷移元情報として登録されているが、他の遷移元である情報グループ2が遷移先として登録され、遷移先一致フラグが“オン”に設定されているので、情報グループ1に遷移するための遷移元ボタンは表示されず、情報グループ2に遷移するための遷移先ボタンだけが表示されることとなる。
【0166】
上述したように、第6実施形態では、再生中の情報グループに対して遷移元となる情報グループの何れか一つが、再生中の情報グループに対して遷移先となる情報グループと一致する場合、すなわち、遷移先一致フラグが“オン”に設定されている場合は、画面遷移テーブルのレコードに遷移元情報が登録されていても遷移元ボタンを表示しないようにしている。
再生中の情報グループに対して遷移元となる情報グループが予め次再生情報コードに記述されていることから、この遷移先として登録された情報グループに再生遷移させたい(言い換えると、他の遷移元に遷移させたくない)というデータ作成者の意図が伺えるので、第6実施形態ではこれを優先することとしている。
【0167】
なお、第6実施形態は、第4実施形態において遷移先一致フラグを利用して表示制御処理を行う形態となっているが、第1実施形態と組み合わせて適用することもできる。
【0168】
(第7実施形態)
第7実施形態では、画面遷移テーブルにおける各情報グループのレコードに、遷移元として複数の情報グループを登録できるようにしている点が第6実施形態と異なる。なお、以下において前述の実施形態と同様の説明については省略する。
【0169】
図39は、第7実施形態に係る画面遷移テーブルT6の構成例を示す説明図である。ここで、センター装置1から配信されるコンテンツは図36に示すツリー構造を有するものとする。
図39に示すように、画面遷移テーブルT6は、図33に示す画面遷移テーブルT4において、それぞれのレコードに遷移先一致フラグ欄を設けたものである。
【0170】
図36に示す情報グループ7については、情報グループ2が遷移元となりうる一方、遷移先としても登録されている。したがって、図39に示す画面遷移テーブルT6において、情報グループ7のレコードには、遷移先一致フラグとして“オン”が設定されている。
【0171】
第7実施形態に係る受信処理は、第6実施形態で説明した処理(図9,図30,図37)とほぼ同様に行われる。第6実施形態では、図37に示す遷移元情報登録処理4において、情報グループの遷移元となりうる情報グループが複数ある場合、優先ルールに従って一つの情報グループを遷移元として登録する。これに対して、第7実施形態では、情報グループの遷移元となりうるすべての情報グループを遷移元として登録する。
【0172】
第7実施形態では、図30のステップS304の遷移元情報登録処理は、図40に示すフローチャートに従って行われる。すなわち、図37において、ステップS324,S325の処理は省略され、画面遷移テーブルT6における情報グループYのレコードには、遷移元として情報グループIがすべて追加登録されることとなる。このとき、遷移元情報として情報コードを登録するだけでなく、情報コードに対応する情報表示テキストも登録される。そして、遷移先一致フラグが“オフ”に設定されていれば、情報グループYの再生画面において、遷移元として登録された複数の情報グループIのそれぞれに遷移するための遷移元ボタンが表示されることとなる。
【0173】
第7実施形態に係る表示制御処理は第6実施形態とほぼ同様に行われる。第7実施形態では、図38のステップS414において、画面遷移テーブルT6における再生中の情報グループのレコードに登録されているすべての遷移元情報に対応して、複数の遷移元ボタンが表示されることとなる。
【0174】
画面遷移テーブルT6において、情報グループ7については、情報グループ1,2が遷移元情報として登録されているが、情報グループ2は遷移先としても登録され、遷移先一致フラグが“オン”に設定されている。したがって、情報グループ1,2に遷移するための遷移元ボタンは表示されず、情報グループ2に遷移するための遷移先ボタンだけが表示されることとなる。
【0175】
上述したように、第7実施形態では、再生中の情報グループに対して遷移元となる情報グループの何れか一つが、再生中の情報グループに対して遷移先となる情報グループと一致する場合、すなわち、遷移先一致フラグが“オン”に設定されている場合は、画面遷移テーブルのレコードに遷移元情報が登録されていても遷移元ボタンを表示しないようにしている。
再生中の情報グループに対して遷移元となる情報グループが予め次再生情報コードに記述されていることから、この遷移先として登録された情報グループに再生遷移させたい(言い換えると、他の遷移元に遷移させたくない)というデータ作成者の意図が伺えるので、第7実施形態ではこれを優先することとしている。
【0176】
なお、第7実施形態は、第5実施形態において遷移先一致フラグを利用して表示制御処理を行う形態となっているが、第2実施形態または第3実施形態と組み合わせて適用することもできる。
【0177】
(変形例)
上述した第1〜第7実施形態では、情報グループのID=30に遷移先となる情報グループの情報コード(次再生情報コード)だけが記述されている場合、すなわちツリー構造における階層の上下関係を判別困難な場合(図7参照)について説明したが、情報グループのID=30に、次再生情報コードに加えてツリー構造における階層の上下関係を示す情報を含める仕様も考えられる。
【0178】
例えば、ID=30に記述される次再生情報コード8を上位階層または同位階層への遷移の記述専用とし、下位階層への遷移の記述には次再生情報コード1〜7を使うようにすることで、次再生情報コードの番号から階層の上下関係を区別できる。
また例えば、ID=30に記述される次再生情報コードに対応付けて遷移の方向(上位階層、下位階層、同位階層)を表すフラグ(遷移方向フラグ)を追加することで、このフラグに基づいて階層の上下関係を区別できる。この場合、例えば、上位階層を表すフラグを“00”、同位階層(前)を表すフラグを“01”、同位階層(後)を表すフラグを“10”、下位階層を表すフラグを“11”と定義する。なお、同位階層の情報グループについては、遷移の前後方向(前ページ、次ページ)があるので、同位階層(前)と同位階層(後)を区別する。
このように、ツリー構造における階層の上下関係を示す情報を含めた仕様で情報グループが送信される場合には、上述した第1〜第7実施形態を以下のように適用する。
【0179】
第1実施形態の変形例では、図10に示す遷移元情報確認処理1のステップS115,S118において、情報グループYが情報グループIの下位階層または同位階層であるかを判別する。そして、下位階層または同位階層となる場合にだけ遷移元情報登録処理(図10のステップS116,図11)の対象とする。例えば、図6において、情報グループ20の遷移先の一つとして情報グループ3が登録されているので、情報グループ20は情報グループ3の遷移元の一つといえるが、情報グループ3の下位階層であるので、情報グループ3の遷移元として扱われないようになる。
これにより、遷移元情報登録処理の実行回数が低減されるので、遷移元情報登録処理に係るCPUの処理負担が軽減されるとともに、遷移元情報確認処理に要する時間が短縮される。
【0180】
また、第1実施形態の変形例では、情報グループの表示制御処理において、図41に示す再生処理6が行われる。図41に示す再生処理6では、図14のステップS211(図41のステップS421に対応)の後段にステップS422を追加している。
図41のステップS422では、再生指示された情報グループのID=30に上位階層への遷移であることが明示された次再生情報コードがあるか否かを判定する。具体的には、次再生情報コードの番号や遷移方向フラグに基づいて判定する。このとき、当該情報コードのID=30は、ステップS421において遷移先ボタン(数字ボタン)を生成するために参照されているので、改めてデータを参照しなくとも判定可能である。
【0181】
そして、上位階層への遷移であることが明示された次再生情報コードがない場合に、ステップS423以降の処理により遷移元ボタンの表示/非表示を制御する。なお、上位階層への遷移が明示されていないにもかかわらず、遷移元へ戻るような次再生情報コードが含まれる可能性もあるので、ステップS424(図14のステップS213に対応)の処理は行うようにしている。
これにより、再生指示された情報グループが上位階層の情報グループを遷移先として有する場合には、遷移元ボタンの表示/非表示を判定するための処理は行われなくなるので、表示制御に係るCPUの処理負担を軽減することができる。
【0182】
第2実施形態の変形例では、第1実施形態の変形例と同様に遷移元情報確認処理が行われる。
また、第2実施形態の変形例では、情報グループの表示制御処理において、図42に示す再生処理7が行われる。図42に示す再生処理7では、図22のステップS251(図42のステップS431に対応)の後段にステップS432を追加している。図42のステップS432の処理は、図41のステップS422と同様である。
これにより、再生指示された情報グループが上位階層の情報グループを遷移先として有する場合には、ステップS443以降の処理は行われなくなるので、処理に要するCPUの負担を軽減することができるとともに、この情報グループに再生遷移させたいというデータ作成者の意図が優先されることとなる。
【0183】
第3実施形態の変形例では、第1実施形態の変形例と同様に遷移元情報確認処理が行われる。
また、第3実施形態の変形例では、情報グループの表示制御処理において、図43に示す再生処理8が行われる。図43に示す再生処理8では、図25のステップS271(図43のステップS441に対応)の後段にステップS442を追加している。図43のステップS442の処理は、図41のステップS422と同様である。
これにより、再生指示された情報グループが上位階層の情報グループを遷移先として有する場合には、ステップS443以降の処理は行われなくなるので、処理に要するCPUの負担を軽減することができるとともに、この情報グループに再生遷移させたいというデータ作成者の意図が優先されることとなる。
【0184】
第4実施形態の変形例では、図9に示す受信処理のステップS107において、画面遷移テーブルに次再生情報コードを登録する際に、遷移方向フラグ等の遷移の方向を示す情報も登録する。そして、図30に示す遷移元情報確認処理2のステップS303,S306において、情報グループYが情報グループIの下位階層または同位階層であるかを判別し、下位階層または同位階層となる場合にだけ遷移元情報登録処理(図30のステップS304,図31)の対象とする。また、図31に示す遷移元情報登録処理2のステップS311では、レコードYの次再生情報コードのうち、上位階層または同位階層であるものとだけ比較を行うだけでよい。
これにより、遷移元情報登録処理の実行回数が低減されるので、遷移元情報登録処理に係るCPUの処理負担が軽減されるとともに、遷移元情報確認処理に要する時間が短縮される。
【0185】
第5実施形態の変形例では、第4実施形態の変形例とほぼ同様に受信処理、遷移元情報確認処理が行われる。ただし、遷移元情報登録処理は、図34のフローチャートに従う。つまり、図34に示す遷移元情報登録処理3のステップS331では、レコードYの次再生情報コードのうち、上位階層または同位階層であるものとだけ比較を行うこととなる。
これにより、遷移元情報登録処理の実行回数が低減されるので、遷移元情報登録処理に係るCPUの処理負担が軽減されるとともに、遷移元情報確認処理に要する時間が短縮される。
【0186】
第6,第7実施形態の変形例では、図9に示す受信処理のステップS107において、画面遷移テーブルに次再生情報コードを登録する際に、遷移方向フラグ等の遷移の方向を示す情報も登録する。このとき、上位階層または同位階層へ遷移するための次再生情報コードが一つ以上あれば、遷移先一致フラグを“オン”に設定する。
そして、図30に示す遷移元情報確認処理2のステップS303,S306において、情報グループYが情報グループIの下位階層または同位階層であるかを判別し、下位階層または同位階層となる場合にだけ遷移元情報登録処理(図30のステップS304,図37または図40)の対象とする。
これにより、遷移元情報登録処理の実行回数が低減されるので、遷移元情報登録処理に係るCPUの処理負担が軽減されるとともに、遷移元情報確認処理に要する時間が短縮される。また、次再生情報コードに付加されている情報から階層の上下関係を判断できる場合は、図37のステップS322以降の処理、または図40のS342以降の処理を最初から省略できるので、処理が格段に簡略化される。
【0187】
なお、図37のステップS321、図40のステップS341の代わりに、レコードYの次再生情報コードの中に下位階層以外の情報グループが登録されているか否かを判定し、下位階層以外への遷移がある場合に遷移元情報を登録することなく処理を終了するようにしてもよい。つまり、レコードYに上位階層への遷移がある場合には、遷移元と遷移先が重複することとなるので、遷移元情報を登録する必要はないためである。この場合は、遷移先一致フラグは利用されず、遷移元情報の有無で遷移元ボタンの表示/非表示は制御されることとなる。
【0188】
以上、本発明者によってなされた発明を実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、情報グループの再生画面において、遷移先ボタンまたは/及び遷移元ボタンの表示態様を、利用者が認識しやすいように変更してもよい。
図44は、情報グループの再生画面の変形例を示す説明図である。
図44(a)では、図18における遷移元ボタン(戻るボタン)B4を、遷移元に戻ることを示す矢印を付したボタン4aとしている。
また、図44(b)では、図20における遷移先ボタンB11の表示を、遷移元に戻ることを示す矢印画像を付したボタンB11aとしている。ボタンB11aは遷移先ボタンであるが、対応する情報グループは再生中の情報グループの遷移元でもあるので、図44(b)のように表示する方が、利用者にとっては遷移元に戻るボタンであることを直感的に認識できるので望ましい。
また、図44(b)では、ボタンB11aに対応する情報グループの表示も「○□△SC○○店」ではなく「戻る」とすることで、遷移元の情報グループであることをわかりやすく示している。
【0189】
また、上記実施形態では、情報グループの再生遷移を行うための操作部(遷移先ボタン、遷移元ボタン)を出力部545のディスプレイに表示させる、いわゆるソフトキーで構成しているが、操作部をハードキーで構成し、ディスプレイ内のハードキーに近接する領域に、ハードキーに対応付けた情報を表示させるようにしてもよい。
また、第1から第7実施形態で説明した情報グループの表示制御処理は、適宜組み合わせて利用することが可能である。
【0190】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0191】
【図1】本実施形態に係る路車間通信システム100のシステム構成を示す説明図である。
【図2】センター装置1及び路側無線装置2の内部構成を示すブロック図である。
【図3】路側無線装置2の通信可能範囲である路側エリアZの説明図である。
【図4】車両Cに搭載される車載器5の一構成例を示すブロック図である。
【図5】センター装置1から配信されるコンテンツのデータ構造の一例について示す説明図である。
【図6】センター装置1から配信されるコンテンツが有するツリー構造の一例について示す説明図である。
【図7】情報グループを構成する各要素の詳細内容の一例を示す説明図である。
【図8】画面遷移テーブルT1の構成例を示す説明図である。
【図9】受信処理1の一例について示すフローチャートである。
【図10】遷移元情報確認処理1の一例について示すフローチャートである。
【図11】遷移元情報登録処理1の一例について示すフローチャートである。
【図12】第1実施形態において遷移元情報を登録する際の優先ルールの一例について示す説明図である。
【図13】表示制御処理の一例について示すフローチャートである。
【図14】再生処理1の一例について示すフローチャートである。
【図15】画面遷移処理の一例について示すフローチャートである。
【図16】通常遷移処理1の一例について示すフローチャートである。
【図17】特殊遷移処理1の一例について示すフローチャートである。
【図18】第1実施形態に係る情報グループの再生画面の一例を示す説明図である。
【図19】第1実施形態に係る情報グループの再生画面の一例を示す説明図である。
【図20】第1実施形態に係る情報グループの再生画面の一例を示す説明図である。
【図21】画面遷移テーブルT2の構成例を示す説明図である。
【図22】再生処理2の一例について示すフローチャートである。
【図23】特殊遷移処理2の一例について示すフローチャートである。
【図24】第2実施形態に係る情報グループの再生画面の一例を示す説明図である。
【図25】再生処理3の一例について示すフローチャートである。
【図26】特殊遷移処理3の一例について示すフローチャートである。
【図27】第3実施形態に係る情報グループの再生画面の一例を示す説明図である。
【図28】第3実施形態に係る情報グループの再生画面(特殊遷移処理中)の一例を示す説明図である。
【図29】画面遷移テーブルT3の構成例を示す説明図である。
【図30】遷移元情報確認処理2の一例について示すフローチャートである。
【図31】遷移元情報登録処理2の一例について示すフローチャートである。
【図32】再生処理4の一例について示すフローチャートである。
【図33】画面遷移テーブルT4の構成例を示す説明図である。
【図34】遷移元情報登録処理3の一例について示すフローチャートである。
【図35】画面遷移テーブルT5の構成例を示す説明図である。
【図36】センター装置1から配信されるコンテンツが有するツリー構造の一例について示す説明図である。
【図37】遷移元情報登録処理4の一例について示すフローチャートである。
【図38】再生処理5の一例について示すフローチャートである。
【図39】画面遷移テーブルT6の構成例を示す説明図である。
【図40】遷移元情報登録処理5の一例について示すフローチャートである。
【図41】再生処理6の一例について示すフローチャートである。
【図42】再生処理7の一例について示すフローチャートである。
【図43】再生処理8の一例について示すフローチャートである。
【図44】情報グループの再生画面の変形例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0192】
1 センター装置
2 路側無線装置
5 車載器
51 制御部
52 DSRC部
53 VICSモジュール
54 カーナビ部
541 カーナビ制御部
545 出力部
546 記憶部
100 路車間通信システム
C 車両
N ネットワーク
【技術分野】
【0001】
本発明は、センター装置から配信されたコンテンツを再生可能な車載器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、路上に設置された路側無線装置と車両に搭載された車載器から構成され、路側無線装置と車載器の間で双方向の無線通信を行う路車間通信システムが知られている。この路車間通信システムでは、例えば、DSRC(Dedicated Short Range Communication)と呼ばれる狭域通信方式が採用されている。
車載器は、路側無線装置と狭域無線通信を行い、当該路側無線装置を介してセンター装置から情報提供を受けることが可能となっている。すなわち、車両が路側無線装置の通信範囲内にある間のみ、車載器と路側無線装置との双方向通信が可能となり、この間にセンター装置から路側無線装置を介して車載器にコンテンツが配信される。
【0003】
上述した路車間通信システムの利用形態の一つとして、センター装置(サービス事業者)から車載器に対して、路側無線装置周辺の特定地域において有用なコンテンツ(例えば、周辺にある店舗や駐車場、医療機関等の地域情報、広告等)を配信させることが提案されている。また、センター装置から配信されたコンテンツを車載器で蓄積し、車載器が路側無線装置と通信できない環境(通信エリア外)においても、利用者の操作により呼び出して、又は自動的に、蓄積されているコンテンツを再生させる技術が提案されている(例えば、特許文献1)。
【0004】
また、センター装置から配信される地域情報には多数のコンテンツが含まれているため、車載器では蓄積したコンテンツを再生する際に、ツリー構造(階層構造)のインターフェースを用いて所望のコンテンツにアクセスして再生することが検討されている。
【特許文献1】特開2007−109032号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、車載器において、センター装置から配信されたコンテンツを蓄積することで、通信エリア外でもコンテンツを再生できるようにしているが、蓄積されたコンテンツにアクセスする方法については開示されていない。そのため、車載器に、広告情報等の余計なコンテンツが多数蓄積されていると、所望のコンテンツに簡単にアクセスすることはできないと考えられる。
また、ツリー構造のインターフェースを用いて所望のコンテンツにアクセスする方法では、再生中のコンテンツからその遷移先のコンテンツを指定することは可能であるが、遷移元に戻る情報がないため、当該コンテンツにアクセスするための操作が極めて煩雑となる。
【0006】
本発明は、再生中のコンテンツの画面から遷移元となりうるコンテンツの画面への遷移を可能とする車載器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、路側無線装置を介してセンター装置と無線通信を行う通信部と、
前記センター装置から配信されたツリー構造を構成する複数のコンテンツを記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶されているコンテンツの再生画面を表示する表示部と、
前記表示部におけるコンテンツの再生画面の表示制御を行う制御部と、を備え、
前記制御部は、遷移元及び遷移先を有する第1コンテンツの再生画面において、当該第1コンテンツの遷移先となる第2コンテンツに遷移するための遷移先ボタンを表示させるとともに、当該第1コンテンツの遷移元となる第3コンテンツが前記第2コンテンツと異なる場合に当該第3コンテンツに遷移するための遷移元ボタンを表示させ、
前記遷移先ボタンまたは前記遷移元ボタンに対応する操作信号が入力されたときに、操作されたボタンに対応する前記第2コンテンツまたは前記第3コンテンツの再生画面に遷移させることを特徴とする車載器である。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車載器において、前記制御部は、前記表示部に前記第1コンテンツの再生画面を表示させるときに、前記第3コンテンツが前記第2コンテンツに一致するか否かを判定することを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の車載器において、前記制御部は、前記通信部により前記第1コンテンツを受信して前記記憶部に記憶する際に、前記第3コンテンツが前記第2コンテンツと一致するか否かを判定することを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の車載器において、一つの第1コンテンツに対して遷移元となりうる複数の第3コンテンツがある場合、
前記制御部は、前記複数の第3コンテンツの中から所定の条件に従って優先される1のコンテンツを選択して、当該選択された第3コンテンツに遷移するための遷移元ボタンを表示させることを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の車載器において、一つの第1コンテンツに対して遷移元となりうる複数の第3コンテンツがある場合、
前記制御部は、前記複数の第3コンテンツのそれぞれに対応する遷移元ボタンを表示させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る車載器によれば、再生中のコンテンツの画面から遷移元となりうるコンテンツの画面への遷移が可能となるので、利便性が格段に向上する。
また、再生中のコンテンツに対して遷移元となるコンテンツが遷移先として登録されている場合には、当該コンテンツについては遷移先ボタンだけを表示させるので、一つのコンテンツに遷移するための操作ボタンが複数(遷移先ボタンと遷移元ボタン)表示されることはなく、利用者が混乱するのを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係る路車間通信システム100のシステム構成を示す説明図である。
図1に示すように、路車間通信システム100は、センター装置1、路側無線装置2、車両Cに搭載された車載器5を含んで構成される。なお、図1では、1台のセンター装置1のみ示しているが、センター装置1はコンテンツを提供するサービス提供事業者毎に設けられる。
【0014】
路側無線装置2は、路上や駐車場等に複数設置され、各路側無線装置2はネットワークNを介してセンター装置1と接続されている。また、路側無線装置2は、車載器5と狭域通信(DSRC)により情報の送受信を行う。
すなわち、センター装置1は、路側無線装置2を介して車載器5にコンテンツを提供可能となっている。そして、車載器5は、提供されたコンテンツに再生処理を施し、このコンテンツに基づく音声をスピーカから出力したり、映像をディスプレイに表示したりする。
【0015】
図2は、センター装置1及び路側無線装置2の内部構成を示すブロック図である。すなわち、センター装置1及び路側無線装置2は、図2に示す機能ブロックからなる処理装置(例えば、コンピュータ端末)を備えている。
【0016】
図2に示すように、センター装置1は、制御部11、ネットワーク通信部12、コンテンツ記憶部13、を備えて構成される。
制御部11は、CPU111、ROM112、RAM113を備える。CPU111は、RAM113を作業領域として、ROM112に記憶された制御プログラムを実行することにより、各種演算を行うほか、ネットワーク通信部12を制御する。
【0017】
ネットワーク通信部12は、TCP/IP等の通信プロトコルに従って処理を行い、ネットワークNを介して路側無線装置2にコンテンツを送信する。
コンテンツ記憶部13は、例えば、ハードディスクで構成され、車載器5に提供するためのコンテンツを記憶する。このコンテンツは、利用者に提供するテキスト情報、画像情報、音楽情報等を含んで構成され、その内容としては、例えば、店舗の広告や駐車場、医療施設の案内、クーポン等、様々なものが挙げられる。また、コンテンツは、後述する所定のフォーマット(いわゆる複合コンテンツフォーマット)に従って構成される。
【0018】
路側無線装置2は、制御部21、DSRC通信部22、ネットワーク通信部23、を備えて構成される。
制御部21は、CPU211、ROM212、RAM213を備える。CPU211は、RAM213を作業領域として、ROM212に記憶された制御プラグラムを実行することにより、各種演算を行うほか、DSRC通信部22、ネットワーク通信部23を制御する。
【0019】
DSRC通信部22は、DSRCにより車両Cに搭載されている車載器5にコンテンツを送信する。
ネットワーク通信部23は、TCP/IP等の通信プロトコルに従って処理を行い、ネットワークNを介してセンター装置1からのコンテンツ情報等を受信する。
路側無線装置2において、センター装置1から送信されたコンテンツを受信すると、DSRC通信部22はコンテンツを提供するためのDSRC電波を常時発信する。路側無線装置2と通信可能な範囲(路側エリア)を車両が通過した際に、この車両Cに搭載された車載器5に対してコンテンツが配信されることとなる。
【0020】
図3は、路側無線装置2の通信可能範囲である路側エリアZの説明図である。
図3に示すように、路側無線装置2は、道路脇や道路上方に設置されたアンテナ2aから到達距離が限定されたDSRC電波を放射し、路側無線装置近傍に路側エリアZを形成する。ここで、DSRCとは、5.8GHz帯の電波を使った狭域通信方式であり、その通信範囲は、例えば、数メートルから数十メートルとされる。
【0021】
路車間通信システム100では、複数の路側無線装置2が設置されるが、路側無線装置2からのDSRC電波の出力は何れも同じ程度に設定されるので、複数の路側無線装置2がそれぞれ形成する路側エリアは設定場所に関係なく、ほぼ一定である。そして、路側無線装置2は、それぞれの路側エリア内にある車両Cに搭載された車載器5とだけ、双方向無線通信(路車間通信)が可能となる。
【0022】
図4は、車両Cに搭載される車載器5の一構成例を示すブロック図である。
車載器5は、ITS(Intelligent Transport Systems:高度道路交通システム)に適用可能なITS車載器であり、路車間通信システム100において、センター装置1から路側無線装置2を介して配信されたコンテンツ等を受信し、再生・出力するものである。
【0023】
図4に示すように、車載器5は、制御部51、DSRC部52、VICSモジュール53、カーナビ部54、を備えて構成されている。
【0024】
制御部51は、CPU511、ROM512、RAM513を備えて構成される。CPU511は、RAM513を作業領域として、ROM512に記憶された制御プラグラムを実行することにより、各種演算を行うほか、各部の集中制御を行う。
【0025】
DSRC部52は、DSRC制御部521、DSRC通信部522、記憶部523、ETC処理部524、ICカードインターフェース525、を備えて構成され、路側無線装置2やETC基地局とDSRCにより通信するための処理を行う。
【0026】
DSRC制御部521は、CPU、ROM、RAM(何れも図示略)を備えて構成され、ROMに記憶されている制御プログラムとの協働によりDSRC部52の各部の動作を制御する。
例えば、ETCによる決済を行う際には、DSRC通信部522の通信動作を制御してETC基地局から決済情報を受信させる。また、ETC処理部524により決済情報をクレジットカード等のICに書き込む処理を行わせる。
また例えば、DSRC通信部522により、センター装置1から路側無線装置2を介して配信されたコンテンツを受信した場合には、これを制御部51に転送する。
【0027】
DSRC通信部522は、車両Cのダッシュボード上でフロントガラス近傍に設置されたアンテナを備え、このアンテナを介して路側無線装置2やETC基地局と、DSRCによる通信を行う。
記憶部523は、例えば、不揮発メモリで構成され、車載器5に付番される車載器IDや、車載器5を搭載する車両Cの車両情報等を記憶する。
車載器IDは、製造時に個々の車載器に付番される車載器情報である。車両情報は、車載器5を搭載する車両Cのナンバープレート情報や、車種情報(大型車両、中型車両、小型車両、身障者運転者両など)を含み、車両Cに車載器5を搭載する際に登録される(セットアップ)。
【0028】
ETC処理部524は、ICカードインターフェース525に挿抜されるIC付きクレジットカード又はデビットカード等に対して、決済情報等の読み書きを行う。
ICカードインターフェース525は、クレジットカード等を装着するスロットを備え、このスロットに挿入されたクレジットカード等のICとETC処理部524との間の情報のやりとりを仲介する。
【0029】
VICSモジュール53は、光通信用、FM通信用、2.4GHz電波通信用のアンテナをそれぞれ備え、VICS(Vehicle Information and Communication System:道路交通情報通信システム)センターと光通信、FM通信、電波通信を行う。VICSモジュール53は、VICSセンターから渋滞情報や道路交通情報等を受信し、制御部51に転送する。
【0030】
カーナビ部54は、カーナビ制御部541、現在地検出部542、地図記憶部543、操作部544、出力部545、記憶部546、ネットワーク通信部547、を備えて構成され、例えば、車両Cを案内経路へ誘導するための処理を行う。
【0031】
カーナビ制御部541は、現在地検出部542から取得した現在地の情報及び地図記憶部543に記憶された地図情報等に基づいて、車両Cの現在地から操作部544を介して設定された目的地までの案内経路を算出する。そして、地図記憶部543に記憶されている地図情報を用いて、算出した案内経路へ誘導するための地図画面を作成し、出力部545のディスプレイに表示させる。
また、カーナビ制御部541は、センター装置1から配信されたコンテンツを再生する再生部として機能する。具体的には、カーナビ制御部541は、制御部51と協働して、出力部545のディスプレイにおけるコンテンツの再生画面の表示制御や音声出力制御を行う。
【0032】
現在地検出部542は、GPS(Global Positioning System:全地球測位システム)、ジャイロセンサ等を備える。
GPSは、GPS衛星から送信されるGPS信号を受信し、これに基づいて自車位置(緯度、経度)を算出する。
ジャイロセンサは、移動方向の変化量を示す車の加速度(単位時間当たりの水平方向への回転速度)を検出する(角速度センサ)とともに、地磁気の検出を行い(方位センサ)、自車の絶対方位を検出する。
現在地検出部542は、GPSとジャイロセンサから取得した情報に基づいて車両の現在地を示す現在地情報(緯度、経度等の情報)や走行速度の情報を作成する。
【0033】
地図記憶部543は、ハードディスクやDVD等の記憶媒体で構成され、案内表示に必要な地図情報を記憶する。
操作部544は、車載器本体に設けられるハードキー、出力部545のディスプレイに一体的に設けられたタッチパネル(ソフトキー)、又はリモコンで構成される。操作部544は、利用者によってキー操作がなされたときに、この操作に対応する操作信号を制御部51に出力する。
【0034】
出力部545は、ディスプレイとスピーカで構成される。例えば、センター装置1から提供されたコンテンツが再生されると、ディスプレイでは当該コンテンツに基づく表示案内が出力され、スピーカでは音声案内が出力される。
また、出力部545は、記憶部546に記憶されているコンテンツを画像又は音声により利用者に通知する通知部として機能する。この出力部545によるコンテンツの通知動作は、制御部51とカーナビ制御部541の協働により制御される。
また、出力部545のディスプレイは、タッチパネル機能を有し、画面上に表示されたボタンが操作されると、ボタンに対応する制御が行われることとなる。
【0035】
記憶部546は、例えば、読み書き可能な半導体メモリで構成される。記憶部546は、例えば、VICSモジュール53を介して受信されるガイド情報(道路情報、渋滞情報等)や車両の走行履歴、センター装置1から配信されたコンテンツのデータ等を記憶する。
ネットワーク通信部547は、例えば、IP接続可能な路側無線装置2又はIP接続可能な携帯電話等を介してインターネットに接続する。例えば、コンテンツに含まれるURL情報で指定されるサイトに接続する。接続されたサイトは、ウェブブラウザ等の所定のアプリケーションソフトによって出力部545のディスプレイに表示されることとなる。
【0036】
上述したように、本実施形態の車載器5は、路側無線装置2を介してセンター装置1と無線通信を行うDSRC部52(通信部)と、センター装置1から配信されたコンテンツを記憶する記憶部546と、記憶部546に記憶されているコンテンツの再生画面を表示する出力部545のディスプレイ(表示部)と、再生画面を遷移するための操作部544と、出力部545のディスプレイにおけるコンテンツの再生画面の表示制御を行う制御部51,カーナビ制御部541(制御部)と、を備える。
【0037】
図5は、センター装置1から配信されるコンテンツのデータ構造の一例について示す説明図である。図5に示すように、センター装置1からは一時に複数の情報グループ(情報グループ群)が配信され、車載器5では複数の情報グループを受信して、即時再生又は記憶部546に蓄積することとなる。
ここで、図5における情報グループ1、2、・・nのそれぞれが一つのコンテンツであり、車載器5においては情報グループを単位として再生処理が行われる。なお、本明細書では、情報グループとコンテンツを同義として扱うものとする。
【0038】
図5に示すように、一つの情報グループは、内容により分類された複数の要素で構成される。各構成要素はID番号(00、01、・・等)と当該ID番号に対応して格納される実データからなる。図5において、情報グループ1には、ID=00(ID番号が“00”であることを示す、以下同じ)、ID=01、ID=02、ID=03、ID=04、ID=05、ID=10、ID=30で規定される情報が含まれていることを示している。
【0039】
センター装置1から配信される情報グループは、例えば、図6に示すようなツリー構造を構成している。すなわち、それぞれの情報グループには遷移元または/及び遷移先となる情報グループが存在する。
図6において、情報グループ間は矢印で結ばれているが、矢印の基点に位置する情報グループに対して矢印の終点に位置する情報グループが遷移先となる。例えば、出発点となる最上位階層の情報グループ1は、遷移先として下位階層の情報グループ2,3,5,7,8を有している。
一般には、例えば情報グループ5のように、下位階層の情報グループ6,40が遷移先となるが、情報グループ2のように、当該情報グループ2と同位階層の情報グループ7,8が遷移先となる場合や、情報グループ20のように、当該情報グループ20の上位階層の情報グループ3が遷移先となる場合もある。
また、矢印の終点に位置する情報グループに対して矢印の基点に位置する情報グループが遷移元となる。
【0040】
図7は、情報グループを構成する各要素(ID番号及びこれに対応して格納されている実データ)の詳細内容の一例を示す説明図である。
ID=00には、情報グループを構成している複数の要素のID番号が記述される。例えば、図5に示す情報グループ1の場合、ID=00には、“00、01、02、03、04、05、10、30、・・”が記述される。車載器5は、情報グループのID=00に記述されている情報を参照することで、当該情報グループに含まれる情報の内容を確認できる。
【0041】
ID=01には、当該情報グループを含む複数の情報グループを配信するサービス事業者(センター装置1)に関する情報が記述される。具体的には、DSRCの運用を管理する機関で規定され、サービス事業者毎にユニークに割り付けられるサービス事業者コード、サービス事業者を利用者に視覚的に通知するためのサービス事業者表示テキスト、サービス事業者を利用者に音声で通知するためのサービス事業者表音文字列等が記述される。
【0042】
ID=02には、当該情報グループ(コンテンツ)に関する情報が記述される。具体的には、サービス事業者が配信する情報グループの提供元を示す情報提供企業コード、情報提供企業を利用者に視覚的に通知するための情報提供企業表示テキスト、情報提供企業を利用者に音声で通知するための情報提供企業表音文字列、サービス事業者が情報グループ毎にユニークに割り付ける情報コード、情報グループの名称を利用者に視覚的に通知するための情報表示テキスト、情報グループを利用者に音声で通知するための情報表音文字列、当該情報グループをカテゴリー分けするために用いる嗜好データカテゴリ等が記述される。
【0043】
ID=03には、当該情報グループ(コンテンツ)に関する情報が記述される。具体的には、受信した情報グループを受信完了後すぐに再生するか、通信エリア外でも利用可能に蓄積するかを表す即時再生/蓄積コード、情報グループを再生すべきエリア(情報提供地点)において当該情報グループを再生できない場合の挙動を規定する再生条件コードが記述される。
【0044】
ID=04には、当該情報グループの有効期限に関する情報(有効期限情報)が記述される。具体的には、有効期限開始日時(開始年月日時分秒)、有効期限終了日時(終了年月日時分秒)が記述される。有効期限開始日時が経過後に当該情報グループの再生が可能となる。一方、有効期限終了日時が経過した情報グループについては、その再生は不可能とするようにしてもよい。また有効期限終了日時が経過した情報グループについても再生を可能とすることもできる。これらは車載器の仕様により適宜設定される。
【0045】
ID=05には、当該情報グループの提供時間に関する情報が記述される。具体的には、後述するID=10で規定される対象地点(店舗等)の曜日毎の営業時間、当該情報グループを再生可能とする曜日毎の情報提供時間が記述される。
【0046】
ID=10には、当該情報グループによるサービス対象となる対象地点に関する情報が記述される。具体的には、サービス対象地点の緯度経度を表す対象地点座標、対象地点名称を利用者に視覚的に通知するための対象地点表示用テキスト等が記述される。
【0047】
ID=30には、当該情報グループの再生画面からの遷移先に関する情報(遷移情報)が記述される。具体的には、遷移先の情報グループの情報コード(ID=02に記述されている)からなる次再生情報コード1〜8が記述される。
この次再生情報コードには、ツリー構造の下位階層にある情報グループに遷移するための情報コードだけでなく、同位階層または上位階層にある情報グループに遷移するための情報コードが記述される場合もある。例えば、図6における情報グループ2では、次再生情報コードとして同位階層である情報グループ7,8の情報コードが記述される。また、情報グループ20では、次再生情報コードとして上位階層である情報グループ3の情報コードが記述される。
【0048】
ID=40には、複数の情報グループの中から所望の情報グループを検索するための詳細情報が記述される。具体的には、当該情報グループが提供するサービス内容を利用者が理解するためのキーワード等の詳細情報表示テキストが記述される。例えば、当該情報グループが、利用者にとって有用なサービスを提供するためのサービス情報(例えば、クーポン情報、バーゲン情報)である場合には、このID=40にクーポン情報やバーゲン情報である旨が記述される。
【0049】
図7に示す情報グループの構成要素において、ID=00、01、02、03、04、05、10は必須要素であり、情報グループには原則としてこれらの要素が含まれる。
【0050】
本実施形態に係る車載器5において、センター装置1から配信された複数の情報グループを受信すると、カーナビ部54の記憶部546には、情報グループ毎にそれぞれ図7に示す構成で情報が記憶され、蓄積されることとなる。なお、記憶部546に記憶される情報グループは、ID=03で“蓄積コード”が設定されている情報グループである。
そして、利用者によって情報グループの再生操作が行われると、記憶部546に記憶されている情報グループのうち選択された情報グループが再生される。このとき、情報グループのID=30に次再生情報コード1〜8が記述されていれば、当該情報グループの再生画面上に、再生遷移用の1〜8の番号の付いた遷移先ボタン(ソフトキー)が表示される。
利用者によって遷移先ボタンが操作されると、操作されたボタン番号に対応する次再生情報コード(遷移先の情報コード)で指定される情報グループを参照し、この情報グループの再生画面を表示する。以下の説明において、情報グループの再生画面を遷移させることを、単に再生遷移と称することもある。
【0051】
すなわち、車載器5の制御部51,カーナビ制御部541(制御部)は、出力部545のディスプレイ(表示部)に情報グループ(第1コンテンツ)の再生画面を表示させるとともに、操作部544から遷移先ボタンに対応する再生遷移を指示する操作信号が入力されたときに、当該情報グループの遷移先となる情報グループ(第2コンテンツ)の再生画面を出力部545のディスプレイに表示させる。
【0052】
このように、情報グループが有している情報を利用することで、具体的にはID=30に記述された次再生情報コードを利用することで、遷移先として予め指定されている情報グループに再生画面を遷移させることができる。
例えば、図6に示す情報グループ2が再生されている場合、情報グループ2のID=30には次再生情報コードとして情報グループ9,11の情報コードが記述されているので、これらに対応する遷移先ボタンが表示される。そして、この遷移先ボタンが操作されると次再生コードで指定される情報グループに再生遷移する。しかしながら、遷移元となる情報グループ1に再生遷移することはできない。
そこで、本実施形態では、再生中の情報グループの画面から、当該情報グループの遷移元となる情報グループの再生画面に遷移できるようにしている。
【0053】
具体的には、本実施形態の車載器5では、再生中の情報グループの画面から、当該情報グループの遷移元となる情報グループ(上位階層の情報グループに限らない)の再生画面に遷移するために、予め画面遷移テーブルを作成して記憶部546に記憶しておく。この画面遷移テーブルには、記憶部546に記憶されている情報グループごとにレコードが生成され、このレコード内に遷移元である情報グループの情報コードが遷移元情報として登録される。ここで、レコードとは、画面遷移テーブルの中のある一つの情報グループに関する情報を意味し、例えば後述する図8における一行に該当する。
そして、情報グループの再生時に、遷移元となる情報グループに遷移するための操作ボタン(以下、遷移元ボタンと称する)を再生画面上に表示する。利用者によって遷移元ボタンが操作されると、画面遷移テーブルの遷移元情報に登録されている情報コードに従って、対応する情報グループを再生する。
【0054】
すなわち、車載器5の制御部51,カーナビ制御部541(制御部)は、出力部545のディスプレイ(表示部)に情報グループ(第1コンテンツ)の再生画面を表示させるとともに、操作部544から遷移元ボタンに対応する再生遷移を指示する操作信号が入力されたときに、当該情報グループの遷移元となりうる情報グループ(第3コンテンツ)の再生画面を出力部545のディスプレイに表示させる。
【0055】
また、再生中の情報グループの遷移元となる情報グループの情報コードが、次再生情報コードとして再生中の情報グループのID=30に記述されている場合には、一つの情報グループが遷移元かつ遷移先となるので、このような場合に柔軟に対応できるようにしている。
例えば、図6に示す情報グループ20が再生されている場合、情報グループ3は情報グループ20に対して遷移元かつ遷移先となるので、単純に画面遷移テーブルの遷移元情報に基づいて遷移元ボタンが表示されると、情報グループ3に再生遷移するための操作ボタンとして、遷移先ボタンと遷移元ボタンの2つが表示されてしまうこととなる。
すなわち、何れの操作ボタンを操作しても情報グループ2の再生画面に遷移するにも関わらず、異なる操作ボタンが表示されることとなり、利用者を混乱させてしまう虞がある。
そこで、本実施形態では、再生中の情報グループの画面において、当該情報グループの遷移元の情報グループが遷移先として登録されている(例えば、再生中の情報グループの次再生情報コードに含まれている)場合には、遷移元ボタンを表示しないようにしている。
【0056】
このように、本実施形態に係る車載器5によれば、情報グループごとに遷移元情報を登録しておくことにより、再生中の情報グループの画面から遷移元となりうる情報グループの再生画面に遷移させることができるので、遷移元の情報グループに再生遷移するのに面倒な操作は必要なく、利便性が向上する。
また、再生中の情報グループに対して遷移元となる情報グループが遷移先として登録されている場合には、当該情報グループについては遷移先ボタンだけを表示させるので、一つの情報グループに遷移するための操作ボタンが複数(遷移先ボタンと遷移元ボタン)表示されることはなく、利用者が混乱するのを防止することができる。
【0057】
以下に、本実施形態に係る車載器5において実行される処理(受信処理、表示制御処理)について、具体的に説明する。
(第1実施形態)
図8は、第1実施形態に係る画面遷移テーブルT1の構成例を示す説明図である。ここで、センター装置1から配信されるコンテンツは図6に示すツリー構造を有するものとする。
図8に示すように、画面遷移テーブルT1に登録される情報グループには登録番号1,2,・・が付与され、情報グループごとに情報提供企業コード、情報コード、情報提供企業表示テキスト、情報表示テキスト、遷移元情報が登録される。
第1実施形態では、画面遷移テーブルT1において、それぞれの情報グループのレコードには、遷移元情報として一つの情報グループの情報コードだけを登録する。つまり、情報グループの再生画面において、遷移元ボタンが操作されたときに再生遷移する情報グループは一つに決まっている。
【0058】
図8に示す画面遷移テーブルT1において、登録番号nの情報グループを情報グループnと称する。なお、画面遷移テーブルT1に登録しておく情報は図8に示すものに限定されず、少なくとも情報グループを識別するための情報(例えば、情報コード)と、当該情報グループの遷移元となる情報グループを示す遷移元情報が含まれるようにすればよい。
図8では、それぞれの情報グループの内容をわかりやすくするために、情報提供企業表示テキストや情報表示テキストを登録した画面遷移テーブルを示している。
【0059】
図8において、例えば情報グループ1については、情報提供企業コードが“000001”、情報コードが“000001”、情報提供企業表示テキストが“△△△センター”、情報表示テキストが“△△△センター”、遷移元情報が“なし”であることが登録されている。情報グループ1は最上位階層の情報グループ(いわゆるトップページ)であるため、遷移元情報は“なし”となっている。
また、例えば情報グループ3については、情報提供企業コードが“000002”、情報コードが“000003”、情報提供企業表示テキストが“○□△”、情報表示テキストが“○□△SC○○店”、遷移元情報が“000001”(情報グループ1)であることが登録されている。
また、例えば情報グループ4については、情報提供企業コードが“000002”、情報コードが“000004”、情報提供企業表示テキストが“○□△”、情報表示テキストが“○□△SC○○店 ランチクーポン”、遷移元情報が“000003”(情報グループ3)であることが登録されている。
【0060】
ここで、情報提供企業コード、情報コード、情報提供企業表示テキスト、情報表示テキストは、後述する図9のステップS107において登録される。また、遷移元情報は図9のステップS109(詳細には図10,11)で登録される。ある情報グループについて、ID=30(遷移情報)に次再生情報コードが記述されていれば、この次再生情報コード(情報グループの情報コード)で指定される情報グループについては遷移元情報が登録されることとなる。
【0061】
つまり、図8では、情報グループ2,3,5,7,8は、情報グループ1を遷移元とする(すなわち、情報グループ1のID=30に次再生情報コードとして情報グループ2,3,5,7,8の情報コードが記述されている)ことが示されている。なお、後述するように、遷移元となりうる情報グループが複数ある場合(例えば、情報グループ3,7,8)には、予め設定されたルールに従って遷移元情報は登録される。
【0062】
図9は、第1実施形態に係る受信処理(受信処理1)の一例について示すフローチャートである。この受信処理は、例えば、車両(車載器5)が路側無線装置2の路側エリアZに進入してDSRC通信が開始されたときに、CPU511がROM512内の受信処理プログラムを実行することにより実現される。
【0063】
ステップS101では、車載器5が路側無線装置2の路側エリアZ内にある(エリアイン中)か、すなわち、車載器5と路側無線装置2とが通信状態にあるか否かを判定する。そして、エリアイン中と判定した場合はステップS102に移行し、エリアイン中でないと判定した場合はステップS109に移行する。
ステップS102では、路側無線装置2から送信される複数の情報グループのうち、一つの情報グループの受信が完了したか否かを判定し、情報グループの受信が完了するとステップS103に移行する。つまり、一つの情報グループが完了するごとに、当該情報グループの再生/保存処理、画面遷移テーブルへの登録処理が行われる。
【0064】
ステップS103では、受信した情報グループがID=01,02,03で規定される情報(事業者に関する情報、コンテンツに関する情報)を含むか否かを判定する。例えば、情報グループのID=00には、情報グループの構成要素のID一覧が記述されているので、ID=00にID=01,02,03が記述されているかに基づいて判定する。
そして、ID=01,02,03で規定される情報を含むと判定した場合は、正常に受信完了したものと判断し、ステップS104に移行する。一方、ID=01,02,03で規定される情報を含んでいないと判定した場合は、当該情報グループについては正常に受信できていないものと判断し、ステップS101に移行する。つまり、この情報グループについては車載器5において再生も保存もされないし、画面遷移テーブルにも登録されない。
【0065】
ステップS104では、受信した情報グループ内のID=03に記述されている即時再生/蓄積コードを参照する。
ステップS105では、ID=03に記述されている即時再生/蓄積コードが蓄積を示すコードであるか否かを判定する。そして、蓄積を示すコードであると判定した場合はステップS106に移行し、蓄積を示すコードでないと判定した場合(即時再生を示すコードの場合)は、ステップS101に移行する。つまり、即時再生する情報グループについては、受信完了後、カーナビ部54においてそのまま再生され、記憶部546には保存されない。また、画面遷移テーブルT1(図8参照)にも登録されない。
【0066】
ステップS106では、受信した情報グループを記憶部546に保存する。
ステップS107では、画面遷移テーブルに遷移元情報以外の情報を登録する。つまり、図8に示す画面遷移テーブルT1の場合、受信した情報グループ内のID=02に記述されている情報提供企業コード、情報提供企業表示テキスト、情報コード、情報表示テキストが抽出され、登録される。
ステップS108では、路側無線装置2から送信されるすべての情報グループについて受信が完了したか否かを判定する。そして、すべての情報グループについて受信が完了したと判定した場合はステップS109に移行し、受信が完了していないと判定した場合はステップS101に移行して次の情報グループを受信する。
【0067】
ステップS109では、受信したすべての情報グループについて遷移元情報確認処理を行う。つまり、すべての情報グループを受信したとき(ステップS108で“YES”)、又は、車載器5が路側無線装置2の路側エリアZ外となったとき(ステップS101で“NO”)に、遷移元情報確認処理が行われる。なお、車載器5が路側無線装置2の路側エリアZ外となった場合は、それまでに受信した情報グループについて遷移元情報確認処理を行うこととなる。
この遷移元情報確認処理により、画面遷移テーブルT1に登録されたすべての情報グループについて、遷移元情報が登録/未登録されると、受信処理を終了する。
【0068】
図10は、遷移元情報確認処理1(図9のステップS109)の一例について示すフローチャートである。図10では、図9のステップS107で画面遷移テーブルT1に登録した情報グループを“I”、情報グループIの遷移先となる情報グループを“Y”としている。また、画面遷移テーブルT1における情報グループIのレコードをレコードI、情報グループYのレコードをレコードYとしている。つまり、情報グループIは情報グループYの遷移元となりうる情報グループである。
【0069】
ステップS111では、画面遷移テーブルT1において先頭のレコードに登録されている情報グループIを参照する。情報グループの参照とは、記憶部546に記憶されている情報グループの実データを参照することである。
ステップS112では、参照中の情報グループIはID=30で規定される情報(遷移情報)を含むか、つまり、情報グループIが当該情報グループIから遷移可能な情報グループを有するか否かを判定する。例えば、情報グループIのID=00にID=30が記述されているかに基づいて判定する。
そして、遷移情報を含むと判定した場合はステップS113に移行する。一方、情報グループIが遷移情報を含まないと判定した場合(例えば、情報グループIが最下位階層の情報グループの場合)はステップS119に移行する。遷移情報を有していない情報グループは他の情報グループの遷移元となり得ないためである。
【0070】
ステップS113では、情報グループI内のID=30に記述されている次再生情報コードを参照する。
ステップS114では、ID=30に具体的な次再生情報コードが記述されているか否かを判定する。情報グループIのID=00内にID=30があったとしても(ステップS112で“YES”)、実際にはID=30に次再生情報コード(実データ)が記述されていない可能性があるので、ID=30に次再生情報コードが実際に記述されているか否かを判定する。そして、情報グループIのID=30に次再生情報コードが記述されていると判定した場合はステップS115に移行し、次再生情報コードが記述されていないと判定した場合はステップS119に移行する。
ステップS115では、情報グループIのID=30に記述されている先頭の次再生情報コードで指定される情報グループYのレコードYを、画面遷移テーブルT1から検索する。
【0071】
ステップS116では、情報グループIの情報コードを、その遷移先となる情報グループYのレコードYに、遷移元情報として登録するための遷移元情報登録処理を行う。
この遷移元情報登録処理は、図11に示すフローチャートに従って行われる。
図11は、遷移元情報登録処理1の一例について示すフローチャートである。
ステップS131では、画面遷移テーブルT1の中から情報グループYのレコードYを参照し、レコードYの遷移元情報に情報コードが既に登録されているか否かを判定する。そして、レコードYの遷移元情報に情報コードが登録されていないと判定した場合はステップS133に移行し、情報コードが登録されていると判定した場合はステップS132に移行する。
ステップS132では、情報グループIを情報グループYの遷移元として登録するか否かを判定する。例えば、図12に示す優先ルールに従って、先に登録された情報グループと情報グループIの何れを遷移元として登録するか判断する。
【0072】
図12は、第1実施形態において遷移元情報を登録する際の優先ルールの一例について示す説明図である。
図12に示すように、優先ルールとしては、受信時刻が早い/遅い方の情報グループを優先して遷移元とする(ルール1,2)、情報コードが大きい/小さい方の情報グループを優先して遷移元とする(ルール3,4)、情報提供企業コードが大きい/小さい方の情報グループを優先して遷移元とする(ルール5,6)等がある。
なお、情報提供企業コードが大きい/小さい方の情報グループを優先して遷移元とするルール(ルール5,6)の場合、情報提供企業コードが同じとなる可能性もある。このような場合は、さらに受信時刻を比較して受信時刻が早い/遅い方の情報グループを優先して遷移元とする(ルール7〜10)、又は、情報コードを比較して情報コードが大きい/小さい方の情報グループを優先して遷移元とする(ルール11〜14)。
第1実施形態では、情報グループの遷移元情報を一つだけ登録するようにしているので、図12に示すような優先ルールを予め設定しておく必要がある。
【0073】
図11のステップS132において、情報グループIを情報グループYの遷移元として登録すると判定した場合はステップS133に移行し、遷移元として登録しないと判定した場合は遷移元情報登録処理1を終了する。
ステップS133では、レコードYの遷移元情報として情報グループIの情報コードを登録し、遷移元情報登録処理1を終了する。
この遷移元情報登録処理1により、画面遷移テーブルT1のレコードYの遷移元情報に、情報グループIの情報コードが登録/非登録される。遷移元情報登録処理1を終了すると、図10のフローチャートに復帰する。
【0074】
図10のステップS117では、情報グループIのID=30に他の次再生情報コードが記述されているか否かを判定する。そして、情報グループIのID=30に他の次再生情報コードが記述されていると判定した場合はステップS118に移行し、他の次再生情報コードが記述されていないと判定した場合はステップS119に移行する。
ステップS118では、情報グループIのID=30に記述されている次の次再生情報コードで指定される情報グループYのレコードYを画面遷移テーブルT1から検索し、ステップS116以降の処理を行う。
ステップS116〜S118を繰り返すことにより、情報グループIが遷移元となりうるすべての情報グループYについて、そのレコードYの遷移元情報に情報グループIの情報コードが登録/非登録されることとなる。
【0075】
ステップS119では、画面遷移テーブルT1に他の情報グループのレコードがあるか否か、すなわち、ステップS112以降の処理を受けていない情報グループのレコードがあるか否かを判定する。そして、他の情報グループのレコードがあると判定した場合はステップS120に移行し、他の情報グループのレコードがないと判定した場合は遷移元情報確認処理1を終了する。
ステップS120では、画面遷移テーブルT1において次のレコードに登録されている情報グループIを参照し、ステップS112以降の処理を行う。
【0076】
図9〜11に示す処理により、すべての情報グループについて、当該情報グループの再生画面から遷移元となる情報グループの再生画面に遷移するための遷移元情報が登録された画面遷移テーブルT1が作成される。なお、ツリー構造の最上位階層の情報グループ(例えば、図6の情報グループ1)については、遷移元情報は登録されない。
【0077】
このように、第1実施形態では、一つの情報グループYに対して遷移元となりうる複数の情報グループIがある場合、複数の情報グループIの中から所定の条件(例えば、図12の優先ルール)に従って優先される一つの情報グループIを選択して、情報グループYの遷移元として登録する。そして、情報グループYの再生画面では、遷移元として設定された情報グループIに遷移するための遷移元ボタンが表示されることとなる。
【0078】
図13は、表示制御処理の一例について示すフローチャートである。この情報グループ表示制御処理は、例えば、利用者が操作部544により情報グループの再生を指示したときに、CPU511がROM512内の表示制御処理プログラムを実行することにより実現される。
図13のステップS201では、利用者の操作により再生指示された情報グループを参照する。
ステップS202では、参照した情報グループの再生処理を行う。この再生処理は、後述する図14に示すフローチャートに従って行われる。
ステップS203では、ステップS202の再生処理により出力部545のディスプレイに表示された再生画面において、再生画面を遷移するための画面遷移処理を行う。この画面遷移処理は、後述する図15に示すフローチャートに従って行われる。
ステップS204では、利用者により情報グループの再生終了を指示する操作がなされたか否かを判定する。そして、再生終了を指示されたと判定した場合はステップS205に移行し、再生終了を指示されていないと判定した場合はステップS203に移行する。
ステップS205では、再生中の表示を消去し、表示制御処理を終了する。
【0079】
図14は、第1実施形態に係る再生処理1の一例について示すフローチャートである。
ステップS211では、図13のステップS201で参照した情報グループを再生する。具体的には、参照した情報グループに含まれる情報(例えば、ID=01の情報提供企業表示テキストや情報表示テキスト、ID=30の次再生情報コード、ID=10の対象地点表示テキスト、画像データ等)を解析して画面データを生成し、出力部545のディスプレイに当該情報グループの詳細を示す再生画面を表示する。
このとき、例えば、参照した情報グループのID=30に次再生情報コード1〜8が記述されていれば、当該情報グループの再生画面上には、画面遷移用の1〜8の番号の付いた遷移先ボタン(ソフトキー)が表示される。
【0080】
ステップS212では、画面遷移テーブルT1の中から再生指示された情報グループのレコードを参照し、当該情報グループの遷移元情報が登録されているか否かを判定する。一般に、再生指示された情報グループが、ツリー構造の最上位階層の情報グループ以外であれば、遷移元情報は登録されている。そして、遷移元情報が登録されていると判定した場合はステップS213に移行し、遷移元情報が登録されていないと判定した場合は再生処理1を終了する。
【0081】
ステップS213では、画面遷移テーブルT1に登録されている遷移元情報が、当該情報グループのID=30に記述された次再生情報コードと一致するか否かを判定する。そして、遷移元情報が次再生情報コードと一致しないと判定した場合はステップS214に移行し、一致すると判定した場合は再生処理1を終了する。
【0082】
ステップS214では、遷移元として登録されている情報グループの再生画面に遷移するための遷移元ボタンを表示する。
なお、遷移元ボタンの表示は、必ずしも図14に示すフローチャート通りとは限らず、遷移先ボタンの表示と同じタイミング(ステップS211)でも構わない。例えば、図14において、ステップS212の処理から開始されるようにし、ステップS213で“NO”と判定したときに、ステップS214で遷移元ボタンの表示と情報グループの再生(遷移先ボタンの表示)を同時に行う一方、ステップS212で“NO”と判定したとき、及びステップS213で“YES”と判定したときは、各処理の後に情報グループの再生(遷移先ボタンを表示)を行うようにする。
【0083】
図18は、第1実施形態に係る情報グループの再生画面の一例を示す説明図であり、図8における情報グループ3の再生画面を示している。
利用者の操作によって情報グループ3の再生が指示されると、情報コード“000003”で指定される情報グループ3が再生される(図14のステップS211)。図6に示すように、情報グループ3のID=30には、次再生情報コードとして3つの情報グループ4,10,20(情報表示テキストが「お得なクーポン」「デザートメニュー」「フロアガイド」)の情報コードが記述されているため、この情報グループを再生させるための遷移先ボタンB1,B2,B3が表示されている。
【0084】
また、画面遷移テーブルT1における情報グループ3のレコードには、遷移元情報として情報コード“000001”で指定される情報グループ1が登録されており(ステップS212で“YES”)、この情報グループ1は情報グループ3の次再生情報コードと一致しない(ステップS213で“NO”)ので、再生画面の右下領域に遷移元ボタンB4(図18では「戻る」と表示)が表示されている。
【0085】
図19は、第1実施形態に係る情報グループの再生画面の他の一例を示す説明図であり、図8における情報グループ4の再生画面を示している。
利用者の操作によって情報グループ4の再生が指示(例えば、図18に示す再生画面で遷移先ボタンB1が操作)されると、情報コード“000004”で指定される情報グループ4が再生される(図14のステップS211)。図6に示すように、情報グループ4は最下位階層であり、ID=30で規定される遷移情報を有していないため、遷移先ボタンは表示されない。また、情報グループ4のID=10には、対象地点に関する情報としてURL情報が記述されているため、ネットワークに接続するためのボタンB5が表示されている。ネットワーク接続ボタンB5が操作されると、カーナビ部54のネットワーク接続部547によりインターネットへの接続処理が実行される。そして、接続が確立されるとURL情報で指定されたサイトが、ウェブブラウザ等のアプリケーションソフトにより表示される。
【0086】
また、画面遷移テーブルT1における情報グループ4のレコードには、遷移元情報として情報コード“000003”で指定される情報グループ3が登録されており(ステップS212で“YES”)、この情報グループ3は情報グループ4の次再生情報コードと一致しない(ステップS213で“NO”)ので、再生画面の右下領域に遷移元ボタンB4(図19では「戻る」と表示)が表示されている。
【0087】
図20は、第1実施形態に係る情報グループの再生画面の他の一例を示す説明図であり、図8における情報グループ20の再生画面を示している。
利用者の操作によって情報グループ20の再生が指示(例えば、図18に示す再生画面で遷移先ボタンB3が操作)されると、情報コード“000020”で指定される情報グループ20が再生される(図14のステップS211)。図6に示すように、情報グループ20のID=30には、次再生情報コードとして6つの情報グループ21〜25,3(情報表示テキストが「ファッション」「バラエティ&雑貨」「喫茶&レストラン」「食品」「サービス」「○□△SC○○店」)の情報コードが記述されているため、この情報グループを再生させるための遷移先ボタンB6〜B11が表示されている。
なお、情報グループ20のID=30において、次再生情報コード6,7には何れの情報グループも登録されていないために、これらに対応する遷移先ボタンは表示されていない。
【0088】
また、画面遷移テーブルT1における情報グループ20のレコードには、遷移元情報として情報コード“000003”で指定される情報グループ3が登録されているが(ステップS212で“YES”)、この情報グループ3は情報グループ20の次再生情報コードと一致するので(ステップS213で“YES”)、再生画面には遷移元ボタンは表示されない。
【0089】
図14に示す再生処理1が実行されると、出力部545のディスプレイには、例えば、図18〜20に示す再生画面が表示される。そして、図18〜20に示す再生画面において、利用者は、遷移先ボタンB1〜B3,B6〜B11又は遷移元ボタンB4を操作することにより、情報グループの再生遷移を行うこととなる。
【0090】
図15は、画面遷移処理の一例について示すフローチャートである。図13に示すように、この画面遷移処理は、情報グループの再生画面が表示された後に実行される。
ステップS221では、利用者により遷移先ボタン(図18のボタンB1〜B3)が操作されたか否かを判定する。そして、遷移先ボタンが操作されたと判定した場合はステップS223に移行して通常遷移処理を行う。
【0091】
ステップS223の通常遷移処理は、図16のフローチャートに従って行われる。
図16において、ステップS231では、操作されたボタン番号に対応する情報グループを参照する。
ステップS232では、図14に示す再生処理1を行う。すなわち、ステップS231で参照した情報グループを再生するとともに、遷移元ボタンを表示する。例えば、図18に示す再生画面おいて、利用者によって遷移先ボタンB1の操作がなされると「お得なクーポン」の情報グループ4が再生され、図19に示す再生画面が表示されることとなる。
ただし、画面遷移テーブルT1において、遷移後の情報グループのレコードに登録されている遷移元情報と次再生情報コードが一致している場合には遷移元ボタンは表示されない。例えば、図18に示す再生画面において、利用者によって遷移先ボタンB3の操作がなされると「フロアガイド」の情報グループ20が再生され、図20に示す再生画面が表示されることとなる。
【0092】
図15において、ステップS221で遷移先ボタンが操作されていないと判定した場合はステップS222に移行する。
ステップS222では、利用者により遷移元ボタン(図18のボタンB4)が操作されたか否かを判定する。そして、遷移元ボタンが操作されたと判定した場合はステップS224に移行して特殊遷移処理を行い、遷移元ボタンが操作されていないと判定した場合は画面遷移処理を終了する。
【0093】
ステップS224の特殊遷移処理は、図17のフローチャートに従って行われる。
図17において、ステップS241では、画面遷移テーブルT1における再生中の情報グループのレコードに、遷移元として登録されている情報グループを参照する。
ステップS242では、図14に示す再生処理1を行う。すなわち、ステップS241で参照した情報グループを再生するとともに、遷移元ボタンを表示する。ただし、画面遷移テーブルT1において、遷移後の情報グループのレコードに登録されている遷移元情報と次再生情報コードが一致している場合には遷移元ボタンは表示されない。
【0094】
例えば、図18に示す再生画面において、遷移元ボタンB4の操作がなされると、遷移元として登録されている情報グループ1が再生される。また例えば、図19に示す再生画面において、遷移元ボタンB4の操作がなされると、遷移元として登録されている情報グループ3が再生される。
【0095】
上述したように、第1実施形態においては、図13〜図17のフローチャートに従って、情報グループの表示制御処理が行われる。
第1実施形態では、画面遷移テーブルT1における各情報グループのレコードに遷移元として登録される情報グループは一つとなるので、一つの遷移元ボタン(図18,19のボタンB4)の操作という極めて簡単な操作により、遷移元である情報グループに再生遷移することができる。また、遷移元として登録される情報グループは、優先ルールに従って決定されるので、遷移元ボタンの操作がなされたときに、利用者が所望する情報グループとかけ離れた情報グループが再生される虞は少ない。
【0096】
また、情報グループの再生画面を表示させるときに、画面遷移テーブルT1の中から再生指示された情報グループのレコードを参照し、このレコードに遷移元として登録されている情報グループが遷移先となる情報グループと一致するか否かを判定している。そして、遷移元として登録された情報グループであっても、遷移先として登録されている場合には、この遷移元の情報グループに対応する遷移元ボタンを表示しないようにしている。つまり、再生中の情報グループに対して遷移元となる情報グループが、遷移先となる情報グループと異なる場合に、遷移元となる情報グループに遷移するための遷移元ボタンが表示される。
これにより、一つの情報グループに遷移するための操作ボタンが複数(遷移先ボタンと遷移元ボタン)表示されることはないので、利用者が混乱するのを防止できる。
【0097】
(第2実施形態)
第2実施形態では、画面遷移テーブルにおける各情報グループのレコードに、遷移元として複数の情報グループを登録できるようにしている点が、第1実施形態と異なる。なお、以下において前述の実施形態と同様の説明については省略する。
図21は、第2実施形態に係る画面遷移テーブルT2の構成例を示す説明図である。ここで、センター装置1から配信されるコンテンツは図6に示すツリー構造を有するものとする。
図21に示すように、画面遷移テーブルT2に登録される情報グループには登録番号1,2,・・が付与され、情報グループごとに情報提供企業コード、情報コード、情報提供企業表示テキスト、情報表示テキスト、遷移元情報1、遷移元情報1の情報表示テキスト、遷移元情報2、遷移元情報2の情報表示テキスト、・・が登録される。
【0098】
第2実施形態では、情報グループの再生画面において遷移元ボタンを複数表示するので、それぞれの遷移元ボタンの操作がなされることにより再生遷移する情報グループを利用者が認識できるようにすることが望ましい。そのため、図21に示す画面遷移テーブルT2には、遷移元情報1,2の情報表示用テキストが登録され、再生画面上に表示する遷移元ボタンにこの情報表示テキストを付加できるようにしている。
【0099】
図21において、例えば情報グループ1のレコードでは、遷移元情報1,2が“なし”であることが登録されている。
また、例えば情報グループ7のレコードでは、遷移元情報1が“000001”(情報グループ1)、遷移元情報1の情報表示テキストが“△△△センター”、遷移元情報2が“000002”(情報グループ2)、遷移元情報2の情報表示テキストが“お食事情報”であることが登録されている。
【0100】
ここで、遷移元情報以外の情報は、第1実施形態で説明した図9のステップS107において登録される。また、遷移元情報は図9のステップS109(詳細には図10,11)で登録される。
【0101】
第2実施形態に係る受信処理は、第1実施形態で説明した処理(図9〜11)とほぼ同様に行われる。第1実施形態では、図11に示す遷移元情報登録処理1において、情報グループの遷移元となりうる情報グループが複数ある場合、優先ルールに従って一つの情報グループを遷移元として登録する。これに対して、第2実施形態では、情報グループの遷移元となりうるすべての情報グループを遷移元として登録する。
すなわち、図11において、ステップS131,S132の処理は省略され、画面遷移テーブルT2における情報グループYのレコードには、遷移元として情報グループIがすべて追加登録されることとなる。このとき、遷移元情報として情報コードを登録するだけでなく、情報コードに対応する情報表示テキストも登録される。そして、情報グループYの再生画面では、遷移元として登録された複数の情報グループIのそれぞれに遷移するための遷移元ボタンが表示されることとなる。
【0102】
第2実施形態に係る表示制御処理は、図13のフローチャートに従って行われる。ただし、ステップS202の再生処理は図22に示すフローチャートに従って行われ、ステップS203の画面遷移処理内で実行される特殊遷移処理は図23に示すフローチャートに従って行われる。
【0103】
図22は、第2実施形態に係る再生処理2の一例について示すフローチャートである。
ステップS251では、図13のステップS201で参照した情報グループを再生する。このとき、例えば参照した情報グループのID=30に次再生情報コード1〜8が記述されていれば、当該情報グループの再生画面上には、画面遷移用の1〜8の番号の付いた遷移先ボタン(ソフトキー)が表示される。
【0104】
ステップS252では、画面遷移テーブルT2の中から再生指示された情報グループのレコードを参照し、当該情報グループの遷移元情報が登録されているか否かを判定する。そして、遷移元情報が登録されていると判定した場合はステップS253に移行し、遷移元情報が登録されていないと判定した場合は再生処理2を終了する。
ステップS253では、画面遷移テーブルT2における再生指示された情報グループのレコードに、何番目に登録された遷移元情報であるかを示す値nに“1”を設定する(n=1)。
【0105】
ステップS254では、n番目の遷移元情報が、当該情報グループのID=30に記述された次再生情報コードと一致するか否かを判定する。そして、n番目の遷移元情報が次再生情報コードと一致しないと判定した場合はステップS255に移行し、一致すると判定した場合はステップS256に移行する。
ステップS255では、遷移元の情報グループに遷移するための遷移元ボタンを表示する。このとき、遷移元ボタンには、画面遷移テーブルT2における当該情報グループのレコードに登録されている遷移元情報の情報表示テキストが表示される。または、遷移元ボタンとして、数字の付いた遷移元ボタン(数字ボタン)を表示し、それぞれの数字ボタンに対応して遷移元情報の情報表示テキストを重畳表示するようにしてもよい。
【0106】
ステップS256では、画面遷移テーブルT2における当該情報グループのレコードに、他の遷移元情報が登録されているか否かを判定する。そして、他の遷移元情報が登録されていると判定した場合はステップS257に移行し、登録されていないと判定した場合は再生処理2を終了する。
ステップS257ではnに1加算し(n=n+1)、ステップS254以降の処理を繰り返す。つまり、当該情報グループのレコードに2番目以降に登録された遷移元情報について、遷移元ボタンの表示/非表示がなされる。
【0107】
図24は、第2実施形態に係る情報グループの再生画面の一例を示す説明図であり、図21における情報グループ8の再生画面を示している。
利用者の操作によって情報グループ8の再生が指示されると、情報コード“000008”で指定される情報グループ8が再生される(図22のステップS251)。図6に示すように、情報グループ8はID=30で規定される遷移情報を有していないため、遷移先ボタンは表示されない。
【0108】
また、画面遷移テーブルT2における情報グループ8のレコードには、遷移元として情報グループ1,2が登録されており(図22のステップS252で“YES”)、これらの情報グループ1,2は、情報グループ8の遷移先として登録されていないので(ステップS254で“NO”)、画面下領域に情報グループ1に再生遷移するための遷移元ボタンB12と、情報グループ2に再生遷移するための遷移ボタンB13が表示されている。
ここで、情報グループ8の遷移先として情報グループ1または2が登録されていれば(ステップS254で“YES”)、この情報グループ1または2に遷移するための操作ボタンとしては遷移先ボタンが表示され、遷移元ボタンは表示されないこととなる。
【0109】
なお、図24では、遷移元ボタンB12,B13を表示するための領域として画面下領域を使用しているが、遷移元ボタンの表示態様はこれに限定されない。例えば、遷移元ボタンを表示するための専用領域を確保する、すなわち、画面全体を情報グループの内容を表示する領域と遷移元ボタンを表示するための領域に分割して使用するようにしてもよいし、情報グループの内容を画面全体に表示し、遷移元ボタンはこれに重畳させる形態で表示するようにしてもよい。
【0110】
図22に示す再生処理2が実行されると、出力部545のディスプレイには、例えば、図24に示す再生画面が表示される。そして、図24に示す再生画面において、利用者は、遷移元ボタンB12,B13のいずれかを操作することにより、情報グループの再生遷移を行うこととなる。
【0111】
第2実施形態では、画面遷移処理は図15のフローチャートに従って行われるが、図15におけるステップS224の特殊遷移処理は図23のフローチャートに従って行われる。
図23において、ステップS261では、操作された遷移元ボタンに対応する情報グループを再生するために、操作された遷移元ボタンに対応する遷移元情報として登録されている情報グループを参照する。
ステップS262では、図22に示す再生処理2を行う。すなわち、ステップS261で参照した情報グループを再生するとともに、遷移元ボタンを表示する。参照した情報グループについて、複数の遷移元情報が登録されていれば、複数の遷移元ボタンが表示される。ただし、遷移元となる情報グループが、遷移先として登録されている場合には、この情報グループについての遷移元ボタンは表示されず、遷移先ボタンだけが表示される。
【0112】
例えば、図24に示す再生画面において、遷移元ボタンB12が操作されると、遷移元ボタンB12に対応する遷移元情報1として登録されている情報グループ1(△△△センターに関する情報)が再生される。また例えば、図24に示す再生画面において、遷移元ボタンB13が操作されると、遷移元ボタンB13に対応する遷移元情報2として登録されている情報グループ2(△△△センターのお食事情報)が再生される。
【0113】
なお、第2実施形態では、図15におけるステップS223の通常遷移処理は図16のフローチャートに従って行われるが、図16のステップS232では図22に示す再生処理2が行われる。
【0114】
上述したように、第2実施形態においては、図13,図15,図16,図22,図23のフローチャートに従って、情報グループの表示制御処理が行われる。
すなわち、第2実施形態では、一つの情報グループに対して遷移元となりうる複数の情報グループがある場合、再生中の情報グループ(第1コンテンツ)の画面において、遷移元となりうる複数の情報グループ(第3コンテンツ)のそれぞれに対応する遷移元ボタン(図24のボタンB12,B13)が表示される。このとき、遷移元ボタンには情報表示テキストが付加される。
これにより、利用者は遷移元ボタンを操作することにより再生遷移する情報グループの内容を容易に認識することができる。また、再生遷移する情報グループを、利用者が複数の選択肢の中から決定するので、利用者は所望の情報グループに再生遷移させることができる。
【0115】
また、情報グループの再生画面を表示させるときに、画面遷移テーブルT2の中から再生指示された情報グループのレコードを参照し、このレコードに遷移元として登録されている情報グループごとに、それぞれの情報グループが遷移先となる情報グループと一致するか否かを判定している。そして、遷移元として登録された情報グループであっても、遷移先として登録されている場合には、この遷移元の情報グループに対応する遷移元ボタンを表示しないようにしている。つまり、再生中の情報グループに対して遷移元となる情報グループが、遷移先となる情報グループと異なる場合に、遷移元となる情報グループに遷移するための遷移元ボタンが表示される。
これにより、一つの情報グループに遷移するための操作ボタンが複数(遷移先ボタンと遷移元ボタン)表示されることはないので、利用者が混乱するのを防止できる。
【0116】
(第3実施形態)
第3実施形態では、画面遷移テーブルにおける各情報グループのレコードに、遷移元情報として複数の情報グループを登録する点は第2実施形態と同様であるが、情報グループの表示制御処理が第2実施形態と異なる。なお、以下において前述の実施形態と同様の説明については省略する。
第3実施形態に係る受信処理は、第2実施形態と全く同様に行われる。したがって、第3実施形態に係る画面遷移テーブルは、第2実施形態と同様に、図21に示す構成となる。
【0117】
第3実施形態に係る表示制御処理は、第2実施形態と同様に、図13のフローチャートに従って行われる。ただし、ステップS202の再生処理は図25に示すフローチャートに従って行われ、ステップS203の画面遷移処理内で実行される特殊遷移処理は図26に示すフローチャートに従って行われる。
【0118】
図25は、第3実施形態に係る再生処理3の一例について示すフローチャートである。
ステップS271では、図13のステップS201で参照した情報グループを再生する。このとき、例えば、参照した情報グループのID=30に次再生情報コード1〜8が記述されていれば、当該情報グループの再生画面上には、画面遷移用の1〜8の番号の付いた遷移先ボタン(ソフトキー)が表示される。
【0119】
ステップS272では、画面遷移テーブルT2の中から再生指示された情報グループのレコードを参照し、再生指示された情報グループの次再生情報コードに含まれない遷移元情報が登録されているか否かを判定する。そして、次再生情報コードに含まれない遷移元情報が登録されていると判定した場合にはステップS273に移行し、次再生情報コードに含まれない遷移元情報が登録されていないと判定した場合には再生処理3を終了する。
ステップS273では、遷移元として登録されている情報グループに遷移するための操作ボタン(戻るボタン)を表示する。なお、遷移元として複数の情報グループが登録されている場合、この戻るボタンは、遷移元として登録されている情報グループに直接遷移するための遷移元ボタンではなく、後述するリスト形式の遷移元ボタンを表示するトリガとなる操作ボタンとして機能する。
【0120】
図27は、第3実施形態に係る情報グループの再生画面の一例を示す説明図であり、図21における情報グループ8の再生画面を示している。
利用者の操作によって情報グループ8の再生が指示されると、情報コード“000008”で指定される情報グループ8が再生される(図25のステップS271)。図6に示すように、情報グループ8は最下位階層であり、ID=30で規定される遷移情報を有していないため、遷移先ボタンは表示されない。
【0121】
また、画面遷移テーブルT2における情報グループ8のレコードには、遷移元として情報グループ1,2が登録されており、何れも情報グループ8の遷移先ではないので(図25のステップS272で“YES”)、画面右下領域に戻るボタンB14が表示されている。
ここで、情報グループ8の遷移先として情報グループ1または2が登録されていれば、この情報グループ1または2に遷移するための操作ボタンとして遷移先ボタンが表示される。また、情報グループ1,2の両方とも情報グループ8の遷移先として登録されていれば(ステップS272で“NO”)、戻るボタンB14は表示されないこととなる。
【0122】
図25に示す再生処理3が実行されると、出力部545のディスプレイには、例えば、図27に示す再生画面が表示される。そして、図27に示す再生画面において、利用者は、戻るボタンB14を操作することにより、情報グループの再生遷移を行うこととなる。
【0123】
第3実施形態では、画面遷移処理は図15のフローチャートに従って行われるが、図15におけるステップS224の特殊遷移処理は図26のフローチャートに従って行われる。
図26において、ステップS281では、画面遷移テーブルT2における再生中の情報グループのレコードに、当該情報グループのID=30に記述されている次再生情報コードと一致しない情報グループ(遷移先として登録されていない情報グループ)が、遷移元として複数登録されているかを判定する。そして、遷移元として複数の情報グループが登録されていない(遷移元として一つの情報グループが登録されている)と判定した場合はステップS282に移行し、複数の情報グループが登録されていると判定した場合はステップS283に移行する。
ステップS282では、遷移元として登録されている情報グループ(遷移先としては登録されていない)を参照する。
【0124】
ステップS283では、再生遷移する情報グループを利用者に選択させるための遷移元リスト画面を生成して表示する。この遷移元リストに含まれる情報グループも、遷移先としては登録されていないものである。
図28は、第3実施形態に係る情報グループの再生画面(特殊遷移処理中)の一例を示す説明図である。
図27に示す再生画面において、利用者が戻るボタンB14を操作すると、情報グループ3には複数の遷移元(遷移先としては登録されていない)が登録されているので(ステップS281で“YES”)、図28に示す遷移元リスト画面Dsが表示される。図28に示すように、この遷移元リスト画面Dsは、例えば、情報グループの再生画面(メイン画面)Dmに重畳して表示されるサブ画面である。
【0125】
遷移元リスト画面Dsには、例えば、遷移元となる情報グループに遷移するための複数の遷移元ボタンB15,B16が表示される。この遷移元ボタンB15,B16には、画面遷移テーブルT2に登録されている遷移元情報の情報表示テキストが表示される。このように、図28では、情報表示テキストが付加された遷移元ボタンB15,B16を縦方向に表示することにより、遷移元となる情報グループのリストを構成している。
また、遷移元リスト画面Dsの右下領域には遷移元リスト画面Dsを消去するためのとじるボタンB17が表示され、リスト画面Dsの上領域には「どちらへ移動しますか」という再生遷移を促すメッセージが表示されている。
【0126】
図26において、ステップS284では、遷移元リスト画面に表示された遷移元ボタン(図28のB15,B16)の操作がなされたか判定する。そして、遷移元ボタンの操作がなされたと判定した場合はステップS285に移行し、遷移元ボタンの操作がなされていないと判定した場合はステップS287に移行する。
ステップS285では、操作された遷移元ボタンに対応する情報グループを再生するために、操作された遷移元ボタンに対応する遷移元情報として登録されている情報グループを参照する。
【0127】
ステップS286では、図25に示す再生処理3を行う。すなわち、ステップS282又はステップS285で参照した情報グループを再生するとともに、遷移元として登録されているが遷移先としては登録されていない情報グループがある場合に戻るボタンを表示する。
【0128】
例えば、図28に示す再生画面(特殊遷移処理中)において、遷移元ボタンB15が操作されると、遷移元ボタンB15に対応する遷移元情報1として登録されている情報グループ1(△△△センターに関する情報)が再生される。また例えば、図28に示す再生画面において、遷移元ボタンB16が操作されると、遷移元ボタンB16に対応する遷移元情報2として登録されている情報グループ2(△△△センターのお食事情報)が再生される。
【0129】
ステップS287では、遷移元リスト画面において、とじるボタン(図28のボタンB17)が操作されたか判定する。そして、とじるボタンが操作されたと判定した場合はステップS288に移行し、とじるボタンが操作されていないと判定した場合はステップS284に移行する。
ステップS288では、遷移元リスト画面を消去し、特殊遷移処理3を終了する。このとき、情報グループの再生遷移は行われない。
【0130】
なお、第3実施形態では、図15におけるステップS223の通常遷移処理は図16のフローチャートに従って行われるが、図16のステップS232では図25に示す再生処理3が行われる。
【0131】
上述したように、第3実施形態においては、図13,図15,図16,図25,図26のフローチャートに従って、情報グループの表示制御処理が行われる。
すなわち、第3実施形態では、一つの情報グループに対して遷移元となりうる複数の情報グループがある場合、再生中の情報グループ(第1コンテンツ)の画面において、戻るボタン(図27のボタンB14)が操作されると(特定操作)、これに基づいて遷移元リスト画面が表示され、遷移元となりうる複数の情報グループ(第3コンテンツ)のそれぞれに対応する遷移元ボタン(図28のボタンB15,B16)が表示される。このとき、遷移元リスト画面において、遷移元ボタンには情報表示テキストが付加される。
これにより、利用者は戻るボタンを操作することにより再生遷移する情報グループの内容を容易に認識することができる。また、再生遷移する情報グループを、利用者が複数の選択肢の中から決定するので、利用者は所望の情報グループに再生遷移させることができる。
さらに、情報グループの再生画面には、戻るボタン(図27のボタンB14)が操作されない限り、遷移元となる情報グループに再生遷移するための遷移元ボタン(図28のボタンB15,B16)は表示されないので、多数の遷移元ボタンを表示することにより再生画面の表示が煩雑になるのを防止できる。
【0132】
また、情報グループの再生画面を表示させるときに、画面遷移テーブルT2の中から再生指示された情報グループのレコードを参照し、このレコードに遷移元として登録されている情報グループごとに、それぞれの情報グループが遷移先となる情報グループと一致するか否かを判定している。そして、遷移元として登録された情報グループであっても、遷移先として登録されている場合には、遷移元リスト画面において、この遷移元の情報グループに対応する遷移元ボタンを表示しないようにしている。つまり、再生中の情報グループに対して遷移元となる情報グループが、遷移先となる情報グループと異なる場合に、遷移元となる情報グループに遷移するための遷移元ボタンが表示される。
これにより、一つの情報グループに遷移するための操作ボタンが複数(遷移先ボタンと遷移元ボタン)表示されることはないので、利用者が混乱するのを防止できる。
【0133】
(第4実施形態)
第4実施形態では、画面遷移テーブルにおける各情報グループのレコードに、次再生情報コードに含まれる情報グループを遷移元として登録しないようにしている点が第1実施形態と異なる。なお、以下において前述の実施形態と同様の説明については省略する。
図29は、第4実施形態に係る画面遷移テーブルT3の構成例を示す説明図である。ここで、センター装置1から配信されるコンテンツは図6に示すツリー構造を有するものとする。
【0134】
図29に示すように、画面遷移テーブルT3に登録される情報グループには登録番号1,2,・・が付与され、情報グループごとに情報提供企業コード、情報コード、情報提供企業表示テキスト、情報表示テキスト、遷移元情報1、次再生情報コードが登録される。
図29において、例えば情報グループ1のレコードには、遷移元情報1が“なし”で、次再生情報コードが“000002”(情報グループ2)、“000003”(情報グループ3)、“000005”(情報グループ5)、“000007”(情報グループ7)、“000008”(情報グループ8)であることが登録されている。
また例えば、情報グループ3のレコードには、遷移元情報1が“000001”(情報グループ1)、次再生情報コードが“000004”(情報グループ4)、“000010”(情報グループ10)、“000020”(情報グループ20)であることが登録されている。
第4実施形態では、後述する遷移元情報確認処理2において、情報グループIを情報グループYの遷移元として登録するか否かを判定する際に、情報グループYの次再生情報コードを参照するため、第1実施形態に比較して参照回数が増えることとなる。そこで、参照回数が増えることに伴い処理時間が長くなるのを避けるために、画面遷移テーブルT3に、各情報グループが有する次再生情報コードを登録するようにしている。
【0135】
画面遷移テーブルT3において、遷移元情報以外の情報は、第1実施形態で説明した図9のステップS107において登録される。また、遷移元情報は図9のステップS109(詳細には図30,31)で登録される。
【0136】
第4実施形態に係る受信処理では、図9のステップS101〜S108に従って、画面遷移テーブルT3に遷移元情報以外の情報が登録される。なお、第4実施形態では、図9のステップS107において、受信した情報グループのID=30に次再生情報コードがあれば、これも画面遷移テーブルT3に登録されることとなる。
そして、図9のステップS109の遷移元情報確認処理は、図30のフローチャートに従って行われる。
【0137】
図30は、遷移元情報確認処理2(図9のステップS109)の一例について示すフローチャートである。
ステップS301では、画面遷移テーブルT3において先頭に登録されているレコードIを参照する。
ステップS302では、参照中のレコードIに次再生情報コードが登録されているか否かを判定する。そして、レコードIに次再生情報コードが登録されていると判定した場合はステップS303に移行し、次再生情報コードが登録されていないと判定した場合(例えば、情報グループIが最下位階層の情報グループの場合)はステップS307に移行する。
ステップS303では、レコードIの1番目に登録されている次再生情報コードで指定される情報グループYのレコードYを、画面遷移テーブルT3から検索する。
【0138】
ステップS304では、情報グループIの情報コードを、その遷移先となる情報グループYのレコードYに、遷移元情報として登録するための遷移元情報登録処理を行う。この遷移元情報確認処理は、図31に示すフローチャートに従って行われる。
図31は、遷移元情報登録処理2の一例について示すフローチャートである。
ステップS311では、レコードYの次再生情報コードの中に、情報グループIの情報コードと一致するものがあるか否かを判定する。そして、レコードYの次再生情報コードの中に情報グループIの情報コードが登録されていると判定した場合は、この情報グループIを情報グループYの遷移元として登録せずに、遷移元情報登録処理2を終了する。情報グループIが情報グループYの下位階層であれば、情報グループYの次再生情報コードの中に情報グループIの情報コードが必ずあるので、この情報グループIは情報グループYの遷移元として登録されない。つまり、第4実施形態では、下位階層以外の情報グループだけが遷移元として登録され得ることとなる。
一方、レコードYの次再生情報コードの中に情報グループIの情報コードが登録されていないと判定した場合はステップS312に移行する。
ステップS312〜S314の処理は、図11のステップS131〜S133の処理と同様であるので説明を省略する。
この遷移元情報登録処理2により、画面遷移テーブルT3のレコードYの遷移元情報に、情報グループIの情報コードが登録/非登録される。遷移元情報登録処理2を終了すると、図30のフローチャートに復帰する。
【0139】
図30のステップS305では、レコードIに他の次再生情報コードが登録されているか否かを判定する。そして、レコードIに他の次再生情報コードが登録されていると判定した場合はステップS306に移行し、他の次再生情報コードが登録されていないと判定した場合はステップS307に移行する。
ステップS306では、レコードIに登録されている次の次再生情報コードで指定される情報グループYのレコードYを画面遷移テーブルT3から検索し、ステップS304以降の処理を行う。
ステップS304〜S306を繰り返すことにより、情報グループIが遷移元となりうるすべての情報グループYについて、そのレコードYの遷移元情報に情報グループIの情報コードが登録/非登録されることとなる。
【0140】
ステップS307では、画面遷移テーブルT3に他の情報グループのレコードがあるか否か、すなわち、ステップS302以降の処理を受けていない情報グループのレコードがあるか否かを判定する。そして、他の情報グループのレコードがあると判定した場合はステップS308に移行し、他の情報グループのレコードがないと判定した場合は遷移元情報確認処理2を終了する。
ステップ308では、画面遷移テーブルT3において次に登録されているレコードIを参照し、ステップS302以降の処理を行う。
【0141】
図9,図30,図31に示す処理により、すべての情報グループについて、当該情報グループの再生画面から遷移元となる情報グループの再生画面に遷移するための画面遷移テーブルT3が作成される。なお、ツリー構造の最上位階層の情報グループについては、遷移元情報は登録されない。
このように、第4実施形態では、一つの情報グループYに対して、遷移元となりうる複数の情報グループIがある場合、複数の情報グループIの中から所定の条件に従って優先される一つの情報グループIを選択して、情報グループYの遷移元として設定する。そして、情報グループYの再生画面において、遷移元として設定された情報グループIに遷移するための遷移元ボタンが表示されることとなる。
【0142】
第4実施形態に係る表示制御処理は、図13のフローチャートに従って行われる。ただし、ステップS202の再生処理は図32のフローチャートに従って行われる。
【0143】
図32は、第4実施形態に係る再生処理4の一例について示すフローチャートである。
図32に示すように、再生処理4では、図14に示す第1実施形態に係る再生処理1において、ステップS213が省略されている。
すなわち、第4実施形態では、画面遷移テーブルT3におけるレコードの遷移元情報には、次再生情報コードと一致するものは登録されないので(図31のステップS311で“YES”)、画面遷移テーブルT3における再生指示された情報グループのレコードに遷移元情報が登録されている場合に遷移元ボタンを表示させても、遷移先ボタンと重複して表示されることはない。
【0144】
図32に示す再生処理4が実行されると、出力部545のディスプレイには、例えば、図18〜20に示す再生画面が表示される。そして、図18〜20に示す再生画面において、利用者は、遷移元ボタンB1〜B3,B6〜B11又は遷移先ボタンB4を操作することにより、情報グループの再生遷移を行うこととなる。
【0145】
第4実施形態では、画面遷移処理は図15〜17のフローチャートに従って行われるが、図16のステップS232、図17のステップS242では図32に示す再生処理4が行われる。
【0146】
上述したように、第4実施形態においては、図13,図15〜17,図32のフローチャートに従って、情報グループの表示制御処理が行われる。
第4実施形態では、画面遷移テーブルT3における各情報グループのレコードに遷移元として登録される情報グループは一つとなるので、一つの遷移元ボタン(図18,19のボタンB4)の操作という極めて簡単な操作により、遷移元である情報グループに再生遷移することができる。また、遷移元として登録される情報グループは、優先ルールに従って決定されるので、遷移元ボタンの操作がなされたときに、利用者が所望する情報グループとかけ離れた情報グループが再生される虞は少ない。
【0147】
また、受信処理時に画面遷移テーブルT3に登録される各情報グループについて、遷移元となる情報グループが遷移先となる情報グループと一致するか否かを判定し、遷移先となる情報グループと一致しない情報グループだけを遷移元情報として登録している。したがって、遷移先として登録されている情報グループが遷移元として登録されることはないので、この情報グループに対応する遷移元ボタンは表示されない。つまり、再生中の情報グループに対して遷移元となる情報グループが、遷移先となる情報グループと異なる場合に、遷移元となる情報グループに遷移するための遷移元ボタンが表示される。
これにより、一つの情報グループに遷移するための操作ボタンが複数(遷移先ボタンと遷移元ボタン)表示されることはないので、利用者が混乱するのを防止できる。
【0148】
(第5実施形態)
第5実施形態では、画面遷移テーブルにおける各情報グループのレコードに、遷移元として複数の情報グループを登録できるようにしている点が第4実施形態と異なる。なお、以下において前述の実施形態と同様の説明については省略する。
図33は、第5実施形態に係る画面遷移テーブルT4の構成例を示す説明図である。ここで、センター装置1から配信されるコンテンツは図6に示すツリー構造を有するものとする。
図33に示すように、画面遷移テーブルT4に登録される情報グループには登録番号1,2,・・が付与され、情報グループごとに情報提供企業コード、情報コード、情報提供企業表示テキスト、情報表示テキスト、遷移元情報1、遷移元情報1の情報表示用テキスト、遷移元情報2、遷移元情報2の情報表示用テキスト、・・、次再生情報コードが登録される。
【0149】
画面遷移テーブルT4において、遷移元情報以外の情報は、第1実施形態で説明した図9のステップS107において登録される。また、遷移元情報は図9のステップS109(詳細には図30,31)で登録される。
【0150】
第5実施形態に係る受信処理では、第4実施形態で説明した処理(図9,図30,図31)とほぼ同様に行われる。第4実施形態では、図31に示す遷移元情報登録処理2において、情報グループの遷移元となりうる情報グループが複数ある場合、優先ルールに従って一つの情報グループを遷移元として登録する。これに対して、第5実施形態では、情報グループの遷移元となりうるすべての情報グループを遷移元として登録する。
第5実施形態では、図30のステップS304の遷移元情報登録処理は、図34に示すフローチャートに従って行われる。すなわち、図31において、ステップS312,S313の処理は省略され、画面遷移テーブルT4における情報グループYのレコードには、遷移元として情報グループIがすべて追加登録されることとなる。このとき、遷移元情報として情報コードを登録するだけでなく、情報コードに対応する情報表示テキストも登録される。そして、情報グループYの再生画面では、遷移元として登録された複数の情報グループIのそれぞれに遷移するための遷移元ボタンが表示されることとなる。
【0151】
第5実施形態に係る表示制御処理は、第4実施形態と同様に、図13のフローチャートに従って行われる。ただし、ステップS202の再生処理は、図32のフローチャートに従って行われる。
第5実施形態では、図32のステップS403において、画面遷移テーブルT4における再生中の情報グループのレコードに登録されているすべての遷移元情報に対応して、複数の遷移元ボタンが表示されることとなる。つまり、図22の再生処理2において、ステップS254を省略した処理となる。
第5実施形態では、画面遷移テーブルT4におけるレコードの遷移元情報には、次再生情報コードと一致するものは登録されないので(図31のステップS311で“YES”)、画面遷移テーブルT4における再生指示された情報グループのレコードに遷移元情報が登録されている場合に遷移元ボタンを表示させても、遷移先ボタンと重複して表示されることはない。
【0152】
図32に示す再生処理4が実行されると、出力部545のディスプレイには、例えば、図24に示す再生画面が表示される。そして、図24に示す再生画面において、利用者は、遷移元ボタンB12,B13のいずれかを操作することにより、情報グループの再生遷移を行うこととなる。
【0153】
第5実施形態では、画面遷移処理は図15〜17のフローチャートに従って行われるが、図16のステップS232、図17のステップS242では図32に示す再生処理4が行われる。
【0154】
上述したように、第5実施形態においては、図13,図15〜17,図32のフローチャートに従って、情報グループの表示制御処理が行われる。
すなわち、第5実施形態では、一つの情報グループに対して遷移元となりうる複数の情報グループがある場合、再生中の情報グループ(第1コンテンツ)の画面において、遷移元となりうる複数の情報グループ(第3コンテンツ)のそれぞれに対応する遷移元ボタンが表示される(図24のボタンB12,13)。このとき、遷移元ボタンには情報表示テキストが付加される。
これにより、利用者は遷移元ボタンを操作することにより再生遷移する情報グループの内容を容易に認識することができる。また、再生遷移する情報グループを、利用者が複数の選択肢の中から決定するので、利用者は所望の情報グループに再生遷移させることができる。
【0155】
また、受信処理時に画面遷移テーブルT4に登録される各情報グループについて、遷移元となる情報グループが遷移先となる情報グループと一致するか否かを判定し、遷移先となる情報グループと一致しない情報グループだけを遷移元情報として登録している。したがって、遷移先として登録されている情報グループが遷移元として登録されることはないので、この情報グループに対応する遷移元ボタンは表示されない。つまり、再生中の情報グループに対して遷移元となる情報グループが、遷移先となる情報グループと異なる場合に、遷移元となる情報グループに遷移するための遷移元ボタンが表示される。
これにより、一つの情報グループに遷移するための操作ボタンが複数(遷移先ボタンと遷移元ボタン)表示されることはないので、利用者が混乱するのを防止できる。
【0156】
なお、第5実施形態では、図22に示す再生処理2に相当する処理を行うことにより、第2実施形態と同様の表示制御がなされる場合について説明したが、図25に相当する再生処理3、図26に相当する特殊遷移処理3を行うことにより、第3実施形態と同様の表示制御とすることもできる。
【0157】
(第6実施形態)
第6実施形態では、画面遷移テーブルに遷移先一致フラグを設定し、この遷移先一致フラグに基づいて遷移元ボタンの表示/非表示を制御する点が第4実施形態と異なる。なお、以下において前述の実施形態と同様の説明については省略する。
【0158】
図35は、第6実施形態に係る画面遷移テーブルT5の構成例を示す説明図である。ここで、センター装置1から配信されるコンテンツは図36に示すツリー構造を有するものとする。図36に示すツリー構造では、情報グループ7の遷移先として情報グループ2が登録されている。
図35に示すように、画面遷移テーブルT5は、図29に示す画面遷移テーブルT3において、それぞれのレコードに遷移先一致フラグ欄を設けたものである。遷移先一致フラグとは、ある情報グループの遷移元となりうる情報グループのいずれかが、遷移先としても登録されているか否かを示すフラグで、遷移元かつ遷移先となっている場合に遷移先一致フラグは“オン”に設定される。
【0159】
図36に示す情報グループ7については、情報グループ2が遷移元となりうる一方、遷移先としても登録されている(情報グループ7の次再生情報コードに含まれている)。したがって、図35に示す画面遷移テーブルT5において、情報グループ7のレコードには、遷移先一致フラグとして“オン”が設定されている。
【0160】
第6実施形態に係る受信処理は第4実施形態とほぼ同様に行われるが、遷移元情報登録処理は図37のフローチャートに従って行われる。
図37は、遷移元情報登録処理4の一例について示すフローチャートである。
ステップS321では、図30のステップS303で検索されたレコードYを参照し、当該レコードYの遷移先一致フラグが“オン”に設定されているか否かを判定する。そして、レコードYの遷移先一致フラグが“オン”に設定されていると判定した場合は情報グループIの情報コードを遷移元情報として登録することなく、遷移元情報登録処理4を終了する。
一方、レコードYの遷移先一致フラグが“オン”に設定されていないと判定した場合は、ステップS322に移行する。
【0161】
ステップS322では、レコードYの次再生情報コードの中に、情報グループIの情報コードと一致するものがあるか否かを判定する。そして、レコードYの次再生情報コードの中に情報グループIの情報コードが登録されていると判定した場合は、ステップS323に移行し、レコードYの次再生情報コードの中に情報グループIの情報コードが登録されていないと判定した場合はステップS324に移行する。
ステップS323では、レコードYの遷移先一致フラグを“オン”に設定し、遷移元情報登録処理4を終了する。
ステップS324〜S326の処理は、図31のステップS312〜S314(図11のステップS131〜S133)の処理と同様であるので説明を省略する。
この遷移元情報登録処理4により、画面遷移テーブルT5のレコードYの遷移元情報に、情報グループIの情報コードが登録/非登録されるとともに、遷移先一致フラグが設定される。遷移元情報登録処理4を終了すると、図30のフローチャートに復帰する。
【0162】
図9,図30,図37に示す処理により、すべての情報グループについて、当該情報グループの再生画面から遷移元となる情報グループの再生画面に遷移するための画面遷移テーブルT5が作成される。
【0163】
第6実施形態に係る表示制御処理は第4実施形態とほぼ同様に行われるが、再生処理は図38のフローチャートに従って行われる。
図38は、第6実施形態に係る再生処理5の一例について示すフローチャートである。
図38に示すように、再生処理5では、図32に示す再生処理4において、ステップS401の後段にステップS412の処理が追加されている。
すなわち、第6実施形態では、再生指示された情報グループを再生する場合に、画面遷移テーブルT5の中から当該情報グループのレコードを参照し、遷移先一致フラグが“オン”となっているか否かを判定する(ステップS412)。
【0164】
そして、ステップS412で、遷移先一致フラグが“オン”に設定されていると判定した場合は遷移元ボタンを表示せずに再生処理5を終了する。一方、遷移先一致フラグが“オン”に設定されていないと判定した場合はステップS413に移行し、図32のステップS402,403と同様の処理を行う。
【0165】
画面遷移テーブルT5において、情報グループ7については、情報グループ1が遷移元情報として登録されているが、他の遷移元である情報グループ2が遷移先として登録され、遷移先一致フラグが“オン”に設定されているので、情報グループ1に遷移するための遷移元ボタンは表示されず、情報グループ2に遷移するための遷移先ボタンだけが表示されることとなる。
【0166】
上述したように、第6実施形態では、再生中の情報グループに対して遷移元となる情報グループの何れか一つが、再生中の情報グループに対して遷移先となる情報グループと一致する場合、すなわち、遷移先一致フラグが“オン”に設定されている場合は、画面遷移テーブルのレコードに遷移元情報が登録されていても遷移元ボタンを表示しないようにしている。
再生中の情報グループに対して遷移元となる情報グループが予め次再生情報コードに記述されていることから、この遷移先として登録された情報グループに再生遷移させたい(言い換えると、他の遷移元に遷移させたくない)というデータ作成者の意図が伺えるので、第6実施形態ではこれを優先することとしている。
【0167】
なお、第6実施形態は、第4実施形態において遷移先一致フラグを利用して表示制御処理を行う形態となっているが、第1実施形態と組み合わせて適用することもできる。
【0168】
(第7実施形態)
第7実施形態では、画面遷移テーブルにおける各情報グループのレコードに、遷移元として複数の情報グループを登録できるようにしている点が第6実施形態と異なる。なお、以下において前述の実施形態と同様の説明については省略する。
【0169】
図39は、第7実施形態に係る画面遷移テーブルT6の構成例を示す説明図である。ここで、センター装置1から配信されるコンテンツは図36に示すツリー構造を有するものとする。
図39に示すように、画面遷移テーブルT6は、図33に示す画面遷移テーブルT4において、それぞれのレコードに遷移先一致フラグ欄を設けたものである。
【0170】
図36に示す情報グループ7については、情報グループ2が遷移元となりうる一方、遷移先としても登録されている。したがって、図39に示す画面遷移テーブルT6において、情報グループ7のレコードには、遷移先一致フラグとして“オン”が設定されている。
【0171】
第7実施形態に係る受信処理は、第6実施形態で説明した処理(図9,図30,図37)とほぼ同様に行われる。第6実施形態では、図37に示す遷移元情報登録処理4において、情報グループの遷移元となりうる情報グループが複数ある場合、優先ルールに従って一つの情報グループを遷移元として登録する。これに対して、第7実施形態では、情報グループの遷移元となりうるすべての情報グループを遷移元として登録する。
【0172】
第7実施形態では、図30のステップS304の遷移元情報登録処理は、図40に示すフローチャートに従って行われる。すなわち、図37において、ステップS324,S325の処理は省略され、画面遷移テーブルT6における情報グループYのレコードには、遷移元として情報グループIがすべて追加登録されることとなる。このとき、遷移元情報として情報コードを登録するだけでなく、情報コードに対応する情報表示テキストも登録される。そして、遷移先一致フラグが“オフ”に設定されていれば、情報グループYの再生画面において、遷移元として登録された複数の情報グループIのそれぞれに遷移するための遷移元ボタンが表示されることとなる。
【0173】
第7実施形態に係る表示制御処理は第6実施形態とほぼ同様に行われる。第7実施形態では、図38のステップS414において、画面遷移テーブルT6における再生中の情報グループのレコードに登録されているすべての遷移元情報に対応して、複数の遷移元ボタンが表示されることとなる。
【0174】
画面遷移テーブルT6において、情報グループ7については、情報グループ1,2が遷移元情報として登録されているが、情報グループ2は遷移先としても登録され、遷移先一致フラグが“オン”に設定されている。したがって、情報グループ1,2に遷移するための遷移元ボタンは表示されず、情報グループ2に遷移するための遷移先ボタンだけが表示されることとなる。
【0175】
上述したように、第7実施形態では、再生中の情報グループに対して遷移元となる情報グループの何れか一つが、再生中の情報グループに対して遷移先となる情報グループと一致する場合、すなわち、遷移先一致フラグが“オン”に設定されている場合は、画面遷移テーブルのレコードに遷移元情報が登録されていても遷移元ボタンを表示しないようにしている。
再生中の情報グループに対して遷移元となる情報グループが予め次再生情報コードに記述されていることから、この遷移先として登録された情報グループに再生遷移させたい(言い換えると、他の遷移元に遷移させたくない)というデータ作成者の意図が伺えるので、第7実施形態ではこれを優先することとしている。
【0176】
なお、第7実施形態は、第5実施形態において遷移先一致フラグを利用して表示制御処理を行う形態となっているが、第2実施形態または第3実施形態と組み合わせて適用することもできる。
【0177】
(変形例)
上述した第1〜第7実施形態では、情報グループのID=30に遷移先となる情報グループの情報コード(次再生情報コード)だけが記述されている場合、すなわちツリー構造における階層の上下関係を判別困難な場合(図7参照)について説明したが、情報グループのID=30に、次再生情報コードに加えてツリー構造における階層の上下関係を示す情報を含める仕様も考えられる。
【0178】
例えば、ID=30に記述される次再生情報コード8を上位階層または同位階層への遷移の記述専用とし、下位階層への遷移の記述には次再生情報コード1〜7を使うようにすることで、次再生情報コードの番号から階層の上下関係を区別できる。
また例えば、ID=30に記述される次再生情報コードに対応付けて遷移の方向(上位階層、下位階層、同位階層)を表すフラグ(遷移方向フラグ)を追加することで、このフラグに基づいて階層の上下関係を区別できる。この場合、例えば、上位階層を表すフラグを“00”、同位階層(前)を表すフラグを“01”、同位階層(後)を表すフラグを“10”、下位階層を表すフラグを“11”と定義する。なお、同位階層の情報グループについては、遷移の前後方向(前ページ、次ページ)があるので、同位階層(前)と同位階層(後)を区別する。
このように、ツリー構造における階層の上下関係を示す情報を含めた仕様で情報グループが送信される場合には、上述した第1〜第7実施形態を以下のように適用する。
【0179】
第1実施形態の変形例では、図10に示す遷移元情報確認処理1のステップS115,S118において、情報グループYが情報グループIの下位階層または同位階層であるかを判別する。そして、下位階層または同位階層となる場合にだけ遷移元情報登録処理(図10のステップS116,図11)の対象とする。例えば、図6において、情報グループ20の遷移先の一つとして情報グループ3が登録されているので、情報グループ20は情報グループ3の遷移元の一つといえるが、情報グループ3の下位階層であるので、情報グループ3の遷移元として扱われないようになる。
これにより、遷移元情報登録処理の実行回数が低減されるので、遷移元情報登録処理に係るCPUの処理負担が軽減されるとともに、遷移元情報確認処理に要する時間が短縮される。
【0180】
また、第1実施形態の変形例では、情報グループの表示制御処理において、図41に示す再生処理6が行われる。図41に示す再生処理6では、図14のステップS211(図41のステップS421に対応)の後段にステップS422を追加している。
図41のステップS422では、再生指示された情報グループのID=30に上位階層への遷移であることが明示された次再生情報コードがあるか否かを判定する。具体的には、次再生情報コードの番号や遷移方向フラグに基づいて判定する。このとき、当該情報コードのID=30は、ステップS421において遷移先ボタン(数字ボタン)を生成するために参照されているので、改めてデータを参照しなくとも判定可能である。
【0181】
そして、上位階層への遷移であることが明示された次再生情報コードがない場合に、ステップS423以降の処理により遷移元ボタンの表示/非表示を制御する。なお、上位階層への遷移が明示されていないにもかかわらず、遷移元へ戻るような次再生情報コードが含まれる可能性もあるので、ステップS424(図14のステップS213に対応)の処理は行うようにしている。
これにより、再生指示された情報グループが上位階層の情報グループを遷移先として有する場合には、遷移元ボタンの表示/非表示を判定するための処理は行われなくなるので、表示制御に係るCPUの処理負担を軽減することができる。
【0182】
第2実施形態の変形例では、第1実施形態の変形例と同様に遷移元情報確認処理が行われる。
また、第2実施形態の変形例では、情報グループの表示制御処理において、図42に示す再生処理7が行われる。図42に示す再生処理7では、図22のステップS251(図42のステップS431に対応)の後段にステップS432を追加している。図42のステップS432の処理は、図41のステップS422と同様である。
これにより、再生指示された情報グループが上位階層の情報グループを遷移先として有する場合には、ステップS443以降の処理は行われなくなるので、処理に要するCPUの負担を軽減することができるとともに、この情報グループに再生遷移させたいというデータ作成者の意図が優先されることとなる。
【0183】
第3実施形態の変形例では、第1実施形態の変形例と同様に遷移元情報確認処理が行われる。
また、第3実施形態の変形例では、情報グループの表示制御処理において、図43に示す再生処理8が行われる。図43に示す再生処理8では、図25のステップS271(図43のステップS441に対応)の後段にステップS442を追加している。図43のステップS442の処理は、図41のステップS422と同様である。
これにより、再生指示された情報グループが上位階層の情報グループを遷移先として有する場合には、ステップS443以降の処理は行われなくなるので、処理に要するCPUの負担を軽減することができるとともに、この情報グループに再生遷移させたいというデータ作成者の意図が優先されることとなる。
【0184】
第4実施形態の変形例では、図9に示す受信処理のステップS107において、画面遷移テーブルに次再生情報コードを登録する際に、遷移方向フラグ等の遷移の方向を示す情報も登録する。そして、図30に示す遷移元情報確認処理2のステップS303,S306において、情報グループYが情報グループIの下位階層または同位階層であるかを判別し、下位階層または同位階層となる場合にだけ遷移元情報登録処理(図30のステップS304,図31)の対象とする。また、図31に示す遷移元情報登録処理2のステップS311では、レコードYの次再生情報コードのうち、上位階層または同位階層であるものとだけ比較を行うだけでよい。
これにより、遷移元情報登録処理の実行回数が低減されるので、遷移元情報登録処理に係るCPUの処理負担が軽減されるとともに、遷移元情報確認処理に要する時間が短縮される。
【0185】
第5実施形態の変形例では、第4実施形態の変形例とほぼ同様に受信処理、遷移元情報確認処理が行われる。ただし、遷移元情報登録処理は、図34のフローチャートに従う。つまり、図34に示す遷移元情報登録処理3のステップS331では、レコードYの次再生情報コードのうち、上位階層または同位階層であるものとだけ比較を行うこととなる。
これにより、遷移元情報登録処理の実行回数が低減されるので、遷移元情報登録処理に係るCPUの処理負担が軽減されるとともに、遷移元情報確認処理に要する時間が短縮される。
【0186】
第6,第7実施形態の変形例では、図9に示す受信処理のステップS107において、画面遷移テーブルに次再生情報コードを登録する際に、遷移方向フラグ等の遷移の方向を示す情報も登録する。このとき、上位階層または同位階層へ遷移するための次再生情報コードが一つ以上あれば、遷移先一致フラグを“オン”に設定する。
そして、図30に示す遷移元情報確認処理2のステップS303,S306において、情報グループYが情報グループIの下位階層または同位階層であるかを判別し、下位階層または同位階層となる場合にだけ遷移元情報登録処理(図30のステップS304,図37または図40)の対象とする。
これにより、遷移元情報登録処理の実行回数が低減されるので、遷移元情報登録処理に係るCPUの処理負担が軽減されるとともに、遷移元情報確認処理に要する時間が短縮される。また、次再生情報コードに付加されている情報から階層の上下関係を判断できる場合は、図37のステップS322以降の処理、または図40のS342以降の処理を最初から省略できるので、処理が格段に簡略化される。
【0187】
なお、図37のステップS321、図40のステップS341の代わりに、レコードYの次再生情報コードの中に下位階層以外の情報グループが登録されているか否かを判定し、下位階層以外への遷移がある場合に遷移元情報を登録することなく処理を終了するようにしてもよい。つまり、レコードYに上位階層への遷移がある場合には、遷移元と遷移先が重複することとなるので、遷移元情報を登録する必要はないためである。この場合は、遷移先一致フラグは利用されず、遷移元情報の有無で遷移元ボタンの表示/非表示は制御されることとなる。
【0188】
以上、本発明者によってなされた発明を実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、情報グループの再生画面において、遷移先ボタンまたは/及び遷移元ボタンの表示態様を、利用者が認識しやすいように変更してもよい。
図44は、情報グループの再生画面の変形例を示す説明図である。
図44(a)では、図18における遷移元ボタン(戻るボタン)B4を、遷移元に戻ることを示す矢印を付したボタン4aとしている。
また、図44(b)では、図20における遷移先ボタンB11の表示を、遷移元に戻ることを示す矢印画像を付したボタンB11aとしている。ボタンB11aは遷移先ボタンであるが、対応する情報グループは再生中の情報グループの遷移元でもあるので、図44(b)のように表示する方が、利用者にとっては遷移元に戻るボタンであることを直感的に認識できるので望ましい。
また、図44(b)では、ボタンB11aに対応する情報グループの表示も「○□△SC○○店」ではなく「戻る」とすることで、遷移元の情報グループであることをわかりやすく示している。
【0189】
また、上記実施形態では、情報グループの再生遷移を行うための操作部(遷移先ボタン、遷移元ボタン)を出力部545のディスプレイに表示させる、いわゆるソフトキーで構成しているが、操作部をハードキーで構成し、ディスプレイ内のハードキーに近接する領域に、ハードキーに対応付けた情報を表示させるようにしてもよい。
また、第1から第7実施形態で説明した情報グループの表示制御処理は、適宜組み合わせて利用することが可能である。
【0190】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0191】
【図1】本実施形態に係る路車間通信システム100のシステム構成を示す説明図である。
【図2】センター装置1及び路側無線装置2の内部構成を示すブロック図である。
【図3】路側無線装置2の通信可能範囲である路側エリアZの説明図である。
【図4】車両Cに搭載される車載器5の一構成例を示すブロック図である。
【図5】センター装置1から配信されるコンテンツのデータ構造の一例について示す説明図である。
【図6】センター装置1から配信されるコンテンツが有するツリー構造の一例について示す説明図である。
【図7】情報グループを構成する各要素の詳細内容の一例を示す説明図である。
【図8】画面遷移テーブルT1の構成例を示す説明図である。
【図9】受信処理1の一例について示すフローチャートである。
【図10】遷移元情報確認処理1の一例について示すフローチャートである。
【図11】遷移元情報登録処理1の一例について示すフローチャートである。
【図12】第1実施形態において遷移元情報を登録する際の優先ルールの一例について示す説明図である。
【図13】表示制御処理の一例について示すフローチャートである。
【図14】再生処理1の一例について示すフローチャートである。
【図15】画面遷移処理の一例について示すフローチャートである。
【図16】通常遷移処理1の一例について示すフローチャートである。
【図17】特殊遷移処理1の一例について示すフローチャートである。
【図18】第1実施形態に係る情報グループの再生画面の一例を示す説明図である。
【図19】第1実施形態に係る情報グループの再生画面の一例を示す説明図である。
【図20】第1実施形態に係る情報グループの再生画面の一例を示す説明図である。
【図21】画面遷移テーブルT2の構成例を示す説明図である。
【図22】再生処理2の一例について示すフローチャートである。
【図23】特殊遷移処理2の一例について示すフローチャートである。
【図24】第2実施形態に係る情報グループの再生画面の一例を示す説明図である。
【図25】再生処理3の一例について示すフローチャートである。
【図26】特殊遷移処理3の一例について示すフローチャートである。
【図27】第3実施形態に係る情報グループの再生画面の一例を示す説明図である。
【図28】第3実施形態に係る情報グループの再生画面(特殊遷移処理中)の一例を示す説明図である。
【図29】画面遷移テーブルT3の構成例を示す説明図である。
【図30】遷移元情報確認処理2の一例について示すフローチャートである。
【図31】遷移元情報登録処理2の一例について示すフローチャートである。
【図32】再生処理4の一例について示すフローチャートである。
【図33】画面遷移テーブルT4の構成例を示す説明図である。
【図34】遷移元情報登録処理3の一例について示すフローチャートである。
【図35】画面遷移テーブルT5の構成例を示す説明図である。
【図36】センター装置1から配信されるコンテンツが有するツリー構造の一例について示す説明図である。
【図37】遷移元情報登録処理4の一例について示すフローチャートである。
【図38】再生処理5の一例について示すフローチャートである。
【図39】画面遷移テーブルT6の構成例を示す説明図である。
【図40】遷移元情報登録処理5の一例について示すフローチャートである。
【図41】再生処理6の一例について示すフローチャートである。
【図42】再生処理7の一例について示すフローチャートである。
【図43】再生処理8の一例について示すフローチャートである。
【図44】情報グループの再生画面の変形例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0192】
1 センター装置
2 路側無線装置
5 車載器
51 制御部
52 DSRC部
53 VICSモジュール
54 カーナビ部
541 カーナビ制御部
545 出力部
546 記憶部
100 路車間通信システム
C 車両
N ネットワーク
【特許請求の範囲】
【請求項1】
路側無線装置を介してセンター装置と無線通信を行う通信部と、
前記センター装置から配信されたツリー構造を構成する複数のコンテンツを記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶されているコンテンツの再生画面を表示する表示部と、
前記表示部におけるコンテンツの再生画面の表示制御を行う制御部と、を備え、
前記制御部は、遷移元及び遷移先を有する第1コンテンツの再生画面において、当該第1コンテンツの遷移先となる第2コンテンツに遷移するための遷移先ボタンを表示させるとともに、当該第1コンテンツの遷移元となる第3コンテンツが前記第2コンテンツと異なる場合に当該第3コンテンツに遷移するための遷移元ボタンを表示させ、
前記遷移先ボタンまたは前記遷移元ボタンに対応する操作信号が入力されたときに、操作されたボタンに対応する前記第2コンテンツまたは前記第3コンテンツの再生画面に遷移させることを特徴とする車載器。
【請求項2】
前記制御部は、前記表示部に前記第1コンテンツの再生画面を表示させるときに、前記第3コンテンツが前記第2コンテンツに一致するか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の車載器。
【請求項3】
前記制御部は、前記通信部により前記第1コンテンツを受信して前記記憶部に記憶する際に、前記第3コンテンツが前記第2コンテンツと一致するか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の車載器。
【請求項4】
一つの第1コンテンツに対して遷移元となりうる複数の第3コンテンツがある場合、
前記制御部は、前記複数の第3コンテンツの中から所定の条件に従って優先される1のコンテンツを選択して、当該選択された第3コンテンツに遷移するための遷移元ボタンを表示させることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の車載器。
【請求項5】
一つの第1コンテンツに対して遷移元となりうる複数の第3コンテンツがある場合、
前記制御部は、前記複数の第3コンテンツのそれぞれに対応する遷移元ボタンを表示させることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の車載器。
【請求項1】
路側無線装置を介してセンター装置と無線通信を行う通信部と、
前記センター装置から配信されたツリー構造を構成する複数のコンテンツを記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶されているコンテンツの再生画面を表示する表示部と、
前記表示部におけるコンテンツの再生画面の表示制御を行う制御部と、を備え、
前記制御部は、遷移元及び遷移先を有する第1コンテンツの再生画面において、当該第1コンテンツの遷移先となる第2コンテンツに遷移するための遷移先ボタンを表示させるとともに、当該第1コンテンツの遷移元となる第3コンテンツが前記第2コンテンツと異なる場合に当該第3コンテンツに遷移するための遷移元ボタンを表示させ、
前記遷移先ボタンまたは前記遷移元ボタンに対応する操作信号が入力されたときに、操作されたボタンに対応する前記第2コンテンツまたは前記第3コンテンツの再生画面に遷移させることを特徴とする車載器。
【請求項2】
前記制御部は、前記表示部に前記第1コンテンツの再生画面を表示させるときに、前記第3コンテンツが前記第2コンテンツに一致するか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の車載器。
【請求項3】
前記制御部は、前記通信部により前記第1コンテンツを受信して前記記憶部に記憶する際に、前記第3コンテンツが前記第2コンテンツと一致するか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の車載器。
【請求項4】
一つの第1コンテンツに対して遷移元となりうる複数の第3コンテンツがある場合、
前記制御部は、前記複数の第3コンテンツの中から所定の条件に従って優先される1のコンテンツを選択して、当該選択された第3コンテンツに遷移するための遷移元ボタンを表示させることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の車載器。
【請求項5】
一つの第1コンテンツに対して遷移元となりうる複数の第3コンテンツがある場合、
前記制御部は、前記複数の第3コンテンツのそれぞれに対応する遷移元ボタンを表示させることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の車載器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【公開番号】特開2010−49452(P2010−49452A)
【公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−212553(P2008−212553)
【出願日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000003595)株式会社ケンウッド (1,981)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000003595)株式会社ケンウッド (1,981)
【Fターム(参考)】
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